JP4546827B2 - 物質を同定する方法 - Google Patents

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Description

本発明は、標的分子の活性に影響を与えることができる物質を同定する、細胞を用いる方法に関する。
細胞の標的分子に作用する新規の製薬の開発は、従来、生化学的な機能分析または細胞を用いた機能分析が用いられており、このような機能分析により、様々な推定上の活性物質が研究しようとする標的分子への効果を有するかどうかについて研究することができる。
従来、細胞を用いた分析は、研究しようとする標的分子の活性が細胞増殖への効果を有するような、成長に基づく試験システムに基づき機能する。加えて、標的分子の活性が、「レポーター遺伝子産物」の活性または発現に基づき検出可能であり、定量可能である試験システムが知られている。いずれの分析タイプも、標的分子の活性を調節する新規の活性物質をハイスループットスクリーニング(HTS)においても同定可能にするが、これら既知の試験システムの不利益は通常、バックグラウンドに対するシグナルの比が比較的低く、そのためそれらの特異性は、特にHTS様式で用いられると極めて低い。
上述した従来技術の不利益の観点から、本発明の目的は、HTS様式での極めて効率的なスクリーニングを可能にする試験システムを提供することである。
本発明によれば、この目的は、少なくとも1つのレポーター遺伝子を有する分析される細胞、および、細胞増殖への効果を有する標的分子の活性を用いて、該標的分子の活性に影響を与えることができる物質を同定するための、細胞を用いる方法によって達成され、本方法は、以下の工程を含む:
a.少なくとも1つの細胞と、試験しようとする物質とを接触させる工程、
b.細胞増殖を検出する工程、
c.レポーター遺伝子産物の活性を検出する工程。
細胞増殖の検出と、レポーター遺伝子活性の検出は、必ずしも上記の順番でなくてもよい。
レポーター遺伝子は、細胞のゲノムに組み込まれていてもよいし、または、前記細胞に、安定して、または、一時的にトランスフェクトされていてもよい。用語「レポーター遺伝子産物」は、mRNAとタンパク質の両方を含む。適切なレポーター遺伝子およびそれらの産物は、有能な熟練者によく知られており、本発明において特に適切なものは、β−ガラクトシダーゼ、β−グルクロニダーゼ、ルシフェラーゼ、アルカリホスファターゼ、酸性ホスファターゼのような酵素、または、GFP、BFP、エクオリンのような蛍光タンパク質などである。レポーター遺伝子に適したプロモーターは、特定の試験システムのタイプと標的、および、用いられる細胞型による。好ましくは、レポーター遺伝子は、標的分子が直接的または間接的に共役するシグナル変換経路を介して調節されるプロモーターの制御下である。好ましくは、酵素を生産し、その活性は、外部から加えた基質の変換に基づき検出可能であるレポーター遺伝子である。
本発明の範囲の標的分子は、用いられた細胞の増殖に直接的または間接的な効果を有し得る。これに関連して、標的分子は、この方法で用いられた細胞の増殖に影響を与えることが可能である(従って、活性状態で、直接的に前記細胞を活性化または阻害することが可能である)。標的分子は、例えば構成的に活性であり、試験しようとする物質で阻害されてもよく、または、不活性状態で存在し、試験しようとする物質で活性化されてもよい。しかしながら、好ましい実施形態によれば、標的分子は、活性状態で、単に前記増殖に直接的に影響を与える分子の介在によってのみ、本方法で用いられた細胞の増殖に影響を与える(例えば酵母細胞におけるFUS1−HIS3,下記参照)。原理上、標的分子として、細胞外、膜結合型、または細胞内の全てのタイプの生物学的分子が適切であり、特に好ましくはヒト生体分子、特にタンパク質または核酸であり、これらのなかでも、特に細胞分裂のシグナル変換カスケードの構成要素、特にGPCR、タンパク質キナーゼ、タンパク質ホスファターゼなどである。
分析しようとする物質が標的分子へ影響を与えることによって、例えば、標的分子同士の相互作用によって、または、それ自体が標的分子の活性または発現への効果を有する分子に影響を与えることにより、該標的分子の活性を促進または阻害することができる。
細胞増殖およびレポーター遺伝子産物の活性は、単に定性的または定量的に検出することができ、様々なタイプの検出が、有能な熟練者に一般的に知られている(例えば、細胞が懸濁液中にある場合は液状培養物の濁度を測定することにより、またはレポーター遺伝子産物の活性の比色測定もしくは発光測定などにより、直接的または間接的に細胞密度を測定すること)。
好ましい実施形態によれば、標的分子の活性は、レポーター遺伝子産物の活性、好ましくはレポーター遺伝子産物の発現に対する作用を有する。前記標的分子は、レポーター遺伝子産物の活性または発現に、直接的に(標的分子そのものが、レポーター遺伝子産物の活性/発現に影響する)、または、間接的に(標的分子は、その標的分子によって活性化された細胞の代謝またはシグナルカスケードを介して、レポーター遺伝子の活性または発現に影響する)作用し得る。
標的分子は、好ましくは異種の分子(すなわち天然に存在しない分子、または、本発明の方法で用いられた細胞で発現された分子)、特に好ましくは、オリゴヌクレオチド、ポリヌクレオチド、核酸、ポリペプチド、タンパク質またはタンパク質フラグメントである。異種の標的分子は、細胞のゲノムに組み込まれていてもよいし、または、安定してもしくは一時的に、前記細胞にトランスフェクトされていてもよく、標的分子の発現は、構成的でもよいし、または誘導性でもよい。
好ましい実施形態によれば、異種の標的分子は、キメラ分子との相互作用によって本方法で用いられた細胞の増殖に作用する。本発明において特に好ましくは、異種の標的分子がヒト分子であり、このヒト分子は、安定して非ヒト細胞(特に酵母細胞)のゲノムに組み込まれ、異種の分子と相互作用して酵母細胞に固有のシグナル変換カスケードまたは代謝カスケードに統合可能なキメラ分子を介して細胞増殖に影響するような方法である。本発明において特に好ましくは、キメラ分子が、組み換えタンパク質、ポリペプチドまたはタンパク質フラグメントであり、そのアミノ酸配列が、ヒトおよび酵母の部分を含む。本発明の範囲において特に適切には、異種の標的分子としてヒトGPCRと、キメラGタンパク質サブユニット(「トランスプラント」,下記参照)との組み合わせであり、原理上あらゆるサブユニットはキメラ形態で存在できる。
