JP4541611B2 - 光ディスク記録装置、光ディスク記録装置の制御方法およびプログラム - Google Patents

光ディスク記録装置、光ディスク記録装置の制御方法およびプログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、CD−R(Compact Disc−Recordable)ディスクやCD−RW(CD−ReWritable)ディスク等の光ディスクにデータ記録を行うための光ディスク記録装置、光ディスク記録装置の制御方法および光ディスク記録装置を制御するためのプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
CD−Rディスク等の光ディスクに対するデータ記録方式として、ディスクの角速度を一定とするCAV(Constant Angular Velocity)方式、ディスクの線速度を一定とするCLV(Constant Linear Velocity)方式がある。しかしながら、いずれの記録方式も、より高速に記録するにあたっては以下の問題点があった。CAV方式においては、ディスクの外周にいくほど線速度が速くなるため、記録用のレーザ光のパワーを順次上げていく必要がある。このため、高速記録を行う場合、ディスクの外周において、レーザの能力を超える記録パワーが必要となる場合が生じ、データ記録することができなくなる等の問題があった。また、CLV方式においては、ディスクの内周にいくほど角速度(回転速度)が速くなるため、ディスクを回転させるスピンドルモータに多くの電流を流す必要がある。このため、高速記録を行う場合、ディスクの内周においてスピンドルモータの発熱量が増加したり、回転速度が高くなることによりディスクに振動が発生して正常な記録ができなくなる等の問題があった。
【0003】
このような問題を考慮して、近年、PCAV(Percial Constant Auglar Velocity )方式が提案されている。PCAV方式は、ディスク内周を記録する際はCAV方式、ディスク外周を記録する際はCLV方式によりデータ記録するというものである。すなわちPCAV方式は、CAV方式とCLV方式という2つの記録方式を併用させることにより、高速記録を行う場合であっても、ディスク内周においてスピンドルモータの発熱量増加等の問題はなく、ディスク外周においてレーザ能力を超えるパワーが必要となることもない。このため、PCAV方式は、高速記録を行うための記録方式として注目されている。
【0004】
図9は、従来のPCAV方式における、ディスクの記録位置(半径位置)と記録線速度との関係を示したグラフである。記録線速度の値は、記録レーザパワー値に対応するものである。
従来のPCAV方式においては、レーザの能力を超えないように、記録線速度の上限値Vmaxを予め設定しておき、記録線速度が上限値Vmaxに到達するまではCAV方式で記録を行い、その後はCLV方式で記録を行っていた。すなわち、従来のPCAV方式においては、予め決められた設定値(記録線速度の上限値)に基づき、記録方式をCAVからCLVに切り換えていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、光ディスクや記録装置には個体差があり、また、環境温度などによっても記録動作は変動する。このため、画一的な設定値に基づき記録方式の切り換えを行うこれまでのPCAV方式には以下の問題があった。
すなわち、高速記録を行うためには、記録線速度の上限値をなるべく高く設定するのが望ましいが、この場合は、記録動作が変動した場合、レーザ能力の限界を超えた記録パワーが必要となり、高品位の記録を行うことができないケースがある。一方、記録動作の変動を考慮して、記録線速度の上限値を低く設定したのでは、高速記録を行う本来の目的が達成できない問題がある。
【0006】
本発明は、以上の点を考慮して行われたものであり、高速記録および高品位記録の双方の要請を満足させる光ディスク記録装置、光ディスク記録装置の制御方法および光ディスク記録装置を制御するためのプログラムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明に係る光ディスク記録装置は、光ディスクを一定の角速度で回転させながら記録を行う角速度一定記録と、光ディスクに対する線速度が一定となるように光ディスクを回転させながら記録を行う線速度一定記録の両者を実行可能な光ディスク記録装置であって、前記角速度一定記録を実行しているときに、前記光ディスクに対する記録速度と記録パワーとに応じた記録状態を当該光ディスクからの戻り光に基づいて随時検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果と所定の記録品位を表す切換条件とを比較し、該比較結果に基づいて前記線速度一定記録に切り換えるか否かを判断する判断手段と、前記判断手段によって前記線速度一定記録に切り換えると判断された場合に、前記角速度一定記録から前記線速度一定記録に切り換える切換手段とを具備することを特徴とする。
【0008】
このような構成によれば、角速度一定記録をしているときには、検出手段によって光ディスクに対する記録状態が随時検出される。また、判断手段によって、現在の光ディスクに対する記録状態が所定の切換条件を満たしているか否かが判断される。その結果、切換手段によって速度一定記録に切り換える制御が行われることになる。すなわち、角速度一定記録をしているときには、現在の光ディスクに対する記録状態がリアルタイムに検出され、記録状態が所定の要件を満たさず、このまま角速度一定記録をした場合は、記録状態が悪化すると判断された場合は、その時点で速度一定記録に切り換える制御が行われる。このため、角速度一定記録をし続けることによる記録状態の悪化を回避することができる。
【0009】
また、上述した光ディスク記録装置における検出手段は、前記光ディスクにレーザ光を照射したときに反射される戻り光のレベル、および前記光ディスクに対する線速度の値から前記光ディスクに対する記録状態を検出することを特徴とするものであってもよい。
さらに、上述した光ディスク記録装置における検出手段は、前記光ディスクにデータ記録を行うためのレーザ光を照射開始した際に得られる戻り光波形のピークレベル、その後の戻り光波形のフラットレベルのいずれか又は双方のレベルを検出することを特徴とするものであってもよい。
【0010】
また、上述した光ディスク記録装置における切換条件は、データ記録の本番に先立って行われるテスト記録の結果により決定されることが好ましいといえる。
さらに、上述した光ディスク記録装置における判断手段は、前記光ディスクに対する線速度の値に応じて前記切換条件を変更することをしてもよい。
【0011】
また、本発明に係る光ディスク記録装置は、上述した光ディスク記録装置の構成に加え、切換手段により角速度一定記録から線速度一定記録に切り換えた後に、前記光ディスクに対する記録状態を検出し、所定の再切換条件を満たす場合に、線速度一定記録から角速度一定記録に切り換える再切換手段を有することを特徴とするものであってもよい。
ここで、再切換手段は、前記光ディスクに対する線速度の値に応じて前記再切換条件を変更するのが好ましい。
【0012】
かかる構成によれば、角速度一定記録をしているときに突発的に記録状態が変わった場合などであって、例えば線速度が低い状態のまま角速度一定記録から線速度一定記録に切り換えられた場合であっても、その後、再切換手段によって所定の再切換条件を満たす場合には、再度線速度一定記録から角速度一定記録に切り換えることになる。このため、線速度が低い状態のまま線速度一定記録を行うことによる記録時間の遅滞化を回避することができる。
【0013】
本発明に係る光ディスク記録装置の制御方法は、光ディスクを一定の角速度で回転させながら記録を行う角速度一定記録と、光ディスクに対する線速度が一定となるように光ディスクを回転させながら記録を行う線速度一定記録の両者を実行可能な光ディスク記録装置の制御方法であって、前記角速度一定記録を実行しているときに前記光ディスクからの戻り光に基づいて随時検出される当該光ディスクに対する記録速度と記録パワーとに応じた記録状態と所定の記録品位を表す切換条件とを比較し、該比較結果に基づいて前記線速度一定記録に切り換えるか否かを判断するステップと、前記線速度一定記録に切り換えると判断した場合に、前記角速度一定記録から前記線速度一定記録に切り換えるステップとを具備することを特徴とする。
【0014】
このような制御方法によれば、角速度一定記録をしているときには、光ディスクに対する記録状態が随時検出される。また、検出された現在の光ディスクに対する記録状態が所定の切換条件を満たしているか否かが判断される。その結果に応じて速度一定記録に切り換える制御が行われることになる。すなわち、角速度一定記録をしているときには、現在の光ディスクに対する記録状態がリアルタイムに検出され、記録状態が所定の要件を満たさず、このまま角速度一定記録をした場合は、記録状態が悪化すると判断された場合は、その時点で速度一定記録に切り換える制御が行われる。このため、角速度一定記録をし続けることによる記録状態の悪化を回避することができる。
【0015】
本発明に係る光ディスク記録装置を制御するプログラムは、光ディスクを一定の角速度で回転させながら記録を行う角速度一定記録と、光ディスクに対する線速度が一定となるように光ディスクを回転させながら記録を行う線速度一定記録の両者を実行可能な光ディスク記録装置を制御するプログラムであって、コンピュータを、前記角速度一定記録を実行しているときに前記光ディスクからの戻り光に基づいて随時検出される当該光ディスクに対する記録速度と記録パワーとに応じた記録状態と所定の記録品位を表す切換条件とを比較し、該比較結果に基づいて前記線速度一定記録に切り換えるか否かを判断する手段と、前記線速度一定記録に切り換えると判断した場合に、前記角速度一定記録から前記線速度一定記録に切り換える手段として機能させるためのプログラムであることを特徴とする。
【0016】
かかるプログラムを使用すれば、角速度一定記録をしているときには、光ディスクに対する記録状態が随時検出することができ、また、検出された現在の光ディスクに対する記録状態が所定の切換条件を満たしているか否かを判断することができる。そして、その結果に応じて速度一定記録に切り換える制御が行うことができる。すなわち、角速度一定記録をしているときには、現在の光ディスクに対する記録状態をリアルタイムに検出し、記録状態が所定の要件を満たさず、このまま角速度一定記録をした場合は、記録状態が悪化すると判断された場合は、その時点で速度一定記録に切り換える制御をすることができる。このため、角速度一定記録をし続けることによる記録状態の悪化を回避することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いで本発明の一実施形態について説明する。
【0018】
A:構成
本発明の一実施形態に係る光ディスク記録装置100の構成図を図1に示す。光ディスク記録装置100は、光ピックアップ10、スピンドルモータ11、RFアンプ12、サーボ回路13、アドレス検出回路14、デコーダ15、制御部16、エンコーダ17、ストラテジ回路18、レーザドライバ19、レーザパワー制御回路20、周波数発生器21、エンベロープ検出回路22、β検出回路24およびレベル検出回路27を備えている。
【0019】
スピンドルモータ11は、データ記録を行う光ディスク(本実施形態ではCD−Rディスクを想定)Dを回転駆動するためのモータである。
光ピックアップ10は、レーザダイオード、レンズやミラー等の光学系、および戻り光の受光素子を有している。光ピックアップ10は、データ記録、再生を行う際は、レーザ光を光ディスクDに対して照射し、光ディスクDからの戻り光を受光する。そして、受光信号であるEFM(Eight to Fourteen Modulation)変調されたRF信号をRFアンプ12に出力する。
また、光ピックアップ10は、モニタダイオードを有し、光ディスクDの戻り光によってモニタダイオードに電流が流れると、この電流量に対応する信号をレーザパワー制御回路20に供給する。
【0020】
RFアンプ12は、光ピックアップ10から供給されたEFM変調されたRF信号を増幅し、増幅後のRF信号をサーボ回路13、アドレス検出回路14、デコーダ15、エンベロープ検出回路22、β検出回路24およびレベル検出回路27に出力する。
【0021】
デコーダ15は、再生時にはRFアンプ12から供給されるEFM変調されたRF信号をEFM復調して再生データを生成する。また、デコーダ15は、記録時には、テスト記録を行った領域を再生する際にRFアンプ12から供給されたRF信号をEFM復調する。
【0022】
β検出回路24は、RFアンプ12から供給されるEFM変調されたRF信号から再生信号品位に関するパラメータとしてβ(アシンメトリ)値を算出し、算出結果を制御部16に出力する。
ここで、β値はEFM変調された信号波形のピークレベルをa(符号は+)、ボトムレベルをb(符号は−)とすると、(a+b)/(a−b)の式から求められる。
【0023】
アドレス検出回路14は、RFアンプ12から供給されたEFM信号からウォブル信号成分を抽出し、ウォブル信号成分に含まれるディスク位置を表すアドレス時間情報を復号し、制御部16に出力する。CD−Rディスクには、アドレス時間情報が一定の間隔ごとに予め記録されているため、制御部16は、復号したアドレス時間情報が供給されるタイミングを検出することにより、ディスク線速度を算出することができる。
【0024】
エンベロープ検出回路22は、光ディスクDにデータ記録を行うにあたり、未記録の領域をサーチ等するために、RFアンプ12から供給されるRF信号のエンベロープを検出する。
【0025】
レベル検出回路27は、データ記録中において、RFアンプ12から供給される光ディスクDの戻り光に対応する信号(戻光信号)Srecのレベル検出を行う。
本実施形態に係る光ディスク記録装置100は、戻光信号Srecのレベル検出を随時行うことにより、データ記録中における記録状態をリアルタイムに検出することとしている。そして、戻光信号Srecのレベル値から算出されるパラメータ値に変化が生じた場合に、記録状態が変化したことを判断して、記録方式をCAVからCLVに切り換える制御を行っている。なお、具体的な制御内容については後述する。
【0026】
サーボ回路13は、スピンドルモータ11の回転制御および光ピックアップ10のフォーカス制御、トラッキング制御、送り制御を行う。
サーボ回路13は、制御部16から供給される所定の角速度を示す制御信号、あるいは所定の線速度を示す制御信号に基づき、スピンドルモータ11を駆動させる。具体的には、制御部16から所定の角速度を示す制御信号が供給されると、サーボ回路13は、当該角速度の値で光ディスクDが回転するようにスピンドルモータ11を駆動させる。また、制御部16から所定の線速度を示す制御信号が供給されると、サーボ回路13は、当該線速度の値で光ディスクDがトレースされるよう、スピンドルモータ11を駆動する。
【0027】
制御部16は、CPU31と、ROMやRAM等から構成されるメモリ30を有しており、メモリ30に予め格納される所定の制御プログラムに従い、光ディスク記録装置100の各部を制御する。具体的には、データ記録を行うためのフォーカスサーボ機構の制御、トラッキングサーボ機構の制御、記録パワー値の制御、スピンドルモータ11の回転制御等を行う。
【0028】
エンコーダ17は、供給される記録データをEFM変調し、ストラテジ回路18に出力する。ストラテジ回路18は、エンコーダ17から供給されたEFM信号に時間軸補正処理等を行い、レーザドライバ19に出力する。レーザドライバ19は、ストラテジ回路18から供給される記録データに応じて変調された信号と、レーザパワー制御回路20の制御にしたがって、光ピックアップ10のレーザダイオードを駆動する。
【0029】
レーザパワー制御回路20は、光ピックアップ10のレーザダイオードから照射されるレーザパワーを制御するものである。具体的には、レーザパワー制御回路20は、光ピックアップ10のモニタダイオードから供給される電流値と、制御部16から供給される最適なレーザパワーの目標値を示す情報とに基づいて、最適なレーザパワーのレーザ光が光ピックアップ10から照射されるようにレーザドライバ19を制御する。
【0030】
B:動作
B1:動作原理
本実施形態に係る光ディスク記録装置100は、記録方式としてPCAV方式を採用し、従来のPCAV方式と同様、ディスク内周ではCAV方式、ディスク外周ではCLV方式による記録を行う。
従来のPCAV方式と異なる点は、制御部16によって行われるCAV方式からCLV方式への切換制御の内容である。具体的には、制御部16は、CAV方式で記録を開始した後、記録状態を表すパラメータをリアルタイムで検出し、記録状態に変化がないかを判別する。
そして、記録状態を表すパラメータの値が変化した場合、記録状態が変化した旨を判断し、その時点において、記録方式をCAVからCLVへ切り換える制御を行う。この切り換え制御は、レーザの能力いかんに係らずに行われる。
【0031】
ここで、記録状態を表すパラメータとしては、データ記録時において光ディスクDからの戻り光の信号(戻光信号)Srecの波形のレベル検出を行うことにより求められるパラメータを使用する。
戻光信号Srecとは、データ記録時に光ディスクDから反射された信号として、RFアンプ12からレベル検出回路27に出力される信号であり、戻光信号Srecの波形を図2に例示する。
図2に示したように、戻光信号Srecは、初期ピーク部分S1(時刻T1からT2の期間の部分)、フラット部分S2(時刻T2からT3の期間の部分)、立下り部分S3(時刻T3から時刻T4の期間の部分)から形成されている。
【0032】
初期ピーク部分S1は、光ディスクDに対し記録レーザ光の照射が開始されたことに対応するものであり、初期ピーク部分S1のピークレベルL1は、記録レーザパワー値に対応している。
フラット部分S2は、記録レーザ光が照射され続けた結果、レーザ光の熱エネルギーが光ディスクDに吸収され、光ディスクD上に記録データとしてのピットが形成されていることに対応する。すなわち、ピークレベルL1とフラットレベルL2との差分値L3に相当する熱エネルギーが光ディスクDに吸収され、ピット形成が行われていることに対応している。
立下り部分S3は、光ディスクDに対する記録レーザ光の照射が終了し、光ディスクDからの戻り光の信号レベルが下がったことに対応する。
以上のように、戻光信号Srecにおける各部の信号レベルは、光ディスクDに対する記録状況をそのままリアルタイムに表している。
【0033】
ここで、本発明の出願人はCAV方式による記録実験を行った結果、戻光信号SrecのピークレベルL1とフラットレベルL2の比L1/L2を線速度Vdで除算したパラメータ(=L1/L2/Vd)が一定であれば、記録した領域のβ値は同じ値になり、同じ記録品位が得られることがわかった。この結果より、本発明の出願人は、このパラメータ値に着目すれば、記録中において記録品位が良好であるか否かの判断をリアルタイムに行うことができると考えた。
【0034】
ここで、ピークレベルL1とフラットレベルL2の比L1/L2を線速度Vdで除算したパラメータを制御パラメータCとして定義する。
【0035】
C=(L1/L2)/Vd
C:制御パラメータ
L1:戻光信号Srecのピークレベル
L2:戻光信号Srecのフラットレベル
Vd:光ディスクDの線速度
【0036】
本実施形態に係る光ディスク記録装置100は、上式で定義した制御パラメータCの値をリアルタイムで算出し、制御パラメータCの値が所定の範囲内にあれば、記録領域のβ値は一定であり、記録品位が維持されていることを判断する。
この場合は、CAV方式による記録を続行させる。
一方、制御パラメータCの値が変化した場合は、記録領域のβ値も変化し、記録品位が維持されなくなった旨を判断する。そして今後も、CAV方式による記録を続行し、さらに線速度を上げると、記録品位が悪化してしまうおそれが高いと判断し、レーザの能力には関係なく、記録方式をCAVからCLVに変更する制御を行う。
【0037】
このように、本実施形態に係る光ディスク記録装置100によれば、制御パラメータCの値を随時算出することにより、リアルタイムで記録の状態を監視している。そして、制御パラメータCの値が変化し、記録状態に変化が生じたと判断した場合は、その時点において記録方式をCAVからCLVに変更させる。このため、記録する線速度を上げることによって記録品位が悪化してしまうのを回避することができ、ディスクの全面において品位の高い記録を行うことが可能となる。
以下、より具体的に本実施形態に係る光ディスク記録装置100の動作内容を説明する。
【0038】
B2:テスト記録
一般の光ディスク記録装置と同様に、本実施形態に係る光ディスク記録装置100は、本番の記録に先立ち、本番記録用のレーザ光パワーを決定するためにテスト記録を行う。
図3は、テスト記録を行う際の制御部16の制御内容を示すフローである。
【0039】
ユーザにより、光ディスク記録装置100に光ディスクDがセットされ、ある記録速度における記録開始が指示されると(ステップSa1)、制御部16は、光ディスクDに予め用意されるテスト領域にテスト記録するために装置各部を制御する(ステップSa2)。より具体的には、制御部16は、サーボ回路13を制御し、ユーザが指定した記録開始速度V0で、光ディスクDを線速度一定で駆動(CLV駆動)する。そして、エンコーダ17にテスト記録用の信号を出力させるともに、レーザパワー制御回路20を制御して記録パワーを15段階に変化させる。
このように、装置各部を制御することにより、線速度V0において、1つの記録レーザパワー値につき、1サブフレーム分のEFM信号を記録し、合計15フレーム分のEFM信号を記録するテスト記録を実行する(ステップSa3)。
【0040】
また、テスト記録中においては、光ディスクDの戻り光に対応する信号(戻光信号)Srecが、RFアンプ12からレベル検出回路27に出力される。レベル検出回路27は、戻光信号SrecのピークレベルL1とフラットレベルL2(前掲図2参照)の値を検出し、検出結果を制御部16に出力する。ここで、レベル検出をするにあたっては、戻光信号Srecの初期ピーク部分S1、フラット部分S2に対応するタイミング信号が制御部16からレベル検出回路27に供給され、レベル検出回路27は当該タイミング信号に同期して戻光信号Srecのレベルを検出する。
【0041】
制御部16は、以上のようにレベル検出回路27によって検出されるピークレベルL1とフラットレベルL2の検出結果をメモリ30に格納する(ステップSa4)。図4は、この際にメモリ30に格納されるデータの内容を模式的に示したものであり、図面に示す15段階の記録レーザパワーと、検出結果であるピークレベルL1、フラットレベルL2とが対応づけて格納されている。
【0042】
テスト記録終了後、制御部16は、テスト記録した領域を再生し(ステップSa5)、再生した際にβ検出回路24によって検出されるβ値をメモリ30に格納する(ステップSa6)。図4は、この際にメモリ30に格納されるデータの内容を模式的に示したものであるが、このように、記録レーザパワー値の各々に対し、β値が対応付けて格納されている。
その後、制御部16は、β値の値に基づいて、テスト記録を行った線速度V0における、最適な記録レーザパワーP0値を決定する(ステップSa7)。具体的には、予めディスク規格等で決められるβ値(ターゲットβ値)の条件に対応する記録レーザパワー値P0を、最適な記録レーザパワーP0として決定する。
【0043】
それから、制御部16は、最適レーザパワー値P0に対応するピークレベルL1、フラットレベルL2および線速度V0の値から、制御パラメータC(=L1/L2/V0)を算出し、これを制御パラメータCの基準値Crefとして決定する(ステップSa8)。制御パラメータCの基準値Crefを決定するにあたり、最適レーザパワー値P0に対応するパワー値がメモリ30に格納されていない場合は、他の記録レーザパワーのピークレベルL1、フラットレベルL2のデータを補間して求めればよい。
以上が、制御部16が実行するテスト記録に係る制御内容である。
【0044】
B3:本番記録
(記録パワーの制御)
本実施形態に係る光ディスク記録装置100は、通常の光ディスク記録装置と同様、CAV方式による記録を行う場合は、記録線速度の値を随時検出し、該記録線速度の値に応じて記録レーザパワーの値を変化させる。
ここで、本実施形態においては、記録線速度の値と記録レーザパワー値との関係を示すパワー関数が予め実験等を行うことにより求められている。パワー関数は以下の式により表現できる。
【0045】
Pw=Vcav×X1+X2
Vcav:記録線速度
Pw:記録レーザパワー値
X1、X2:定数
【0046】
上式において、X1、X2は定数である。X1は、予め記録実験により求められる値であり、X2は上述したテスト記録の結果から求められる値である。本実子形態においては、テスト記録の線速度V0における、最適な記録レーザパワーP0の値を上式に代入して、定数X2の値が決められる。
CAV方式による記録を行う場合、制御部16は、随時記録線速度の値を検出し、最適な記録レーザパワーが光ディスクDに照射されるよう、レーザパワー制御回路20の制御を行う。ここで、制御部16は、記録線速度の検出をするにあたっては、アドレス検出回路14から随時供給されるアドレス時間情報のタイミングを計測することにより行う。
【0047】
また、制御部16は、上述したパワー関数を用いて、レーザパワーの最大許容量Pmaxに対応する線速度を最大線速度Vmaxとして求めておく。ここで、レーザパワーの最大許容量Pmaxとは、レーザの規格等により予め求められる所定値である。
【0048】
(ディスクの回転制御)
次に、本発明を特徴づけるディスクの回転制御の内容を説明する。
図5は、ディスクの回転制御に係る、制御部16の制御内容を示すフローである。
はじめに、制御部16は、ユーザが設定した記録開始速度V0になるように、光ディスクDを角速度一定で駆動(CAV駆動)させる。そして、エンコーダ17に本番記録用の信号を出力させるともに、レーザパワー制御回路20を制御して、テスト記録で求めた最適記録パワーP0が照射されるよう制御する。そして、光ディスクDに対する、本番記録を開始する(ステップSb1)。
【0049】
本番記録開始後、制御部16は、アドレス検出回路14から随時供給されるアドレス時間情報のタイミングを計測することにより、随時変化する線速度の値を検出する。そして、検出した線速度Vと、最大線速度Vmaxの値を比較し(ステップSb3)、検出した線速度Vが最大線速度Vmaxを超えた場合は(ステップSb3:NO)、記録方式をCAVからCLV方式に切り換える(ステップSb8)。ここで、記録方式をCAV方式からCLV方式に切り換えるにあたっては、制御部16は、切換直前の線速度を維持するように、サーボ回路13の制御を行う。
以上の制御は、従来のPCAV方式と同様であり、線速度が上がることにより、レーザの能力を超える記録パワーが必要となった場合は、記録方式をCAVからCLV方式に切り換えるというものである。
【0050】
一方、制御部16は、検出した線速度Vが最大線速度Vmaxより小さい場合は(ステップSb3:YES)、レベル検出回路27から供給される戻光信号SrecのピークレベルL1、フラットレベルL2の情報から制御パラメータCを算出する(ステップSb4)。
【0051】
そして、制御部16は、制御パラメータCの値が所定範囲であるか否かを判断することにより、記録状態に変化がないかを判断する(ステップSb4)。
具体的には、以下の式が成立するか否かを判断することにより行う。ここで、Crefの値は、制御パラメータCの基準値として、上述したテスト記録の際に求められる値である。また、αの値は、高品位記録ができると判断できる許容値として、予め記録実験を行うこと等により求められる所定値である。
このように、本実施形態においては、テスト記録の結果(制御パラメータCの基準値Cref)を用いて、記録状態に変化がないかの判断をするため、光ディスクDや装置100の個体差にも対応した判断を行うことができる。
【0052】
Cref−α<C<Cref+α
C:随時検出する制御パラメータ
Cref:テスト記録時に算出される制御パラメータCの基準値
α:定値
【0053】
上述式が成立しなくなった場合、制御部16は、制御パラメータCの値に変化が生じた旨を判断する。すなわち、この場合は、制御部16は、光ディスクDに対する記録の状態が悪化しつつあると判断する。そして、制御部16は、これ以上CAV方式により記録を続行し、より線速度を上げた記録を行った場合、記録品位が低下すると判断し、記録方式をCAVからCLVに切り換える。
【0054】
一方、上述式が成立する場合、制御部16は、記録開始時点における記録品位が保たれていると判断し(ステップSb5:YES)、そのままCAV方式による記録を続行する(ステップSb7)。
そして、制御部16は、再度記録線速度の検出を行い(ステップSb2)、記録方式をCAVからCLVに切り換えるまで、上述した一連の制御(ステップSb2〜Sb5)を実行する。
【0055】
図6は、本実施形態に係る光ディスク記録装置100における、光ディスクDの記録位置(ディスク半径位置)と記録線速度との関係を図示したものである。
ここで、記録線速度の値は記録レーザパワー値に対応する。
上述したように、本実施形態に係る光ディスク記録装置100は、CAV方式による記録を行う場合、制御パラメータCを順次算出することにより、光ディスクDの記録状態をリアルタイムで監視する。そして、制御パラメータCの値が所定量以上変化し、記録状態が悪化したと判断した場合は、レーザ能力(記録パワー上限値)に関係なく、記録方式をCAVからCLVに切り換える。このため、CAV方式による記録をそのまま続行して記録品位が悪化するのを未然に防ぐことができる。
一方、従来の光ディスク記録装置においては、予め画一的に設定された線速度の上限値Vmaxのみを考慮し、記録方式の切り換え制御を行っているため、線速度を上げて記録を行った領域(図6において領域Xで示した領域)において、記録品位が悪化することとなる。
【0056】
C:効果
このように、本発明に係る光ディスク記録装置100によれば、高速記録と高い記録品位の双方の要請に応えることができる。光ディスクDの記録状態をリアルタイムで監視することにより、記録方式をCAVからCLVに切り換える制御を行うため、光ディスクDや光ディスク記録装置100の個体差にも対応した記録を行うことができる。
【0057】
D:変形例
上述した実施形態は、本発明の一実施形態にすぎず、本発明の趣旨の範囲内で任意に変更を加えることができる。たとえば、以下のような変形例があげられる。
【0058】
<変形例1>
本実施形態に係る光ディスク記録装置100においては、従来の光ディスク記録装置と同様、レーザ能力を考慮した記録線速度の上限値Vmaxを設定することとしているが、制御パラメータCの値のみを考慮して記録方式をCAVからCLVに切り換える制御を行うこととしてもよい。
すなわち、本発明の趣旨は、CAV方式で記録を行っている際の記録状態を表すパラメータ(制御パラメータC)の値をリアルタイムで監視し、記録状態が悪化しつつあると判断した場合に記録方式の切換を行うというものであるため、たとえば、レーザ能力が十分高い光ピックアップ10を搭載する場合は、制御パラメータCの値のみを考慮して記録方式の切換制御を行っても、同様の作用効果を得ることができる。
【0059】
<変形例2>
本実施形態では、制御パラメータCが所定範囲内にあるか否かという判断について、Cref±α(Cref:基準値、α:定数)の範囲に入っているか否かを判断することにより行ったが、かかる判断の基準も任意に変更可能である。
例えば、制御パラメータCの変化有無の判断を、Cref−α<C<Cref+γ(Cref:基準値、α:定数、γ:定数)という、2つの異なる定数α、γを含む不等式が成立するか否かで判断することとしてもよい。定数αの値は、工場出荷時において、光ディスク記録装置100ごとにテスト記録を行い、装置固有の値としてメモリ30に格納しておくこととしてもよい。
【0060】
<変形例3>
さらに、光ディスクDの種類(製造メーカ、ロット番号、記録膜の材質など)に応じたαの値を予め求めてメモリ30に格納しておくこととしてもよい。この場合は、制御部16は、記録対象となる光ディスクDのリードイン領域を再生することにより、光ディスクDの種類を判別し、判別した光ディスクDの種類に対応するαの値をメモリ30から読み出し、本番記録時に使用することとすればよい。
【0061】
<変形例4>
また、α値を定数とするのではなく、ディスクの記録位置又は記録線速度により変化する変数として、予め実験等により求めたαの関数を用いて制御パラメータCの変動有無の判断を行うようにしてもよい。一般に、記録線速度を上げた場合には、高品位の記録を行うための条件はよりシビアなものになるので、例えば記録線速度を上げるに従いαの値を小さくしていくような関数を用いることとしてもよい。
【0062】
<変形例5>
本実施形態においては、記録時にリアルタイムに記録の状態の判断するパラメータとして制御パラメータCを用いることとしたが、他のパラメータであってもよい。
すなわち、本発明の趣旨は、記録の状態を何らかの手段でリアルタイムに検出し、記録の状態が変化した場合に、記録方式をCAV方式からCLV方式に切り換えるというものであるため、記録状態をリアルタイムに表すパラメータであれば、他のパラメータによる判断としてもよい。
たとえば、戻光信号SrecのピークレベルL1やフラットレベルL2(図2参照)を検出するのではなく、戻光信号Srecの信号の立上がり時間を随時計測し、所定時間よりも遅くなった場合に記録状態の変化があったと判断するようにしてもよい。
【0063】
<変形例6>
また、ピークレベルL1が高くなるためピークレベルの検出が困難である場合は、ピークレベルL1に変わるパラメータとして、たとえば光ピックアップ10のモニタダイオードに流れる電流値を代用することができる。すなわち、記録用レーザ光のパワー値に対応するものであればピークレベルL1の値を判断するパラメータとして代用することとしてもよい。
【0064】
<変形例7>
たとえば3ビーム法を用いる場合などで、光ディスクDに対し、メインのスポット光、サブのスポット光といった複数のスポット光が照射されるような場合、実際にデータ記録を行うメインのスポット光の戻光信号のピークレベルやフラットレベルを検出するのではなく、サブのスポット光の戻光信号のピークレベルやフラットレベルを検出することにより、制御パラメータCを求めるようにしてもよい。
このような制御を行うことにより、いち早く記録状態に変化があった場合を検出することができる効果が奏される。
【0065】
<変形例8>
光ディスクDの内周側の位置において汚れや傷があった場合、突発的に記録状態が変化するため、記録線速度がまだ低いにもかかわらず、記録方式がCAVからCLVに切り換わる場合も起こる。この場合は、高速記録の要請に応えることができなくなる。
このため、記録方式をCAVからCLVに切り換えた時点における記録線速度が予め設定している所定値(線速度下限値)Vminよりも低い場合(Vmax>Vmin)、再度、記録方式をCLVからCAVに切り換える制御(再切換制御)を行うようにしてもよい。
このような再切換制御を行う条件としては、たとえば、CAVからCLVに切り換えた後、所定時間が経過したときに一律に記録方式をCLVからCAVに切り換えることとしてもよい。
また、CAVからCLVに切り換えた後、再度制御パラメータCの値を検出し、所定条件を満たす場合に記録方式をCLVからCAVに切り換える再切換制御を行ってもよい。ここで、再切換制御を行うための制御パラメータCの条件は、予め実験等により求めておいてもよく、CAVからCLVに切り換えた時点の線速度の値に応じて決定するようにしてもよい。
【0066】
図7は、本変形例に係る光ディスク記録装置における、光ディスクDの記録位置(ディスク半径位置)と記録線速度との関係を図示したものである。ここで、記録線速度の値は記録レーザパワー値に対応する。
図7に示すように、本変形例に光ディスク記録装置によれば、たとえば記録状態が突発的に変化した結果、記録線速度が低い状態(Vmin以下)で記録方式の切換制御が行われた場合であっても、再切換制御により再度CAV方式による記録を行われるため、高品位記録と高速記録の双方の要請に応えることができる。
【0067】
<変形例9>
上述した実施形態においては、テスト記録により最適記録パワーを決定するに際し、記録品位を判断するパラメータとして、β値を使用しているが、他のパラメータ、たとえば、C1エラー値、ジッタ(jitter)、デビュエーション(deviation)等のパラメータを使用することとしてもよい。また、複数のパラメータ、たとえばC1エラー値とジッタ値の双方を考慮して最適記録パワー値を決定することとしてもよい。
C1エラー値とジッタ値の双方を考慮する場合は、図8に示すように、本実施形態に係る光ディスク記録装置100の構成に、C1エラー検出回路23、ジッタ測定回路25を設ける構成にすればよい。
【0068】
C1エラー検出回路23は、デコーダ15によりEFM復調された信号に対してCIRC(Cross Interleaved Read Solomon Code)と呼ばれる誤り訂正符号を用いたエラー訂正を行い、1サブコードフレーム(98EFMフレーム)の中で1回目のエラー訂正ができないフレームの個数を、C1エラー値として検出する。
【0069】
ジッタ測定回路25は、イコライザ、スライサ、PLL(Phase locked loop)回路、ジッタ測定器を有し、再生時において、RFアンプ12から供給されるRF信号のうち有効周波数成分を有する信号のみがイコライザで抽出され、イコライザで抽出された信号がスライサで2値化される。そして、2値化されたRF信号はPLL回路およびジッタ測定器に供給される。PLL回路では、2値化されたRF信号からクロックが生成され、生成されたクロックと2値化されたRF信号とから、記録されたピットと基準ピット長とのずれ量が測定され、このずれ量の標準偏差がジッタ値として演算される。
【0070】
<変形例10>
また、上述変形例7に記載したように、3ビーム法を用いる場合などで、光ディスクDに対し、メインのスポット光、サブのスポット光といった複数のスポット光を照射するような場合は、サブのスポット光を用いて、既にデータ記録を行った領域の再生をすることも可能である。この場合は、サブのスポット光の戻光信号を検出するための回路を設けることにより、既にデータ記録を行った領域の再生評価を行い、再生評価結果により制御パラメータCの値を求めるようにしてもよい。
ここで、再生評価内容はβ値、C1エラー値、ジッタ、デビュエーション等の各パラメータのいずれかを求めるようにすればよく、あるいは、複数のパラメータ、たとえばC1エラー値とジッタ値の双方を考慮して制御パラメータCの値を求めるようにしてもよい。
【0071】
<変形例11>
上述した実施形態においては、光ディスクDとしてCD−Rを想定しているが、これ以外の光ディスク、例えば、CD−RWディスク、DVD−Rディスク、DVD−RWディスク、DVD−RAMディスク等にデータ記録を行う光ディスク記録装置に適用することとしてもよい。
【0072】
<変形例12>
上述した実施形態においては、制御部16のメモリ30に、各種制御プログラムを予め格納する構成をとっていた。しかし、これらのプログラムは、例えば、半導体メモリ、CD−ROM等の光ディスク、MO(Magneto Optic)、MD(Mini Disc)等の光磁気ディスク、フロッピーディスク等の記録媒体に格納し、これらを介して光ディスク記録装置100のメモリにプログラムを供給する形態をとってもよい。
また、かかるプログラムのインストール方法も任意であり、上述した記録媒体を使って光ディスク記録装置100にインストールすることとしてもよいが、インターネット等のネットワークを介して光ディスク記録装置100にインストールする、いわゆるネット配信を用いてインストールすることもできる。
