JP4530814B2 - 記録媒体の被覆装置 - Google Patents

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本発明は、写真プリント等の画像が記録された記録媒体の表面に被覆層を形成して保護するための記録媒体の被覆装置に関する。
インクジェット記録方式や熱転写記録方式といった記録方式は、その記録装置(プリンタ)や記録媒体(記録紙等)に対して様々な改良が加えられてきた結果、銀塩カラ−写真に匹敵する画質が得られるようになり、近年、デジタルカメラで撮影した画像情報やスキャナ等で取り込んだ画像情報等をハードコピーする技術として多用されている。これらの記録方式の利用の拡大に伴い、これらの記録方式で記録された画像の耐水性や耐光性等の向上、或いは画像の記録面の美しさの向上が重要な課題となってきている。
そこで、記録媒体に記録された画像を保護し、品質を向上させる技術として、画像記録後の記録媒体の記録面にラミネート加工を施して保護する技術が知られている。このような技術の一例を以下に示す。すなわち、まず長尺の記録媒体(記録紙)を一定の速度で搬送するとともに、この記録媒体の記録面に対向させて、台紙上にラミネート材が剥離可能に形成された長尺のラミネートシートを供給搬送する。そして、圧着ローラ対により記録媒体とラミネートシートとを積層させた状態で加熱及び加圧することにより、記録媒体の記録面上に連続的にラミネート材を転写する。その後、ラミネートシートの台紙のみを剥離して記録媒体の記録面上にラミネート加工を施す。そして、ラミネート加工が施された記録媒体は、記録面に形成された画像の切れ目において順次カッターにより切断され、画像毎に分離された状態で排出される(例えば、特許文献1参照)。
特開昭58−224779号公報(第1−4頁、第1図)
しかしながら、上記従来の技術では、長尺の記録媒体に対しては好適にラミネート加工を施すことができるが、例えば既に画像毎に分離された状態の短尺の記録媒体等のように、一定の間隔を空けて搬送される複数枚の記録媒体に対して連続的にラミネート加工を施すことは困難である。すなわち、この場合には、記録媒体と記録媒体の間の部分においてラミネートシートのラミネート材が直接圧着ローラの表面に接することとなり、圧着ローラにラミネート材が付着して装置の汚れの原因となり、ひいてはその汚れが記録媒体に付着して画像の品質を落とすことになるという問題がある。
また、上記従来の技術では、ラミネートシートは記録媒体の幅と同じ幅のものを使用する必要があることから、複数の幅の記録媒体に対してラミネート加工を施すためには、記録媒体の幅が変わる度にラミネートシートを交換する必要があり、一方、最大幅の記録媒体に合せた幅のラミネートシートを用いて全ての幅の記録媒体にラミネート加工を施すとすると、上記の場合と同様に記録媒体の幅より外側の部分においてラミネートシートのラミネート材が直接圧着ローラの表面に接することとなり、圧着ローラにラミネート材が付着して装置の汚れの原因となり、ひいてはその汚れが記録媒体に付着して画像の品質を落とすことになるという問題がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、一定の間隔を空けて搬送される複数枚の記録媒体に対して連続的に被覆層を形成することを可能とするとともに、複数の幅の記録媒体に対して被覆シートの交換なしに被覆層を形成することを可能とし、装置の汚れや画像の品質低下を防止できる記録媒体の被覆装置を提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係る記録媒体の被覆装置の特徴構成は、互いに対向して搬送される被覆シートと補助シートとの間に記録媒体を供給するための記録媒体供給手段と、前記記録媒体を間に挟んだ前記被覆シートと前記補助シートとを両面から加圧し、前記記録媒体の表面及び前記記録媒体の周囲の前記補助シートの表面に被覆層を形成する被覆層形成手段と、前記記録媒体の搬送経路と前記補助シートの搬送経路とを分岐させる分岐手段と、前記分岐手段に対して前記記録媒体の搬送方向下流側に配置され、前記補助シートの搬送速度よりも速い速度で前記記録媒体を搬送可能な記録媒体搬送手段と、を備えた点にある。
ここで、前記記録媒体搬送手段が前記記録媒体を搬送可能な速度は、前記記録媒体の後端と前記補助シートとが分離する際に、前記記録媒体の表面に形成された前記被覆層と前記補助シートの表面に形成された前記被覆層とを前記記録媒体の後端縁に沿って分離させる速度とすると好適である。
この特徴構成によれば、記録媒体同士の間隔や記録媒体の幅より外側等の記録媒体が存在しない部分では補助シートが被覆シートに対向して接することになるので、一定の間隔を空けて搬送される複数枚の記録媒体に対して連続的に被覆層を形成し、或いは複数の幅の記録媒体に対して被覆シートの交換なしに被覆層を形成したとしても、被覆シートが被覆層形成手段の加圧部材等に接することがなく、装置の汚れや画像の品質低下を防止することができる。そして、記録媒体の表面及び記録媒体の周囲の補助シートの表面に被覆層を形成した後に記録媒体と補助シートとを分離させることにより、記録媒体の周囲に形成された余分な被覆層を補助シートと共に取り除くことができる。
