JP4534815B2 - 車両用追加灯具の点灯制御装置 - Google Patents
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Description
さらに、特許文献1には、それぞれ車両に固定された「レインランプ」,「ベンディングランプ」,「コーナリングランプ」といった種々の追加灯具も示されている。
また、この「旋回/走行ビーム配光用灯具部」の光源としては2つのフィラメント(いわゆる、ダブルフィラメント)を有するバルブが適用されており、一方のフィラメントを点灯させることによってハイビームを照射し、他方のフィラメントを点灯させることによって旋回用ビームを照射することができるようになっている旨が開示されている。
また、特許文献1に開示されているように、種々の追加灯具を車両に固定するようにすると、部品点数の増大による車重の増大、これらの追加灯具の取り付け作業に要する時間およびコストの増大といった事態を避けることができない。
このような走行ビームを照射する旋回/走行ビーム配光用灯具部は、旋回ビームと走行ビーム(ハイビーム)との両方を照射できる構成としているが故に、旋回ビームの照射方向の設定に関しては、走行ビームの照射方向の設定よりも優先順位が低くならざるを得えない。つまり、一般的に、走行ビームは車両の走行に必須の光であるとして、予め法規によって厳密に設定されている場合が多く、その照射方向は概ね固定されているのである。したがって、この特許文献2の技術によれば、旋回ビームを車両の走行状況に適した方向や角度に照射するということは事実上できない。
本発明はこのような課題に鑑み案出されたもので、車両の走行状況に応じて追加灯具から照射される追加光をきめ細やかに制御することができる、車両用追加灯具の点灯制御装置を提供することを目的とする。
また、請求項2に記載の内容において、追加灯具点灯手段は、該第1光源を徐々に消灯させることを特徴としている。(請求項3)
また、請求項1〜3いずれか1項の記載の内容において、追加灯具点灯手段は、該第2光源を消灯するとともに該第1光源を点灯する場合には、該第1光源を点灯した後に該第2光源を消灯することを特徴としている。(請求項4)
また、請求項4に記載の内容において、追加灯具点灯手段は、該第2光源を徐々に消灯させることを特徴としている。(請求項5)
また、請求項1〜5いずれか1項に記載の内容において、該車両には、該前照灯具の点灯/消灯を切り替える前照灯点灯制御手段と、操舵角を検出する操舵角検出手段とが設けられ、走行状況判定手段は、該前照灯具点灯手段によって該前照灯具が点灯され且つ該操舵角検出手段によって検出された該車両の操舵角が所定操舵角よりも大きい場合に該近接配光条件が満たされたと判定するとともに、該前照灯具点灯手段によって前照灯具が点灯され且つ該操舵角検出手段によって検出された該車両の操舵角が所定操舵角未満である場合に該遠方配光条件が満たされたと判定することを特徴としている。(請求項6)
また、請求項1〜5記載の内容において、該車両には、該車両の車速を検出する車速検出手段が設けられ、該走行状況判定手段は、該車速検出手段によって検出された車速が所定車速未満である場合に該近接配光条件が満たされたと判定するとともに、該車速検出手段によって検出された車速が所定車速よりも速い場合に該遠方配光条件が満たされたと判定することを特徴としている。(請求項7)
また、請求項1〜7のうちいずれか1項に記載の内容において、該車両には、該車両の進行方向を示す方向指示器と、該方向指示器による指示方向を切り替える方向指示スイッチとが設けられ、該走行状況判定手段は、該方向指示スイッチに基づいて該車両の進行方向を判定することを特徴としている。(請求項8)
また、請求項1〜7記載のうちいずれか1項に記載の内容において、該走行状況判定手段は、該操舵角検出手段によって検出された該車両の操舵角に基づいて該車両の進行方向を判定することを特徴としている。(請求項9)
また、請求項1〜9記載のうちいずれか1項に記載の内容において、該車両には変速機と、該変速機の変速段を切り替える変速レバーとが備えられ、該走行状況判定手段は、該変速レバーが後退位置であることを判定し、追加灯具点灯手段は、該走行状況判定手段によって該変速レバーが後退位置であることが判定されると、該第1光源および該第2光源のいずれの点灯をも禁止することを特徴としている。(請求項10)
