JP4546822B2 - 乾燥粉粒体による大規模空洞充填工法 - Google Patents

乾燥粉粒体による大規模空洞充填工法 Download PDF

Info

Publication number
JP4546822B2
JP4546822B2 JP2004380174A JP2004380174A JP4546822B2 JP 4546822 B2 JP4546822 B2 JP 4546822B2 JP 2004380174 A JP2004380174 A JP 2004380174A JP 2004380174 A JP2004380174 A JP 2004380174A JP 4546822 B2 JP4546822 B2 JP 4546822B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cavity
air
dry powder
transport pipe
transport
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2004380174A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006183401A (ja
Inventor
四郎 下西
均 山本
光浩 松本
Original Assignee
株式会社淺沼組
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社淺沼組 filed Critical 株式会社淺沼組
Priority to JP2004380174A priority Critical patent/JP4546822B2/ja
Publication of JP2006183401A publication Critical patent/JP2006183401A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4546822B2 publication Critical patent/JP4546822B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
  • Lining And Supports For Tunnels (AREA)

Description

本発明は、地下に自然に発生した不要な空洞、或いは、人工的に作成して不要になった空洞を、砕石微粉末(石粉)や石炭灰等を含有する乾燥粉粒体で充填する工法に関し、特に大規模な空洞を乾燥粉粒体で充填する工法に関する。
従来、何らかの自然現象或いは人為的な原因により、地下に空洞が生じ、その空洞をそのまま放置すれば地盤沈下・陥没等による不測の事故を誘発するため、その不要空洞を充填しておきたいという要望があった。この種の不要空洞充填工法としては、本出願人による下記特許文献1のように、地下空洞まで輸送管を敷設して、充填材料となる乾燥粉粒体を該輸送管内の空気流に乗せて空洞内まで輸送することにより不要空洞を充填する工法が公知である。
特開2002−155527号公報
しかしながら、全長数百メートル若しくはそれ以上に及ぶ大規模な地下空洞を充填する場合、充填材料となる乾燥粉粒体を浮遊(流動化)させた状態のままで空洞内全域に輸送することは難しい。即ち、微細な乾燥粉粒体を浮遊させた状態で輸送するとしても、空気の流れの少ない地下空洞内では空洞の端部にゆきわたるまでに粉粒体が堆積してしまうことから、輸送距離には限界があった。また、空洞内に乾燥粉粒体を輸送するための輸送管を長距離に亘って敷設する場合、輸送管内部でも乾燥粉粒体が堆積してプラグが生じ、輸送効率が低下するという問題がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、乾燥粉粒体の長距離輸送を可能にして大規模な空洞であっても空洞全体を効率的に充填できる乾燥粉粒体による大規模空洞充填工法を提供するものである。
上記課題を解決することを目的として、本発明が採用したところは、充填対象となる地下空洞に対して乾燥粉粒体を輸送する輸送管が敷設されており、該輸送管に対して地上に設置される供給手段が一定圧力の空気とともに乾燥粉粒体を送り込むことによって、乾燥粉粒体を地下空洞に導き、空洞充填を行う乾燥粉粒体による空洞充填工法において、前記輸送管の内部に、前記供給手段が送り込む空気とは別に、エアを供給するエア供給口を設け、空洞充填時には前記エア供給口から前記輸送管内にエアを常時供給しながら前記輸送管による乾燥粉粒体の輸送を行うことを特徴とする点にある。輸送管の内部に、供給手段が送り込む空気とは別にエアを供給することで、輸送管による乾燥粉粒体の輸送距離を長くできる。
