JP4529127B2 - 支持装置及び加工機 - Google Patents

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Description

本発明は、静圧回転軸を備えた支持装置及びそれを有する加工機に関し、特に圧力伝達媒体を用いて静圧回転軸を回転可能に支持する支持装置及びそれを有する加工機に関する。
光学素子やその成形用型に対して、切削加工や研磨加工等を施すことができる加工機が知られている。かかる加工機においては、ワークを支持する作業テーブルを高精度に回転させるために静圧回転軸を用いた支持装置が設けられている。ここで、光学素子等に高精度な加工を行うためには、静圧回転軸の軸線の傾きや軸線のズレを抑えることが重要となる。これに対し、非特許文献1には、半径方向の力と軸線方向の力とを支持することができ、且つ軸線傾きを自律的に補正することができる流体静圧回転ベアリングが開示されている。
「A hydrostatic rotary bearing with angled surface self−compensation」 Precision Engineering 27(2003) p.125−139
ところで、非特許文献1の流体静圧回転ベアリングは、一対のテーパ静圧面に対して圧力伝達媒体の圧力を局所的に変化させることで、半径方向の力と軸線方向の力とを支持し、或いは軸線傾きを自律的に補正している。しかるに、非特許文献1の流体静圧回転ベアリングは、軸線傾き時に、静圧面への圧力伝達媒体の流量制限を変更しないため、静圧面に生じる静圧力の差が小さく、装置が大型である割には軸線傾きの自律補正力が弱いという問題がある。
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、コンパクトな構成ながら静圧回転軸の軸線傾きを抑制できる支持装置及びそれを有する加工機を提供することを目的とする。
請求項1に記載の支持装置は、
第1の支持面と第2の支持面とを備える固定部材と、
前記第1の支持面に対向する第1の静圧面と、前記第2の支持面に対向する第2の静圧面とを備え、前記固定部材に対して圧力伝達媒体により回転可能に支持される静圧回転軸と、を有し、
前記第1の静圧面と前記第2の静圧面とは、前記静圧回転軸の回転軸線の方向において異なる位置で、表裏の関係で設けられ、
前記圧力伝達媒体が、供給側から排出側に移動する間に分けられて、分けられた前記圧力伝達媒体が、前記第1の静圧面と前記第1の支持面との間、及び前記第2の静圧面と前記第2の支持面との間を、それぞれ移動するように構成されており、
前記静圧回転軸の回転軸線を通る装置全体の断面形状を、前記静圧回転軸の回転軸線を境界として2分割し、その片方の断面形状を見たときに、
前記第1の静圧面と前記第1の支持面との間において前記圧力伝達媒体が移動する方向と、前記第2の静圧面と前記第2の支持面との間において前記圧力伝達媒体が移動する方向とは、共に前記静圧回転軸の回転軸線に近い側から遠ざかる側への方向であり、前記固定部材と前記静圧回転軸の少なくとも一方は、前記遠ざかる側に排出孔を有し、前記第1の静圧面と前記第1の支持面との間において、前記圧力伝達媒体が前記第1の静圧面と前記第1の支持面とが対向する一端側から他端側へ移動して前記排出孔を介して外部へと排出され、また前記第2の静圧面と前記第2の支持面との間において、前記圧力伝達媒体が前記第2の静圧面と前記第2の支持面とが対向する一端側から他端側に移動して前記排出孔を介して外部へと排出されるように構成されており、
前記固定部材に対し、前記静圧回転軸の回転軸線が傾いた場合に、
