JP4532781B2 - 薄毛部面積評価方法およびそのシステムならびに薄毛部位置決め板 - Google Patents

薄毛部面積評価方法およびそのシステムならびに薄毛部位置決め板 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄毛部面積評価方法およびそのシステムならびに薄毛部位置決め板に関する。
【0002】
【従来の技術】
頭皮機能を正常化し、また、頭皮の血液循環を良好にして毛包の機能を高めることにより発毛、育毛促進および脱毛防止等を行うために各種の薬効成分を添加した育毛剤が用いられる。
【0003】
この育毛剤は、高齢化社会を迎えた今日では年々その需要が増大する傾向にある。
【0004】
優れた薄毛化防止・改善効果を持つ薬剤を開発するためには、その薬剤の効果を正確かつ客観的に評価可能な評価方法が必須である。また、頭髪の脱毛状態、言いかえれば薄毛の程度の異なる養毛剤使用者各人に対して望ましい育毛剤をアドバイスし、あるいは、養毛剤の効果を経時的に把握するためには、各人の頭部の薄毛の程度を的確に評価することが必須である。
【0005】
このような頭部の薄毛の程度の評価は、例えば、図14に示すように、予め多数人の頭部の薄毛の程度を撮像したフィルム写真から薄毛の程度に応じて例えば12水準設定して調製した見本写真(限度見本)1に基づいて、経験豊富な研究者および美容技術者が目視観察して行う官能評価に依っているのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような官能評価は、評価のバラツキを完全に排除することは難しく、また、経験豊富な研究者および美容技術者を育成するには時間と手間を要するため、評価の難しさや煩雑さを回避することができない。
【0007】
また、研究者および美容技術者が見本写真として用いるフィルム写真は、一般に受光部が被写体からの散乱光とともに直接反射光をも取り込むため、ハレーション現象を生じ、クリアな画像を得ることが阻害される傾向にある。例えば、図15(a)に示すハレーション現象を生じた写真は、薄毛部の毛髪と頭皮との境界部が明確ではなく、薄毛部の頭皮露出面積が実際よりも大きく観察される。なお、ここでいうハレーション現象は、受光した光がフィルム上で生成する現象とは異なる意味で用いているが、このフィルムにおけるハレーション現象の不具合も当然に加算される。
【0008】
また、上記のフィルム写真を同一ネガから焼き増しする場合、例えば図15(b)に示すように、画像の再現性が損なわれ、図15(a)のフィルム写真に比べて暗いトーンとなって薄毛部の頭皮露出面積が図15(a)のフィルム写真よりも小さく観察されるといった不具合も生じ得る。
【0009】
以上説明したフィルム写真の問題は、撮像技術に係る一般的なものであるが、これらの問題以外にも、撮像、評価対象としての頭部の薄毛部に係る特有の問題がある。
【0010】
1つは、頭部の薄毛部を撮像するとき、撮影角度が異なり、あるいは撮影距離が異なると、同一人について撮像を行った場合であっても異なる評価結果となるおそれがある。例えば、図16に示すように、図16(a)の前方の額の側から撮像した旋毛が後方に位置する写真と、図16(b)の旋毛が中央に位置するように撮像した写真とを比べると、薄毛部の髪の分け方の少しの違いが強調され、別人の頭に見えることが起こり得る。
【0011】
また、頭部の薄毛部をフィルム写真で観察して評価する場合、頭皮に毛髪の陰影が存在するために頭皮と毛髪とを明瞭に区別することが難しく、また、白髪と頭皮とを明瞭に区別することも難しい。
【0012】
このように、経験豊富な研究者および美容技術者であっても、フィルム写真に基づいて的確な官能評価を行うことは容易ではない。なお、評価対象者を直接目視観察するのではなくて撮像したフィルム写真と上記の見本写真とを比較しながら評価を行うときには、これらの不具合は倍加されることになる。
【0013】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、頭部の薄毛部面積を高精度に再現性よくかつ簡易、迅速に評価することができ、また、育毛剤効果試験における被験者数の低減および試験期間の短縮が可能となり、育毛剤等の研究開発の効率化に大きく寄与することができ、さらには、店頭販売等において、各人に好適な育毛剤等を育毛剤等使用者に提供することができる薄毛部面積評価方法およびそのシステムならびに薄毛部位置決め板を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る薄毛部面積評価方法は、頭部の薄毛部を撮像して薄毛部画像データを得る撮像工程と、得られた該薄毛部画像データの輝度、色調および歪みを補正して標準化する標準化処理工程と、標準化された該薄毛部画像データの輝度データについてフルスケール化するとともに、頭皮の地肌の色相成分のみの彩度をフルスケール化する強調処理工程と、強調処理された該薄毛部画像データを、予め設定した該輝度、色相および彩度の3要素について頭皮および毛髪を判別する閾値に基づいて2値化処理する2値化処理工程と、2値化処理された該薄毛部画像データから該薄毛部の頭皮露出面積を求める薄毛部面積算出工程とを有することを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る薄毛部面積評価方法を効果的に実現するために、本発明に係る薄毛部面積評価システムは、頭部の薄毛部を撮像して薄毛部画像データを得る撮像手段と、得られた該薄毛部画像データの輝度、色調および歪みを補正して標準化する標準化処理手段と、標準化された該薄毛部画像データの輝度データについてフルスケール化するとともに、頭皮の地肌の色相成分のみの彩度をフルスケール化する強調処理手段と、強調処理された該薄毛部画像データを、予め設定した該輝度、色相および彩度の3要素について頭皮および毛髪を判別する閾値に基づいて2値化処理する2値化処理手段と、2値化処理された該薄毛部画像データから該薄毛部の頭皮露出面積を求める薄毛部面積算出手段とを有することを特徴とする。