基質の変換に基づき活性が測定されるレポーター遺伝子産物を用いた場合、分析しようとする物質の添加の後に遅れて基質を加えることが好都合である。好ましくは、分析し
ようとする物質の添加と、基質の添加との間の時間間隔は、少なくとも本方法で用いられた細胞の1回の細胞周期が完了する時間であり、特に好ましくは、2〜24回細胞周期が完了する間隔である。酵母細胞を用いる場合、時間間隔は、好ましくは約4〜48時間、好ましくは20〜30時間、特に24時間である。
レポーター遺伝子の活性は、好ましくは、細胞を崩壊させることによって、特に好ましくは細胞壁を透過可能にする物質または破壊する物質(好都合には、界面活性剤、または、2種またはそれ以上の界面活性剤の組み合わせ;本発明において特に適切には、ジギトニン、トリトン(Triton)X−100、ノニデット(Nonidet)P−40、トゥイーン(Tween)20、CHAPSまたはSDS)を加えることによって検出される。特に好ましくは、ジギトニンであり、濃度範囲は10〜600、好ましくは20〜400、特に好ましくは40〜60μg/mlであり、および/または、トリトンX−100であり、濃度範囲は0.005〜0.4、好ましくは0.01〜0.2容量%である(いずれも最終濃度に基づく)。界面活性剤は、好ましくは、緩衝溶液中で、特に、有能な熟練者に十分によく知られている適切な緩衝液条件で(生理学的緩衝液、中性pH、等張塩濃度など)、反応混合物に加えられる。
極めて多様な細胞型を本発明の方法で用いることができ、すなわち原理上、原核細胞および真核細胞の両方、植物細胞または動物細胞が適切である。しかしながら、好ましくは真核細胞であり、特に好ましくは哺乳動物細胞または酵母細胞であり、特にサッカロミセス・セレビシエ(S.cerevisiae)株である。
本発明のその他の好ましい実施形態によれば、様々な細胞が用いられ、1回のアプローチまたはプロセスランで同時にスクリーニングされ、前記細胞は、少なくとも標的分子のタイプにおいて互いに異なっている(「マルチプレックス法」)。
特に好ましい実施形態によれば、本発明は、クローニングされたGタンパク質共役受容体のリガンドとして作用する物質を同定するための、広範囲の有用な方法に関する。本発明の方法は、高感度で安定しているため、ハイスループット分析において、マルチプレックス様式で同時に多数のGPCRを分析することが可能である。
以下で、代表的な実施形態および図に基づき本発明をさらに説明する。
実施例1
Gタンパク質共役受容体の活性に作用する物質のスクリーニング
製薬産業にとって最も重要な標的分子クラスの一つは、Gタンパク質共役受容体である。これまで、このタンパク質ファミリーの多数の代表が、次第にクローニングされており、薬理学的に特徴付けられている。現在全ヒトゲノムが配列解析されたため、近年多数のGPCRが配列レベルで同定されている。現在、製薬産業の主要な目的は、包括的な物質ライブラリーをスクリーニングすることによってこれら受容体のリガンドを同定することである。遺憾ながら、現在の方法と技術に関して、物質検索の実質的な障害は、このような多数の標的分子に関する前記ライブラリーのスクリーニングに必要な時間とコストの要求である。EP0 708 922(B1)は、細胞培養物中で同時に多数のGPCRをスクリーニングする可能性を検討している。そこで説明されているGPCRを過剰発現する哺乳動物細胞は、受容体を活性化する物質と接触させると、反応して成長が促進される。細胞が前記物質で活性化される受容体を発現しなくてもその細胞は遅いながらも成長し続けるが、試験システムの感度はそれほど高くはない。その上、この方法は、インキュベート時間が極めて長いため時間がかかり、哺乳動物細胞系であるため高価である。
廉価でGPCRをスクリーニングする一つの可能性は、酵母に基づく試験システムの使用である。製薬調査においては、時間も極めて重要な要素であるため、本発明の目的は、多数のGPCRを同時にスクリーニングすることを可能にする酵母系を見出すことであった。ハイスループットスクリーニングにおける使用を可能にするために、本方法は、取り扱いが極めて容易であり、極めて大きい測定ウィンドウを有するべきである。
Gタンパク質共役受容体(GPCR)は、多様な生理学的プロセスにおいて重要な役割を果たし、これらは、これまで知られているなかでも最も重要なタンパク質ファミリーの一つであり、ヒトゲノムにおいて、約1000種の遺伝子がこの受容体クラスをコードしていると推測されている。GPCRは、特徴的な構造を有する:これらは、内在性膜タンパク質であり、αへリックスの形態で細胞膜のリン脂質二重層を7回貫通しており、それ自体が環状のパターンで配置されている。処方箋により現在利用可能な製薬の約50%が、GPCRに結合すると推測される。これは、製薬産業におけるこの受容体クラスの重要性を強調している。前記タンパク質ファミリーの大きさと重要性のために、および、多くのGPCRにおいて化学結合パートナーがまだわかっていない(オーファンGPCR)という事実から見て、この受容体クラスは、今後の新規の薬用物質の検索における適切な標的タンパク質の最も重要な宝庫の一つとなり得ると考えることができる。
全てのGタンパク質共役受容体は、共通の基本的な原理に従って作用する:細胞外リガンドと結合することにより、受容体タンパク質のコンフォメーション変化が起こり、それにより受容体タンパク質は、グアニンヌクレオチド結合タンパク質(Gタンパク質)と接触できるようになる。細胞質膜の細胞質側に存在するGタンパク質は、細胞外シグナルを細胞内部に媒介する。受容体の特異性に依存して、それらは、様々なシグナル変換経路を引き起こすことができ、それらの全ては、第二のメッセンジャー(例えばcAMP、cGMP、Ca2+など)の形成を引き起こし、それにより、細胞内タンパク質の活性化または非活性化を介して細胞中の反応を引き起こす。
