JP4533971B2 - インラインでの後改質を伴う反応性ポリマーの連続的製造方法ならびにその生成物 - Google Patents

インラインでの後改質を伴う反応性ポリマーの連続的製造方法ならびにその生成物 Download PDF

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Description

【0001】
(発明の分野)
本発明は、反応性ポリマーを製造するための連続プロセス、このプロセスにより製造された反応性ポリマー、新規の反応性ポリマー、本発明の反応性ポリマーを含有し、本発明のプロセスにより製造された塗料および接着剤に関する。
【0002】
(発明の背景)
様々なタイプの反応性ポリマーが開発されており、当該技術分野で知られている。これらの反応性ポリマーは、いくつかのよく知られている方法によって製造されている。これらの方法は通常、反応性ポリマーを連続する一連のステップで製造することを必要とする。Iwaseらに付与された米国特許第3974303号は、特異的な適用方法で使用される反応性ポリマーを論じており、一般的に、2つの別々のバッチでこのようなポリマーを製造する方法を教示している。
代表的な方法論では、引き続く変性反応で反応して、反応性ポリマーをもたらしうる反応性官能基を有する第1のポリマー生成物を製造する。第1のポリマー生成物は通常、連続的、バッチまたは半バッチ・プロセスで製造される。引き続く変性反応は通常、第1のポリマー生成物の反応性官能基と反応して反応性ポリマーをもたらしうる官能基を有する反応物との付加または縮合反応である。Lewisらに付与された米国特許第4064161号;Lewisらに付与された同第4208313号;Sekoらに付与された同第4845012号;Kempterらに付与された同第5484850号、さらにWO9109888号およびWO9325596号は、バッチ・プロセスを介して反応性ポリマーを製造することを論じている。
【0003】
Emmonsに付与された米国特許第3919146号;Novakらに付与された同第4233362号;Antonelliらに付与された同第4242243号;Tobiasに付与された同第4303565号およびAntonelliらに付与されたRE31309号は、不飽和ポリマーを論じていて、その際、そのバックボーンは、フリー・ラジカル機構により生じており、側鎖は、不飽和脂肪酸誘導体であり、長時間のバッチおよび半バッチ・プロセス時間が費やされる。これらのポリマーでの反応経路は、1)ヒドロキシル官能性バックボーンと脂肪酸との反応、2)カルボン酸官能性バックボーンとエポキシ脂肪酸との反応または3)カルボン酸官能性バックボーンとヒドロキシエチル脂肪酸アミンとの反応を含む。
第1のポリマー生成物を製造した後に、後続の物質で変性反応させて、反応性ポリマーを生じさせることができるように第1のポリマー生成物を用意するために、数多くの処理ステップが通常は必要とされる。これらのステップには、第1のポリマー生成物の冷却、溶解、フレーク化、粉砕または、そうでなければ回収/ハンドリング/処理が含まれ、その後に、後続の変性を行って、反応性ポリマーにすることができる。
【0004】
前記の困難さにより、大抵の反応性ポリマーは、フリー・ラジカル機構ではなく、縮合機構により製造される。例えば、従来技術は、数多くの不飽和ポリエステルおよびウレタン・ポリマーの例を開示しており、その際、反応性改質剤が、主鎖ステップ重合の間またはその後に加えられる。
さらに、アニオン重合に関するいくつかの特許が存在する。非常に僅かな先行技術しか、フリー・ラジカル機構を伴う主鎖ポリマーの製造を教示していない。これらの先行技術のプロセスは、最終反応性ポリマーを製造するための中間ポリマーの回収を伴う、比較的長い2つのステップを必要とする。さらに、このような先行技術の方法論は、バッチ処理方法を教示している。単一プロセスを使用する経済的な利点はよく知られている。Blumに付与された米国特許第5558911号は、完成粉末塗料を製造するためには、連続して反応器および押出し機を使用することによる単一の連続プロセスが好ましいと教示している。しかしながら、この参考文献は、不飽和ポリマーを製造するためにこのようなレイアウトを使用することは教示または示唆していない。後続の変性(改質)の前に、第1のポリマー生成物を付加的にハンドリング/回収/処理することが必要とされることにより、反応性ポリマーを製造するための経費および/または困難が高まる。簡単かつ費用対効果の大きい方法により反応性ポリマーを製造する必要性がまだ残されている。
【0005】
(発明の概要)
本発明は、簡単かつ費用対効果の大きい方法で反応性ポリマーを有利に製造することができる、反応性ポリマーを製造するための連続重合プロセスに関する。このプロセスは、第1の反応帯域に少なくとも1種の官能性モノマーを連続的に供給し、モノマーを重合して、少なくとも1個の官能基を有する第1のポリマー生成物を生じさせることからなる。次いで、この第1の重合生成物を、第2の反応帯域に連続的に直接、第1のポリマー生成物の官能基に対して相補的な官能基を有する少なくとも1種の改質剤反応物と共に供給する。第2のポリマー生成物が反応性ポリマーであるように、改質剤反応物の少なくとも一部が、第1のポリマー生成物の官能基の少なくとも1個と反応して、改質剤反応物の少なくとも一部が取り込まれている第2のポリマー生成物を生じる。
本発明の一態様では、フリー・ラジカル機構を、第1のポリマー生成物を製造するために利用する。フリー・ラジカル機構により有利に、第1のポリマー生成物を製造するための迅速で経済的なルートがもたらされ、これは特に、連続操作へとつながる。
本発明の他の態様では、第2の反応帯域は溶剤を含まない。
【0006】
本発明のさらに他の態様では、官能性モノマーまたは改質剤反応物の少なくとも1種は、アクリル・モノマーである。
さらに本発明は、本発明のプロセスにより製造された反応性ポリマーに関する。
本発明の他の特徴は、1種またはそれ以上の本発明の反応性ポリマーを含有する感圧ラベル接着剤である。
本発明のさらに他の特徴は、1種またはそれ以上の本発明の反応性ポリマーを含有する低温硬化性粉体塗料である。
本発明のさらに他の特徴は、独特の反応性ポリマーを製造することである。独特の反応性ポリマーの1種は本質的に、不飽和無水物、α−オレフィンおよび場合によってスチレンのフリー・ラジカル重合により製造される第1ポリマー生成物と、このポリマー生成物に結合している不飽和側鎖とからなり、平均官能性は1側鎖当たり二重結合2個よりも多い。
【0007】
本発明のさらに他の特徴は、主に、不飽和無水物、αオレフィンおよびアクリレートをフリー・ラジカル重合することにより製造された第1のポリマー生成物ならびに第1のポリマー生成物に結合している不飽和側鎖とからなる独特の反応性ポリマーである。アクリレートが、第1のポリマー生成物の50重量%より多くを占めている。反応性ポリマーの平均官能性は、1側鎖当たり二重結合2個よりも多い。
本発明の他の態様は、フリー・ラジカル重合により製造された第1のポリマー生成物から本質的になるフリー・ラジカル架橋しうる不飽和反応性ポリマーであり、その際、この第1のポリマー生成物は、不飽和側鎖と結合している。第1のポリマー生成物は、1種またはそれ以上のスチレン系モノマー少なくとも約55重量%を含有する。反応性ポリマーの平均官能性は、1側鎖当たり二重結合2個より多い。
【0008】
さらに他の態様は、第1のポリマー生成物および第1のポリマー生成物に結合している側鎖から本質的になる反応性ポリマーであり、該側鎖は、不飽和反応性ポリマー中の不飽和量が、不飽和基1モル当たり2000グラムを上回るような不飽和基を含有する。側鎖は、アクリル、メタクリルおよびアリル官能基からなる群から選択される。これらの新規のポリマーは、最終使用用途で、容易に処理することができ、慣用のポリマーよりも短い硬化時間および/または少ない触媒を必要とする。
本発明の他の態様は、内部二重結合を有する側鎖と結合している第1のポリマー生成物から本質的になる反応性ポリマーである。第1のポリマー生成物は、カルボン酸および無水物からなる群から選択される官能基を有する。側鎖は、第1のポリマー生成物上の官能基と改質剤反応物上の1級または2級ヒドロキシル基との反応により、第1のポリマー生成物に付加されている。改質剤反応物は、モノグリセリドおよびジグリセリドからなる群から選択される。
【0009】
本発明の他の特徴は、主に、第1のポリマー生成物とそれに結合している側鎖とからなる反応性ポリマーである。第1のポリマー生成物は、エステルおよびヒドロキシルからなる群から選択される官能基を有する。この側鎖は、第1のポリマー生成物およびグリセリド上の官能基のエステル交換反応により加えられている。
本発明のさらに他の目的、特徴および利点は、請求項に関連する以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
本発明の好ましい具体例としての実施形態をこの後、添付の図面に関連して説明するが、その際、同じ数字は、同じ要素を示している。
【0010】
(発明の詳細な説明)
本出願では、以下の用語を一貫して使用し、これらは、次のように定義される:
アクリル・モノマー−アクリル酸、メタクリル酸、アクリレートまたはメタクリレート・モノマーまたはこれらの誘導体。
直接供給する(される)−第2の反応帯域へと移動させる前に第1のポリマー生成物を変性、例えば冷却、粉砕、フレーク化、溶解、単離またはその他の処理をすることなしに、第1のポリマー生成物を第1の反応帯域から第2の反応帯域へと移す。特に反対のことが記載されていない限り、第2の反応帯域に装入する前に、第1のポリマー生成物を蒸発除去(devolatization)に掛ける。
官能性モノマー−モノマーの重合の後に、改質剤反応物と反応しうる反応性官能基を有するモノマー。
改質剤反応物−官能性モノマーの反応性官能基と反応しうる1種またはそれ以上の官能基を有する変性剤化合物。
反応性ポリマー−使用者が制御する方法で、熱、UV、化学薬品または他の特異的調節剤を使用して、さらに反応させうる反応基を有するポリマー。
反応帯域−温度、供給、混合および/または他の条件を個々に制御することができる反応器またはその一部。
溶剤−重合の間にモノマーまたは反応物と反応しない不活性な液体。
【0011】
本発明は、反応性ポリマーを製造するための新規の連続重合プロセスに関する。このプロセスは、第1の反応帯域に少なくとも1種の官能性モノマーを連続的に供給し、モノマーを重合させるのに有効な時間、有効な温度を第1の反応帯域中で維持して、少なくとも1個の官能基を有する第1のポリマー生成物を生じさせることからなる。次いで、第1のポリマー生成物を連続的に直接、第1のポリマー生成物の官能基に対して相補的な官能基を有する少なくとも1種の改質剤反応物と共に、第2の反応帯域に供給する。改質剤反応物の少なくとも一部が、第1のポリマー生成物の官能基のうちの少なくとも1個と反応するように、有効な時間にわたって有効な温度を第2の反応帯域中で維持して、第2のポリマー生成物が反応性ポリマーであるように、改質剤反応物の少なくとも一部が取り込まれている第2のポリマー生成物を生じさせる。反応性ポリマーは、不飽和結合または反応性官能基などの反応基を含有してよい。次いで、これらの反応性ポリマーを後で、制御された方法で反応させる。
反応性ポリマーにするための後続の改質前に、第1ステップから生じた第1のポリマー生成物を、任意選択で行う蒸発除去を除く何らかの手段で処理する必要なしに、反応性ポリマーを製造するための2ステップ・プロセスを行うことができることが、意外にも予期せず発見された。これは、その後で反応性ポリマーを形成するためにポリマー生成物を改質することができる前に、該第1のポリマー生成物の高価で、時間のかかる処理、ハンドリング、回収および/または単離を必要とする当技術分野で長い間懸案だった問題を解決する。
【0012】
