以下、本発明の実施の形態について、添付図面に基づき詳細に説明する。なお、以下の説明及び本明細書に添付の図面では、同一機能部品については同一符号を付している。それらの名称及び機能についても同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
[第1の実施の形態]
<全体構成>
図1は本発明の第1の実施の形態に係る表示装置100の全体構成を示す正面図であって、プレゼンテーションを行なっている状態を示す。
図1を参照して、本実施の形態に係る表示装置100は、プレゼンテーションを行なう際に利用される大型の表示装置であって、プレゼンテーション会場の床面102に設置される装置本体104と、プレゼンタ106によって使用されるタッチペン108とを含む。
<装置本体104の構成>
図2は表示装置100の装置本体104の外観構成を示す斜視図である。
図2を参照して、装置本体104は、台座200、大型LCD(Liquid Crystal Display)202、透明タッチパネル204、スキャナ206及びプリンタ208から構成されている。
台座200は、床面102に接触する基台210と、この基台210及び大型LCD202の両者の間を連結する左右一対の脚212とを備えている。基台210の底部には、装置本体104を移動させるための4つのキャスタ輪214が回転自在に取り付けられている。各脚212は、幅広の薄板部材であって、所定の間隔を隔てた状態で基台210の上面に直立している。
大型LCD202は、横長の長方形形状をなしており、その前面に情報の画面表示を行なうための表示領域が形成されている。このLCD202の表示領域は、当該LCD202の外郭形状と相似形状を有しており、その形成領域は、当該LCD202の前面の大部分を占めている。
透明タッチパネル204は、大型LCD202と同様に横長の長方形形状を有しており、当該LCD202の表示領域(即ち、LCD202の前面)に一体的に重ねて設けられている。したがって、本表示装置100では、LCD202の表示領域上の画面表示された情報等がタッチパネル204の構成要素の1つである透明ガラス等を素材として作製された透過部材を透過して表示される。このように、本表示装置100は、タッチパネル一体型表示装置であるので、タッチパネル204がLCD202の表示領域上で画面表示された情報を透視可能な操作面として機能し、当該操作面としてのタッチパネル204に対するタッチペン108の接触によりその接触位置に対応した位置座標が入力される。
スキャナ206は、プレゼンテーション原稿等を読取る。このスキャナ206の前面には、上下一対の開口216,218が形成されている。スキャナ206では、上側の開口216から上記原稿が搬入されて下側の開口218から上記原稿が排出される。一方、プリンタ208は、本表示装置100で表示された情報を印字出力する。
スキャナ206及びプリンタ208の両者は、基台210、左右一対の脚212及び大型LCD202で区画される空間内に所定の間隔を開けて備えられている。具体的には、スキャナ206は、LCD202の下面に接触した状態で左右一対の脚212に橋渡して取り付けられている。一方、プリンタ208は、左右一対の脚212と間隔を隔てて基台210の上面に載置されている。
<透明タッチパネル204の構成>
図3は透明タッチパネル204の構成を簡略化して示す正面図である。この図においては、透明タッチパネル204の長辺に沿う方向(横方向)をX軸方向とし、短辺に沿う方向(縦方向)をY軸方向としている。
図3を参照して、本実施の形態においては、透明タッチパネル204として、光学的に位置検出を行なうタッチパネルが適用されている。それゆえ、タッチパネル204では、その操作面としての上記の透過部材の4辺にそれぞれ関連付けてタッチペン108のタッチ位置300を検出するためのフォトトランジスタアレイ302,304及びLED(Light Emitting Diode)アレイ306,308が設けられている。
具体的には、タッチパネル204の操作面の上側の長辺(即ち、上辺)の内縁部には、X軸方向フォトトランジスタアレイ302が当該上辺に沿って配置されている一方、下側の長辺(即ち、下辺)の内縁部には、X軸方向LEDアレイ306が当該下辺に沿って配置されている。これにより、互いに対向する、X軸方向フォトトランジスタアレイ302の各フォトトランジスタとX軸方向LEDアレイ306の各LEDとの間でX軸方向に沿った光軸が形成されることになる。また、タッチパネル204の操作面の右側の短辺(即ち、右辺)の内縁部には、Y軸方向フォトトランジスタアレイ304が当該右辺に沿って配置されている一方、左側の短辺(即ち、左辺)の内縁部には、Y軸方向LEDアレイ308が配置されている。これにより、互いに対向する、Y軸方向フォトトランジスタアレイ304の各フォトトランジスタとY軸方向LEDアレイ308の各LEDとの間でY軸方向に沿った光軸が形成されることになる。
X軸方向に関するフォトトランジスタアレイ302及びLEDアレイ306では、その基板上にm個のフォトトランジスタ及びLEDがそれぞれ搭載されている。他方、Y軸方向に関するフォトトランジスタアレイ304及びLEDアレイ308では、その基板上にn個のフォトトランジスタ及びLEDがそれぞれ搭載されている。したがって、上記操作面上では、m×n個の光軸交差点が生じる。
このような構成の透明タッチパネル204において、プレゼンタ106がタッチペン108を透過部材(操作面)上に接触させると、この接触された位置300を通過する、X軸方向及びY軸方向の各LEDアレイ306,308のLEDからの照射光が当該タッチペン108により遮蔽され、これらLEDに対向する、X軸方向及びY軸方向の各フォトトランジスタアレイ302,304のフォトトランジスタに到達しなくなる。これらLEDの照射光が到達しなかったフォトトランジスタの座標の組合せが入力された座標位置として、図7に示すパーソナルコンピュータ(PC)500に出力される。図3に示した例では、座標位置(Xi,Yj)が上記のタッチペン108が触れた位置(ペンタッチ位置)300に相当する。
<タッチペン108の構成>
図4はタッチペン108の初期状態を示す断面図、図5はタッチペン108の押込み時の状態を示す断面図、図6はタッチペン108の押込み解除時の状態を示す断面図である。
図4〜図6を参照して、タッチペン108は、上述したように、透明タッチパネル204の操作面に対して座標入力操作を行なうためのペンであって、当該タッチパネル204の操作面上でのペン先端部400の滑り度合を切換えるための切換機構402を備えている。
ペン先端部400は、球体形状をなす転がり先端404と、この転がり先端404と球面対偶をなし当該転がり先端404を転動自在に保持する先端保持部材406とから構成されている。先端保持部材406は、ペン軸408の先端面に取り付けられている。このペン軸408は、軸方向に長い長手の部材であって、軸方向に沿って貫通孔が形成された中空円筒形状を有している。
切換機構402は、ペン軸408の先端部内に嵌め込まれ、先端保持部材406を介して転がり先端404を押圧する先端押圧部材410と、ペン軸408の後端側から軸方向に沿って移動自在に挿入され、当該ペン軸408に対して押込み操作がなされる押圧操作部材412と、先端押圧部材410と押圧操作部材412との間に介装され、押圧操作部材412を反押込み方向に付勢するための第1のばね414と、押圧操作部材412のペン軸408に対する押込み量を複数の段階(本実施の形態では6段階)に切換え保持するための押込み量保持部416とを含み、押圧操作部材412の押込み量に応じて先端押圧部材410の転がり先端404に対する押圧力が変わり、これに伴って転がり先端404の透明タッチパネル204の操作面上での転がり度合が変更されるように構成されている。
押込み量保持部416は、基端部がペン軸408に対して横軸418周りに回動自在に支持された操作レバー420を含む。この操作レバー420は、基部422と、基部422の先端部から押圧操作部材412側に突出した係合片424と、基部422の先端部から係合片424とは反対側に突出した操作片426とを備えたT字形状をなしている。係合片424及び操作片426の両者は、基部422の先端部に一体成形されている。本実施の形態では、操作片426の突出寸法を、係合片424の突出寸法よりも長く設定することによって、操作レバー420を指で操作し易く構成している。
また、押込み量保持部416は、押圧操作部材412の周面に等間隔を開けて凹設され、操作レバー420の係合片424が係合される6つの被係合溝428,430,432,434,436,438と、操作レバー420を押圧操作部材412に向かって付勢するための第2のばね440とをさらに含む。
本タッチペン108において、操作レバー420の操作片426を操作して操作レバー420を第2のばね440の付勢力に抗する方向に横軸418周りに回動させれば、係合片424が被係合溝428,430,432,434,436,438から離間して押圧操作部材412の押込み力が解除される。一方、押圧操作部材412の押込み力を解除した後に操作片426を離せば、操作レバー420が第2のばね440の付勢力により押圧操作部材412に向かって横軸418周りに自動的に回動し、それによって係合片424が被係合溝428,430,432,434,436,438に係合して押圧操作部材412の押込み量が切換え保持される。それゆえ、本実施の形態においては、操作レバー420の操作片426が押圧操作部材412の押込み力を解除するための解除手段として機能する。
また、本タッチペン108では、上述したように、第1のばね414の付勢力に抗して押圧操作部材412を押込んで当該押圧操作部材412の押込み量を所望の段階に切換え保持すると、先端押圧部材410の転がり先端404に対する押圧力は、押圧操作部材412の押込み量によって変化し、この変化に伴って転がり先端404の透明タッチパネル204の操作面上での転がり度合が変更される。
具体的には、図4に示す、操作レバー420の係合片424が押圧操作部材412の最下段の第1の被係合溝428と係合している初期状態を、押圧操作部材412の押込み量の第1の段階とすると、押圧操作部材412を第1のばね414の付勢力に抗して上記第1の段階よりも深く押込んで操作レバー420の係合片424を第1の被係合溝428の直上の第2の被係合溝430に係合させた状態では、押圧操作部材412の押込み量は第2の段階に設定され、この第2の段階においては、転がり先端404の転がり度合が上記第1の段階よりも低下する。
押圧操作部材412を第1のばね414の付勢力に抗して上記第2の段階よりも更に深く押込んで操作レバー420の係合片424を第2の被係合溝430の直上の第3の被係合溝432に係合させた状態では、押圧操作部材412の押込み量は第3の段階に設定され、この第3の段階においては、転がり先端404の転がり度合が上記第2の段階よりも低下する。
押圧操作部材412を第1のばね414の付勢力に抗して上記第3の段階よりも更に深く押し込んで操作レバー420の係合片424を第3の被係合溝432の直上の第4の被係合溝434に係合させた状態では、押圧操作部材412の押込み量は第4の段階に設定され、この第4の段階においては、転がり先端404の転がり度合は上記第3の段階よりも低下する。
押圧操作部材412を第1のばね414の付勢力に抗して上記第4の段階よりも更に深く押込んで操作レバー420の係合片424を第4の被係合溝434の直上の第5の被係合溝436に係合させた状態では、押圧操作部材412の押込み量は第5の段階に設定され、この第5の段階においては、転がり先端404の転がり度合が上記第4の段階よりも低下する。
押圧操作部材412を第1のばね414の付勢力に抗して上記第5の段階よりも更に深く押込んで操作レバー420の係合片424を最上段の第6の被係合溝438に係合させた状態では、押圧操作部材412の押込み量は第6の段階に設定され、この第6の段階においては、転がり先端404の転がり度合が上記第5の段階よりも低下する。
すなわち、本タッチペン108では、押圧操作部材412の押込み量の段階が深まるに従って、転がり先端404の転がり度合(ペン先端部400の滑り度合)が段階的に順次低下する。
押圧操作部材412の周面上であって被係合溝428,430,432,434,436,438の形成領域の反対側の領域には、被係合溝428,430,432,434,436,438の形成間隔と同じ間隔を開けて被係合溝428,430,432,434,436,438と同じ数(即ち、6つ)の、押圧操作部材412の押込み量を表示する短冊形の指標442,444,446,448,450,452が貼着されている。最下段の第1の指標442は、第3の被係合溝432と第4の被係合溝434との間に配置されている。他方、押圧操作部材412の押込み状態が初期状態であって、ペン軸408の第1の指標442と対応する位置には、押圧操作部材412の押込み量の段階が切換えられると、当該切換えられた押込み量の段階に対応付けられた1つの指標を視認するための窓454が開けられている。
押圧操作部材412の押込み量が第1の段階に設定されている場合には、その旨を示す第1の指標442が窓454を通して視認される。押圧操作部材412の押込み量が第2の段階に設定されている場合には、その旨を示す第2の指標444が窓454を通して視認される。押圧操作部材412の押込み量が第3の段階に設定されている場合には、その旨を示す第3の指標446が窓454を通して視認される。押圧操作部材412の押込み量が第4の段階に設定されている場合には、その旨を示す第4の指標448が窓454通して視認される。押圧操作部材412の押込み量が第5の段階に設定されている場合には、その旨を示す第5の指標450が窓454を通して視認される。押圧操作部材412が第6の段階に設定されている場合には、その旨を示す第6の指標452が窓454を通して視認される。
さらに、本タッチペン108では、押圧操作部材412の押込み量の段階を検出するための押込み量検出機構456が備えられている。この押込み量検出機構456は、6つのマイクロスイッチ458,460,462,464,466,468から構成される。これらマイクロスイッチ458,460,462,464,466,468は、押圧操作部材412の周面に接触するとOFF状態からON状態に切換わるスイッチであって、ペン軸408の内壁であって操作レバー420の操作領域と反対側の第1のばね414の介装領域に埋め込まれている。
押圧操作部材412の押込み量が第1の段階に設定されている場合には、何れのマイクロスイッチ458,460,462,464,466,468にも押圧操作部材412の周面が接触しないので、全てのマイクロスイッチ458,460,462,464,466,468のOFF状態が維持される。
押圧操作部材412の押込み量が第2の段階に設定されている場合には、最上段の第1のマイクロスイッチ458に押圧操作部材412の周面が接触するので、このマイクロスイッチ458がONしそれより下の第2〜第6のマイクロスイッチ460,462,464,466,468のOFF状態が維持される。
押圧操作部材412の押込み量が第3の段階に設定されている場合には、第1及び第2のマイクロスイッチ458,460に押圧操作部材412の周面が接触するので、これらのマイクロスイッチ458,460がオンしその下の第3〜第6のマイクロスイッチ462,464,466,468のOFF状態が維持される。
押圧操作部材412の押込み量が第4の段階に設定されている場合には、第1〜第3のマイクロスイッチ458,460,462に押圧操作部材412の周面が接触するので、これらのマイクロスイッチ458,460,462がONしその下の第4〜第6のマイクロスイッチ464,466,468のOFF状態が維持される。
押圧操作部材412の押込み量が第5の段階に設定されている場合には、第1〜第4のマイクロスイッチ458,460,462,464に押圧操作部材412の周面が接触するので、これらのマイクロスイッチ458,460,462,464がONしその下の第5及び第6のマイクロスイッチ466,468のOFF状態が維持される。
押圧操作部材412の押込み量が第6の段階に設定されている場合には、第1〜第5のマイクロスイッチ458,460,462,464,466に押圧操作部材412の周面が接触するので、これらのマイクロスイッチ458,460,462,464,466がONし最下段の第6のマイクロスイッチ468のOFF状態が維持される。
このように、本押込み量検出機構456においては、OFF状態からON状態に切換わったマイクロスイッチの数とOFF状態を維持しているマイクロスイッチの数との組合せを図7に示す制御デバイス506が判断することによって、押圧操作部材412の押込み量の段階が検出される。
<ハードウェア構成>
図7は表示装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。
図7を参照して、装置本体104は、大型LCD202、透明タッチパネル204、スキャナ206及びプリンタ208に加えて、PC500及び無線通信デバイス502をさらに含む。
PC500は、表示装置100全体の制御中枢を司る情報処理装置であって、何れも図示しないCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等を含む。このPC500には、大型LCD202、透明タッチパネル204、スキャナ206、プリンタ208及び無線通信デバイス502が接続されている。タッチパネル204からのタッチペン108による座標入力信号が入力されると、PC500は、LCD202の表示領域において、タッチペン108により入力された座標に対応する位置に所定のオブジェクト画像を表示させる。
ここに、「オブジェクト画像」とは、例えば、図12に示すような点画像600である。プレゼンタ106がタッチペン108で透明タッチパネル204の透過部材の表面(操作面)をなぞることにより、点画像のオブジェクト画像600を連続的に表示させ、プレゼンタ106の所望する図形及び文字を描くことができる。なお、その他のオブジェクト画像600としては、直線、円形、三角形及び四角形といった、予め定められた定形図形を挙げることができる。
上記のように、タッチペン108による透明タッチパネル204への座標入力操作を契機として大型LCD202上にオブジェクト画像600が表示されるので、PC500には、オブジェクト画像サイズ記憶領域504が形成されている。このオブジェクト画像サイズ記憶領域504には、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量の段階に応じてオブジェクト画像600の太さを変更させて表示するためのデータ(以下、単に「オブジェクト画像サイズ変更データ」という。)が格納されている。
