JP4791336B2 - 表面処理用ステージ構造 - Google Patents

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Description

この発明は、被処理物を表面処理する装置において、前記被処理物を設置するためのステージ構造に関する。
表面処理装置として、例えば、大気圧近傍下で被処理物をプラズマ処理する装置が知られている。この種の大気圧プラズマ処理装置には、高圧電極と接地電極が互いに対向するように設けられ、ステージ上に被処理物が配置されている。各電極の対向面には安定放電のために固体誘電体層が形成されている。固体誘電体層は、アルミナの溶射やセラミック板で構成されている。高圧電極への電圧供給により、電極間に電界が印加され、大気圧プラズマ放電が形成される。この大気圧プラズマ放電に処理目的に応じた処理ガスが導入されて、プラズマ化(励起、活性化、ラジカル化、イオン化を含む)されるとともに被処理物に接触して反応を起こし、被処理物の表面処理がなされる。ステージが金属で構成され、接地電極を兼ねる場合もある。
特開2004−228136号公報 特開2004−311066号公報
被処理物には種々のサイズがあるところ、サイズごとにステージを設けることにすると、設置スペースの確保が容易でなく、コストも上昇し、効率的でない。そこで、ステージを小さいサイズの被処理物に合わせておき、大きいサイズの被処理物に対しては、ステージの側部に別の小ステージを継ぎ足すことが考えられる。しかし、そうすると、ステージの継ぎ目に対応する箇所が、当該箇所以外の部分とは異なる放電状態になって、被処理物上に処理ムラとして現れるおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とすることころは、プラズマ処理等の表面処理装置において、種々のサイズの被処理物に対応可能で、かつ処理ムラを防止可能なステージ構造を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、相対的に小さい被処理物と大きい被処理物を表面処理する装置における前記被処理物の1つを選択的に設置するためのステージ構造であって、
前記小さい被処理物に対応する大きさの主ステージと、
前記大きい被処理物を処理する際、前記主ステージの側部に離間可能に継ぎ足される継ぎ足しステージと、
前記継ぎ足しステージが前記主ステージに継ぎ足された状態で、これらステージに跨るようにして、これらステージの表側面上に分離可能に被さり、その上に前記大きい被処理物が配置されるべきカバー部材と、
を備えたことを特徴とする。
これによって、被処理物のサイズに応じて主ステージに継ぎ足しステージを着脱することにより、ステージ全体としての被処理物設置面積を拡縮することができる。加えて、大きいサイズの被処理物を処理する際は、主ステージと継ぎ足しステージとの継ぎ目をカバー部材にて覆うことができ、継ぎ目に対応する箇所についても他の箇所と同様の処理状態にすることができ、処理ムラが出来るのを防止することができる。
前記カバー部材は、主ステージ及び継ぎ足しステージより十分に薄いことが好ましく、数mm程度の薄板状であることがより好ましい。
前記被処理物が、誘電体を主成分としていてもよい。前記主ステージの表側面のほぼ全体が、固体誘電体層で被覆されていない金属にて構成されていてもよい。
これによって、前記主ステージを、例えばプラズマ処理装置の電極として用い、被処理物をその固体誘電体層と用いることができる。主ステージの表側面に別途、専用の固体誘電体層を設ける必要がなく、被処理物の大型化に容易に対応することができる。
前記カバー部材が、金属を主成分としていてもよい。
これによって、前記カバー部材を、例えばプラズマ処理装置の電極として用い、被処理物をその固体誘電体層と用いることができる。この場合、主ステージ及び継ぎ足しステージは、金属を主成分としている必要はなく、絶縁体を主成分としていてもよい。
前記主ステージまたは継ぎ足しステージには、その表側面から出没可能なピン状のアース端子と、このアース端子を突出方向に付勢する付勢手段とが設けられていてもよい。
これによって、前記カバー部材を確実に電気的に接地することができ、例えばプラズマ処理装置の接地電極として用いることができる。前記付勢手段は、ばね、ゴム等の弾性部材、流体圧シリンダなど、付勢力を発揮できるものであればよい。
