JP4542014B2 - マシニングセンタ及びマシニングセンタにおけるワーク原点自動取得方法 - Google Patents
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Description
当該マシニングセンタは、前記ワークの位置の基準となるワーク原点を取得するワーク原点取得機構を有し、
当該ワーク原点取得機構は、前記ワークに音響的に接触させられ、前記ワークからの音を取得してその強さを表わす電気信号を出力するAEセンサと、前記AEセンサからの前記電気信号をモニタしており、当該電気信号が表わす前記ワークからの音が所定の強さ以上になると前記ワークへ回転している切削工具が接触して発生した接触音を検出したと判定して接触検出信号を出力する接触判定部と、前記接触判定部の出力が接続され、前記ワークに対する所定の方向軸である走査軸に沿って前記主軸と前記ワークとの相対位置を前記主軸又は前記テーブルの移動により変化させるように前記駆動機構に制御信号を送る制御部と、を含み、
前記ワーク原点取得機構の前記制御部は、前記主軸に取付けられた前記切削工具が前記ワークと接触することになる位置から所定距離だけ離れた位置である第1開始位置に来るように、前記駆動機構により前記主軸と前記ワークとの相対位置を移動により変化させる第1接触検出走査準備手段と、前記主軸に取付けられた前記切削工具が前記第1開始位置から前記ワークに向けて前記走査軸に沿った走査方向に所定の速度である第1走査速度で、前記切削工具を少なくとも接触時には回転させた状態で、前記駆動機構により前記主軸と前記ワークとの相対位置を移動により変化させる第1接触検出走査を開始させる第1接触検出走査開始手段と、前記第1接触検出走査の開始後、前記接触判定部から前記接触検出信号が入力されると、その時の前記主軸と前記ワークの相対位置を第1接触検出位置としてメモリに記憶させ、そこで前記駆動機構により前記移動を停止させる第1接触検出走査停止手段と、前記第1接触検出位置での前記移動の停止後、前記第1接触検出走査の走査方向と反対の方向に向けて、前記主軸に取付けられた前記切削工具が前記ワークから所定距離だけ離れた位置である第2開始位置に来るように、前記駆動機構により前記主軸と前記ワークとの相対位置を移動により変化させ、かつ、前記切削工具が前記ワークに第1接触検出走査とは異なる位置において次に接触するように前記主軸と前記ワークとの相対位置を前記第1接触検出走査の走査方向と直交する方向への移動により変化させる第2接触検出走査準備手段と、前記主軸に取付けられた前記切削工具が前記第2開始位置から前記ワークに向けて前記第1接触検出走査の走査方向と同じ方向に、前記第1走査速度より遅い所定の速度である第2走査速度で、前記切削工具を少なくとも接触時には回転させた状態で、前記駆動機構により前記主軸と前記ワークとの相対位置を移動により変化させる第2接触検出走査を開始させる第2接触検出走査開始手段と、前記第2接触検出走査の開始後、前記接触判定部から前記接触検出信号が入力されると、その時の前記主軸と前記ワークの相対位置を第2接触検出位置としてメモリに記憶させ、そこで前記駆動機構により前記移動を停止させる第2接触検出走査停止手段と、メモリに記憶された前記第1接触検出位置と前記第2接触検出位置との間の差である粗走査接触検出位置差を求め、それが所定の値である粗走査許容誤差以内であることを確認する粗走査許容誤差確認手段と、前記第2接触検出位置での前記移動の停止後、前記粗走査接触検出位置差が前記粗走査許容誤差以内である場合に、前記第1接触検出走査と走査方向と反対の方向に向けて、前記主軸に取付けられた前記切削工具が前記ワークから所定距離だけ離れた位置である第3開始位置に来るように、前記駆動機構により前記主軸と前記ワークとの相対位置を移動により変化させる第3接触検出走査準備手段と、前記主軸に取付けられた前記切削工具が前記第3開始位置から前記ワークに向けて前記第1接触検出走査の走査方向と同じ方向に、前記第1走査速度より遅い所定の速度である第3走査速度で、前記切削工具を少なくとも接触時には回転させた状態で、前記駆動機構により前記主軸と前記ワークとの相対位置を移動により変化させる第3接触検出走査を開始させる第3接触検出走査開始手段と、前記第3接触検出走査の開始後、前記接触判定部から前記接触検出信号が入力されると、その時の前記主軸の位置を第3接触検出位置としてメモリに記憶させ、そこで前記駆動機構により前記移動を停止させる第3接触検出走査停止手段と、を含み、
前記ワーク原点取得機構は、さらに、メモリに記憶された前記第2接触検出位置と前記第3接触検出位置との間の差である精密走査接触検出位置差を求め、それが前記粗走査許容誤差より小さい所定の値である精密走査許容誤差以内であることを確認する精密走査許容誤差確認手段と、前記第3接触検出位置での前記移動の停止後、前記精密走査接触検出位置差が前記精密走査許容誤差以内である場合に、前記第2接触検出位置から前記第3接触検出位置の間の適切な位置を前記切削工具が前記ワークに接触した切削工具接触位置とし、当該切削工具接触位置に対して前記切削工具の前記主軸からの出っ張り量を補償値として補償した位置を前記ワーク原点として決定するワーク原点決定手段と、を含むことを特徴とする。