他方、タッチペン108は、上記の押込み量検出機構456を構成する6つのマイクロスイッチ458,460,462,464,466,468に加えて、制御デバイス506及び無線通信デバイス508をさらに含む。
制御デバイス506は、タッチペン108の制御中枢を司るものであって、何れも図示しないCPU、ROM及びRAM等を含むコンピュータからなる。この制御デバイス506には、マイクロスイッチ458,460,462,464,466,468及び無線通信デバイス508が接続されている。
装置本体104側の無線通信デバイス502及びタッチペン108側の無線通信デバイス508としては、共にBluetooth(登録商標。以下において同じ。)モジュールが採用されている。
制御デバイス506は、上述したように、OFF状態からON状態に切換わったマイクロスイッチの数とOFF状態を維持しているマイクロスイッチの数との組合せによってタッチペン108の押圧操作部材412の押込み量の段階を判断・検出する機能を有している。この制御デバイス506によって検出されたタッチペン108の押圧操作部材412の押込み量の段階を示すデータは、タッチペン108側の無線通信デバイス508から装置本体104側の無線通信デバイス502に送信され、更に無線通信デバイス502からPC500に与えられる。
<ソフトウェア構成>
本実施の形態においては、タッチペン108のペン先端部400の滑り度合の切換えに連動してオブジェクト画像600の表示サイズを変更するようにプログラミングされている。このプログラムは、次に説明する本表示装置100の各種の機能を実現するためのソフトウェア資源として構成され、装置本体104側のPC500のROM及びタッチペン108側の制御デバイス506のROMに記憶されている。これらの機能は、上記の装置本体104側のPC500及び実質的にコンピュータからなるタッチペン108側の制御デバイス506が上記プログラムを実行することによって達成される。
図8は表示装置100のメインルーチンのプログラム構造をフローチャート形式で示す図である。
図8を参照して、本表示装置100では、まず、タッチペン108側の制御デバイス506がタッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が何れの段階に設定されているかを判断する(ステップS100、S102、S104、S106、S108及びS110)。
全てのマイクロスイッチ458,460,462,464,466,468がOFF状態を維持している場合には、制御デバイス506は、押圧操作部材412の押込み量が第1の段階に設定されていると判断し(ステップS100においてYES)、ペン先端部400の滑り度合を示すデータとして滑り度合データ「1」を無線通信デバイス508及び無線通信デバイス502の両者間の無線通信により装置本体104側のPC500に送信する。
第1のマイクロスイッチ458がOFF状態からON状態に切換わり第2〜第6のマイクロスイッチ460,462,464,466,468がOFF状態を維持している場合には、制御デバイス506は、押圧操作部材412の押込み量が第2の段階に設定されていると判断し(ステップS102においてYES)、ペン先端部400の滑り度合を示すデータとして滑り度合データ「2」を無線通信デバイス508及び無線通信デバイス502の両者間の無線通信により装置本体104側のPC500に送信する。
第1及び第2のマイクロスイッチ458,460がOFF状態からON状態に切換わり第3〜第6のマイクロスイッチ462,464,466,468がOFF状態を維持している場合には、制御デバイス506は、押圧操作部材412の押込み量が第3の段階に設定されていると判断し(ステップS104においてYES)、ペン先端部400の滑り度合を示すデータ信号として滑り度合データ「3」を無線通信デバイス508及び無線通信デバイス502の両者間の無線通信により装置本体104側のPC500に送信する。
第1〜第3のマイクロスイッチ458,460,462がOFF状態からON状態に切換わり第4〜第6のマイクロスイッチ464,466,468がOFF状態を維持している場合には、制御デバイス506は、押圧操作部材412の押込み量が第4の段階に設定されていると判断し(ステップS106においてYES)、ペン先端部400の滑り度合を示すデータとして滑り度合データ「4」を無線通信デバイス508及び無線通信デバイス502の両者間の無線通信により装置本体104側のPC500に送信する。
第1〜第4のマイクロスイッチ458,460,462,464がOFF状態からON状態に切換わり第5及び第6のマイクロスイッチ466,468がOFF状態を維持している場合には、制御デバイス506は、押圧操作部材412の押込み量が第5の段階に設定されていると判断し(ステップS108においてYES)、ペン先端部400の滑り度合を示すデータとして滑り度合データ「5」を無線通信デバイス508及び無線通信デバイス502の両者間の無線通信により装置本体104側のPC500に送信する。
第1〜第5のマイクロスイッチ458,460,462,464,466がOFF状態からON状態に切換わり第6のマイクロスイッチ468がOFF状態を維持している場合には、制御デバイス506は、押圧操作部材412の押込み量が第6の段階に設定されていると判断し(ステップS110においてYES)、ペン先端部400の滑り度合を示すデータとして滑り度合「6」を無線通信デバイス508及び無線通信デバイス502の両者間の無線通信により装置本体104側のPC500に送信する。
他方、装置本体104側のPC500は、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量の段階を示す、即ちペン先端部400の滑り度合を示す滑り度合データを受信するのを待つ(ステップP100)。無線通信デバイス502を介して上記滑り度合データを受信すると、PC500は、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量の段階に応じた(即ち、ペン先端部400の滑り度合に応じた)、オブジェクト画像の表示処理を実行する(ステップP102)。
なお、本実施の形態では、タッチペン108のペン先端部400の滑り度合の設定段階が装置本体104側で常時監視され、ペン先端部400の滑り度合が切換えられるまでその滑り度合に応じたオブジェクト画像表示処理が実行され、ペン先端部400の滑り度合が切換えられると、それまで実行されていたオブジェクト画像表示処理がリセットされ、改めて切換えられた滑り度合に応じたオブジェクト画像表示処理が実行される。
(オブジェクト画像表示処理)
図9〜図11はサブルーチンとしてのオブジェクト画像表示処理を実現するためのプログラム構造をフローチャート形式で示す図である。
図9を参照して、本オブジェクト画像表示処理では、まず、PC500は、受信した滑り度合データが「1」であるか否かを判断する(ステップP200)。受信滑り度合データが「1」である場合には、PC500は、この滑り度合データ「1」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第1の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされるのを待つ(ステップP202)。タッチペン108によるタッチパネル204への座標入力操作がなされると、PC500は、大型LCD202の表示領域において、タッチペン108により入力された座標に対応する位置にオブジェクト画像600を表示させる。このとき、PC500は、上記滑り度合データ「1」をパラメータとして、オブジェクト画像サイズ記憶領域504に格納されているオブジェクト画像サイズ変更データを参照し、この参照結果に基づいて、図12(A)に示すように、オブジェクト画像600をその太さが最も小さい第1のサイズになるように表示する(ステップP204)。その後、PC500は、本オブジェクト画像表示処理を終了させる。他方、受信滑り度合データが「1」でない場合には、PC500は、制御をステップP206に進める。
制御がステップP206に進むと、PC500は、受信した滑り度合データが「2」であるか否かを判断する。受信滑り度合データが「2」である場合には、PC500は、この滑り度合データ「2」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第2の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされるのを待つ(ステップP208)。タッチペン108によるタッチパネル204への座標入力操作がなされると、PC500は、上記滑り度合データ「2」をパラメータとして、オブジェクト画像サイズ記憶領域504に格納されているオブジェクト画像サイズ変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図12(B)に示すように、オブジェクト画像600をその太さが上記第1のサイズよりも太い第2のサイズになるように表示させる(ステップP210)。その後、PC500は、本オブジェクト画像表示処理を終了させる。他方、受信滑り度合データが「2」でない場合には、PC500は、制御を図10に示すステップP212に進める。
図10を参照して、制御がステップP212に進むと、PC500は、受信した滑り度合データが「3」であるか否かを判断する。受信滑り度合データが「3」である場合には、PC500は、この滑り度合データ「3」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第3の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされるのを待つ(ステップP214)。タッチペン108によるタッチパネル204への座標入力操作がなされると、PC500は、上記滑り度合データ「3」をパラメータとして、オブジェクト画像サイズ記憶領域504に格納されているオブジェクト画像サイズ変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図12(C)に示すように、オブジェクト画像600をその太さが上記第2のサイズよりも太い第3のサイズになるように表示させる(ステップP216)。その後、PC500は、本オブジェクト画像表示処理を終了させる。他方、受信滑り度合データが「3」でない場合には、PC500は、制御をステップP218に進める。
制御がステップP218に進むと、PC500は、受信した滑り度合データが「4」であるか否かを判断する。受信滑り度合データが「4」である場合には、PC500は、この滑り度合データ「4」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第4の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされるのを待つ(ステップP220)。タッチペン108によるタッチパネル204への座標入力操作がなされると、PC500は、上記滑り度合データ「4」をパラメータとして、オブジェクト画像サイズ記憶領域504に格納されているオブジェクト画像サイズ変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図12(D)に示すように、オブジェクト画像600をその太さが上記第3のサイズよりも太い第4のサイズになるように表示させる(ステップP222)。その後、PC500は、本オブジェクト画像表示処理を終了させる。他方、受信滑り度合データが「4」でない場合には、PC500は、制御を図11に示すステップP224に進める。
図11を参照して、制御がステップP224に進むと、PC500は、受信した滑り度合データが「5」であるか否かを判断する。受信滑り度合データが「5」である場合には、PC500は、この滑り度合データ「5」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第5の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされるのを待つ(ステップP226)。タッチペン108によるタッチパネル204への座標入力操作がなされると、PC500は、上記滑り度合データ「5」をパラメータとして、オブジェクト画像サイズ記憶領域504に格納されているオブジェクト画像サイズ変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図12(E)に示すように、オブジェクト画像600をその太さが上記第4のサイズよりも太い第5のサイズになるように表示させる(ステップP228)。その後、PC500は、本オブジェクト画像表示処理を終了させる。他方、受信滑り度合データが「5」でない場合には、PC500は、制御をステップP230に進める。
制御がステップP230に進むと、PC500は、受信した滑り度合データが「6」であるか否かを判断する。受信滑り度合データが「6」である場合には、PC500は、この滑り度合データ「6」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第6の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされるのを待つ(ステップP232)。タッチペン108によるタッチパネル204への座標入力操作がなされると、PC500は、上記滑り度合データ「6」をパラメータとして、オブジェクト画像サイズ記憶領域504に格納されているオブジェクト画像サイズ変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図12(F)に示すように、オブジェクト画像600をその太さが上記第5のサイズよりも太い第6のサイズになるように表示させる(ステップP234)。その後、PC500は、本オブジェクト画像表示処理を終了させる。他方、受信滑り度合データが「6」でない場合には、PC500は、制御を再び図9に示すステップP200に戻す。
<動作>
本実施の形態では、タッチペン108のペン先端部400を透明タッチパネル204の操作面に接触させる座標入力操作がなされると、大型LCD202の表示領域において、入力座標位置に応じた位置にオブジェクト画像600が表示される。その一方で、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量の段階が深く(換言すると、押込み量が大きく)なるに従って、そのペン先端部400の滑り度合が低下する。この切換えられたタッチペン108のペン先端部400の滑り度合は、装置本体104側のPC500に通知される。そうすると、PC500は、通知されたタッチペン108のペン先端部400の滑り度合に応じて、LCD202の表示領域上で表示すべきオブジェクト画像600のサイズ(太さ)を変更して当該オブジェクト画像600を表示させる。
<作用・効果>
本実施の形態によると、以下の作用・効果を奏する。
(1)タッチペン108に、透明タッチパネル204の操作面上でのペン先端部400の滑り度合を切換えるための切換機構402を備えているので、プレゼンタ106の好みに応じてタッチペン108のペン先端部の滑り度合を切換えてプレゼンタ106の書き易い滑り度合に設定することができる。また、タッチペン108のペン先端部400をタッチパネル204の操作面に接触させる座標入力操作がなされたときに、大型LCD202の表示領域において、入力座標位置に応じた位置にオブジェクト画像600が表示されるが、タッチペン108のペン先端部400の滑り度合が切換えられた場合には、切換えられたタッチペン108のペン先端部400の滑り度合が装置本体104に通知される。そうすると、装置本体104側では、通知されたタッチペン108のペン先端部400の滑り度合に応じて、LCD202の表示領域におけるオブジェクト画像600の表示サイズが変更される。このように、タッチペン108のペン先端部400の滑り度合とタッチペン108による座標入力操作を契機として表示されるオブジェクト画像600の表示サイズとを連動させることで、座標入力により表示されるオブジェクト画像600と一致したタッチペン108の操作感をプレゼンタ106に与えることができる。特に、本実施の形態では、タッチペン108のペン先端部400の滑り度合を低下させると太いオブジェクト画像600が入力されるように設定されているので、太いオブジェクト画像600が書込まれているときには、プレゼンタ106は、あたかもペン先の太いペンを使用しているかのような操作感を味わうことになる。したがって、タッチパネル204の操作面に表面加工を施したり、又はタッチペン108のペン先端部400を交換したりしなくても、タッチペン108を用いて座標入力操作を行なった際のプレゼンタ106の操作感を向上させることができる。
(2)タッチペン108の切換機構402を、第1のばね414の付勢力に抗して押圧操作部材412を押込んで当該押圧操作部材412の押込み量を所望の段階に切換え保持すると、先端押圧部材410の転がり先端404に対する押圧力が押圧操作部材412の押込み量によって変化し、これに伴って転がり先端404の透明タッチパネル204の操作面上での転がり度合が変更されるように構成しているので、タッチペン108のペン先端部400の滑り度合の切換えは、押圧操作部材412のペン軸408に対する押込み操作という簡単な操作で行なうことができる。
(3)上記の押込み量の保持に関しては、押圧操作部材412の押込み操作をしながら操作レバー420を横軸418周りに回動操作してその係合片424を押圧操作部材412側の被係合溝428,430,432,434,436,438に係合させる、簡単な操作により、押圧操作部材412の押込み量を所望の段階に保持させることができる。このとき、操作レバー420は、第2のばね440の付勢力により押圧操作部材412に向かって付勢されているので、係合片424及び被係合溝428,430,432,434,436,438の両者間の係合状態は確実なものとなる。
(4)操作レバー420の操作片426を指で押して操作レバー420を第2のばね440の付勢力に抗する方向に横軸418周りに回動させれば、係合片424が被係合溝428,430,432,434,436,438から離間して押圧操作部材412の押込み力が解除される一方、押圧操作部材412の押込み力を解除した後に操作片426を離せば、操作レバー420が第2のばね440の付勢力により押圧操作部材412に向かって横軸418周りに自動的に回動するので、押圧操作部材412の押込み量の切換え保持操作は簡単な操作で済む。