前記第1の静圧面と前記第1の支持面とが対向する前記一端側よりも前記他端側において、前記第1の静圧面と前記第1の支持面との間隔が小さくなることにより、前記第1の静圧面と前記第1の支持面との間を通過する前記圧力媒体の流速が速くなり、前記第1の静圧面が前記圧力伝達媒体によって受ける圧力が大きくなり、
更に、前記第2の静圧面と前記第2の支持面とが対向する前記一端側よりも前記他端側において、前記第2の静圧面と前記第2の支持面との間隔が大きくなることにより、前記第2の静圧面と前記第2の支持面との間を通過する前記圧力媒体の流速が遅くなり、前記第2の静圧面が前記圧力伝達媒体によって受ける圧力が小さくなるよう構成されたことを特徴とする。
「静圧面」及び「支持面」は、単一の面であっても複数の面から形成されていても良く、更には単一の面の一部から構成されていても良い。例えば、静圧面を備えた部材を単純な円板とした場合、かかる円板の軸線が傾いたときに、水平面と、円板の上面とが、それぞれ円板の軸線を横切る位置で交差することにより得られる線分を境界にして、水平面より上方に位置する上面を「第1の静圧面」とでき、また水平面と、円板の下面とが、それぞれ円板の軸線を横切る位置で交差することにより得られる線分を境界にして、水平面より上方に位置する下面を「第2の静圧面」とできる。ここで、前記圧力伝達媒体が前記円板の上下面に沿って半径方向内側から外側に向かって移動するものとした場合には、前記一端側は前記円板の中心側、前記他端側は前記円板の外周側となる。一方、前記圧力伝達媒体が前記円板の上下面に沿って半径方向外側から内側に向かって移動するものとした場合には、前記一端側は前記円板の外周側、前記他端側は前記円板の中心側となる。
同様にして、静圧面を備えた円板の軸線が傾いたときに、水平面と、円板の上面とが、それぞれ円板の軸線を横切る位置で交差することにより得られる線分を境界にして、水平面より下方に位置する上面を「第2の静圧面」とでき、また水平面と、円板の下面とが、それぞれ円板の軸線を横切る位置で交差することにより得られる線分を境界にして、水平面より下方に位置する下面を「第1の静圧面」とできることは言うまでもない。
更に、「表裏の関係」とは、前記静圧回転軸の回転軸線を含む断面をとったとき、前記断面上において、前記第1の静圧面から遠ざかる方向に引いた法線と、前記第2の静圧面から遠ざかる方向に引いた法線とが互いに交差しない関係を言う。
本発明の静圧回転軸を備えた支持装置の作用効果を、図面を参照しつつ比較例と比較して説明する。図1は、比較例にかかる支持装置の断面図であり、図1(a)は、静圧回転軸に軸線傾きがない状態を示し、図1(b)は、静圧回転軸に軸線傾きがある状態を示す。図1(a)において、静圧回転軸SRSは、上部円板部UCと下部円板部LCとを、大径シャフトLSにより連結した構成を有している。上部円板部UCが、その上面にワーク(不図示)を支持する旋回テーブルとなる。
静圧回転軸SRSの一部を包囲するようにして、中空円筒状の固定部材FMが設けられている。固定部材FMは、中央開口CAを形成した固定円板FCを有している。固定円板FCの中央開口CA内に、静圧回転軸SRSの大径シャフトLSがスキマを介在させた状態で挿通されており、更に上部円板部UCの下面が、固定円板FCの上面にスキマを介在させた状態で対向し、且つ下部円板部LCの上面が、固定円板FCの下面にスキマを介在させた状態で対向している。
固定円板FC内には、圧力伝達媒体の外部供給源に接続された配管DPが形成されており、配管DPの先端はオリフィスORとなって通過する圧力伝達媒体を絞っている。オリフィスORは、固定円板FCの上面及び下面、並びに中央開口CA内に開口するようにして、周方向に等間隔で配置されている。従って、オリフィスORから吐出された圧力伝達媒体を介して、静圧回転軸SRSは固定部材FMに対して非接触で支持されるようになっており、不図示のモータにより駆動されることで、静圧回転軸SRSは回転可能となっている。
