以下、本発明の一実施の形態を図に従って説明する。
(第1の実施の形態)
図1に示すように、本実施の形態に係るデジタルカメラ1の本体2には、正面上部に撮像レンズ3が配置され、その下部にマイク4及びメモリ収納部5が設けられている。撮像レンズ3は本体2の左側面に向いた状態(a)と、正面に向いた状態(b)とに回転操作自在である。また、本体2の上面にはシャッタボタン6が配置され、背面に録画開始/停止ボタン7、ズームボタン8、及び外部出力端子部9が配置されているとともに、右側面には正方形の画面を有するLCDファインダー10が配置されている。LCDファインダー10は2軸回転収納式であって、本体2の右側面部に面一状に収納した静止画像(スチル)撮影の場合(a)と、本体2の右側面部に対し交差する方向に突出させた動画像(ビデオ)撮影の場合(b)とに変化可能である。
つまり、このデジタルカメラ1は、撮像レンズ3を右側面に向けて、図2(a)(b)に示すように、LCDファインダー10を収納した状態にて右手で握持することにより、横構図と縦構図で静止画像撮影を行うものであり、また、撮像レンズ3を正面に向けて、同図(c)に示すように、LCDファインダー10を突出させた状態にすることにより、動画像撮影を行うものである。
図3は、デジタルカメラ1の回路構成を示すブロック図である。図に示すように、前記シャッタボタン6は、半押し時点と全押し時点とで夫々オンとなる2段スイッチ21に連係され、前記録画開始/停止ボタン7はこれを操作している間のみオンとなる常開スイッチ22の上部に配置されている。その他の操作入力部23は、シャッタボタン6と録画開始/停止ボタン7以外の前記図1に示した各種ボタンや後述するフローチャートに示すスイッチ群で構成され、このスイッチ群及び前記各スイッチのオン・オフ情報は、入力回路24を介して、制御回路25に入力される。制御回路25は、CPU及びその周辺回路と、CPUの作業用メモリであるRAM等から構成されるマイクロコンピュータであり、各部を制御する。
この制御回路25には、表示メモリ26、表示駆動ブロック27、画像バッファメモリ28、画像信号処理部29、圧縮符号化/伸長復号化部30、静止画/動画画像メモリ31、プログラムメモリ32、データメモリ33、外部メモリインタフェース34、外部I/Oインターフェース35、及び電源制御ブロック36が接続されている。表示メモリ26には、LCDファインダー10に表示される各種表示データが一時的に記憶される。表示駆動ブロック27は、前記LCDファインダー10を駆動し、画像バッファメモリ28は、画像データを処理する際等において一時的に格納する。
画像信号処理部29は、後述する撮像素子から制御回路25が取り込んだ画像信号に対する各種処理を実行するDSPからなる。圧縮符号化/伸長復号化部30は、この画像信号処理部で処理された画像データを記録時には伸長処理し、記録した画像データを再生する際には伸長復号化する。静止画/動画画像メモリ31は、シャッタボタン6または録画開始/停止ボタン7の操作により撮像された画像データ(静止画像データ、動画像データ)を記録保存する。プログラムメモリ32は、後述するフローチャートに示す制御回路25の制御プログラムを格納しており、データメモリ33は後述するデータが予め格納されているとともに画像データ以外の他のデータを格納する。外部メモリインタフェース34は、着脱自在な外部メモリ37に接続されている。外部I/Oインターフェース35は、LAN通信IF38を介してLANコネクタ39に接続され、USB通信IF40を介してUSBコネクタ41に接続されているとともに、コネクタ42に接続されている。電源制御ブロック36には、電池43と充電制御ブロック44とが接続されており、これら電池43と充電制御ブロック44からの電力は電源制御ブロック36及び制御回路25を介して各部に供給される。
さらに、制御回路25には、コネクタ部/回動コネクタ45を介して撮影制御ブロック46が接続されているとともに、回転検出ブロック47が接続されている。この回転検出ブロックは、前記撮像レンズ3の回転操作を検出して制御回路25に出力するものである。前記撮影制御ブロック46には、焦点制御ブロック50、ズーム制御ブロック51、絞り制御ブロック52、シャッタ制御ブロック53、A/D回路54、CDS/AGC65、タイミング制御&ドライバ55、露出制御ブロック56、測距制御ブロック57、及びフラッシュ制御ブロック58が接続されている。焦点制御ブロック50は、被写体像を合焦させるべく撮像レンズ3を駆動するレンズ駆動ブロック60を制御し、ズーム制御ブロック51は、ズームボタン8の操作に応じて被写体像を拡大または縮小すべく撮像レンズ3を駆動するレンズ駆動ブロック61を制御する。
絞り制御ブロック52は、撮像レンズ3とCCDからなる撮像素子64との間に配置された絞り62を制御し、シャッタ制御ブロック53は、絞り62と撮像素子64との間に配置されたシャッタ63を制御する。A/D回路54は、CDS/AGC65を介して撮像素子64より入力されるアナログ画像信号をデジタル信号に変換する。タイミング制御&ドライバ55は、タイミング信号を発生してCCDからなる撮像素子64とCDS/AGC65とを駆動する。CDS/AGC65は、撮像素子64から出力された撮像信号を保持するCDSと、CDSから撮像信号を供給されるアナログアンプであるゲイン調整アンプ(AGC)とからなる。露出制御ブロック56は、測光、測距センサ66を制御するとともに、この測光、測距センサ66からの測光信号を処理して制御回路25に入力し、測距制御ブロック57は測距信号を処理して制御回路25に入力する。フラッシュ制御ブロック58は、フラッシュ68を駆動するフラッシュ駆動ブロック67を制御する。
前記データメモリ33には、図4に示す第1テーブル331と図5に示す第2テーブル332とが格納されている。第1テーブル331は、「A2 ヨコ」「A4 タテ」「はがき ヨコ」「六つ切」等の用紙の種類(印刷用紙または印画紙の種類)に対応して、当該用紙の寸法である幅W(mm)と高H(mm)及び寸法比W/Hが記憶されている。また、第2テーブル332には、「VGA」「SXGA」等の画質モードに対応して、画像サイズ(画素)のW(pixel)とH(pixel)、縦横比W/H、150dpiでの印刷寸法W(mm)とH(mm)、300dpiでの印刷寸法W(mm)とH(mm)、600dpiでの印刷寸法W(mm)とH(mm)が記憶されている。
