このような構成によれば、前面側で保持部により遊技球を保持する透明回転板が、保持部により保持されずに落下する遊技球が保持部により保持されている遊技球に当らないように設定された角度で、鉛直方向に対して上部が前方へ傾斜する態様で前傾して設けられているので、遊技球誘導部材により誘導された遊技球のうち保持部で保持されずに落下した遊技球が、保持部で保持されている遊技球に衝突しにくくなる。このため、一旦保持された遊技球が、解除部材により解除されるまでの間において外れにくくなるので、保持部により保持された遊技球に対する遊技者の入賞への期待感を低下させないようにすることができる。
このような構成によれば、遊技球誘導部材に遊技球が受入れられたときに、受入球検出手段による遊技球の検出と、当該遊技球が検出されたときにおける回転位置検出手段で検出された透明回転板の回転位置とに基づいて、その遊技球が透明回転板の保持部に保持されるか否かが判定され、判定結果が報知されるので、その報知に基づいて、遊技球が報知されるか否かを遊技者が認識することができる。
このような構成によれば、透明回転板の保持部で保持されずに落下した遊技球が緩衝部材により受けられるので、落下した遊技球の衝撃が緩衝部材により緩衝されるため、遊技球の落下位置周辺に設けられた機器の破損を防ぐことができる。
(4) 前記透明回転板の前記保持部で保持されている遊技球を予め定められた位置で検出する保持球検出手段(第1保持球検出センサ921、第2保持球検出センサ922)と、
前記保持球検出手段による遊技球の検出に基づいて、前記透明回転板の前記保持部で保持されている遊技球の位置を特定する保持球位置特定手段(S52,S55)と、
前記画像表示装置の表示制御を行なう手段であって、前記保持球位置特定手段により特定された遊技球の位置に基づいて、前記画像表示装置に表示する画像を、保持されている遊技球の動きに合わせて変化させる表示制御を行なう表示制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53、S51〜S54、演出制御用マイクロコンピュータ81,S205)とをさらに含む。
このような構成によれば、保持球検出手段による遊技球の検出に基づいて、透明回転板の保持部で保持されている遊技球の位置が特定され、その特定された位置に基づいて、画像表示装置に表示する画像が、保持されている遊技球の動きに合わせて変化させられるので、遊技球が保持されている状態についての演出効果を増大させることができる。
(5) 前記透明回転板の前記保持部で保持されずに落下した遊技球を、前記非保持球受け部材から、前記透明回転板の前記保持部で保持される位置である第1の位置(保持出口722)と、前記透明回転板の前記保持部で保持されない位置である第2の位置(排出口723)とへ振分ける振分部材(振分け部材としての機能を有する第1ステージ72)をさらに含む。
このような構成によれば、透明回転板の保持部で保持されずに落下した遊技球が、振分部材により、非保持球受け部材から、透明回転板の保持部で保持される位置である第1の位置と、透明回転板の保持部で保持されない位置である第2の位置とに振分けられるので、透明回転板の保持部で遊技球が保持されずに落下したときにも、遊技者の遊技に対する興趣が低下しないようにすることができる。
このような構成によれば、遊技球が入賞領域に進入したときに、始動時動作よりもさらに遊技者にとって有利な特定の態様で第1の状態となる特定遊技状態時動作が可変入賞球装置において行なわれるので、保持部で遊技球が保持されるかどうかについて遊技者の注目を集めることができるとともに、保持部で保持されている遊技球に対する遊技者の期待感をより一層向上させることができる。
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施の形態においては、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はこれに限らず、たとえばコイン遊技機およびスロットマシン等のその他の遊技機であってもよく、遊技領域に遊技球を打込んで遊技が行なわれる遊技機であればすべてに適用することが可能である。
図1は、本発明に係る遊技機の一例のパチンコ遊技機1の正面図である。パチンコ遊技機1は、本実施の形態で説明する第1例のパチンコ遊技機である。パチンコ遊技機1には、遊技領域7が形成された遊技盤6が取付けられている。ここでは図示を省略するが、パチンコ遊技機1の左側面側には、遊技者所有の記録媒体である遊技用カード(プリペイドカード)に記録されている遊技用価値としてのカード残高からの引落としに応じて遊技球を貸出すカードユニットが設けられている。このようなカードユニットでは、遊技者が、遊技用カードを挿入した状態で所定の貸球操作を行なうことにより、所定の貸出単位額分の残高がカード残高から減額されるとともに、その貸出単位額分の遊技球がパチンコ遊技機1の遊技球供給皿3に貸出される。遊技者が操作ノブ5を操作すると、打球供給皿3に貯留された遊技球(パチンコ玉)が1個ずつ発射されて遊技領域7内に打込まれる。
遊技領域7の中央には、枠体の中に変動表示装置9と所定の球振分け機構とが設けられて遊技に用いられる装置である遊技装置700が設けられている。変動表示装置9は、画像を表示する液晶表示器(LCD表示器)で構成され、図柄等の各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示(可変表示、更新表示ともいう)させる表示領域を有する表示装置である。
また、変動表示装置9では、演出用のキャラクタ等のその他の画像も表示される。ここで、キャラクタとは、変動表示装置9に表示される人間,動物,あるいは物等を表わす映像をいう。なお、変動表示装置9により変動表示される識別情報は、数字、文字、図形、模様、キャラクタ等の識別情報であれば、どのような識別情報であってもよく、数字のみ、文字のみ、図形のみ、模様のみ、キャラクタのみ、または、これらを適宜組合せたもの等であってもよい。この実施の形態では、特別図柄として数字の図柄が変動表示される例を説明する。
変動表示装置9では、特別図柄が変動表示される複数の変動表示部(左,中,右変動表示部)が画像上で設けられる。これら変動表示部では、左図柄,中図柄,右図柄と呼ばれる3つの特別図柄がスクロール等の所定の変動表示パターンで変動表示される。このような変動表示が開始された後、左図柄,中図柄,右図柄の3つの図柄がそれぞれ停止表示されることにより、変動表示の表示結果が導出表示される。変動表示装置9で特別図柄の変動表示が開始されるときには、左,中,右図柄の変動表示が一斉に開始される。その後、表示結果が導出表示されるときには、たとえば、左,右,中図柄の順に図柄が順次停止表示されていき、表示結果が導出表示される。このような変動表示の開始時から表示結果の導出表示時までの時間は、変動時間(変動表示時間)と呼ばれる。
なお、変動表示装置9は、液晶表示器に限らず、CRT(Cathode Ray Tube)、FED(Field Emission Display)、PDP(Plasma Display Panel)、ドットマトリクス、7セグメントLED等のLED(Light Emitting Diode)、エレクトロルミネッセンス、蛍光表示管等のその他の画像表示式の表示装置により構成されてもよい。また、変動表示装置9は、画像表示式の表示装置に限らず、外周に複数種類の図柄が描かれた回転ドラムを回転駆動する回転ドラム式等のその他の機械式の変動表示装置であってもよい。
遊技装置700においては、遊技球を受入れ可能(遊技球が進入可能)な球入口(図1では図示を省略し、図2に示す)と、受入れた遊技球を後述する保持部材により保持可能となるように排出する球出口とを有し、受入れた遊技球を遊技装置700内部の球振分け機構に誘導するための誘導経路が内部に形成された誘導部材71が上部に設けられている。球入口から進入した遊技球は、受入球検出スイッチ91により検出される。球振分け機構には、遊技球を保持可能な複数(たとえば、8つ)の保持部材66が同心円上に等間隔で配置される態様で取付けられた回転体である透明回転板60、および、遊技球を振分ける各種の経路が設けられた透明な樹脂製の振分けステージ900を含む。この振分けステージ900は、落下する遊技球を受ける機能および遊技球を振分ける機能を有する部材である。誘導部材71の球出口は、透明回転板60に向かって開口形成されている。誘導部材71の球出口に誘導された遊技球は、保持部材66に保持されるか、または、保持部材66に保持されずに落下する。遊技装置700の下方には、特別図柄の変動表示を始動させる遊技球を受入れ可能な始動口14を有する始動用電動役物14aが設けられている。
透明回転板60は、透明な樹脂により構成された円盤状の部材であり、変動表示装置9における表示領域の前面側において当該表示領域を覆う態様で設けられ、パチンコ遊技機1の正面側から当該透明回転板60を介して変動表示装置9の表示領域での表示が透視可能なように構成されている。透明回転板60は、パチンコ遊技機1の内部に設けられた回転板駆動モータ94により所定の回転速度(一定の回転速度)で周方向に回転(この例では、左回転)させられる。これにより、透明回転板60の保持部材66により保持された遊技球は、透明回転板60の回転にしたがって変動表示装置9の前で透明回転板60の周方向に移動させられることとなる。
また、透明回転板60の保持部材66により保持された遊技球は、透明回転板60の縁部側における所定位置に設けられた第1保持球検出センサ921および第2保持球検出スイッチ922によって検出される。各保持部材66は、遊技球を磁力により吸着して保持するための永久磁石よりなり、誘導部材71において保持部材66の移動経路上(前述の同心円上)の第1の位置(誘導部材71の球出口に臨む位置)に誘導された遊技球、および、振分けステージ900において保持部材66の移動経路上(前述の同心円上)の第2の位置(後述する保持出口722に臨む位置)に誘導された遊技球を吸着して保持することが可能である。
透明回転板60の保持部材66により保持された遊技球は、保持部材66の移動経路上において、遊技球を保持可能な位置として説明した前述の第1の位置および第2の位置のそれぞれの手前側の位置に設けられた永久磁石よりなる解除部材(図1では図示を省略し、図5等に示す)により保持が解除される。このため、保持部材66は、遊技球を保持できる2箇所の位置(前述の第1の位置および第2の位置)に、遊技球を保持したままの状態で移動して至ることはない。第1の位置の手前側(遊技装置700の上部)で保持が解除された遊技球は下方へ落下し、第2の位置の手前側(遊技装置700の下部)で保持が解除された遊技球は振分けステージ900により始動口14へ誘導される。
