JP4534167B2 - 光ファイバコード - Google Patents

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Description

本発明は、光ファイバコードに関する。
一般に、機器内又は家庭内などの屋内の伝送線として光ファイバコードが用いられている。
従来の光ファイバコードは、石英などからなる光ファイバに紫外線硬化樹脂が被覆された光ファイバ素線に熱可塑性樹脂が被覆されており、さらに、この熱可塑性樹脂上に縦添えした高抗張力繊維を介してポリマーが外部被覆されている。
従来、外部被覆材としてのポリマーは、(1)ポリアミド系樹脂、フッ素系樹脂、又はポリカーボネート、(2)PVC樹脂、(3)EEA又はEVA等の接着ポリマーと金属水酸化物との混合化合物(例えば、特許文献1参照)、(4)難燃剤とハイトレル(商標)との混合化合物等のような材料が用いられていた。
特開2005−189349号公報
しかしながら、上述した材料を外部被覆材に用いた光ファイバコードには次のような問題があった。
(1)ポリアミド系樹脂、フッ素系樹脂、又はポリカーボネート
難燃性に優れているが、燃焼時の発熱量が大きく、炎を取り去ったとき自然に消える自消性が劣る。
(2)PVC樹脂
難燃性に優れているが、燃焼時にハロゲンガスやダイオキシンガス等の有害ガスが発生するため、機器内又は屋内で使用するには適さない。
(3)EEA又はEVA等の接着ポリマーと水酸化マグネシウム系難燃剤との混合化合物
難燃性が高く有害ガスが発生することはないが、ブリード・潮解現象が発生する。すなわち、時間の経過と共に、前記水酸化マグネシウムが空気中の窒素酸化物、硫黄物及び湿気により変質し、潮解性化合物を生成する。この潮解性化合物の生成により、被覆材に含まれる着色料が光ファイバコード表面に表出するブリード現象が起こりやすく、このブリード現象により、コードの表面外観が悪くなる。また、潮解性化合物が被覆材から失われることにより、機械的特性や難燃性等の特性が低下する。さらに、潮解性化合物がコードから流れ出て滴下し、周辺機器に悪影響を及ぼす。
(4)難燃剤とハイトレル(商標)との混合化合物
難燃剤が添加されているので難燃性は高いが、燃焼時の発熱量が特に大きいため、上述した(1)〜(3)の被覆材に比べて自消性の面で劣る。また、その大きな発熱量を抑えるために、難燃剤を多量に添加すると被覆の際の作業性が非常に悪くなる。
本発明の目的は、ハロゲン物質や金属水酸化物を含有させずに高い自己消炎能力を備え
た難燃性を有する光ファイバコードを提供することにある。
請求項1に記載の光ファイバコードは、光ファイバ心線の外周に、外部被覆層を備えた光ファイバコードであって、前記外部被覆層は、ポリフェニレンエーテルとしてポリフェニレンオキサイド(PPO)を70重量部、スチレン系樹脂としてスチレン−エチエン/ブチレン−スチレントリブロック共重合体(SEBS)を20重量部、ポリスチレン(PS)を10重量部配合してなるポリマーアロイからなり、該ポリマーアロイはハロゲン及び金属水酸化物を含まないことを特徴とする。
請求項2に記載の光ファイバコードは、光ファイバ心線の外周に、外部被覆層を備えた光ファイバコードであって、前記外部被覆層は、ポリフェニレンエーテルとしてポリフェニレンオキサイド(PPO)を55重量部、スチレン系樹脂としてスチレン−エチエン/ブチレン−スチレントリブロック共重合体(SEBS)を10重量部、ポリアミド系樹脂としてナイロン12(商標)を35重量部配合してなるポリマーアロイからなり、該ポリマーアロイはハロゲン及び金属水酸化物を含まないことを特徴とする。
請求項に記載の光ファイバコードは、請求項に記載の発明において、前記ポリマーアロイが、リン系難燃剤を添加されたものであることを特徴とする。
請求項に記載の光ファイバコードは、請求項に記載の発明において、前記ポリマーアロイが、窒素系難燃剤を添加されたものであることを特徴とする。
請求項に記載の光ファイバコードは、請求項1乃至のいずれかに記載の発明において、前記光ファイバ心線と前記外部被覆層との間に、高抗張力繊維が縦添えされていることを特徴とする。
請求項に記載の光ファイバコードは、請求項1乃至のいずれかに記載の発明において、前記光ファイバ心線の外径が0.4mmから0.9mmの範囲にあり、前記外部被覆層までの外径が1.0mmから3.0mmの範囲にあることを特徴とする。
