JP4542715B2 - 消火訓練装置及びそれの燃料供給・遮断制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、火炎に対して消防士が消火訓練を行う消火訓練装置及びそれの燃料供給・遮断制御方法に係り、特に液化石油ガス(LPG)などの液体燃料を用いて火災に至った場合を想定した消火訓練装置及びそれの燃料供給・遮断制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の消火訓練装置は、燃料を燃焼させる燃焼領域を有するピット構造部と、そのピット構造部の燃焼領域に燃料を分配する燃料分配装置と、供給された燃料に点火する点火装置と、燃料の供給や遮断を制御する制御装置と、消火に用いた消火剤を検知する消火剤検知装置などを備えている。そして前記ピット構造部上に例えば模型の航空機や家屋などが配置され、それを燃やして消火の訓練を行なっている。
【0003】
この消火訓練装置として例えば特公平6−70732号公報、特公平7−66232号公報、特開平5−134597号公報などに記載された発明が提案されている。
【0004】
図10は、前記特公平6−70732号公報に記載されている消火訓練装置に用いる複数消火剤検知器の概略構成図である。この複数消火剤検知器100は、消火に使用した消火剤を収集する漏斗101、粉末センサーユニット102、赤外線源103と赤外線検知器104、網目状の泡/水分離器105、磁気歪式水センサー106、排水開口部107、泡排出シュート108、貫通ビーム式泡センサー109、上部シールド110、下部シールド111などから構成されている。この複数消火剤検知器100は前記ピット構造部の燃焼領域内に設置され、前記制御装置と接続されている。
【0005】
この複数消火剤検知器100により、消火に使用される粉末消火剤が前記粉末センサーユニット102により、消火に使用される水が前記磁気歪式水センサー106により、また消火に使用される泡消火剤が前記貫通ビーム式泡センサー109により、それぞれ検知される。そして消火剤が所定量検知されると、その検知信号に基づいて前記制御装置により燃料の供給が遮断されるシステムになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところがこの消火剤検知器100は、前述のように消火剤を計量してそれが所定量に達すると信号を出力するようになっているため、消火器から噴出した消火剤が消火に関与しないで直接消火剤検知器100の漏斗101から入り、それを計量して消火活動中であるにもかかわらず消火剤検知器100から制御装置に信号が出力されて、燃料の供給が遮断されるという不都合があり、信頼性に問題がある。また、この消火剤検知器100は複数のセンサーが集合しており、構造が複雑で大型となり、コスト高で、しかもメンテナンスが煩雑であるなどの欠点を有している。
【0007】
本発明の目的は、このような従来技術の欠点を解消し、適正な燃料遮断が行なえる、信頼性の高い消火訓練装置及びそれの燃料供給・遮断制御方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の第1の手段は、
火炎を形成する例えばガスパンなどの燃焼ブロックと、
その燃焼ブロックに燃料を供給する燃料供給手段と、
前記燃焼ブロックに供給された燃料に点火する点火手段と、
前記燃料供給手段による燃料の供給を遮断する燃料遮断手段と、
前記燃料供給手段ならびに燃料遮断手段に接続されて、前記燃料の供給・遮断を制御する制御手段と、
前記燃焼ブロックに形成された火炎の消火に伴う輻射温度の降下状態を検知する温度センサーとを備え、
その温度センサーで測定された火炎の輻射温度を前記制御手段に入力して、
その制御手段で、現在の輻射温度と所定時間前の輻射温度とを比較して、前記現在の輻射温度の降下状態に応じて、前記燃料供給手段および燃料遮断手段を制御し、前記燃料の供給・遮断を行なう構成になっていることを特徴とするものである。
【0009】
本発明の第2の手段は前記第1の手段において、
前記1つの燃焼ブロックに対して前記温度センサーが複数分散配置され、
