JP4539871B2 - 導電性を有する多孔質ハニカム構造体およびその製造方法 - Google Patents

導電性を有する多孔質ハニカム構造体およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、吸着分離材や触媒担体などに広く用いられ得る多孔質ハニカム構造体およびその製造方法に関する。
多孔質材料はその内部に無数の微細な孔を有し、外表面に対して非常に大きな内部表面積を有することを特徴とする材料である。そのため、吸着剤、触媒あるいは触媒担体、クロマトグラフィーのカラム、空気調和機および水質浄化装置のフィルタなど幅広い用途で利用されている。このような多孔質材料を利用する際には、その用途に応じて粉末、粒子、繊維、ハニカム、薄膜、ナノチューブなど様々な形状を用いることができる。
流体処理の代表的なものとして空気清浄機のフィルタが挙げられる。多孔質材料を空気清浄機のフィルタとして用いる場合、最も一般的に用いられているのは活性炭である。粒状である活性炭を利用する場合は容器内に充填し、そこへ流体を通ずることによって処理を行う。この方法は処理流体の接触面積が非常に大きい反面、圧力損失の増大や線速度を大きくできないという欠点がある。
また、このような圧力損失の低減を目的として、ストレートな流路をもつハニカム状に形成された多孔質材料が用いられる。現在利用されているハニカム状多孔質材料の多くは、セラミックを押出し成形することによって作製された担体が用いられている。このハニカムは、一般的にセル密度(1平方インチあたりのセル数)が大きく、ハニカム壁厚が薄いほど多孔質材料と処理液体の接触面積が増加して性能が向上する。開口径を5〜50μmに制御することができ、なおかつ800〜900m2/gの大きな比表面積を有するハニカム形状のシリカゲルを作製する技術がたとえば特開2004−307294号公報(特許文献1)に開示されている。
しかしながらこの方法により得られた多孔質ハニカム構造体は、その細孔径による分離操作や吸着は可能であるが、機能性物質による修飾が行なわれておらず、その性質を十分に発揮しているとはいえない。
特開2004−307294号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、従来と比較して高機能化された新規な多孔質ハニカム構造体およびその製造方法を提供することである。
本発明は、導電性を有する多孔質ハニカム構造体であって、導電性を有する微粉末が分散されたシリカ成形体であることを特徴とする。
本発明の多孔質ハニカム構造体は、平均開孔径が5〜200μm、比表面積が700〜1500m2/gであることが好ましい。
本発明の多孔質ハニカム構造体においては、導電性を有する微粉末はカーボンナノファイバーであることが好ましい。
また本発明は、以下の工程(a)〜(e)を含む、導電性を有する多孔質ハニカム構造体の製造方法も提供する。
(a)ケイ酸ナトリウム水溶液にイオン交換樹脂を混入してシリカゾルを調製する工程と、
(b)前記イオン交換樹脂を除去し、pHを調整する工程と、
(c)シリカゾルに導電性を有する微粉末を分散させる工程と、
(d)シリカゾルをゲル化してシリカ湿潤ゲルを製造する工程と、
(e)前記シリカ湿潤ゲルを凍結させる工程。
本発明の多孔質ハニカム構造体の製造方法においては、導電性を有する微粉末を超音波によってシリカゾル中に分散させることが好ましい。
本発明の多孔質ハニカム構造体は、導電性を有する微粉末が分散されたシリカ成形体である。このような本発明の多孔質ハニカム構造体によれば、シリカによる吸着作用と導電性の両方の性質を併せ持ち、化学物質を吸着することにより、その電気的特性を用いることにより、従来には無かった高感度に化学物質を検出するセンサーやそれを応用した空気清浄機等が提供される。
