JPH06206145A - 切削加工装置 - Google Patents

切削加工装置

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JPH06206145A
JPH06206145A JP17574591A JP17574591A JPH06206145A JP H06206145 A JPH06206145 A JP H06206145A JP 17574591 A JP17574591 A JP 17574591A JP 17574591 A JP17574591 A JP 17574591A JP H06206145 A JPH06206145 A JP H06206145A
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JP
Japan
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cutting
tool
mode pattern
displacement mechanism
storage means
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Application number
JP17574591A
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English (en)
Inventor
Masao Gan
雅夫 翫
Masataka Inagi
正高 稲城
Sunao Kawada
直 川田
Toyoji Ito
豊次 伊藤
Takami Hashimoto
隆美 橋本
Yotaro Hatamura
洋太郎 畑村
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】超精密切削加工の分野において、工具の段取り
を最適な状態にする切削加工装置を提供する。 【構成】切削加工装置の感光体ドラム基体1を加工する
旋盤2には刃物台3が設けられ、刃物台3には工具Aで
あるバイトの段取りの際に調整する各方向に変位可能な
直進機構または回転機構を持ち、外部からの制御信号に
より制御可能な変位機構4が設けられ、この変位機構4
には切削加工中の加工反力を検出する力センサ5を取付
けている。この力センサ5から得られた検出信号を動歪
計6にて増幅し、AD変換器7によりデジタル信号に変
換してコンンピュータ8に取込む。コンピュータ8には
記憶手段9が接続されており、そこに記憶されている切
削加工時の加工表面状態に応じて類別される複数のモー
ドパターン信号と力センサ5から得られた出力信号とを
比較手段10で比較し、切削加工中のバイトの取付状態
を検出する。このバイトの取付状態の検出後、バイトの
取付状態を調整するために、バイトの取付状態を自動制
御するための制御信号を作成し、制御信号を変位機構4
へ送り、バイトの取付状態を自動で調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、画像形成装置に用い
られる金属製薄肉円筒部材の切削加工に用いる切削加工
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば感光体ドラム基体や磁気ディスク
サブストレートなどの超精密切削加工の分野において
は、図12及び図13に示すように、鏡面を得るために
工具として天然単結晶ダイヤモンドバイト100を使用
している。このバイトの段取りの際の調整項目につい
て、感光体ドラム基体101を単結晶ダイヤモンド平バ
イト100で切削する場合を例にして説明する。
【0003】段取りの手順は、まずローリング角度を設
定する。我々の経験では、薄肉円筒加工の場合、ローリ
ング角度を10〜15度の範囲で調整する。次に、心高
を合わせ、刃先設定角度が0.1度程度となるようにし
切削加工を行ない、得られた表面状態を目視で観察し、
刃先設定角度を調整する方向や角度を決めて再調整す
る。最後に、所定の外径を得るため、切込み量を調整す
る。
【0004】これらの調整項目の中で、特に刃先設定角
度の調整は設定角度範囲が数十秒程度であり、わずかな
角度の違いにより加工された表面の粗さやうねりが大き
く変化することが知られており、高度な技術が要求され
ている。この刃先設定角度の調整は、加工された表面の