前記制御手段で、各温度センサーで測定された前記火炎の輻射温度の平均輻射温度に基づいて一定時間毎の移動平均輻射温度を算出して、現在算出された移動平均輻射温度と所定時間前の移動平均輻射温度とを比較して、前記現在算出された移動平均輻射温度の降下状態に応じて、前記燃料供給手段および燃料遮断手段を制御する構成になっていることを特徴とするものである。
【0010】
本発明の第3の手段は前記第1または第2の手段において、
前記燃料供給手段が燃料調節弁を有し、前記燃料遮断手段が燃料遮断弁を有し、
前記制御手段で、前記温度センサーからの検知信号に基づいて、前記燃料調節弁の開度を小さくする第1の制御信号と、前記燃料調節弁と燃料遮断弁を閉じる第2の制御信号を出力する構成になっていることを特徴とするものである。
【0011】
本発明の第4の手段は前記第1ないし第3のいずれかの手段において、
前記燃焼ブロックが2つ以上集合して所定の大きさの燃焼領域を形成し、各燃焼ブロック毎に個別に燃料の供給と遮断が行なわれるように構成されていることを特徴とするものである。
【0012】
本発明の第5の手段は前記第1ないし第4のいずれかの手段において、
前記温度センサーの少なくとも検出端が筒状の遮蔽部材で覆われていることを特徴とするものである。
【0013】
本発明の第6の手段は、
火炎を形成する例えばガスパンなどの燃焼ブロックと、
その燃焼ブロックに燃料を供給する燃料供給手段と、
前記燃焼ブロックに供給された燃料に点火する点火手段と、
前記燃料供給手段による燃料の供給を遮断する燃料遮断手段と、
前記燃料供給手段ならびに燃料遮断手段に接続されて、前記燃料の供給・遮断を制御する制御手段と、
前記燃焼ブロックに形成された火炎の消火に伴う輻射温度の降下状態を検知する温度センサーとを備えた消火訓練装置の前記制御手段による燃料供給・遮断制御方法であって、
前記温度センサーで測定された火炎の輻射温度を前記制御手段に入力して、
その制御手段で、現在の輻射温度と所定時間前の輻射温度とを常に比較して、
前記現在の輻射温度の降下状態に応じて、前記燃料供給手段および燃料遮断手段を制御し、前記燃料の供給・遮断を行なうことを特徴とするものである。
本発明の第7の手段は前記6の手段において、
前記1つの燃焼ブロックに対して前記温度センサーが複数分散配置され、
前記制御手段で、各温度センサーで測定された輻射温度の平均輻射温度に基づいて一定時間毎の移動平均輻射温度を算出して、
現在算出された移動平均輻射温度と所定時間前の移動平均輻射温度とを常に比較して、
前記現在算出された移動平均輻射温度の降下状態に応じて、前記燃料供給手段および燃料遮断手段を制御する構成になっていることを特徴とするものである。
本発明の第8の手段は前記6または第7の手段において、
前記燃料供給手段が燃料調節弁を有し、前記燃料遮断手段が燃料遮断弁を有し、
前記制御手段で、前記温度センサーからの検知信号に基づいて、前記燃料調節弁の開度を小さくし、その後に前記燃料調節弁と燃料遮断弁を閉じることを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図とともに説明する。図1は実施形態に係る消火訓練装置の全体の概略平面図、図2は1つのガスパン集合体の概略平面図、図3は消火訓練装置の系統図、図4と図5は消火訓練全体のフローチャート、図6は消火時のフローチャート、図7は火炎温度の分布図、図8はメインバーナ調節弁の開度の切替えを示す図、図9は移動平均温度を説明するための図である。
【0015】
この消火訓練装置1は広い燃焼グラウンド2上に模型の航空機などの燃焼物体3が設置され、この例は航空機から地面に漏洩して広がった液体燃料(LPG)に火が着き、それにより火災を生じたという想定での消火訓練が行なわれる。
【0016】
前記燃焼グラウンド2はガスパン集合体4を多数敷設して構成され、前述のように航空機などが設置できる程度の広い面積を有し、各ガスパン集合体4の周囲は排水ピット5で囲まれ、消火や周囲の設備の加熱防止(冷却)に使用された水は排水ピット5を通して回収される。図2に示すようにガスパン集合体4は複数のガスパン6(6a,6b,6c……)から構成され、内部的には各ガスパン6(6a,6b,6c……)は仕切られている。
