JP4536020B2 - 雑音除去機能を有する音声入力装置および方法 - Google Patents

雑音除去機能を有する音声入力装置および方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4536020B2
JP4536020B2 JP2006066937A JP2006066937A JP4536020B2 JP 4536020 B2 JP4536020 B2 JP 4536020B2 JP 2006066937 A JP2006066937 A JP 2006066937A JP 2006066937 A JP2006066937 A JP 2006066937A JP 4536020 B2 JP4536020 B2 JP 4536020B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
input
noise
microphone
voice
voice input
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006066937A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007241157A (ja
Inventor
宏一 櫻井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Platforms Ltd
Original Assignee
NEC AccessTechnica Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC AccessTechnica Ltd filed Critical NEC AccessTechnica Ltd
Priority to JP2006066937A priority Critical patent/JP4536020B2/ja
Publication of JP2007241157A publication Critical patent/JP2007241157A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4536020B2 publication Critical patent/JP4536020B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は雑音除去機能を有する音声入力技術に係り、たとえば音声認識のための音声入力装置および方法に関する。
近年、人間や動物と同じような知覚システムを持ったロボットが種々開発されている。特に聴覚システムの基本となる音声認識技術については、これまでにも多くの提案がなされてきた。
音声認識における技術的課題の一つは、ロボットの周囲あるいは内部の雑音が大きいと人の音声入力に雑音が混入して良好な音声認識を行うことができないことである。この課題を解決するために、ノイズキャンセラ回路を設けて雑音を除去する方法が一般的である。たとえば、特開2001−215990号公報(特許文献1)には、ロボット内部のノイズ音に影響されることなく、目標からの外部音を集音することができるロボット聴覚装置が開示されている。この装置では、外部音を集音するための外部マイクと内部のノイズ音を集音するための内部マイクとを設け、外部音信号から内部ノイズ音信号を減算することでノイズキャンセルを行っている(段落0005〜0008参照)。
また、ロボットが発話していると、ロボットの発話と人の音声の両方が音声入力用マイクに入力されるため、人の音声にロボットの発話自体が雑音としてまざり良好な音声認識が出来なくなる。そこで、エコーキャンセラを設けて音声信号からロボットの発話信号を減算することにより雑音を除去した入力音声データを生成している。エコーキャンセラを用いた音声認識装置は、たとえば、特開2002−258898号公報(特許文献2)に開示されている(段落0016〜0017参照)。
上述したノイズキャンセラおよびエコーキャンセラは既知の技術であり、これら両方を用いて雑音除去を行う技術も提案されている。たとえば、特開2002−118504号公報(特許文献3)に開示された音声通信システムは、エコーキャンセラとノイズキャンセラとを設け、エコーキャンセラで学習が行われている間はノイズキャンセラの特性を変化させないように制御する(段落0015〜0018、図4参照)。