振分けステージ900には、落下してくる遊技球を誘導する経路として、始動口14へ誘導するように遊技装置700の下方へ排出する始動口誘導経路と、後述する始動口14へ誘導しないように遊技装置700の下方へ排出する始動口外誘導経路と、保持部材66の移動経路上で遊技球を保持部材66に吸着させることが可能な前述の第2の位置に誘導する保持誘導経路とが設けられている。また、振分けステージ900には、前述の第2の位置の手前側(遊技装置700の下部)で保持が解除された遊技球を始動口14へ誘導する解除球誘導経路が設けられている。これら複数の経路により、振分けステージ900において、遊技球が振分けられる。遊技装置700におけるその他の詳細な構成については、図2等を用いて後述する。
このような遊技装置700においては、変動表示装置9で行なわれる表示が、変動表示装置9の前面側で回転駆動される透明回転板60を介して視認可能であり、そのような表示が行なわれている前面側において、遊技球の振分けが行なわれることとなる。
始動用電動役物14aの下方に設けられた可変入賞球装置19の右側部には、複数種類の識別情報としての普通図柄を変動表示可能な普通図柄表示部10が設けられている。普通図柄表示部10は、当り図柄である○印を表示可能な当り表示器10aと、はずれ図柄である×印を表示可能なはずれ表示器10bとを含み、当り図柄とはずれ図柄とを交互に点灯表示することにより、普通図柄を変動表示する。変動表示装置9の下方には、特別図柄の変動表示を始動させる遊技球を受入れ可能な始動口14を有する始動用電動役物14aと、普通図柄の変動表示を始動させる遊技球を受入れ可能な通過口11とが設けられている。
通過口11に遊技球が進入すると、ゲートスイッチ12により遊技球の通過(始動通過という)が検出され、それに応じて、乱数値となる数値データが抽出され、通過記憶データとして、後述するRAM55に記憶される。通過記憶データの記憶個数には上限値(たとえば、4つ)が設定されており、上限値に達しない状態で始動通過が検出されると普通図柄の変動表示の実行条件が成立して始動通過が有効となるが、上限値に達した状態で始動通過が検出されると実行条件が成立せず始動通過が無効となる。通過記憶データに基づき普通図柄の変動表示を開始させることができる開始条件(普通図柄の変動表示が実行中でないこと)が成立すると、普通図柄の変動表示が開始される。これにより、通過記憶データが複数記憶されたときには、それぞれのデータに基づいて普通図柄の変動表示が順次実行されていく。開始条件が未成立の通過記憶データの個数は、可変入賞球装置19の左側部に設けられた通過記憶表示器15でのLEDの点灯数により表示される。
始動通過記憶データの値が所定の当り判定値と合致するときには、普通図柄の当りと判定され、当り図柄が普通図柄の表示結果として導出表示される。一方、始動通過記憶データの値が当り判定値と合致しないときには、普通図柄のはずれと判定され、はずれ図柄が普通図柄の表示結果として導出表示される。
始動用電動役物14aは、ソレノイド16によって駆動される左右一対の可動片の開閉によって開閉可能である。始動用電動役物14aは、普通図柄の変動表示結果が当りとなった場合に始動口14に遊技球が進入しやすい開成状態となり、始動用電動役物14aは、開成状態となってから所定の開放期間が経過すれば、遊技球が入賞しなくても閉成状態に戻る。この場合の閉成状態では、遊技球が1個分進入可能な領域が始動用電動役物14aにおいて確保されており、遊技装置700から始動口14に向けて誘導されて来た遊技球が進入可能とされる。
始動口14に遊技球が進入すると、始動口スイッチ17により遊技球(始動入賞球)が検出され、それに応じて、乱数値となる数値データ(大当り判定用のランダムカウンタのカウント値)が抽出されて始動入賞記憶データとして後述するRAM55に記憶される。このような始動入賞記憶データは、記憶順番(抽出順番)を特定可能に記憶される。また、始動入賞記憶データは、保留記憶データとも呼ばれる。始動入賞記憶データの記憶個数には上限値(4つ)が設定されており、上限値に達しない状態で始動入賞が検出されると特別図柄の変動表示の実行条件が成立して始動入賞が有効となるが、上限値に達した状態で始動入賞が検出されると実行条件が成立せず始動入賞が無効となる。始動入賞記憶データに基づき特別図柄の変動表示を開始させることができる開始条件(始動入賞記憶データがある状態で、特別図柄の変動表示がなされておらず、かつ大当り遊技状態中でもない場合)が成立するごとに始動入賞記憶データが1つずつ読出されて、特別図柄の変動表示が開始される。これにより、始動入賞記憶データが複数記憶されたときには、それぞれのデータに基づいて特別図柄の変動表示が順次実行され、始動入賞記憶データが消化されていく。開始条件が未成立の始動入賞記憶データの個数は、変動表示装置9において画像により表示される。
読出された始動入賞記憶データの値が所定の大当り判定値と合致するときには、特別図柄の変動表示結果が大当りと判定され、特定の識別情報の組合せ(特定の表示態様)としての大当り図柄の組合せ(たとえば「777」等のゾロ目。)が表示結果として導出表示される。一方、読出された始動入賞記憶データの値が大当り判定値と合致しないときには、変動表示結果がはずれと判定され、はずれ図柄の組合せ(たとえばゾロ目以外の図柄の組合せ)が表示結果として導出表示される。
始動用電動役物14aの下方には、遊技球が入賞可能な大入賞口18と、大入賞口18を開閉する開閉板20とを備えた可変入賞球装置19が設けられている。特別図柄の変動表示結果が大当り図柄の組合せとなると、特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御され、可変入賞球装置19の開閉板20が、遊技者に不利な第2の状態である閉状態から遊技者に有利な第1の状態である開状態に制御される。開閉板20の駆動は、ソレノイド21によって行なわれる。
可変入賞球装置19における大入賞口18の内部には、特定入賞領域と通常入賞領域とが設けられている。特定入賞領域に進入した遊技球は、V入賞球と呼ばれ、Vカウントスイッチ22により検出された後、カウントスイッチ23により検出される。通常入賞領域に進入した遊技球は、カウントスイッチ23のみにより検出される。
大当り遊技状態の可変入賞球装置10において、大入賞口18が開口した第1の状態で、大入賞口18に進入した遊技球の数が所定個数(たとえば10個)に達したとき、または所定期間(たとえば30秒間)経過したときのうちのいずれか早い方の条件が成立したときには、第1の状態が一旦終了して開閉板20が閉成し、第2の状態に制御される。そして、可変入賞球装置19が第1の状態となっている期間中に進入した遊技球が特定入賞領域に入賞し、Vカウントスイッチ22により検出されたことを条件として、その回における可変入賞球装置19の第1の状態が終了して第2の状態となった後、再度開閉板20が開成されて、可変入賞球装置19を第1の状態にする繰返し継続制御が実行される。繰返し継続制御の実行上限回数は、たとえば16回と定められている。繰返し継続制御において、可変入賞球装置19が第1の状態にされている状態はラウンドと呼ばれる。
また、特別図柄の変動表示結果が特定の表示態様(大当り図柄の組合せ)のうちの予め定められた特別の表示態様(たとえば、奇数のゾロ目。以下、確変大当り図柄の組合せともいう)となると、大当り遊技状態の終了後において、大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な特別遊技状態としての確率変動状態(以下、確変状態という)に制御される。確変状態は、確率向上状態ともいい、大当りとなる確率が変動して通常遊技状態(大当り遊技状態および確変状態以外の遊技状態)よりも向上した(高くなった)状態である。確変状態は、次回の大当りが発生するまで継続される。確変大当り図柄以外の非確変大当り図柄による大当りは非確変大当りと呼ばれる。確変大当り図柄による大当りは確変大当りと呼ばれる。確変状態は、後述する遊技制御用マイクロコンピュータ53の確率変動制御機能により実現される。
また、特別図柄の変動表示中においては、たとえばまだ中図柄の表示結果が確定していない段階で左図柄と右図柄とが同じ図柄に揃ったようなリーチ状態(リーチ態様、リーチ表示態様ともいう)が発生する場合がある。ここで、リーチとは、複数の表示領域(変動表示領域、変動表示部)における一部の表示領域において表示結果がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示領域の表示結果が特定表示結果の組合せ(大当り図柄の組合せ)となる条件を満たしている表示状態をいう。また、リーチとして定義されるもののうちには、複数の表示領域のすべてで特定表示結果の組合せを保持した状態で変動表示を行なっている所謂全回転リーチも含まれる。また、リーチとして定義されるもののうちには、複数の表示領域のすべてで特定表示結果の組合せを保持した状態が表示されているが、表示結果が未だ確定していない表示状態としてのリーチも含まれる。また、リーチの中には、それが出現すると、通常のリーチに比べて、大当りが発生しやすいように設定されたものがある。このような特別(特定)のリーチをスーパーリーチという。
また、特別図柄の変動表示中においては、表示結果が大当り図柄の組合せとなるときに、特別図柄を非確変大当り図柄の組合せで一旦仮に停止(たとえば、図柄が更新されていない状態で揺動している状態等であり、以下、仮停止という)させた後、特別図柄が再度変動表示され、その後、表示結果として、最終的に確定した非確変大当り図柄の組合せまたは確変大当り図柄の組合せを表示する再変動表示が行なわれる場合がある。この再変動表示においては、表示結果が大当り図柄の組合せとなるときに、確変大当り図柄となるか非確変大当り図柄となるかという楽しみを遊技者に与えることができる。
遊技領域7には、一般入賞口である入賞口24および装飾ランプ25等の他の構造物も設けられている。遊技領域7の下端部には、どの入賞口にも入賞しなかった遊技球をアウト球として回収するアウト口26が設けられている。遊技領域7の外周には遊技効果LED42等の各種ランプが設けられている。遊技領域7の上部の左右には効果音等の音を発生するスピーカ41,41が設けられている。
図2は、遊技装置700における前部枠側の構成を示す斜視図である。図2については、図1で説明したものと同じものに同一の参照番号を付し、その説明を繰返さない(以下の各図面の説明についても同様である)。
