JP4544794B2 - 携帯情報端末装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置(以下、「LCD」という)で構成された表示器と、この表示器を保護する等の目的で設けられた保護手段としての蓋部とを有する携帯情報端末に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の携帯情報端末装置の一例としては、特開平11−284700号公報に開示されている携帯端末がある。
【0003】
この携帯端末は、携帯端末の本体に設けられた表示パネルと、表示パネルを保護するとともに閉状態でも表示パネルを外側から透視可能な窓を有する開閉自在な蓋と、複数の操作キーと、蓋が開状態になったことを検出する蓋開閉検出手段とを備えている。
【0004】
そして、蓋の開閉により自動的に動作モードおよび表示方向を切り替えることにより、表示方向に基づく操作性の悪化を防止するといったものである。例えば、蓋開閉検出手段により蓋の開状態が検出されたときには、表示パネルの表示内容がメモモードに切り替えられ、かつ、表示パネルの表示方向が90度回転した状態でメモモードの表示内容が表示される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の携帯端末においては、操作方法に関して、ユーザ自身が頻繁に使用する動作モードを即座に表示させることができず、頻繁に使用する動作モードに対する操作性を向上させることができないといった問題があった。
【0006】
本発明はこのような問題を解決すべく創案されたものであり、ユーザによる手動ではなく、蓋部の開閉操作に応じて携帯情報端末本体を自動的に電源ON・OFF(オンまたはオフ)するとともに、ユーザの登録した動作モード(例えば頻繁に使用する動作モード等)を即座に表示させることにより、操作性を大幅に向上することができる携帯情報端末装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の携帯情報端末装置は、本体と、該本体に形成された表示手段と、前記本体に開閉可能に設けられ、閉じられたとき前記表示手段を覆う保護手段と、該保護手段の開方向を検出する開閉検出手段と、開方向別に割り当てられた動作モードを記憶する記憶手段と、前記開閉検出手段により検出された前記保護手段の開方向に基づいて該開方向に対応した動作モードを前記記憶手段から読み出して動作させ、前記動作モードに対応する情報を前記表示手段に表示するように制御する主制御手段と、前記動作モード別の使用回数を数えるカウンター手段とを備え、前記記憶手段は、前記カウンター手段によって数えられた使用回数の多い順である使用順位に基づいて、前記保護手段の開方向に対応付けた複数の動作モードを記憶する構成としてあることを特徴とする。
【0008】
この発明によれば、ユーザの使い勝手に合わせて保護手段の開方向に応じた動作モードでの表示が可能となる。また、使用順位に基づいて、保護手段の開方向に対応付けた複数の動作モードを記憶することができる。
【0013】
また、本発明の携帯情報端末装置では、前記主制御手段は、前記カウンター手段による動作モードの使用回数のカウント値が設定回数以上になると、前記保護手段の開方向がいずれであっても前記設定回数となった動作モードに固定して起動する構成としてあることを特徴とする。
【0014】
この発明によれば、設定回数となった動作モードに固定して起動することができる。
【0015】
また、本発明の携帯情報端末装置では、前記本体は、前記保護手段が前記表示手段を覆うように閉じられたときの前記保護手段の四隅に位置する前記本体側の位置に4個のスイッチを備え、前記開閉検出手段は、前記4個のスイッチのうちのいずれか2個のスイッチがオン状態にあるかどうかで、前記保護手段が上下左右いずれの方向に開いたかを検出する構成としてあることを特徴とする。
【0016】
この発明によれば、4方向での開方向を検出することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の携帯情報端末装置の実施の形態について説明する。
【0018】
[実施の形態1]
まず、本発明の携帯情報端末装置の実施の形態1について図面を参照しつつ説明する。
【0019】
図1は本発明の携帯情報端末装置の実施の形態1を示すブロック図である。
【0020】