さらに、意外にも予期せず、本発明者らは、第1のポリマー生成物の変性を、溶剤の不在下に行うことができることを発見した。このことにより有利に、反応性ポリマーのより経費的に安い製造が可能である。
ここで記載される全ての範囲には、その範囲限界を含む全ての組合せおよび副次的組合せの全てが含まれる;したがって、「約15%から約60%」の範囲には、約15%から約45%、約30%から約47%などの範囲が含まれるであろう。「85%まで」の範囲には、80%まで、50%まで、24%までなどが含まれるであろう。
【0013】
本発明によれば、1種またはそれ以上の官能性モノマーを、第1の反応帯域に連続的に装入する。これらの官能性モノマーは、オレフィン系またはビニル二重結合および反応性官能基を有する任意の適切なモノマーであってよい。反応性官能基は好ましくは、第1の反応帯域での重合条件下で不活性である。しかしながら、このプロセスでは、官能性モノマー上の官能基または第1のポリマー生成物上の官能基のうちのいくつかと反応しうる成分を加えることが可能である。例えば、イソプロパノールなどの物質が、第1のポリマー生成物を調製する第1の反応帯域に存在してもよい。当技術分野の専門家には理解されるように、このような物質は、第1のポリマー生成物上の全ての官能基と反応するには十分な量ではない量で存在する。
【0014】
適切な官能性モノマーには、これらに限らないが、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、アクリレート、メタクリレート、ジアクリレート、ジメタクリレート、および他のこのようなモノマーおよびモノマーの組合せが含まれる。好ましい例には、これらに限らないが、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸エチル、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸イソブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ブチル、二アクリル酸エチレングリコール、二メタクリル酸エチレングリコール、二アクリル酸1,6−ヘキサンジオール、メタクリル酸1−ブチルアミノエチル、メタクリル酸2−クロロエチル、メタクリル酸2−エトキシエチル、メタクリル酸2−エチルブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2−メトキシブチル、メタクリル酸2−n−ブトキシエチル、メタクリル酸2−ニトロ−2−メチルプロピル、メタクリル酸2−フェノキシエチル、メタクリル酸2−フェニルエチル、メタクリル酸2−スルホエチル、メタクリル酸3−メトキシブチル、メタクリル酸アリル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸ブチルアミノエチル、メタクリル酸シンナミル、メタクリル酸クロチル、メタクリル酸シクロペンチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸フルフリル、メタクリル酸ヘキサフルオロイソプロピル、メタクリル酸イソアミル、メタクリル酸イソブチル、アクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソプロピル、2−シアノアクリル酸メチル、アクリル酸メチル、α−クロロアクリル酸メチル、メタクリル酸n−アミル、メタクリル酸n−ブチル、アクリル酸n−デシル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸N,N−ジエチルアミノエチル、メタクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、メタクリル酸n−オクチル、アクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸s−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸テトラヒドロフルフリル、メタクリル酸テトラヒドロピリル、メタクリル酸トリフルオロエチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシ−プロピル、アクリル酸2−ヒドロキシ−ブチル、アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、メタクリル酸2−ヒドロキシメチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、およびメタクリル酸5,6−ジヒドロキシヘキシルが含まれる。
【0015】
官能性モノマーは、カルボン酸、ヒドロキシル、もしくはエステル官能基の代わりに、またはそれに加えて、無水物、ケトン、アルデヒド、エポキシ、アミド、アミン、またはイソシアネートを含有してもよい。無水物を含有する官能性モノマーの例には、これらに限らないが、無水マレイン酸、無水イタコン酸および無水シトラコン酸が含まれる。ケトンおよびアルデヒドを含有する官能性モノマーの例には、これらに限らないが、メタクロレイン、メチルビニルケトンおよびアクロレインが含まれる。プロセスで使用するための、エポキシを含有するラジカル重合可能なモノマーの例には、これらに限らないが、メタクリル酸グリシジル、アクリル酸グリシジル、および4−ビニル−1−シクロヘキセン1,2エポキシドが含まれる。縮合反応性官能基を含む、さらに他のラジカル重合可能なモノマーには、アクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、メタクリロニトリル、メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N,N−ジエチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、およびN−フェニルメタクリルアミドなどのアミドが含まれる。アミンを含有するラジカル重合可能なモノマーの例には、これらに限らないが、アクリル酸2−(ジエチルアミノ)エチル、アクリル酸2−(ジメチルアミノ)エチル、アクリル酸2−(ジメチルアミノ)プロピル、メタクリル酸2−(ジエチルアミノ)エチル、メタクリル酸2−(ジメチルアミノ)エチル、アクリル酸2−(ジメチルアミノ)プロピルが含まれる。イソシアネートを含有するモノマーの例には、これらに限らないが、イソシアン酸3−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジル、およびメタクリル酸2−イソシアナトエチルが含まれる。
【0016】
第1のポリマー生成物は場合によって、官能基は含有しないが、フリー・ラジカル重合しうる1種またはそれ以上のモノマーを含んでよく、これらに限らないが、ジエン、ビニルまたはスチレン系モノマーが含まれる。存在する場合には、これらのモノマーを、他の官能性モノマーと共に、全モノマー供給物の重量に対して99重量%までの量で供給する。本発明で使用するためのスチレン系モノマーには、これらに限らないが、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、o−クロロスチレン、ビニルピリジンおよびこれらの種類の混合物が含まれる。本プロセスで使用される好ましいスチレン系モノマーには、スチレンおよびα−メチル−スチレンが含まれる。本プロセスに適したビニル・モノマーには、酢酸ビニルおよび、VeovaQ(Shell Chemical)などのその誘導体、塩化ビニル、これらに限らないがC4〜C28αオレフィンを含むオレフィン(Chevron ChemicalからのGulftene Lineを含む)が含まれる。一実施形態では、ビニル・モノマーには、1−デセンが含まれる。
【0017】
一実施形態では、第1の反応帯域へのモノマー供給物は、約15重量%から約70重量%、好ましくは約30重量%から約60重量%のエチレン系不飽和無水物、好ましくは無水マレイン酸を含有し、生じる第1のポリマー生成物が約50%未満重合しているアクリル・モノマーであるように、残りのモノマー供給物は、α−オレフィン、スチレン系モノマーおよび他のエチレン系不飽和モノマーおよび場合によって溶剤および開始剤を含有する。第2の反応帯域への改質剤反応物供給物は、アクリル酸グリシジル(GA)、メタクリル酸グリシジル(GMA)、アクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEA)、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEMA)、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル(HPMA)、不飽和脂肪族アルコール、アリルヒドロキシル化合物またはこれらの組合せである。GMAまたはHEAを、一実施形態では使用する。改質剤は、第2の反応帯域への供給物に対して約5重量%から約50重量%、好ましくは約15重量%から約35重量%である。
【0018】
他の実施形態では、第1の反応帯域へのモノマー供給物は、約15重量%から約70重量%、好ましくは約30重量%から約60重量%のエチレン系不飽和無水物、好ましくは無水マレイン酸を含有し、残りのモノマー供給物は、α−オレフィンおよび場合によって、溶剤および開始剤を含有する。生じた第1のポリマー生成物は、重合しているアクリル・モノマーは含有しない。第2の反応帯域への改質剤反応物供給物は、GMA、HEA、HEMA、HPMA、不飽和脂肪族アルコール、アリルヒドロキシル化合物またはこれらの組合せである。一実施形態では、GMAまたはHEAを使用する。改質剤は、第2の反応帯域への供給物に対して約5重量%から約50重量%、好ましくは約15重量%から約35重量%である。
他の実施形態では、第1の反応帯域へのモノマー供給物は、無水マレイン酸(MAH)約30重量%から約70重量%、好ましくは約40重量%から約60重量%を含有し、残りのモノマー供給物は、C8からC28α−オレフィン、および場合によって、溶剤および開始剤である。第2の反応帯域への改質剤反応物供給物は、GMA、HEA、HEMA、HPMA、またはこれらのモノマーの組合せである。一実施形態では、GMAまたはHEAを使用する。改質剤反応物の量は、第2の反応帯域への供給物に対して約5重量%から約50重量%、好ましくは約15重量%から約35重量%である。
【0019】
他の実施形態では、第1の反応帯域へのモノマー供給物は、メタクリル酸グリシジル約15重量%から約60重量%、好ましくは約30重量%から約50重量%を含有し、残りのモノマー供給物は、C8からC28α−オレフィン、および場合によって、溶剤および開始剤である。第2の反応帯域への改質剤反応物供給物は好ましくは、アクリル酸(AA)、メタクリル酸(MAA)、またはこれらのモノマーの組合せである。改質剤反応物の量は、第2の反応帯域への供給物に対して約5重量%から約50重量%、好ましくは約15重量%から約35重量%である。
別の実施形態では、第1の反応帯域へのモノマー供給物は、全てアクリレートおよびメタクリレートからなり、したがって、第1の反応帯域から出る第1のポリマー生成物は、フリー・ラジカル重合反応により生じる飽和アクリル・ポリマーである。第2の反応帯域への反応性改質剤供給物は、全てアクリレートおよびメタクリレートからなり、したがって第2の反応帯域から出る反応性ポリマーは完全に、アクリレートおよびメタクリレートからなる。
【0020】
別の実施形態では、第1の反応帯域へのモノマー供給物は、スチレン・モノマー約10%から約80%からなる。
