JP4857652B2 - ノイズキャンセラ及びマイク装置 - Google Patents

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本発明はノイズキャンセラ及びマイク装置に関し、特に定常ノイズを削減した音声信号を音声信号のレベルに応じてサプレス処理を行うサプレッサに出力するノイズキャンセラ及びマイク装置に関する。
従来、テレビ会議システムに代表されるように、遠隔地間など多地点に設置された複数の端末を介して音声や映像などを送受することによって、多地点間で会議を行うことを可能にする会議システムがある。
このような会議システムなどで用いるマイク装置(以下、マイクとする)には、マイクが集音した音声入力信号を処理する音声処理部が搭載されている。音声処理部では、音声入力信号に対し、自らのスピーカから出力した音声がマイクに回り込むエコーを防ぐためのエコーキャンセラや、定常的な背景騒音などを削減するノイズキャンセラによる処理が施される。さらに、サプレッサによって、エコーキャンセラやノイズキャンセラによる処理が行われた音声信号に基づいてマイクの前の話者の音声がするとき以外はマイクの音をサプレスする処理が行われ、不要なノイズやエコーが相手側装置に送信されることを防止している。このように、ノイズキャンセル処理に加え、サプレッサによってノイズを軽減し、スピーカなどから出力される音声を聞き取りやすいものにしている。
また、ノイズを軽減するため、音声信号に対する背景ノイズの相対レベルを監視し、音声信号の切替えによるノイズの発生を阻止する音声信号検出処理装置がある(たとえば、特許文献1参照)。
特許第3139437号公報(段落番号〔0028〕〜〔0029〕、図3)
しかし、従来のノイズキャンセラは、独立して処理を行っているため、サプレッサ処理と重なると、音声出力が不自然になることがあるという問題点があった。
従来のノイズキャンセラは、音声入力信号に混入される定常ノイズを学習し、音声入力信号から定常ノイズを削減する処理を行っている。一方、サプレッサは、ノイズキャンセル処理とは別に、エコー成分が除去された音声入力信号に話者の音声信号が含まれていなければ、音声信号をサプレスする処理を行っている。
図5は、従来のサプレスレベルとノイズレベルの関係を示した図である。
サプレス処理によって設定されるサプレスレベルに応じて、音量は、音がそのまま出力される状態(サプレスレベル=1.0)から、音が出されない状態(サプレスレベル=0.0)の間を変動する。一方、ノイズキャンセラは、サプレス処理とは独立してノイズキャンセル処理を行っており、サプレスレベルに関わらず所定の定常ノイズが削減された音声信号がサプレッサに出力される。したがって、出力される音声信号のノイズレベル(音量)は、サプレスレベルに応じて変動し、サプレスレベルが高い場合は大きくなり、サプレスレベルが低い場合は小さくなる。
このため、スピーカなどから出力される音を聞く側では、サプレスレベルの変動に応じて、バックグラウンドノイズの音量が不自然に変化するように感じられる。人には、同じレベルで出されるバックグラウンドノイズは気にならないが、不自然に変動する場合は耳障りに感じるという性質があり、サプレス処理によって逆にノイズが耳障りに感じてしまうという問題がある。
しかしながら、ノイズキャンセラを十分に効かせて、サプレッサを使わないようにした場合は、音声入力のない静かな状態でノイズキャンセラの消し損ねによるミュージカルノイズが気になるという問題がある。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、音声出力されるノイズの音量レベルの変動を抑え、背景音のノイズが耳障りとならないノイズキャンセラ及びマイク装置を提供することを目的とする。
本発明では上記課題を解決するために、音声信号のレベルに応じてサプレス処理を行うサプレッサに接続するノイズキャンセラが提供される。このノイズキャンセラは、入力した音声信号に混入される定常ノイズのレベルを検出する定常ノイズ検出手段と、定常ノイズ検出手段による検出結果に基づき、入力した音声信号の周波数ごとに入力した音声信号のレベルと定常ノイズのレベルとを比較し、入力した音声信号のレベルが定常ノイズのレベルより大きいときは、入力した音声信号から定常ノイズを減算した音声信号をサプレッサに出力し、入力した音声信号のレベルが定常ノイズのレベルより小さいときは、サプレス処理における出力音量を絞る割合を決めるサプレスレベルを取得し、入力した音声信号の音声信号成分を残す割合を決めるキャンセル係数を、予め決められたキャンセル係数をサプレスレベルで除算して算出し、算出したキャンセル係数を入力した音声信号に乗算して得られた音声信号をサプレッサに出力するノイズレベル制御手段と、を有する。