ここで、静圧回転軸SRSが、その軸線が傾く方向(図1(b)の断面で反時計回り方向)に力を受けたとすると、上部円板部UCと下部円板部LCとは、固定円板FCに対して傾くこととなる。より具体的には、図1(b)に示す断面で、例えば上部円板部UCと下部円板部LCとが左下がりに傾いたとすると、上部円板部UCと固定円板FCとのスキマは、左方で小さくなり且つ右方で大きくなり、これとは逆に下部円板部LCと固定円板FCとのスキマは、右方で小さくなり且つ左方で大きくなる。
かかる場合、固定円板FC上面の左側のオリフィスORに対して上部円板部UCが接近することで、その近傍における圧力伝達媒体の圧力が増大し、右側のオリフィスORに対して上部円板部UCが遠ざかることで、その近傍における圧力伝達媒体の圧力が減少するので、これを利用し傾き復元力を得るようにしている。ところが、左側の上部円板部UCと固定円板FCとの間においても、傾きにより広いスキマと狭いスキマとが生じるため、オリフィスORから供給された殆どの圧力伝達媒体は広いスキマの方に流れてしまうので、狭いスキマにおける圧力伝達媒体の圧力は、実際にはあまり高くならない。より具体的には、上部円板部UCの左方部は、圧力伝達媒体の圧力によりFULの力を受け、一方、上部円板部UCの右方部は、圧力伝達媒体の圧力によりFURの力を受けることになるが、上述の作用によりFULがあまり大きくならずFUL≒FURとなって、FURに対するFULの差があまり大きくならないから、結果として十分な復元力を得ることができないという問題がある。
更に、固定円板FC下面の左側のオリフィスORに対して下部円板部LCが遠ざかることで、その近傍における圧力伝達媒体の圧力が減少し、右側のオリフィスORに対して下部円板部LCが接近することで、その近傍における圧力伝達媒体の圧力が増大するので、これを利用し傾き復元力を得るようにしている。かかる場合も同様であり、下部円板部LCの左方部は、圧力伝達媒体の圧力によりFLLの力を受け、一方、下部円板部LCの右方部は、圧力伝達媒体の圧力によりFLRの力を受けることになるが、上述の作用によりFLL≒FLRとなって、FLRに対するFLLの差があまり大きくならないから、結果として十分な復元力を得ることができないという問題がある。
このように、比較例にかかる静圧回転軸SRSは、軸線が傾いたときに十分な復元力を発揮できないことから、不安定な構成であるといえ、より高い復元力を得るためには、静圧面積を増大するなどの対策が必要となり、それにより構成の大型化を招くこととなる。
図2は、本発明にかかる静圧回転軸を備えた支持装置の一例を示す断面図である。図2において、静圧回転軸SRSは、上部円板部UCと下部円板部LCとを、大径シャフトLSにより連結した構成を有している。上部円板部UCが、その上面にワーク(不図示)を支持する旋回テーブルとなる。
静圧回転軸SRSの一部を包囲するようにして、中空円筒状の固定部材FMが設けられている。固定部材FMは、上面に開放した中央開口CAと、中央開口CAに連通する円盤状空間CSとを形成しており、中央開口CA内に静圧回転軸SRSの大径シャフトLSがスキマを介在させた状態で挿通され、且つ円盤状空間CS内においてスキマを介在させた状態で、下部円板部LC(静圧面を形成した部材)が配置されている。大径シャフトLSと中央開口CAとの間は、O−リングOGにより封止されている。
固定部材FMの下部に設けられた供給孔SAを介して、圧力伝達媒体が供給されるようになっており、供給された圧力伝達媒体は、図2に示すように、円盤状空間CS内において、静圧回転軸SRSの底面と固定部材FMの内表面との間を移動し、更に下部円板部LCの下面と、それに対向する固定部材FMの面との間を半径方向に移動して、下部円板部LCの周縁から排出されるようになっている。又、下部円板部LCに形成された軸線方向孔APを通過した圧力伝達媒体は、下部円板部LCの上面と、それに対向する固定部材FMの面との間を半径方向に移動して、下部円板部LCの周縁から排出されるようになっている。
