JP4534442B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像情報に基づいてインク液滴を記録媒体へ吐出して画像を形成するインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録装置は、インク液滴を記録媒体へ吐出して、記録媒体上に文字や画像等(以下、画像とする)を形成する。このようなインクジェット記録装置では、インク液滴を吐出する記録ヘッドにサブタンクを設け、このサブタンクにインクを補充するメインタンクを設け、記録ヘッドの軽量化及び小型化を図ったものがある。
【0003】
ところで、記録ヘッドにサブタンクを設けたインクジェット記録装置では、記録ヘッドに設けているサブタンク内のインクが不足すると、インク切れによる画素欠陥等の印字不良が発生してしまう。
【0004】
このため、記録ヘッドに設けているサブタンクにインクセンサを設け、インクセンサによって検出するサブタンク内のインク残量が下限量以下となったときに、サブインクタンクにインクを充填するようにした充填方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
また、印字動作中に、キャリッジに設けたサブタンクの、インク残量検知センサが、インク切れを検出したときに、キャリッジの走査による所定パス数の印字終了後に、サブタンクへインクを補充するようにしたインク記録装置が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0006】
さらに、1ページ分のデータ量とインク残量から、インク残量が僅かになって不足するときには、当該ページの印字が終わるようにデータを調整するようにしたプリント制御装置の提案もなされている(例えば、特許文献3参照。)。
【0007】
一方、ヘッド部から吐出及び排出されたインク量を演算し、演算結果に応じてインク補給量を制御することにより、消費に見合った量のインクをリアルタイムで供給するようにしたインクジェット記録装置が提案されている(例えば、特許文献4参照。)。
【0008】
【特許文献1】
特開平10−6521号公報
【特許文献2】
特開平11−58768号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、インクタンクが設けられた記録ヘッドでは、インク残量が少なくなった場合、熱容量が低下して過度昇温が発生するなどし、インク液滴の吐出が不安定になるなど、インク残量低下に起因する印字画質やスループットの低下が生じてしまう。このような印字画質やスループットの低下は、インク残量を検知して補充するだけでは、解決されないときがある。
【0010】
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、インク切れを防止するのみではなく、印字画質やスループットの低下を確実に防止することができるインクの補充方法及びインクジェット記録装置を提案することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、シート状記録媒体に対して主走査移動され、シート状記録媒体に記録される画像の画素に応じて通電されることにより該当画素を形成するインク滴を吐出する記録ヘッドと、前記記録ヘッドから前記インク滴として吐出されるインクを貯留し、貯留しているインクの温度が記録ヘッドの温度となるように記録ヘッドと一体的に設けられたサブインクタンクと、
前記サブインクタンクへ供給する前記インクが貯留されたメインインクタンクと、前記メインインクタンクから前記サブインクタンクへ前記インクを補給するインク補給手段と、前記記録ヘッドの温度を検出する温度検出手段と、前記記録ヘッドから吐出する前記インク滴によって前記シート状記録媒体に記録される前記画像の画素数を、前記シート状記録媒体上の所定の領域分ずつ演算する画素数演算手段と、前記画素数演算手段によって前記画素数が演算された前記シート状記録媒体上の前記所定の領域のうちの1領域に前記画像を記録したときに、前記画素数演算手段により演算された該当領域前記画素数、前記温度検出手段によって検出する該当1領域への画像記録前の前記記録ヘッドの温度及び該当1領域への画像記録後の前記記録ヘッドの温度から、該当1領域の画素数に対する前記記録ヘッドの温度上昇度を演算すると共に、演算した前記温度上昇度及び前記1領域の画素数に基づい前記サブインクタンク内のインク残量を演算する第1の演算手段と、前記1領域の画素数、前記第1の演算手段により演算された前記1領域の画素数に対する前記温度上昇度、第1の演算手段により演算された前記サブインクタンク内のインク残量及び、前記画素数演算手段により演算された前記1領域の次の領域の画素数に基づいて、前記1領域の次の領域に前記画像を形成したときの前記記録ヘッドの温度を推定する温度推定手段と、前記温度推定手段により推定された前記記録ヘッドの温度が、前記記録ヘッドから前記インク滴を吐出して前記画像を形成するように設定された温度の上限に達するか否かを判定する判定手段と、前記温度推定手段により推定された前記記録ヘッドの温度が前記判定手段により前記温度の上限に達すると判定された場合に、前記メインインクタンク内の前記インクを前記サブインクタンクへ補給するように前記インク補給手段の作動を制御する補給制御手段と、を含む。
【0012】
この発明によれば、記録ヘッドの温度と、記録ヘッドから吐出するインク滴によって形成した画像の画素数に基づいて、記録ヘッドの温度上昇を抑えるようにサブインクタンクへの補給を行う。例えば、1ページ分の印字が終了した時の記録ヘッドの印字前の温度と、印字後の温度及び印字した画素数から温度上昇度を演算し、この演算結果と次のページに印字する画素数に応じてインク補給を行う。
【0013】
すなわち、記録ヘッドの温度が高かったり、印字する画素数が多い時には、記録ヘッドの温度が上昇しやすい。このようなときに、サブインクタンクへインクを補給して、記録ヘッドを含めた熱容量を大きくすることにより、印字を実行したときの記録ヘッドの温度上昇を抑える。
【0014】
これにより、記録ヘッドの温度上昇が起因する印字画像中の画素欠陥の発生、濃度ムラの発生は勿論、記録ヘッドからのインク吐出能力が低下することによる白抜け等の画像品質の低下が発生してしまうのを確実に防止することができる。
【0018】