場合によって、1種またはそれ以上の適切な開始剤を、第1の反応帯域に加えることもできる。適切な開始剤は例えば、1−t−アミルアゾ−1−シアノシクロヘキサン、アゾ−ビス−イソブチロニトリルおよび1−t−ブチルアゾシアノシクロヘキサン、2,2´−アゾ−ビス−(2−メチル)ブチロニトリルなどの脂肪族アゾ化合物ならびに過オクタン酸t−ブチル、過安息香酸t−ブチル、ジクミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシドなどのペルオキシドおよびヒドロペルオキシドなどである。加えて、ジ−ペルオキシド開始剤を単独で、または他の開始剤と組み合わせて使用することができる。このようなジ−ペルオキシド開始剤には、これらに限らないが、1,4−ビス−(t−ブチルペルオキシカルボ)シクロヘキサン、1,2−ジ(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、および2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキス−3−イン、および当技術分野でよく知られている他の同様の開始剤が含まれる。好ましい開始剤は、ジ−t−ブチルペルオキシドである。
【0021】
開始剤は好ましくは、モノマーと同時に加える。開始剤は、適切な量で加えることができるが、好ましくは、開始剤を全部で、供給物中のモノマー1モルに対して開始剤約0.005から約0.06モルの量で加える。この目的のために、開始剤をモノマー供給物と混合して、または別の供給物としてプロセスに加える。
本発明のプロセスは場合によって、第1の反応帯域の反応器供給物中に付加的に1種またはそれ以上の溶剤を含む。溶剤は、反応器にモノマーと一緒に、または別の供給物に供給することができる。溶剤は、ここに記載されている連続プロセスの高温下に官能性モノマー上の官能基と反応しない、当技術分野でよく知られている溶剤のいずれであってもよい。このような溶剤には、これらに限らないが、キシレン、トルエン、エチル−ベンゼン、Aromatic−100Q、Aromatic150Q、Aromatic200Q(全て、Exxonから販売されているAromatic)、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルアミルケトン(MAK)、メチルイソブチルケトン、N−メチルピロリジノン、およびこれらの組合せが含まれる。使用する場合には、溶剤は、反応器条件およびモノマー供給物を考慮して望ましい量で存在する。好ましい実施形態では、1種またはそれ以上の溶剤が、第1の反応帯域への供給物中のモノマーの全重量に対して、0〜40重量%、より好ましくは0〜25重量%の量で存在する。
【0022】
第1の反応帯域を、約120℃から約310℃、好ましくは約175℃から約270℃の温度に維持する。第1の反応帯域内での反応成分の平均滞留時間は通常、60分未満、好ましくは約30分以下、さらに好ましくは約15分以下である。この第1の反応帯域内で、モノマーは重合して、第1のポリマー生成物が生じる。
次いで、第1のポリマー生成物を含有する反応混合物を好ましくは、蒸発除去装置(devolatizer)に通して、溶剤、過剰なモノマーおよび他の揮発性成分を第1のポリマー生成物から除去する。蒸発除去装置は、第2の反応帯域の一体部分であってよい。当技術分野でよく知られている適切な蒸発除去技術および装置を使用することができる。一実施態様では、ワイプ・フィルム蒸発(wipe film evaporation;WFE)を使用する。好ましい実施形態では、第1のポリマー生成物を連続的に、第2の反応帯域に供給する。
【0023】
次いで、第1のポリマー生成物を直接、第2の反応帯域に供給する。この第2の反応帯域は好ましくは、溶剤を含まない。次いで、1種またはそれ以上の改質剤反応物を第2の反応帯域に加える。改質剤反応物は、第1のポリマー生成物上の官能基と反応しうる1個またはそれ以上の官能基を有する。これらの改質剤反応物は、前記の官能性モノマーの群から選択することができる。付加的な改質剤には、乾性油、脂肪酸、脂肪族エステル、脂肪族アルコール、アリル系モノマー(allylic)、反応性ポリマー中に不飽和をもたらすために加えられる他のアルケン含有化合物、ならびにこれらの組合せが含まれる。化合物は、共役しうる、または共役しえない1個またはそれ以上の二重結合を有してよい。例には、これらに限らないが、リシノール酸、ヒマシ油、オレイン酸、リノール酸、リノール酸エチル、リノレン酸、アマニ油、大豆油、キリ油、アリルグリシジルエーテル、およびアリルアルコールが含まれる。
第1のポリマー生成物の官能基と改質剤反応物との反応を促進するために、1種またはそれ以上の適切な触媒を第2の反応帯域に加えることができる。適切な触媒には、これらに限らないが、トリフェニルホスフィンなどのホスフィン、ジメチルベンジルアミンやジメチルエタノールアミンやトリブチルアミンなどのアミン、テトラアルキルアンモニウムハロゲン化物、p−トルエンスルホン酸およびオルガノスズ化合物が含まれる。第1のポリマー生成物の官能基と改質剤反応物の官能基とのモル比は好ましくは、1:2から5:1、さらに好ましくは0.7:1から2.2:1、特に好ましくは0.7:1から1.5:1である。したがって、反応性ポリマーが第2の反応帯域で生じる。
【0024】
反応性ポリマーの早すぎる熱による架橋を回避するために、0.005から0.5重量部、他の実施形態では0.1から0.16重量部、さらに別の実施形態では0.3から0.8重量部のフリー・ラジカル抑制剤を第2の反応帯域に加えることが推奨される。適切なフリー・ラジカル抑制剤の例は、フェニルチアジン、立体障害o−フェノール、ヒドロキノンまたはヒドロキノン誘導体である。一実施形態では、メトキシヒドロキノンおよび/またはヒドロキノンを使用する。プロセスが連続的であるので、反応性ポリマーの反応性側鎖が架橋を開始することもあるが、架橋のレベルを滞留時間、温度および抑制剤濃度によって制御して、プロセスから排出される反応性ポリマーがゲルを含まないようにすることができる。本発明は、この生成物に関する制御を可能にするので、新規の半架橋された反応性ポリマーを製造することができる。これらの生成物は、硬化を終了するために、それほど多くの架橋時間または触媒を必要としない。それというのも、これらは既に、硬化曲線に沿って進行しているためである。このプロセスにより、6000を上回る高い分子量が可能である。さらに、これらの新規の反応性ポリマーは、反応性基1モル当たり、2000グラムを上回る官能基重量を有してよい。
【0025】
第2の反応帯域を、約120℃から約310℃、好ましくは約120℃から約270℃の温度に維持する。第2の反応帯域内での反応物の平均滞留時間は通常、90分未満、一実施形態では60分、別の実施形態では30分未満、さらに別の実施形態では3〜20分である。第1のポリマー生成物および改質剤反応物は、第2の反応帯域内で縮合および/または付加反応して、反応性ポリマーをもたらす。反応性ポリマーに変換される改質剤反応物の量は通常、80%から100%の範囲であり、一実施形態では80%を上回る。反応性ポリマーに組み込まれない改質剤反応物は、所望の場合には当技術分野でよく知られている手段により除去することもできるが、反応性ポリマー内に残留させてもよい。
本発明のプロセスの第1段階は、当技術分野でよく知られている反応器のいずれかのタイプを使用して、連続的配置で行うことができる。このような反応器には、これらに限らないが、連続攪拌タンク反応器(「CSTR」)、管型反応器、ループ型反応器、押出し反応器、プラグ・フロー反応器、反応器トレインまたは連続操作に適した反応器が含まれる。使用される1種またはそれ以上の反応器は場合によって、通気されてよい。このような方法論の例には、Hamielecらに付与された米国特許第4414370号;Schmidtらに付与された同第4529787号;およびBrandらに付与された同第4456160号が含まれ、これら全ての開示をここで参照して援用することができる。
【0026】
好ましい一実施形態では、連続重合プロセスの第1の反応帯域は通常、第1のポリマー生成物の製造に使用することができる容量の低くは10%、多くは100%の変動しうる充填操作に適したタイプの、十分に混合されるCSTRを含む。通常このプロセスで使用されるCSTRは、水平または垂直であってよく、冷却ジャケット、内部冷却コイルによる制御、または揮発モノマーの取出し、その後の縮合および第1の反応帯域への縮合成分の戻しを含む所望の手段により、内部の温度を緊密に制御するための設備を備えている。
プロセスの第1の反応帯域で使用するために適していると判明しているCSTRの好ましい形態は、連続的に供給される官能性モノマー組成物の温度を上昇させることによっても吸収し尽くされなかった重合の熱を除去して、重合のために予め選択された温度を維持するのに十分な冷却コイルおよび/または冷却ジャケットを備えたタンク反応器である。好ましくは、このようなCSTRは、十分に混合された反応帯域をもたらす少なくとも1個、通常は複数の攪拌機を備えている。
【0027】
本発明の連続重合プロセスを操作する際には、重合反応条件を適切に選択することにより、製造されるポリマーのタイプおよびポリマーの製造速度での選択の柔軟性および範囲を実現することができる。操作では、少なくとも1種の官能性モノマーを連続的に、場合によって少なくとも1種の適切な重合開始剤、溶剤および/または非官能性モノマーと共に、反応器に供給し、所望の温度を維持する。反応器は通常、混合された反応成分を含有する攪拌されている供給タンクから供給される。しかしながら、官能性モノマーおよび開始剤、溶剤または非官能性モノマーなどの任意成分を個別に、反応器に供給することもできる。
反応器を所望のレベルまで初期充填し、供給された反応物の重合を開始した後に、反応器に供給される反応物組成物の容量を調節して、反応器中の反応物および第1のポリマー生成物混合物を所望のレベルに維持する。この後、第1のポリマー生成物およびモノマーまたは未反応のモノマー、溶剤および/または開始剤からなる液体混合物を反応器から、反応帯域中に一定のレベルを維持しうる速度で排出させる。このような液体混合物中で、選択された分子量の第1のポリマー生成物およびモノマーの変換が生じるように、反応器中の重合条件を維持する。
【0028】
前記のように、反応器が充填されるレベルは、使用可能な容量の低くは10%から多くは100%で変動させることができ、所望の手段、例えば、反応器からのトランスファー・ライン中のバルブまたはポンプと連結しているレベル制御装置により制御することができる。
反応器内の温度を制御するための望ましい方法はいずれも使用することができる。オイルなどの冷却液の循環により、反応器に相応に備え付けられた内部冷却コイルおよび/または反応器循環ジャケットにより、温度を制御することが好ましい。通常、比較的冷たい反応物の導入が、放出される重合熱を最も高い割合で排除するために役立ち、内部冷却コイルは残りの熱を排除して、予め選択された値に反応混合物の温度を維持するために役立つ。
【0029】
第1および第2反応帯域を図1および図2に示す。第1および第2の反応帯域100および200は場合によって、通気されている。例示されている反応器は、前記のような当技術分野で知られている反応器を含み、これは、連続している、または平行している反応器の組合せを含み、連続的な操作に適している。図1および図2は、CSTRである例示的な第1の反応帯域100および管型反応器である第2の反応帯域200を示している。第2の管型反応帯域200は、帯域202や204などの1個またはそれ以上の帯域を有し、静的ミキサーを備えていてよい。202や204などの複数帯域は、個別の温度調節器を有していてよい。管型反応帯域200は、改質剤反応物を加えるための1個またはそれ以上の供給帯域206および208を有する。阻害剤、触媒、溶剤および他の種類を、これらの供給帯域を介して加えることができる。