(5)押圧操作部材412の押込み量を表示する指標として6つの指標442,444,446,448,450,452が設けられているが、押圧操作部材412の押込み量が切換えられると、この切換えられた押込み量に対応付けられた1つの指標がペン軸408の窓454を通して視認することができるので、押圧操作部材412の押込み量を容易に確認することができる。
[第2の実施の形態]
本実施の形態の特徴は、タッチペン108のペン先端部400の滑り度合に応じて、オブジェクト画像600の表示形状が変更される点にあり、その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
<ハードウェア構成>
図13は本発明の第2の実施の形態に係る表示装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。
図13を参照して、本実施の形態に係る表示装置100全体の制御中枢を司る、装置本体104側のPC500には、オブジェクト画像形状記憶領域700が形成されている。このオブジェクト画像形状記憶領域700には、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量の段階に応じてオブジェクト画像600の形状を変更させて表示するためのデータ(以下、単に「オブジェクト画像形状変更データ」という。)が格納されている。
<ソフトウェア構成>
本実施の形態においては、タッチペン108のペン先端部400の滑り度合の切換えに連動してオブジェクト画像600の表示形状を変更するようにプログラミングされている。このプログラムは、次に説明する本表示装置100の各種の機能を実現するためのソフトウェア資源として構成され、装置本体104側のPC500のROM及びタッチペン108側の制御デバイス506のROMに記憶されている。これらの機能は、上記の装置本体104側のPC500及び実質的にコンピュータからなるタッチペン108側の制御デバイス506が上記プログラムを実行することによって達成される。
なお、本実施の形態に係る表示装置100のメインルーチンのプログラム構造は、第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
図14〜図16は表示装置100のサブルーチンとしてのオブジェクト画像表示処理を実現するためのプログラム構造をフローチャート形式で示す図である。
図14を参照して、本オブジェクト画像表示処理では、まず、PC500は、受信した滑り度合データが「1」である場合には、この滑り度合データ「1」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第1の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされるのを待つ(ステップP400及びP402)。タッチペン108によるタッチパネル204への座標入力操作がなされると、PC500は、大型LCD202の表示領域において、タッチペン108により入力された座標に対応する位置にオブジェクト画像600を表示させる。このとき、PC500は、上記滑り度合データ「1」をパラメータとして、オブジェクト画像形状記憶領域700に格納されているオブジェクト画像形状変更データを参照し、この参照結果に基づいて、図17(A)に示すように、オブジェクト画像600を第1の形状である円形となるように表示する(ステップP404)。その後、PC500は、本オブジェクト画像表示処理を終了させる。他方、受信滑り度合データが「1」でない場合には、PC500は、制御をステップP406及びP408に進める。
制御がステップP406及びP408に進むと、PC500は、受信した滑り度合データが「2」であるである場合には、この滑り度合データ「2」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第2の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされるのを待つ。タッチペン108によるタッチパネル204への座標入力操作がなされると、PC500は、上記滑り度合データ「2」をパラメータとして、オブジェクト画像形状記憶領域700に格納されているオブジェクト画像形状変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図17(B)に示すように、オブジェクト画像600を第2の形状である長方形となるように表示させる(ステップP410)。その後、PC500は、本オブジェクト画像表示処理を終了させる。他方、受信滑り度合データが「2」でない場合には、PC500は、制御を図15に示すステップP412及びP414に進める。
図15を参照して、制御がステップP412及びP414に進むと、PC500は、受信した滑り度合データが「3」である場合には、この滑り度合データ「3」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第3の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされるのを待つ。タッチペン108によるタッチパネル204への座標入力操作がなされると、PC500は、上記滑り度合データ「3」をパラメータとして、オブジェクト画像形状記憶領域700に格納されているオブジェクト画像形状変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図17(C)に示すように、オブジェクト画像600を第3の形状である星形となるように表示させる(ステップP416)。その後、PC500は、本オブジェクト画像表示処理を終了させる。他方、受信滑り度合データが「3」でない場合には、PC500は、制御をステップP418及びP420に進める。
制御がステップP418及びP420に進むと、PC500は、受信した滑り度合データが「4」である場合には、この滑り度合データ「4」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第4の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされるのを待つ。タッチペン108によるタッチパネル204への座標入力操作がなされると、PC500は、上記滑り度合データ「4」をパラメータとして、オブジェクト画像形状記憶領域700に格納されているオブジェクト画像形状変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図17(D)に示すように、オブジェクト画像600を第4の形状である正方形となるように表示させる(ステップP422)。その後、PC500は、本オブジェクト画像表示処理を終了させる。他方、受信滑り度合データが「4」でない場合には、PC500は、制御を図16に示すステップP424及びP426に進める。
図16を参照して、制御がステップP424及びP426に進むと、PC500は、受信した滑り度合データが「5」である場合には、この滑り度合データ「5」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第5の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされるのを待つ。タッチペン108によるタッチパネル204への座標入力操作がなされると、PC500は、上記滑り度合データ「5」をパラメータとして、オブジェクト画像形状記憶領域700に格納されているオブジェクト画像形状変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図17(E)に示すように、オブジェクト画像600を第5の形状である三角形となるように表示させる(ステップP428)。その後、PC500は、本オブジェクト画像表示処理を終了させる。他方、受信滑り度合データが「5」でない場合には、PC500は、制御をステップP430及びP432に進める。
制御がステップP430及びP432に進むと、PC500は、受信した滑り度合データが「6」である場合には、この滑り度合データ「6」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第6の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされるのを待つ。タッチペン108によるタッチパネル204への座標入力操作がなされると、PC500は、上記滑り度合データ「6」をパラメータとして、オブジェクト画像形状記憶領域700に格納されているオブジェクト画像形状変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図17(F)に示すように、オブジェクト画像600を第6の形状である菱形となるように表示させる(ステップP434)。その後、PC500は、本オブジェクト画像表示処理を終了させる。他方、受信滑り度合データが「6」でない場合には、PC500は、制御を再び図14に示すステップP400に戻す。
<動作>
本実施の形態では、タッチペン108のペン先端部400を透明タッチパネル204の操作面に接触させる座標入力操作がなされると、大型LCD202の表示領域において、入力座標位置に応じた位置にオブジェクト画像600が表示される。その一方で、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量の段階が深くなるに従って、そのペン先端部400の滑り度合が低下する。この切換えられたタッチペン108のペン先端部400の滑り度合は、装置本体104側のPC500に通知される。そうすると、PC500は、通知されたタッチペン108のペン先端部400の滑り度合に応じて、LCD202の表示領域上で表示すべきオブジェクト画像600の形状を変更して当該オブジェクト画像600を表示させる。
<作用・効果>
本実施の形態によると、第1の実施の形態の(2)〜(5)と同様の作用・効果を奏することに加えて、以下の作用・効果を奏する。
タッチペン108のペン先端部400をタッチパネル204の操作面に接触させる座標入力操作がなされたときに、大型LCD202の表示領域において、入力座標位置に応じた位置にオブジェクト画像600が表示されるが、タッチペン108のペン先端部400の滑り度合が切換えられた場合には、切換えられたタッチペン108のペン先端部400の滑り度合が装置本体104に通知される。そうすると、装置本体104側では、通知されたタッチペン108のペン先端部400の滑り度合に応じて、LCD202の表示領域におけるオブジェクト画像600の表示形状が変更される。このように、タッチペン108のペン先端部400の滑り度合とタッチペン108による座標入力操作を契機として表示されるオブジェクト画像600の表示形状とを連動させることで、座標入力により表示されるオブジェクト画像600と一致したタッチペン108の操作感をプレゼンタ106に与えることができる。したがって、タッチパネル204の操作面に表面加工を施したり、又はタッチペン108のペン先端部400を交換したりしなくても、タッチペン108を用いて座標入力操作を行なった際のプレゼンタ106の操作感を向上させることができる。
[第3の実施の形態]
本実施の形態の特徴は、タッチペン108のペン先端部400の滑り度合に応じて、オブジェクト画像600の表示濃度が変更される点にあり、その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
<ハードウェア構成>
図18は本発明の第3の実施の形態に係る表示装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。
図18を参照して、本実施の形態に係る表示装置100全体の制御中枢を司る、装置本体104側のPC500には、オブジェクト画像濃度記憶領域800が形成されている。このオブジェクト画像濃度記憶領域800には、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量の段階に応じてオブジェクト画像600の濃度を変更させて表示するためのデータ(以下、単に「オブジェクト画像濃度変更データ」という。)が格納されている。
<ソフトウェア構成>
本実施の形態においては、タッチペン108のペン先端部400の滑り度合の切換えに連動してオブジェクト画像600の表示濃度を変更するようにプログラミングされている。このプログラムは、次に説明する本表示装置100の各種の機能を実現するためのソフトウェア資源として構成され、装置本体104側のPC500のROM及びタッチペン108側の制御デバイス506のROMに記憶されている。これらの機能は、上記の装置本体104側のPC500及び実質的にコンピュータからなるタッチペン108側の制御デバイス506が上記プログラムを実行することによって達成される。
なお、本実施の形態に係る表示装置100のメインルーチンのプログラム構造は、第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
図19〜図21は表示装置100のサブルーチンとしてのオブジェクト画像表示処理を実現するためのプログラム構造をフローチャート形式で示す図である。
図19を参照して、本オブジェクト画像表示処理では、まず、PC500は、受信した滑り度合データが「1」である場合には、この滑り度合データ「1」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第1の段階に設定されていると判断して、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされるのを待ち、座標入力操作がなされると、上記滑り度合データ「1」をパラメータとして、オブジェクト画像濃度記憶領域800に格納されているオブジェクト画像濃度変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域において、タッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図22(A)に示すように、オブジェクト画像600を最も明るい第1の濃度D0で以って表示する(ステップP600、P602及びP604)。その後、PC500は、本オブジェクト画像表示処理を終了させる。他方、受信滑り度合データが「1」でない場合には、PC500は、制御をステップP606、P608及びP610に進める。
制御がステップP606、P608及びP610に進むと、PC500は、受信した滑り度合データが「2」である場合には、この滑り度合データ「2」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第2の段階に設定されていると判断して、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされるのを待ち、座標入力操作がなされると、上記滑り度合データ「2」をパラメータとして、オブジェクト画像濃度記憶領域800に格納されているオブジェクト画像濃度変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図22(B)に示すように、オブジェクト画像600を上記第1の濃度D0より暗い第2の濃度D1を以って表示させる。その後、PC500は、本オブジェクト画像表示処理を終了させる。他方、受信滑り度合データが「2」でない場合には、PC500は、制御を図20に示すステップP612、P614及びP616に進める。
図20を参照して、制御がステップP612、P614及びP616に進むと、PC500は、受信した滑り度合データが「3」である場合には、この滑り度合データ「3」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第3の段階に設定されていると判断して、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされるのを待ち、座標入力操作がなされると、上記滑り度合データ「3」をパラメータとして、オブジェクト画像濃度記憶領域800に格納されているオブジェクト画像濃度変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図22(C)に示すように、オブジェクト画像600を上記第2の濃度D1よりも暗い第3の濃度D2を以って表示させる。その後、PC500は、本オブジェクト画像表示処理を終了させる。他方、受信滑り度合データが「3」でない場合には、PC500は、制御をステップP618、P620及びP622に進める。
制御がステップP618、P620及びP622に進むと、PC500は、受信した滑り度合データが「4」である場合には、この滑り度合データ「4」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第4の段階に設定されていると判断して、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされるのを待ち、座標入力操作がなされると、上記滑り度合データ「4」をパラメータとして、オブジェクト画像濃度記憶領域800に格納されているオブジェクト画像濃度変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図22(D)に示すように、オブジェクト画像600を上記第3の濃度D2よりも暗い第4の濃度D3を以って表示させる。その後、PC500は、本オブジェクト画像表示処理を終了させる。他方、受信滑り度合データが「4」でない場合には、PC500は、制御を図21に示すステップP624、P626及びP628に進める。
図21を参照して、制御がステップP624、P626及びP628に進むと、PC500は、受信した滑り度合データが「5」である場合には、この滑り度合データ「5」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第5の段階に設定されていると判断して、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされるのを待ち、座標入力操作がなされると、上記滑り度合データ「5」をパラメータとして、オブジェクト画像濃度記憶領域800に格納されているオブジェクト画像濃度変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図22(E)に示すように、オブジェクト画像600を上記第4の濃度D3よりも暗い第5の濃度D4を以って表示させる。その後、PC500は、本オブジェクト画像表示処理を終了させる。他方、受信滑り度合データが「5」でない場合には、PC500は、制御をステップP630、P632及びP634に進める。
