JP4545695B2 - 高温ガス炉用燃料の製造方法 - Google Patents

高温ガス炉用燃料の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4545695B2
JP4545695B2 JP2006030572A JP2006030572A JP4545695B2 JP 4545695 B2 JP4545695 B2 JP 4545695B2 JP 2006030572 A JP2006030572 A JP 2006030572A JP 2006030572 A JP2006030572 A JP 2006030572A JP 4545695 B2 JP4545695 B2 JP 4545695B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
particles
overcoat
fuel
overcoated
sorting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006030572A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006258799A (ja
Inventor
徹 泉谷
昌史 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nuclear Fuel Industries Ltd
Original Assignee
Nuclear Fuel Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nuclear Fuel Industries Ltd filed Critical Nuclear Fuel Industries Ltd
Priority to JP2006030572A priority Critical patent/JP4545695B2/ja
Publication of JP2006258799A publication Critical patent/JP2006258799A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4545695B2 publication Critical patent/JP4545695B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Landscapes

  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)
  • Solid Fuels And Fuel-Associated Substances (AREA)

Description

本発明は、高温ガス炉用燃料コンパクトの如き4つの被覆層を有する被覆燃料粒子から成る成型燃料を製造する方法に関し、特に被覆燃料粒子を均一に分散させることができる成型燃料を高い生産性で製造することができる方法に関するものである。
高温ガス炉は、燃料を含む炉心構造を熱容量が大きく高温で健全性を維持する黒鉛で構成し、炉心を冷却するために、高温下でも化学反応が起こることがないヘリウムガスを冷却ガスとして用いているので、固有の安全性が高く、約900℃の高い出口温度のヘリウムガスを回収して、この高温熱を発電、水素製造、化学プラント等の広い分野で利用することができる。
この高温ガス炉の燃料は、二酸化ウランをセラミック状に焼結した直径が約350−650ミクロンの燃料核の周囲に炭素又は炭化珪素等のセラミックス層を被覆して形成された被覆燃料粒子を基本構造としている。
高温ガス炉に一般的に用いられる被覆燃料粒子は、4層の被覆層を有している。第一層は、密度が約1g/cmの低密度熱分解炭素の被覆であり、これは、ガス状の核分裂生成物(FP)のガス溜めとしての機能と燃料核のスウェリングを吸収するバッファとしての機能とを併せ持っている。第二層は、密度が約1.8g/cmの高密度熱分解炭素の被覆であり、これは、ガス状FPの保持機能を有する。第三層は、密度が約3.2g/cmの炭化珪素(SiC)の被覆であり、これは、固体FPの保持機能を有すると共に、被覆の主要な補強部材としての機能を有する。最後に、第四層は、第二層と同様に、密度が約1.8g/cmの高密度熱分解炭素の被覆であり、これは、ガス状FPの保持機能と第三層の保護層としての機能を有する。
一般的な被覆燃料粒子は、約500−1000ミクロンの直径を有する。この被覆燃料粒子は、黒鉛マトリックス中に分散させた後、一定形状の成型燃料、例えば燃料コンパクトの形態に成型加工され、この燃料コンパクトの一定数量を黒鉛筒に入れ、上下を栓で密封して燃料棒とされる。この燃料棒は、六角柱型黒鉛ブロックの複数の挿入口に差し込まれて高温ガス炉の燃料となる。多数個の六角柱型黒鉛ブロックをハニカム配列に多段に重ねて炉心を構成している。