【0016】
ここで、頭部の薄毛部とは、一般に毛髪の産毛化(毛髪径の減少と毛髪長の減少)や頭髪密度の減少によって一部頭皮が露出した脱毛部をいう。また、撮像して得られる薄毛部画像データは、ディジタルカメラによって直接得られる、あるいは、フィルム写真のネガ、ポジフィルムや印画紙焼き付け写真をスキャナによってスキャニングして得られる、画像の濃淡や色の情報を数値化したディジタル画像データである。スキャニングによって得られるディジタル画像データは、元になるフィルム写真の色調/輝度特性が現像処理によってバラツキ、再現性の低下や各種画像補正/標準化工程の煩雑さを招くことから、ディジタルカメラから直接得られるディジタル画像データがより好ましい。ディジタル画像データは、撮像手段における撮像装置としてたとえばCCDディジタルカメラを用いて得られる画素ごとのR,G,B情報を含む形式であるが、これらの色情報形式はコンピューター処理することで新たに定義される、輝度、色相、彩度の色の三要素を全て含む形式などに交互に変換することができる。そして、画像処理の方法に適した色情報の形式を適宜用いて、標準化処理工程(画像標準化処理工程)、強調処理工程(画像強調処理工程)、2値化処理工程(画像2値化処理工程)等の本発明の画像処理を行う。画像処理工程中、強調処理工程において、輝度データについてフルスケール化した後さらに先鋭化することがより好ましく、また、薄毛部面積算出工程において、頭皮露出面積の絶対値を求めるかわりに、薄毛部全体の面積に対する頭皮露出面積の比率を求めてもよい。
【0017】
これにより、頭皮と毛髪とが明瞭に区別された画像情報に基づき2値化処理するため、頭部の薄毛部の頭皮露出面積を高精度に再現性よくかつ簡易、迅速に評価することができる。従って、高精度で客観的なデータを用いることにより、薄毛の程度の評価値のバラツキが解消され、育毛剤効果試験における被験者数の低減および試験期間の短縮が可能となり、育毛剤等の研究開発の効率化に大きく寄与することが可能になる。さらには、店頭販売等において、各人に好適な育毛剤等を育毛剤等使用者に提供することができるようになる。
【0018】
この場合、本発明に係る薄毛部面積評価方法は、前記撮像工程において、前記薄毛部とともに該薄毛部の近傍に設けた輝度および色調についての情報を与えるグレースケールを撮像し、前記標準化処理工程において、該グレースケールの情報に基づいて輝度および色調について薄毛部画像データを補正するものであり、また、前記撮像工程において、該薄毛部の近傍に設けた該薄毛部の撮像範囲と位置を規制する撮像範囲規制スケールによって再現良く同一部位の規制された該薄毛部を撮像するとともに、該薄毛部の近傍に設けた該薄毛部の歪みについての情報を与える歪みスケールを撮像し、前記標準化処理工程において、該歪みスケールの情報に基づいて該薄毛部の歪みについて薄毛部画像データを補正するものであり、また、本発明に係る薄毛部面積評価システムは、前記撮像手段における薄毛部位置決め板および補正手段を備え、該薄毛部位置決め板は、前記頭部の薄毛部を露出して撮像位置を固定する開口部と、該開口部の近傍に設けられ、輝度、色調および該頭部の薄毛部の歪みのうちの少なくともいずれか1つについての情報を与えるスケールとを有し、該補正手段は、該頭部の薄毛部とともに撮像した該スケールの情報に基づいて輝度、色調および該頭部の薄毛部の歪みのうちの少なくともいずれか1つについて薄毛部画像データを補正するものであると、撮像条件の微妙なバラツキによる輝度、色調、または頭部の薄毛部の歪みまでも修正し、あるいは頭部の薄毛部の大きさ(撮像範囲)を一定にして、同一の撮像条件に補正した薄毛部画像データを得ることができるため、より的確に頭部の薄毛部の頭皮露出面積を評価することができる。
【0019】
またこの場合、本発明に係る薄毛部面積評価方法は、前記撮像工程において、前記頭部の薄毛部の撮像位置および該頭部の薄毛部と撮像装置との間の距離と対向する角度を位置決めし、また、本発明に係る薄毛部面積評価システムは、前記撮像手段における前記頭部の薄毛部の撮像位置および該頭部の薄毛部と撮像装置との間の距離と対向する角度を位置決めする位置決め機構を有すると、撮像時の頭部の薄毛部の撮像位置および頭部の薄毛部と撮像装置との間の距離と対向する角度のバラツキを防止して、所定の条件で撮像することができるため、より的確に頭部の薄毛部の頭皮露出面積を評価することができる。
【0020】