また上記空洞充填工法における第一の態様は、前記輸送管が輸送方向を折り曲げるためのコーナー部を有しており、該コーナー部に前記エア供給口を設けて、空洞充填時には前記エア供給口からコーナー出口に向かって常時エアを吐出させながら乾燥粉粒体の輸送を行うようにしたものである。
また上記空洞充填工法における第二の態様は、前記輸送管が前記供給手段から立坑を経て地下空洞に敷設されるものであり、立坑から地下空洞に向かって輸送方向を折り曲げるために設けられる前記輸送管のコーナー部に、コーナー入口付近のコーナー外側壁からコーナー出口付近のコーナー外側壁に向かってエアを吐出するエアノズルを設け、空洞充填時には前記エアノズルから常時エアを吐出させながら前記輸送管による乾燥粉粒体の輸送を行うようにしたものである。
また上記空洞充填工法における第三の態様として、前記輸送管の内部には前記エア供給口が所定間隔毎に複数設けられており、空洞充填時には各エア供給口から常時エアを吐出させながら前記輸送管による乾燥粉粒体の輸送を行う。
この場合は更に別の態様として、前記複数のエア供給口がそれぞれ前記輸送管における乾燥粉粒体の輸送方向に沿ってエアを供給するように構成される。
また、本発明が上記とは別に採用したところは、地上に設置される乾燥粉粒体の供給手段から地下空洞に乾燥粉粒体を供給することによって空洞充填を行う空洞充填工法において、乾燥粉粒体を輸送するための空気流を前記空洞内に形成するために乾燥粉粒体の輸送方向に沿ってエアを供給するエア供給管を前記空洞内に設け、空洞充填時には前記エア供給管から常時エアを供給しながら乾燥粉粒体を移動させることを特徴とする点にある。この場合、空洞内の乾燥粉粒体の輸送方向に沿ってエアを供給することにより、空洞内での乾燥粉粒体の輸送距離を長くできる。
この空洞充填工法における第一の態様は、前記エア供給管が地下空洞内の上部に延設されると共に、所定間隔毎に輸送方向に沿ってエアを吐出するエアノズルを設けるようにしたものである。
更にまた、第二の態様として、前記供給手段から地下空洞への乾燥粉粒体の供給は、地上から地下空洞まで貫通して設けられる輸送管を介して行われ、前記エア供給管は前記輸送管を通って地下空洞内に配置されると共に、地下空洞天井に形成される前記輸送管の粉粒体供給口の下方において空洞奥端に向かってエアを供給するようにした。
本発明によれば、輸送管による乾燥粉粒体の輸送可能距離を長距離化できることから、全長数百メートル若しくはそれ以上に及ぶ大規模な地下空洞であっても、地下空洞の全体に対して良好に乾燥粉粒体を輸送することができ、空洞全体を効率的に充填できるようになる。
また、本発明によれば、空洞内での乾燥粉粒体の輸送可能距離を長距離化できることから、これによっても大規模な地下空洞の全体に対して良好に乾燥粉粒体を輸送することができ、空洞全体を効率的に充填できるようになる。
以下図面に基づいて本発明の好ましい実施形態を詳述する。全長百メートルを超えるような大規模地下空洞を乾燥粉粒体で充填する工法としては、輸送管を事前に配管しておき該輸送管を介して乾燥粉粒体を空洞内に吹き込む「吹き込み型」と、バキューム車を用いて吸引と吹き込みを併用する「吸引型」があるが、いずれの工法においても長大な地下空洞を充填するにあたっては乾燥粉粒体の輸送距離を伸ばすことが要求される。本実施形態では、それらの工法において乾燥粉粒体を空洞内に吹き込む空気の流れを補助するために、輸送管内若しくは空洞内にエアを供給して乾燥粉粒体の流動域を確保し、輸送距離を伸ばすように構成される。
(第一実施形態)
図1は本発明に係る乾燥粉粒体による大規模空洞充填工法の第一実施形態を示す図であり、輸送管内に補助エアを供給する第一の態様を示すものである。充填材料となる砕石微粉末や石炭灰等を主成分とした乾燥粉粒体は、粉粒体供給手段である粉粒体輸送車1によって充填現場まで搬送される。そして粉粒体輸送車1と輸送管3とがバルブ2を介して接続される。