図1は、本発明の好ましい一例の多孔質ハニカム構造体を一部拡大して示す走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。図1に示すように、本発明における「多孔質ハニカム構造」とは、任意の一面からみた場合に実質的に均一な大きさの開孔が多数形成されて、いわゆる「蜂の巣」状に形成された構造であって、かつ開孔にもさらに小さな細孔が多数形成され全体として多孔質に実現された構造を指す。本発明では、シリカ成形体にて、このような多孔質ハニカム構造を実現する。
本発明の多孔質ハニカム構造体は、その形状は特に制限されるものではないが、たとえば断面形状が円状(真円形状、楕円形状)、角形状(三角形状、四角形状、多角形状)などである柱状物に切り出されて実現される。この場合、上記開孔は柱状物の長手方向に関する両側の面に貫通するように、柱状物を切り出すことが好ましい。かかる柱状体は、その大きさについて特に制限されるものではないが、その長手方向に沿った長さが0.5〜30cmの範囲内であり、またその長手方向に関する面の面積が0.5〜20cm2の範囲内であることが好ましい。
本発明は、上述したようなシリカ成形体で形成された多孔質ハニカム構造体において、導電性を有する微粉末が分散されてなり、全体として導電性を発揮し得るようにしたことを特徴とするものである。これによって、シリカ成形体により奏される吸着作用と、導電性を有する微粉末により奏される導電性とを兼ね備えた、多孔質ハニカム構造体を実現することができる。
なお、本明細書中における「導電性を有する」とは、物質に電場を与えることで電流が流れることを指す。具体的には、抵抗率が1×10-4Ωm以下である場合を指す。この導電性を有することは、たとえば四端子法により抵抗率を測定することにより確認することができる。
また、本発明の多孔質ハニカム構造体において、導電性を有する微粉末が「分散」されているとは、シリカ成形体中に導電性を有する微粉末が略均一に分布していることを指す。このように多孔質ハニカム構造体において導電性を有する微粉末が分散していることは、たとえば電子顕微鏡を用いて観察することで確認することができる。
本発明に用いられる導電性を有する微粉末としては、従来公知の適宜のものを適宜用いることができ、特に制限されるものではない。たとえば、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ、カーボンブラックなどが挙げられる。中でも、粒度分布が狭く、サイズがナノメータオーダーである、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブから選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましく、コスト面からカーボンナノファイバーを用いることが特に好ましい。本発明の多孔質ハニカム構造体用いる導電性を有する微粉末は、市販品を好ましく用いることができ、たとえば微粉末カーボンナノファイバー(直径40〜50nm、アスペクト比1000以上)などを用いることができる。
本発明の多孔質ハニカム構造体中に分散される導電性を有する微粉末の含有量は、多孔質ハニカム構造体全体として上述したような導電性を発揮し得るならば特に制限されるものではなく、また用いる導電性を有する微粉末の種類によっても異なるが、たとえば、導電性を有する微粉末としてカーボンナノファイバーを用いる場合には、シリカゾル中に含まれるSiO2100重量部に対し6〜20重量部であるのが好ましい。前記含有量が6重量部未満である場合には、多孔質ハニカム構造体が全体として十分に導電性を発揮できなくなる虞がある。また、前記含有量が20重量部を超える場合には、多孔質ハニカム構造体を形成できなくなる虞がある。なお、多孔質ハニカム構造体中における導電性を有する微粉末が分散していることは、たとえば電子顕微鏡により観察することで確認することができる。