また、上記課題を解決するために、上記の構成のノイズキャンセラを有するマイク装置が提供される。
本発明では、サプレッサが出力音量を絞るサプレスレベルに応じて、音声信号に含まれるノイズレベルを制御するので、サプレッサによって出力音声の音量が変動する場合であっても、バックグラウンドノイズの音量変動を抑えることができる。これにより、バックグラウンドノイズのレベルが不自然に変動し、耳障りに感じることを防止することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態のノイズキャンセラの構成図である。
本発明にかかるノイズキャンセラ1は、たとえば、会議システムのマイクなどに適用され、エコーキャンセラ2によってエコー成分が除去された音声信号を入力し、ノイズキャンセル処理を施した後、サプレッサ3に出力する。
ここで、エコーキャンセラ2は、音声入力信号を受け取ると、スピーカなどから出力された音声出力が回り込むことによって音声入力信号に混入したエコーを除去する。エコー成分は、自身が検出し、相手側装置へ送信した音声信号が音声出力されることによって、また戻って音声入力された音声信号成分である。そこで、スピーカから出力された音声出力信号を用いて音声入力信号に含まれるエコー成分を学習し、学習結果から予測されるエコー成分を音声入力信号から除去する適応処理を行う。このとき、スピーカから出た音は少し時間がたってからマイクに到達するので、その遅延時間を考慮する。エコー成分が除去された音声信号は、ノイズキャンセラ1へ送られる。
また、サプレッサ3は、話者が話していないときは、ノイズやエコーなどの不必要な音を相手側装置に送らないようにするため、推定話者音量に応じて、エコーキャンセル及びノイズキャンセルされた後の音声信号をサプレスし、相手側に送信する音声信号として出力する。推定話者音量は、音声信号に含まれる話者の音声成分を解析して得ることができる。また、話者の音声成分のレベルはノイズレベルより大きいと想定し、音声信号のレベルによって話者の音声が含まれているかどうかを判断してもよい。サプレッサ3では、話者の音声が含まれていると判断される場合は、サプレス処理はせず、音声信号をそのまま出力する。含まれていないと判断される場合は、音声信号のレベルに応じたサプレスレベルを設定し、サプレス処理を行う。なお、サプレスレベルは、音声信号に乗算される係数で、音をそのまま出力するサプレスレベル=1.0から、音をまったく出さないサプレスレベル=0.0の間の任意の実数値が設定される。
ノイズキャンセラ1は、定常ノイズ検出手段1a、ノイズキャンセル手段1b及びノイズレベル制御手段1cを具備し、エコー成分が除去された音声信号をエコーキャンセラ2から取得して定常ノイズを削減するとともに、サプレスレベルに応じて音声信号に含まれるノイズレベルを制御してサプレッサ3に出力する処理を行う。
定常ノイズ検出手段1aは、エコーキャンセラ2によってエコー成分が除去された音声信号を入力し、音声信号に含まれる定常ノイズを検出する。定常ノイズは、たとえば、音声信号に話者の音声が含まれていない状態における音声信号のレベルを学習するなどの手法によって検出する。ここでは、検出手法は特にこだわらず、公知の定常ノイズ検出手法が適宜実行されることとする。
ノイズキャンセル手段1bは、定常ノイズ検出手段1aの検出結果に基づき、エコーキャンセラ2から入力した音声信号から定常ノイズを削減する。すなわち、音声信号から定常ノイズ成分を減算し、音声信号に含まれる定常ノイズ成分を削減する。このとき、音声信号の周波数分布の状況などによっては、音声信号のレベルが定常ノイズのレベルより低い場合があるが、その周波数成分のレベルを0としてしまうと、不自然な音となってしまうため、最大キャンセルレベルを設定し、音声信号のレベルが最大キャンセルレベルよりも低い値とならないようにする。最大キャンセルレベルは、音声信号成分を少なくともどのぐらいの割合で残すかを決める最大キャンセル係数(minNC)によって決まる。これを式で表すと、