輸送管3は、乾燥粉粒体9を粉粒体輸送車1から充填対象となる地下空洞7まで事前に配管された直径4インチ程度の管状体であり、立坑5に沿って地下方向に配管されると共に、空洞7の入り口付近で折れ曲がり、空洞7の内部に進入して空洞奥の端部付近まで配管される。
また立坑5から地下空洞7に向かって輸送方向を折り曲げるために設けられる輸送管3のコーナー部31には、コンプレッサ等のエア供給手段10から導かれる直径1インチ程度のエア供給管13が接続され、コーナー部31の内部に高圧エアが供給されるようになっている。そして更にコーナー部31に供給するエアの圧力を調整するためにエア供給管13にはバルブ11と圧力計12とが設けられている。尚、エア供給手段10は、粉粒体輸送車1が輸送管3に送り込む空気とは別に、エアを供給するために設けられるものである。
図2は輸送管3のコーナー部31を示す拡大図である。輸送管3のコーナー部31には、エア供給管13に連通して設けられたエアノズル14が設けられており、該エアノズル14はコーナー入口付近のコーナー外側壁(コーナーの外側となる内壁)31aからコーナー出口付近のコーナー外側壁31bに向かってエアを常時吐出するように構成される。
上記のような構成によって空洞を充填する際には、粉粒体供給手段となる粉粒体輸送車1が輸送管3に対して一定圧力の空気と共に乾燥粉粒体を吹き込むことにより、乾燥粉粒体9は輸送管3の内部を浮遊(流動化)した状態のまま空気流に乗って移動し、最終的に開口端32から空洞7に流出して空洞を充填していく。輸送管3の開口端32は空洞7の奥端付近に設けられているので、このとき乾燥粉粒体9は空洞7の奥端側7aから手前側7bに向かって順次に堆積していき、空洞を充填していく。この例においては、乾燥粉粒体9と共に空洞7内に吹き込まれる空気は空洞の奥端部7aから手前端部7bに向かって流れ、手前端部7bに設けられた減圧バルブをもつ排気管41により集中的に排気されるようになっており、更にその排気される空気に含まれる粉塵の空中散布を防ぐために水中曝気槽42が設けられている。但し、これの代わりに集塵装置を用いて粉塵対策を行うようにしてもよい。
そして空洞の充填が完了した後には、輸送管3は空洞内にそのまま存置される。空洞内に充填された乾燥粉粒体9は地下水位の回復に伴って湿潤していく。また強制加水により湿潤させるようにしてもよい。
ところで、このような充填工法では、立坑5から地下空洞7に向かって輸送方向を折り曲げるために設けられた輸送管3のコーナー部31の底部において乾燥粉粒体が堆積してプラグが形成されやすくなるが、本実施形態においては空洞充填時にコーナー部31に対してエアノズル14から常時エアを吐出するので、そのようなプラグの形成を有効に防止できるものとなっている。
一般に、輸送管3の内部にプラグが形成されてしまうと、その部分では乾燥粉粒体が移動しなくなるので、輸送管3の断面における乾燥粉粒体の流動域が減少し、輸送管3の開口端32まで乾燥粉粒体9を輸送することが難しくなる。本実施形態では輸送管3のコーナー部31においてプラグの形成されやすい位置に向けて常時エアを吐出するので、プラグの形成を未然に防止し、輸送管3の断面ほぼ全体を常時流動域として輸送管3による乾燥粉粒体の輸送距離を延長させている。
またコーナー部31は粉粒体輸送車1から吹き込まれた空気流による輸送方向(図2において白抜矢印で示す方向。他の図において同じ)をほぼ90度折り曲げる機能を有するが、本実施形態におけるエアの供給方向は、コーナー入口付近のコーナー外側壁31aからコーナー出口付近のコーナー外側壁31bに向かう方向であるので、エアの供給が前記空気流の抵抗になることはなく、寧ろ折れ曲がった輸送方向へ空気流を加速させる作用を示し、乾燥粉粒体の長距離輸送に寄与するものとなっている。
以上のように本実施形態では、立坑5から地下空洞7に向かって輸送方向を折り曲げるために設けられる輸送管3のコーナー部31においてコーナー入口付近のコーナー外側壁31aからコーナー出口付近のコーナー外側壁31bに向かってエアを吐出するエアノズル14が設けられており、空洞充填時にはエアノズル14から常時エアを吐出させながら輸送管3による乾燥粉粒体の輸送を行うので、コーナー部31でのプラグ発生を防止して常に十分な流動域を確保すると共に、コーナー部31において乾燥粉粒体を輸送する空気流を加速させる。したがって、輸送管3による乾燥粉粒体の輸送距離を長距離化でき、大規模な空洞充填に適した輸送となる。
(第二実施形態)
