JP4540107B2 - 吸収性物品及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、経血やおりものなどを吸収するための生理用ナプキン、パンティライナー、失禁パッド等の吸収性物品、詳しくは表面側に略長手方向に沿う方向に第1の縦方向エンボスが形成されるとともに、この第1の縦方向エンボスとは別に第2の縦方向エンボスが形成された吸収性物品の製造方法に関する。
従来より、パンティライナー、生理用ナプキン、失禁パッドなどの吸収性物品として、ポリエチレンシートまたはポリエチレンシートラミネート不織布などの不透液性裏面シートと、不織布または透液性プラスチックシートなどの透液性表面シートとの間に綿状パルプ等からなる吸収体を介在したものが知られている。
この種の吸収性物品にも幾多の改良が重ねられ、体液漏れ等を防止するための手段が種々講じられている。例えば、幅方向への体液の拡散を防止するとともに、吸収体のヨレを防止し、かつ吸収体中央部を隆起させ局部への密着性を向上させるなどの目的で、表面側に熱エンボスによってエンボスを形成する技術が存在する。
たとえば、下記特許文献1では、図13に示されるように、肌当接面側に液透過層51と、非肌当接面側に液不透過層52と、該液透過層51及び該液不透過層52の間に介在された吸収部53とを備え、実質的に縦長に形成されてなる吸収性物品50において、上記吸収部53の中央部に、肌当接面側へ隆起した長手方向に延びる隆起部54を備え、該隆起部54の側縁のすぐ外側に沿って左右一対のエンボス55,55が形成されるとともに、さらにその外側に左右一対のエンボス56,56が形成された生理用ナプキンが開示されている。
また、下記特許文献2では、図14に示されるように、透液性トップシート61と、不透液性バックシート62との間に吸収体63が介在され、表面側に前部側及び後部側で結合された縦方向に沿って2条のエンボス64,64が形成されるとともに、その外側に縦方向に沿って左右一対の弧状エンボス65,65が形成された生理用ナプキン60が開示されている。
前記縦方向に長いエンボス55,56(64,65)は、生理用ナプキンの製造過程において、吸収体と表面シートとを積層させた状態で、所定温度に加熱された圧搾ロールと、圧力を受け止めるアンビルロールとの間を通過させることによって、前記透液性表面シート側から前記圧搾ロールの表面に形成されたエンボス用突部による圧搾によって形成される。
特開平10−328232号公報 特開2003−62008号公報
しかしながら、前述した生理用ナプキンのように、ナプキンの略長手方向に沿う左右一対の縦方向エンボス55(64)と、その外側に略長手方向に沿う左右一対の縦方向エンボス56(65)とからなる計4条のエンボスが形成される生理用ナプキンに対してエンボス加工を施す場合、左右一対のエンボスのみが存在するエンボス付与区間Aと、2組の左右一対のエンボスが存在するエンボス付与区間Bとが混在することになるが、このような場合においても、圧搾ロールに一定の押圧力を作用させてエンボス加工を行った場合には、2条のエンボスが存在するエンボス付与区間Aでは、エンボス圧力(線圧)が高くなり表面シートの一部に破れが生じたり、4条のエンボスが存在するエンボス付与区間Bではエンボス圧力(線圧)が足らず表面シートの一部に浮きが生じてしまうなどの問題があった。
そこで本発明の主たる課題は、透液性表面シート面側に略長手方向に沿う左右一対の第1の縦方向エンボスとともに、第2のエンボス又は第2の縦方向エンボスが形成された吸収性物品において、前記表面シートの浮き又は破れを防止しながら、前記エンボス群を均一に形成できるようにすることにある。
前記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、透液性表面シートと、裏面シートとの間に吸収体が介在され、前記透液性表面シート面側に略長手方向に沿う左右一対の第1の縦方向エンボスが形成されるとともに、この第1の縦方向エンボスとは別に略長手方向に沿う第2の縦方向エンボスが形成された吸収性物品の製造方法において、
前記第1の縦方向エンボスは、幅方向中央部に使用面側に高い吸収体の中高部が形成されるとともに、この中高部を囲むように、吸収性物品の長手方向に細長く形成された全体として周方向に閉合しているエンボスの内、長手方向中心線を跨いで略長手方向に沿って形成される2条のエンボス部分によって構成され、
前記第2の縦方向エンボスは、排血口付近より後部側に形成された前記第1の縦方向エンボスの外側に、該第1の縦方向エンボスと間を空けて、長手方向中心線を跨いで略長手方向に沿って左右一対で形成され、
前記エンボスの付与加工にあたり、前記第1の縦方向エンボスと、前記第2の縦方向エンボスとをそれぞれ別々の工程で付与することを特徴とする吸収性物品の製造方法が提供される。
上記請求項記載の発明では、エンボス付与加工にあたり、前記第1の縦方向エンボスと、前記第2の縦方向エンボスとをそれぞれ別々の工程で付与するようした。従って、それぞれの縦方向エンボスに対して一定の線圧を与えながらエンボス加工できるようになるため、表面シートの浮き又は破れを防止しながら、前記縦方向エンボス群を均一に形成できるようになる。
以上詳説のとおり本発明によれば、透液性表面シート面側に略長手方向に沿う左右一対の第1の縦方向エンボスとともに、第2の縦方向エンボスが形成された吸収性物品において、表面シートの浮き又は破れを防止しながら、前記エンボス群を均一に形成できるようになる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
〔生理用ナプキン1の基本構造〕
図1は本発明の第1形態例に係る生理用ナプキン1の展開図であり、図2は図1のII−II線矢視図、図3は図1のIII−III線矢視図である。
前記生理用ナプキン1は、ポリエチレンシートなどからなる不透液性バックシート2と、経血やおりものなどを速やかに透過させる透液性トップシート3と、これら両シート2,3間に介装された綿状パルプまたは合成パルプなどからなる吸収体4、6と、この吸収体4の形状保持および拡散性向上のために前記吸収体4を囲繞するクレープ紙5と、前記吸収体4の略側縁部を起立基端とし、かつ少なくとも体液排出部を含むように前後方向に所定の区間内において表面側に突出して設けられた左右一対の立体ギャザーBS、BSとから主に構成され、かつ前記吸収体4の周囲においては、その上下端縁部では前記不透液性バックシート2と透液性トップシート3との外縁部がホットメルトなどの接着剤やヒートシール等の接着手段によって接合され、またその両側縁部では吸収体4よりも側方に延出している前記不透液性バックシート2と、前記立体ギャザーBSを形成しているサイド不織布7とがホットメルトなどの接着剤やヒートシール等の接着手段によって接合され、これら不透液性バックシート2とサイド不織布7とによる積層シート部分によって側方に突出するウイング状フラップW、Wが形成されているとともに、これよりも臀部側に位置する部分に第2ウイング状フラップW、Wが形成されている。
以下、さらに前記生理用ナプキン1の構造について詳述すると、
前記不透液性バックシート2は、ポリエチレン等の少なくとも遮水性を有するシート材が用いられるが、近年はムレ防止の観点から透湿性を有するものが用いられる傾向にある。この遮水・透湿性シート材としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を溶融混練してシートを成形した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートが好適に用いられる。前記不透液性バックシート2の非使用面側(外面)には1または複数条の粘着剤層(図示せず)が形成され、身体への装着時に生理用ナプキン1を下着に固定するようになっている。前記不透液性バックシート2としては、プラスチックフィルムと不織布とを積層させたポリラミ不織布を用いてもよい。