このような本発明では、前記インク補給手段により予め設定された上限値まで前記サブインクタンクへ前記インク補給後に、前記記録ヘッドから吐出されるインク滴により前記シート状記録媒体に記録した画像に対して演算された総画素数を積算する積算手段と、前記積算手段の積算結果から前記サブインクタンク内の前記インク残量を演算する第2の演算手段と、を含み、前記補給制御手段が、前記第2の演算手段によって演算された前記サブインクタンク内の前記インク残量が、前記サブインクタンクに貯留するインク量の予め設定された下限値に満たないときに前記インク補給手段を作動するものであっても良く、これにより、画像記録中にインク不足が発生してしまうのを確実に防止しながら高品質の印字が可能となる。
【0019】
また、本発明は、前記1領域に形成した前記画素数、前記第1の演算手段によって演算された前記画素数に対する温度上昇度、第1の演算手段により演算された前記インク残量及び、前記画素数演算手段により演算された前記シート状記録媒体の前記1領域の次の領域に記録する画像の画素数に基づいて、前記1領域の次の領域に前記画像を記録したときの前記記録ヘッドの温度を推定する温度推定手段と、前記温度推定手段によって推定された前記温度が、前記記録ヘッドから前記インク滴を吐出して前記画素を形成するように設定された許容温度の上限温度に達するか否かを判定する判定手段と、を含み、前記補給制御手段が前記推定手段により推定された前記温度が前記上限温度に達すると判定されたときに、前記インク補給手段を作動する。
【0020】
この発明によれば、例えば1ページ分の画像の印字前、印字後の温度と、印字した画素数からインク残量を判断したときに、次に印字する画像(ページ)の画素数から、印字後の記録ヘッドの温度を推定する。
【0021】
ここで、推定した温度が予め設定している記録ヘッドの許容温度の条件温度を越えるときに、サブインクタンクへのインク補給を行って、インク滴の吐出により記録ヘッドの温度が上昇してしまうのを抑えることにより、高品質の画像をシート状記録材料に記録できる。
【0023】
一方、本発明においては、前記シート状記録媒体上の前記1領域への画像記録を行っている前記記録ヘッドの温度が、前記記録ヘッドから前記インク滴を吐出して前記画素を形成するように設定された前記温度の上限内の第1の温度に達した場合、前記1領域の次の領域への画像記録が開始されるのを一時停止する一時停止手段、を含むことができる。
【0024】
この発明によれば、画像記録中の記録ヘッドの温度が所定の温度(第1の温度)を越えたときに、次のバンドの画像記録の開始を一時停止して遅延することにより、画素欠陥等の印字不良が発生するのを防止する。
【0025】
このような本発明では、前記一時停止手段により画像記録が一時停止されている前記記録ヘッドの温度が、前記第1の温度以下の第2の温度に低下したに、前記1領域の次の領域への画像記録開始する、ものであればよく、また、前記一時停止手段により画像記録が一時停止されている前記記録ヘッドの温度、前記第1の演算手段によって演算された前記画素数に対する温度上昇度、前記第1の演算手段により演算された前記サブインクタンク内の前記インク残量及び、前記画素数演算手段により演算された前記シート状記録媒体の前記1領域の次の領域の画素数に基づいて、前記1領域の次の領域に前記画像を記録したときの前記記録ヘッドの温度を推定し、推定された温度が前記第1の温度以下となった後に、前記1領域の次の領域への画像記録を開始するものであっても良い。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1及び図2には、本実施の形態に適用したインクジェット記録装置10の概略構成を示している。なお、以下では、図1に示す矢印M方向(図2の紙面表裏方向)を装置幅方向とし、図1の紙面手前側を装置前面側として説明する。
【0027】
インクジェット記録装置10は、装置本体12と、装置本体12の下部に配置されるトレイユニット14を備えている。装置本体12は、上部ハウジング16内に設けられ、トレイユニット14は、下部ハウジング18内に設けられている。なお、上部ハウジング16と下部ハウジング18は、一体成形されて形成されていてもよく、別成形によって形成したものであっても良い。
【0028】
図1に示すように、上部ハウジング16には、ディスプレイ27が設けられており、インクジェット記録装置10では、このディスプレイ27上に動作状況等の各種の表示を行うようになっている。
【0029】
図1及び図2に示すように、装置本体12には、シャフト20が設けられている。このシャフト20は、装置奥側(図2の紙面右側)に配置され、軸方向が、装置幅方向に沿って取り付けられている。
【0030】
シャフト20は、キャリッジ22の挿通孔24に挿入されており、これにより、キャリッジ22が、シャフト20の軸方向に沿って移動可能に支持されている。
【0031】
インクジェット記録装置10では、このキャリッジ22が、図示しない駆動手段によってシャフト20の軸方向に沿って走査(主走査)移動するようになっている。
【0032】
このキャリッジ22には、インクを貯留するサブインクタンク26と、サブインクタンク26に貯留しているインクを画像情報に応じて記録用シート材30(図2参照)へ吐出する記録ヘッド28とが搭載されている。記録ヘッド28は、サブインクタンク26から供給されたインクを、インク滴として、画像情報に基づいて記録用シート材30へ吐出する。これにより、記録用シート材30に、画像情報に応じた画像が印字される。
【0033】
本実施の形態に適用したインクジェット記録装置10では、フルカラー印刷を可能とするために、少なくともイエローY、マゼンタM、シアンC及びブラックKのインクを貯留する4つのサブインクタンク26と、それぞれのサブインクタンク26に対応する記録ヘッドを用いているが、これに限らず、4色以上分のインクを貯留するようにサブインクタンク26と記録ヘッド28を設けてもよく、また、特定の色のインクを貯留したサブインクタンク26と記録ヘッド28とを1組設ける構成であっても良い。
【0034】
一方、ハウジング16内には、装置幅方向の一端側に、インク補給装置32が設けられている。インク補給装置32は、キャリッジ22に設けられているサブインクタンク26のそれぞれの色のインクを貯留するメインインクタンク34、サブインクタンク26とメインインクタンク34との間のインクの流路を形成するインクリフィルユニット36及び補給ポンプ38を備えている。
【0035】