この携帯情報端末装置は、文字や画像等からなる情報の表示を行う表示手段である表示部1と、表示部1を覆い隠し保護する開閉自在な保護手段である蓋部2と、蓋部2の開閉を検出する開閉検出手段である蓋開閉検出部3と、携帯情報端末本体の電源ON後、最初に表示部1に表示される情報の動作モード(以下、「オープニングモード」ともいう)を指定するためや、携帯情報端末装置の通常の操作を行うため等に使用される入力部4と、表示部1に表示される情報の内容によって区別された複数の動作モードを登録・記憶する記憶手段としての記憶部5と、選択された動作モードに基づく内容の情報を電源ON後に表示部1に表示させるための制御を含む、携帯情報端末装置全体の制御を行う主制御部6と、例えば充電池等で構成されており、携帯情報端末装置全体への電源供給を行う電源部7と、ユーザによって使用された動作モードの使用履歴として動作モード別に使用回数を集計するカウンター手段としてのカウンター部8とから構成されている。
【0021】
次に、このような構成を有する携帯情報端末装置の動作例について、図2を用いて説明する。
【0022】
図2は、図1に示す携帯情報端末装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【0023】
なお、本発明の携帯情報端末装置の特徴部分は蓋部2の開閉に伴い実施される動作を実行するための機構であるため、以下の動作例の説明においては、蓋部2の開閉に伴い実施される動作についてのみ詳細に説明を行い、その他の動作については「その他の処理(ステップS7)」という表現を用いて詳細な説明を省略する。
【0024】
まず、ユーザが携帯情報端末装置の操作を開始すると、蓋部2を開いたか否かの判断が行われる(ステップS1)。
【0025】
もし、ユーザが携帯情報端末装置の入力部4を用いて何らかの操作を行った後に、蓋部2を開けなかった場合には(ステップS1での判断結果がNOである場合には)、蓋開閉検出部3は、蓋部2が開状態になっていることを検出する。その結果、電源部7は表示部1へ電源を供給せず、主制御部6は処理を終了する。
【0026】
一方、ユーザが携帯情報端末装置の入力部4を用いて何らかの操作を行った後に、蓋部2を開いた場合には、蓋開閉検出部3は蓋部2が開状態になっていることを検出する。この蓋開閉検出部3は、例えば、機械的または光学的に蓋部2の状態を検出し、蓋部2が開いているときにはON状態になり、蓋部2が閉まっているときにはOFF状態になるスイッチによって構成されている。
【0027】
ステップS2以降の説明については、図3〜図9も参照しつつ説明を行う。
【0028】
図3は、図1に示す携帯情報端末装置の外観を示す斜視図であり、図4は、図3に示す携帯情報端末装置の蓋部を拡大して示す斜視図である。
【0029】
図4において、蓋部2は、表示部1を覆う保護部21と、保護部21の右側端部2aおよび左側端部2bからそれぞれ垂下して設けられた第1支持部22および第2支持部(図示せず)と、これら第1支持部22の下端部および第2支持部の下端部それぞれに内側向きに設けられた第1突起部23および第2突起部(第2支持部側の第2突起部は図示せず)とから構成されている。一方、携帯情報端末装置の本体(以下、装置本体という)10の左右側面には、それぞれ長手方向に沿って溝部10a(装置本体10の左側面に形成された溝部は図示せず)が形成されている。
【0030】
そして、蓋部2が装置本体10上面に形成された表示部(図示せず)を覆い隠している状態では、第1支持部22および第2支持部は装置本体10の左右側面に当接しており、第1突起部23および第2突起部は装置本体10の左右側面に形成された溝部10a(装置本体10の左側面に形成された溝部は図示せず)にそれぞれ嵌り込んでいる。蓋部2は、この状態において、装置本体10の長手方向にスライド移動可能となっている。
【0031】
図3において、矢印D1〜D4は蓋部2の開方向を示している。矢印D1は、蓋部2が上方向にスライド移動することを示しており、矢印D2は、蓋部2が下方向にスライド移動することを示している。また、矢印D3は、蓋部2の左側端部2bを起こして開く(すなわち、第1支持部22の第1突起部23と溝部10aとの嵌合状態を維持した状態で、この第1突起部23を回動軸芯として回動する)ことを示しており、矢印D4は、蓋部2の右側端部2aを起こして開く(すなわち、第2支持部の第2突起部と溝部との嵌合状態を維持した状態で、この第2突起部を回動軸芯として回動する)ことを示している。
【0032】