図1は、反応帯域100の生成物からの残留物を除去することなく、第1の反応帯域100からの生成物を、第2の反応帯域200に直接供給する反応器を示している。図2は、蒸発除去装置106を介して数種または全ての残留物を除去して、第1の反応器からの生成物を、第2の反応帯域200に直接供給する反応帯域を示している。いずれのケースでも、フリー・ラジカル開始剤を、反応帯域100で実質的に使い切って、反応改質剤での早すぎる反応が生じないようにすることが重要である。このことが、本発明のプロセスに対する利点の1つである。使用される温度で、実質的に全ての開始剤が反応帯域100および反応帯域200へのトランスファー配管中で消費されて、反応帯域200中でのポリマーのビニル官能化が可能となる。
【0030】
未反応のモノマー、反応副生成物、不活性溶剤および改質剤反応物を、生成物から除去することもできる。図1および図2は、反応帯域200の末端に位置する分離器210を示している。これらに限らないが、ワイプ・フィルム蒸発器およびフラッシュ・タンクなどの当技術分野で知られている何らかの手段により、反応帯域200の末端の所で、除去を行うことができる。図1に示されているように、反応器ベント201での通気を介して、反応帯域200で、除去を行うこともできる。例えば、反応帯域200は、これらに限らないが、ベント、充填カラムまたは蒸留カラムなどのいくつかの分離ユニット201を備えているCSTRであってよい。
本発明により生じた反応性ポリマーは、自己架橋によりさらに反応させるか、紫外線、熱などの適切な作用に暴露することにより、さらに反応させることができる。あるいは、反応性ポリマーは、ヒドロキシル官能性オリゴマーではイソシアネート、メラミンなどの架橋剤により、または反応性ポリマー上の不飽和オリゴマーでは過酸化水素などの付加開始剤により硬化させることができる。
【0031】
本発明の反応性ポリマーは、多くの用途を有する。これらの用途には、これらに限らないが、UV/EB硬化分野、ホットメルト/圧感接着剤、インモールド塗料および低硬化温度粉体塗料で使用するための結合剤が含まれる。高い酸価を有するポリオールである本発明の反応性ポリマーは、自動車塗装、工業用補修および粉末塗料のために使用することができる。低いVOC(低い粘度による)を伴うポリオール反応性ポリマーは、顔料濡れおよび柔軟性の改善ならびに最適な可使時間と乾燥時間とを示す。さらに本発明の反応性ポリマーは、溶剤性および水性の自動酸化硬化塗料として使用することもできる。
反応性ポリマーを粉末塗料用結合剤として使用する場合、反応性ポリマーを好ましくは慣用の方法で乾燥させて、平均粒径10から100μmを有する粉末にする。顔料、架橋触媒、安定剤、艶消剤および均展剤などの他の添加剤を、粉末へと加工する間に反応性ポリマーに加えることができる。
【0032】
反応性ポリマーから得られる粉末は比較的低い塗膜形成温度を有するが、これは、最大貯蔵温度をかなり上回る。コポリマーを、より高い、またはより低い塗膜形成温度を有するように処方する場合には、最大貯蔵温度も、より高いか、より低い。実際問題として、塗膜形成およびUV照射を、使用分野に応じて約70℃から約150℃で、当技術分野の専門家に知られている慣用の方法で実施する。
内部二重結合をもつ側鎖化合物を有し、フリー・ラジカル機構で製造された新規の第1のポリマー生成物が、意外にも予期せず発見された。これらは、当技術分野の専門家によく知られている方法を介して架橋させることができる特殊な化合物である。モノグリセリドを使用すると、ヒドロキシル官能性側鎖を有する反応性ポリマーを製造することができる。グリセリドが不飽和である場合、反応性ポリマー側鎖は、二元官能性を有しうる。ジグリセリドも、エステル交換を介してヒドロキシル官能性側鎖をもたらしうる。
【0033】
特殊な反応性ポリマーを製造することができることが、意外にも予期せず発見された。特殊な反応性ポリマーの1種は主に、不飽和無水物、α−オレフィンおよび場合によってスチレンをフリー・ラジカル重合することにより製造された第1のポリマー生成物と、このポリマー生成物に結合している不飽和側鎖とからなり、その際、平均官能性は、1鎖当たり二重結合2個よりも多い。側鎖の重量パーセントは、反応性ポリマーに対して約5%から約50%である。
他の新規の反応性ポリマーは主に、不飽和無水物、α−オレフィンおよびアクリレートをフリー・ラジカル重合させることにより製造された第1のポリマー生成物ならびに第1のポリマー生成物に結合している不飽和側鎖からなる。アクリレートが、第1のポリマー生成物の50重量%より多くを占める。反応性ポリマーの平均官能性は、1側鎖当たり二重結合2個よりも多い。
【0034】
前の2つのパラグラフに記載されているポリマーは、特殊である。これらは、多くの基板に対して優れた付着力を有し、多くの表面をよく濡らす。さらにこれらは、極性および非極性物質に対して良好な表面活性および親和性を示す。架橋されると、これらは、良好な抵抗性を有する塗膜を形成する。これらの独特な特徴のいくつかは、無水マレイン酸がそれ自体重合しえないという事実に基づく。したがって、無水基は、第1のポリマー生成物のバックボーン上に等間隔で存在しているはずである。それによって、反応基も、等間隔で存在していて、よりバランスのとれた架橋を可能にする。無水マレイン酸/α−オレフィン・モノマー混合物も、硬いバックボーンを有するが、柔軟な側鎖および低いTgを有するポリマーをもたらす。これらは、基板へのより良好な係留をもたらしうる。無水マレイン酸およびα−オレフィン・モノマー混合物は、十分に中和されると、その中にエステル含分を有さないポリマーをもたらし、これらの水分散性ポリマーを、水分散性ポリアクリル系よりも、非極性表面および化合物に対して相容性なものとする。スチレンおよびアクリレートを組み込むことにより、Tgおよび他のさらに極性な表面との相容性を良好に制御することができる。
【0035】
フリー・ラジカル架橋しうる他の特殊な反応性ポリマーは主に、フリー・ラジカル重合により製造された第1のポリマー生成物からなり、その際、第1のポリマー生成物は、不飽和側鎖と結合している。第1のポリマー生成物は少なくとも約55重量%の1種またはそれ以上のスチレン系モノマーを含有する。バックボーンの残りは、前記の官能性モノマーおよび場合によって、非官能性モノマーからなる。反応性ポリマーの平均官能性は、1鎖当たり二重結合2個よりも多い。側鎖の重量パーセントは、反応性ポリマーの全重量に対して約5%から約50%である。第1のポリマー生成物中に少なくとも約55%のスチレン系モノマー、別の実施形態では、第1のポリマー生成物中に少なくとも約80%のスチレン系モノマーを含有する反応性ポリマーは、より高い屈折率を有し、より低いパーセンテージのスチレン系モノマーを含有するポリマーの場合よりも高い光沢を有する塗膜をもたらすことが、意外にも予期せず発見された。これらの反応性オリゴマーは、比較的高いTgを有する非常に硬いポリマーである。これらは、ポリマー・バックボーン中に低いエステルおよび酸素含有率を有し、これらを、非極性基板および表面に対して、より相容性なものにしている。
【0036】
一実施形態では、使用されるスチレン系モノマーは、スチレン・モノマー、αメチルスチレン・モノマー、またはこれらの組合せである。反応性ポリマーの残りは、他のエチレン系反応性モノマーであってよく、そのうち、約5重量%から約45重量%、好ましくは約15重量%から約35重量%は、官能基を有するモノマーである。好ましいモノマーは、AA、GMA、GA、MAA、HEA、HEMA、およびMAHである。第2の反応帯域への改質剤反応物供給物は、GMA、HEA、HEMA、HPMA、AA、MAA、不飽和脂肪族アルコール、アリルヒドロキシル化合物無水マレイン酸、および不飽和脂肪酸である。
他の新規の反応性ポリマーは主に、第1のポリマー生成物および第1のポリマー生成物に結合している側鎖からなり、側鎖は不飽和基を含有し、その際、不飽和反応性ポリマー中の不飽和の量は、不飽和基1モル当たり2000グラムを上回る。別の実施形態では、不飽和反応性ポリマー中の不飽和の量が不飽和基1モル当たり6000グラムを上回る、または不飽和基1モル当たり10000グラムを上回るように、側鎖は不飽和基を含有する。第1のポリマー生成物を、アクリレート、スチレン系モノマー、α−オレフィン、無水物、およびこれらの組合せからなる群から選択されるモノマーを重合させることにより生じさせる。側鎖は、アクリル、メタクリルおよびアリル官能基からなる群から選択する。これらの新規のポリマーは容易に、最終使用用途で加工することができ、有利に、慣用のポリマーより短い硬化時間および/または少ない触媒を必要とする。
【0037】
さらに、これらの新規の半架橋化合物は、同じMwを有する直鎖ポリマーよりも低い溶液粘度および体積粘度を有することが発見された。したがって、これらのポリマーは、より高い分子量の反応性オリゴマーを組み込もうとすると生じる最終反応性処方物の高い粘度を、ある程度緩和する。高い分子量と低い相対粘度の組合せにより、さらなる処方物制御が可能である。特に、より少ない開始剤、より少ない反応性希釈剤、および/またはより短い硬化時間は、これらの新規の化合物を使用するために有利である。前記の特殊な処理により、これらの特殊な化合物の制御製造が可能である。
他の新規の反応性ポリマーは主に、内部二重結合を含む側鎖と結合している第1のポリマー生成物からなる。第1のポリマー生成物は、カルボン酸および無水物からなる群から選択される官能基を有する。酸および無水物の重量パーセントは、第1のポリマー生成物に対して約15重量%から約70重量%、好ましくは約30重量%から約60重量%である。第1のポリマー生成物の残りは、前記の他の官能性モノマーおよび非官能性モノマーである。第1のポリマー生成物上の官能基と改質剤反応物上の1級または2級ヒドロキシル基との反応により、側鎖を、第1のポリマー生成物に加える。改質剤反応物は、モノグリセリドおよびジグリセリドからなる群から選択される。モノグリセリドおよびジグリセリドの量は、反応性ポリマーに対して約15重量%から約70重量%、好ましくは約25重量%から約60重量%である。
【0038】
さらに他の新規の反応性ポリマーには、側鎖が結合している第1のポリマー生成物から本質的になる反応性ポリマーが含まれる。第1のポリマー生成物は、エステルおよびヒドロキシルからなる群から選択される官能基を有する。エステルおよびヒドロキシルの重量%は、第1のポリマー生成物に対して約15から70重量%、好ましくは30から約60重量%である。第1のポリマー生成物の残りは、前記の他の官能性モノマーおよび非官能性モノマーからなる。第1のポリマー生成物およびグリセリド上の官能基間のエステル交換反応により、側鎖を加える。グリセリドの量は、反応性ポリマーに対して約15重量%から約70重量%、好ましくは約25重量%から約60重量%である。
【0039】
前の2つのパラグラフに記載したポリマーは、先行技術で知られている金属乾燥剤を用いる空気硬化用途で使用することができる。これらは、良好な耐化学薬品性および多孔性および非多孔性基板に対する良好な付着性を示す光沢の有る塗膜をもたらす。前記の新規の樹脂の1つの利点は、これらが、未加工アマニ油、ヒマシ油、大豆油、他のトリグリセリド、モノ−およびジ−グリセリドなどの先行技術で報告されているものよりも単純な改質剤化合物を使用することである。不飽和の保存を助け、経費および汚染を最少化するための改質剤の最低限の処理のみが必要である。他の利点は、生じるポリマーを、水系に分散させるためのカルボキシル官能性を残したまま製造することができることである。脂肪酸誘導体を使用してフリー・ラジカルにより製造されたバックボーンに関する先行技術は、グリシジル官能性脂肪酸誘導体、アミン官能性脂肪酸誘導体、またはトリグリセリドから誘導されたモノ脂肪酸の使用を必要とした。グリセロールとトリグリセリド・オイルとのアルコール分解反応でモノグリセリドを製造し、次いで、生じたジオールを重縮合反応で使用する先行技術も存在する。これらの反応では、モノグリセリドは、主鎖の一部である。これらの系を製造するためには、分子量を制限しうる過剰な水溶性の酸を使用する。さらにこのバックボーンは、二酸、ジアミンおよびグリコールなどの縮合モノマーの使用に限定される。
