JP4535175B2 - 記録ヘッド - Google Patents

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Description

本発明は、記録媒体に記録する記録ヘッドに関する。
複数の記録素子により記録媒体に記録する記録ヘッドは、複数の記録素子を駆動する駆動装置を有する。この駆動装置はICチップで構成されており、フレキシブル基板等の配線部材に実装されて、配線部材を介して複数の記録素子と電気的に接続される。ところで、記録装置の動作中にはICチップからなる駆動装置から熱が発生するが、その熱によりICチップ自体の温度が過度に高くなってICチップが破壊されるのを防止するために、駆動装置から発生した熱を確実に外部に放散する必要がある。
このようなICチップ等の発熱性を有する回路部品から発生した熱を外部に放散可能なモジュールとしては、例えば、プリント基板に実装された回路部品に放熱板が接着され、この放熱板を介して外部に熱を放散するように構成されたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−133890号公報
しかし、特許文献1に記載されたようなモジュールが用いられる装置の構成によっては、回路部品に接着された放熱板だけでは、回路部品で発生した熱を十分に外部に放散することができないことが多い。特に、記録装置の分野においては、近年、小型化の要求が一段と増しており、それに応じて、記録ヘッドがよりコンパクトに構成される傾向にある。しかし、記録ヘッドを小型化することにより、放熱板の放熱面積を十分に確保できなかったり、記録ヘッド内に熱が籠もってしまったりして、駆動装置から発生する熱を外部へ十分に放散することができなくなる虞がある。
本発明の目的は、駆動装置から発生する熱を確実に放散することが可能な記録ヘッドを提供することである。
第1の発明の記録ヘッドは、複数の記録素子と、これら複数の記録素子を駆動する駆動装置と、この駆動装置に対して前記複数の記録素子を駆動する為の信号を供給する基板と、前記複数の記録素子と前記駆動装置、及び、前記駆動装置と前記基板とを夫々電気的に接続する配線部材と、前記駆動装置から発生した熱を放散する放熱器とを備えた記録ヘッドであって、前記放熱器と前記配線部材とは、前記駆動装置を間に挟むように配置されており、前記駆動装置は、前記配線部材の表面に設けられ、且つ前記配線部材と反対側が前記放熱器の表面に密着しており、前記配線部材は、前記駆動装置の近傍部が前記放熱器の表面と接触せず、前記近傍部以外の部分が前記放熱器の表面に接触していることを特徴とするものである。
この記録ヘッドは、基板から供給された信号に基づいて駆動装置により複数の記録素子を駆動し、駆動された記録素子により記録媒体に記録する。ここで、複数の記録素子と駆動装置、及び、駆動装置と基板とを夫々電気的に接続する配線部材が、駆動装置の近傍部(駆動装置の周囲)以外の部分において放熱器の表面に接触している。従って、駆動装置から発生した熱は、放熱器を介して外部に放散されるとともに、放熱器から配線部材にも伝達されて、配線部材を介して放散されるため、熱を外部に効率よく放熱して、駆動装置の温度が過度に高くなってしまうのを防止できる。また、配線部材は、温度の高い駆動装置の近傍部以外の、温度の比較的低い部分で放熱器に接触しているため、放熱器から配線部材に熱が伝わりやすくなる。
第2の発明の記録ヘッドは、前記第1の発明において、前記放熱器は、前記配線部材との間に前記駆動装置を挟む方向と直交する方向で、且つ前記配線部材の延びる方向に沿って延在する底部と、この底部の前記延在方向における一端部において、前記駆動装置を挟む方向で、且つ前記配線部材から離れるように延在する側部とを有し、 前記配線部材は、前記複数の記録素子から引き出されて、前記近傍部が前記底部と接触せず前記駆動装置が前記底部と密着するように延在し、さらに、前記近傍部以外の部分が前記側部と接触するように前記底部の前記一端部側で折り返されていることを特徴とするものである。
第3の発明の記録ヘッドは、前記第2の発明において、前記配線部材は、前記複数の記録素子に接続され且つその表面に前記駆動装置が設けられたフレキシブルプリント配線板と、前記基板に接続され且つ前記フレキシブルプリント配線板に接合されたフレキシブルフラットケーブルとを有し、前記フレキシブルプリント配線板と前記フレキシブルフラットケーブルの接合部は、前記駆動装置の前記近傍部に位置するように構成されていることを特徴とするものである。