また、本発明に用いる導電性を有する微粉末は、その粒径については特に制限されるものではないが、10〜100nmの範囲内であるのが好ましく、30〜80nmであるのがより好ましい。なお、多孔質ハニカム構造体中に含まれる導電性を有する微粉末の粒径は、たとえば走査型電子顕微鏡にて直接観察することによって測定することができる。
本発明の多孔質ハニカム構造体における平均開孔径は、特に制限されるものではないが、本発明の多孔質ハニカム構造体をたとえばフィルタとして用いる場合には、開孔径が小さくなると圧力損失が大きくなるので、5〜200μmの範囲内であるのが好ましい。なお、多孔質ハニカム構造体における平均開孔径は、たとえば図1に示すように、多孔質ハニカム構造体断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で直接観察し、写真を撮り、当該SEM写真から解析することで測定された値を指す。
また、本発明の多孔質ハニカム構造体における比表面積は、特に制限されるものではないが、700〜1500m2/gの範囲内であるのが好ましい。なお、多孔質ハニカム構造体における比表面積は、たとえば−196℃で窒素吸脱着測定を行ない、得られた吸脱着等温線に対しBETプロットを適用し解析することで測定された値を指す。
従来、充填型の反応器では、表面積対体積比は1×106〜5×1082/m3であり、非常に大きな活性を有する。一般的に、ハニカム構造体の平均開孔径が小さくなるにつれて比表面積は大きくなるとともにハニカム構造体の壁の厚みは小さくなる傾向にある。従って表面積対体積比は1×103〜5×1052/m3となり、充填型の反応器にくらべて1〜3桁小さくなる。しかし本発明の多孔質ハニカム構造体においては、構成する材質が多孔質となっているため、平均開孔径が変化しても比表面積は大きく変わらないので、表面積対体積比は7×107〜1×1082/m3となる。本発明のハニカム構造体は平均開孔径が5〜200μmの範囲内であり、かつ、比表面積が700〜1000m2/g(7×107〜1×1082/m3)の範囲内であるように実現されることが特に好ましい。なお、このような好ましい範囲内の平均開孔径および比表面積を有する多孔質ハニカム構造体を製造するための条件については後述する。
また、本発明の多孔質ハニカム構造体において、開孔に形成された細孔の大きさは、1〜50nmであるのが好ましい。反応率や吸着容量を向上させるためには表面積を大きくする必要がある、すなわち2nm以下の直径を有するミクロ孔を多く有することが好ましい、一方で、ミクロ孔内では分子拡散速度は非常に遅いので、効率化を図るためには2〜50nmの直径を有するメソ孔の存在も重要となる。当該細孔の大きさや細孔径分布は、たとえば−196℃で窒素吸脱着測定を行ない、得られた吸脱着等温線に対しDollimore−Heal法を適用し解析することで計算することができる。
上述してきた本発明の多孔質ハニカム構造体は、その製造方法について特に制限されるものではないが、一方向凍結ゲル化法を利用して製造されたものであることが好ましく、後述する本発明の製造方法によって製造されたものであることがより好ましい。ここで、凍結ゲル化法とは、凍結濃縮効果を利用したゲル化法である。ゾルを凍結すると分相が生じ、ほぼ純粋な水が凝固した相と、コロイド粒子が濃縮された相の2相に分かれる。この濃縮によるゲル化促進効果は非常に大きく、低温においても氷の間隙に集合したコロイド粒子同士は結合してゲル化する。この時氷がテンプレートの役割を果たし、解凍・乾燥後には凍結時の形状を保持した資料が得られる。一方で、氷の成長を制御する方法としては、一方向凍結法がある。これは、金属酸化物のゲルに方向性を持たせて凍結することで、氷を一方向に柱状に成長させて複数の氷柱を形成し、氷柱の間隙に粒子を集合させる方法であり、従来の一方向凍結法は金属酸化物ゲルのpolygonal繊維作製法として理解されており、長時間エージングした構造の硬い湿潤ゲルに主に適用されてきた。本発明では、これらを組み合わせて一方向凍結法の適用範囲をゾルやゲル化直後の湿潤ゲルにまで広げ、多孔質ハニカム構造体を製造した。