次に図3は本発明に係る乾燥粉粒体による大規模空洞充填工法の第二実施形態を示す図であり、輸送管内に補助エアを供給する第二の態様を示すものである。図3では、図1に示した部材と同様の構成部材については同一符号を付している。上記第一実施形態では輸送管3のコーナー部31でのプラグの発生を防止するためにコーナー部31に対してエア供給を行う構成を例示したが、本実施形態は地下空洞に沿ってほぼ水平に配管される輸送管内で十分な流動域を確保するための構成を示すものである。
本実施形態においては、エア供給手段10に接続されるエア供給管13が空洞7の内部に導かれて、地下空洞内の輸送管3に並設される。輸送管3には地下空洞7において所定間隔毎にエア供給管13から分岐する枝管と連結する連結部3a,3b,3cが設けられており、これら連結部3a,3b,3cの内部においてエア供給手段10から供給される高圧エアの吐出が行われる。
図4は各連結部3a,3b,3cの具体的構造を示す図であり、(A)はその側面図、(B)は乾燥粉粒体の輸送方向下流側からみた図である。図示の如く、連結部3a,3b,3cはその下部においてエア供給管13から分岐する枝管15と連結されており、その内部の比較的底面に近い位置に、乾燥粉粒体の輸送方向とほぼ同じ方向(即ち、下流方向)に高圧エアを常時吐出するエアノズル16が設けられている。但し、エアノズル16によるエア供給方向は若干上方向若しくは下方向に傾いていてもよい。これにより、連結部3a,3b,3cでは乾燥粉粒体の流動状態が活性化して十分な流動域を確保することができ、輸送管3の内部で乾燥粉粒体が堆積することを防止できる。またエア供給口となるエアノズル16は、乾燥粉粒体の輸送方向に沿ってエアを吐出するので、輸送方向への空気流を加速させ、乾燥粉粒体の移動を促進させる。尚、連結管3a,3b,3cは例えば60〜70メートル毎の間隔で設置すれば、輸送管3の全域においてほぼ十分な流動域が確保される。
本実施形態において空洞を充填する工法は、第一実施形態で説明したものと同様であるが、輸送管3の内部に、所定間隔毎にエアを供給するエアノズル16を設け、空洞充填時にはそのエアノズル16から常時エアを吐出させながら輸送管3による乾燥粉粒体9の輸送を行うことで、乾燥粉粒体9は輸送管3の内部で浮遊した状態を良好に維持したまま空気流に乗って移動することになり、輸送管3による乾燥粉粒体の輸送距離を長距離化でき、大規模な空洞充填に適した輸送となっている。
尚、上記においては、エア供給手段10から1本のエア供給管13を空洞内に導き、連結部3a,3b,3cの付近でエア供給管13から分岐させて輸送管3の内部にエアを供給する場合を例示したが、これに限定されるものではなく、例えばエア供給手段10から複数のエア供給管13を空洞内に導き、各連結部3a,3b,3cに対して直接配管するようにしてもよい。そうすることにより、輸送管3の先端付近でエアの供給圧が低下することを防止できる。
(第三実施形態)
次に図5は本発明に係る乾燥粉粒体による大規模空洞充填工法の第三実施形態を示す図であり、輸送管内に補助エアを供給する第三の態様を示すものである。図5においても、上述した部材と同様の構成部材については同一符号を付している。本実施形態は、第二実施形態と同様に、地下空洞に沿ってほぼ水平に配管される輸送管内で十分な流動域を確保するための構成を示すものである。
本実施形態では、エア供給手段10に接続される直径1インチ程度のエア供給管13が、地下空洞内において直径4インチ程度の輸送管3の内部に導入される。尚、エア供給管13の輸送管3内への導入は、輸送管3が空洞7の内部に導入される直前で行ってもよいし、地上付近で予め導入しておいてもよい。
図6は地下空洞内における輸送管3の内部構造を示す図であり、(A)はその側方断面図、(B)は乾燥粉粒体の輸送方向下流側からみた断面図である。図示の如く、エア供給管13は輸送管3の底部に沿って配管されており、所定間隔毎に輸送管内の上方に向かって高圧エアを常時吐出する吐出口17が形成されている。これにより、吐出口17が形成された付近では乾燥粉粒体が吹き上げられて流動状態が活性化されるので、十分な流動域を確保して輸送管3の内部で乾燥粉粒体が堆積することを防止できる。この活性化された流動状態の乾燥粉粒体は、輸送方向に沿った空気流に乗って下流方向へと移動していく。そして所定間隔毎に設けられた吐出口17付近でその都度、乾燥粉粒体9に対する流動状態の活性化が行われるので、乾燥粉粒体9は流動状態を維持したまま開口端32まで輸送されることになる。