次いで、前記透液性トップシート3は、有孔または無孔の不織布や多孔性プラスチックシートなどが好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維としては、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、ドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法は嵩高でソフトである点で優れている。前記透液性トップシート3に多数の透孔を形成した場合には、経血やおりもの等(以下、まとめて体液という。)が速やかに吸収されるようになり、ドライタッチ性に優れたものとなる。
前記吸収体4としては、体液を吸収・保持し得るものであれば良く、通常はフラッフ状パルプ中に吸水性ポリマー粉末を混入したものが吸収機能および価格の点から好適に使用される。前記吸収体4は形状保持等のためにクレープ紙5によって囲繞するのが望ましい。
前記吸収体4の使用面側には、幅方向中央部にナプキン長手方向に細長く、かつ周方向に閉合しているエンボス8によって区画される領域に、使用面側に高い吸収体の中高部6が形成されている。この中高部6の厚みは、厚くし過ぎると吸収体4の剛性が上がり身体への密着性が低下するため3〜20mm、好ましくは5〜15mmとするのが好ましい。また、使用面側には前記エンボス8とともに、エンボス9,10、11がそれぞれ形成されている。これら各エンボス8〜11については更に詳しく後述する。
一方、前記透液性トップシート3の幅寸法は、図示例では、図2および図3の横断面図に示されるように、吸収体4の幅よりも若干長めとされ、吸収体4を覆うだけに止まり、前記立体ギャザーBSは前記透液性トップシート3とは別のサイド不織布7、具体的には経血やおりもの等が浸透するのを防止する、あるいは肌触り感を高めるなどの目的に応じて、適宜の撥水処理または親水処理を施した不織布素材を用いて構成されている。かかるサイド不織布7としては、天然繊維、合成繊維または再生繊維などを素材として、適宜の加工法によって形成されたものを使用することができるが、好ましくはゴワ付き感を無くすとともに、ムレを防止するために、坪量を抑えて通気性を持たせた不織布を用いるのがよい。具体的には、坪量を18〜23g/mとして作製された不織布を用いるのが望ましく、かつ体液の透過を確実に防止するためにシリコン系、パラフィン系、アルキルクロミッククロリド系撥水剤などをコーティングした撥水処理不織布が好適に使用される。
前記サイド不織布7は、図2および図3に示されるように、幅方向中間部より外側部分を吸収体4の内側位置から吸収体側縁を若干越えて不透液性バックシート2の外縁までの範囲に亘ってホットメルトなどの接着剤によって接着し、これら前記サイド不織布7と不透液性バックシート2との積層シート部分により、ほぼ体液排出部に相当する吸収体側部位置に左右一対のウイングフラップW、Wを形成するとともに、これより臀部側位置に第2ウイング状フラップW、Wを形成している。これらウイング状フラップW、Wおよび第2ウイング状フラップW、Wの外面側にはそれぞれ粘着剤層12…,13…を備え、ショーツに対する装着時に、前記ウイング状フラップW、Wが折返し線RL位置にて反対側に折り返し、ショーツのクロッチ部分に巻き付けて止着するようになっている。
一方、前記サイド不織布7の内方側部分はほぼ二重に折り返されるとともに、この二重シート内部に、その高さ方向中間部に両端または長手方向の適宜の位置が固定された糸状弾性伸縮部材26が配設されるとともに、前記糸状弾性伸縮部材26の上側部位に複数本の、図示例では2本の糸状弾性伸縮部材27,27が両端または長手方向の適宜の位置が固定された状態で配設されている。この二重シート部分は前後端部では図3に示されるように、断面Z状に折り畳んで積層された状態で吸収体4側に接着されることによって、前記糸状弾性伸縮部材26配設部位を屈曲点として、断面く字状に内側に開口を向けたポケットP、Pを形成しながら表面側に起立する立体ギャザーBS、BSが形成されている。
〔エンボス構造〕
本生理用ナプキン1においては、詳細には図4に示されるように、幅方向中央部に使用面側に高い吸収体の中高部6を有するとともに、この中高部6を囲むように、ナプキン1の長手方向に細長いエンボス8が形成されている。このエンボス8は、前部側から順に、前端部エンボス8a、縮小形状エンボス8b、第1の膨出形状エンボス8c、中間弧状エンボス8d、第2の膨出形状エンボス8e、後部側エンボス8fから構成されている。これら各エンボスは分断することなく連続的に形成され、全体として周方向に閉合している。また、前記エンボス8の内、長手方向中心線を跨いで略長手方向に沿って形成される2条のエンボス部分、具体的には2条のエンボスラインを前後端部で結合する横断方向のエンボスを除く部分が本発明にいう「第1の縦方向エンボス」を構成するエンボスである。
前記前端部エンボス8aは、略半円弧状に形成されたエンボスであり、中高部6の両側に夫々形成された略長手方向に沿う各左右一対のエンボスをナプキン前端部において曲線ラインで結合するエンボスである。
前記縮小形状エンボス8bは、前記前端部エンボス8aに連続して中高部6の両側に、ナプキン1の長手方向に延長するように形成された左右一対のエンボスラインであり、ほぼ大腿部の前側に位置するとともに、図示の如く、エンボス離間幅の縮小領域を形成するように、両側のエンボスラインがそれぞれ、ナプキン1の外方側に曲率中心を有する曲線によって形成されている。
前記第1の膨出形状エンボス8cは、前記縮小形状エンボス8bに連続して中高部6の両側に、ほぼナプキン1の長手方向に延長するように形成された左右一対のエンボスラインであり、ほぼ大腿部の後側に位置するとともに、エンボス離間幅の拡大領域を形成するように、両側のエンボスラインがそれぞれ、ナプキン1の中心側に曲率中心を有する曲線によって形成されている。
前記中間弧状エンボス8dは、前記第1の膨出形状エンボス8cに連続して中高部6の両側に、ほぼナプキン1の長手方向に延長するように形成された左右一対のエンボスラインであり、詳細には図5に示されるように、曲率中心の位置が反転する変曲点を境界として、両側のエンボスラインがそれぞれ、ナプキン1の外方側に曲率中心を有する曲線によってごく短い区間で形成されている。
前記第2の膨出形状エンボス8eは、前記中間弧状エンボス8dに連続して中高部6の両側に、ほぼナプキン1の長手方向に延長するように形成された左右一対のエンボスラインであり、詳細には図5に示されるように、曲率中心の位置が反転する変曲点を境界として、両側のエンボスラインがそれぞれ、ナプキン1の中心側に曲率中心を有する曲線によって形成されている。この第2の膨出形状エンボス8eは前記第1の膨出形状エンボス8cと比較すると、相対的に短い区間幅で形成されている。
前記後部側エンボス8fは、前記第2の膨出形状エンボス8eに連続して中高部6の両側に、ほぼナプキン1の長手方向に延長するように形成された左右一対のエンボスラインであり、図示例では僅かづつエンボスの離間幅を漸次狭めるように後部側まで延長され、後部側において円弧状の曲線エンボスによって両側のエンボスが結合されている。この後部側エンボス8fの後部側寄りの中間位置には、エンボス離間幅を拡大領域を形成するように、それぞれのエンボスがナプキン1の中心側に曲率中心を有する曲線によって第3の膨出形状エンボス8gが形成されている。
前記後部側エンボス8fの外側には、該後部側エンボス8fと間を空けてナプキン1の長手方向に延長される第2の後部側エンボス10,10が形成されている。図示例ではこの第2の後部側エンボス10は、それぞれナプキン1の外側に曲率中心を有する弧状曲線とされている。前記第2の後部側エンボス10、10が本発明にいう「第2のエンボス」又は「第2の縦方向エンボス」を構成するエンボスである。
また、前記前端部エンボス8aの前側には、間を空けて略傘形状の前端独立エンボス9が形成されているとともに、前記後部側エンボス8fの後側には、間を開けて略逆傘形状の後端独立エンボス11が形成されている。
以上のように形成される各種エンボス8〜11によれば、次のような効果が得られる。
先ず、前記第1の膨出形状エンボス8c、中間弧状エンボス8d及び第2の膨出形状エンボス8eの形成領域においては、詳細には図5に示されるように、前記各膨出形状エンボス8c、8eの形成領域は、外側に膨出するエンボスラインによってナプキン幅方向のラインを可撓軸(折れ線)として折り曲がりづらい領域となっているが、これら膨出形状エンボス8c、8eによって挟まれた中間弧状エンボス8dはエンボス曲線が反転する領域であるため、それぞれの膨出形状エンボス8c、8eの歪みの抑制力が開放されるため、相対的にナプキン幅方向のラインX−Xを可撓軸として折り曲がり易くなっている。
一方、ナプキン1がショーツに装着されたとすると、前記縮小形状エンボス8b、第1の膨出形状エンボス8cの領域では、大腿部からの内側方向に向けて圧縮力を受けることになるとともに、この圧縮力は吸収体4を幅方向に圧縮すると同時に、ナプキン長手方向に沿って形成されたエンボス8によって力が伝達され、前部側及び後部側にはそれぞれ内方側に向かう作用力F1、F2が作用するようになる。さらに、ショーツのクロッチ部分が身体側に引き上げられることによってナプキン1には縦方向中心線Y−Yに沿って股間部に押し付けるような押圧力を受けることになる。
以上のような作用力を受けることによって、Z領域においては、排血口に相当する前記第1の膨出形状エンボス8c部位に第1の隆起部Rが形成され、この隆起部Rが排血口付近に密着することにより経血等を吸収することができる。また、膣口から後方側の肛門付近にかけての会陰部に相当する前記第2の膨出形状エンボス8e部位には、X−X可撓軸が形成される中間弧状エンボス8dを介して第2の隆起部Rが形成され、この隆起部Rが会陰部に密着することにより排血口付近で吸収できなかった経血等を確実に吸収し、体液の後側への伝い漏れを確実に防止できるようになる。
すなわち、図5(B)に示されるように、中間弧状エンボス8d領域は隆起方向の歪みが開放されるとともに、前記X−X可撓軸のために、その前後に位置する第1の膨出形状エンボス8c領域、及び第2の膨出形状エンボス8e領域には2つの山が連なるように、隆起部R、Rが形成されるようになり、前記隆起部Rが排血口付近に密着し、前記隆起部Rが会陰部付近に密着することで経血等の伝い漏れを確実に防止できるようになる。なお、前記隆起部Rは膨出形状エンボス8eの形成規模に比例して、前記隆起部Rよりも小さく形成される。
一方、前記後部側エンボス8f領域においては、中高部6の両側に夫々、ナプキン1の長手方向に沿って前記後部側エンボス8fの他に、第2の後部側エンボス10が形成され、これら計4条のエンボスが夫々可撓軸を形成するため、X−Xに沿う方向の撓み性が向上し、ヒップの谷間部分に対するフィット性が増すようになる。
更に、前記後部側エンボス8fの後部側寄り位置に形成された第3の膨出形状エンボス8gは、変曲点位置に対応する横断線X−X、X−Xそれぞれの位置で折れ曲がり易くなっているとともに、各変曲点位置でナプキンの縦方向線Y−Y方向の歪みが分断されるため、領域Zが盛り上がるようにヒップの谷間にフィットするようになる。
他方、前記ナプキン1の最前端に形成された前記略傘状の前端独立エンボス9は、これが可撓軸となってナプキン1の前端部を折れ曲がり易くし、また後方側に形成された前記略逆傘形状の後端独立エンボス11は、これが可撓軸となって左右の第2ウイング状フラップW、Wを折れ曲がり易くする。
〔その他のエンボス形態例〕
(1)前記第1の膨出形状エンボス8c領域と、第2の膨出形状エンボス8e領域との間に形成される可撓軸X−X位置でナプキン1を折れ曲がり易くするため、ナプキン1の略幅方向に沿う補助エンボスを付与するようにしてもよい。図6(A)は前記補助エンボスとして、幅方向中央部に巾方向に配向された弧状エンボス14を形成した例であり、図6(B)は両側のエンボスを繋ぐように幅方向に弧状エンボス15を形成した例である。
(2)上記形態例では、第2の後部側エンボス10,10を夫々独立的に形成したが、図6(C)に示されるように、前記第2の後部側エンボス10,10と後端独立エンボス11とを連続させ、略横U字状の連続エンボス16を形成するようにしてもよい。
(3)上記形態例では、エンボス8は左右一対のエンボスラインがナプキンの前端部と後端部で結合され、全体として閉合形状を成しているが、左右一対のエンボスラインを前端部及び/又は後端部で結合しない態様で形成してもよい。
〔エンボス群8〜11の形成方法〕
ところで、前記生理用ナプキン1に形成されるエンボス群8〜11は、従来のように、吸収体4,6と表面シート3とを積層させた状態で、所定温度に加熱された圧搾ロールと、圧力を受け止めるアンビルロールとの間を通過させることによって形成した場合、前記第2の後部側エンボス10,10の形成範囲ではエンボス8を加えて計4条のエンボスが形成され、その他の部分では計2条のエンボスが形成されることになる。仮に、前記第2の後部側エンボス10の形成範囲を除く2条のエンボス形成範囲に圧搾ロールの線圧を合わせて設定した場合には、前記第2の後部側エンボス10の形成範囲において、2条のエンボス形成から4条のエンボス形成に変化するため、線圧が足りず表面シートに浮きが生じてしまうことになり、また前記第2の後部側エンボス10の形成範囲に圧搾ロールの線圧を合わせて設定した場合は、前記第2の後部側エンボス10の形成範囲以外の2条のエンボス形成範囲において線圧が過大となり表面シート3に破れが生じてしまうことになる。
そこで、本発明では図7に示されるように、製造ラインの流れ方向に複数の、図示例では2つの圧搾溝成形装置19,20を通過させることにより、主に前記エンボス8と第2の後部側エンボス10、10とを別々に形成するようにする。
前記圧搾溝成形装置19,20は、エンボス溝形成突部22、22…を周面に有する圧搾ロール21と、圧力を受け止めるアンビルロール23とからなる装置で、前記生理用ナプキン1を前記圧搾ロール21とアンビルロール23との狭空間を通過させることにより、前記溝形成用突部22が表面シート3側から該表面シート3と共に吸収体4を圧搾しエンボスが形成される。前記圧搾ロール21の温度は、表面シート3の融点および圧搾時間を考慮すると、50〜200℃の範囲とするのが望ましい。この場合、前記表面シート3と吸収体4との間にホットメルト接着剤を介在させるようにし、加熱下で圧搾した際、前記ホットメルト接着剤の接着力により圧搾形状を安定させたり、吸収体4内に熱融着性繊維を混入しておき、加熱下で圧搾した際、熱によって前記熱融着性繊維の接着を促し、圧搾形状を安定化させたりすることができる。
図8に示されるように、前段の前記圧搾溝成形装置19では、エンボス8、前端独立エンボス9及び後端独立エンボス11を付与するようにし、後段の前記圧搾溝成形装置20では第2の後端部エンボス10,10を付与する。これら2段の圧搾溝成形装置19,20を通過させることにより、図1に示されるエンボス群8〜11が付与される。なお、前記前端独立エンボス9及び後端独立エンボス11は上記例では前段側の圧搾溝成形装置19により付与したが、後段側の圧搾溝成形装置20によって付与するようにしてもよい。
因みに、図6(A)〜(C)に示した各エンボスパターンについては、本発明に従って分割付与する場合には、図6(A)に示されるエンボスパターンについては、図9に示されるように、前段の前記圧搾溝成形装置19において、エンボス8、前端独立エンボス9及び後端独立エンボス11を付与し、後段の前記圧搾溝成形装置20において、第2の後端部エンボス10,10及び弧状エンボス14を付与するようにすればよい。
また、図6(B)に示されるエンボスパターンについては、図10に示されるように、前段の前記圧搾溝成形装置19において、エンボス8、前端独立エンボス9及び後端独立エンボス11を付与し、後段の前記圧搾溝成形装置20において、第2の後端部エンボス10,10及び弧状エンボス15を付与するようにすればよい。
さらに、図6(C)に示されるエンボスパターンについては、図11に示されるように、前段の前記圧搾溝成形装置19において、エンボス8、前端独立エンボス9を付与し、後段の前記圧搾溝成形装置20において、略横U字状の連続エンボス16を付与するようにすればよい。
〔他の形態例〕
(1)上記形態例では、前端独立エンボス9及び後端独立エンボス11のようにナプキンの横断方向に配向されるエンボスを前記圧搾溝成形装置19,20の一方側で付与するようにしたが、このような横断方向のエンボス部分では線圧が低くなるため、更に第3の圧搾溝成形装置を付加し、この第3の圧搾溝成形装置によって前記横断方向のエンボスを付与するのが望ましい。
(2)上記形態例では長手方向の形成範囲が異なる少なくとも2組の左右一対のエンボスを有するナプキン例について説明したが、図12に示されるように、略長手方向に沿う左右一対の縦方向エンボス24,24の中央部に、長手方向に沿う1本の縦方向エンボス25を有するナプキンの場合は、前記左右一対の縦方向エンボス24,24と前記1本の縦方向エンボス25とを別々の工程で付与するようにすればよい。
本発明の生理用ナプキン1の展開図である。 その横断面図(図1のII−II線矢視図)である。 その横断面図(図1のIII−III線矢視図)である。 エンボス8〜11の説明図である。 (A)はその要部拡大図であり、(B)はB-B線矢視図である。 (A)〜(C)はそれぞれエンボス8の変形例を示す図である。 2段の圧搾溝成形装置19,20によるエンボス付与要領を示す図である。 エンボスパターンの分割付与要領を示す図である。 図6(A)のエンボスパターンの分割付与要領を示す図である。 図6(B)のエンボスパターンの分割付与要領を示す図である。 図6(C)のエンボスパターンの分割付与要領を示す図である。 他のエンボスパターンの分割付与要領を示す図である。 従来の生理用ナプキンの展開図である。 従来の生理用ナプキンの展開図である。
1…生理用ナプキン、2…不透液性バックシート、3…透液性トップシート、4…吸収体、5…クレープ紙、6…中高部、7…サイド不織布、8…エンボス、8a…前端部エンボス、8b…縮小形状エンボス、8c…第1の膨出形状エンボス、8d…中間弧状エンボス、8e…第2の膨出形状エンボス、8f…後部側エンボス、8g…第3の膨出形状エンボス、9…前端独立エンボス、10…第2の後部側エンボス、11…後端独立エンボス、BS…立体ギャザー、W…ウイング状フラップ、W…臀部側ウイング状フラップ、19・20…圧搾溝成形装置

Claims (1)

  1. 透液性表面シートと、裏面シートとの間に吸収体が介在され、前記透液性表面シート面側に略長手方向に沿う左右一対の第1の縦方向エンボスが形成されるとともに、この第1の縦方向エンボスとは別に略長手方向に沿う第2の縦方向エンボスが形成された吸収性物品の製造方法において、
    前記第1の縦方向エンボスは、幅方向中央部に使用面側に高い吸収体の中高部が形成されるとともに、この中高部を囲むように、吸収性物品の長手方向に細長く形成された全体として周方向に閉合しているエンボスの内、長手方向中心線を跨いで略長手方向に沿って形成される2条のエンボス部分によって構成され、
    前記第2の縦方向エンボスは、排血口付近より後部側に形成された前記第1の縦方向エンボスの外側に、該第1の縦方向エンボスと間を空けて、長手方向中心線を跨いで略長手方向に沿って左右一対で形成され、
    前記エンボスの付与加工にあたり、前記第1の縦方向エンボスと、前記第2の縦方向エンボスとをそれぞれ別々の工程で付与することを特徴とする吸収性物品の製造方法。
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