JP4530026B2 - アンテナ装置及びそれを用いた無線通信機器 - Google Patents

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Description

本発明は、アンテナ装置に関し、特に、複数のバンド(送受信帯域)に対応可能なアンテナ装置及びそれを用いた無線通信機器に関する。
従来、携帯電話等の無線通信機器に装備するアンテナ装置の例として、例えば、特許文献1には、複数のアンテナを近接配置、あるいは集合配置したアンテナ装置が記載されている。このアンテナ装置では、それぞれのアンテナを相互干渉させて、それぞれのアンテナの指向性が目的とする電波に対して最適となるように、アンテナの配置位置、及びアンテナの大きさと形状を決定している。
また、特許文献2には、切り込みのある金属板によって形成された、第1周波数帯と第2周波数帯のそれぞれに共振する逆Fアンテナとして作用する第1のアンテナエレメントと、良導電体からなる、第2の周波数帯に対応する細い帯状のモノポールアンテナとして作用する第2のアンテナエレメントとを備えたアンテナ装置が記載されている。そして、このアンテナ装置では、第1のアンテナエレメントと第2のアンテナエレメントとは、アイソレーションを確保することが可能となるように離して配設されている。
また、特許文献3には、アンテナエレメントの途中でギャップを介して容量結合した後、接地している逆Lアンテナと、前記逆Lアンテナと給電点が同一のモノポールアンテナとを備えたアンテナ装置が記載されている。このアンテナ装置では、トリプルバンドなど複数のバンドに対応することができる。
特開平09−260925号公報 国際公開WO02/089249号公報 US2004/0212545 A1
近年、携帯電話等の無線通信機器が急速に普及し、通信に使用する帯域も多岐に亘っている。特に、最近の携帯電話では、デュアルバンド方式、トリプルバンド方式、クワッドバンド方式等と呼ばれるように、複数のバンド(送受信帯域)を一つの携帯電話機器に装備する例が多くなっている。かかる状況下、携帯電話等の内蔵アンテナ回路を構成するアンテナ装置として、上記のような複数のバンド(送受信帯域)に対応できるアンテナ装置の開発が急がれている。これらのアンテナ回路は、携帯電話等の無線通信機器の更なる小型化とマルチバンド化の要請により、アンテナ部品の増加傾向にも拘わらず小型化を実現するだけでなく、より高い性能とを持つ必要が生じている。
しかしながら、上述したアンテナ装置では、それぞれの周波数に応じて個別にアンテナを設ける必要があり、しかも、それぞれのアンテナ間の距離を調節することによってアンテナ装置の指向性等を向上させている。その為、ひとつのアンテナの大きさや形状、配置を変更すると、それに応じて他のアンテナの大きさや、形状、配置等を変更する必要があった。また、各周波数帯域においてVSWRが低くなる共振周波数の設定が難しいという問題がある。さらに、多数の周波数帯域を共有する場合には、高い周波数帯域において帯域幅が広く取れないという問題があった。このため、アンテナ装置の周波数調整、特に周波数の微調整を行う際に煩雑な作業を行わねばならず、作業性が大きく低下していた。
本発明は、上記のような種々の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、広帯域(複数のバンド)化が可能で、各バンド内において良好な利得と放射特性が得られるアンテナ装置を省スペースで実現しつつ、各バンド毎の周波数調整を容易に行うことが可能なアンテナ装置及びそれを用いた無線通信機器を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明者は、より小型のアンテナ装置の構成を種々研究・検討した結果、従来のアンテナ装置に比べ省スペース化を図れる上に、広帯域(複数のバンド)化が可能で、各バンド内において良好な利得と放射特性が得られ、且つ周波数調整を容易に行うことが可能なアンテナ装置の構成を見出した。
即ち、上記課題を解決するため、本発明では、一端側の端部に給電部が設けられた導体アンテナと、前記導体アンテナを配置する基板とを有し、前記導体アンテナは、前記基板の主面側に設けられた主面導体部と、前記基板の主面の裏面側に設けられた裏面導体とからなり、前記主面導体部は、前記給電部側から前記基板に沿って延び、折り返して前記給電部側へ戻るループ状に構成され、前記裏面導体は、前記給電部と容量結合する裏面導体部と前記主面導体部の折り返し側に向かって延びる追加導体とからなり、前記主面導体部と前記裏面導体とが前記裏面導体部と前記追加導体との境界で基板を介して導通し、前記主面導体部と前記裏面導体部とによる片端開放の第1のアンテナ部を形成し、さらに前記主面導体部と前記追加導体とで片端開放の第2のアンテナ部を形成したマルチバンド対応アンテナ装置であることを特徴としている。なお、上記の「ループ状」との記載は、主面導体部の形状を限定するものではなく、主面導体部は、厳密なループ形状を形成していなくてもよい。
これにより、広帯域(複数のバンド)化が可能で、各バンド内において良好な利得と放射特性が得られるアンテナ装置を省スペースで実現し得る。特に、使用周波数帯の広帯域(複数のバンド)化を容易に実現できる柔軟性があり、また、広帯域(複数のバンド)に亘って良好な利得と放射特性が得られる。更に、各バンド内においても広帯域化が可能となり、VSWRが下がって良好な利得と放射特性が得られる。
また、前記導体アンテナは、前記主面導体部と前記裏面導体部とによる片端開放の第1のアンテナ部を形成し、さらに前記主面導体部と前記追加導体とで片端開放の第2のアンテナ部を形成している。これにより、第1のアンテナ部と第2のアンテナ部の経路長を独立して変更することができる。従って、第1のアンテナ部と第2のアンテナ部の周波数調整をそれぞれ独立して行うことが可能であり、例えば、どちらか一方のアンテナの周波数だけを調整する場合にも、その周波数調整が容易となる。
また、上記マルチバンド対応アンテナ装置は、前記導体アンテナの前記主面導体部は金属導電板で形成され、前記追加導体は折り返し後の前記主面導体部と、前記基板を介して対向しているのが好適である。かかる構成によれば、主面導体部と追加導体との間に基板が設けられることになり、基板の透磁率によって、アンテナ装置そのものを小型化でき、アンテナ装置の実装エリアを少なくすることが可能となる。さらに、利用する周波数帯により第1のアンテナ部と第2のアンテナ部の使用する部分が異なるので、主面の裏面側の裏面導体のみで第1のアンテナ部と第2のアンテナ部の経路長を独立して変更でき、周波数調整を行う際の作業性を向上させることが可能になる。
また、前記導体アンテナの前記主面導体部は金属導電板で形成されているので、導体アンテナを自由に変形させることが可能となるので、湾曲した場所に本発明のアンテナ装置を取り付けることが可能となる。また誘電体の大きさを小さくしてマイク等の部品と電極との実効的な誘電率を下げることも可能となるので、無駄な浮遊容量成分を排除してアンテナ装置周辺のマイク等の部品の影響を最小限にすることができ、各バンドの帯域幅と利得とを維持することが可能となる。
また、上記マルチバンド対応アンテナ装置において、前記導体アンテナと接合された誘電材料又は磁性材料の少なくとも一方から成る基体を備え、前記導体アンテナの前記主面導体部は前記基体に形成された導体パターンで構成されているようにしても良い。かかる構成によれば、基体及び主面導体部と、裏面導体部及び追加導体との間に基板が設けられることになり、基体の誘電率若しくは透磁率と基板の透磁率とによって、アンテナ装置そのものを小型化できるので、アンテナ装置の実装エリアを少なくすることが可能となる。また、導体アンテナの前記主面導体部は、前記基体に形成された導体パターンで構成されるので、基体を基板に取り付けるだけで、導体アンテナも取り付けることが可能となるので、組み立て時の作業性を向上させることが可能となる。
また、前記導体アンテナの前記主面導体部は、前記基体の上面から側面に亘って形成されているようにしても良い。かかる構成によれば、導体アンテナの高さ方向を低くしても、第1のアンテナ部のループ状の内側の間隔を広くすることができるので、アンテナ装置を小型化させることができると共に、アンテナ装置そのものの厚さを薄くすることが可能となる。
また、前記導体アンテナの前記主面導体部の面は、グラウンド面に対し垂直となるように形成しても良い。かかる構成によれば、前記主面導体部の面とグラウンド面との間の容量を少なくすることができるので、ノイズの影響が少なく、もって広帯域で高利得とすることができる。また、前記主面導体部を金属導電板で形成する場合は折り曲げる必要が無いので加工工数を削減することができる。また、主面導体部を基体に形成する導体パターンとする場合はパターンを一面のみに形成するので製造工数を削減することができる。
また、前記導体アンテナの主面導体部は、前記基体の側面のみに形成されているようにしても良い。かかる構成によれば、導体アンテナを他の発信回路などから可能な限り離すことができるので、電気的なノイズを低減することが可能となり、アンテナ装置の効率が向上する。
また、上記マルチバンド対応アンテナ装置において、前記導体アンテナと接合された誘電材料又は磁性材料の少なくとも一方から成る基体を備え、前記基板には、前記基体と金属導電板とが離間して搭載され、前記基体の導体パターンと前記金属導電板とを接続する接続用導体パターンが設けられており、前記導体アンテナの前記主面導体部は、前記基体の導体パターン、前記金属導電板、及び前記接続用導体パターンによって構成されているようにしても良い。かかる構成によれば、導体アンテナの前記主面導体部を、基体に設けられたパターンと金属導電板とで構成することが可能となる。さらに、基体と金属導電板とが離間した状態で基板に搭載されるので、固定強度が向上することになり、機械的な信頼性を向上させることが可能となる。
尚、前記裏面導体部と前記追加導体とは、金属導電板で構成されているようにしても良い。かかる構成によれば、裏面導体部と追加導体を変形させることも可能となるので、湾曲した場所等に本発明のアンテナ装置を取り付け易くなる。
一方、前記裏面導体部と前記追加導体とは、導体パターンで構成されているようにしても良い。かかる構成によれば、裏面導体部と追加導体を基板の裏面に形成し易くなり、また、アンテナ装置そのものの厚さを薄くすることが可能となる。
更に、前記基板はメイン基板に接続されるサブ基板であるようにしても良い。かかる構成によれば、アンテナ装置の組付作業時での取り扱いが容易となる。
また、本発明では、以上の構成を有するマルチバンド対応アンテナ装置を無線通信機器に内蔵したことを特徴とする。これにより、無線通信機器の内蔵アンテナ回路の省スペース化が可能で、無線通信機器の筐体内におけるマルチバンド対応アンテナ装置の配置(レイアウト)の自由度が増し、当該無線通信機器を小型化できる。
本発明によれば、広帯域(複数のバンド)化が可能で、各バンド内において良好な利得と放射特性が得られる小型のアンテナ装置を実現することができる。従って、このアンテナ装置を携帯電話等の無線通信機器に用いた場合、内蔵アンテナ回路の省スペース化を図ることができ、該無線通信機器の筐体内におけるアンテナ装置の配置(レイアウト)の自由度も大きくなり、当該無線通信機器の小型化を達成し易くなる。また、各バンドに対応するアンテナの経路長をそれぞれ独立して変更することができるので、送受信周波数の調整を容易に行うことができ、アンテナ装置を使用する機器に合わせて迅速に調整することが可能となる。
本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。尚、以下に説明する実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。まず、本発明のアンテナ装置の基本的特徴について説明する。図1は、本発明のアンテナ装置の基本構成を説明するための図である。本発明のアンテナ装置は、図1に示すように、一端側の端部120aに給電部121aが設けられた導体アンテナと、その導体アンテナと接合された誘電材料又は磁性材料の少なくとも一方から成る基体110を備えており、この導体アンテナは、主に給電部121aのサブ基板140上の部分とサブ基板140を挟んで対向する裏面導体部160aa部分とが容量結合するようにループ状の第1のアンテナ部(α:一点鎖線で示す経路)を形成し、さらに、上記第1のアンテナ部αから延びる追加導体160baを有し、この追加導体160baと上記第1のアンテナ部αの一部とで略クランク形状をなすモノポール状の第2のアンテナ部(β:実線で示す経路)を形成してなることを特徴としている。
本発明のアンテナ装置は、基板140を有し、基体110は基板140の主面側に搭載されている。上記導体アンテナは、基板140の主面側に設けられた主面導体部120と、基板140の主面の裏面側に設けられた裏面導体部160aaと追加導体160baとで構成され、側面電極あるいはスルーホール電極のような接続用電極140aが裏面導体部160aaと追加導体160baとの境界Pに基板を介して接続している。
ここで更に詳細に説明する。本発明のアンテナ装置100は上記のような構成とすることで給電部121aと主面導体部120と接続用電極140aと裏面導体部160aaと延長導体160baは全て導通した一体ものの導体としてみなすことができる。一方、高周波的には給電部121aと主面導体部120と接続用電極140aまでは第1のアンテナ部αと第2のアンテナ部βが重畳して機能する部分である。また接続用電極140aは裏面導体160と接続する境界Pは裏面導体部160aaと追加導体160baが分岐する点である。更には、境界Pを境に導体部160aaの部分は第1のアンテナ部αの一部分であり、追加導体160baの部分は第2のアンテナ部βの一部分である。したがって、第1のアンテナ部αは給電部121aと主面導体部120と接続用電極140aと導体部160aaで主に構成され、第2のアンテナ部βは給電部121aと主面導体部120と接続用電極140aと追加導体160baで主に構成されることになる。ここで補足するが、給電部121aは裏面導体部160aaと基板を挟んで容量結合するように基板上に形成されているため実質的に上記導体アンテナの一部として機能している。
このように、本発明のアンテナ装置における導体アンテナはループ状の第1のアンテナ部αを形成し、図1に太字の一点鎖線で示すようなDCS/PCS/UMTSに対応する1700MHz〜2200MHz帯域の共振電流経路を形成する。
また、上記導体アンテナは第1のアンテナ部αから延びる追加導体160baを有し、この追加導体160baと上記第1のアンテナ部αの一部である主面導体部120と接続用電極140aとで略クランク形状をなすモノポール状の第2のアンテナ部βを形成し、図1に太字の実線で示すようなGSMに対応する900MHz帯域の共振電流経路を形成する。以上の構成により、アンテナ装置100は各バンドに対応するアンテナの経路長をそれぞれ独立して変更することができ、小型のアンテナでありながら各バンド内において良好な利得と放射特性が得られる複数(4つ)の送受信周波数帯域を有するクワッドバンド方式のアンテナ装置を実現している。
なお、この第1のアンテナ部αと第2のアンテナ部βの各構成要素については、図2以下を用いて後述する。
次に、上述した本発明の特徴を備えるアンテナ装置の具体的構成として、本発明の第1の実施形態について図2乃至図8を参照して説明する。図2は、本発明の第1の実施形態のアンテナ装置100の具体的構成を示す図であり、(a)は、そのアンテナ装置100が搭載される携帯電話機器の一部と共に当該アンテナ装置100を表側から見た斜視図であり、(b)は、同様にアンテナ装置100を裏側から見た斜視図である。図3は、図2に示したアンテナ装置100の詳細構成を示す図であり、(a)はそのアンテナ装置100の平面図、(b)はそのアンテナ装置100の正面図、(c)はそのアンテナ装置100の底面図、(d)はその基体を拡大して示す斜視図、(e)はそのアンテナ装置100の斜視図である。図2及び図3に示すように、本実施形態のアンテナ装置100は、一端側の端部120aに給電部121aが設けられた第1のアンテナ部α(120、140a、160aa)と、その第1のアンテナ部αと接合された基体110を備え、第1のアンテナ部αは、給電部121aの一部と一端側の端部120aとが、他端部160aaと容量結合するようにループ状を形成する。また裏面導体部160aaと追加導体160baとの境界から延びる追加導体160baを有し、この追加導体160baと第1のアンテナ部αの一部(120、140a)とで略クランク形状をなすモノポール状の第2のアンテナ部βを形成する。この点については図1を用いて説明したのと同様である。
また、このアンテナ装置100では、基板140は、アンテナ装置100が搭載される携帯電話機器のメイン基板に接続されるサブ基板であり、上記ループ状の第1のアンテナ部(α、図1参照)は、このサブ基板140の主面140A側に設けられた主面導体部120と、サブ基板140の主面の裏面140B側に設けられた裏面導体部160aaとを接続用電極140aにより導通させて構成されており、基体110はサブ基板140の主面140A側に搭載されている。更には裏面導体部160aaと追加導体160baが裏面導体160としてサブ基板140の主面の裏面140B側に設けられている。
図2(a)、(b)を用いて、上述した第1のアンテナ部αと第2のアンテナ部βの各構成要素について詳述する。導体アンテナは、上述したように、主面導体部120、接続用電極140a、裏面導体部160aaと追加導体160baにより略構成されている。また、導体アンテナの一端側の端部120aには給電部121aが設けられている。即ち、この一端側の端部120aの先端を構成する給電部121aは、メイン基板150のメイン基板突出部150aに設けられた導体線路130を介してメイン基板150に設けられた給電線141と接続され、給電線141の先に設けられた図示しない送受信回路部より、給電線141及び導体線路130を介して、この給電部121aに給電される。
導体アンテナには基体110が接合され、導体アンテナは、主に一端側の端部120aと裏面導体部160aaとがこの基体110とサブ基板140の厚みを介して容量結合しており、これにより、上述したループ状の第1のアンテナ部(α、図1参照)を形成している。
基体110は、例えば、アルミナ、シリカ、マグネシウム等を含む高周波において低損失な誘電体セラミックにより直方体形状となるように作製されている。また、磁性材料の場合はフェライト等で作製することができる。尚、基体110は、誘電材料又は磁性材料の少なくとも一方から構成することができるが、基体110として誘電材料を使用する場合は、誘電率と誘電損失がアンテナ特性に大きく影響する。
主面導体部120は、上述した導体アンテナ(ループ状の第1のアンテナ部α又は第2のアンテナ部βの一部を含む)を構成する部材の1つであり、金属導電板(板金)で形成されており、全体として略ループ状となっており、対向する一端側の導体部121の平面と他端側の導体部122の平面が略直角となるように折り返し部124で折り曲げられている。尚、主面導体部120は、上述したように、例えば、リン青銅、銅、42ニッケル等で成る板金で作製されているが、抵抗値を小さくしてアンテナとしての利得を大きくかつ損失を小さくするために、表面に金メッキもしくは銀メッキが施されている。また、主面導体部120の板厚は構造上の強度確保のため0.3mm以上の厚さとする必要がある。ここで、導体部121は、基体110のアンテナ固定用電極111に接合され、導体部122は、基体110のアンテナ固定用電極112に接合されている。これにより、主面導体部120は、その導体部121の給電側の一部が基体110の上面から側面に亘って形成され、また、その導体部122の他端側の一部は基体110の側面に形成されている。これにより、導体部121の端部120aは給電側となり、上述したように、給電部121a、導体線路130を介して給電線141へと接続され、他端側の導体部122の端部122aは、接続用電極140aへと接続される。また、導体部121、122間は離間しており、帯状の空間123が形成されている。そして、主面導体部120は、固定したときに、導体部121が、サブ基板140からみて基体110の上面と略同じ高さ位置に配設されるように形成されている。
折り返し部124は、第1折り返し部124aと、第2折り返し部124bとにより略構成される。第1折り返し部124aは、導体部121と同一の平面であり、導体部122方向へ向けて直角に延び、第2折り返し部は、導体部122と同一の平面であり、導体部121方向へ向けて直角に延びている。そして、両折り返し部124a、124bは、交差する位置で直角を形成するように折り曲げられている。このような構成とすることにより第1のアンテナ部αのループ状の内側の間隔を、ループを直角に折り曲げない場合に比べ広くすることができる。更には基体をループ状に折り曲げた導体部121と122により内包する形態となるので波長短縮効果によってアンテナ装置の小型化が容易となる。
この折り返し部124の形状により、本実施形態では、主面導体部120の導体部121を基体110の上面に設けられたアンテナ固定用電極111に接合した状態で、導体部122を基体110の側面に設けられたアンテナ固定用電極112に接合することが可能となっている。尚、基体110のアンテナ固定用電極111、112は、主面導体部120との接合面に電極をスクリーン印刷して形成し、主面導体部120と半田で接合するようにしても良いし、より強固に接合するためには接着剤を併用しても良い。また、主面導体部は、基体110に形成された導体パターンで構成しても良い。
導体アンテナの裏面導体部160aaは、サブ基板140の主面の裏面140Bに設けられており、略クランク形状をなすモノポール状の第2のアンテナ部(β、図1参照)を構成する追加導体160baと一体的に裏面140Bに形成されている。尚、ループ状の第1のアンテナ部(α、図1参照)を構成する裏面導体部160aaと略クランク形状をなすモノポール状の第2のアンテナ部(β、図1参照)を構成する追加導体160baとで構成される一枚物の金属導電板(板金)を、以後、裏面導体160と呼ぶ。この裏面導体160は、サブ基板140の裏面140Bに、主面導体部120と同様の金属導電板(板金)により形成されるが、金属導電箔(銅箔等)により形成しても良い。尚、上述した主面導体部120は、接続用電極140aを介して、裏面導体部160aaと、追加導体160baで構成される裏面導体160と接続されている。
以上により、アンテナ装置100は、上記導体アンテナから延びる追加導体160baを有し、この追加導体160baと上記第1のアンテナ部αの一部(主面導体部120と接続用電極140a)とで略クランク形状をなすモノポール状の第2のアンテナ部(β、図1参照)を形成するのは、図1を用いて説明したのと同様である。
即ち、この略クランク形状をなすモノポール状の第2のアンテナ部βは、主面導体部120、接続用電極140a、裏面導体160の追加導体160baで略構成されている。尚、サブ基板140及びそれに搭載されたアンテナ装置100は、メイン基板150の近傍に配設される。
このメイン基板150は、ガラスエポキシ樹脂等から形成され、後述する本発明の一実施形態である無線通信機器としての携帯電話に内蔵されるプリント回路基板(PCB[Printed Circuit Board])である。上述したように、このメイン基板150の給電線141の先には、図示しない送受信回路部が設けられ、この送受信回路部より、給電線141及び導体線路130を介して、給電部121aに給電される。
また、サブ基板140の主面140Aには、基体110、主面導体部120から離間した位置に、マイク20が設けられており、このマイク20の2本のマイク接続線21がメイン基板150の図示しない音声処理回路に接続されている。
図4は、図1に示したアンテナ装置100の機能構成を説明するための図であり、(a)はそのアンテナ装置100の機能ブロック図であり、(b)はそのアンテナ装置100の等価回路図である。上述したように、基体110は、導体アンテナの一端側を構成する導体部121の端部120a及び給電部121aと、他端側を構成する導体部122の端部122a、140a及び導体部160aaが容量結合するように配置されている。これにより、導体部121と導体部122とは、基体110を介して容量結合するので、即ちインダクタンスLanとLbn間は、キャパシタンスCdが介在することになる。また、図4に示すように、導体部121、122は、空間123を介して容量結合しているので、例えばインダクタンスLa1とLb1、La2とLb2、・・・、LanとLbn間は、キャパシタンスCa1、Ca2、・・・、Ca(n−1)が介在している。従って、この空間123は、少なくとも容量結合が考えられる程度の間隔である。尚、導体部121、122と接地間は、キャパシタンスCb1、Cb2、Cb3、・・・、Cbn、Cb(n+1)が介在している。