ヘテロ三量体Gタンパク質は、3つのサブユニット、α、βおよびγからなる。Gタンパク質ヘテロ三量体において、GDPは、Gαサブユニットに結合する。リガンドで活性化された受容体との相互作用により、GDPがGTPで置き換えられる。それにより生じたコンフォメーション変化により、Gタンパク質ヘテロ三量体はαサブユニットとβγ複合体に解離する。活性化αサブユニットとβγ複合体はいずれも、細胞内のエフェクタータンパク質に影響を与えることができる。αサブユニットは、4種の異なるクラス、Gαs、Gαi、GαqおよびGα12に分類することができる。
GPCRは、シグナル変換に関与するGタンパク質に従って分類され、すなわち、GsファミリーのGPCRは、Gαs活性化を介してアデニレートシクラーゼの刺激を媒介し、細胞内のcAMP濃度を増加させる。GiファミリーのGPCRは、Gαi活性化を介してアデニレートシクラーゼ阻害を媒介し、細胞内のcAMP濃度を減少させる。GqファミリーのGPCRは、Gαqの活性化を介して様々なPLCβアイソフォームの刺激を媒介し、膜結合型ホスファチジルイノシトール4,5−ビスリン酸の加水分解を引き起こし、ジアシルグリセロールとイノシトール三リン酸(IP3)を生産する。IP3は、細胞内の貯蔵からCa2+を放出する。Gα12は、rho特異的グアニン−ヌクレオチド交換要素と相互作用する。
GTPアーゼ活性を有するGαサブユニットが、結合したGTPを加水分解するまでシグナルは維持される。RGS(regulator of G protein signaling;Gタンパク質シグナル伝達調節因子)タンパク質のファミリーメンバーは、GαサブユニットのGTPアーゼ活性に対する活性化因子として作用することによって、シグナルの持続期間を制御する。このGタンパク質で制御されたシグナル変換系は、全ての真核性の系に共通であるとみられている。
このようなシグナル系の極めてよく特徴付けられた例は、パン酵母であるサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)の「フェロモン応答経路経路」である。MATa交配型の酵母細胞は、STE2遺伝子によってコードされた受容体を発現する。この受容体は、α因子(他方の交配型(MATα)の酵母細胞によって放出されるペプチドフェロモン)と結合することによって活性化される。酵母のヘテロ三量体Gタンパク質は、遺伝子産物GPA1(Gα)、STE4(Gβ)およびSTE18(Gγ)で構成される。Gβγ複合体は、Ste2p受容体が活性化された後に放出され、シグナルをマイトジェン活性化タンパク質キナーゼカスケードに伝達する。これにより、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤Far1pが活性化され、それにより、細胞周期の停止と、交配プロセスに関与する数々の遺伝子(例えばFUS1)の転写の誘導が起こる。この経路は、Sst2p(RGSファミリーメンバー)で脱感作される。他方の交配型(MATα)の酵母細胞は、異なる受容体(Ste3p)を発現するため、MATa細胞により放出される他のフェロモン(α因子)に反応する。これとは別に、2種の交配型で用いられたシグナル機構は同一である。
哺乳動物のGPCRが、酵母のGタンパク質シグナル系に共役可能であることが何度か実証されている。いくつかの受容体、例えばラットのソマトスタチン2受容体(Price等,Mol Cell Biol 15,6188〜6195(1995年))や、ラットのアデノシンA2a受容体(Price等,Molecular Pharmacology 50,829〜837(1996年))は、酵母のGαタンパク質Gpa1pと直接的に相互作用可能であるが、それに対して、その他の受容体、例えば成長ホルモン放出ホルモン受容体(GHRHR)(Kajkowski等,J Recept Signal Transduct Res 17,293〜303(1997年))は、Gpa1pとは適合しない。それでもこれら受容体を共役可能にするために、酵母Gαサブユニットを除去することができ、その代わりに、全長哺乳動物Gαサブユニットと共に異種の受容体が発現される。その代わりとして、Gpa1pのC末端ドメイン(約3分の1のペプチド配列)が哺乳動物Gαサブユニットの対応する領域で置換されたハイブリッドGαサブユニットが用いられてきた;いずれのアプローチに関しても、WO95/21925を参照。ハイブリッドまたはその他の改変型、すなわち異種Gαサブユニットは、酵母シグナル変換系に共役可能にするために、いくつかの基準を満たす必要がある。最も重要な一つは、活性化GPCRの非存在下でシグナルを阻止できるように、前記サブユニットを酵母Gβγに効率的に結合可能にすること、一方で、シグナルを変換できるように、前記サブユニットをアゴニストによって活性化された受容体に効果的に結合可能にすることである。Conklin等,Nature 363,274〜276(1993年)が、Gαqの5個のC末端アミノ酸が対応するGαi配列で置換されたハイブリッド(Gαqi5)を初めて説明しており、このハイブリッドは、通常はGαi共役型の受容体がGαqシグナル変換経路に再共役することを可能にした。WO99/14344、および、Brown等,Yeast 16,11〜22(2000年)では、これと同じアプローチが酵母でも実行できることを実証している。この場合、Gpa1pの5個のC末端アミノ酸が、全てのヒトGαタンパク質の対応するアミノ酸で置換されている。「トランスプラント」と呼ばれるこれらハイブリッドの使用により、多数の哺乳動物GPCRを酵母の交配経路に共役させることを可能にする。
本発明で用いられる酵母株は、SST2、FAR1、および、細胞の交配型に応じてSTE2またはSTE3遺伝子が欠失している。SST2(RGSタンパク質ファミリーのメンバー)は、シグナルのダウンレギュレーションを防ぐするために欠失している。FAR1の欠失は、フェロモン応答経路がスイッチオフされるような条件下でも細胞成長を継続可能にする。STE2またはSTE3は、ヘテロ三量体Gタンパク質に関する不必
要な競合を防ぐためスイッチオフされる。酵母ゲノムにおいて、GPA1遺伝子は、上述のトランスプラントで置換されている。天然の遺伝子座でのGPA1プロモーターの制御下での前記トランスプラントの発現は、ヘテロ三量体Gタンパク質の化学量論が保持されることを確実にする。
