JP4533983B2 - 汚泥が堆積する河川干潟の親水性向上方法 - Google Patents

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Description

本発明は、河川における干潟を修復する技術に係り、特に河川修復の際に生じる浚渫した土、ヘドロ等の汚泥と石炭灰造粒物を混合した親水性の覆砂材を利用した汚泥が堆積する河川干潟の親水性向上方法に関する。
感潮河川域に発達する河川干潟では、河川上流のみならず海域からの潮汐により、海域から運搬される有機泥が遡上し、沈降する。干潟に有機泥が堆積すると、汚泥の流下は困難になり、更にヘドロ化が進行する。これにより、底質内部の水循環が阻害され栄養塩の蓄積、硫化物などの有害物質の堆積など、河川浄化能力が低下し、生物の生息環境が悪化する。更に、河川干潟における水辺の景観価値も低下する。
このような河川干潟の環境浄化対策としては、浚渫や大規模な覆砂が挙げられる。しかし、浚渫した泥の堆積が継続すること、またその浚渫した土の処分や散布した覆砂の流出などがあり、新たな堆積泥対策技術の確立が求められている。
例えば、河川干潟におけるヘドロ化対策には、干潟底泥の浚渫又は干潟表面への覆砂材料の散布が行われ、その覆砂材としてゼオライト、活性炭などの浄化材料を使用する技術が提案されている。本件出願人は、特許文献1の特願2005−369095「河口又は沿岸部における干潟を人工的に造成する人工干潟の造成方法」について既に特許出願している。この干潟の造成方法は、河口又は沿岸部における干潟を人工的に造成する人工干潟の造成方法であって、河口又は沿岸部における干潟造成区画内に浚渫土等の泥土を埋設して下段埋立土層を形成し、次に、前記下段埋立土層の上層に、石炭灰造粒物を敷設して石炭灰造粒物層を形成し、石炭灰造粒物層の上層に、更に泥土を埋設して上段埋立土層を形成し、かつ上段埋立土層に石炭灰造粒物を略柱状(浸透柱)に形成し、これを千鳥状又は格子状になるように複数本差し込み配置し、上段埋立土層の表面全体に、覆砂を所定の厚みになるように被せることを特徴とする方法である。
特願2005−369095
また、浚渫した底泥を有効に利用する技術としては、特許文献2の特開2003−268745公報「人工干潟及びその造成方法」に示すように、有機物混入材と、砂質材とを混合した造成材を使用して造成した人工干潟であり、造成材の化学的酸素要求量(COD)を乾燥重量1g当たり2〜15mgすることにより、土質や水質を浄化する効果及び生物生育効果に優れ、浚渫土、又は養殖事業若しくは食品製造過程で排出される不要物など有機物が混入した材料を有効に活用でき、更に外部から清潔な砂や砂質土を供給する必要がない人工干潟を造成するという技術が提案されている。
特開2003−268745公報
また、特許文献3の特開2004−49933「浚渫泥土の処理方法」に示すように、水底に堆積した泥土を浚渫し、次いで、浚渫された泥土を土砂分離し、次いで、土砂分離された泥土を遠心分離する一方、海、湖沼等の沿岸部水底に布製型枠を敷設し、該布製型枠内に前記遠心分離で生じた一次脱水ケーキを充填することにより、浚渫泥土を脱水処理するための用地や脱水ケーキを処分するための用地を確保する必要なしに浚渫泥土を処理して水質汚染の進行を阻止するとともに、そのときに生じた脱水ケーキを有効利用する技術が提案されている。
特開2004−49933公報
しかし、従来の干潟への覆砂材の散布は、干潟の表層のみを対象にした対策であり、抜本的な河川干潟の修復ではなかった。従来の覆砂材を散布しただけの河川干潟は、人が歩ける程度の固さにまで修復するものではなかった。また、大量に増える浚渫土の処分も年々困難になってきていた。
本発明の発明者は、河川干潟の修復の際に大量に生じる浚渫した土及び特許文献1の造成方法の実施において浸透柱を埋め込む際に掘削した底泥を有効に活用できることに着目した。例えば、この河川干潟を、船着場における階段状の構造物(雁木)に利用できるように修復することに着目した。岩場がある河川干潟では、修復することにより、引き潮になると潮だまりができるようなタイドプールを形成することに着目した。更に、土手の高い河川では、斜路を形成できることに着目した。
