JP4529966B2 - 配線コードの固定構造及びこれを用いた洋風便器装置並びにこれに使用する絶縁樹脂シート - Google Patents
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Description
このような暖房機能を備えたものでは、便座本体に内設されるヒーターやサーミスタなどの電気機器に関連して、便座本体から導出され、便座本体を枢支する便座設置部内の制御部に接続される配線コードが、便座本体と便座設置部との間に介在している。
便座本体は、立姿にて使用する場合や清掃等の際に開閉されるものであるが、前記した配線コードも、便座本体の開閉動作に従って、姿勢変形、揺動可能な構成とされている。
便器本体外部に露出する配線コードを短くするには、便座本体の開閉動作に従って姿勢変形、揺動する配線コードを、便座設置部の側部に固着させずに、便座設置部内で姿勢変形、揺動可能、すなわち、便座本体の開閉動作に従って便座設置部から配線コードが導出入可能となるように便座設置部内に固定保持することが考えられるが、前記したように便座設置部内には、各種装置や制御部などの機器が収納されており、便座設置部内に姿勢変形、揺動可能に配線コードを固定保持すると、便座本体の開閉動作に従って姿勢変形、揺動する配線コードが便座設置部内の機器に干渉する恐れがあった。
図1乃至図5は、本実施形態に係る配線コードの固定構造及びこれを用いた洋風便器装置並びにこれに使用する絶縁樹脂シートを示し、図1は、本実施形態の絶縁樹脂シート及び便座本体の実施形態の一例を示す概略裏面図、図2(a)乃至(f)は、絶縁樹脂シートを用いた配線コードの取付要領とその固定構造を説明する図、図3は、配線コードの固定構造を用いて配線コードを便座設置部内に固定した状態を示す概略裏面図、図4は、洋風便器装置の要部分解斜視図、図5は、洋風便器装置の概略斜視図である。
装置ユニット32は、人体の局部を洗浄するおしり洗浄ノズルやビデ洗浄ノズルを備えた局部洗浄装置32a、人体の局部を乾燥する乾燥装置32b、ボウル部36内の空気を脱臭する脱臭装置32c、リム部37への水洗用水を給水する給水ユニット32d、各種装置の作動状態を表示するLED32f、人体の在、不在を検知する人体検知センサ32g、着座を検知する着座センサ32h、トイレ室内に配設された各種装置の操作スイッチを備えるリモコン(不図示)との各種信号の送受信を無線により可能にする赤外線センサ32i、後述する配線コード20が接続され、便座本体34に内設された便座の暖房機能を構成するヒーター(不図示)や便座の温度を検知するサーミスタ(不図示)及び前記各種装置などを制御する制御部32eなどから構成されている。
また、便座本体34及び便蓋35は、それぞれ上ケース31、すなわち便蓋・便座設置部30から清掃等の際に着脱可能に構成され、便座軸受け部34b、便蓋軸受け部35bには、上ケース枢軸31b、31dとの枢着を規制・解除するロック機構(不図示)が備えられている。
着座センサ32hが、着座を検知すると脱臭装置32eを作動し、ボウル部36内に臨む吸気口からボウル部36内の空気を吸い込み脱臭する。
使用者がリモコンの局部洗浄装置作動ボタンを押下げると、局部洗浄装置32aを作動し、リム部37後方側壁に開口しボウル部36内に臨むノズル出入口37aから作動ボタンに応じたノズルを突き出し、洗浄水を噴出させる。
また、使用者がリモコンの乾燥装置作動ボタンを押下げると、乾燥装置32bを作動し、リム部37後方側壁に開口しボウル部36内に臨む温風吐出口37bからボウル部36内へ加熱手段(不図示)で加熱された温風を吐出し、人体の局部を乾燥する構成としている。
人体検知センサ32gが人体の不在を検知すると、脱臭装置32cの作動を停止し、給水ユニット32d、トラップ部を作動し、リム部37への給水を行い、ボウル部36に排泄された汚物の排出を行う。
尚、暖房機器、局部洗浄装置32a、乾燥装置32b、脱臭装置32cなどの各種装置や各種センサの具体的構成は省略するが、公知のものが適用可能である。
配線コード20は、便座本体34の便蓋・便座設置部30に枢着される回動支点、すなわち、中空に形成された便座枢軸34aから導出されており、便座本体34に内設されているヒーター、例えば電熱線、ランプヒーターなどと接続されるヒーター用配線21、21と、便座本体34に内設され、便座の温度を検知するサーミスタに接続されるサーミスタ用配線22、22と、便座本体34内の電気機器をアースするアース線23とで構成されている。
これら配線コード21、22、23は、結束筒25と、結束筒25の便座本体34側に連結され、可撓性部材で構成されたコルゲートチューブ26とに内装されており、結束筒25とコルゲートチューブ26との間からは、便座本体34内に一端が固着され、清掃等の際の便座本体34の着脱の際に、各配線コード21、22、23等の制御部32eからの抜脱を防止する抜脱防止ワイヤ24が導出されている。
抜脱防止ワイヤ24の長さは、後述する仮留め突起11cに他端が固着された状態で、便座本体34を上ケース31から脱離させた際に、配線コード20が上ケース軸受け部31aからコルゲートチューブ26の長さ以上に露出しないような長さとされている。
尚、配線コード20の構成は、前記で例示したものに限らず、便座本体34に内設される暖房機器や電気機器に応じて構成される。また、配線コード20の導出を便座本体34の回動支点とせず、便座本体34の裏面や側部などから導出させる構成としてもよい。
尚、絶縁樹脂シート10は、可撓性のものに限らず、折り返して配線コード20を挟持可能なものであればどのようなものでもよく、また、その形状も略矩形状に限らず、その切り込み部14の形状も前記したものに限られず、さらに、切り込み部14を形設しない構成としてもよい。
また、前記では説明を容易とするために、絶縁樹脂シート10の上辺、左寄り、左辺は、図1における紙面上の方向を指して説明している。
まず、図2(a)に示すように、絶縁樹脂シート10でLED基板32fa及び人体検知センサ基板32gaの表面を覆うようにして、絶縁樹脂シート10の仮留め突起第1挿通孔11aを、上ケース31から突設され、ネジ切された仮留め突起11cに挿通させる。次いで、上ケース31に穿設されたネジ穴12c(図1参照)と、ネジ挿通孔12aとを重合させてネジ12bを螺入し、上ケース31に絶縁樹脂シート10を仮固着させる。
次に、図2(b)、(c)に示すように、上ケース31側壁に開口した上ケース軸受け部31aから配線コード20を導入し、切り込み部14に配線コード20を挟入させる。
この状態で、配線コード導出口14gから配線コード20が導出した状態となり、配線コード20が上ケース31内に固定される。
尚、前記したように、絶縁樹脂シート10には、凹み部15を形設しているので、折り返しを容易にできる、すなわち、絶縁樹脂シート10の復元反力を、凹み部15により低減できるので、容易に折り返すことができる。
また、配線コード導出口14gから導出された配線コード20は、切り込み部14に形成された、配線コード押え片14d、14eの復元反力で、その姿勢変形、揺動が規制される。
また、このように上ケース31内に固定された各配線コード21、22、23を制御部32eの適所に接続して、便座本体34の各電気機器への通電・制御がなされる。
また、絶縁樹脂シート10には、折り返された際に配線コード20を導出する配線コード導出口14gを形成する切り込み部14を形設しているので、配線コード導出口14gを略中心として配線コード20の姿勢変形、揺動を規制することができ、単に絶縁樹脂シートを折り返して、その間に配線コード20を挟持するものと比し、配線コード20の姿勢変形、揺動に対して柔軟に対応できるものとなる。
すなわち、配線コード20は、便座本体34が開閉作動すると、それに従い便座枢軸34a近傍では、その周方向に回動し、絶縁樹脂シート10に挟持された部分は、絶縁樹脂シート10の配線コード導出口14gから折り返された部分に沿って、捩れや長手方向へ摺動するが、絶縁樹脂シート10により、その姿勢変形、揺動を規制することができる。
また、本実施形態のように、便座本体34を便蓋・便座設置部30から清掃等の際に着脱可能な構成としているものでは、便座本体34の着脱に伴う、配線コード20による便蓋・便座設置部30内の各種機器や各種基板への干渉も防ぐことができる。
さらにまた、配線コード20を便座本体34の回動支点、すなわち便座枢軸34aから導出されるものとしているので、便座本体34の側部等から導出されるものと比し、便蓋・便座設置部30内での配線コード20の姿勢変形、揺動が、少なく、絶縁樹脂シート10を小さく形成することが可能となるとともに、通常の使用状態においては、便器外部へ配線コード20が露出されないので、デザイン上も好ましいものとなる。
14 切り込み部
14g 配線コード導出口
20 配線コード
30 便蓋・便座設置部(便座設置部)
32e 制御部
32fa LED基板(回路基板)
32ga 人体検知センサ基板(回路基板)
34 便座本体
34a 便座枢軸(回動支点)
A 洋風便器装置
Claims (6)
- 便座設置部に回動自在に支持される便座本体に内設される電気機器に関連して、該便座本体から導出され、該便座設置部内の制御部に接続される配線コードを、挟持するようにして、折り返した絶縁樹脂シートを、該便座設置部内に固着させたことを特徴とする配線コードの固定構造。
- 請求項1において、
前記絶縁樹脂シートは、折り返された際に、前記配線コードを導出する配線コード導出口を形成する切り込み部が形設されていることを特徴とする配線コードの固定構造。 - 請求項1又は2において、
前記絶縁樹脂シートは、前記便座設置部内に配設された回路基板の表面を覆うようにして該便座設置部内に固着されることを特徴とする配線コードの固定構造。 - 請求項1乃至3のいずれか1項において、
前記配線コードは、前記便座本体の回動支点から導出されるものであることを特徴とする配線コードの固定構造。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の配線コードの固定構造を用いた洋風便器装置。
- 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の配線コードの固定構造において使用する絶縁樹脂シート。
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