遊技装置700を構成する構造物は、透明回転板60の前部側において遊技球の振分け構造等の構造物が設けられた枠体である前部枠701と、透明回転板60の後部側において透明回転板60の駆動装置および変動表示装置9等の構造物が設けられた枠体である後部枠702とに大きく分けられる。
図2においては、遊技装置700のうち、前部枠701を構成する部分が主に示されている。誘導部材71の上面側には、球入口710と、球入口710から進入した遊技球を検出する受入球検出スイッチ91とが設けられている。前部枠701においては、誘導部材71の左右両側に、前部枠701の上半分を覆う態様で覆部703が設けられており、遊技装置700の上方から流下してくる遊技球は、球入口710からのみ、遊技装置700の内部に受入れられる。
誘導部材71では、移動して来る保持部材66により遊技球が保持可能な位置に球出口(誘導部材71の裏面側にあり、図5等において具体的に示す)が設けられており、前述の球入口710から球出口まで遊技球を誘導する経路が内部に設けられている。前述の球出口に遊技球が誘導されてきたときに、球出口に臨む位置に保持部材66が丁度移動して来たときには、遊技球が磁力により保持部材66に吸着される。一方、前述の球出口に遊技球が誘導されてきたときに、球出口に臨む位置に保持部材66が移動して来ていないときには、遊技球が保持部材66に吸着されずに下方に落下する。また、保持部材66の移動経路上において、誘導部材71の球出口の手前側に設けられた解除部材によって保持が解除された遊技球も、下方へ落下する。
振分けステージ900は、透明の樹脂により構成された振分け手段であって、誘導部材71において保持部材66により保持されずに落下してきた遊技球を受ける機能および遊技球を振分ける機能を有するステージ状の領域(部材)である第1ステージ72と、誘導部材71の球出口の手前側に設けられた解除部材によって保持が解除されて落下してきた遊技球を受ける機能および遊技球を振分ける機能を有するステージ状の領域(部材)である第2ステージ73とを含む。振分けステージ900において、第1ステージ72は正面から見て左側に設けられ、第2ステージ72は正面から見て右側に設けられる。第1ステージ72と第2ステージ73とは一体形成されている。なお、第1ステージ72と第2ステージ73とは別体で形成されていてもよい。
第1ステージ72は、中央部において、落下してくる遊技球の衝撃を緩和するための部材としてゴム製の緩衝部材720が設けられている。そして、第1ステージ72において、正面から見て左端部には、遊技球を始動口14へ誘導しないように遊技装置700の下方へ排出するための位置としての排出口723と、その排出口723に遊技球を誘導する経路(排出口723に向かって下る経路)とが設けられている。一方、第1ステージ72において、正面から見て右端部には、保持部材66の移動経路上で保持部材66に遊技球を吸着させることが可能となる位置としての保持出口722(第2ステージ73の裏側に存在する)と、その保持出口722に遊技球を誘導する経路(保持出口722に向かって下る経路)とが設けられている。第1ステージ72に落下した遊技球は、排出口723と保持出口722とのいずれかに振分けられる。このように、第2ステージ73は、遊技球を受ける機能および遊技球を振分ける機能を有する。
また、第2ステージ73は、中央部において、落下してくる遊技球の衝撃を緩和するための部材としてゴム製の緩衝部材730が設けられている。そして、第2ステージ73において、正面から見て左端部には、前方へ張出した態様で形成されており、落下して来た遊技球を始動口14へ誘導するように遊技装置700の下方へ排出するための位置としての落下球入賞誘導口731と、その落下球入賞誘導口731に遊技球を誘導する経路(落下球入賞誘導口731に向かって下る経路)とが設けられている。一方、第2ステージ73において、正面から見て右端部には、遊技球を始動口14へ誘導しないように遊技装置700の下方へ排出するための位置としての排出口732(排出口732に向かって下る経路)と、その排出口732に遊技球を誘導する経路(排出口732に向かって下る経路)とが設けられている。第2ステージ73に落下した遊技球は、落下球入賞誘導口731と排出口732とのいずれかに振分けられる。このように、第1ステージ72は、遊技球を受ける機能および遊技球を振分ける機能を有する。
また、前部枠701の下部には、保持部材66の移動経路上において保持出口722の手前側の位置で保持部材により遊技球の保持状態を解除された遊技球(解除球)を始動口14へ誘導する解除球入賞誘導口800が設けられている。
また、前部枠701には、透明回転板60において透明回転板60の回転にしたがって移動する保持部材66が正面側から視認可能となるような範囲の広さで矩形状に形成された窓部704が設けられている。この窓部704において、正面から見て左側の側壁での上部の所定位置には、第1保持球検出センサ921が収納される開口部741が設けられている。第1保持球検出センサ921が、この開口部741に臨む態様で設けられている。また、窓部704において、正面から見て右側の側壁での下部の所定位置には、第2保持球検出センサ922が収納される開口部742が設けられている。第2保持球検出センサ922が、この開口部742に臨む態様で設けられている。第1保持球検出センサ921および第2保持球検出センサ922は、ともに、発光部および受光部を有し、発光部から発光した光が、対応する開口部に臨む位置に保持部材66により保持されて来た遊技球から反射し、その反射光が受光部により検出されたときに、遊技球が保持されていることを検出する手段である。
以上のように構成された前部枠701は、遊技盤6に設けられた矩形状の開口部が窓部704と重なるような態様で位置決めされて、遊技盤6の表面側に取付けられる。
次に、後部枠702について説明する。図3は、遊技装置700における後部枠702側の構成を示す斜視図である。
後部枠702は、中央部において表示領域が臨む態様で変動表示装置9が取付けられる矩形状の開口部754が設けられている。この開口部754において表示領域90が臨む態様で変動表示装置9が複数のビス901により取付けられる。透明回転板60の後面側には、内歯車61が複数のビス902により取付けられる。内歯車61は、外径が透明回転板60の径とほぼ同じである。
複数の保持部材66は、前述の同心円上において、所定の中心角度ごと(この例では、45度ごと)に1つ配設されていることにより、前述の同心円上で等角度間隔で配置されている。また、各保持部材66の位置を検出するために、複数の保持部材66のそれぞれが設けられた中心角度ごとに、内歯車61の周縁部において外側に突出した突起部610が複数設けられている。これにより、各突起部610がある位置と、透明回転板60の中心との結ぶ線上に各保持部材66が存在することとなっている。
開口部754の右側方には、内歯車61と噛合う所定径の平歯車940が駆動軸に取付けられた回転板駆動モータ94が設けられている。回転板駆動モータ94は、後部枠702の後面側に位置し、平歯車940は、後部枠702の後面側に位置する。また、後部枠702の前面側において、開口部754の四隅それぞれの近傍には、透明回転板60を周縁部の外側で支持するための支持軸751が設けられている(4本設けられている)。各支持軸751には、一般的なプーリーと同様の溝部を有するローラ部材である支持ローラ752がビス903により回転可能な態様で取付けられている。この場合には、4つの支持ローラ752の溝部内に、内歯車61が取付けられた透明回転板60の周縁部が収まり、透明回転板60が4つの支持ローラ752によって外側から回転可能に支持された態様で、透明回転板60が回転可能となっている。このように支持ローラ752によって支持された透明回転板60は、回転板駆動モータ94の駆動によって回転する平歯車940の回転力が内歯車61に伝達されることにより、支持ローラ752によって支持された状態で回転駆動される。そのとき、支持ローラ752は、透明回転板60の回転にしたがって回転する。
また、後部枠702において、後部枠702に取付けられた透明回転板60の最上部に相当する位置、すなわち、透明回転板60における回転中心の直上の周端部に相当する位置には、透明回転板60の回転位置を検出するための回転位置検出センサ93が設けられている。回転位置検出センサ93は、後部枠702に対して複数のビス904により取付けられる。この回転位置検出センサ93は、前述の内歯車61に形成された突起部610が通過可能な検出領域を有し、その検出領域内で突起部610の存在が検出されたときに、検出信号がオン状態となる。回転位置検出センサ93が設けられた位置は、誘導部材71の球入口から内部に進入した遊技球が検出されてから誘導部材71の球出口に到達するまでの時間と、透明回転板60の回転速度(一定速度)と、保持部材66の移動経路とに基づいて、誘導部材71の球入口から内部に進入した遊技球が検出されたときにおいて、その後、その遊技球が誘導部材71の球出口に達するときに丁度保持部材66が球出口に達するようになる位置を透明回転板60の回転位置を演算により解析して求め、その解析結果に基づいて予め設定された位置である。このため、誘導部材71に遊技球が進入したことが受入球検出スイッチ91により検出されたときに、回転位置検出センサ93によりいずれかの突起部610が検出されていれば、検出された遊技球が保持部材66により保持されるということが判定できる。言い換えると、回転位置検出センサ93は、誘導部材71に遊技球が進入したときに、透明回転板60の回転位置が、その遊技球を保持部材66により保持可能な位置にあることを検出するための検出手段でもある。
以上のように構成された後部枠702は、透明回転板60の前面が図2に示す前部枠701の窓部704に臨む態様で、遊技盤6の裏面側に取付けられる。
次に、遊技装置700の構成を詳細に説明する。図4は、振分けステージ900の平面図である。図4においては、(a)に第1ステージ72での遊技球の振分け態様が示され、(b)に第2ステージ73での遊技球の振分け態様が示される。
図4を参照して、第1ステージ72には、周囲に遊技球の飛出しを防ぐための仕切り壁725が設けられている。これにより、第1ステージ72に入った遊技球は、基本的に、排出口723および保持出口722以外の領域からは外に出ない。また、第2ステージ73には、周囲に遊技球の飛出しを防ぐための仕切り壁735が設けられている。これにより、第2ステージ73に入った遊技球は、基本的に、落下球入賞誘導口731および排出口732以外の領域からは外に出ない。