図2は、本発明の多孔質ハニカム構造体の製造方法の好ましい一例を模式的に示すフローチャートである。本発明の多孔質ハニカム構造体の製造方法は、以下の(a)〜(e)の工程を含むことを特徴とする。
(a)ケイ酸ナトリウム水溶液にイオン交換樹脂を混入してシリカゾルを調製する工程と、
(b)前記イオン交換樹脂を除去し、pHを調整する工程と、
(c)シリカゾルに導電性を有する微粉末を分散させる工程と、
(d)シリカゾルをゲル化してシリカ湿潤ゲルを製造する工程と、
(e)前記シリカ湿潤ゲルを凍結させる工程。
以下、図2を参照しながら、本発明の製造方法について詳細に説明する。
本発明の製造方法では、まず、原料にケイ酸ナトリウム溶液(水ガラス)を用いて、純水で希釈してケイ酸ナトリウム水溶液とする。ケイ酸ナトリウム水溶液は、濃度が低いとハニカム壁を構成する溶質が不足し、濃度が高すぎるとイオン交換中にゲル化してしまうために、1.0〜2.0Mの濃度範囲に調製することが好ましい。このようにして調製されたケイ酸ナトリウム水溶液にイオン交換樹脂を混入し、シリカゾルを調製する(前処理工程(工程(a))。この工程(a)は、水ガラスを原料とするシリカゾルのpHを調整するとともにシリカ粒子の表面に吸着することで特性を変化させるNaイオンを不純物として十分に除去することで、規則性を有する平均開孔径を有する多孔質ハニカム構造体を製造するために行なわれる。具体的には、pHメータ(および必要に応じてイオンメータ)を付設した容器内に収容したケイ酸ナトリウム水溶液にイオン交換樹脂を、所望のpH(たとえば2〜3)になるまで混入する。
工程(a)に用いるイオン交換樹脂としては、特に制限されるものではないが、pH調整を行ないつつシリカゾル中のNaイオンを十分に除去できることから、強酸性イオン交換樹脂を用いることが好ましい。このようなイオン交換樹脂は、たとえばオルガノ株式会社製アンバーライトIR120B H AGなどを例示することができる。
ケイ酸ナトリウム水溶液に混入させるイオン交換樹脂の量についても特に制限されるものではないが、水溶液の体積に対して半分からほぼ同量の体積あるのが好ましい。イオン交換樹脂の量は、調整するケイ酸ナトリウム水溶液によって変わるが、イオン交換樹脂の量が少ないと、Naイオンの除去が十分に行なわれない虞があるためであり、また、イオン交換樹脂の量が多すぎると、pHが小さくなりすぎてゲル化時間が長くなるという傾向にあるためである。
続く工程では、工程(a)で混入させたイオン交換樹脂を除去する(工程(b))。イオン交換樹脂は、たとえば適宜の篩を用いることで除去することができる。ここで、比表面積の制御を行なう場合はイオン交換樹脂を除去したのち、アンモニア水溶液を加えて、pHを調整する。
続く工程では、シリカゾルに、導電性を有する微粉末を分散させる(工程(c))。導電性を有する微粉末の好適な種類や量については、上述したとおりである。本発明では、この導電性を有する微粉末の分散は、攪拌により行なっても超音波を用いて行なってもよいが、超音波を用いて行なうことが好ましい。攪拌により導電性を有する微粉末を分散させると、当該微粉末の分布が不均一となったり、分散せずに沈殿してしまう虞があるが、超音波を用いて導電性を有する微粉末を分散させることにより、ゾル全体に当該微粉末を均一に分布させることが可能となるためである。このようにして、シリカゾル中に導電性を有する微粉末が均一に分散された複合スラリーを得ることができる。なお、当該超音波を用いた分散には、たとえば超音波分散機(VC750、SONICS&MATERIALS社製)を用いて行なうことができる。
