JP4543138B2 - 接着性樹脂粒子 - Google Patents

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JP4543138B2 JP2003101900A JP2003101900A JP4543138B2 JP 4543138 B2 JP4543138 B2 JP 4543138B2 JP 2003101900 A JP2003101900 A JP 2003101900A JP 2003101900 A JP2003101900 A JP 2003101900A JP 4543138 B2 JP4543138 B2 JP 4543138B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、接着性樹脂粒子に関する。さらに詳細には、液晶表示装置等の対峙する基板の接着、対向する2枚のパネル間に所定の間隙を施す接着性樹脂粒子が片側パネルの加熱による加熱と圧縮により片方向面のみに強固に接着する2次変形異方接着性樹脂粒子、トナー等に使用可能な、樹脂粒子全体が接着機能を有する接着性樹脂粒子、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一対の平板状電極基板を平行に対峙させた間隙に液晶を注入した液晶素子には、液晶を充填するための基板の間隙を一定に保持するためにスペーサー粒子が使用されている。このようなスペーサー粒子を用いた液晶素子としてシリカ粒子またはジビニルベンゼン樹脂粒子等が使用されており、このようなスペーサー粒子は、基板に対して接着性を有していないために、こうしたスペーサー粒子は、液晶素子を製造する際、あるいは液晶素子に電圧を印加する等の液晶素子の操作の際などに液晶が充填された間隙内を移動することがある。液晶表示部分の面積が小さい場合には、スペーサー粒子がある程度偏在したとしてもそれほど大きな問題にはなりにくいが、近時液晶表示画面の大型化に伴い、こうしたスペーサー粒子の偏在による液晶性能の低下が問題になっている。
【0003】
こうした状況下に、スペーサーと接着性樹脂粒子を配合して接着性樹脂粒子で対峙する基板を相互に接着することが提案されている(例えば特許文献1参照)。特許文献1には、スペーサー粒子と球状のポリマー粒子とを配合した粉末接着剤が開示されている。この発明は、ポリマー粒子の周囲に静電気的にスペーサー粒子を吸着させて、スペーサー粒子の偏在を防止しようとするものである。こうした液晶素子に使用される接着性樹脂粒子として、エポキシ系接着性樹脂粒子、ポリオレフィン系樹脂粒子、アイオノマー系樹脂粒子、ポリエステル系樹脂粒子、アクリル系樹脂粒子などが使用される。しかし、こうした樹脂粒子の中には、硬化剤等の低分子量の添加剤等によって充填される液晶化合物が悪影響を受けることがある。
【0004】
また、主成分が少なくともエポキシ樹脂からなる球状粒子接着剤と、この球状粒子内部に潜在型硬化剤を含み、かつ水溶性硬化剤で部分硬化されてなる粒子径0.3〜500μmのエポキシ系粒子状接着剤が提案されている(例えば特許文献2参照)。こうした接着性樹脂粒子は、対峙する基板に対して良好な接着性を有していると同時に、基板を接着後は、液晶に対して悪影響を及ぼさないように不動体化することが望ましい。しかしながら、例えば該公報に記載されているような樹脂粒子、特にエポキシ樹脂を使用する場合、球状粒子接着剤内部に潜在的硬化剤を配合していることから、硬化の際に潜在的硬化剤の一部が反応せずに残存することがある。このような残存硬化剤は、反応性が高く、充填された液晶化合物と反応することがあり、こうした反応によって液晶化合物の特性が変化することがある。
このように液晶素子に使用される接着剤は、液晶化合物が充填される前にその反応性基が残存しないものであることが必要であり、従来の接着剤は、こうした液晶化合物に対する化学的安定性が充分ではない。
【0005】
上記のようにスペーサー粒子とは別の粒子として接着剤粒子を用いる方法の他に、スペーサー自体に接着性を付与してスペーサー粒子の移動を防止する方法も提案されている(例えば特許文献3参照)。特許文献3には、コア微粒子の表面に、ビニル系重合体および多価カルボン酸化合物を含有する樹脂組成物からなる被覆層が形成されており、この被覆層によって基板を接着することが記載されている。
【0006】
このように被覆層を形成することにより、このスペーサー粒子は、基板に対して接着するが、このスペーサー粒子のコアは有機材料または無機材料で形成されており、従って、この被覆層が形成されたスペーサー粒子は、加熱圧着の際に粒子形状が変形し得るような弾性を有していない。従って、このようなスペーサー粒子と基板とは点接着しているのであり、基板に対するスペーサー粒子の接着安定性が不十分であるとの問題がある。
【0007】
「予め重合体で表面処理されたカーボンブラックを含有してなる樹脂着色粒子を含むことを特徴とする液晶表示板用着色スペーサー」が提案されている(例えば特許文献4参照)。かかる液晶表示板用着色スペーサーはギャップムラが発生しずらいという特徴を有するが、基板に対するスペーサー粒子の接着安定性が十分でないという問題がある。
【0008】
「重合性単量体とカーボンブラックと特定の分散剤とを含む懸濁重合用組成物を、水性溶媒中で懸濁重合してなることを特徴とする液晶表示用着色スペーサー」が提案されている(例えば特許文献5参照)。かかるスペーサーは黒化度が高く、粒径精度の高い重合体球状微粒子であるという特徴を有するが、該粒子中に分散剤が含まれているので粒子から液晶への粒子成分の溶出が生ずる問題点がある。
【0009】
液晶素子のスペーサー用の接着性樹脂粒子および液晶素子のスペーサー組成物が提案されている(例えば特許文献6参照)。すなわち、(メタ)アクリル系接着性樹脂に、グリシジル(メタ)アクリレート10〜60重量部および/またはアルコキシシラン化合物1〜10重量部が共重合した(メタ)アクリル系接着性樹脂粒子を液晶素子のスペーサー用に使用するものである。該接着性樹脂粒子は、対峙する2枚の基板間を確実に接着することができて、スペーサーの偏在を防止することができるという特徴がある。しかし、該接着性樹脂粒子は遮光性を有しないため、粒子部の光抜けがあり液晶表示装置でのコントラストの低下が問題となる。
【0010】
更に、透明電極を施した対向する2枚のパネル間に、所定の間隙を施すために、パネル面に安定に強固に接着する2次変形異方接着性スペーサー粒子が提案されている(例えば特許文献7参照)
しかしこの場合も該接着性樹脂粒子は遮光性を有しないために粒子部の光抜けがあり液晶表示装置でのコントラストの低下が問題となる場合がある。
【0011】
【特許文献1】
特開平62−258426号公報
【特許文献2】
特開平3−47877号公報
【特許文献3】
特開平6−172659号公報
【特許文献4】
特開平11−64857号公報
【特許文献5】