特許文献2の技術は、有機物混入材と砂質材を混合した造成材であり、土質や水質を浄化する効果及び生物生育効果に優れた人工干潟である。しかし、河川干潟の修復の際に大量に生じる浚渫した土及び浸透柱を埋め込む際に掘削した底泥を有効に利用するものではなかった。
上記特許文献3の技術は、港湾浚渫泥の脱水ケーキをマット状造成物として使用するものであるが、人工造成した干潟では水質と泥質を効率良く修復することができないという問題があった。
本発明は、かかる問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、河川干潟の修復の際に生じる浚渫した土又は浸透柱用に掘削した底泥を覆砂材に利用することで、廃棄物を有効利用して干潟の親水性を向上させ、同時にその改修した干潟を歩ける程度の固さにまで修復することができる汚泥が堆積する河川干潟の親水性向上方法を提供することにある。
本発明の修復方法は、河川(rs)において汚泥が堆積する干潟(rf)を修復する河川干潟の親水性向上方法であって、河川(rs)における地下砂層と表層との間に河川水の流れを形成し、河床(rb)における堆積泥中に酸素を供給するために、有機泥が堆積した該河床(rb)と干潟(rf)に、石炭灰造粒物からなる浸透柱(1)を貫入し、前記浸透柱(1)を貫入する際の作業現場において、その貫入穴(3)を開けるときに掘削した掘削土、河床(rb)を浚渫したヘドロを、石炭灰造粒物に混合して親水性土構造材を生成し、これを覆砂材(2)とし、該覆砂材(2)を、前記浸透柱(1)を貫入した干潟(rf)上に敷き詰める、ことを特徴とする。
前記浸透柱(1)に、加圧流動床複合発電方式の石炭火力発電所から発生する石炭灰を、加水、加圧成型したものを用いることにより、該浸透柱(1)に含有するカルシウムと、河川干潟(rf)の有機泥に含まれるリンとを反応させ安定した水酸化アパタイトを生成し固定化することが好ましい。
前記覆砂材(2)に、砂を混合したものを用いることが好ましい。
本発明の親水性向上方法では、石炭灰造粒物に、河川(rs)、干潟(rf)の修復の際に生じる浸透柱(1)用に掘削した掘削土又は浚渫したヘドロを混合して親水性土構造材を生成し、これを覆砂材(2)として、多数の浸透柱(1)を貫入した干潟(rf)に、敷き詰めることで、干潟(rf)の排水性を向上し、リンの吸着特性を向上させること
ができる。例えば、ヘドロ化した干潟(rf)を人が歩ける程度の固さに修復することができる。
浸透柱(1)、親水性覆砂材(2)に混合した石炭灰造粒物は、リンの固定化能力を有することから泥質の修復を図ることができるばかりでなく、泥土に含まれるリンの固定化により水中へのリンの溶出を抑制し、水質の修復を図る機能を有する。
特に、河川(rs)を修復している作業現場において、発生した掘削土又は浚渫したヘドロを石炭灰造粒物に混合して覆砂材(2)を生成しているので、建設廃棄物の発生量を低減し、干潟(rf)を迅速に修復することができる。
本発明の親水性向上方法を実施することにより、河川(rs)の親水性を向上させることができ、河川(rs)における水質・底質改善といった水際環境の整備になる。また、干潟(rf)を人が歩ける程度の固さに修復することにより、河岸の散策道(遊歩道)は人と水際を結び付けることができる。例えば、水上タクシーが従来満潮時のみ乗船可能であった河川(rs)においても、修復した干潟(rf)では水上タクシーの干潮時の乗船揚としても活用することができる。
の親水性土構造材(親水性覆砂材(2))は、その親水性を向上させる主材料を、加圧流動床複合発電方式の石炭火力発電所から発生する石炭灰(PFBC灰)といった産業廃棄物である石炭灰を有効活用したものであり、この材料の使用は環境負荷の低減に繋がる。
本発明の汚泥が堆積する河川干潟の親水性向上方法は、河川干潟の修復の際に生じる浚渫した、ヘドロ又は浸透柱用に掘削した底泥(掘削土)に石炭灰造粒物を混合して親水性土構造材を生成し、これを覆砂材として河床、干潟に敷き詰めて河川干潟の親水性を向上させる方法である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施例1の汚泥が堆積する河川干潟の親水性向上方法を説明する概略断面図である。図2は実施例1の汚泥が堆積する河川干潟の親水性向上方法を説明する概略平面図である。図3は実施例1の汚泥が堆積する河川干潟の親水性向上方法を示すフロー図である。