本発明によれば、ハロゲン物質や金属水酸化物を含有させずに高い自己消炎能力を備えた難燃性を得ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面に基づき説明するが、この実施の形態は例示的に示されるもので、本発明の技術思想から逸脱しない限り種々の変形が可能である。
図1を用いて、本発明の実施の形態の光ファイバコード8の構成について説明する。図1に示すように、例えば、石英ガラスを主成分とする光ファイバ1の外側を紫外線硬化樹脂2で被覆した光ファイバ素線5上に、ポリアミド系樹脂などの熱可塑性樹脂3で被覆した光ファイバ心線6が設けられる。さらに、高抗張力繊維4として例えばケブラー(商標)などのアラミド繊維を前記光ファイバ心線6に被覆する。
次に、ハロゲン及び金属水酸化物を含まないポリマーアロイを前記高抗張力繊維4の外周に外部被覆層7として被覆する。このポリマーアロイは自己消炎能力(自消性)のある難燃性を有する酸素指数及び発熱量となるよう複数のポリマーが混合されたものである。
なお、前記光ファイバ心線6に大きな張力が作用しない環境では、高抗張力繊維4を被覆することなく、前記ポリマーアロイを光ファイバ心線上に直接被覆してもよい。
酸素指数とは被燃焼物質をある空間に入れたとき、燃え続けることができるための大気
中の酸素比率のことである。本発明においては、ポリマーアロイが自消性のある難燃性を有するために、後述する発熱量の既定値に加え、酸素指数が21以上、好ましくは22以上であるとよい。酸素指数が21以上であると、光ファイバコード8が燃焼してしまった場合でも継続的に燃焼することはなく、22以上であると極端な条件でない限り継続的に燃焼することはないからである。
また、発熱量とは被燃焼物が燃焼するとき放出される熱放出量のことである。本発明においては、ポリマーアロイが自消性のある難燃性を有するために、上述の酸素指数の既定値に加え、発熱量が28kJ/g以下、好ましくは25kJ/g以下であるとよい。従来使用のポリマー、例えばポリアミドの発熱量は28.7kJ/g、ポリカーボネートのそれは29.4kJ/gであるので、これらの発熱量より小さい28kJ/g以下の発熱量ポリマーアロイを使用すると、光ファイバコード8が燃焼してしまった場合でも継続的に燃焼することはなく、25kJ/g以下であると極端な条件でない限り継続的に燃焼することはないからである。
なお、上記酸素指数及び発熱量の値は、複数のポリマーの混合だけで満たされるようにしても、あるいは難燃剤を添加することにより満たされるようにしてもよい。さらには、複数のポリマーの混合だけで上記酸素指数及び発熱量の値を満たした上で、さらに難燃剤を添加して、より自消性のある難燃性を有するようにしてもよい。
また、上記外部被覆層7を構成するポリマーアロイには、ハロゲン及び金属水酸化物を含まない複数のポリマーが用いられる。この複数のポリマーは、例えばポリフェニレンエーテルとスチレン系樹脂、又はポリフェニレンエーテルとポリアミド系樹脂、又はポリフェニレンエーテルとスチレン系樹脂とポリアミド系樹脂のいずれかの組み合わせからなる。
このようなポリマーアロイから構成された外部被覆層7を前記高抗張力繊維4上に被覆することにより光ファイバコード8が作製される。
ここで、上記光ファイバ心線6の外径は0.4mm〜0.9mmの範囲内にあり、作製された光ファイバコード8の外径は1.0mm〜3.0mmの範囲内にあることが好ましい。光ファイバ心線6の外径及び光ファイバコード8の外径がそれぞれ前記各範囲外になると、低温時の収縮が大きくなり、光ファイバ素線が小曲がりを起こし光伝送損失が増加したり、低温時に圧縮応力が加わり光ファイバ1を圧迫し伝送損失が増加してしまい、それらを防止するためである。
次に、ポリマーアロイを構成する混合物について説明する。上述したようにポリマーアロイはポリフェニレンエーテルとスチレン系樹脂又はポリアミド系樹脂の混合物であり、必要に応じて難燃剤を添付したものである。ポリフェニレンエーテルの化学式を下記に示す。
Figure 0004534167