生物学的な生物の少なくとも1つのGPCR依存性シグナル変換経路の作用は、阻害または刺激の方式で改変することができる。化学的な化合物の存在下において、シグナル変換経路依存性の測定可能なシグナルがそれらの非存在下においてよりも弱い場合、その化学的な化合物は阻害作用を有する。このような作用を引き起こす化合物はまた、アンタゴニストとも呼ばれる。一方で、シグナル変換経路依存性の測定可能なシグナルが、前記化学的な化合物の非存在下においてよりも強い場合、その化学的な化合物は刺激作用を有する。このような化合物はまた、アゴニストとも呼ばれる。
遺伝子FUS1、FUS2のプロモーター(Cismowski等,Nat Biotechnol 17,878〜883(1999年);Frederickson,Nat Biotechnol 17,852〜853(1999年))、および、YNL279w(WO02/40660)の、サッカロミセス・セレビシエにおける機能分析のための使用が説明されている。これにおいて、交配因子によるフェロモン応答経路の刺激に反応して、前記遺伝子の発現が増加している。ここで、これら遺伝子の一つのプロモーター要素が構造遺伝子に機能的に連結している場合、前記構造遺伝子(またはレポーター遺伝子ともいう)の発現は、説明された酵母のシグナル変換経路を介して調節することができる。このようなレポーター遺伝子は通常、刺激されたシグナル変換経路の事象に相応して成分を欠失させた培地中での細胞成長を可能にする内因性の成長マーカー、例えばHIS3、または、その他の栄養要求性マーカー遺伝子(例えばURA3、LEU2、ADE2、LYS1またはTRP1)であるか、または、特定の物質に対する耐性または感受性を付与する遺伝子(例えばCYH2またはG418(R))である。しかしながら、細胞間の酵素、例えばβ−ガラクトシダーゼ(LacZ)または「緑色蛍光タンパク質」(GFP)をコードするレポーター遺伝子、または、分泌酵素、例えばホスファターゼ(PHO5)をコードするレポーター遺伝子を用いることも可能である。用いられたレポーターがCAN1である場合、細胞は、カナバニン含有培地で成長する。異種発現されたGPCRの活性化因子(アゴニスト)の存在下では、CAN1遺伝子が発現され、細胞がカナバニン含有培地で成長できないようになる。阻害剤(アンタゴニスト)を添加することによって、この選択培地において培養物の成長が導かれる。
文献で説明されている酵母GPCR分析は、通常、1種のみのレポーター遺伝子を利用し、主として、FUS1プロモーター(FUS1−HIS3、または、FUS1−lacZ)の制御下の、HIS3またはLacZ(Price等,Mol Cell Biol
15,6188〜6195(1995年);Price等,Molecular Pharmacology 50,829〜837(1996年);Campbell等,Bioorg.Med.Chem.Lett.9,2413〜2418(1999年);Pausch,Trends Biotechnol 15,487〜494(1997年))である。FUS1−HIS3が用いられる場合、シグナル変換経路の活性化は、ヒスチジン非含有の液体培地での酵母培養液の濁度として測定される。この発明者等の実験は、1回の成長の読み出しで、液状培養物において約30〜50:1のシグナルとバックグラウンドとの比が得られることを実証している(図1aおよび3を参照)。酵素基質としてクロロフェノールレッドβ−D−ガラクトピラノシド(CPRG)を用いたβ−ガラクトシダーゼの液体分析では、刺激後、シグナルが、バックグラウンドを上回って約2〜3倍増加することを示している(図1bも参照)。さらに測定ウィンドウを増加させるために、酵母細胞において2種のレポーター遺伝子を同時に用いており、これにより2種の測定シグナルが増加するはずである。図1cでは、この原理が説明されている。その結果として、この二重のレポーター遺伝子分析は、シグナルとバックグラウンドとの比を約100〜150:1に高める。Brown等,Yeast 16,11〜22(2000年)では、同様の分析を説明している。これにおいても、CPRGを基質として用いたβ−ガラクトシダーゼ液体分析で、FUS1−HIS3およびFUS1−lacZが同時に利用されている。ここで、CPRGは、リガンドで受容体を刺激する期間中全体にわたり加えられる。それに対して、この方法において、CPRGは、受容体をリガンドで刺激した後だけに、緩衝溶液中の界面活性剤と共に加えられ、それにより、β−ガラクトシダーゼ測定が顕著に改善される。その一方で、リガンドで誘導された成長の際にCPRGが存在する場合、その成長は容易に阻害され、一方でCPRGは、細胞質膜を通過して細胞内部に達することができるが、ただし困難をともなう。いずれの問題も、成長が完了した後のみに細胞質膜を崩壊させることができる界面活性剤と共にCPRGを加えると回避される。
好ましい実施形態において、本方法は、二重のレポーター遺伝子分析を利用し、一方のレポーターは成長マーカーであり、他方のレポーター遺伝子は、酵素またはGFPである。対数的な事象である成長、および、測定可能な酵素または蛍光タンパク質の(程度の差はあるが)直線的に誘導される発現のこの組み合わせのみが、説明されているシグナル増幅、すなわち大きい測定ウィンドウをもたらす。また、EP0 708 922(B1)(アカディア・ファーマシューティカルズ(Acadia Pharmaceuticals))では、受容体の刺激に反応した成長に基づく方法も説明されている。この場合、リガンドで刺激された受容体を発現する細胞のみが、刺激されていない細胞よりも速く成長する(EP0 708 922(B1)の図2および図10を参照)。しかしながら、本明細書で説明される本発明においては、このような刺激されていない酵母細胞は、全く成長しない(列挙された実施例(例えば図3Bの左のグラフ)を参照)。EP0 708 922(B1)も、測定可能なシグナルとして異種発現された酵素β−ガラクトシダーゼの活性を用いている。しかしながら、これにおいて、LacZは構成的に発現されており、すなわち、測定された酵素活性は、リガンドによるシグナル変換経路の刺激に反応して成長した細胞数を測定するためだけのものであり、シグナル変換経路の刺激の強度を測定するためのものではない。それに対して、本明細書で説明された本発明におけるLacZ発現は、フェロモン応答経路経路で誘導されたプロモーター(例えばFUS1またはYNL279w)の制御下である。図3Aは、同数の酵母細胞(左側のグラフ)を用いても、測定可能なβ−ガラクトシダーゼ活性は、添加されたリガンド量、すなわちシグナル変換経路の刺激の強度に依存する(右側のグラフ)ことを説明する。