続く工程では、シリカゾルをゲル化してシリカ湿潤ゲルを得る(工程(d))。シリカゾルのゲル化は、たとえば上記工程で得られた複合スラリーを、後述する工程(e)で用いるチューブ状の容器(セル)内に収容し、20〜40℃の温度範囲で2〜8時間程度静置することで行うことができ、これにより導電性を有する微粉末が分散されたシリカ湿潤ゲルを得ることができる。なお、シリカゾルのゲル化を別の容器内で行なった後、得られたシリカ湿潤ゲルを工程(e)で用いるチューブ状の容器に収容するようにしても勿論よい。
次に、工程(d)で得られたシリカ湿潤ゲルを凍結させる(工程(e))。当該シリカ湿潤ゲルの凍結は、上記チューブ状のセルごと、定速モータなどを用いて所定の挿入速度で液体窒素などの冷媒中に挿入することで凍結する。シリカ湿潤ゲルを冷媒中に挿入することで、冷媒に挿入された部分の氷が挿入方向に沿って柱状に成長する。
凍結後に本発明のような多孔質ハニカム構造体を得るには、シリカ湿潤ゲルの凍結開始までのエージング(第一のエージング)の時間を制御する。当該エージング時間は、0.5〜12時間の範囲内であるのが好ましい。エージング時間が長くなるにつれて、凍結後の形状は、薄膜状、平板繊維状、ハニカム状、多角形(polygonal)繊維状へと変化する(上述した特許文献1を参照)。このような形状変化は、凍結時のシリカ粒子の移動しやすさに基づくものであると考えられる。エージング時間が長くなるに従い、ゲル化が進行し、シリカ粒子の運動が阻害される。エージング時間が短い場合には、比較的シリカ粒子が移動しやすいため集合しやすくなり、連続的につながった薄膜状、または平板繊維状となる。ゲル化の前後は殆どシリカ粒子が移動できないため、氷柱の周りに存在した状態のままで凍結しハニカム状となる。さらにゲル化が進むと、氷柱の成長により分割されて繊維状となる。
また、凍結条件を変化させることにより、テンプレートとなる氷柱の直径を変化させることができるので、得られる多孔質ハニカム構造体を所望の平均開孔径を有するように成形することができる。好ましい凍結条件としては−196〜−10℃で0.5〜70cm/hであり、より好ましくは−196〜−20℃で1〜20cm/hである。このように一方向凍結ゲル化法は一種の湿式合成法であるので、ゾル−ゲル法の優れたナノ構造制御技術との併用が可能な技術であり、これを用いて多孔質材料を作製する場合、最終的に得られるハニカム構造体のナノ細孔特性(平均細孔径、比表面積、細孔容積)は原料組成、エージング条件により精密に制御することができる。
本発明の多孔質ハニカム構造体の製造方法においては、前記工程(e)での凍結後、凍結状態で一定時間エージング(第二のエージング)を行うことが好ましい。第二のエージングを行なうことで、氷がテンプレートとなっている状態でゲルの構造を強化することが可能となる。第二のエージングは−196〜−20℃の比較的低温で1〜3時間行なうことが好ましい。
解凍は、第二のエージング終了後のチューブ状のセルをたとえば50℃の恒温槽内に入れることで行なう。上記工程(b)において、アンモニア水溶液を加えていない場合は、解凍後、成形されたシリカ湿潤ゲルを一定時間アンモニア水溶液に浸漬するエージング(第三のエージング)を行なうことによって細孔特性を制御することができる。第三のエージングは、30〜80℃の温度で、1〜3時間行なうことが好ましい。
解凍もしくは第三のエージング後、溶媒置換を行う。溶媒置換に用いられる溶媒としては、特に制限されるものではないが、たとえばt−ブタノールを用いる。t−ブタノールを用いるのは、(1)液−固移転時の密度変化が小さく(Δp=−3.4×10-4g/cm3 at 299K)、凝固時に試料を破壊する可能性が小さい、ならびに、(2)蒸気圧が大きく(0℃におけるt−ブタノールの蒸気圧はp0=821Pa、水は61Pa)乾燥速度が大きいからである。具体的には、チューブ状セルからハニカム構造体を取り出し、たとえば5倍量以上の体積のt−ブタノールに浸漬し、第三のエージングを停止させ、2〜4日間にわたり、この間に3回以上t−ブタノールを交換する。t−ブタノールによる洗浄を行なうことで、ハニカム構造体中に含まれる微量の水をt−ブタノールで置換する。
