まず、図1を基に本発明に係る定着装置が適用された複写機(画像形成装置)10の内部構造の概要について説明する。図1は、本発明に係る複写機10の内部構造の一実施形態を示す断面視の概略説明図である。この図に示すように、複写機10は、箱形を呈する複写機本体(装置本体)11の上部に、原稿画像を読み取る原稿読取部12が設けられているとともに、複写機本体11内における原稿読取部12より下方位置に、原稿読取部12によって読み取られた原稿の画像情報に基づき画像を形成する画像形成部13と、この画像形成部13によって形成され、用紙に転写された画像に定着処理を施す定着部14と、転写用の用紙を貯留する用紙貯留部15とが内装されることによって構成されている。
前記原稿読取部12は、複写機本体11の上面に開閉可能に設けられた原稿押え121と、複写機本体11内でコンタクトガラス123を介して原稿押え121と対向配置された光学系ユニット122とを備えて構成されている。コンタクトガラス123は、載置された原稿の原稿面を読み取るための、原稿押え121より若干小さい平面形状を有する載置原稿用コンタクトガラス123aと、自動給紙された原稿の原稿面を読み取る前後方向に長尺の細長い自動給紙用コンタクトガラス123bとを備えている。
かかる原稿読取部12の前側の複写機本体11上面には、原稿読み取りや複写処理等に関する処理条件を入力操作するための操作パネル124が設けられている。この操作パネル124は、処理複写機本体11の前部上面に配設され、図略の表示パネルやテンキー、さらにはスタートボタン、モード切換えキー等が設けられている。表示パネルは、各種の入力情報や出力情報を液晶表示したり、表示された処理条件の内で選択したものについてタッチイン操作で入力したりするものである。また、前記テンキーは、コピー枚数などの主に数量情報を設定するためのものである。モード切換えキーは、複写機10のモードを切り換えるためのものであり、このモード切換えキーの押釦操作で複写機10をファクシミリ装置として利用したり、プリンタとして利用したりすることができるようになっている。
前記原稿押え121は、装置本体上面の一側辺に設けられた所定の軸回りに正逆回動して開閉可能に複写機本体11に取り付けられている。かかる原稿押え121は、二段構造で構成され、上段に設けられた原稿を載置するための原稿トレイ125と、下段に設けられた画像読み取り済の原稿が排紙される原稿排紙トレイ126とを有している。原稿押え121の左側部には、原稿トレイ125と原稿排紙トレイ126との間に介設された原稿送り部127が形成され、この原稿送り部127に設けられた図略の原稿送り機構によって原稿トレイ125上に載置された用紙束から1枚ずつの原稿がピックアップされて自動給紙用コンタクトガラス123bへ供給される。ピックアップされた原稿は、移動されながらこの自動給紙用コンタクトガラス123bを介して光学系ユニット122により原稿面が読み取られるようになっている。原稿画像が読み取られた後の原稿は、原稿排紙トレイ126へ排紙される。
光学系ユニット122は、図略の光源や複数のミラー、レンズユニット、さらにはCCD(charge coupled device)等を有している。そして、光源からの光が原稿面で反射され、この反射光がこれらミラーおよびレンズユニットを介して原稿上方としてCCDに入力されるようになっている。CCDに入力されたアナログ量としての原稿情報は、デジタル信号に変換され、デジタルの原稿情報として所定の記憶装置に記憶されるようになっている。
前記画像形成部13は、用紙貯留部15から給紙された用紙にトナー画像を形成させるものであり、本実施形態では、上流側(図1の紙面の右側)から下流側へ向けて順次配設されたイエロー用ユニット13Yと、マゼンタ用ユニット13Mと、シアン用ユニット13Cと、ブラック用ユニット13Kとを有している。
各ユニット13Y,13M,13C,13Kには、感光体ドラム131および現像装置132がそれぞれ備えられている。各感光体ドラム131は、図1において時計方向へ向けて回転しつつ対応した現像装置132からトナーの供給を受けるようになっている。
各感光体ドラム131の図1における上方左寄りの位置には帯電部133がそれぞれ設けられているとともに、同上方右寄りの位置には露光部134がそれぞれ設けられている。そして、各感光体ドラム131は、前記帯電部133によって周面が一様に帯電され、原稿読取部12で入力された画像データに基づくレーザー光が前記各露光部134から帯電後の感光体ドラム131の周面に照射されることにより、各感光体ドラム131の周面に静電潜像が形成されるようになっている。かかる静電潜像に現像装置132からトナーが供給されることにより、感光体ドラム131の周面にトナー像が形成されるようになっている。
また、各感光体ドラム131の図1における左方下部位置には感光体ドラム131の周面の残留トナーを除去してクリーニングするクリーニング装置135が設けられている。クリーニング装置135によって清浄化処理された感光体ドラム131の周面は、新たな帯電処理のために帯電部133へ向かうことになる。