高温ガス炉の燃料は、一般的には、次のようにして製造される。まず、酸化ウラン粉末を硝酸に溶かして硝酸ウラニル原液とし、この硝酸ウラニル原液に純水、増粘剤を添加し攪拌して滴下原液を作る。増粘剤は、滴下された硝酸ウラニル原液の滴液が落下中にそれ自体の表面張力で真球状になるようにするために添加される。このような増粘剤としては、アルカリ条件下で凝固する性質を有する樹脂、例えば、ポリビニールアルコール樹脂、ポリエチレングリコール、メトローズ等を使用することができる。このように調製された滴下原液は、所定の温度に冷却されて粘度が調整された後、細径の滴下ノズルを振動させる等の方法を用いてアンモニア水中に滴下される。
滴液は、アンモニア水溶液表面に着水するまでの空間でアンモニアガスを吹き付けて表面をゲル化させることによって着水時の変形が防止される。硝酸ウラニルは、アンモニア水中でアンモニアと充分に反応させ、重ウラン酸アンモニウムの粒子となる。この重ウラン酸アンモニウム粒子は、大気中で焙焼され三酸化ウラン粒子となり、更に還元焼結されて高密度のセラミック二酸化ウランの燃料核となる。
燃料核の粒径や真球度は、被覆燃料粒子の製造条件に大きく影響するため、燃料核は、篩による粒径選別や真球度選別を行った後、被覆工程にリリースされる。
この燃料核は、流動床に装荷され、この流動床内に供給される反応ガス(被覆ガス)が熱分解されて燃料核の上に被覆が施される。第一層の低密度熱分解炭素は、約1400℃でアセチレン(C)を熱分解して被覆される。第二層及び第四層の高密度熱分解炭素は、約1400℃でプロピレン(C)を熱分解して被覆される。第三層のSiCは、約1600℃でメチルトリクロロシラン(CHSiCl)を熱分解して被覆される。このように4層の被覆が施されて被覆粒子燃料が得られる。
被覆燃料粒子の粒径や真球度は、オーバーコート粒子の製造条件に大きく影響することから、被覆燃料粒子は、篩による粒径選別や真球度選別を行った上でオーバーコート工程にリリースされる。
オーバーコート粒子は、被覆燃料粒子の表面に黒鉛粉末、粘結剤等から成る黒鉛マトリックス材をオーバーコートして形成される。黒鉛マトリックス材のオーバーコートは、成型時の圧力によって被覆燃料粒子が破損するのを防止する作用を有する。
燃料コンパクトは、オーバーコート粒子を黒鉛マトリックス材と共にプレス金型内に装填して中空円筒形又は円筒形に温間にてプレス成型して形成される。このようにして得られた燃料コンパクトは、黒鉛マトリックス材中に含まれる粘結剤を除去するために予備焼成され、更に黒鉛マトリック材の脱ガス黒鉛化のために焼成される。
燃料コンパクトは、被覆燃料粒子とその上の黒鉛マトリックス材(オーバーコート粒子の黒鉛マトリックス材の被覆及びプレス成型時にオーバーコート粒子と共に装填される黒鉛マトリックス材を含む)とを所定の割合で混合させて成型される必要があるが、この場合、燃料コンパクトの原子炉内での燃焼特性を考慮すると、燃焼が局部的に行われるのを防止するために、被覆燃料粒子は燃料コンパクト内に均一に分散されていることが必要である。
被覆燃料粒子と黒鉛マトリックス材との混合割合は、両者の重量を測定して行われるが、燃料コンパクトの一個毎にこれらの重量を測定することは工程の増加を招き、生産性が低下する欠点を有する。
また、被覆燃料粒子と黒鉛マトリックス材とを均一に分散させるには、これらを成型用の型内に装填した後、治具等を使用してこれらを撹拌すればよいが、これも撹拌工程という特別の工程を追加することになるので、同様に生産性が低下する。また、被覆燃料粒子と黒鉛マトリックス材との密度が大きく異なる上に、成型すべき形状が円柱形とか中空円筒形とか複雑であるため、材料を均一に分散することが難しい欠点がある。
高温ガス炉用燃料コンパクトを製造するのに用いられるオーバーコート粒子は、被覆燃料粒子の外側にフェノール樹脂等を内部に均一に含む黒鉛マトリックス粉末をコーティングして作られるが、コーティング後の粒径を均一にすることが難しく、オーバーコート粒子の外径(粒径)が大きくなるほどバラツキが大きくなる欠点があった。即ち、厚くオーバーコートされるほど、更にオーバーコートされ易くなり、このため、オーバーコート粒子の粒径のバラツキが一層拡大する傾向がある。
オーバーコート粒子の粒径にバラツキがあると、燃料コンパクトを形成するために行われる後のプレス成型時に、被覆燃料粒子間の距離がまちまちとなり、被覆燃料粒子間の距離が小さいと被覆燃料粒子間で相互に機械的干渉を引き起こし、従って被覆層が破損し、即ち燃料の破損率が大きくなる欠点があった。