なお、図6に示すように、前記撮像素子64は受光面が正方形であり、よって、撮像素子64により正方の画像データ641が得られるとともに、撮像素子64で撮像した被写体100の画像を同様に正方形であるLCDファインダー10に全画面表示される。
以上の構成に係る本実施の形態において、制御回路25はプログラムメモリ32に格納されているプログラムに基づき、図7に示すフローチャートに従って処理を実行する。先ず、ユーザーによるその他の操作入力部23での操作により、静止画撮影モードが設定されているか否かを判断する(ステップS101)。静止画撮影モードが設定されていない場合には、その他のモード処理を実行する。静止画撮影モードが設定されている場合には、露出条件などの撮影条件を設定し(ステップS104)、ユーザーによるその他の操作入力部23での操作に従って、印刷用紙の種類または寸法を選択する(ステップS104)。この印刷用紙の種類または寸法の選択は、第1テーブル331に記憶されている用紙の種類や用紙寸法をLCDファインダー10に表示させて、これらから選択させる。なお、ユーザーによるその他の操作入力部23での操作により、用紙の種類や用紙寸法を入力させるようにしてもよい。
次に、このステップS104で選択された印刷用紙の種類または寸法と第1テーブル331のデータとに基づき、印刷用紙の縦横比に相当する構図枠の縦横比を設定する(ステップS105)。また、印刷用紙の寸法に応じて、画像サイズまたは画質モードを設定または自動設定する(ステップS106)。つまり、第2テーブル332を参照して、画像サイズまたは画質モードを自動設定するか、又はユーザーによるその他の操作入力部23での操作に従って、画像サイズまたは画質モードを設定する。
また、設定画像サイズと縦横比から構図枠の縦横画素数を算出する(ステップS107)。つまり、設定画像サイズと縦横比から構図枠のをLCDファインダー10に、最大に表示させる際のLCDファインダー10における構図枠の縦横画素数を算出する。引き続き、測光処理、WB処理を実行するとともに(ステップS108)、ズーム処理、AF処理を実行する(ステップS109)。さらに、被写体像のスルー画像を設定された縦横比の構図枠とともにLCDファインダー10に表示させる。このとき構図枠は、LCDファインダー10において最大限に表示させる(ステップS110)。したがって、ユーザーはLCDファインダー10を視認しつつ構図枠内に被写体の所望部分が所望の大きさで収まるように、このデジタルカメラ1の向き等を調整する。
一方、制御回路25は、シャッタボタン6が全押しされて撮影指示がなされたか否かを判断する(ステップS111)。撮影指示がなされない場合には、その他のキー処理を実行し(ステップS112)、さらにその他の表示処理を実行する(ステップS119)。
そして、シャッタボタン6が全押しされて撮影指示がなされると、測光処理、WB処理、AF処理を実行し(ステップS113)、撮影条件でフルサイズの正方画像(撮像素子64が受光面で受光した画像)を撮影する。さらに、ユーザーによるその他の操作入力部23での予めの操作により、フルサイズ(正方)画像を同時に記録するモードが設定されているか否かを判断し(ステップS115)、設定されている場合にはフルサイズの正方画像を符号化して画像メモリ31に記録する(ステップS116)。また、撮影画像の中から設定された構図枠の領域を抽出し、設定された画像サイズに変換する(ステップS117)。さらに抽出した構図枠画像を設定画像相当に圧縮符号化して、画像サイズ、用紙サイズ、縦横比情報とともに画像メモリ31に記録する。
したがって、図6(a)に示したように、例えば前記ステップS104で「A4判 横」が選択されたとすると、ステップS105の処理で縦横比「1.41」が設定される。さらに、ステップS110の処理で、LCDファインダー10に被写体100のスルー画像101が表示されるとともに、設定された縦横比(1.41)の構図枠102が正方形のLCDファインダー10において最大限に表示される。したがって、ユーザーは用紙サイズを選択することにより、容易に所望の形状からなる画像範囲を指定することができる。また、ステップS116の処理により、フルサイズの正方画像データ103が画像メモリ31に記録される。さらに、ステップS118での処理により、用紙(A4)の縦横比の画像データ104が画像メモリ31に記録されることとなる。
また、図6(b)に示したように、例えば前記ステップS104で「Letter判 縦」が選択されたとすると、ステップS105の処理で縦横比「0.77」が設定される。さらに、ステップS110の処理で、LCDファインダー10に被写体100のスルー画像101が表示されるとともに、設定された縦横比(0.77)の構図枠102が正方形のLCDファインダー10において最大限に表示される。したがって、ユーザーは用紙サイズを選択することにより、容易に所望の形状からなる画像範囲を指定することができる。また、ステップS116の処理により、フルサイズの正方画像データ103が画像メモリ31に記録される。さらに、ステップS118での処理により、用紙(Letter)の縦横比の画像データ104が画像メモリ31に記録されることとなる。
また、図6(c)に示したように、例えば前記ステップS104で「L判 横」が選択されたとすると、ステップS105の処理で縦横比「1.48」が設定される。さらに、ステップS110の処理で、LCDファインダー10に被写体100のスルー画像101が表示されるとともに、設定された縦横比(1.48)の構図枠102が正方形のLCDファインダー10において最大限に表示される。したがって、ユーザーは用紙サイズを選択することにより、容易に所望の形状からなる画像範囲を指定することができる。また、ステップS116の処理により、フルサイズの正方画像データ103が画像メモリ31に記録される。さらに、ステップS118での処理により、用紙(L判)の縦横比の画像データ104が画像メモリ31に記録されることとなる。