【0017】
ガスパン6は図示していないが、上方に向けて開放したプール状のコンクリート構造体の内側に砂利が敷き詰められ、砂利層に燃料分配管などが埋設され、砂利層の上に間隔をおいてグレーチングを敷設したピット構造になっている。
【0018】
次に消火訓練装置1の燃料や信号などの供給系統について図3とともに説明する。各ガスパン6には、火炎が万遍なく発生するように燃料分配管7がガスパン6(砂利層)内に張り巡らされている。液化石油ガス(LPG)は、LPGタンク8から液送ポンプ9ならびに燃料分配器17を通して、各ガスパン6に供給される。液送ポンプ9の出口側にLPG緊急遮断弁10が設けられ、各燃料分配管7の根元側にはメインバーナ遮断弁11とメインバーナ調節弁12が設置されている。
【0019】
各ガスパン6には種火を発生させる点火装置13が設置され、その近傍に点火バーナ遮断弁14が設けられている。点火用のガス燃料は、ガスタンク15から点火バーナ遮断弁14を通して供給され、ガスタンク15の出口側にガス緊急遮断弁16が設けられている。
【0020】
各弁10,11,12,14,16を駆動するための空気を送るコンプレッサー18が設けられ、コンプレッサー18には電磁弁19が接続されている。
【0021】
各ガスパン6には、形成された火炎の輻射温度を計測するための例えば熱電対などからなる複数の温度センサー20(20a,20b,20c,20d……)が設けられ、各温度センサー20a,20b,20c,20dは、具体的にはグレーチングの開口部内に設置される。
【0022】
図3に示すように各種遮断弁10,11,14,16、調節弁12、点火装置13、電磁弁19、温度センサー20は制御装置21に接続され、制御装置21は中央監視操作パネル22に接続されている。説明上、制御装置21と中央監視操作パネル22は別体となっているが、制御装置21は中央監視操作パネル22に内蔵されている。消火訓練装置の系統はこのような構成になっている。
【0023】
次に消火訓練の全体的な流れを図4と図5に基づいて説明する。ステップ(以下、Sと略記する)1で中央監視操作パネル22から訓練開始指令信号が出力され、それによりS2で冷却用電動弁が開く。
【0024】
次にS3で燃焼用切替弁が開かれ、S4でパージ用切替弁が閉ざされ燃焼系統のパージが解除された後、S5で点火バーナ遮断弁14が開き、S6で点火用のガス燃料が供給されて点火装置13により点火がなされ、S7で冷却水を供給するポンプの運転が開始され、燃焼グラウンド2の周囲に設置されている機器に対して冷却水が供給され、火炎の輻射熱による機器の熱損傷の防止策が施され、訓練開始状態となる(S8)。
【0025】
次いでS9でメインバーナ遮断弁11が開き、S10でメインバーナ調節弁12が開き、供給されたLPGに点火されて、ガスパン6のグレーチング上で火炎が形成される。消火技術のレベルなどに応じて各種の燃焼パータンが予めプログラムされて、制御装置21の記憶部(ROM)に格納されており、その燃焼時の火炎の高さや勢いなどがメインバーナ調節弁12の開度調節により数段階に自動制御される。中央監視操作パネル22の操作により、燃焼パータンを選択することができる。
【0026】
なお、前記S2〜7,S9,10でNOと判断された場合は、直ちにS11で消火訓練停止のサブルーチンに移る。
【0027】
次にS12で指定されたガスパン6(燃焼ブロック)での消火活動がなされ、消火末期の検知は後述する温度センサー20の検出信号に基づいてなされるが、消火活動が開始されてから燃焼が所定時間(本実施形態では5分間)継続すると(S13)、S14でメインバーナ調節弁12が閉ざされ、S15でメインバーナ遮断弁11が閉ざされてLPGの供給が停止される。
【0028】
その後、S16で点火バーナ遮断弁14が閉ざされて種火が消され、S17でパージ切替弁が開いて燃焼系統内のパージがなされ、S18で燃焼用切替弁が閉ざされて、S19で冷却水ポンプが停止され、S20で冷却用電動弁が閉ざされて消火訓練を終了する(S21)。
【0029】