また、スチレン系樹脂としては、ポリスチレン単体の他、ブロックポリマー型のスチレン系エラストマーが挙げられる。ブロックポリマー型のスチレン系エラストマーとしては、SBS(PS−ポリブタジエン−PSトリブロック共重合体)、SIS(PS−ポリイソプレン−PSトリブロック共重合体)、SEBS(PS−ポリエチエン/ブチレン−PSトリブロック共重合体)、SEPS(PS−ポリエチレン/プロピレン−PSトリブロック共重合体)、SEEPS(PS−ポリエチレン/エチレンプロピレン−PSトリブロック共重合体)、SB(PS−ポリブタジエンジブロック共重合体)、SEB(PS−ポリエチレン/ブタジエンジブロック共重合体)、SEP(PS−ポリエチレン/プロピレンジブロック共重合体)、PS−ポリ酢酸ビニルグラフト共重合体等が挙げられる。これらの単独又は複数種をブレンドして使用することができる。
また、ポリアミド系樹脂としては、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド612、ポリアミド12(ナイロン12(商標))、ポリアミド11、ポリアミド610、芳香族ポリアミド等が挙げられる。これらの単独又は複数種をブレンドして使用することができる。
また、難燃剤にはリン系難燃剤と窒素系難燃剤とがある。
リン系難燃剤としては、リン酸エステル、縮合リン酸エステル等の有機リン系化合物、または赤リン、ポリリン酸アンモニウム、ポリリン酸アミド等無機リン系化合物が挙げられる。
窒素系難燃剤としては、メラミンシアヌレート、硫酸メラミン、グアニジン化合物、テトラゾール化合物、アンモニウム化合物等が挙げられる。
上述した本実施の形態の光ファイバコード8によれば次のような効果を奏する。
光ファイバ心線6に設けた高抗張力繊維4上に被覆されたポリマーアロイは、ポリアミド系樹脂、フッ素系樹脂、又はポリカーボネートと比べて、高い難燃性及び自己消炎能力を有する。さらに、高価なフッ素樹脂等を使用しないため、材料費を安く抑えることができる。
また、前記ポリマーアロイにはハロゲンが含まれていないため、PVC樹脂と比べて、塩化水素、塩素、ダイオキシン等ハロゲン系有害ガスが発生しないという効果が生じる。
また、前記ポリマーアロイには金属水酸化物が含まれていないため、潮解性化合物の生成によるブリード現象も発生しない。
また、難燃剤とハイトレル(商標)との混合化合物と比べて、低発熱量ポリマーアロイを使用することにより、難燃剤の使用を少量の使用で済ますことができるので、被覆の際の作業性を低下させることがなく、また、製造費用を安く押さえることができる。
なお、光ファイバコード8においてポリマーアロイからなる外部被覆層7は、本実施の形態では1層であるが、光ファイバコード8の外径が3.0mmを超えない範囲であれば、層耐曲げ性能を向上させるために2層以上からなる被覆層としてもよい。
<実施例1>
図1に示すように、光ファイバ素線5の外径を0.25mmとし、外径を0.9mmとした光ファイバ心線6に、ケブラー繊維(商標)からなる高抗張力繊維4を縦添え被覆した。その上に、さらに図2に示した配合のポリマーアロイを用いて外部被覆層7を被覆した。この外部被覆層7は、二軸混練機を用いて作製したポリマーアロイを押出機にてチューブ状に押出被覆して形成した。作製された光ファイバコード8の外径は2.0mmとした。
図2より、上記ポリマーアロイは、ポリフェニレンエーテルとしてPPO(GEプラスチックス製)を70重量部、スチレン系樹脂としてSEBS(クレイトン(商標)1651;シェル製)を20重量部、PS(GP−PS;A&M PS製)を10重量部配合し、上記複数のポリマーを混合した。
このポリマーアロイについて酸素指数及び発熱量を求めた。結果は図2下部に示してあるように、酸素指数が23.5、発熱量が24kJ/gであった。
酸素指数は、JIS K 7201に準拠して求めた。なお、試料形状は縦150mm×横6.5mm×厚さ3mmとし、東洋精機製の酸素指数測定器を用いて測定した。
発熱量は、コーンカロリメータを用いて、試料形状は縦100mm×横100mm×厚さ3mmとし、輻射熱50kW/mの条件で行った燃焼試験から得られる平均燃焼有効発熱量とした。
実施例1により得られた光ファイバコード8について、(1)JIS C3005傾斜燃焼テストによる難燃性及び自己消炎能力判定実験、(2)燃焼時有害ガス発生確認実験、(3)ブリード・潮解現象発生確認実験、を行った。これらの実験の結果を図3に示した。