インクジェット記録装置10では、装置幅方向の一端側がキャリッジ22のホームポジションとなっており、インク補給装置32は、このキャリッジ22のホームポジションに対向して設けられており、キャリッジ22がホームポジションに移動して停止することにより、インクリフィルユニット36のそれぞれが、サブインクタンク26に対向して接続する。
【0036】
インク補給装置32は、インクリフィルユニット36のそれぞれが、キャリッジ22のサブタンク26に接続した状態で、補給ポンプ38に設けているポンプモータ74を駆動することにより補給ポンプ38を作動させて、メインインクタンク34内のインクを、サブインクタンク26に供給(補給)する。
【0037】
なお、インクジェット記録装置10には、図示しないセンサによってキャリッジ22がホームポジションに停止したことを検出することにより、インク補給装置32が作動可能となるようにしている。また、本実施の形態に適用したインクジェット記録装置10では、キャリッジ22のホームポジションでサブインクタンク26へインクを補給するようにしているが、これに限らず、ホームポジションとは別にインク補給ポジションを設け、キャリッジ22がこのインク補給ポジションに移動したことを図示しないセンサによって検出して、インクフィルユニット36が、サブインクタンク26に接続するなど任意の構成を適用することができる。
【0038】
インク補給装置32では、メインタンク34内に貯留しているインクの液面が、記録ヘッド28のインク吐出面(図2に示す記録ヘッド28の下面28B)よりも高くならない位置にメインタンク34が配置されている。また、このメインタンク34は、図示しない支持部材に支持されて装置幅方向の外方側にスライド可能となっている。
【0039】
図2に示すように、インクジェット記録装置10には、ホームポジションに移動したキャリッジ22の下方に、メンテナンス装置40が設けられている。キャリッジ22のホームポジションは、記録ヘッド28のメンテナンスポジションともなっており、メンテナンス装置40は、記録ヘッド28の底面28B側から、キャッピングやダミージェット、余剰インクの吸引等のメンテナンス動作を行う。
【0040】
インクジェット記録装置10では、このメンテナンス動作で、記録ヘッド28のノズル内のインクの乾燥やノズルの目詰まりを解消し、常にインク滴が最適に吐出可能となる状態に維持する。
【0041】
図1及び図2に示すように、インクジェット記録装置10には、メンテナンス装置40の下方に排出インクタンク42が設けられている。排出インクタンク42は、メンテナンス装置40によって排出されたインク(排出インク)を貯留する。この排出タンク42は、平面視でメンテナンス装置40の周囲から突出しない大きさとなっており、また、図示しない支持部材に支持されて、装置幅方向の外方側(図2の紙面手前側)にスライド移動可能となっている。
【0042】
一方、図1に示すように、ハウジング16には、インク補給装置32側の面に側面パネル44が開閉可能に設けられている。また、側面パネル44には、メインインクタンク34に対向する位置に開閉扉46が設けられ、排出インクタンク42に対向する位置に開閉扉48が設けられている。
【0043】
これにより、インクジェット記録装置10では、側面パネル44を閉じた状態であっても、開閉扉46、48を開けて、メインインクタンク34及び排出インクタンク42をスライドすることにより、上部ハウジング16内からメインインクタンク34及び排出インクタンク42を取出すことができるようになっている。
【0044】
図1及び図2に示すように、下部ハウジング18内に設けられているトレイユニット14は、上下に配置された複数のトレイ50を備えている。トレイ50には、所定サイズの記録用シート材30が積層されて収容されるようになっており、例えば複数のトレイ50に同じサイズの記録用シート材30を収容してインクジェット記録装置10に装填することも可能であり、異なるサイズの記録用シート材30を収容して、インクジェット記録装置10に装填することも可能となっている。
【0045】
また、トレイ50は、インクジェット記録装置10の装置幅方向に沿って引き出し可能となっており、これにより、トレイ50への記録用シート材30の補充が可能となっている。なお、インクジェット記録装置10に適用される記録用シート材30としては、記録ヘッド28から吐出するインクが付着可能であれば、一般的記録紙やOHPシート等の任意のシート状記録媒体を適用することができる。
【0046】
図2に示すように、トレイユニット14には、トレイ50に収容された最上層の記録用シート材30に対向する送り出しローラ52が設けられており、この送り出しローラ52によって最上層の記録用シート材30がトレイ50から引き出される。
【0047】
また、装置本体12には、案内プレート54及び複数対の搬送ローラ56が設けられており、トレイ50から引き出された記録用シート材30は、案内プレート54と搬送ローラ56によって、記録ヘッド28に対向する画像記録位置へ案内搬送される。
【0048】
装置本体12には、排出ローラ58が設けられている。また、図1に示すように、上部ハウジング16には、排出トレイ62が形成されており、画像記録位置を通過した記録用シート材30は、排出ローラ58(図1では図示省略)によって搬送されて、排出トレイ62へ送出されることにより、排出トレイ62上に集積される。
【0049】
また、インクジェット記録装置10には、下部ハウジング18と排出トレイ62の間に、記録用シート材30を載置可能なサブトレイ60が設けられている。このサブトレイ60は、着脱可能となっており、インクジェット記録装置10では、このサブトレイ60が装着され、サブトレイ60上に記録用シート材30が載置されると、この記録用シート材30を画像記録位置へ案内可能となっている。すなわち、インクジェット記録装置10では、サブトレイ60に積層した記録用シート材30への画像記録も可能となっている。
【0050】
なお、インクジェット記録装置10には、装置の裏面側に、図示しない手差しトレイが設けられており、この手差しトレイからも記録用シート材を画像記録位置へ送り込み可能となっている。
【0051】
図3には、インクジェット記録装置10に設けているインク補給系統の概略構成を示している。インクジェット記録装置10には、処理制御部70が設けられており、この処理制御部70が、パーソナルコンピュータ(PC)などの処理端末72に接続される。これにより、処理端末72から入力される画像データに基づいた画像が、記録用シート材30に記録される。
【0052】