制御がステップP630、P632及びP634に進むと、PC500は、受信した滑り度合データが「6」である場合には、この滑り度合データ「6」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第6の段階に設定されていると判断して、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされるのを待ち、座標入力操作がなされると、上記滑り度合データ「6」をパラメータとして、オブジェクト画像濃度記憶領域800に格納されているオブジェクト画像濃度変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図22(F)に示すように、オブジェクト画像600を最も暗い第6の濃度D5を以って表示させる。その後、PC500は、本オブジェクト画像表示処理を終了させる。他方、受信滑り度合データが「6」でない場合には、PC500は、制御を再び図19に示すステップP600に戻す。
<動作>
本実施の形態では、タッチペン108のペン先端部400を透明タッチパネル204の操作面に接触させる座標入力操作がなされると、大型LCD202の表示領域において、入力座標位置に応じた位置にオブジェクト画像600が表示される。その一方で、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量の段階が深くなるに従って、そのペン先端部400の滑り度合が低下する。この切換えられたタッチペン108のペン先端部400の滑り度合は、装置本体104側のPC500に通知される。そうすると、PC500は、通知されたタッチペン108のペン先端部400の滑り度合に応じて、LCD202の表示領域上で表示すべきオブジェクト画像600の濃度を変更して当該オブジェクト画像600を表示させる。
<作用・効果>
本実施の形態によると、第1の実施の形態の(2)〜(5)と同様の作用・効果を奏することに加えて、以下の作用・効果を奏する。
タッチペン108のペン先端部400をタッチパネル204の操作面に接触させる座標入力操作がなされたときに、大型LCD202の表示領域において、入力座標位置に応じた位置にオブジェクト画像600が表示されるが、タッチペン108のペン先端部400の滑り度合が切換えられた場合には、切換えられたタッチペン108のペン先端部400の滑り度合が装置本体104に通知される。そうすると、装置本体104側では、通知されたタッチペン108のペン先端部400の滑り度合に応じて、LCD202の表示領域におけるオブジェクト画像600の表示濃度が変更される。このように、タッチペン108のペン先端部400の滑り度合とタッチペン108による座標入力操作を契機として表示されるオブジェクト画像600の表示濃度とを連動させることで、座標入力により表示されるオブジェクト画像600と一致したタッチペン108の操作感をプレゼンタ106に与えることができる。したがって、タッチパネル204の操作面に表面加工を施したり、又はタッチペン108のペン先端部400を交換したりしなくても、タッチペン108を用いて座標入力操作を行なった際のプレゼンタ106の操作感を向上させることができる。
[第4の実施の形態]
本実施の形態の特徴は、タッチペン108のペン先端部400の滑り度合に応じて、オブジェクト画像600の表示色が変更される点にあり、その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
<ハードウェア構成>
図23は本発明の第4の実施の形態に係る表示装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。
図23を参照して、本実施の形態に係る表示装置100全体の制御中枢を司る、装置本体104側のPC500には、オブジェクト画像色記憶領域900が形成されている。このオブジェクト画像色記憶領域900には、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量の段階に応じてオブジェクト画像600の色を変更させて表示するためのデータ(以下、単に「オブジェクト画像色変更データ」という。)が格納されている。
<ソフトウェア構成>
本実施の形態においては、タッチペン108のペン先端部400の滑り度合の切換えに連動してオブジェクト画像600の表示色を変更するようにプログラミングされている。このプログラムは、次に説明する本表示装置100の各種の機能を実現するためのソフトウェア資源として構成され、装置本体104側のPC500のROM及びタッチペン108側の制御デバイス506のROMに記憶されている。これらの機能は、上記の装置本体104側のPC500及び実質的にコンピュータからなるタッチペン108側の制御デバイス506が上記プログラムを実行することによって達成される。
なお、本実施の形態に係る表示装置100のメインルーチンのプログラム構造は、第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
図24〜図26は表示装置100のサブルーチンとしてのオブジェクト画像表示処理を実現するためのプログラム構造をフローチャート形式で示す図である。
図24を参照して、本オブジェクト画像表示処理では、まず、PC500は、受信した滑り度合データが「1」である場合には、この滑り度合データ「1」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第1の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされると、大型LCD202の表示領域において、タッチペン108により入力された座標に対応する位置にオブジェクト画像600を表示させる。このとき、PC500は、上記滑り度合データ「1」をパラメータとして、オブジェクト画像色記憶領域900に格納されているオブジェクト画像色変更データを参照し、この参照結果に基づいて、図27(A)に示すように、オブジェクト画像600を第1の色である黒色になるように表示する(ステップP800、P802及びP804)。その後、PC500は、本オブジェクト画像表示処理を終了させる。他方、受信滑り度合データが「1」でない場合には、PC500は、制御をステップP806、P808及びP810に進める。
制御がステップP806、P808及びP810に進むと、PC500は、受信した滑り度合データが「2」である場合には、この滑り度合データ「2」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第2の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされると、上記滑り度合データ「2」をパラメータとして、オブジェクト画像色記憶領域900に格納されているオブジェクト画像色変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図27(B)に示すように、オブジェクト画像600を第2の色である赤色になるように表示させる。その後、PC500は、本オブジェクト画像表示処理を終了させる。他方、受信滑り度合データが「2」でない場合には、PC500は、制御を図25に示すステップP812、P814及びP816に進める。
図25を参照して、制御がステップP812、P814及びP816に進むと、PC500は、受信した滑り度合データが「3」である場合には、この滑り度合データ「3」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第3の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされると、上記滑り度合データ「3」をパラメータとして、オブジェクト画像色記憶領域900に格納されているオブジェクト画像色変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図27(C)に示すように、オブジェクト画像600を第3の色である青色になるように表示させる。その後、PC500は、本オブジェクト画像表示処理を終了させる。他方、受信滑り度合データが「3」でない場合には、PC500は、制御をステップP818、P820及びP822に進める。
制御がステップP818、P820及びP822に進むと、PC500は、受信した滑り度合データが「4」である場合には、この滑り度合データ「4」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第4の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされると、上記滑り度合データ「4」をパラメータとして、オブジェクト画像色記憶領域900に格納されているオブジェクト画像色変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図27(D)に示すように、オブジェクト画像600を背景色と同じ色の第4の色である白色になるように表示させる。その後、PC500は、本オブジェクト画像表示処理を終了させる。他方、受信滑り度合データが「4」でない場合には、PC500は、制御を図26に示すステップP824、P826及びP828に進める。
図26を参照して、制御がステップP824、P826及びP828に進むと、PC500は、受信した滑り度合データが「5」である場合には、この滑り度合データ「5」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第5の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされると、上記滑り度合データ「5」をパラメータとして、オブジェクト画像色記憶領域900に格納されているオブジェクト画像色変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図27(E)に示すように、オブジェクト画像600を第5の色である黄色になるように表示させる。その後、PC500は、本オブジェクト画像表示処理を終了させる。他方、受信滑り度合データが「5」でない場合には、PC500は、制御をステップP830、P832及びP834に進める。
制御がステップP830、P832及びP834に進むと、PC500は、受信した滑り度合データが「6」である場合には、この滑り度合データ「6」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第6の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされると、上記滑り度合データ「6」をパラメータとして、オブジェクト画像色記憶領域900に格納されているオブジェクト画像色変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図27(F)に示すように、オブジェクト画像600を第6の色である緑色になるように表示させる。その後、PC500は、本オブジェクト画像表示処理を終了させる。他方、受信滑り度合データが「6」でない場合には、PC500は、制御を再び図24に示すステップP800に戻す。
<動作>
本実施の形態では、タッチペン108のペン先端部400を透明タッチパネル204の操作面に接触させる座標入力操作がなされると、大型LCD202の表示領域において、入力座標位置に応じた位置にオブジェクト画像が表示される。その一方で、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量の段階が深くなるに従って、そのペン先端部400の滑り度合が低下する。この切換えられたタッチペン108のペン先端部400の滑り度合は、装置本体104側のPC500に通知される。そうすると、PC500は、通知されたタッチペン108のペン先端部400の滑り度合に応じて、LCD202の表示領域上で表示すべきオブジェクト画像600の色を変更して当該オブジェクト画像600を表示させる。
<作用・効果>
本実施の形態によると、第1の実施の形態の(2)〜(5)と同様の作用・効果を奏することに加えて、以下の作用・効果を奏する。
(1)タッチペン108のペン先端部400をタッチパネル204の操作面に接触させる座標入力操作がなされたときに、大型LCD202の表示領域において、入力座標位置に応じた位置にオブジェクト画像600が表示されるが、タッチペン108のペン先端部400の滑り度合が切換えられた場合には、切換えられたタッチペン108のペン先端部400の滑り度合が装置本体104に通知される。そうすると、装置本体104側では、通知されたタッチペン108のペン先端部400の滑り度合に応じて、LCD202の表示領域におけるオブジェクト画像600の表示濃度が変更される。このように、タッチペン108のペン先端部400の滑り度合とタッチペン108による座標入力操作を契機として表示されるオブジェクト画像600の表示色とを連動させることで、座標入力により表示されるオブジェクト画像600と一致したタッチペン108の操作感をプレゼンタ106に与えることができる。したがって、タッチパネル204の操作面に表面加工を施したり、又はタッチペン108のペン先端部400を交換したりしなくても、タッチペン108を用いて座標入力操作を行なった際のプレゼンタ106の操作感を向上させることができる。
(2)タッチペン108のペン先端部400の滑り度合によって変更されるオブジェクト画像600の表示色に、当該オブジェクト画像600が表示される背景色と同じ色(白色)を含んでおり、再度の座標入力により背景色と同じ色で既に座標入力した部分に上書きすると、既に座標入力により表示されたオブジェクト画像600は背景色と同じ色により上書きされ消えるので、消しゴム機能として利用することができる。
[第5の実施の形態]
本実施の形態では、オブジェクト画像600の表示態様変更モードとして、表示サイズ変更モード、表示形状変更モード、表示濃度変更モード及び表示色変更モードの4つのモードを切換え設定可能であり、切換え設定された表示態様変更モード及びタッチペン108のペン先端部400の滑り度合に応じて、オブジェクト画像600の表示態様が変更される点にあり、その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
<タッチペン108の構成>
図28は本発明の第5の実施の形態に係る表示装置100に適用されるタッチペン108の外観構成を示しており、同図(A)は平面図、同図(B)は正面図である。また、図29は図28(A)のZ1―Z1線に沿う断面図、図30は図28(B)のZ2−Z2線に沿う断面図である。
図28〜図30を参照して、タッチペン108の押圧操作部材412の後端部には、上記のオブジェクト画像600の表示態様変更モードを表示サイズ変更モード、表示形状変更モード、表示濃度変更モード及び表示色変更モードの何れか1つのモードに切換え設定するためのダイヤルスイッチ1000が備えられている。
このダイヤルスイッチ1000は、押圧操作部材412の後端部に回転自在に嵌め込まれた、つまみ1002と、押圧操作部材412の後端部の周面の全周にわたって形成された凹溝1004内に嵌め込まれた4つのマイクロスイッチ1006,1008,1010,1012と、つまみ1002の内壁から凹溝1004に向かって突設され、各マイクロスイッチ1006,1008,1010,1012をONさせるための接触子1014とを含む。
凹溝1004は、押圧操作部材412の中心と同心の周溝である。この凹溝1004内において、マイクロスイッチ1006,1008,1010,1012は、互いに等間隔を開けた状態で設けられている。操作レバー420の位置を基準として、表示サイズ変更モードに設定するためのマイクロスイッチ(以下、単に「サイズ変更モード設定スイッチ」という。)1006、表示形状変更モードに設定するためのマイクロスイッチ(以下、単に「形状変更モード設定スイッチ」と称することもある。)1008、表示濃度変更モードに設定するためのマイクロスイッチ(以下、単に「濃度変更モード設定スイッチ」と称することもある。)1010、及び表示色変更モードに設定するためのマイクロスイッチ(以下、単に「色変更モード設定スイッチ」と称することもある。)1012が時計周りにこの順で配置されている。
つまみ1002の上面には、内部の接触子1014の位置を示す三角形の指標1016が貼着されている。他方、押圧操作部材412の後端面には、各マイクロスイッチ1006,1008,1010,1012の位置を示す短冊形の4つの指標1018,1020,1022,1024が貼着されている。
本ダイヤルスイッチ1000においては、つまみ1002を回してその指標1016を押圧操作部材412側の表示サイズ変更モード設定用指標1018に合わせると、接触子1014がサイズ変更モード設定スイッチ1006に接触し当該スイッチ1006がOFF状態からON状態に切換わる。つまみ1002を回してその指標1016を押圧操作部材412側の表示形状変更モード設定用指標1020に合わせると、接触子1014が形状変更モード設定スイッチ1008に接触し当該スイッチ1008がOFF状態からON状態に切換わる。つまみ1002を回してその指標1016を押圧操作部材412側の表示濃度変更モード設定用指標1022に合わせると、接触子1014が濃度変更モード設定スイッチ1010に接触し当該スイッチ1010がOFF状態からON状態に切換わる。つまみ1002を回してその指標1016を押圧操作部材412側の表示色変更モード設定用指標1024に合わせると、接触子1014が色変更モード設定スイッチ1012に接触し当該スイッチ1012がOFF状態からON状態に切換わる。
<ハードウェア構成>
図31は表示装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。
図31を参照して、装置本体104側のPC500には、オブジェクト画像サイズ変更データが格納されているオブジェクト画像サイズ記憶領域504、オブジェクト画像形状変更データが格納されているオブジェクト画像形状記憶領域700、オブジェクト画像濃度変更データが記格納されているオブジェクト画像濃度記憶領域800、及びオブジェクト画像色変更データが記憶されているオブジェクト画像色記憶領域900が形成されている。