このような欠点を回避するためには、オーバーコート粒子を粒径毎に選別して所定の粒径のオーバーコート粒子を使用することが望まれ、このような粒径の選別には、光学的測定によって選別する方法、粒子の沈降力または粒子に作用する遠心力を利用して選別する方法が考えられるが、いずれも大量選別が難しい上に、設備が大型化し、また特定の粒径を確実に選別することが難しい欠点が予想される。
本発明が解決しようとする課題は、粒径が一定のオーバーコート粒子を容易に選別して被覆燃料粒子が均一に分散された品質の高い燃料を高い生産性で得ることができる高温ガス炉用燃料の製造方法を提供することにある。
本発明の解題解決手段は、
黒鉛粉末粘結剤とを含む黒鉛マトリックス材で被覆燃料粒子の表面オーバーコートしてオーバーコート粒子を形成し、かつ、そのオーバーコート粒子をプレス金型でプレスして成型燃料を形成し、さらに、当該成形燃料を予備焼成、焼成して、高温ガス炉用燃料を製造する方法において、
前記オーバーコート粒子選別粒径異なる多段の選別工程に順次供給すると共に、最終段の選別工程で選別された所定の粒径を有するオーバーコート粒子プレス成型すること、および、
最終段よりも前の前記選別工程で選別されたオーバーコート粒子オーバーコート工程に戻してその表面を黒鉛マトリックス材で再度オーバーコートすると共に、再度オーバーコートされたオーバーコート粒子をその再オーバーコート後の粒径に相応した前記選別工程に再度供給すること、および、
最終段の前記選別工程に至ったオーバーコート粒子のうち、その最終段の選別工程で選別されなかったオーバーコート粒子回収すること
を特徴とする高温ガス炉用燃料の製造方法
を提供することにある。
本発明の解題解決手段においては、前記多段の選別工程において異なる篩目を有する篩を用いてオーバーコート粒子を選別するのが好ましいが、その他に、光学的測定方法、粒子沈降力測定方法、遠心力測定方法のいずれかを用いてもよいものである
本発明の解題解決手段において、
最終段よりもの前記選別工程で選別されたオーバーコート粒子を選別オーバーコート粒子とし、最終段よりも前の前記各選別工程で選別されなかったオーバーコート粒子非選別オーバーコート粒子とした場合に、
選別オーバーコート粒子の表面を黒鉛マトリックス材で再度オーバーコートし、かつ、再度オーバーコートされた選別オーバーコート粒子を非選別オーバーコート粒子と共に次の選別工程に供給するか、又は、再度オーバーコートされた選別オーバーコート粒子を非選別オーバーコート粒子に引き続いて次の選別工程に供給するようにしてもよく、
あるいは、
最終段よりも前の前記各選別工程で選別されたオーバーコート粒子を選別オーバーコート粒子とした場合に、
選別オーバーコート粒子の表面を黒鉛マトリックス材で再度オーバーコートし、かつ、再度オーバーコートされた選別オーバーコート粒子を、新たな未選別オーバーコート粒子と共に、その再オーバーコート後の粒径に相応した前記選別工程に供給するようにもしてよい。
このように、オーバーコート粒子は、選別粒径が異なる多段の選別工程に順次供給され、最終段の選別工程でのみ選別された所定粒径を有するオーバーコート粒子がプレス成型されるようにすると、燃料内で被覆燃料粒子が均一に分散されることになり、高い品質を有する燃料を得ることができる。
また、最終工程前の選別工程で選別されたオーバーコート粒子は、オーバーコート工程に戻して再度黒鉛マトリックス粉末をオーバーコートした後、非選別オーバーコート粒子と共に又は非選別オーバーコート粒子に引き続いて、次の選別工程に供給するか、相応する選別工程に供給される新たな未選別オーバーコート粒子と共に、相応する選別工程に供給して再度選別すると、最終選別工程に供給されるまで粒径の選別が繰り返されるので、成型すべき所定粒径のオーバーコート粒子を確実に得ることができる。
更に、最終段の選別工程で選別されなかった粒径の大きなオーバーコート粒子は回収されるので、粒子径が大きすぎるオーバーコート粒子が成型燃料に含まれることがなく、同様に被覆燃料粒子の均一分散性を阻害することがない。
本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に述べると、図1は、本発明に係わる高温ガス炉用燃料の一例として燃料コンパクトを製造する方法を工程順に示す。本発明の方法は、通常のように、図3に示すように、被覆燃料粒子1の表面に黒鉛粉末と粘結剤とを含む黒鉛マトリックス材2を液体と共に吹き付けて被覆してオーバーコート粒子3を形成し、図4に示すように、このオーバーコート粒子3をプレス金型10内に装填し、温間プレスして所定形状(例えば中空円筒形)の燃料コンパクト4(図5(A)参照)を成型する。なお、図4において、符号10Lは、金型10の下型、10Uは、上型、10Rは、中空部を形成するロッドを示す。
本発明の方法では、オーバーコート粒子3をプレス金型10内に装填する前に、オーバーコート粒子3は、図1に示すように、選別すべき粒径が異なる多段の選別工程に順次供給される。図示の例では、選別は、篩目が異なる4つの篩A、B、C、Dを介して順次行われ、これらの篩A、B、C、Dは、次第に篩目が大きくなるように設定され、篩Aが所定粒径の下限値、最終の篩Dが所定の粒径の上限値に相応する網目を有するように設定されている。
第1の選別工程S1は、オーバーコート粒子3を第1の粒径Adに基づいて選別し、粒径Adより大きいオーバーコート粒子31Lは、篩Aを通過しないで(選別されないで)そのまま次の選別工程S2に供給され、粒径Adよりも小さいオーバーコート粒子31Sが篩Aを通過して選別され、オーバーコート工程に戻されて再び黒鉛マトリックス材がオーバーコートされた後、相応する選別工程S2に供給される。粒径が大きいオーバーコート粒子31Lは、直ちに選別工程S2に供給されないで一時的に保留され、粒径が小さいオーバーコート粒子31Sが再びオーバーコートされた後、この再オーバーコートされて粒径が大きくなったオーバーコート粒子31Sと共に選別工程S2に供給される。
第2の選別工程S2は、このようにして第1の選別工程S1から直接又は再オーバーコートされて供給されたオーバーコート粒子31L、31Sを第2の粒径Bd(>Ad)に基づいて選別し、同様にして粒径Bdより大きいオーバーコート粒子32L(非選別オーバーコート粒子)は、一時的に保留された後そのまま次の選別工程S3に供給され、粒径Bdよりも小さいオーバーコート粒子32S(選別オーバーコート粒子)が選別され、オーバーコート工程に戻されて再び黒鉛マトリックス材がオーバーコートされた後、非選別オーバーコート粒子32Lと共に選別工程S3に供給される。
以下同様にして、第3の選別工程S3は、第2の選別工程S2から直接又は再オーバーコートして供給されたオーバーコート粒子32L、32Sを第3の粒径Cd(>Bd)に基づいて選別し、粒径Cdより大きいオーバーコート粒子33Lは、一時的に保留された後そのまま次の選別工程S3に供給され、粒径Cdよりも小さいオーバーコート粒子33Sが選別され、オーバーコート工程に戻されて再び黒鉛マトリックス材がオーバーコートされた後、オーバーコート粒子33Lと共に選別工程S4に供給される。
最後に、第4の選別工程S4は、第3の選別工程S3から直接又はオーバーコートして供給されたオーバーコート粒子33L、33Sを第4の粒径Dd(>Cd)に基づいて選別し、粒径Ddより大きい非餞別オーバーコート粒子34Lは、回収され、粒径Ddよりも小さい選別オーバーコート粒子34Sは、図4の燃料コンパクトの成型工程に供給される。
このようにして成型された燃料コンパクトは、黒鉛マトリックス材中に含まれる粘結剤を除去するために予備焼成され、更に黒鉛マトリック材の脱ガス黒鉛化のために焼成されて最終製品である燃料が得られる。
なお、上記の選別工程S1乃至S4において、第1の粒径Adは、オーバーコート粒子3の直径下限値であり、第4の粒径Ddは、オーバーコート粒子3の直径上限値であるが、第1乃至第3の選別工程S1乃至S3で設定粒径よりも小さい粒径として選別されたオーバーコート粒子31S、32S及び33Sは、再び黒鉛マトリックスの吹き付けによるオーバーコートが行われるので、オーバーコート粒子3は、高い精度で直径上限値Ddに近付く。
このような選別工程を経て得られたオーバーコート粒子をプレス成型して得られた燃料コンパクト4において、隣り合うオーバーコート粒子3内の被覆燃料粒子1は、図5(B)に示すように、オーバーコート粒子3のオーバーコート層2によって相互に均一の間隔を保って維持されるので、被覆燃料粒子1は、燃料コンパクト4内で均一に分散されることになる。
図1の方法によって選別されて得られたオーバーコート粒子3のみをプレス成型して約70000個の燃料コンパクトを原子炉にて照射したところ充分な燃焼特性を発揮することができたことが確認された。
既に述べたように、オーバーコート粒子3は、黒鉛マトリックス材と共に、プレス金型10内に装填されてプレス成型されるが、このオーバーコート粒子3と共に、プレス金型10内に装填されるべき黒鉛マトリックス材の全部をオーバーコート粒子3のオーバーコート層として被覆すると(オーバーコート粒子3の粒径を上限値とすると)、プレス金型内にはオーバーコート粒子のみを装填して成型することができるので、オーバーコート粒子の粒径の均一性と相俟って燃料コンパクト内で被覆燃料粒子1と黒鉛マトリックス材全体とが均一に分散され、高い品質の燃料コンパクトを得ることができる。
もちろん、このオーバーコート粒子3と共にプレス金型10内に装填されるべき黒鉛マトリックス材の一部をオーバーコート粒子3のオーバーコート層として被覆してもよく(オーバーコート粒子3の粒径を上限値と下限値との間としてもよく)、この場合には、プレス金型10内に、オーバーコート粒子3と残部の黒鉛マトリックス材とを装填してプレス成型するが、オーバーコート粒子とは独立して装填される黒鉛マトリックスの量は、少なくて済むので、被覆燃料粒子1と黒鉛マトリックス材全体との分散の均一性を維持することができる。
なお、上記実施の形態では、最終工程前の各選別工程で選別されたオーバーコート粒子31S、32S、33Sは、黒鉛粉末がオーバーコートされた後、相応する選別工程で選別されなかったオーバーコート粒子(非選別オーバーコート粒子)31L、32L、33Lと一緒に次の選別工程に送るようにしているが、非選別オーバーコート粒子)31L、32L、33Lと一緒ではなく、それに引き続いて次の選別工程に送るようにしてもよい。
本発明の他の実施の形態が図2に示されている。図1の実施の形態では、最終工程前の各選別工程で選別されたオーバーコート粒子31S、32S、33Sは、オーバーコート工程に戻して再度黒鉛マトリックス粉末をオーバーコートした後、相応する選別工程S1、S2、S3で選別されなかったオーバーコート粒子31K、32L、33Lと共に、次の選別工程S2、S3、S4に供給されていたが、図2の実施の形態では、オーバーコート粒子31S、32S、33Sは、オーバーコート工程に戻されて再度黒鉛マトリックス粉末をオーバーコートした後、相応する選別工程S1、S2、S3に供給される新たな未選別オーバーコート粒子と共に、相応する選別工程S1、S2、S3に供給して再度選別される。
この場合、再度の黒鉛マトリックス粉末のオーバーコートによって大部分のオーバーコート粒子は、粒径が大きくなって選別されなくなるオーバーコート粒子31L、32L、33Lとなるが、再び選別されると、相応する選別工程S1、S2、S3で選別されなくなるまで同じ動作が繰り返される。このようにして、各工程で選別されたオーバーコート粒子は、最終選別工程に供給されるまで黒鉛マトリックス粉末のオーバーコートと粒径の選別が繰り返されるので、成型すべき所定粒径のオーバーコート粒子を確実に得ることができる。
上記実施の形態では、異なる粒径を選別する4つの選別工程S1乃至S4を用いたが、3つの選別工程又は5つ以上の選別工程を用いることもでき、特に、選別工程の数が増えるにつれてオーバーコート粒子の直径が一層均一化されるので望ましい。
オーバーコート粒子3の被覆燃料粒子1上のオーバーコート層の厚みは、被覆燃料粒子1の粒径の1/3から粒径と同じ程度であるので、最終の選別工程で選別されるオーバーコート粒子3の粒径は、被覆燃料粒子1の1.5乃至3倍程度と考えられる。しかし、最終的に選別すべきオーバーコート粒子3の粒径は、成型する燃料コンパクトの製造条件、即ち、燃料コンパクト中に含まれる被覆燃料粒子1の数及び被覆燃料粒子と黒鉛マトリックス材との割合によって変更されるので、特定の値に定められない。
なお、上記実施の形態では、成型燃料が中空円筒形の燃料コンパクトである場合について説明したが、プレス成型されて得られる燃料であれば、燃料コンパクトに限定されることはなく、例えば高温ガス炉用の球形燃料にも本発明を同様にして適用することができる。
このように、オーバーコート粒子は、選別すべき粒径が異なる多段の選別工程にかけて選別されるので、均一のオーバーコート粒子を得ることができ、従ってこれらのオーバーコート粒子をプレス成型すると、被覆燃料粒子が均一に分散された高品質の成型燃料を得ることができることが解る。
また、特に篩による選別工程は、大量の粒径の選別を行うことができるので、均一粒径のオーバーコート粒子を効率よく得ることができる。
特に、プレス金型10内に装填されるべき黒鉛マトリックス材の全部又は一部をオーバーコート粒子3のオーバーコート層として被覆すると、オーバーコート粒子の粒径の均一性と相俟って燃料コンパクト内で被覆燃料粒子1と黒鉛マトリックス材全体との分散性を一層均一化することができるので有利である。
本発明によれば、均一の粒径を有するオーバーコート粒子をプレス成型して得られる燃料内に被覆燃料粒子を均一に分散することができ、燃焼特性を向上することができる高品質の高温ガス炉用の燃料の製造に有益に利用することができる。
本発明の1つの実施の形態による燃料の製造方法の工程のブロック図である。 本発明の他の実施の形態による燃料の製造方法の工程のブロック図である。 オーバーコート粒子の拡大断面図である。 オーバーコート粒子をプレス成型する状態の断面図である。 燃料コンパクトを示し、同図(A)はその斜視図、同図(B)はその一部の組織内の被覆燃料粒子の分布状態の拡大断面図である。
符号の説明
1 被覆燃料粒子
2 黒鉛マトリックス材
3 オーバーコート粒子
4 燃料コンパクト(成型燃料)
10 プレス金型
10L 下型
10U 上型
10R ロッド
31L乃至34L 粒径の大きいオーバーコート粒子
31S乃至34S 粒径の小さいオーバーコート粒子
S1乃至S4 選別工程



