前記主軸に取付けられた前記切削工具が前記ワークから所定距離だけ離れた位置である第1開始位置まで、前記駆動機構により前記主軸と前記ワークとの相対位置を移動により変化させる第1接触検出走査準備ステップと、前記主軸に取付けられた前記切削工具が前記第1開始位置から前記ワークに向けて所定の方向軸である走査軸に沿った走査方向に所定の速度である第1走査速度で、前記切削工具を少なくとも接触時には回転させた状態で、前記駆動機構により前記主軸と前記ワークとの相対位置を移動により変化させる第1接触検出走査を開始させる第1接触検出走査開始ステップと、前記第1接触検出走査の開始後、前記接触判定部から前記接触検出信号が入力されると、その時の前記主軸と前記ワークの相対位置を第1接触検出位置としてメモリに記憶させ、そこで前記駆動機構により前記移動を停止させる第1接触検出走査停止ステップと、前記第1接触検出位置での前記移動の停止後、前記第1接触検出走査の走査方向と反対の方向に向けて、前記主軸に取付けられた前記切削工具が前記ワークから所定距離だけ離れた位置である第2開始位置まで、前記駆動機構により前記主軸と前記ワークとの相対位置を移動により変化させ、かつ、前記切削工具が前記ワークに第1接触検出走査とは異なる位置において次に接触するように前記主軸と前記ワークとの相対位置を前記第1接触検出走査の走査方向と直交する方向への移動により変化させる第2接触検出走査準備ステップと、前記主軸に取付けられた前記切削工具が前記第2開始位置から前記ワークに向けて前記第1接触検出走査の走査方向と同じ方向に、前記第1走査速度より遅い所定の速度である第2走査速度で、前記切削工具を少なくとも接触時には回転させた状態で、前記駆動機構により前記主軸と前記ワークとの相対位置を移動により変化させる第2接触検出走査を開始させる第2接触検出走査開始ステップと、前記第2接触検出走査の開始後、前記接触判定部から前記接触検出信号が入力されると、その時の前記主軸と前記ワークの相対位置を第2接触検出位置としてメモリに記憶させ、そこで前記駆動機構により前記移動を停止させる第2接触検出走査停止ステップと、メモリに記憶された前記第1接触検出位置と前記第2接触検出位置との間の差である粗走査接触検出位置差を求め、それが所定の値である粗走査許容誤差以内であることを確認する粗走査許容誤差確認ステップと、前記第2接触検出位置での前記移動の停止後、前記粗走査接触検出位置差が前記粗走査許容誤差以内である場合に、前記第1接触検出走査と走査方向と反対の方向に向けて、前記主軸に取付けられた前記切削工具が前記ワークから所定距離だけ離れた位置である第3開始位置まで、前記駆動機構により前記主軸と前記ワークとの相対位置を移動により変化させる第3接触検出走査準備ステップと、前記主軸に取付けられた前記切削工具が前記第3開始位置から前記ワークに向けて前記第1接触検出走査の走査方向と同じ方向に、前記第1走査速度より遅い所定の速度である第3走査速度で、前記切削工具を少なくとも接触時には回転させた状態で、前記駆動機構により前記主軸と前記ワークとの相対位置を移動により変化させる第3接触検出走査を開始させる第3接触検出走査開始ステップと、前記第3接触検出走査の開始後、前記接触判定部から前記接触検出信号が入力されると、その時の前記主軸の位置を第3接触検出位置としてメモリに記憶させ、そこで前記駆動機構により前記移動を停止させる第3接触検出走査停止ステップと、メモリに記憶された前記第2接触検出位置と前記第3接触検出位置との間の差である精密走査接触検出位置差を求め、それが前記粗走査許容誤差より小さい所定の値である精密走査許容誤差以内であることを確認する精密走査許容誤差確認ステップと、前記第3接触検出位置での前記移動の停止後、前記精密走査接触検出位置差が前記精密走査許容誤差以内である場合に、前記第2接触検出位置を前記切削工具が前記ワークに接触した切削工具接触位置とし、当該切削工具接触位置に対して前記切削工具の前記主軸からの出っ張り量を補償値として補償した位置を前記ワーク原点として決定するワーク原点決定ステップと、を含むことを特徴とする。
これから図面を参照して本発明の実施形態に係るマシニングセンタの説明を行う。図1は、本発明の一実施形態に係るマシニングセンタ100の概略構成を表わす正面図と略ブロック図とを組合わせた図である。図5は、マシニングセンタ100の回路構成を表わすブロック図である。まず、マシニングセンタ100の構成の説明を行う。マシニングセンタ100は、主軸101、テーブル102、駆動機構103(X軸駆動機構103X、Y軸駆動機構103Y、Z軸駆動機構103Z)、X軸ベッド104X、Y軸ベッド104Y、Z軸構造105Z、AEセンサ111、AEセンサ駆動機構112、接触判定部113、及び制御部121から構成される。また、マシニングセンタ100は、主軸101にツール152を取付けて、それによってテーブル102に取付けられたワーク151を切削加工することができる。
次に、マシニングセンタ100の動作について図面を参照して説明する。図1〜4は、本発明の一実施形態に係るマシニングセンタ100の概略構成を表わす正面図と略ブロック図とを組合わせた図である。これらの図における正面図は、それぞれの動作状態のときに構成要素がどのような位置関係にあるのかも示す。図1はAEセンサ111がワーク151に接触させられていない状態を示し、図2はAEセンサ111がワーク151に接触させられている状態を示し、図3はAEセンサ111がワーク151に接触させられており、ツール152がワーク151と対向しているが非接触である状態を示し、図4はAEセンサ111がワーク151に接触させられており、ツール152がワーク151と接触している状態を示す。図6は、マシニングセンタ100の動作フローを表わすフロー図である。図7及び8は、ワーク151とツール152の各状態における位置関係の概念を表わす概念図であり、各状態のときの位置関係を示すものである。
マシニングセンタ100の動作の概要は以下のとおりである。AEセンサ111をワーク151に接触させた状態で、ツール152をワーク151から離れた位置からワーク151の端面に向かって直線移動すなわち走査(接触検出走査)させ、ツール152がワーク151に接触したことをAEセンサ111による接触音の検知により判定し、そこで走査を停止させて位置を記憶する。この接触検出走査を3回行う。1回目の接触検出走査でワーク151の端面の大まかな位置を確定できるため、2回目と3回目の接触検出走査は1回目よりワーク151に近い位置から開始させ、走査速度を1回目より遅い速度とする。それぞれの接触検出走査で検出された位置の差を計算し、それが所定の許容誤差以内であれば2回目と3回目の接触検出走査で検出された位置に基づいてワーク151の端面の位置を求める。
ツール152が、測定しようとするワーク151に対向する主軸101の工具取付け部に取付けられる。ツール152の大きさ(半径、長さなど)を、適切なユーザインターフェースを使用して制御部121に入力する。これらの数値は原点の位置を計算する際に、主軸101の基準位置からのオフセット値を定めるものなどとして参照されることになる。また、ワーク151の寸法(形状データ)や、ワーク151をテーブル102上に配置したときの、テーブル102を基準としたワーク151の位置データを、適切なユーザインターフェースを使用して制御部121に入力する。これらのデータは、原点を取得する際に、ツール152をどの位置から走査を開始させるのかを決定する際に参照されることになる。初期状態では、構成要素の位置関係は図1に示すような状態にある。すなわち、AEセンサ111はワーク151に接触させられておらず、ワーク151とツール152とは特定の位置関係にはない。この状態では、加工済のワーク151を未加工のワーク151と交換して、次の切削作業に備えさせることが可能である。ワーク151の交換は、図示していないが、ワーク交換用のアームなどでワーク151を移送することによって行うことができる。ワークの交換を自動的に行うことによって、連続的に無人運転を行わせることが可能である。図1を正面から見て、前後方向はX軸方向、左右方向はY軸方向、上下方向はZ軸方向である。スイッチ113bはON側になっており、AEセンサ111からの信号は、スムージング回路113aを経由してしきい値回路113cに送られる。
制御部121において、CPU121aがAEセンサ移動命令121p1に従って、駆動回路インターフェース121eを通じてAEセンサ駆動機構112に、AEセンサ111をワーク151に接触させる制御信号を送り、AEセンサ111をワーク151に接触させる(ステップS101)。これによって、構成要素の位置関係は図2に示すような状態になる。その際、CPU121aは、あらかじめ入力されたワーク151の寸法(形状データ)とそれのテーブル102上への取付位置に基づいて、ワーク151の適切な端面、好適にはAEセンサ111に垂直な端面に対して、AEセンサ111を移動させる。AEセンサ111は適切な圧力でワーク151に押し付けられ、ワーク151を傷つけることなく、確実に接触させられる。AEセンサ駆動機構112の動力発生手段は滑らかに所定の力を発生するエアシリンダーであると好適である。AEセンサ駆動機構112は、AEセンサ111をZ軸方向において下方に移動させ、Y軸方向において右側に移動させて、AEセンサ111をワーク151に接触させる。
制御部121において、CPU121aは、第1接触検出走査準備命令121p2に従って、駆動回路インターフェース121eを通じて駆動機構103に、主軸101に取付けられたツール152が、ワーク151の端面(走査によってツール152が接触することになる位置)から所定距離だけ離れた位置である第1開始位置161Aに来るように、駆動機構103により主軸101とワーク151との相対位置を、主軸101またはテーブル102(両方同時を含む。以下同じ)を移動させることにより変化させる指令を送る(ステップS103)。これによって、構成要素の位置関係は図3に示すような状態になる。そして、ツール152とワーク151の位置関係は、図7の(A)第1接触検出走査開始時の図に示すような状態になる。第1開始位置161Aは、ワーク151に向けてツール152を直線的に走査したときに、ツール152の部分がワーク151に接触するような位置であって、ツール152がワーク151に接触しない範囲でできるだけツール152がワーク151に近接した位置だと好適である。この例においては、X軸方向及びZ軸方向にはツール152がX軸方向から見てワーク151と重なり、かつ、主軸101がワーク151と重ならない位置であって、Y軸方向にはワーク151から右側に離れた位置である。そのような近接した位置にツール152を移動させるためには、テーブル102上のワーク151の位置のデータとワーク151の寸法(形状データ)から、現在の主軸101の位置からワーク151の端面の位置を求め、ワーク151の当該端面の近傍であって、安全のため確実に当該ワーク151に接触しないようなマージンである走査距離だけワーク151の当該端面から離れた位置を次に求め、そこに主軸101を移動させるような指令を駆動機構103に送る。この例のように、ツール152がY軸方向にワーク151から離れた位置にある場合には、その走査距離はY軸方向の距離となるが、それをここでは第1開始位置Y軸オフセット171Yと呼ぶ。
制御部121において、CPU121aは、第1接触検出走査開始命令121p3に従って、駆動回路インターフェース121eを通じて駆動機構103に、主軸101に取付けられたツール152が第1開始位置161Aからワーク151に向けて走査軸に沿った走査方向に所定の速度である第1走査速度で、駆動機構103により主軸101とワーク151との相対位置を移動により変化させる指令を送り、第1接触検出走査を開始させる(ステップS105)。接触走査開始時のツール152とワーク151の位置関係は、図7の(A)第1接触検出走査開始時の図に示すような状態である。この場合、Y軸方向の走査なので、Y軸駆動機構103Yが主軸101を移動させる。その際、CPU121aは、駆動回路インターフェース121eを通じて主軸101に、ツール152が少なくとも接触時には所定の回転速度で回転している状態となるように指令を送る。好適には、ツール152は、第1接触検出走査の開始時において既に回転させられている。
第1接触検出走査開始の指令がY軸駆動機構103Yに送られることによって、主軸101がY軸駆動機構103Yによってワーク151に向けてY軸に沿って第1走査速度で移動させられる。ワーク151に接触させられたAEセンサ111はワーク151からの音を取得し、その強さを表わす電気信号を出力することによって、接触音の有無のモニターのための信号を出力している。その電気信号に対して接触判定部113でそれが接触音であるかどうかの判定が行われる。その判定においては、AEセンサ111からの電気信号は、接触判定部113内でスイッチ113bのON端子を経由してスムージング回路113aで過去の近傍の時間の区間において平均化される。これによってスクラッチノイズ等のノイズが除去される。平均化される時間の区間は、ノイズを効率的に除去しつつも接触音は確実に検出できるように適切な値とされている。スムージング回路113aを経由した電気信号はしきい値回路113cで所定のしきい値を超えているかどうかが判断され、これによってツール152のワーク151への接触の有無が判断される。
図11は、接触時を含む走査期間におけるAEセンサからの電気信号の波形図である。図11においては、AEセンサ111からの電気信号をAE信号192と表記している。しきい値191はしきい値回路113cに設定されたしきい値である。AE信号192は、波形図において円で囲んだ部分において、しきい値を超えたAE信号193となっており、この部分でツール152がワーク151に接触したと判断されることになる。
制御部121において、CPU121aは、第2接触検出走査準備命令121p5に従って、駆動回路インターフェース121eを通じてX軸駆動機構103X及びY軸駆動機構103Yに、主軸101に取付けられたツール152が、第2開始位置162Aに来るように、X軸駆動機構103X及びY軸駆動機構103Yにより主軸101とワーク151との相対位置を、主軸101またはテーブル102を移動させることにより変化させる指令を送る(ステップS109)。第2開始位置162Aは、Y軸方向にはワーク151から第1開始位置161Aより近い位置であるような所定距離の位置であり、かつ、第1接触検出走査の走査方向であるY軸方向と直交するX軸方向に所定距離だけ移動させられ、ツール152がワーク151と第1接触検出走査とは異なる位置(第1接触検出走査接触痕181とは異なる位置)において次に接触するような位置である。ここでのY軸方向の走査距離は、第1開始位置Y軸オフセット171Yより小さい値である第2開始位置Y軸オフセット172Yとなる。第2開始位置162Aを定める際には、メモリに記憶されている第1接触検出位置161Bを基準として、第2開始位置Y軸オフセット172Yだけ主軸101をワーク151の反対側に移動させた位置とすればよい。第1接触検出位置161Bにおいてツール152がワーク151に接触したことが分かっているため、第2開始位置Y軸オフセット172Yは非常に小さい値とすることができ、例えば、50μmとすることができる。このように走査距離をより小さくすることによって、走査速度を小さくしても走査時間が長くならないため、より精密な走査を短時間に行うことができる。これによってツール152とワーク151の位置関係は、図7の(C)第2接触検出走査開始時の図に示すような状態になる。
制御部121において、CPU121aは、第2接触検出走査開始命令121p6に従って、駆動回路インターフェース121eを通じてY軸駆動機構103Yに、主軸101に取付けられたツール152が第2開始位置162Aからワーク151に向けてY軸に沿って所定の速度である第2走査速度で、Y軸駆動機構103Yにより主軸101とワーク151との相対位置を移動により変化させる指令を送り、第2接触検出走査を開始させる(ステップS111)。接触走査開始時のツール152とワーク151の位置関係は、図7の(C)第2接触検出走査開始時の図に示すような状態である。その際、CPU121aは、駆動回路インターフェース121eを通じて主軸101に、ツール152が少なくとも接触時には所定の回転速度で回転している状態となるように指令を送る。ここで、第2走査速度は、第1走査速度より小さい速度である。このようにすることによって、接触の瞬間におけるツール152の移動速度を小さくすることができるため、精密な走査を行うことができる。第2走査速度を遅くすればするほど走査の精度は高くなるが、時間も長くかかるようになるため、第1走査速度が第2走査速度の50倍から200倍の速度であるような比率とするとより好適である。
第2接触検出走査開始の指令がY軸駆動機構103Yに送られることによって、主軸101がY軸駆動機構103Yによってワーク151に向けてY軸に沿って第2走査速度で移動させられる。ワーク151に接触させられたAEセンサ111からの電気信号をモニタしている接触判定部113により、接触したがどうかの判定が行われる。第2接触検出走査においては、より感度の高い接触の検出を行った方が、精密な接触の検出を行うことができるため、接触判定部113内においてスムージング回路113aを使用しない。すなわち、制御部121はスイッチ113bをOFF端子側に切り替え、AEセンサ111からの電気信号がスムージング回路113aを通過しないようにする。これによって、高感度の接触の検出を行うことができるようになる。