また、分岐手段に対して記録媒体の搬送方向下流側に配置された記録媒体搬送手段を、補助シートの搬送速度よりも速い速度で記録媒体を搬送可能な構成としたことにより、記録媒体と補助シートとの分離の際に記録媒体を記録媒体搬送手段の搬送力で補助シートから引き離すことになるので、記録媒体の表面に形成された被覆層と、その被覆層に連続して記録媒体の搬送方向後方の補助シートの表面に形成された被覆層とを記録媒体搬送手段の搬送力で分離させることができる。したがって、記録媒体を補助シートから分離した後で記録媒体の後方に余分な被覆層が残った状態となることを防止できる。
また、本発明に係る記録媒体の被覆装置では、被覆後の記録媒体の品質を高めるため、被覆層は、前記記録媒体と前記補助シートとが分離する際に、前記記録媒体の表面に形成された部分と、前記記録媒体の周囲の前記補助シートの表面に形成された部分とが、前記記録媒体の端縁付近に沿って切り離し可能な材質及び厚みで構成することが望ましい。
更に、本発明に係る記録媒体の被覆装置では、被覆後の記録媒体の品質を高めるため、前記被覆シートは、前記補助シートと対向する面に剥離可能な転写層を備えており、前記被覆層形成手段は、前記記録媒体を間に挟んだ前記被覆シートと前記補助シートとを両面から加熱及び加圧することにより、前記記録媒体の表面及び前記記録媒体の周囲の前記補助シートの表面に前記転写層を転写して被覆層を形成する構成とすることが可能である。
本発明に係る記録媒体の被覆装置の更なる特徴構成は、前記記録媒体搬送手段は、前記記録媒体に対して与える搬送方向の力を制限可能な構成を備えている、又は前記記録媒体搬送手段は、前記分岐手段による前記記録媒体の搬送経路と前記補助シートの搬送経路との分岐位置を前記記録媒体の後端が通過する時又はその時の所定時間前に、前記記録媒体の搬送速度を増加させる点にある。
このようにすることにより、前記記録媒体と前記補助シートとが分離する位置が、前記分岐手段による前記記録媒体の搬送経路と前記補助シートの搬送経路との分岐位置に対して上流側になり過ぎることにより、被覆層に無理な力が作用して被覆後の記録媒体の品質が低下することを防止できる。
〔第1の実施形態〕
以下に、本発明の第1の実施形態について図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係る被覆装置の斜視図、図2は、本実施形態に係る被覆装置を幅方向中央付近で切断した断面斜視図、図3は、本実施形態に係る被覆装置を幅方向中央付近で切断した断面図である。
これらの図に示すように、本実施形態に係る被覆装置においては、記録紙Aは、供給トレイ1とそれに連続する供給ガイド2に沿って装置本体内に供給され、この装置本体内では、図3における略水平方向に設けられた搬送経路Lに沿って搬送されつつその表面に被覆層が形成され、後述する排出機構3により排出トレイ4に排出される。この際、記録紙Aは画像が記録された記録面を上として搬送され、被覆装置はこの記録面に対して被覆層を形成する構成となっている。よって、本実施形態においては、記録紙Aが、本発明における「記録媒体」を構成し、この供給トレイ1及び供給ガイド2が、本発明における「記録媒体供給手段5」を構成する。
被覆装置の装置本体内には、被覆シートBを搬送する被覆シート搬送機構6と、補助シートEを搬送する補助シート搬送機構7と、記録紙Aを間に挟んだ被覆シートBと補助シートEとを両面から加圧する第1加圧機構8と、記録紙Aの搬送経路と被覆シートBの搬送経路とを分岐させる第1分岐ガイド9と、被覆シートBの基材Cが分離されて被覆層Fが形成された後の記録紙Aと補助シートEとを両面から更に加圧する第2加圧機構10と、記録紙Aの搬送経路と補助シートEの搬送経路とを分岐させる第2分岐ガイド11と、補助シートEが分離された後の記録紙Aを排出トレイ4に排出する排出機構3と、が設けられている。そして、これらの各構成は、本体フレーム12により一体的に支持されている。以下、これらの構成について詳細に説明する。
本実施形態に係る被覆装置において用いられる被覆シートBは、図4に示すように、基材Cと、この基材Cの一方の面に設けられた剥離可能な転写層Dとを備えている。この転写層Dは、記録紙Aの記録面に転写されて被覆層Fを形成する部分であり、基材C上に設けられ、記録紙Aの記録面を保護するための主要な役割を果たす保護層D1と、この保護層D1の外側に設けられ、保護層D1を記録紙Aの記録面に対して接着するための接着層D2とを有して構成されている。また、ここでは、これらの保護層D1と接着層D2との結合状態を保つために、これらの間にアンカー層D3を設けている。
被覆シートBの転写層Dは、図9に示すように、記録紙Aの記録面を保護する被覆層となるので、記録紙Aとの密着性に優れ、透明性が高く、熱や光で変色し難く、化学的・物理的バリヤ性に優れていることが好ましい。また、後述するように、記録紙Aの記録面及びその記録紙Aの周囲の補助シートEの表面に転写されて被覆層Fを形成した後、記録紙Aと補助シートEとが分離する際に、記録紙Aの記録面に形成された部分と、記録紙Aの周囲の補助シートEの表面に形成された部分とが、記録紙Aの端縁付近に沿って切り離し可能な材質及び厚みで構成すると好適である。そのため、保護層D1には、例えば、アクリル系樹脂や酢酸ビニル系樹脂等を用いると好適である。また、ここでは、後述するように第1加圧機構8において記録紙Aを間に挟んだ被覆シートBと補助シートEとを両面から加圧するとともに加熱する構成としているので、接着層D2には、透明性を有し、加熱することで接着力を発揮する、例えばポリエステル系樹脂等の熱可塑性樹脂を用いると好適である。被覆シートBの基材Cは、後述する第1加圧機構8における加圧及び加熱条件下で形状を安定して維持できるような耐熱性及び機械的強度と、転写層Dからの良好な剥離性を備えていることが好ましい。そのため、基材Cには、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレンナフタレート等のフィルムを用いると好適である。