また、車両の進行方向が右方であることが判定され且つ所定の近接配光条件が満たされたと判定された場合に、右追加灯具の第1光源を点灯させることで、車両の右側に追加光を照射することができる。また、車両の進行方向が左方であることが判定され且つ近接配光条件が満たされたと判定された場合に、左追加灯具の第1光源を点灯させることで、車両の左側に追加光を照射することができる。これにより、ドライバにとっては、車両の走行状況に応じた視界を確保することができるようになることで安全性が向上し、また、歩行者や他の車両のドライバにとっては、追加光により当該車両の進行方向を適切に知ることができるので、安全性が向上する。(請求項1)
また、車両の進行方向が右方であることが判定され且つ所定の遠方配光条件が満たされたと判定された場合に、右追加灯具の第2光源を点灯させる。そして、この右追加灯具の第2光源から照射される第2追加光の光軸は、車両の前後方向中心軸と第1追加光との間に位置するように設定されているので、車両の旋回に応じた追加光を照射することができる。また、車両の進行方向が左方であることが判定され且つ所定の遠方配光条件が満たされたと判定された場合に、左追加灯具の第2光源を点灯させる。そして、この左追加灯具の第2光源から照射される第2追加光の光軸は、車両の前後方向中心軸と第1追加光の光軸との間に位置するように設定されているので、車両の旋回に応じた追加光を照射することができる。
また、第1光源を消灯するとともに第2光源を点灯する場合には、第2光源を点灯した後に第1光源を消灯し、他方、第2光源を消灯するとともに第1光源を点灯する場合には、第1光源を点灯した後に第2光源を消灯するので、追加光が照射されない時間を廃し、安全性の向上に寄与することができる。(請求項2および請求項4)
また、第1光源を消灯するとともに第2光源を点灯する場合には、第1光源を徐々に消灯させ、他方、第2光源を消灯するとともに第1光源を点灯する場合には、第2光源を徐々に消灯させるので、追加光の照射中止によりドライバが感じる違和感を抑制することができる。(請求項3および請求項5)
また、前照灯具の点灯状態と操舵角とに基づいて近接配光条件が満たされた否かを判定するとともに、遠方配光条件が満たされた否かを判定するので、車両の走行状況に応じて、よりきめ細やかに追加光の照射を制御することができる。(請求項6)
また、前照灯具の点灯状態と操舵角と車速とに基づいて近接配光条件が満たされた否かを判定するとともに、遠方配光条件が満たされた否かを判定するので、車両の走行状況に応じて、よりきめ細やかに追加光の照射を制御することができる。(請求項7)
また、ドライバの意図が直接入力される方向指示スイッチに基づいて車両の進行方向を判定するので、車両の進行方向を早期に判定することが可能となり、追加光制御の精度を高めることができる。(請求項8)
また、実際の操舵角に基づいて車両の進行方向を判定するので、確実に車両の進行方向を判定することが可能となり、追加光制御の精度を高めることができる。(請求項9)
また、変速レバーが後退位置にある場合には第1光源および第2光源の点灯を禁止するので、不要な追加光の照射を避けることができ、これにより、消費電力量を抑制するとともに、第1光源および第2光源の寿命を延ばすこともできる。(請求項10)
ハンドル角センサ12は、車両1のステアリングホイール(図示略;ハンドル)の角度(操舵角)θHを検出するものであって、このハンドル角センサ12によって検出されたハンドル角θHはECU4によって適時読み込まれるようになっている。
ヘッドランプスイッチ15は、ドライバによって操作されるスイッチであって、ヘッドランプ2L,2Rを点灯したり消灯したりできるようになっている。また、このヘッドランプスイッチ15が点灯している(つまり、オンである)のか、あるいは、消灯している(つまり、オフである)のかについては、ECU4がヘッドランプスイッチ15の状態を監視することで、判定できるようになっている。
この右追加灯具3Rの内部には、主に、バルブ5Rとリフレクタ6Rとが設けられ、また、このバルブ5Rの内部には右第1フィラメント5R1と右第2フィラメント5R2とが設けられている。これらのうち、右第1フィラメント5R1を点灯することによって、右第1追加光がリフレクタ6Rを介してこの追加灯具3Rから「右方近接範囲」に照射されるようになっている。一方、右第2フィラメント5R2を点灯することによって、右第2追加光がリフレクタ6Rを介して「右方遠方範囲」に照射されるようになっている。
なお、この右方近接範囲AR1は、車両1が右曲がりの道路の左側車線を走行する場合に、対向車線である右側車線の一部を含む範囲として設定されるようになっている。