なお、重大な故障や大きな地震などの緊急時、制御装置からの緊急指令信号によりLPG緊急遮断弁10とガス遮断弁16が自動的に閉じる。
【0030】
図6は消火時のフローチャートで、同図に示すように1つのガスパン6には複数の温度センサー20a〜20dが分散配置されており、S20において各温度センサー20a〜20dで火炎の複数個所の輻射温度が測定され、S21で平均温度が検出される。本実施形態の場合、図3に示すように複数の温度センサー20a〜20dの出力線が1本となって制御装置21に接続されているから、平均温度は算出しなくても制御装置21には自動的に平均化された温度が入力される。複数の温度センサー20a〜20dが制御装置21にパラレルに接続されている場合は、制御装置21で平均温度の算出がなされる。
【0031】
次にS22で、前記平均温度に基づいてある一定時間の移動平均温度が算出される。図9は移動平均温度を説明するための図で、本実施形態の場合、1秒間毎に10回平均温度を検出し、すなわち1秒目の平均温度t1 ,2秒目の平均温度t2 ,3秒目の平均温度t3 ,……10秒目の平均温度t10を検出し、それらの平均値T1を算出する。次に前記1秒目に検出した平均温度t1 を消去し、その代わりに11秒目の平均温度t11を検出し、2秒目の平均温度t2 ,3秒目の平均温度t3 ,4秒目の平均温度t4 ,……11秒目の平均温度t11からそれらの平均値T2を算出する。このようにして求めた平均温度T1,T2,T3……が移動平均温度である。
【0032】
図7において曲線Xが温度センサー20から検出された実際の温度曲線であり、同図に示すように時間に伴う温度の上下変動が激しく、この検出値を用いての消火の判定は不向きである。そこで本発明では時間的な遅れは若干あるが、温度センサー20から検出された平均温度に基づいて移動平均温度を求た。この移動平均温度は曲線Yに示すように、温度の上下変動が均されて、消火の判定に好適である。
【0033】
算出された移動平均温度(例えば移動平均温度T3)を1秒前の移動平均温度(例えば移動平均温度T2)と比較し、高い方の移動平均温度を最大移動平均温度(Tmax)として制御装置のRAMに記憶する(S23)。供給された燃料(LPG)が燃焼して火力が強くなると、最大移動平均温度(Tmax)は更新される。
【0034】
次にS24で最大移動平均温度(Tmax)とその都度の移動平均温度(T)との比率(T/Tmax)が演算され、S25でその比率(T/Tmax)が予め設定されたしきい値と比較される。しきい値は、0を超えて1までの範囲内(例えば0.2〜0.8の範囲)から適宜選択される(例えばしきい値=0.6)。比率(T/Tmax)が1を超えるということは、現在、火力が強くなっていることを示し、また比率(T/Tmax)が例えば0.9程度でしきい値よりも大きければ(S25でNOと判断された場合)、消火により火力は若干弱くはなっているが、消火活動は続行されていることを示しており、S22の前段に戻る。
【0035】
図7で点Zを通過すると消火活動は末期にさしかかって、前記比率(T/Tmax)がしきい値以下になり(S25でYESと判断され)、今度はS26で現在算出された移動平均温度T(n)が1秒前の移動平均温度T(n−1)と比較され、現在の移動平均温度T(n)が1秒前の移動平均温度T(n−1)よりも低くなるまで待つ。このS26を設けた理由は、消火が末期にきているにもかかわらず、隣のガスパンの火を被って瞬間的に温度上昇する場合があるから、常に所定時間(本実施形態では1秒)前の移動平均温度と比較して、温度が確実に降下したことを確認するためである。
【0036】
現在の移動平均温度T(n)が1秒前の移動平均温度T(n−1)よりも低くなると、S27でメインバーナ調節弁12の開度を小さく絞り(例えば開度30%程度に絞り)、さらにS28で現在の移動平均温度T(n)が所定時間(本実施形態の場合5秒)前の移動平均温度T(n−5)よりも低くなるまで待ち、T(n−5)>T(n)になるとS29でメインバーナ調節弁12を閉じ、メインバーナ遮断弁11を閉じて消火訓練を終了する。
これらの点火開始から消火終了までの一連の処理は、ガスパン6毎に行なわれる。