更に、サブ基板140は、図示しない取付金具を備えており、携帯電話機器の図示しない筐体、若しくはメイン基板150にネジ止めすることによって固定される。そして、上述したように、このサブ基板140には、基体110と主面導体部120が搭載され、サブ基板140が固定された際に、導体アンテナの端部121aが導体線路130と接続する態様となっている。
このアンテナ装置100は、組み立てる際、まず基体110をサブ基板140上に直接固定し、固定した基体110のアンテナ固定用電極111、112にそれぞれ主面導体部120の導体部121、122を接合して、主面導体部120を固定する。そして、主面導体部120が基体110に固定されると、導体部122の端部122aが、接続用電極140aと接触し、接続用電極140aのもう一端は裏面導体160と接触する態様となっているので、この接続用電極140aに端部122aと、裏面導体160を接合することができる。
これにより、主面導体部120と裏面導体160が接続される。尚、裏面導体160は、予めサブ基板140の裏面140Bに金属導電板(板金)又は金属導電箔(銅箔等)により形成しておく。尚、本発明の第1の実施形態におけるアンテナ装置100では、主面導体部120の導体部121、122は、基体110のアンテナ固定用電極111、112に略半分だけ接合される態様となっており、基体110に固定された場合、主面導体部120は、基体110側が固定端となり、折り返し部124側が自由端となる。このように、第1の実施形態のアンテナ装置100では、主面導体部120の折り返し部124が自由端となるので、折り返し部124をある程度折り曲げることが可能となっている。そのため、このアンテナ装置100では、主面導体部120が筐体等に接触しそうな場合でも、折り返し部124を折り曲げることによって、筐体等に取り付けることが可能
となる。
図5は、本実施形態のアンテナ装置100のアンテナ特性に関する試験結果を示す図であり、(a)はそのアンテナ装置の主面導体部120、裏面導体部160aaの各部寸法を変化させた場合における高い周波数帯域側の共振周波数の変化を測定したグラフであり、(b)はそのアンテナ装置100の主面導体部120、追加導体160baの各部寸法を変化させた場合における低い周波数帯域側の共振周波数の変化を測定したグラフである。アンテナ装置100では、図5に示すように、主面導体部120、裏面導体部160aa、追加導体160baの長さをそれぞれ変えることによって、第1のアンテナ部α、第2のアンテナ部βそれぞれの経路長を調整できるので、共振周波数を調整することが可能となっている。具体的には、第1のアンテナ部αは、図5(a)に示すように、主面導体部120の長さを長くしても、裏面導体部160aaの長さを長くしても共振周波数は低くなる。そして、第2のアンテナ部βは、図5(b)に示すように、主面導体部120の長さを長くしても、追加導体160baの長さを長くしても共振周波数は低くなる。つまり、アンテナ装置100は、主面導体部120の長さを変えることによって、DCS/PCS/UMTS帯域とGSM帯域の両方の共振周波数を調整することができ、裏面導体部160aaの長さだけを変えた場合には、DCS/PCS/UMTS帯域の共振周波数を調整することができ、追加導体160baの長さだけを変えた場合には、GSM帯域の共振周波数を調整することができる。従って、このアンテナ装置100では、DCS/PCS/UMTS帯域とGSM帯域の両方の共振周波数を調整する場合には、主面導体部120の長さを変えればよく、DCS/PCS/UMTS帯域、若しくはGSM帯域のどちらか一方の共振周波数だけを調整する場合には、DCS/PCS/UMTS帯域では裏面導体部160aaの長さを、GSM帯域では追加導体160baの長さを変えればよいことになる。換言すれば、アンテナ装置100は、DCS/PCS/UMTS帯域とGSM帯域の共振周波数の調整をそれぞれ独立して、他の帯域の共振周波数に影響を与えることなく行うことが可能となっている。尚、一端側の導体部121の幅は、他端側の導体部122の幅よりも狭くなるように形成されているが、これによりGSM帯域(900MHz)等の低い周波数帯域側を高利得とすることができる。一方、DCS帯(1700MHz帯)、PCS帯(1800MHz帯)、UMTS帯(2200MHz帯)等の高い周波数帯域側を高利得とする場合は、一端側の導体部121の幅は、他端側の導体部122の幅よりも広くなるように形成すれば良い。
次に、アンテナ装置100における共振周波数を調整する場合について図6を用いて説明する。図6は、アンテナ装置100の裏面導体160による共振周波数の調整を行った状態を示す図である。図6に示すように、アンテナ装置100では、裏面導体160の裏面導体部160aa、追加導体160baの一部を削除することによって、第1のアンテナ部α及び第2のアンテナ部βの共振周波数を調整する。第1のアンテナ部αの共振周波数を調整する場合には、裏面導体160の裏面導体部160aaの一部(例えば、図6において破線で囲った部分D1)を削除して共振電流経路の経路長を調整するだけでよい。
また、第2のアンテナ部βの共振周波数を変更する場合には、裏面導体160にある追加導体160baの一部(例えば、図6において破線で囲った部分D2)を削除して共振電流経路の経路長を調整するだけでよい。これにより、アンテナ装置100では、第1のアンテナ部α、第2のアンテナ部βの経路長をそれぞれ独立して調整することが可能となっている。また、裏面導体160が、サブ基板140の裏面140Bに設けられているので、裏面導体部160aa、追加導体160baの一部を削除する作業を行う場合に、基体110や主面導体部120が障害とならずに作業を行うことができるので、作業性が向上する。
図7は、上記アンテナ装置100の電圧定在波比(Voltage Standing Wave Ratio)と周波数(Frequency)との関係を示す図であり、(a)はGSM帯(900MHz帯)付近におけるVSWRと周波数の関係、(b)はDCS帯(1700MHz帯)/PCS帯(1800MHz帯)/UMTS帯(2200MHz帯)付近におけるVSWRと周波数の関係をそれぞれ示す。この電圧定在波比は、アンテナ装置100に送られる送信電力の反射の程度を表す値であり、値が小さい(1に近い)程、反射が少なく投入した電力が効率よくアンテナ装置100に伝わるためアンテナ特性が優れていることを表しており、5.00以下であるのが望ましい。同図から明らかなように、対象とする図7(a)に示すGSM帯(900MHz帯)付近[876〜960MHz]、図7(b)に示すDCS帯(1700MHz帯)/PCS帯(1800MHz帯)付近[1600MHz〜1900MHz]及びUMTS帯(2200MHz帯)付近[2050MHz〜2200MHz]において十分な特性が得られていることが分かる。
図8は、上記アンテナ装置100における放射効率(Radiation Efficiency)と周波数(Frequency)との関係を示す図であり、(a)はGSM帯(900MHz帯)付近における放射効率と周波数の関係、(b)はDCS帯(1700MHz帯)/PCS帯(1800MHz帯)/UMTS帯(2200MHz帯)付近における放射効率と周波数の関係をそれぞれ示す。この放射効率は、アンテナ装置100に投入した電力がどれぐらいの効率で空間に放射されるかを表しており、値が大きい(1[100%]に近い)程、放射効率が良く、アンテナ特性が優れていることを表しており、対象とする周波数帯域において0.80[80%]以上であるのが望ましい。同図から明かなように、対象とする図8(a)に示すGSM帯域(900MHz)で0.80[80%]以上の放射効率、図8(b)に示すDCS帯(1700MHz帯)/PCS帯(1800MHz帯)で0.95[95%]以上の放射効率、UMTS帯(2200MHz帯)で0.95[95%]以上の放射効率、という十分な放射特性が得られていることが分かる。
一方、アンテナ装置100では、上述した構成により、基体110及び主面導体部120とメイン基板150のグランドとの距離を確保することが可能となるので、基体110及び主面導体部120によって、上述するような広帯域、高利得なアンテナにすることが可能である。そして、主面導体部120を、DCS/PCS/UMTS帯域とGSM帯域とで共有化し、裏面導体160をDCS/PCS/UMTS帯域とGSM帯域でそれぞれ裏面導体部160aa、追加導体160baという形態に分けそれぞれ別個に使用するので、DCS/PCS/UMTS帯域、GSM帯域の経路長を独立して調整することができ、各周波数帯域においてVSWRが低くなる共振周波数の設定、共振周波数の調整を個別且つ容易に行うことが可能となる。そして、複数の周波数帯域を共有する場合に、高い周波数帯域においても帯域幅を広くすることも可能となる。
次に、本発明の第2の実施形態について図9〜図11を用いて説明する。図9は、本発明の第2の実施形態のアンテナ装置の具体的構成を示す図であり、(a)は、そのアンテナ装置が搭載される携帯電話機器の一部と共に当該アンテナ装置を表側から見た斜視図であり、(b)は、同様にアンテナ装置を裏側から見た斜視図である。図10は、図9に示したアンテナ装置の詳細構成を示す図であり、(a)はそのアンテナ装置の平面図、(b)はそのアンテナ装置の正面図、(c)はそのアンテナ装置の底面図、(d)はそのアンテナ装置の斜視図である。また、図11は、本発明の第2の実施形態におけるアンテナ装置200の共振周波数の調整方法について説明するための図である。なお、第1の実施形態と同様の箇所については、同様の参照番号を付し、説明を省略する。
即ち、本実施形態のアンテナ装置200は、上述したループ状の第1のアンテナ部(α、図1参照)を形成する導体アンテナの主面導体部が全て基体表面に形成された導体パターンで構成されている点が異なる以外は、上述した第1の実施形態のアンテナ装置と略同様の構成を有するので、以下この点を中心に説明する。図9(a)、(b)及び図10(a)、(b)、(c)、(d)に示すように、基体210は、誘電材料又は磁性材料の少なくとも一方により直方体状に形成されており、サブ基板240上に直接固定され、基体210には、ループ状の第1のアンテナ部(α、図1参照)を形成する導体アンテナの主面導体部220が設けられている。即ち、基体210は、断面形状が長方形で、第1の実施形態の基体110よりは大き目の直方体状に形成され、サブ基板240の給電側から半分以上の長さに亘って、その主面240A上に固定されている。
主面導体部220は、基体210に形成された導体パターンで構成されている。主面導体部220は、基体210の一側面の、給電側となる一端側近傍の下部から、基体210の上面に向かって垂直に延びる給電側導体部221bを含み、基体210の上面の中央部に設けられた基体210の一端側から他端側に向けて長手方向に長く延びる導体部221に接続され、構成されている。そして、主面導体部220の基体210の他端側には折り返し導体部224が設けられており、基体210の上面では、導体部221の他端側の端部から基体210の一側面に向けて直角に延びる折り返し導体部224の第1折り返し導体部224aが設けられ、基体210の一側面では、第1折り返し導体部224aから基体210の下方に向けて基体210の一側面の真中辺りまで垂直に延びる第2折り返し導体部224bが設けられている。さらに、この第2折り返し導体部224bから基体210の一端側に向けて長手方向の略中央部まで長く延びる導体部222が設けられており、この導体部222から基体210の下方に向けて垂直に延びる接続用導体部222bが設けられている。なお、導体部221と導体部222との間には隙間223が設けられている。このような構成とすることにより第1のアンテナ部αのループ状の内側の間隔を、ループを直角に折り曲げない場合に比べ広くすることができる。更には基体をループ状に折り曲げた導体部221と222により内包する形態となるので波長短縮効果によってアンテナ装置の小型化が容易となる。そして、対向する導体部221、222は、基体210を介して容量結合している。
一方、サブ基板240には、基体210上の導体パターンで構成された主面導体部220の一部である給電側導体部221bと接続される導体アンテナの給電部221aが設けられており、サブ基板240がメイン基板150又は図示しない携帯電話機器の筐体に固定された際に、給電側導体部221bが給電部221aを介して導体線路130と接続する態様となっている。このような構成のアンテナ装置200は、給電側導体部221bと導体アンテナの給電部221a、接続側導体部222bと接続用電極240aとがそれぞれ接続されるように、基体210をサブ基板240に搭載することによりアンテナ装置200を組み立てる事ができるため、組み立て作業の工程を簡略化することが可能となる。また、上述した第1の実施形態のアンテナ装置では、主面導体部120を基体110から延長して延びる板金により構成したが、本実施形態のアンテナ装置では、主面導体部220が基体210に形成された導体パターンで構成されているので、部品点数を減らすことができ、機械的な信頼性を向上させることも可能となる。
また、第2の実施形態のアンテナ装置200では、共振周波数の調整は、第1の実施形態におけるアンテナ装置100と同様に裏面導体160の一部を削除することによって行うが、それ以外の方法でも行うことが可能となっている。即ち、本発明の第2の実施形態におけるアンテナ装置200では、主面導体部220が基体210に形成された導体パターンで構成されているので、この導体パターンで構成された主面導体部220の一部を削除することによって共振周波数を調整することが可能となっている。例えば、図11に示すように、主面導体部220の一部として導体部222の破線部分より下方側を削除すると主面導体部220の隙間223の幅が変更されるので、導体部221、導体部222間の容量結合の値が変化する。これにより、アンテナ装置200は共振周波数の調整を行うことが可能となっている。
次に、本発明の第3の実施形態について図12を用いて説明する。図12は、本発明の第3の実施形態のアンテナ装置300の斜視図である。なお、第1及び第2の実施形態と同様の箇所については、同様の参照番号を付し、説明を省略する。即ち、本実施形態のアンテナ装置300は、上述したループ状の第1のアンテナ部(α、図1参照)を形成する導体アンテナの主面導体部が、上述した第2の実施形態と同様に、基体に形成された導体パターンで構成されているが、第2の実施形態では導体パターンが基体210の上面から側面に亘って形成されていたのに対し、本実施形態のアンテナ装置300では導体パターンが基体310の側面のみに形成されている点が異なる以外は、上述した第1及び第2の実施形態のアンテナ装置と略同様の構成を有するので、以下この点を中心に説明する。
図12に示すように、基体310は、誘電材料又は磁性材料の少なくとも一方により直方体状に形成されており、サブ基板340上に直接固定され、基体310には、ループ状の第1のアンテナ部(α、図1参照)を形成する導体アンテナの主面導体部320が設けられている。即ち、基体310は、断面形状が正方形で、第1の実施形態の基体110よりは大き目の直方体状に形成され、サブ基板340の給電側から半分以上の長さに亘って、その主面340A上に固定されている。
主面導体部320は、基体310の一側面の、給電側となる一端側近傍の下部から、基体310の上方に向かって垂直に延びる給電側導体部321bを含み、基体310の一側面の上部に設けられた基体310の一端側から他端側に向けて長手方向に長く延びる導体部321に接続されている。そして、基体310の他端側には、導体部321の他端側の端部から基体310の下方に向けて、基体310の一側面の真中辺りまで垂直に延びる折り返し導体部324が設けられている。さらに、この折り返し導体部324から基体310の一端側に向けて長手方向の略中央部まで長く延びる導体部322が設けられており、この導体部322から基体310の下方に向けて垂直に延びる接続側導体部322bが設けられている。なお、導体部321と導体部322との間には隙間323が設けられている。
このような構成のアンテナ装置300では、基体310を、給電側導体部325aと導体アンテナの給電部321a、接続用導体部322bと接続用電極340aとがそれぞれ接続されるようにサブ基板340に搭載することによりアンテナ装置300を組み立てる事ができるため、組み立て作業の工程を簡略化することが可能となる。また、導体パターンで構成された主面導体部320が基体310の一側面側にのみ形成されているので、基体310の厚さを薄くすることが可能となり、マイク20や、メイン基板150から基体310や、主面導体部320を可能な限り遠ざけてSN比を低減することも可能となる。
また、上述した第1の実施形態のアンテナ装置では、主面導体部120を基体110から延長して延びる板金により構成したが、本実施形態のアンテナ装置では、主面導体部320が基体310に形成された導体パターンで構成されているので、部品点数を減らすことができ、機械的な信頼性を向上させることも可能となる。また、第3の実施形態のアンテナ装置300でも、第2の実施形態と同様に、裏面導体160だけでなく、図示はしないが、主面導体部320の一部を削除することによって共振周波数の調整を行うことが可能となっている。
次に、本発明の第4の実施形態について図13を用いて説明する。図13は、本発明の第4の実施形態のアンテナ装置の具体的構成を示す図であり、(a)はそのアンテナ装置の斜視図、(b)はその基体を拡大して示す斜視図である。なお、第1乃至第3の実施形態と同様の箇所については、同様の参照番号を付し、説明を省略する。即ち、本実施形態のアンテナ装置400は、上述したループ状の第1のアンテナ部(α、図1参照)を形成する導体アンテナの主面導体部が、上述した第1の実施形態と同様に、基体にその一部が接合された金属導電板(板金)で構成されているが、第1の実施形態では、その板金から成る主面導体部は基体110の上面から側面に亘ってその一部が接合されていたのに対し、本実施形態のアンテナ装置400では、板金から成る主面導体部は基体410の側面のみにその一部が接合されている点が異なる以外は、上述した第1の実施形態のアンテナ装置と略同様の構成を有するので、以下この点を中心に説明する。
図13(a)、(b)に示すように、基体410は、誘電材料又は磁性材料の少なくとも一方により直方体状に形成されており、サブ基板440上に直接固定され、基体410には、ループ状の第1のアンテナ部(α、図1参照)を形成する導体アンテナの主面導体部420が設けられている。即ち、基体410は、第1の実施形態の基体110よりはやや大き目の直方体状に形成され、サブ基板440の給電側から1/4程度の長さに亘って、その主面440A上に固定されている。
基体410は、誘電材料又は磁性材料の少なくとも一方により直方体状に形成されており、サブ基板440上に直接固定され、基体410には、図13(b)に示すように、基体410の一側面にアンテナ固定用電極411、412が設けられている。このアンテナ固定用電極411は、基体410の一側面の給電側の一端部側に垂直に延びる導体と、上部の一端側から他端側にかけて水平に延びる導体とで構成された略L字状の電極であり、アンテナ固定用電極412は、基体410の一側面の他端側から基体410の長手方向の中央部まで水平に延びる導体と、基体410の長手方向の中央下部から垂直に延びる導体とで構成された略L字状の電極である。
そして、後述する主面導体部420の対向する導体部421、422の各端部寄りの部分と、対向する導体部421、422の端部420a、422a間に亘って接合されている。よって、対向する導体部421、422は、基体410を介して容量結合している。
また、基体410のアンテナ固定用電極411、412は、主面導体部420との接合面に電極をスクリーン印刷して形成し、主面導体部420と半田で接合するようにしても良いし、より強固に接合するためには接着剤を併用しても良い。
主面導体部420は、板金により形成され、略ループ状となっている。そして、対向する一端側の導体部421の平面と他端側の導体部422の平面が同一平面となるように折り返し部424で折り返しているそして、導体部421は、基体410のアンテナ固定用電極411に接合され、導体部422は、基体410のアンテナ固定用電極412に接合されており、導体部421の端部420aは給電側となり、図2に示した導体線路130を介して給電線へと接続され、他端側の導体部422の端部422aは、接続用電極440aへと接続される。また、導体部421、422間は離間しており、帯状の空間423が形成されている。また、折り返し部424は、導体部421、422と同一の平面であり、導体部421と導体422とを接続している。このアンテナ装置400は、サブ基板440が図示しない取り付け金具を介して携帯電話機器の筐体(図示せず)か、メイン基板150(図1参照)にネジ止めされることによって固定される。そして、このサブ基板440には、基体410と主面導体部420が搭載され、サブ基板440が固定された際に、主面導体部420の端部420aに設けられた給電部421aが図2に示した導体線路130と接続する態様となっている。
このアンテナ装置400は、組み立てる際、まず基体410をサブ基板440上に直接固定し、固定した基体410のアンテナ固定用電極411、412にそれぞれ主面導体部420の導体部421、422を接合して、主面導体部420を固定する。そして、主面導体部420が基体410に固定されると、導体部422の端部422aが、接続用電極140aと接触する態様となっているので、この接続用電極140aに端部422aを接合する。これにより、主面導体部420と裏面導体160は接続される。尚、本発明の第4の実施形態におけるアンテナ装置400では、主面導体部420の導体部421、422は、基体410のアンテナ固定用電極411、412に略半分だけ接合される態様となっており、基体410に固定された場合、主面導体部420は、基体410側が固定端となり、折り返し部424側が自由端となる。
このような構成のアンテナ装置400は、主面導体部420が基体410の一側面側にのみ形成されているので、基体410の厚さを薄くすることが可能となり、マイク20や、メイン基板150から基体410、主面導体部420を可能な限り遠ざけてSN比を低減することも可能となる。また、主面導体部420の折り返し部424が自由端となるので、折り返し部424をある程度折り曲げることが可能となっている。そのため、このアンテナ装置400では、主面導体部420が筐体等に接触しそうな場合でも、折り返し部424を折り曲げることによって、筐体等に取り付けることが可能となる。
次に、本発明の第5の実施形態について図14を用いて説明する。図14は、本発明の第5の実施形態のアンテナ装置の詳細構成を示す図であり、(a)はそのアンテナ装置の平面図、(b)はそのアンテナ装置の正面図、(c)はそのアンテナ装置の斜視図である。なお、第1乃至第4の実施形態と同様の箇所については、同様の参照番号を付し、説明を省略する。即ち、本実施形態のアンテナ装置500では、サブ基板540には、基体510と金属導電板(板金)とが離間して搭載され、基体510の導体パターンと金属導電板とを接続する接続用導体パターンが設けられており、上述したループ状の第1のアンテナ部(α、図1参照)を形成する導体アンテナの主面導体部は、基体510の導体パターン、金属導電板、及び接続用導体パターンによって構成されていることを特徴としている。以下この点を中心に説明する。
図14(a)、(b)、(c)に示すように、このアンテナ装置500の基体510は、誘電材料又は磁性材料の少なくとも一方により直方体状に形成されており、サブ基板540上に直接固定されて搭載されている。即ち、基体510は、第1の実施形態の基体110と同様の直方体状に形成され、サブ基板540の給電側から1/4程度の長さに亘って、その主面540A上に固定されている。また、サブ基板540の主面540A上には、基体510から離間して金属導電板(板金)520Aが搭載されている。更に、サブ基板540の主面540A上には基体510の導体パターン520Bと金属導電板520Aとを接続する接続用導体パターン520Cが設けられている。そして、上述したループ状の第1のアンテナ部(α、図1参照)を形成する導体アンテナの主面導体部520は、基体510の導体パターン520B、金属導電板520A、及び接続用導体パターン520Cによって構成されている。
まず、主面導体部520を構成する基体510に形成された導体パターン520Bは、導体部511、導体部522を含み、基体510の一側面から、基体510上面、基体510の他の側面にかけて導体部511が設けられ、基体510の一側面に導体部511と接触しない態様で導体部522が設けられている。更に、この導体部511は、基体510の一側面の給電側となる一端側近傍の下部から、基体510の上面に向かって垂直に延びる給電側導体部分を含み、基体510の上面の中央部に設けられた基体510の一端側から他端側に向けて長手方向に長く延びる導体部511に略直角に接続されている。そして、導体部511は基体510の他端側にあたる他側面の下部まで延びている。また、導体部522は、基体510の一側面に基体510の一側面の他端側から略中央部にかけて略門型状に設けられており、基体510の略中央部にある導体部522の接続用電極540bに接続する側が、端部522aとなっている。
次に、主面導体部520を構成する金属導電板(板金)520Aは、導体部521、導体部522を含み、導体部521の平面と導体部522の平面が略直角となるように折り返し部524で折り曲げられている。そして、導体部521と、522間は離間しており、帯状の空間523が形成されている。主面導体部520は、固定したときに導体部522が、サブ基板540からみて基体510より離れた距離でサブ基板540と平行若しくは略平行に配設することが可能となるように、導体部522の根元を端部522aとして折り曲げている。
折り返し部524は、第1折り返し部524aと、第2折り返し部524bとにより略構成される。第1折り返し部524aは、導体部521と同一の平面であり、導体部522方向へ向けて直角に延び、第2折り返し部524bは、導体部522と同一の平面であり、導体部521方向へ向けて直角に延びており、両折り返し部524a、524bは、延長させていって出会う位置で直角を形成するように接合されている。この折り返し部524の形状により、第5の実施形態では、主面導体部520の端部520aと端部522aとを、折り返し部524からサブ基板540の長手方向にほぼ等しく離れた位置に、お互いが接触しない態様で固定することが可能となっている。
更に、主面導体部520を構成する接続用導体パターン520Cは、給電側線路543、接合側線路544を含んでおり、これら給電側線路543、接合側線路544は、基体510の導体パターン520Bと金属導電板(板金)520Aとを接続するように、サブ基板540の主面540A上に設けられている。即ち、導体部511と導体部521とが給電側線路543を介して電気的に接続され、導体部522と導体部512とが接合側線路544を介して電気的に接続される。このアンテナ装置500は、サブ基板540が図示しない取り付け金具を介して携帯電話機器の筐体(図示せず)か若しくはメイン基板150(図1参照)にネジ止めされることによって固定される。このような構成とすることにより第1のアンテナ部αのループ状の内側の間隔を、ループを直角に折り曲げない場合に比べ広くすることができる。更には基体をループ状に折り曲げた導体部511と512により内包する形態となるので波長短縮効果によってアンテナ装置の小型化が容易となる。
このような構成のアンテナ装置500は、基体510と主面導体部520の金属導電板(板金)520Aをお互いに離間した状態でサブ基板540上に固定しているので、どちらか一方に発生した外力によって、他方の基体510、若しくは金属導電板(板金)520Aが外れてしまう不具合を防止することができる。これにより、第5の実施形態のアンテナ装置500では、基体510と金属導電板(板金)520Aを安定的且つ強固に固定して外れ難くし、機械構造的な信頼性を向上させている。
さらに、このアンテナ装置500では、組み立てる際に、基体510、金属導電板(板金)520Aを個別に搭載することができる。つまり、このアンテナ装置500では、基体510と金属導電板(板金)520Aを搭載する際に、どちらを先に搭載しても良いことになり、搭載し易いように順番を自由に入れ替えることができる。そのため、このアンテナ装置500では、基体510、金属導電板(板金)520Aをサブ基板540に簡易に搭載させることが可能となり、組み立て効率を向上させることも可能となる。特に、このアンテナ装置500の構成は、サブ基板540が小さくなり、基体510、金属導電板(板金)520Aを搭載することが困難になればなるほど有利となる。
また、この第5の実施形態では、裏面導体160の一部を削除する調整を行うのみでなく、加工の難しい金属導電板(板金)520Aを削除等せずに基体510に設けられた導体パターン520B(導体部511、512)の一部を削除等するのみで主面導体部520の一部を削除することになるので、容易に共振周波数の調整を行うことが可能となっている。
以上に説明したように、本発明のアンテナ装置によれば、GSM帯、DCS/PCS帯、UMTS帯を含む広帯域(クワッドバンド)化が可能で、各バンド内において良好な利得と放射特性が得られる内蔵アンテナ回路を省スペースで実現することができる。そして、構造的特長として、例えば板金からなるループ状の第1のアンテナ部αを構成する部材の1つである主面導体部に、誘電体セラミックスもしくは磁性体セラミックスの基体を付加することにより全体を小型化でき、設計の自由度を得ることができる。
また、誘電体セラミックスもしくは磁性体セラミックスの基体は、放射電極と接地導体間ではなく、折り返し部を持つ主面導体部における電極間の共振電流密度が高まる位置(板金の先端と給電部近くの間に)付加されているので、小型化できる。また、板金の主面導体部は、接地導体に対して垂直かあるいは垂直な部分が多くなるような構成となっているので、接地導体間との静電容量が減って、放射効率アップ、広帯域化を図ることができる。また、機能的特長として、誘電体で構成されるアンテナより広帯域化が可能となり、更に利得を向上させることができる。また、誘電体セラミックスもしくは磁性体セラミックスの基体を付加することにより波長短縮の効果を得ることができ、小型化することができる。特に誘電体セラミックスを使用して誘電率を大きくすることで他バンドからの影響
を小さくし指向性の乱れやVSWRの悪化を防ぐことができる。
更に、誘電体セラミックスの基体を小型化することで、板金の主面導体部と接地間の実効的な静電容量を減らし放射効率アップ及び広帯域化ができる。また、板金の主面導体部と発信回路などのノイズ源との実効的な距離を離すことにもなるためS/N比を向上させることができる。また、厚みや幅のある板金の主面導体部を設けることで電波の放射効率を向上させることができるのでアンテナを小型にできる。また、折り返し板金の主面導体部の長さを変更したり、誘電体セラミックスの基体の誘電率や配置する位置を調整することにより複数の共振周波数の制御が可能となる。もちろん、本発明のループ状の第1のアンテナ部αは板金でなく線状や箔状のものでも同様の効果を得ることができるが、板金であると、比較的形状の自由度があり、低コストで構成することができ、好都合である。
更に、本発明のアンテナ装置では、基板上に搭載した基体と主面導体部とを、DCS/PCS/UMTS帯域とGSM帯域とで共有化し、裏面導体部をDCS/PCS/UMTS帯域とGSM帯域でそれぞれ裏面導体部、追加導体という形態に分けそれぞれ個別に使用するので、DCS/PCS/UMTS帯域、GSM帯域の経路長を独立して変更することができ、これによって、DCS/PCS/UMTS帯域とGSM帯域の共振周波数の調整をそれぞれ個別に、他の帯域の共振周波数に影響を与えることなく行うことが可能となる。そのため、各周波数帯域においてVSWRが低くなる共振周波数の設定、共振周波数の調整を個別且つ容易に行うことが可能となる。そして、複数の周波数帯域を共有する場合に、高い周波数帯域においても容易に帯域幅を広くすることも可能となる。尚、上述した実施形態では、基体と主面導体部はサブ基板の主面に搭載され、裏面導体がサブ基板の裏面に設けられていたが、これらをメイン基板に設けても良い。
また、基体と主面導体部とを接合した場合、裏面導体と、基体及び主面導体部との距離を一定の距離に保持できるように、基板の代わりに、これらの間にスペーサ部材を設けても良い。また、主面導体部と裏面導体とをひとつの板金で形成し、主面導体部と裏面導体との間に一定の距離が開く態様である場合には、間に何も設けなくても良い。この態様によれば、本発明のアンテナ装置は基板に搭載できないようなアンテナ装置にも適用することが可能となる。
また、主面導体部等の形状は、上述した実施形態のものに限定されるものではない。本発明の主面導体部は、ループ形状の第1のアンテナ部αとモノポール状の第2のアンテナ部βを構成可能であれば、どのような形状でも構わない。
本発明は、携帯電話に限らず、GPSや無線LANなど多様な無線通信機器のアンテナとしても広く適用可能である。