本実施形態においても空洞を充填する工法は、上述したものと同様であるが、輸送管3の内部にエア供給管13を配管して所定間隔(例えば60メートル)毎に輸送管3の内部にエアを供給する吐出口17を設け、空洞充填時にはその吐出口17から常時エアを吐出させながら輸送管3による乾燥粉粒体9の輸送を行うことで、乾燥粉粒体9は輸送管3の内部で浮遊した状態を良好に維持したまま空気流に乗って移動することになり、輸送管3による乾燥粉粒体の輸送距離を長距離化でき、大規模な空洞充填に適した輸送となっている。
(第四実施形態)
次に図7は本発明に係る乾燥粉粒体による大規模空洞充填工法の第四実施形態を示す図であり、空洞内に補助エアを供給する第一の態様を示すものである。図7においても、上述した部材と同様の構成部材については同一符号を付している。本実施形態は、上述した空洞充填工法において輸送管3の開口端32から空洞7内に流出される乾燥粉粒体9の流動性を維持しつつ空洞奥端7aから手前端7bまで乾燥粉粒体9を移動させるための構成を示すものである。それ故、本実施形態においてはエア供給手段10及びエア供給管13は空洞内部にエアを供給するためのものである。
図7に示す如く、エア供給手段10に接続されるエア供給管13が空洞7の内部に導かれ、空洞7の奥端7aの付近まで輸送管3と並設される。またエア供給管13には地下空洞7において所定間隔(例えば60メートル)毎にエアノズル18a,18b,18cが設けられ、空洞内に常時高圧エアを吐出するように構成されている。
図8は、地下空洞におけるエア供給管13の配置構造を示す図であり、(A)は空洞7の側方断面図、(B)は空洞7における輸送方向下流側からみた断面図である。図示の如く、エア供給管13は、輸送管3と共に空洞7の上部壁(天井)に沿って配管されており、エアノズル18a,18b,18cは空洞7の上部空間71において乾燥粉粒体9の輸送方向に沿った方向にエアを吐出する。これにより、少なくとも空洞7の上部空間71では乾燥粉粒体9を流動状態のままで維持することができ、流動域を確保できる。またエアノズル18a,18b,18cが輸送方向に沿った方向にエアを吐出することにより、輸送方向への空気流を形成したり、若しくはその空気流を加速させることができ、乾燥粉粒体9の移動を促進する。尚、図8の斜線部分は乾燥粉粒体9が堆積して静止状態となっている部分を示している。
以上のように、エア供給管13を空洞内の上部に延設して、所定間隔毎に乾燥粉粒体9の輸送方向に沿ってエアを吐出するエアノズル18a,18b,18cを設け、空洞充填時には各エアノズルから常時エアを吐出させておくことにより、空洞奥端7aから手前端7bにかけての空洞上部空間71を、空洞充填の最終段階に至るまで良好な流動域として確保しておくことができる。したがって、空洞7が数百メートルに及ぶ長大なものであっても乾燥粉粒体9は一方端部から他方端部まで良好に輸送され、空洞を充填していくことができる。
(第五実施形態)
次に図9は本発明に係る乾燥粉粒体による大規模空洞充填工法の第五実施形態を示す図であり、空洞内に補助エアを供給する第二の態様を示すものである。尚、上述した部材と同様の構成部材については図9においても同一符号を付している。
輸送管3は地上から地下空洞7まで地中を貫通して埋設され、乾燥粉粒体の供給口となる輸送管3の開口端33は地下空洞7の天井部分に設けられる。したがって、本実施形態では乾燥粉粒体は地下空洞7の天井部分から吹き込まれ、空洞を充填していくことになる。この場合、地下空洞7において乾燥粉粒体を空洞奥端7aの方向に移動させる必要があることから、奥端7aの付近には例えばバキューム車に繋がる排気管を設置して強制的に排気を行い、空洞内に輸送方向に沿った空気の流れを形成するようにしてある。
ところが、本実施形態のような吸引型の充填工法の場合、強制的に輸送方向に沿った空気流を形成しても輸送管3の開口端33下方にあたる空洞底部には乾燥粉粒体が堆積しやすい。
そこで本実施形態ではエア供給管13を、輸送管3の内部を通して地下空洞7に導き、開口端33の下方であって地下空洞7の天井(開口端33)から数十cmの位置にエアノズル19を設ける。このエアノズル19は、乾燥粉粒体の輸送方向に沿って、即ち空洞7の奥端7aに向かってエア供給手段10からの高圧エアを吐出する。そして空洞充填時には、エアノズル19からエアを常時吐出することにより、空洞7の少なくとも上部において、乾燥粉粒体が浮遊(流動化)した状態に活性化し、乾燥粉粒体が移動可能な流動域を確保する。またエアノズル19から吐出されるエアは、空洞内の上部において乾燥粉粒体を輸送方向に沿って移動させる空気流を補助する。したがって、本実施形態におけるエア供給の態様は、空洞内における乾燥粉粒体の輸送距離を長距離化し、大規模な空洞充填に適したものとなっている。
