JP4530345B2 - ビタビ復号装置、方法、プログラム、記録媒体 - Google Patents

ビタビ復号装置、方法、プログラム、記録媒体 Download PDF

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本発明は、ビタビ復号に関する。
従来より、デジタル信号を畳み込み符号化器により符号化して送信し、ビタビ(Viterbi)復号器により復号化することが行なわれている。ビタビ復号は、通信時の誤りを訂正する能力が高い点が長所である。
ビタビ復号器の一般的な構成を説明する(例えば、特許文献1、非特許文献1、非特許文献2を参照)。畳み込み符号化器により符号化されたデジタル信号を受信すると、そのデジタル信号についてブランチメトリックを計算する(ブランチメトリック処理)。ブランチメトリックはパスメトリックに加算され、新たなパスメトリックが算出される。新たなパスメトリックは比較され、値が小さいものが選択される(ACS(Add Compare Select:加算比較選択)処理)。ACS処理の結果をトレースバックして、元のデジタル信号を得る(トレースバック処理)。
パスメトリックは単調増加するが、パスメトリックを記録するためのレジスタ(「パスメトリック・レジスタ」という)の容量は有限なので、パスメトリックの上限を所定値以下にすること(「正規化」という)が必要である。
そこで、パスメトリックの最大値が閾値t = 2p−1以上になったときに、全てのパスメトリックから2p−2を減じることがある(例えば、非特許文献3を参照)。ただし、pは、パスメトリックを記録するためのレジスタのビット数である。全てのパスメトリックから2p−2を減じることは、パスメトリックのMSB2ビット(最上位ビットから数えて2番目までのビット)から”01”(2進値)(=2p−2(10進値))を減じることに相当する。そこで、MSB2ビット減算器により2p−2の減算を行なう。
図4は、このような従来技術におけるパスメトリックの正規化のための正規化回路100を示すブロック図である。正規化回路100は、最大値検出器102、MSB2ビット減算器104a、104b、104c、104dを有する。なお、正規化回路100は、拘束長=3としている。最大値検出器102は、パスメトリックpm0, pm1, pm2, pm3からMSB1ビットを取得し、一つでも”1”を検出すれば(閾値t = 2p−1以上になっているので)、MSB2ビット減算器104a〜104dを作動させる。MSB2ビット減算器104a〜104dは、それぞれ、パスメトリックpm0, pm1, pm2, pm3のMSB2ビットから”01”(2進値)を減じる。これにより、正規化パスメトリックqm0, qm1, qm2, qm3を得ることができる。
特開2000−196468号公報 井上徹著、「実践 誤り訂正技術」、トリケップス、1996年、p.159−161 ウィッカー(S. B. Wicker)著、「エラー コントロール システムズ フォア ディジタル コミュニケーション アンド ストレージ(Error Control Systems for Digital Communication and Storage)」、プレンティスホール(Prentice Hall)、1995年、p.314−319 パーリ(K. Parhi)、ニシタニ(T. Nishitani)著、「ディジタル シグナル プロセシング フォア マルチメディア システムズ」、マーセル デッカー(Marcel Dekker)、1999年6月、チャプター17のp.16−24
しかしながら、上記のような従来技術によっても、パスメトリック・レジスタのビット数pがなお大きい。
ビット数pは、下記の条件を満たす必要がある。
(1)正規化を行なう時刻におけるパスメトリックの最大値Pmaxが、パスメトリック・レジスタが記録できる値の上限(2p−1)以下であること(オーバーフロー防止)。
(2)正規化後のパスメトリックの最小値P’minがパスメトリック・レジスタが記録できる値の下限(0)以上になること(アンダーフロー防止)。
上記の条件(1)および(2)を満たすためには、ビット数pは所定値以上の整数でなければならない。後述するように、上記のような従来技術によれば、ビット数pの最小値は、log2{8(K−1)(2q−1)}以上の最小の整数である。ただし、K:拘束長、q:軟判定ビット数である。
そこで、本発明は、パスメトリック・レジスタのビット数pを小さくしたビタビ復号器を提供することを課題とする。
本発明によるビタビ復号装置は、ビタビ復号において使用するパスメトリックの全てが閾値以上になることを検出するパスメトリック検出手段と、パスメトリック検出手段によりパスメトリックの全てが閾値以上になることが検出された場合に、パスメトリックの全てから閾値を減じるパスメトリック減算手段とを備えるように構成される。