また、被覆シートBとしては、記録紙Aの幅(複数種類の幅の記録紙Aを対象とする場合にはその中の最大幅の記録紙Aの幅)よりも大きい幅を有する、一定幅の長尺のシートが用いられる。そして、本実施形態においては、被覆シートBとしては、基材Cを外側、転写層Dを内側としてロール状に巻き取られた状態のものが使用される。これにより、被覆シートBは、被覆シート搬送機構6により、その転写層Dが補助シートEと対向する向きに搬送されることになる。
図1〜3に示すように、被覆シート搬送機構6は、ロール状に巻き取られた被覆シートBを供給可能に保持する供給保持部6aと、第1分岐ガイド9により記録紙Aの搬送経路と分岐され、転写層Dが剥離された後の被覆シートBの基材Cを巻き取り回収する基材回収部6bとを有している。本実施形態においては、供給保持部6aは、両端が本体フレーム12に支持され、ロール状に巻き取られた被覆シートBを回転可能に保持する保持軸6cと、この保持軸6cの回転を制限するための回転制限機構6dとを有している。この回転制限機構6dとしては、例えば本体フレーム12と保持軸6cとの間にトルクリミッタを備えた構成等が好適に用いられる。そして、被覆シートBは、後述する第1加圧機構8の駆動ローラ8a及びそれに従動する加圧ローラ8bの回転により引き出されるが、この際、回転制限機構6dにより保持軸6cの回転が制限されるので、供給保持部6aから第1加圧機構8の加圧ローラ8bまでの間の被覆シートBの張りを保つことができる。また、供給保持部6aと記録紙Aの搬送経路Lとの間には、フリーローラ6eが回転自在に設けられている。このフリーローラ6eは、その外周に所定の角度範囲で被覆シートBが巻き付けられることにより、記録紙Aの搬送経路Lと合流する部分の被覆シートBの搬送経路の侵入角度を調整している。そして、記録紙Aの搬送経路Lと合流した後の被覆シートBの搬送経路は、第1分岐ガイド9による分岐位置まで、記録紙Aの搬送経路Lと一致するように設けられている。
また、基材回収部6bは、第1分岐ガイド9により記録紙Aの搬送経路と分岐された後の被覆シートBの基材Cを巻き取り回収するために所定の方向に回転駆動される巻取軸6fと、この巻取軸6fを駆動する巻取軸駆動機構6gと、この巻取軸駆動機構6gから巻取軸6fに伝達される駆動力を制限するための駆動制限機構6hとを有している。本実施形態においては、図1に示すように、この被覆装置の各部の駆動は単一のモータ13からの駆動力が複数のスプロケット、チェーン及びギヤ等の伝達機構により伝達されることにより行われている。したがって、巻取軸駆動機構6gは、この被覆装置の全体の駆動を行うモータ13と、このモータ13の駆動力を巻取軸6fまで伝達する伝達機構により構成されている。また、駆動制限機構6hとしては、例えば巻取軸駆動機構6gを構成するギヤ等の伝達機構と巻取軸6fとの間にトルクリミッタを備えた構成等が好適に用いられる。ここで、駆動制限機構6hにより制限されていない状態で巻取軸駆動機構6gにより駆動される巻取軸6fの回転速度は、巻取軸6fの周囲に基材Cが巻き取られることによりその外周の径が変化する場合にも、巻取軸6fの周囲に巻き取られた基材Cの外周の周速が第1加圧機構8の駆動ローラ8aの外周の周速よりも速くなるように設定されている。具体的には、巻取軸6fの周囲に基材Cがほとんど巻き取られておらず、基材Cの外周の周速が最も遅い状態での周速が、第1加圧機構8の駆動ローラ8aの外周の周速と同等又はそれよりやや速い速度とすると好適である。この際、被覆シートBの基材Cの搬送速度V1は第1加圧機構8の駆動ローラ8aの外周の周速により定まるので、巻取軸6fの周囲に巻き取られた基材Cの外周の周速との速度差により基材Cの張りが保たれ、その速度差は駆動制限機構6hにより巻取軸6fに対して一定以上の駆動力を伝達しないように制限されることで吸収される。
本実施形態に係る被覆装置において用いられる補助シートEは、記録紙Aの記録面に被覆シートBの転写層Dを転写して被覆層Fを形成する際に、記録紙Aの幅方向外側や複数枚の記録紙Aの間の記録紙Aの存在しない部分において、対向して搬送されている被覆シートBの転写層Dが転写されるシートである。したがって、補助シートEの材質としては、被覆シートBの転写層Dの表面に設けられている接着層D2が接着しやすい材質を使用することが好ましい。そのため、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のフィルムを用いると好適である。
また、補助シートEは、例えば図9に示すように、被覆シートBの転写層Dを転写する際に、補助シートEの側端縁から外側に転写層Dがはみ出すことを防止するため、被覆シートBの幅と同じかそれ以上の幅を有するものとする。本実施形態においては、補助シートEとしては、被覆シートBの幅よりもやや広い一定幅を有する長尺のシートであって、ロール状に巻き取られた状態のものが使用される。これにより、被覆シートBの下面(転写面)の全体が補助シートEの上面に対向することになるので、被覆シートBの転写層Dが第1加圧機構8の駆動ローラ8aに転写されることを防止することができる。