したがって、ユーザーは構図枠102内に被写体の所望部分が所望の大きさで収まるように、このデジタルカメラ1の向き等を調整しつつ撮影を行うことにより、ユーザーが所望する形状の画像範囲を有する画像を記録することができる。さらに、フルサイズの正方画像データ103が画像メモリ31に記録されることから、撮影後トリミングし直したり、構図を変えて再編集する際には、フルサイズの正方画像データ103を用いてこれを行うことも可能となる。
(第2の実施の形態)
図8は、本発明の第2の実施の形態における処理手順を示すフローチャートである。先ず、選択用紙の種別または寸法を選択する(ステップS201)。この選択に際しては、図9に示すように、LCDファインダー10に「A4 ヨコ」「A5 ヨコ」等の印刷用紙とその幅W(mm)、高さH(mm)、縦横比=W/Hを表示した選択画面を表示し、操作入力部23での操作によるカーソルの移動と決定キー操作によりいずれかを選択させる。次に、撮影画像サイズと画質(圧縮率)を選択する(ステップS202)。この選択に際しては、図9に示すように、LCDファインダー10に「画像サイズ:M(1280×1280)」「画像サイズ:L(2048×2048)」「画像サイズ:LL(3200×3200)」の選択画面を表示し、操作入力部23での操作によるカーソルの移動と決定キー操作によりいずれかを選択させる。
引き続き、印刷用紙の縦横比(幅W/高H)を算出し(ステップS203)、正方の撮影視野内の構図枠の縦横比を印刷用紙と同じ縦横比に設定する(ステップS204)。さらに、「ヨコ(W)≧縦(H)」あるいは「縦横比W/H≧1.0」であるか否かを判断し、この判断がYESである場合にはヨコ長と判定し、NOである場合にはタテ長と判断する(ステップS205)。
そして、ヨコ長と判定した場合には、下記式により構図枠の記録画像サイズのヨコ、タテを算出して設定する(ステップS206)。
ヨコW=正方画像サイズ×1.0
タテH=正方画像サイズ/(W/H)
また、タテ長と判定した場合には、下記式により構図枠の記録画像サイズのヨコ、タテを算出して設定する(ステップS207)。
ヨコW=正方画像サイズ×(W/H)
タテH=正方画像サイズ×1.0
次に、LCDファインダー10にて正方撮像スルー画像に重ねて、ステップS204で設定した縦横比の構図枠を表示処理する(ステップS208)。このとき構図枠は、LCDファインダー10において最大限に表示させる。したがって、このステップS204での処理により、図9(a)に示すように、「A4 ヨコ」が選択された場合には、「A4 ヨコ」の縦横比からなる構図枠102がLCDファインダー10に最大表示される。また、同図(b)に示すように、「A5 タテ」が選択された場合には、「A5 タテ」の縦横比からなる構図枠102がLCDファインダー10に最大表示される。また、同図(c)に示すように、「L判」が選択された場合には、「L判」の縦横比からなる構図枠102がLCDファインダー10に表示され、「E判」が選択された場合には、「E判」の縦横比からなる構図枠102がLCDファインダー10に最大表示される。
さらに、正方画像の撮影処理を実行し(ステップS209)、シャッタボタン6に応答して正方画像を符号化して画像メモリ31に記録する(ステップS210)。また、撮影画像の中から設定された構図枠の領域を抽出し(ステップS211)、抽出した構図枠画像データを、画像サイズ情報、用紙サイズ、縦横比情報も合わせて画像メモリ31に記録する(ステップS212)。
(第3の実施の形態)
図10は、本発明の第3の実施の形態における処理手順を示すフローチャートである。先ず、選択用紙の種別または寸法を選択し(ステップS301)、プリンタの解像度(dpi)を設定する(ステップS302)。引き続き、印刷用紙の縦横比(W/H)を算出し(ステップS303)、下記式により印刷用紙の縦横解像度(dpi)に応じて必要な画素数を算出する(ステップS304)。
必要画素数(ヨコ)=用紙サイズ(ヨコ)×解像度(dpi)/25.4
必要画素数(タテ)=用紙サイズ(ヨコ)×解像度(dpi)/25.4
このステップS304での算出の結果、図11に示すように、各用紙における縦横比W/H、200dpiで印刷する場合の横(W)の必要画素数(pixel)と縦(H)の必要画素数(pixel)、300dpiで印刷する場合の横(W)の必要画素数(pixel)と縦(H)の必要画素数(pixel)が算出される。
次に、撮影画像サイズを最低画像サイズに設定する(ステップS305)。つまり、図12に示すように、画像サイズが「画像サイズ:M(1280×1280)」「画像サイズ:L(2048×2048)」「画像サイズ:LL(3200×3200)」の3種類ある場合、最低画像サイズである「画像サイズ:M(1280×1280)」を設定する。さらに、「ヨコ(W)≧縦(H)」あるいは「縦横比W/H≧1.0」であるか否かを判断し、この判断がYESである場合にはヨコ長と判定し、NOである場合にはタテ長と判断する(ステップS306)。
そして、タテ長と判定した場合には、「画像サイズ(タテ)≧必要画素数(ヨコ)」であるか否かを判断し(ステップS307)、このステップS307の判断がNOである場合には一段上の画像サイズがあるか否かを判断する(ステップS308)。1段上の画像サイズがある場合には、撮影画像サイズを1段上げて設定した後(ステップS309)、ステップS307からの処理を再度実行する。
その結果、ステップS307の判断がYESとなった場合には、撮影画像サイズを設定画面サイズの正方に設定する(ステップS310)。さらに、下記式にて正方視野内の構図枠を算出する(ステップS311)。
構図枠(ヨコ)=正方画像サイズ×(W/H)
構図枠(タテ)=正方画像サイズ×1.0
一方、ステップS306でヨコ長と判定した場合には、「画像サイズ(ヨコ)≧必要画素数(ヨコ)」であるか否かを判断し(ステップS312)、このステップS312の判断がNOである場合には一段上の画像サイズがあるか否かを判断する(ステップS313)。1段上の画像サイズがある場合には、撮影画像サイズを1段上げて設定した後(ステップS314)、ステップS312からの処理を再度実行する。