本発明の実施の形態について説明する。本実施形態は、ノズルから用紙に対してインクを吐出して用紙に記録するインクジェットヘッドに本発明を適用した一例である。
まず、インクジェットヘッド2を備えたインクジェットプリンタ1について簡単に説明する。
図1に示すように、カラーインクジェットプリンタ1は、記録用紙Pに対してシアン(C)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)及びブラック(K)の4色のインクを吐出するノズル15を備えたインクジェットヘッド2と、4色のインクを夫々貯留する4種類のインクカートリッジ3が装着されるカートリッジ装着部4と、インクジェットヘッド2をガイド9に沿って一方向(紙面に対して垂直方向)に直線的に往復移動させるキャリッジ5と、記録用紙Pをインクジェットヘッド2の移動方向に対して垂直で且つインクジェットヘッド2のインク吐出面に平行な方向に搬送する搬送機構6と、インクジェットヘッド2内のエアや高粘度化したインクを吸引して吐出特性を回復するパージ機構7等を備えている。
このインクジェットプリンタ1においては、インクジェットヘッド2がキャリッジ5により図1の紙面垂直方向に往復駆動されつつ、記録用紙Pが搬送機構6により図1の左右方向に搬送される。これに連動して、インクカートリッジ3が装着されたカートリッジ装着部4からインク供給チューブ16を介してインクジェットヘッド2のノズル15にインクが供給されるとともに、記録用紙Pに向けてノズル15からインクが吐出されて、記録用紙Pが印刷される。
カートリッジ装着部4は、ベース部4aと、このベース部4aの両端部に立設されたガイド部4bとを備えている。ベース部4aには、インクカートリッジ3内に貯留されたインクをインクジェットヘッド2に供給するインク供給管13と、インクカートリッジ3内に大気を導入する大気導入管14とが、突出状に設けられている。そして、インクカートリッジ3が両側のガイド部4bにガイドされながらカートリッジ装着部4に装着されたときには、同時に、ベース部4aのインク供給管13及び大気導入管14がインクカートリッジ3内に挿入される。インク供給管13の一端部にはインク供給チューブ16が装着され、インク供給管13は、インク供給チューブ16を介してインクジェットヘッド2内のインクタンク20に接続されている。一方、大気導入管14の一端部には、大気導入チューブ17が装着され、大気導入管14は、大気導入チューブ17を介して大気と連通している。
パージ機構7は、ノズル15が形成されたインクジェットヘッド2のインク吐出面に対して接近/離隔する方向に移動可能で、且つ、インクジェットヘッド2にインク吐出面を覆うように装着可能なパージキャップ11と、ノズル15からインクを吸引する吸引ポンプ12を備えている。そして、インクジェットヘッド2の吐出回復処理が必要とされたときに、吸引ポンプ12により、インクジェットヘッド2内に混入したエアや、あるいは、水分が蒸発して高粘度化したインクをノズル15から吸引することが可能になっている。この吐出回復処理は、インクジェットヘッド2が記録用紙Pに対して印刷範囲外にあるときに行われる。
次に、インクジェットヘッド2について説明する。
図2、図3に示すように、インクジェットヘッド2は、インクを貯留するインクタンク20と、このインクタンク20の下方に配置されインク流路が形成された流路ユニット21と、この流路ユニット21の上面に接着されたアクチュエータユニット22とを備えている。このうち、流路ユニット21とアクチュエータユニット22とにより、駆動信号に基づいてノズル15からインクを吐出するヘッド本体200が構成されている。
インクタンク20は、上方開放状のホルダ23内に固定的に設けられており、このインクタンク20の内部には、4色のインクを夫々貯留する4つのインク室(図示省略)が形成されている。さらに、インクタンク20は、インク供給チューブ16(図1参照)を介してインク供給管13と接続されており、4つのインクカートリッジ3内のインクがインク供給管13及びインク供給チューブ16を介してインクタンク20内の4つのインク室に夫々供給される。