max(max(S−N,0),minNC*S) ・・・(1)
となる。ここで、Sは音声、Nは定常ノイズの周波数ごとのパワーレベルを表している。また、max( )は、()内の最大値を選択することを表す。したがって、式(1)によれば、S−Nが0より大きい、すなわち、音声が定常ノイズよりもパワーが大きい周波数では、S−Nがノイズキャンセル後の音声信号として出力される。一方、S−Nが0より小さい、すなわち、定常ノイズが音声よりもパワーが大きい周波数では、最大キャンセルレベルminNC*Sが音声信号として出力される。なお、実際の処理では、S≒Nの場合に音が不自然とならないような関数を用いる。
ノイズレベル制御手段1cは、サプレッサ3のサプレスレベルを取得し、サプレスレベルに応じてノイズキャンセル手段1bによってノイズが削減された音声信号に含まれるノイズのレベルを制御する。サプレッサ3では、ノイズやエコー以外の入力音声が小さい場合には、全体のボリュームを絞る処理を行う。サプレッサ3がボリュームを絞る割合を、suppress_level(0から1の実数)とすると、ノイズキャンセル手段1bから出力された音声信号がそのままサプレッサ3で処理されると、出力は、
suppress_level*max(max(S−N,0),minNC*S) ・・・(2)
となる。これでは、サプレスレベルが下がる(音量が絞られる)と、音声成分とともに、ノイズ成分のレベルも小さくなってしまう。
そこで、定常的ノイズ成分を、サプレスレベルによらず同レベルとするため、ノイズレベルの制御を行う。すなわち、サプレスレベルによって音声信号の出力レベルが下がる場合には、音声信号に含まれるノイズレベルを上げるように調整する。これを式で表すと、
suppress_level*max{max(S−N,0),(minNC/suppress_level)*S} ・・・(3)
となる。したがって、式(3)によれば、S−Nが0より大きい、すなわち、音声が定常ノイズよりもパワーが大きい周波数では、ノイズキャンセル後のS−Nにサプレス処理が施され、音声信号がサプレスレベルに応じたパワーレベルで出力される。一方、S−Nが0より小さい、すなわち、定常ノイズが音声よりもパワーが大きい周波数では、サプレスレベルによらず、最大キャンセルレベルminNC*Sが音声信号として出力される。
さらに、サプレスレベルが予め設定された所定の閾値より小さくなった場合、音声信号に含まれるノイズレベルを、サプレスレベルに応じて変動する音声信号の出力レベルに合わせるようにしてもよい。ある出力音量レベルまでは、バックグラウンドノイズの変動は耳障りになるため、サプレスレベルに応じて出力音量が変動してもバックグラウンドノイズを同レベルにすると、バックグラウンドノイズが気にならなくなる。しかしながら、出力音声の音量があるレベルまで下がっているのに、バックグラウンドノイズの音量が下がらないでいると、そのバックグラウンドノイズが耳障りとなってくる。そこで、あるレベルまで音量が下がれば、バックグラウンドノイズのレベルもこれに合わせて下げるようにする。
たとえば、サプレスレベルが最大キャンセルレベルよりも小さくなった場合(suppress_level<minNC)に、音声信号の出力レベルに合わせて、ノイズレベルを減少させる。
この場合には、式(3)のminNC/suppress_levelを、
min(1,minNC/suppress_level) ・・・(4)
という関数に置き換える。式(4)や、式(4)をさらに滑らかにした関数を用いると、定常的に聞こえるノイズは変化するものの、急激な変化ではないので、自然に聞こえさせることができる。
以下、このような構成のノイズキャンセラ1の動作について説明する。
ノイズキャンセラ1には、エコーキャンセラ2によって音声入力信号からエコー成分が除去された音声信号が入力する。定常ノイズ検出手段1aは、音声信号に含まれる定常ノイズを検出し、これをノイズキャンセル手段1bへ通知する。ノイズキャンセル手段1bは、エコーキャンセラ2から音声信号を取得すると、定常ノイズ検出手段1aが検出した定常ノイズを音声信号から除去するノイズキャンセル処理を行う。
図2は、実施の形態のノイズキャンセラの音声信号と定常ノイズ信号の関係を示した図である。図は、音声信号と定常ノイズ信号の周波数ごとのパワーを示している。また、Aは、その一部を拡大した図である。
エコーが除去された音声信号S(f)11は、周波数ごとにパワーレベルが異なる音声特有のパターンを形成している。一方、定常ノイズ信号N(f)12は、どの周波数でもほぼ同じレベルのパターンを形成している。
スペクトラムサブトラクション法のノイズキャンセラでは、S(f)−N(f)をノイズキャンセラ後のパワーとして出力する。なお、位相は、元の音声のものをそのまま用いる。
ここで、音声信号S(f)11のパワーレベルが高い(音声成分のある)周波数では、定常ノイズ信号N(f)12を減算することによって、ノイズを削減し、話者の音声成分を抽出することができる。しかしながら、音声信号S(f)11のパワーレベルが低い(音声成分のない、もしくは少ない)周波数では、S(f)<N(f)となり、その周波数の音声成分が0となってしまう。たとえば、A内に示される0.2KHzから0.3KHzの周波数では、定常ノイズ信号N(f)12のパワーレベルが、音声信号S(f)11のパワーレベルよりも高くなっている。このようなS(f)<N(f)の場合にパワーを0としてしまうと、不自然となってしまうため、最大キャンセルレベルminNC*Sが設定される。
こうして、ノイズレベル制御手段1cには、式(1)によって、周波数ごとに、音声信号から定常ノイズが削減された音声信号が入力される。なお、S(f)<N(f)の場合は、最大キャンセルレベルが選択されている。
ノイズレベル制御手段1cでは、サプレスレベルに応じて音声信号に含まれるノイズレベルを制御し、サプレッサ3を通して出力されるノイズレベルが耳障りに変動することを防止する。
たとえば、式(3)によってノイズレベル制御を行うと、音声信号が、音声成分を含まない、もしくは音声成分がわずかであって、ほぼノイズ成分と見なすことができ、最大キャンセル値minNC*Sに設定される周波数では、その信号レベルにサプレスレベル(suppress_level)に応じた係数、minNC/suppress_levelを乗算することによって、サプレスレベルが変動しても信号レベルをminNCに保つ。
また、たとえば、式(4)によってノイズレベル制御を行うと、サプレスレベルがminNCより上の状態では、式(3)の場合と同様に働く。サプレスレベルがminNCより小さくなった場合には、式(2)と同様の処理となり、サプレスレベルが下がる(音量が絞られる)と、音声成分とともにノイズ成分のレベルも同様に小さくなる。
図3は、本実施の形態のノイズレベルの変動を示した図である。図3は、式(4)にしたがってノイズレベル制御が行われた場合の例である。
本来のノイズ22は、ノイズキャンセル処理が行われる前の音声信号に含まれるノイズレベルであり、ノイズキャンセル手段1bによってノイズキャンセル処理が実行されると、ノイズレベルはノイズキャンセル(NC)後のレベルまで下がる。
サプレスレベルが下がると、音声信号はサプレスレベルに応じて低下するが、ノイズレベル制御手段1cによって、サプレスレベルに応じてノイズレベルが増加されるので、結果として、スピーカなどから出力される出力音声に含まれる出力ノイズ音21は、NC後のレベル値が保持される。
さらにサプレスレベルが下がり、最大キャンセル係数minNCを超えて小さくなると、ノイズレベル制御手段1cは、サプレスレベルに応じてノイズレベルを下げるように制御を行うので、スピーカなどから出力される出力音声に含まれる出力ノイズ音21は、NC後のレベル値から減少していく。
このように、サプレッサ3の動作に合わせてノイズレベルを制御するので、スピーカなどから出力される音声に混入するバックグラウンドノイズのレベルの変化が気にならなくなる。この結果、バックグラウンドノイズとして聞こえてくる音を自然に聞こえさせることができる。
以下、実施の形態のノイズキャンセラを、テレビ会議システムのマイクに適用した場合を例に図面を参照して詳細に説明する。
図4は、実施の形態のノイズキャンセラを適用したテレビ会議システムの構成図である。
実施の形態のテレビ会議システムは、テレビ会議システム本体(以下、本体とする)200に対し、マイク1(100)、マイク2(101)が通信路301、302と電源信号路311、312によってカスケード接続されている。また、本体200は、ネットワーク500を介して別室に設置される本体210とマイク10(103)から成るシステムに接続する。各マイクは同じ構成であるので、以下、マイク1(100)の場合で説明する。
マイク1(100)は、音声処理を行うDSP(Digital Signal Processor)110、電源処理を行う電源制御回路120とDC−DC変換器121、シリアル通信を制御するシリアルI/F FPGA(Field Programmable Gate Array)130及び音声を入力するマイク部150とA/D変換器151を有する。以下、シリアルI/F FPGA130をシリアルI/F130と表記する。
DSP110は、エコーキャンセラ112、ノイズキャンセラ113、サプレッサ114及び加算器115を具備する。エコーキャンセラ112は、本体200より取得した、自身が送信した音声が相手側へ送られてから戻ってくる音(エコー)に関する情報(Line Audio)を取得し、これに基づいてエコーを取り除いて出力する。エコーに関する情報は、たとえば、本体200が検出したエコー成分や、スピーカ201より出力された音声出力信号などである。ノイズキャンセラ113は、エコーキャンセラ112によってエコー成分が除去された音声信号を入力し、定常ノイズを除去する。また、サプレッサ114のサプレスレベルを取得し、サプレスレベルに応じて音声信号に含まれるノイズレベルを制御する。これにより、サプレッサ114通過後の音声信号に含まれるノイズレベルが、サプレッサ114のサプレスレベルによらず同レベルとなるように調整される。サプレッサ114は、ノイズキャンセラ113によってノイズが削減され、かつ、サプレッサ114のサプレスレベルに応じてノイズ成分のレベルが調整された音声信号を入力する。そして、その音声信号のレベルに応じてサプレス処理を行って、加算器115へ出力する。加算器115は、シリアルI/F130から入力されるカスケード接続された他マイクの音声情報と(Cascade In)、サプレッサ114を介して入力する自マイクの音声入力信号に基づく音声信号を加算し、シリアルI/F130を介して送信する(Cascade Out)。また、図示しない制御部によって、シリアルI/F130を介して制御指令を入力し、指令に応じた処理を行う(Control I/O)。
電源制御回路120は、上流の本体200から供給されたDC電源をDC−DC121へ送るとともに、下流に電源を供給するかどうかを判断し、供給する場合は、電源信号路312を介してマイク2(101)へ電源を供給する制御を行う。このとき、自マイクに外部DC電源400が接続されているか否か、下流に接続する電源信号路の長短なども考慮し、下流に電源供給を行うかどうかを判断する。
シリアルI/F130は、本体200から送信される下りデータを入力し、所定の処理を行うとともに、下りデータを下流のマイク2(101)へ出力する。また、下流のマイク2(101)から入力された上りデータに対し音声情報に自マイクの音声信号を加算するなどの処理を行った後、上流の本体200に出力する。以下、通信される下りデータ及び上りデータを総称して通信コマンドとする。
マイク部150は、外部の音声を入力してA/D変換器151へ送る。A/D変換器151は、マイク部150の生成したアナログの音声信号をデジタル信号に変換してエコーキャンセラ112へ出力する。
本体200は、カスケード接続するマイク1(100)、マイク2(101)と通信コマンドを介して情報交換して、これらのマイクを管理している。
外部DC電源400は、必要に応じて、各マイクに接続され、電源を供給する。
以上の構成のテレビ会議システムの動作について説明する。ここでは、DSP110による音声処理を中心として、マイク及びマイクシステムの動作について説明する。
マイク部150は、周囲の音声を入力し、音声に応じたアナログ信号を生成してA/D変換器151へ出力する。A/D変換器151は、音声に応じて生成されたアナログ信号をデジタルに変換し、音声入力信号としてDSP110に出力する。