図3は、図2の矢印IIIで示す部位を拡大して示す図であり、図3(a)は、静圧回転軸SRSに軸線傾きがない状態を示し、図3(b)は、静圧回転軸SRSに軸線傾きがある状態を示している。尚、図3において、圧力伝達媒体の流れを矢印で示しているが、太さを圧力、長さを流速として模式的に示している。図3に示すように、下部円板部LCの上下面に対向する固定部材FMの面には、それぞれ溝UG、LGが複数本等角度で放射状に形成されているが、傾き補正を実現するためは必ずしも設ける必要はない。
本発明にかかる支持装置は、固定オリフィスを有していない。供給孔SA(図2)から供給された圧力伝達媒体は、上述したように、下部円板部LCの右半部上面(第1の静圧面SP1とする)と、それに対向する固定部材FMの面(第1の支持面HP1とする)との間、及び下部円板部LCの右半部下面(第2の静圧面SP2とする)と、それに対向する固定部材FMの面(第2の支持面HP2とする)との間を半径方向に移動するが、図3(a)に示すように、第1の静圧面SP1と第1の支持面HP1との間を通過する圧力伝達媒体の圧力・流量と、第2の静圧面SP2と第2の支持面HP2との間を通過する圧力伝達媒体の圧力・流量はほぼ等しくなるので、第1の静圧面SP1に作用する力F1と第2の静圧面SP2に作用する力F2は略等しくなり(厳密には、静圧回転軸SRSとワークの自重分だけF2が大きくなる)、それらの間のスキマが略等しくなるように、下部円板部LCは、円盤状空間CS内に非接触状態で保持され、更に不図示のモータにより駆動されることで、静圧回転軸SRSは回転可能となっている。
ここで、静圧回転軸SRSが、その軸線が傾く方向(図3(b)の断面で反時計回り方向)に力を受けたとすると、下部円板部LCは、円盤状空間CS内で傾くこととなる。ここでは、図3(b)に示す断面で、第1の静圧面SP1と第1の支持面HP1との間の供給端のスキマ(圧力伝達媒体の上流側における第1の支持面HP1の端部と第1の静圧面SP1とのスキマ)Δ1に対し、第1の静圧面SP1と第1の支持面HP1との間の排出端のスキマ(圧力伝達媒体の下流側における第1の静圧面SP1の端部と第1の支持面HP1とのスキマ)Δ3が小さくなる(Δ1>Δ3)。一方、第2の静圧面SP2と第2の支持面HP2との間の供給端のスキマ(圧力伝達媒体の上流側における第2の支持面HP2の端部と第2の静圧面SP2とのスキマ)Δ2に対し、第2の静圧面SP2と第2の支持面HP2との間の排出端のスキマ(圧力伝達媒体の下流側における第2の静圧面SP2の端部と第2の支持面HP2とのスキマ)Δ4が大きくなる(Δ2<Δ4)。尚、ここではΔ2,Δ3がそれぞれ最小スキマとなる。
このとき、幾何学的関係から、Δ1<Δ2となるが、この部分は傾き中心に近いためΔ1≒Δ2となり、第1の静圧面SP1と第1の支持面HP1との間のスキマに対する供給端(ここでは一端)と、第2の静圧面SP2と第2の支持面HP2との間のスキマに対する供給端(ここでは一端)とで、圧力伝達媒体の流速・圧力は略等しくなる。しかし、前者の場合は、その排出端(ここでは他端)のスキマΔ3がΔ1よりも小さく絞られているため、スキマにおける圧力伝達媒体の流量が制限され、圧力伝達媒体の流速は増大し、圧力も増大する。一方、後者においては、その排出端(ここでは他端)のスキマΔ4がΔ2よりも大きくなるよう開いているため、スキマに入った圧力伝達媒体が流れやすく、圧力伝達媒体の流速は低下し、圧力も減少する。