その結果、ステップS312の判断がYESとなった場合には、撮影画像サイズを設定画面サイズの正方に設定する(ステップS315)。さらに、下記式にて正方視野内の構図枠を算出する(ステップS316)。
構図枠(ヨコ)=正方画像サイズ×1.0
構図枠(タテ)=正方画像サイズ×(W/H)
次に、LCDファインダー10にて正方撮像スルー画像に重ねて、ステップS301での選択により設定した縦横比の構図枠を表示処理する(ステップS317)。したがって、このステップS317での処理により、図12(a)に示すように、「A4 ヨコ」が選択された場合には、「A4 ヨコ」の縦横比からなる構図枠102がLCDファインダー10に表示される。また、同図(b)に示すように、「A5 タテ」が選択された場合には、「A5 タテ」の縦横比からなる構図枠102がLCDファインダー10に表示される。また、同図(c)に示すように、「L判」が選択された場合には、「L判」の縦横比からなる構図枠102がLCDファインダー10に表示される。
さらに、正方画像の撮影処理を実行し(ステップS318)、シャッタボタン6に応答して正方画像を符号化して画像メモリ31に記録する(ステップS319)。また、撮影画像の中から設定された構図枠の領域を抽出し(ステップS320)、抽出した構図枠画像データを、画像サイズ情報、用紙サイズ、縦横比情報も合わせて画像メモリ31に記録する(ステップS321)。
なお、この実施の形態においては、ステップS304必要な画素数を算出するようにしたが、図11に示したデータを有する第3テーブル333をデータメモリ33に格納しておき、これらから必要な画素数を読み出すようにしてもよい。つまり、第3テーブル333には、「A2 ヨコ」「A4 タテ」「はがき ヨコ」「六つ切」等の用紙の種類に対応して、当該用紙の用紙サイズW(mm)とH(mm)、縦横比W/H、200dpiで印刷する場合の横(W)の必要画素数(pixel)と縦(H)の必要画素数(pixel)、300dpiで印刷する場合の横(W)の必要画素数(pixel)と縦(H)の必要画素数(pixel)が記憶しておくようにすればよい。
また、図13に示した第4テーブル334をデータメモリ33に格納しておくようにしてもよい。すなわち、第4テーブル334には、「A2」「A4」「はがき」「六つ切」等の用紙の種類に対応して、当該用紙の用紙サイズW(mm)とH(mm)が記憶されているとともに、4種類の画像サイズ「640×640=409,600」「1280×1280=1,683,400」・・・毎に評価が記憶されている。
各評価は、下記を意味する
×:使用不可(画素数の不足)
△:使用可(解像度は劣るが使用可能)
○:OK(低解像度プリンタ150〜200dpiなら満足な品質)
◎:OK(高解像度プリンタ3000dpi〜でも満足な品質)
●:使用可(用紙サイズに比べて過剰品質、データ量が大きすぎる)
したがって、この第4テーブル334に基づき、印刷用紙サイズと印刷解像度(dpi)に応じた必要かつ適正な画素数を設定することができる。
(第4の実施の形態)
図14は、本発明の第4の実施の形態における処理手順を示すフローチャートである。先ず、選択用紙の種別または寸法を選択し(ステップS401)、プリンタの解像度(dpi)を設定する(ステップS402)。引き続き、印刷用紙の縦横比(幅W/高H)を算出し(ステップS403)、下記式により印刷用紙の縦横解像度(dpi)に応じて必要な画素数を算出する(ステップS404)。
必要画素数(ヨコ)=用紙サイズ(ヨコ)×解像度(dpi)/25.4
必要画素数(タテ)=用紙サイズ(ヨコ)×解像度(dpi)/25.4
次に、正方の撮影画像サイズを最高または設定画像サイズに設定し(ステップS405)、構図枠の記録画像サイズを最低画像サイズに設定する(ステップS406)。しかる後に、「ヨコ(W)≧縦(H)」あるいは「縦横比W/H≧1.0」であるか否かを判断し、この判断がYESである場合にはヨコ長と判定し、NOである場合にはタテ長と判断する(ステップS407)。
そして、タテ長と判定した場合には、「画像サイズ(タテ)≧必要画素数(ヨコ)」であるか否かを判断し(ステップS408)、このステップS408の判断がNOである場合には一段上の画像サイズがあるか否かを判断する(ステップS409)。1段上の画像サイズがある場合には、撮影画像サイズを1段上げて設定した後(ステップS410)、ステップS408からの処理を再度実行する。
その結果、ステップS408の判断がYESとなった場合には、下記式にて構図枠領域の記録画像サイズを設定する(ステップS411)。
構図サイズ(ヨコ)=設定画像サイズ×(W/H)
構図サイズ(タテ)=設定画像サイズ×1.0
さらに、下記式にて正方視野内の構図枠を算出する(ステップS412)。
構図枠(ヨコ)=正方画像サイズ×(W/H)
構図枠(タテ)=正方画像サイズ×1.0
一方、ステップS407でヨコ長と判定した場合には、「構図枠の画像サイズ(ヨコ)≧必要画素数(ヨコ)」であるか否かを判断し(ステップS413)、このステップS413の判断がNOである場合には一段上の画像サイズがあるか否かを判断する(ステップS414)。1段上の画像サイズがある場合には、撮影画像サイズを1段上げて設定した後(ステップS415)、ステップS413からの処理を再度実行する。
その結果、ステップS413の判断がYESとなった場合には、下記式にて構図枠領域の記録画像サイズを設定する(ステップS416)。
構図サイズ(ヨコ)=設定画像サイズ×1.0
構図サイズ(タテ)=設定画像サイズ×(W/H)
さらに、下記式にて正方視野内の構図枠を算出する(ステップS417)。
構図枠(ヨコ)=正方画像サイズ×1.0
構図枠(タテ)=正方画像サイズ×(W/H)
次に、LCDファインダー10にて正方撮像スルー画像に重ねて、ステップS401での選択により設定した縦横比の構図枠を表示処理する(ステップS418)。さらに、正方画像の撮影処理を実行し(ステップS419)、シャッタボタン6に応答して正方画像を符号化して画像メモリ31に記録する(ステップS420)。また、撮影画像の中から設定された構図枠の領域を抽出し、設定された記録画像サイズに変換する(ステップS421)。さらに、設定された記録画像サイズに変換された構図枠画像データを、画像サイズ情報、用紙サイズ、縦横比情報も合わせて画像メモリ31に記録する(ステップS422)。
(第5の実施の形態)
図15は、本発明の第5の実施の形態における処理手順を示すフローチャートである。先ず、選択用紙を選択して構図枠の縦横比と画像サイズを設定する(ステップS501)。次に、LCDファインダー10の視野内に被写体像スルー画像に重ねて選択された構図/縦横比の構図枠を最大表示させる(ステップS502)。シャッタボタン6が全押しされて撮影指示がなされたか否かを判断し(ステップS503)、撮影指示がなされない場合には、その他のキー処理、表示処理を実行する(ステップS513)。
撮影指示があった場合には、フルサイズの正方画像を撮影し、撮影画像を画像バッファメモリ28に一時記憶する(ステップS504)。そして、編集優先モード(正方画像記録)が設定されているか否かを判断し(ステップS505)、設定されている場合には、画像バッファメモリ28に一時記憶された正方の撮影画像を符号化して画像メモリ31に記録(RAWデータ記録等)する(ステップS506)。したがって、編集優先モード(正方画像記録)が設定されている場合には、図16(a)に示すように、画像メモリ31には、構図枠画像は記録されることなく、正方フル画像のみがシャッタボタン6が全押しされる毎に記録されていくこととなる。
また、ステップS505での判断の結果、編集優先モード(正方画像記録)が設定されていない場合には、構図優先モード(構図枠画像記録)が設定されている否かを判断する(ステップS507)。設定されている場合には、画像バッファメモリ28に一時記憶された正方の撮影画像から設定構図枠の領域を抽出し、符号化して画像メモリ31に記録(JPEG等)する(ステップS508)。したがって、構図優先モード(構図枠画像記録)が設定されている場合には、図16(b)に示すように、画像メモリ31には正方フル画像は記録されることなく、構図枠画像のみがシャッタボタン6が全押しされる毎に記録されていくこととなる。
また、ステップS507での判断の結果、構図優先モード(構図枠画像記録)が設定されていない場合には、構図&編集モード(正方&構図枠記録)が設定されている否かを判断する(ステップS509)。設定されていない場合には、その他の処理を実行する(ステップS512)。設定されている場合には、画像バッファメモリ28に一時記憶されている撮影されたフルサイズ正方を符号化して画像メモリ31に記録する(ステップS510)。さらに、画像バッファメモリ28に一時記憶された正方の撮影画像から設定構図枠の領域を抽出し、符号化して画像メモリ31に記録する(ステップS511)。したがって、構図&編集モード(正方&構図枠記録)が設定されている場合には、図16(c)に示すように、画像メモリ31には正方画像(RAWデータ)と構図枠画像(JPEG圧縮データ)とがシャッタボタン6が全押しされる毎に記録されていくこととなる。
(記録画像データの再生または外部出力)
図17は、以上に説明した第1〜第5の実施の形態において、画像メモリ31に記録した画像データを再生しまたは外部出力する場合の処理手順を示すフローチャートである。静止画再生モードが設定されたか否か判断し(ステップS601)、設定されていない場合にはその他のモード処理を実行する(ステップS606)。静止画再生モードが設定された場合には、ユーザーによるその他の操作入力部23での操作によりインデックス一覧の表示が指示されたか否かを判断し(ステップS602)、指示された場合には画像メモリ31に記録されている画像を一覧表示またはインデックス表示する(ステップS603)。さらに、再生画像の選択操作がなされたか否かを判断し(ステップS604)、なされた場合にはユーザー操作に従い再生画像または外部出力画像を選択する(ステップS605)。しかる後に、その他のキー処理、表示処理を実行して(ステップS629)、リターンする。
また、ステップS602での判断の結果、インデックス一覧表示が指示されなかった場合には、ユーザーによるその他の操作入力部23での操作により、フルサイズ(正方)画像の再生が指示されたか否かを判断する(ステップS607)。再生が指示された場合には、前記ステップS605で選択された画像を伸長または復号する(ステップS608)。さらに復号された正方画像を画像モニター(LCDファインダー10)に再生表示する(ステップS609)。
また、ステップS607での判断の結果、フルサイズ(正方)画像の再生が指示されなかった場合には、ユーザーによるその他の操作入力部23での操作により、縦/横構図または設定縦横比の画像の再生が指示されたか否かを判断する(ステップS610)。この再生が指示された場合には、前記ステップS605で選択された画像を伸長または復号する(ステップS611)。さらに復号された画像を設定構図または縦横比で画像モニター(LCDファインダー10)に再生表示する(ステップS612)。
また、ステップS610での判断の結果、縦/横構図または設定縦横比の画像の再生が指示されなかった場合には、ユーザーによるその他の操作入力部23での操作により、画像信号の外部出力が指示されたか否かを判断し(ステップS613)、この指示もなかった場合にはその他の処理を実行する(ステップS628)。
また、画像信号の外部出力が指示された場合には、前記ステップS605で選択された画像を伸長または復号し(ステップS614)、復号画像を画像モニター(LCDファインダー10)の画面一杯に再生表示する(ステップS615)。次に、用紙寸法が選択されたか否かを判断し(ステップS616)、選択された場合にはユーザー操作に従い、印刷用紙の種別または用紙寸法(−2×余白寸法)を選択する。さらに、選択された印刷用紙の縦横比に応じて、外部出力の構図枠または任意の縦横比を設定する(ステップS618)。また、フルサイズの復号再生画像に重ねて、外部出力用に設定された構図枠または縦横比を表示させ(ステップS619)、再生画像から設定構図枠または縦横比の領域を抽出する(ステップS620)。
次に、ユーザーによるその他の操作入力部23での操作により、画像サイズの自動変更が指示されたか否かを判断し(ステップS621)、指示されない場合にはステップS622及びS623の処理を行うことなくステップS624に進む。画像サイズの自動変更が指示があった場合には、下記式にて印刷用紙と解像度(dpi)に応じて外部出力の画像サイズを設定する(ステップS622)。
画像サイズ(ヨコまたはタテ)=(用紙寸法−2×余白寸法)(mm)×解像度(dpi)/ 25.4
しかる後に、抽出された構図枠画像を設定された画像サイズに変換し(ステップS623)、プリンターに出力するか(ステップS624)、外部モニターに出力するか(ステップS626)を判断する。プリンターに出力する場合には、抽出または変換された構図枠画像を該当プリンター用のストリーム信号に変換して、外部I/Oインターフェース35及びコネクタ42を介して、外部出力する(ステップS625)。また、外部モニターに出力する場合には、抽出または変換された構図枠画像を該当モニター用のビデオ信号等に変換して、外部I/Oインターフェース35及びコネクタ42を介して、外部出力する(ステップS627)。
(その他の外部出力動作例)
なお、記録画像データの外部出力は図17に示したフローチャートのみならず、以下のようにしてもよい。
図18は、再生画像の外部出力の縦横比/解像度の設定制御例(1)を示す図である。図示のように、LCDファインダー10に記録画像データの再生画像を表示し(a)、印刷用紙の種別/寸法が選択されると(b)、用紙の縦横比/必要解像度に応じて画像サイズを自動選択し、該当縦横比の画像を抽出し(c)、用紙の縦横比/解像度に応じて外部モニターやプリンタ等へ図示の画像データが出力する(d)。つまり、印刷用紙の寸法と縦横比に応じて、選択した画像サイズから該当縦横比の画像領域を抽出して、用紙寸法内に入る画像サイズで外部出力する。
図19は、再生画像の外部出力の縦横比/解像度の設定制御例(2)を示す図である。図示のように、LCDファインダー10に記録画像データの再生画像を表示し(a)、印刷用紙の種別/寸法が選択されると(b)、用紙の縦横比の画像を抽出し、必要解像度に応じて画像サイズを変更し(c)、外部モニターやプリンタ等へ図示の画像データが出力する(d)。つまり、本例は、印刷用紙の縦横比と解像度(dpi)に応じて、用紙一杯の印刷寸法となる画像サイズに変換して外部出力する例である。
図20は、再生画像の外部出力の縦横比/解像度の設定制御例(3)を示す図である。図示のように、LCDファインダー10に記録画像データの再生画像を表示し(a)、印刷用紙の種別と余白寸法が選択されると(b)、フチ取り分を減算した用紙寸法の縦横比の画像を抽出し、必要解像度に応じて画像サイズを変換し(c)、外部モニターやプリンタ等へ図示の画像データが出力する(d)。本例によれば、図21に示すように、用紙の縦横比、解像度(dpi)、所定寸法の余白(5mm、10mm)でフチ取りした印刷寸法となる画像サイズに変換して外部出力されることとなる。
(第6の実施の形態)
図22は、本発明の第6の実施の形態における処理手順を示すフローチャートである。先ず、ユーザーによるその他の操作入力部23での操作により、静止画撮影モードが設定されているか否かを判断する(ステップS701)。静止画撮影モードが設定されている場合には、露出条件、画像サイズ(図25に示す画像サイズ:L〜M)などの撮影条件を設定する(ステップS702)。さらに、ユーザーによるその他の操作入力部23での操作により、ファインダー及び撮影領域の構図枠(横長構図と縦長構図のいずれか)とその縦横比を設定する(ステップS703)。このとき、ユーザーは、その他の操作入力部23での操作により、「0.75」、「1.33」等アスペクト比を入力するか、LCDファインダー10に表示されるアスペクト比を選択する。
次に、測光処理、WB処理を実行し(ステップS704)、ズームボタン8の操作に対する操作の有無に基づき、ズーム操作があったか否かを判断する(ステップS705)。ズーム操作があった場合にはズーム処理を実行し(ステップS706)、引き続きAF処理を実行する(ステップS707)。
また、選択画素数(ステップS702で設定された画像サイズ)と、ステップS703で設定された縦横比から構図枠の縦横画素数(当該縦横比の構図枠をLCDファインダー10に最大限に表示させる場合の縦横画素数)を算出する(ステップS708)。そして、被写体像のスルー画像を設定された縦横比の構図枠とともにLCDファインダー10に表示させる(ステップS709)。これにより、図23に例示したように、LCDファインダー10には被写体スルー画像101が表示されるとともに、設定された縦横比の構図枠102が正方形のLCDファインダー10において最大限に表示される。したがって、ユーザーはLCDファインダー10を視認しつつ構図枠内に被写体の所望部分が所望の大きさで収まるように、このデジタルカメラ1の向き等を調整する。
また、ユーザーによるその他の操作入力部23での予めの操作により、データ表示がONとなっているか否かを判断し(ステップS710)、ONとなっている場合には、前記ステップS709で表示された構図枠は横長の構図であるか否かを判断する(ステップS711)。横長の構図である場合には、撮影条件や設定情報を構図枠の上下に表示させる(ステップS712)。また、横長の構図ない場合(縦長の構図)には、撮影条件や設定情報を構図枠の左右に表示させる(ステップS713)。
しかる後に、シャッタボタン6が全押しされて撮影指示がなされたか否かを判断する(ステップS714)。撮影指示がなされない場合には、構図枠の縦横比の選択操作がなされたか否かを判断する(ステップS715)。選択操作がなされたならば、ユーザー操作に従って、縦/横構図または任意アスペクト比の構図枠を選択する(ステップS716)。したがって、図23に示すように、ユーザーはその他の操作入力部23に設けられている△▽キーを操作することにより、アスペクト比を変化させて構図枠を変化させることができる。
そして、シャッタボタン6が全押しされて撮影指示がなされると、測光処理、WB処理、AF処理を実行し(ステップS717)、ユーザーによるその他の操作入力部23での予めの操作によりフルサイズ(正方)画像を自動記録するモードが設定されているか否かを判断する(ステップS718)。設定されている場合には、フルサイズの正方画像(撮像素子64が受光面で受光した画像)を符号化して画像メモリ31に記録(RAWデータ等圧縮記録)する(ステップS719)。また、撮影画像の中から設定された構図枠の領域を抽出し、圧縮符号化して画像メモリ31に記録(JPEG圧縮符号化記録)する(ステップS720)。そして、その他のキー処理、表示処理を実行した後(ステップS736)、リターンする
したがって、例えば前記ステップS701で静止画撮影モードが選択されていて、ステップS703で横長構図または縦長構図とその縦横比が設定されたとすると、ステップS709の処理で、図24(a)に示したように、LCDファインダー10に被写体100のスルー画像101が表示されるとともに、設定された縦横比の構図枠102が正方形のLCDファインダー10において最大限に表示される。したがって、ユーザーは横長構図または縦長構図とその縦横比を設定することにより、容易に所望の形状からなる画像範囲を指定することができる。また、ステップS719の処理により、フルサイズの正方画像データ103が画像メモリ31に記録される。さらに、ステップS720での処理により、選択した縦横スペクト比の画像データ104が画像メモリ31に記録されることとなる。
他方、ステップS701での判断の結果、静止画撮影モードが設定されていない場合には、動画撮影モードが選択されているか否かを判断する(ステップS721)。動画撮影モードも選択されていない場合にはその他のモード処理を実行し(ステップS722)、選択されている場合には、動画撮影の撮影条件を設定する(ステップS723)。さらに、ユーザーによるその他の操作入力部23での操作により、動画用ファインダー及び撮影領域の構図枠(横長構図と縦長構図のいずれか)とその縦横比を設定し(ステップS724)、測光処理、WB処理を実行する(ステップS725)。また、ズームボタン8の操作に対する操作の有無に基づき、ズーム操作があったか否かを判断し(ステップS726)、ズーム操作があった場合にはズーム処理を実行し(ステップS727)、引き続きAF処理を実行する(ステップS728)。
そして、被写体像のスルー画像を設定された縦横比の構図枠とともにLCDファインダー10に表示させ、このとき構図枠は、LCDファインダー10において最大限に表示させる(ステップS729)。したがって、ユーザーはLCDファインダー10を視認しつつ構図枠内に被写体の所望部分が所望の大きさで収まるように、このデジタルカメラ1の向き等を調整する。また、ユーザーによるその他の操作入力部23での予めの操作により、データ表示がONとなっているか否かを判断し(ステップS730)、ONとなっている場合には、動画撮影の撮影条件や設定データをLCDファインダー10に表示させる(ステップS731)。
しかる後に、録画開始/停止ボタン7の操作により動画撮影中となったか否かを判断する(ステップS732)。動画撮影中となっていない場合には、構図枠の縦横比の選択操作がなされたか否かを判断する(ステップS733)。選択操作がなされたならば、ユーザー操作に従って、動画用の構図の中から構図枠を選択する(ステップS734)。録画開始/停止ボタン7の操作により動画撮影中になると、撮影動画像の選択された構図枠の画像を順次符号化して画像メモリ31に記録(AVI、JPEG等、動画用の符号化記録する(ステップS735)。そして、前述と同様にその他のキー処理、表示処理を実行した後(ステップS736)、リターンする
したがって、図24(b)に示したように、例えば前記ステップS721で動画画撮影モードが選択されていて、ステップS724で動画用の横長構図が設定されたとすると、ステップS729の処理で、LCDファインダー10に被写体100のスルー画像101が表示されるとともに、設定された縦横比の構図枠102が正方形のLCDファインダー10において最大限に表示される。したがって、ユーザーは横長構図または縦長構図とその縦横比を設定することにより、容易に所望の形状からなる画像範囲を指定することができる。また、ステップS735の処理により、選択した縦横スペクト比の動画データ105が画像メモリ31に記録されることとなる。
なお、図25に示すように、正方視野の画像サイズ(L、M、S)と選択された構図枠の縦横比(2:3、4:3・・・)に従って、縦横の画像サイズ(画素数)を自動選択するようにしてもよい。
図26は、前記ステップS712及びS713における表示例を示す図である。構図枠が横長の構図である場合には、左列に示すように、撮影条件や設定情報を構図枠の上下に表示させる(ステップS712)。また、縦長の構図である場合には、右列に示すように、撮影条件や設定情報を構図枠の左右に表示させる(ステップS713)。なお、図示のように、その他の操作入力部23に設けられているDISPキーの操作により、データ表示無しとしたり、LCDファインダー10を消灯させることも可能である。
(第7の実施の形態)
図27は、本発明の第7の実施の形態における処理手順を示すフローチャートである。先ず、縦構図または横構図及びこれらの縦横比、若しくは縦横比のみを選択する(ステップS801)。次に、LCDファインダー10の視野内に被写体像スルー画像に重ねて選択された構図/縦横比の構図枠を最大表示させる(ステップS802)。シャッタボタン6が全押しされて撮影指示がなされたか否かを判断し(ステップS803)、撮影指示がなされない場合には、その他のキー処理、表示処理を実行する(ステップS813)。
撮影指示があった場合には、フルサイズの正方画像を撮影し、撮影画像を画像バッファメモリ28に一時記憶する(ステップS804)。そして、編集優先モード(正方画像記録)が設定されているか否かを判断し(ステップS805)、設定されている場合には、画像バッファメモリ28に一時記憶された正方の撮影画像を符号化して画像メモリ31に記録する(ステップS806)。したがって、編集優先モード(正方画像記録)が設定されている場合には、前記図16(a)に示したように、画像メモリ31には、構図枠画像は記録されることなく、正方フル画像のみがシャッタボタン6が全押しされる毎に記録されていくこととなる。