各感光体ドラム131の下方位置には、搬送面が各感光体ドラム131と対向するように配設された搬送ベルト136が設けられている。この搬送ベルト136は、ブラック用ユニット13Kの若干下流側に設けられた駆動ローラ137と、イエロー用ユニット13Yの若干上流側に設けられた従動ローラ138とに掛け回され、駆動ローラ137の駆動回転駆動によって周回するようになっている。そして、用紙貯留部15から供給された用紙は、この搬送ベルト136の周回に誘導されて感光体ドラム131の周面に当接しながら移動し、転写処理が施されるようになっている。
前記定着部14は、画像形成部13で転写された用紙上のトナー像に対し定着処理を施して排紙するものであり、トナー像に定着処理を施す定着装置20と、トナー像の定着処理が施された用紙を排紙するカバーユニット30とを備えて構成されている。
前記定着装置20は、定着装置本体21内に上下で対向配置されたヒートローラ22と加圧ローラ23とが内装されることによって形成されている。そして、搬送ベルト136の周回によって画像形成部13から導出された転写処理済の用紙は、これらヒートローラ22および加圧ローラ23間で加熱されつつ押圧挟持されることによる熱処理でトナー画像が定着され、用紙上に安定したカラー画像が形成される。定着処理の完了したカラー画像付の用紙は、原稿押え本体30の下方位置に形成された排紙搬送路102を通って複写機本体11の図1における左側壁から突設された排紙トレイ101へ向けて排出される。
前記カバーユニット30には、後述する剥離部材60と、この剥離部材60を上方から覆う覆い部材80とが設けられている。前記剥離部材60は、カバーユニット30が複写機本体11内の収納位置に収納された状態で先端部がヒートローラ22の周面に当接するように設置位置が設定され、これによって軸心回りに回転しているヒートローラ22の周面に巻き付いている用紙を剥離するようになっている。
前記覆い部材80は、カバーユニット30が複写機本体11内の収納位置に収納された状態でヒートローラ22の周面から退避する退避姿勢に姿勢設定される一方、カバーユニット30が収納位置から引き出されることによって剥離部材60の先端を覆う被覆姿勢に姿勢設定されるようになっている。
前記用紙貯留部15は、複写機本体11に挿脱自在に装着された複数段の用紙トレイ151を有している。各用紙トレイ151には、それぞれ用紙束が貯留されるようになっている。そして、選択された用紙トレイ151の用紙束からピックアップローラ152の駆動で用紙Pが1枚ずつ繰り出され、給紙搬送路153を通って画像形成部13へ導入されるようになっている。
また、本実施形態の複写機10においては、複写機本体11内に用紙Pに対して両面印刷を行うための用紙反転部16が設けられている。この用紙反転部16は、画像形成部13と用紙貯留部15との間に介設された、片面に定着処理後の画像を有する用紙Pを一時的に貯留する中間トレイ161と、定着部14の直下流位置に設けられ、定着処理後の用紙Pに対して排紙搬送路102および返送搬送路103のいずれか一方に用紙Pを振り分ける切換ガイド162と、一旦中間トレイ161に排紙された用紙Pを後端側から排紙する反転ローラ対163とを備えている。
そして、前記切換ガイド162の切り換え操作によって返送搬送路103および反転ローラ対163を介して一旦中間トレイ161へ排紙された用紙Pは、反転ローラ対163の逆回転によって後端側から排出され、反転搬送路104を通って給紙搬送路153へ向わせられるようになっている。この給紙搬送路153へ供給された表裏反転後の用紙Pは、再度画像形成部13へ供給されることにより裏面側に対して転写処理が施されることになる。
図2は、カバーユニット30の第1実施形態を示す分解斜視図である。また、図3および図4は、図2に示すカバーユニット30の組立て斜視図であり、図3は、カバーユニット30が複写機本体11内の収納位置に収納された状態、図4は、カバーユニット30が複写機本体11の収納位置から引き出された状態をそれぞれ示している。なお、図2〜図4において、X−X方向を幅方向、Y−Y方向を前後方向といい、特に−X方向を左方、+X方向を右方、−Y方向を前方、+Y方向を後方という。
これらの図に示すように、カバーユニット30は、複写機本体11の互いに対向した側壁110間に回動可能に装着される基体40と、この基体40に回動可能に軸支される支持板50と、この支持板50に固定される剥離部材60と、前記支持板50に固定される幅方向一対のカバーユニット側ガイド部材70と、このカバーユニット側ガイド部材70に姿勢変更可能に装着される覆い部材80とを備えて構成されている。そして、定着装置本体21の互いに対向した側壁210には、幅方向一対の定着装置側ガイド部材90がそれぞれ設けられている。これらの定着装置側ガイド部材90は、カバーユニット30の複写機本体11に対する挿脱を案内するためのものである。
前記基体40および支持板50は、前記カバーユニット30の基礎となる部材であり、これらに前記支持板50、剥離部材60、カバーユニット側ガイド部材70および覆い部材80、並びにカバーユニット30を構成する各種の構成要素が装着されるようになっている。
前記剥離部材60は、先端縁をヒートローラ22(図1)の周面に当接させることにより、ヒートローラ22の周面に巻き付いている用紙Pを引き剥がすものであり、前記覆い部材80は、カバーユニット30が複写機本体11内の装着位置から複写機本体11の開口側へ引き出された状態で剥離部材60の先端縁を覆うものである。また、前記カバーユニット側ガイド部材70は、カバーユニット30が前記装着位置から引き出された状態と装着位置に装着された状態とで覆い部材80に被覆姿勢および退避姿勢との間で姿勢変更させるものである。さらに、前記定着装置側ガイド部材90は、カバーユニット30を複写機本体11から引き出すときと複写機本体11内に押し込むときとで当該カバーユニット30に曲折姿勢と伸長姿勢との間で姿勢変更させるものである。
以下、カバーユニット30を構成する各部材について詳細に説明する。まず、基体40は、長さ寸法が複写機本体11の一対の対向側壁110間の内寸法より若干短めに寸法設定された幅方向に長尺の基礎枠体41と、この基礎枠体41の前縁部から前方に向けて突設された突設枠体42とからなっている。基礎枠体41は、幅方向一対の側部枠411と、各側部枠411の後端縁間に架設された後部枠412と、同前端部間に架設された前部枠413と、前記各側部枠411の前後方向の略中央位置間に架設された縦桟材414と、この縦桟材414を介して後部枠412および前部枠413間に架設された複数本の横桟材415とを備えて構成され、所定の強度を確保した上で軽量に形成されている。
かかる基礎枠体41には、縦桟材414より後方位置における一対の側部枠411および各横桟材415を貫通した第1軸43が設けられている一方、複写機本体11の一対の側壁110には、前記第1軸43が嵌挿される嵌挿孔111が穿設され、これらの嵌挿孔111に突設枠体42の各端部がそれぞれ嵌挿されることによって、基体40は、第1軸43回りに回動可能に複写機本体11に装着されるようになっている。
また、前記前部枠413は、一対の側部枠411の前端部の上部位置間に架設され、これによって前部枠413と干渉しない状態になった各側部枠411の前端下部に互いに対向した、後述する第2軸31を差し通すための基体側連結孔416が穿設されている。
さらに、一対の側部枠411間には、前部枠413から櫛歯状で垂下され複数の垂下片418(図6)が設けられ、これら垂下片418を貫通したローラ軸417に複数の搬送ローラ46が回転自在に軸支されている。そして、カバーユニット30が複写機本体11内に収納された状態で、定着部14(図1)から排紙された用紙は、これら複数の搬送ローラ46に案内されつつ基礎枠体41の下面に摺接しながら排紙トレイ101へ向けて排出されることになる。
前記突設枠体42は、前記基礎枠体41の前部枠413上縁部から前方に向けて延設されている。かかる突設枠体42は、基礎枠体41の前部枠413から前方斜め上方に向けて突設された幅方向に長尺の後方枠421と、この後方枠421の若干前方位置に当該後方枠421と平行に配設された前方枠422と、これら後方枠421および前方枠422間に架設された複数本の桟材423とからなっている。
かかる突設枠体42の前方枠422には、長手方向の中央位置に上方に向かって突設された基体側操作片44が設けられているとともに、この基体側操作片44に対応した位置における桟材423間に後述する回動操作片33を装着するための装着開口45が設けられている。
前記支持板50は、剥離部材60を支持するためのものであり、平面視で幅方向に長尺の矩形状を呈した支持板本体51と、この支持板本体51の幅方向両側部から上方に向かって折り曲げられることによって形成した幅方向一対の側壁板52と、前記支持板本体51の前縁部から上方に向けて斜め後方に突設された幅方向一対のブラケット53とを備えて構成されている。
前記支持板本体51は、長さ寸法(幅方向の寸法)が基体40の長さ寸法と同一に設定されているとともに、前後寸法が基体40の前後寸法より若干短めに寸法設定されている。また、側壁板52は上下寸法が基礎枠体41の上下寸法と略同一に設定されている。かかる各側壁板52の前方位置には、上縁部から切り欠かれることによって形成した、カバーユニット側ガイド部材70を装着するための切欠き部521が形成されている。
前記各ブラケット53は、両ブラケット53間の外寸法が前記基礎枠体41の一対の側部枠411間の内寸法より僅かに短めに設定され、これによって前部枠413直下の側部枠411間に嵌め込まれ得るようになっている。このような各ブラケット53には、先端側に幅方向で対向した支持板側連結孔531が穿設されている。
そして、一対のブラケット53が基礎枠体41の一対の側部枠411間に嵌め込まれた状態で、各基体側連結孔416および各支持板側連結孔531に第2軸31が貫通されることによって、基体40および支持板50は、互いに第2軸31回りに相対回動可能に連結されるようになっている。
また、前記第2軸31の各端部には係止部材32が固定されている。この係止部材32は、カバーユニット30の複写機本体11内への収納状態を保持するためのものであり、下端部に前方へ向って開放されたフック321が形成されている一方、複写機本体11の側壁110には、当該フック321と対応した位置に係止突起112が突設され、カバーユニット30が複写機本体11内に収納された状態で係止部材32が係止突起112に係合することでカバーユニット30の複写機本体11内への収納状態が保持されるようになっている。
また、第2軸31の中央位置には、回動操作片33が固定されている。この回動操作片33は、当該回動操作片33が固定される第2軸31が基礎枠体41の基体側連結孔416に挿通された状態で、基体40における突設枠体42の前記装着開口45から上方に向かって突出し、これによって前記基体側操作片44と対向し得るように寸法設定されている。かかる回動操作片33と基体側操作片44との間には、コイルばね34が介設され、このコイルばね34の付勢力によって回動操作片33および基体側操作片44は、互いに離間する方向に向けて付勢されるようになっている。
したがって、係止部材32のフック321が複写機本体11の係止突起112に係合した状態で、回動操作片33および基体側操作片44を指で摘むことにより、回動操作片33は、コイルばね34の付勢力に抗して第2軸31回りに時計方向に向けて一体回動し、これによる係止部材32の時計方向への回動によってフック321の係止突起112に対する係合が解除されるため、回動操作片33および基体側操作片44を摘んだまま上方へ引き上げることによりカバーユニット30を収納位置から引き出すことができる。
逆にカバーユニット30を収納位置に納めるときには、回動操作片33および基体側操作片44を摘むことなく基体側操作片44を下方へ押圧すればよい。こうすることによって、係止部材32のフック321下部に形成された傾斜面322が係止突起112と摺接し、これによるコイルばね34の付勢力に抗した係止部材32の時計方向へ向かう回動の後の反時計方向へ向かう回動でフック321が係止突起112に係合するため、カバーユニット30の複写機本体11に対する収納状態がロックされることになる。
このような支持板50において、各側壁板52の前方位置には、互いに対向した位置から外方に向って突設された第3軸54がそれぞれ設けられている。これらの第3軸54は、定着装置側ガイド部材90にガイドされるものであり、これによってカバーユニット30の状態変化(複写機本体11に収納された状態と複写機本体11から引き出された状態と複写機本体11に収納される状態との間における状態変化)が円滑に行われるようになっている。
さらに、各側壁板52には、切欠き部521の後方位置に板ばね(第1付勢手段)55がねじ止めあるいはかしめ止め等によってそれぞれ固定されている。これらの板ばね55は、カバーユニット側ガイド部材70を介して支持板50に装着された覆い部材80を前方に向けて付勢するためのものであり、固定位置から湾曲状態で前方に向けて突設されている。かかる板ばね55は、覆い部材80がカバーユニット側ガイド部材70を介して支持板50に装着されることによる弾性変形で覆い部材80を前方に向けて押圧するようになっている。
前記剥離部材60は、支持板50に固定された状態でヒートローラ22の周面に巻き付いた用紙を削ぎ剥がすためのものであり、平面視で矩形状を呈した剥離部材本体61と、この剥離部材本体61の幅方向の各端縁から上方に向かって折り曲げられて形成した左右一対の折曲げ板62とからなっている。前記剥離部材本体61は、左右幅寸法が前記支持板50の一対の側壁板52間の内寸法より僅かに短めに寸法設定されているとともに、前後寸法は支持板本体51の前後寸法より所定寸法だけ長尺に設定され、これによって剥離部材本体61が支持板本体51にねじ止めその他で固定された状態で、その前縁部が支持板本体51から外方へ突出した状態になるようにしている。
かかる剥離部材本体61の前端縁部には、全長に亘って先端が先鋭に先細りにされた複数本の剥離爪63が形成され、この剥離爪63が回転しているヒートローラ22の周面に当接されることによって、ヒートローラ22の周面に巻き付いた用紙を削ぎ剥がし得るようになっている。
前記カバーユニット側ガイド部材70は、カバーユニット30の状態変化に応じて覆い部材80の姿勢を変更させるものであり、各支持板本体51の側壁板52に形成された前記切欠き部521にねじ止めその他で固定されている。これらのカバーユニット側ガイド部材70は、互いの対向面に前記第3軸54をガイドするためのガイド溝71を有している。このガイド溝71は、上下寸法が後述する覆い部材80の被ガイド片84の直径より僅かに広い前後方向に延びる直線状ガイド部72と、この直線状ガイド部72の前端位置に形成された溝幅寸法が前方に向うに従い漸増する幅広ガイド部73とを備えている。