図4の(a)に示されるように、第1ステージ72においては、緩衝部材720上に落下した遊技球Pが、保持出口722または排出口723に誘導される。第1ステージ72における保持出口722は、第2ステージ73の緩衝部材730が設けられた位置の裏側に設けられている。保持出口722に誘導された遊技球Pは、図中に示すように透明回転板60の前面に当接する。そして、保持出口722の位置まで保持部材66が下方から移動して来たら、保持出口722に誘導されている遊技球Pがその保持部材66により吸着されて保持され、上方へ移動していく。
また、図4の(b)に示されるように、第2ステージ73においては、緩衝部材730上に落下した遊技球Pが、落下球入賞誘導口731または排出口732に誘導される。このように緩衝部材730上に落下する遊技球Pは、前述した第1ステージ72の保持出口722に誘導されて保持部材66により保持された後に保持状態を解除された遊技球である。
次に、遊技装置700における解除部材および誘導部材71の球出口の位置を説明する。図5は、遊技装置700の正面図である。
保持部材66の移動経路上において保持出口722の手前側の位置で遊技球の保持状態を解除する解除部材661は、解除球入賞誘導口800の上方に設けられている。解除部材661により保持状態を解除された遊技球は、解除球入賞誘導口800まで誘導され、解除球入賞誘導口800から始動口14へ向けて排出される。
また、誘導部材71の球出口711は、正面から見て球入口710よりも中心から左側(正面から見て左側)に偏在した位置において、透明回転板60の方を向いて開口形成されている。このような球出口711の手前側の位置で遊技球の保持状態を解除する解除部材662は、第2ステージ73の上方に設けられている。解除部材662により保持状態を解除された遊技球は、第2ステージ73上に落下する。
次に、遊技装置700における要部の構造を断面図を用いて説明する。図6は、図5のA−A線による遊技装置700の断面図である。
図6を参照して、後部枠702において、透明回転板60は、保持部材66により保持されずに落下する遊技球Pが保持部材66により保持されている遊技球に当らないように設定された角度で、鉛直方向に対して上部が前方へ傾斜する態様で前傾して設けられている。つまり、4組の支持軸751および支持ローラ752は、このように設定された角度で透明回転板60を支持可能な態様で設けられている。
誘導部材71の球出口711と、球出口711が臨む透明回転板60との間には遊技球が1個通ることが可能な隙間が設けられており、球出口711に誘導された遊技球は、そのような隙間を通って下方へ落下する。遊技球が球出口711に誘導されたときに、丁度保持部材66が球出口711の位置まで移動して来ているときには、遊技球が保持部材66に吸着されて保持され、その後、下方へ移動させられて行く。一方、遊技球が球出口711に誘導されたときに、保持部材66が球出口711の位置まで移動して来ていないときには、遊技球が保持部材66に吸着されずに、第1ステージ72上に向けて落下する。
図7は、図5のB−B線による遊技装置700の断面図である。図7を参照して、第2ステージ73において落下球入賞誘導口731に誘導された遊技球Pは、落下球入賞誘導口731から始動口14へ向けて落下する。また、振分けステージ900における第1ステージ72および第2ステージ73の下部には、誘導部材71の球出口711において保持部材66に保持されて遊技装置700の下部まで移動し、解除部材661により保持状態を解除された遊技球Pを受けて解除球入賞誘導口800まで誘導する部材よりなる解除球誘導経路801が設けられている。解除部材661は、保持部材66よりも磁力が強い磁石であり、後部枠702の下部において、保持部材66の移動経路に臨む態様で透明回転板60から所定距離だけ離れた位置に設けられている。
遊技球Pを保持した保持部材66が解除部材661の前を通るときには、保持されていた遊技球Pが、解除部材661の強い磁力により解除部材661の方に引寄せられて保持部材66から外れることにより、解除部材661の前で遊技球の保持状態が解除される。また、保持状態が解除された遊技球Pは、解除部材661の方に引寄せられるのであるが、解除部材661が透明回転板60から離れた位置にあるので、保持状態が解除された遊技球Pは、重力が透明回転板60上に及ぶ解除部材661の磁力よりも強いことにより、解除球誘導経路801上に落下し、解除球入賞誘導口800まで誘導される。解除球入賞誘導口800に誘導された遊技球は、解除球入賞誘導口800から始動口14へ向けて落下する。
このように、誘導部材71において透明回転板60の保持部材66に遊技球Pが保持された場合には、解除部材661により保持状態を解除された後に、その遊技球が解除球入賞誘導口800まで誘導されて解除球入賞誘導口800から始動口14へ向けて排出されるため、保持部材66により保持された遊技球に対する遊技者の入賞への期待感を高めることができる。
図8は、図5のC−C線による遊技装置700の断面図である。図8を参照して、前述したように、第1ステージ72において保持出口722まで誘導された遊技球Pは、透明回転板60に当接し、移動して来た保持部材66により吸着されて保持され、上方へ移動させられる。解除部材662は、保持部材66よりも磁力が強い磁石であり、後部枠702の上部において、保持部材66の移動経路に臨む態様で、透明回転板60から所定距離だけ離れた位置に設けられている。この解除部材662は、前述の解除部材661と同様の原理により、前述のように上方へ移動されて来た保持部材66に保持された遊技球の保持状態を解除する。そのように保持状態を解除された遊技球Pは、第2ステージ73上に向けて落下する。
次に、遊技装置700内に進入した遊技球が解除球入賞誘導口800から排出されるときの遊技装置700の状態の例を説明する。図9は、遊技装置700内に進入した遊技球が解除球入賞誘導口800から排出されるときの遊技装置700の状態を示す遊技装置700の正面図である。図9においては、時間経過に応じて変化する遊技装置700の状態が(a)〜(d)に示されている。
(a)を参照して、透明回転板60は、図中の矢印により示される回転方向(左回転方向)に一定速度で回転している。誘導部材71に遊技球が進入したことが受入球検出スイッチ91により検出されたときに、回転位置検出センサ93によりいずれかの突起部610が検出されていれば、検出された遊技球が保持部材66により保持されるということが、後述する遊技制御用マイクロコンピュータにより判定される。このように遊技球が保持部材66により保持されるという旨の判定がされたときには、「磁石につくよ!」というメッセージが変動表示装置9により表示されることにより、遊技球が保持部材66により保持されると予想される旨が報知される。以下、このような報知を保持予想報知と呼ぶ。また、図示を省略しているが、変動表示装置9においては、特別図柄が表示領域内の所定位置で表示され、始動口14への始動入賞に応じて変動表示される。このような保持予想報知の表示が行なわれる場合、特別図柄は、変動表示装置9において保持予想報知の表示と重ならないような位置で表示される。
次に、(b)を参照して、遊技球が保持部材66により保持されて第1保持球検出センサ921の位置に達すると、その遊技球Pが第1保持球検出センサ921により検出される。保持された遊技球Pが第1保持球検出センサ921により検出されると、(b),(c)に示されるように、そのときから、遊技球Pが解除部材661により保持状態を解除されるときまでの期間中において、変動表示装置9において、その検出された遊技球の位置を追跡して、その遊技球の背後の表示領域を星形に光らせるような演出画像101を表示する演出表示としての第1保持球演出表示が行なわれる。
そして、(d)を参照して、保持部材66により保持された遊技球Pが解除部材661の位置に達すると、遊技球Pの保持状態が解除され、遊技球Pが解除球入賞誘導口800から始動口14へ向けて排出される。この場合は、基本的に、遊技球Pが始動口14へ進入する。
次に、遊技装置700内に進入した遊技球が第1ステージ72において排出口723から排出されるときの遊技装置700の状態の例を説明する。図10は、遊技装置700内に進入した遊技球Pが第1ステージ72において排出口723から排出されるときの遊技装置700の状態を示す遊技装置700の斜視図である。図10においては、時間経過に応じて変化する遊技装置700の状態が(a),(b)に示されている。
(a)を参照して、誘導部材71において遊技球Pが保持部材66により保持されなかったときには、遊技球Pが第1ステージ72上に落下する。そして、第1ステージ72上で遊技球が排出口723側へ転がったときには、(b)に示すように、遊技球Pが、排出口723まで誘導されて排出口723から排出される。この場合は、基本的に、遊技球Pが始動口14へ進入しない。
次に、遊技装置700内に進入した遊技球Pが第2ステージ73において落下して球入賞誘導口731から排出されるときの遊技装置700の状態の例を説明する。図11は、遊技装置700内に進入した遊技球Pが第2ステージ73において落下して球入賞誘導口731から排出されるときの遊技装置700の状態を示す遊技装置700の斜視図である。図11においては、時間経過に応じて変化する遊技装置700の状態が(a)〜(d)に示されている。
(a)を参照して、誘導部材71において遊技球Pが保持部材66により保持されなかったときには、遊技球Pが第1ステージ72上に落下する。そして、第1ステージ72上で遊技球Pが保持出口722側へ転がったときには、(b)に示すように、遊技球Pが、保持出口722まで誘導されて、移動して来た保持部材66により保持されて、上方へ移動する。
そして、(b)に示されるように遊技球Pが保持部材66により保持されて第2保持球検出センサ922の位置に達すると、その遊技球Pが第2保持球検出センサ922により検出される。保持された遊技球Pが第2保持球検出センサ922により検出されると、(b),(c)に示されるように、そのときから、遊技球Pが解除部材662により保持状態を解除されるときまでの期間中において、変動表示装置9において、その検出された遊技球Pの位置を追跡して、その遊技球の背後の表示領域を星形に光らせるような演出画像102を表示する演出表示としての第2保持球演出表示が行なわれる。
そして、(c)を参照して、保持部材66により保持された遊技球Pが解除部材662の位置に達すると、遊技球Pの保持状態が解除され、遊技球Pが第2ステージ73上に落下する。第2ステージ73上で遊技球Pが落下球入賞誘導口731側へ転がったときには、(d)に示すように、遊技球Pが、落下球入賞誘導口731まで誘導されて、落下球入賞誘導口731から始動口14へ向けて排出される。この場合は、基本的に、遊技球Pが始動口14へ進入する。
このように、誘導部材71において透明回転板60の保持部材66に遊技球が保持されなかった場合であっても、遊技球が、保持出口722まで誘導されて保持部材66により保持されて上方へ移動したときには、その後、その遊技球が落下した後、落下球入賞誘導口731まで誘導されて、落下球入賞誘導口731から始動口14へ向けて排出される場合もあるため、保持出口722において保持部材66により保持された遊技球に対する遊技者の入賞への期待感を高めることができる。
次に、遊技装置700内に進入した遊技球Pが第2ステージ73において排出口732から排出されるときの遊技装置700の状態の例を説明する。図12は、遊技装置700内に進入した遊技球が第2ステージ73において排出口732から排出されるときの遊技装置700の状態を示す遊技装置700の斜視図である。図12においては、時間経過に応じて変化する遊技装置700の状態が(a)〜(d)に示されている。
(a),(b)の状態は、図11に示した(a),(b)の状態と同様である。そして、(c)を参照して、保持部材66により保持された遊技球Pが解除部材662の位置に達すると、遊技球Pの保持状態が解除され、その遊技球Pが第2ステージ73上に落下する。第2ステージ73上で遊技球Pが排出口732へ転がったときには、(d)に示すように、遊技球Pが、排出口732まで誘導されて、排出口732から排出される。この場合は、基本的に、遊技球Pが始動口14へ進入しない。
次に、パチンコ遊技機1の制御回路について説明する。図13は、パチンコ遊技機1における主な制御基板を含む制御回路の構成の一例を示すブロック図である。遊技制御基板31、演出制御基板80、および、払出制御基板37のそれぞれには、制御用のマイクロコンピュータ等が搭載されている。
払出制御基板37では、球払出装置97が接続され、各種入賞に応じた景品球の払出し等の球の払出しが払出制御用マイクロコンピュータ370により制御される。演出制御基板80では、スピーカ41よりなる音出力手段と、遊技効果LED42、普通図柄表示部10(10a,10b)、および、通過記憶表示器15等の発光手段と、変動表示装置9よりなる表示手段と、回転板駆動モータ94よりなる駆動手段とを含む各種装置が接続され、これらが演出制御用マイクロコンピュータ81により制御される。
遊技制御基板31には、遊技制御用のプログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ53、スイッチ回路58、ソレノイド回路59、情報出力回路64、初期リセット回路65、および、アドレスデコード回路67が設けられている。
遊技制御用マイクロコンピュータ53は、遊技制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用されるRAM55、遊技制御用のプログラムに従って制御動作を行なうCPU56、および、I/Oポート57を含む。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、CPU56が、ROM54から遊技制御用プログラムを読出し、そのプログラムをタイマ割込みに従って定期的(たとえば2msec毎)に先頭から繰返し実行することにより、各種の遊技制御を実行する機能を有する。スイッチ回路58は、接続されている各種検出器等のスイッチからの信号を遊技制御用マイクロコンピュータ53に与える回路であり、ゲートスイッチ12等のスイッチが接続されている。ソレノイド回路59は、前述したソレノイド16,21を遊技制御用マイクロコンピュータ53からの指令に従って駆動する回路である。
遊技制御用マイクロコンピュータ53は、各種検出器から検出信号を受けて検出された状態を認識する機能を有し、パチンコ遊技機1の状態を把握して前述した遊技が行なえるように、制御対象の各種機器を駆動する制御を行なう。遊技制御用マイクロコンピュータ53から演出制御用マイクロコンピュータ81および払出制御用マイクロコンピュータ370のそれぞれには、各マイクロコンピュータが実行する制御内容を指令する指令情報(制御信号)の一例である制御コマンドが送信される。このように、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、制御コマンドを送信する機能(コマンド送信手段)を有している。演出制御用マイクロコンピュータ81には、演出制御基板80に接続された機器を制御するための制御コマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ81は、受信した制御コマンドに応じて、変動表示装置9での変動表示等の各種表示制御(始動入賞記憶数の表示も含む)、発光手段による発光制御、および、音出力手段による音制御を行なう。また、回転板駆動モータ94は、一定の回転速度で透明回転板60を駆動し続けるものであるため、遊技制御用マイクロコンピュータ53から演出制御用マイクロコンピュータ81に回転板駆動モータ94の制御を指示する制御コマンドは特に送信されない。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ81は、パチンコ遊技機1の電源電力の供給が開始されると、電源電力の供給が断たれるまで、一定の回転速度で透明回転板60を駆動し続ける制御を行なう。
演出制御用マイクロコンピュータ81には、演出制御用のプログラム等を記憶するROM82、ワークメモリとして使用されるRAM83、演出制御用のプログラムに従って制御動作を行なうCPU84、画像表示用のIC(集積回路)であるVDP(Video Display Processor )85、画像表示のための作業領域として用いられるVRAM(Video Random Access Memory)86、および、画像データを記憶したキャラクタROM87が設けられている。CPU84からVDP85には、画像表示を命令するための命令データが与えられる。命令データはROM82において画像表示の種類ごとに格納されており、必要に応じて読出され、VDP85に与えられる。VDP85は、与えられた命令データに従った画像表示をするために、画像データが記憶されたキャラクタROM87から必要なデータを読出し、読出したデータに従って変動表示装置9に表示するための画像データを生成し、その画像データをVRAM86に格納する。VRAM86内の画像データは、RGB信号に変換されて、変動表示装置9へ与えられる。これにより、変動表示装置9において、特別図柄の変動表示等の各種表示が行なわれる。
制御コマンドの送信は、次のように行なわれる。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、特別図柄の変動表示に際して、次のような制御コマンドを送信する。変動表示を開始する段階において、特別図柄の変動パターン(変動時間を含む)を指定するとともに変動表示の開始を指示するコマンドである変動パターンコマンドが送信される。その後、直ちに変動表示される各特別図柄の予定停止図柄を指定する停止図柄コマンドが送信される。変動表示の開始後、コマンドにより指定した変動時間が経過した時には、変動表示の停止を指定する全図柄停止コマンドが送信される。このような変動時間は、変動表示が行なわれるごとに変動時間タイマにより管理される。また、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、変動表示の実行条件が成立した段階において、現在の始動入賞記憶数を示す始動入賞記憶数コマンドを送信する。この始動入賞記憶数コマンドは、変動表示装置9において始動入賞記憶数を表示するために用いられる。
また、前述したような保持予想報知を行なうときには、変動表示装置9において保持予想報知のための表示をすることを指示する保持予想報知コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ53が送信する。また、前述したような第1保持球演出表示を行なうときには、変動表示装置9において第1保持球演出表示をすることを指示する第1保持球演出表示コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ53が送信する。また、前述したような第2保持球演出表示を行なうときには、変動表示装置9において第2保持球演出表示をすることを指示する第2保持球演出表示コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ53が送信する。また、普通図柄表示部10での普通図柄の変動表示を制御するときには、普通図柄の変動表示内容を指示する制御コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ53が送信する。
演出制御用マイクロコンピュータ81では、前述したような変動表示に関する演出制御コマンドを受信した場合に、そのコマンドにより指定される表示による演出を実行する制御を行なうとともに、表示態様と予め関係付けられた効果音等の音を音出力手段としてのスピーカ41から出力させる制御、および、表示態様と予め関係付けられた発光パターンで遊技効果ランプ42等の発光手段を発光させる制御を行なう。また、演出制御用マイクロコンピュータ81では、前述したような普通図柄の変動表示に関する制御コマンドを受信した場合に、そのコマンドにより指定される表示による演出を普通図柄表示部10において実行する制御を行なうとともに、その表示態様と予め関係付けられた効果音等の音を音出力手段としてのスピーカ41から出力させる制御、および、その表示態様と予め関係付けられた発光パターンで遊技効果ランプ42等の発光手段を発光させる制御を行なう。
なお、図13においては、表示制御機能、音制御機能、および、発光制御機能を1つのマイクロコンピュータの機能に含ませる例を示したが、これに限らず、これらの機能をそれぞれ別のマイクロコンピュータに設け、そのマイクロコンピュータ別に、遊技制御用マイクロコンピュータ53が、表示制御、音制御、およびランプ制御のそれぞれのコマンドを送信し、そのコマンドを受信した各マイクロコンピュータが、コマンドに応じて各種制御をしてもよい。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ53の制御機能として、大当りにするか否かを判定する大当り判定機能、確変状態にするか否かを判定する確変判定機能、リーチ状態とするか否かを判定するリーチ判定機能、特別図柄の変動表示での変動パターンを決定する変動パターン決定機能、および、特別図柄の予定停止図柄を決定する停止図柄決定機能を説明する。
大当りとするか否かは、大当り判定用のランダムカウンタの値を用いた抽選によりランダムに判定される。このランダムカウンタは、所定の計数範囲内でカウントアップと初期化とを繰返す機能を有するカウンタである。また、以下に示す各種ランダムカウンタも、この大当り判定用のランダムカウンタと同様の機能を有するものである。このランダムカウンタでは、有効な始動入賞の検出に応じてカウント値が抽出される。その抽出値は、始動入賞記憶データとしてRAM55に記憶される。抽出されるカウント値は、抽出タイミングがランダムであるため、乱数値となる。なお、以下に示すその他のランダムカウンタも、同様の理由により、乱数値を発生させることができる。大当り判定では、始動入賞記憶データとして記憶された抽出値と、所定の大当り判定値とが一致した場合に大当りとすることが決定され、それらが一致しない場合にはずれとすることが決定される。大当り判定は、変動表示の実行条件の成立時と、変動表示の開始条件の成立時とにそれぞれ行なわれる。確変状態以外の低確率状態では大当り判定値が1個設定され、確変状態では大当り判定値が複数個設定されることにより、確変状態で大当りの発生確率が向上する。
大当りとすることが決定された場合は、確変判定用のランダムカウンタの値を用いた抽選により、確変状態に制御するか否かをランダムに決める確変判定が行なわれる。このランダムカウンタは、変動表示の開始条件の成立時に大当り判定で大当りとする判定がされたときにカウント値が抽出される。そして、その抽出値が所定の確変判定値と一致する場合に、確変状態とすることが決定される。
はずれとすることが決定された場合は、リーチ判定用のランダムカウンタのカウント値を用いた抽選により、リーチ状態とするか否かをランダムに決めるリーチ判定が行なわれる。このランダムカウンタは、変動表示の開始条件の成立時に大当り判定ではずれとする判定がされたときにカウント値が抽出される。そして、その抽出値が所定のリーチ判定値と一致する場合に、リーチ状態とすることが決定される。一方、大当り判定において大当りとする決定がされた場合には、このリーチ判定は行なわれず、すべての場合にリーチ状態となる。
特別図柄の変動表示でリーチ状態となる場合(大当りとする決定がされた場合と、はずれとする決定がされた場合との両方を含む)は、変動パターン決定用のランダムカウンタのカウント値を用いた抽選により、リーチ状態の変動パターンが複数種類の変動パターンのうちからランダムに選択決定される。このランダムカウンタは、変動表示の開始条件が成立したときにカウント値が抽出される。そして、複数種類の変動パターンのそれぞれに対応して定められた変動パターン決定値のうち、抽出値が一致したものに対応する変動パターンが選択決定される。一方、リーチ状態とならない場合には、所定の通常変動パターンが用いられる。
変動表示における特別図柄の停止図柄は、左,中,右の各図柄に対応する3つの停止図柄決定用のランダムカウンタのそれぞれのカウント値を用いた抽選によりランダムに決定される。この各ランダムカウンタは、変動表示の開始条件が成立したときにカウント値が抽出される。そして、その各抽出値が、各図柄について配列順序に従って割振られた図柄決定用の数値データのうちのどれに一致するかが判定され、抽出値と一致する数値データに対応する図柄が各特別図柄の停止図柄として選択決定される。なお、はずれとする判定がされた場合において、このような抽出値に対応する停止図柄が偶然大当りの図柄と一致する場合には、はずれの図柄となるように補正して各停止図柄が決定される。
大当りとする決定がされた場合には、左停止図柄決定用のランダムカウンタの抽出値に対応する図柄が左,中,右の各停止図柄として決定される。ただし、大当り図柄の組合せは、確変判定により確変状態とする決定がされた場合には、確変図柄のうちからランダムに決定され、確変判定により非確変状態とする決定がされた場合には、非確変図柄のうちからランダムに決定される。
また、表示結果をはずれとする判定がされた場合においてリーチ状態とすることが決定された場合には、左停止図柄決定用のランダムカウンタの抽出値に対応する図柄が左,右の各停止図柄として決定されるとともに、中停止図柄決定用のランダムカウンタから抽出されたカウンタの抽出値に対応する図柄が中図柄の停止図柄として決定される。なお、はずれとなる場合においてリーチ状態とすることが決定されたときに、中停止図柄が偶然左,右図柄と一致する場合には、一致しないように中停止図柄が補正されて決定される。
また、普通図柄表示器10の変動表示について当りを発生させるか否かは、普通図柄当り判定用のランダムカウンタの値を用いた抽選によりランダムに判定される。ゲートスイッチ12により有効な始動通過が検出されると、それに応じて、このランダムカウンタのカウント値が抽出されて通過記憶データとしてRAM55に記憶される。そして、普通図柄の変動表示を開始する前の段階で、その抽出値が予め定められた当り判定値と一致するか否かが判断され、一致した場合には普通図柄の当りを発生させることが決定されて前述のような制御が行なわれ、不一致の場合にははずれとすることが決定されて前述のような制御が行なわれる。
次にパチンコ遊技機1の動作について説明する。図14は、遊技制御用マイクロコンピュータ53により実行される遊技制御用メイン処理およびタイマ割込処理を説明するためのフローチャートである。図14においては、(a)に遊技制御用メイン処理が示され、(b)にタイマ割込処理が示されている。このタイマ割込処理は、たとえば2msec毎に1回実行される。
(a)に示す技制御用メイン処理においては、まずS11において内蔵デバイスレジスタ等の初期化をする初期化処理が行なわれる。そして、表示用乱数更新処理(S12)および初期値用乱数更新処理(S13)を繰返し実行する。CPU56は、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態にして(S11)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態にする(S14)。ここで、表示用乱数とは、変動表示装置9に表示される図柄等を決定するための所定のランダムカウンタのカウント値である。また、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生する前述のランダムカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数とは、大当り判定用ランダムカウンタ等のカウンタのカウント値の初期値を決定するための乱数である。各ランダムカウンタについては、後述する遊技制御処理においてカウンタのカウント値が1周すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が実行されるときに割込禁止状態にされるのは、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行されることから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、S12,S13の処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で表示用乱数や初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、S12,S13の処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
次に、(b)タイマ割込処理について説明する。タイマ割込が発生すると、CPU56は、レジスタの退避処理(ステップS20)を行なった後、ステップS21〜S36の割込処理である遊技制御処理を実行する。遊技制御処理において、CPU56は、まず、スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ12、始動口スイッチ17、カウントスイッチ23、入賞球検出スイッチ99、受入球検出スイッチ、第1保持球検出センサ921、第2保持球検出センサ922、回転位置検出センサ93等の各種スイッチおよびセンサの検出信号を入力し、それらの状態判定を行なう(スイッチ処理:S21)。具体的には、各スイッチおよび各センサの検出信号を入力する入力ポートの状態がオン状態であれば、各スイッチに対応して設けられているスイッチタイマの値を+1する。
次に、遊技制御に用いられる大当り判定用のランダムカウンタ等の所定のランダムカウンタのカウント値である判定用乱数を更新する処理を行なう(S22)。このS22によりカウント値が更新されるランダムカウンタは、前述の大当り判定用のランダムカウンタ、確変判定用のランダムカウンタ、および、普通図柄の当り判定用のランダムカウンタである。そして、CPU56は、初期値用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行なう(S23)。そして、CPU56は、表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行なう(S24)。このS24によりカウント値が更新されるランダムカウンタは、前述の変動パターン決定用のランダムカウンタ、リーチ判定用のランダムカウンタ、および、停止図柄決定用のランダムカウンタである。
次に、CPU56は、変動表示装置9についての特別図柄プロセス処理を行なう(S25)。特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じて特別図柄の変動表示制御等のパチンコ遊技機1における制御を複数のプロセスの処理に分け、それらプロセスの処理を所定の順序で実行するための特別図柄プロセスフラグに従って、該当するプロセスの処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
また、普通図柄プロセス処理を行なう(S26)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示部10の変動表示制御等の普通図柄に関連する制御を所定の順序で実行するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
次いで、CPU56は、特別図柄に関する表示制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して、特別図柄に関する表示制御を指示する表示制御コマンドを送信する処理を行なう(特別図柄コマンド制御処理:S27)。また、普通図柄に関する表示制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して、普通図柄に関する表示制御を指示する表示制御コマンドを送信する処理を行なう(普通図柄コマンド制御処理:S28)。
次いで、CPU56は、受入球検出スイッチ91および回転位置検出センサ93の検出結果に基づいて、前述の保持判定報知を行なうための処理である保持判定報知処理を行なう(S29)。そして、CPU56は、第1保持球検出センサ921の検出結果に基づいて第1保持球演出表示を行なうとともに、第2保持球検出センサ922の検出結果に基づいて第2保持球演出表示を行なうための処理である保持球演出処理を行なう(S30)。
また、CPU56は、たとえばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する情報出力処理を行なう(S31)。
また、CPU56は、始動口スイッチ17等の各種入賞口への入賞球を検出する各種入賞球検出スイッチの検出信号に基づく賞球個数の設定等を行なう賞球処理を実行する(S32)。具体的には各入賞球検出スイッチがオンしたことに基づく入賞検出に応じて、払出制御基板37に賞球個数を示す賞球制御信号等の払出制御信号を出力する。払出制御基板37に搭載されている払出制御用CPU371は、賞球個数を示す賞球制御信号等の払出制御信号に応じて球払出装置97を駆動する。
そして、CPU56は、始動入賞記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(S33)。また、パチンコ遊技機1の制御状態をパチンコ遊技機1外部で確認できるようにするための試験信号を作成して出力する処理である試験端子処理を実行する(S34)。また、所定の条件が成立したときに、ソレノイド回路59に各種ソレノイド16,21の駆動指令を行なうソレノイド出力処理を実行する(S35)。その後、レジスタの内容を復帰させ(S36)、割込許可状態に設定し(S37)、リターンする。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理が定期的(たとえば0.002s毎)に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理ではたとえば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理が遊技制御メイン処理において実行されるようにしてもよい。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ53により実行されるサブルーチンプログラムのうち一部のプログラムについて説明する。まず、図14のタイマ割込処理で実行される保持判定報知処理(S29)について説明する。図15は、保持判定報知処理の処理内容を示すフローチャートである。
まず、S41により、受入球検出スイッチ91が遊技球を検出したか否かが判断される。S41により検出していないと判断された場合は、リターンする。一方、S41により検出したと判断された場合は、S42により、回転位置検出センサ93がいずれかの保持部材66の位置(保持部材66が設けられた位置に対応して設けられた突起部610の)を検出したか否かが判断される。
S42により検出していないと判断された場合は、リターンする。一方、S42により検出したと判断された場合は、S43により、受入球検出スイッチ91により今回検出された遊技球、すなわち、誘導部材71に今回進入した遊技球が保持部材66に保持されると判定する処理が行なわれる。つまり、前述したように、遊技装置700は、誘導部材71に遊技球が進入したことが受入球検出スイッチ91により検出されたときに、回転位置検出センサ93によりいずれかの突起部610が検出されていれば、検出された遊技球が保持部材66により保持されるような構造となっているので、S43では、受入球検出スイッチ91により遊技球が検出されたときに、回転位置検出センサ93によりいずれかの突起部610が検出されれば、遊技球が保持されると判定するのである。
次に、S44により、S43での判定に応じて、保持予想報知コマンドを送信するための処理が行なわれ、リターンする。保持予想報知コマンドが送信されると、そのコマンドを受けた演出制御用マイクロコンピュータ81により、変動表示装置9において前述の保持予想報知をする表示制御が行なわれる。
次に、図14のタイマ割込処理で実行される保持球演出処理(S30)について説明する。図16は、保持球演出処理の処理内容を示すフローチャートである。
まず、S51により、保持部材66により保持された遊技球を第1保持球検出センサ921が検出したか否かが判断される。S51により検出したと判断された場合は、S52により、検出された遊技球の位置が特定される。つまり、保持された遊技球が第1保持球検出センサ921により検出されたので、検出された遊技球の位置は、第1保持球検出センサ921が収納される開口部741の側方の位置であると特定される。遊技球の位置が開口部741の側方の位置であるとS52により特定されたので、前述の第1保持球演出表示の実行を指示するために、S53により第1保持球演出表示コマンドを送信するための処理が行なわれた後、S54に進む。第1保持球演出表示コマンドが送信されると、そのコマンドを受けた演出制御用マイクロコンピュータ81により、変動表示装置9において前述の第1保持球演出表示をする表示制御が行なわれる。
一方、S51により検出されていないと判断された場合は、S54に進む。S54では、保持部材66により保持された遊技球を第2保持球検出センサ922が検出したか否かが判断される。
S54により検出されていないと判断された場合は、リターンする。一方、S54により検出したと判断された場合は、S55により、検出された遊技球の位置が特定される。つまり、保持された遊技球が第2保持球検出センサ922により検出されたので、検出された遊技球の位置は、第2保持球検出センサ922が収納される開口部741の側方の位置であると特定される。遊技球の位置が開口部742の側方の位置であるとS55により特定されたので、前述の第2保持球演出表示の実行を指示するために、S56により、第2保持球演出表示コマンドを送信するための処理が行なわれる。第2保持球演出表示コマンドが送信されると、そのコマンドを受けた演出制御用マイクロコンピュータ81により、変動表示装置9において前述の第2保持球演出表示をする表示制御が行なわれる。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ81により実行される制御を説明する。図17は、演出制御メイン処理およびタイマ割込み処理の処理内容を示すフローチャートである。演出制御用マイクロコンピュータ81では、演出制御の進行を制御するための処理であるメイン処理およびタイマ割込み処理が実行され、これらの処理により、各種制御用のサブルーチンプログラムが呼出されて実行されることにより、表示制御等の各種の演出制御が行なわれる。
図17を参照して、まず、(a)に示す演出制御メイン処理のS201により、RAM領域のクリア、各種初期値の設定、演出制御の起動間隔を決めるための2msecタイマの初期設定等の各種初期化を行なうための初期化処理が行なわれる。その後、タイマ割込フラグの監視の確認を行なうループ処理に移行する。
また、(b)に示すタイマ割込み処理(2msecごとに起動される処理)においてタイマ割込が発生すると、S207によりタイマ割込フラグがセットされる。(a)に示す演出制御メイン処理においては、S202によりタイマ割込フラグがセットされているか否かが判断され、タイマ割込フラグがセットされていたら、S203により、タイマ割込フラグがクリアされ、以下のような演出制御処理が実行される。
この実施の形態では、タイマ割込は0.002sec毎にかかる。すなわち、表示制御処理は、0.002sec毎に起動される。また、この実施の形態では、タイマ割込処理でフラグのセットのみがなされ、具体的な演出制御処理はメイン処理において実行されるが、タイマ割込処理で演出制御処理を実行してもよい。
S203の後、S204により、コマンド解析処理が実行される。具体的にコマンド解析処理においては、遊技制御用マイクロコンピュータ53から送信される制御コマンドを受信したときに、受信した制御コマンドにより示される情報がどのような情報であるかを確認するために、受信した制御コマンドが解析される。
次に、S205により、変動表示装置9の変動表示等についての演出制御プロセス処理である演出制御プロセス処理が行なわれる。演出制御プロセス処理は、表示制御等の演出制御を複数のプロセスの処理に分け、制御状態に応じたプロセスの処理を所定の順序で実行するための演出制御プロセスフラグに従って、該当するプロセスの処理が選び出されて実行されることにより、コマンド解析処理によって解析されたコマンドが示す内容に応じた変動表示制御等の演出制御が行なわれる。この演出制御プロセス処理においては、受信した制御コマンドに応じて、特別図柄の変動表示制御、普通図柄の変動表示制御、各種発光体の制御、スピーカ41から出力する音の制御、および、回転板駆動モータ94の駆動制御が行なわれる。制御コマンド演出制御プロセスフラグの値は、制御状態に応じて各処理中に更新される。
次に、S206により、乱数更新処理が行なわれる。この乱数更新処理においては、演出制御用マイクロコンピュータ81で更新が行なわれるランダムカウンタのカウント値を更新するための処理が行なわれる。S206の後、S202に戻り、前述した処理が繰返し行なわれる。
このような処理が行なわれる演出制御用マイクロコンピュータ81では、変動表示装置9での表示を行なうときに、受信した制御コマンドが示す内容に応じて、特別図柄の変動表示、保持予想報知の表示、第1保持球演出表示、および、第2保持球演出表示等の各種の表示を行なう。そして、演出制御用マイクロコンピュータ81では、特に、第1保持球演出表示、および、第2保持球演出表示では、保持部材66により保持された遊技球の移動に合わせた演出表示を行なうために次のような処理を行なう。