なお、左追加灯具3Lの内部構造も、図2に示す右追加灯具3Rの内部構造と同様であって、バルブ5Lは左第1フィラメント5L1と第2フィラメント5L2とを有している。そして、左第1フィラメント5L1を点灯することによって、左第1追加光が左追加灯具3Lから「左方近接範囲」に照射されるようになっており、一方、第2フィラメント5L2を点灯することによって、左第2追加光が左追加灯具3Lから「左方遠方範囲」に照射されるようになっている。
なお、左方近接範囲AL1に関する説明については、上述の右方近接範囲AR1についての説明を左右逆に読み替えればよいので、ここでは詳しい説明を省略する。
また、右第2フィラメント5R2による右方遠方範囲AR2に対する右第2追加光の照射または左第2フィラメント5L2による左方近接範囲AL2に対する左第2追加光の照射を以後、「遠方配光」という。
また、この走行状況判定部7は、「近接配光条件」を満たしたか、あるいは、「遠方配光条件」を満たしたかの判定も行なうようになっている。なお、これらの近接配光条件または遠方配光条件が満たされる場合というのは、車速Vsやターンスイッチ13のオン/オフ等の状況に応じて変化するため、説明が複雑になる。このため、これらの近接配光条件および遠方配光条件に関しては、図9〜図11のフローチャートを用いて後に詳述するが、その一例を挙げると、ヘッドランプスイッチ15がオンとなることによってヘッドランプ2L,2Rが点灯され、且つ、車速センサ11によって検出された車速Vsが近接配光パターン制御許可上限車速閾値(所定車速)Voff3未満であり、且つ、ハンドル角センサ12によって検出された右ハンドル角θHRが近接配光パターン制御開始右操舵角閾値(所定操舵角)θHRon1よりも大きい場合に、この走行状況判定部7は「近接配光条件」が満たされたと判定するようになっている。
本発明の一実施形態に係る車両用追加灯具の点灯制御装置は上述のように構成されているので、以下のような作用および効果を奏する。
その後、ステップS12において、走行状況判定部7は、ヘッドランプスイッチ15がオンであるかオフであるかを判定する。ここで、走行状況判定部7が、ヘッドランプスイッチ15がオンであることに基づきヘッドランプ2L,2Rが点灯していると判定した場合には(ステップS12のYesルート)、ステップS13において、走行状況判定部7が、シフトレバーポジションセンサ14によって検出された変速レバーが後退の位置(リバースポジション)にあるか否かを判定する。
他方、このステップS19において、ターンスイッチ13がオフであると判定された場合には(Noルート)、ステップS21として示す第4モードが選択される。なお、この第4モードについては、図12および図13を用いて後述する。
また、キャンセルスイッチがオンである場合(ステップS11のNoルート)、ヘッドランプスイッチ15がオフであることによりヘッドランプ2L,2Rが消灯していると判定される場合(ステップS12のNoルート)、および、変速レバーがリバースポジションにある場合(ステップS13のNoルート)には、追加灯具点灯部8が左側の追加灯具5Lおよび右側の追加灯具5Rをともに消灯させる(ステップS23)。
一方、このステップS34において、車速Vsが近接配光パターン制御許可上限車速閾値Voff3以上(Vs≧Voff3)であると判定された場合には(Noルート)、ステップS36において、追加灯具点灯部8は、右追加灯具3Rの右第2フィラメント5R2を点灯させることで、右追加灯具3Rによる遠方配光を実行する。
他方、上述のステップS32において、右ハンドル角θHRの絶対値が制御開始右操舵角閾値θHRon0の絶対値以下(|θHR|≦|θHRon0|)である、即ち、ハンドルが中立位置にあるか、もしくは、中立位置よりも左周りに回転している場合には(Noルート)、ステップS37へ進む。
このステップS39において車速Vsが近接配光パターン制御許可上限車速閾値Voff3未満であると判定された場合には(Yesルート)、ステップS40において、追加灯具点灯部8が左追加灯具3Lの左第1フィラメント5L1を点灯させることにより、左追加灯具3Lによる近接配光を行なう。
他方、上述のステップS37において、左ハンドル角θHLの絶対値が制御開始右操舵角閾値θHRon0の絶対値以下(|θH|≦|θHRon0|)であると判定された場合(Noルート)、および、上述のステップS38において、左ハンドル角θHLの絶対値が近接配光パターン制御開始左操舵角閾値θHLon1の絶対値以下(|θH|≦|θHLon1|)であると判定された場合には(Noルート)、ステップS41において、追加灯具点灯部8が、右追加灯具3Rの右第2フィラメント5R2を点灯させ、右追加灯具3Rによる遠方配光を行なう。
まず、ステップS51において、走行状況判定部7は、車速VsがステップS31において読み込んだ車速Vsが近接配光パターン制御許可上限車速閾値Voff3(40km/h)未満であるか否かを判定する。
このステップS51において車速Vsが近接配光パターン制御許可上限車速閾値Voff3未満であると判定された場合(Yesルート)、走行状況判定部7は、ステップS52において、ターンスイッチ13の左接点または右接点のうち、どちらの接点がオンであるのかを判定する。なお、この第2モードが実行されているということは、図8のステップS15においてターンスイッチ13の左接点または右接点のいずれかがオンであるという判定が成立していることが前提であるので、このステップS52における判定においては、ターンスイッチ13が中立(オフ)であるか否かの判定は不要である。
このステップS53による制御が実行される場合とは、例えば、車両1が交差点で右折する場合に、右追加灯具3Rから近接配光が行なわれる車両1の右側のフラッシャが点滅しながら、右追加灯具3Rの右第1フィラメント5R1が点灯するような場合(図5参照)が想定されている。
また、上述のステップS52において、ターンスイッチ13の左接点がオンとなっている場合(Noルート)、走行状況判定部7は、左ハンドル角θHLの絶対値が、ターンスイッチ連動制御開始左操舵角閾値θHRonTの絶対値よりも大きいか否かを判定する(ステップS56)。
次に、図11に示すフローチャートに従って実行される第3モードについて説明する。
このステップS61において、車速Vsが近接配光パターン制御許可上限車速閾値Voff3未満であると判定された場合(Yesルート)、ステップS62において、走行状況判定部7は、ターンスイッチ13の右接点あるいは左接点がオンであるのかを判定する。なお、この第3モードが実行されているということは、図8のステップS19においてターンスイッチ13がオンであるという判定が成立していることが前提であるので、このステップS62における判定においては、ターンスイッチ13が中立(オフ)であるか否かの判定は不要である。
その後、追加灯具点灯部8は、既に点灯している右追加灯具3Rの右第2フィラメント5R2を徐々に消灯させることで、遠方配光を中止する。なお、このステップS65のように、第1フィラメント5L1,5R1または第2フィラメント5L2,5R2を徐々に消灯させることを、「調光消灯」という。
また、上述のステップS62において、ターンスイッチ13の左接点がオンであると判定された場合(Noルート)、走行状況判定部7は、ステップS67において、左ハンドル角θHLの絶対値がターンスイッチ連動制御開始左操舵角閾値θHLonT(−20度)の絶対値よりも大きいか否かを判定する。
さらに、このとき、追加灯具点灯部8は、既に点灯している左追加灯具3Lの第2フィラメント5L2を徐々に消灯、即ち、調光消灯を行ない、遠方配光を中止する。
次に、図12に示すフローチャートに従って実行される第4モードについて説明する。なお、この第4モードは、一対の追加灯具3L,3Rの第2フィラメント5L2,5R2が点灯している場合に、これらの第2フィラメント5L2,5R2を消灯する際に用いられる制御であって、遠方配光停止制御という。
なお、この制御停止右操舵角閾値θHRoffは、右ハンドル角θHRが、この制御停止右操舵角閾値θHRoffよりも中立位置(0度)に近い場合には、右追加灯具3Rの右第2フィラメント5R2からの右第2追加光の照射(遠方配光)は不要となったと想定される角度として設定された閾値であって、本実施形態においては、+15度として設定されている。また、この制御停止右操舵角閾値θHRoffの+15度という角度は、曲率半径が所定距離(例えば500メートル)以上である道路における追加灯具3R,3Lの点灯が法規等により禁止されているような場合に、右追加灯具3Rが点灯しないようにすることも考慮されて設定されたものである。
他方、上述したステップS81において、右ハンドル角θHRの絶対値が制御停止右操舵角閾値θHRoffの絶対値以下(|θH|≦|θHRoff|)であると判定された場合には(Noルート)、走行状況判定部7は、ステップS83において、右ハンドル角θHRの絶対値が制御停止下限右操舵角閾値θHRoffCの絶対値よりも大きいか否かを判定する。なお、本実施形態において、制御停止下限右操舵角閾値θHRoffCは+10度として設定されている。
また、上述のステップS82において、車速センサ11から読み込んだ車速Vsが制御停止車速閾値Voff1以下(Vs≦Voff1)である場合、または、車速Vsが制御許可上限車速閾値Voff2以上(Vs≧Voff2)である場合にも(Noルート)、追加灯具点灯部8は、ステップS84において、既に点灯している右追加灯具3Rの右第2フィラメント5R2を徐々に消灯させる。
そして、ステップS85において、走行状況判定部7は、左ハンドル角θHLの絶対値が制御停止左操舵角閾値θHLoffの絶対値よりも大きいか否かを判定し、ここで、左ハンドル角θHLの絶対値が制御停止左操舵角閾値θHLoff(−15度)の絶対値よりも大きいと判定された場合には(Yesルート)、ステップS86において、走行状況判定部7は、車速Vsが制御停止車速閾値Voff1(5km/h)よりも速く且つ制御許可上限車速閾値Voff2(80km/h)よりも遅いか否かを判定する。
他方、このステップS86において、車速Vsが制御停止車速閾値Voff1以下(Vs≦Voff1)である場合、または、車速Vsが制御許可上限車速閾値Voff2以上(Vs≧Voff2)である場合(Noルート)、ステップS88において、追加灯具点灯部8は、既に点灯している左追加灯具3Lの第2フィラメント5L2を徐々に消灯させる。
他方、ステップS87において、左ハンドル角θHの絶対値が制御停止下限左操舵角閾値θHLoffCの絶対値以下(θH≦θHLoffC)であると判定された場合、(例えば、ドライバがハンドルを実質的な中立位置である−10〜+10度の間で保持している場合)には、(Noルート)、追加灯具点灯部8が、右追加灯具3Rの右第2フィラメント5R2および左追加灯具3Lの第2フィラメント5L2をともに素早く消灯する(ステップS89,S90)。なお、このステップS89やステップS90における消灯のように、第1フィラメント5L1,5R1または第2フィラメント5L2,5R2を素早く消灯する制御を強制消灯という。
同様に、左ハンドル角θHLの絶対値が、制御停止左操舵角閾値θHLoffの絶対値以下であり且つ制御停止右操舵角閾値θHLoffの絶対値よりも大きい場合(例えば、ハンドル角θHが反時計回りに10〜15度の間にある場合)、左追加灯具3Lによる遠方配光が調光消灯される。換言すれば、ハンドル角θHのみに着目した場合、左追加灯具3Lによる遠方配光が調光消灯される場合とは、以下の式2が成立している場合である。
次に、図14に示すフローチャートに従って実行される第5モードについて説明する。なお、この第5モードは、既に点灯している一対の追加灯具3L,3Rの第1フィラメント5L1,5R1を消灯する際に用いられる制御であって、近接配光停止制御という。
まず、ステップS101において、走行状況判定部7は、ヘッドランプスイッチ15の状態に基づき、右追加灯具3Rの右第1フィラメント5R1が点灯しているか否か、即ち、右追加灯具3Rが近接配光を行なっているか否かを判定する。
このステップS102の判定において、走行状況判定部7が、ハンドル角θHの絶対値が制御停止下限右操舵角閾値θHRoffCの絶対値よりも大きいと判定した場合(Yesルート)、ステップS103において、走行状況判定部7は、ターンスイッチ13の右接点がオンであるか否かを判定する。
このステップS104の判定において、走行状況判定部7が、ハンドル角θHの絶対値がターン連動制御停止右操舵角閾値θHRoffTよりも大きいと判定した場合(Yesルート)、その後、走行状況判定部7は、ステップS105において、車速Vsが近接配光パターン制御許可上限車速閾値Voff3(40km/h)未満であるか否かを判定する。
他方、ステップS103の判定において、走行状況判定部7が、ターンスイッチ13の左接点がオンであることを検出した場合(Noルート)、ステップS107において、走行状況判定部7は、右ハンドル角θHRの絶対値が近接配光パターン制御停止右操舵角閾値θHRoff1の絶対値よりも大きいか否かを判定する。なお、本実施形態において、近接配光パターン制御停止右操舵角閾値θHRoff1は、+25度として設定されている。
他方、上述のステップS107の判定において、走行状況判定部7により、右ハンドル角θHRの絶対値が近接配光パターン制御停止右操舵角閾値θHRoff1の絶対値以下(θH≦θHRoff1)であると判定された場合(Noルート)、および、ステップS108の判定において、走行状況判定部7により、車速Vsが制御停止車速閾値Voff1よりも遅いあるいは制御許可上限車速閾値Voff2よりも速いと判定された場合には(Noルート)、追加灯具点灯部8が、右追加灯具3Rの右第1フィラメント5R1を調光消灯する(ステップS106)。
このステップS112の判定において、走行状況判定部7が、ターンスイッチ13の左接点がオンであると判定した場合には(Yesルート)、ステップS113において、走行状況判定部7は、左ハンドル角θHLの絶対値がターン連動制御停止左操舵角閾値θHLoffT(−15度)の絶対値よりも大きいか否かを判定する。
他方、上述のステップS113の判定において、走行状況判定部7により、この左ハンドル角θHLの絶対値がターン連動制御停止左操舵角閾値θHLoffTの絶対値以下(|θH|≦|θHLoffT|)であると判定された場合(Noルート)、その後、追加灯具点灯部8は、ステップS117において、既に点灯している左追加灯具3Lの左第1フィラメント5L1を徐々に消灯する。
他方、ステップS112の判定において、走行状況判定部7が、ターンスイッチ13の左接点がオンであると判定した場合(Noルート)、ステップS115において、走行状況判定部7は、左ハンドル角θHLの絶対値が近接配光パターン制御停止左操舵角閾値θHLoff1の絶対値よりも大きいか否かを判定する。なお、本実施形態において、近接配光パターン制御停止左操舵角閾値θHLoff1は−25度として設定されている。
他方、上述のステップS115の判定において、走行状況判定部7により、左ハンドル角θHLの絶対値が近接配光パターン制御停止左操舵角閾値θHLoff1の絶対値以下(|θH|≦|θHLoff1|)であると判定された場合(Noルート)、または、ステップS116の判定において、走行状況判定部7により、車速Vsが制御停止車速閾値Voff1よりも遅い、あるいは、制御許可上限車速閾値Voff2よりも速いと判定された場合には(Noルート)、ステップS117において、追加灯具点灯部8が、左追加灯具3Lの左第1フィラメント5L1を調光消灯する。
また、車両1の進行方向が左方であることが判定され且つ遠方配光条件が満たされたと判定された場合に、左追加灯具3Lの第2フィラメント5L2を点灯させる。そして、この第2フィラメント5L2から照射される右第2追加光の光軸CR2は、車両1の前後方向中心軸C0と右第1追加光の光軸CR1との間に位置するように設定されているので、車両1の旋回に応じて右第2追加光を照射することができる。
また、ヘッドランプ2L,2Rの点灯状態とハンドル角θHとに基づいて近接配光条件が満たされた否かを判定するとともに、遠方配光条件が満たされた否かを判定するので、車両1の走行状況に応じて、よりきめ細やかに追加光の照射を制御することができる。
また、ドライバの意図が直接入力されるターンスイッチ13の状態に基づいて車両1の進行方向を判定するので、車両1の進行方向を早期に判定することが可能となり、追加光制御の精度を高めることができる。
また、変速レバー(図示略)がリバースポジションにある場合には、第1フィラメント5L1,5R1および第2フィラメント5L2,5R2の点灯を禁止するので、不要な追加光の照射を避けることができる。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明は係る実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
また、制御停止下限右操舵角閾値θHRoffC、制御停止右操舵角閾値θHRoff、制御開始右操舵角閾値θHRon0、近接配光パターン制御開始右操舵角閾値θHRon1、近接配光パターン制御停止右操舵角閾値θHRoff1、ターン連動制御停止右操舵角閾値θHRoffT、ターンスイッチ連動制御開始右操舵角閾値θHRonT、それぞれのハンドル角に関する閾値は、上述の実施形態において、θHRoffC=+10度、θHRoff=+15度、θHRon0=+30度、近接配光パターン制御開始右操舵角閾値θHRon1=+100度、θHRoff1=+25度、θHRoffT=+15度、θHRonT=+20度、近接配光パターン制御開始右操舵角閾値θHRon1=+100度として設定した場合について説明したが、以下の式4〜6に示す関係が成立するように設定するのであれば、上述のような値に設定することを限定するものではない。
|θHRoffC|<|θHRoff1|<|θHRon1| ・・・(5)