状態を技能者が目視で判断して行なっていた。
【0005】また、加工された表面の状態の検査につい
ては、次のような研究がなされている。
【0006】1)レーザー光を被加工物の表面に当てて
得られる散乱光により、施削加工された面の粗さを測定
する技術(森田健二、川久保洋一:回折光を利用した鏡
面加工表面粗さのインプロセス計測、精密工学会誌、5
4、4(1988)、642〜646)。
【0007】2)レーザー光を被加工物の表面に当てて
得られる散乱光により、加工された面の微細傷を定量的
に測定評価する技術(三好隆志、姜永準、斎藤勝政:散
乱理論を用いた微小傷の測定評価に関する研究(第1
報)、精密工学会誌、54、6(1988)、1095
〜1100)。
【0008】3)レーザー光を利用し臨界角法で表面粗
さを非接触で計測する技術(河野嗣男:インプロセス計
測加工制御技術の概要、精密工学会産学協同研究協力分
科会合同発表会シンポジウムテキスト、1990、1〜
5)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】現在のところ、超精密
切削加工の分野で、単結晶ダイヤモンドバイトの段取り
を自動化する研究開発はなされていない。従って、バイ
トの段取りは、作業者の技能により行なわれているのが
現状である。そのため、実際の作業では、バイトの取付
けをトライアンドエラーで調整することになり、段取り
時間がかかり、加工の生産性を向上するための障害とな
っている。
【0010】また、従来技術の項で述べたように、レー
ザー光などの光学的な計測法で、加工された表面の状態
を計測する研究がなされているが、これをバイトの段取
りに応用した例は報告されていない。
【0011】光学的な計測法の場合、試し加工後に計測
することになり、計測の時間がかかると考えられる。従
って、加工の生産性向上のためには、計測時間短縮の改
善が必要となる。また、実際の加工では切削液を使用す
る場合が多く、光学的な方法ではその影響も問題となっ
てくるため、計測の信頼性を向上させるためには、表面
に付着して残る切削液の除去などの工夫が必要となる。
【0012】我々は、加工中に計測するパラメータとし
て加工反力に着目した。超精密切削加工では、心高や刃
先設定角度をわずかに変化させただけで、加工された表
面の状態が変化することが知られている。加工現象は力
学の法則に基づいて発生している物理現象であるので、
表面状態の変化にともなって加工反力も大きく変化して
いると考えられるからである。
【0013】この発明は、かかる点に鑑みてなされたも
ので、超精密切削加工の分野において、工具の段取りを
最適な状態にする切削加工装置を提供することを目的と
している。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、画像形成装置に用いられる
金属製薄肉円筒部材を被切削部材とする切削加工装置に
おいて、前記切削加工に用いる工具から切削加工時の加
工反力を検出するための検出手段と、前記工具を固定し
前記工具の段取り時に調整する各方向に変位可能な機構
を持つ変位機構と、前記検出手段による前記金属製薄肉
円筒部材の切削加工時の加工表面状態に応じて類別され
る複数のモードパターン信号を記憶する記憶手段と、前
記検出手段からの切削加工時における出力信号と前記記
憶手段に記憶された複数のモードパターン信号とを比較
する比較手段とからなり、前記切削加工時における出力
信号と前記記憶手段に記憶される前記複数モードパター
ン信号とを前記比較手段による比較により、前記工具の
取付状態を検出することを特徴としている。
【0015】また、請求項2記載の発明は、画像形成装
置に用いられる金属製薄肉円筒部材を被切削部材とする
切削加工装置において、前記切削加工に用いる工具から
切削加工時の加工反力を検出するための検出手段と、前
記工具を固定し前記工具の段取り時に調整する各方向に
変位可能な機構を持ち外部からの制御信号により制御可
能な変位機構と、前記検出手段による前記金属製薄肉円
筒部材の切削加工時の加工表面状態に応じて類別される
複数のモードパターン信号を記憶する記憶手段と、前記
検出手段からの切削加工時における出力信号と前記記憶
手段に記憶された複数のモードパターン信号とを比較す
る比較手段とからなり、前記切削加工時における出力信
号と前記記憶手段に記憶される前記複数モードパターン
信号とを前記比較手段による比較により前記工具の取付
状態を検出し、この検出状態に基づき制御信号を出力し
て前記変位機構を制御し、前記工具の取付状態を自動調
整することを特徴としている。
【0016】
【作用】この請求項1記載の発明では、切削加工時にお
ける出力信号と記憶手段に記憶される複数モードパター
ン信号とを比較手段による比較により、工具の取付状態
を検出する。
【0017】また、請求項2記載の発明では、切削加工
時における出力信号と記憶手段に記憶される複数モード
パターン信号とを比較手段による比較により、前記工具
の取付状態を検出し、この検出状態に基づき制御信号を
出力して変位機構を制御し、工具の取付状態を自動調整
する。
【0018】
【実施例】以下、この発明の切削加工装置を説明する。
図1は切削加工装置の概略構成図である。この切削加工
装置は、画像形成装置に用いられる金属製薄肉円筒部材
を被切削部材とするものであり、複写機やレーザービー
ムプリンターなどに用いられる金属製薄肉円筒部材であ
る感光体ドラム基体1を加工する旋盤2には刃物台3が
設けられている。刃物台3には工具Aであるバイトの段
取りの際に調整する各方向に変位可能な直進機構または
回転機構を持ち、外部からの制御信号により制御可能な
変位機構4が設けられ、この変位機構4には切削加工中
の加工反力を検出する力センサ5を取付け、この力セン
サ5が切削加工に用いる工具から切削加工時の加工反力
を検出するための検出手段を構成している。この力セン
サ5から得られた検出信号を動歪計6にて増幅し、AD
変換器7によりデジタル信号に変換してコンピュータ8
に取込む。コンピュータ8には記憶手段9としてメモリ
とディスク装置が接続されており、そこに記憶されてい
る切削加工時の加工表面状態に応じて類別される複数の
モードパターン信号と力センサ5から得られた出力信号
とを比較手段10で比較し、切削加工中のバイトの取付
状態を検出する。このバイトの取付状態の検出後、バイ
トの取付状態を調整するために、バイトの取付状態を自
動制御するための制御信号を作成し、デジタル信号・R
S232Cインターフェースなどを介して制御信号を変
位機構4へ送り、バイトの取付状態を自動で調整する。
【0019】図2は切削加工装置の要部概略構成図、図
3は切削加工装置の要部の平面図、図4は図3のIV−IV
断面図である。
【0020】切削装置の変位機構4は、調整項目の中
で、心高、刃先設定角度、切込み量3方向に変位可能な
構造をしている。
【0021】まず、ローリング角度は、被加工物の直径
に応じてある設定値に設定されるので、この実施例では
バイトシャンク12の下側に角度の付いたスペーサ13
を挟んでバイトシャンク12を固定して調整する機構に
なっている。この部分については、一般的に知られてい
る回転支持機構とモータなどを組合わせることにより、
外部から制御可能とすることは容易である。
【0022】心高方向Zについては、Z軸ステージ14
を使用し、その上に切込み方向Xに変位するX軸ステー
ジ15を固定してある。このZ軸ステージ14として、
例えば(株)宮沢マシン製Z軸ステージMSDZ−12
0を使用し、またX軸ステージ15として、例えば
(株)宮沢マシン製X軸ステージMSD−1−25を使
用することができる。
【0023】このX軸ステージ15の上に端部にカウン
タウエイト16aを有するコの字型の板16を配置し、
その横側に刃先設定角度調整機構17を配置している。
【0024】また、バイトシャンク固定部80の下側と
ベース板81とをベアリング82で回転可能に支持し、
バイトシャンク固定部80の一端からエアシリンダ60
による予圧を与え、他端をリニアアクチュエータ46に
て押すことにより変位させる。このリニアアクチュエー
タ46として、例えば(株)ハーモニックドライブシス
テムズ製リニアアクチュエータLA−30−10−Fを
用いることができる。
【0025】以上述べた例の他に、一般的に知られてい
る直進機構・回転機構の組合わせにより、このような機
構は容易に実現できる。
【0026】各変位方向については、取付状態の調整後
にエアクランプ機構40,41により固定して実際の切
削加工を行なう。これらのエアクランプ機構40,41
は、コンピュータ8からデジタルIOボード48を介し
てデジタル信号により電磁弁42,43を開閉すること
により動作し、各変位部がクランプ・アンクランプされ
る。
【0027】Z軸ステージ14、X軸ステージ15は専
用のコントローラ44、ドライバ45で駆動され、この
コントローラ44とドライバ45とコンピュータ8は例
えばRS232Cインターフェースにより結合されてい
る。
【0028】刃先設定角度を調整するためのリニアアク
チュエータ46も専用のドライバ47にて駆動され、こ
のドライバ47とコンピュータ8はデジタルIOボード
48を介してデジタル信号にて結合される。
【0029】調整項目の中で、刃先設定角度の調整が最
も精度を要求される。そこで、固定部の傾きを2つの変
位計50,51により計測し、刃先設定角度の検出を行
ってフィードバック制御をかけている。変位計50,5
1からの信号は、増幅器52により増幅されて、AD変
換器7でデジタル信号に変換されて、コンピュータ8に
取込む。
【0030】この自動調整装置を複写機やレーザービー
ムプリンターなどに用いられる感光体ドラム基体1の加
工用施盤2の刃物台3に取付けて使用する。
【0031】力センサ5から得られた検出信号はローパ
スフィルタ、ハイパスフィルタ、バンドパスフィルタな
どのフィルタ処理を行なってから、AD変換器7に入力
してもよく、またこれらのフィルタ処理をAD変換後に
ソフトウェアにて行なってもよく、これらでノイズを除
去している。
【0032】切削中の加工反力の検出には、1989年
精密工学会秋季大会学術講演論文集P111〜P112
「磁気ディスク切削用モノブロック形3分力検出ホルダ
の試み」(畑村洋太郎、足立光明)に記載されている、
工具一体型の加工反力検出ホルダを使用した。このセン
サは、通常のバイトシャンクと同じ大きさでコンパクト
であり、剛性が高いことが特徴である。実際に、このセ
ンサを用いて加工を行なった場合、鏡面が形成でき、形
状精度も通常のシャンクと同程度であることが確認され
ている。
【0033】動歪計6としては例えば日本電気三栄
(株)製動ひずみ測定器6M84を、AD変換器7とし
てはコンテック(株)製AD変換ボードAD12−81
2(98)、デジタルインターフェースボードとしては
(株)コンテックIOボードPIO−32/32(9
8)Kを、コンピュータ8としては例えば日本電気
(株)製PC−9810RX2、変位計50,51とし
ては例えば(株)キーエンス製AH−416を使用する
ことができる。
【0034】被加工物は、材質A5805相当のアルミ
ニウム製薄肉円筒で、直径が80mm、厚みは1.5m
mのものを使用した。工具のバイトは天然単結晶ダイヤ
モンド平バイトを使用した。加工条件は、主軸回転数
6,000rpm、送り0.2mm/rev、切込み2
0μmにて加工した。ローリング角度については、13
度に設定した。
【0035】加工反力の検出を行なう際に、力センサ5
が正常に動作しているかをチェックしている。具体的に
は、使用した力センサ5は歪ゲージにより力を歪に変換
して検出しているので、使用前に動歪計6で回路のバラ
ンスをとり、バランス調整後の出力信号が設定した値範
囲内になっている場合正常動作をしていると判断する。
力センサ5の回路中に断線などの故障がある場合には、
バランス調整後の出力信号が設定した範囲外となり、正
常動作でないことがわかる。この切削加工装置を用いて
バイトの段取りを自動的に調整する原理について説明す
る。
【0036】図5は鏡面の得られる通常の切削状態に対
応する加工反力(主分力)の出力信号の波形である。加
工開始とともに加工反力が検出され、加工終了とともに
ほぼ0レベルに戻っている。この加工反力(主分力)の
出力信号の波形データのサンプリング周波数は5KHz
であり、しかもグラフは見やすくするため得られたデー
タを間引いて表示している。
【0037】刃先設定角度と主分力のP−V値との関係
について図6に示す。刃先設定角度が鏡面の得られる範
囲から小さくなると、主分力のP−V値が大きく増加す
ることがわかる。主分力のP−V値の立ち上がり部分に
着目することにより、刃先設定角度が鏡面の得られる範
囲から小さくなる側で、0.003度の精度でバイトの
刃先設定角度の取付状態の検出ができる。この場合、背
分力のP−V値に着目しても同様な結果が得られる。
【0038】刃先設定角度と背分力の平均値との関係に
ついて図7に示す。刃先設定角度を0.2度から小さく
してゆくと、鏡面の得られる範囲に変わるところで背分
力が大きく増加していることがわかる。これは鏡面がダ
イヤモンドバイトによるバニッシュ効果により形成され
ているため、バニッシュ力が大きくなることにより起き
る。背分力の変化に着目することにより、刃先設定角度
が鏡面の得られる範囲から大きくなる側で、バイトの刃
先設定角度の取付状態の検出ができる。
【0039】次に、心高と主分力のP−V値との関係を
図8に示す。刃先設定角度の場合と同様に、心高が0m
mより低くなる範囲で主分力のP−V値が大きく増加す
ることがわかる。従って、主分力のP−V値に着目する
ことにより、心高が0mmより低くなる側で、10μm
の精度で心高の取付状態の検出ができる。この場合、背
分力のP−V値に着目しても同様の結果が得られる。
【0040】心高と背分力の平均値との関係について図
9に示す。心高が0mmより高い位置から徐々に0mm
に近づけてゆくと、心高が鏡面の得られる範囲になると
ころで変曲点があるのがわかる。背分力の変化に着目す
ることにより、心高が0mmより高い側での心高の取付
状態の検出ができる。
【0041】これらのことから加工反力を計測すること
により、刃先設定角度と心高についてバイトの取付状態
を検出することができ、この結果に基づき鏡面が得られ
るようにバイトの刃先設定角度と心高を調整できる。
【0042】また、切込み量と主分力平均値との関係に
ついて図10に示す。切込み量と主分力平均値とは比例
関係があるので、主分力を監視することによりバイト刃
先と被加工物との接触が検出できる。そこで、この変位
機構ではバイトを切込み方向に低速で変位させ、バイト
刃先と加工物との接触を検出した時点で、変位機構を停
止させ、バイト刃先を被加工物と干渉しない位置に退避
させてから、必要な切込み量の分だけ変位を与える。こ
のようにして、切込み量の調整が自動でできる。切込み
量の調整には背分力を使用してもよい。
【0043】また、切削加工装置の変位機構4の切込み
方向のストロークが足りない場合には、施盤2側の刃物
台3を変位させて粗調整する。施盤2側の刃物台3がN
C制御される場合には、コンピュータ8からRS232
Cなどのインターフェースを介して、刃物台3の移動量
と方向を指示することにより、この動作も自動で行なう
ことが可能である。
【0044】このようにして、切削中の加工反力に着目
することにより、バイトの段取りが自動で行なえること
が確認できた。この切削加工装置に、例えばバイトの心
高の調整や切込み量の調整に変位計を併用し、フィード
バック制御をかけることも考えられる。また、被加工物
の表面状態を非接触センサにて計測し、そのデータを併
用して調整することも考えられる。
【0045】ダイヤモンドバイトが寿命となると、加工
された表面に幅数mm幅の帯状のこすれ傷が発生するこ
とが知られている。図11はバイトが寿命になった際の
加工反力の信号の波形である。図11からバイトが寿命
になると主分力のP−V値が大きくなることがわかる。
バイト寿命の際には、従来作業者がバイトの刃先設定角
度を調整して、加工を継続していた。主分力のP−V値
を計測することにより、バイトの寿命を検出できるの
で、この際にバイトの刃先設定角度を自動で調整し、加
工を継続することができる。背分力に着目しても同様の
結果が得られる。
【0046】
【発明の効果】前記したように、請求項1記載の発明で
は、切削加工時における出力信号と記憶手段に記憶され
る複数モードパターン信号とを比較手段による比較によ
り、工具の取付状態を検出し、また請求項2記載の発明
では、切削加工時における出力信号と記憶手段に記憶さ
れる複数モードパターン信号とを比較手段による比較に
より、前記工具の取付状態を検出し、この検出状態に基
づき制御信号を出力して変位機構を制御し、工具の取付
状態を自動調整するから、工具段取りの自動化が可能と
なり、その結果段取り時間の短縮が可能となり、さらに
熟練した技能者が不要となる。
【0047】また、工具の寿命時に刃先設定角度を自動
で調整することにより、1度工具を取りつけると、工具
の寿命まで作業者が調整することなく使用でき、段取り
時間の短縮が可能となる。
【0048】さらに、切削加工中の加工反力の信号をリ
アルタイムで計測して、工具の取付状態を検出するの
で、非接触変位計などで加工された表面の状態を計測す
る方法に比べ、検出のための時間が短くてすむ。
【0049】また、加工反力の信号により、工具の取付
状態を検出するため、切削液を使用することが可能であ
り、実際の生産に容易に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】切削加工装置の概略構成図である。
【図2】切削加工装置の要部概略構成図である。
【図3】切削加工装置の要部の平面図である。
【図4】図3のIV−IV断面図である。
【図5】鏡面の得られる通常の切削状態に対応する加工
反力(主分力)の出力信号の波形である。
【図6】刃先設定角度と主分力のP−V値との関係を示
す図である。
【図7】刃先設定角度と背分力の平均値との関係を示す
図である。
【図8】心高と主分力のP−V値との関係を示す図であ
る。
【図9】心高と背分力の平均値との関係を示す図であ
る。
【図10】切込み量と主分力平均値との関係を示す図で
ある。
【図11】バイトが寿命になった際の加工反力(主分
力)の信号の波形である。
【図12】工具段取りの際の調整項目を示す図である。
【図13】上側より見た工具と被加工物の位置関係を示
す図である。
【符号の説明】
1 感光体ドラム基体 2 旋盤 3 刃物台 4 変位機構 5 力センサ 6 動歪計 7 AD変換器 8 コンピュータ 9 記憶手段 10 比較手段 A 工具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川田 直 東京都八王子市石川町2970 コニカ株式会 社内 (72)発明者 伊藤 豊次 東京都八王子市石川町2970 コニカ株式会 社内 (72)発明者 橋本 隆美 東京都八王子市石川町2970 コニカ株式会 社内 (72)発明者 畑村 洋太郎 東京都文京区小日向2−12−11

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像形成装置に用いられる金属製薄肉円
    筒部材を被切削部材とする切削加工装置において、前記
    切削加工に用いる工具から切削加工時の加工反力を検出
    するための検出手段と、前記工具を固定し前記工具の段
    取り時に調整する各方向に変位可能な機構を持つ変位機
    構と、前記検出手段による前記金属製薄肉円筒部材の切
    削加工時の加工表面状態に応じて類別される複数のモー
    ドパターン信号を記憶する記憶手段と、前記検出手段か
    らの切削加工時における出力信号と前記記憶手段に記憶
    された複数のモードパターン信号とを比較する比較手段
    とからなり、前記切削加工時における出力信号と前記記
    憶手段に記憶される前記複数モードパターン信号とを前
    記比較手段による比較により、前記工具の取付状態を検
    出することを特徴とする切削加工装置。
  2. 【請求項2】 画像形成装置に用いられる金属製薄肉円
    筒部材を被切削部材とする切削加工装置において、前記
    切削加工に用いる工具から切削加工時の加工反力を検出
    するための検出手段と、前記工具を固定し前記工具の段
    取り時に調整する各方向に変位可能な機構を持ち外部か
    らの制御信号により制御可能な変位機構と、前記検出手
    段による前記金属製薄肉円筒部材の切削加工時の加工表
    面状態に応じて類別される複数のモードパターン信号を
    記憶する記憶手段と、前記検出手段からの切削加工時に
    おける出力信号と前記記憶手段に記憶された複数のモー
    ドパターン信号とを比較する比較手段とからなり、前記
    切削加工時における出力信号と前記記憶手段に記憶され
    る前記複数モードパターン信号とを前記比較手段による
    比較により、前記工具の取付状態を検出し、この検出状
    態に基づき制御信号を出力して前記変位機構を制御し、
    前記工具の取付状態を自動調整することを特徴とする切
    削加工装置。
JP17574591A 1991-06-21 1991-06-21 切削加工装置 Pending JPH06206145A (ja)

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JP17574591A JPH06206145A (ja) 1991-06-21 1991-06-21 切削加工装置

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