【0073】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、CD−R等の光ディスクに対してデータを記録するにあたり、高速記録、高品位記録の双方の要請に応えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る光ディスク記録装置100の構成図である。
【図2】 同光ディスク記録装置100の動作原理を説明するための図である。
【図3】 同光ディスク記録装置100の制御部16の動作内容を示すフローチャートである。
【図4】 同光ディスク記録装置100のメモリ30に格納されるデータ内容を模式的に示した図である。
【図5】 同光ディスク記録装置100の制御部16の動作内容を示すフローチャートである。
【図6】 同光ディスク記録装置100の効果を説明するための図である。
【図7】 変形例を説明するための図である。
【図8】 変形例を説明するための図である。
【図9】 従来技術を説明するための図である。
【符号の説明】
10……光ピックアップ(光照射手段)、
11……スピンドル モータ、12……RFアンプ、
13……サーボ回路、
14……アドレス検出回路、15……デコーダ、
16……制御部、17……エンコーダ、18……ストラテジ回路、
19……レーザドライバ、20……レーザパワー制御回路、
21……周波数発生器、22……エンベロープ検出回路、
23……C1エラー検出回路、24……β検出回路、
25……ジッタ測定回路、27……レベル検出回路、
100……光ディスク記録装置。

Claims (9)

  1. 光ディスクを一定の角速度で回転させながら記録を行う角速度一定記録と、光ディスクに対する線速度が一定となるように光ディスクを回転させながら記録を行う線速度一定記録の両者を実行可能な光ディスク記録装置であって、
    前記角速度一定記録を実行しているときに、前記光ディスクに対する記録速度と記録パワーとに応じた記録状態を当該光ディスクからの戻り光に基づいて随時検出する検出手段と、
    前記検出手段の検出結果と所定の記録品位を表す切換条件とを比較し、該比較結果に基づいて前記線速度一定記録に切り換えるか否かを判断する判断手段と、
    前記判断手段によって前記線速度一定記録に切り換えると判断された場合に、前記角速度一定記録から前記線速度一定記録に切り換える切換手段と
    を具備することを特徴とする光ディスク記録装置。
  2. 前記検出手段は、前記光ディスクにレーザ光を照射したときに反射される戻り光のレベルおよび前記光ディスクに対する線速度の値から前記記録状態を検出すること
    を特徴とする請求項1に記載の光ディスク記録装置。
  3. 前記検出手段は、前記光ディスクにデータ記録を行うためのレーザ光を照射開始した際に得られる戻り光波形のピークレベル、その後の戻り光波形のフラットレベルのいずれか又は双方のレベルを検出すること
    を特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の光ディスク記録装置。
  4. 前記切換条件は、データ記録の本番に先立って行われるテスト記録の結果により決定されること
    を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の光ディスク記録装置。
  5. 前記判断手段は、前記光ディスクに対する線速度の値に応じて前記切換条件を変更すること
    を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の光ディスク記録装置。
  6. 前記切換手段により前記角速度一定記録から前記線速度一定記録に切り換えた後に、前記光ディスクに対する記録状態を検出し、所定の再切換条件を満たす場合に、前記線速度一定記録から前記角速度一定記録に切り換える再切換手段を有すること
    を特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の光ディスク記録装置。
  7. 前記再切換手段は、前記光ディスクに対する線速度の値に応じて前記再切換条件を変更すること
    を特徴とする請求項6に記載の光ディスク記録装置。
  8. 光ディスクを一定の角速度で回転させながら記録を行う角速度一定記録と、光ディスクに対する線速度が一定となるように光ディスクを回転させながら記録を行う線速度一定記録の両者を実行可能な光ディスク記録装置の制御方法であって、
    前記角速度一定記録を実行しているときに前記光ディスクからの戻り光に基づいて随時検出される当該光ディスクに対する記録速度と記録パワーとに応じた記録状態と所定の記録品位を表す切換条件とを比較し、該比較結果に基づいて前記線速度一定記録に切り換えるか否かを判断するステップと、
    前記線速度一定記録に切り換えると判断した場合に、前記角速度一定記録から前記線速度一定記録に切り換えるステップと
    を具備することを特徴とする光ディスク記録装置の制御方法。
  9. 光ディスクを一定の角速度で回転させながら記録を行う角速度一定記録と、光ディスクに対する線速度が一定となるように光ディスクを回転させながら記録を行う線速度一定記録の両者を実行可能な光ディスク記録装置を制御するプログラムであって、
    コンピュータを、
    前記角速度一定記録を実行しているときに前記光ディスクからの戻り光に基づいて随時検出される当該光ディスクに対する記録速度と記録パワーとに応じた記録状態と所定の記録品位を表す切換条件とを比較し、該比較結果に基づいて前記線速度一定記録に切り換えるか否かを判断する手段と、
    前記線速度一定記録に切り換えると判断した場合に、前記角速度一定記録から前記線速度一定記録に切り換える手段
    として機能させるためのプログラム。
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