流路ユニット21は、複数枚の金属プレートが積層された構造を有する。図4、図5に示すように、流路ユニット21の上面には、4色のインクに夫々対応した平面視楕円形の4つのインク供給穴24(24c,24y,24m,24k)が形成されている。一方、流路ユニット21の下面は、4色のインクを夫々吐出する4列のノズル15(15c,15y,15m,15k)が形成されたインク吐出面となっている。そして、特に図示しないが、流路ユニット21の内部には、複数のノズル15に夫々連通した複数の圧力室と、4つのインク供給穴24から夫々延びるマニホールドと、マニホールドから分岐して圧力室を介してノズル15に至る個別インク流路が形成されている。
インクタンク20に形成されたインク室は4つのインク供給穴24と夫々連通しており、インク供給穴24を介してインク室内のインクが流路ユニット21に供給されるようになっている。また、図2に示すように、流路ユニット21は、ホルダ23の下面に形成された開口部23aに、ノズル15が形成されたインク吐出面を露出するようにして装着されており、用紙に記録する際には、インク吐出面のノズル15から下方へインクが吐出される。
図5に示すように、アクチュエータユニット22は、積層された複数枚の圧電シート25と、流路ユニット21内に形成された複数の圧力室に夫々対応して圧電シート25の上面に設けられ、且つ、4列のノズル15に夫々対応した4列の複数の個別電極26(26c,26y,26m、26k)とを有する。アクチュエータユニット22の上面には、フレキシブルプリント配線板(FPC:Flexible Printed Circuit)30が接着され、このFPC30はアクチュエータユニット22から一方向(図2の左方)へ水平に引き出されている。FPC30の上面には、ドライバIC28(駆動装置)が実装されており、ドライバIC28と複数の個別電極とがFPC30により電気的に接続されている。
そして、ドライバIC28からFPC30を介して複数の個別電極26に対して選択的にパルス状の駆動信号が供給されると、その個別電極26に対応する圧電シート25の部分が変形することにより圧力室内の圧力が上昇し、ノズル15から下方へインクが吐出される。尚、ノズル15及び圧力室を含む個別インク流路と、この個別インク流路に対応する個別電極26及び圧電シート25等により構成された個々のアクチュエータが、本願の記録素子に相当する。
後述するように、このFPC30には、フレキシブルフラットケーブル(Flexible Flat Cable:FFC)31が接合されており(図5、図6参照)、このFFC31により、FPC30に実装されたドライバIC28とホルダ23内に設けられた中継基板32とが電気的に接続されている。この中継基板32は、インクジェットプリンタ1全体の制御を司る制御装置(図示省略)と電気的に接続されており、中継基板32は、制御装置からの信号を中継して、ドライバIC28に対して複数のノズル15からインクを吐出させる(記録素子を駆動する)為の信号を供給する基板である。
尚、このインクジェットヘッド2においては、図2に示すように、ドライバIC28や中継基板32に実装された回路部品等の静電破壊を防止するため、ドライバIC28や中継基板32は上方開放状のホルダ23内に収容され、さらに、このホルダ23の上側はホルダ23に着脱自在に取りつけられたヘッドカバー29により覆われている。
次に、複数の個別電極26とドライバIC28、及び、ドライバIC28と中継基板32とを夫々電気的に接続する構成について詳細に説明する。
図2、図5に示すように、複数の個別電極26とドライバIC28とはFPC30を介して接続されている。このFPC30は、ドライバIC28の入力側及び出力側に夫々接続される入力側配線及び出力側配線が、ポリイミドフィルム等の電気絶縁フィルム上に印刷されて構成されている。出力側配線の端部は、アクチュエータユニット22の複数の個別電極26に夫々接続される。尚、本実施の形態において、入力側配線及び出力側配線は何れも厚さ10μm程度であり、これらの配線を含めたFPC30全体の厚さは50μm程度である。
ドライバIC28は、インクジェットプリンタ1の制御装置(図示省略)から中継基板32を介してシリアルの記録データをパラレルに変換して駆動信号を生成し、複数の個別電極26に対して駆動信号を供給するものである。そして、FPC30の出力側(個別電極側)の配線パターンは、少なくともノズル15の数以上の線数が必要となるため、出力側配線パターンの配線密度は高くなっている。これに対して、FPC30の入力側(後述のFFC31と接続される側)の配線パターンは、信号電源線や駆動電源線、グランド線などの電気線に加えて、記録データ信号線、転送クロック信号線及びラッチ信号線をインク色ごとに設けられたシリアル/パラレル変換器分だけ設ければよく、出力側配線パターンに比べて極めて少ない線数で構成することができる。
さらに、このFPC30には、FPC30の入力側配線数と対応する配線数を有する平行な配線パターンが形成された汎用のFFC31が接合されており、このFFC31によりドライバIC28が実装されたFPC30と中継基板32とが電気的に接続されている。図6に示すように、FFC31の一方の端子部31aがFPC30の入力側の端子部30aに接続され、他方の端子部31bが中継基板32に接続される。FPC30の入力側の端子部30aとFFC31の一方の端子部31aは、露出した配線が重ね合わされた状態で加熱されて、一方の表面に形成された導電性ろう材(はんだ)が溶融することにより接合される。尚、この接合部33には、配線が露出している側を覆う電気絶縁テープ(図示省略)が貼り付けられている。また、図2、図3に示すように、FFC31の中継基板32側の端子部31bには、補強板34が熱溶着又は接着等により設けられている。この補強板34は、FFC31よりも剛性が高く、中継基板32のコネクタ32aに着脱する際に取り扱いやすい剛性を有する電気絶縁性のフィルム材である。また、FFC31は、FPC30に比べて、要求される配線パターンのピッチに余裕がある分、導電性の配線が厚くなっている。本実施の形態では、FFC31の配線の厚さは約50μmであり、この配線は表裏両面から絶縁性の樹脂で被覆されている。さらに、FFC31全体の厚さは約170μmである。
ここで、FPC30は、インクジェットヘッド2に専用に製作されるため高価なものとなる。特に、記録される画像の品質向上のために配置されるノズル15の数が増加したり、あるいは、インクジェットヘッド2の小型化のために複数のノズル15が高密度に配置されている場合には、複数のノズル15に夫々対応する複数の個別電極26とドライバIC28とを接続するFPC30の配線パターンのピッチが狭くなり、FPC30の製造コストがさらに高くなる。これに対して、汎用のFFC31はFPC30と比較して極めて安価である。そして、この安価なFFC31を介してFPC30が中継基板32に接続されているため、高価なFPC30の使用量を減らすことができ、その分、インクジェットヘッド2自体の製造コストを低減することが可能となる。
ところで、図2に示すように、ホルダ23内には、水平に延びる頂部40a及び底部40bとこれら頂部40a及び底部40bと一体形成され且つ鉛直方向に延びる側部40cとを備え、鉛直断面が略C字形状に形成された金属製の放熱器40が、インクタンク20の隣に配設されている。そして、この放熱器40の底部40bの外側には、ドライバIC28が配置されており、ドライバIC28は、FPC30を挟んでその反対側に設けられた弾性部材35により放熱器40に押しつけられて底部40bの外面に密着している。そのため、印字中にドライバIC28で発生する熱が確実に放熱器40に伝達され、その熱が放熱器40を介して外部に放散されるように構成されている。
しかし、万が一、放熱器40に伝達された熱がインクジェットヘッド2から外部に確実に放散されない場合には、ドライバIC28を構成するチップの温度が上昇し、チップの温度がその耐熱温度(例えば、100℃)を超えてしまうと、チップが破壊されてしまう虞がある。特に、本実施形態のインクジェットヘッド2においては、図2に示すように、ドライバIC28や中継基板32の回路部品の静電破壊を防止するために、ドライバIC28、中継基板32及び放熱器40等を含むインクジェットヘッド2の主要部がホルダ23及びヘッドカバー29に覆われているため、放熱器40周辺に特に熱が籠もりやすくなり、熱が十分に外部に放散されなくなる。そして、そのために、放熱器40の表面を大きくしようとすると放熱器40が大きなものとなってしまい、インクジェットヘッド2自体も大型化してしまう。さらには、熱を発生するドライバIC28に隣接してヘッド本体200が配設されている。そのため、ヘッド本体200において、ドライバIC28に近い部位と遠い部位との間で温度差が生じてしまい、この温度差に起因して複数のノズル15からのインクの吐出特性に差が生じ、印字品質が低下してしまうことがある。
そこで、本実施形態のインクジェットヘッド2においては、図2に示すように、FPC30に接合部33において接合されたFFC31が、放熱器40の側部40cの外面とホルダ23との間を通って中継基板32まで延びており、このFFC31は、ドライバIC28から離れた、ドライバIC28の近傍部以外の部分において、放熱器40の側部40cと頂部40aの外面に接触した状態で配設されている。また、中継基板32は、放熱器40及びインクタンク20の上側において水平な状態で配設されており、この中継基板32の上面には、中継基板32とFFC31の端部31bとを接続するコネクタ32aが、放熱器40と反対側(図2の右方)からFFC31と接続するように設けられている。そのため、FFC31の中継基板32側の部分が放熱器40の頂部40aから離隔して、中継基板32の放熱器40と反対側の端部で中継基板32の下側から上側へ折り返されてコネクタ32aまで延び、FFC31の端部31bがコネクタ32aに接続されている。つまり、ドライバIC28や、ドライバIC28から発生する熱によりそのインクの吐出特性が影響を受ける虞のあるヘッド本体200から離れた位置において、FFC31の、放熱器40から離隔して接触していない部分の面積が極力大きくなるようにFFC31が配設されている。
そのため、ドライバIC28で発生した熱の大部分は、放熱器40に伝達された後、放熱器40から直接空気に伝達されるとともに、放熱器40からFFC31にも伝達される。そして、FFC31に伝達された熱は、FFC31の放熱器40から離隔して中継基板32まで延びる部分に伝わり、この放熱器40から離隔した部分は、インクタンク20側(即ち、放熱器40から離れた側)の比較的低温の空気に接触し、FFC31から空気に熱が伝達されやすくなっている。即ち、放熱器40に接触し且つ放熱器40から離れた側へ延在するFFC31は、放熱器40の実効的な放熱に寄与する表面積を増大させている。このように、ドライバIC28で発生した熱が、放熱器40から直接外部に放散されるとともに、FFC31を介して放散されるため、熱を外部に効率よく放熱して、ドライバIC28の温度が過度に高くなってしまうのを確実に防止できる。さらに、放熱器40がドライバIC28に対して良好な吸熱源として作用しているので、その分、ドライバIC28から発生した熱のうち、FPC30やホルダ23を介して直接的にヘッド本体200に伝わる熱量が少なくなり、ヘッド本体200の温度分布に起因してインクの吐出特性がばらついてしまうのを抑制することができる。
ここで、図2に示すように、FFC31の放熱器40と接触している部分31cの面積は、放熱器40に密着しているドライバIC28の表面積の2倍以上であることが好ましい。このように構成することで、ドライバIC28で発生した熱のほとんどが放熱器40に伝達されるため、その熱をより効率よく外部に放散することができるようになる。さらに、FFC31の放熱器40から離隔して中継基板32まで延びる部分31dの表面積は、放熱器40と接触している部分31cよりも大きいことが好ましい。この場合には、放熱器40からFFC31に伝達された熱を、FFC31の放熱器40から離隔した部分31dからより多く放熱しやすくなる。
尚、本実施形態においては、ドライバIC28と複数の個別電極26とを電気的に接続するFPC30に、中継基板32に接続されるFFC31がFPC30の入力側で接合され、このFFC31が放熱器40に接触している。ここで、本実施形態では、熱の伝導に影響を及ぼす配線パターンの導体の総断面積は、FPC30の入力側に比べてFFC31の方が約2.5倍の大きさを有しており、FFC31の方が熱の伝導性に優れる。そのため、FPC30が放熱器40に接触している場合と比較して、放熱器40から伝達された熱が放熱器40から離隔した部分31bに伝わりやすくなり、ドライバIC28の熱をより効率よく外部に放散することができる。
また、前述したように、FPC30の配線数は、ドライバIC28を挟んで出力側(個別電極26側)で多く、入力側(FFC31側)では少なくなっている。そのため、出力側では、配線のピッチと線幅が共に狭く形成されているが、入力側では、電気的な絶縁を確保できる程度に配線間で間隙を空ける必要があるものの、配線数が少ない分だけ1本の配線幅は広く形成されている。そして、本実施の形態では、FPC30の全表面積に対する配線の占有率は、出力側では約6割であるのに対し、入力側では約9割となっている。ドライバIC28からFPC30に伝達された熱は、主に導電性の配線部分を伝わることを考えると、FPC30の入力側に伝わる熱量は、出力側に伝わる熱量と比べて5割ほど多いといえる。言い換えれば、FPC30を介してドライバIC28からFFC31側には伝わりやすいが、ヘッド本体200側には伝わりにくくなっている。このことは、FFC31が接触していることにより実効的に大型化した放熱器40が、ドライバIC28から発生した熱を吸い取り、ドライバIC28やヘッド本体200から離れた場所で放散する働きを助けることになる。さらに、ドライバIC28からの熱がヘッド本体200に伝わりにくくして、ヘッド本体200のインクの吐出特性に影響が及ぶのを抑制することにも寄与している。
次に、前記実施形態に種々の変更を加えた変更形態について説明する。但し、前記実施形態と同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
1]前記実施形態では、FPC30とFFC31とが接合されて構成された配線部材により複数の個別電極26とドライバIC28、及び、ドライバIC28と中継基板32とが電気的に接続されており、これらFPC30とFFC31のうち、FFC31のみが放熱器40に接触しているが、FPC30及びFFC31の両方が放熱器40に接触していてもよい。さらには、FPC30のみにより複数の個別電極26、ドライバIC28及び中継基板32が電気的に接続されていてもよく、この場合には、FPC30が、ドライバIC28の近傍部以外の部分で放熱器40に接触していればよい。
2]ドライバIC28がFPC30を挟んで放熱器40と反対側に配置されている場合など、ドライバIC28が放熱器40に直接接触していない場合にも本発明を適用できる。
3]放熱器の形状は、前記実施形態のような鉛直断面が略C字形形状のものに限らない。例えば、放熱器がホルダ23の側壁と平行に鉛直に延びる金属板のみで構成され、この板状の放熱器の外面に、FPC30やFFC31等の配線部材が接触していてもよい。
4]本発明は、例えば、サーマルプリンタやドットプリンタ等のインクジェットヘッド以外の他の記録ヘッドにも適用可能である。
本発明の実施形態に係るインクジェットプリンタの概略構成図である。 インクジェットヘッドの図1のII-II線断面図である。 インクジェットヘッド(ヘッドカバー未装着状態)の平面図である。 流路ユニットの底面図である。 流路ユニット及びアクチュエータユニットを含むインクジェットヘッドの要部の分解斜視図である。 FPC及びFFCの平面図である。
符号の説明
2 インクジェットヘッド
15 ノズル
25 圧電シート
26 個別電極
28 ドライバIC
30 フレキシブルプリント配線板
31 フレキシブルフラットケーブル
32 中継基板
40 放熱器

Claims (3)

  1. 複数の記録素子と、これら複数の記録素子を駆動する駆動装置と、この駆動装置に対して前記複数の記録素子を駆動する為の信号を供給する基板と、前記複数の記録素子と前記駆動装置、及び、前記駆動装置と前記基板とを夫々電気的に接続する配線部材と、前記駆動装置から発生した熱を放散する放熱器とを備えた記録ヘッドであって、
    前記放熱器と前記配線部材とは、前記駆動装置を間に挟むように配置されており、
    前記駆動装置は、前記配線部材の表面に設けられ、且つ前記配線部材と反対側が前記放熱器の表面に密着しており、
    前記配線部材は、前記駆動装置の近傍部が前記放熱器の表面と接触せず、前記近傍部以外の部分が前記放熱器の表面に接触していることを特徴とする記録ヘッド。
  2. 前記放熱器は、
    前記配線部材との間に前記駆動装置を挟む方向と直交する方向で、且つ前記配線部材の延びる方向に沿って延在する底部と、
    この底部の前記延在方向における一端部において、前記駆動装置を挟む方向で、且つ前記配線部材から離れるように延在する側部とを有し、
    前記配線部材は、前記複数の記録素子から引き出されて、前記近傍部が前記底部と接触せず前記駆動装置が前記底部と密着するように延在し、さらに、前記近傍部以外の部分が前記側部と接触するように前記底部の前記一端部側で折り返されていることを特徴とする請求項1に記載の記録ヘッド。
  3. 前記配線部材は、前記複数の記録素子に接続され且つその表面に前記駆動装置が設けられたフレキシブルプリント配線板と、前記基板に接続され且つ前記フレキシブルプリント配線板に接合されたフレキシブルフラットケーブルとを有し、
    前記フレキシブルプリント配線板と前記フレキシブルフラットケーブルの接合部は、前記駆動装置の前記近傍部に位置するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の記録ヘッド。
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