他方、タッチペン108側の制御デバイス506には、押込み量検出機構456を構成するマイクロスイッチ458,460,462,464,466,468、無線通信デバイス502に加えて、上記のダイヤルスイッチ1000を構成するオブジェクト画像600の表示態様変更モード設定用マイクロスイッチ1006,1008,1010,1012が接続されている。
<ソフトウェア構成>
本実施の形態においては、切換え設定された表示態様変更モード及びタッチペン108のペン先端部400の滑り度合に応じて、オブジェクト画像600の表示態様が変更されるようにプログラミングされている。このプログラムは、次に説明する本表示装置100の各種の機能を実現するためのソフトウェア資源として構成され、装置本体104側のPC500のROM及びタッチペン108側の制御デバイス506のROMに記憶されている。これらの機能は、上記の装置本体104側のPC500及び実質的にコンピュータからなるタッチペン108側の制御デバイス506が上記プログラムを実行することによって達成される。
図32〜図35は表示装置100のプログラム構造をフローチャート形式で示す図である。
図32を参照して、本表示装置100では、まず、タッチペン108側の制御デバイス506は、オブジェクト画像表示態様変更モードがオブジェクト画像表示サイズ変更モードに設定されたか否かを判断する(ステップS500)。サイズ変更モード設定スイッチ1006がOFF状態からON状態に切換えられサイズ変更モードに設定されたと判断した場合には、制御デバイス506は、制御をステップS502及びS504に進める。他方、サイズ変更モードに設定されていないと判断した場合には、制御デバイス506は、制御を図33に示すステップS520に進める。
制御がステップS502及びS504に進むと、制御デバイス506は、サイズ変更モード設定変数M1に「1」を代入し、これを記憶する。このとき、制御デバイス506は、サイズ変更モード設定信号を無線通信デバイス508及び無線通信デバイス502の両者間の無線通信により装置本体104側のPC500に送信する。なお、上記変数M1は、他のモードに変更されると「1」から「0」にトグルされる。その後、制御はステップS506、S508、S510、S512、S514及びS516に進む。
ステップS506、S508、S510、S512、S514及びS516においては、制御デバイス506により、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が何れの段階に設定されているか否かが判断される。
全てのマイクロスイッチ458,460,462,464,466,468がOFF状態を維持している場合には、制御デバイス506は、押圧操作部材412の押込み量が第1の段階に設定されていると判断し(ステップS506においてYES)、滑り度合データ「1_M1」を無線通信デバイス508及び無線通信デバイス502の両者間の無線通信により装置本体104側のPC500に送信する。
第1のマイクロスイッチ458がOFF状態からON状態に切換わり他のマイクロスイッチ460,462,464,466,468がOFF状態を維持している場合には、制御デバイス506は、押圧操作部材412の押込み量が第2の段階に設定されていると判断し(ステップS508においてYES)、滑り度合データ「2_M1」を無線通信デバイス508及び無線通信デバイス502の両者間の無線通信により装置本体104側のPC500に送信する。
第1及び第2のマイクロスイッチ458,460がOFF状態からON状態に切換わり他のマイクロスイッチ462,464,466,468がOFF状態を維持している場合には、制御デバイス506は、押圧操作部材412の押込み量が第3の段階に設定されていると判断し(ステップS510においてYES)、滑り度合データ「3_M1」を無線通信デバイス508及び無線通信デバイス502の両者間の無線通信により装置本体104側のPC500に送信する。
第1〜第3のマイクロスイッチ458,460,462がOFF状態からON状態に切換わり他のマイクロスイッチ464,466,468がOFF状態を維持している場合には、制御デバイス506は、押圧操作部材412の押込み量が第4の段階に設定されていると判断し(ステップS512においてYES)、滑り度合データ「4_M1」を無線通信デバイス508及び無線通信デバイス502の両者間の無線通信により装置本体104側のPC500に送信する。
第1〜第4のマイクロスイッチ458,460,462,464がOFF状態からON状態に切換わり他のマイクロスイッチ466,468がOFF状態を維持している場合には、制御デバイス506は、押圧操作部材412の押込み量が第5の段階に設定されていると判断し(ステップS514においてYES)、滑り度合データ「5_M1」を無線通信デバイス508及び無線通信デバイス502の両者間の無線通信により装置本体104側のPC500に送信する。
第1〜第5のマイクロスイッチ458,460,462,464,466がOFF状態からON状態に切換わり第6のマイクロスイッチ468がOFF状態を維持している場合には、制御デバイス506は、押圧操作部材412の押込み量が第6の段階に設定されていると判断し(ステップS516においてYES)、滑り度合データ「6_M1」を無線通信デバイス508及び無線通信デバイス502の両者間の無線通信により装置本体104側のPC500に送信する。
他方、装置本体104側のPC500は、無線通信デバイス502を介してサイズ変更モード設定信号を受信したか否かを判別する(ステップP900)。サイズ変更モード設定信号を受信した場合には、PC500は、ルックアップポインタをオブジェクト画像サイズ記憶領域504に設定する。その後、制御はステップP904及び906に進む。これに対し、サイズ変更モード設定信号を受信しない場合には、PC500は、制御を図33に示すステップP910に進める。
制御がステップP904及び906に進むと、PC500は、上記滑り度合データを受信したときに、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量の段階(ペン先端部400の滑り度合)に応じた、第1のオブジェクト画像表示処理を実行する。この第1のオブジェクト画像表示処理については後述する。
図33を参照して、制御がステップS520に進むと、タッチペン108側の制御デバイス506は、オブジェクト画像表示態様変更モードがオブジェクト画像表示形状変更モードに設定されたか否かを判断する。形状変更モード設定スイッチ1008がOFF状態からON状態に切換えられ形状変更モードに設定されたと判断した場合には、制御デバイス506は、制御をステップS522及びS524に進める。他方、形状変更モードに設定されていないと判断した場合には、制御デバイス506は、制御を図34に示すステップS540に進める。
制御がステップS522及びS524に進むと、制御デバイス506は、形状変更モード設定変数M2に「1」を代入し、これを記憶する。このとき、制御デバイス506は、形状変更モード設定信号を無線通信デバイス508及び無線通信デバイス502の両者間の無線通信により装置本体104側のPC500に送信する。なお、上記変数M2は、他のモードに変更されると「1」から「0」にトグルされる。その後、制御はステップS526、S528、S530、S532、S534及びS536に進む。
ステップS526、S528、S530、S532、S534及びS536においては、制御デバイス506により、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が何れの段階に設定されているか否かが判断される。
全てのマイクロスイッチ458,460,462,464,466,468がOFF状態を維持している場合には、制御デバイス506は、押圧操作部材412の押込み量が第1の段階に設定されていると判断し(ステップS526においてYES)、滑り度合データ「1_M2」を無線通信デバイス508及び無線通信デバイス502の両者間の無線通信により装置本体104側のPC500に送信する。
第1のマイクロスイッチ458がOFF状態からON状態に切換わり他のマイクロスイッチ460,462,464,466,468がOFF状態を維持している場合には、制御デバイス506は、押圧操作部材412の押込み量が第2の段階に設定されていると判断し(ステップS528においてYES)、滑り度合データ「2_M2」を無線通信デバイス508及び無線通信デバイス502の両者間の無線通信により装置本体104側のPC500に送信する。
第1及び第2のマイクロスイッチ458,460がOFF状態からON状態に切換わり他のマイクロスイッチ462,464,466,468がOFF状態を維持している場合には、制御デバイス506は、押圧操作部材412の押込み量が第3の段階に設定されていると判断し(ステップS530においてYES)、滑り度合データ「3_M2」を無線通信デバイス508及び無線通信デバイス502の両者間の無線通信により装置本体104側のPC500に送信する。
第1〜第3のマイクロスイッチ458,460,462がOFF状態からON状態に切換わり他のマイクロスイッチ464,466,468がOFF状態を維持している場合には、制御デバイス506は、押圧操作部材412の押込み量が第4の段階に設定されていると判断し(ステップS532においてYES)、滑り度合データ「4_M2」を無線通信デバイス508及び無線通信デバイス502の両者間の無線通信により装置本体104側のPC500に送信する。
第1〜第4のマイクロスイッチ458,460,462,464がOFF状態からON状態に切換わり他のマイクロスイッチ466,468がOFF状態を維持している場合には、制御デバイス506は、押圧操作部材412の押込み量が第5の段階に設定されていると判断し(ステップS534においてYES)、滑り度合データ「5_M2」を無線通信デバイス508及び無線通信デバイス502の両者間の無線通信により装置本体104側のPC500に送信する。
第1〜第5のマイクロスイッチ458,460,462,464,466がOFF状態からON状態に切換わり第6のマイクロスイッチ468がOFF状態を維持している場合には、制御デバイス506は、押圧操作部材412の押込み量が第6の段階に設定されていると判断し(ステップS536においてYES)、滑り度合データ「6_M2」を無線通信デバイス508及び無線通信デバイス502の両者間の無線通信により装置本体104側のPC500に送信する。
他方、制御がステップP910に進むと、装置本体104側のPC500は、無線通信デバイス502を介して形状変更モード設定信号を受信したか否かを判別する。形状変更モード設定信号を受信した場合には、PC500は、ルックアップポインタをオブジェクト画像形状記憶領域700に設定する。その後、制御はステップP914及び916に進む。これに対し、形状変更モード設定信号を受信しない場合には、PC500は、制御を図34に示すステップP920に進める。
制御がステップP914及び916に進むと、PC500は、上記滑り度合データを受信したときに、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量の段階に応じた、第2のオブジェクト画像表示処理を実行する。この第2のオブジェクト画像表示処理については後述する。
図34を参照して、制御がステップS540に進むと、タッチペン108側の制御デバイス506は、オブジェクト画像表示態様変更モードがオブジェクト画像表示濃度変更モードに設定されたか否かを判断する。濃度変更モード設定スイッチ1010がOFF状態からON状態に切換えられ濃度変更モードに設定されたと判断した場合には、制御デバイス506は、制御をステップS542及びS544に進める。他方、濃度変更モードに設定されていないと判断した場合には、制御デバイス506は、制御を図35に示すステップS560に進める。
制御がステップS542及びS544に進むと、制御デバイス506は、濃度変更モード設定変数M3に「1」を代入し、これを記憶する。このとき、制御デバイス506は、濃度変更モード設定信号を無線通信デバイス508及び無線通信デバイス502の両者間の無線通信により装置本体104側のPC500に送信する。なお、上記変数M3は、他のモードに変更されると「1」から「0」にトグルされる。その後、制御はステップS546、S548、S540、S552、S554及びS556に進む。
ステップS546、S548、S550、S552、S554及びS556においては、制御デバイス506により、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が何れの段階に設定されているか否かが判断される。
全てのマイクロスイッチ458,460,462,464,466,468がOFF状態を維持している場合には、制御デバイス506は、押圧操作部材412の押込み量が第1の段階に設定されていると判断し(ステップS546においてYES)、滑り度合データ「1_M3」を無線通信デバイス508及び無線通信デバイス502の両者間の無線通信により装置本体104側のPC500に送信する。
第1のマイクロスイッチ458がOFF状態からON状態に切換わり他のマイクロスイッチ460,462,464,466,468がOFF状態を維持している場合には、制御デバイス506は、押圧操作部材412の押込み量が第2の段階に設定されていると判断し(ステップS548においてYES)、滑り度合データ「2_M3」を無線通信デバイス508及び無線通信デバイス502の両者間の無線通信により装置本体104側のPC500に送信する。
第1及び第2のマイクロスイッチ458,460がOFF状態からON状態に切換わり他のマイクロスイッチ462,464,466,468がOFF状態を維持している場合には、制御デバイス506は、押圧操作部材412の押込み量が第3の段階に設定されていると判断し(ステップS550においてYES)、滑り度合データ「3_M3」を無線通信デバイス508及び無線通信デバイス502の両者間の無線通信により装置本体104側のPC500に送信する。
第1〜第3のマイクロスイッチ458,460,462がOFF状態からON状態に切換わり他のマイクロスイッチ464,466,468がOFF状態を維持している場合には、制御デバイス506は、押圧操作部材412の押込み量が第4の段階に設定されていると判断し(ステップS552においてYES)、滑り度合データ「4_M3」を無線通信デバイス508及び無線通信デバイス502の両者間の無線通信により装置本体104側のPC500に送信する。
第1〜第4のマイクロスイッチ458,460,462,464がOFF状態からON状態に切換わり他のマイクロスイッチ466,468がOFF状態を維持している場合には、制御デバイス506は、押圧操作部材412の押込み量が第5の段階に設定されていると判断し(ステップS554においてYES)、滑り度合データ「5_M3」を無線通信デバイス508及び無線通信デバイス502の両者間の無線通信により装置本体104側のPC500に送信する。
第1〜第5のマイクロスイッチ458,460,462,464,466がOFF状態からON状態に切換わり第6のマイクロスイッチ468がOFF状態を維持している場合には、制御デバイス506は、押圧操作部材412の押込み量が第6の段階に設定されていると判断し(ステップS556においてYES)、滑り度合データ「6_M3」を無線通信デバイス508及び無線通信デバイス502の両者間の無線通信により装置本体104側のPC500に送信する。
他方、制御がステップP920に進むと、装置本体104側のPC500は、無線通信デバイス502を介して濃度変更モード設定信号を受信したか否かを判別する。濃度変更モード設定信号を受信した場合には、PC500は、ルックアップポインタをオブジェクト画像濃度記憶領域800に設定する。その後、制御はステップP924及び926に進む。これに対し、濃度変更モード設定信号を受信しない場合には、PC500は、制御を図35に示すステップP930に進める。
制御がステップP924及び926に進むと、PC500は、上記滑り度合データを受信したときに限って、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量の段階に応じた、第3のオブジェクト画像表示処理を実行する。この第3のオブジェクト画像表示処理については後述する。
図35を参照して、制御がステップS560に進むと、タッチペン108側の制御デバイス506は、オブジェクト画像表示態様変更モードがオブジェクト画像表示色変更モードに設定されたか否かを判断する。色変更モード設定スイッチ1012がOFF状態からON状態に切換えられ色変更モードに設定されたと判断した場合には、制御デバイス506は、制御をステップS562及びS564に進める。他方、色変更モードに設定されていないと判断した場合には、制御デバイス506は、制御を図32に示すステップS500に戻す。
制御がステップS562及びS564に進むと、制御デバイス506は、色変更モード設定変数M4に「1」を代入し、これを記憶する。このとき、制御デバイス506は、色変更モード設定信号を無線通信デバイス508及び無線通信デバイス502の両者間の無線通信により装置本体104側のPC500に送信する。なお、上記変数M4は、他のモードに変更されると「1」から「0」にトグルされる。その後、制御はステップS566、S568、S570、S572、S574及びS576に進む。
ステップS566、S568、S570、S572、S574及びS576においては、制御デバイス506により、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が何れの段階に設定されているかが判断される。
全てのマイクロスイッチ458,460,462,464,466,468がOFF状態を維持している場合には、制御デバイス506は、押圧操作部材412の押込み量が第1の段階に設定されていると判断し(ステップS566においてYES)、滑り度合データ「1_M4」を無線通信デバイス508及び無線通信デバイス502の両者間の無線通信により装置本体104側のPC500に送信する。
第1のマイクロスイッチ458がOFF状態からON状態に切換わり他のマイクロスイッチ460,462,464,466,468がOFF状態を維持している場合には、制御デバイス506は、押圧操作部材412の押込み量が第2の段階に設定されていると判断し(ステップS568においてYES)、滑り度合データ「2_M4」を無線通信デバイス508及び無線通信デバイス502の両者間の無線通信により装置本体104側のPC500に送信する。
第1及び第2のマイクロスイッチ458,460がOFF状態からON状態に切換わり他のマイクロスイッチ462,464,466,468がOFF状態を維持している場合には、制御デバイス506は、押圧操作部材412の押込み量が第3の段階に設定されていると判断し(ステップS570においてYES)、滑り度合データ「3_M4」を無線通信デバイス508及び無線通信デバイス502の両者間の無線通信により装置本体104側のPC500に送信する。
第1〜第3のマイクロスイッチ458,460,462がOFF状態からON状態に切換わり他のマイクロスイッチ464,466,468がOFF状態を維持している場合には、制御デバイス506は、押圧操作部材412の押込み量が第4の段階に設定されていると判断し(ステップS572においてYES)、滑り度合データ「4_M4」を無線通信デバイス508及び無線通信デバイス502の両者間の無線通信により装置本体104側のPC500に送信する。
第1〜第4のマイクロスイッチ458,460,462,464がOFF状態からON状態に切換わり他のマイクロスイッチ466,468がOFF状態を維持している場合には、制御デバイス506は、押圧操作部材412の押込み量が第5の段階に設定されていると判断し(ステップS574においてYES)、滑り度合データ「5_M4」を無線通信デバイス508及び無線通信デバイス502の両者間の無線通信により装置本体104側のPC500に送信する。
第1〜第5のマイクロスイッチ458,460,462,464,466がOFF状態からON状態に切換わり第6のマイクロスイッチ468がOFF状態を維持している場合には、制御デバイス506は、押圧操作部材412の押込み量が第6の段階に設定されていると判断し(ステップS576においてYES)、滑り度合データ「6_M4」を無線通信デバイス508及び無線通信デバイス502の両者間の無線通信により装置本体104側のPC500に送信する。
他方、制御がステップP930に進むと、装置本体104側のPC500は、無線通信デバイス502を介して色変更モード設定信号を受信したか否かを判別する。色変更モード設定信号を受信した場合には、PC500は、ルックアップポインタをオブジェクト画像色記憶領域900に設定する。その後、制御はステップP934及び936に進む。これに対し、色変更モード設定信号を受信しない場合には、PC500は、制御を図32に示すステップP900に戻す。
制御がステップP934及び936に進むと、PC500は、上記滑り度合データを受信したときに、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量の段階に応じた、第4のオブジェクト画像表示処理を実行する。この第4のオブジェクト画像表示処理については後述する。
なお、本実施の形態では、上記4つのモードの何れのモードに設定されている場合でも、タッチペン108のペン先端部400の滑り度合の設定段階が装置本体104側で常時監視され、ペン先端部400の滑り度合が切換えられるまでその滑り度合に応じた第1〜第4の何れかのオブジェクト画像表示処理が実行され、ペン先端部400の滑り度合が切換えられると、それまで実行されていたオブジェクト画像表示処理がリセットされ、改めて切換えられた滑り度合に応じた第1〜第4の何れかのオブジェクト画像表示処理が実行される。
(第1のオブジェクト画像表示処理)
図36〜図38はサブルーチンとしての第1のオブジェクト画像表示処理を実現するためのプログラム構造をフローチャート形式で示す図である。
図36を参照して、ステップP1000、P1002及びP1004においては、受信した滑り度合データが「1_M1」である場合には、PC500は、この滑り度合データ「1_M1」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第1の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされたときに、当該滑り度合データ「1_M1」をパラメータとして、上記ルックアップポインタが設定されたオブジェクト画像サイズ記憶領域504に格納されているオブジェクト画像サイズ変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図12(A)に示すように、オブジェクト画像600を第1のサイズで表示させる。
ステップP1006、P1008及びP1010においては、受信した滑り度合データが「2_M1」である場合には、PC500は、この滑り度合データ「2_M1」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第2の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされたときに、当該滑り度合データ「2_M1」をパラメータとして、上記ルックアップポインタが設定されたオブジェクト画像サイズ記憶領域504に格納されているオブジェクト画像サイズ変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図12(B)に示すように、オブジェクト画像600を上記第1のサイズよりも太い第2のサイズで表示させる。
図37を参照して、ステップP1012、P1014及びP1016においては、受信した滑り度合データが「3_M1」である場合には、PC500は、この滑り度合データ「3_M1」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第3の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされたときに、当該滑り度合データ「3_M1」をパラメータとして、上記ルックアップポインタが設定されたオブジェクト画像サイズ記憶領域504に格納されているオブジェクト画像サイズ変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図12(C)に示すように、オブジェクト画像600を上記第2のサイズよりも太い第3のサイズで表示させる。
ステップP1018、P1020及びP1022においては、受信した滑り度合データが「4_M1」である場合には、PC500は、この滑り度合データ「4_M1」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第4の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされたときに、当該滑り度合データ「4_M1」をパラメータとして、上記ルックアップポインタが設定されたオブジェクト画像サイズ記憶領域504に格納されているオブジェクト画像サイズ変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図12(D)に示すように、オブジェクト画像600を上記第3のサイズよりも太い第4のサイズで表示させる。
図38を参照して、ステップP1024、P1026及びP1028においては、受信した滑り度合データが「5_M1」である場合には、PC500は、この滑り度合データ「5_M1」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第5の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされたときに、当該滑り度合データ「5_M1」をパラメータとして、上記ルックアップポインタが設定されたオブジェクト画像サイズ記憶領域504に格納されているオブジェクト画像サイズ変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図12(E)に示すように、オブジェクト画像600を上記第4のサイズよりも太い第5のサイズで表示させる。
ステップP1030、P1032及びP1034においては、受信した滑り度合データが「6_M1」である場合には、PC500は、この滑り度合データ「6_M1」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第6の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされたときに、当該滑り度合データ「6_M1」をパラメータとして、上記ルックアップポインタが設定されたオブジェクト画像サイズ記憶領域504に格納されているオブジェクト画像サイズ変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図12(F)に示すように、オブジェクト画像600を上記第5のサイズよりも太い第6のサイズで表示させる。
(第2のオブジェクト画像表示処理)
図39〜図41はサブルーチンとしての第2のオブジェクト画像表示処理を実現するためのプログラム構造をフローチャート形式で示す図である。
図39を参照して、ステップP2000、P2002及びP2004においては、受信した滑り度合データが「1_M2」である場合には、PC500は、この滑り度合データ「1_M2」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第1の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされたときに限って、当該滑り度合データ「1_M2」をパラメータとして、上記ルックアップポインタが設定されたオブジェクト画像形状記憶領域700に格納されているオブジェクト画像形状変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図17(A)に示すように、オブジェクト画像600を第1の形状(円形)で表示させる。
ステップP2006、P2008及びP2010においては、受信した滑り度合データが「2_M2」である場合には、PC500は、この滑り度合データ「2_M2」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第2の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされたときに、当該滑り度合データ「2_M2」をパラメータとして、上記ルックアップポインタが設定されたオブジェクト画像形状記憶領域700に格納されているオブジェクト画像形状変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図17(B)に示すように、オブジェクト画像600を第2の形状(長方形)で表示させる。
図40を参照して、ステップP2012、P2014及びP2016においては、受信した滑り度合データが「3_M2」である場合には、PC500は、この滑り度合データ「3_M2」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第3の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされたときに、当該滑り度合データ「3_M2」をパラメータとして、上記ルックアップポインタが設定されたオブジェクト画像形状記憶領域700に格納されているオブジェクト画像形状変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図17(C)に示すように、オブジェクト画像600を第3の形状(星形)となるように表示させる。
ステップP2018、P2020及びP2022においては、受信した滑り度合データが「4_M2」である場合には、PC500は、この滑り度合データ「4_M2」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第4の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされたときに限って、当該滑り度合データ「4_M2」をパラメータとして、上記ルックアップポインタが設定されたオブジェクト画像形状記憶領域700に格納されているオブジェクト画像形状変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図17(D)に示すように、オブジェクト画像600を第4の形状(正方形)で表示させる。
図41を参照して、ステップP2024、P2026及びP2028においては、受信した滑り度合データが「5_M2」である場合には、PC500は、この滑り度合データ「5_M2」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第5の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされたときに、当該滑り度合データ「5_M2」をパラメータとして、上記ルックアップポインタが設定されたオブジェクト画像形状記憶領域700に格納されているオブジェクト画像形状変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図17(E)に示すように、オブジェクト画像600を第5の形状(三角形)で表示させる。
ステップP2030、P2032及びP2034においては、受信した滑り度合データが「6_M2」である場合には、PC500は、この滑り度合データ「6_M2」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第6の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされたときに、当該滑り度合データ「6_M2」をパラメータとして、上記ルックアップポインタが設定されたオブジェクト画像形状記憶領域700に格納されているオブジェクト画像形状変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図17(F)に示すように、オブジェクト画像600を第6の形状(菱形)で表示させる。
(第3のオブジェクト画像表示処理)
図42〜図44はサブルーチンとしての第3のオブジェクト画像表示処理を実現するためのプログラム構造をフローチャート形式で示す図である。
図42を参照して、ステップP3000、P3002及びP3004においては、受信した滑り度合データが「1_M3」である場合には、PC500は、この滑り度合データ「1_M3」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第1の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされたときに、当該滑り度合データ「1_M3」をパラメータとして、上記ルックアップポインタが設定されたオブジェクト画像濃度記憶領域800に格納されているオブジェクト画像濃度変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図22(A)に示すように、オブジェクト画像600を最も明るい第1の濃度D0で表示させる。
ステップP3006、P3008及びP3010においては、受信した滑り度合データが「2_M3」である場合には、この滑り度合データ「2_M3」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第2の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされたときに、当該滑り度合データ「2_M3」をパラメータとして、上記ルックアップポインタが設定されたオブジェクト画像濃度記憶領域800に格納されているオブジェクト画像濃度変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図22(B)に示すように、オブジェクト画像600を上記第1の濃度D0より暗い第2の濃度D1で表示させる。
図43を参照して、ステップP3012、P3014及びP3016において、受信した滑り度合データが「3_M3」である場合には、PC500は、この滑り度合データ「3_M3」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第3の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされたときに、当該滑り度合データ「3_M3」をパラメータとして、上記ルックアップポインタが設定されたオブジェクト画像濃度記憶領域800に格納されているオブジェクト画像濃度変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図22(C)に示すように、オブジェクト画像600を上記第2の濃度D1よりも暗い第3の濃度D2で表示させる。
ステップP3018、P3020及びP3022においては、受信した滑り度合データが「4_M3」である場合には、PC500は、この滑り度合データ「4_M3」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第4の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされたときに、当該滑り度合データ「4_M3」をパラメータとして、上記ルックアップポインタが設定されたオブジェクト画像濃度記憶領域800に格納されているオブジェクト画像濃度変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図22(D)に示すように、オブジェクト画像600を上記第3の濃度D2よりも暗い第4の濃度D3で表示させる。
図44を参照して、ステップP3024、P3026及びP3028においては、受信した滑り度合データが「5_M3」である場合には、PC500は、この滑り度合データ「5_M3」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第5の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされたときに、当該滑り度合データ「5_M3」をパラメータとして、上記ルックアップポインタが設定されたオブジェクト画像濃度記憶領域800に格納されているオブジェクト画像濃度変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図22(E)に示すように、オブジェクト画像600を上記第4の濃度D3よりも暗い第5の濃度D4で表示させる。
ステップP3030、P3032及びP3034においては、受信した滑り度合データが「6_M3」である場合には、PC500は、この滑り度合データ「6_M3」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第6の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされたときに、当該滑り度合データ「6_M3」をパラメータとして、上記ルックアップポインタが設定されたオブジェクト画像濃度記憶領域800に格納されているオブジェクト画像濃度変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図22(F)に示すように、オブジェクト画像600を最も暗い第6の濃度D5で表示させる。
(第4のオブジェクト画像表示処理)
図45〜図47はサブルーチンとしての第4のオブジェクト画像表示処理を実現するためのプログラム構造をフローチャート形式で示す図である。
図45を参照して、ステップP4000、P4002及びP4004においては、受信した滑り度合データが「1_M4」である場合には、PC500は、この滑り度合データ「1_M4」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第1の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされたときに、当該滑り度合データ「1_M4」をパラメータとして、上記ルックアップポインタが設定されたオブジェクト画像色記憶領域900に格納されているオブジェクト画像色変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図27(A)に示すように、オブジェクト画像600を第1の色(黒色)で表示させる。
ステップP4006、P4008及びP4010においては、受信した滑り度合データが「2_M4」である場合には、PC500は、この滑り度合データ「2_M4」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第2の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされたときに、当該滑り度合データ「2_M4」をパラメータとして、上記ルックアップポインタが設定されたオブジェクト画像色記憶領域900に格納されているオブジェクト画像色変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図27(B)に示すように、オブジェクト画像600を第2の色(赤色)で表示させる。
図46を参照して、ステップP4012、P4014及びP4016においては、受信した滑り度合データが「3_M4」である場合には、PC500は、この滑り度合データ「3_M4」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第3の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされたときに、当該滑り度合データ「3_M4」をパラメータとして、上記ルックアップポインタが設定されたオブジェクト画像色記憶領域900に格納されているオブジェクト画像色変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図27(C)に示すように、オブジェクト画像600を第3の色(青色)で表示させる。
ステップP4018、P4020及びP4022においては、受信した滑り度合データが「4_M4」である場合には、PC500は、この滑り度合データ「4_M4」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第4の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされたときに、当該滑り度合データ「4_M4」をパラメータとして、上記ルックアップポインタが設定されたオブジェクト画像色記憶領域900に格納されているオブジェクト画像色変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図27(D)に示すように、オブジェクト画像600を背景色と同じ色の第4の色(白色)で表示させる。
図47を参照して、ステップP4024、P4026及びP4028においては、受信した滑り度合データが「5_M4」である場合には、PC500は、この滑り度合データ「5_M4」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第5の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされたときに、当該滑り度合データ「5_M4」をパラメータとして、上記ルックアップポインタが設定されたオブジェクト画像色記憶領域900に格納されているオブジェクト画像色変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図27(E)に示すように、オブジェクト画像600を第5の色(黄色)で表示させる。
ステップP4030、P4032及びP4034においては、受信した滑り度合データが「6_M4」である場合には、PC500は、この滑り度合データ「6_M4」に基づいて、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量が第6の段階に設定されていると判断し、透明タッチパネル204の操作面に対してタッチペン108による座標入力操作がなされたときに、当該滑り度合データ「6_M4」をパラメータとして、上記ルックアップポインタが設定されたオブジェクト画像色記憶領域900に格納されているオブジェクト画像色変更データを参照し、この参照結果に基づいて、大型LCD202の表示領域上のタッチペン108により入力された座標に対応する位置に、図27(F)に示すように、オブジェクト画像600を第6の色(緑色)で表示させる。
<動作>
本実施の形態では、タッチペン108のペン先端部400を透明タッチパネル204の操作面に接触させる座標入力操作がなされると、大型LCD202の表示領域において、入力座標位置に応じた位置にオブジェクト画像600が表示される。その一方で、タッチペン108の押圧操作部材412の押込み量の段階が深くなるに従って、そのペン先端部400の滑り度合が低下する。この切換えられたタッチペン108のペン先端部400の滑り度合は、装置本体104側のPC500に通知される。
このとき、タッチペン108側でオブジェクト画像表示態様変更モードがサイズ変更モードに設定されていると、PC500は、通知されたタッチペン108のペン先端部400の滑り度合に応じて、LCD202の表示領域上で表示すべきオブジェクト画像600のサイズ(太さ)を変更して当該オブジェクト画像600を表示させる。
また、タッチペン108側でオブジェクト画像表示態様変更モードが形状変更モードに設定されていると、PC500は、通知されたタッチペン108のペン先端部400の滑り度合に応じて、LCD202の表示領域上で表示すべきオブジェクト画像600の形状を変更して当該オブジェクト画像600を表示させる。
さらに、タッチペン108側でオブジェクト画像表示態様変更モードが濃度変更モードに設定されていると、PC500は、通知されたタッチペン108のペン先端部400の滑り度合に応じて、LCD202の表示領域上で表示すべきオブジェクト画像600の濃度を変更して当該オブジェクト画像600を表示させる。
さらにまた、タッチペン108側でオブジェクト画像表示態様変更モードが色変更モードに設定されていると、PC500は、通知されたタッチペン108のペン先端部400の滑り度合に応じて、LCD202の表示領域上で表示すべきオブジェクト画像600の色を変更して当該オブジェクト画像600を表示させる。
<作用・効果>
本実施の形態によると、第1の実施の形態の(2)〜(5)と同様の作用・効果を奏することに加えて、以下の作用・効果を奏する。
タッチペン108のペン先端部400をタッチパネル204の操作面に接触させる座標入力操作がなされたときに、大型LCD202の表示領域において、入力座標位置に応じた位置にオブジェクト画像600が表示されるが、切換え設定された表示態様変更モード及びタッチペン108のペン先端部400の滑り度合に応じて、オブジェクト画像600の表示態様(表示サイズ、表示形状、表示濃度又は表示色)が変更される。このように、表示態様変更モード及びタッチペン108のペン先端部400の滑り度合と、タッチペン108による座標入力操作を契機として表示されるオブジェクト画像600の表示色とを連動させることで、座標入力により表示されるオブジェクト画像600と一致したタッチペン108の操作感をプレゼンタ106に与えることができる。したがって、タッチパネル204の操作面に表面加工を施したり、又はタッチペン108のペン先端部400を交換したりしなくても、タッチペン108を用いて座標入力操作を行なった際のプレゼンタ106の操作感を向上させることができる。
[第6の実施の形態]
<タッチペン108の構成>
図48は本発明の第6の実施の形態に係る表示装置100に適用されるタッチペン108の構成を示す断面図である。
図48を参照して、本実施の形態においては、タッチペン108は、透明タッチパネル204の操作面上での滑り度合が互いに異なるペン先端部2000,2002を備えている。
第1のペン先端部2000は、その滑り度合が相対的に高く設定されている。具体的には、第1のペン先端部2000は、ボールペンのような硬くて滑りの良い操作感をプレゼンタに与えるように、その摩擦係数及び弾力性等が設定されている。一方、第2のペン先端部2002は、その滑り度合が相対的に低く設定されている。具体的には、第2のペン先端部2002は、フェルトペンのようなやや柔らかくて滑りの少ない操作感をプレセンタに与えるように、その摩擦係数及び弾力性等が設定されている。これら第1及び第2のペン先端部2000,2002の先端面は、略半球面状に丸みを帯びた形状をなしている。
本タッチペン108には、第1及び第2のペン先端部2000,2002のうち透明タッチパネル204の操作面に対して座標入力を行なうペン先端部を択一的に選択して切換えるための切換機構2004が備えられている。
切換機構2004は、第1のペン先端部2000を図48(A)に示すようにペン軸408の先端から突出させて当該第1のペン先端部2000による透明タッチパネル204への座標入力を可能とする姿勢に切換えるための第1の操作部材2006と、第2のペン先端部2002を図48(C)に示すようにペン軸408の先端から突出させて当該第2のペン先端部2002による透明タッチパネル204への座標入力を可能とする姿勢に切換えるための第2の操作部材2008と、上記第1のペン先端部2000の突出姿勢を保持するための第1のストッパ2010と、上記第2のペン先端部2002の突出姿勢を保持するための第2のストッパ2012とを含む。
第1及び第2の操作部材2006,2008は、ペン軸408の長さ寸法よりも長い寸法の丸棒部材であって、その操作面となる後端面は、常時、ペン軸408の後端から突出する。第1の操作部材2006の先端面には、第1のペン先端部2000が取り付けられている。この第1の操作部材2006は、ペン軸408の一側領域(図48においては左側領域)において軸方向に沿って形成された第1の貫通孔2014に対して上下移動自在にペン軸408の後端側から嵌め込まれ、第1の貫通孔2014内において第1のばね2016により上方に付勢されている。一方、第2の操作部材2008の先端面には、第2のペン先端部2002が取り付けられている。この第2の操作部材2008は、ペン軸408の他側領域(図48においては右側領域)において軸方向に沿って形成された第2の貫通孔2018に対して上下移動自在にペン軸408の後端側から嵌め込まれ、第2の貫通孔2018内において第2のばね2020により上方に付勢されている。
第1のばね2016は、第1の操作部材2006に外装されている。具体的には、第1のばね2016の上端部が第1の操作部材2006の外周面に取り付けられ、下端部が第1の貫通孔2014の壁面に取り付けられている。一方、第2のばね2020は、第2の操作部材2008に外装されている。具体的には、第2のばね2020の上端部が第2の操作部材2008の外周面に取り付けられ、下端部が第2の貫通孔2018の壁面に取り付けられている。
第1及び第2のストッパ2010,2012は、樹脂等の弾性を有する素材で構成され、第1の貫通孔2014と第2の貫通孔2018との間に生じる隔壁部408Aにおいて横軸2022周りに回転自在に支持されている。これら第1及び第2のストッパ2010,2012は、その先端部に係合爪2024,2026が形成されたアーム状の形状をなしている。これに対して、第1の操作部材2006の外周面の隔壁部408Aに対向する領域には、第1のストッパ2010の係合爪2024に係合される被係合溝2028が形成されている。この被係合溝2028は、第1の操作部材2006において、第1のペン先端部2000及び第1のばね2016の外装領域の両者の略中間位置に配置されている。同様に、第2の操作部材2008の外周面の隔壁部408Aに対向する領域には、第2のストッパ2012の係合爪2026に係合される被係合溝2030が形成されている。この被係合溝2030は、第2の操作部材2008において、第2のペン先端部2002及び第2のばね2020の外装領域の両者の略中間位置に配置されている。
また、本タッチペン108においては、透明タッチパネル204の操作面上で座標入力するためのペン先端部として、第1及び第2のペン先端部2000,2002の何れのペン先端部が選択されたかを検出するための検出機構2032が備えられている。
検出機構2032は、第1の貫通孔2014の隔壁部408Aを区画する壁面とは反対側の壁面に埋め込まれた第1の検出スイッチ2034と、第2の貫通孔2018の隔壁部408Aを区画する壁面とは反対側の壁面に埋め込まれた第2の検出スイッチ2036と、第1の操作部材2006の外周面の隔壁部408Aに対向する領域とは反対側の領域に凹設され、図48(A)に示すように第1のペン先端部2000が上記の突出姿勢とされたときに第1の検出スイッチ2034と正対することによって当該第1の検出スイッチ2034をON状態からOFF状態に切換えるための第1の凹部2038と、第2の操作部材2008の外周面の隔壁部408Aに対向する領域とは反対側の領域に凹設され、図48(C)に示すように第2のペン先端部2002が上記の突出姿勢とされたときに第2の検出スイッチ2036と正対することによって当該第2の検出スイッチ2036をON状態からOFF状態に切換えるための第2の凹部2040とを含み、第1及び第2の検出スイッチ2034,2036の両者のON及びOFFの組合せを図49に示す制御デバイス506が判断することによって、第1及び第2のペン先端部2000,2002のうち何れのペン先端部が座標入力用として選択されたか検出されるように構成されている。
第1及び第2の検出スイッチ2034,2036は、マイクロスイッチであって、ペン軸408の先端部側に配置されている。
第1の凹部2038は、第1のペン先端部2000及び被係合溝2028の両者の略中間位置に配置されている。同様に、第2の凹部2040は、第2のペン先端部2002及び被係合溝2030の両者の略中間位置に配置されている。
上記構成において、図48(A)に示すように、第1の操作部材2006を第1のばね2016の付勢力に抗して下側に押込み、それによって第1のペン先端部2000をペン軸408の先端から突出させて当該第1のペン先端部2000による透明タッチパネル204への座標入力を可能とする姿勢した場合においては、第1の操作部材2006の被係合溝2028に第1のストッパ2010の係合爪2024が係合する。これにより、第1のペン先端部2000の突出姿勢が保持される。このとき、第1の検出スイッチ2034は、第1の凹部2038と正対するので、ON状態からOFF状態に切換わる。一方、第2の検出スイッチ2036は、第2の操作部材2008の外周面との接触状態が維持されるので、ON状態が維持される。
この状態から、図48(B)に示すように、第2のペン先端部2002をペン軸408の先端から突出させて当該第2のペン先端部2002での透明タッチパネル204への座標入力が可能な姿勢とするべく、第2の操作部材2008を第2のばね2020の付勢力に抗して下側に押込むと、第2の操作部材2008の被係合溝2030に第2のストッパ2012の係合爪2026が係合する。これにより、第2のペン先端部2002の突出姿勢が保持される。このとき、第1のストッパ2010が横軸2022周りに時計方向に向かって回転し、第1のストッパ2010の係合爪2024と第1の操作部材2006の被係合溝2028との係合力が弱まるので、第1のばね2016の付勢力の方が係合爪2024及び被係合溝2028の両者の係合力よりも強くなる。その結果、第1の操作部材2006は、図48(C)に示すように、第1のばね2016の付勢力により上方に向かって移動し、第1のペン先端部2000が第2のペン先端部2002に代わってペン軸408内に収まることになる。
この状態において、第1の検出スイッチ2034は、第1の操作部材2006の外周面と接触するので、OFF状態からON状態に切換わる。一方、第2の検出スイッチ2036は、第2の凹部2040と正対するので、ON状態からOFF状態に切換わる。
<ハードウェア構成>
図49は表示装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。
図49を参照して、検出機構2032の第1及び第2の検出スイッチ2034,2036の各スイッチング信号は、制御デバイス506に与えられ、制御デバイス506は、上述したように、第1及び第2の検出スイッチ2034,2036のON及びOFFの組合せに基づいて、第1及び第2のペン先端部2000,2002のうち何れのペン先端部が座標入力用として選択されたかを判断する。
<ソフトウェア構成>
本実施の形態においては、座標入力用のペン先端部として、滑り度合の高い第1のペン先端部2000が選択された場合にはオブジェクト画像が細く表示される一方、滑り度合の低い第2のペン先端部2002が選択された場合にはオブジェクト画像が太く表示されるようにプログラミングされている。このプログラムは、次に説明する本表示装置100の各種の機能を実現するためのソフトウェア資源として構成され、装置本体104側のPC500のROM及びタッチペン108側の制御デバイス506のROMに記憶されている。これらの機能は、上記の装置本体104側のPC500及び実質的にコンピュータからなるタッチペン108側の制御デバイス506が上記プログラムを実行することによって達成される。
図50は本表示装置100のプログラム構造をフローチャート形式で示す図である。