EP0 708 922(B1)によれば(10頁を参照)、細胞の「増幅」は、「特に受容体でトランスフェクトされていない細胞の成長と比較した、受容体でトランスフェクトされた細胞の成長」を意味し、すなわち受容体でトランスフェクトされた細胞とトランスフェクトされていない細胞とはいずれも成長可能であるが、ただしトランスフェクトされた細胞は、リガンドで刺激した後より速く成長する。33頁および44頁の図はこのことを説明している。説明された細胞系において、発現によって成長を可能にするレポーターコンストラクトは全く存在しない。成長を可能にする唯一の改変は、リガンドで刺激された、過剰発現された受容体である。
しかしながら、好ましい実施形態によれば、二重の選択が行われる:栄養培地はウラシルとヒスチジンを含まず、これらは本発明で用いられる酵母株が生存するのに必要な物質である。我々は、URA3遺伝子を我々の受容体プラスミドに対する選択マーカーとして用いるので、受容体プラスミドが欠失した細胞は、全く成長することができない。
原理上、受容体DNAでトランスフェクトされた細胞も、リガンドの存在により刺激されない限り、前記栄養培地では成長することができない。リガンドが結合したときだけ、レポーター遺伝子HIS3が発現され、細胞は前記栄養培地で成長できる。
原理上、受容体でトランスフェクトされているがレポーター遺伝子としてHIS3のような成長マーカーを全く有さない酵母株は、成長において反応を示さない。
説明された方法は、1種の受容体様式、および、複数種の受容体様式(マルチプレックス様式)のいずれにおいても用いることができる。この分析の利点は、複数種の受容体様式で特に重要となる。図1cは、これの説明を意図したものである。理論的には、特定の受容体を発現する1種の酵母細胞は、適切なリガンド(化学的な化合物または天然のリガンド)と接触した場合、その他の、刺激に対する反応として無反応である酵母細胞のバックグラウンドより十分に「高く」あるべきである。この方法は多数のGPCRを同時にスクリーニングすることを可能にするため、これによりハイスループットスクリーニングに対する利点が生じる。特に、製薬産業にとっての重要性が当初より不明確なオーファンGPCRに関して、本発明において説明された方法は、会社による時間とコストの支出を最小化する。GPCRが共役するGαサブユニットも知られていないため、本発明の方法はまた、多数のトランスプラント株で同時に1またはそれ以上のオーファンGPCRを試験する可能性も提供する。
図の説明
図1は、複数種の受容体様式における、二重のレポーター遺伝子分析の原理を説明する:図1aは、アゴニストで誘導された成長の読み出しを示す。図1bは、アンタゴニスト(angonist)で誘導されたβ−ガラクトシダーゼが媒介する色の読み出しである。最後に、図1cは、二重のアゴニストで誘導された成長と、色の読み出しを示す。
図2A〜Dは、YNL279wプロモーターに基づき株を構築するために用いられたプラスミドを示す。
図3は、1種のレポーター遺伝子のみを用いた場合と比較して、二重のレポーター遺伝子分析が酵母液体分析の性能をいかに改善するかを説明する。
図4は、ヒトのブラジキニンB2受容体が酵母のシグナル変換経路に結合することを、用いられたGαトランスプラントの関数としてを示す。コントロールとして空のベクターp426GPDが常に用いられた。
図5は、二重のレポーター遺伝子分析が、アンタゴニストのスクリーニングにも使用できることを示す。ここで示された例は、ヒトのブラジキニンB2受容体と、空のベクターコントロールである。
図6AおよびBは、YNL279wプロモーターを用いることによって、酵素基質で29時間インキュベートした後でも、バックグラウンドシグナルの形成が、FUS1プロモーターを用いるよりも明らかに少ないことを示す。
図7は、複数種の受容体様式における分析を実行することを説明する。図7Aは、いずれの場合においても様々なGPCRが、別々の酵母株で発現され、それらはいずれも1つの株中に一緒に存在することはないことを説明する。図7Bは、マイクロタイタープレートにおける複数種の受容体様式における分析の性能を、1種の受容体様式と比較して実証する。
図8は、リガンドとインキュベートした後に酵素基質CPRGを界面活性剤と共に加えると分析の性能が高まることを示す。
材料および方法
プラスミドおよび酵母の遺伝学
全ての分子生物学的および遺伝学的操作は、標準的な方法に従って行われた(Ausubel等,Current Protocols in Molecular Biology,ワイリー&サンズ,ニューヨーク;GuthrieおよびFink,Guide
to Yeast Genetics and Molecular Biology,Method in Enzymology,アカデミック・プレス(Academic Press),サンディエゴ)。
受容体のための発現コンストラクト
全ての発現コンストラクトは、エピソームの2μ酵母E.coli シャトルベクターp426GPD(Mumberg等,Gene 156,119〜122(1995年))に基づく。ヒトGタンパク質共役受容体をコードするcDNA配列は、高い構成的発現を酵母細胞で達成するために、このベクターのGPDプロモーターとCYCターミネーターの間にクローニングされている。以下のヒトGPCRがこのベクターにクローニングされた:EDG1受容体(Genbank NM_001400)、EDG5受容体(Genbank NM_004230)、ブラジキニンB2受容体(Genbank NM_000623)、M1ムスカリン様受容体(Genbank NM_000738)、ソマトスタチンSSTR2受容体(Genbank NM_001050)、M3ムスカリン様受容体(Genbank NM_000740)。
酵母株
全ての酵母株は、サッカロミセス・セレビシエ野生株W303−1a(ATCC番号208352で説明されている)に基づく。
遺伝子型:MATa、ade2−1、ura3−1、his3−11、trp1−1、leu2−3、leu2−112、can1−100。