本発明の実施例1の汚泥が堆積する河川干潟の親水性向上方法では、先ず有機泥が堆積した河床rbと干潟rfに、石炭灰造粒物からなる浸透柱1を多数本貫入し、この浸透柱1を貫入する際の作業現場において、その貫入穴3を開けるときに掘削した掘削土を、石炭灰造粒物に混合して親水性土構造材を生成し、これを覆砂材2として干潟rfに敷き詰める。
浸透柱1は、例えば加圧流動床複合発電方式の石炭火力発電所から発生する石炭灰(PFBC灰)を、加水、加圧成型したものを用いる。この浸透柱1に含有するカルシウムは、河川rsの河床rb又は干潟rfの有機泥に含まれるリンと反応し、安定した水酸化アパタイトを生成し固定化する機能を有する。これにより泥質・水質を修復し、河川干潟の親水性を向上させることができる。
この浸透柱1は、図2に示すように、干潟rfに千鳥状又は格子状に、所定間隔をあけて複数本貫入配置する。潮の干満、潮流及び波に伴う水圧変動で、浸透柱1を介して河川rs又は干潟rfにおける地下砂層と表層との間に河川水の流れを形成し、河床rb、干潟rfにおける堆積泥中に酸素を供給することができる。そこで、泥土に酸素を供給して
生物の生息に好ましい環境へ改質することができる。
実施例1の汚泥が堆積する河川干潟の親水性向上方法では、浸透柱1を貫入するための作業現場において、その貫入穴3を開けるときに掘削した掘削土を、石炭灰造粒物に混合して覆砂材2を生成する。このように、河川修復している作業現場において、発生した掘削土を石炭灰造粒物に混合して親水性土構造材を生成し、これを覆砂材2として使用することにより、建設廃棄物の発生量を低減し、干潟rfを迅速に修復することができる。
この河川修復している作業現場において生成した親水性土構造材(覆砂材2)を、干潟rf、河床rbに所定の厚みになるように敷き詰める。この覆砂材2は、図1、図2に示すように、低水位より高い位置に敷き詰める。本発明では水質の改善のみを目標にしていないので、覆砂材2の上に人が立って歩行できる程度の固さが必要である。この覆砂材2には、更に砂を混合して用いることが好ましい。
このように混合した親水性覆砂材2を干潟rfに敷き詰めることで、干潟rfの排水性を向上し、リンの吸着特性を向上させることができる。例えば、ヘドロ化した干潟rfを人が歩ける程度の固さに修復することができる。石炭灰造粒物が、リンの固定化能力を有することから泥質の修復が図られるばかりでなく、泥土に含まれるリンの固定化により水中へのリンの溶出が抑制でき、水質の修復を図ることができる。
このように修復した河川干潟は、船着場における階段状の構造物、即ち雁木として利用できるまでになる。この雁木は、岸壁と違って、潮の満ち干や河川の流量変化による水面の上下にかかわらず昇降や荷役ができるようになる。
岩場がある河川干潟rfでは、引き潮になると潮だまりができるタイドプールを形成することができ、このタイドプールにおいては、川遊びや川の生物を観察ができるようになる。また、土手の高い河川の干潟rfを修復して、斜路を形成し、この斜路では更に自動車、自転車の走行を可能にする。
本発明の親水性向上方法を実施することにより、河川rsの親水性を向上でき、河川rsにおける水質・底質改善といった水際環境の整備になる。また、河岸の散策道は人と水際を結び付けるものである。例えば、水上タクシーが従来満潮時のみ乗船可能であった河川においても、修復した干潟rfでは水上タクシーの干潮時の乗船揚としても活用することができる。
本発明の親水性土構造材は、カニ等の生物の生息を制限せず汚泥の堆積した干潟であっても、歩ける程度の固さにまで改善するために、河川rsの洪水等の緊急時には崩壊・掃流するテンポラリーとして利用することができる。
本発明の親水性土構造材は、河川rsにおける遊歩道、テラス又はタイドプール等の施工材料としても積極的に利用することができる。