さらに本発明を、以下の実施例を参照しつつ記載するが、これは、例示の目的のためにのみ示すものであって、本発明の範囲を限定する意図はない。特に記載のない限り、部は全て、重量に関する。
【0040】
(実施例)
次の表では、Mn、MwおよびMzは、数、重量およびz−平均分子量に関する。次の略語を実施例を通して使用する:
AA アクリル酸、
AMS α−メチルスチレン、
BA アクリル酸ブチル、
CSTR 連続攪拌タンク反応器、
DTBP ジ−t−ブチルペルオキシド、
EEA アクリル酸2−エトキシエチル、
EHA アクリル酸2−エチルヘキシル、
GC ガス・クロマトグラフィ、
HEA アクリル酸2−ヒドロキシエチル、
HEMA メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、
HPMA メタクリル酸ヒドロキシプロピル、
HQ ヒドロキノン、
IPOH イソプロピルアルコール、
MAA メタクリル酸、
MAH 無水マレイン酸、
MAK メチルアミルケトン、
MHQ メトキシヒドロキノン、
MMA メタクリル酸メチル、
NMP N−メチルピロリジノン、
PTSA p−トルエンスルホン酸、
SAH 無水コハク酸、
St スチレン
【0041】
実施例1−二元官能性カルボン酸/不飽和反応性アクリル・ポリマーの製造
実施例1〜10は、付加反応により、改質剤反応物で第1のポリマー生成物を後変性して、本発明の反応性ポリマーを製造することを示している。
実施例1では、第1の反応帯域で製造された第1のポリマー生成物はカルボン酸官能性ポリマーであり、これを、メタクリル酸グリシジルを有する第2の反応帯域に直接供給して、二元官能性カルボン酸/不飽和反応性アクリル・ポリマーを得る。
St21%、AA9.9%、MMA46.61%、BA19.31%、IPOH2.85%、およびDTBP0.33%を含有する反応性混合物を、一定の温度に保持されている、攪拌されている反応帯域を含む第1の反応器に連続的に供給した。反応帯域量および供給量の流速を制御して、攪拌されている反応帯域中で10から15分の範囲内の一定の平均滞留時間を生じさせた。攪拌されている反応帯域の反応温度を、175〜232℃の範囲内の様々なセッティングで一定に維持した。第1のポリマー生成物を連続的に、蒸発除去帯域に、次いで反応器トレインにポンプ供給した。反応器トレイン中での連続的なインラインでの後改質を、メタクリル酸グリシジル15.21部、ヨウ化テトラエチルアンモニウム0.07部およびMHQ0.07部を第1のポリマー生成物100部に加えることにより、180℃で、平均滞留時間5分間で行った。酸滴定によると、インラインでの後改質プロセスで変換率約75%が達成された。ポリマー鎖当たりの二重結合の平均数(#DB/鎖)を、1H NMR分光法により決定し、これを、下記の表1にアクリル・ポリマーの他の特性と共に示す。
これらのタイプの反応性アクリル・ポリマーは、UV/EB/ペルオキシド硬化分野、ホットメルト/圧感接着剤、インモールド塗料および低硬化温度粉末塗料のためのものである。
【表1】
Figure 0004533971
【0042】
実施例2−長い嵩高な炭化水素鎖を有するヒドロキシ官能性反応性アクリル・ポリマーの製造
この実施例では、第1の反応帯域で製造される第1のポリマー生成物は、カルボン酸官能性ポリマーであり、これを直接、CarduraE−10Q(10個の炭素原子を有する高分枝鎖カルボン酸であるVersaticloのグリシジルエステル)(Shell Chemical)を有する第2の反応帯域に供給して、嵩高な炭化水素鎖を有するヒドロキシ官能性反応性アクリル・ポリマーを得た。
【0043】
St21%、AA9.9%、MMA46.61%、BA19.31%、IPOH2.85%、およびDTBP0.33%を含有する反応性混合物を、一定の温度に保持されている、攪拌されている反応帯域を含む反応器に連続的に供給した。反応帯域量および供給量の流速を制御して、攪拌されている反応帯域中で10から15分範囲内の一定の平均滞留時間を生じさせた。攪拌されている反応帯域の反応温度を、175〜232℃の範囲内の様々なセッティングで一定に維持した。第1のポリマー生成物を連続的に、蒸発除去帯域に、次いで反応器トレインにポンプ供給した。反応器トレイン中での連続的なインラインでの後改質を、Cardura E−10Q26.78部、ヨウ化テトラエチルアンモニウム0.07部、およびMHQ0.09部を第1のポリマー生成物100部に加えることにより、180℃で、平均滞留時間5〜10分間で行った。酸滴定から、インラインでの後改質プロセスで75%の変換率が算出された。第1のポリマー生成物および反応性アクリル・ポリマーの特性を下記の表2に示す。
このタイプのヒドロキシ官能性オリゴマーは、低いVOCで生じる低い粘度、改善された顔料濡れおよび柔軟性および最適な可使および乾燥時間を有するポリオール生成物をもたらした。
【表2】
Figure 0004533971
【0044】
実施例3−長い嵩高な炭化水素鎖を有する二元官能性カルボン酸/ヒドロキシ官能性反応性アクリル・ポリマーの製造
この実施例では、第1の反応帯域で製造される第1のポリマー生成物は、カルボン酸官能性ポリマーであり、これを直接、CarduraE−10(登録商標)を有する第2の反応帯域に供給して、嵩高な炭化水素鎖を有する二元官能性カルボン酸/ヒドロキシ反応性アクリル・ポリマーを得た。
【0045】
St18.62%、AMS37.58%、AA33.02%、EHA7.64%、およびDTBP3.14%を含有する反応混合物を、一定の温度に保持されている、攪拌されている反応帯域を含む反応器に連続的に供給した。反応帯域量および供給量の流速を制御して、攪拌されている反応帯域中で10から15分の範囲内の一定の平均滞留時間を生じさせた。攪拌されている反応帯域の反応温度を、175〜232℃の範囲内の様々なセッティングで一定に維持した。第1のポリマー生成物を連続的に、蒸発除去帯域に、次いで反応器トレインにポンプ供給した。反応器トレイン中での連続的なインラインでの後改質を、Cardura E−10(登録商標)49.85部、ヨウ化テトラエチルアンモニウム0.12部、およびMHQ0.16部を第1のポリマー生成物100部に加えることにより、160℃で、平均滞留時間5〜10分間で行った。酸滴定によると、インラインでの後改質プロセスでの収率は75%であった。第1のポリマー生成物および反応性アクリル・ポリマーの特性を下記の表3に示す。
このタイプのヒドロキシ官能性ポリマーは、改善された顔料分散性、低いVOCで生じる低粘度、改善された顔料濡れおよび柔軟性および最適な可使時間および乾燥時間を有するポリオール生成物をもたらす。
【表3】
Figure 0004533971
【0046】
実施例4−不飽和反応性アクリル・ポリマーの製造
この実施例では、第1の反応帯域で製造される第1のポリマー生成物は、エポキシ官能性ポリマーであり、これを直接、MAAを有する第2の反応帯域に供給して、不飽和反応性アクリル・ポリマーを得た。
St27%、メタクリル酸グリシジル13.5%、MMA40.5%、BA9.0%、キシレン9.5%、およびDTBP0.5%を含有する反応混合物を、一定の温度に保持されている、攪拌されている反応帯域を含む反応器に連続的に供給した。反応帯域量および供給量の流速を制御して、攪拌されている反応帯域中で10から15分の範囲内の一定の平均滞留時間を生じさせた。攪拌されている反応帯域の反応温度を、175〜232℃の範囲内の様々なセッティングで一定に維持した。第1のポリマー生成物を連続的に、蒸発除去帯域に、次いで反応器トレインにポンプ供給した。反応器トレイン中での連続的なインラインでの後改質を、MAA9.10部、ヨウ化テトラエチルアンモニウム0.10部、およびMHQ0.10部を第1のポリマー生成物100部に加えることにより、120℃で、平均滞留時間8分間で行った。インラインでの後改質での変換率は、GCにより、オリゴマー中のMAA残基に対して85%と測定された。ポリマー鎖当たりの二重結合の平均数(#DB/鎖)を、1H NMR分光法により測定した。第1のポリマー生成物および反応性アクリル・ポリマーの特性を、下記の表4に示す。
このタイプの反応性アクリル・ポリマーは、UV/EB/ペルオキシド硬化分野、ホットメルト/圧感接着剤、インモールド塗料、低硬化温度粉末塗料などの様々な用途で使用される。
【表4】
Figure 0004533971
【0047】
実施例5−自動酸化硬化性不飽和反応性アクリル・ポリマーの製造
この実施例では、第1の反応帯域で製造される第1のポリマー生成物は、エポキシ官能性ポリマーであり、これを直接、Palmolyn200Q(リノール酸、Hercules)を有する第2の反応帯域に供給して、自動酸化硬化性不飽和反応性アクリル・ポリマーを得た。
St27%、メタクリル酸グリシジル13.5%、MMA40.5%、BA9.0%、キシレン9.5%およびDTBP0.5%を含有する反応混合物を、一定の温度に保持されている、攪拌されている反応帯域を含む反応器に連続的に供給した。反応帯域量および供給量の流速を制御して、攪拌されている反応帯域中で10から15分の範囲内の一定の平均滞留時間を生じさせた。攪拌されている反応帯域の反応温度を、175〜232℃の範囲内の様々なセッティングで一定に維持した。第1のポリマー生成物を連続的に、蒸発除去帯域に、次いで反応器トレインにポンプ供給した。反応器トレイン中での連続的なインラインでの後改質を、Palmolyn200 38.03部、ヨウ化テトラエチルアンモニウム0.06部、およびMHQ0.08部を第1のポリマー生成物100部に加えることにより、160℃で、平均滞留時間30分間で行った。酸滴定を利用して、インラインでの後改質プロセスでの変換率およびオリゴマー鎖当たりの空気乾燥脂肪酸のレベル(#脂肪酸単位/鎖)を決定した。第1のポリマー生成物および反応性アクリル・ポリマーの特性を、下記の表5に示す。
このタイプの反応性アクリル・ポリマーは特に、水性および溶剤性自動酸化硬化用途で使用することができる。
【表5】
Figure 0004533971
【0048】
実施例6−二元官能性カルボン酸/ヒドロキシ反応性アクリル・ポリマーの製造
この実施例では、第1の反応帯域で製造される第1のポリマー生成物は、ヒドロキシ官能性ポリマーであり、これを直接、無水コハク酸を有する第2の反応帯域に供給して、二元官能性カルボン酸/ヒドロキシ反応性アクリル・ポリマーを得る。
St31.15%、HEMA31.15%、EHA26.7%、MAK10%、およびDTBP1%を含有する反応混合物を、一定の温度に保持されている、攪拌されている反応帯域を含む反応器に連続的に供給した。反応帯域量および供給量の流速を制御して、攪拌されている反応帯域中で10から15分の範囲内の一定の平均滞留時間を生じさせた。攪拌されている反応帯域の反応温度を、175〜232℃の範囲内の様々なセッティングで一定に維持した。第1のポリマー生成物を連続的に、蒸発除去帯域に、次いで反応器トレインにポンプ供給した。反応器トレイン中での連続的なインラインでの後改質を、算出量のSAHを第1のポリマー生成物に加えることにより、120℃で、平均滞留時間20分間で行った。第1のポリマー生成物および反応性アクリル・ポリマーの特性を、下記の表6に示す。
制御された二元カルボン酸およびヒドロキシ官能性レベルを有する反応性ポリマーが、定量的収率で得られた。高い酸価を有するこれらの反応性アクリル・ポリオール・ポリマーは、自動車用塗料、工業用補修および粉末塗料を調製する際に使用することができる。
【表6】
Figure 0004533971
【0049】
実施例7−二元官能性酸無水物/不飽和反応性アクリル・ポリマーの製造
この実施例では、第1の反応帯域で製造される第1のポリマー生成物は、酸無水物官能性ポリマーであり、これを直接、メタクリル酸ヒドロキシプロピルを有する第2の反応帯域に供給して、二元官能性酸無水物/不飽和反応性アクリル・ポリマーを得る。