前記主ステージまたは継ぎ足しステージには、真空吸引力が導入されるべき第1、第2の吸着孔が表側面に開口するように形成されているのが好ましい。
前記カバー部材には、第3吸着孔が厚さ方向に貫通するように形成されているのが好ましい。前記第1吸着孔が前記カバー部材にて塞がれるのが好ましく、前記第2吸着孔が前記第3吸着孔に連なることが好ましい。
これによって、第1吸着孔を介してカバー部材を真空吸着でき、第2吸着孔及び第3吸着孔を介して被処理物を真空吸着することができる。第1吸着孔と第2吸着孔の両方を主ステージと継ぎ足しステージのうち主ステージに設けることが好ましいが、これに限定されるものではなく、第1、第2吸着孔の両方を継ぎ足しステージに設けてもよく、第1、第2吸着孔の何れか一方を主ステージに設け、他方を継ぎ足しステージに設けてもよく、主ステージに第1、第2吸着孔の両方を設けるとともに継ぎ足しステージにも第1、第2吸着孔の両方を設けることにしてもよい。
第1、第2吸着孔の一方又は両方を主ステージに設けることにすれば、その吸着孔を介して前記小さい被処理物を真空吸着することができる。
前記第1吸着孔と第2吸着孔には、真空吸引力が互いに独立して導入可能であることが好ましい。
これによって、カバー部材の真空吸着と被処理物の真空吸着を別個に行なうことができる。
本発明によれば、ステージの被処理物設置面積を種々のサイズの被処理物に容易に対応させることができる。しかも、大きいサイズの被処理物を処理する際、カバー部材にて主ステージと継ぎ足しステージとの継ぎ目を覆うことにより、継ぎ目に対応する箇所についても他の箇所と同様の処理状態にすることができ、処理ムラが出来るのを防止することができる。
以下、本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の第1実施形態を示したものである。この実施形態では、例えばフラットパネルディスプレイ用のガラス(誘電体)を主成分とする基板からなる被処理物Wの表面処理を行う。図1及び図2に示すように、ガラス基板Wのサイズは、大小さまざまである。ここでは、大小2つのサイズの基板Wを処理するものとする。これら基板Wを互いに区別する際は、相対的に大きいガラス基板W(図1)には符号にLを添え、相対的に小さいガラス基板W(図2)には符号にSを添えることにする。
処理は、例えば、大気圧近傍のプラズマ放電を利用したプラズマ表面処理装置Mにて行なう。ここで、大気圧近傍とは、1.013×104〜50.663×104Paの範囲を言い、圧力調整の容易化や装置構成の簡便化を考慮すると、1.333×104〜10.664×104Paが好ましく、9.331×104〜10.397×104Paがより好ましい。装置Mは、洗浄、表面改質、成膜、エッチング、その他の種々のプラズマ表面処理に適用可能である。
図1に示すように、大気圧プラズマ処理装置Mは、図示しない架台に支持されたヘッド10と、ステージ構造20とを備えている。
ヘッド10は、高圧電極11と、この高圧電極11を保持するホルダ12を有している。電極11は、図1の紙面と直交する前後方向に延びる長尺状をなしている。電極11の長さは、ガラス基板Wの前後方向の寸法より若干大きい。電極11の下面にはセラミックの板や溶射膜等からなる固体誘電体層13が設けられている。固体誘電体層13は、大気圧グロー放電を安定化させるためのものである。
図示は省略するが、電極11には電源が接続されている。電源は、高周波やパルス等の電圧を電極11に供給するようになっている。
また、ヘッド10には、処理ガス源を含む処理ガス供給系(図示省略)が接続されている。この処理ガス供給系から処理目的に応じた処理ガスが所定の流量でヘッド10の下側に供給されるようになっている。例えば、エッチング処理や撥水化処理では、処理ガスとしてCF等のフッ化炭素化合物と窒素が用いられる。
さらに、ヘッド10にはスキャン機構(図示省略)が接続されている。このスキャン機構によってヘッド10が左右方向にスライドされるようになっている。ヘッド10が固定され、ステージ構造20がスキャン機構によってスキャンされるようになっていてもよい。
図1に示すように、ヘッド10より下側にステージ構造20が配置されている。ステージ構造20は、ステージ本体20Xと、カバー部材23とを備えている。ステージ本体20Xは、主ステージ21と、継ぎ足しステージ22とを主構成要素として含んでいる。
主ステージ21は、アルミやステンレス等の金属からなる平面視四角形の盤状をなしている。主ステージ21の上面21a(表側面)は、該ステージ21を構成する金属の露出面になっており、大気圧グロー放電を安定化させるための固体誘電体層で被覆されていない。主ステージ21は、アース線e1を介して電気的に接地されており、上記ヘッド10の高圧電極11に対する接地電極を構成している。
図2に示すように、主ステージ21の前後方向(図の紙面直交方向)及び左右方向の寸法は、小サイズの基板Wに合わせてあり、基板Wの前後、左右の寸法よりそれぞれ若干小さい。したがって、主ステージ21上に基板Wを載置すれば、上面21aの全体が基板Wで覆われ、基板Wの外端部が主ステージ21から外側に突出することになる。
継ぎ足しステージ22は、アルミやステンレス等の金属にて構成されている。継ぎ足しステージ22は、主ステージ21より左右方向に十分に幅狭をなして前後方向に延びている。継ぎ足しステージ22の上面22a(表側面)は、該ステージ22を構成する金属の露出面になっており、大気圧グロー放電を安定化させるための固体誘電体層で被覆されていない。継ぎ足しステージ22は、アース線e2を介して電気的に接地されている。
継ぎ足しステージ22には、継ぎ足しステージ進退機構24が接続されている。継ぎ足しステージ進退機構24によって、ステージ22が継ぎ足し位置(図1)と退避位置(図2)との間で進退されるようになっている。図1に示すように、継ぎ足し位置のステージ22は、主ステージ21の一側部(例えば左側部)に当接されるようになっている。主ステージ21の上面21aと継ぎ足し位置のステージ22の上面22aとは、互いに面一に連続するようになっている。これら2つのステージ21,22の上面21a,22aの合計面積は、小サイズの基板Wより大きく、大サイズの基板Wより小さい。したがって、ステージ22を継ぎ足し位置にした状態で、主ステージ21と継ぎ足しステージ22とを合わせたステージ本体20X上に基板Wを載置すれば、ステージ本体20Xの上面の全体が基板Wで覆われ、基板Wの外端部がステージ本体20Xから外側に突出することになる。
図2に示すように、退避位置の継ぎ足しステージ22は、主ステージ21から離れて配置されるようになっている。ここでは、継ぎ足しステージ進退機構24が、継ぎ足しステージ22を昇降させる昇降機構にて構成されており、継ぎ足しステージ22が、上昇によって継ぎ足し位置に位置され、主ステージ21より下側まで下降することによって退避位置に位置されるようになっている。
ステージ本体20X上に配置されるべきカバー部材23について説明する。
図1に示すように、カバー部材23は、アルミやステンレス等の金属からなる薄い板にて構成されている。カバー部材23の厚さは、例えば0.1〜2mm程度が好ましく、1mm程度がより好ましい。カバー部材23の大きさは、主ステージ21と継ぎ足しステージ22とを合わせたステージ本体20Xの上面の大きさと略等しくなっており、例えば約1m角になっている。カバー部材23は、主ステージ21及び継ぎ足しステージ22とは別体であり、これらステージ21,22から分離可能になっている。ステージ22が継ぎ足し位置のとき、カバー部材23は、主ステージ21と継ぎ足しステージ22とに跨るようにして、ステージ本体20Xの上面に被さるようになっている。このカバー部材23の上に基板Wが載置される。したがって、カバー部材23は、基板Wとステージ本体20Xとに挟まれることになる。
図2に示すように、継ぎ足しステージ22が退避位置のとき、カバー部材23は、ステージ21,22上から撤去されるようになっている。
カバー部材23の設置及び撤去は、マニピュレータ(図示せず)にて自動で行なうことにしてもよく、人手で行なうことにしてもよい。マニピュレータは、基板Wの設置及び搬出に用いるものと同じものを用いることにしてもよい。カバー部材23をアルミ製にし、かつ厚さを約1mmにした場合、ガラス製の基板Wとほぼ同じ重量になるため、上記基板用のマニピュレータで十分にハンドリングすることができる。
主ステージ21には、ピン状のアース端子30が垂直に埋め込まれている。アース端子30は、ばね31(付勢手段)にて主ステージ21の上面21aから突出するように付勢されている。アース端子30は、アース線e3を介してアースされている。
さらに、表面処理装置Mには、第1吸着ライン50と第2吸着ライン60とが設けられている。これら吸着ライン50,60は、真空ポンプ等からなる共通の吸引手段40から分岐されている。
第1吸着ライン50は、吸引手段40に連なる第1吸引路51と、主ステージ21に形成された第1吸着路52とを含んでいる。第1吸引路51には、開閉弁53が設けられている。
第1吸着路52は、第1ポート54と、第1幹路55と、複数の第1吸着孔56とを含んでいる。第1ポート54は、主ステージ21の外側面に配置されている。第1ポート54は、ステージ22の継ぎ足しやカバー部材23の設置の邪魔にならない位置に配置されていればよい。この第1ポート54に第1吸引路51が連なっている。
第1幹路55は、第1ポート54から主ステージ21の内部に延びている。この第1幹路55から各第1吸着孔56が分岐されている。第1吸着孔56は、主ステージ21の上面21aに達して開口されている。複数の吸着孔56は、主ステージ21の面内に互いに均一ないし規則的に分散して配置されている。
カバー部材23をステージ21,22上にセットした状態において、第1吸着孔56がカバー部材23によって塞がれるようになっている。
第2吸着ライン60は、吸引手段40に連なる第2吸引路61と、主ステージ21に形成された第2吸着路62とを含んでいる。第2吸引路61には、開閉弁63が設けられている。
第2吸着路62は、第2ポート64と、第2幹路65と、複数の第2吸着孔66とを含んでいる。第2ポート64は、主ステージ21の外側面に配置されている。第2ポート64は、ステージ22の継ぎ足しやカバー部材23の設置の邪魔にならない位置に配置されていればよい。この第2ポート64に第2吸引路61が連なっている。
第2幹路65は、第2ポート64から主ステージ21の内部に延びている。この第2幹路65から各第2吸着孔66が分岐されている。これら第2幹路65及び第2吸着孔66は、第1幹路55及び第1吸着孔56とは交わらないように形成されている。第2吸着孔66は、主ステージ21の上面21aに達して開口されている。複数の第2吸着孔66は、主ステージ21の面内に互いに均一ないし規則的に分散して配置されている。
図1に示すように、さらに第2吸着ライン60の構成要素として、カバー部材23には複数の第3吸着孔67が形成されている。これら第3吸着孔67は、第2吸着孔66に1対1に対応するように、カバー部材23の面内に均一ないしは規則的に分散して配置されている。カバー部材23をステージ21,22上にセットした状態で、被処理吸着孔が対応する第2吸着孔66に一直線に連なっている。
上記構成のプラズマ表面処理装置Mは、次のように使用される。
図1に示すように、大きいサイズの基板Wを処理する際は、継ぎ足しステージ22を進退機構24にて継ぎ足し位置に位置させる。さらに、カバー部材23をステージ21,22からなるステージ本体20X上に設置する。カバー部材23は、2つのステージ21,22に跨り、これらステージ21,22の全体を覆う。
カバー部材23は、ステージ21,22と接することにより、ステージ21,22及びアース線e1,e2を介してアースされる。さらに、アース端子30がばね31の付勢によってカバー部材23に押し当てられる。これにより、たとえカバー部材23とステージ21,22との接触が不十分であっても、カバー部材23をアース端子30及びアース線e3を介して確実にアースすることができる。
カバー部材23の設置によって、主ステージ21の第1吸着孔56がカバー部材23によって塞がれ、第2吸着孔66にカバー部材23の第3吸着孔67が連なる。
次に、開閉弁53を開き、吸引手段40を駆動する。これによって、吸引手段40による真空吸引力が、第1吸着ライン50の吸引路51,ポート54,幹路55を順次経て、吸着孔56に導入される。これにより、カバー部材23を、第1吸着ライン50を介して吸引し、ステージ本体20Xに吸着することができる。
次に、カバー部材23上に基板Wを設置する。基板Wは、カバー部材23の全体を覆い、その外端部がカバー部材23より外側に突出される。
次いで、開閉弁63を開く。これによって、吸引手段40による真空吸引力が、第2吸着ライン60の吸引路61,ポート64,幹路65を順次経て、第2吸着孔66に導入され、ひいては第3吸着孔67に導入される。これにより、基板Wを、第2吸着ライン60を介して吸引し、カバー部材23に吸着することができる。
2つの吸着ライン50,60が別系統になっており、真空吸引力を互いに独立して導入可能であるので、カバー部材23の真空吸着と基板Wの真空吸着を別個に行なうことができる。