図50を参照して、本表示装置100では、タッチペン108側の制御デバイス506は、座標入力用ペン先端部として第1及び第2のペン先端部2000,2002のうち何れのペン先端部が選択されたかを判断する(ステップS600及びS602)。第1の検出スイッチ2034がOFF状態であって第2の検出スイッチ2036がON状態にある場合には、制御デバイス506は、滑り度合の高い第1のペン先端部2000が座標入力用ペン先端部として選択されたと判断し(ステップS600においてYES)、無線通信デバイス508を介して滑り度合データ「A」を装置本体104側に送信する。他方、第1の検出スイッチ2034がON状態であって第2の検出スイッチ2036がOFF状態である場合には、制御デバイス506は、滑り度合の低い第2のペン先端部2002が選択されたと判断し(ステップS602においてYES)、無線通信デバイス508を介して滑り度合データ「B」を装置本体104側に送信する。
これに対し、装置本体104側のPC500は、受信した滑り度合データが「A」及び「B」のうち何れの滑り度合データを受信したかを判断する(ステップP2000及びP2002)。無線通信デバイス502を介して受信した滑り度合データが「A」である場合には(ステップP2000においてYES)、PC500は、第1のペン先端部2000による透明タッチパネル204の操作面に対する座標入力を検出すると、大型LCD202の表示領域においてその座標入力位置にオブジェクト画像を細く表示する(ステップP2004及びP2006)。他方、無線通信デバイス502を介して受信した滑り度合データが「B」である場合には、PC500は、第2のペン先端部2002による透明タッチパネル204の操作面に対する座標入力を検出すると、大型LCD202の表示領域においてその座標入力位置にオブジェクト画像を太く表示する(ステップP2008及びP2010)。
<動作>
本表示装置100では、タッチペン108側で滑り度合の高い第1のペン先端部2000が選択され、第1のペン先端部2000により透明タッチパネル204の操作面上に座標入力がなされると、その座標入力位置に対応する大型LCD202の表示領域上にオブジェクト画像が細く表示される。他方、タッチペン108側で滑り度合の低い第2のペン先端部2002が選択され、第2のペン先端部2002により透明タッチパネル204の操作面上に座標入力がなされると、その座標入力位置に対応する大型LCD202の表示領域上にオブジェクト画像が太く表示される。
<作用・効果>
本実施の形態によると、特に、以下の作用・効果を奏する。
細いオブジェクト画像を描きたい場合にはボールペンのような硬く滑りの良い第1のペン先端部2000に切換え、太いオブジェクト画像を描きたい場合にはフェルトペンのようなやや柔らかく滑りの少ない第2のペン先端部2002に切換えることができるので、表示オブジェクト画像及びタッチペン108の操作感の両者の更なるマッチングを図ることが可能となる。
[第7の実施の形態]
本実施の形態の特徴は、座標入力用のペン先端部として、滑り度合の高い第1のペン先端部2000が選択された場合にはオブジェクト画像が所定の太さで表示される一方、滑り度合の低い第2のペン先端部2002が選択された場合にはオブジェクト画像が背景色と同じ色で表示される点にあり、その他の構成は第6の実施の形態と同様である。
<ソフトウェア構成>
本実施の形態では、表示装置100が上述した特徴を発揮できるようにプログラミングされている。このプログラムは、次に説明する本表示装置100の各種の機能を実現するためのソフトウェア資源として構成され、装置本体104側のPC500のROM及びタッチペン108側の制御デバイス506のROMに記憶されている。これらの機能は、上記の装置本体104側のPC500及び実質的にコンピュータからなるタッチペン108側の制御デバイス506が上記プログラムを実行することによって達成される。
図51は本発明の第7の実施の形態に係る表示装置100のプログラム構造をフローチャート形式で示す図である。
図51を参照して、本表示装置100では、タッチペン108側の制御デバイス506は、座標入力用ペン先端部として第1及び第2のペン先端部2000,2002のうち何れのペン先端部が選択されたかを判断する(ステップS700及びS702)。ステップS700において、滑り度合の高い第1のペン先端部2000が座標入力用ペン先端部として選択されたと判断した場合には、制御デバイス506は、無線通信デバイス508を介して滑り度合データ「A」を装置本体104側に送信する。ステップS702において、滑り度合の低い第2のペン先端部2002が選択されたと判断した場合に、制御デバイス506は、無線通信デバイス508を介して滑り度合データ「B」を装置本体104側に送信する。
これに対し、装置本体104側のPC500は、受信した滑り度合データが「A」及び「B」のうち何れの滑り度合データを受信したかを判断する(ステップP3000及びP3002)。ステップP3000において、受信した滑り度合データが「A」である場合には、PC500は、第1のペン先端部2000による透明タッチパネル204の操作面に対する座標入力を検出したときに、その座標入力位置に対応する大型LCD202の表示領域上にオブジェクト画像を所定の太さで表示する(ステップP3004及びP3006)。ステップP3002において、受信した滑り度合データが「B」である場合には、PC500は、第2のペン先端部2002による透明タッチパネル204の操作面に対する座標入力を検出したときに、その座標入力位置に対応する大型LCD202の表示領域上にオブジェクト画像を背景色と同じ色で表示する(ステップP3008及びP3010)。
<動作>
本実施の形態では、タッチペン108側で滑り度合の高い第1のペン先端部2000が選択され、第1のペン先端部2000により透明タッチパネル204の操作面上に座標入力がなされると、オブジェクト画像が所定の太さで表示される。他方、タッチペン108側で滑り度合の低い第2のペン先端部2002が選択され、第2のペン先端部2002により透明タッチパネル204の操作面上に座標入力がなされると、オブジェクト画像が背景色と同色表示される。
<作用・効果>
本実施の形態によると、特に、以下の作用・効果を奏する。
オブジェクト画像を消したい場合には、ペン先端部を第1のペン先端部2000から第2のペン先端部2002に切換えれば、オブジェクト画像が背景色と同じ色で表示され、切換えられた第2のペン先端部2002が消しゴムとしての機能を果たすので、この点においても、オブジェクト画像及びタッチペンの操作感の両者の更なるマッチングを図ることが可能となる。
[第8の実施の形態]
<タッチペン108の構成>
図52は本発明の第8の実施の形態に係る表示装置100に適用されるタッチペン108の構成を示す図であって、同図(A)は側面図、同図(B)は同図(A)Z3−Z3線に沿う断面図である。
図52を参照して、本実施の形態においては、タッチペン108は、先端が開口した断面形状がコ字形形状をなすペン軸408と、このペン軸408の先端開口部において回転軸3008に支持されたホイール状の形状をなすペン先端部3000とを含む。回転軸3008は、ペン軸408の先端部においてペン軸408の両側壁に回転自在に支持されている。
ペン先端部3000は、摩擦係数及び弾力性等が異なるゴム及び樹脂等を素材として作製されており、透明タッチパネル204の操作面上での滑り度合が互いに異なる3つの領域3002,3004,3006を有している。これら3つのペン先端領域3002,3004,3006は、ペン先端部3000において回転軸3008を中心として均等に分割されており、その滑り度合は、第1のペン先端領域3002、第2のペン先端領域3004及び第3のペン先端領域3006の順で段階的に低下するように設定されている。
本タッチペン108には、透明タッチパネル204の操作面に対して座標入力を行なうべく、第1〜第3のペン先端領域3002,3004,3006のうち何れのペン先端領域をペン軸408の先端から露出させるかを択一的に選択して切換えるための切換機構3010が備えられている。
切換機構3010は、ペン軸408の一側壁(本実施の形態においては右側壁)を貫通して外側に突出した回転軸3008の一端部(本実施の形態においては右端部)に結合され、ペン先端部3000を回転操作するためのノブ3012と、ペン軸408の先端部開口部においてペン軸408の他側壁(本実施の形態において左側壁)に上下方向に沿って一直線状に埋め込まれた3つのマイクロスイッチ3014,3016,3018と、各ペン先端領域3002,3004,3006に形成され、対応するマイクロスイッチ3014,3016,3018と正対したときに当該マイクロスイッチ3014,3016,3018の接触子に係合される凹溝3020,3022,3024とを含む。
第1のペン先端領域3002側の凹溝3020は、中段の第2のマイクロスイッチ3016と正対したときに当該マイクロスイッチ3016の接触子と係合するように、第1のペン先端領域3002の中央部に配置されている。第2のペン先端領域3004側の凹溝3022は、下段の第1のマイクロスイッチ3014と正対したときに当該マイクロスイッチ3014の接触子と係合するように、第2のペン先端領域3004の内縁部に配置されている。第3のペン先端領域3006側の凹溝3024は、上段の第3のマイクロスイッチ3018と正対したときに当該マイクロスイッチ3018と係合するように、第3のペン先端領域3006の外縁部に配置されている。これら凹溝3020,3022,3024同士は、回転軸3008を中心として120度ずつ位相した位置関係を有している。
上記構成において、第1のペン先端領域3002を透明タッチパネル204の操作面への座標入力用の面とする場合には、ノブ3012によりペン先端部3000を回転操作して第2のペン先端領域3004側の凹溝3022を第1のマイクロスイッチ3014と正対させる。そうすると、第1のマイクロスイッチ3014の接触子がペン先端部3000の押圧力から解放されて第2のペン先端領域3004側の凹溝3022内に突出し、それによって当該マイクロスイッチ3014の接触子が当該凹溝3022に係合する。その結果、第1のペン先端領域3002は、ペン軸408の先端から露出し、この姿勢が保持される。このとき、第1のマイクロスイッチ3014は、ON状態からOFF状態に切換わる。
第2のペン先端領域3004を透明タッチパネル204の操作面への座標入力面とする場合には、ノブ3012によりペン先端部3000を回転操作して第3のペン先端領域3006側の凹溝3024を第3のマイクロスイッチ3018に正対させる。そうすると、第3のマイクロスイッチ3018の接触子がペン先端部3000からの押圧力から解放されて第3のペン先端領域3006側の凹溝3024内に突出し、それによって当該マイクロスイッチ3018の接触子が当該凹溝3024に係合する。その結果、第2のペン先端領域3004がペン軸408の先端から露出し、この姿勢が保持される。このとき、第3のマイクロスイッチ3018は、ON状態からOFF状態に切換わる。
第3のペン先端領域3006を透明タッチパネル204の操作面への座標入力面とする場合には、ノブ3012によりペン先端部3000を回転操作して第1のペン先端領域3002側の凹溝3020を第2のマイクロスイッチ3016に正対させる。そうすると、第2のマイクロスイッチ3016の接触子がペン先端部3000からの押圧力から解放されて第1のペン先端領域3002側の凹溝3020内に突出し、それによって当該マイクロスイッチ3016の接触子が当該凹溝3020に係合する。その結果、第2のマイクロスイッチ3016は、ON状態からOFF状態に切換わる。
<ハードウェア構成>
図53は表示装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。
図53を参照して、第1〜第3のマイクロスイッチ3014,3016,3018の各スイッチング信号は、制御デバイス506に与えられ、制御デバイス506は、第1〜第3のマイクロスイッチ3014,3016,3018のうち何れのマイクロスイッチがON状態からOFF状態に切換わったかに応じて、第1〜第3のペン先端領域3002,3004,3006のうち何れのペン先端領域が座標入力用の面として選択されたかを判断する。
<ソフトウェア構成>
本実施の形態においては、座標入力用の面として、互いに滑り度合が異なる第1〜第3のペン先端領域3002,3004,3006のうち何れのペン先端領域が選択されたかに応じて、オブジェクト画像の表示態様が変更されるようにプログラミングされている。このプログラムは、次に説明する本表示装置100の各種の機能を実現するためのソフトウェア資源として構成され、装置本体104側のPC500のROM及びタッチペン108側の制御デバイス506のROMに記憶されている。これらの機能は、上記の装置本体104側のPC500及び実質的にコンピュータからなるタッチペン108側の制御デバイス506が上記プログラムを実行することによって達成される。
図54は本表示装置100のプログラム構造をフローチャート形式で示す図である。
図54を参照して、本表示装置100では、タッチペン108側の制御デバイス506は、座標入力用の面として第1〜第3のペン先端領域3002,3004,3006のうち何れのペン先端領域が選択されたかを判断する(ステップS800、S802及びS804)。第1のマイクロスイッチ3014がOFFであってその他のマイクロスイッチ3016,3018がONである場合には、制御デバイス506は、滑り度合が最も高い第1のペン先端領域3002が座標入力用面として選択されたと判断し(ステップS800においてYES)、無線通信デバイス508を介して滑り度合データ「RA」を装置本体104側に送信する。第3のマイクロスイッチ3018がOFFであってその他のマイクロスイッチ3014,3016がONである場合には、制御デバイス506は、滑り度合が中程度の第2のペン先端領域3004が選択されたと判断し(ステップS802においてYES)、無線通信デバイス508を介して滑り度合データ「RB」を装置本体104側に送信する。第2のマイクロスイッチ3016がOFFであってその他のマイクロスイッチ3014,3018がONである場合には、制御デバイス506は、滑り度合が最も低い第3のペン先端領域3006が選択されたと判断し(ステップS804においてYES)、無線通信デバイス508を介して滑り度合データ「RC」を装置本体104側に送信する。
これに対し、装置本体104側のPC500は、受信した滑り度合データが「RA」、「RB」及び「RC」のうち何れの滑り度合データを受信したかを判断する(ステップP4000、P4002及びP4004)。無線通信デバイス502を介して受信した滑り度合データが「RA」である場合には(ステップP4000においてYES)、PC500は、第1のペン先端領域3002による透明タッチパネル204の操作面に対する座標入力を検出すると、大型LCD202の表示領域においてその座標入力位置にオブジェクト画像を細く表示する(ステップP4006及びP4008)。無線通信デバイス502を介して受信した滑り度合データが「RB」である場合には、PC500は、第2のペン先端領域3004による透明タッチパネル204の操作面に対する座標入力を検出すると、大型LCD202の表示領域においてその座標入力位置にオブジェクト画像を太く表示する(ステップP4010及びP4012)。無線通信デバイス502を介して受信した滑り度合データが「RC」である場合には、PC500は、第3のペン先端領域3006による透明タッチパネル204の操作面に対する座標入力を検出すると、大型LCD202の表示領域においてその座標入力位置にオブジェクト画像を背景色と同じ色で表示する(ステップP4014及びP4016)。
<動作>
本表示装置100では、滑り度合が最も高い第1のペン先端領域が選択され、第1のペン先端領域3002により透明タッチパネル204の操作面上に座標入力がなされると、その座標入力位置に対応する大型LCD202の表示領域上にオブジェクト画像が細く表示される。滑り度合が中程度の第2のペン先端領域3004が選択され、第2のペン先端領域3004により透明タッチパネル204の操作面上に座標入力がなされると、その座標入力位置に対応する大型LCD202の表示領域上にオブジェクト画像が太く表示される。滑り度合が最も低い第3のペン先端領域3006が選択され、第3のペン先端領域3006により透明タッチパネル204の操作面上に座標入力がなされると、その座標入力位置に対応する大型LCD202の表示領域上にオブジェクト画像が背景色と同色表示される。
<作用・効果>
本実施の形態によると、特に、以下の作用・効果を奏する。
(1)細いオブジェクト画像を描くときにはボールペンのような硬く滑りの良い第1のペン先端領域3002に切換え、太いオブジェクト画像を描くときにフェルトペンのようなやや柔らかく滑りの少ない第2のペン先端領域3004に切換え、オブジェクト画像を消すときには消しゴムのような最も柔らかく滑りの少ない第3のペン先端領域3006に切換えることができるので、表示オブジェクト画像及びタッチペンの操作感の両者の更なるマッチングを図ることが可能となる。
(2)単一のペン先端部3000に滑り度合の異なる3つのペン先端領域3002,3004,3006が形成され、これらのペン先端領域3002,3004,3006から座標入力に用いるペン先端領域を任意に選択できるので、タッチペンとして複数のペン先端部材を備える必要が無くなる。その結果、ペン先端部3000の滑り度合を切換えるための切換機構3010を小型化できる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、上記実施の形態においては、透明タッチパネルの座標位置検出の仕方として光学式を用いたものを利用した例について記載した。しかし、本発明はこのような構成には限定されない。座標位置検出の仕方として電子式、静電式及び超音波式等を利用したタッチパネルを利用しても、本発明の目的は十分に達成し得る。また、上記実施の形態においては、タッチペンのペン先端部の滑り度合に関係するデータ通信についてはBluetooth通信で行なう例について記載した。しかし、本発明はこのような構成に限定されない。例えば、赤外線通信等の他の無線データ通信により上記の滑り度合データの無線通信を行なうようにしてもよい。その他、本明細書に添付の特許請求の範囲内での種々の設計変更及び修正を加え得ることは勿論である。
すなわち、本明細書で開示した実施の形態は単に例示であって、本発明が上述した実施の形態のみに限定されるわけではない。本発明の範囲は、本明細書の記載内容を参酌した上で、別紙の特許請求の範囲における請求項によって示され、そこに記載された文言と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含む。