第1の静圧面SP1と第1の支持面HP1との間のような先細り流路の入口の圧力より出口の流速が速くなりかつ圧力が高くなる理由について、詳細に説明する。静圧回転軸の回転軸線が傾いた場合、対向する第1の静圧面と第1の支持面の隙間が外周に向かって先細りになるが、この時、この隙間内を定常的に流れていた流体は、傾く静圧面から強引におされて(反作用として支持面からも押されるが)、急速に存在できる体積を縮小させられることとなる。すなわち、傾いた時の隙間流路の体積に対して、元の流路体積との差として余る流体体積を出口から急激に吐出させることを強いられるのである。従って、外周の出口に近づくほど、流体の流速は速くなる。しかし、この微小隙間が出口に向かってさらに微小な隙間になることと、流体の流速が速くなることの両方の理由から、流体は自身の粘度による大きなせん断摩擦抵抗を流路壁面から発生し、容易には出口から出られない。よって、静圧面から押された運動エネルギーが出口の無い流体に加えられることになり、圧力に変換されるので、出口に近づくほど流体の圧力は高くなることとなる。つまり、出口に近いほど流体の流速が速くなることと圧力が高まることは両立するのである。一方、入口付近の流体に、出口側の高くなった圧力が伝搬しないのは、隙間がきわめて微小であるため流路のせん断摩擦力が大きく、流体が瞬間的には戻れないためである。これは、非常に長い配管に満たした水などの流体を、一方の入口から圧力をかけても配管内の摩擦抵抗によりエネルギーが消費されて、入口で流体に加えた圧力より出口側の圧力が低下するのと同じ原理である。微小隙間に於いては、流体のせん断摩擦抵抗が非常に大きくなっている領域のため、長さが短い流路であってもその影響が大きく現れ、それを利用することによって、静圧機構が支持体を非接触で高精度に保持する原理としている。流体が円周方向にも容易に動けない理由も、この理由によるものである。

ここで、第1の静圧面SP1が受ける力F1は、第1の静圧面SP1と第1の支持面HP1との間に供給された圧力伝達媒体の圧力に面積を乗じた値であり、第2の静圧面SP2が受ける力F2は、第2の静圧面SP2と第2の支持面HP2との間に供給された圧力伝達媒体の圧力に面積を乗じた値であるから、F1>F2となることは明らかであり、その差に回転軸線からの距離を乗じた値が、静圧回転軸SRSに時計回りの方向にモーメントとして傾き補正を行うための復元力となる。軸線の傾きが大きくなれば、スキマの差も大きくなることから圧力伝達媒体の圧力差も大きくなり、かかる復元力は増大することとなる。以上の作用は、図3で図示していない、下部円板部LCの左半部でも同様に生じており(但し下部円板部LCの下面が上述の第1静圧面に対応し、その上面が上述の第2静圧面に対応する)、従って復元力としてのモーメントは2倍となる。尚、図2,3において時計回りに軸線が傾いたときは、反対の作用により逆方向のモーメントが生じることは言うまでもない。以上より、本発明の支持装置は、絞り効果によって剛性が向上することにより、同じ剛性を得るための装置としては、より小型化を図りつつも、高い復元力により静圧回転軸の軸線の傾きを自律補正可能であり、安定した回転を実現可能である。又、本発明によれば、比較例に用いているオリフィスを不要とできるので、精密な細孔の加工を省略でき、部品点数も削減されて、より低コストな支持装置を提供できる。以上より、本発明の静圧回転軸を備えた支持装置は、例えば超精密旋盤等の加工機の旋回テーブルを支持するのに好適であるといえる。
請求項2に記載の支持装置は、請求項1に記載の発明において、前記第1の静圧面と前記第2の静圧面は、前記静圧回転軸の回転軸線に対して直交する方向に延在していることを特徴とするので、それら静圧面の加工を例えば平面研削で容易に行え、静圧面間の距離も高精度にできて、所望のスキマを精度良く確保することができるため、簡素な部品構成と相まって、装置の組み上げが容易になる。