【0037】
温度センサーに水などの消火剤、冷却水あるいは雨などがかかって、温度低下による誤検出を防ぐため、温度センサーの少なくとも検出端は火炎の輻射熱が検出可能なように筒状体などの遮蔽部材で覆っておくとよい。
【0038】
本実施形態では図8に示すように燃焼開始から消火終了までの間にメインバーナ調節弁の開度を3回切り替えたが、燃焼パターンによりこれ以上切り替えることもある。
【0039】
本実施形態では消火剤として水を用いたが、泡消火剤や粉末消火剤など他の消火剤を使用する場合も適用可能である。
【0040】
本実施形態では温度センサーとして熱電対を使用したが、赤外線カメラを温度センサーとして用いることも可能である。この場合は火炎の大きさ、形状、高さなども合わせて検知することもできる。
【0041】
本実施形態では燃焼物体として航空機を使用したが、車両、家屋、ビルなど他の物体での消火訓練も可能である。
【0042】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明(第1の手段)ならびに請求項6記載の本発明(第6の手段)は前述のように、火炎の消火に伴う輻射温度の降下状態を温度センサーで検知し、その検知信号に基づいて制御手段から燃料供給手段ならびに燃料遮断手段へ制御信号を出力するように構成されている。
【0043】
このように火炎の輻射温度の降下状態を監視して消火を判断しているから、従来提案されたような構造が複雑かつ大型で、コスト高で、メンテナンスが煩雑な消火剤検知器を用いる必要がなく、適正な燃料遮断が行なえる信頼性の高い消火訓練装置が提供できる。
【0044】
請求項2記載の本発明(第2の手段)ならびに請求項7記載の本発明(第7の手段)は、火炎の平均輻射温度に基づいて移動平均輻射温度を算出し、その移動平均輻射温度の降下状態を確認して消火終了を判定することにより、誤判定の少ない消火訓練ができる。
【0045】
請求項3記載の本発明(第3の手段)ならびに請求項8記載の本発明(第8の手段)は前述のような構成になっているから、消火を段階的に終わらせることができ、実際の消火活動と近似した訓練ができる。
【0046】
請求項4記載の本発明(第4の手段)は前述のような構成になっているから、目標の燃焼ブロック毎の消火訓練ができて便利であるなどの特長を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る消火訓練装置の全体の概略平面図である。
【図2】1つのガスパン集合体の概略平面図である。
【図3】消火訓練装置の系統図である。
【図4】消火訓練全体のフローチャートである。
【図5】消火訓練全体のフローチャートである。
【図6】消火時のフローチャートである。
【図7】火炎温度の分布図である。
【図8】メインバーナ調節弁の開度の切替えを示す図である。
【図9】移動平均温度を説明するための図である。
【図10】従来提案された消火訓練装置に用いられる複数消火剤検知器の概略構成図である。
【符号の説明】
1 消火訓練装置
2 燃焼グラウンド
3 燃焼物体
4 ガスパン集合体
5 排出ピット
6 ガスパン
7 燃料分配配管
8 LPGタンク
9 液送ポンプ
10 LPG緊急遮断弁
11 メインバーナ遮断弁
12 メインバーナ調節弁
13 点火装置
14 点火バーナ遮断弁
15 ガスタンク
16 ガス緊急遮断弁
17 燃料分配器
18 コンプレッサー
19 電磁弁
20 温度センサー
21 制御装置
22 中央監視操作パネル
Claims (8)
- 火炎を形成する燃焼ブロックと、
その燃焼ブロックに燃料を供給する燃料供給手段と、
前記燃焼ブロックに供給された燃料に点火する点火手段と、
前記燃料供給手段による燃料の供給を遮断する燃料遮断手段と、
前記燃料供給手段ならびに燃料遮断手段に接続されて、前記燃料の供給・遮断を制御する制御手段と、
前記燃焼ブロックに形成された火炎の消火に伴う輻射温度の降下状態を検知する温度センサーとを備え、
その温度センサーで測定された火炎の輻射温度を前記制御手段に入力して、