(第六実施形態)
次に図10は本発明に係る乾燥粉粒体による大規模空洞充填工法の第六実施形態を示す図であり、輸送管内に補助エアを供給する第四の態様を示すものである。尚、上述した部材と同様の構成部材については図10においても同一符号を付している。
輸送管3は地上から地下空洞7まで地中を貫通して埋設され、乾燥粉粒体の供給口となる輸送管3の開口端34は地下空洞7の一方端側(手前側)7bの壁面に設けられる。そのため、輸送管3は地中で輸送方向を折り曲げるためのコーナー部を有している。尚、コーナー部は地中でなく、空洞内部に配置しても構わない。
本実施形態では乾燥粉粒体は地下空洞7の一方端側7bの壁面付近から空洞内に吹き込まれ、空洞を充填していく。この場合、地下空洞7において乾燥粉粒体を空洞奥端7aの方向に移動させる必要があることから、奥端7aの付近には例えばバキューム車に繋がる排気管を設置して強制的に排気を行い、空洞内に輸送方向に沿った空気の流れを形成するようにしてある。
ところが、本実施形態のような吸引型の充填工法の場合、第一実施形態で述べたように、輸送管3のコーナー部において乾燥粉粒体が堆積してプラグを形成しやすい状況にある。
そこで本実施形態では、図11に示す如く、エア供給管13を、輸送管3の内部を通してコーナー部31の内側に導き、コーナー部31の底部近傍位置にて開口端34の方向(即ち、コーナー出口の方向)に高圧エアを吐出するエアノズル20を設ける。そして空洞充填時には、エアノズル20からエアを常時吐出することにより、コーナー部31の底部において乾燥粉粒体が堆積することを防止する。またエアノズル20から吐出されるエアは、乾燥粉粒体を輸送方向に沿って移動させる空気流を補助することにもなり、輸送管3の開口端34から空洞内に流出する乾燥粉粒体を輸送方向に加速させ、空洞内における乾燥粉粒体の輸送距離を長くするように作用する。
したがって、本実施形態においては、輸送管3の内部でエアが供給されるが、そのエアは輸送管内部での乾燥粉粒体の輸送を促進するだけでなく、空洞内部での輸送をも促進するものとなり、大規模な空洞充填に適したものとなっている。
以上、本発明に関するいくつかの実施形態を説明したが、実際の充填現場においては上述した実施形態を適宜に組み合わせて空洞充填を行うこともできる。例えば、輸送管3の内部に、粉粒体輸送車1が送り込む空気とは別に、エア供給管13を介してエアを供給することで、輸送管3による乾燥粉粒体の輸送距離を長距離化する手法と、空洞7内に乾燥粉粒体の輸送方向に沿ってエアを供給することで空洞内での乾燥粉粒体の輸送距離を長距離化する手法とを組み合わせて、空洞充填を行うようにしてもよい。この場合、各手法を併用することによる相乗効果を期待できる。
本発明に係る乾燥粉粒体による大規模空洞充填工法の第一実施形態を示す図である。 第一実施形態における輸送管のコーナー部を示す拡大図である。 本発明に係る乾燥粉粒体による大規模空洞充填工法の第二実施形態を示す図である。 第二実施形態における連結部の具体的構造を示す図である。 本発明に係る乾燥粉粒体による大規模空洞充填工法の第三実施形態を示す図である。 第三実施形態における輸送管の内部構造を示す図である。 本発明に係る乾燥粉粒体による大規模空洞充填工法の第四実施形態を示す図である。 第四実施形態におけるエア供給管の配置構造を示す図である。 本発明に係る乾燥粉粒体による大規模空洞充填工法の第五実施形態を示す図である。 本発明に係る乾燥粉粒体による大規模空洞充填工法の第六実施形態を示す図である。 第六実施形態におけるエア供給管の配置構造を示す図である。
符号の説明
1 粉粒体輸送車(粉粒体供給手段)
3 輸送管
5 立坑
7 地下空洞
乾燥粉粒体
13 エア供給管
14,16 エアノズル(エア供給口)
17 吐出口(エア供給口)
18a,18b,18c エアノズル(エア供給口)
19 エアノズル(エア供給口)
20 エアノズル(エア供給口)
31 コーナー部
31a,31b コーナー外側壁
33,34 開口端(粉粒体供給口)