特開2001−215990号公報 特開2002−258898号公報 特開2002−118504号公報
しかしながら、ノイズキャンセラおよびエコーキャンセラの両方を実装した場合、次に述べるように回路規模が大きくなりデータ処理時間も長くなるという問題がある。
図7はノイズキャンセラおよびエコーキャンセラの両方を実装した従来の音声入力装置の一例を示すブロック図である。ここでは、音声入力用マイク1、ノイズキャンセラ用マイク2、エコーキャンセラ用マイク3および発話用スピーカ4が装置本体(たとえばロボット)に設けられている。
音声入力用マイク1は、人の発話による音声信号を集音するが、上述したように周囲の雑音や発話用スピーカ4からの音声も回り込んで雑音として集音されている。音声入力用マイク1からの音声信号とノイズキャンセラ用マイク2およびエコーキャンセラ用マイク3からの周囲雑音信号および発話雑音信号とは、アナログコーデック回路5のA/D変換器101とA/D変換器102および103とによりそれぞれアナログからデジタルデータに変換される。そして、減算器6によって音声データから周囲雑音データが除去され、さらに減算器7によって発話雑音データが除去されることで入力音声データが生成され、後段の音声認識回路へ出力される。コントローラ8はアナログコーデック回路5を制御し、また音声出力回路9へ音声信号を出力することで、発話用スピーカ4から音声を出力する。
なお、全てのA/D変換器101−103は同期回路104によってアナログデータを同期して変換するように制御され、また、減算器6および7でも音声データと各雑音データとを同期させる必要があるために、ここではエコーキャンセラ用マイク3により得られた発話雑音データが遅延回路105により遅延されて減算器7へ出力される。
このように従来の音声入力装置では、音声入力用マイク1、ノイズキャンセラ用マイク2およびエコーキャンセラ用マイク3のそれぞれに対応してアナログコーデック回路5にA/D変換器101、102および103を設ける必要がある。さらに、周囲雑音データと発話雑音データとをそれぞれ除去するために2個の減算器6および7を直列に設ける必要がある。上述した特許文献3のエコーキャンセラとノイズキャンセラとは直列に接続されている。このような回路数の増大は、特にアナログコーデック回路5、減算器6、7および遅延回路105がICに組み込まれる場合、ICチップの開発規模および面積に大きく影響する。
さらに、A/D変換器101、102および103は大量な音声データ、周囲雑音データおよび発話雑音データをそれぞれ処理する必要があり、減算器6および7は、多量のデータの減算処理を直列で実行する必要がある。このために、減算器の個数が増大することは処理速度の大きな低下を招来するという問題があった。
本発明の目的は、回路規模の増大を抑制し雑音除去速度を高速化できる音声入力装置および方法を提供することにある。
本発明による音声入力装置は、音声発生手段を設けた装置本体における雑音除去機能を有する音声入力装置であって、音声入力用マイクと、周囲雑音入力用マイクと、エコー雑音入力用マイクと、前記周囲雑音入力用マイクおよび前記エコー雑音入力用マイクの入力系統を選択する選択手段と、前記音声入力用マイクの入力系統の信号から前記選択された入力系統の雑音信号を除去する雑音除去手段と、前記音声発生手段の音声発生を制御し、前記音声発生手段が音声発生時であるかそれ以外であるかに応じて前記周囲雑音入力用マイクおよび前記エコー雑音入力用マイクのいずれか一方の入力系統を選択するように前記選択手段を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
本発明の第1実施形態によれば、音声入力用マイクの入力系統と選択手段の出力側にはそれぞれアナログ−デジタル(A/D)変換器が設けられ、雑音除去手段は音声入力用マイクの入力系統のデジタル信号から選択手段により選択された入力系統のデジタル信号を除去する。