本発明のアンテナ装置の基本構成を説明するための図である。 本発明の第1の実施形態のアンテナ装置の具体的構成を示す図であり、(a)は、そのアンテナ装置が搭載される携帯電話機器の一部と共に当該アンテナ装置を表側から見た斜視図であり、(b)は、同様にアンテナ装置を裏側から見た斜視図である。 図2に示したアンテナ装置の詳細構成を示す図であり、(a)はそのアンテナ装置の平面図、(b)はそのアンテナ装置の正面図、(c)はそのアンテナ装置の底面図、(d)はその基体を拡大して示す斜視図、(e)はそのアンテナ装置の斜視図である。 図2に示したアンテナ装置の機能構成を説明するための図であり、(a)はそのアンテナ装置の機能ブロック図であり、(b)はそのアンテナ装置の等価回路図である。 本発明の第1の実施形態のアンテナ装置のアンテナ特性に関する試験結果を示す図であり、(a)はそのアンテナ装置の主面導体部、裏面導体部の各部寸法を変化させた場合における高い周波数帯域側の共振周波数の変化を測定したグラフであり、(b)はそのアンテナ装置の主面導体部、追加導体の各部寸法を変化させた場合における低い周波数帯域側の共振周波数の変化を測定したグラフである。 本発明の第1の実施形態のアンテナ装置の裏面導体による共振周波数の調整を行った状態を示す図である。 本発明の第1の実施形態のアンテナ装置の電圧定在波比と周波数との関係を示す図であり、(a)はGSM帯(900MHz帯)付近におけるVSWRと周波数の関係、(b)はDCS帯(1700MHz帯)/PCS帯(1800MHz帯)/UMTS帯(2200MHz帯)付近におけるVSWRと周波数の関係をそれぞれ示す。 本発明の第1の実施形態のアンテナ装置における放射効率と周波数との関係を示す図であり、(a)はGSM帯(900MHz帯)付近における放射効率と周波数の関係、(b)はDCS帯(1700MHz帯)/PCS帯(1800MHz帯)/UMTS帯(2200MHz帯)付近における放射効率と周波数の関係をそれぞれ示す。 本発明の第2の実施形態のアンテナ装置の具体的構成を示す図であり、(a)は、そのアンテナ装置が搭載される携帯電話機器の一部と共に当該アンテナ装置を表側から見た斜視図であり、(b)は、同様にアンテナ装置を裏側から見た斜視図である。 図9に示したアンテナ装置の詳細構成を示す図であり、(a)はそのアンテナ装置の平面図、(b)はそのアンテナ装置の正面図、(c)はそのアンテナ装置の底面図、(d)はそのアンテナ装置の斜視図である。 本発明の第2の実施形態におけるアンテナ装置200の共振周波数の調整方法について説明するための図である。 本発明の第3の実施形態のアンテナ装置300の斜視図である。 本発明の第4の実施形態のアンテナ装置の具体的構成を示す図であり、(a)はそのアンテナ装置の斜視図、(b)はその基体を拡大して示す斜視図である。 本発明の第5の実施形態のアンテナ装置の詳細構成を示す図であり、(a)はそのアンテナ装置の平面図、(b)はそのアンテナ装置の正面図、(c)はそのアンテナ装置の斜視図である。
符号の説明
100、200、300、400、500 アンテナ装置、
110、210、310、410、510 基体、
111、112、411、412 アンテナ固定用電極、
120、220、320、420、520 主面導体部、
120a、122a、220a、222a、320a、322a、420a、422a、
520a、522a、端部、
121、122、221、222、321、322、421、422、511、512、
521、522 導体部、
121a、221a、321a、421a、521a 給電部、
123、223、323、423、523 空間、
124、224、324、424、524 折り返し部、
124a、224a、524a 第1折り返し部、
124b、224b、524b 第2折り返し部、
130 導体線路、
140、240、340、440、540 サブ基板、
140A、240A、340A、440A、540A 主面、
140B 裏面、
140a、240a、340a、540a 接続用電極、
141 給電線、
150 メイン基板、
150a 基板突出部、
160 裏面導体、
160a、160b 端部、
160aa 裏面導体部、
160ba 追加導体、
224、324、424、524 折り返し導体部、
224a 第1折り返し導体、
224b 第2折り返し導体、
520A 金属導電板、
520B 導体パターン、
530C 接続用導体パターン、
543 給電側線路、
544 接合側線路、
α 第1のアンテナ部
β 第2のアンテナ部
P 境界

Claims (11)

  1. 一端側の端部に給電部が設けられた導体アンテナと、
    前記導体アンテナを配置する基板とを有し、
    前記導体アンテナは、前記基板の主面側に設けられた主面導体部と、前記基板の主面の裏面側に設けられた裏面導体とからなり、
    前記主面導体部は、前記給電部側から前記基板に沿って延び、折り返して前記給電部側へ戻るループ状に構成され、
    前記裏面導体は、前記給電部と容量結合する裏面導体部と前記主面導体部の折り返し側に向かって延びる追加導体とからなり、
    前記主面導体部と前記裏面導体と前記裏面導体部と前記追加導体との境界で基板を介して導通し、前記主面導体部と前記裏面導体部とによる片端開放の第1のアンテナ部を形成し、さらに前記主面導体部と前記追加導体とで片端開放の第2のアンテナ部を形成したことを特徴とするマルチバンド対応アンテナ装置。
  2. 請求項1に記載のマルチバンド対応アンテナ装置において、前記導体アンテナの前記主面導体部は金属導電板で形成され、前記追加導体は折り返し後の前記主面導体部と、前記基板を介して対向していることを特徴とするマルチバンド対応アンテナ装置。
  3. 請求項1に記載のマルチバンド対応アンテナ装置において、
    前記導体アンテナと接合された誘電材料又は磁性材料の少なくとも一方から成る基体を備え、
    前記導体アンテナの前記主面導体部は前記基体に形成された導体パターンで構成されていることを特徴とするマルチバンド対応アンテナ装置。
  4. 請求項3に記載のマルチバンド対応アンテナ装置において、前記導体アンテナの前記主面導体部は、前記基体の上面から側面に亘って形成されていることを特徴とするマルチバンド対応アンテナ装置。
  5. 請求項3に記載のマルチバンド対応アンテナ装置において、前記導体アンテナの前記主面導体部は、前記基体の側面のみに形成されていることを特徴とするマルチバンド対応アンテナ装置。
  6. 請求項2、又は3に記載のマルチバンド対応アンテナ装置において、前記導体アンテナの前記主面導体部の面は、グラウンド面に対し垂直となるように形成されていることを特徴とするマルチバンド対応アンテナ装置。
  7. 請求項1に記載のマルチバンド対応アンテナ装置において、
    前記導体アンテナと接合された誘電材料又は磁性材料の少なくとも一方から成る基体を備え、
    前記基板には、前記基体と金属導電板とが離間して搭載され、前記基体の導体パターンと前記金属導電板とを接続する接続用導体パターンが設けられており、前記導体アンテナの前記主面導体部は、前記基体の導体パターン、前記金属導電板、及び前記接続用導体パターンによって構成されていることを特徴とするマルチバンド対応アンテナ装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のマルチバンド対応アンテナ装置において、前記裏面導体部と前記追加導体とは、金属導電板で構成されていることを特徴とするマルチバンド対応アンテナ装置。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載のマルチバンド対応アンテナ装置において、前記裏面導体部と前記追加導体とは、導体パターンで構成されていることを特徴とするマルチバンド対応アンテナ装置。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載のマルチバンド対応アンテナ装置において、前記基板はメイン基板に接続されるサブ基板であることを特徴とするマルチバンド対応アンテナ装置。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載のマルチバンド対応アンテナ装置を内蔵したことを特徴とする無線通信機器。
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