MAH44重量%および1−デセン56重量%からなるコポリマーを、第1の反応帯域で、205℃で、溶剤MAK27%およびDTBP0.18%中で製造した。第1のポリマー生成物を蒸発除去して、未反応のモノマーおよび溶剤を除去し、次いで、第2の反応帯域に移した。プラグ・フロー反応器を模して、第1のポリマー生成物100部を、HPMA29部、HQ0.03部、およびPTSA0.57部と、約112℃で3分間反応させた。第1のポリマー生成物および生じた反応性アクリル・ポリマーの特性を、下記の表7に示す。
0
【表7】
Figure 0004533971
【0050】
実施例8−実施例7からのポリマーでの電子ビーム(EB)放射線硬化
実施例7の第2反応帯域からのポリマーを、アセトン中で固体50%で希釈した。HQ0.1グラムを、アセトン希釈物100グラムに加えた。この希釈物に、EB放射線15ミリラドを与えると、表8に示す特性を有するポリマーが得られた。
【表8】
Figure 0004533971
第1の反応帯域からの実施例7のポリマー(後変性なし)は、不飽和官能性を有さなかった。したがって、これはEB照射に応答せず、分子量に変化はなかった。
第1の反応帯域からのポリマーをアセトン中で、固体50%に希釈する。この希釈物にEB放射線15ミリラドを与えると、分子量に変化はないことが検出される。
【0051】
実施例9−二元官能性酸無水物/不飽和反応性アクリル・ポリマーの製造
この実施例では、第1の反応帯域で製造される第1のポリマー生成物は、酸無水物官能性ポリマーであり、これを直接、HEAを有する第2の反応帯域に供給して、二元官能性酸無水物/不飽和反応性アクリル・ポリマーを得る。
MAH44重量%および1−デセン56重量%からなるコポリマーを、第1の反応帯域で、205℃で、溶剤MAK27%およびDTBP0.18%中で製造した。第1のポリマー生成物を蒸発除去に掛け、未反応のモノマーおよび溶剤を除去し、次いで、第2の反応帯域に移した。プラグ・フロー反応器を模して、第1のポリマー生成物100部を、HEA27.43部、HQ0.03部、およびPTSA0.57部と、約123℃で6分間反応させた。第1のポリマー生成物および生じた反応性アクリル・ポリマーの特性を、下記の表9に示す。
【表9】
Figure 0004533971
【0052】
実施例10:実施例9からのポリマーでの電子ビーム(EB)放射線硬化
実施例9からの反応性ポリマーを、アセトン中で固体50%で希釈した。HQ0.1グラムを、アセトン希釈物100グラムに加えた。この希釈物に、EB放射線を5、10および15ミリラドを含む様々な線量で与えた。各照射での架橋程度を、ソックスレー抽出技術を使用して得られたゲルのレベルにより決定したところ、表10に示されている結果が得られた。
【表10】
Figure 0004533971
前記の結果は、1)実施例9の後変性された反応性アクリル・ポリマー上に不飽和官能性が存在すること、および2)架橋程度とEB放射線の線量との間の直接的な関連を示していた。
【0053】
実施例11−二元官能性カルボン酸/不飽和反応性アクリル・ポリマーの製造
この実施例および後続の実施例は、縮合反応を介して、改質剤反応物で第1のポリマー生成物を後変性して、本発明の反応性アクリル・ポリマーを生じさせることを示している。
この実施例では、第1の反応帯域で製造される第1のポリマー生成物は、カルボン酸官能性ポリマーであり、これを直接、メタクリル酸ヒドロキシプロピルを有する第2の反応帯域に供給して、二元官能性カルボン酸/不飽和反応性アクリル・ポリマーを得る。
St32.3重量%、AMS33.9重量%、およびAA33.8重量%からなる第1のポリマー生成物を、CSTR中282℃で、滞留時間12分で製造した。この第1の反応帯域からの第1のポリマー生成物を蒸発除去に掛け、未反応のモノマーおよび溶剤を除去し、次いで、第2の反応帯域に移した。連続通気プラグ・フロー反応器を模して、第1のポリマー生成物100部を、HPMA28.79部、HQ0.013部、およびPTSA0.26部と、約200℃で90分間反応させた。第1の反応帯域からの第1のポリマー生成物100部当たり、水3.69部が生じた。反応性アクリル・ポリマーを、第2の反応帯域から様々な時点で取り出し、反応を監視した。第1のポリマー生成物および生じた反応性アクリル・ポリマーの特性を下記の表11に示す。
【表11】
Figure 0004533971
【0054】
実施例12−実施例11からのオリゴマーでの電子ビーム(EB)放射線硬化
実施例11からの反応性アクリル・ポリマー11−4を、アルカリ性水溶液に固体20%で分散させた。この樹脂希釈物に、EB放射線15ミリラドを与えると、表12に記載の特性を有するポリマーが得られた。
【表12】
Figure 0004533971
実施例11からのアクリル・ポリマー11−1をアルカリ性水溶液に固体20%で分散させた。この樹脂希釈物に、EB放射線15ミリラドを与える。分子量の変化は検出されない。
【0055】
実施例13−二元官能性カルボン酸/不飽和反応性アクリル・ポリマーの製造
この実施例では、第1の反応帯域で製造される第1のポリマー生成物は、カルボン酸官能性ポリマーであり、これを直接、HEMAを有する第2の反応帯域に供給して、二元官能性カルボン酸/不飽和反応性アクリル・ポリマーを得る。
St32.3重量%、AMS33.9重量%、およびAA33.8重量%からなるコポリマーを、CSTR中で、282℃で、12分の滞留時間で製造した。第1の反応帯域からの第1のポリマー生成物を蒸発除去に掛け、未反応のモノマーおよび溶剤を除去し、次いで、第2の反応帯域に移した。連続通気プラグ・フロー反応器を模して、第1のポリマー生成物100部を、HEMA28.87部、HQ0.033部、およびPTSA0.53部と、約200℃で45分間反応させた。第1の反応帯域からの第1のポリマー生成物100部当たり、水3.63部が生じた。反応性アクリル・ポリマーを、第2の反応帯域から様々な時点で取り出し、反応を監視した。第1のポリマー生成物および生じた反応性アクリル・ポリマーの特性を下記の表13に示す。
【表13】
Figure 0004533971
【0056】
実施例14−二元官能性カルボン酸/不飽和反応性アクリル・ポリマーの製造
この実施例では、第1の反応帯域で製造される第1のポリマー生成物は、カルボン酸官能性ポリマーであり、これを直接、HEAを有する第2の反応帯域に供給して、二元官能性カルボン酸/不飽和反応性アクリル・ポリマーを得る。
St32.3重量%、AMS33.9重量%、およびAA33.8重量%からなるコポリマーを、CSTR中、282℃で、12分の滞留時間で製造した。第1の反応帯域からの第1のポリマー生成物を蒸発除去に掛け、未反応のモノマーおよび溶剤を除去し、次いで、第2の反応帯域に移した。連続通気プラグ・フロー反応器を模して、第1のポリマー生成物100部を、HEA29.64部、HQ0.10部、およびPTSA1.30部と、約173℃で45分間反応させた。第1の反応帯域からの第1のポリマー生成物100部あたり、水2.71部が生じた。反応性アクリル・ポリマーを、第2の反応帯域から様々な時点で取り出し、反応を監視した。第1のポリマー生成物および生じた反応性アクリル・ポリマーの特性を下記の表14に示す。
【表14】
Figure 0004533971
【0057】
実施例15 実施例13および14からのオリゴマーでの電子ビーム(EB)放射線硬化
実施例13−4および14−4からのポリマーを独立に、キシレン中で固体50%で希釈した。希釈物100グラム当たり、HQ0.06グラムを加えた。実施例13−4からのポリマーの樹脂希釈物に、EB放射線15ミリラドを与え、実施例14−4からのポリマーの樹脂希釈物に、EB放射線15ミリラドを与えた。各照射での架橋程度を、ソックスレー抽出技術を使用して測定されたゲルのレベルにより求めた。
【表15】
Figure 0004533971
ポリマー13−1および14−1を、キシレン中で固体50%で希釈した。これらの希釈物に、EB放射線15ミリラドを与えた。これらの中のゲルの量は、0と求められた。
【表16】
Figure 0004533971
第1帯域からのポリマー13−1および14−1(後変性を伴わない)は、不飽和官能基を含有しなかった。したがって、これらは、EB照射に暴露しても架橋ポリマーをもたらさず、ゲル形成は生じなかった。ポリマー13−4および14−4上には、後変性の後に不飽和が存在することが、ソックスレー抽出の間に不溶性の架橋されたポリマー・ゲルにより確認された。
【0058】
実施例16−二元官能性ヒドロキシル/不飽和反応性アクリル・ポリマーの製造
この実施例では、第1の反応帯域で製造される第1のポリマー生成物は、ヒドロキシル官能性ポリマーであり、これを直接、AAを有する第2の反応帯域に供給して、二元官能性ヒドロキシル/不飽和反応性アクリル・ポリマーを得る。
およそ、HEMA90%、NMP9.5%、およびDTBP0.5%を含有する供給混合物を連続的に、500mL CSTRに供給した。反応混合物を連続的に、CSTRから除去した。CSTRへの、およびそれからの新たな供給物および反応混合物流速をそれぞれ制御して、12分の一定の平均滞留時間を維持した。CSTR内の反応混合物温度を215℃に維持した。第1の反応帯域からの反応混合物は、表16に示されている組成を有し、これを連続的に、蒸発除去帯域に供給して、そこで、溶剤、未反応物質および副生成物を生成物から除去した。
【表17】
Figure 0004533971
第1反応帯域の下流で、かつ蒸発段階前に位置する連続的な管型反応帯域からなる第2の反応帯域を模すために、この反応混合物100グラムを、500mLガラス反応器に入れ、混合物の80%がNMPとなるまで、NMPで希釈した。混合物を150℃に維持した。エステル触媒としてPTSA0.3%を反応器に加え、この混合物に溶解させた。次いで、AAを化学量論的に、この混合物にバッチ供給して、ポリ(HEMA)前駆体上でのAAの100%エステル化で、ポリマー鎖当たりの二重結合の数平均数(NDBn)9を得た。様々な滞留時間で反応混合物から取り出されたサンプルを使用して、GCにより、時間に伴うAAおよび遊離HEMAの消費を追跡した。所望のエステル化反応の副生成物である水の発生を、この反応によるAAの消費を確認する手段として、Carl−Fischer技術により追跡し、二重結合重合を介して消費されるAAを補正した。
ポリマー鎖当たりの二重結合の数平均数(NDBn)として表されるAA変換の結果を、反応滞留時間(RT)に対して表17に示す。
【表18】
Figure 0004533971
生じた不飽和ポリ(HEMA)生成物は、HEMAのランダム・コポリマーおよびジエステル単位当たり1個の不安定なアクリル二重結合を有するHEMAのアクリル酸ジエステルの構造を有する。したがって、これらはヒドロキシル官能性多価不飽和アクリル・マクロマーとみなすことができる。このタイプの生成物は、UV/EB/ペルオキシド硬化分野、ホットメルト/圧感接着剤、インモールド塗料および低硬化温度粉末塗料のための官能性反応性アクリル・ポリマーとして使用することができる。
【0059】
実施例17−二元官能性カルボキシル・エステル/不飽和反応性アクリル・ポリマーの製造
この実施例では、第1の反応帯域で製造される第1のポリマー生成物は、カルボキシル・エステル官能性ポリマーであり、これを直接、HEMAを有する第2の反応帯域に供給して、二元官能性カルボキシル・エステル/不飽和反応性アクリル・ポリマーを得る。
およそ、MMA73%、MAK25%、およびDTBP2.0%を含有する供給混合物を連続的に、2ガロンCSTRに供給した。反応混合物を連続的に、CSTRから除去した。CSTRへの、およびそれからの供給物および反応混合物流速をそれぞれ制御して、15分の一定の平均滞留時間を維持した。CSTR内の反応混合物温度を175℃に維持した。第1の反応帯域からの反応混合物を連続的に、蒸発除去帯域に供給して、そこで、溶剤、未反応物質および副生成物を生成物から除去した。生じたポリ(MMA)生成物は、表18に示す特性を有した。
【表19】
Figure 0004533971