Claims (4)

  1. 黒鉛粉末粘結剤とを含む黒鉛マトリックス材で被覆燃料粒子の表面オーバーコートしてオーバーコート粒子を形成し、かつ、そのオーバーコート粒子をプレス金型でプレスして成型燃料を形成し、さらに、当該成形燃料を予備焼成、焼成して、高温ガス炉用燃料を製造する方法において、
    前記オーバーコート粒子選別粒径異なる多段の選別工程に順次供給すると共に、最終段の選別工程で選別された所定の粒径を有するオーバーコート粒子プレス成型すること、および、
    最終段よりも前の前記選別工程で選別されたオーバーコート粒子オーバーコート工程に戻してその表面を黒鉛マトリックス材で再度オーバーコートすると共に、再度オーバーコートされたオーバーコート粒子をその再オーバーコート後の粒径に相応した前記選別工程に再度供給すること、および、
    最終段の前記選別工程に至ったオーバーコート粒子のうち、その最終段の選別工程で選別されなかったオーバーコート粒子回収すること
    を特徴とする高温ガス炉用燃料の製造方法。
  2. 記多段の選別工程において異なる篩目を有する篩を用いてオーバーコート粒子を選別する請求項1に記載の高温ガス炉用燃料の製造方法。
  3. 最終段よりもの前記選別工程で選別されたオーバーコート粒子を選別オーバーコート粒子とし、最終段よりも前の前記各選別工程で選別されなかったオーバーコート粒子非選別オーバーコート粒子とした場合に、選別オーバーコート粒子の表面を黒鉛マトリックス材で再度オーバーコートし、かつ、再度オーバーコートされた選別オーバーコート粒子を非選別オーバーコート粒子と共に次の選別工程に供給するか、又は、再度オーバーコートされた選別オーバーコート粒子を非選別オーバーコート粒子に引き続いて次の選別工程に供給する請求項1又は2に記載の高温ガス炉用燃料の製造方法。
  4. 最終段よりも前の前記各選別工程で選別されたオーバーコート粒子を選別オーバーコート粒子とした場合に、選別オーバーコート粒子の表面を黒鉛マトリックス材で再度オーバーコートし、かつ、再度オーバーコートされた選別オーバーコート粒子を、新たな未選別オーバーコート粒子と共に、その再オーバーコート後の粒径に相応した前記選別工程に供給する請求項1又は2に記載の高温ガス炉用燃料の製造方法。
JP2006030572A 2005-02-21 2006-02-08 高温ガス炉用燃料の製造方法 Expired - Fee Related JP4545695B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006030572A JP4545695B2 (ja) 2005-02-21 2006-02-08 高温ガス炉用燃料の製造方法