(1)JIS C3005傾斜燃焼テスト
実施例1における光ファイバコード8の難燃性及び自己消炎能力判定実験については、規格JIS C3005に基づいて実施した。実験及び判定方法は以下の通りである。長さ約300mmの光ファイバコード8を水平面から60度傾斜させ、該コードの上端と下端を把持した。そして、バーナーの内炎の先端をコードの下端から約20mmの位置に、30秒以内で燃焼するまで当て、バーナーを取り去った後に、燃焼の程度を目視にて確認した。ここで、バーナー炎は、内炎35mm、外炎130mmとした。バーナーを取り去ってから燃焼が継続することなく60秒以内で自己消炎したものを“合格”、60秒以上燃焼が継続するものを“不合格”とした。
(2)燃焼時有害ガス発生確認実験
光ファイバコード8の外部被覆層7から1000mgの試料を採り、JIS C 3666−2に準拠して測定を行った。ただし、pH及び導電率測定の代わりに、溶液中に含まれる陰イオンをイオンクロマトグラフにより分析した。ハロゲンイオンの合計が900ppm以下であるものを“なし”、900ppmを越えるものを“有り”とした。
(3)ブリード・潮解現象発生確認実験
実施例1における光ファイバコード8のブリード・潮解現象発生確認実験を実施した。実験及び判定方法は以下の通りである。作製した長さ200mmの光ファイバコード8を
室温で400ppmのNOガスに48時間暴露した後、温度60℃かつ湿度90%の恒温恒湿槽内で2時間放置した。そして、前記光ファイバコード8を取り出し、表面を目視観察し、表面に水滴が発生しているか否かを判断した。水滴が発生しなかったものを“なし”とし、発生したものを“有り”とした。
図3より、(1)JIS C3005傾斜燃焼テストで“合格”、(2)燃焼時有害ガス発生確認実験で“なし”かつ(3)ブリード・潮解現象発生確認実験で“なし”となっている例を総合判定の結果“○(すなわち合格)”、それ以外の例を“×(すなわち不合格)”とした。実施例1における光ファイバコード8は、(1)〜(3)より総合判定は○であり合格であった。
<実施例2>
図2に示すように、ポリマーアロイがポリフェニレンエーテルとスチレン系樹脂とポリアミド系樹脂からなり、そのポリマーアロイは、ポリフェニレンエーテルとしてPPO(GEプラスチックス製)を55重量部、スチレン系樹脂としてSEBS(クレイトン(商標)1651;シェル製)を10重量部、ポリアミド系樹脂としてナイロン12(商標)(UBESTA3035;宇部興産製)を35重量部配合され、ポリマーアロイの酸素指数を22.5、発熱量を25kJ/gとしたこと以外は、実施例1と同じ条件で光ファイバコード8を作製し、実施例1と同様の実験を行った。
実験の結果は、図3に示している。
<実施例3>
図2に示すように、ポリマーアロイがポリフェニレンエーテルとスチレン系樹脂からなり、そのポリマーアロイには、ポリフェニレンエーテルとしてPPO(GEプラスチックス製)を70重量部、スチレン系樹脂としてSEBS(クレイトン(商標)1651;シェル製)を20重量部、PS(GP−PS;A&M PS製)を10重量部、リン系難燃剤として縮合リン酸エステル(PX200;大八化学製)を15重量部配合され、ポリマーアロイの酸素指数を29.0、発熱量を22kJ/gとしたこと以外は、実施例1と同じ条件で光ファイバコード8を作製し、実施例1と同様の実験を行った。
実験の結果は、図3に示している。
<実施例4>
図2に示すように、ポリマーアロイがポリフェニレンエーテルとスチレン系樹脂とポリアミド系樹脂からなり、そのポリマーアロイには、ポリフェニレンエーテルとしてPPO(GEプラスチックス製)を55重量部、スチレン系樹脂としてSEBS(クレイトン(商標)1651;シェル製)を10重量部、ポリアミド系樹脂としてナイロン12(UBESTA3035;宇部興産製)を35重量部、窒素系難燃剤としてメラミンシアヌレート(MC640;日産化学製)を20重量部配合され、ポリマーアロイの酸素指数を27.5、発熱量を23kJ/gとしたこと以外は、実施例1と同じ条件で光ファイバコード8を作製し、実施例1と同様の実験を行った。
実験の結果は、図3に示している。
<比較例1>
図2に示すように、外部被覆がポリアミド系樹脂であるナイロン12からなり、酸素指数が21.5、発熱量が28.7kJ/gであること以外は、実施例1と同じ条件で光ファイバコードを作製し、実施例1と同様の実験を行った。