そして、ヘッド10を基板W上でスキャンさせながら、図示しない電源から高圧電極11に電圧を供給する。すると、アースされたカバー部材23が高圧電極11に対する接地電極として機能し、高圧電極11とカバー部材23との間に電界が印加され、大気圧グロー放電が生成される。このとき、誘電体(ガラス)製の基板Wが、放電を安定化させるために接地電極23の表面に設けられるべき固体誘電体層として機能する。
併行して、図示しない処理ガス供給系からヘッド10と基板Wとの間に処理ガスが導入される。これにより、ヘッド10と基板Wとの間において処理ガスがプラズマ化され、このプラズマ化された処理ガスが基板Wの表面に接触して反応が起きる。これによって、基板Wを表面処理することができる。
ヘッド10は、基板Wの左右方向の全域にわたってスキャンされる。これによって、基板のほぼ全体を表面処理することができる。
図1に示すように、上記のスキャン行程において、高圧電極11が主ステージ21と継ぎ足しステージ22との継ぎ目に対応する位置に配置される期間が存在する。一方、これらステージ21,22にはカバー部材23が跨るように被さっている。したがって、接地電極23としては、継ぎ目の無い状態になっている。よって、ステージ21,22どうしの継ぎ目によって高圧電極11と接地電極23との間の放電状態が影響を受けることはなく、上記継ぎ目に対応する箇所でもそれ以外の箇所と同様の放電状態を得ることができる。この結果、基板Wの表面上の上記継ぎ目に対応する箇所に処理ムラが形成されるのを防止することができる。
処理の終了後は、第2吸着ライン60による処理済み基板Wの吸着を解除し、基板Wをステージ構造20から搬出する。第2吸着ライン60による基板Wの吸着を解除しても、第1吸着ライン50は、第2吸着ライン60とは別系統になっているので、カバー部材23の吸着を維持することができる。そして、新たな基板Wをカバー部材23上に設置し、上記と同様にして表面処理を行なう。
次に、図2に示すように、小さいサイズの基板Wを処理する場合について説明する。この場合、継ぎ足しステージ22を退避位置に位置させ、かつカバー部材23を撤去する。そして、主ステージ21上に基板Wを直接設置する。基板Wは、主ステージ21の上面21aの全体を覆い、第1、第2吸着孔56,66を塞ぐ。基板Wの外端部は、主ステージ21より外側に突出される。
次いで、開閉弁53を開き、吸引手段40を駆動する。これによって、第1吸着ライン50によって基板Wを主ステージ21に吸着することができる。開閉弁53に代えて、開閉弁63を開き、第2吸着ライン60によって基板Wを吸着することにしてもよい。両方の開閉弁53,63を開き、2つの吸着ライン50,60によって基板Wを吸着することにしてもよい。
そして、ヘッド10をスキャンさせながら、高圧電極11に電圧を供給する。これによって、高圧電極11と主ステージ21との間に電界が印加され、大気圧グロー放電が生成される。このとき、主ステージ21は、高圧電極11に対する接地電極として機能し、基板Wは、接地電極21に被覆されるべき固体誘電体層として機能する。併行して、ヘッド10と基板Wとの間に処理ガスを導入してプラズマ化する。これによって、基板Wをプラズマ表面処理することができる。
図3は、小さいサイズの基板Wを処理する場合の他の実施態様を示したものである。小さいサイズの基板Wを処理するときも、大きいサイズの基板Wと同様に主ステージ21の上にカバー部材23Sを載置することにしてもよい。カバー部材23Sは、主ステージ21の上面21aの全体を覆い、第1吸着孔56を塞いでいる。カバー部材23Sの第3吸着孔67に主ステージ21の第2吸着孔66が連なっている。このカバー部材23Sが第1吸着孔56を介して第1吸着ライン50にて吸引され、主ステージ21に吸着されている。
カバー部材23S上に処理すべき基板Wがセットされている。基板Wは、カバー部材23Sの全体を覆い、第3吸着孔67を塞いでいる。この基板Wが、吸着孔67,66を介して第2吸着ライン60にて吸引され、カバー部材23Sに吸着されている。この状態で基板Wの処理を行なう。
カバー部材23Sは、大きいサイズの基板Wを処理するときのカバー部材23(図1)より小さく、主ステージ21の上面21aと略同じ大きさになっている。一方、カバー部材23Sの厚さは、大サイズ用のカバー部材23と等しい。これによって、ヘッド10と基板Wとの間のワーキングディスタンス(放電ギャップの厚さ)を、大サイズの基板Wのときと一致させることができる。したがって、ヘッド10やステージ21の高さ調節をしなくても、両サイズの基板W,Wに対し互いに均等に処理を行なうことができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の改変をなすことができる。