図5は、図3に示す携帯情報端末装置の蓋開閉検出部を示す正面図である。
【0033】
この蓋開閉検出部3は、例えば、装置本体10上面において、閉じた状態の蓋部2の四隅に当接する位置に設けられた4個のスイッチからなる。同図においては、左上隅に設けられたスイッチを第1スイッチ3aとし、右上隅に設けられたスイッチを第2スイッチ3bとし、左下隅に設けられたスイッチを第3スイッチ3cとし、右下隅に設けられたスイッチを第4スイッチ3dとする。
【0034】
図6は、図5に示す蓋開閉検出部3を拡大して示す側面図である。同図(a)にはOFF状態の第3スイッチ3cが示されており、同図(b)にはON状態の第3スイッチ3cが示されている。
【0035】
もし、蓋部2が閉じており第3スイッチ3cが蓋部2下面に当接している場合には、第3スイッチ3cが装置本体10内に押し込まれる。このとき、第3スイッチ3cはOFF状態になっている。一方、蓋部2が開いている場合には、第3スイッチ3cは、例えばスプリング等によって、押し上げられ、装置本体10から突出する。このとき、第3スイッチ3cはON状態になっている。
【0036】
図7は、図3に示す蓋部2の開方向に対する動作モードを示す表であり、 図8は、図1に示す情報携帯端末装置を構成する表示部の表示内容の一例を蓋部の開方向別に示す説明図である。
【0037】
図7に示す表は、ユーザによって予め登録され、記憶部5に記憶されているデータを示している。この表は、蓋部の開方向11と、オープニングモード12の各項目から構成されている。図7に示すように、例えば、蓋部2を矢印D1で示す方向に開いた場合には、オープニングモードは「通常モード」になる。図8(a)は、この通常モード時の表示内容の一例を示している。また、蓋部2を矢印D2で示す方向に開いた場合には、オープニングモードは「オリジナルモード−メールモード」になる。図8(b)は、このメールモード時の表示内容の一例を示している。さらに、蓋部2を矢印D3で示す方向に開いた場合には、オープニングモードは「オリジナルモード−メモモード」になる。図8(c)は、このメモモード時の表示内容の一例を示している。さらにまた、蓋部2を矢印D4で示す方向に開いた場合には、オープニングモードは「オリジナルモード−アドレス帳モード」になる。図8(d)は、このアドレス帳モード時の表示内容の一例を示している。なお、「オリジナルモード」とは、ユーザによって設定され登録されたモードである。
【0038】
図9は、図3に示す蓋部2の開方向および閉状態に対するスイッチのON・OFF状態を示す表である。
【0039】
この表は、蓋部の開方向13と、先にONするスイッチ14と、実施されるオープニングモード15の各項目から構成されている。
【0040】
主制御部6は、この表に準じて、第1スイッチ3a、第2スイッチ3b、第3スイッチ3cおよび第4スイッチ3dそれぞれのON・OFF状態、即ち、蓋開閉検出部3の検出結果に基づきオープニングモードを決定し実施する。即ち、図9に示したように、例えば、蓋部2を矢印D1で示す方向に開いた場合には、第3スイッチ3cと第4スイッチ3dとが先にON状態になり、オープニングモードは「通常モード」になる。また、蓋部2を矢印D2で示す方向に開いた場合には、第1スイッチ3aと第2スイッチ3bとが先にON状態になり、オープニングモードは「メールモード」になる。さらに、蓋部2を矢印D3で示す方向に開いた場合には、第1スイッチ3aと第3スイッチ3cが先にON状態になり、オープニングモードは「メモモード」になる。さらにまた、蓋部2を矢印D4で示す方向に開いた場合には、第2スイッチ3bと第4スイッチ3dとが先にON状態になり、オープニングモードは「アドレス帳モード」になる。一方、蓋部2が閉じている場合には、第1スイッチ3a、第2スイッチ3b、第3スイッチ3cおよび第4スイッチ3dがOFF状態になり、表示部1へは電源が供給されない(電源OFF)。
【0041】
図2のフローチャートに戻って、もし、蓋部2が閉じた状態になっているときに、ユーザが蓋部2を開いた場合には(ステップS1での判断結果がYESである場合には)、蓋部2が開いたことを蓋開閉検出部3にて検出する。そして、蓋部2が開いたことにより、蓋開閉検出部3を構成する第1スイッチ3a、第2スイッチ3b、第3スイッチ3cおよび第4スイッチ3dのうちの少なくとも2個のスイッチがON状態になり、蓋開閉検出部3が主制御部6へ蓋部2が開状態になったとこを示す信号を出力し、その結果、電源ON処理が実施される(ステップS2)。