その制御手段で、現在の輻射温度と所定時間前の輻射温度とを比較して、前記現在の輻射温度の降下状態に応じて、前記燃料供給手段および燃料遮断手段を制御し、前記燃料の供給・遮断を行なう構成になっていることを特徴とする消火訓練装置。 - 請求項1記載の消火訓練装置において、
前記1つの燃焼ブロックに対して前記温度センサーが複数分散配置され、
前記制御手段で、各温度センサーで測定された前記火炎の輻射温度の平均輻射温度に基づいて一定時間毎の移動平均輻射温度を算出して、現在算出された移動平均輻射温度と所定時間前の移動平均輻射温度とを比較して、前記現在算出された移動平均輻射温度の降下状態に応じて、前記燃料供給手段および燃料遮断手段を制御する構成になっていることを特徴とする消火訓練装置。 - 請求項1または2記載の消火訓練装置において、
前記燃料供給手段が燃料調節弁を有し、前記燃料遮断手段が燃料遮断弁を有し、
前記制御手段で、前記温度センサーからの検知信号に基づいて、前記燃料調節弁の開度を小さくする第1の制御信号と、前記燃料調節弁と燃料遮断弁を閉じる第2の制御信号を出力する構成になっていることを特徴とする消火訓練装置。 - 請求項1ないし3のいずれか1項記載の消火訓練装置において、
前記燃焼ブロックが2つ以上集合して所定の大きさの燃焼領域を形成し、各燃焼ブロック毎に個別に燃料の供給と遮断が行なわれるように構成されていることを特徴とする消火訓練装置。 - 請求項1ないし4のいずれか1項記載の消火訓練装置において、
前記温度センサーの少なくとも検出端が筒状の遮蔽部材で覆われていることを特徴とする消火訓練装置。 - 火炎を形成する燃焼ブロックと、
その燃焼ブロックに燃料を供給する燃料供給手段と、
前記燃焼ブロックに供給された燃料に点火する点火手段と、
前記燃料供給手段による燃料の供給を遮断する燃料遮断手段と、
前記燃料供給手段ならびに燃料遮断手段に接続されて、前記燃料の供給・遮断を制御する制御手段と、
前記燃焼ブロックに形成された火炎の消火に伴う輻射温度の降下状態を検知する温度センサーとを備えた消火訓練装置の前記制御手段による燃料供給・遮断制御方法であって、
前記温度センサーで測定された火炎の輻射温度を前記制御手段に入力して、
その制御手段で、現在の輻射温度と所定時間前の輻射温度とを常に比較して、
前記現在の輻射温度の降下状態に応じて、前記燃料供給手段および燃料遮断手段を制御し、前記燃料の供給・遮断を行なうことを特徴とする消火訓練装置の燃料供給・遮断制御方法。 - 請求項6記載の消火訓練装置の燃料供給・遮断制御方法において、
前記1つの燃焼ブロックに対して前記温度センサーが複数分散配置され、
前記制御手段で、各温度センサーで測定された前記火炎の輻射温度の平均輻射温度に基づいて一定時間毎の移動平均輻射温度を算出して、
現在算出された移動平均輻射温度と所定時間前の移動平均輻射温度とを常に比較して、
前記現在算出された移動平均輻射温度の降下状態に応じて、前記燃料供給手段および燃料遮断手段を制御する構成になっていることを特徴とする消火訓練装置の燃料供給・遮断制御方法。 - 請求項6または7記載の消火訓練装置の燃料供給・遮断制御方法において、
前記燃料供給手段が燃料調節弁を有し、前記燃料遮断手段が燃料遮断弁を有し、
前記制御手段で、前記温度センサーからの検知信号に基づいて、前記燃料調節弁の開度を小さくし、その後に前記燃料調節弁と燃料遮断弁を閉じる構成になっていることを特徴とする消火訓練装置の燃料供給・遮断制御方法。
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JPH11202756A (ja) * | 1998-01-13 | 1999-07-30 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 消火剤投入精度検出装置 |
JP2001305947A (ja) * | 2000-04-21 | 2001-11-02 | Osaka Civil Aviation Ministry Of Transport | 火災消火訓練装置 |
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