本発明の親水性土構造材(覆砂材2)は、上述したように、浸透柱1と共に用いることで、河川rsの環境修復効果と親水性の向上を図れる。その結果、水辺の遊び場、水上交通の起点、水辺のカフェ整備などが可能になり、水辺の多目的利用による地域振興も向上させることができる。親水性土構造材は、多様な水辺空間に併せて、硬軟併せ持つ材料であり、必要であれば洪水等の緊急時には崩壊・掃流されて自然の堆砂に戻るものである。この親水性土構造材を用いた親水性向上方法は使用する場所、用途に合わせた所要強度と構造形態とする。また、河川rsにおける人と川の動線の関係及び景観に配慮し、適所に遊歩道、テラス、タイドプール等を設置することで、各地点毎に異なる環境面、経済面と
いった河川環境条件に対応した最適な環境修復工を可能にする。
図4は実施例2の汚泥が堆積する河川干潟の親水性向上方法を示すフロー図である。
実施例2の汚泥が堆積する河川干潟の親水性向上方法では、基本的には実施例1の親水性向上方法と同様であるが、親水性土構造材(覆砂材2)を生成する際に河川浄化の際に浚渫したヘドロを、石炭灰造粒物に混合することに特徴を有する。浸透柱の掘削土量では意図する親水性土構造の所定量が不足する場合に、河床rb等を浚渫したヘドロも活用できる親水性向上方法である。こうして、浸透柱1と併せて、石炭灰造粒物にヘドロを混合した親水性覆砂材2を干潟rfに敷き詰めることで、干潟rfと河床rbの排水性を向上し、リンの吸着特性を向上させることができる。
このように、本発明の汚泥が堆積する河川干潟の親水性向上方法では、使わなければ環境負荷となる掘削土、浚渫した又はヘドロといった材料を有効活用するものである。
更に、本発明の汚泥が堆積する河川干潟の親水性向上方法により、水上交通等の新しい事業の展開やシジミ、アサリ等の有用二枚貝の生息量増大により、河道の漁業価値の飛躍的な向上等が期待できる。また、この汚泥が堆積する河川干潟の親水性向上方法により直接的な経済効果は限定されるが、水環境の修復による二次的な経済効果が極めて大きい。
図5は本発明の汚泥が堆積する河川干潟の親水性向上方法を実施した河川を示す平面図である。
本発明の汚泥が堆積する河川干潟の親水性向上方法を、実際に河川rsにおいて実施する状況を説明する。図示例の干潟rfは、長さ110m、幅8mの範囲に、浸透柱1の施工範囲は880m、浸透柱1の施工本数は370本であった。また、本発明の覆砂材2の敷設範囲は400mであった。施工方法は、円柱半割バケット式掘削工法を利用した。作業台船4と材料台船5による河川内施工により施工した。なお図示例の符号bは橋である。
浸透柱1又は親水性覆砂材2に混合する石炭灰造粒物の物理的持性は、表1に示すように、一般的な川砂の物理持性値(密度、内部摩擦角、透水係数)とほぼ同等な値を有している。また、密度が一般的な砂の密度に比べ、小さいのは造粒物を構成する石炭灰硬化体の内部に多くの空隙が存在するためであり、これが干潟rfの有機泥を浄化する好気性微生物群に対して、良好な生息環境を付与する働きをしている。
上述したように石炭灰造粒物を構成する石炭灰(PFBC灰)にはカルシウムが豊富に含まれており、このカルシウムと干潟rfの有機泥に含まれかつ、水域の汚濁負荷源の主要構成要素であるリンとが反応して安定した水酸化アパタイト生成し固定化する作用がある。このような化学的な持性からも、石炭灰造粒物は水域の水質修復に関与するものであるといえる。
Figure 0004533983
各施工段階での主な施工内容は、図3に示すフロー図のように、先ず、「準備工」として、作業台船4の儀装および回航と諸手続き関係の対応がある。
次に、「浸透柱設置工」として、浸透柱1の施工の位置出し、浸透柱1の施工位置における転石の撤去、浸透柱1の敷設専用掘削機による掘削、石炭灰造粒物の袋詰め、貫入穴3への浸透柱1の投入がある。
「覆砂工」として、掘削土、石炭灰造粒物および川砂を混合した覆砂材2の現地製造、覆砂材2の所定の範囲に所定の厚さで敷設と人力による覆砂本均しがある。
最後に、出来形検査・竣工等として、浸透柱1の本数、直径、深さの確認、覆砂材2の厚さ、敷設範囲の確認、作業台船4の儀装解体と回航がある。
更に、河川干潟の修復の効果を確認するために、この環境修復工設置前後の干潟の泥質や生物相の確認を行う。
[調査時期]
河川干潟現況調査の時期は、河川環境が最も悪化する夏季に実施するのが望ましい。また、環境修復工設置後の効果確認の時期は現況調査時期と同時期に実施する。