【0042】
続いて、蓋開閉検出部3を構成する第1スイッチ3a、第2スイッチ3b、第3スイッチ3cおよび第4スイッチ3dがどのような順序でON状態になったのか(蓋部2の開き方の検出結果)を基に、図9に従って、オープニングモードを決定する(ステップS3)。
【0043】
さらに、決定したオープニングモードが通常モードであるか否かを判断する(ステップS4)。もし、通常モードである場合には(ステップS4での判断結果がYESである場合には)、ユーザが蓋部2を開くと同時に、表示部1に、通常モード選択時に表示されるべき情報が表示される(ステップS5)。一方、オリジナルモードである場合には(ステップS4での判断結果がNOである場合には)、ユーザが蓋部2を開くと同時に、表示部1に、オリジナルモード選択時に表示されるべき情報が表示される(ステップS6)。なお、ステップS6では、ユーザの設定(図9参照)とスイッチのON順序とに従って、メールモード、メモモードおよびアドレス帳モードのうちの1つのモードの情報が通常モードとして表示部1に表示される。
【0044】
そして、ユーザは表示部1に表示された情報を参照しつつその他の処理を行う(ステップS7)。このステップS7は、ユーザが蓋部2を閉じるまで(ステップS8での判断結果がNOである間は)繰り返し実施される。
【0045】
その後、ユーザが蓋部2を閉じると(ステップS8での判断結果がYESになると)、電源部7から表示部1への電源をOFFにするための処理が実施され(ステップS9)、処理が終了する。即ち、ユーザが蓋部2を閉じると、蓋開閉検出部3を構成する第1スイッチ3a、第2スイッチ3b、第3スイッチ3cおよび第4スイッチ3dが全てOFF状態になり、電源部7から表示部1への電源がOFF状態になる。
【0046】
このように、本発明の携帯情報端末装置によれば、蓋部2の開閉状態を蓋開閉検出部3によって検知することにより、電源をON状態にするとともに、ユーザが指定したモードの情報を即座に表示することができる。
【0047】
[実施の形態2]
次に、本発明の携帯情報端末装置の実施の形態2について図面を参照しつつ説明する。
【0048】
実施の形態1においては、ユーザの登録に従って蓋部2の開方向別に動作モードを割り当ててオープニングモードを決定していたが、本実施の形態2においては、動作モードの使用頻度に従って自動的に蓋部2の開方向別に動作モードを割り当ててオープニングモードを決定している。なお、前述の実施の形態1と本実施の形態2とは、動作モードの割り当て方法のみが異なっており、その他の箇所については同様のものであるので、同様の箇所については詳細な説明を省略する。
【0049】
図10は、ユーザが使用した動作モードの履歴の一例を示す表である。
【0050】
この表は、使用した年月日16と、使用した動作モードの名称17の各項目から構成されている。図10に示すように、例えば、ユーザは、2000年3月1日にメールモード、スケジュール帳モードおよびメールモードを順次使用し、2000年3月2日にメールモードを使用し、2000年3月3日にメモモード、アドレス帳モード、メモモード、アドレス帳モードおよびメールモードを順次使用し、2000年3月4日にアドレス帳モードを使用し、2000年3月5日にメールモードおよびアドレス帳モードを順次使用している。
【0051】
図11は、本発明の携帯情報端末装置を構成するカウンター部8(図1参照)によって集計された動作モード別の使用回数および使用順位の一例を示す表である。
【0052】
この表は、使用した動作モードの名称18と、使用回数19と、使用順位20の各項目から構成されている。図11に示すように、例えば、メールモードは、5回使用された結果、使用順位が第1位(No.1)となっており、メモモードは、2回使用された結果、使用順位が第3位(No.3)となっており、アドレス帳モードは、4 回使用された結果、使用順位が第2位(No.2)となっており、スケジュール帳は、1回使用された結果、使用順位が第4位(No.4)となっている。また、カウンター部8は、ユーザがいずれかの動作モードを利用するたびに、使用した動作モードの使用回数を1ずつ足していき、図11に示すようなデータを作成している。
【0053】
図12は、図11に示す使用順位に従って蓋部の開方向別に動作モードを割り振る際に用いられる割り振り例を示す表である。
【0054】