前記した如く、インク補給装置32は、インクリフィルユニット36によってサブインクタンク26とメインインクタンク34が接続された状態で、ポンプモータ74を駆動することにより、メインインクタンク34内のインクを、サブインクタンク26へ供給する。
【0053】
ところで、キャリッジ22には、記録ヘッド28の温度を検出する温度センサ80が設けられており、処理制御部70は、温度センサ80によって、記録ヘッド22の温度計測が可能となっている。
【0054】
また、インクジェット記録装置10には、印字ピクセル演算部82、インク残量演算部84及びバッファメモリ等を用いたデータ記憶部86が形成されており、これらが処理制御部70に接続している。
【0055】
印字ピクセル演算部82では、処理端末72から入力される画像データ(印字ジョブ)に基づいて印字処理を行うときに、記録用シート材30の1ページ内のピクセル数(画素数)を演算するようになっている。
【0056】
処理制御部70は、印字ピクセル演算部82の演算結果が入力されることにより、この演算結果から、該当するページの印字に必要なインク量の判定が可能となっている。これにより、処理演算部70では、記録用シート材30への1ページ分の画像を印字する前に、印字に必要なインク量を判断でき、また、印字が終了することにより、消費したインク量の判断が可能となっている。
【0057】
インク残量演算部84は、サブインクタンク26内に補給したインク量と、印字によって消費したインク量から、サブインクタンク26内のインクの残量を演算するようになっている。処理制御部70は、インク残量演算部84で演算したインク残量と、次の記録用シート材30の印字に必要なインク量から、サブインクタンク26内へのインク補給を行わずに印字が可能であるかを判断可能となっている。
【0058】
このとき、印字に必要なインク量は、1ページ分のピクセル数から求めることができる。すなわち、1画素(pixel)のインク量は、記録ヘッド28から吐出するインク量によって決まり、1画素分のインク量と1ページ内での画素数(ピクセル数)から、該当ページの印字に必要なインク量、すなわち、該当ページに画像を印字することにより消費されるインク量が求まる。
【0059】
処理制御部70では、温度センサ80によるインク温度の測定結果、印字ピクセル演算部82の演算結果及び、インク残量演算部84の演算結果を、データ記憶部86に一次格納し、印字処理を実行しながら、印字処理に伴う各種の判定を行う。
【0060】
このときに、処理制御部70では、サブインクタンク26内のインク残量、次に印刷する画像の1ページ当たりのピクセル数及び温度センサ80によって検出する記録ヘッド28の温度から、1ページの印字が完了するまでに、サブインクタンク26内のインクが不足するのを防止すると共に、記録ヘッド28の温度上昇を防止するように、サブインクタンク26へのインクの補給(インクリフィル)を行うようにしている。
【0061】
なお、サブインクタンク26及びメインインクタンク34には、インク残量の下限を検出するセンサを設け、インク不足の警報等を発するようにしてもよい。
【0062】
ここで、インクジェット記録装置10での印字処理、及び第1の実施の形態にかかるインクリフィル(インク補給)を説明する。
【0063】
図4には、インクジェット記録装置10における印字処理の概略を示している。このフローチャートは、処理端末72から印字ジョブが入力されることにより、実行され、最初のステップ100では、入力された印字ジョブから、各ページの印字データをデータ記憶部86に格納する。
【0064】
次のステップ102では、この印字データ(ピクセル数Pxn)に基づいたインクリフィル制御を行う。なお、ステップ102で実行されるインクリフィル制御については後述する。
【0065】
これと共に、ステップ104では、読み込んだ印字データに基づいた印字処理を実行する。この印字処理は、トレイユニット14に装填しているトレイ50から、印字ジョブで設定されているサイズの記録用シート材30を引き出し、この記録用シート材30を、キャリッジ22に対向する画像記録位置へ搬送する。
【0066】
インクジェット記録装置10は、この記録用シート材30の搬送に同期して、キャリッジ22を主走査移動させながら、印字データに基づいて記録ヘッド28のノズルからインク滴を吐出する。
【0067】
これにより記録用シート材30には、印字データに基づいた画像が形成され、画像が形成された記録用シート材30は、排出ローラ58によって排出トレイ62へ送出される。
【0068】
また、ステップ106では、次の印字ページがあるか否かを確認し、次の印字ページがあるときには、ステップ106で肯定判定して、ステップ100に戻り、次の印字データに基づいた印字処理を実行する。
【0069】
このようにして、全てのページに対する印字処理が終了することによりステップ106で否定判定されると、印字処理を終了する。
【0070】
ところで、記録ヘッド28は、インク吐出を行うときに、インク吐出のために設けている抵抗体等が発熱して、記録ヘッド28に温度上昇を生じさせる。
【0071】
このときに、記録記録ヘッド28と一体にサブインクタンク26を設けておくことにより、記録ヘッド28と共にサブインクタンク26内のインクも加熱されることになるため、サブインクタンク26内のインク量が多いと、記録ヘッド28を含めた熱容量が大きくなるために、記録ヘッド28の温度上昇が抑えられる。これに対して、サブインクタンク26内のインク残量が減少することにより熱容量が小さくなると、記録ヘッド28の温度が上昇し易くなる。
【0072】
したがって、サブインクタンク26内のインクの残量が少なくなると、記録ヘッド28の温度上昇による画素欠落等の印字不良や、画像品質の低下が生じてしまう
【0073】
ここから、処理制御部70は、サブインクタンク26内のインク量の不足と、記録ヘッド28の温度上昇を防止しながら、サブインクタンク26へのインク補給を行うようにしている。
【0074】
ここで、インクジェット記録装置10では、印字ジョブが入力されると、ピクセル数演算部82において、印字ジョブの各ページの印字データからページごとのピクセル数Pxn(画素数)を演算する。なお、印字データに基づいたピクセル数Pxnの演算は、例えば、インクとしてイエローY、マゼンタM、シアンC及びブラックKの4色が設けられているときには、各色について行われる。
【0075】