[調査位置]
河川干潟現況調査位置は環境修復工設置エリア近傍の干潟rfおよび河川rsの水位・水温等を計測するため、みおすじ位置とする。環境修復工エリアでは親水性の覆砂材2が有る場所と無い場所を調査位置とする。
[モニタリングの方法と内容]
環境修復工の実施前に行うモニタリング計測内容を表2に示すように、環境修復工を施す河川rsの干潟rfおよび河川水の現況把握を行うため、河川流水部の水位、水温および塩分、周辺干潟rfの底質調査および生物調査を行う。また、併せて、河川干潟に堆積する浮遊物質を調査するため、トラップ調査を行う。調査箇所は1箇所とする。
Figure 0004533983
、環境修復エリアにおいては上述したように、覆砂材2が有る場所と無い場所の2箇所について計測を行う。表3に環境修復エリア内における調査内容を示す。浸透柱1の内部に水位、DO、塩分および水温の各センサーを設置し、浸透柱1の設置に伴い浸透柱1の内部に発生する水流による各計測項目に対する影響を連続的(3ケ月間)に観測する。覆砂材2上では、地盤支持力と土色について観察する。
浸透柱1の廻りについては、浸透柱1の内部に発生する水流に伴い周辺の泥層に浸透流が生起される結果、影響を受けると想定される泥質の物理・化学的な持性値について計測する。また、併せて、現況調査の環合と同様に河川rsの干潟rfに堆積する浮遊物質調査するためトラップ調査を行い、環境修復工有無の相違による浮遊物質の変化を把握する。
なお、比較対象として、同時期の現況調査も併せて実施する。
Figure 0004533983
なお、本発明は、河川干潟rfの修復の際に生じる浚渫した、ヘドロ又は浸透柱1用に掘削した底泥を覆砂材2に利用することで、廃棄物を有効利用して干潟rfの親水性を向上し、同時にその改修した干潟rfを歩ける程度の固さにまで修復することができれば、上述した発明の実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できることは勿論である。
以上説明したように、本発明の汚泥が堆積する河川干潟の親水性向上方法によれば、干潟を修復する干潟造成事業にも利用することができる。
実施例1の汚泥が堆積する河川干潟の親水性向上方法を説明する概略断面図である。 実施例1の汚泥が堆積する河川干潟の親水性向上方法を説明する概略平面図である。 実施例1の汚泥が堆積する河川干潟の親水性向上方法を示すフロー図である。 実施例2の汚泥が堆積する河川干潟の親水性向上方法を示すフロー図である。 本発明の汚泥が堆積する河川干潟の親水性向上方法を実施した河川を示す平面図である。
1 浸透柱
2 覆砂材(親水性土構造材)
3 貫入穴
4 作業台船
5 材料台船
rs 河川
rb 河床
rf 干潟
b 橋

Claims (3)

  1. 河川(rs)において汚泥が堆積する干潟(rf)を修復する河川干潟の親水性向上方法であって、
    河川(rs)における地下砂層と表層との間に河川水の流れを形成し、河床(rb)における堆積泥中に酸素を供給するために、有機泥が堆積した該河床(rb)と干潟(rf)に、石炭灰造粒物からなる浸透柱(1)を貫入し、
    前記浸透柱(1)を貫入する際の作業現場において、その貫入穴(3)を開けるときに掘削した掘削土、河床(rb)を浚渫したヘドロを、石炭灰造粒物に混合して親水性土構造材を生成し、これを覆砂材(2)とし、
    該覆砂材(2)を、前記浸透柱(1)を貫入した干潟(rf)上に敷き詰める、ことを特徴とする汚泥が堆積する河川干潟の親水性向上方法。
  2. 前記浸透柱(1)に、加圧流動床複合発電方式の石炭火力発電所から発生する石炭灰を、加水、加圧成型したものを用いることにより、
    該浸透柱(1)に含有するカルシウムと、河川干潟(rf)の有機泥に含まれるリンとを反応させ安定した水酸化アパタイトを生成し固定化する、ことを特徴とする請求項1の汚泥が堆積する河川干潟の親水性向上方法。
  3. 前記覆砂材(2)に、砂を混合したものを用いる、ことを特徴とする請求項の汚泥が堆積する河川干潟の親水性向上方法。
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