この表は、蓋部の開方向21と、どの順位の動作モードが割り振られるのかを示す欄(図中では「オープニングモード」と示した)22の各項目から構成されている。図12に示すように、例えば、蓋部2を矢印D1で示す方向に開いた場合には、使用回数第1位の動作モードがオープニングモードとして採用され、蓋部2を矢印D2で示す方向に開いた場合には、使用回数第2位の動作モードがオープニングモードとして採用され、蓋部2を矢印D3で示す方向に開いた場合には、使用回数第3位の動作モードがオープニングモードとして採用され、蓋部2を矢印D4で示す方向に開いた場合には、使用回数第4位の動作モードがオープニングモードとして採用される。
【0055】
本実施の形態2の携帯情報端末装置によれば、例えば、ユーザが図10に示すように携帯情報端末装置の動作モードを使用した場合、いずれかの動作モードを使用するたびに使用回数が1ずつ足され、各動作モードの使用順位が決まり、図11に示すようなデータが得られる。
【0056】
そして、この使用順位と図12に示す割り振り例とに従って、蓋部の開方向別に動作モードが割り振られる。即ち、蓋部2を矢印D1で示す方向に開いた場合にはメールモードがオープニングモードとして採用され、蓋部2を矢印D2で示す方向に開いた場合にはアドレス帳モードがオープニングモードとして採用され、蓋部2を矢印D3で示す方向に開いた場合にはメモモードがオープニングモードとして採用され、蓋部2を矢印D4で示す方向に開いた場合にはスケジュール帳モードがオープニングモードとして採用される。
【0057】
このように、本実施の形態2の携帯情報端末装置によれば、ユーザの使用する動作モードの使用回数をカウンター部8において自動的にカウントし、各動作モードの使用頻度について順位をつけることにより、ユーザが蓋部2を開くたびに、実際の使用頻度に応じて自動登録されたオープニングモードを、蓋部2の開方向を選択するのみで即座に起動し表示することができる。
【0058】
[実施の形態3]
次に、本発明の携帯情報端末装置の実施の形態3について図面を参照しつつ説明する。
【0059】
前述の実施の形態2においては、動作モードの使用頻度に従って蓋部2の開方向別に動作モードを自動的に割り当ててオープニングモードを決定していたが、本実施の形態3の携帯情報端末装置においては、所定の回数以上使用した動作モードをオープニングモードとして使用している。なお、前述の実施の形態1および実施の形態2と本実施の形態3とは、動作モードの割り当て方法(対応付け)のみが異なっており、その他の箇所については同様のものであるので、同様の箇所については詳細な説明を省略する。
【0060】
図13は、本発明の携帯情報端末装置を構成するカウンター部8によって集計された動作モード別の使用回数および使用順位、ならびにユーザによって指定された設定値の一例を示す表である。
【0061】
この表は、使用した動作モードの名称23と、使用回数24と、使用順位25とユーザによって指定された設定値26の各項目から構成されている。図13に示すように、例えば、メールモードは、100回使用された結果、使用順位が第1位になっており、メモモードは、20回使用された結果、使用順位が第3位になっており、アドレス帳モードは、50回使用された結果、使用順位が第2位になっており、スケジュール帳は、10回使用された結果、使用順位が第4位になっている。また、カウンター部8は、ユーザがいずれかの動作モードを利用するたびに、使用した動作モードの使用回数を1ずつ足していき、図13に示すようなデータを作成している。また、設定値26は、ユーザが指定した値であり、指定後は記憶部5に格納される。
【0062】
本実施の形態3の携帯情報端末装置によれば、例えば、ユーザが、設定値を100と指定した状態で、図13に示すように携帯情報端末装置の動作モードを使用した場合、いずれかの動作モードを使用するたびに使用回数が1ずつ足され、図13に示すようなデータが得られる。
【0063】
そして、メールモードの使用回数が100回以上になった時点で、オープニングモードとしてメールモードが自動的に選択される。従って、この選択後は、蓋部2を開く方向に依存せず、蓋部2が開状態になったことが蓋開閉検出部3において検知されると、電源がONされるとともに、メールモードが起動し表示される。
【0064】
このように、本実施の形態3の携帯情報端末装置によれば、ユーザが最も頻繁に使用する動作モードの使用回数が設定回数以上になると、オープニングモードは、ユーザの使用頻度の高い動作モードに自動的に固定され、蓋部2の開く方向に依存せず、蓋部2を開くと同時にユーザの使用頻度の高い動作モードを起動することができる。