補助シート搬送機構7は、ロール状に巻き取られた補助シートEを供給可能に保持する供給保持部7aと、第2分岐ガイド11により記録紙Aの搬送経路と分岐された後の補助シートEを巻き取り回収するシート回収部7bとを有している。本実施形態においては、供給保持部7aは、両端が本体フレーム12に支持され、ロール状に巻き取られた補助シートEを回転可能に保持する保持軸7cと、この保持軸7cの回転を制限するための回転制限機構7dとを有している。この回転制限機構7dとしては、例えば本体フレーム12と保持軸7cとの間にトルクリミッタを備えた構成等が好適に用いられる。そして、補助シートEは、後述する第1加圧機構8の駆動ローラ8a及びそれに従動する加圧ローラ8bの回転により引き出されるが、この際、回転制限機構7dにより保持軸7cの回転が制限されるので、供給保持部7aから第1加圧機構8の駆動ローラ8aまでの間の補助シートEの張りを保つことができる。また、供給保持部7aと記録紙Aの搬送経路Lとの間には、フリーローラ7eが回転自在に設けられている。このフリーローラ7eは、その外周に所定の角度範囲で補助シートEが巻き付けられることにより、記録紙Aの搬送経路Lと合流する部分の補助シートEの搬送経路の侵入角度を調整している。そして、記録紙Aの搬送経路Lと合流した後の補助シートEの搬送経路は、第2加圧機構10の下流側にある第2分岐ガイド11による分岐位置まで、記録紙Aの搬送経路Lと一致するように設けられている。この際、補助シートEは、第1分岐ガイド9による被覆シートBの搬送経路の分岐位置までは、被覆シートBとの間に記録紙Aを挟んだ状態で被覆シートBに対向して搬送される。
また、シート回収部7bは、第2分岐ガイド11により記録紙Aの搬送経路Lと分岐された後の補助シートEを巻き取り回収するために所定の方向に回転駆動される巻取軸7fと、この巻取軸7fを駆動する巻取軸駆動機構7gと、この巻取軸駆動機構7gから巻取軸7fに伝達される駆動力を制限するための駆動制限機構7hとを有している。本実施形態においては、図1に示すように、巻取軸駆動機構7gは、この被覆装置の全体の駆動を行うモータ13と、このモータ13の駆動力を巻取軸7fまで伝達する複数のスプロケット、チェーン及びギヤ等の伝達機構により構成されている。また、駆動制限機構7hとしては、例えば巻取軸駆動機構7gを構成するギヤ等の伝達機構と巻取軸7fとの間にトルクリミッタを備えた構成等が好適に用いられる。ここで、駆動制限機構7hにより制限されていない状態で巻取軸駆動機構7gにより駆動される巻取軸7fの回転速度は、巻取軸7fの周囲に補助シートEが巻き取られることによりその外周の径が変化する場合にも、巻取軸7fの周囲に巻き取られた補助シートEの外周の周速が第2加圧機構10の駆動ローラ10aの外周の周速よりも速くなるように設定されている。具体的には、巻取軸7fの周囲に補助シートEがほとんど巻き取られておらず、補助シートEの外周の周速が最も遅い状態での周速が、第2加圧機構10の駆動ローラ10aの外周の周速と同等又はそれよりやや速い速度とすると好適である。この際、補助シートEの搬送速度V1は、第2加圧機構10の駆動ローラ10a及びそれと同じ速度で回転する第1加圧機構8の駆動ローラ8aの外周の周速により定まるので、巻取軸7fの周囲に巻き取られた補助シートEの外周の周速との速度差により補助シートEの張りが保たれ、その速度差は駆動制限機構7hにより巻取軸7fに対して一定以上の駆動力を伝達しないように制限されることで吸収される。
以上のような被覆シート搬送機構6及び補助シート搬送機構7により、互いに対向して搬送される被覆シートBと補助シートEとの間に、供給トレイ1及び供給ガイド2を介して記録紙Aが供給され、この記録紙Aと被覆シートBと補助シートEとは、積層された状態で第1加圧機構8において両面から加圧される。
第1加圧機構8は、図1〜3及び図5に示すように、記録紙Aと被覆シートBと補助シートEとの搬送方向に回転駆動される駆動ローラ8aと、この駆動ローラ8aを回転駆動するローラ駆動機構8cと、駆動ローラ8aに対向して設けられ、駆動ローラ8aに対して加圧された状態で接するとともに駆動ローラ8aの回転に従動して回転する加圧ローラ8bと、この加圧ローラ8bを駆動ローラ8a側に加圧する加圧機構8dとを有している。本実施形態においては、駆動ローラ8a及び加圧ローラ8bは、ともに中空の金属ローラの表面をシリコンゴム等の弾性部材により覆った構成としている。この金属ローラの表面を覆う弾性部材の厚さは、後述するように金属ローラの内部に設けられるヒータからの熱の伝導性を損なうことがなく、かつ、駆動ローラ8aと加圧ローラ8bとの間を搬送される記録紙Aと被覆シートBと補助シートEとを十分に圧着させることができる程度の弾性を有する厚さとすることが好ましく、例えば、シリコンゴムの場合であれば約1mm程度の厚さとすると好適である。ローラ駆動機構8cは、本実施形態においては、図1に示すように、この被覆装置の全体の駆動を行うモータ13と、このモータ13の駆動力を駆動ローラ8aまで伝達する複数のスプロケット、チェーン及びギヤ等の伝達機構により構成されている。また、加圧機構8dは、図5に示すように、加圧ローラ8bの回転軸の両端部を上下方向に変位可能に保持する保持部材8eと、この保持部材8eを下方に付勢するばね等の弾性部材により構成される付勢部材8fとを有して構成されている。この加圧機構8dによる加圧力は、本実施形態においては、駆動ローラ8aと加圧ローラ8bとのニップ部における圧力が8〜12kg/cm程度となるように設定している。