Claims (8)

  1. 充填対象となる地下空洞に対して乾燥粉粒体を輸送する輸送管が敷設されており、該輸送管に対して地上に設置される供給手段が一定圧力の空気とともに乾燥粉粒体を送り込むことによって、乾燥粉粒体を地下空洞に導き、空洞充填を行う乾燥粉粒体による空洞充填工法において、
    前記輸送管の内部には、前記供給手段が送り込む空気とは別に、エアを供給するエア供給口が設けられ、空洞充填時には前記エア供給口から前記輸送管内にエアを常時供給しながら前記輸送管による乾燥粉粒体の輸送を行うことを特徴とする乾燥粉粒体による大規模空洞充填工法。
  2. 前記輸送管は輸送方向を折り曲げるためのコーナー部を有し、該コーナー部に前記エア供給口を設け、
    空洞充填時には前記エア供給口からコーナー出口に向かって常時エアを吐出させながら乾燥粉粒体の輸送を行うようにした請求項1記載の乾燥粉粒体による大規模空洞充填工法。
  3. 前記輸送管は前記供給手段から立坑を経て地下空洞に敷設されており、
    立坑から地下空洞に向かって輸送方向を折り曲げるために設けられる前記輸送管のコーナー部に、コーナー入口付近のコーナー外側壁からコーナー出口付近のコーナー外側壁に向かってエアを吐出するエアノズルを設け、空洞充填時には前記エアノズルから常時エアを吐出させながら前記輸送管による乾燥粉粒体の輸送を行うようにした請求項1記載の乾燥粉粒体による大規模空洞充填工法。
  4. 前記輸送管の内部には前記エア供給口が所定間隔毎に複数設けられており、空洞充填時には各エア供給口から常時エアを吐出させながら前記輸送管による乾燥粉粒体の輸送を行う請求項1記載の乾燥粉粒体による大規模空洞充填工法。
  5. 前記複数のエア供給口はそれぞれ前記輸送管における乾燥粉粒体の輸送方向に沿ってエアを供給する請求項4記載の乾燥粉粒体による大規模空洞充填工法。
  6. 地上に設置される乾燥粉粒体の供給手段から地下空洞に乾燥粉粒体を供給することによって空洞充填を行う空洞充填工法において、
    乾燥粉粒体を輸送するための空気流を前記空洞内に形成するために乾燥粉粒体の輸送方向に沿ってエアを供給するエア供給管が前記空洞内に設けられ、空洞充填時には前記エア供給管から常時エアを供給しながら乾燥粉粒体を移動させることを特徴とする乾燥粉粒体による大規模空洞充填工法。
  7. 前記エア供給管は地下空洞内の上部に延設されると共に、所定間隔毎に輸送方向に沿ってエアを吐出するエアノズルを設けるようにした請求項6記載の乾燥粉粒体による大規模空洞充填工法。
  8. 前記供給手段から地下空洞への乾燥粉粒体の供給は、地上から地下空洞まで貫通して設けられる輸送管を介して行われ、前記エア供給管は前記輸送管を通って地下空洞内に配置されると共に、地下空洞天井に形成される前記輸送管の粉粒体供給口の下方において空洞奥端に向かってエアを供給するようにした請求項6記載の乾燥粉粒体による大規模空洞充填工法。
JP2004380174A 2004-12-28 2004-12-28 乾燥粉粒体による大規模空洞充填工法 Active JP4546822B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004380174A JP4546822B2 (ja) 2004-12-28 2004-12-28 乾燥粉粒体による大規模空洞充填工法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004380174A JP4546822B2 (ja) 2004-12-28 2004-12-28 乾燥粉粒体による大規模空洞充填工法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006183401A JP2006183401A (ja) 2006-07-13
JP4546822B2 true JP4546822B2 (ja) 2010-09-22