2種の異なる酵母株のセットを用いた。1つのセットは、YLJ21から得られ、レポーター遺伝子を発現するためにFUS1遺伝子のプロモーターを利用し、一方で、他方のセットは、YSG13から得られ、YNL279w遺伝子のプロモーターを利用する。
酵母株YLJ21は、エックハルト・レバーラー(Ekkehard Leberer)より提供された。
遺伝子型:MATa、ste2::KanR sst2::ura3FOA far1::hisG FUS1::HIS3 mfa2::FUS1−lacZ::ura3FOAade2−1、ura3−1、his3−11、trp1−1、leu2−3、leu2−112、can1−100。
フェロモン応答経路の活性化は、2種のレポーター遺伝子FUS1::HIS3、および、FUS1−lacZ(それぞれHIS3遺伝子座およびMFA2遺伝子座に組み込まれている)を用いて測定することができる。FAR1遺伝子は、hisGリピートで置換されており、それにより細胞は、フェロモン応答経路が活性化されていても成長を継続することができる。SST2遺伝子は、Sst2pのGTPアーゼ機能によるGタンパク質シグナルのダウンレギュレーションを防ぐため、URA3遺伝子で置換された。いずれの場合においても、5−フルオロオロチン酸含有培地で選択することにより、ura3マーカーを再度回収した。α因子受容体をコードする遺伝子STE2は、KanR遺伝子で置換されている。
酵母株YSG13を以下のように製造した:
遺伝子型:MATa、ste2::KanR sst2::pYNL279w−HIS3 far1::pYNL279w−N136FUS1−lacZ::ADE2 ade2−1、ura3−1、his3−11、trp1−1、leu2−3、leu2−112、can1−100。
株の構築
ste2::KanR
酵母のSTE2遺伝子をカナマイシン耐性遺伝子で置換するために、プラスミドpLJ51をBamHIとEcoRIで切断し、野生型酵母株W303−1aに形質転換した。YPD+G418培地で選択を行った。
sst2::pYNL279w−HIS3
その他の工程で、酵母SST2遺伝子を、YNL279wプロモーターの制御下でHIS3遺伝子発現を可能にするカセットで置換した。この目的のために、プラスミドsst2::279LHIS3/pCR−BluntIIをBamHIとNotIで切断し、形質転換した。SC/Gluc−His+α因子培地で選択を行った。
far1::pYNL279w−N136FUS1−lacZ::ADE2
次に、FAR1遺伝子を、YNL279wプロモーターの制御下でβ−ガラクトシダーゼに融合した Fus1pの136個のN末端アミノ酸の発現を可能にするカセットで置換した。この目的のために、プラスミドpBSfar1::YNL279w−N136FUS1−lacZ::ADE2 w/oをSacIIとXhoIで切断し、形質転換した。SC/Gluc−Ade培地で選択を行った。
全てのフラグメントがゲノムに正しく組み込まれていることをPCRで常にチェックした。
トランスプラントのYLJ21およびYSG13への導入
YLJ21株とYSG13株から始めて、酵母ゲノム中の酵母Gタンパク質のαサブユニットGpa1の最後の5個のアミノ酸を、最終的にヒトのGタンパク質αサブユニットの最後の5個のアミノ酸で置換した。この目的のために、例えば、酵母株YEW3を構築するために、プラスミドGPA1−C5−Gアルファqの統合体をSacIで切断し、酵母株YLJ21に形質転換した。SC/Gluc−Trp培地で選択を行った。その他のトランスプラントを同様の方法で組み込ませた。表1に様々なトランスプラントとそれから得られる酵母株を列挙する。
Figure 0004546827
二重のレポーター遺伝子分析
ベクターp426GPDにクローニングされたヒトGPCRを適切な酵母株に形質転換させ、ウラシルを含まず炭素源として2%グルコースを含むSC選択プレート(SC/Gluc−Ura)で30℃で3日間インキュベートした。次に、このようにして得られたシングル細胞コロニーを用いて、一晩培養したもの(2ml)をSC/Gluc−Ura中に接種させた。次の日、細胞をSC/Gluc−Ura−His(pH6.8)で1:100に希釈した。レポーター遺伝子発現のFUS1プロモーターを用いた酵母株の場合、前記培地に2〜10mMの3−アミノトリアゾール(3−AT,シグマ(Sigma))をさらに加えた。いずれの場合においても、希釈した細胞懸濁液(90μl)を、予め研究しようとするリガンド(10μl)を含む96−ウェルマイクロタイタープレートのウェルにピペッティングした。プレートを、30℃で5〜24時間インキュベートした(振盪しながら、または、振盪しないで)。その後、各ウェルに分析ミックス(50μl)を加えた。分析ミックスは、150μg/mlのジギトニン(シグマ)、300μg/mlのクロロフェノールレッドβ−D−ガラクトピラノシド(CPRG,ロシュ(Roche))、300mMのリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.7)からなる。振盪しながら、または、振盪しないで30℃で2時間インキュベートした後、β−ガラクトシダーゼ活性を、分光光度計(スペクトラマックス・プラス(Spectramax Plus)、モレキュラーデバイス(Molecular Devices))で、574nmでの吸収として測定した。データを分析し、グラフパッド・プリズム(Graphpad Prism)3.0コンピュータープログラムを用いて用量応答曲線を描いた。全ての測定は、三連の測定値の平均である。
実施例2
1種のレポーター遺伝子単独の使用と、2種のレポーター遺伝子の同時の使用との比較
酵母株YLJ21を、空のベクターp426GPD、または、p426GPDにクローニングされたヒトGPCR EDG1およびEDG5のいずれかで形質転換した。次に、形質転換酵母を、SC/Gluc−Ura(2ml)、30℃で一晩培養した。次の日、