例えば、互いに幅寸法が異なる複数の継ぎ足しステージ22を用意しておき、被処理物Wの大きさに応じて、主ステージ21に継ぎ足すべき継ぎ足しステージ22を選択することにしてもよい。これによって、3つ以上のサイズの被処理物Wに対応することができる。
継ぎ足しステージ22を、主ステージ21の互いに対辺をなす2つの側部(例えば左右両側)に設けてもよく、3つの側部に設けてもよく、4つすべての側部に設けてもよい。
主ステージ21は、四角形に限られず、円形をなしていてもよい。継ぎ足しステージ22の形状は、主ステージ21の輪郭に合わせるとよい。
継ぎ足し位置のステージ22を、スプリングや流体圧シリンダ等の押圧手段にて主ステージ21に向けて押圧し、継ぎ目に隙間が出来るのを防止することにしてもよい。
継ぎ足しステージ進退機構24は、継ぎ足しステージ22を水平方向に進退させるようになっていてもよく、斜めに進退させるようになっていてもよい。
ステージ本体20Xのさらに外側に、固体誘電体で被覆された接地された金属部材を進退可能に設け、この金属部材上で助走的な放電を生成したうえで、ステージ本体20X上で正規の放電を生成し、基板Wを処理することにしてもよい。この金属部材と継ぎ足しステージ22が一体になっていてもよい。
継ぎ足しステージ22のアース線e2を省略し、継ぎ足しステージ22が、主ステージ21に当接した状態で主ステージ21及びアース線e1を介してアースされるようになっていてもよい。主ステージ21のアース線e1を省略し、主ステージ21に継ぎ足しステージ22が当接された状態で、主ステージ21が、継ぎ足しステージ22及びアース線e2を介してアースされるようになっていてもよい。
ピン状アース端子30の付勢手段31としては、ばねの他、ゴム等の弾性部材を用いてもよく、流体圧シリンダを用いてもよい。
アース端子30を省略してもよく、その場合でも、カバー部材23,23Sを主ステージ21又は継ぎ足しステージ22を介してアースすることができる。
カバー部材23の大きさは、主ステージ21と継ぎ足しステージ22を合わせたステージ本体20X全体の上面とちょうど一致していなくてもよく、ステージ本体Xの上面より少し小さくてもよく、大きくてもよい。
小サイズ用のカバー部材23Sの大きさは、主ステージ21の上面21aとちょうど一致していなくてもよく、主ステージ21の上面21aより少し小さくてもよく大きくてもよい。
ステージ21,22の上面21a,22aは、必ずしも金属にて構成されていなくてもよく、安定放電に寄与する固体誘電体層で被覆されていてもよく、安定放電には寄与し得ない樹脂フィルムやコーティングや絶縁薄膜等で被覆されていてもよい。これら被覆物が、ステージ21,22の上面21a,22aの全体ではなく部分的に設けられていてもよい。
カバー部材23が、安定放電に寄与する固体誘電体層で被覆されていてもよく、安定放電には寄与し得ない樹脂フィルムやコーティングや絶縁薄膜等で被覆されていてもよい。
ステージ本体20Xのほぼ全体が、金属以外の材料からなり、その表側面に金属膜などが設けられていてもよい。さらには、カバー部材23,23Sが金属で構成されていれば、少なくとも該カバー部材23,23Sを接地電極として用いることができるので、ステージ本体20Xは、必ずしも金属で構成されている必要はない。
ステージ本体20Xが、金属で構成されて電極を兼ねる一方、カバー部材23,23Sが、誘電体で構成され、上記電極としてのステージ本体20Xに被覆されるべき固体誘電体層であってもよい。この場合、被処理物Wは、ガラス等の誘電体を主成分とする必要はなく、半導体で構成されていてもよく、金属膜などが設けられていてもよい。
電極兼ステージの表面の固体誘電体層を兼ねる被処理物Wは、誘電体を主成分として含んでいればよく、100%誘電体で出来ている必要はない。被処理物Wの表面に若干金属が配置されていてもよく、内部に金属が埋め込まれていてもよい。この金属が外部に露出しないようになっているのであればほとんど問題ない。そのような被処理物Wとして、具体的には、液晶ディスプレイを構成する液晶パネルや液晶モジュールまたはプラズマディスプレイ、有機ELディスプレイおよび電界放出ディスプレイを構成するパネルやモジュールが挙げられる。