Family

ID=36736707

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004380174A Active JP4546822B2 (ja) 2004-12-28 2004-12-28 乾燥粉粒体による大規模空洞充填工法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4546822B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5725937B2 (ja) * 2011-03-31 2015-05-27 東京瓦斯株式会社 廃止管中詰め装置および廃止管の中詰め工法
JP6664683B1 (ja) * 2019-10-28 2020-03-13 新飯塚土木株式会社 充填検知システム及び充填検知方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08121086A (ja) * 1994-10-26 1996-05-14 Kenzo Murakami コンクリート壁構造およびその製造方法
JP2002155527A (ja) * 2000-11-20 2002-05-31 Asanuma Corp 乾燥粉粒体による空洞充填工法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08121086A (ja) * 1994-10-26 1996-05-14 Kenzo Murakami コンクリート壁構造およびその製造方法
JP2002155527A (ja) * 2000-11-20 2002-05-31 Asanuma Corp 乾燥粉粒体による空洞充填工法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006183401A (ja) 2006-07-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101165317B (zh) 充填装置及应用该装置充填井下采空区的方法
CN106050300A (zh) 一种用于上向进路超高欠采的充填接顶方法
CN102061917A (zh) 掘进机机载泡沫除尘系统
CN201771541U (zh) 负压除尘器
CN107882518A (zh) 水文孔清孔装置及使用方法
JP4546822B2 (ja) 乾燥粉粒体による大規模空洞充填工法
CN201818312U (zh) 一种采用管道气压送土的盾构装置
CN108643963A (zh) 用于井下充填堵管的泄压装置、方法及井下充填系统
CN109441355A (zh) 粉土或沙层管井高压水冲快速成孔施工方法
KR101175620B1 (ko) 분체 이송 시스템의 이송관 에어 부스터
CN106436712B (zh) 一种导向加料管以及应用该导向加料管的喷射系统
CN210440055U (zh) 一种煤矿顶板防水导流装置
JP4913354B2 (ja) 砂利の搬出装置および砂利の搬出方法
JP5476057B2 (ja) 管渠構築における土砂排出方法および土砂排出装置
JP2005118011A (ja) 森林バイオマス輸送方法およびシステム
JP2003253739A (ja) 管路内の排気構造及び排気方法
KR20140004866A (ko) 추진후 하향문제 발생시 보강 작업으로 관올림을 수평으로 조정하는 공법
JP4078282B2 (ja) 埋設管の充填方法
JP3893479B2 (ja) 水中堆積物の吸引搬送装置およびその吸引搬送方法
AU2010227078B2 (en) A Pipe and Culvert Fabrication
CN207327279U (zh) 一种全尾砂胶结充填事故尾砂回收装置
JP2001182096A (ja) 土砂の長距離圧送方法および装置
JPH08253953A (ja) 空気による土砂の輸送方法
JP3970820B2 (ja) 埋設管の充填方法
CN209368180U (zh) 用于干熄焦装置的墙体结构、干熄焦装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071109

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100406

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100524

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100615

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100702

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130709

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4546822

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250