【0065】
[実施の形態4]
次に、本発明の携帯情報端末装置の実施の形態4について図面を参照しつつ説明する。
【0066】
前述の実施の形態1〜3においては、蓋部2の開方向に従って所定の動作モードを選択的に実施していたが、本実施の形態4の携帯情報端末装置においては、蓋部2の開方向に従って表示方向を自動的に切り替えて、表示部1に情報を表示している。なお、前述の実施の形態1と本実施の形態4とは、蓋部2の開方向に従って切り替える対象が異なっており、その他の箇所については同様のものであるので、同様の箇所については詳細な説明を省略する。
【0067】
図14は、図1に示す携帯情報端末装置において実施される、蓋部の開方向に対する表示方向の割り振り例を示す表である。
【0068】
この表は、蓋部の開方向27と、回転角度で示す表示方向28の各項目から構成されている。図14に示すように、例えば、蓋部2を矢印D1および矢印D2で示す方向に開いた場合には、基準方向(0度回転)である縦画面表示(後述の図15(a)参照)となり、蓋部2を矢印D3および矢印D4で示す方向に開いた場合には、基準方向から左に90度回転させた方向(90度回転)である横画面表示(後述の図15(b)参照)となる。
【0069】
図15は、図1に示す携帯情報端末装置を構成する表示部1に表示される情報の表示方向の切り替え例を示す説明図である。同図(a)は、縦画面表示を示す説明図であり、同図(b)は、横画面表示を示す説明図である。
【0070】
本実施の形態4の携帯情報端末装置によれば、例えば、ユーザが、蓋部2を矢印D1または矢印D2で示す方向に開いた場合、装置本体10の表示部1には情報が縦方向表示される。一方、蓋部2を矢印D3または矢印D4で示す方向に開いた場合、装置本体10の表示部1には情報が横方向表示される。
【0071】
なお、蓋部2の開方向に対する表示方向の割り振りは上記の例に限定されるものではなく、適宜変更可能である。
【0072】
このように、本実施の形態の携帯情報端末装置によれば、蓋部2の開方向に従ってユーザにとって操作性が良い方向で表示を行うように表示方向の割り振りが行われることにより、蓋部2の開方向を選択するのみでユーザの使い勝手の良い表示方向で自動的に表示を行うことができる。
【0073】
本発明の携帯情報端末装置は、本体と、該本体に形成された表示手段と、前記本体に開閉可能に設けられ、閉じられたとき前記表示手段を覆う保護手段と、該保護手段の開方向を検出する開閉検出手段と、開方向別に割り当てられた動作モードを記憶する記憶手段と、前記開閉検出手段により検出された前記保護手段の開方向に基づいて該開方向に対応した動作モードを前記記憶手段から読み出して動作させ、前記動作モードに対応する情報を前記表示手段に表示するように制御する主制御手段とを備えたことを特徴とする。この発明によれば、ユーザの使い勝手に合わせて保護手段の開方向に応じた動作モードでの表示が可能となる。
【0074】
また、開閉検出手段は、保護手段の開状態を検出すると電源をオンするとともに、保護手段の開方向を検出し、主制御手段は、開閉検出手段の検出した開方向に対応付けられている動作モードを記憶手段から読み出し、表示手段にこの動作モードに対応した情報を表示するものであってもよく、この場合には、保護手段の開方向を選択するのみで所望の動作モードに従った情報を表示できるので、操作性を向上することができる。
【0075】
また、本発明の携帯情報端末装置は、文字や画像からなる情報の表示を行う表示手段と、この表示手段を覆い隠し保護する開閉自在な保護手段と、この保護手段の開状態を検出すると電源をオンするとともに、保護手段の開方向を検出する開閉検出手段と、電源オン後最初に表示手段に表示される動作モードの使用回数を数えるカウンター手段と、電源オン後最初に表示手段に表示される動作モードを、カウンター手段によって数えられた使用回数の多い順である使用順位に従い、保護手段の開方向に対応付けて複数記憶する記憶手段と、電源オン後、開閉検出手段の検出した開方向に対応付けられている動作モードを記憶手段から読み出し、表示手段にこの動作モードに対応した情報を表示する主制御手段とを備えているといったものであり、この場合には、使用頻度の高い動作モードを保護手段の開方向に対応付けて自動的に割り振ることができるので、操作性を向上することができる。
【0076】
また、主制御手段は、カウンター手段による任意の動作モードの使用回数のカウント値が所定値以上になると、保護手段がいずれの方向に開かれても、電源オン後最初に表示手段に表示する動作モードを、使用回数が所定値以上になった動作モードに固定するものであってもよく、この場合には、使用頻度の高い動作モードを電源ON後に最初に表示手段に表示される情報の動作モードとして用いることができるので、操作性を向上することができる。
【0077】
また、保護手段の開方向に対応付けて、表示部の表示方向が切り替わるものであってもよく、この場合には、ユーザが保護手段の開方向を選択するだけで、表示部の表示方向を切り替えることができるので、操作性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の携帯情報端末装置の実施の形態1を示すブロック図である。
【図2】図1に示す携帯情報端末装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【図3】図1に示す携帯情報端末装置の外観を示す斜視図である。
【図4】図3に示す携帯情報端末装置の蓋部を拡大して示す斜視図である。
【図5】図3に示す携帯情報端末装置の蓋開閉検出部を示す正面図である。
【図6】図5に示す蓋開閉検出部を拡大して示す側面図である。
【図7】図3に示す蓋部2の開方向に対する動作モードを示す図表である。
【図8】図1に示す情報携帯端末装置を構成する表示部の表示内容の一例を蓋部の開方向別に示す説明図である。
【図9】図3に示す蓋部2の開方向および閉状態に対するスイッチのON・OFF状態を示す図表である。
【図10】本発明の携帯情報端末装置のユーザが使用した動作モードの履歴の一例を示す図表である。
【図11】本発明の携帯情報端末装置を構成するカウンター部によって集計された動作モード別の使用回数および使用順位の一例を示す図表である。
【図12】図11に示す使用順位に従って蓋部の開方向別に動作モードを割り振る際に用いられる割り振り例を示す図表である。
【図13】本発明の携帯情報端末装置を構成するカウンター部によって集計された動作モード別の使用回数および使用順位、ならびにユーザによって指定された設定値の一例を示す図表である。
【図14】図1に示す携帯情報端末装置において実施される、蓋部の開方向に対する表示方向の割り振り例を示す図表である。
【図15】図1に示す携帯情報端末装置を構成する表示部に表示される情報の表示角度の切り替え例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 表示部
2 蓋部
3 蓋開閉検出部
4 入力部
5 記憶部
6 主制御部
7 電源部
8 カウンター部
10 装置本体
Claims (3)
- 本体と、該本体に形成された表示手段と、前記本体に開閉可能に設けられ、閉じられたとき前記表示手段を覆う保護手段と、該保護手段の開方向を検出する開閉検出手段と、開方向別に割り当てられた動作モードを記憶する記憶手段と、前記開閉検出手段により検出された前記保護手段の開方向に基づいて該開方向に対応した動作モードを前記記憶手段から読み出して動作させ、前記動作モードに対応する情報を前記表示手段に表示するように制御する主制御手段と、前記動作モード別の使用回数を数えるカウンター手段とを備え、前記記憶手段は、前記カウンター手段によって数えられた使用回数の多い順である使用順位に基づいて、前記保護手段の開方向に対応付けた複数の動作モードを記憶する構成としてあることを特徴とする携帯情報端末装置。
- 前記主制御手段は、前記カウンター手段による動作モードの使用回数のカウント値が設定回数以上になると、前記保護手段の開方向がいずれであっても前記設定回数となった動作モードに固定して起動する構成としてあることを特徴とする請求項1に記載の携帯情報端末装置。
- 前記本体は、前記保護手段が前記表示手段を覆うように閉じられたときの前記保護手段の四隅に位置する前記本体側の位置に4個のスイッチを備え、前記開閉検出手段は、前記4個のスイッチのうちのいずれか2個のスイッチがオン状態にあるかどうかで、前記保護手段が上下左右いずれの方向に開いたかを検出する構成としてあることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の携帯情報端末装置。
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