制御部121において、CPU121aは、粗走査許容誤差確認命令121p8に従って、メモリに記憶された第1接触検出位置161Bと第2接触検出位置161Bとの間の差である粗走査接触検出位置差を求め、それが所定の値である粗走査許容誤差以内であることを確認する(ステップS115)。ここでの粗走査接触検出位置差は、Y軸方向の位置の差である。このような確認を行うことによって、第1接触検出走査または第2接触検出走査のいずれかがノイズなどの影響によって実際に接触する前に接触したと判定されていたような誤動作を排除することができる。粗走査接触検出位置差が粗走査許容誤差より大きい場合は、第2接触走査準備(ステップS109)あるいは第1接触検出走査(ステップS103)に手順が戻され、再び走査が実行される。粗走査許容誤差は、例えば30μmとすることができる。
制御部121において、CPU121aは、第3接触検出走査準備命令121p9に従って、駆動回路インターフェース121eを通じてY軸駆動機構103Yに、主軸101に取付けられたツール152が、第3開始位置163Aに来るように、Y軸駆動機構103Yにより主軸101とワーク151との相対位置を、主軸101またはテーブル102を移動させることにより変化させる指令を送る(ステップS117)。第3開始位置163Aは、Y軸方向にはワーク151から第1開始位置161Aより近い位置であるような所定距離の位置である。第3開始位置163Aは、好適には第2開始位置162Aと同じ位置である。今回は、第3開始位置163Aを第2開始位置162AからX軸方向に移動させる必要はない。なぜなら、第2接触検出走査は遅い速度で行われたため、第2接触検出走査接触痕182はほとんどY方向の削れがないためである。ここでのY軸方向の走査距離は、第3開始位置Y軸オフセット173Yであるが、それは好適には第2開始位置Y軸オフセット172Yと同じ値として定められる。これによってツール152とワーク151の位置関係は、図8の(B)第3接触検出走査開始時の図に示すような状態になる。
制御部121において、CPU121aは、第3接触検出走査開始命令121p10に従って、駆動回路インターフェース121eを通じてY軸駆動機構103Yに、主軸101に取付けられたツール152が第3開始位置163Aからワーク151に向けてY軸に沿って所定の速度である第3走査速度で、Y軸駆動機構103Yにより主軸101とワーク151との相対位置を移動により変化させる指令を送り、第3接触検出走査を開始させる(ステップS119)。接触走査開始時のツール152とワーク151の位置関係は、図8の(B)第3接触検出走査開始時の図に示すような状態である。その際、CPU121aは、駆動回路インターフェース121eを通じて主軸101に、ツール152が少なくとも接触時には所定の回転速度で回転している状態となるように指令を送る。ここで、第3走査速度は、第1走査速度より小さい速度である。第3走査速度は、好適には第2走査速度と同じ速度である。このようにすることによって、接触の瞬間におけるツール152の移動速度を小さくすることができるため、精密な走査を行うことができる。
第3接触検出走査開始の指令がY軸駆動機構103Yに送られることによって、主軸101がY軸駆動機構103Yによってワーク151に向けてY軸に沿って第3走査速度で移動させられる。ワーク151に接触させられたAEセンサ111からの電気信号をモニタしている接触判定部113により、接触したがどうかの判定が行われる。第3接触検出走査においては、より感度の高い接触の検出を行った方が、精密な接触の検出を行うことができるため、第2接触検出走査と同じく、接触判定部113内においてスムージング回路113aを使用しない。すなわち、制御部121はスイッチ113bをOFF端子側に切り替え、AEセンサ111からの電気信号がスムージング回路113aを通過しないようにしている。これによって、高感度の接触の検出を行うことができるようになる。
制御部121において、CPU121aは、精密走査許容誤差確認命令121p12に従って、メモリに記憶された第2接触検出位置162Bと第3接触検出位置163Bとの間の差である精密走査接触検出位置差を求め、それが所定の値である精密走査許容誤差以内であることを確認する(ステップS123)。精密走査許容誤差は粗走査許容誤差より小さい所定の値である。これは、精密走査接触検出位置差は、小さい走査速度で取得されたものであるため、精密な走査が行われるからである。また、ここでの精密走査接触検出位置差は、Y軸方向の位置の差である。精密走査許容誤差をより小さい値とすれば、より高い精度で接触の判定を行うことができる。しかし、精密走査許容誤差は、ワークに要求される精度とほぼ等しい値で十分である。具体的には、粗走査許容誤差が精密走査許容誤差の5倍から20倍の大きさとなると好適である。このような確認を行うことによって、第2接触検出走査または第3接触検出走査のいずれかがノイズなどの影響によって実際に接触する前に接触したと判定されていたような誤動作を排除することができる。精密走査接触検出位置差が精密走査許容誤差より大きい場合は、第3接触走査準備(ステップS117)などに手順が戻され、再び走査が実行される。精密走査許容誤差は、例えば5μmとすることができる。
制御部121において、CPU121aは、第3接触検出位置163Bでの移動の停止後、精密走査接触検出位置差が精密走査許容誤差以内である場合に、第2接触検出位置162Bから第3接触検出位置163Bの間の適切な位置を、ツール152がワーク151に接触したツール接触位置と判断する。CPU121aは、あらかじめ入力されたツール152の大きさ(半径、長さなど)に基づいて、ツール152の主軸101からの出っ張り量を求め、それを補償値としてツール接触位置を補償した位置をワーク151の端面の基準位置とする。
なお、上述した3回の走査によるワーク151の端面の基準位置の決定方法を、同じワーク151の反対側の端面に対して行うと好適である。この場合、ワーク151の両側からワーク151の端面の基準位置を取得し、それの平均に基づいてワーク151を決定する。このようにすると、ワーク151そのものの大きさの誤差を平均化することによって軽減することができる。本発明によるワーク原点の取得においては、回転するツール152でワーク151を挟み込んで原点を取得するため、従来のような回転しないピンゲージを使用していた場合と比較すると、ツール152の倒れを回転により相殺できるため、正確なワーク原点を取得することができる。
上述した例は、Y軸方向のワーク151の原点を取得するものであるが、X軸方向に走査を行うことによって、同様にX軸方向の原点を取得することが可能である。また、Z軸方向の原点を取得することも可能である。この場合、Z軸駆動機構103Zが、ワーク151に対して少なくともZ軸を含む走査軸に沿って主軸101とワーク151との相対位置を移動により変化させる。そして、制御部121が主軸101またはワーク151のいずれかを移動させる方向軸である走査軸は、Z軸を含む少なくとも1軸であり、走査軸がZ軸である場合のワークに接触させられるツール152は、フラットエンドミルの形状である。Z軸方向に走査する場合には、ツール152の先端がワーク151に接触することになるが、その場合、フラットエンドミルであればワーク151と面接触するため、確実に接触を検出できるような大きい接触音を発生させることができるからである。走査軸がZ軸である場合のツール152の主軸101からの出っ張り量としての補償値は、主軸の先端から計測したツール152の長さとする。
12 主軸
13 ピンゲージ
14 ゲージブロック
100 マシニングセンタ
101 主軸
102 テーブル
103 駆動機構
103X X軸駆動機構
103Y Y軸駆動機構
103Z Z軸駆動機構
104X X軸ベッド
104Y Y軸ベッド
105Z Z軸構造
111 AEセンサ
112 AEセンサ駆動機構
113 接触判定部
113a スムージング回路
113b スイッチ
113c しきい値回路
121 制御部
121a CPU
121b メモリ
121c 記憶装置
121d AEセンサインターフェース
121e 駆動回路インターフェース
121p 制御プログラム
121p1 AEセンサ移動命令
121p2 第1接触検出走査準備命令
121p3 第1接触検出走査開始命令
121p4 第1接触検出走査停止命令
121p5 第2接触検出走査準備命令
121p6 第2接触検出走査開始命令
121p7 第2接触検出走査停止命令
121p8 粗走査許容誤差確認命令
121p9 第3接触検出走査準備命令
121p10 第3接触検出走査開始命令
121p11 第3接触検出走査停止命令
121p12 精密走査許容誤差確認命令
121p13 ワーク原点決定命令
151 ワーク
152 ツール
161A 第1開始位置
161B 第1接触検出位置
162A 第2開始位置
163B 第2接触検出位置
163A 第3開始位置
163B 第3接触検出位置
171Y 第1開始位置Y軸オフセット
172X 第2開始位置X軸オフセット
172Y 第2開始位置Y軸オフセット
173X 第3開始位置X軸オフセット
173Y 第3開始位置Y軸オフセット
181 第1接触検出走査接触痕
182 第2接触検出走査接触痕
181 第1接触検出走査接触痕
191 しきい値
192 AE信号
193 しきい値を超えたAE信号
Claims (12)
- ワークを切削するための切削工具を取付けるための工具取付け部を先端に有し、当該切削工具を回転させる主軸、
ワークを取付ける取付け面を有するテーブル、及び
前記主軸と前記テーブルとの相対位置を制御信号に基づいて当該主軸又は当該テーブルを移動させることにより変化させる駆動機構、を有するマシニングセンタであって、
当該マシニングセンタは、
前記ワークの位置の基準となるワーク原点を取得するワーク原点取得機構を有し、
当該ワーク原点取得機構は、
前記ワークに音響的に接触させられ、前記ワークからの音を取得してその強さを表わす電気信号を出力するAEセンサと、
前記AEセンサからの前記電気信号をモニタしており、当該電気信号が表わす前記ワークからの音が所定の強さ以上になると前記ワークへ回転している切削工具が接触して発生した接触音を検出したと判定して接触検出信号を出力する接触判定部と、
前記接触判定部の出力が接続され、前記ワークに対する所定の方向軸である走査軸に沿って前記主軸と前記ワークとの相対位置を前記主軸又は前記テーブルの移動により変化させるように前記駆動機構に制御信号を送る制御部と、を含み、
前記ワーク原点取得機構の前記制御部は、
前記主軸に取付けられた前記切削工具が前記ワークと接触することになる位置から所定距離だけ離れた位置である第1開始位置に来るように、前記駆動機構により前記主軸と前記ワークとの相対位置を移動により変化させる第1接触検出走査準備手段と、
前記主軸に取付けられた前記切削工具が前記第1開始位置から前記ワークに向けて前記走査軸に沿った走査方向に所定の速度である第1走査速度で、前記切削工具を少なくとも接触時には回転させた状態で、前記駆動機構により前記主軸と前記ワークとの相対位置を移動により変化させる第1接触検出走査を開始させる第1接触検出走査開始手段と、
前記第1接触検出走査の開始後、前記接触判定部から前記接触検出信号が入力されると、その時の前記主軸と前記ワークの相対位置を第1接触検出位置としてメモリに記憶させ、そこで前記駆動機構により前記移動を停止させる第1接触検出走査停止手段と、
前記第1接触検出位置での前記移動の停止後、前記第1接触検出走査の走査方向と反対の方向に向けて、前記主軸に取付けられた前記切削工具が前記ワークから所定距離だけ離れた位置である第2開始位置に来るように、前記駆動機構により前記主軸と前記ワークとの相対位置を移動により変化させ、かつ、前記切削工具が前記ワークに第1接触検出走査とは異なる位置において次に接触するように前記主軸と前記ワークとの相対位置を前記第1接触検出走査の走査方向と直交する方向への移動により変化させる第2接触検出走査準備手段と、
前記主軸に取付けられた前記切削工具が前記第2開始位置から前記ワークに向けて前記第1接触検出走査の走査方向と同じ方向に、前記第1走査速度より遅い所定の速度である第2走査速度で、前記切削工具を少なくとも接触時には回転させた状態で、前記駆動機構により前記主軸と前記ワークとの相対位置を移動により変化させる第2接触検出走査を開始させる第2接触検出走査開始手段と、
前記第2接触検出走査の開始後、前記接触判定部から前記接触検出信号が入力されると、その時の前記主軸と前記ワークの相対位置を第2接触検出位置としてメモリに記憶させ、そこで前記駆動機構により前記移動を停止させる第2接触検出走査停止手段と、
メモリに記憶された前記第1接触検出位置と前記第2接触検出位置との間の差である粗走査接触検出位置差を求め、それが所定の値である粗走査許容誤差以内であることを確認する粗走査許容誤差確認手段と、
前記第2接触検出位置での前記移動の停止後、前記粗走査接触検出位置差が前記粗走査許容誤差以内である場合に、前記第1接触検出走査と走査方向と反対の方向に向けて、前記主軸に取付けられた前記切削工具が前記ワークから所定距離だけ離れた位置である第3開始位置に来るように、前記駆動機構により前記主軸と前記ワークとの相対位置を移動により変化させる第3接触検出走査準備手段と、
前記主軸に取付けられた前記切削工具が前記第3開始位置から前記ワークに向けて前記第1接触検出走査の走査方向と同じ方向に、前記第1走査速度より遅い所定の速度である第3走査速度で、前記切削工具を少なくとも接触時には回転させた状態で、前記駆動機構により前記主軸と前記ワークとの相対位置を移動により変化させる第3接触検出走査を開始させる第3接触検出走査開始手段と、
前記第3接触検出走査の開始後、前記接触判定部から前記接触検出信号が入力されると、その時の前記主軸の位置を第3接触検出位置としてメモリに記憶させ、そこで前記駆動機構により前記移動を停止させる第3接触検出走査停止手段と、を含み、
前記ワーク原点取得機構は、さらに、
メモリに記憶された前記第2接触検出位置と前記第3接触検出位置との間の差である精密走査接触検出位置差を求め、それが前記粗走査許容誤差より小さい所定の値である精密走査許容誤差以内であることを確認する精密走査許容誤差確認手段と、
前記第3接触検出位置での前記移動の停止後、前記精密走査接触検出位置差が前記精密走査許容誤差以内である場合に、前記第2接触検出位置から前記第3接触検出位置の間の適切な位置を前記切削工具が前記ワークに接触した切削工具接触位置とし、当該切削工具接触位置に対して前記切削工具の前記主軸からの出っ張り量を補償値として補償した位置を前記ワーク原点として決定するワーク原点決定手段と、を含むことを特徴とするマシニングセンタ。 - 請求項1に記載のマシニングセンタにおいて、
前記AEセンサの前記ワークへの接触及び非接触を切り替えるために前記AEセンサを移動させるAEセンサ移動手段を更に有するマシニングセンタ。 - 請求項1に記載のマシニングセンタにおいて、
前記第2走査速度と前記第3走査速度とは同じ速度であるマシニングセンタ。 - 請求項2に記載のマシニングセンタにおいて、
前記第1走査速度は、前記第2走査速度の50倍から200倍の速度であるマシニングセンタ。 - 請求項1に記載のマシニングセンタにおいて、
前記接触判定部は、前記第1接触検出走査においては、前記AEセンサからの前記電気信号を近傍の時間の区間で平均化するスムージング処理を行った上で、当該スムージング処理を行った電気信号をモニタしており、当該スムージング処理を行った電気信号が表わす前記ワークからの音が所定の強さ以上になると前記ワークへ物体が接触して発生した接触音を検出したと判定して接触検出信号を発生するマシニングセンタ。 - 請求項1に記載のマシニングセンタにおいて、
前記精密走査許容誤差は、前記ワークに要求される精度とほぼ等しい値であるマシニングセンタ。 - 請求項6に記載のマシニングセンタにおいて、
前記粗走査許容誤差は、前記精密走査許容誤差の5倍から20倍の大きさであるマシニングセンタ。 - 請求項1に記載のマシニングセンタにおいて、
前記AEセンサは、前記ワークを前記取付け面に取付けるためのジグを介して前記ワークに音響的に接触させられているマシニングセンタ。 - 請求項1から8のいずれか1項に記載のマシニングセンタにおいて、
前記駆動機構は、前記ワークに対して少なくともX軸及びY軸を含む走査軸に沿って前記主軸と前記ワークとの相対位置を移動により変化させるものであり、
前記制御部が前記主軸または前記ワークのいずれかを移動させる方向軸である前記走査軸は、X軸及びY軸を含む少なくとも2軸であり、
前記切削工具の前記主軸からの出っ張り量としての補償値は、当該切削工具の半径であるマシニングセンタ。 - 請求項9に記載のマシニングセンタにおいて、
前記ワーク原点取得機構は、1つの前記走査軸に関して、前記ワークのそれぞれ反対側にある2つの部分の位置を取得し、それらの平均に基づいて前記ワーク原点を取得するマシニングセンタ。 - 請求項1から10のいずれか1項に記載のマシニングセンタにおいて、
前記駆動機構は、前記ワークに対して少なくともZ軸を含む走査軸に沿って前記主軸と前記ワークとの相対位置を移動により変化させるものであり、
前記制御部が前記主軸または前記ワークのいずれかを移動させる方向軸である前記走査軸は、Z軸を含む少なくとも1軸であり、
前記走査軸がZ軸である場合の前記ワークに接触させられる前記切削工具は、フラットエンドミルの形状であり、
前記走査軸がZ軸である場合の前記切削工具の前記主軸からの出っ張り量としての補償値は、前記主軸の先端から計測した前記切削工具の長さであるマシニングセンタ。 - ワークを切削するための切削工具を取付けるための工具取付け部を先端に有し、当該切削工具を回転させる主軸、
ワークを取付ける取付け面を有するテーブル、
前記主軸と前記テーブルとの相対位置を当該主軸又は当該テーブルを移動させることにより変化させる駆動機構、
前記ワークに音響的に接触させられ、前記ワークからの音を取得してその強さを表わす電気信号を出力するAEセンサ、及び
前記AEセンサからの前記電気信号をモニタしており、当該電気信号が表わす前記ワークからの音が所定の強さ以上になると前記ワークへ物体が接触して発生した接触音を検出したと判定して接触検出信号を出力する接触判定部を有するマシニングセンタにおける前記ワークの位置の基準となるワーク原点を取得するワーク原点自動取得方法であって、
前記主軸に取付けられた前記切削工具が前記ワークから所定距離だけ離れた位置である第1開始位置まで、前記駆動機構により前記主軸と前記ワークとの相対位置を移動により変化させる第1接触検出走査準備ステップと、
前記主軸に取付けられた前記切削工具が前記第1開始位置から前記ワークに向けて所定の方向軸である走査軸に沿った走査方向に所定の速度である第1走査速度で、前記切削工具を少なくとも接触時には回転させた状態で、前記駆動機構により前記主軸と前記ワークとの相対位置を移動により変化させる第1接触検出走査を開始させる第1接触検出走査開始ステップと、
前記第1接触検出走査の開始後、前記接触判定部から前記接触検出信号が入力されると、その時の前記主軸と前記ワークの相対位置を第1接触検出位置としてメモリに記憶させ、そこで前記駆動機構により前記移動を停止させる第1接触検出走査停止ステップと、
前記第1接触検出位置での前記移動の停止後、前記第1接触検出走査の走査方向と反対の方向に向けて、前記主軸に取付けられた前記切削工具が前記ワークから所定距離だけ離れた位置である第2開始位置まで、前記駆動機構により前記主軸と前記ワークとの相対位置を移動により変化させ、かつ、前記切削工具が前記ワークに第1接触検出走査とは異なる位置において次に接触するように前記主軸と前記ワークとの相対位置を前記第1接触検出走査の走査方向と直交する方向への移動により変化させる第2接触検出走査準備ステップと、
前記主軸に取付けられた前記切削工具が前記第2開始位置から前記ワークに向けて前記第1接触検出走査の走査方向と同じ方向に、前記第1走査速度より遅い所定の速度である第2走査速度で、前記切削工具を少なくとも接触時には回転させた状態で、前記駆動機構により前記主軸と前記ワークとの相対位置を移動により変化させる第2接触検出走査を開始させる第2接触検出走査開始ステップと、
前記第2接触検出走査の開始後、前記接触判定部から前記接触検出信号が入力されると、その時の前記主軸と前記ワークの相対位置を第2接触検出位置としてメモリに記憶させ、そこで前記駆動機構により前記移動を停止させる第2接触検出走査停止ステップと、
メモリに記憶された前記第1接触検出位置と前記第2接触検出位置との間の差である粗走査接触検出位置差を求め、それが所定の値である粗走査許容誤差以内であることを確認する粗走査許容誤差確認ステップと、
前記第2接触検出位置での前記移動の停止後、前記粗走査接触検出位置差が前記粗走査許容誤差以内である場合に、前記第1接触検出走査と走査方向と反対の方向に向けて、前記主軸に取付けられた前記切削工具が前記ワークから所定距離だけ離れた位置である第3開始位置まで、前記駆動機構により前記主軸と前記ワークとの相対位置を移動により変化させる第3接触検出走査準備ステップと、
前記主軸に取付けられた前記切削工具が前記第3開始位置から前記ワークに向けて前記第1接触検出走査の走査方向と同じ方向に、前記第1走査速度より遅い所定の速度である第3走査速度で、前記切削工具を少なくとも接触時には回転させた状態で、前記駆動機構により前記主軸と前記ワークとの相対位置を移動により変化させる第3接触検出走査を開始させる第3接触検出走査開始ステップと、
前記第3接触検出走査の開始後、前記接触判定部から前記接触検出信号が入力されると、その時の前記主軸の位置を第3接触検出位置としてメモリに記憶させ、そこで前記駆動機構により前記移動を停止させる第3接触検出走査停止ステップと、
メモリに記憶された前記第2接触検出位置と前記第3接触検出位置との間の差である精密走査接触検出位置差を求め、それが前記粗走査許容誤差より小さい所定の値である精密走査許容誤差以内であることを確認する精密走査許容誤差確認ステップと、
前記第3接触検出位置での前記移動の停止後、前記精密走査接触検出位置差が前記精密走査許容誤差以内である場合に、前記第2接触検出位置を前記切削工具が前記ワークに接触した切削工具接触位置とし、当該切削工具接触位置に対して前記切削工具の前記主軸からの出っ張り量を補償値として補償した位置を前記ワーク原点として決定するワーク原点決定ステップと、を含むことを特徴とするマシニングセンタにおけるワーク原点自動取得方法。
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