また、この第1加圧機構8の駆動ローラ8a及び加圧ローラ8bの内部には、それぞれヒータ8gが設けられており、記録紙Aと被覆シートBと補助シートEとを加圧しながら加熱する構成となっている。本実施形態においては、このヒータ8gとして、ハロゲンランプを駆動ローラ8a及び加圧ローラ8bのそれぞれの軸心部に配設している。このヒータ8gによる加熱温度は、本実施形態においては、各ローラの表面温度で、加圧ローラ8bでは90〜110℃程度、駆動ローラ8aでは50〜70℃程度となるように設定している。
したがって、この第1加圧機構8においては、駆動ローラ8aと加圧ローラ8bとの間で、記録紙Aと被覆シートBと補助シートEとを積層状態で搬送しながら両面から加圧するとともに加熱する構成となっている。この加熱及び加圧により、被覆シートBと補助シートEとの間に挟まれた記録紙Aの記録面及びこの記録紙Aの周囲の補助シートEの表面に被覆シートBの転写層Dが圧着される。すなわち、加熱されることにより被覆シートBの転写層Dを構成する接着層D2が活性化された状態となり、更に第1加圧機構8の駆動ローラ8aと加圧ローラ8bの加圧されることにより、記録紙Aの記録面及びこの記録紙Aの周囲の補助シートEの表面に転写層Dが接着された状態となる。そして、後述する第1分岐ガイド9において記録紙Aの搬送経路Lと被覆シートBの搬送経路とが分岐されることにより、記録紙A及び補助シートEから被覆シートBの基材Cが剥離され、記録紙Aの記録面及びこの記録紙Aの周囲の補助シートEの表面に転写層Dが転写される。この転写層Dが被覆層Fを形成する。よって、本実施形態においては、この第1加圧機構8及び第1分岐ガイド9が、本発明における「被覆層形成手段14」を構成する。
第1分岐ガイド9は、記録紙Aの搬送経路Lにおける第1加圧機構8と第2加圧機構10との間に設けられ、記録紙Aの搬送経路Lと被覆シートBの基材Cの搬送経路とを分岐させるガイド部材である。本実施形態においては、図6に示すように、第1分岐ガイド9は、記録紙Aの搬送経路L上で記録紙Aの搬送方向に略直交する方向に延びる長尺の部材により構成され、その下側には記録紙Aの搬送経路Lに略並行に配置された第1ガイド面9aが形成され、その記録紙Aの搬送方向下流側には第1ガイド面9aに対して鋭角をなして上方に延びるように設けられた第2ガイド面9bが形成されている。そして、図7に示すように、この第1ガイド面9aと第2ガイド面9bとが接する端縁9cにおいて被覆シートBの基材Cが記録紙A及び補助シートEから剥離され、剥離された基材Cは、第2ガイド面9bに沿って搬送されて基材回収部6bに巻き取り回収される。これにより、記録紙Aの記録面及びこの記録紙Aの周囲の補助シートEの表面に被覆層Fが形成される。この第1分岐ガイド9は、第1加圧機構8による加熱により活性化した被覆シートBの接着層D2が冷却されて十分な接着力を発揮するようになる程度の距離を第1加圧機構8に対して有するように配置すると好適である。
第2加圧機構10は、図1〜3及び図8に示すように、記録紙Aの搬送経路Lにおける第1分岐ガイド9の下流側に設けられ、被覆シートBの基材Cが分離されて被覆層Fが形成された後の記録紙Aと補助シートEとを両面から更に加圧する機構である。本実施形態においては、記録紙Aと補助シートEとの搬送方向に回転駆動される駆動ローラ10aと、この駆動ローラ10aを回転駆動するローラ駆動機構10cと、駆動ローラ10aに対向して設けられ、駆動ローラ10aに対して加圧された状態で接するとともに駆動ローラ10aの回転に従動して回転する加圧ローラ10bと、この加圧ローラ10bを駆動ローラ10a側に加圧する加圧機構10dとを有している。ここでは、駆動ローラ10a及び加圧ローラ10bは、ともに中空の金属ローラの表面をシリコンゴム等の弾性部材により覆った構成としている。この金属ローラの表面を覆う弾性部材の厚さは、後述するように金属ローラの内部に設けられるヒータからの熱の伝導性を損なうことがなく、かつ、駆動ローラ10aと加圧ローラ10bとの間を搬送される被覆層Fが形成された記録紙Aと補助シートEとを十分に圧着させることができる程度の弾性を有する厚さとすることが好ましく、例えば、シリコンゴムの場合であれば約1mm程度の厚さとすると好適である。ローラ駆動機構10cは、本実施形態においては、図1に示すように、この被覆装置の全体の駆動を行うモータ13と、このモータ13の駆動力を駆動ローラ10aまで伝達する複数のスプロケット、チェーン及びギヤ等の伝達機構により構成されている。ここで、伝達機構は、第1加圧機構8の駆動ローラ8aの外周の周速と、第2加圧機構10の駆動ローラ10aの外周の周速とがほぼ同じになるように設定されている。また、加圧機構10dは、図1〜3に示すように、加圧ローラ10bの回転軸の両端部を上下方向に変位可能に保持する保持部材10eと、この保持部材10eを下方に付勢するばね等の弾性部材により構成される付勢部材10fとを有して構成されている。この加圧機構10dによる加圧力は、本実施形態においては、駆動ローラ10aと加圧ローラ10bとのニップ部における圧力が3〜7kg/cm程度となるように設定している。
また、この第2加圧機構10の加圧ローラ10bの内部にはヒータ10gが設けられており、被覆層Fが形成された記録紙Aと補助シートEとを加圧しながら加熱する構成となっている。本実施形態においては、このヒータ10gとして、ハロゲンランプを加圧ローラ10bの軸心部に配設している。このヒータ10gによる加熱温度は、本実施形態においては、加圧ローラ10bの表面温度で80〜100℃程度となるように設定している。
したがって、第2加圧機構10においては、被覆層Fが形成された記録紙Aと補助シートEとを搬送しながら両面から加圧するとともに被覆層F側の面から加熱する構成となっている。この加熱及び加圧により、記録紙Aの記録面及びこの記録紙Aの周囲の補助シートEの表面に形成された被覆層Fが隙間無く圧着されて強固に接着される。
第2分岐ガイド11は、記録紙Aの搬送経路Lにおける第2加圧機構10の下流側に設けられ、記録紙Aの搬送経路Lと補助シートEの搬送経路とを分岐させるガイド部材である。本実施形態においては、図8に示すように、第2分岐ガイド11は、記録紙Aの搬送経路L上で記録紙Aの搬送方向に略直交する方向に延びる部材により構成され、その上側には記録紙Aの搬送経路Lに略並行に配置された第1ガイド面11aが形成され、その記録紙Aの搬送方向下流側には第1ガイド面11aに対して鋭角をなして下方に延びるように設けられた第2ガイド面11bが形成されている。そして、図9に示すように、この第1ガイド面11aと第2ガイド面11bとが接する端縁11cにおいて補助シートEが記録紙Aから剥離され、剥離された補助シートEは、第2ガイド面11bに沿って搬送されてシート回収部7bに巻き取り回収される。この際、記録紙Aはその搬送経路Lに沿って略水平方向に直進するのに対して、補助シートEは第2分岐ガイド11の第2ガイド面11bに沿って下方に折り曲げられて搬送されることから、記録紙Aの記録面に形成された被覆層Fと、その記録紙Aの周囲の補助シートEの表面に形成された被覆層Fとは互いに離間することとなり、記録紙Aの記録面に形成された被覆層Fと、その記録紙Aの周囲の補助シートEの表面に形成された被覆層Fとが記録紙Aの端縁付近に沿って切断されて分離される。よって、本実施形態においては、この第2分岐ガイド11が、本発明における「分岐手段」を構成する。
排出機構3は、図1〜3及び図8に示すように、記録紙Aの搬送経路Lにおける第2分岐ガイド11の下流側に設けられ、第2分岐ガイド11において補助シートEが分離された後の記録紙Aを排出トレイ4に排出するための記録紙Aの搬送機構である。ここでは、記録紙Aの搬送方向に回転駆動される駆動ローラ3aと、この駆動ローラ3aを回転駆動するローラ駆動機構3cと、駆動ローラ3aに対向して設けられ、駆動ローラ3aに対して加圧された状態で接するとともに駆動ローラ3aの回転に従動して回転する加圧ローラ3bと、この加圧ローラ3bを駆動ローラ3a側に加圧する加圧機構3dとを有している。本実施形態においては、駆動ローラ3a及び加圧ローラ3bは、ともに表面を合成ゴム等の弾性部材により覆ったローラにより構成している。ただし、これらのローラは弾性部材により覆わない金属製等のハードローラとすることも可能である。
本実施形態においては、ローラ駆動機構3cは、図1に示すように、この被覆装置の全体の駆動を行うモータ13と、このモータ13の駆動力を駆動ローラ3aまで伝達する複数のスプロケット、チェーン及びギヤ等の伝達機構により構成されている。ここで、伝達機構は、この排出機構3の駆動ローラ3aの外周の周速が、第2加圧機構10の駆動ローラ10a及び第1加圧機構8の駆動ローラ8aの外周の周速よりも速くなるように設定されている。このローラ駆動機構3cにより駆動される排出機構3の駆動ローラ3aの外周の周速は、記録紙Aの後端(記録紙Aの搬送方向上流側端)と補助シートEとが分離する際に、記録紙Aの記録面に形成された被覆層Fと補助シートEの表面に形成された被覆層Fとを記録紙Aの後端縁に沿って分離させる速度とする。具体的には、第2加圧機構10の駆動ローラ10aの外周の周速に対して、0.2〜30%程度、より好ましくは0.5〜20%程度、更に好ましくは1〜10%程度速い速度となるように設定すると好適であり、本実施形態においては5%程度速い速度となるように設定している。これにより、図9に示すように、補助シートEと記録紙Aの分離後の部分に対して補助シートEの搬送速度V1よりも速い搬送速度V2で搬送しようとする力を付与することになり、図10に示すように、記録紙Aの後端付近と補助シートEとが分離する際に記録紙Aを排出機構3の搬送力で補助シートEから引き離すことになるので、記録紙Aの記録面に形成された被覆層Fと、その被覆層Fに連続して記録紙Aの搬送方向後方の補助シートEの表面に形成された被覆層Fとを排出機構3の搬送力で記録紙Aの後端縁に沿って分離させることができる。したがって、記録紙Aを補助シートEから分離した後で記録紙Aの後方に余分な被覆層Fが残った状態となることを防止できる。
また、加圧機構3dは、本実施形態においては、図8に示すように、加圧ローラ3bの回転軸の両端部を下方に付勢するばね等の弾性部材により構成される付勢部材3fを有して構成されている。この加圧機構3dによる加圧力は、記録紙Aの後端付近が補助シートEと分離するまでは、駆動ローラ3aが記録紙Aの裏面に対して滑っている状態となり、記録紙Aの後端付近が補助シートEから分離した後は駆動ローラ3aと記録紙Aとが滑ることなく搬送されるような圧力とすると好適である。具体的には、駆動ローラ3aと加圧ローラ3bとのニップ部における圧力が0.5〜3kg/cm程度となるように設定している。すなわち、本実施形態においては、この加圧機構3dによる加圧力の調整により、記録紙Aに対して与える搬送方向の力を制限可能な構成としている。そのため、加圧機構3dは、付勢部材3fの取り付け位置を調節可能とする等により加圧力を微調整可能な構成とすることが望ましい。これにより、記録紙Aと補助シートEとが分離する位置が、第2分岐ガイド11による記録紙Aの搬送経路Lと補助シートEの搬送経路との分岐位置に対して上流側になり過ぎることにより被覆層Fに無理な力が作用して被覆後の記録紙Aの品質が低下することを防止できる。よって、本実施形態においては、排出機構3が、本発明における「記録媒体搬送手段」を構成する。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図11は、本実施形態に係る被覆装置を幅方向中央付近で切断した断面図である。この図に示すように、本実施形態に係る被覆装置は、上記第1の実施形態に係る被覆装置における第2加圧機構10に相当する部分を備えておらず、第1分岐ガイド9による記録紙Aの搬送経路と被覆シートBの基材Cの搬送経路との分岐位置と、第2分岐ガイド11による記録紙Aの搬送経路Lと補助シートEの搬送経路との分岐位置とが近接した位置となっている点で、上記第1の実施形態と主に相違する。
すなわち、本実施形態においては、第1加圧機構8の駆動ローラ8aと加圧ローラ8bとの間で、記録紙Aと被覆シートBと補助シートEとを積層状態で搬送しながら両面から加圧するとともに加熱することにより、記録紙Aの記録面及びこの記録紙Aの周囲の補助シートEの表面に被覆シートBの転写層Dを圧着する。その後、被覆シートBの接着層D2が冷却される程度の距離に配置された第1分岐ガイド9で記録紙Aの搬送経路Lと被覆シートBの基材Cの搬送経路とを分岐させることにより、図12に示すように、被覆シートBの基材Cを記録紙A及び補助シートEから剥離させて記録紙Aの記録面及びこの記録紙Aの周囲の補助シートEの表面に被覆層Fを形成する。そして、記録紙Aの搬送方向の下流側の非常に近接した位置に第2分岐ガイド11が配置されており、この第2分岐ガイド11で記録紙Aの搬送経路Lと補助シートEの搬送経路とを分岐させることにより、記録面に被覆層Fが形成された記録紙Aと、その記録紙Aの周囲の表面に被覆層Fが形成された補助シートEとを互いに離間させ、記録紙Aの記録面に形成された被覆層Fと、その記録紙Aの周囲の補助シートEの表面に形成された被覆層Fとを記録紙Aの端縁付近に沿って切断して分離する。そして、被覆層Fが形成された記録紙Aは排出機構3により排出トレイ4に排出される。
ここで、排出機構3は、記録紙Aの搬送経路Lにおける第2分岐ガイド11の下流側に設けられ、記録紙Aの搬送方向に回転駆動される駆動ローラ3aと、この駆動ローラ3aを、その外周の周速が第1加圧機構8の駆動ローラ8aの外周の周速よりも速くなるように回転駆動するローラ駆動機構3cと、駆動ローラ3aに対向して設けられ、駆動ローラ3aに対して加圧された状態で接するとともに駆動ローラ3aの回転に従動して回転する加圧ローラ3bと、この加圧ローラ3bを駆動ローラ3a側に加圧する加圧機構3dとを有している点では上記第1の実施形態と同様であるが、本実施形態においては、更に、ローラ駆動機構3cから駆動ローラ3aに伝達される駆動力を制限するための駆動制限機構(図示せず)を備えている。この駆動制限機構としては、例えばローラ駆動機構3cを構成するギヤ等の伝達機構と駆動ローラ3aの回転軸との間にトルクリミッタを備えた構成等が好適に用いられる。すなわち、本実施形態においては、この駆動制限機構による駆動力の伝達の制限により、記録紙Aに対して与える搬送方向の力を制限可能な構成としている。
〔その他の実施形態〕
(1)上記実施形態においては、本発明における「記録媒体搬送手段」としての排出機構3は、記録紙Aに対して与える搬送方向の力を、加圧ローラ3bの加圧機構3dによる加圧力を調整することにより、又はローラ駆動機構3cから駆動ローラ3aに伝達される駆動力を制限する駆動制限機構を備えることにより制限可能な構成としているが、これ以外の構成とすることも可能である。すなわち、例えば、本発明の記録媒体搬送手段を構成する排出機構3は、第2分岐ガイド11による記録紙Aの搬送経路Lと補助シートEの搬送経路との分岐位置を、記録紙Aの後端が通過する時又はその時の所定時間前に記録紙Aの搬送速度を増加させるように、駆動ローラ3aの速度制御を行なう構成とすることも可能である。具体的には、例えば、駆動ローラ3aを回転駆動するローラ駆動機構3cにギヤ等による変速機構を設けるとともに、記録紙Aの搬送経路L上に記録紙Aの後端を検出する後端検出センサを設け、この後端検出センサからの出力信号に基づいて変速機構の変速を行なう構成とすることができる。また、例えば、排出機構3を駆動する排出機構用モータを、被覆シート搬送機構6、補助シート搬送機構7、及び第1加圧機構8を駆動するためのモータ13とは別に備える構成とし、電圧制御等によりこの排出機構用モータの回転速度を変更する構成とすることもできる。このような構成とすれば、記録紙Aと補助シートEとが分離する位置が、第2分岐ガイド11による記録紙Aの搬送経路Lと補助シートEの搬送経路との分岐位置に対して上流側になり過ぎることを確実に防止することができ、被覆層Fに無理な力が作用して被覆後の記録紙Aの品質が低下することを防止できる。