|θHRoffC|<|θHRoffT|<|θHRonT|<|θHRon1| ・・・(6)
また、制御停止下限左操舵角閾値θHLoffC、制御停止左操舵角閾値θHLoff、制御開始左操舵角閾値θHLon0、近接配光パターン制御開始左操舵角閾値θHLon1、近接配光パターン制御停止左操舵角閾値θHLoff1、ターン連動制御停止左操舵角閾値θHLoffT、ターンスイッチ連動制御開始左操舵角閾値θHLonT、それぞれのハンドル角に関する閾値は、上述の実施形態において、θHLoffC=−10度、θHLoff=−15度、θHLon0=−30度、近接配光パターン制御開始左操舵角閾値θHLon1=−100度、θHLoff1=−25度、θHLoffT=−15度、θHLonT=−20度、近接配光パターン制御開始左操舵角閾値θHLon1=−100度として設定した場合について説明したが、以下の式7〜9に示す関係が成立するように設定するのであれば、上述のような値に設定することを限定するものではない。
|θHLoffC|<|θHLoff1|<|θHLon1| ・・・(8)
|θHLoffC|<|θHLoffT|<|θHLonT|<|θHLon1| ・・・(9)
また、図11のステップS64,S65,S68,S69の説明において述べたように、上述の実施形態においては、追加灯具点灯部8が、第1フィラメント5R1,5L1を点灯させ、その後、既に点灯している第2フィラメント5R2,5L2を徐々に消灯させる場合について説明したが、このような場合に限定するものではない。例えば、追加灯具点灯部8が、第2フィラメント5R2,5L2を点灯させ、その後、既に点灯している第1フィラメント5R1,5L1を徐々に消灯させるように構成しても良い。
2L,2R ヘッドランプ(前照灯具)
3L 左追加灯具(追加灯具)
3R 右追加灯具(追加灯具)
5L1 左第1フィラメント(第1光源)
5R1 右第1フィラメント(第1光源)
5L2 左第2フィラメント(第2光源)
5R2 右第2フィラメント(第2光源)
7 走行状況判定部(走行状況判定手段)
8 追加灯具点灯部(追加灯具点灯手段)
11 車速センサ(車速検出手段)
13 ターンスイッチ(方向指示スイッチ)
12 ハンドル角センサ(操舵角検出手段)
14 シフトレバーポジションスイッチ(変速レバー位置検出手段)
15 ヘッドランプスイッチ(前照灯点灯制御手段)
C0 車両前後方向中心軸
CR1 第1右方光軸
CL1 第1左方光軸
CR2 第2右方光軸
CL2 第2左方光軸
Claims (10)
- 車両の前方に前照光を照射する前照灯具と、
該車両の右前方および左前方において該前照灯具とは別体に設けられ第1光源と第2光源とをそれぞれ備える右追加灯具および左追加灯具と、
該車両の走行状況を判定する走行状況判定手段と、
該走行状況判定手段によって判定された該車両の走行状況に応じて該第1光源および該第2光源のうちいずれか一方を点灯させる追加灯具点灯手段とを備え、
該右追加灯具の該第1光源によって生じる第1右方追加光の光軸である第1右方光軸が該車両の前後方向中心軸に対して右側に所定角度を成すように設定されるとともに、
該左追加灯具の該第1光源によって生じる第1左方追加光の光軸である第1左方光軸が該車両の前後方向中心軸に対して左側に所定角度を成すように設定され、
該走行状況判定手段は、該車両の進行方向を判定するとともに、所定の近接配光条件が満たされか否かを判定し、
追加灯具点灯手段は、
該走行状況判定手段によって該車両の進行方向が右方であることが判定され且つ所定の近接配光条件が満たされたと判定された場合に該右追加灯具の該第1光源を点灯させ、
該走行状況判定手段によって該車両の進行方向が左方であることが判定され且つ該近接配光条件が満たされたと判定された場合に該左追加灯具の該第1光源を点灯させ、
該右追加灯具の該第2光源によって生じる第2右方追加光の光軸である第2右方光軸が該車両の前後方向中心軸と該第1右方光軸との間に位置するように設定されるとともに、
該左追加灯具の該第2光源によって生じる第2左方追加光の光軸である第2左方光軸が該車両の前後方向中心軸と該第1左方光軸との間に位置するように設定され、
該走行状況判定手段は、所定の遠方配光条件が満たされか否かを判定し、
該追加灯具点灯手段は、
該走行状況判定手段によって該車両の進行方向が右方であることが判定され且つ所定の遠方配光条件が満たされたと判定された場合に該右追加灯具の該第2光源を点灯させるとともに、
該走行状況判定手段によって該車両の進行方向が左方であることが判定され且つ該遠方配光条件が満たされたと判定された場合に該左追加灯具の該第2光源を点灯させ、