第1、第2吸着孔56,66は、スポット状の孔に限られず、溝状の孔でもよい。第3吸着孔67は、スポット状の孔に限られず、スリット状の孔でもよい。
継ぎ足しステージ21にも第1吸着孔56や第2吸着孔66が形成されていてもよい。
第1吸着ライン50用の吸引手段40と、第2吸着ライン60用の吸引手段40とが、互いに別個に設けられていてもよい。
本発明は、種々の表面処理のステージ構造に適用でき、電極11,20X間の放電空間に被処理物Wを配置してプラズマを被処理物Wに直接照射する所謂ダイレクト式のプラズマ処理に限られず、被処理物を放電空間の外部に配置し、これに向けてプラズマを噴出す所謂リモート式のプラズマ処理にも適用できる。グロー放電に限られず、コロナ放電、誘電バリア放電などにも適用でき、大気圧近傍での放電処理に限られず、低圧下での放電処理にも適用できる。
さらに、本発明は、プラズマ処理に限られず、種々の表面処理に適用でき、特に、ステージの継ぎ目の上に直接被処理物を置くと、該継ぎ目に対応する箇所の処理状態が他の箇所と異なる可能性のある表面処理に好適である。例えば、CVDにおいてステージが加熱ヒータを兼ねる場合、継ぎ目での温度が他の箇所と異なったとしてもカバー部材によって温度を均すことができ、処理ムラが出来るのを防止することができる。
被処理物は、ガラス基板に限られず、半導体基板等にも適用できる。
本発明は、例えばカラーフィルタやフラットパネルディスプレイ用のガラス基板のプラズマ表面処理等に適用可能である。
本発明の第1実施形態に係る表面処理装置を、大きいサイズの被処理物を処理する状態で示す正面断面図である。 上記表面処理装置を、小さいサイズの被処理物を処理する状態で示す正面断面図である。 上記小さいサイズの被処理物を処理する場合の他の態様を示す正面断面図である。
符号の説明
大きいサイズのガラス基板(被処理物)
小さいサイズのガラス基板(被処理物)
M プラズマ表面処理装置
10 ヘッド
11 高圧電極
20 ステージ構造
20X ステージ本体
21 主ステージ
21a 主ステージの上面(表側面)
22 継ぎ足しステージ
22a 継ぎ足しステージの上面(表側面)
23 カバー部材
23S カバー部材
24 継ぎ足しステージ進退機構
30 アース端子
31 ばね(付勢手段)
40 吸引手段
50 第1吸着ライン
52 第1吸着路
56 第1吸着孔
60 第2吸着ライン
62 第2吸着路
66 第2吸着孔
67 第3吸着孔

Claims (5)

  1. 相対的に小さい被処理物と大きい被処理物を表面処理する装置における前記被処理物の1つを選択的に設置するためのステージ構造であって、
    前記小さい被処理物に対応する大きさの主ステージと、
    前記大きい被処理物を処理する際、前記主ステージの側部に離間可能に継ぎ足される継ぎ足しステージと、
    前記継ぎ足しステージが前記主ステージに継ぎ足された状態で、これらステージに跨るようにして、これらステージの表側面上に分離可能に被さり、その上に前記大きい被処理物が配置されるべきカバー部材と、
    を備えたことを特徴とする表面処理用ステージ構造。
  2. 前記被処理物が、誘電体を主成分とし、
    前記主ステージの表側面のほぼ全体が、固体誘電体層で被覆されていない金属にて構成されていることを特徴とする請求項1に記載のステージ構造。
  3. 前記カバー部材が金属を主成分とし、
    前記主ステージまたは継ぎ足しステージには、その表側面から出没可能なピン状のアース端子と、このアース端子を突出方向に付勢する付勢手段とが設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のステージ構造。
  4. 前記主ステージまたは継ぎ足しステージには、真空吸引力が導入されるべき第1、第2の吸着孔が表側面に開口するように形成され、
    前記カバー部材には、第3吸着孔が厚さ方向に貫通するように形成され、
    前記第1吸着孔が前記カバー部材にて塞がれ、前記第2吸着孔が前記第3吸着孔に連なることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のステージ構造。
  5. 前記第1吸着孔と第2吸着孔には、真空吸引力が互いに独立して導入可能であることを特徴とする請求項4に記載のステージ構造。
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