図5には、ピクセル数Pxnの演算の概略を示しており、最初のステップ110では、初期設定を行う。この初期設定では、ページ数のカウンタnをリセットする(n=0)。この後、ステップ112では、カウンタnをインクリメントして(n=n+1)最初のページに設定し、次のステップ114で最初のページ(nページ目)の印字データを読み込んで、この印字データからピクセル数Pxnを演算する(ステップ116)。
【0076】
なお、1ページ分のピクセル数Pxnを演算する時には、例えば1バンドごとのピクセル数BPxを演算し、このBPxを順次加算することにより1ページ分のピクセル数Pxnを求めるようにしても良く、これにより、後述する印字制御に用いることができる。
【0077】
次のステップ118では、全ページのピクセル数Pxnの演算が終了したか否かを確認し、終了していなければ、ステップ118で否定判定して、ステップ112へ移行し、カウンタnを次のページに設定し、該当ページの印字データからピクセル数Pxnの演算を行う。
【0078】
このようにして、全てのページに対するピクセル数Pxnの演算が終了すると、ステップ118で肯定判定してステップ120へ移行し、演算結果をデータ記憶部86に格納して終了する。
【0079】
一方、インクジェット記録装置10の処理制御部70では、印字処理を行いながら、印字データに基づいた各ページのピクセル数Pxnと、温度センサ80によって検出する記録ヘッド28の温度に基づいてインクリフィル制御を行う。
【0080】
図6には、このときのインクリフィル制御の概略を示しており、このフローチャートでは、印字ジョブと並行して実行される。すなわち、インクジェット記録装置10では、印字処理(図4のステップ104)と並行してインクリフィル制御(図4のステップ102)を行っている。
【0081】
なお、インクジェット記録装置10としては、以下に示すインクリフィル制御に加えて、例えば、連続した印字処理が終了した時などの予め設定したタイミングで、印字した総ピクセル数等に基づいて、Y、M、C、Kの各色のサブインクタンク26内のインク残量を判定し、何れかのサブインクタンク26内のインク残量が予め設定している下限値より下回っているときには、全てのサブインクタンク26へのインクリフィルを実行するようにしても良い。
【0082】
図6に示すフローチャートの最初のステップ130では、例えば最初のページの印字処理に先立って、温度センサ80によって記録ヘッド28の温度を計測し、この計測温度を、記録ヘッド26の前温度taとしてデータ記憶部86に記録される。
【0083】
次に、このページに対する印字処理が終了すると、ステップ132で肯定判定してステップ134へ移行し、この印字ページのピクセル数Pxnを読み込む。また、ステップ136では、温度センサ80によって印字後の記録ヘッド28の温度(後温度tb)を読み込む。
【0084】
この後、ステップ138では、ピクセル数Pxnと前温度ta及び後温度tbからサブインクタンク26のインク残量を演算し、ステップ140では、この演算結果に基づいて、インクリフィルが必要か否かを判定する。
【0085】
記憶ヘッド28では、印字に要するエネルギーによって発熱が生じる。また、サブインクタンク26と記録ヘッド28を一体的に設けているときには、記録ヘッド28の熱容量が、サブインクタンク26内のインク量によって変化する。すなわち、サブインクタンク26内のインク残量が多い時には、熱容量が大きくなり、記録ヘッド28に温度上昇が生じ難くなるが、サブインクタンク26内のインク残量が少なくなると、記録ヘッド28に温度上昇が生じ易くなる。
【0086】
ここから、インク残量を演算するインク残量演算部84では、記録ヘッド28の印字前の温度(前温度)taと印字後の温度(後温度)tbの温度差と、ピクセル数Pxnから温度上昇度を求め、この温度上昇度からサブインクタンク26内のインク残量を算出する。なお、インク残量の演算に用いた記録ヘッド28の温度上昇度は、データ記憶部86に記憶される。
【0087】
このときに、印字したピクセル数が少ないにも関わらず、温度差が大きくなっているとき(温度上昇度が高いとき)には、サブインクタンク26内のインク残量が少ないと判断することができる。なお、インク残量は、印字したページのピクセル数Pxnから発熱量を算出し、この発熱量と温度差から演算するなどの方法を適用することも可能である。
【0088】
ここで、記録ヘッド28の温度上昇度が大きくサブインクタンク26内のインク残量が少ないと判断されるときには、インクリフィルが必要であると判断して、ステップ140で肯定判定してステップ142へ移行し、次のページの印字に先立って、インクリフィルを実行する。
【0089】
なお、インクリフィルは、演算したインク残量と、サブインクタンク26の容量(充填可能なインク量)の差に応じた量のインクをメインインクタンク34からサブインクタンク26へ補給するように、ポンプモータ74を駆動してもよく、サブインクタンク26に、インク量の上限を検出する上限検出センサを設け、この上限検出センサを用いながらインク補給を行うなどの任意の方法を適用することができる。
【0090】
また、インクリフィルは、Y、M、C、Kの各色ごとに実行が必要か否かの判定が行われ、Y、M、C、Kの何れかの色のインク(サブインクタンク26)に対して、インクフィルが必要となった時には、全ての色のサブインクタンク26に対してインクフィルが実行される。
【0091】
一方、記録ヘッド28の温度上昇度が比較的小さく、サブインクタンク26の残量に基づいたインクリフィルが不要であると判断されるときには、ステップ140で否定判定してステップ144へ移行する。
【0092】
このステップ144では、次に印字するページのピクセル数Pxnを読み込み、ステップ146では、読み込んだピクセル数Pxnと前回の印字を実行したときの記録ヘッド28の温度上昇度から、次のページを印字した時の記録ヘッド28の温度を推測し、ステップ148では、推測結果に基づいてインクリフィルが必要か否かを判断する。
【0093】
すなわち、インク残量が比較的少なく温度上昇度が高い状態で、次に印字するページのピクセル数が多いと、この印字処理を実行することにより記録ヘッド28の温度が大きく上昇する。このときの温度が予め設定しているしきい値を越えることがあると、印字したページに画素欠陥等の印字不良が発生してしまうことになる。
【0094】
ここから、インク残量、次のページのピクセル数Pxn及び温度上昇度から、このページを印字したときの記録ヘッド28の温度を推定し、推定した温度が、予め設定しているしきい値を越える時には、ステップ148で肯定判定してステップ142へ移行することにより、インクリフィルを実行する。
【0095】