本発明の多孔質ハニカム構造体の製造方法では、上記溶媒置換を行なった後、乾燥することが好ましい。乾燥の方法は、特に制限されるものではなく、従来公知の適宜の方法にて乾燥させることができるが、乾燥時におけるシリカの割れや細孔の破壊が起こりにくいことから、凍結乾燥にて乾燥を行なうことが好ましい。凍結乾燥を行なう場合、温度が高いと極微量に含まれる水の凝固点降下により溶媒が凍結せず、温度が低すぎると乾燥速度が遅くなるため、−10〜−30℃の温度範囲で乾燥させることが好ましい。
上述した本発明の多孔質ハニカム構造体は、空気清浄機等のフィルタ用として好適に用いることができる。本発明の多孔質ハニカム構造体を空気清浄機のフィルタとして用いる場合、フィルタ以外の部分は、従来公知の一般的な構造を採用することができる。たとえば、空気入口および空気出口が設けられた適宜の形状のハウジング内において、空気入口から集塵フィルタ、送風装置(たとえばプロペラ状のファンや、圧力式ノズルにて空気を圧縮する装置など)などを通った空気がフィルタに送られ、フィルタ通過後の空気が空気出口から空気清浄機外に排出されるように構成される。フィルタには、上述した多孔質ハニカム構造体を、たとえば柱状に切り出したものを用いることができ、空気の通過方向と、ハニカム構造体に形成された開孔が略平行となるように(すなわち、柱状の長手方向が空気の通過方向と略平行となるように)配置されることが好ましい。このような空気清浄機によれば、導電性および吸着作用を兼ね備える多孔質ハニカム構造体を用いたフィルタにより、空気中に含まれる有害物質(たとえばベンゼン、トルエンなど)を効果的に除去することが可能となる。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
54%ケイ酸ナトリウム溶液を脱イオンした蒸留水で希釈し、1.9mol/L SiO2濃度のケイ酸ナトリウム水溶液25mLを得た。ここに攪拌しながらH+型強酸性イオン交換樹脂29mLを加え水溶液のpHを2.5付近に調整し、シリカゾルを得た。イオン交換樹脂を取り除いた後、直径が40〜50nm(アスペクト比:1000以上)のカーボンナノファイバーをシリカゾル中に含まれるSiO2100重量に対し20重量部加え、超音波分散機を用いてシリカゾル中に分散させた。これを内径1.3cmのポリプロピレン製チューブに注ぎ込み、ふたをして30℃で静置した。試料は4時間後に均一なゲルとなった。ゲル化後、30℃で1時間第一のエージングを行なった後、定速モータの設定を挿入速度8cm/h、−196℃の凍結条件で、容器内の液体窒素の液面高さが一定に保たれるように制御した冷媒槽に挿入した。試料が完全に凍結した後、50℃の恒温槽に入れて解凍した。解凍後、チューブから試料を取り出し、試料をt−ブタノールに浸漬した。この後、3日間にわたり、3回以上t−ブタノールによる洗浄を行ない、試料中に含まれる水分を完全にt−ブタノールで置換した。十分に溶媒置換した試料を−10℃で凍結乾燥することにより、本発明の導電性を有する多孔質ハニカム構造体を得た。
図1には、得られた実施例1の多孔質ハニカム構造体の走査型電子顕微鏡(SEM)写真を示し、また、図3には、XRD回折パターンを示している。このような多孔質ハニカム構造体は、電子顕微鏡像により、導電性を有する微粉末がシリカゲル中に均一に分散されていることが確認された。また得られた多孔質ハニカム構造体は、平均開孔径が16μm(SEM写真による解析)であり、また、比表面積が783m2/g(−196℃で窒素吸脱着測定を行ない、得られた吸脱着等温線に対しBETプロットを適用し解析)であった。さらに、得られた多孔質ハニカム構造体における平均細孔径は3.02nmであった(−196℃で窒素吸脱着測定を行ない、得られた吸脱着等温線から窒素吸着量を算出し、この値をBET表面積の値で割ることによって算出)。このようにして得られた多孔質ハニカム構造体をXRDにて測定すると、カーボンナノファイバー単体で測定したXRDのパターンと一致していたことから、導電性を有することが確認された。