前記幅広ガイド部73は、上部溝壁が前記直線状ガイド部72の上部溝壁に続いて前後方向に直線状になっているのに対し、下部の溝壁は、溝内に向って膨出した円弧壁面74になっている。
前記覆い部材80は、カバーユニット30が複写機本体11内の所定の収納位置に収納された状態でヒートローラ22の後方側の周面を、前記剥離爪63に対しては退避姿勢で覆うものであり、剥離部材60と略同一の平面形状を有している。かかる覆い部材80は、平板状の被覆部材本体81と、この被覆部材本体81の左右幅方向の各縁部から下方に延設されることによって形成した幅方向一対の側板82と、これら一対の側板82の前縁部間に架設された、前記被覆部材本体81と連続状態の円弧状前板83を備えている。円弧状前板83は、側面視で外方に向って凸の円弧状を呈している。
また、前記直線状ガイド部72は、溝深さが幅広ガイド部73の溝深さより深く設定され、これによって直線状ガイド部72と幅広ガイド部73との間に段差部75が形成されている。
このような覆い部材80の各側板82には、互いに反対方向に突設された被ガイド片84が設けられている。前記被ガイド片84は、側板82の後端部に設けられた第1被ガイド片85と、側板82の前後方向の略中央位置に設けられた第2被ガイド片86とからなっている。前記第1被ガイド片85は、一対の側板82間に貫通架設された軸体851の外部に露出している部分によって形成されている。前記第1被ガイド片85は、直線状ガイド部72の溝深さに対応して第2被ガイド片86より突出寸法が若干長めに設定されている。因みに、第2被ガイド片86の突出量は、幅広ガイド部73の溝深さに対応して設定されている。
そして、これらの第1および第2被ガイド片85,86がガイド溝71の直線状ガイド部72に嵌め込まれることによって覆い部材80が一対の板ばね55の付勢力に抗して一対のカバーユニット側ガイド部材70間に装着されるようになっている。したがって、覆い部材80がカバーユニット側ガイド部材70の直線状ガイド部72間に装着された状態では、当該覆い部材80は、板ばね55の付勢力によって前方に向って押圧されることになる。
一方、定着装置本体21の側壁210には、ヒートローラ22の後方と対応する位置にストッパ211が突設され、カバーユニット30が複写機本体11内の所定の収納位置に収納された状態で、図3に示すように、覆い部材80の円弧状前板83がこのストッパ211と干渉し、これによって覆い部材80は、板ばね55の付勢力に抗して後方へ押し遣られるようになっている。これに対し、カバーユニット30が複写機本体11内の所定の収納位置から引き出された状態では、覆い部材80は、板ばね55の付勢力によって前方に向けて押圧され、第1および第2被ガイド片85,86がガイド溝71に案内されつつ前方へ向けて突出することになる。
そして、本実施形態においては、前記軸体851にねじりコイルばね(第2付勢手段)87が外嵌され、覆い部材80は、このねじりコイルばね87の付勢力によって第1被ガイド片85回りに時計方向へ向かう付勢力が付与されるようになっている。したがって、カバーユニット30が複写機本体11内の収納位置から引き出されると、覆い部材80は、ストッパ211に対する当止が解除されるため、板ばね55の付勢力で前方へ向けて押圧され、これによって第2被ガイド片86がガイド溝71の直線状ガイド部72から外れるとともに、第1被ガイド片85がガイド溝71の段差部75に当止し、ねじりコイルばね87の付勢力で第1被ガイド片85回りに時計方向に回動して、図4に示すように、剥離部材60の剥離爪63を覆った被覆姿勢に姿勢設定されることになる。
前記定着装置側ガイド部材90は、カバーユニット30を複写機本体11から引き出すときと複写機本体11内に押し込むときとで当該カバーユニット30に曲折姿勢と伸長姿勢との間での姿勢変更をガイドするとともに、カバーユニット30が複写機本体11内に収納された状態での支持板50の位置決めを行うためのものであり、定着装置本体21の一対の側壁210に互いに対向するように一対で設けられている。
かかる定着装置側ガイド部材90は、側壁210に固定された所定厚みの板状体91で形成され、この板状体91の後縁部から前方に向けて先下がりに形成された、支持板50の第3軸54が嵌り込む円弧状ガイド溝92が設けられている。この円弧状ガイド溝92は、溝幅寸法が第3軸54の直径より僅かに広く設定されているとともに、入口部分には溝幅が後方に向って漸増するように設定された広幅部93が設けられ、第3軸54の円弧状ガイド溝92への嵌め込み操作が容易に行われ得るようになっている。
そして、第3軸54が円弧状ガイド溝92の溝奥にはまり込んだ状態で、カバーユニット30は、図3に示すように、伸長姿勢に姿勢設定される一方、回動操作片33および基体側操作片44を摘んで上方に引き上げることにより、第3軸54が円弧状ガイド溝92に案内されつつ当該円弧状ガイド溝92から抜け出し、図4に示すように曲折姿勢に姿勢設定されるようになっている。