2mMの3−ATを含まない(図3A)または2mMの3−ATを含む(図3B)SC/Gluc−Ura−His(pH6.8)培地で、培養液を1:100に希釈した。いずれの場合においても、希釈した細胞懸濁液(90μl)を、96−ウェルマイクロタイタープレートのウェル(それぞれ10μlのスフィンゴシン1−リン酸(バイオモル(Biomol))の連続希釈液またはコントロールとして純水を予め含む)にピペッティングした。プレートを振盪しながら(700rpm)30℃で23時間インキュベートした。酵母細胞の成長から生じた濁度を光度計で630nmで測定した(図3AおよびB,いずれの場合も左側のグラフ)。次に、ウェルあたり50μlの分析ミックスを加えた。振盪しながら30℃で2時間インキュベートした後、β−ガラクトシダーゼ活性を、光度計で574nmでの吸収として測定した。
図3Aの左側のグラフは、レポーターコンストラクトとしてFUS1−HISを用いた場合、3−ATの添加なしでは用量応答曲線が観察されないことを示す。FUS1プロモーターでは、シグナル変換経路の刺激がなくても、すなわちプロモーターが厳密に調節されていなくても、ヒスチジンを含まない培地でかなり高いバックグラウンドシグナルが生じる。それに対して、2mMの3−AT(His3pの競合阻害剤)が添加される場合、バックグラウンドシグナルは抑制され、測定されるシグナルのレベルは、EDG1またはEDG5が発現される場合、培地中のスフィンゴシン1−リン酸の量に依存する(Ancellin等,J Biol Chem 274,18997〜19002(1999年))(図3B,左側のグラフ)。図3A(右側のグラフ)は、LacZレポーター遺伝子も許容できる用量応答曲線を生じるが、測定ウィンドウは極めて小さいことを説明する。図3B(右側のグラフ)で示されるように、HIS3とLacZを同時に使用することにより、数倍優れたシグナルとバックグラウンドとの比が得られる。総合すれば、この実験は、ヒトGPCRのEDG1およびEDG5は、酵母の内因性GαサブユニットGpa1pを介して、フェロモン応答経路経路に共役することができることを示す。
実施例3
Gαトランスプラントを介して酵母のシグナル変換経路にヒトのブラジキニンB2受容体を結合させることによる、二重のレポーター遺伝子分析
酵母株YLJ21(Gpa1)、YEW1(Gpa1/Gαs)、YEW2(Gpa1/Gα16)およびYEW3(Gpa1/Gαq)を、空のベクターp426GPD、または、p426GPDにクローニングされたヒトのブラジキニンB2受容体のいずれかで形質転換した。2mMの3−ATの存在下で、上述の標準的な条件下で分析を行った。用いられたリガンドは、天然のアゴニストのブラジキニン(シグマ)であり、20時間インキュベートした。図4は、ブラジキニンB2受容体が、Gpa1pだけが利用可能な場合、ほとんどフェロモン応答経路に結合できないことを説明する。それに対して、酵母がGαトランスプラントのGpa1/Gα16またはGpa1/Gαqを発現する場合、受容体の前記シグナル変換経路への結合は成功した。Gpa1/Gαqは、最も効果的な共役を可能にし、これは、ヒトのブラジキニンB2受容体が、その天然の細胞環境でGαqと共役するためと推測される(Hall,Pharmacol.Ther.56,131〜190(1992年))。
実施例4
アンタゴニスト分析での二重のレポーター遺伝子分析の使用
酵母株YEW3(Gpa1/Gαq)を、空のベクターp426GPD、または、p426GPDにクローニングされたヒトのブラジキニンB2受容体のいずれかで形質転換した。実施例2と同様の方法で分析を行った。ただし、試験プレートの各ウェルは1nMのブラジキニンアゴニストを含み、そこにアンタゴニストHOE140(シグマ;Hall,Gen.Pharmacol.28,1〜6(1997年))の希釈液を添加した点で異なる。図5は、HOE140の量が増加すると、ブラジキニンによって引き起こされたシグナルがバックグラウンドレベルに対して抑制されることを示す。従って、二重のレポーター遺伝子分析も、アンタゴニスト分析に適している。
実施例5
FUS1のプロモーターと、YNL279wのプロモーターとの比較
酵母株YEW3(Gpa1/Gαq,FUSプロモーター)と、YEW17(Gpa1/Gαq,YNL279wプロモーター)を、空のベクターp426GPD、または、p426GPDにクローニングされたヒトのブラジキニンB2受容体のいずれかで形質転換した。分析は、YEW3の場合は2mMの3−ATの存在下で、および、YEW17の場合は3−ATなしで、上述の標準的な条件下で行われた。分析ミックスの添加の後、β−ガラクトシダーゼ活性を、2時間後に測定し、さらに29時間後に再度測定した。
図6Aで示されるように、より印象的には図6Bで示されるように、受容体で形質転換した株、または、空のコントロールベクターで形質転換した株のバックグラウンドシグナルは、FUS1プロモーターの場合、3−ATが培地に含まれていたとしても、時間と共に顕著に増加する。YNL279wプロモーターの場合、バックグラウンドシグナルは、実質的に時間を経ても変化しない。3−ATの添加は必要ではない。このことから、YNL279wは、極めて厳密に調節されると結論付けることができる。このことから、測定時間を正確に定める必要がなく、そのため柔軟な作業が可能となるため、ハイスループット分析において特に有利であることが分かる。
実施例6
複数種の受容体様式(マルチプレックス様式)における分析の実行
YEW3(Gpa1/Gαq)を、ヒトのM1ムスカリン様受容体で形質転換し、YLJ21(Gpa1)を、ソマトスタチン受容体2およびEDG5で形質転換した。受容体をp426GPDにクローニングした。上述の標準的な方法に従って手順を実行した。受容体を、個々に、または、混合物中のいずれかで試験した。混合物には、個々の試験のために一晩培養したものと同じものを用いた。SC/Gluc−Ura−His(pH6.8)での1:100希釈でのみそれらを混合した(すなわち混合物は、全体で個々の試験より3倍多い細胞を含む)。図7Aは、全ての受容体が個々に発現されている、すなわち、1つの細胞で一緒に発現されていないことを説明するために意図されている。以下のリガンド、カルバコール(シグマ;10-8M〜10-2Mに希釈)、ソマトスタチン−14(Bachem;10-10M〜10-4M)、および、スフィンゴシン1−リン酸(バイオモル,10-10M〜10-4M)とのインキュベートを24時間行った。図7Bで説明されるように、アゴニストも、混合物中で検出することができる。
実施例7
2種のβ−ガラクトシダーゼ検出方法の比較
従来、酵母CPRG分析は、受容体で形質転換された酵母細胞がリガンドと接触している全期間中、CPRGが培地に存在するような方法で行われる(Brown等,Yeast 16,11〜22(2000年)、および、WO99/14344)。図8は、この方法と、本発明で説明した方法との比較を示す。
YEW3(Gpa1/Gαq)を、p426GPDにクローニングされたヒトM1およびM3ムスカリン様受容体で形質転換した。一晩培養したものを説明されたように培養し、次に、2種の異なる培地で、OD6000.02まで1:100に希釈した。一方は(図8A)、SC/Gluc−Ura−His、2mMの3−AT、0.1mg/mlのCPRG、0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH7)で細胞を希釈した。他方は、上述した通りに2mMの3−ATの存在下で分析を行った(図8B)。ムスカリン様受容体に関して用いられたリガンドはカルバコールであった。図8Aの28時間のデータに関して分析を行い、その後、分析プレートを光度計で分析した。図8Bの場合は、26時間インキュベートし、続いて、分析ミックスを添加した。2時間後に測定した。
図8で説明されるように、CPRGと界面活性剤(この場合はジギトニン)の添加により、リガンドとインキュベートした後のみに顕著に分析の性能が改善される。本発明において説明された方法のその他の利点は、化学的な化合物との長期のインキュベート中に、特にスクリーニング中に、CPRGの可能な相互作用が除外可能であることである。
複数種の受容体様式における、二重のレポーター遺伝子分析の原理を説明するもので、アゴニストで誘導された成長の読み出しを示す。 複数種の受容体様式における、二重のレポーター遺伝子分析の原理を説明するもので、アンタゴニスト(angonist)で誘導されたβ−ガラクトシダーゼが媒介する色の読み出しを示す。 複数種の受容体様式における、二重のレポーター遺伝子分析の原理を説明するもので、二重のアゴニストで誘導された成長と、色の読み出しを示す。 プラスミドpLJ51を示す。 プラスミドsst::279LHIS3/pCR−BluntIIを示す。 プラスミドpBSfar1::YNL279w−N136FUS1−lacZ::ADE2w/oを示す。 プラスミドGPA1−C5−Gアルファq統合体を示す。 1種のレポーター遺伝子のみを用いた場合と比較して、二重のレポーター遺伝子分析が酵母液体分析の性能をいかに改善するかを説明する。 ヒトのブラジキニンB2受容体が酵母のシグナル変換経路に結合することを、用いられたGαトランスプラントの関数として示す。 二重のレポーター遺伝子分析が、アンタゴニストのスクリーニングにも使用できることを示す。 YNL279wプロモーターを用いることによって、酵素基質で29時間インキュベートした後でも、バックグラウンドシグナルの形成が、FUS1プロモーターを用いるよりも明らかに少ないことを示す。 YNL279wプロモーターを用いることによって、酵素基質で29時間インキュベートした後でも、バックグラウンドシグナルの形成が、FUS1プロモーターを用いるよりも明らかに少ないことを示す。 複数種の受容体様式における分析を実行することを説明するもので、いずれの場合においても様々なGPCRが、別々の酵母株で発現され、それらはいずれも1つの株中に一緒に存在することはないことを説明する。 マイクロタイタープレートにおける複数種の受容体様式における分析の性能を、1種の受容体様式と比較して実証する。 リガンドとインキュベートした後に酵素基質CPRGを界面活性剤と共に加えると分析の性能が高まることを示す。

Claims (11)

  1. 2つのレポーター遺伝子を有する分析される酵母細胞、および、細胞増殖への効果を有する標的分子の活性を用いて、該標的分子の活性に影響を与えることができる物質を同定するための、二重のレポーター遺伝子分析の方法であって、
    a)少なくとも1つの細胞と、試験しようとする物質とを接触させる工程、
    b)細胞増殖を検出する工程、
    c)レポーター遺伝子産物の活性を検出する工程、
    を含み、
    ここで、1つのレポーター遺伝子は成長マーカーのレポーター遺伝子であり、もう1つのレポーター遺伝子は酵素をコードする遺伝子であって、その活性は基質の変換に基づき検出することができ、この基質は分析しようとする物質の添加の後に遅れて加えられ、そして
    分析しようとする物質の添加と、基質の添加との間の時間間隔は、用いられた細胞が2〜24回の細胞周期が完了する期間に相当する、
    前記方法。
  2. 標的分子の活性は、レポーター遺伝子産物の活性に対する作用を有する、請求項1に記載の方法。
  3. 標的分子の活性は、レポーター遺伝子産物の発現に対する作用を有する、請求項2に記載の方法。
  4. 標的分子は、異種の分子である、請求項1に記載の方法。
  5. レポーター遺伝子産物の活性は、細胞を崩壊させることによって検出される、請求項1に記載の方法。
  6. レポーター遺伝子産物の活性は、細胞壁を透過可能にする物質または細胞壁を破壊する物質と一緒に基質を加えることによって検出される、請求項に記載の方法。
  7. 標的分子そのものが、細胞増殖に影響を与える、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  8. 標的分子は、細胞増殖に直接的に影響を与える分子の介在によって該増殖に影響を与える、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  9. 標的分子は、キメラ分子との相互作用によって細胞増殖にその作用を与える、請求項に記載の方法。
  10. 酵母細胞は、サッカロミセス・セレビシエ株からの酵母細胞である、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  11. 1回のアプローチで、異なる標的分子を有する細胞を、分析しようとする物質と同時にスクリーニングする、請求項2〜10のいずれか一項に記載の方法。
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