<実施例2>
54%ケイ酸ナトリウム溶液を脱イオンした蒸留水で希釈し、1.9mol/L SiO2濃度のケイ酸ナトリウム水溶液25mLを得た。ここに攪拌しながらH+型強酸性イオン交換樹脂29mLを加え水溶液のpHを2.5付近に調整し、シリカゾルを得た。イオン交換樹脂を取り除いた後、直径が40〜50nm(アスペクト比:1000以上)のカーボンナノファイバーをシリカゾル中に含まれるSiO2100重量に対し6重量部加え、超音波分散機を用いてシリカゾル中に分散させた。これを内径1.3cmのポリプロピレン製チューブに注ぎ込み、ふたをして30℃で静置した。試料は4時間後に均一なゲルとなった。ゲル化後、30℃で1時間第一のエージングを行なった後、定速モータの設定を挿入速度8cm/h、−196℃の凍結条件で、容器内の液体窒素の液面高さが一定に保たれるように制御した冷媒槽に挿入した。試料が完全に凍結した後、50℃の恒温槽に入れて解凍した。解凍後、チューブから試料を取り出し、試料をt−ブタノールに浸漬した。この後、3日間にわたり、3回以上t−ブタノールによる洗浄を行ない、試料中に含まれる水分を完全にt−ブタノールで置換した。十分に溶媒置換した試料を−10℃で凍結乾燥することにより、本発明の導電性を有する多孔質ハニカム構造体を得た。
実施例2で得られた多孔質ハニカム構造体は、実施例1の多孔質ハニカム構造体の走査型電子顕微鏡(SEM)写真およびXRD回折パターンと同様の結果を示した。また得られた多孔質ハニカム構造体は、平均開孔径が15μm(SEM写真による解析)であり、また、比表面積が998m2/g(−196℃で窒素吸脱着測定を行ない、得られた吸脱着等温線に対しBETプロットを適用し解析)であった。さらに、得られた多孔質ハニカム構造体における平均細孔径は2.88nmであった(−196℃で窒素吸脱着測定を行ない、得られた吸脱着等温線から窒素吸着量を算出し、この値をBET表面積の値で割ることによって算出)。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の多孔質ハニカム構造体の好ましい一例を一部拡大して示すSEM写真であり、(a)は200倍拡大写真、(b)は400倍拡大写真である。 本発明の多孔質ハニカム構造体の製造方法の好ましい一例を簡略化して示すフローチャートである。 実施例1で得られた多孔質ハニカム構造体のXRD回折パターンを示すグラフである。

Claims (3)

  1. 平均開孔径が5〜200μm、比表面積が700〜1500m2/gであり、
    SiO2100重量部に対し、直径40〜50nmであるカーボンナノファイバーが6〜20重量部分散されたシリカ成形体である、導電性を有する多孔質ハニカム構造体。
  2. (a)ケイ酸ナトリウム水溶液にイオン交換樹脂を混入してシリカゾルを調製する工程と、
    (b)前記イオン交換樹脂を除去し、pHを調整する工程と、
    (c)シリカゾルに、直径40〜50nmであるカーボンナノファイバーを分散させる工程と、
    (d)シリカゾルをゲル化してシリカ湿潤ゲルを製造する工程と、
    (e)前記シリカ湿潤ゲルを凍結させる工程とを含む、請求項1に記載の多孔質ハニカム構造体の製造方法。
  3. カーボンナノファイバーを超音波によってシリカゾル中に分散させることを特徴とする請求項2に記載の方法。
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