本発明の第2実施形態によれば、音声入力用マイクの入力系統、第1雑音入力用マイクの入力系統および第2雑音入力用マイクの入力系統にはそれぞれアナログ−デジタル(A/D)変換器が設けられ、雑音除去手段は音声入力用マイクの入力系統のデジタル信号から選択手段により選択された入力系統のデジタル信号を除去する。
たとえば音声入力用マイク、前記第1雑音入力用マイクおよび前記第2雑音入力用マイクが配置された筐体には、第1および第2雑音入力用マイクのいずれかにより入力されるべき雑音を発生する音声発生手段が設けられ、この音声発生手段は制御手段により制御される。望ましくは、第1雑音入力用マイクは周囲雑音入力用マイクであり、第2雑音入力用マイクはエコー雑音入力用マイクである。
本発明によれば、第1および第2雑音入力用マイクのいずれかにより入力されるべき雑音の有無に応じて、第1および第2雑音入力用マイクの入力系統を選択し、音声入力用マイクの入力系統の信号から、選択された入力系統の雑音信号を除去することで、雑音除去手段の個数を1個に抑えることができ、音声入力装置の回路規模の縮小および雑音除去動作の高速化を達成できる。
より具体的には、音声入力用マイクの入力系統と選択手段の出力側とにそれぞれA/D変換器を設けた本発明の第1実施形態の場合、音声入力用、第1および第2雑音入力用の3つのマイクに対して2つのA/D変換器および1つの減算器により雑音を除去した音声データを得ることができ、少ないハードウェアで効率の良い雑音除去が可能となる。
これに対して、図7に示す従来の構成では、各マイクそれぞれに3個のA/D変換器が必要となり、ノイズキャンセラ用マイク2からの周囲雑音とエコーキャンセラ用マイク3からのロボット発話雑音のそれぞれを2つの減算器6および7によって減算し雑音除去をする必要があった。このためにアナログコーデック回路や減算器がICチップ化あるいはDSP化された場合、セル数が増大し消費電流も増えることとなる。また、減算器6および7によって周囲雑音およびロボット発話雑音をそれぞれ減算するため、実際の膨大な音声データ処理時間が多くなり効率が劣化する。
本発明によれば、このような従来の課題が全て解決され、少ないA/D変換器および減算器の個数で雑音除去を行うことができるので、アナログコーデック回路や減算器がICチップ化あるいはDSP化してもセル数の増大および消費電流の増大を抑制できる。また、1段の減算器により雑音除去を行うため、処理時間が短縮され効率的な雑音除去が可能となる。
以下、本発明による音声入力装置を音声認識機能および音声生成機能を有するロボットに適用した場合について詳細に説明する。ただし、本発明は人や動物の形をしたロボットに限定されるものではなく、音声認識機能を有するものであれば産業用やその他の用途のロボットであっても同様に適用可能である。
図1は、本発明を適用したロボットの一例を示す模式的な外観図である。ここでは、ロボット20は、頭部21、胴体部22および脚部23からなり、胴体部22には本発明による音声入力部や音声認識部および音声生成部などを実装した電子回路、ロボット20が空間的に移動するための駆動モータなどが組み込まれているものとする。
ロボット頭部21の前面には、音声認識の対象である人24の音声を入力するための音声入力用マイク1が設けられている。ロボット頭部21の後面には、音声認識に影響を及ぼす周囲の雑音を入力するためのノイズキャンセラ用マイク2が設けられている。さらに、ロボット胴体部22の前面には、ロボットが発話するためのロボット発話用スピーカ4が実装され、ロボット発話用スピーカ4の近くにロボットの発話あるいはロボット内部の音響を雑音として入力するためのエコーキャンセラ用マイク3が実装されている。
音声入力用マイク1は、ロボット発話用スピーカ4から離れた位置に実装するのが望ましい。近い位置に実装されると、ロボットの発話が音声入力用マイク1に大きな音で入力し、人24の音声入力が妨げられるからである。ただ、上述したように音声入力用マイク1には、周囲の雑音や発話用スピーカ4からの音声も回り込んで雑音として集音されている。
1.第1実施形態
1.1)装置構成
図2は本発明の第1実施形態による音声入力装置の構成を示すブロック図である。本実施形態によれば、アナログコーデック回路5には2個のA/D変換器101および102が設けられ、1個の減算器6を用いてA/D変換器101の出力からA/D変換器102の出力が減算される。
音声入力用マイク1は音波を電気的なアナログ音声信号に変換してアナログコーデック回路5のA/D変換器101へ出力し、A/D変換器101はアナログ音声信号をデジタルの入力音声データに変換して、減算器6へ出力する。
ノイズキャンセラ用マイク2およびエコーキャンセラ用マイク3はセレクタ7を介してアナログコーデック回路5のA/D変換器102に選択的に接続される。セレクタ7は、コントローラ8からの切替制御信号に従ってノイズキャンセラ用マイク2およびエコーキャンセラ用マイク3のいずれか一方をA/D変換器102に接続する。切替制御信号は、ロボットシステムコントローラ8によって生成され、ここではロボット発話用スピーカ4が駆動されて発話が行われる場合にはエコーキャンセラ用マイク3の系統が選択され、ロボット発話用スピーカ4による発話が行われない場合にはノイズキャンセラ用マイク2の系統が選択される。
したがって、セレクタ7がノイズキャンセラ用マイク2の系統を選択すると、ノイズキャンセラ用マイク2により出力される電気的なアナログ周囲雑音信号は、セレクタ7を通してA/D変換器102へ出力され、A/D変換器102はアナログをデジタルの周囲雑音データに変換して減算器6へ出力する。他方、セレクタ7がエコーキャンセラ用マイク3の系統を選択すると、エコーキャンセラ用マイク3により出力される電気的なアナログ発話雑音信号は、セレクタ7を通してA/D変換器102へ出力され、A/D変換器102はアナログをデジタルの発話雑音データに変換し、遅延制御部106を通して減算器6へ出力する。
遅延制御部106は、セレクタ7の切替制御信号に従って遅延量を制御する。たとえば、セレクタ7がノイズキャンセラ用マイク2の系統を選択しているときは、A/D変換器102からの雑音データを遅延せずにそのまま減算器6へ出力し、セレクタ7がエコーキャンセラ用マイク3の系統を選択しているときは、A/D変換器102からの雑音データを入力音声データと同期させるように遅延させてから減算器6へ出力する。なお、入力音声データと雑音データとのタイミング調整が必要ない場合には、遅延制御部106は不要である。
なお、アナログコーデック回路5の同期回路104はA/D変換器101およびA/D変換器102のそれぞれに同期信号を出力し、アナログデータが同期して変換されるように制御するとともに、遅延制御部106にも同期信号を出力する。
減算器6は、A/D変換器101からの音声データからA/D変換器102からの周囲雑音データあるいは遅延された発話雑音データを減算する雑音除去手段であり、その結果、雑音が有効に除去された入力音声データを後段の音声認識回路へ出力することができる。
ロボットシステムコントローラ8は、ロボット全体の動作制御を行うプログラム制御プロセッサであり、プログラムを実行することで後述する音声入力および雑音除去を行うことができる。ロボットシステムコントローラ8は、アナログコーデック回路5を制御し、また音声出力回路9へ音声信号を出力することで発話用スピーカ4から音声を出力する。なお、ロボットシステムコントローラ8はロボット発話用スピーカ4による発話を制御しており、発話中か発話中でないかにより雑音入力切り替え用セレクタ7および遅延制御部106の切替制御を行う。
1.2)動作
図3は本実施形態による音声入力方法を示すフローチャートである。以下、ロボット発話時の場合とロボット発話時以外の場合とに分けて説明する。
(ロボット発話時)
図4(A)はロボット発話時の音声混入の様子を示す模式図、図4(B)はロボット発話時の信号伝達経路を模式的に示す本実施形態による音声入力装置のブロック図である。
先ず、ロボットシステムコントローラ8が人24に対して発話を行う場合には、伝達しようとする情報から音声データを生成しロボット音声出力回路9へ出力する。ロボット音声出力回路9は音声データをアナログ変換してアナログ音声信号を生成し、発話用スピーカ4へ出力する。ロボット発話時は、周囲雑音よりもロボットの発話自体が雑音レベルとして大きく、音声入力用マイク1に人24の音声と同時に雑音として入力される割合が大きい。したがって、ロボットシステムコントローラ8はロボット発話中は、ロボット発話用スピーカ4から発したロボット音声を、エコーキャンセラ用マイク3を使用して雑音信号として入力する。
図3において、ロボットシステムコントローラ8が発話用スピーカ4により発話を行う場合には(ステップS201のYES)、エコーキャンセラ用マイク3の系統を選択する切替制御信号をセレクタ7および遅延制御部106へ出力する(ステップS202)。発話用スピーカ4により発話が行われると、図4(A)に示すように、その発話音がエコーキャンセラ用マイク3および音声入力用マイク1に時間差を持って到達する。このロボット発話中に人24の音声が入力されると、音声入力マイク1から入力される音声には雑音としてロボットの発話音声も含まれる。このままだと良好な音声認識を行うことができない。そこで、ロボットシステムコントローラ8はセレクタ7を制御してエコーキャンセラ用マイク3の系統を選択する。
エコーキャンセラ用マイク3が選択されると、図4(B)に示すように、エコーキャンセラ用マイク3からの雑音信号がA/D変換器102によりデジタル変換され、遅延制御部106へ出力される。また、音声入力用マイク1からの入力音声信号はA/D変換器101によりデジタル変換され減算器6へ入力する。
エコーキャンセラ用マイク3が選択された場合、遅延制御部106には、図4(A)に示す発話音のエコーキャンセラ用マイク3および音声入力用マイク1への到達時間差を相殺する遅延量が設定される。したがって、これにより、エコーキャンセラ用マイク3からの雑音データは、音声入力用マイク1からの入力音声データと同期して減算器6に入力する。
こうして減算器6において入力音声データからロボット発話雑音データが減算され、その結果得られた音声データが音声認識回路10へ出力され音声認識が行われる(ステップS204)。
(ロボット発話時以外)
図5(A)はロボット発話時以外の場合の音声混入の様子を示す模式図、図5(B)はロボット発話時以外の場合の信号伝達経路を模式的に示す本実施形態による音声入力装置のブロック図である。
図3において、ロボット発話用スピーカ4による発話が行われない場合には(ステップS201のNO)、周囲雑音が人24の音声と同時に音声入力用マイク1に入力されるため、ノイズキャンセラ用マイク2を使用して周囲雑音を雑音信号として入力する。すなわち、ロボットシステムコントローラ8は、ノイズキャンセラ用マイク2の系統を選択する切替制御信号をセレクタ7および遅延制御部106へ出力する(ステップS203)。ロボット発話用スピーカ4による発話が行われない場合、図5(A)に示すように、音声入力マイク1から入力される音声には雑音としてロボット周辺の雑音も含まれる。このままだと良好な音声認識を行うことができない。そこで、ロボットシステムコントローラ8はセレクタ7を制御してノイズキャンセラ用マイク2の系統を選択する。
ノイズキャンセラ用マイク2が選択されると、図5(B)に示すように、ノイズキャンセラ用マイク2からの雑音信号がA/D変換器102によりデジタル変換され、遅延制御部106へ出力される。また、音声入力用マイク1からの音声信号はA/D変換器101によりデジタル変換され減算器6へ入力する。
ノイズキャンセラ用マイク2は周囲の雑音を集音するものであるから、人24の音声入力との間で遅延を考慮する必要がない。したがって、遅延制御部106は遅延無しに設定され、これにより、ノイズキャンセラ用マイク2からの雑音データは、音声入力用マイク1からの入力音声データと同期して減算器6に入力する。
こうして減算器6において入力音声データから周囲雑音データが減算され、その結果得られた音声データが音声認識回路10へ出力され音声認識が行われる(ステップS204)。
1.3)効果
本実施形態によれば、3つのマイクに対して2つのA/D変換器および1つの減算器により雑音を除去した音声データを得ることができる。したがって、少ないハードウェアで効率の良い雑音除去が可能となる。
これに対して、図7に示す従来の構成では、各マイクそれぞれに3個のA/D変換器が必要となり、ノイズキャンセラ用マイク2からの周囲雑音とエコーキャンセラ用マイク3からのロボット発話雑音のそれぞれを2つの減算器6および7によって減算し雑音除去をする必要があった。このためにアナログコーデック回路や減算器がICチップ化あるいはDSP化された場合、セル数が増大し消費電流も増えることとなる。また、減算器6および7によって周囲雑音およびロボット発話雑音をそれぞれ減算するため、実際の膨大な音声データ処理時間が多くなり効率が劣化する。
本実施形態によれば、少ないA/D変換器および減算器の個数で雑音除去ができるので、アナログコーデック回路や減算器がICチップ化あるいはDSP化してもセル数の増大および消費電流の増大を抑制できる。また、1段の減算器により雑音除去を行うため、処理時間が短縮され効率的な雑音除去が可能となる。
2.第2実施形態
図6は本発明の第2実施形態による音声入力装置の構成を示すブロック図である。なお、図2に示す第1実施形態の装置と同じ機能を有するブロックには同一参照番号を付している。
本実施形態によれば、アナログコーデック回路5には、音声入力用マイク1、ノイズキャンセラ用マイク2およびエコーキャンセラ用マイク3のそれぞれに接続された3個のA/D変換器101−103が設けられ、さらにA/D変換器102および103の出力から一方を選択するセレクタ11が設けられている。すなわち、本実施形態では、第1実施形態におけるセレクタ7と同一機能をA/D変換器102および103の後段に設けられたセレクタ11により実行している。ただし、本実施形態では、セレクタ11には、第1実施形態における遅延制御部106と同様の遅延制御が組み込まれているものとする。
動作は、図3に示すとおりである。すなわち、ロボットシステムコントローラ8が発話用スピーカ4により発話を行う場合には(ステップS201のYES)、エコーキャンセラ用マイク3の系統であるA/D変換器103を選択する切替制御信号をセレクタ11へ出力する(ステップS202)。したがって、1個の減算器6を用いてA/D変換器101からの入力音声データからエコーキャンセラ用マイク3の系統のロボット発話雑音データが減算され、第1実施形態と同様に雑音が除去された音声データを音声認識回路へ出力することができる。
他方、ロボット発話用スピーカ4による発話が行われない場合には(ステップS201のNO)、周囲雑音が人24の音声と同時に音声入力用マイク1に入力されるため、ノイズキャンセラ用マイク2を使用して周囲雑音を雑音信号として入力する。すなわち、ロボットシステムコントローラ8は、ノイズキャンセラ用マイク2の系統であるA/D変換器102を選択する切替制御信号をセレクタ11へ出力する(ステップS203)。したがって、1個の減算器6を用いてA/D変換器101からの入力音声データからノイズキャンセラ用マイク2の系統の周囲雑音データが減算され、第1実施形態と同様に雑音が除去された音声データを音声認識回路へ出力することができる。
3.第3実施形態
上記第1および第2実施形態におけるエコーキャンセラ用マイク3の集音信号により、ロボット発話雑音データを生成しているが、本発明ではこれに限定されるものではない。たとえば、ロボットシステムコントローラ8がロボットの発話データを生成する際に、その発話データからロボット発話雑音データを推定することも可能である。したがって、ロボットが発話するときに、この推定されたロボット発話雑音データをセレクタ11を通して減算器6へ出力することも可能である。
本発明は雑音を除去する機能を有する音声入力装置一般に適用可能であり、音声認識装置の音声入力部にも適用可能である。また、音声認識機能を有するロボットの音声入力段に適用することができる。
本発明を適用したロボットの一例を示す模式的な外観図である。 本発明の第1実施形態による音声入力装置の構成を示すブロック図である。 本実施形態による音声入力方法を示すフローチャートである。 (A)はロボット発話時の音声混入の様子を示す模式図、図4(B)はロボット発話時の信号伝達経路を模式的に示す本実施形態による音声入力装置のブロック図である。 (A)はロボット発話時以外の場合の音声混入の様子を示す模式図、図5(B)はロボット発話時以外の場合の信号伝達経路を模式的に示す本実施形態による音声入力装置のブロック図である。 本発明の第2実施形態による音声入力装置の構成を示すブロック図である。 ノイズキャンセラおよびエコーキャンセラの両方を実装した従来の音声入力装置の一例を示すブロック図である。
符号の説明
1 音声入力用マイク
2 ノイズキャンセラ用マイク
3 エコーキャンセラ用マイク
4 ロボット発話用スピーカ
5 アナログコーデック回路
6 減算器
7 雑音入力切替用セレクタ
8 ロボットシステムコントローラ
9 ロボット音声出力回路
10 音声認識回路
11 雑音入力切替用セレクタ


Claims (10)

  1. 音声発生手段を設けた装置本体における雑音除去機能を有する音声入力装置であって
    音声入力用マイクと、
    周囲雑音入力用マイクと、
    エコー雑音入力用マイクと、
    前記周囲雑音入力用マイクおよび前記エコー雑音入力用マイクの入力系統を選択する選択手段と、
    前記音声入力用マイクの入力系統の信号から前記選択された入力系統の雑音信号を除去する雑音除去手段と、
    前記音声発生手段の音声発生を制御し、前記音声発生手段が音声発生時であるかそれ以外であるかに応じて前記周囲雑音入力用マイクおよび前記エコー雑音入力用マイクのいずれか一方の入力系統を選択するように前記選択手段を制御する制御手段と、
    を有することを特徴とする音声入力装置。
  2. 前記音声入力用マイクの入力系統と前記選択手段の出力側にはそれぞれアナログ−デジタル(A/D)変換器が設けられ、前記雑音除去手段は、前記音声入力用マイクの入力系統のデジタル信号から前記選択手段により選択された入力系統のデジタル信号を除去することを特徴とする請求項1に記載の音声入力装置。
  3. 前記音声入力用マイクの入力系統と、前記周囲雑音入力用マイクの入力系統および前記エコー雑音入力用マイクの入力系統にはそれぞれアナログ−デジタル(A/D)変換器が設けられ、前記雑音除去手段は、前記音声入力用マイクの入力系統のデジタル信号から前記選択手段により選択された入力系統のデジタル信号を除去することを特徴とする請求項1に記載の音声入力装置。
  4. 前記音声入力用マイク、前記周囲雑音入力用マイクおよび前記エコー雑音入力用マイクが配置された筐体に前記音声発生手段が設けられ、前記音声発生手段の音声が前記音声入力用マイクおよび前記エコー雑音入力用マイクに雑音として入力することを特徴とする請求項1−3のいずれか1項に記載の音声入力装置。
  5. 前記制御手段は、前記音声発声時であれば前記エコー雑音入力用マイクの入力系統を選択し、前記音声発生時以外であれば前記周囲雑音入力用マイクの入力系統を選択するように前記選択手段を制御することを特徴とする請求項1−4のいずれか1項に記載の音声入力装置。
  6. 音声入力用マイクと、周囲雑音入力用マイクと、エコー雑音入力用マイクと、音声発生手段の音声発生による雑音を除去する機能と、を有する装置における音声入力方法において、
    制御手段が前記音声発生手段の音声発生を制御し、前記音声発生手段が音声発生時であるかそれ以外であるかに応じて前記周囲雑音入力用マイクおよび前記エコー雑音入力用マイクのいずれか一方の入力系統を選択するように選択手段を制御し
    雑音除去手段が前記音声入力用マイクの入力系統の信号から前記選択された入力系統の雑音信号を除去する、
    ことを特徴とする音声入力方法。
  7. 前記制御手段は、前記音声発生手段が音声発生時であれば、前記エコー雑音入力用マイクの入力系統を選択するように前記選択手段を制御し、前記音声発生手段が前記音声を発生していない場合には前記周囲雑音入力用マイクの入力系統を選択するように前記選択手段を制御することを特徴とする請求項6に記載の音声入力方法。
  8. 音声入力用マイクと、周囲雑音入力用マイクと、エコー雑音入力用マイクと、音声発生手段の音声発生による雑音を除去する機能と、を有する装置としてプログラム制御プロセッサを機能させるプログラムにおいて、
    制御手段が前記音声発生手段の音声発生を制御し、前記音声発生手段が音声発生時であるかそれ以外であるかに応じて前記周囲雑音入力用マイクおよび前記エコー雑音入力用マイクのいずれか一方の入力系統を選択するように選択手段を制御し
    雑音除去手段が前記音声入力用マイクの入力系統の信号から前記選択された入力系統の雑音信号を除去する、
    ことを特徴とするプログラム。
  9. 請求項1−5のいずれか1項に記載の音声入力装置を設けたことを特徴とする音声認識装置。
  10. 請求項9に記載の音声認識装置を設けたことを特徴とするロボット。
JP2006066937A 2006-03-13 2006-03-13 雑音除去機能を有する音声入力装置および方法 Expired - Fee Related JP4536020B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006066937A JP4536020B2 (ja) 2006-03-13 2006-03-13 雑音除去機能を有する音声入力装置および方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006066937A JP4536020B2 (ja) 2006-03-13 2006-03-13 雑音除去機能を有する音声入力装置および方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007241157A JP2007241157A (ja) 2007-09-20
JP4536020B2 true JP4536020B2 (ja) 2010-09-01

Family

ID=38586727

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006066937A Expired - Fee Related JP4536020B2 (ja) 2006-03-13 2006-03-13 雑音除去機能を有する音声入力装置および方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4536020B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5034118B2 (ja) * 2008-05-28 2012-09-26 Necカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 雑音除去装置、雑音除去方法及びコンピュータプログラム
JP5337608B2 (ja) 2008-07-16 2013-11-06 本田技研工業株式会社 ビートトラッキング装置、ビートトラッキング方法、記録媒体、ビートトラッキング用プログラム、及びロボット
EP2767978B1 (en) * 2010-05-25 2017-03-15 Nec Corporation Noise suppression in a deteriorated audio signal
JP6670224B2 (ja) * 2016-11-14 2020-03-18 株式会社日立製作所 音声信号処理システム
CN108682428A (zh) * 2018-08-27 2018-10-19 珠海市微半导体有限公司 机器人语音控制系统和机器人对语音信号的处理方法
US10667045B1 (en) 2018-12-28 2020-05-26 Ubtech Robotics Corp Ltd Robot and auto data processing method thereof

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02184898A (ja) * 1989-01-11 1990-07-19 Aisin Seiki Co Ltd 音声入力方法及び装置
JPH0667691A (ja) * 1992-08-18 1994-03-11 Nec Corp 雑音除去装置
JPH09326733A (ja) * 1996-06-05 1997-12-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd エコーキャンセル装置
JP2001318694A (ja) * 2000-05-10 2001-11-16 Toshiba Corp 信号処理装置、信号処理方法および記録媒体
JP2003506924A (ja) * 1999-07-29 2003-02-18 テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) 送受信器ユニットにおけるエコーをキャンセルするためのエコーキャンセル装置
JP2003124849A (ja) * 2001-10-17 2003-04-25 Fujitsu Ltd エコーキャンセラ及びその方法
JP2005084253A (ja) * 2003-09-05 2005-03-31 Matsushita Electric Ind Co Ltd 音響処理装置、方法、プログラム及び記憶媒体
JP2005202075A (ja) * 2004-01-14 2005-07-28 Sony Corp 対話制御システム及びその方法並びにロボット装置

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02184898A (ja) * 1989-01-11 1990-07-19 Aisin Seiki Co Ltd 音声入力方法及び装置
JPH0667691A (ja) * 1992-08-18 1994-03-11 Nec Corp 雑音除去装置
JPH09326733A (ja) * 1996-06-05 1997-12-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd エコーキャンセル装置
JP2003506924A (ja) * 1999-07-29 2003-02-18 テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) 送受信器ユニットにおけるエコーをキャンセルするためのエコーキャンセル装置
JP2001318694A (ja) * 2000-05-10 2001-11-16 Toshiba Corp 信号処理装置、信号処理方法および記録媒体
JP2003124849A (ja) * 2001-10-17 2003-04-25 Fujitsu Ltd エコーキャンセラ及びその方法
JP2005084253A (ja) * 2003-09-05 2005-03-31 Matsushita Electric Ind Co Ltd 音響処理装置、方法、プログラム及び記憶媒体
JP2005202075A (ja) * 2004-01-14 2005-07-28 Sony Corp 対話制御システム及びその方法並びにロボット装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007241157A (ja) 2007-09-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101903942B (zh) 具有基于噪声水平的增益控制的噪声消除系统
TWI398855B (zh) 多重麥克風聲音活動偵測器
JP5566427B2 (ja) 騒音制御装置
US20170214996A1 (en) Sidetone generation using multiple microphones
JP4536020B2 (ja) 雑音除去機能を有する音声入力装置および方法
JP4654777B2 (ja) 音響エコーキャンセル装置
EP3312839B1 (en) Device for assisting two-way conversation and method for assisting two-way conversation
US9313573B2 (en) Method and device for microphone selection
KR20090050372A (ko) 혼합 사운드로부터 잡음을 제거하는 방법 및 장치
CN112399301B (zh) 耳机及降噪方法
CN111193977A (zh) 耳机的降噪方法、自适应fir滤波器、除噪滤波器组和耳机
JP5130298B2 (ja) 補聴器の動作方法、および補聴器
JP2007174011A (ja) 収音装置
JP4696776B2 (ja) 音声処理装置及びマイク装置
JP4857652B2 (ja) ノイズキャンセラ及びマイク装置
JP4527654B2 (ja) 音声通信装置
US20090220101A1 (en) Method for the Active Reduction of Noise, and Device for Carrying Out Said Method
JP5359744B2 (ja) 音処理装置及びプログラム
JP2010016478A (ja) 音声通信装置
JP2011002535A (ja) 音声対話システム、音声対話方法、及びプログラム
JP2006157498A (ja) 音響エコーキャンセラとそれを用いたハンズフリー電話及び音響エコーキャンセル方法
JP2009015209A (ja) 音声明瞭度改善システム及び音声明瞭度改善方法
JP4492409B2 (ja) ハウリングキャンセラ
JPH0936763A (ja) ノイズキャンセラ
JPH05313674A (ja) 雑音低減装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100301

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100310

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100510

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100608

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100615

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130625

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4536020

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees