JP4534827B2 - フィルムの欠陥検出方法および欠陥検出装置 - Google Patents

フィルムの欠陥検出方法および欠陥検出装置 Download PDF

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本発明は、フィルムの欠陥、特に、フィルムの表面に存在する凹欠陥(クレータ状の表面欠陥)を検出する欠陥検出方法、および欠陥検出装置に関する。
従来、例えば、製造されたフィルムの表面に発生する欠陥を検出する技術として、フィルム表面の上方から光を照射し、フィルム表面において反射された反射光をCCDカメラセンサ等の撮像装置により撮像してフィルムの画像を取り込み、当該画像に基づいてフィルム表面の欠陥を検出する方法が知られている。
ここで、この様なフィルムの欠陥検出方法として、1つの検出光学系のみを用いる方法が知られているが、1つの検出光学系のみを用いる方法では、1つの画像に基づいてフィルム表面の欠陥を検出しているため、フィルム表面に発生する欠陥を十分に検出できない場合や、当該欠陥とフィルム内部に存在する粒子等の異物との判別が困難になる場合が生じ、十分な検出精度が得られないという問題があった。これは、欠陥の検出精度を高めるためには、フィルム表面上の欠陥部分の反射光と、その周囲の欠陥のない部分の反射光の輝度(画像の明るさ)の変化が大きい画像、即ち、コントラストの高い画像を得る必要があるが、一般に、1つの画像に基づいてフィルム表面の欠陥を検出する方法においては、コントラストの高い画像を得ることが困難であるためと考えられる。
そこで、2つの検出光学系を用いて、フィルムの欠陥を精度良く検出する方法が開示されている。より具体的には、フィルムの表面に対し、所定範囲内の角度から光を照射し、その反射光を撮像した画像と、フィルム表面の上方から光を照射し、その反射光を上方から撮像した画像に基づいて、フィルム表面の欠陥を検出する方法が提案されている。この方法を使用することにより、フィルム表面の同じ部分に対する複数の画像に基づいて、フィルム表面の欠陥を検出することが可能になるため、1つの画像に基づいてフィルム表面の欠陥を検出する方法に比し、検出精度を高めることができると記載されている(例えば、特許文献1参照)。また、斜方照明と落射照明の2つの検出光学系を備えるとともに、照射光の照射角と波長を選択可能なフィルム表面の欠陥検出方法が提案されている。この方法を使用することにより、撮像される画像から、欠陥とフィルム内部に存在する粒子等の異物の濃度差を検出することができるため、欠陥と異物との判別が可能になり、検出精度を高めることができると記載されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−201455号公報 特開2003−215051号公報
ここで、上記従来のフィルムの欠陥検出方法においては、フィルムの欠陥を検出することはできるものの、上述のごとく、2つの検出光学系を用いる構成となっているため、検出システムが複雑になるとともに、欠陥検出装置のコストが高くなるという問題があった。
そこで、本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、安価かつ簡単な構成で、フィルムの欠陥を検出できるフィルムの欠陥検出方法および欠陥検出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、フィルムの欠陥検出方法であって、フィルムの表面に対し、前記フィルムの一方向においては略平行であって、前記フィルムの一方向に直交する方向においては拡散する光を照射し、その反射光が撮像された原画像に基づいて、前記フィルムの一方向における輝度分布が二つの極小値を有するか否かを判定し、二つの極小値を有する場合に前記フィルムの表面における欠陥ありとして検出することを特徴とする。なお、ここでいう「直交する方向」とは、光が照射されるフィルムの面内において直交する方向をいう。
請求項1に記載の構成によれば、フィルムの一方向における輝度分布において、欠陥部分の輝度と、その周囲の欠陥のない部分の輝度の差が大きくなる。また、欠陥部分の輝度と、フィルム内部に存在する粒子等の異物の輝度との差も大きくなる。従って、1つの検出光学系のみを用いる場合であっても、反射光を撮像した場合にコントラストの高い画像を得ることができるため、従来技術に比し、安価かつ簡単な構成で、フィルム表面に発生した欠陥を検出することが可能になるとともに、欠陥と異物との判別が可能になる。
に、フィルムの表面に凹欠陥がある場合に、凹欠陥に特有な2つの暗部を有する原画像の輝度分布が二つの極小値を有するか否かを判定し、二つの極小値を有する場合に凹欠陥を検出することが可能になる。従って、凹欠陥の検出精度が向上するとともに、凹欠陥と異物との判別精度が向上する。
請求項に記載の発明は、フィルムの欠陥検出方法であって、フィルムの表面に対し、前記フィルムの一方向においては略平行であって、前記フィルムの一方向に直交する方向においては拡散する光を照射し、その反射光が撮像された原画像に対して画像処理を行うことにより得られた処理画像に基づいて、前記フィルムの一方向における輝度分布が二つの極小値を有するか否かを判定し、二つの極小値を有する場合に前記フィルムの表面における欠陥ありとして検出することを特徴とする。
請求項に記載の構成によれば、撮像された原画像において、フィルムの一方向における欠陥部分の輝度と、その周囲の欠陥のない部分の輝度の差が大きくなる。また、欠陥部分の輝度と、フィルム内部に存在する粒子等の異物の輝度との差も大きくなる。従って、1つの検出光学系のみを用いる場合であっても、反射光を撮像した場合にコントラストの高い画像を得ることができるため、従来技術に比し、安価かつ簡単な構成で、フィルム表面に発生した欠陥を検出することが可能になるとともに、欠陥と異物との判別が可能になる。また、撮像された原画像に対して画像処理を行うことにより、原画像に比し、欠陥部分が顕在化された処理画像を得ることが可能になるため、画像処理を行う前の原画像に基づいて欠陥を検出する場合に比し、欠陥の検出精度が向上するとともに、欠陥と異物との判別精度が向上する。
に、フィルムの表面に凹欠陥がある場合に、凹欠陥に特有な2つの暗部を有する原画像の輝度分布が二つの極小値を有するか否かを判定し、二つの極小値を有する場合に凹欠陥を検出することが可能になる。従って、凹欠陥の検出精度が向上するとともに、凹欠陥と異物との判別精度が向上する。
請求項3に記載の発明は、フィルムの欠陥検出方法であって、フィルムの表面に対し、前記フィルムの一方向においては略平行であって、前記フィルムの一方向に直交する方向においては拡散する光を照射し、その反射光が撮像された原画像に対して膨張収縮処理を行うことにより得られた膨張収縮画像に基づいて、前記フィルムの一方向における輝度分布が二つの極小値を有するか否かを判定し、二つの極小値を有する場合に前記フィルムの表面における欠陥ありとして検出することを特徴とする
請求項に記載の構成によれば、1つの検出光学系のみを用いる場合であっても、反射光を撮像した場合にコントラストの高い画像を得ることができるため、従来技術に比し、安価かつ簡単な構成で、フィルム表面に発生した欠陥を検出することが可能になるとともに、欠陥と異物との判別が可能になる。また、撮像された原画像に対して膨張収縮処理を行うことにより、原画像に比し、欠陥部分が顕在化された膨張収縮画像を得ることが可能になるため、膨張収縮処理を行う前の原画像に基づいて欠陥を検出する場合に比し、欠陥の検出精度が向上するとともに、欠陥と異物との判別精度が向上する。また、特に、フィルムの表面に凹欠陥がある場合に、凹欠陥に特有な2つの暗部を有する膨張収縮画像の輝度分布が二つの極小値を有するか否かを判定し、二つの極小値を有する場合に凹欠陥を検出することが可能になる。従って、凹欠陥の検出精度が向上するとともに、凹欠陥と異物との判別精度が向上する。
請求項4に記載の発明は、フィルムの表面に対し、前記フィルムの一方向においては略平行であって、前記フィルムの一方向に直交する方向においては拡散する光を照射し、その反射光が撮像された二つの暗部を有する原画像、または、この原画像に対して膨張収縮処理を行うことにより得られた二つの暗部を有する膨張収縮画像を二値化処理した二値化画像の画像パターンに基づいて、この二値化画像の形状パターンが予め記憶された二つの暗部を有する二値化画像の欠陥形状のパターンに一致するか否かを判定し、一致する場合に前記フィルムの表面における欠陥ありとして検出することを特徴とする。
請求項に記載の構成によれば、撮像された原画像において、フィルムの一方向における欠陥部分の輝度と、その周囲の欠陥のない部分の輝度の差が大きくなる。また、欠陥部分の輝度と、フィルム内部に存在する粒子等の異物の輝度との差も大きくなる。従って、1つの検出光学系のみを用いる場合であっても、反射光を撮像した場合にコントラストの高い画像を得ることができるため、従来技術に比し、安価かつ簡単な構成で、フィルム表面に発生した欠陥を検出することが可能になるとともに、欠陥と異物との判別が可能になる。また、撮像された二つの暗部を有する原画像、または、この原画像に対して膨張収縮処理を行うことにより得られた二つの暗部を有する膨張収縮画像を二値化処理した二値化画像に基づいて、この二値化画像の形状パターンが予め記憶された二値化画像の欠陥形状のパターンに一致するか否かを判定することにより、フィルム表面に発生した欠陥を検出することが可能になる。したがって、フィルム表面における凹欠陥の検出精度が向上するとともに、欠陥と異物との判別精度が向上する。
また、フィルムを搬送させながら、フィルムの表面の欠陥を検出する場合は、請求項に記載のように、請求項1〜4に記載のフィルムの欠陥検出方法であって、搬送されるフィルムの表面に対し、フィルムの搬送方向においては略平行であって、搬送方向に直交する方向においては拡散する光を照射する方法とすることができる。
請求項に記載の構成によれば、フィルムの搬送方向における輝度分布において、欠陥部分の輝度と、その周囲の欠陥のない部分の輝度の差が大きくなる。また、欠陥部分の輝度と、フィルム内部に存在する粒子等の異物の輝度との差も大きくなる。従って、1つの検出光学系のみを用いる場合であっても、反射光を撮像した場合にコントラストの高い画像を得ることができるため、従来技術に比し、安価かつ簡単な構成で、フィルム表面に発生した欠陥を検出することが可能になるとともに、欠陥と異物との判別が可能になる。
請求項に記載の発明は、フィルムの欠陥検出装置であって、フィルムの表面に照射される光を出射する照明手段と、前記フィルムの表面に照射される光を、前記フィルムの一方向においては略平行であって、前記フィルムの一方向に直交する方向においては拡散する光とする平行光形成手段と、前記フィルムの表面において反射された反射光を撮像する撮像手段と、この撮像手段により撮像された原画像の前記フィルムの一方向における輝度分布を演算する演算処理手段と、この演算処理手段により演算された前記輝度分布が二つの極小値を有するか否かを判定し、二つの極小値を有する場合に前記フィルムの表面における欠陥ありとして検出する欠陥検出手段と、を備えることを特徴とする。
請求項に記載の構成によれば、フィルムの一方向において略平行な略平行光を、フィルムの表面に照射することが可能になる。従って、フィルムの一方向における輝度分布において、欠陥部分の輝度と、その周囲の欠陥のない部分の輝度の差が大きくなる。また、欠陥部分の輝度と、フィルム内部に存在する粒子等の異物の輝度との差も大きくなる。従って、1つの検出光学系のみを用いる場合であっても、反射光を撮像した場合にコントラストの高い画像を得ることができるため、従来技術に比し、安価かつ簡単な構成で、フィルム表面に発生した欠陥を検出することが可能になるとともに、欠陥と異物との判別が可能になる。特に、フィルムの表面に凹欠陥がある場合に、凹欠陥に特有な2つの暗部を有する原画像の輝度分布が二つの極小値を有するか否かを判定し、二つの極小値を有する場合に凹欠陥を検出することが可能になる。従って、凹欠陥の検出精度が向上するとともに、凹欠陥と異物との判別精度が向上する。
請求項に記載の発明は、フィルムの欠陥検出装置であって、フィルムの表面に照射される光を出射する照明手段と、前記フィルムの表面に照射される光を、前記フィルムの一方向においては略平行であって、前記フィルムの一方向に直交する方向においては拡散する光とする平行光形成手段と、前記フィルムの表面において反射された反射光を撮像する撮像手段と、この撮像手段により撮像された原画像の画像処理を行い、処理画像を生成する画像処理手段と、前記処理画像の前記フィルムの一方向における輝度分布を演算する演算処理手段と、この演算処理手段により演算された前記輝度分布が二つの極小値を有するか否かを判定し、二つの極小値を有する場合に前記フィルムの表面における欠陥ありとして検出する欠陥検出手段と、を備えることを特徴とする。
請求項に記載の構成によれば、フィルムの一方向において略平行な略平行光を、フィルムの表面に照射することが可能になる。従って、フィルムの一方向における輝度分布において、欠陥部分の輝度と、その周囲の欠陥のない部分の輝度の差が大きくなる。また、欠陥部分の輝度と、フィルム内部に存在する粒子等の異物の輝度との差も大きくなる。従って、1つの検出光学系のみを用いる場合であっても、反射光を撮像した場合にコントラストの高い画像を得ることができるため、従来技術に比し、安価かつ簡単な構成で、フィルム表面に発生した欠陥を検出することが可能になるとともに、欠陥と異物との判別が可能になる。また、撮像された原画像に対して画像処理を行うことにより、原画像に比し、欠陥部分が顕在化された処理画像を得ることが可能になるため、画像処理を行う前の原画像に基づいて欠陥を検出する場合に比し、欠陥の検出精度が向上するとともに、欠陥と異物との判別精度が向上する。特に、フィルムの表面に凹欠陥がある場合に、凹欠陥に特有な2つの暗部を有する原画像の輝度分布が二つの極小値を有するか否かを判定し、二つの極小値を有する場合に凹欠陥を検出することが可能になる。従って、凹欠陥の検出精度が向上するとともに、凹欠陥と異物との判別精度が向上する。
請求項に記載の発明は、フィルムの表面に照射される光を出射する照明手段と、前記フィルムの表面に照射される光を、前記フィルムの一方向においては略平行であって、前記フィルムの一方向に直交する方向においては拡散する光とする平行光形成手段と、前記フィルムの表面において反射された反射光を撮像する撮像手段と、この撮像手段により撮像された二つの暗部を有する原画像、または、この原画像に対して画像処理を行うことによれ得られた二つの暗部を有する処理画像に対し二値化処理が行われて二値化画像を生成する画像処理手段と、この画像処理手段により生成された二値化画像の形状パターンが予め記憶手段に記憶された二値化画像の欠陥形状のパターンに一致する場合に前記フィルムの表面における欠陥ありとして検出する欠陥検出手段と、を備えることを特徴とする。
請求項に記載の構成によれば、フィルムの一方向において略平行な略平行光を、フィルムの表面に照射することが可能になる。従って、フィルムの一方向における輝度分布において、欠陥部分の輝度と、その周囲の欠陥のない部分の輝度の差が大きくなる。また、欠陥部分の輝度と、フィルム内部に存在する粒子等の異物の輝度との差も大きくなる。従って、1つの検出光学系のみを用いる場合であっても、反射光を撮像した場合にコントラストの高い画像を得ることができるため、従来技術に比し、安価かつ簡単な構成で、フィルム表面に発生した欠陥を検出することが可能になるとともに、欠陥と異物との判別が可能になる。また、撮像された二つの暗部を有する原画像または、この原画像に対して画像処理を行うことによれ得られた二つの暗部を有する処理画像に対し、二値化処理が行われて得られた二値化画像に基づいて、この二値化画像の形状パターンが予め記憶された二値化画像の欠陥形状のパターンに一致するか否かを判定することにより、フィルム表面に発生した欠陥を検出することが可能になる。したがって、フィルム表面における凹欠陥の検出精度が向上するとともに、欠陥と異物との判別精度が向上する。
なお、本発明の平行光形成手段は、フィルムの表面に照射される光を、フィルムの一方向においては略平行であって、フィルムの一方向に直交する方向においては拡散する光にすることができるものであればどのようなものでも良く、請求項に記載のように、シリンドリカルレンズまたはリニアフレネルレンズを使用することができる。
請求項に記載の構成によれば、安価で入手が容易な汎用光学部材を平行光形成手段として用いることが可能となる。
本発明によれば、従来技術に比し、安価かつ簡単な構成で、フィルム表面に発生した欠陥を検出することが可能になるとともに、欠陥と異物との判別が可能になる。特に、フィルムの表面に凹欠陥がある場合に、凹欠陥に特有な2つの暗部を輝度分布または形状パターンにより検出しているため、凹欠陥の検出精度が向上するとともに、凹欠陥と異物との判別精度が向上する。
以下に、本発明の具体的な実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明のフィルムの欠陥検出方法を実施する欠陥検出装置の全体構成を示す概略図である。この欠陥検査装置は、フィルム1の表面上の欠陥を検出するものであり、1つの検出光学系を備えている。この検出光学系は、フィルム1の表面に対して光を照射し、フィルム1の表面において反射された反射光2cを撮像手段であるCCDカメラセンサ6により撮像してフィルム1の画像を取り込む構成となっている。
照明手段2により出射された光2aは、当該光2aの光路上に配置されたライトガイド3によりハーフミラー5に向けてガイドされた後、当該ハーフミラー5により同軸落射照明(以下、「落射照明」という。)2bとしてフィルム1の表面に照射される。そして、フィルム1の表面において反射された反射光2cが、フィルム1の表面と直交する方向に受光面を有するCCDカメラセンサ6により撮像される。
なお、本実施形態においては、一般的な接着フィルム、例えば、基材上(PETフィルム等)に接着剤を塗布、乾燥させて作製したフィルム1を検査対象としており、基材40上に当該フィルム1を形成したものを被検査物41としている。そして、当該被検査物41を巻き出しロールR1から巻き取りロールR2へ連続的に搬送させながら、または、被検査物41の搬送を停止し、フィルム1を静止させた状態で、フィルム1の表面において反射された反射光2cをCCDカメラセンサ6により撮像することにより、フィルム1の表面の欠陥を検出する構成となっている。
ここで、本実施形態においては、フィルム1の表面に対し、フィルム1の一方向(フィルム1の長さ方向であって、フィルム搬送時においては、フィルム1の搬送方向。図1に示す矢印Yの方向)においては略平行であって、一方向Yに直交する方向(フィルム1の幅方向であって、フィルム1の搬送方向に直交する方向。後述の図5に示す矢印Xの方向)においては拡散する光を照射する点に特徴がある。なお、直交する方向Xとは、光が照射されるフィルム1の面内において直交する方向を意味する。
より具体的には、図1に示す様に、照明手段2により出射された光2aの拡散(広がり)を抑え、当該光2aを略平行光に形成するための平行光形成手段4が設けられている。この平行光形成手段4には、例えば、光2aの出射方向と直交する方向(図中の矢印Zの方向)において、一定の曲率を有するシリンドリカルレンズや、複数の溝が形成され、一定の屈折力を有するリニアフレネルレンズ等の、安価で入手が容易な汎用光学部材を使用することができる。
照明手段2により出射され、ライトガイド3によりガイドされた光2aを、平行光形成手段4に入射させると、平行光形成手段4は、拡散する光2aを集光し、光2aの出射方向と直交する方向Zにおいて光2aの拡散を抑えるため、当該Z方向において光2aを略平行な光束にする。そして、この光を、ハーフミラー5により落射照明2bとしてフィルム1の表面に照射することにより、フィルム1の一方向Yにおいては略平行であって、一方向Yに直交する方向Xにおいては拡散する光(以下、「略平行光」という。)がフィルム1の表面に照射されることになる。即ち、本実施形態においては、平行光形成手段4により、フィルム1の表面に照射される光を上述の略平行光とする構成となっている。
次に、フィルム1の表面における反射機構について、図面を参照しながら説明する。図2は、フィルムの一方向において略平行ではない光を照射した場合の反射機構を説明するための図であり、図3は、フィルムの一方向において略平行な光を照射した場合の反射機構を説明するための図である。また、図4は、フィルムの一方向において略平行ではない光を照射した場合の反射光を撮像した原画像を示す図であり、図5は、フィルムの一方向において略平行な光を照射した場合の反射光を撮像した原画像を示す図である。
例えば、フィルム1の表面に発生した凹欠陥50を検出する場合、フィルム1の一方向Yにおいて拡散する光2aを落射照明2bとしてフィルム1の表面に照射すると、上記一方向Yにおいて略平行ではない光2dがフィルム1の表面上に照射されることになる。そうすると、図2に示す様に、フィルム1の表面へ照射された光2dが、フィルム1の表面上の凹欠陥50の部分において、当該凹欠陥50の周囲の欠陥のない部分51と同様に反射するため、凹欠陥50の部分の反射光2cの輝度と、その周囲の欠陥のない部分51の反射光2cの輝度の差が小さくなってしまう。従って、反射光2cを撮像した場合に、図4に示す様に、凹欠陥50に対応する部分54が明瞭に認識できないコントラストの低い画像しか得ることができず、フィルム1の表面に発生した凹欠陥50を十分に検出することが困難になる。
一方、上述の平行光形成手段4により生成された、フィルム1の一方向Yにおいて略平行な略平行光2eをフィルム1の表面上に照射すると、図3に示す様に、CCDカメラセンサ6に入射される、凹欠陥50の部分の反射光2cの強度が、欠陥のない部分51の反射光2cの強度より小さくなるため、凹欠陥50の部分の反射光2cの輝度と、その周囲の欠陥のない部分51の反射光2cの輝度の差が大きくなる。従って、反射光2cを撮像した場合に、図5に示す様に、凹欠陥50の部分を暗部52として認識可能なコントラストの高い画像を得ることができるため、フィルム1の表面に発生した凹欠陥50を検出することが可能になる。
なお、凹欠陥50の底部50aは、一般に平坦な形状、または平坦に近い形状を有しているため、図3に示す様に、当該底部50aにおいては、落射照明2bが欠陥のない部分51と同様に反射される。従って、反射光2cを撮像した場合に、当該底部50aは、欠陥のない部分51と同様に明部となるため、図5に示す様に、凹欠陥50に特有の画像、即ち、2つの暗部52を有する画像が得られることになる。
CCDカメラセンサ6により撮像された原画像は、A/D変換部7によってアナログ信号からデジタル信号に変換され、画像メモリ部8に記憶される。画像メモリ部8に記憶された画像データは、演算処理手段9に入力され、当該演算処理手段9は、入力された画像データに基づいて、撮像された原画像の輝度分布を演算する。また、欠陥検出手段10は、演算処理手段9の輝度に関する演算結果に基づいて、フィルム1の表面の欠陥を検出する。
次に、フィルム1に対する具体的な欠陥検出方法について図面を用いて説明する。図6は、フィルムの一方向における画像の輝度分布であって、図4に示す画像のa−a断面における輝度分布を示す図である。また、図7は、フィルムの一方向における画像の輝度分布であって、図5に示す画像のA−A断面における輝度分布を示す図である。また、図8は、フィルムの一方向に直交する方向における輝度分布であって、図5に示す画像のB−B断面における輝度分布を示す図である。
上述のごとく、フィルム1の一方向Yにおいて略平行ではない光2dをフィルム1の表面に照射すると、図6に示すように、凹欠陥50の部分の輝度20と、その周囲の欠陥のない部分51の輝度21の差が小さくなってしまうため、判定閾値22を予め設定した場合であっても、当該凹欠陥50の検出が困難になる。また、凹欠陥50の部分の輝度20と、フィルム1の内部に存在する粒子等の異物の輝度23との差も小さくなるため、凹欠陥50と異物との判別が困難になる。
一方、フィルム1の一方向Yにおいて略平行な略平行光2eをフィルム1の表面に照射すると、図7に示す様に、凹欠陥50の部分の輝度24と、その周囲の欠陥のない部分51の輝度21の差が大きくなる。そうすると、予め設定された判定閾値22による判定により、凹欠陥50を検出することが可能になる。また、凹欠陥50の部分の輝度24と、フィルム1の内部に存在する粒子等の異物の輝度23との差も大きくなるため、凹欠陥50と異物との判別が可能になる。
即ち、1つの検出光学系のみを用いる場合であっても、反射光2cを撮像した場合にコントラストの高い画像を得ることができるため、従来技術に比し、安価かつ簡単な構成で、フィルム1の表面に発生した凹欠陥50を検出することが可能になるとともに、凹欠陥50と異物との判別が可能になる。
なお、本実施形態においては、撮像された原画像の、フィルム1の一方向Yにおける輝度分布のみを使用することによって、フィルム1の表面上の凹欠陥を検出できるが、一方向Yにおける原画像の輝度分布と、図8に示す、当該一方向Yに直交する方向Xにおける原画像の輝度分布を同時に使用する構成とすることもできる。この場合、上記X方向における原画像の輝度分布においても判定閾値25を予め設定しておき、X方向における凹欠陥50の輝度26と判定閾値25の比較を行う。即ち、判定閾値22、25の双方による判定により、凹欠陥50を検出する。このようにすれば、凹欠陥50を容易に検出することが可能になる。
また、上述のごとく、一方向Yにおいて略平行な略平行光2eをフィルム1の表面に形成された凹欠陥50に照射すると、図5に示す、当該凹欠陥50に特有な2つの暗部52を有する原画像が得られるため、図7に示すように、一方向Yにおける輝度分布において、当該暗部52に対応する部分が2つの極小値27として現れることになる。従って、2つの暗部52を有する原画像が得られたが、判定閾値22により凹欠陥50であると判定されない場合に、一方向Yにおける輝度分布が2つの極小値27を有することを検知することにより、凹欠陥50を検出することが可能になる。その結果、凹欠陥50の検出精度が向上するとともに、凹欠陥50と異物との判別精度が向上することになる。
また、CCDカメラセンサ6により撮像された原画像を顕在化させるために、画像処理手段11により、原画像に対して膨張収縮処理や二値化処理等の画像処理を行い、当該画像処理を行うことにより得られた処理画像に基づいて、フィルム1の表面の欠陥を検出する構成とすることもできる。この場合、上述した、原画像における欠陥部分が顕在化された処理画像に基づいて、フィルム1の表面の欠陥を検出することになる。以下、その一例である膨張収縮処理12について説明する。
一般に、膨張処理とは、ある画素の近傍(例えば、4方あるいは8方)に1つでも1(例えば、白)があれば、その画素を1にする処理のことを言い、収縮処理とは、ある画素の近傍に1つでも0(例えば、黒)があれば、その画素を0にする処理のことを言う。そして、本実施形態においては、CCDカメラセンサ6により撮像された原画像に対して膨張処理を施すことにより、原画像における粒子等の異物が除去された膨張画像が生成され、次いで、この膨張画像に対して収縮処理を施すことにより、残存する凹欠陥50の部分が明確になった膨張収縮画像が生成される。そして、膨張収縮処理12後の画像処理信号13が、演算処理手段9に入力され、当該演算処理手段9は、入力された画像処理信号13に基づいて、処理画像である膨張収縮画像のフィルム1の一方向Yにおける輝度分布を演算する。そして、欠陥検出手段10は、当該輝度分布に基づいて、フィルム1の表面の欠陥の有無を判定する。
上述の図5に示した原画像を膨張収縮処理した画像を図9に示す。当該膨張収縮処理により、図5に示す原画像に比し、処理画像において凹欠陥50に特有な2つの暗部52が顕在化されることになる。
即ち、上述のごとく、フィルム1の一方向Yにおいて略平行な略平行光2eをフィルム1の表面上に照射することにより、1つの検出光学系のみを用いる場合であっても、反射光2cを撮像した場合にコントラストの高い原画像を得ることができる。そして、当該原画像に対する画像処理により、原画像に比し、凹欠陥50の部分が顕在化された処理画像を得ることができ、当該処理画像に基づいて、フィルム1の表面における欠陥を検出する構成としている。従って、1つの検出光学系のみを用いる場合であっても、従来技術に比し、安価かつ簡単な構成で、フィルム1の表面に発生した凹欠陥50を検出することが可能になるとともに、凹欠陥50と異物との判別が可能になるという効果に加え、画像処理を行う前の原画像に基づいて凹欠陥50を検出する場合に比し、当該凹欠陥50の検出精度が向上するとともに、凹欠陥50と異物との判別精度が向上することになる。
また、上述のごとく、凹欠陥50に特有な2つの暗部52を有する原画像が得られるため、原画像に対して膨張収縮処理12等の画像処理を行い、フィルム1の一方向Yにおける処理画像の輝度分布が2つの極小値27を有することを検知することにより、凹欠陥50を検出する構成とすることもできる。この場合も、凹欠陥50の検出精度が向上するとともに、凹欠陥50と異物との判別精度が向上することになる。
図10は、本発明のフィルムの欠陥検出方法の手順を示すフローチャートである。まず、フィルム1の一方向Yにおいて略平行な略平行光2eを、フィルム1の表面に照射し(ステップS1)、反射光2cをCCDカメラセンサ6により撮像する(ステップS2)。そして、CCDカメラセンサ6により撮像された原画像が、画像メモリ部8に記憶される(ステップS3)。次いで、画像メモリ部8に記憶された画像データが、直接、または、画像処理手段11による膨張収縮処理12等の画像処理を経由して(ステップS4)、演算処理手段9に入力され、演算処理手段9により、入力された画像データに基づく輝度分布の演算が行われる(ステップS5)。次いで、演算処理手段9による演算結果が欠陥検出手段10に入力される(ステップS6)。欠陥検出手段10は、フィルム1の一方向Yにおける原画像、または処理画像の輝度分布において、予め設定された判定閾値22よりも小さい輝度を有する部分が存在するか否かを判定し(ステップS7)、判定閾値22より小さい輝度を有する部分が存在する場合は、フィルム1の表面に凹欠陥50が存在するものと判定する(ステップS8)。一方、フィルム1の一方向Yにおける原画像、または処理画像の輝度分布において、判定閾値22より小さい輝度を有する部分が存在しない場合は、欠陥検出手段10は、一方向Yにおける輝度分布が2つの極小値27を有するか否かを判定する(ステップS9)。そして、一方向Yにおける原画像、または処理画像の輝度分布において2つの極小値27を検知した場合は、フィルム1の表面に凹欠陥50が存在するものと判定する(ステップS10)。一方、一方向Yにおける原画像、または処理画像の輝度分布において2つの極小値27を検知しない場合は、フィルム1の表面に凹欠陥50が存在しないものと判定する(ステップS11)。
以上に説明したように、本発明においては、照明手段2により出射された光2aを、平行光形成手段4によりフィルム1の一方向Yにおいては略平行であって、フィルム1の一方向Yに直交する方向Xにおいては拡散する光とし、フィルム1の表面に対し、フィルム1の一方向Yにおいて略平行な略平行光2eを照射する構成としている。そして、フィルム1の表面において反射された反射光2cをCCDカメラセンサ6で撮像し、演算処理手段9により、撮像された原画像の、フィルム1の一方向Yにおける輝度分布を演算し、欠陥検出手段10により、演算された輝度分布に基づいて、フィルム1の表面における欠陥を検出する構成としている。従って、フィルム1の一方向Yにおける輝度分布において、凹欠陥50の部分の輝度24と、その周囲の欠陥のない部分51の輝度21の差が大きくなるとともに、凹欠陥50の部分の輝度24と、フィルム1の内部に存在する粒子等の異物の輝度23との差も大きくなる。その結果、1つの検出光学系のみを用いる場合であっても、反射光を撮像した場合にコントラストの高い画像を得ることができるため、従来技術に比し、安価かつ簡単な構成で、フィルム1の表面に発生した凹欠陥50を検出することが可能になるとともに、凹欠陥50と異物との判別が可能になる。
また、画像処理手段11により、CCDカメラセンサ6により撮像された原画像に対して画像処理を行うことにより得られた処理画像の、フィルム1の一方向Yにおける輝度分布を演算処理手段9により演算し、演算された輝度分布に基づいて、欠陥検出手段10によりフィルム1の表面における欠陥を検出する構成としている。従って、撮像された原画像における欠陥部分が顕在化された処理画像に基づいて、フィルム1の表面の欠陥を検出するため、画像処理を行う前の原画像に基づいて凹欠陥50を検出する場合に比し、凹欠陥50の検出精度が向上するとともに、凹欠陥50と異物との判別精度が向上する。
また、上述のごとく、照明手段2により出射された光2aを、平行光形成手段4によりフィルム1の一方向Yにおいては略平行であって、フィルム1の一方向Yに直交する方向Xにおいては拡散する光とし、フィルム1の表面に対し、フィルム1の一方向Yにおいて略平行な略平行光2eを照射するため、特に、フィルム1の表面に凹欠陥50が存在する場合に、当該凹欠陥50に特有な2つの暗部52を有する原画像または処理画像を得ることができる。従って、フィルム1の一方向Yにおける原画像または処理画像の輝度分布が2つの極小値27を有することを検知して、フィルム1の表面における凹欠陥50を検出することが可能になり、結果として、凹欠陥50の検出精度が向上するとともに、凹欠陥50と異物との判別精度が向上する。
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
例えば、上述の実施形態においては、落射照明2bを使用して、フィルム1の表面において反射された反射光2cをCCDカメラセンサ6により撮像する構成としたが、フィルム1の一方向Yにおいて略平行な略平行光2eをフィルム1の表面に照射することができればどのような構成でも良い。例えば、図11に示す様に、照明手段2により出射され、平行光形成手段4により生成された略平行光2eを、フィルム1の表面に対して、予め設定された角度で斜方照明2fとしてフィルム1の表面に照射し、CCDカメラセンサ6により、フィルム1の表面において反射された反射光を撮像する構成としても良い。
また、フィルム1の表面に対し、フィルム1の一方向Yにおいて略平行な略平行光2eを照射し、その反射光2cが撮像された原画像、または当該原画像に対して膨張収縮処理12を行い、得られた膨張収縮画像を二値化処理して得られた二値化画像の画像パターンに基づいて、フィルム1の表面における欠陥を検出することもできる。その一例を以下に説明する。
図12は、本発明のフィルムの欠陥検出方法を実施する他の欠陥検出装置の全体構成を示す概略図である。この場合、まず、画像処理手段11により、撮像された原画像、または当該原画像に対して上述の膨張収縮処理12を行い、得られた膨張収縮画像に対して、二値化処理14が行われる。この二値化処理14としては、例えば、画像の明度に関して予め設定された判定閾値よりも大きい明度を有する画素を白色、小さい明度を有する画素を黒色に処理する方法が挙げられる。次いで、二値化処理14に基づく画像処理信号13が欠陥検出手段10に入力され、当該欠陥検出手段10は、二値化画像と、記憶手段15に予め記憶された画像を比較することにより、フィルム1の表面の欠陥の有無を判定する。即ち、画像処理手段11により生成された二値化画像において欠陥と認識される部分の形状パターンが、記憶手段15に予め記憶された二値化画像の欠陥形状のパターンと合致すれば、フィルム1の表面に欠陥が存在するものと判定する。
図13は、CCDカメラセンサ6により撮像された原画像に対して、上述の膨張収縮処理12を施した後に、二値化処理14を行った結果を反転して出力した画像である。つまり、画像の明度に関して予め設定された判定閾値との比較の結果、白と判定された画素を黒画素に、黒と判定された画素を白画素に処理したものである。当該二値化処理14により、凹欠陥50に特有な2つの暗部52が白色部55としてより一層顕在化される。この場合、欠陥検出手段10は、図13に示す二値化画像における、凹欠陥50に対応する白色部55の形状パターンが、記憶手段15に予め記憶された二値化画像における凹欠陥50の部分の形状パターンと合致すれば、フィルム1の表面に凹欠陥50が存在するものと判定する。このような方法においても、1つの検出光学系のみを用いる場合であっても、反射光を撮像した場合にコントラストの高い画像を得ることができるため、従来技術に比し、安価かつ簡単な構成で、フィルム1の表面に発生した凹欠陥50を検出することが可能になるとともに、凹欠陥50と異物との判別が可能になる。また、撮像された原画像に対して画像処理を行うことにより、原画像に比し、欠陥部分が顕在化された二値化画像を得ることが可能になるため、画像処理を行う前の原画像に基づいて欠陥を検出する場合に比し、凹欠陥50の検出精度が向上するとともに、凹欠陥50と異物との判別精度が向上する。
本発明の活用例としては、フィルムの欠陥、特に、フィルムの表面に存在する凹欠陥を検出する欠陥検出方法、および欠陥検出装置が挙げられる。
本発明のフィルムの欠陥検出方法を実施する欠陥検出装置の全体構成を示す概略図である。 フィルムの一方向において略平行ではない光を照射した場合の反射機構を説明するための図である。 フィルムの一方向において略平行な光を照射した場合の反射機構を説明するための図である。 フィルムの一方向において略平行ではない光を照射した場合の反射光を撮像した原画像を示す図である。 フィルムの一方向において略平行な光を照射した場合の反射光を撮像した原画像を示す図である。 フィルムの一方向における画像の輝度分布であって、図4に示す画像のa−a断面における輝度分布を示す図である。 フィルムの一方向における画像の輝度分布であって、図5に示す画像のA−A断面における輝度分布を示す図である。 フィルムの一方向に直交する方向における輝度分布であって、図5に示す画像のB−B断面における輝度分布を示す図である。 図5に示した画像を膨張収縮処理した画像を示す図である。 本発明のフィルムの欠陥検出方法の手順を示すフローチャートである。 本発明のフィルムの欠陥検出方法を実施する他の欠陥検出装置の全体構成を示す概略図である。 本発明のフィルムの欠陥検出方法を実施する他の欠陥検出装置の全体構成を示す概略図である。 撮像された原画像に対して、膨張収縮処理を施した後に、二値化処理を行った結果を反転して出力した画像を示す図である。
符号の説明
1…フィルム、2…照明手段、2a…光、2b…同軸落射照明、2c…反射光、2d…略平行ではない光、2e…略平行光、2f…斜方照明、3…ライトガイド、4…平行光形成手段、5…ハーフミラー、6…CCDカメラセンサ、7…A/D変換部、8…画像メモリ部、9…演算処理手段、10…欠陥検出手段、11…画像処理手段、12…膨張収縮処理、13…画像処理信号、14…二値化処理、15…記憶手段、22…判定閾値、25…判定閾値、27…極小値、40…基材、41…被検査物、50…凹欠陥、51…凹欠陥の周囲の欠陥のない部分、R1…巻き出しロール、R2…巻き取りロール、Y…フィルム1の一方向

Claims (9)

  1. フィルムの表面に対し、前記フィルムの一方向においては略平行であって、前記フィルムの一方向に直交する方向においては拡散する光を照射し、その反射光が撮像された原画像に基づいて、前記フィルムの一方向における輝度分布が二つの極小値を有するか否かを判定し、二つの極小値を有する場合に前記フィルムの表面における欠陥ありとして検出することを特徴とするフィルムの欠陥検出方法。
  2. フィルムの表面に対し、前記フィルムの一方向においては略平行であって、前記フィルムの一方向に直交する方向においては拡散する光を照射し、その反射光が撮像された原画像に対して画像処理を行うことにより得られた処理画像に基づいて、前記フィルムの一方向における輝度分布が二つの極小値を有するか否かを判定し、二つの極小値を有する場合に前記フィルムの表面における欠陥ありとして検出することを特徴とするフィルムの欠陥検出方法。
  3. フィルムの表面に対し、前記フィルムの一方向においては略平行であって、前記フィルムの一方向に直交する方向においては拡散する光を照射し、その反射光が撮像された原画像に対して膨張収縮処理を行うことにより得られた膨張収縮画像に基づいて、前記フィルムの一方向における輝度分布が二つの極小値を有するか否かを判定し、二つの極小値を有する場合に前記フィルムの表面における欠陥ありとして検出することを特徴とするフィルムの欠陥検出方法。
  4. フィルムの表面に対し、前記フィルムの一方向においては略平行であって、前記フィルムの一方向に直交する方向においては拡散する光を照射し、その反射光が撮像された二つの暗部を有する原画像、または、この原画像に対して膨張収縮処理を行うことにより得られた二つの暗部を有する膨張収縮画像を二値化処理した二値化画像の画像パターンに基づいて、この二値化画像の形状パターンが予め記憶された二値化画像の欠陥形状のパターンに一致するか否かを判定し、一致する場合に前記フィルムの表面における欠陥ありとして検出することを特徴とするフィルムの欠陥検出方法。
  5. 搬送される前記フィルムの表面に対し、前記フィルムの搬送方向においては略平行であって、前記搬送方向に直交する方向においては拡散する光を照射することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のフィルムの欠陥検出方法。
  6. フィルムの表面に照射される光を出射する照明手段と、前記フィルムの表面に照射される光を、前記フィルムの一方向においては略平行であって、前記フィルムの一方向に直交する方向においては拡散する光とする平行光形成手段と、前記フィルムの表面において反射された反射光を撮像する撮像手段と、この撮像手段により撮像された原画像の前記フィルムの一方向における輝度分布を演算する演算処理手段と、この演算処理手段により演算された前記輝度分布が二つの極小値を有するか否かを判定し、二つの極小値を有する場合に前記フィルムの表面における欠陥ありとして検出する欠陥検出手段と、を備えることを特徴とするフィルムの欠陥検出装置。
  7. フィルムの表面に照射される光を出射する照明手段と、前記フィルムの表面に照射される光を、前記フィルムの一方向においては略平行であって、前記フィルムの一方向に直交する方向においては拡散する光とする平行光形成手段と、前記フィルムの表面において反射された反射光を撮像する撮像手段と、この撮像手段により撮像された原画像の画像処理を行い、処理画像を生成する画像処理手段と、前記処理画像の前記フィルムの一方向における輝度分布を演算する演算処理手段と、この演算処理手段により演算された前記輝度分布が二つの極小値を有するか否かを判定し、二つの極小値を有する場合に前記フィルムの表面における欠陥ありとして検出する欠陥検出手段と、を備えることを特徴とするフィルムの欠陥検出装置。
  8. フィルムの表面に照射される光を出射する照明手段と、前記フィルムの表面に照射フィルムの表面に照射される光を、前記フィルムの一方向においては略平行であって、前記フィルムの一方向に直交する方向においては拡散する光とする平行光形成手段と、前記フィルムの表面において反射された反射光を撮像する撮像手段と、この撮像手段により撮像された二つの暗部を有する原画像、または、この原画像に対して画像処理を行うことによれ得られた二つの暗部を有する処理画像に対し二値化処理が行われて二値化画像を生成する画像処理手段と、この画像処理手段により生成された二値化画像の形状パターンが予め記憶手段に記憶された二値化画像の欠陥形状のパターンに一致する場合に前記フィルムの表面における欠陥ありとして検出する欠陥検出手段と、を備えることを特徴とするフィルムの欠陥検出装置。
  9. 前記平行光形成手段が、シリンドリカルレンズまたはリニアフレネルレンズであることを特徴とする請求項乃至請求項のいずれかに記載のフィルムの欠陥検出装置。
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