またこの場合、本発明に係る薄毛部面積評価方法は、前記撮像工程において、発光側に設けた偏光フィルタと偏光面が直交するように受光側に設けた偏光フィルタにより、発光側からの光が前記頭部の薄毛部に当たって得られる直接反射光および散乱光のうち該散乱光のみを受光するものであり、また、本発明に係る薄毛部面積評価システムは、前記撮像手段における、受光部と、該受光部の回りにリング状に設けられた発光部とを有し、該受光部および該発光部のそれぞれの前面に偏光面が相互に直交する偏光フィルタを設けてなると、直接反射光を受光することに起因するハレーション現象を防止することができ、より的確に頭部の薄毛部の頭皮露出面積を評価することができる。
【0021】
また、本発明に係る薄毛部位置決め板は、頭部の薄毛部を露出して位置決めする開口部と、該開口部の周辺に該薄毛部の配置角度を位置決めするための目盛りを設けた目盛り部と、該薄毛部の歪みを見るために該開口部の周辺に設けた多角形のマーク(スケール)と、該薄毛部の画像データの輝度および色調を補正する基準として該開口部の周辺に設けた輝度が異なる複数のグレースケールと、撮像装置から照射される複数のレーザー光を当てて該撮像装置との距離と対向する角度を所定値に保持するための複数の受光スポットとを有することを特徴とする。
【0022】
この薄毛部位置決め板は、上記した本発明に係る薄毛部面積評価方法およびそのシステムに好適に用いることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明に係る薄毛部面積評価方法およびそのシステムならびに薄毛部位置決め板の好適な実施の形態(以下、本実施の形態例という。)について、図を参照して、以下に説明する。
【0028】
まず、本実施の形態例に係る薄毛部面積評価システムについて、図1〜図5を参照して説明する。
【0029】
薄毛部面積評価システム10は、図1に示すように、撮像手段11と、標準化処理手段12と、強調処理手段13と、2値化処理手段14と、薄毛部面積算出手段15と、出力手段16とを有する。
【0030】
撮像手段11は、図2に示す被写体としての頭部を固定するための頭部固定装置20と、図3に示す薄毛部位置決め板30、撮像装置としてのディジタルカメラ40、撮像距離/角度を一定にするためのレーザービーム発生装置50およびカメラ固定装置60を有する。
【0031】
薄毛部位置決め板30は、図4(a)に示すように、例えば、280mm×200mmの平面寸法の表面を無反射黒色で塗りつぶした直方体状の薄板部材で形成され、中央部に直径が150mmの円形の開口部31が形成されている。この開口部31は、各人で大きさの異なる頭部の露出範囲を一定の大きさに規制し、規制された薄毛部を含む頭部の大きさを最大観察範囲とするための観察範囲規制スケールである。開口部31の周縁には、内側から順に内径が150mm、155mm、160mmおよび165mm4つの円環状のグレースケール32a〜32dがいずれも5mmの幅で表示されるとともに、円周方向に15°単位で24等分に均等に割り振った角度目盛り(目盛り部)37が刻まれている。グレースケール32a〜32dは、輝度および色調を補正するためのものであり、それぞれ、(R=G=B=0)、(R=G=B=50)、(R=G=B=125)、(R=G=B=200)に調製されている。グレースケール32a〜32dの外側には、矩形線である歪み補正用スケール33が、例えば、170mm×170mmの寸法で表示され、さらにその外側には、矩形線である最大撮像範囲を示す最大撮像範囲スケール34が、例えば、230mm×180mmの寸法で表示されている。この歪み補正用スケール33は、三角形等の矩形以外の多角形であってもよい。また、薄毛部位置決め板30の四隅には、レーザービーム受光スポット35a〜35dが表示されている。
【0032】
また、図3に示すように、薄毛部位置決め板30は頭部固定装置20の支持板21に固定されており、支持板21はさらにフレーム22にスライド可能に取り付けられている。例えば手指で薄毛部位置決め板30を操作することにより、フレーム22内において薄毛部位置決め板30を図3中矢印A方向に水平移動可能であり、フレーム22の持つ水平移動目盛り22aによって移動量を計測可能である。また、フレーム22は回転目盛り23aを有する傾動機構23に、繰出し機構24(図2参照)を介して取り付けられており、傾動機構23を操作することにより、図3中矢印B方向に薄毛部位置決め板30を回動してディジタルカメラ40に向けた薄毛部位置決め板30の傾斜角度を変え、その角度を計測することができる。また、フレーム22は繰出し目盛り24aを有する繰出し機構24を操作することにより、薄毛部位置決め板30を前後して頭部36の最凸部と薄毛部位置決め板30とを同一平面上に揃えることができ、その繰出し量を計測することができる。これら薄毛部位置決め板30および頭部固定装置20は、撮像手段11の位置決め機構を構成する。
【0033】
撮像時、図2に示すように、評価対象者が薄毛部位置決め板30の後方側で額部を頭部固定装置20の額部固定部25に固定した後、前後スライド機構27と顎位置目盛り27aを有する顎部固定部26をスライドさせて、顎部を固定し、顎の位置を計測する。なお、頭部固定時に、頭のうなづき、かしげ、振り向き方向を撮影に適するように評価対象者の頭を動かして適宜調節する。その後、繰出し機構24を操作して、薄毛部位置決め板30を図2中C方向に前後して頭部36の最凸部を薄毛部位置決め板30の開口部31に位置決めし、繰出し目盛り24aで繰出し量を計測する。なお、説明を省いたが、繰出し量等の各目盛りにおける変位量は、予め設定したそれぞれの基準値に対するものである。
【0034】
薄毛部36が開口部31の中央に位置決めされ、このとき、頭部正中線に沿った髪わけラインが薄毛部位置決め板30に対して鉛直方向に位置決めされ、また、頭部の最凸部と薄毛部位置決め板30とが同一平面上に位置決めされるように、薄毛部位置決め板30の位置を適宜調節する(図2、図3および図4(b)参照)。
【0035】
そして、後述するレーザービーム発生装置50のレーザー発光部50a〜50d(レーザー発光部50dは図2に表われない。)から照射されるレーザービームとそれぞれ対応するレーザービーム受光スポット35a〜35dの少なくとも3点が合致するようにカメラ固定装置60に固定されたディジタルカメラ40の三次元的な撮像位置を調整し撮像することによって、詳細を後述するディジタルカメラ40と薄毛部位置決め板30との距離と対向する角度などの位置関係を所定の条件に保つことができ、最終的には再現性のある薄毛部の撮像が可能になる。
【0036】
また、水平移動目盛り22a、回転目盛り23a、繰出し目盛り24a、顎位置目盛り27aの計測データと角度目盛り33を用いることにより、評価対象者の薄毛部位置と薄毛部位置決め板30の相対的な位置関係をいつでも正確に再現することが可能となる。
【0037】
ディジタルカメラ40は、薄毛部位置決め板30と対向した所定の位置に配置されたカメラ固定装置60上に配置される(図3参照)。カメラ固定装置60は、ディジタルカメラ40を任意の三次元空間的な向きや位置に固定することが可能な機構を持つ。
【0038】
ディジタルカメラ40には、少なくとも3つのレーザー光発光部50a〜50cを持つレーザービーム発生装置50が装着されている(レーザー光発光部50cは図2では参照符号のみ表示している。)。
【0039】
ディジタルカメラ40は、図5に示すように、受光部としてのレンズ41を有するとともに、レンズ41の回りにリング状に設けられた発光部42を有する。そして、発光部42とレンズ41とをともに覆う形で偏光フィルタ43が取り付けられている。この偏光フィルタ43は、レンズ41の前面に配置される第1の偏光フィルタ43aおよび発光部42の前面に配置される第2の偏光フィルタ43bを有し、第1および第2の偏光フィルタ43a、43bは、偏光面が相互に直交する。
【0040】
ディジタルカメラ40は、例えば、Nikon D-1を使用する。レンズ41は、Zoom-Nikkor 28〜105mmf/3.5〜4.5D(IF)である。発光部42のストロボは、Olympus T-10 Ring Flash 1である。偏光フィルタ43は、Ring Cross Filter Polである。
【0041】
このディジタルカメラ40を用いて薄毛部位置決め板30との相対的位置が固定された頭部の薄毛部36を撮像する時、少なくとも3つのレーザー光発光部50a〜50cからのレーザー光がそれぞれ対応するレーザービーム受光スポット35a〜35cに照射されるように、ディジタルカメラ40の三次元空間的な姿勢がカメラ固定装置60を用いて調整される。
【0042】
薄毛部位置決め板30との相対的位置が固定された頭部の薄毛部36およびディジタルカメラ40の姿勢等が全て所定の条件になっていることを確認した上で、頭部の薄毛部36を含む薄毛部位置決め板30上の最大撮像範囲スケール34範囲を撮像して薄毛部画像データを得る(撮像工程)。
このとき、発光側からの光が頭部の薄毛部36等に当たって生ずる直接反射光は、偏光フィルタ43によってカットされ、散乱光のみがレンズ41によって受光される。これにより、直接反射光を受光することに起因するハレーション現象のない薄毛部画像データを得ることができる。
【0043】
撮像条件は、例えば、以下の通りである。
【0044】
感度 :ISO400
焦点距離 :50mm
シャッタースピード:1/100
絞り :F11
ストロボ発光強度 :GNo.10(ASA100m)
撮影距離 :65cm(3点合致式レーザー照準使用)
図6(a)に偏光フィルタ43無しに撮像した従来法の画像を示し、図6(b)に偏光フィルタ43を設けて撮像した本実施の形態例の画像を示す。
【0045】
ここで、撮像素子は、例えば、各画素ごとにR,G,Bの原色フィルターを備えた、23.7mm×15.6mmの寸法の単板式カラーCCDであり、これにより、2.74Mpixel(画素数)の高解像度の頭部の薄毛部画像データを得る。
【0046】
本発明の実施の形態では、頭部固定装置20とは別体に、撮像装置としてのディジタルカメラ40、撮像距離/角度を一定にするためのレーザービーム発生装置50およびカメラ固定装置60を組み合わせて設けたが、これは、頭部固定装置20とこれらの装置を一体的に設けたときに頭部固定装置20に過剰な重量がかかる不具合を避けるためである。
【0047】
上記の構成に代えて、ディジタルカメラ40を直接頭部固定装置20の支持板21または薄毛部位置決め板30上に設置し、レーザービーム発生装置50および、カメラ固定装置60を省略することも可能である。
【0048】
標準化処理手段12に対する入力画像は、開口部31によって所定の範囲に切り取られた薄毛部を含む頭部36についての画像情報とともに、薄毛部位置決め板30の画像情報を含む。すなわち、薄毛部位置決め板30の画像情報として、上記したグレースケール32a〜32dおよび歪み補正用スケール33が取り込まれる。
【0049】
以上説明したように、撮像手段は、薄毛部36およびディジタルカメラ40の位置関係が再現性よく固定され、また、接写時に輝度/色調ムラを生じることの少ないリング状の発光部42を使用しているため、安定した撮像条件下で薄毛部画像データを取り込むことができる。しかしながら、薄毛部画像データは、撮像姿勢や撮像環境等の違いにより、画像の歪みや、輝度および色調のずれを含むため、これを各種所定値と一致させるための補正作業を行い(補正手段)、異なる撮像条件で得られる全薄毛部画像データを下記処理によって標準化する(標準化処理工程)。このことは、高精度で再現性のある薄毛部面積を測定する上で重要である。
【0050】
歪み補正用スケール33が例えば台形状に歪んで撮像された場合、所定の矩形になるように画像の平面座標を補正することにより、撮像した画像の微妙な歪みが補正される。
【0051】
歪みが補正されたR,G,B各8ビットの薄毛部画像データは、いったん画像情報をそれぞれ16ビットに変換した後、角度目盛り33と、グレースケール32a〜32dの最外直径170mmの円周と、円の中心で形成される24等分の扇形に便宜上分割する。各扇形の画像上で最も暗い部分および明るい部分はそれぞれ、グレースケール32aおよび32dに由来する部分であるため、それぞれの中間値が所定値である(R=G=B=0)、(R=G=B=200)になるように、いいかえれば、各扇形の画像上で最も暗い部分が(R=G=B=0)に、一方、各扇形の画像上で最も明るい部分が(R=G=B=200)になるようにリニアに補正した後、画像情報をそれぞれ8ビットに戻すと、輝度と色調(ホワイトバランス)が薄毛部画像データの全周方向にわたって標準化された画像を取得することが可能となる。
【0052】
標準化された薄毛部画像データのうち、開口部31によって所定の範囲に切り取られた薄毛部36を含む頭部についての画像を、次の強調処理手段13に呈した。
【0053】
強調処理手段13における各処理画像のブロックダイアグラムを図7に示した。
【0054】
強調処理手段13に対して入力された標準化画像(13a)から、RとGチャンネルの画像成分を抽出し、Rチャンネル画像(13b)とGチャンネルの反転画像(13c)(または、Gチャンネル画像とRチャンネルの反転画像)との間で、輝度情報の差の絶対値画像(13d)を演算で求め、さらに差の絶対値画像の反転画像(13e)を作成した。この場合、撮像装置や撮像条件等に応じては、R,Gチャンネルの画像成分の組み合わせに代えて、例えば、R,Bチャンネルの画像成分の組み合わせを用いてもよい。差の絶対値画像の反転画像(13e)の輝度=10〜255の範囲をフルスケール化した後、先鋭化処理を施し、十分に白くて明るい白髪を黒髪と同等のものとして認識させ、毛髪と地肌のコントラストを強調させた輝度情報画像(13f)を取得した。輝度情報画像(13f)を標準化画像(13a)のマスキングに用いて、頭皮部分の色相範囲のみの彩度情報をフルスケール化した彩度情報画像(13g)を取得した。標準化画像(13a)の色相情報と、輝度情報画像(13f)の輝度情報および彩度情報画像(13g)の彩度情報とから新たに2値化処理用画像(13h)を再構築して、頭皮色相範囲の彩度と毛髪部分が強調された画像を次の2値化処理手段14に呈した。
【0055】
上記した2値化処理用画像(13h)を、毛髪の色および頭皮の色が広範囲に異なる例えば10人について予め得て、撮像対象部位としての頭皮と、黒髪および白髪の色相、彩度および輝度情報の範囲をあらかじめ得た。この結果を図8に示す。この場合、例えば、頭皮と白髪の色相(H)は、頭皮ではH=5〜55°、白髪ではH=55〜75°の範囲内にあるため、H=55°を閾値として頭皮と白髪を識別して後述する2値化処理を行うことが可能となる。同様に彩度(S)は、例えば、S=35%を閾値として頭皮と白髪を識別して後述する2値化処理を行うことが可能となる。そして輝度(B)は、頭皮と白髪では, 例えばB=16〜61%の同一範囲内にあるが、上記全ての情報を同時に満たす閾値の範囲、例えば、H=5〜55°かつS=35〜100%かつB=16〜61%をあらかじめ画像2値化処理手段14に設定して2値化処理を行うと(2値化処理工程)、頭皮部分のみが白髪や黒髪と識別されて、抽出される。
【0056】
上記の方法により、2値化処理した画像の一例を図9に示す。
【0057】
ここで、これらの画像処理の有無による画像の差異について、図10を参照して説明する。図10(a)の画像処理を全く行っていない原画像に比べて、図10(b)に示す例えば輝度情報のみに基づいて画像処理した画像は、白髪の存在等が原因となって頭皮露出部分が頭部全体に広がったように見え、一方、図10(c)に示す輝度とともに色相等の色味情報を含めて上記の画像処理を行った本実施の形態例の画像は、実際に目視観察した状態に近い頭皮露出状態が観察される。
【0058】
最後に、薄毛部面積算出手段15により、2値化処理された薄毛部画像データから薄毛部の頭皮露出面積を求める(薄毛部面積算出工程)。薄毛部面積算出手段15はコンピュータを用いる。なお、いままでの説明で触れなかったが、標準化処理手段12、強調処理手段13および2値化処理手段14もコンピュータを用いる。但し、これらの各処理手段は撮像手段を構成するディジタルカメラ40に設けてもよい。
【0059】
コンピュータには、出力手段16としてプリンタやCRTを接続し、2値化処理された薄毛部画像を印刷および表示する。また、適宜、撮像した原画像や強調処理された画像を表示する。
【0060】
この客観的に測定された薄毛部の頭皮露出面積データを用い、育毛剤使用前後などの比較を行うと育毛剤の効果を再現性よくかつ簡易、迅速に評価することができ、育毛剤等の研究開発にも寄与することができる。また、薄毛部の薄毛状態を的確に評価することができるため、店頭販売等において、各人に好適な育毛剤等を育毛剤等使用者に提供することも可能である。
【0061】
例えば図11に示すように、評価対象者73人について、上記の本発明の薄毛部面積評価方法およびそのシステムを用いて得た、薄毛部面積(薄毛部の頭皮露出面積)を表す画素数を横軸に対数目盛りでとり、一方、熟練した研究者4人が従来の目視観察による官能評価を行い、従来の見本写真に基づいて12段階評価した評価値(4人の平均値を使用)を縦軸にとって散布図を描くと、薄毛部面積と官能評価値は高度の相関関係にあることがわかる。したがって、本発明の薄毛部面積評価方法およびそのシステムを用いて得た評価結果は、単に再現性、簡易性、迅速性等に優れるのみでなく、評価指標としても評価実態に即したものであることがわかる。
【0062】
ここで、上記の薄毛部面積評価方法(およびそのシステム)によって得られた薄毛部面積情報に基づいて調製した薄毛部面積評価用見本写真について、図12および図13を参照して説明する。
【0063】
まず、上記の薄毛部面積評価方法を用いて、2値化された薄毛部画像データを複数人について得る。そして、これらの薄毛部画像データについて、図12に示すように、薄毛部画像面積を表す画素数を対数表示し、すなわち、等比間隔で表示し、薄毛部画像面積が離間的に12段階で表される、言いかえれば、薄毛部の頭皮露出面積が等比間隔で異なる複数の薄毛部写真見本(図12中、横軸に表示した薄毛度スケールに対応)を得る。そして、これらの薄毛部写真見本を配列して薄毛部面積評価用見本写真(限度見本)を得る。
【0064】
このとき、より好ましくは、大量の薄毛部面積情報を準備し、薄毛部の頭皮露出面積が等比間隔で異なるとともに、さらに、同一の薄毛部の頭皮露出面積であっても薄毛部の発毛形態の異なる複数の薄毛部写真見本を有する薄毛部写真見本群を12段階分抽出する。そして、熟練した研究者が言わば官能評価により、12段階の各薄毛部面積を代表する薄毛部写真見本を選択し、配列することにより、薄毛部面積評価用見本写真を調製する。このようにして得られた薄毛部面積評価用見本写真を図13に示す。本実施の形態例に係る薄毛部面積評価用見本写真70は、図14に示した従来の官能評価のみによって選択し配列した薄毛部面積評価用見本写真1に比べて、12段階の各薄毛部写真見本が一定の規則性をもって配列されていることが目視観察される。
【0065】
したがって、従来の薄毛部面積評価用見本写真に代えて上記本実施の形態例に係る薄毛部面積評価用見本写真を用いて評価対象者の薄毛部面積を評価することにより、評価者各人が評価する複数の評価対象者についての評価結果のバラツキを小さくすることができ、また、複数の評価者間の評価バラツキも小さくすることができる。
【0066】
【発明の効果】
本発明に係る薄毛部面積評価方法によれば、頭部の薄毛部を撮像して薄毛部画像データを得る撮像工程と、得られた薄毛部画像データの輝度、色調および歪みを補正して標準化する標準化工程と、標準化された薄毛部画像データの輝度データについてフルスケール化するとともに、頭皮の地肌の色相成分のみの彩度をフルスケール化する強調処理工程と、強調処理された薄毛部画像データを、予め設定した輝度、色相および彩度の3要素について頭皮および毛髪を判別する閾値に基づいて2値化処理する2値化処理工程と、2値化処理された薄毛部画像データから薄毛部の頭皮露出面積を求める薄毛部面積算出工程とを有し、また、本発明に係る薄毛部面積評価システムによれば、頭部の薄毛部を撮像して薄毛部画像データを得る撮像手段と、得られた該薄毛部画像データの輝度、色調および歪みを補正して標準化する標準化処理手段と、標準化された該薄毛部画像データの輝度データについてフルスケール化するとともに、頭皮の地肌の色相成分のみの彩度をフルスケール化する強調処理手段と、強調処理された薄毛部画像データを、予め設定した輝度、色相および彩度の3要素について頭皮および毛髪を判別する閾値に基づいて2値化処理する2値化処理手段と、2値化処理された薄毛部画像データから薄毛部の頭皮露出面積を求める薄毛部面積算出手段とを有するため、客観的に測定された薄毛部の頭皮露出面積データを用い、育毛剤使用前後などの比較を行うと育毛剤の効果を再現性よくかつ簡易、迅速に評価することができ、育毛剤等の研究開発にも寄与することができる。また、薄毛部の薄毛状態を的確に評価することができるため、店頭販売等において、各人に好適な育毛剤等を育毛剤等使用者に提供することも可能である。
【0067】
また、本発明に係る薄毛部面積評価方法によれば、撮像工程において、グレースケールを撮像し、標準化処理工程において、グレースケールの情報に基づいて輝度および色調について薄毛部画像データを補正し、また、撮像工程において、撮像範囲規制スケールによって規制された薄毛部を撮像するとともに、歪みスケールを撮像し、強調処理工程において、歪みスケールの情報に基づいて薄毛部の歪みについて薄毛部画像データを補正し、また、本発明に係る薄毛部面積評価システムによれば、撮像手段は、薄毛部位置決め板が頭部の薄毛部を露出して撮像姿勢を固定する開口部と、輝度、色調および頭部の薄毛部の歪みのうちの少なくともいずれか1つについての情報を与えるスケールとを有し、補正手段は、スケールの情報に基づいて輝度、色調および頭部の薄毛部の歪みのうちの少なくともいずれか1つについて薄毛部画像データを補正するものであるため、撮像条件のバラツキによる輝度、色調、または頭部の薄毛部の歪みを修正し、あるいは頭部の薄毛部の大きさ(撮像範囲)を一定にして、同一の撮像条件に補正した薄毛部画像データを得ることができる。
【0068】
また、本発明に係る薄毛部面積評価方法によれば、撮像工程において、頭部の薄毛部の撮像姿勢および頭部の薄毛部と撮像装置との間の距離と角度を位置決めし、また、本発明に係る薄毛部面積評価システムによれば、撮像手段は、位置決め機構を有するため、撮像時の頭部の薄毛部の撮像姿勢および頭部の薄毛部と撮像装置との間の距離と角度のバラツキを防止して、所定の条件で撮像することができる。
【0069】
また、本発明に係る薄毛部面積評価方法によれば、発光側からの光が頭部の薄毛部に当たって得られる直接反射光および散乱光のうち散乱光のみを受光し、また、本発明に係る薄毛部面積評価システムによれば、撮像手段は、受光部および発光部のそれぞれの前面に偏光面が相互に直交する偏光フィルタを設けてなるため、直接反射光を受光することに起因するハレーション現象を防止することができる。
【0070】
また、本発明に係る薄毛部位置決め板によれば、開口部と、目盛り部と、多角形のマークと、グレースケールと、受光スポットとを有するため、上記した本発明に係る薄毛部面積評価方法およびそのシステムに好適に用いることができる。
【0071】
なお、薄毛部面積評価用見本写真によれば、上記の薄毛部面積評価方法により得られた複数の薄毛部面積情報に基づき、薄毛部の頭皮露出面積が等比間隔で異なる複数の薄毛部写真見本を選択し、配列してなり、また、上記の薄毛部面積評価方法により得られた複数の薄毛部面積情報に基づき、薄毛部の頭皮露出面積が等比間隔で異なり、かつ同一の薄毛部の頭皮露出面積について薄毛部の発毛形態の異なる複数の薄毛部写真見本を有する薄毛部写真見本群を抽出し、熟練者による官能評価により各薄毛部面積を代表する薄毛部写真見本を選択し、配列してなるため、規則的に配列された薄毛部面積評価用見本写真に基づき、特に熟練者が官能評価を行う際に、より的確な官能評価結果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態例に係る薄毛部面積評価システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】 本実施の形態例に係る薄毛部面積評価システムの斜視図である。
【図3】 本実施の形態例に係る薄毛部面積評価システムを図2とは反対側からみた斜視図である。
【図4】 本実施の形態例に係る薄毛部面積評価システムの薄毛部位置決め板を説明するためのものであり、図4(a)は薄毛部位置決め板の平面図であり、図4(b)は図4(a)において頭部の薄毛部の位置決めを行い、その様子を開口部を通して見た状態を示す図である。
【図5】 本実施の形態例に係る薄毛部面積評価システムのディジタルカメラのカメラ本体と偏光フィルタとを分離して示した斜視図である。
【図6】 撮像した写真にハレーション現象が与える影響を説明するためのものであり、図6(a)は偏光フィルタを設けずに撮像した従来例を示し、図6(b)は偏光フィルタを設けて撮像した本実施の形態例を示す。
【図7】 本実施の形態例に係る薄毛部面積評価システムの強調処理手段の概略構成を示すブロックダイアグラムである。
【図8】 画像2値化処理における閾値範囲の設定について説明するためのものであり、頭皮および毛髪についてそれぞれ得られる色相、彩度および輝度の範囲を示す。
【図9】 強調処理により、毛髪部分の先鋭化と頭皮色相範囲のみの輝度をフルスケール化した後、さらに2値化処理した画像の一例である。
【図10】 画像処理の有無による画像の差異について説明するためのものであり、図10(a)は画像処理を全く行っていない原画像を示し、図10(b)は輝度情報のみに基づいて画像処理した画像を示し、図10(c)は輝度とともに色相等の色味情報を含めて上記の画像処理を行った本実施の形態例の画像を示す。
【図11】 本実施の形態例に係る薄毛部面積評価方法およびそのシステムにより得た薄毛部面積と評価者による評価値との相関関係を示すグラフ図である。
【図12】 薄毛部面積と薄毛度スケールとの関係を示すグラフ図である。
【図13】 本実施の形態例に係る薄毛部面積評価方法およびそのシステムにより得た薄毛部面積評価用見本写真である。
【図14】 従来の薄毛部面積評価用見本写真である。
【図15】 従来の薄毛部撮像フィルム写真の不具合を説明するためのものであり、図15(a)はハレーション現象を生じた写真を示し、図15(b)は図15(a)と同一のネガから焼き増しした写真を示す。
【図16】 従来の薄毛部撮像フィルム写真の不具合を説明するためのものであり、図16(a)は旋毛が後方に位置する写真を示し、図16(b)は旋毛が中央に位置する写真を示す。
【符号の説明】
10 薄毛部面積評価システム
11 撮像手段
12 標準化処理手段
13 強調処理手段
13a 標準化画像
13b Rチャンネル画像
13c Gチャンネル反転画像
13d 差の絶対値画像
13e 差の絶対値反転画像
13f 輝度情報画像
13g 彩度情報画像
13h 2値化処理用画像