該前照光による照射範囲にはくびれ部分が設けられ、
該走行状況判定手段によって該車両の進行方向が右方であることが判定され且つ該近接配光条件が満たされたと判定された場合に該第1右方追加光が照射される右方近接範囲は、該前照光による照射範囲の該くびれ部分の近傍まで延び、
該走行状況判定手段によって該車両の進行方向が左方であることが判定され且つ該近接配光条件が満たされたと判定された場合に該第1左方追加光が照射される左方近接範囲は、該前照光による照射範囲の該くびれ部分の近傍まで延び、
該走行状況判定手段によって該車両の進行方向が右方であることが判定され且つ該遠方配光条件が満たされたと判定された場合に該第2右方追加光が照射される右方遠方範囲は、該右方近接範囲よりも車両前方側まで延び、
該走行状況判定手段によって該車両の進行方向が左方であることが判定され且つ該遠方配光条件が満たされたと判定された場合に該第2左方追加光が照射される左方遠方範囲は、該左方近接範囲よりも車両前方側まで延びる
ことを特徴とする、車両用追加灯具の点灯制御装置。 - 追加灯具点灯手段は、
該第1光源を消灯するとともに該第2光源を点灯する場合には、該第2光源を点灯した後に該第1光源を消灯する
ことを特徴とする、請求項1に記載の車両用追加灯具の点灯制御装置。 - 追加灯具点灯手段は、
該第1光源を徐々に消灯させる
ことを特徴とする、請求項2に記載の車両用追加灯具の点灯制御装置。 - 追加灯具点灯手段は、
該第2光源を消灯するとともに該第1光源を点灯する場合には、該第1光源を点灯した後に該第2光源を消灯する
ことを特徴とする、請求項1〜3いずれか1項に記載の車両用追加灯具の点灯制御装置。 - 追加灯具点灯手段は、
該第2光源を徐々に消灯させる
ことを特徴とする、請求項4に記載の車両用追加灯具の点灯制御装置。 - 該車両には、該前照灯具の点灯/消灯を切り替える前照灯点灯制御手段と、操舵角を検出する操舵角検出手段とが設けられ、
走行状況判定手段は、
該前照灯具点灯手段によって該前照灯具が点灯され且つ該操舵角検出手段によって検出された該車両の操舵角が所定操舵角よりも大きい場合に該近接配光条件が満たされたと判定するとともに、
該前照灯具点灯手段によって前照灯具が点灯され且つ該操舵角検出手段によって検出された該車両の操舵角が所定操舵角未満である場合に該遠方配光条件が満たされたと判定する
ことを特徴とする、請求項1〜5いずれか1項に記載の車両用追加灯具の点灯制御装置。 - 該車両には、該前照灯具の点灯/消灯を切り替える前照灯点灯制御手段と、操舵角を検出する操舵角検出手段と、該車両の車速を検出する車速検出手段が設けられ、
該走行状況判定手段は、
該前照灯具点灯手段によって該前照灯具が点灯され且つ該操舵角検出手段によって検出された該車両の操舵角が所定操舵角よりも大きく且つ該車速検出手段によって検出された車速が所定車速未満である場合に該近接配光条件が満たされたと判定するとともに、
該前照灯具点灯手段によって前照灯具が点灯され且つ該操舵角検出手段によって検出された該車両の操舵角が所定操舵角未満で且つ該車速検出手段によって検出された車速が所定車速よりも速い場合に該遠方配光条件が満たされたと判定する
ことを特徴とする、請求項1〜5いずれか1項に記載の車両用追加灯具の点灯制御装置。 - 該車両には、該車両の進行方向を示す方向指示器と、該方向指示器による指示方向を切り替える方向指示スイッチとが設けられ、
該走行状況判定手段は、該方向指示スイッチに基づいて該車両の進行方向を判定する
ことを特徴とする請求項1〜7いずれか1項に記載の車両用追加灯具の点灯制御装置。 - 該走行状況判定手段は、該操舵角検出手段によって検出された該車両の操舵角に基づいて該車両の進行方向を判定する
ことを特徴とする、請求項1〜7いずれか1項に記載の車両用追加灯具の点灯制御装置。 - 該車両には変速機と、該変速機の変速段を切り替える変速レバーと、該変速レバーの位置を検出する変速レバー位置検出手段とが備えられ、
該走行状況判定手段は、該変速レバー位置検出手段によって検出された該変速レバーの位置が後退位置であるか否かを判定し、
追加灯具点灯手段は、該走行状況判定手段によって該変速レバーが後退位置であることが判定されると、該第1光源および該第2光源のいずれの点灯をも禁止する
ことを特徴とする、請求項1〜9いずれか1項に記載の車両用追加灯具の点灯制御装置。
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