第1反応帯域の下流で、かつ蒸発段階の後に位置する連続的な管型反応帯域からなる第2の反応帯域を模すために、ポリ(MMA)100グラムを、500mLガラス反応器に入れ、混合物の80%がNMPとなるまで、NMPで希釈した。混合物を150℃に維持した。エステル交換触媒としてPTSA0.3%を反応器に加え、この混合物に溶解させた。次いで、HEMAを化学量論的に、この混合物にバッチ供給して、ポリ(MMA)前駆体上でのHEMAの100%エステル交換で、ポリマー鎖当たりの二重結合の数平均数(NDBn)16を得た。様々な滞留時間で反応混合物から取り出されたサンプルから、GCを介して、時間に伴うHEMAの消費を追跡した。所望のエステル交換反応の副生成物であるメタノールの発生も、この反応によるHEMAの消費を確認する手段として、GCを介して追跡し、二重結合重合を介して消費されるHEMAを補正した。
ポリマー鎖当たりの二重結合の数平均数(NDBn)として表されるHEMA変換の結果を反応RTならびに生成物の特徴に対して、表19に示す。
【表20】
Figure 0004533971
生じた不飽和ポリ(MMA)生成物は、MMAのランダム・コポリマーおよびジエステル単位当たり1個の不安定なメタクリル二重結合を有するMMAのメタクリル酸ジエステルの構造を有する。したがって、これら生成物はエステル官能性多価不飽和メタクリル・マクロマーとみなすことができる。このタイプの生成物は、UV/EB/ペルオキシド硬化分野、ホットメルト/圧感接着剤、インモールド塗料および低硬化温度粉末塗料のための官能性反応性アクリル・ポリマーとして使用することができる。
【0060】
実施例18−二元官能性カルボン酸/不飽和反応性アクリル・ポリマーの製造
この実施例では、第1の反応帯域で製造される第1のポリマー生成物は、カルボン酸官能性ポリマーであり、これを直接、HEMAを有する第2の反応帯域に供給して、二元官能性カルボン酸/不飽和反応性アクリル・ポリマーを得る。
およそ、MMA52.3%、AA37.7%、MAK9.8%、およびDTBP0.2%を含有する供給混合物を連続的に、2ガロンCSTRに供給した。反応混合物を連続的に、CSTRから除去した。CSTRへの、およびそれからの供給物および反応混合物流速をそれぞれ制御して、15分の一定の平均滞留時間を維持した。CSTR内の反応混合物温度を218℃に維持した。第1の反応帯域からの反応混合物を連続的に、蒸発除去帯域に供給して、そこで、溶剤、未反応物質および副生成物を生成物から除去した。生じたポリ(MMA−コ−AA)生成物は、表20に示す特性を有した。
【表21】
Figure 0004533971
【0061】
第1反応帯域の下流で、かつ蒸発段階の後に位置する連続的な管型反応帯域からなる第2の反応帯域を模すために、ポリ(MMA−コ−AA)100グラムを、500mLガラス反応器に入れ、混合物の80%がNMPとなるまで、NMPで希釈した。混合物を120℃に維持した。エステル(交換)触媒としてPTSA0.3%を反応器に加え、この混合物に溶解させた。次いで、HEMAを化学量論的に、この混合物にバッチ供給して、ポリ(MMA−コ−AA)前駆体上でのHEMAの100%エステル(交換)で、ポリマー鎖当たりの二重結合の数平均数(NDBn)32を得た。様々な滞留時間で反応混合物から取り出されたサンプルからのGCにより、時間に伴うHEMAの消費を追跡した。所望のエステル反応およびエステル交換反応の副生成物である水およびメタノールの両方の発生をそれぞれ、前記のように、これらの反応のいずれかによるHEMAの消費を確認し、二重結合重合を介して消費されるHEMAを補正する手段として、追跡した。
ポリマー鎖当たりの二重結合の数平均数(NDBn)として表されるHEMA変換の結果を反応RTならびに生成物の特徴に対して、表21に示す。
【表22】
Figure 0004533971
【0062】
水対メタノール発生の結果は、これらの条件下では、エステル化が、ポリ(MMA−コ−AA)上でのHEMA反応の主要な経路であり、エステル交換は、僅かであることを示している。
したがって、生じた不飽和ポリ(MMA−コ−AA)生成物は、MMA−AAのランダム・コポリマーの構造および主にAAのメタクリル酸ジエステルを、より少ない量のMMAのメタクリル酸ジエステルと共に有し、後者2種のそれぞれは、ジエステル単位当たり1個の不安定なメタクリル二重結合を有する。したがって、これらは酸−エステル官能性ポリ不飽和メタクリル・マクロマーとみなすことができる。このタイプの生成物は、UV/EB/ペルオキシド硬化分野、ホットメルト/圧感接着剤、インモールド塗布、および低硬化温度粉末塗料のための官能性放射線−活性オリゴマーとして使用することができる。
【0063】
実施例19−未変性の酸官能性樹脂での電子ビーム(EB)放射線硬化
およそ、St32重量%、AMS34重量%、AA27重量%、およびEEA7重量%からなるポリマー生成物を、連続法で製造した。生じた樹脂のサンプルに、EB放射線15ミリラドを与えると、表22に記載の特性を有するポリマーが得られた。
【表23】
Figure 0004533971
これらの結果は、変性がないと、照射によって架橋が生じないことを示している。
【0064】
実施例20−未変性酸官能性樹脂水性希釈物での電子ビーム(EB)放射線硬化
およそ、St32重量%、AMS34重量%、AA27重量%、およびEEA7重量%からなるポリマー生成物を、連続法で製造した。この樹脂を、水および水酸化アンモニウムに溶解させて、固体30%および約8.8のpHを有する水性分散液を製造した。生じた樹脂分散液のサンプルに、EB放射線15ミリラドを与えると、表23に記載の特性を有するポリマーが得られた。
【表24】
Figure 0004533971
これらの結果は、変性がないと、照射によっても、著しい架橋が生じないことを示している。
【0065】
実施例21−未変性ヒドロキシル官能性樹脂溶剤希釈物での電子ビーム(EB)放射線硬化
およそ、St36重量%、HEMA34重量%、およびEHA30重量%からなるポリマー生成物を、連続法で製造した。この樹脂を、MAKに溶解させて、固体80%の分散液を生じさせた。生じた樹脂分散液のサンプルに、EB放射線15ミリラドを与えると、表24に記載の特性を有するポリマーが得られた。
【表25】
Figure 0004533971
これらの結果は、変性がないと、照射によっても、著しい架橋が生じないことを示している。
【0066】
実施例22−中間蒸発除去を伴わずに、HEAで変性された無水物官能性ポリマー
MAH44重量%および1−デセン56重量%の組成を有するコポリマーを、反応器中、205℃で、MAK27重量%およびDTBP0.18重量%を用いて製造する。このポリマー100部を、管型反応器にポンプ供給し、第1の帯域中で123℃に冷却する。HEA27部、HQ0.03部、およびPTSA0.57部をポリマーに、第2の帯域で加える。第2帯域を、滞留時間6分で、123℃に維持する。ポリマーをワイプ・フィルム蒸発器中で蒸発除去に掛け、集めた。
生成物に、EB放射線4、10および15ミリラドを与える。全てのサンプルで、ゲル化が観察される。
蒸発除去された生成物を、アセトンとブレンドして、50%希釈物を生じさせた。HQ0.1グラムを、希釈物に加えた。ポリマーに、EB放射線15ミリラドを与えた。全てのサンプルで、ゲル化が観察される。
【0067】
実施例23−第1のポリマー生成物中に50%未満のアクリルを有し、反応性側鎖を有する無水マレイン酸反応性ポリマーの製造
MAH16%、MMA24%の供給物、およびSt40%の第2供給物をDTBP0.18%およびMAK19.12%と共に、第1の反応帯域に205℃で、30分の滞留時間で供給する。この第1のポリマー生成物100部を管型反応器に供給し、第1の帯域で150℃に冷却する。HEA13部、HQ0.03部、およびPTSA0.5部を、管型反応器の第2の帯域に加える。第2の帯域を150℃に6分間維持する。反応性ポリマーをワイプ・フィルム蒸発機で蒸発除去に掛け、集める。
【0068】
実施例24−内部二重結合側鎖を有する反応性ポリマーの製造
HEMA90%、NMP9.5%およびDTBP0.5%を連続的に、CSTRに215℃で、15分の滞留時間で供給する。CSTRからの第1のポリマー生成物100部を、通気プラグ・フロー反応器に供給する。リノール酸エチル50部およびPTSA2部を、プラグ・フロー反応器に加える。滞留時間を60分に維持し、エタノールを含む揮発分を反応器から除去した。生じたポリマーは、内部二重結合側鎖を有する反応性ポリマーである。
【0069】
実施例25−ヒドロキシル官能性および、グリセロールモノエステルから誘導される内部二重結合官能性側鎖の両方を有する、反応性ポリマーの製造
St32.3重量%、α−メチルスチレン(AMS)33.9重量%、およびAA33.8重量%からなる第1のポリマー生成物を、CSTR中、282℃で、12分の滞留時間で製造する。この第1の反応帯域からの第1のポリマー生成物を第2の反応帯域に供給する。第1のポリマー生成物100部を、1−モノオレイン酸グリセロール18部およびPTSA0.26部と400℃で、45分の滞留時間で、通気プラグ・フロー反応器中で反応させる。ポリマーを第2の反応帯域から除去したが、これは、これに結合しているいくつかの1−モノオレイン酸グリセロールを有し、その際、ヒドロキシ基のうちの1個のみが、第1のポリマー生成物中の酸と反応する。生じた反応性ポリマーは、側鎖中の内部二重結合といくつかの側鎖中のヒドロキシ官能性の両方を有する。
【0070】
実施例26−二元官能性エポキシ/ヒドロキシル不飽和反応性アクリル・ポリマーの連続製造
この実施例では、第1の反応帯域で連続的に製造される第1のポリマー生成物は、エポキシ官能性ポリマーであり、これを、メタクリル酸と連続的に混合し、次いで、この混合物を連続的に、第2の反応帯域に供給して、二元官能性エポキシ/ヒドロキシル不飽和反応性アクリル・ポリマーを得た。
【0071】
およそ、アクリル酸シクロヘキシル(CHA)41.9%、アクリル酸ブチル(BA)20.9%、メタクリル酸グリシジル(GMA)7%、メチル−エチルケトン(MEK)30%、およびジ−t−ブチルペルオキシド0.2%からなる新鮮な供給混合物を連続的に、300ccCSTRに供給した。この反応混合物を連続的に、CSTRから除去した。CSTRへの、およびこれからの新鮮な供給物および反応混合物流速をそれぞれ制御して、12分間の一定の平均滞留時間を維持した。CSTR内部での反応混合物温度を230℃に維持した。この第1の反応帯域からの反応混合物を連続的に、蒸発除去帯域に供給し、そこで、溶剤、未反応の物質および副生成物を、生成物から除去した。生じたポリ(CHA−コ−BA−コ−GMA)生成物を連続的に、第2の反応帯域に供給した。第2の反応帯域の入口で、第1の反応帯域の生成物を連続的に、新鮮なメタクリル酸(MAA)供給物と混合した。MAA流を、0.87の新鮮MMA/第1生成物中のGMAモル比に対して当量となるように、適切な速度で一定に維持した。この反応混合物を連続的に、静的ミキサー(12素子)を伴う長さ90mm、ID5mmの管型反応器とそれに続く、長さ200cm、ID10.7mmのジャケット付き管型反応器とからなる第2の反応帯域に供給した。この第2の反応帯域中の温度を247℃に制御した。この第2の反応帯域の可使容量により、前記の所定の供給流速で、15分の平均滞留時間が得られた。
前記の条件で、10滞留時間よりも長い操作時間の後に、MAA流を、1.41の新鮮MMA/第1生成物中のGMAモル比に対して当量となるように、新たな一定の適切な速度にまで高めた。他の全てのプロセス/生成物変数は、前記と同様に維持した。
【0072】
こうして連続的に得られた第1および第2の帯域の生成物の特性を、次の表にまとめる。
【表26】
Figure 0004533971
このタイプのインラインで改質されたアクリル・ポリマーは、UV/EB/ペルオキシド硬化分野で、ホットメルト/感圧接着剤、インモールド塗料、および低硬化温度粉末、ハイソリッドおよびリキッド塗料で使用することができる反応性ポリマーである。