14 2値化処理手段
15 薄毛部面積算出手段
16 出力手段
20 頭部固定装置
21 支持板
22 フレーム
22a 水平移動目盛り
23 傾動機構
23a 回転目盛り
24 繰出し機構
24a 繰出し目盛り
25 額部固定部
26 顎部固定部
27a 顎位置目盛り
30 薄毛部位置決め板
31 開口部
32a〜32d グレースケール
33 歪み補正用スケール
34 最大撮像範囲スケール
35a〜35d レーザービーム受光スポット
36 頭部の薄毛部
37 角度目盛り
40 ディジタルカメラ
41 レンズ
42 発光部
43 偏光フィルター
43a 第1の偏光フィルター
43b 第2の偏光フィルター
50 レーザービーム発生装置
50a〜50c レーザー光発光部
60 カメラ固定装置
70 薄毛部面積評価用見本写真

Claims (11)

  1. 頭部の薄毛部を撮像して薄毛部画像データを得る撮像工程と、得られた該薄毛部画像データの輝度、色調および歪みを補正して標準化する標準化処理工程と、標準化された該薄毛部画像データの輝度データについてフルスケール化するとともに、頭皮の地肌の色相成分のみの彩度をフルスケール化する強調処理工程と、強調処理された該薄毛部画像データを、予め設定した該輝度、色相および彩度の3要素について頭皮および毛髪を判別する閾値に基づいて2値化処理する2値化処理工程と、2値化処理された該薄毛部画像データから該薄毛部の頭皮露出面積を求める薄毛部面積算出工程とを有することを特徴とする薄毛部面積評価方法。
  2. 前記撮像工程において、前記頭部の薄毛部とともに該頭部の薄毛部の近傍に設けた輝度および色調についての情報を与えるグレースケールを撮像し、前記画像標準化処理工程において、該グレースケールの情報に基づいて輝度および色調について薄毛部画像データを補正することを特徴とする請求項1記載の薄毛部面積評価方法。
  3. 前記撮像工程において、該薄毛部の近傍に設けた該薄毛部の撮像範囲を規制する撮像範囲規制スケールによって規制された該薄毛部を撮像するとともに、該薄毛部の近傍に設けた該薄毛部の歪みについての情報を与える歪みスケールを撮像し、前記画像標準化処理工程において、該歪みスケールの情報に基づいて該薄毛部の歪みについて薄毛部画像データを補正することを特徴とする請求項1記載の薄毛部面積評価方法。
  4. 前記撮像工程において、前記薄毛部の撮像位置および該薄毛部と撮像装置との間の距離と対向する角度を位置決めすることを特徴とする請求項1記載の薄毛部面積評価方法。
  5. 前記撮像工程において、発光側に設けた偏光フィルタと偏光面が直交するように受光側に設けた偏光フィルタにより、発光側からの光が前記頭部の薄毛部に当たって得られる直接反射光および散乱光のうち該散乱光のみを受光することを特徴とする請求項1記載の薄毛部面積評価方法。
  6. 頭部の薄毛部を撮像して薄毛部画像データを得る撮像手段と、得られた該薄毛部画像データの輝度、色調および歪みを補正して標準化する標準化処理手段と、標準化された該薄毛部画像データの輝度データについてフルスケール化するとともに、頭皮の地肌の色相成分のみの彩度をフルスケール化する強調処理手段と、強調処理された該薄毛部画像データを、予め設定した該輝度、色相および彩度の3要素について頭皮および毛髪を判別する閾値に基づいて2値化処理する2値化処理手段と、2値化処理された該薄毛部画像データから該薄毛部の頭皮露出面積を求める薄毛部面積算出手段とを有することを特徴とする薄毛部面積評価システム。
  7. 前記撮像手段は、薄毛部位置決め板および補正手段を備え、該薄毛部位置決め板は、前記頭部の薄毛部を露出して撮像位置を固定する開口部と、該開口部の近傍に設けられ、輝度、色調および該頭部の薄毛部の歪みのうちの少なくともいずれか1つについての情報を与えるスケールとを有し、該補正手段は、該頭部の薄毛部とともに撮像した該スケールの情報に基づいて輝度、色調および該頭部の薄毛部の歪みのうちの少なくともいずれか1つについて薄毛部画像データを補正することを特徴とする請求項6記載の薄毛部面積評価システム。
  8. 前記撮像手段は、前記頭部の薄毛部の撮像位置および該頭部の薄毛部と撮像装置との間の距離と対向する角度を位置決めする位置決め機構を有することを特徴とする請求項6または7に記載の薄毛部面積評価システム。
  9. 前記撮像手段は、受光部と、該受光部の回りにリング状に設けられた発光部とを有し、該受光部および該発光部のそれぞれの前面に偏光面が相互に直交する偏光フィルタを設けてなることを特徴とする請求項6〜8のうちのいずれか1項に記載の薄毛部面積評価システム。
  10. 頭部の薄毛部を露出して位置決めする開口部と、該開口部の周辺に該薄毛部の配置角度を位置決めするための目盛りを設けた目盛り部と、該薄毛部の歪みを見るために該開口部の周辺に設けた多角形のマークと、該薄毛部の画像データの輝度および色調を補正する基準として該開口部の周辺に設けた輝度が異なる複数のグレースケールと、撮像装置から照射される複数のレーザー光を当てて該撮像装置との距離と対向する角度を所定値に保持するための複数の受光スポットとを有することを特徴とする薄毛部位置決め板。
  11. 前記撮像手段は、撮像装置としてデジタルカメラを用いることを特徴とする請求項6記載の薄毛部面積評価システム。
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