演出制御用マイクロコンピュータ81では、第1保持球演出表示が制御コマンドにより指示されたときに表示する画像データとして、保持部材66により保持されて移動している遊技球の背後にある表示領域を星形に光らせるような演出画像(前述の演出画像101,102)を表示するための画像データを記憶している。さらに、演出制御用マイクロコンピュータ81では、第1保持球演出表示を実行することが制御コマンドにより指示されたときに、前述記の演出画像を表示する表示位置を指定するための演算処理を前述の演出制御プロセス処理(S205)において実行する。たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ81では、保持部材66が移動する移動経路と、保持部材66の移動速度(透明回転板60の回転速度)とが予め定められているので、第1保持球演出表示が制御コマンドにより指示されたとき(遊技球の位置が、第1保持球検出センサ921が収納される開口部741の側方の位置にあると特定されたとき)に所定のタイマの計時を開始し、タイマによる計時された経過時間の情報と、前述の移動経路の情報と、前述の移動速度の情報とに基づいて、第1保持球演出表示を行なう対象となる遊技球の位置を経過時間に応じてリアルタイムで特定し、その特定された位置に前述のような演出画像を表示する。これにより、保持部材66により保持された遊技球を追跡してその遊技球の背後の表示領域を星形に光らせるような演出画像を表示する演出表示としての第1保持球演出表示が行なわれる。また、第2保持球演出表示についても、第1保持球演出表示について行なう前述のような処理を同様に実行することにより、実現される。
〔その他の実施の形態〕
次に、その他の実施の形態として、前述した遊技装置700を次のような構成の第2例のパチンコ遊技機に設ける例を説明する。
第2例のパチンコ遊技機は、通称“ハネ物”と呼ばれ、左右に翼片が備えられたヒコーキ型の可変入賞球装置(遊技者にとって有利な第1の状態(開状態)と遊技者にとって不利な第2の状態(閉状態)とのいずれかに制御される入賞球装置)が遊技領域の中央に配置されている。この第2例のパチンコ遊技機には、遊技領域に第1始動口および第2始動口が設けられている。第1始動口に遊技球が始動入賞した場合にはヒコーキ型の可変入賞球装置が1回開閉し、第2始動口に遊技球が始動入賞した場合にはヒコーキ型の可変入賞球装置が2回開閉する。このような始動入賞に応じた動作は、始動入賞時動作と呼ばれる。そして、可変入賞球装置が1回または2回開閉している間に可変入賞球装置内部に進入した遊技球が可変入賞球装置内部の特定入賞領域(V入賞領域)に入賞した場合に大当り遊技状態(特定遊技状態)となり、可変入賞球装置が繰り返し継続して開放状態となる。可変入賞球装置の開放回数は18回であるが、18回目の開放の前に可変入賞球装置への入賞数が10個に達すると開放回数が18回に満たない場合であっても開放動作は中断される。そして、開放動作中に遊技球が特定領域に入賞していたことを条件として、再び、可変入賞球装置の最大18回の開放制御が開始される。このような、遊技球が特定領域に入賞していたことを条件として繰り返される開放制御のサイクルは最大16回であり、16回目の開放制御の後に大当り遊技状態が終了される。このような大当り遊技状態での動作は、特定遊技状態時動作と呼ばれる。
なお、この第2例のパチンコ遊技機には、図柄を可変表示可能であって、表示結果に応じて始動口1または2を所定期間開放させる可変表示装置がさらに設けられる場合がある。
このような第2例のパチンコ遊技機において、前述の遊技装置700は、可変入賞球装置内に設けられる。そして、その場合の遊技装置700は、可変入賞球装置内に進入した遊技球を前述の誘導部材71から受入れる。そして、遊技装置700は、解除球入賞誘導口800および落下球入賞誘導口731のそれぞれから、前述の特定入賞領域(V入賞領域)に向けて遊技球を排出するように構成する。
このように構成すれば、遊技球が特定入賞領域(V入賞領域)に進入したときに、始動時動作よりもさらに遊技者にとって有利な特定の態様で第1の状態となる特定遊技状態時動作が可変入賞球装置において行なわれるので、遊技装置700において、透明回転板60の保持部材66で遊技球が保持されるかどうかについて遊技者の注目を集めることができるとともに、保持部材66で保持されている遊技球に対する遊技者の期待感をより一層向上させることができる。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 図6等に示すように、透明回転板60が、保持部66により保持されずに落下する遊技球が保持部材66により保持されている遊技球に当らないように設定された角度で、鉛直方向に対して上部が前方へ傾斜する態様で前傾して設けられているので、誘導部材71により誘導された遊技球のうち保持部材66で保持されずに落下した遊技球が、保持部材66で保持されている遊技球に衝突しにくくなる。このため、保持部材66により一旦保持された遊技球が、解除部材661,662により保持状態が解除されるまでの間において外れにくくなるので、保持部材66により保持された遊技球に対する遊技者の入賞への期待感を低下させないようにすることができる。
(2) 図15のS41〜S44および図9の(a)に示されるように、誘導部材71に遊技球が受入れられたときに、受入球検出スイッチ91による遊技球の検出と、当該遊技球が検出されたときにおける回転位置検出センサ93で検出された透明回転板60の回転位置とに基づいて、その遊技球が透明回転板60の保持部材66に保持されるか否かが判定され、保持予想報知として判定結果が報知されるので、その報知に基づいて、遊技球が報知されるか否かを遊技者が認識することができる。
(3) 図9等に示されるように、透明回転板60の保持部材66で保持されずに落下した遊技球が緩衝部材720等の緩衝部材により受けられるので、落下した遊技球の衝撃が緩衝部材により緩衝されるため、遊技球の落下位置周辺に設けられた機器の破損を防ぐことができる。
(4) S52およびS55に示されるように、第1保持球検出センサ921および第2保持球検出センサ922のそれぞれによる遊技球の検出に基づいて、透明回転板60の保持部66で保持されている遊技球の位置が特定され、その特定された位置に基づいて、変動表示装置9に表示する演出画像が、保持されている遊技球の動きに合わせて変化させられるので、遊技球が保持されている状態についての演出効果を増大させることができる。
(5) 透明回転板60の保持部材66で保持されずに落下した遊技球が、第1ステージ72により、保持部材66で保持可能となる位置としての保持出口722と、保持部材66で保持されない位置としての排出口723とに振分けられるので、透明回転板60の保持部材66で遊技球が保持されずに落下したときにも、遊技者の遊技に対する興趣が低下しないようにすることができる。
(6) 前述のその他の実施の形態で説明したように、第2例のパチンコ遊技機において、遊技球が遊技装置700により振分けられて特定入賞領域に進入したときに、始動時動作よりもさらに遊技者にとって有利な特定の態様で第1の状態となる特定遊技状態時動作が可変入賞球装置において行なわれるので、遊技装置700において透明回転板60の保持部材66で遊技球が保持されるかどうかについて遊技者の注目を集めることができるとともに、透明回転板60の保持部材66で保持されている遊技球に対する遊技者の期待感をより一層向上させることができる。
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点を以下に列挙する。
(1) 前述した実施の形態では、透明回転板60を回転される回転板駆動モータ94を演出制御用マイクロコンピュータ81により制御する例を示した。しかし、これに限らず、回転板駆動モータ94は、遊技制御用マイクロコンピュータ53が制御する構成を採用してもよい。
(2) 前述した実施の形態では、振分けステージ900において第1ステージ72と第2ステージ73とを一体形成した例を示したが、これに限らず、第1ステージ72と第2ステージ73とは別体で形成されていてもよい。
(3) 前述した実施の形態では、振分けステージ900が透明な部材で構成されている例を示したが、これに限らず、振分けステージ900は、半透明の部材で構成されてもよく、不透明の部材で構成されてもよい。
(4) 前述した実施の形態では、緩衝部材720,730がゴム製のものである例を説明した。しかし、これに限らず、緩衝部材720,730は、ゴム製に限らず、スポンジ、板バネ等のその他の緩衝部材で構成されてもよい。
(5) 前述した実施の形態では、第1保持球演出表示または第2保持球演出表示のそれぞれを行なうときに、遊技制御用マイクロコンピュータ53側で第1保持球検出センサ921または第2保持球検出センサ922が保持部材66により保持された遊技球を検出したときに、第1または第2保持球演出表示コマンドを送信し、そのコマンドを受けた演出制御用マイクロコンピュータ81がタイマによる計時された経過時間の情報と、前述の移動経路の情報と、前述の移動速度の情報とに基づいて、第1保持球演出表示または第2保持球演出表示を行なう対象となる遊技球の位置を経過時間に応じてリアルタイムで特定し、その特定された位置に前述のような演出画像を表示する例を説明した。しかし、これに限らず、第1保持球検出センサ921または第2保持球検出センサ922が保持部材66により保持された遊技球を検出したときに、遊技制御用マイクロコンピュータ53が、タイマによる計時された経過時間の情報と、前述の移動経路の情報と、前述の移動速度の情報とに基づいて、第1保持球演出表示または第2保持球演出表示を行なう対象となる遊技球の位置を経過時間に応じてリアルタイムで特定し、特定した位置情報を示すコマンドをリアルタイムで送信し、そのコマンドを受けた演出制御用マイクロコンピュータ81がそのコマンドにより特定される位置に対応する表示領域の位置に前述のような演出画像を表示する制御を行なうようにしてもよい。
(6) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
7 遊技領域、1 パチンコ遊技機、66 保持部材、60 透明回転板、14 始動口、71 誘導部材、72 第1ステージ、661,662 解除部材、73 第2ステージ、801 解除球誘導経路、93 回転位置検出センサ、53 技制御用マイクロコンピュータ、720 緩衝部材、921 第1保持球検出センサ、922 第2保持球検出センサ、801 演出制御用マイクロコンピュータ、722 保持出口、723 排出口。