特開平11−119228号公報
【特許文献6】
特開平11−326915号公報
【特許文献7】
特開2003−43495号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記したような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであって、硬化剤を含まないので液晶の表示機能が低下するおそれがなく、基板の接着力に優れ、遮光性を有する接着性樹脂粒子を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討した結果、アクリル系ポリマーをアクリル系モノマー中に溶解させた溶液に、カーボンブラックを添加して分散させて溶液を得た後、該分散溶液にグリシジル(メタ)アクリレートおよび/またはアルコキシシラン化合物を添加し、懸濁重合させて得られる接着性樹脂粒子が上記課題を解決できることを見出し本発明を完成させた。
【0014】
本発明によれば、
重量平均分子量が200,000〜2,000,000のアクリル系ポリマー(成分A)5〜30重量%をアクリル系モノマー(成分B)溶液70〜95重量%に溶解させて溶液(溶液M)を調製する工程;
100重量部の前記溶液Mに、平均粒子径が30〜200nmのカーボンブラック(成分C)10〜45重量部を添加、分散させて溶液(溶液N)を得る工程;
次いで、10〜80重量部のグリシジル(メタ)アクリレート(成分D)および/または1〜10重量部のアルコキシシラン化合物(成分E)を、20〜80重量部のアクリル系モノマー(成分B’)に溶解させて、前記溶液Nに添加し、懸濁重合する工程;
からなる接着性樹脂粒子の製造方法であって、
前記アルコキシシラン化合物(成分E)としては、下記一般式:
SiR 4−k−m
式中、k及びmは、k+mが1〜3であることを条件として、kが1〜3、mが0〜
2の数であり、
はビニル含有基であり、kが2または3のときRはそれぞれ同一でも異
なっていてもよく、
はアルキル基、アリール基、エポキシ含有基、アミン含有基、ハロゲン基
およびイソシアヌル基から選択される1価の基であり、
はアルコキシ基である、
で表されるアルコキシシラン、ビニルジメチルシリルオキシトリメトキシシラン、ビニルジメチルシリルオキシトリエトキシシラン、ビニルジメチルシリルオキシトリプロポキシシラン、ビニルジメチルシリルオキシトリブトキシシラン、(メタ)アクリロキシジメチルシリルオキシトリメトキシシラン、(メタ)アクリロキシジメチルシリルオキシトリエトキシシラン、(メタ)アクリロキシジメチルシリルオキシトリプロポキシシラン、(メタ)アクリロキシジメチルシリルオキシトリブトキシシラン、(メタ)アクリロキシプロピルジメチルシリルオキシトリメトキシシラン、(メタ)アクリロキシプロピルジメチルシリルオキシトリエトキシシラン、(メタ)アクリロキシプロピルジメチルシリルオキシトリプロポキシシランおよび(メタ)アクリロキシプロピルジメチルシリルオキシトリブトキシシランからなる群より選択された少なくとも1種が使用される接着性樹脂粒子の製造方法が提供される。
本発明によれば、また、上記の製造方法により得られた接着性樹脂粒子が提供される。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の接着性樹脂粒子の製造工程は、先ずアクリル系ポリマー(成分A)をアクリル系モノマー(成分B)中に溶解させて溶液(溶液M)を得る工程(工程1)、次に該溶液(溶液M)に、平均粒子径が30〜200nmのカーボンブラック(成分C)を添加して分散させて溶液(溶液N)を得る工程(工程2)、次いで該溶液(溶液N)にグリシジル(メタ)アクリレート(成分D)および/またはアルコキシシラン化合物(成分E)を添加して懸濁重合させて接着性樹脂粒子を得る工程(工程3)よりなる。
尚、本願発明の接着性樹脂粒子は上記製造工程を含むものであればよく、適宜他の工程を付加させてもよい。
【0017】
アクリル系ポリマー(成分A)をアクリル系モノマー(成分B)中に溶解させて溶液(溶液M)を得る工程(工程1)で使用するアクリル系モノマー(成分B)としては、一般に下記一般式で表されるモノマー成分である。
CH=CRCOOR
ただし、上記一般式中、は水素またはメチル基であり、Rは水素を含まない1価の基である。
【0018】
このようなアクリル系モノマー(成分B)としては、具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、クロロ−2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレートおよびイソボロニル(メタ)アクリレート等の (メタ) アクリレート化合物を挙げることができる。
【0019】
上記工程1で使用する重量平均分子量が200,000〜2,000,000のアクリル系ポリマー(成分A)としては、上記のようなアクリル系モノマー(成分B)の少なくとも1種を用いた重合体が用いられるが、上記アクリル系モノマー(成分B)の少なくとも一種と以下の化合物との共重合体であってもよい。
【0020】
このアクリル系モノマー(成分B)と共重合可能な他のモノマー化合物の例としては、スチレン系化合物、ビニル系化合物を挙げることができる。ここでスチレン系化合物の例としては、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、プロピルスチレン、ブチルスチレン、ヘキシルスチレン、ヘプチルスチレンおよびオクチルスチレン等のアルキルスチレン;フロロスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン、ヨウ化スチレン;ニトロスチレン、アセチルスチレンおよびメトキシスチレン等のスチレン系化合物を挙げることができる。
【0021】
また、ビニル系化合物の例としては、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルカルバゾール、酢酸ビニルおよびアクリロニトリル;ブタジエン、イソプレンおよびクロロプレン等の共役ジエン化合物;塩化ビニルおよび臭化ビニル等のハロゲン化ビニリデンを挙げることができる。
【0022】
さらに本発明の接着性樹脂粒子の特性を損なわない範囲で、メチル(メタ)アクリル酸、α−エチル(メタ)アクリル酸、クロトン酸、α−メチルクロトン酸、α−エチルクロトン酸、イソクロトン酸、チグリン酸およびウンゲリカ酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、グルタコン酸およびヒドロムコン酸等の付加重合性不飽和脂肪族カルボン酸などを共重合していてもよい。
アクリル系ポリマー(成分A)の重量平均分子量は、200,000〜2,000,000である。重量平均分子量が前記200,000未満では、接着性樹脂粒子として使用している際に他の有機溶媒、または液晶化合物等に溶出するおそれがあり、一方、前記2,000,000を超えるとアクリル系モノマーに溶解しにくくなる。
本発明における重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定され値をポリスチレンのGPC曲線で校正して求められる重量平均分子量である。
【0023】
さらに、アクリル系ポリマー(成分A)用のモノマーとしては使用できないが、もっぱら工程(工程1)で溶媒であるアクリル系モノマー(成分B)として使用できる2官能以上の化合物の例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリヒドロキシメチルメタントリアクリレート、1,1,1−トリヒドロキシメチルエタントリアクリレート、1,1,1−トリヒドロキシメチルプロパントリアクリレート、ジビニルベンゼンおよびトリビニルベンゼンを挙げることができる。
【0024】
工程1において、アクリル系ポリマー(成分A)5〜30重量%をアクリル系モノマー(成分B)溶液70〜95重量%に溶解させるのが次ぎの工程(工程2)において、カーボンブラック(成分C)の分散性を向上させる上で必要である。アクリル系ポリマー(成分A)が前記5重量%以上でカーボンブラック(成分C)の良好な分散性が得られ、一方、前記95重量%以下でカーボンブラック(成分C)を分散させるに必要な粘度を確保することができる。
【0025】
次に、上記工程1で得られた溶液(溶液M)に、平均粒子径が30〜200nmのカーボンブラック(成分C)を添加して分散させた溶液(溶液N)を得る(工程2)。この工程2で使用する平均粒子径が30〜200nmのカーボンブラック(成分C)としては、特に限定されないが、カルボキシル基、ヒドロキシル基などの官能基を有するものである方が、重合体と反応し易いため好ましく、例えばファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、ランプブラックなどのいずれの種類のものも用いることができる。また、カーボンブラックの平均粒子径は30〜200nm、好ましくは50〜150nmである。
カーボンブラックの平均粒子径が30〜200nmのときに接着性樹脂粒子が十分な遮光性を有することができる。
【0026】
アクリル系ポリマー(成分A)をアクリル系モノマー(成分B)中に溶解させた溶液(溶液M)に、平均粒子径が30〜200nmのカーボンブラック(成分C)を分散させる方法として、カーボンブラックが溶液(溶液N)で均一に分散すればよく特に限定はされないが、ボールミル、ヒーズミル、アトライター、サンドミル、サンドグラインダーナノマイザー等を用いた分散方法が使用できる。
また、工程2において、溶液M 100重量部に、カーボンブラック(成分C)10〜45重量部を添加して混練・分散させる。
溶液M 100重量部に配合するカーボンブラック(成分C)が前記10重量部以上で充分な遮光性が得られ、一方前記45重量部以下で粒子に必要な強度を付与することが可能となる。
【0027】
さらに、上記工程2で得た溶液(溶液N)にグリシジル(メタ)アクリレート(成分D)および/またはアルコキシシラン化合物(成分E)を添加して懸濁重合させて接着性樹脂粒子を得る(工程3)。
この場合、グリシジル(メタ)アクリレート(成分D)および/またはアルコキシシラン化合物(成分E)は、アクリル系モノマー(成分B’)に溶解して添加される。ここで使用可能なアクリル系モノマー(成分B’)は上記したアクリル系モノマー(成分B)と同じものを例示できる。
【0028】
この工程3で使用されるグリシジル(メタ)アクリレート(成分D)としては、グリシジルメタクリレートが好ましい。
【0029】
なお、本発明では、接着性樹脂粒子の接着性が変動しない範囲内でグリシジル(メタ)アクリレートと共に、グリシドキシメチル(メタ)アクリレート、グリシドキシエチル(メタ)アクリレートなどのエポキシ化合物を使用することができる。
【0030】
工程3で使用できるアルコキシシラン化合物(成分E)は、下記一般式(1)
SiR 4−k−m ・・・(1)
で表されるアルコキシシラン、ビニル系トリアルコキシシラン及び(メタ)アクリロキシトリアルコキシシランからなる群より選択された少なくとも1種である。
上記一般式(1)において、Rはビニル含有基であり、Rはアルキル基、アリール基、エポキシ含有基、アミン含有基、ハロゲン基およびイソシアヌル基から選択される1価の基であり、Rはアルキルオキシ基、アルケニルオキシ基またはアリールオキシ基などのアルコキシ基であり、kは1〜3であり、mは0〜2であり、k+mは1〜3である。そして、kが2または3のときRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
【0031】
1の例として、ビニル基および(メタ) アクリル含有基を挙げることができる。ここで、(メタ)アクリル含有基の例としては、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロキシエチル基、(メタ)アクリロキシプロピル基、(メタ)アクリロキシメトキシプロピル基、(メタ)アクリロキシエトキシプロピル基、(メタ)アクリロキシプロポキシプロピル基などを挙げることができる。R2との例としては、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、エポキシ含有基、アミン含有基、ハロゲン原子、イソシアヌル基を挙げることができる。
【0032】
ここで、炭素数1〜20のアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などを挙げることができる。アリール基の例としては、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいフェノキシ基などを挙げることができる。
【0033】
エポキシ含有基の例としては、グリシジル基、グリシジルエチル基、グリシジルプロピル基などを挙げることができる。アミン含有基の例としては、アミノメチル基、アミノエチル基、アミノプロピル基、アミノメチルアミノプロピル基、アミノエチルアミノプロピル基などを挙げることができる。
【0034】
そして、ハロゲン原子の例としては、F 、Cl、BrおよびIなどを挙げることができる。式(1)において、R3の例としては、炭素数1〜20の炭化水素基を有するアルキルオキシ基、炭素数1〜20の炭化水素基を有するアルケニルオキシ基、アリ−ルオキシ基を挙げることができる。
【0035】
ここで、炭素数1〜20の炭化水素基を有するアルキルオキシ基の例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ブトキシ基などを挙げることができる。
炭素数1〜20の炭化水素基を有するアルケニルオキシ基の例としては、プロペニルオキシ基などを挙げることができる。アリールオキシ基の例としては、フェノキシ基、ベンジルオキシ基などを挙げることができる。
【0037】
上記一般式(1)で表される化合物の例としては、炭素数1〜20の炭化水素基を有するトリアルキルオキシビニルシラン、炭素数1〜20の炭化水素基を有するジアルキルオキシビニルシラン、炭素数1〜20の炭化水素基を有するモノアルキルオキシビニルシランを挙げることができる。
【0038】
ここで、炭素数1〜20の炭化水素基を有するトリアルキルオキシビニルシランの具体的な例としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ビニルトリペントキシシランなど;(メタ)アクリレートトリメトキシシラン、(メタ)アクリレートトリエトキシシラン、(メタ)アクリレートトリプロポキシシラン、(メタ)アクリレートトリブトキシシラン、(メタ)アクリレートトリペントキシシランなど;(メタ)アクリロキシエチルトリメトキシシラン、(メタ)アクリロキシエチルトリエトキシシラン、(メタ)アクリロキシエチルトリプロポキシシラン、(メタ)アクリロキシエチルトリブトキシシラン、(メタ) アクリロキシエチルトリペントキシシランなど;(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、(メタ)アクリロキシプロピルトリプロポキシシラン、(メタ)アクリロキシプロピルトリブトキシシラン、(メタ)アクリロキシプロピルトリペントキシシランなど;(メタ)アクリロキシメトキシプロピルトリメトキシシラン、(メタ)アクリロキシメトキシプロピルトリエトキシシラン、(メタ)アクリロキシメトキシプロピルトリプロポキシシラン、(メタ)アクリロキシメトキシプロピルトリブトキシシラン、(メタ)アクリロキシメトキシプロピルトリペントキシシランなど;(メタ)アクリロキシエトキシプロピルトリメトキシシラン、(メタ)アクリロキシエトキシプロピルトリエトキシシラン、(メタ)アクリロキシエトキシプロピルトリプロポキシシラン、(メタ)アクリロキシエトキシプロピルトリブトキシシラン、(メタ)アクリロキシエトキシプロピルトリペントキシシランなど;(メタ)アクリロキシプロポキシプロピルトリメトキシシラン、(メタ)アクリロキシプロポキシプロピルトリエトキシシラン、(メタ)アクリロキシプロポキシプロピルトリプロポキシシラン、(メタ)アクリロキシプロポキシプロピルトリブトキシシラン、(メタ)アクリロキシプロポキシプロピルトリペントキシシランなどを挙げることができる。
【0039】
炭素数1〜20の炭化水素基を有するジアルキルオキシビニルシランの例としては、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルメチルジプロポキシシラン、ビニルメチルジブトキシシラン、ビニルメチルジペントキシシランなど;ビニルジメトキシシラン、ビニルジエトキシシラン、ビニルジプロポキシシラン、ビニルジブトキシシラン、ビニルジペントキシシランなど;(メタ)アクリレートメチルジメトキシシラン、(メタ)アクリレートメチルジエトキシシラン、(メタ)アクリレートメチルジプロポキシシラン、(メタ)アクリレートメチルジブトキシシラン、(メタ)アクリレートメチルジペントキシシランなど;(メタ)アクリレートジメトキシシラン、(メタ)アクリレートジエトキシシラン、(メタ)アクリレートジプロポキシシラン、(メタ)アクリレートジブトキシシラン、(メタ)アクリレートジペントキシシランなど;(メタ)アクリレートジメトキシシランクロライド、(メタ)アクリレートジエトキシシランクロライド、(メタ) アクリレートジプロポキシシランクロライド、(メタ)アクリレートジブトキシシランクロライド、(メタ) アクリレートジペントキシシランクロライドなど;(メタ)アクリロキシエチルジメトキシシラン、(メタ)アクリロキシエチルジエトキシシラン、(メタ)アクリロキシエチルジプロポキシシラン、(メタ)アクリロキシエチルジブトキシシラン、(メタ)アクリロキシエチルジペントキシシランなど;(メタ)アクリロキシエチルジメトキシメチルシラン、(メタ)アクリロキシエチルジエトキシメチルシラン、(メタ)アクリロキシエチルジプロポキシメチルシラン、(メタ)アクリロキシエチルジブトキシメチルシラン、(メタ)アクリロキシエチルジペントキシメチルシランなど;(メタ)アクリロキシエチルジメトキシシランクロライド、(メタ)アクリロキシエチルジエトキシシランクロライド、(メタ)アクリロキシエチルジプロポキシシランクロライド、(メタ)アクリロキシエチルジブトキシシランクロライド、(メタ)アクリロキシエチルジペントキシシランクロライドなど;(メタ)アクリロキシプロピルジメトキシシラン、(メタ)アクリロキシプロピルジエトキシシラン、(メタ)アクリロキシプロピルジプロポキシシラン、(メタ)アクリロキシプロピルジブトキシシラン、(メタ)アクリロキシプロピルジペントキシシランなど;(メタ)アクリロキシメトキシプロピルジメトキシシラン、(メタ)アクリロキシメトキシプロピルジエトキシシラン、(メタ)アクリロキシメトキシプロピルジプロポキシシラン、(メタ)アクリロキシメトキシプロピルジブトキシシラン、(メタ)アクリロキシメトキシプロピルジペントキシシランなど;(メタ)アクリロキシエトキシプロピルジメトキシシラン、(メタ)アクリロキシエトキシプロピルジエトキシシラン、(メタ)アクリロキシエトキシプロピルジプロポキシシラン、(メタ)アクリロキシエトキシプロピルジブトキシシラン、(メタ)アクリロキシエトキシプロピルジペントキシシランなど;(メタ)アクリロキシプロポキシプロピルジメトキシシラン、(メタ)アクリロキシプロポキシプロピルジエトキシシラン、(メタ)アクリロキシプロポキシプロピルジプロポキシシラン、(メタ)アクリロキシプロポキシプロピルジブトキシシラン、(メタ)アクリロキシプロポキシプロピルジペントキシシランなど;ビニルメトキシメチルシラン、ビニルエトキシメチルシラン、ビニルプロポキシシラン、ビニルブトキシメチルシラン、ビニルペントキシメチルシランなどを挙げることができる。
【0040】
また、炭素数1〜20の炭化水素基を有するモノアルキルオキシビニルシランの例としては、ビニルメトキシメチルシランクロライド、ビニルエトキシメチルシランクロライド、ビニルプロポキシシランクロライド、ビニルブトキシメチルシランクロライド、ビニルペントキシメチルシランクロライドなど;ビニルメトキシジメチルシラン、ビニルエトキシジメチルシラン、ビニルプロポキシジメチルシラン、ビニルブトキシジメチルシラン、ビニルペントキシジメチルシランなど;(メタ)アクリレートメトキシメチルシラン、(メタ)アクリレートエトキシメチルシラン、(メタ)アクリレートプロポキシメチルシラン、(メタ)アクリレートブトキシメチルシラン、(メタ)アクリレートペントキシメチルシランなど;(メタ)アクリレートメトキシメチルシランクロライド、(メタ)アクリレートエトキシメチルシランクロライド、(メタ)アクリレートプロポキシメチルシランクロライド、(メタ)アクリレートブトキシメチルシランクロライド、(メタ)アクリレートペントキシメチルシランクロライドなど;(メタ)アクリレートメトキシジメチルシラン、(メタ)アクリレートエトキシジメチルシラン、(メタ) アクリレートプロポキシジメチルシラン、(メタ) アクリレートブトキシジメチルシラン、(メタ)アクリレートペントキシジメチルシランなど;(メタ)アクリロキシエチルメトキシメチルシラン、(メタ)アクリロキシエチルエトキシメチルシラン、(メタ)アクリロキシエチルプロポキシメチルシラン、(メタ)アクリロキシエチルブトキシメチルシラン、(メタ)アクリロキシエチルペントキシメチルシランなど;(メタ)アクリロキシエチルメトキシメチルシランクロライド、(メタ)アクリロキシエチルエトキシメチルシランクロライド、(メタ)アクリロキシエチルプロポキシメチルシランクロライド、(メタ)アクリロキシエチルブトキシメチルシランクロライド、(メタ)アクリロキシエチルペントキシメチルシランクロライドなど;(メタ)アクリロキシプロピルメトキシメチルシラン、(メタ)アクリロキシプロピルエトキシメチルシラン、(メタ)アクリロキシプロピルプロポキシメチルシラン、(メタ)アクリロキシプロピルブトキシメチルシラン、(メタ)アクリロキシプロピルペントキシメチルシランなど;(メタ)アクリロキシプロピルメトキシメチルシランクロライド、(メタ)アクリロキシプロピルエトキシメチルシランクロライド、(メタ)アクリロキシプロピルプロポキシメチルシランクロライド、(メタ)アクリロキシプロピルブトキシメチルシランクロライド、(メタ)アクリロキシプロピルペントキシメチルシランクロライドなど;(メタ)アクリロキシプロピルメトキシジメチルシラン、(メタ)アクリロキシプロピルエトキシジメチルシラン、(メタ)アクリロキシプロピルプロポキシジメチルシラン、(メタ)アクリロキシプロピルブトキシジメチルシラン、(メタ)アクリロキシプロピルペントキシジメチルシランなど;(メタ)アクリロキシメトキシプロピルメトキシメチルシラン、(メタ)アクリロキシメトキシプロピルエトキシメチルシラン、(メタ)アクリロキシメトキシプロピルプロポキシメチルシラン、(メタ)アクリロキシメトキシプロピルブトキシメチルシラン、(メタ)アクリロキシメトキシプロピルペントキシメチルシランなど;(メタ)アクリロキシメトキシプロピルメトキシメチルシランクロライド、(メタ)アクリロキシメトキシプロピルエトキシメチルシランクロライド、(メタ)アクリロキシメトキシプロピルプロポキシメチルシランクロライド、(メタ)アクリロキシメトキシプロピルブトキシメチルシランクロライド、(メタ)アクリロキシメトキシプロピルペントキシメチルシランクロライドなど;(メタ)アクリロキシメトキシプロピルメトキシジメチルシラン、(メタ)アクリロキシメトキシプロピルエトキシジメチルシラン、(メタ)アクリロキシメトキシプロピルプロポキシジメチルシラン、(メタ)アクリロキシメトキシプロピルブトキシジメチルシラン、(メタ)アクリロキシメトキシプロピルペントキシジメチルシランなど;(メタ)アクリロキシエトキシプロピルメトキシメチルシラン、(メタ)アクリロキシエトキシプロピルエトキシメチルシラン、(メタ)アクリロキシエトキシプロピルプロポキシメチルシラン、(メタ)アクリロキシエトキシプロピルブトキシメチルシラン、(メタ)アクリロキシエトキシプロピルペントキシメチルシランなど;(メタ)アクリロキシエトキシプロピルメトキシメチルシランクロライド、(メタ)アクリロキシエトキシプロピルエトキシメチルシランクロライド、(メタ)アクリロキシエトキシプロピルプロポキシメチルシランクロライド、(メタ)アクリロキシエトキシプロピルブトキシメチルシランクロライド、(メタ)アクリロキシエトキシプロピルペントキシメチルシランクロライドなど;(メタ)アクリロキシエトキシプロピルメトキシジメチルシラン、(メタ)アクリロキシエトキシプロピルエトキシジメチルシラン、(メタ)アクリロキシエトキシプロピルプロポキシジメチルシラン、(メタ)アクリロキシエトキシプロピルブトキシジメチルシラン、(メタ)アクリロキシエトキシプロピルペントキシジメチルシランなど;(メタ)アクリロキシプロポキシプロピルメトキシメチルシラン、(メタ)アクリロキシプロポキシプロピルエトキシメチルシラン、(メタ)アクリロキシプロポキシプロピルプロポキシメチルシラン、(メタ)アクリロキシプロポキシプロピルブトキシメチルシラン、(メタ)アクリロキシプロポキシプロピルペントキシメチルシランなど;(メタ)アクリロキシプロポキシプロピルメトキシメチルシランクロライド、(メタ)アクリロキシプロポキシプロピルエトキシメチルシランクロライド、(メタ)アクリロキシプロポキシプロピルプロポキシメチルシランクロライド、(メタ)アクリロキシプロポキシプロピルブトキシメチルシランクロライド、(メタ)アクリロキシプロポキシプロピルペントキシメチルシランクロライドなど;(メタ)アクリロキシプロポキシプロピルメトキシジメチルシラン、(メタ)アクリロキシプロポキシプロピルエトキシジメチルシラン、(メタ)アクリロキシプロポキシプロピルプロポキシジメチルシラン、(メタ)アクリロキシプロポキシプロピルブトキシジメチルシラン、(メタ)アクリロキシプロポキシプロピルペントキシジメチルシランなどを挙げることができる。
【0041】
また、ビニル系トリアルコキシシランの例としては、ビニルジメチルシリルオキシトリメトキシシラン、ビニルジメチルシリルオキシトリエトキシシラン、ビニルジメチルシリルオキシトリプロポキシシラン、ビニルジメチルシリルオキシトリブトキシシランなどを挙げることができる。
【0042】
さらに、(メタ)アクリロキシ系トリアルコキシシランの例としては、(メタ)アクリロキシジメチルシリルオキシトリメトキシシラン、(メタ)アクリロキシジメチルシリルオキシトリエトキシシラン、(メタ)アクリロキシジメチルシリルオキシトリプロポキシシラン、(メタ)アクリロキシジメチルシリルオキシトリブトキシシラン、(メタ)アクリロキシプロピルジメチルシリルオキシトリメトキシシラン、(メタ)アクリロキシプロピルジメチルシリルオキシトリエトキシシラン、(メタ)アクリロキシプロピルジメチルシリルオキシトリプロポキシシラン、(メタ)アクリロキシプロピルジメチルシリルオキシトリブトキシシランなどを挙げることができる。
【0043】
本発明に係る接着性樹脂粒子は、アクリル系ポリマー(成分A)に、アクリル系モノマー(成分B)、平均粒子径が30〜200nmのカーボンブラック(成分C)、並びにグリシジル(メタ)アクリレート(成分D)および/またはアルコキシシラン化合物(成分E)を添加し、共重合したアクリル系接着性樹脂粒子からなる。
【0044】
上記のようなアクリル系接着性樹脂粒子は、懸濁重合方法によって製造することが可能である。
【0045】
上記懸濁重合で使用される重合開始剤としては、ラジカル重合開始剤が好ましい。このようなラジカル重合開始剤の例として、有機過酸化物、アゾ系開始剤及びそれ以外のラジカル重合開始剤を挙げることができる。
【0046】
ここで使用される有機過酸化物の例としては、クメンハイドロパーオキサイド(CHP)、ジターシャリーブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド(BPO)、ラウリルパーオキサイド(LPO)、ジメチルビス(ターシャリーブチルパーオキシ)ヘキサン、ジメチルビス(ターシャリーブチルパーオキシ)ヘキシン-3、ビス(ターシャリーブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、ビス(ターシャリーブチルパーオキシ)トリメチルシクロヘキサン、ブチル−ビス(ターシャリーブチルパーオキシ)バレラート、ジベンゾイルパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイドおよびターシャリーブチルパーオキシベンゾアートを挙げることができ、アゾ系開始剤の例としては、2,2−アゾビスイソブチロニトリル、2,2−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリルなど、更に挙げることができる。
【0047】
これらの成分を水性媒体に分散させるために、乳化剤あるいは分散剤を使用する。ここで使用可能な乳化剤あるいは分散剤を例示すると、(1)高分子分散剤およびHLB値が8〜18の非イオン性界面活性剤としては、タンパク質(例;ゼラチンなど);レシチン;アラビアゴム、トラガントゴムなどの水溶性ゴム、;アルギン酸ナトリウム;カルボキシメチルセルロース、エトキシセルロースなどのセルロース誘導体;澱粉およびその誘導体;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリビニルアルコールなど;ソルビタンオレイン酸エステル、ソルビタンステアリン酸エステル、ソルビタンパルミチン酸エステルなどのソルビタン脂肪酸エステル;セチルアルコールなど、(2)イオン性界面活性剤としては、高級アルコール硫酸エステルナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、コハク酸ジアルキルエステルスルホン酸ナトリウムなどの陰イオン性界面活性剤;アルキルピリジニウムクロライド、アルキルジメチルベンジルアンモニウムなどの陽イオン性界面活性剤;ヒドロキシエチルイミダゾリン硫酸エステルナトリウム、イミダゾリンスルホン酸ナトリウムなどの両性界面活性剤、(3)無機化合物の分散剤として、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどを挙げることができる。
このような分散剤あるいは界面活性剤は単独であるいは組み合わせて使用することができる。
【0048】
本発明の工程3において、アクリル系ポリマー(成分A)をアクリル系モノマー(成分B)に溶解させた溶液M100重量部に、カーボンブラック(成分C)を10〜45重量部を添加して分散させて溶液(溶液N)を得た後、さらに該溶液Nに、グリシジル(メタ)アクリレート(成分D)10〜80重量部および/または前述したアルコキシシラン化合物(成分E)1〜10重量部を、アクリル系モノマー(成分B’)に溶解させて添加して、懸濁重合させる。
【0050】
かくして得られた接着性樹脂粒子のガラス転移温度は、通常は20〜150℃の範囲内にあり、さらに好ましくは40〜120℃の範囲にある。ガラス転移温度Tgは、フォックス(FOX)の式(イ)[Bulletin of American Physics Society 1.3,page 123(1956)]によって計算する。
【0051】
【数1】
Figure 0004543138
ここでTgは絶対温度で、W1〜mは重量分率であり、Tg1 mは、各成分のホモポリマーのガラス転移温度(絶対温度)である。
【0052】
このようなガラス転移温度を有する接着性樹脂粒子は、加熱加圧接着によりポリイミド配向膜に対して良好な接着強度を有すると共に、アクリル系接着性樹脂粒子の熱膨張係数と被接着物の熱膨張係数との間の差が少なくなり、こうした熱膨張係数の差による液晶素子の剥離が発生しにくくなる。
【0053】
本発明の接着性樹脂粒子の平均粒子径は、好ましくは1〜10μm、より好ましくは3〜8μmの範囲内にある。また、この接着性樹脂粒子の粒子径はできるだけ揃っていることが好ましく、粒子のばらつきを示すCV値は好ましくは15%以下、より好ましくは10%以下の範囲内にある。
【0054】
本発明の接着性樹脂粒子は、樹脂粒子全体が接着機能を有して、かつ弾性を有しており、加熱圧着の際の圧力によって断面楕円形に潰れながら基板を接着する。従って、接着性粒子が断面楕円形に潰れながら基板と接触することにより、基板とこの粒子とは面接触する。従って、こうして粒子が変形することに伴い、粒子と基板との接触は点接触から面接触に変わり、接触面積が大きくなることによって、粒子と基板との接着強度が多なくなり、高い接着力を長期間維持することができる。
【0055】
そして、加熱圧着することにより、接着性樹脂粒子中に存在するグリシジル(メタ)アクリレートから誘導される成分単位中のグリシジル基あるいはアルコキシシランから誘導される成分単位中のアルコキシ基は、加熱によって自己架橋により巨大ゲル化する。従って、加熱圧着した後のアクリル系接着性樹脂粒子には、低分子量のポリマーがほとんど存在しないため液晶に対して安定である。このため、本発明のスペーサー用組成物を用いて形成された間隙に液晶を充填しても、液晶が(接着性樹脂粒子によって影響を受けることはない。
【0056】
また、このようにして加熱圧着した後の接着性樹脂粒子(楕円形に変形している粒子)は、加熱架橋しておりもはや弾性を有しておらず、この変形した接着性樹脂粒子自体もまたスペーサーとして機能する。さらに、このように加熱圧着によって接着性樹脂粒子が発展的にスペーサーに変わることにより、液晶内におけるスペーサー粒子の移動を有効に防止できる。
【0057】
このように本発明の接着性樹脂粒子は、遮光性を有しており、液晶表示素子用スペーサーとして使用することができる。さらに、本発明の接着性樹脂粒子を使用することにより、いわゆる無機物等のみからなるスペーサーを使用する必要がなくなるので、本発明のスペーサー機能おも有する接着性樹脂粒子を用いることにより、安定性の高い大型の液晶素子を製造することが可能となる。
【0058】
【発明の効果】
本発明に係る接着性樹脂粒子は、上記したようにアクリル系接着性樹脂に、グリシジル(メタ)アクリレート部および/またはアルコキシシラン化合物が共重合した接着性樹脂粒子からなるため接着性に優れ、特に液晶素子を構成する配向膜との接着性に優れている。またこのような本発明の接着性樹脂粒子は、硬化剤を含まないので液晶の表示機能が低下するおそれもなく、基板との接着力にも優れる。また本発明に係るスペーサー用接着性樹脂粒子は、大型の液晶素子の製造に特に適している。
【0059】
【実施例】
以下、実施例、比較例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
参考例1
[カーボンブラック分散液(a)の作製]
重量平均分子量40万のポリイソブチルメタクリレート(PIBMA)20重量部をイソブチルメタクリレート(IBMA)120重量部に溶解させて得た溶液に、カーボンブラック(平均粒子径:101nm)を60重量部添加し、ロールミルにて混合、分散させてカーボンブラック分散液(a)を得た。
参考例2
[カーボンブラック分散液(b)の作製]
重量平均分子量80万のポリイソブチルメタクリレート(PIBMA)20重量部をイソブチルメタクリレート(IBMA)120重量部に溶解させて得た溶液に、カーボンブラック(平均粒子径:101nm)を60重量部添加し、ロールミルにて混合、分散させてカーボンブラック分散液(b)を得た。
【0060】
参考例3
[カーボンブラック分散液(c)の作製]
重量平均分子量1万のポリイソブチルメタクリレート(PIBMA)20重量部をイソブチルメタクリレート(IBMA)120重量部に溶解させて得た溶液に、カーボンブラック(平均粒子径:101nm)を60重量部添加し、ロールミルにて混合、分散させてカーボンブラック分散液(c)を得た。
参考例4
[カーボンブラック分散液(d)の作製]
重量平均分子量40万のポリイソブチルメタクリレート(PIBMA)20重量部をイソブチルメタクリレート(IBMA)120重量部に溶解させて得た溶液に、カーボンブラック(平均粒子径:350nm)を60重量部添加し、ロールミルにて混合、分散させてカーボンブラック分散液(d)を得た。
【0061】
参考例5
[カーボンブラック分散液(e)の作製]
重量平均分子量40万のポリイソブチルメタクリレート(PIBMA)20重量部をイソブチルメタクリレート(IBMA)120重量部に溶解させて得た溶液に、カーボンブラック(平均粒子径:24nm)を60重量部添加し、ロールミルにて混合、分散させてカーボンブラック分散液(e)を得た。
【0062】
実施例1
温度計と窒素ガス導入管とを装着した、容積1リットルの四つ口フラスコに、カーボンブラック分散液(a)100重量部、イソブチルメタクリレート(IBMA)60重量部、グリシジルメタクリレート(GMA)40重量部仕込んだ。
反応開始剤としてジメチル2,2’ −アゾビス(2-メチルプロピオネート)3重量部投入して溶解させ、さらにこの溶液に分散安定剤であるポリビニールアルコール((株)クラレ製、PVA−420)の5重量%水溶液80重量部、水20重量部を添加し、ホモミキサーの回転数を10000rpmとして10分間撹拌した。
次いで、この混合物を75℃で2時間反応させ、続いて90℃で2時間反応させ、重合体粒子の分散液を得た。この重合体粒子の平均粒径は、10.1μmで、真球状の粒子であった。
次に、このエマルジョンを洗浄した後、ろ過、乾燥し、粒子粉体を得た。得られた粒子を風力分級して平均粒子径10.8μm、C値6%の接着性樹脂粒子を得た。
【0063】
実施例2
カーボンブラック分散液(a)100重量部をカーボンブラック分散液(B)100重量部とした以外は、実施例1と同様に行い、重合体粒子の分散液を得た。この重合体粒子の平均粒径は、9.8μmで、真球状の粒子であった。
次に、このエマルジョンを洗浄した後、ろ過、乾燥し、粒子粉体を得た。得られた粒子を風力分級して平均粒子径10.5μm、C値7%の接着性樹脂粒子を得た。
【0064】
実施例3
カーボンブラック分散液(a)100重量部を66.7重量部、イソブチルメタクリレート(IBMA)60重量部を93.3重量部とした以外は、実施例1と同様に行い、重合体粒子の分散液を得た。この重合体粒子の平均粒径は、9.5μmで、真球状の粒子であった。
次に、このエマルジョンを洗浄した後、ろ過、乾燥し、粒子粉体を得た。得られた粒子を風力分級して平均粒子径10.6μm、C値7%の接着性樹脂粒子を得た。
【0065】
実施例4
カーボンブラック分散液(a)100重量部を133.3重量部、イソブチルメタクリレート(IBMA)60重量部を26.7重量部とした以外は、実施例1と同様に行い、重合体粒子の分散液を得た。この重合体粒子の平均粒径は、9.8μmで、真球状の粒子であった。
次に、このエマルジョンを洗浄した後、ろ過、乾燥し、粒子粉体を得た。得られた粒子を風力分級して平均粒子径10.4μm、C値7%の接着性樹脂粒子を得た。
【0066】
実施例5
カーボンブラック分散液(a)100重量部を33.3重量部、イソブチルメタクリレート(IBMA)60重量部を126.7重量部とした以外は、実施例1と同様に行い、重合体粒子の分散液を得た。この重合体粒子の平均粒径は、9.8μmで、真球状の粒子であった。
次に、このエマルジョンを洗浄した後、ろ過、乾燥し、粒子粉体を得た。得られた粒子を風力分級して平均粒子径10.4μm、C値7%の接着性樹脂粒子を得た。
【0067】
実施例6
イソブチルメタクリレート(IBMA)60重量部をIBMA59重量部及びエチレングリコールジメタクリレート(EGDMA)1重量部とした以外は実施例1と同様に行い、重合体粒子の分散液を得た。この重合体粒子の平均粒径は、10.0μmで、真球状の粒子であった。
次に、このエマルジョンを洗浄した後、ろ過、乾燥し、粒子粉体を得た。得られた粒子を風力分級して平均粒子径10.5μm、C値7%の接着性樹脂粒子を得た。
【0068】
実施例7
カーボンブラック分散液(a)100重量部を66.7重量部、イソブチルメタクリレート(IBMA)60重量部を129.3重量部、グリシジルメタクリレート(GMA)40重量部を3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン4重量部とした以外は、実施例1と同様に行い、重合体粒子の分散液を得た。この重合体粒子の平均粒径は、9.8μmで、真球状の粒子であった。
次に、このエマルジョンを洗浄した後、ろ過、乾燥し、粒子粉体を得た。得られた粒子を風力分級して平均粒子径10.3μm、C値7%の接着性樹脂粒子を得た。
【0069】
比較例1
カーボンブラック分散液を添加せず、イソブチルメタクリレート(IBMA)60重量部を160重量部に、ホモミキサーの回転数10000rpmによる乳化条件を9000rpmで10分間とした以外は、実施例1と同様に行い、重合体粒子の分散液を得た。この重合体粒子の平均粒径は、9.6μmで、真球状の粒子であった。
次に、このエマルジョンを洗浄した後、ろ過、乾燥し、粒子粉体を得た。得られた粒子を風力分級して平均粒子径10.1μm、C値7%の粒子を得た。
【0070】
比較例2
カーボンブラック分散液(a)100重量部をカーボンブラック分散液(c)100重量部とした以外は、実施例1と同様に行い、重合体粒子の分散液を得た。この重合体粒子の平均粒径は、9.2μmで、真球状の粒子であった。
次に、このエマルジョンを洗浄した後、ろ過、乾燥し、粒子粉体を得た。得られた粒子を風力分級して平均粒子径9.8μm、C値8%の粒子を得た。
【0071】
比較例3
カーボンブラック分散液(a)100重量部の代りにカーボンブラック分散液(d)100重量部を使用した以外は、実施例1と同様に行い、重合体粒子の分散液を得た。この重合体粒子の平均粒径は、9.8μmで、真球状の粒子であった。
次に、このエマルジョンを洗浄した後、ろ過、乾燥し、粒子粉体を得た。得られた粒子を風力分級して平均粒子径10.4μm、C値8%の粒子を得た。
【0072】
比較例4
カーボンブラック分散液(a)100重量部の代りにカーボンブラック分散液(e)100重量部を使用した以外は、実施例1と同様に行い、重合体粒子の分散液を得た。この重合体粒子の平均粒径は、15.1μmで、変形粒子が含まれ、更に重合安定性が悪く凝集してしまった。
【0073】
比較例5
カーボンブラック分散液(a)100重量部を6.67重量部とし、イソブチルメタクリレート(IBMA)60重量部を153.33重量部に、ホモミキサーの回転数10000rpmによる乳化条件を9000rpmで10分間とした以外は、実施例1と同様に行い、重合体粒子の分散液を得た。この重合体粒子の平均粒径は、9.2μmで、真球状の粒子であった。
次に、このエマルジョンを洗浄した後、ろ過、乾燥し、粒子粉体を得た。得られた粒子を風力分級して平均粒子径9.8μm、C値7%の粒子を得た。
【0074】
比較例6
カーボンブラック分散液(a)100重量部を160重量部とし、イソブチルメタクリレート(IBMA)60重量部を0重量部とした以外は、実施例1と同様に行い、重合体粒子の分散液を得た。この重合体粒子の平均粒径は、18.4μmで、変形粒子が含まれ、更に重合安定性が悪く凝集してしまった。
【0075】
実施例8
上記実施例1〜7、及び比較例1〜6で得られた重合体粒子について、下記の評価を行い、その評価結果を表1〜4に示した。
(1)イソプロパノール(IPA)溶出量
液晶に対する溶出量を評価するために、溶剤としてイソプロパノール(IPA)に対する溶出量を測定した。
重合体粒子5gをIPA45ml中に23℃で24時間浸漬した。
浸漬前の重量Wと浸漬後の重量Wから溶出量を求めた。
溶出量(重量%):〔(W−W)/W〕×100
(2)輝度
前記実施例または比較例で得た接着性樹脂粒子を固形分が10重量%となるように溶剤に溶解した溶液を得た。厚み50μmのポリエチレンテレフタレートのシートにドクターブレードで塗膜の厚みが10μmとなるように該溶液を塗布し、乾燥した。
次にバックライトに6.0mAの電流をかけ、導光板を敷き、測定距離50cmにて、輝度計((株)トプコン製、型式:BM−9M)を用いて輝度を測定した。
【0076】
(3)接着力
サイズが40×50mmの基板(厚み1.1mmのガラス基板(PI膜付)に粒子散布機(小型手動湿式スペーサー散布装置((株)エスイー製)を使用して接着性樹脂粒子とスペーサーを散布した。
散布数 接着性樹脂粒子:100個/mm
平均粒子径6.0μmのスペーサー:100個/mm
次に、ホットプレス機(加圧硬化装置、(株)藤谷製作所製)を使用して該接着性樹脂粒子とスペーサーを散布した基板面に前記ガラス基板(接着性樹脂粒子とスペーサーを散布していないもの)を貼り合わせた。尚、接着条件は、温度:120℃、プレス圧:1.5kg/cmで30分間である。
引っ張り試験機((株)東洋精機製作所製、型式:ストログラフM1)を使用して、剥離力を測定した。剥離条件はクロスヘッドスピードが100mm/minである。
【0077】
【表1】
Figure 0004543138
【0078】
【表2】
Figure 0004543138
【0079】
【表3】
Figure 0004543138
【0080】
【表4】
Figure 0004543138

Claims (6)

  1. 重量平均分子量が200,000〜2,000,000のアクリル系ポリマー(成分A)5〜30重量%をアクリル系モノマー(成分B)溶液70〜95重量%に溶解させて溶液(溶液M)を調製する工程;
    100重量部の前記溶液Mに、平均粒子径が30〜200nmのカーボンブラック(成分C)10〜45重量部を添加、分散させて溶液(溶液N)を得る工程;
    次いで、10〜80重量部のグリシジル(メタ)アクリレート(成分D)および/または1〜10重量部のアルコキシシラン化合物(成分E)を、20〜80重量部のアクリル系モノマー(成分B’)に溶解させて、前記溶液Nに添加し、懸濁重合する工程;
    からなる接着性樹脂粒子の製造方法であって、
    前記アルコキシシラン化合物(成分E)としては、下記一般式:
    SiR 4−k−m
    式中、k及びmは、k+mが1〜3であることを条件として、kが1〜3、mが0〜
    2の数であり、
    はビニル含有基であり、kが2または3のときRはそれぞれ同一でも異
    なっていてもよく、
    はアルキル基、アリール基、エポキシ含有基、アミン含有基、ハロゲン基
    およびイソシアヌル基から選択される1価の基であり、
    はアルコキシ基である、
    で表されるアルコキシシラン、ビニルジメチルシリルオキシトリメトキシシラン、ビニルジメチルシリルオキシトリエトキシシラン、ビニルジメチルシリルオキシトリプロポキシシラン、ビニルジメチルシリルオキシトリブトキシシラン、(メタ)アクリロキシジメチルシリルオキシトリメトキシシラン、(メタ)アクリロキシジメチルシリルオキシトリエトキシシラン、(メタ)アクリロキシジメチルシリルオキシトリプロポキシシラン、(メタ)アクリロキシジメチルシリルオキシトリブトキシシラン、(メタ)アクリロキシプロピルジメチルシリルオキシトリメトキシシラン、(メタ)アクリロキシプロピルジメチルシリルオキシトリエトキシシラン、(メタ)アクリロキシプロピルジメチルシリルオキシトリプロポキシシランおよび(メタ)アクリロキシプロピルジメチルシリルオキシトリブトキシシランからなる群より選択された少なくとも1種が使用される接着性樹脂粒子の製造方法。
  2. 懸濁重合が反応開始剤と分散安定剤を使用して行う請求項1に記載の接着性樹脂粒子の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の製造方法により得られた接着性樹脂粒子。
  4. 接着性樹脂粒子の平均粒子径が1〜200μmである請求項3に記載の接着性樹脂粒子。
  5. 接着性樹脂粒子が遮光性を有する請求項3または4に記載の接着性樹脂粒子。
  6. 接着性樹脂粒子が遮光性を有する液晶表示素子用粒子である請求項3ないし5のいずれかに記載の接着性樹脂粒子。
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