DSP110では、エコーキャンセラ112が、シリアルI/F130経由で取得したレファレンスデータを用いて、A/D変換器151から入力された音声入力信号からエコー成分を除去し、音声信号を生成する。この音声信号は、ノイズキャンセラ113に送られ、ここでさらに定常ノイズが除去される。また、ノイズキャンセラ113では、次段のサプレッサ114のサプレスレベルに応じて、音声信号に含まれるノイズレベルの制御が行われる。サプレッサ114は、ノイズキャンセラ113によってノイズが削減され、ノイズレベルが調整された音声信号にサプレス処理を施し、音声信号の出力レベルを調整する。加算器115は、サプレッサ114より入力する音声信号と、シリアルI/F130を介して入力する下流のマイクの音声信号(Cascade In)を加算し、出力する(Cascade Out)。
以上の説明の本実施の形態の会議システムに適用されるマイクでは、サプレッサ114によって話者が話していないきには、本体200を経由して、スピーカ201、または他の本体210に出力される音量を絞るよう音量制御が行われる。このとき、ノイズキャンセラ113は、スピーカ201などから出力される定常ノイズの音量レベルが、サプレスレベルによらず同レベルとなるように、音声信号に含まれる定常ノイズのレベルを制御する。これにより、サプレスレベルが変動しても、スピーカから出力されるバックグラウンドノイズの音量の変化は抑えられるので、バックグラウンドノイズが耳障りと感じなくなるという効果が得られる。
本発明の実施の形態のノイズキャンセラの構成図である。 実施の形態のノイズキャンセラの音声信号と定常ノイズ信号の関係を示した図である。 本実施の形態のノイズレベルの変動を示した図である。 実施の形態のノイズキャンセラを適用したテレビ会議システムの構成図である。 従来のサプレスレベルとノイズレベルの関係を示した図である。
符号の説明
1・・・ノイズキャンセラ、1a・・・定常ノイズ検出手段、1b・・・ノイズキャンセル手段、1c・・・ノイズレベル制御手段、2・・・エコーキャンセラ、3・・・サプレッサ

Claims (2)

  1. 音声信号のレベルに応じてサプレス処理を行うサプレッサに接続するノイズキャンセラにおいて、
    入力した音声信号に混入される定常ノイズのレベルを検出する定常ノイズ検出手段と、
    前記定常ノイズ検出手段による検出結果に基づき、前記入力した音声信号の周波数ごとに前記入力した音声信号のレベルと前記定常ノイズのレベルとを比較し、
    前記入力した音声信号のレベルが前記定常ノイズのレベルより大きいときは、前記入力した音声信号から前記定常ノイズを減算した音声信号を前記サプレッサに出力し、
    前記入力した音声信号のレベルが前記定常ノイズのレベルより小さいときは、前記サプレス処理における出力音量を絞る割合を決めるサプレスレベルを取得し、前記入力した音声信号の音声信号成分を残す割合を決めるキャンセル係数を、予め決められたキャンセル係数を前記サプレスレベルで除算して算出し、算出したキャンセル係数を前記入力した音声信号に乗算して得られた音声信号を前記サプレッサに出力するノイズレベル制御手段と、
    を有するノイズキャンセラ。
  2. 音声信号のレベルに応じてサプレス処理を施すマイク装置において、
    集音した音声をデジタル信号に変換して音声信号として出力する音声入力手段と、
    前記音声入力手段から取得した音声信号に混入される定常ノイズを検出する定常ノイズ検出手段と、
    前記定常ノイズ検出手段による検出結果に基づき、前記取得した音声信号の周波数ごとに前記取得した音声信号のレベルと前記定常ノイズのレベルとを比較し、前記取得した音声信号のレベルが前記定常ノイズのレベルより大きいときは、前記取得した音声信号から前記定常ノイズを減算した音声信号を生成し、前記取得した音声信号のレベルが前記定常ノイズのレベルより小さいときは、前記サプレス処理における出力音量を絞る割合を決めるサプレスレベルを取得し、前記取得した音声信号の音声信号成分を残す割合を決めるキャンセル係数を、予め決められたキャンセル係数を前記サプレスレベルで除算して算出し、算出したキャンセル係数を前記取得した音声信号に乗算して得られた音声信号を生成するノイズレベル制御手段と、
    前記ノイズレベル制御手段が生成した音声信号を取得し、前記サプレスレベルを用いて前記サプレス処理を施すサプレス手段と、
    を有するマイク装置。
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