このようにして、次のページの印字を行うことにより、記録ヘッド28の温度が上昇して、記録した印字ページに画素欠陥等の印字不良が生じるのを確実に防止することができる。
【0096】
この後、ステップ150では、該当するページの印字処理が終了したか否かを判断し、終了したときには、ステップ150で肯定判定してステップ152へ移行し、印字ジョブが終了したか否かを確認する。
【0097】
このときに、印字ジョブが終了しておらず、次のページの印字データ(印字ページ)が残っている時には、ステップ152で否定判定してステップ154へ移行する。
【0098】
このステップ154では、前回の印字終了時の記録ヘッド28の後温度tbを、次の印字を実行するときの前温度taに設定し(ta=tb)、ステップ134へ戻る。
【0099】
このようにして、印字処理に合わせて、インク残量を確認することにより、印字処理中にインク不足が生じてしまうのを確実に防止することができる。このときに、サブインクタンク26のインク残量が比較的少なく、記録ヘッド28の熱容量が小さくなっている判断されるときには、インクリフィルを実行する。
【0100】
これにより、サブインクタンク26のインク残量が少なくなってしまうことにより記録ヘッド28の温度が上昇して、画像欠陥等の印字不良が生じてしまうのを防止することができる。
【0101】
すなわち、サブインクタンク26内のインクによって記録ヘッド28の熱容量が大きくなるようにしながら印字処理を行うことにより、記録ヘッド28の温度が上昇してしまうことにより、記録ヘッド28のノズルからのインク吐出量が不安定となってしまうのを確実に防止することができる。
【0102】
一方、記録ヘッド28の温度上昇によって画素欠陥等の印字不良の発生を防止するためには、印字中に記録ヘッド28の温度を計測し、この温度が所定値を越えたときには、印字処理を中断する方法がある。
【0103】
このような方法を適用する時には、例えば、1バンド分の印字が終了する毎に記録ヘッド28の温度を計測し、計測温度が所定のしきい値を越えたときに、次のバンドの印字を中断し、記録ヘッド28の温度が所定温度まで下がった後に、次のバンドの印字を開始(印字の再開)する
【0104】
このような印字方法を用いると、スループットが低下してしまうことになるが処理制御部70は、サブインクタンク26内のインク量が減少するのを防止しているために、印字中に記録ヘッド28の温度上昇してしまうことがないので、スループットの低下を確実に防止しながら、高品質の画像形成が可能となる。
【0105】
なお、図6のステップ144では、次のページのピクセル数Pxnを読み込んで、次に印字するページに対して処理を行うときに、インクリフィルが必要か否かを判断するようにしたが、これに限らず、例えば2ページ以上の複数ページ分又は最終ページまでのピクセル数Pxnを読み込んで、該当するページに対する印字処理を行う間に、インク不足や、記録ヘッド28の温度上昇が生じないようにインクリフィルを実行するようにしても良い。
【0106】
一方、インクジェット記録装置10に設けている処理制御部70では、記録用シート材30に印字する画像品質を補償するために、印字中の記録ヘッド28の温度を、温度センサ80によって計測し、この計測結果に基づいて印字を制御している。
【0107】
図7には、このときの印字制御の概略を示しており、このフローチャートは、記録ヘッド28を走査しながら印字を行う印字中に実行され、最初のステップ160では、温度センサ80によって記録ヘッド28の温度tを読み込む。次のステップ162では、この温度tが予め設定している温度t1を越えているか否かを確認する。
【0108】
このときの温度t1は、記録ヘッド28からインク滴が適正に吐出可能な温度の上限に設定している。なお、このフローチャートでは、ステップ162で否定判定されると、ステップ164へ移行し、印字ジョブが終了したか否かを確認し、印字ジョブが終了することにより、ステップ164で肯定判定して終了する。
【0109】
ここで、印字処理を実行することにより記録ヘッド28の温度tが上昇し、温度t1 に達したとき(t≧t 1 )には、ステップ162で肯定判定して、ステップ166へ移行し、次のバンドの印字を一時停止し、記録ヘッド28の温度低下(冷却)を図る。
【0110】
次のステップ168では、所定の時間間隔で、記録ヘッド28の温度tを温度センサ80によって計測し、ステップ170で、計測した記録ヘッド28の温度tが、温度t2以下となったか否かを確認する。このときの温度t2は、温度t1より低い所定の温度に設定されている(t1≧t2)。
【0111】
ここで、記録ヘッド28が冷却し、温度tが温度t2以下となったとき(t≦t2)には、ステップ170で肯定判定してステップ172へ移行する。このステップ172では、次に印字するバンド(1バンド分であっても良く、複数バンド分であっても良い)のピクセル数BPxを読み込む。
【0112】
また、ステップ174では、記録ヘッド28の温度t及び読み込んだピクセル数BPxに加えて、データ記憶部86に記憶している温度上昇度を用いて、印字を再開したときの記録ヘッド28の上昇温度tsを推定する。
【0113】
ここで、推定した温度tsが温度t1に満たなければ(ts<t1)、ステップ176で肯定判定して、ステップ178へ移行し、記録ヘッド28を用いた印字を再開する。
【0114】
これにより、印字途中で記録ヘッド28の温度が上昇してしまうことにより、印字した画像の画質低下が生じるのを確実に防止して、高品質の画像印字が可能となる。
【0115】
なお、図7に示すフローチャートでは、記録ヘッド28の温度tが下がるのを待つようにしたが、これに限らず、インクリフィルを実行して、記録ヘッド28の冷却と共に、印字を再開した時の温度上昇を抑えるようにしても良い。
【0116】
このときには、ステップ166で印字停止したときに、インクリフィルを行うか否かを確認し、例えば、インクリフィルを行っておらず、インク残量が不足しているときなどに、インクリフィルを行うようにすればよい。
【0117】
〔第2の実施の形態〕
次に本発明の第2の実施の形態を説明する。なお、第2の実施の形態の基本的構成は、前記した第1の実施の形態と同じで有り、第2の実施の形態において、第1の実施の形態と同一の部品には、同一の符号を付与してその説明を省略する。
【0118】
この第2の実施の形態では、印字ピクセル数を用いたインク残量の演算を加えて、双方の演算結果を用いてインクリフィルが必要か否かを判断している。
【0119】
図8には、インク残量の演算に用いるための総印字ピクセル数の積算の概略をし示している。
【0120】
このフローチャートでは、最初のステップ180で、処理端末72から印刷ジョブが入力されたか否か、すなわち、印刷ジョブがあるか否かを確認し、印刷ジョブが入力されることにより、ステップ180で肯定判定してステップ182へ移行することにより処理を開始する。
【0121】
このステップ182では、前回までの総印字ピクセル数の積算値Cを読込み、ステップ184では、印刷ジョブの実行が開始されたか、すなわち、印字が開始されたか否かを確認する。なお、この積算値Cは、インクリフィルが実行されることによりリセット(C=0)されるようになっており、これによりサブインクタンク26が所謂満タン状態からの総印字ピクセル数の積算が行われる。
【0122】
ここで、印字ジョブの実行が開始されると、ステップ184で肯定判定されてステップ186へ移行し、印字ピクセル数C1のカウントが開始され、次のステップ188では、印字ピクセル数C1の積算を行う。また、ステップ190では、印字ジョブが終了したか否か確認している。
【0123】
なお、印字ピクセル数C1は、1バンドごとのカウント値を用いてもよく、また、1ページ分のピクセル数のカウント値を用いても良い。また、総印字ピクセル数の積算は、Y、M、C、Kの全ての色(インク)のそれぞれに対して行われる。
【0124】
このようにして、印字ピクセル数を積算し、印字ジョブが終了すると、ステップ190で肯定判定してステップ192へ移行し、総印字ピクセル数の積算値Cを、データ記憶部86に記憶する。なお、総印字ピクセル数の積算値Cは、1ページ分の印字が終了するごとに、保存することにより更新するようにしても良い。
【0125】
一方、第2の実施の形態では、印字処理を実行しながらインクリフィル制御を行うときに、この総印字ピクセル数の積算値Cを用いるようにしている。
【0126】
図9には、この第2の実施の形態で行うインクリフィル制御の概略を示している。このフローチャートは、印字ジョブと並行して実行され、最初のステップ130で温度センサ80によって記録ヘッド28の温度を計測し、この計測温度を、記録ヘッド26の前温度taとしてデータ記憶部86に記録する。
【0127】
また、1ページ分の印字処理が終了するとステップ132で肯定判定してステップ134へ移行し、この印字ページのピクセル数Pxnを読み込むと共に、ステップ136で温度センサ80によって印字後の記録ヘッド28の温度(後温度tb)を読み込む。
【0128】
この後、ステップ138では、ピクセル数Pxnと前温度ta及び後温度tbからサブインクタンク26のインク残量を演算し、ステップ140では、この演算結果に基づいて、インクリフィルが必要か否かを判定する。すなわち、演算したサブインクタンク26内のインク残量が予め設定しているしきい値(下限値)よりも多いか否かを判定する。
【0129】
ここで、記録ヘッド28の温度差を用いて演算したインク残量が予め設定しているしきい値より多く、インクリフィルが不要であれば、ステップ140で否定判定して、ステップ194へ移行する。
【0130】
このステップ194では、総印字ピクセル数の積算値Cを読み出し、この総印字ピクセル数の積算値Cからサブインクタンク26内のインク残量を演算する。
【0131】
記録ヘッド28では、記録用シート材30へ画像を印字するときに、一定量のインク滴を吐出して、一つの画素(ピクセル)を形成する。ここから、印字ピクセル数から、その画像を形成するのに要したインク量が得られる。
【0132】
したがって、サブインクタンク26が満タン状態からの総印字ピクセル数の積算値Cから、サブインクタンク26内のインク残量が求められる。すなわち、サブインクタンク26の容量をIf、一画素分(1ピクセル分)のインク吐出量をαとすると、インク残量Irは、
Ir=If−α・C
となる。
【0133】
このようにして総印字ピクセル数の積算値Cからインク残量を演算すると、次のステップ196では、演算したインク残量が予め設定しているしきい値(下限値)よりも多いか否かから、インクリフィルが必要であるか否かを確認する。なお、このときのしきい値は、前記した記録ヘッド28の温度差から演算したインク残量からインクリフィルが必要であるか否かを判定するときのしきい値を用いることができる。
【0134】
ここで、インク残量がしきい値より少ない時には、ステップ196で肯定判定してステップ142へ移行し、インクリフィルを実行する。
【0135】
これに対して、インクリフィルが不要であるときには、ステップ182で否定判定してステップ144へ移行し、次に印字するページのピクセル数Pxnを読み込み、読み込んだピクセル数Pxnと前回の印字を実行したときの記録ヘッド28の温度上昇度から、次のページを印字した時の記録ヘッド28の温度を推測し(ステップ146)、推測結果に基づいてインクリフィルが必要か否かを判断する(ステップ148)。
【0136】
これにより、インクリフィルが必要であれば、ステップ148で肯定判定してステップ142へ移行する。また、インクリフィルが不要であれば、ステップ148で否定判定して、ステップ150へ移行し、次のページの印字処理を行ったときの印字結果に基づいた処理を行う。
【0137】
このように、第2の実施の形態では、記録ヘッド28の温度差に基づいたインク残量の演算結果に加えて、実際のインク消費量とみなすことができる総印字ピクセル数の積算値Cに基づいてインク残量を演算し、何れか一方が、予め設定しているしきい値に達していなければ、インクリフィルを実行するようにしているので、印字途中でインク切れが生じるのを確実に防止することができる。
【0138】
このときにおいても、印字途中で記録ヘッド28の温度が高くなるのを防止することができるので、スループットの低下を確実に防止しながら、画素欠陥等の生じない高品質の画像形成が可能となる。
【0139】
なお、本実施の形態では、記録ヘッド28の温度上昇度と印字するピクセル数Pxnに基づいて記録ヘッド28の温度を推定したが、これに限らず、例えば、各ページの印字に先立て、印字ページのピクセル数Pxnをバンドごとのピクセル数BPxに分解し、印字を実行したときの記録ヘッド28の温度のピークを推定し、この推定結果に基づいてインクリフィルを実行するか否かを判断するようにしても良い。
【0140】
なお、以上説明した本実施形態は、本発明の構成を限定するものではない。例えば、本実施の形態では、インクジェット記録装置10を用いて説明したが、本発明は、少なくとも記録ヘッド28で発生する熱によってサブインクタンク26内のインクの温度が上昇するように、記録ヘッド28とサブインクタンク26が一体的に設けられているインクジェット記録装置であれば、任意の構成のインクジェット記録装置に適用することができる。
【0141】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、インク切れに伴う画質欠陥だけでなく、記録ヘッドの温度上昇による画素欠陥や濃度ムラ等の画像品質の低下及びスループットの低下を確実に防止することができるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態に適用したインクジェット記録装置の概略構成を示す要部斜視図である。
【図2】 装置側面側から見たインクジェット記録装置の概略構成図である。
【図3】 インクの補給系統の概略を示すブロック図である。
【図4】 印字処理の概略を示す流れ図である。
【図5】 印字ジョブごとのピクセル数の演算の概略を示す流れ図である。
【図6】 第1の実施の形態に適用したインクリフィル制御の概略を示す流れ図である。
【図7】 印字ジョブを実行しているときの印字制御の概略を示す流れ図である。
【図8】 総印字ピクセル数の積算の概略を示す流れ図である。
【図9】 第2の実施の形態に適用したインクリフィル制御の概略を示す流れ図である。
【符号の説明】
10 インクジェット記録装置
22 キャリッジ
26 サブインクタンク
28 記録ヘッド
30 記録用シート材(シート状記録材料)
32 インク補給装置(補給手段)
34 メインインクタンク
36 インクリフィルユニット
38 補給ポンプ
70 処理制御部
80 温度センサ(温度検出手段)
82 印字ピクセル演算部(画素数演算手段)
84 インク残量演算部(第1及び第2の残量演算手段)
86 データ記憶部

Claims (5)

  1. シート状記録媒体に対して主走査移動され、シート状記録媒体に記録される画像の画素に応じて通電されることにより該当画素を形成するインク滴を吐出する記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドから前記インク滴として吐出されるインクを貯留し、貯留しているインクの温度が記録ヘッドの温度となるように記録ヘッドと一体的に設けられたサブインクタンクと、
    前記サブインクタンクへ供給する前記インクが貯留されたメインインクタンクと、
    前記メインインクタンクから前記サブインクタンクへ前記インクを補給するインク補給手段と、
    前記記録ヘッドの温度を検出する温度検出手段と、
    前記記録ヘッドから吐出する前記インク滴によって前記シート状記録媒体に記録される前記画像の画素数を、前記シート状記録媒体上の所定の領域分ずつ演算する画素数演算手段と、
    前記画素数演算手段によって前記画素数が演算された前記シート状記録媒体上の前記所定の領域のうちの1領域に前記画像を記録したときに、前記画素数演算手段により演算された該当領域前記画素数、前記温度検出手段によって検出する該当1領域への画像記録前の前記記録ヘッドの温度及び該当1領域への画像記録後の前記記録ヘッドの温度から、該当1領域の画素数に対する前記記録ヘッドの温度上昇度を演算すると共に、演算した前記温度上昇度及び前記1領域の画素数に基づい前記サブインクタンク内のインク残量を演算する第1の演算手段と、
    前記1領域の画素数、前記第1の演算手段により演算された前記1領域の画素数に対する前記温度上昇度、第1の演算手段により演算された前記サブインクタンク内のインク残量及び、前記画素数演算手段により演算された前記1領域の次の領域の画素数に基づいて、前記1領域の次の領域に前記画像を形成したときの前記記録ヘッドの温度を推定する温度推定手段と、
    前記温度推定手段により推定された前記記録ヘッドの温度が、前記記録ヘッドから前記インク滴を吐出して前記画像を形成するように設定された温度の上限に達するか否かを判定する判定手段と、
    前記温度推定手段により推定された前記記録ヘッドの温度が前記判定手段により前記温度の上限に達すると判定された場合に、前記メインインクタンク内の前記インクを前記サブインクタンクへ補給するように前記インク補給手段の作動を制御する補給制御手段と、
    を含むインクジェット記録装置。
  2. 前記インク補給手段により予め設定された上限値まで前記サブインクタンクへ前記インク補給後に、前記記録ヘッドから吐出されるインク滴により前記シート状記録媒体に記録した画像に対して演算された総画素数を積算する積算手段と、
    前記積算手段の積算結果から前記サブインクタンク内の前記インク残量を演算する第2の演算手段と、
    を含み、前記補給制御手段が、前記第2の演算手段によって演算された前記サブインクタンク内の前記インク残量が、前記サブインクタンクに貯留するインク量の予め設定された下限値に満たないときに前記インク補給手段を作動する、請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記シート状記録媒体上の前記1領域への画像記録を行っている前記記録ヘッドの温度が、前記記録ヘッドから前記インク滴を吐出して前記画素を形成するように設定された前記温度の上限内の第1の温度に達した場合、前記1領域の次の領域への画像記録が開始されるのを一時停止する一時停止手段、を含む請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記一時停止手段により画像記録が一時停止されている前記記録ヘッドの温度が、前記第1の温度以下の第2の温度に低下したに、前記1領域の次の領域への画像記録開始する、請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記一時停止手段により画像記録が一時停止されている前記記録ヘッドの温度、前記第1の演算手段によって演算された前記画素数に対する温度上昇度、前記第1の演算手段により演算された前記サブインクタンク内の前記インク残量及び、前記画素数演算手段により演算された前記シート状記録媒体の前記1領域の次の領域の画素数に基づいて、前記1領域の次の領域に前記画像を記録したときの前記記録ヘッドの温度を推定し、推定された温度が前記第1の温度以下となった後に、前記1領域の次の領域への画像記録を開始する、請求項3に記載のインクジェット記録装置。
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