図3に示すように、比較例1における光ファイバコードではJIS C3005傾斜燃焼テストで“不合格”となった。
<比較例2>
図2に示すように、外部被覆が軟質PVCからなり、酸素指数が24.5、発熱量が33.2kJ/gであること以外は、実施例1と同じ条件で光ファイバコードを作製し、実施例1と同様の実験を行った。
図3に示すように、比較例2における光ファイバコードでは有害ガスであるHClの発生が確認された。また、ブリード・潮解現象の発生において“多少有り”と判定された。
<比較例3>
図2に示すように、外部被覆がポリオレフィンに金属水酸化物の水酸化マグネシウム(キスマ5A;協和化学製)を添加した混合物からなり、酸素指数が29.0、発熱量が35kJ/gであり、前記混合物にはEEA(A714;三井デュポン製)を100重量部、前記水酸化マグネシウムを100重量部配合したものを使用したこと以外は、実施例1と同じ条件で光ファイバコードを作製し、実施例1と同様の実験を行った。
図3に示すように、比較例3における光ファイバコードではブリード・潮解現象の発生において“有り”と判定された。
<比較例4>
図2に示すように、外部被覆が難燃剤を添加した熱可塑性ポリエステルゴム弾性体(ハイトレル;東レ製)からなり、酸素指数が22.6、発熱量が30.7kJ/gであること以外は、実施例1と同じ条件で光ファイバコードを作製し、実施例1と同様の実験を行った。
図3に示すように、比較例4における光ファイバコードではJIS C3005傾斜燃焼テストで“不合格”となった。
本発明の光ファイバコードは、光ファイバ心線の外周に設けた外部被覆層が、ポリフェニレンエーテルを含むポリマーアロイからなり、該ポリマーアロイの酸素指数が21以上、かつ発熱量が28kJ/g以下である。ハロゲン物質や金属水酸化物を含有せずに高い自己消炎能力を備えた難燃性を有し、有害ガスやブリード・潮解現象の発生もない。
本発明の一実施形態の光ファイバコードの断面図である。 実施例と比較例におけるポリマーの配合、酸素指数及び発熱量を示した図である。 実施例と比較例におけるJIS C3005傾斜燃焼テスト、燃焼時有害ガス発生確認実験、ブリード・潮解現象発生確認実験の各結果及び総合結果を示した図である。
符号の説明
1 光ファイバ
2 紫外線硬化性樹脂
3 熱可塑性樹脂
4 高抗張力繊維
5 光ファイバ素線
6 光ファイバ心線
7 外部被覆層
8 光ファイバコード

Claims (6)

  1. 光ファイバ心線の外周に、外部被覆層を備えた光ファイバコードであって、
    前記外部被覆層は、ポリフェニレンエーテルとしてポリフェニレンオキサイド(PPO)を70重量部、スチレン系樹脂としてスチレン−エチエン/ブチレン−スチレントリブロック共重合体(SEBS)を20重量部、ポリスチレン(PS)を10重量部配合してなるポリマーアロイからなり、該ポリマーアロイはハロゲン及び金属水酸化物を含まないことを特徴とする光ファイバコード。
  2. 光ファイバ心線の外周に、外部被覆層を備えた光ファイバコードであって、
    前記外部被覆層は、ポリフェニレンエーテルとしてポリフェニレンオキサイド(PPO)を55重量部、スチレン系樹脂としてスチレン−エチエン/ブチレン−スチレントリブロック共重合体(SEBS)を10重量部、ポリアミド系樹脂としてナイロン12(商標)を35重量部配合してなるポリマーアロイからなり、該ポリマーアロイはハロゲン及び金属水酸化物を含まないことを特徴とする光ファイバコード。
  3. 前記ポリマーアロイが、リン系難燃剤を添加されたものである、請求項1に記載の光ファイバコード。
  4. 前記ポリマーアロイが、窒素系難燃剤を添加されたものである、請求項2に記載の光ファイバコード。
  5. 前記光ファイバ心線と前記外部被覆層との間に、高抗張力繊維が縦添えされている請求
    項1乃至4のいずれかに記載の光ファイバコード。
  6. 前記光ファイバ心線の外径が0.4mmから0.9mmの範囲にあり、前記外部被覆層までの外径が1.0mmから3.0mmの範囲にある請求項1乃至5のいずれかに記載の光ファイバコード。
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