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005044587 2005-02-21
JP2006030572A JP4545695B2 (ja) 2005-02-21 2006-02-08 高温ガス炉用燃料の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006258799A JP2006258799A (ja) 2006-09-28
JP4545695B2 true JP4545695B2 (ja) 2010-09-15

Family

ID=37098201

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006030572A Expired - Fee Related JP4545695B2 (ja) 2005-02-21 2006-02-08 高温ガス炉用燃料の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4545695B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109872826B (zh) * 2019-01-30 2020-10-23 中国科学院上海应用物理研究所 一种用于反应堆的燃料元件及其制备方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006000768A (ja) * 2004-06-18 2006-01-05 Nuclear Fuel Ind Ltd 微小粒子選別用篩及び高温ガス炉燃料用微小粒子の選別方法
JP2006105799A (ja) * 2004-10-06 2006-04-20 Nuclear Fuel Ind Ltd 燃料粒子のオーバーコート装置
JP2007108056A (ja) * 2005-10-14 2007-04-26 Nuclear Fuel Ind Ltd 被覆燃料粒子等のオーバーコート装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006000768A (ja) * 2004-06-18 2006-01-05 Nuclear Fuel Ind Ltd 微小粒子選別用篩及び高温ガス炉燃料用微小粒子の選別方法
JP2006105799A (ja) * 2004-10-06 2006-04-20 Nuclear Fuel Ind Ltd 燃料粒子のオーバーコート装置
JP2007108056A (ja) * 2005-10-14 2007-04-26 Nuclear Fuel Ind Ltd 被覆燃料粒子等のオーバーコート装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006258799A (ja) 2006-09-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107533868B (zh) 核燃料小球及其制造方法
US10902956B2 (en) Nuclear fuel pebble and method of manufacturing the same
JP4545695B2 (ja) 高温ガス炉用燃料の製造方法
JP4697938B2 (ja) 高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造法
JP2007010472A (ja) 高温ガス炉燃料用オーバーコート粒子の製造方法及び装置
JP2006000768A (ja) 微小粒子選別用篩及び高温ガス炉燃料用微小粒子の選別方法
JP4522924B2 (ja) 燃料コンパクト
JP2006112838A (ja) 高温ガス炉用燃料コンパクトの製造方法
JP2007278997A (ja) 高温ガス炉用燃料コンパクトの製造方法
JP4636831B2 (ja) 重ウラン酸アンモニウム粒子の製造装置
JP2007003118A (ja) 高温ガス炉用被覆燃料粒子製造装置のガス噴出ノズル堆積物除去方法および高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造方法
JP4790257B2 (ja) 高温ガス炉用成型燃料の製造方法
JP2006300639A (ja) 高温ガス炉用燃料からの被覆燃料粒子回収方法
JP2007139761A (ja) 燃料コンパクト及びその製造方法
JP2006300660A (ja) 成型燃料の製造方法
JP2006322890A (ja) 燃料コンパクト及びその製造方法
JP4417871B2 (ja) 高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置
JP2007108056A (ja) 被覆燃料粒子等のオーバーコート装置
JP2006267010A (ja) 燃料コンパクトの製造方法及び燃料コンパクト並びに被覆燃料粒子のオーバーコート方法
WO2016134163A1 (en) Nuclear fuel pebble and method of manufacturing the same
JP2007163347A (ja) 高温ガス炉用燃料コンパクトの製造方法
JP4417867B2 (ja) 高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置
JP2007107901A (ja) 高温ガス炉用被覆燃料粒子の製造装置
JP2006300547A (ja) 高温ガス炉用燃料
JP2006038793A (ja) 燃料核粒子の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080125

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091124

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091225

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100629

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100630

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130709

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4545695

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees