JP4543047B2 - 荷電ビーム装置および欠陥修正方法 - Google Patents

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本発明は、荷電ビーム装置および欠陥修正方法に関し、例えばLSIの製造工程において用いられる低真空下での基板へのビーム照射および基板の欠陥修正を対象とする。
フォトマスク、ステンシルマスク等の基板の欠陥を修正するために、主にガリウムイオン源を用いた集束イオンビーム(FIB:Focused Ion Beam)装置が用いられている。近年ではフォトマスクにおいて露光する光が透過する部分(ガラス部)にガリウムイオンが打ち込まれると、いわゆるガリウムステインが発生してマスクの透過率が低下することが知られており、ガリウムステインを無くすために、電子ビームを用いたガスアシストエッチングが検討され始め、様々な提案がなされている(例えば特許文献1および2)。
しかしながら、例えば特許文献2に開示の出願には、下記の問題点があった。
(i)ガス供給機構のノズルから基板表面へガスを供給すると、ノズルから噴出したガスが真空中を拡散し、チャンバや光学鏡筒内が汚染するため、配線ケーブルが腐食するほか、荷電ビーム源が劣化し、その結果、荷電ビームが不安定化する。
(ii)ガスと荷電ビームとの衝突によるビーム散乱により、基板上で荷電ビームを絞ることができなくなり、荷電ビームのフォーカス位置がズレてしまう。
(iii)ビーム照射位置の近傍にガス供給機構(ノズル)を配置すると、ビーム照射位置近傍に生ずるチャージアップにより不均一な電界がビーム照射位置およびその近傍で発生し、収差によるビーム径増大やビーム位置のシフトが生じてしまう。
(iv)基板の表面とガス供給機構との間はガス圧が高いために、基板またはステージに高電圧のリターディング電圧を印加すると、基板表面とガス供給機構の間で放電が起こってしまう。
特開2003−195481号公報 特開平8−139079号公報
本発明の目的は、ガスの拡散による汚染の影響を低減した荷電ビーム装置および欠陥修正方法を提供することにある。
本発明は、以下の手段により上記課題の解決を図る。
即ち、本発明によれば、
荷電ビームを生成して基板の表面に照射する荷電ビーム源と、
前記荷電ビームの焦点合わせを行う対物レンズと、
前記基板に面して略平行となる底面を有し、前記対物レンズと前記基板との間に設けられて前記基板の表面にガスを供給するガス機構であって、前記荷電ビームの通過を可能にする開口部と、前記ガス機構の内部を経由して前記開口部直下の領域へ前記ガスを噴射するガス吹出口と、噴射される前記ガスを前記開口部直下の領域から吸い入れて前記ガス機構の内部を経由して排気するガス吸入口と、を有するガス機構と、
を含む鏡筒を備え、
前記ガス吹出口および前記ガス吸入口は、それぞれの開口面が前記ガス機構の前記底面と同一平面にあるように、前記ガス機構の前記底面に配置される、
ことを特徴とする荷電ビーム装置が提供される。
また、本発明によれば、
荷電ビームを生成する荷電ビーム源と、前記荷電ビームの焦点合わせを行う対物レンズと、前記基板に面して略平行となる底面を有し、前記対物レンズと前記基板との間に設けられて前記基板の表面にガスを供給するガス機構と、を含む鏡筒を備える荷電ビーム装置を用いて基板の欠陥を修正する欠陥修正方法であって、
前記ガス機構は、前記荷電ビームの通過を可能にする開口部と、その開口面が前記底面と同一平面にあるように前記底面に配置されて前記基板へ前記ガスを噴射するガス吹出口と、その開口面が前記底面と同一平面にあるように前記底面に配置され噴射される前記ガスを吸い入れて排気するガス吸入口と、を有し、
前記荷電ビーム源により荷電ビームを生成して欠陥を有する基板の表面に照射する荷電ビーム照射工程と、
前記ガス機構の内部を経由して前記ガス吹出口から前記開口部直下の領域へガスを噴射するガス噴射工程と、
噴射された前記ガスを前記ガス吸入口により前記開口部直下の領域から前記ガス機構の内部を経由して吸い入れて排気するガス排気工程と、
前記荷電ビームの照射および前記ガスの噴射による、前記基板の一部の除去および前記基板の一部への膜の堆積の少なくともいずれかを介して前記欠陥を修正する工程と、
を備える欠陥修正方法が提供される。
本発明によれば、ガスの拡散による汚染の影響を低減することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施の一形態による電子ビーム装置の概略構成を示すブロック図である。同図に示す電子ビーム装置2は、光学鏡筒10と、真空ポンプVP2,VP4と、各種電源PS2,PS4,PS6,PS8,PS10,PS12と、二次電子コントローラ34と、ガス源40と、ガス流量計52と、圧力調整弁PVと、制御コンピュータ60と、ディスプレイ70とを備える。光学鏡筒10は、電子銃12と、コンデンサレンズ14と、アパーチャAPと、偏向器16と、対物レンズ18と、ステージ22と、二次電子検出器32と、本実施形態において特徴的なガス機構MG2とを含む。
ステージ22は、上面に試料を載置する。以下では試料Mとしてフォトマスクを取り上げる。電子銃12は、制御コンピュータ60に接続される電源PS2に接続され、制御コンピュータ60からの指令信号に従った電圧の印加を受けて電子ビームEBを生成し、試料Mに向けて照射する。電子ビームEBは、鏡筒10内の複数のレンズを通過する過程で縮小され、集束された状態で試料Mに照射される。コンデンサレンズ14は、電界型または磁界型のレンズで構成され、電子ビームEBのビーム束を調整する。アパーチャAPは、電子銃12と試料Mまでの光路中に少なくとも1つは配置され、通過する電子ビームEBを絞り込むことにより試料への電流量を調整する。対物レンズ18は、電界型または磁界型のレンズで構成され、電子ビームが試料面で焦点を結ぶように焦点位置を調整する。偏向器16は、試料面が電子ビームEBで走査されるように電子ビームEBを偏向する。コンデンサレンズ14、偏向器16および対物レンズ18は、電源PS4,PS6,PS8にそれぞれ接続され、これらの電源は、制御コンピュータ60から送られる指令信号に従って電圧または電流を制御してレンズ14,18および偏向器16に供給する。本実施形態において、電源PS8および制御コンピュータ60は、例えば焦点位置補正手段に対応する。
光学鏡筒10は、真空ポンプVP4に接続され、アパーチャAPを境界に試料M側を中真空または低真空にし、かつ、電子銃12側を高真空にする差動排気により、ガス分子が電子銃12側へ侵入することを防止する。真空ポンプVP2は、本実施形態において特徴的な、ガス機構MG2のガス吸入ノズルSNに接続され、電子ビームEBの試料Mへの照射位置の近傍に局所的に噴射されたガスを、ガス吸入ノズルSNを経由して吸い入れ、電子ビーム装置2の外部へ排気する。
試料Mは電源PS12に接続されてリターディング電圧が印加される。ガス機構MG2も電源PS10に接続されて試料Mへの電圧と同様の電圧が印加される。この点は本実施形態の特徴点の一つであり、後に詳述する。
二次電子検出器32は、二次電子検出コントローラ34に接続され、電子ビームEBの照射を受けて試料Mの表面から放出される二次電子、反射電子および後方散乱電子の少なくともいずれか(以下、「二次電子等」という。)を検出し、検出信号を二次電子検出コントローラ34に供給する。二次電子検出コントローラ34は、制御コンピュータ60に接続され、二次電子検出器34から供給された検出信号を処理してSEM画像を構成する画像信号に生成して制御コンピュータ60に供給する。制御コンピュータ60は、受け取った画像信号を図示しない画像メモリに格納するほか、ディスプレイ70へも供給してSEM画像を表示させる。
ガス源40は、同一または異なる種類のガスを収納した複数のガスボンベを含み、圧力調整弁PVを介してガス供給管により電子鏡筒10内のガス機構MG2のガス吹出ノズルBNに接続される。図1では、バルブV1〜V3をそれぞれ介してガス供給管に接続される3本のガスボンベSC1〜SC3を例示した。ガス源40と圧力調整弁PVとの間には、ガス流量計52が配置される。ガス流量計52は、制御コンピュータ60に接続され、ガス源40からのガスの流量を測定して制御コンピュータ60に測定結果を伝送する。制御コンピュータ60は、ガス源40および圧力調整弁PVにも接続され、ガスボンベSC1〜SC3の各バルブV1〜V3を調整するとともに、ガス流量計52から送られたガス流量のデータに基づいて圧力調整弁PVを制御する。
図2は、図1の電子ビーム装置2が備えるガス機構MG2をより詳細に示す断面図および平面図である。図2に示すように、ガス機構MG2は、金属などの導電材料でディスク形状を有するように形成される。ガス機構MG2は、対物レンズ18の下方のポールピース182と試料Mとの間で試料Mに近接し、かつ、試料Mの表面に平行に配置される。平面視においてガス機構MG2の中心には、電子ビームEBの通過を可能にするとともに、その光軸と試料Mの表面との交点を中心に試料Mの表面で発生した二次電子等の放出を妨げないだけの径を有する円形の開口部EOが設けられている。ガス機構MG2にはまた、ディスクの対向する外周部から開口部EOの近傍に向けて半径方向に沿ってそれぞれディスクを貫通するようにガス吹出ノズルBN2およびガス吸入ノズルSN2が設けられている。図2に示す例において、ガス吹出ノズルBN2およびガス吸入ノズルSN2は、開口部EOの近傍領域を除く、ディスクの周辺領域とディスクの中央領域でガス機構MG2の底面に水平に配設され、開口部EOの近傍領域からはガス機構MG2の底面に向けて傾斜し、さらにはガス機構MG2の底面に至ってガス吹出口BO2およびガス吸入口SOとなるように配設される。ただし、ガス吹出口BO2の法線と試料Mとの交点が電子ビームEBの光軸外になるように、より具体的にはガス吹出口BO2から噴出されるガス流が試料Mに直接当たる箇所が電子ビームEBの光軸外に位置するように、ガス吹出口BO2の向きが調整される。ガス吹出ノズルBN2の外周側は、ガス供給管を介してガス源40のガスボンベに接続される。ガス吸入ノズルSN2の外周側は、ガス排気管を介して真空ポンプVP2に接続される。
試料Mとガス機構MG2との間のギャップ部分および開口部EOの排気コンダクタンスは、ガス吸入口SO2の排気コンダクタンスよりも充分に小さくなるように構成されることが望ましく、また、充分に差動排気されていることが好ましい。ガス機構MG2と試料Mとの間隔は、例えば1mm以下が望ましい。
本実施形態の第1の特徴は、試料室全体をガスで充満するのではなく、試料Mの必要な領域に限定して局所的にガスを供給し排気する点にある。基板ステージの可動範囲には制約がある一方で、半導体装置や液晶装置などの製造工程においては、使用される基板サイズが拡大している。このため、基板の数倍という非常に大きな試料室が必要とされる場合がある。本実施形態によれば、このような場合においても、試料Mの必要な領域に限定して局所的にガスを供給し排気できるので、ガス使用量を削減できる上、チャンバ内の汚染を防止することもできる。
本実施形態の第2の特徴は、ガス機構MG2を試料Mに近接して配置し、かつ、ガスを噴出するガス吹出口BO2のみならず、噴出されたガスをガス吹出口BOの近傍から吸入して排気するガス吸入口SO2をもガス機構MGに設けた点にある。試料Mの表面近傍でガスを噴出することにより、試料表面におけるガス圧を高めてエッチングレートやデポジションレートを高めることができ、さらに、噴出されたガスをガス吸入口によりガス吹出口BOの近傍から排気することにより、ガスの真空中への拡散を防止することができる。これにより、ガスの分子が光学鏡筒10の内壁へ吸着することによる真空度の劣化や汚染の低減、反応性ガスによる配線系の劣化が防止できる他、電子銃チップの劣化防止と電子銃室の高真空化による安定性向上など、ガス処理システムの適正化と簡略化を図ることができる。ガス吹出口BO2のみならず、ガス吸入口SO2についても、ガス吸入口SO2の法線と試料Mとの交点が電子ビームEBの光軸外になるように、ガス吸入口SO2の向きが調整されることが望ましい。
本実施形態の第3の特徴点は、ガス吹出ノズルBN2とガス吸入ノズルSN2をガス機構MG2の外側面から円形開口部EOに向かって内部を貫通するように配設し、ガス吹出口BO2とガス吸入口SO2とのいずれをも電子ビームEBに面する位置(光軸から見える位置)に配置せず、両方の開口BO2,SO2が試料M側に略平行となるようにガス機構MG2の底面に穿設されている点である。これにより機械公差で各々の開口の形状や位置が光軸に対して非対称となる場合に生じる収差やビームドリフトの問題を改善することができる。ここで、ガス吹出口BO2の大きさは例えば直径が数百μm〜数mm程度であり、ガス吸入口SO2の大きさは例えば直径が数mm以上である。
ガス機構の他の例を図3に示す。図3に示すガス機構MG4は、ガス吸入口SO4の形状において図2に示すガス機構MG2と異なる。ガス吸入口SO4は、ディスクのほぼ半円を占める面積を有する扇状の平面形状を有するように形成され、これにより、排気コンダクタンスを大きくすることができる。
図4および図5は、ガス機構のさらに他の例を示す断面図および平面図である。両図に示す例は、ガス吹出口およびガス吸入口の少なくともいずれかが複数設けられた例である。より具体的には、図4に示すガス機構MG6には、それぞれ2本のガス吹出口BO6a,BO6bおよびガス吸入口SO6a,SO6bが設けられ、図5に示すガス機構MG8には、それぞれ4本のガス吹出口BO8a〜BO8dおよびガス吸入口SO8a〜SO8dが設けられる。これにより、電子ビームEBの照射領域内におけるガスの均一性を向上させることができる。さらに、図4および図5の例に示すように、ガス吸出口とガス吸入口とを光軸に対称に配置し、かつ、ガス吸出口とガス吸入口とを合わせた総数を4×N個(Nは自然数)とすることにより、光軸に対する非対称性による収差をさらに低減することが可能になる。
次に、図1に示す電子ビーム装置2を用いて試料Mの欠陥を修正する方法について以下に説明する。
まず、パターンの材料に応じてエッチング効果またはデポジション効果のあるガスを準備してガス源40内のガスボンベSC1〜SC3に充填する。次に、電子銃12により電子ビームEBを生成して偏向器16により試料Mの表面を走査し、試料Mの表面で発生する二次電子等を二次電子検出器32で検出してSEM像を取得し、ディスプレイ70に表示する。
SEM像から欠陥が発見された場合、ガス源40内から所望のガス種を収納したガスボンベSCを選択し、圧力調整弁PVにて流量を調整した状態で電子ビームの試料Mへの照射位置にガス吹出口BO2から噴出する。ガスを噴出しながら試料M表面の欠陥領域を電子ビームEBで走査することにより、ガスの電子ビームアシストによって試料Mの表面の材料をエッチングにて選択的に除去し、または、試料Mの表面に膜を堆積させる。本実施形態では試料Mとしてフォトマスクを使用するので、クォーツ基板上に成膜されたクロム(Cr)やケイ化モリブデン(MoSi)のエッチングには、フッ素(F)、塩素(Cl)、ヨウ素(I)、臭素(Br)等のハロゲンガスもしくはこれらの混合ガス、または、これらのガスに酸素(O)、窒素(N)、水素(H)をさらに添加したガスなどを使用すればよい。また、膜の体積には、例えば炭素(C)、タングステン(W)、白金(Pt)等を含む化合物ガスまたはこれらの混合ガスが使用される。
ガスの流量が増大すると、電子ビームEBとガスとの衝突による散乱により、試料Mの表面で電子ビームEBを絞ることが困難になってくる。このときのガス流量と対物レンズ18のフォーカス電圧との関係の一例を図6に示す。同図に示すような、ガス流量とフォーカス電圧との関係を利用し、試料Mの表面へ供給されるガスの流量をガス流量計52によりモニタしながら、電子ビームEBのフォーカス位置をガス流量に応じて対物レンズ18で調整することにより、高精度での欠陥の修正が可能になる。
本実施形態の第4の特徴は、試料M(ステージ22)へのリターディング電圧の印加に応じてガス機構MGにも電圧を印加することにより、試料Mの表面とガス機構MGとの間のガス圧が高い領域で電界を小さくする点にある。これにより、試料Mの表面とガス機構MGとの間で放電が起こり得るという問題が解消する。このように、加速電圧を数kV以上、例えば3〜50kVまで高くしても、試料M(ステージ22)にマイナスのリターディング電圧を印加するとともにガス機構MGにも同様の電圧を印加することにより、ビームのランディングエネルギー(例えば500eV〜1000eV)が低減するので、エッチングレートやデポジションレートの高い、高スループットの修正を実現することができる。さらに、試料Mの電子ビームEB照射領域近傍にガスを流すことにより低真空領域として試料M表面の帯電を防止する方法(ガスとしては例えばN、Ar、HOなど)に本実施形態を適用すると、帯電によるビームボケやビーム照射位置のズレなどが取り除かれ、より高解像度、高精度の電子ビーム装置を実現することができる。
以上、本発明の実施の一形態について説明したが、本発明は上記形態に限ることなく、その技術的範囲内で種々変更して適用することができる。例えば、上記実施形態では、荷電ビームとして電子ビームを用いる装置を取り上げて説明したが、例えば荷電ビームとしてイオンビームを用いるFIB装置についても適用できることは勿論である。試料としてフォトマスクを取り上げたが、例えばステンシルマスクや半導体基板にも勿論使用できる。また、ガス機構としてディスク形状を有するものについて説明したが、これに限ることなく、例えば矩形などの多角形の平面形状を有するものでもよい。
特許請求の範囲に記載された発明の他、上述した実施の形態から、以下の付記に示された発明が導かれる。
(付記1)
荷電ビームを生成して欠陥を有する基板の表面に照射する荷電ビーム照射工程と、
前記荷電ビームの前記基板への照射位置の近傍に局所的にガスを噴射するガス噴射工程と、
噴射された前記ガスを前記照射位置の近傍で吸い入れて排気するガス排気工程と、
前記荷電ビームの照射および前記ガスの噴射により誘導される前記ガスの変化により、前記基板の一部を選択的に除去する工程と、
を備えるエッチング方法。
(付記2)
前記荷電ビーム照射工程は、前記ガス噴射工程で噴射される前記ガスの流量に応じて前記荷電ビームの焦点を補正する焦点補正工程を含むことを特徴とする付記1に記載のエッチング方法。
(付記3)
荷電ビームを生成して欠陥を有する基板の表面に照射する荷電ビーム照射工程と、
前記荷電ビームの前記基板への照射位置の近傍に局所的にガスを噴射するガス噴射工程と、
噴射された前記ガスを前記照射位置の近傍で吸い入れて排気するガス排気工程と、
前記荷電ビームの照射および前記ガスの噴射により誘導される前記ガスの変化により、前記基板の一部へ膜を選択的に堆積させる工程と、
を備えるデポジション方法。
(付記4)
基板の表面にガスを噴出しながら前記基板の表面を前記荷電ビームで走査することにより、ガスの荷電ビームアシストによって前記基板の表面層を選択的に除去し、または、前記基板の表面に膜を堆積させる荷電ビーム装置を用いた前記基板の処理において前記基板の表面の帯電を防止する方法であって、
前記荷電ビームの前記基板への照射位置の近傍に局所的にガスを噴射するガス噴射工程と、
噴射された前記ガスを前記照射位置の近傍で吸い入れて排気するガス排気工程と、
を備える方法。
(付記5)
前記荷電ビーム装置は、前記基板に近接するように設けられて前記基板にガスを供給するガス機構であって、前記荷電ビームの通過を可能にする開口部と、前記荷電ビームの前記基板への照射位置の近傍に局所的に前記ガスを噴射するガス吹出口と、噴射される前記ガスを前記照射位置の近傍で吸い入れて排気するガス吸入口と、を有するガス機構をさらに備え、
前記基板にリターディング電圧を印加する第1の電圧印加工程と、
前記第1の電圧印加工程により印加される前記リターディング電圧と前記ガス噴射工程で噴射される前記ガスの流量との関係に基づいて、前記リターディング電圧および前記ガス流量に応じた電圧を前記ガス機構に印加する第2の電圧印加工程をさらに備える付記4に記載の帯電防止方法。
本発明の実施の一形態による電子ビーム装置の概略構成を示すブロック図である。 図1の電子ビーム装置が備えるガス機構MG2をより詳細に示す断面図および平面図である。 ガス機構の他の例を示す断面図および平面図である。 ガス機構のさらに他の例を示す断面図および平面図である。 (a)は、ガス機構のさらに他の例を示す平面図であり、(b)は(a)のA−A線に沿った断面図である。 試料の表面へ噴出されるガス流量と対物レンズのフォーカス電圧との関係の一例を示す図である。
符号の説明
2:電子ビーム装置
10:光学鏡筒
12:電子銃
14:コンデンサレンズ
16:偏向器
18:対物レンズ
22:ステージ
32:二次電子検出器
34:二次電子コントローラ
40:ガス源
52:ガス流量計
60:制御コンピュータ
70:ディスプレイ
AP:アパーチャ
BO2,BO6a,BO6b,BO8a〜BO8d:ガス吹出口
BN2,BN6a,BN6b,BN8a〜BN8d:ガス吹出ノズル
MG2,MG4,MG6,MG8:ガス機構
PS2,PS4,PS6,PS8,PS10,PS12:電源
PV:圧力調整弁
SC1〜SC3:ガスボンベ
SN2,SN4,SN6a,SN6b,SN8a〜SN8d:ガス吸入ノズル
SO2,SO4,SO6a,SO6b,SO8a〜SO8d:ガス吸入口
V1〜V3:バルブ
VP2,VP4:真空ポンプ

Claims (4)

  1. 荷電ビームを生成して基板の表面に照射する荷電ビーム源と、
    前記荷電ビームの焦点合わせを行う対物レンズと、
    前記基板に面して略平行となる底面を有し、前記対物レンズと前記基板との間に設けられて前記基板の表面にガスを供給するガス機構であって、前記荷電ビームの通過を可能にする開口部と、前記ガス機構の内部を経由して前記開口部直下の領域へ前記ガスを噴射するガス吹出口と、噴射される前記ガスを前記開口部直下の領域から吸い入れて前記ガス機構の内部を経由して排気するガス吸入口と、を有するガス機構と、
    を含む鏡筒を備え、
    前記ガス吹出口および前記ガス吸入口は、それぞれの開口面が前記ガス機構の前記底面と同一平面にあるように、前記ガス機構の前記底面に配置される、
    ことを特徴とする荷電ビーム装置。
  2. 噴射される前記ガスの流量に応じて前記対物レンズの焦点位置を補正する焦点位置補正手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の荷電ビーム装置。
  3. 前記基板を支持し、電圧印加が可能なステージをさらに備え、
    前記ガス機構は、電圧印加が可能な電極として機能する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の荷電ビーム装置。
  4. 荷電ビームを生成する荷電ビーム源と、前記荷電ビームの焦点合わせを行う対物レンズと、前記基板に面して略平行となる底面を有し、前記対物レンズと前記基板との間に設けられて前記基板の表面にガスを供給するガス機構と、を含む鏡筒を備える荷電ビーム装置を用いて基板の欠陥を修正する欠陥修正方法であって、
    前記ガス機構は、前記荷電ビームの通過を可能にする開口部と、その開口面が前記底面と同一平面にあるように前記底面に配置されて前記基板へ前記ガスを噴射するガス吹出口と、その開口面が前記底面と同一平面にあるように前記底面に配置され噴射される前記ガスを吸い入れて排気するガス吸入口と、を有し、
    前記荷電ビーム源により荷電ビームを生成して欠陥を有する基板の表面に照射する荷電ビーム照射工程と、
    前記ガス機構の内部を経由して前記ガス吹出口から前記開口部直下の領域へガスを噴射するガス噴射工程と、
    噴射された前記ガスを前記ガス吸入口により前記開口部直下の領域から前記ガス機構の内部を経由して吸い入れて排気するガス排気工程と、
    前記荷電ビームの照射および前記ガスの噴射による、前記基板の一部の除去および前記基板の一部への膜の堆積の少なくともいずれかを介して前記欠陥を修正する工程と、
    を備える欠陥修正方法。
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