以下、本発明の作用について、図5〜図8を基に説明する。図5〜図8は、本発明(第1実施形態)の作用を説明するための説明図であり、図5は、カバーユニット30が複写機本体11内に収納されて伸張姿勢に姿勢設定された状態、図6は、カバーユニット30が複写機本体11から引き出され始めた状態、図7は、第3軸54が円弧状ガイド溝92から外れた直後でカバーユニット30が曲折姿勢になった状態、図8は、引き出し操作が完了した状態のカバーユニット30が伸張姿勢に姿勢設定された状態をそれぞれ示している。
まず、図5に示すように、カバーユニット30が伸張姿勢に姿勢設定された状態(すなわち、カバーユニット30が複写機本体11内に収納された状態)では、基体40と支持板50とが真っ直ぐに延び、これによって覆い部材80の前端が定着装置本体21の側壁210に設けられたストッパ211に当止して剥離部材60と平行になった状態(すなわち退避姿勢に姿勢設定された状態)で第3軸54が直線状ガイド部72の後端の最奥に嵌り込むとともに、剥離部材60の剥離爪63の先端がヒートローラ22の周面に当接している。
そして、この状態では基体40に設けられた係止部材32のフック321が複写機本体11の側壁110に突設された係止突起112に係合しているため、カバーユニット30の設定された伸張姿勢は確実に維持される。したがってこの状態で定着装置20から導出されるに際しヒートローラ22の周面に巻き付いた状態になっている用紙Pは、剥離爪63によって削ぎ剥がされ、排紙搬送路102を通って排紙トレイ101へ排紙されることになる。
ついで、紙詰りの解消やメンテナンス作業のためにカバーユニット30を複写機本体11内の所定の装着位置から引き出すに際しては、図5に示す状態で、回動操作片33および基体側操作片44が指で摘まれる。これによって回動操作片33は、第2軸31回りに時計方向に回動するため、回動操作片33と第2軸31を介して一体に連結された係止部材32も第2軸31回りに時計方向へ回動してフック321の係止突起112に対する係合が外され、カバーユニット30が伸張姿勢から曲折姿勢へ姿勢変更し得るようになる。
この状態で回動操作片33および基体側操作片44を摘持したままこれらを上方に引き上げることにより、基体40は、図6に示すように、第1軸43回りに反時計方向に向けて回動するとともに、支持板50は、その第3軸54が定着装置本体21の側壁210に設けられた定着装置側ガイド部材90の円弧状ガイド溝92に案内されつつ第2軸31回りに時計方向に向けて回動し、これによってカバーユニット30は、前後方向の中央部から上方に向けて山折りで折り曲げられていくことになる。
このとき、覆い部材80は、支持板50に設けられた板ばね55の付勢力によって前方へ向けて押圧されているため、当該覆い部材80に設けられた第1および第2被ガイド片85,86が支持板50に設けられたカバーユニット側ガイド部材70のガイド溝71に案内されつつ剥離部材60に対して前方に向けて相対移動する。
そして、図7に示すように、支持板50の第3軸54が定着装置側ガイド部材90の円弧状ガイド溝92から外れた状態では、第2被ガイド片86がガイド溝71から前方へ抜け出るとともに、第1被ガイド片85がガイド溝71の直線状ガイド部72の最前部に位置して段差部75に当止した状態になる。この状態で覆い部材80は、ねじりコイルばね87の付勢力によって第1被ガイド片85回りに時計方向に回動させられ、これによって剥離部材60と平行な退避姿勢から剥離部材60の剥離爪63を覆った被覆姿勢に姿勢変更する。
引き続き回動操作片33および基体側操作片44を摘持したままでの基体40の第1軸43回りの反時計方向へ向う回動操作を最後まで継続した上で、さらに支持板50を第2軸31回りに時計方向へ向けて回動操作することにより、カバーユニット30は、図8に示すように、第1軸43上に直立した状態になる。そしてこの状態においても、剥離爪63の先端は覆い部材80の円弧状前板83によって覆われた状態になるため、メンテナンス作業のために手を定着装置20の後方位置に形成された空間内に差し入れても、手に持った工具等で剥離爪63が破損するような不都合を確実に防止することができる。
図9は、カバーユニット30′の第2実施形態を示す分解斜視図である。また、図10および図11は、図9に示すカバーユニット30の組立て斜視図であり、図10は、カバーユニット30が複写機本体11内の収納位置に収納された状態、図11は、カバーユニット30が複写機本体11の収納位置から引き出された状態をそれぞれ示している。なお、図9〜図11において、X−X方向を幅方向、Y−Y方向を前後方向といい、特に−X方向を左方、+X方向を右方、−Y方向を前方、+Y方向を後方という。