【0073】
実施例27−二元官能性エポキシ/ヒドロキシル不飽和反応性アクリル・ポリマーの連続製造
この実施例では、第1の反応帯域で連続的に製造される第1のポリマー生成物は、エポキシ官能性ポリマーであり、これを、メタクリル酸と連続的に混合し、次いで、この混合物を連続的に、第2の反応帯域に供給して、二元官能性エポキシ/ヒドロキシル不飽和反応性アクリル・ポリマーを得た。
【0074】
およそ、アクリル酸シクロヘキシル(CHA)34.9%、アクリル酸ブチル(BA)20.9%、メタクリル酸グリシジル(GMA)14%、メチル−エチルケトン(MEK)30%、およびジ−t−ブチルペルオキシド0.2%からなる新鮮な供給混合物を連続的に、300ccCSTRに供給した。この反応混合物を連続的に、CSTRから除去した。CSTRへの、およびこれからの新鮮な供給物および反応混合物流速をそれぞれ制御して、12分間の一定の平均滞留時間を維持した。CSTR内部での反応混合物温度を230℃に維持した。この第1の反応帯域からの反応混合物を連続的に、蒸発除去帯域に供給し、そこで、溶剤、未反応の物質および副生成物を、生成物から除去した。生じたポリ(CHA−コ−BA−コ−GMA)生成物を連続的に、第2の反応帯域に供給した。第2の反応帯域の入口で、第1の反応帯域の生成物を連続的に、新鮮なメタクリル酸(MAA)供給物と混合した。MAA流を、0.72の新鮮MMA/第1生成物中のGMAモル比に対して当量となるように、適切な速度で一定に維持した。この反応混合物を連続的に、実施例26に記載されている管型反応器からなる第2の反応帯域に供給した。この第2の反応帯域中の温度を247℃に制御した。この第2の反応帯域の可使容量により、前記の所定の供給流速で、15分の平均滞留時間が得られた。
【0075】
前記の条件で、10滞留時間よりも長い操作時間の後に、MAA流を、1.15の、次いで1.30の新鮮MMA/第1生成物中のGMAモル比に対して当量となるように、新たな一定の適切な速度まで高めた。他の全てのプロセス/生成物変数は、前記と同様に維持した。
こうして連続的に得られた第1および第2の帯域の生成物の特性を、次の表にまとめる。
【表27】
Figure 0004533971
このタイプのインラインで改質されたアクリル・ポリマーは、UV/EB/ペルオキシド硬化分野、ホットメルト/圧感接着剤、インモールド塗料および低硬化温度粉末、ハイソリッド、およびリキッド塗料で使用することができる反応性ポリマーである。
【0076】
実施例28−二元官能性酸/ヒドロキシル不飽和反応性アクリル・ポリマーの連続製造
この実施例では、第1の反応帯域で連続的に製造される第1のポリマー生成物は、カルボン酸官能性ポリマーであり、これを、メタクリル酸グリシジルと連続的に混合し、次いで、この混合物を連続的に、第2の反応帯域に供給して、二元官能性酸/ヒドロキシル不飽和反応性アクリル・ポリマーを得た。
およそ、アクリル酸シクロヘキシル(CHA)41.9%、アクリル酸ブチル(BA)20.9%、アクリル酸(AA)7%、メチル−エチルケトン(MEK)30%、およびジ−t−ブチルペルオキシド0.2%からなる新鮮な供給混合物を連続的に、300ccCSTRに供給した。この反応混合物を連続的に、CSTRから除去した。CSTRへの、およびこれからの新鮮な供給物および反応混合物流速をそれぞれ制御して、12分間の一定の平均滞留時間を維持した。CSTR内部での反応混合物温度を230℃に維持した。この第1の反応帯域からの反応混合物を連続的に、蒸発除去帯域に供給し、そこで、溶剤、未反応の物質および副生成物を、生成物から除去した。生じたポリ(CHA−コ−BA−コ−AA)生成物を連続的に、第2の反応帯域に供給した。第2の反応帯域の入口で、第1の反応帯域の生成物を連続的に、新鮮なメタクリル酸グリシジル(GMA)供給物と混合した。GMA流を、0.50の新鮮GMA/第1生成物中のAAモル比に対して当量となるように、適切な速度で一定に維持した。この反応混合物を連続的に、実施例26に記載されている管型反応器からなる第2の反応帯域に供給した。この第2の反応帯域中の温度を247℃に制御した。この第2の反応帯域の可使容量により、前記の所定の供給流速で、15分の平均滞留時間が得られた。
前記の条件で、10滞留時間よりも長い操作時間の後に、GMA流を、まず0.80の、次いで0.90の新鮮GMA/第1生成物中のAAモル比に対して当量となるように、新たな一定の適切な速度まで高めた。他の全てのプロセス/生成物変数は、前記と同様に維持した。
こうして連続的に得られた第1および第2の帯域の生成物の特性を、次の表にまとめる。
【表28】
Figure 0004533971
このタイプのインラインで改質されたアクリル・ポリマーは、UV/EB/ペルオキシド硬化分野、ホットメルト/感圧接着剤、インモールド塗料、ならびに低硬化温度粉末、ハイソリッドおよびリキッド塗料で使用することができる反応性ポリマーである。
【0077】
実施例29−ヒマシ油と反応させたフリー・ラジカル生成バックボーン
スチレン18.62%、AMS37.58%、AA33.02%、EHA7.64%、およびDTBP3.14%を含む反応混合物を連続的にCSTRに供給した。滞留時間を12分に維持し、反応温度を230℃から250℃に維持した。生成物を蒸発除去に掛け、排気口付きプラグ・フロー反応器(PFR)に滞留時間90分で供給した。ヒドロキシ価161を有するヒマシ油42.8部および水酸化リチウム一水和物0.02部を、PFR中の第1のポリマー生成物100部に加え、220℃に維持した。完成樹脂の特性を次に示す。
【表29】
Figure 0004533971
【0078】
実施例30−モノ−およびジ−グリセリド反応性ポリマーからなる混合物の製造
大豆油88.2部、グリセロール11.7部、および水酸化リチウム一水和物0.04部を混合し、220℃で1時間反応させて、モノ−およびジ−グリセリドからなる混合物を生じさせた。
【0079】
実施例31−脂肪酸変性されたアクリル反応性ポリマーの製造
スチレン18.62%、AMS37.58%、AA33.02%、EHA7.64%、およびDTBP3.14%を含む反応混合物を連続的にCSTRに供給した。滞留時間を12分に維持し、反応器温度を230℃から250℃に維持した。生成物を蒸発除去に掛け、排気口付きPFRに滞留時間約75分で供給した。実施例30からの生成物100部を、PFR中の第1のポリマー生成物100部に加え、220℃に維持した。完成樹脂の特性を次に示す。
【表30】
Figure 0004533971
【0080】
実施例32−脂肪酸変性されたアクリルの水性分散液
実施例31からの樹脂150グラムを、28%アンモニア溶液および水の11.0gと混合し、76℃で1時間混合した。生じた分散液は、次の特性を有した。
【表31】
Figure 0004533971
生じた分散液100部に、Manganese Hydrocure(登録商標、OMG Americaからの、カルボン酸マンガンの42%ミネラルスピリット溶液および界面活性剤)0.6%、Cobalt Hydrocure(登録商標、OMG Americaからの、ナフテン酸コバルトの52%ミネラルスピリット溶液および界面活性剤)0.74%、およびDri−Rx(登録商標、OMG Americaからの、2,2ビピリジルの30%プロピレングリコールモノメチルエーテル溶液)0.6%を加えた。この溶液を、#8線材を有する厚紙パネルに垂らす。1日乾燥させた後に、塗膜を、エタノール、28%アンモニアおよび水に対する耐性に関して、塗膜の上にそれぞれの滴を置き、接触の1分後にそれをふき取ることにより試験した。水は、塗膜に対して効果を有さなかった。エタノールにより、塗膜は除去され、アンモニアにより、塗膜の半分が除去された。塗膜を、1週間後に調べた。水は、効果を有さなかった。エタノールにより、塗膜の約30%が除去され、アンモニアにより、塗膜の約5%が除去された。このことは、塗膜の耐性が高まったことを示している。
【0081】
本発明の僅かな好ましい実施形態を記載したが、当技術分野の専門家には、この実施形態を、本発明の中心的な意図および範囲を逸脱することなく変更および変化させることができることは理解されるであろう。したがって、前記の好ましい実施形態は、単に例示的なものであって、制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の範囲は、前記の記載よりもむしろ請求項に記載されており、請求項の意味および範囲内に該当する全ての変更が包含される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明で使用される重合反応器ネットワークの概略を示す図である。
【図2】 第1および第2反応器の間に設置された蒸発除去器を備えた、本発明で使用される重合反応器ネットワークの概略を示す図である。

Claims (10)

  1. 反応性ポリマーを製造するための連続重合プロセスであって、
    a.第1の反応帯域中に少なくとも1種の官能性モノマーを連続的に供給する工程;
    b.該モノマーを重合させて少なくとも1種の官能基を有する第1のポリマー生成物を製造する工程;
    c.第2の反応帯域中に直接、該第1のポリマー生成物を、該第1のポリマー生成物の官能基に対して相補的な官能基を有する少なくとも1種の改質剤反応物と共に供給する工程;および
    d.該改質剤反応物の少なくとも一部と、該第1のポリマー生成物の官能基の少なくとも1種とを反応させて、該改質剤反応物の少なくとも一部を取り込んだ第2のポリマー生成物を、該第2のポリマー生成物が反応性ポリマーであるように製造する工程を含むことを特徴とする連続重合プロセス。
  2. 前記官能性モノマーが、ヒドロキシル、カルボン酸、エポキシ、アミン、エステル、無水物、アルデヒド、ケトン、アミドおよびイソシアネートからなる群より選択される少なくとも1種の官能基を含有する請求項1に記載の連続重合プロセス。
  3. 前記工程aがさらに、前記第1の反応帯域中に少なくとも1種の溶剤を供給することを含む請求項1に記載の連続重合プロセス。
  4. 前記工程aがさらに、反応器中に少なくとも1種の非官能性モノマーを供給することを含む請求項1に記載の連続重合プロセス。
  5. 前記工程cがさらに、反応器中に少なくとも1種のフリー・ラジカル抑制剤を供給することを含む請求項1に記載の連続重合プロセス。
  6. 前記改質剤反応物が、ヒドロキシル、カルボン酸、エポキシ、アミド、アミン、エステル、無水物、アルデヒド、ケトン、イソシアネート、ビニル、ジビニルおよびアリルからなる群より選択される少なくとも1種の官能基を含有する請求項に記載の連続重合プロセス。
  7. 前記工程aがさらに、反応器中に少なくとも1種の非官能性スチレン系モノマーを連続的に供給することを含む請求項に記載の連続重合プロセス。
  8. 前記第2の反応帯域に溶剤が存在しない請求項1に記載の連続重合プロセス。
  9. 前記第1の反応帯域中に供給されるモノマーが、エチレン系不飽和無水物モノマー15から70重量%からなり、前記第1の反応帯域中に供給される残りのモノマー供給物が、生じる前記第1のポリマー生成物が50%未満の重合したアクリル・モノマーであるように、α−オレフィン、スチレン系モノマー、他のエチレン系不飽和モノマーおよびこれらの組合せからなる群より選択されるモノマーからなり、かつ、前記改質剤反応物が、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、不飽和脂肪族アルコール、アリルヒドロキシル化合物およびこれらの組合せからなる群より選択される請求項1に記載の連続重合プロセス。
  10. 前記エチレン系不飽和無水物が無水マレイン酸である請求項に記載の連続重合プロセス。
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