また、ステップS805での判断の結果、編集優先モード(正方画像記録)が設定されていない場合には、構図優先モード(構図枠画像記録)が設定されている否かを判断する(ステップS807)。設定されている場合には、画像バッファメモリ28に一時記憶された正方の撮影画像から選択縦横比の構図枠の領域を抽出し、符号化して画像メモリ31に記録する(ステップS808)。したがって、構図優先モード(構図枠画像記録)が設定されている場合には、前記図16(b)に示したように、画像メモリ31には正方フル画像は記録されることなく、構図枠画像のみがシャッタボタン6が全押しされる毎に記録されていくこととなる。
また、ステップS807での判断の結果、構図優先モード(構図枠画像記録)が設定されていない場合には、構図&編集モード(正方&構図枠記録)が設定されている否かを判断する(ステップS809)。設定されていない場合には、その他の処理を実行する(ステップS812)。設定されている場合には、画像バッファメモリ28に一時記憶されている撮影されたフルサイズ正方を符号化して画像メモリ31に記録する(ステップS810)。さらに、画像バッファメモリ28に一時記憶された正方の撮影画像から選択縦横比の構図枠の領域を抽出し、符号化して画像メモリ31に記録する(ステップS811)。したがって、構図&編集モード(正方&構図枠記録)が設定されている場合には、前記図16(c)に示したように、画像メモリ31には正方画像(RAWデータ)と構図枠画像(JPEG圧縮データ)とがシャッタボタン6が全押しされる毎に記録されていくこととなる。
(記録画像データの再生または外部出力)
図28は、以上に説明した第6〜第8の実施の形態において、画像メモリ31に記録した画像データを再生しまたは外部出力する場合の処理手順を示すフローチャートである。静止画再生モードが設定されたか否か判断し(ステップS901)、設定されていない場合にはその他のモード処理を実行する(ステップS906)。静止画再生モードが設定された場合には、ユーザーによるその他の操作入力部23での操作によりインデックス一覧の表示が指示されたか否かを判断し(ステップS902)、指示された場合には画像メモリ31に記録されている画像を一覧表示またはインデックス表示する(ステップS903)。さらに、再生画像の選択操作がなされたか否かを判断し(ステップS904)、なされた場合にはユーザー操作に従い再生画像または外部出力画像を選択する(ステップS905)。しかる後に、その他のキー処理、表示処理を実行して(ステップS929)、リターンする。
また、ステップS902での判断の結果、インデックス一覧表示が指示されなかった場合には、ユーザーによるその他の操作入力部23での操作により、フルサイズ(正方)画像の再生が指示されたか否かを判断する(ステップS907)。再生が指示された場合には、前記ステップS905で選択された画像を伸長または復号する(ステップS908)。さらに復号された正方画像を画像モニター(LCDファインダー10)に再生表示する(ステップS909)。
また、ステップS907での判断の結果、フルサイズ(正方)画像の再生が指示されなかった場合には、ユーザーによるその他の操作入力部23での操作により、縦/横構図または設定縦横比の画像の再生が指示されたか否かを判断する(ステップS910)。この再生が指示された場合には、前記ステップS905で選択された画像を伸長または復号する(ステップS911)。さらに復号された画像を設定構図または縦横比で画像モニター(LCDファインダー10)に再生表示する(ステップS912)。
また、ステップS910での判断の結果、縦/横構図または設定縦横比の画像の再生が指示されなかった場合には、ユーザーによるその他の操作入力部23での操作により、画像信号の外部出力が指示されたか否かを判断し(ステップS913)、この指示もなかった場合にはその他の処理を実行する(ステップS928)。
また、画像信号の外部出力が指示された場合には、前記ステップS905で選択された画像を伸長または復号し(ステップS914)、復号画像を画像モニター(LCDファインダー10)の画面一杯に再生表示する(ステップS915)。次に、その他の操作入力部23で、外部出力の縦横比の選択操作がなされたか否かを判断する(ステップS916)。この選択操作がなされた場合には、ユーザー操作に従い、外部出力の構図枠または任意の縦横比を設定する(ステップS917)。そして、LCDファインダー10にて、再生画像に重ねて、外部出力用に設定された構図枠または縦横比を表示し(ステップS918)、しかる後に再生画像から設定構図枠または縦横比の領域を抽出して、外部I/Oインターフェース35及びコネクタ42を介して、外部出力する(ステップS919)。
図29は、ステップS915〜ステップS919の処理に対応する表示遷移図である。前記ステップS915での処理により、(a)に示すように、LCDファインダー10に記録画像データの再生画像が画面一杯に再生表示される。外部出力の縦横比の選択操作がなされるとステップS917での処理により、外部出力の構図枠または任意の縦横比が設定され、(b)に示すように、再生画像に重ねて、外部出力用に設定された構図枠または縦横比が表示される。そして、ステップS919での処理により、外部モニター等へ(c)に示す画像の画像データが出力される。
なお、実施の形態において、図1に示した外部構造のデジタルカメラ1に本発明を適用するようにしたが、これに限ることなく、静止画及び動画撮影機能を備えた携帯電話、薄型のデジタルカメラ、本体と蓋体とからなり一方にLCDファインダーを備え他方にモニターを備える二つ折りのデジタルカメラ、ユーザーの操作により当該ユーザー自身を撮影可能なデジタルカメラ、隣接した二つの画面を有し両画面に連続する単一のスルー画像を表示させるデジタルカメラ等、他の構造からなる撮像装置に本発明を適用することができる。
また、実施の形態においては、指定された画像範囲の形状を示す形状ガイドとして、当該画像範囲の四隅を示す枠を用いたが、画像範囲全体を囲繞する枠や、画像範囲の縦横のみを示すガイド等他の形状ガイドであってもよい。また、実施の形態においては、指定された画像範囲の形状を矩形としたが、矩形に限らず他の多角形あるいは丸等の形状であってもよい。