上記のように構成されたビタビ復号装置によれば、パスメトリック検出手段は、ビタビ復号において使用するパスメトリックの全てが閾値以上になることを検出する。パスメトリック減算手段は、パスメトリック検出手段によりパスメトリックの全てが閾値以上になることが検出された場合に、パスメトリックの全てから閾値を減じる。
また、本発明によるビタビ復号装置においては、閾値を2p−1とするようにしてもよい。
また、本発明によるビタビ復号装置においては、パスメトリック検出手段が、最大pビットのパスメトリックを取得するようにしてもよい。
また、本発明によるビタビ復号装置においては、パスメトリック検出手段が、パスメトリックの最上位ビットが全て1になったときに、パスメトリックの全てが閾値以上になることを検出するようにしてもよい。
また、本発明によるビタビ復号装置においては、パスメトリック検出手段が、パスメトリックの最上位ビットを二つ以上受けるAND回路を有するようにしてもよい。
また、本発明によるビタビ復号装置においては、パスメトリック減算手段が、パスメトリックの全てにおける最上位ビットを0にするようにしてもよい。
また、本発明によるビタビ復号装置においては、パスメトリック減算手段が、パスメトリックの最上位ビットおよび0値の信号を受け、(1)パスメトリック検出手段によりパスメトリックの全てが閾値以上になることが検出された場合には、0値の信号を出力し、(2)パスメトリック検出手段によりパスメトリックの全てが閾値以上になることが検出されていない場合には、パスメトリックの最上位ビットを出力する、マルチプレクサと、パスメトリックの最上位ビットを、マルチプレクサの出力に置き換えるパスメトリック置換手段とを備えるようにしてもよい。
本発明によるビタビ復号方法は、パスメトリック検出手段が、ビタビ復号において使用するパスメトリックの全てが閾値以上になることを検出するパスメトリック検出工程と、パスメトリック減算手段が、パスメトリック検出手段によりパスメトリックの全てが閾値以上になることが検出された場合に、パスメトリックの全てから閾値を減じるパスメトリック減算工程とを備えるように構成される。
本発明によるプログラムは、ビタビ復号において使用するパスメトリックの全てが閾値以上になることを検出するパスメトリック検出処理と、パスメトリック検出処理によりパスメトリックの全てが閾値以上になることが検出された場合に、パスメトリックの全てから閾値を減じるパスメトリック減算処理とをコンピュータに実行させるためのプログラムである。
本発明による記録媒体は、ビタビ復号において使用するパスメトリックの全てが閾値以上になることを検出するパスメトリック検出処理と、パスメトリック検出処理によりパスメトリックの全てが閾値以上になることが検出された場合に、パスメトリックの全てから閾値を減じるパスメトリック減算処理とをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータによって読み取り可能な記録媒体である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態にかかるビタビ復号装置1の構成を示すブロック図である。ビタビ復号装置1は、ブランチメトリック計算部2、ACS処理部4、トレースバック部6を備える。ビタビ(Viterbi)復号そのものは周知なので、各部については簡略に説明する。
ブランチメトリック計算部2は、畳み込み符号化器により符号化されたデータを受け、ある時刻から単位時間経過後の時刻に遷移可能な全てのパスについて、ブランチメトリックを計算する。
ACS処理部4は、ブランチメトリック計算部2からブランチメトリックを受けて、ACS(Add
Compare Select:加算比較選択)処理を行なう。すなわち、ブランチメトリックをパスメトリックに加算し、新たなパスメトリックを算出する。そして、新たなパスメトリックを比較し、値が小さいものを選択する。ACS処理部4は、各パスメトリックについて、どの状態からどの状態への遷移についてのものかということを示すトレリス接続信号を記録しておく。
トレースバック部6は、ACS処理部4から出力されたトレリス接続信号の内、パスメトリックが最小になるものをトレースバックして、符号化されたデータを復号化する。
ACS処理部4は、パスメトリック計算部42、正規化部44、パスメトリックレジスタ46を有する。
パスメトリックレジスタ46は、各状態についてパスメトリックを記録する。拘束長=3の場合は、状態は4種類あるので、4種類のパスメトリックが記録されている。なお、各パスメトリックはpビット(ただし、pは2以上の整数)まで記録できる。
パスメトリック計算部42は、パスメトリックレジスタ46から最大pビットのパスメトリックを受ける。さらに、パスメトリック計算部42は、ブランチメトリック計算部2からブランチメトリックを受ける。そして、ブランチメトリックをパスメトリックに加算し、新たなパスメトリックを算出する。そして、新たなパスメトリックを比較し、値が小さいものを選択する。パスメトリック計算部42は、トレリス接続信号をトレースバック部6に向けて出力し、新たなパスメトリックを正規化部44に向けて出力する。
正規化部44は、新たなパスメトリックを最大pビットの値として、パスメトリックレジスタ46に記録できるようにするためのものである。正規化部44に、本発明の実施形態の新規な特徴がよくあらわれているので、以下、詳細に説明する。
図2は、正規化部44の構成を示す機能ブロック図である。なお、図2における正規化部44は、拘束長=3の場合を想定している。よって、パスメトリックは4種類(pm0, pm1, pm2, pm3)が与えられる。
正規化部44は、パスメトリック検出部442、パスメトリック減算器444a、444b、444c、444dを有する。
パスメトリック検出部442は、パスメトリックpm0,
pm1, pm2, pm3の全てが閾値以上になることを検出する。ただし、閾値は2p−1である。
すなわち、パスメトリック計算部42からパスメトリックpm0, pm1, pm2, pm3を受け、MSB(最上位ビット:Most
Significant Bit)の1ビットを取得する。そこで、パスメトリックpm0, pm1, pm2, pm3の全てについて、MSB1ビットが1である場合に、パスメトリックpm0, pm1, pm2, pm3の全てが閾値以上であることを検出する。パスメトリックは最大pビットなので、MSB1ビットにおける1は、2p−1を意味する。パスメトリックpm0, pm1, pm2, pm3の全てが閾値以上であることを検出すると、正規化制御信号(信号値は1)を出力する。
パスメトリック減算器444a、444b、444c、444dは、正規化制御信号を受けると(パスメトリック検出部442によりパスメトリックの全てが閾値以上になることが検出されたことを意味する)、パスメトリックpm0, pm1, pm2, pm3から閾値2p−1を減じる。具体的には、パスメトリックpm0, pm1, pm2, pm3におけるMSB1ビットを0にする。すなわち、パスメトリック減算器444a、444b、444c、444dは1ビット減算器である。減算結果が、正規化パスメトリックqm0, qm1, qm2, qm3となって、パスメトリックレジスタ46に書きこまれる。
図3は、正規化部44の構成の一例を示す回路図である。パスメトリック検出部442は、AND回路442a、442b、442cを有する。
AND回路442aは、パスメトリックpm0およびpm1のMSB1ビットを受けて、AND演算を施して出力する。AND回路442bは、パスメトリックpm2およびpm3のMSB1ビットを受けて、AND演算を施して出力する。AND回路442cは、AND回路442aの出力およびAND回路442bの出力を受けて、AND演算を施して出力する。AND回路442cの出力が、パスメトリック検出部442の出力である。
パスメトリックpm0, pm1, pm2, pm3におけるMSB1ビットが全て1であるときに、AND回路442cの出力が1となる。このAND回路442cの出力する“1”が、正規化制御信号である。
パスメトリック減算器444a、444b、444c、444dは、マルチプレクサ446、パスメトリック置換部448を有する。図3においては、図示の便宜上、パスメトリック減算器444aにおけるマルチプレクサ446、パスメトリック置換部448のみを図示しているが、パスメトリック減算器444b、444c、444dも同様の構成である。
マルチプレクサ446は、パスメトリックpm0のMSB1ビットおよび0値の信号を受ける。そして、(1)パスメトリック検出部442から正規化制御信号を受けている場合は、0値の信号を出力し、(2)パスメトリック検出部442から正規化制御信号を受けていない場合は、パスメトリックpm0のMSB1ビットを出力する。
パスメトリック置換部448は、パスメトリックpm0のMSB1ビットを、マルチプレクサ446の出力に置き換える。すなわち、パスメトリック減算器444aが正規化制御信号を受けている場合(パスメトリックpm0のMSB1ビット=1である)は、パスメトリックpm0のMSB1ビットを1から0に置き換えるので、パスメトリックpm0から閾値2p−1を減じることになる。パスメトリック減算器444aが正規化制御信号を受けていない場合は、パスメトリックpm0はそのままの値となる。
パスメトリック減算器444b、444c、444dも同様の構成である。パスメトリック減算器444bはパスメトリックpm1について同様な演算を行なうマルチプレクサ446およびパスメトリック置換部448を有する。パスメトリック減算器444cはパスメトリックpm2について同様な演算を行なうマルチプレクサ446およびパスメトリック置換部448を有する。パスメトリック減算器444dはパスメトリックpm3について同様な演算を行なうマルチプレクサ446およびパスメトリック置換部448を有する。
本発明の実施形態によれば、ビット数pは、下記の条件を満たす必要がある。
(1)正規化を行なう時刻におけるパスメトリックの最大値Pmaxが、パスメトリック・レジスタが記録できる値の上限(2p−1)以下であること(オーバーフロー防止)。
(2)正規化後のパスメトリックの最小値P’minがパスメトリック・レジスタが記録できる値の下限(0)以上になること(アンダーフロー防止)。
そこで、パスメトリックレジスタ46が記録できるパスメトリックのビット数pの最小値は、log2{4K(2q−1)}以上の最小の整数(=p3)である。ただし、K:拘束長、q:軟判定ビット数である。一方、図4を参照して説明した従来例においては、前述のように、パスメトリックのビット数pの最小値は、log2{8(K−1)(2q−1)}以上の最小の整数(=p2)である。
ここで、log2{4K(2q−1)}は式(A)のように、log2{8(K−1)(2q−1)}は式(B)のように書き換えられる。
log2{4K(2q−1)} = log2K + log2(2q−1) + 2 (A)
log2{8(K−1)(2q−1)} = log2(K−1)+ log2(2q−1) + 3 (B)
なお、式(A)および(B)からlog2(2q−1) + 2を差し引くと、
log2K (C)
log2(K−1) + 1 (D)
よって、p3およびp2の大小関係は、log2K以上の最小の整数とlog2(K−1) + 1以上の最小の整数との大小関係と同じである。すなわち、(log2K以上の最小の整数)<(log2(K−1) + 1以上の最小の整数)ならば、p3 < p2である。(log2K以上の最小の整数)=(log2(K−1) + 1以上の最小の整数)ならば、p3 = p2である。
ここで、拘束長Kを、3から10まで変化させたときのlog2K以上の最小の整数とlog2(K−1) + 1以上の最小の整数との大小関係を、表1に示す。
Figure 0004530345
また、拘束長K=7のときのパスメトリックレジスタ46のビット数pを表2に示す。ただし、qを1から8まで変化させている。表2からも明らかなように、拘束長K=7において、p3 < p2である。
Figure 0004530345
表1からわかるように、拘束長K=4,6,7,8,10のときには、p3 < p2である。すなわち、本発明の実施形態によれば、図4を参照して説明した従来例よりも、パスメトリックレジスタ46のビット数pを小さくすることができる(拘束長K=4,6,7,8,10)。
なお、拘束長K=3,5,9の場合でも、p3 = p2である。すなわち、本発明の実施形態によれば、最悪でも、パスメトリックレジスタ46のビット数pは、図4を参照して説明した従来例と同じ値となる。よって、図4を参照して説明した従来例よりも、ビット数pが大きくならない。
また、図4を参照して説明した従来例においては、MSB2ビット減算器104a、104b、104c、104dを使用している。しかし、本発明の実施形態によれば、パスメトリック減算器444a、444b、444c、444dとして1ビット減算器を使用している。よって、本発明の実施形態によれば、図4を参照して説明した従来例よりも減算器を低規模に実装できる。
また、上記の実施形態は、以下のようにして実現できる。CPU、ハードディスク、メディア(フロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROMなど)読み取り装置を備えたコンピュータのメディア読み取り装置に、上記の各部分(例えば、正規化部44)を実現するプログラムを記録したメディアを読み取らせて、ハードディスクにインストールする。このような方法でも、上記の機能を実現できる。
なお、図4を参照して説明した従来例におけるビット数pの最小値は、log2{8(K−1)(2q−1)}以上の最小の整数(=p2)であり、本発明の実施形態におけるビット数pの最小値は、log2{4K(2q−1)}以上の最小の整数(=p3)であることの証明を下記に示す。
[ビット数p2 = log2{8(K−1)(2q−1)}以上の最小の整数であることの証明(従来例)]
符号化率R=1/2の場合で説明する。R=1/nの場合についても、ブランチメトリックの最大値をビットメトリックのn倍とすることで、下記の証明が適用できる。
軟判定ビット数をqとすると、ビットメトリックはqビットの0以上の整数である。ビットメトリックの最小値Bmin = 0、最大値Bmax = 2q−1となる。
符号化率R=1/2のとき、ブランチメトリックは2つのブランチメトリックの和となる。したがって、ブランチメトリックの最小値Cmin = 2Bmin = 2・0 = 0、最大値Cmax = 2Bmax = 2(2q−1)となる。例えば、q=3ならCmax = 2・7 = 14、q=4ならCmax = 2・15 = 30となる。
拘束長Kのとき、トレリス線図において(K−1)時間前の状態が全ての着目時刻の状態に接続される。したがって、(K−1)本のブランチメトリックの総和の最大値Pmaxから最小値Pminを差し引いた値がパスメトリックの最大幅ΔPmaxとなる。(K−1)時間前のパスメトリックの最小値をP0とすると、Pmin = P0 +
(K−1)Cmin = P0、Pmax = P0 + (K−1)Cmaxとなるので、ΔPmax =
Pmax − Pmin = (K−1)Cmaxとなる。例えば、K=7のとき、q=3ならΔPmax = (7−1)・14 = 84、q=4ならCmax = (7−1)・30 = 180となる。
ビット数pは、下記の条件を満たす必要がある。
(1)正規化を行なう時刻におけるパスメトリックの最大値Pmaxが、パスメトリック・レジスタが記録できる値の上限(2p−1)以下であること(オーバーフロー防止)。
(2)正規化後のパスメトリックの最小値P’minがパスメトリック・レジスタが記録できる値の下限(0)以上になること(アンダーフロー防止)。
ここで、条件(1)(オーバーフロー防止)を満たすビットpを求める。
着目時刻の直前の時刻におけるパスメトリックの最大値の上限P’’maxは、閾値t(=2p−1)以上にならない最大数、すなわち、閾値tから1を差し引いた値(t−1)である。着目時刻におけるパスメトリックの最大値の上限Pmaxは、直前の時刻におけるパスメトリックの最大値の上限P’’maxに、ブランチメトリックの最大値Cmaxを加えた値である。すなわち、Pmax = P’’max + Cmax = (t−1) + Cmaxである。Pmax≦2p−1なので、
2Cmax≦2p
である必要がある。
次に、条件(2)(アンダーフロー防止)を満たすビットpを求める。
着目時刻におけるパスメトリックの最小値の下限Pminは、パスメトリックの最大値がtであるときの最小値(= t −ΔPmax)である。
正規化により、全てのパスメトリックからt/2(=2p−2)が差し引かれる。正規化後のパスメトリックの最小値の下限P’minは、着目時刻におけるパスメトリックの最小値の下限Pminよりt/2を差し引いた値となる。すなわち、P’min = Pmin − t/2 = t/2−ΔPmaxとなる。P’min≧0、ΔPmax = (K−1)Cmax、t=2p−1なので、2p−2 − (K−1)Cmax≧0となる。したがって、
4(K−1)Cmax≦2p
である必要がある。
2Cmax≦2pであり、かつ4(K−1)Cmax≦2pであれば、条件(1)および(2)を満たす。K≧2であれば、4(K−1)≧2なので、4(K−1)Cmax≦2pであれば、2Cmax≦2pも満たす。拘束長Kは、一般的には2以上なので、4(K−1)Cmax≦2pであれば条件(1)および(2)を満たすことになる。Cmax = 2(2q−1)なので、8(K−1)(2q−1)≦2pとなる。
よって、ビット数p2はlog2{8(K−1)(2q−1)}以上の最小の整数である。
[ビット数p3 = log2{4K(2q−1)}以上の最小の整数であることの証明(実施形態)]
ビット数pは、下記の条件を満たす必要がある。
(1)正規化を行なう時刻におけるパスメトリックの最大値Pmaxが、パスメトリック・レジスタが記録できる値の上限(2p−1)以下であること(オーバーフロー防止)。
(2)正規化後のパスメトリックの最小値P’minがパスメトリック・レジスタが記録できる値の下限(0)以上になること(アンダーフロー防止)。
ここで、条件(1)(オーバーフロー防止)を満たすビットpを求める。
着目時刻の直前の時刻におけるパスメトリックの最小値の上限は、閾値t(=2p−1)以上にならない最大数、すなわち、閾値tから1を差し引いた値(t−1)である。このときのパスメトリックの最大値の上限P’’maxは、(t−1)にパスメトリックの最大幅ΔPmaxを加えた値である。すなわち、P’’max = (t−1) +ΔPmaxである。
着目時刻におけるパスメトリックの最大値の上限Pmaxは、直前の時刻におけるパスメトリックの最大値の上限P’’maxに、ブランチメトリックの最大値Cmaxを加えた値である。すなわち、Pmax = P’’max + Cmax = (t−1) + ΔPmax + Cmaxである。Pmax≦2p−1なので、
2KCmax≦2p
である必要がある。
次に、条件(2)(アンダーフロー防止)を満たすビットpを求める。
着目時刻におけるパスメトリックの最小値の下限Pminはt(=2p−1)である。
正規化により、全てのパスメトリックからtが差し引かれる。正規化後のパスメトリックの最小値の下限P’minは、着目時刻におけるパスメトリックの最小値の下限Pminよりtを差し引いた値0となる。すなわち、P’min = Pmin − t = 0となる。したがって、いかなるビット数pにおいても、条件(2)は満足される。
よって、2KCmax≦2pであれば、条件(1)および(2)を満たす。Cmax = 2(2q−1)なので、4K(2q−1)≦2pとなる。
よって、ビット数p3はlog2{4K(2q−1)}以上の最小の整数である以上の最小の整数である。
本発明の実施形態にかかるビタビ復号装置1の構成を示すブロック図である。 正規化部44の構成を示す機能ブロック図である。 正規化部44の構成の一例を示す回路図である。 従来技術におけるパスメトリックの正規化のための正規化回路100を示すブロック図である。
符号の説明
1 ビタビ復号装置
2 ブランチメトリック計算部
4 ACS処理部
42 パスメトリック計算部
44 正規化部
442 パスメトリック検出部
442a、442b、442c AND回路
444a、444b、444c、444d パスメトリック減算器
446 マルチプレクサ
448 パスメトリック置換部
46 パスメトリックレジスタ
6 トレースバック部

Claims (10)

  1. ビタビ復号において使用するパスメトリックの全てが閾値以上になることを検出するパスメトリック検出手段と、
    前記パスメトリック検出手段により前記パスメトリックの全てが閾値以上になることが検出された場合に、前記パスメトリックの全てから前記閾値を減じるパスメトリック減算手段と、
    を備えたビタビ復号装置。
  2. 請求項1に記載のビタビ復号装置であって、
    前記閾値は2p−1である(ただし、pは2以上の整数)、
    ビタビ復号装置。
  3. 請求項2に記載のビタビ復号装置であって、
    前記パスメトリック検出手段は、最大pビットの前記パスメトリックを取得する、
    ビタビ復号装置。
  4. 請求項3に記載のビタビ復号装置であって、
    前記パスメトリック検出手段は、前記パスメトリックの最上位ビットが全て1になったときに、前記パスメトリックの全てが閾値以上になることを検出する、
    ビタビ復号装置。
  5. 請求項4に記載のビタビ復号装置であって、
    前記パスメトリック検出手段は、前記パスメトリックの最上位ビットを二つ以上受けるAND回路を有する、
    ビタビ復号装置。
  6. 請求項3に記載のビタビ復号装置であって、
    前記パスメトリック減算手段は、前記パスメトリックの全てにおける最上位ビットを0にする、
    ビタビ復号装置。
  7. 請求項6に記載のビタビ復号装置であって、
    前記パスメトリック減算手段は、
    前記パスメトリックの最上位ビットおよび0値の信号を受け、(1)前記パスメトリック検出手段により前記パスメトリックの全てが閾値以上になることが検出された場合には、0値の信号を出力し、(2)前記パスメトリック検出手段により前記パスメトリックの全てが閾値以上になることが検出されていない場合には、前記パスメトリックの最上位ビットを出力する、マルチプレクサと、
    前記パスメトリックの最上位ビットを、前記マルチプレクサの出力に置き換えるパスメトリック置換手段と、
    を備えたビタビ復号装置。
  8. パスメトリック検出手段が、ビタビ復号において使用するパスメトリックの全てが閾値以上になることを検出するパスメトリック検出工程と、
    パスメトリック減算手段が、前記パスメトリック検出手段により前記パスメトリックの全てが閾値以上になることが検出された場合に、前記パスメトリックの全てから前記閾値を減じるパスメトリック減算工程と、
    を備えたビタビ復号方法。
  9. ビタビ復号において使用するパスメトリックの全てが閾値以上になることを検出するパスメトリック検出処理と、
    前記パスメトリック検出処理により前記パスメトリックの全てが閾値以上になることが検出された場合に、前記パスメトリックの全てから前記閾値を減じるパスメトリック減算処理と、
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  10. ビタビ復号において使用するパスメトリックの全てが閾値以上になることを検出するパスメトリック検出処理と、
    前記パスメトリック検出処理により前記パスメトリックの全てが閾値以上になることが検出された場合に、前記パスメトリックの全てから前記閾値を減じるパスメトリック減算処理と、
    をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータによって読み取り可能な記録媒体。
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