第2実施形態においては、覆い部材80の下部に保護カバー88が設けられているとともに、カバーユニット側のガイド部材として環状ガイド部材70′が採用されている点が第1実施形態と相違している。前記保護カバー88は、支持板50の側壁板52間に架設される平板部881と、この平板部881の前縁部から先下がりに傾斜した状態で延設された傾斜板部882とからなっている。
前記環状ガイド部材70′は、長さ寸法が保護カバー88の前後寸法と略同一に設定され、前後方向に延びるガイド孔76を有している。かかる環状ガイド部材70′が保護カバー88の平板部881の幅方向両端部上にそれぞれ固定された状態で、各ガイド孔76に覆い部材80の軸体851の各端部がそれぞれ貫通されることにより、覆い部材80が環状ガイド部材70′にガイドされつつ前後に移動し得るようになっている。また、覆い部材80を前方へ向けて押圧する板ばね55は、保護カバー88の平板部881に設けられている。
また、ストッパ211は、定着装置本体21の側壁210における軸体851と対向する位置に設けられ、カバーユニット30が収納位置に収められた状態で軸体851と干渉するようになっている。第2実施形態においては、第1実施形態の第2被ガイド片86に対応するものは設けられていない。第2実施形態のカバーユニット30′のその他の構成は寸法的な点を除いて第1実施形態のものと同一である。
図12は、覆い部材80の姿勢変更構造の作用を説明するための斜視図であり、(イ)は、覆い部材80が退避姿勢に姿勢設定された状態、(ロ)は、覆い部材80が被覆姿勢に姿勢設定された状態をそれぞれ示している。第2実施形態のカバーユニット30′によれば、カバーユニット30′が収納位置に収納された状態(図10)では、図12の(イ)に示すように、軸体851がストッパ211に相対的に押圧されることによって環状ガイド部材70′のガイド孔76の後端位置(第2位置)まで移動し、これによって覆い部材80は、保護カバー88に被さった状態になっている。
この状態で、回動操作片33および基体側操作片44を摘持して上方へ持ち上げると、支持板50が後退することによって軸体851がガイド孔76内を板ばね55に押圧されて相対的に前進し、ガイド孔76の前端(第1位置)に到達する。そして、軸体851がガイド孔76の前端に到達すると、ねじりコイルばね87(図2)の付勢力によって覆い部材80は軸体851回りに時計方向へ回動し、これによって、図12の(ロ)に示すように、剥離爪63の先端を覆った状態になる。
以上詳述したように、本発明に係る定着装置20は、所定の複写機本体11に、トナー像が転写された用紙Pを軸心回りの回転で搬送しながら加熱することにより当該用紙Pにトナー像の定着処理を施すヒートローラ22と、複写機本体11内の収納位置に収納されることによってヒートローラ22の排紙側周面を覆う一方、収納位置から引き出されることによって当該ヒートローラ22の排紙側にメンテナンス用の空間を確保するカバーユニット30とが装着されてなるものであり、カバーユニット30には、ヒートローラ22に巻き付いた用紙Pを剥離する剥離部材60と、この剥離部材60を覆う覆い部材80とが備えられ、覆い部材80は、カバーユニット30が複写機本体11に収納された状態で剥離部材60の先端から退避した退避姿勢に姿勢設定される一方、カバーユニット30が複写機本体11から引き出された状態で剥離部材60の先端を覆う被覆姿勢に姿勢設定されるようになっている。
かかる構成を採用したことにより、覆い部材80は、カバーユニット30が複写機本体11に収納された状態で剥離部材60の先端から退避した退避姿勢に姿勢設定されるため、回転しているヒートローラ22に巻き付いた用紙Pは、当該ヒートローラ22の周面に当接している剥離部材60によって剥がされたのちカバーユニット30を介して外部に排出される一方、メンテナンス作業のためにカバーユニット30が複写機本体11から引き出された状態では、剥離部材60の先端を覆う被覆姿勢に姿勢設定されるため、オペレータがヒートローラ22の下流側に形成された空間に手を差し入れても、手が剥離部材60の先端に当らないようにすることができる。
このように、覆い部材80は、剥離部材60の先端にまで回り込んだ状態で当該剥離部材60を覆うことによってより高い安全性を確保することができるため、従来の単に剥離部材60の先端に向けて平行移動するだけの覆い部材80に比べて剥離部材60に気を使うことなく紙詰まり解消作業やメンテナンス作業を行い得ることから、これらの作業の作業効率を大幅に向上させることができる。
そして、カバーユニット30には、覆い部材80の姿勢変更をガイドするカバーユニット側ガイド部材70(第2実施形態では環状ガイド部材70′)が設けられている一方、覆い部材80には、カバーユニット側ガイド部材70にガイドされて正逆移動する第1および第2被ガイド片85,86が設けられている。覆い部材80は、カバーユニット30が複写機本体11から引き出されることにより第2被ガイド片86がカバーユニット側ガイド部材70から外れた状態で第1被ガイド片85回りに回動し、これによって退避姿勢から被覆姿勢に姿勢変更されるようにため、カバーユニット30が複写機本体11に収納されることにより剥離部材60から退避した退避姿勢に姿勢設定されている覆い部材80は、カバーユニット30を複写機本体11から引き出すことによって第1ガイド片がカバーユニット側ガイド部材70に案内されつつ剥離部材60の先端を覆う被覆姿勢に姿勢変更されるなど、カバーユニット30を複写機本体11に対して挿脱するという各一操作によって覆い部材80に姿勢変更を行わせることが可能になり、覆い部材80の姿勢変更操作を容易に行うことができる。