(2)上記実施形態においては、図1〜3及び図11に示すように、本発明における「記録媒体供給手段5」として、供給トレイ1及び供給ガイド2を備える構成について説明したが、記録媒体供給手段5として、記録紙Aを自動で連続的に供給する自動供給機構を備える構成とすることも可能である。すなわち、本発明に係る被覆装置は、実際の使用時には、写真プリンタ等の記録紙Aに画像を記録する記録装置の下流側に設置されることになる。したがって、この記録装置から連続的に排出される記録紙Aを自動的に搬送して被覆装置の装置本体内に供給する構成までを備える構成とすると好適である。
(3)上記実施形態においては、第1加圧機構8において、加圧とともに加熱を行うことで被覆シートBの転写層Dを記録紙A及び補助シートEに転写する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、被覆シートBの転写層Dを加圧のみで記録紙A及び補助シートEに転写できる構成とすることも可能である。この場合、転写層Dを構成する接着層D2として、常温でも良好な接着力を発揮できるものとする必要がある。
(4)上記実施形態においては、被覆シートBとして基材Cとこの基材Cに対して剥離可能に設けられた転写層Dとを有するものを用いる場合について説明したが、被覆シートBの構成はこのようなものに限定されることなく、例えば、基材Cを備えず、転写層Dに相当する部分のみからなるシートを用いることも可能である。この場合、被覆シート搬送機構6は、基材回収部6bを備えない構成となる。
本発明の第1の実施形態に係る被覆装置の斜視図 本発明の第1の実施形態に係る被覆装置を幅方向中央付近で切断した断面斜視図 本発明の第1の実施形態に係る被覆装置を幅方向中央付近で切断した断面図 本発明の第1の実施形態に係る被覆シートの構造を示す模式断面図 図3における第1加圧機構近傍の拡大図 図3における第1分岐ガイド近傍の拡大図 本発明の第1の実施形態に係る被覆装置の第1分岐ガイドにおいて被覆シートの基材が記録紙及び補助シートから剥離する際の状態を示す模式断面図 図3における第2分岐ガイド近傍の拡大図 本発明の第1の実施形態に係る被覆装置の第2分岐ガイドにおいて補助シートが記録紙から剥離する際の状態を示す斜視図 本発明の第1の実施形態に係る被覆装置の排出機構において記録紙が補助シートから引き離された直後の状態を示す斜視図 本発明の第2の実施形態に係る被覆装置を幅方向中央付近で切断した断面図 本発明の第2の実施形態に係る被覆装置の第1分岐ガイド及び第2分岐ガイドにおいて記録紙が被覆シートの基材及び補助シートから剥離する際の状態を示す斜視図
符号の説明
A 記録紙(記録媒体)
B 被覆シート
C 被覆シートの基材
D 被覆シートの転写層
E 補助シート
F 被覆層
L 記録紙の搬送経路
3 排出機構
5 記録媒体供給手段
6 被覆シート搬送機構
7 補助シート搬送機構
8 第1加圧機構
9 第1分岐ガイド
10 第2加圧機構
11 第2分岐ガイド(分岐手段)
14 被覆層形成手段

Claims (6)

  1. 記録媒体の表面に被覆層を形成する記録媒体の被覆装置であって、
    互いに対向して搬送される被覆シートと補助シートとの間に前記記録媒体を供給する記録媒体供給手段と、
    前記記録媒体を間に挟んだ前記被覆シートと前記補助シートとを両面から加圧し、前記記録媒体の表面及び前記記録媒体の周囲の前記補助シートの表面に被覆層を形成する被覆層形成手段と、
    前記記録媒体の搬送経路と前記補助シートの搬送経路とを分岐させる分岐手段と、
    前記分岐手段に対して前記記録媒体の搬送方向下流側に配置され、前記補助シートの搬送速度よりも速い速度で前記記録媒体を搬送可能な記録媒体搬送手段と、を備えた記録媒体の被覆装置。
  2. 前記記録媒体搬送手段が前記記録媒体を搬送可能な速度は、前記記録媒体の後端と前記補助シートとが分離する際に、前記記録媒体の表面に形成された前記被覆層と前記補助シートの表面に形成された前記被覆層とを前記記録媒体の後端縁に沿って分離させる速度である請求項1に記載の記録媒体の被覆装置。
  3. 前記被覆層は、前記記録媒体と前記補助シートとが分離する際に、前記記録媒体の表面に形成された部分と、前記記録媒体の周囲の前記補助シートの表面に形成された部分とが、前記記録媒体の端縁付近に沿って切り離し可能な材質及び厚みで構成されている請求項1又は2に記載の記録媒体の被覆装置。
  4. 前記被覆シートは、前記補助シートと対向する面に剥離可能な転写層を備えており、前記被覆層形成手段は、前記記録媒体を間に挟んだ前記被覆シートと前記補助シートとを両面から加熱及び加圧することにより、前記記録媒体の表面及び前記記録媒体の周囲の前記補助シートの表面に前記転写層を転写して被覆層を形成する請求項1から3の何れか1項に記載の記録媒体の被覆装置。
  5. 前記記録媒体搬送手段は、前記記録媒体に対して与える搬送方向の力を制限可能な構成を備えている請求項1から4の何れか1項に記載の記録媒体の被覆装置。
  6. 前記記録媒体搬送手段は、前記分岐手段による前記記録媒体の搬送経路と前記補助シートの搬送経路との分岐位置を前記記録媒体の後端が通過する時又はその時の所定時間前に、前記記録媒体の搬送速度を増加させる請求項1から4の何れか1項に記載の記録媒体の被覆装置。
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