このように、第1ガイド片をカバーユニット側ガイド部材70にガイドさせるという構成を採用することによって、覆い部材80の姿勢変更構造を簡単なものにすることが可能であり、当該姿勢変更構造の製造コストの低減化に貢献することができる。
また、第1実施形態のカバーユニット側ガイド部材70は、被ガイド片84の正逆移動を案内するガイド溝71を有し、このガイド溝71は、直線状ガイド部72と幅広ガイド部73とからなり、第2被ガイド片86は、直線状ガイド部72から外れることにより覆い部材80が第1ガイド片回りに回動し得る位置に設けられているため、覆い部材80は、第1被ガイド片85および第2被ガイド片86の双方が直線状ガイド部72に案内されることにより直進し得るようになるとともに、第2被ガイド片86が直線状ガイド部72から外れることにより、当該直線状ガイド部72には第1被ガイド片85のみが存在する状態になり、この状態で覆い部材80は、第1被ガイド片85回りに回動可能になるため、退避姿勢と被覆姿勢との間で姿勢変更することができる。
このように、直線状ガイド部72に第1および第2被ガイド片86をガイドさせるようにすることで、覆い部材80の姿勢変更構造を簡素化することが可能になり、これによって覆い部材80の姿勢変更構造の製造コストの低減化に貢献することができる。
これに対し、第2実施形態の環状ガイド部材70′は、軸体851が貫通されるガイド孔76のみで軸体851をガイドするようにしているため、ガイド構造をさらに簡素化することができる。
また、覆い部材80には、当該覆い部材80をヒートローラ22に向けて付勢する板ばね55と、当該覆い部材80を剥離部材60に向けて回動させるべく付勢するねじりコイルばね87とが設けられ、複写機本体11には、カバーユニット30が当該複写機本体11に収納された状態で覆い部材80の直線状ガイド部72からの突出を規制する一方、カバーユニット30が当該複写機本体11から引き出された状態で覆い部材80の直線状ガイド部72からの突出を許容するストッパ211が設けられているため、カバーユニット30が複写機本体11に収納された状態で板ばね55によりヒートローラ22へ向うように付勢された覆い部材80は、カバーユニット30に設けられたストッパ211に規制され、これによってヒートローラ22に衝突することがない。これに対し、カバーユニット30が複写機本体11から引き出された状態では、覆い部材80は、ストッパ211による規制が解除されるため、板ばね55の付勢力でヒートローラ22へ向って突出されるとともに、ねじりコイルばね87の付勢力による第1被ガイド片85回りに回動によって剥離部材60の剥離爪63を覆い部材80で覆うことができる。
そして、複写機10は、上記のようなカバーユニット30、基体40、支持板50、剥離部材60、カバーユニット側ガイド部材70および覆い部材80を有する定着装置20を備えているため、安全性に富んだものになる。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、以下の内容をも包含するものである。
(1)上記の実施形態においては、覆い部材80をヒートローラ22へ向けて付勢する第1付勢手段として板ばね55が採用されているが、本発明は、第1付勢手段が板ばね55であることに限定されるものではなく、コイルばねであってもよい。
(2)上記の実施形態においては、剥離部材本体61の先端側に一体的に複数本の剥離爪63が形成された剥離部材60を支持板50に装着することによって各剥離爪63を一斉に支持板50に取り付けるようにしているが、こうする代わりに、剥離部材60を採用することなく、剥離爪63の1本ずつをねじ止めその他で支持板50に直接取り付けるようにしてもよい。
(3)上記の実施形態においては、カバーユニット側ガイド部材70が支持板50と別体とされ、カバーユニット側ガイド部材70の各側壁板52に取り付けられるようにしているが、こうする代わりにカバーユニット側ガイド部材70を側壁板52に一体的に形成させるようにしてもよい。
(4)上記の実施形態においては、複写機本体11内に装着されることにより伸張姿勢に設定されたカバーユニット30の設定姿勢を維持させるために係止部材32およびこの係止部材32を操作する回動操作片33が設けられているが、基体40および支持板50等の重量によりカバーユニット30の伸張姿勢が維持されるのであれば、特に係止部材32や回動操作片33を設けなくてもよい。こうすることでカバーユニット30の部品点数の削減に寄与することができる。