請求項3に記載の支持装置は、請求項2に記載の発明において、前記第1の静圧面と前記第2の静圧面は、複数対設けられていることを特徴とする。軸線方向に並んだ前記第1の静圧面と前記第2の静圧面を複数対設けることにより、前記静圧面の各対の支持力を足し合わせた力が全体の支持力となり、それにより前記静圧回転軸の剛性が高まる。
例えば非特許文献1に示すような従来の支持装置では、静圧回転軸の軸線方向や半径方向の負荷を受ける静圧面はテーパ状であり、そのため、剛性を大きくするために静圧面の面積を大きくすると、それに応じて静圧回転軸全体が大きくなってしまい、大型化し重くなる傾向があった。静圧回転軸が大きく重くなるということは、例えば加工機などに、かかる静圧回転軸を備えた支持装置を用いると、これを回すモーターや、積載して回転したり移動したりする回転テーブルやスライドテーブルの大型化が必要となり、慣性力も大きくなるのでその制御に大きなエネルギーを必要とし、制御レスポンスも遅れるので、高精度な駆動を目的とする用途には不向きであるといえる。又、静圧回転軸が大きく重くなると、加工機全体が大型化し、そのため高コストになるという問題もある。更に、加工機が大型化した場合、環境温度変化等による熱膨縮量も比例して大きくなるので、精密な環境温度や供給する圧力伝達媒体の温度の制御が必要となり、空調などの付帯設備を設けなくてはならず、設置費用も高額化する。
特に、一般的な支持装置の静圧回転軸では、その機能において重要な回転軸線の傾きに対する剛性(傾き剛性とも言う)が弱い(すなわち軸線の傾きに対する復元力が弱い)とされている。そのため、例え静圧面に垂直な方向の剛性(すなわち静圧面に垂直な方向の力を支持する力)が十分であっても、傾き剛性を向上させるために本体を非常に大きくして静圧面積を大きくしたり、静圧面を回転軸線から離してモーメント量を大きくして、高い傾き剛性を得るという手法がとられており、それにより静圧回転軸はより大型化し重くなることとなる。しかも、静圧面が一対だけの場合、静圧面を構成する部品の加工精度や組み立て精度が不十分であったときには、静圧面と支持面とのスキマが一様でなくなる恐れがあり、それがそのまま回転精度に影響を与えて、偏り誤差を生じることがあった。
これに対し、本発明によれば、前記第1の静圧面及び前記第2の静圧面を複数対にして増やすことで、静圧面の総面積を容易に2倍、3倍、・・・と増大することができるので、小型軽量の静圧回転軸であっても、回転軸線の傾き剛性が高く、軸線方向の剛性も高い静圧回転軸を備えた支持装置を実現できる。
また、本発明では、大きな静圧力を受ける前記第1の静圧面と前記第2の静圧面が複数対となるように、前記第1の静圧面と前記第2の静圧面を備えた部材を複数設けることで、1枚や1対だけの静圧面よりも、外力を受けたときにかかる外力が前記複数の部材に分散されることで、その部材がたわみにくくなり、傾きモーメントに対して大きな抗力(すなわち復元力)を与えることが出来る。従って、本発明によれば、単に傾きに対する復元力が大きくなるだけでなく、静圧受け部品のたわみ剛性も大きく確保できる。
しかも、前記第1の静圧面と前記第2の静圧面が複数対になっていることで互いの部品誤差を平均化する働きが生じ、回転精度も必然的に向上する。例えば、ある静圧面と支持面との隙間が均一でなく狭い部分が出来るとすると、そこで静圧が高まるので静圧回転軸が振られる恐れがある。しかしながら、前記第1の静圧面と前記第2の静圧面を複数対設けることによって、他の静圧面では静圧回転軸を振ろうとする力に対して剛性を持っているから、静圧回転軸の振れが抑えられるのである。また、前記第1の静圧面と前記第2の静圧面を備えた部材を複数対とすることで、傾き剛性を、従来と比較して2倍、3倍、・・・と非常に大きくできるので、個々の静圧面を小さくしても小型にして実用上十分な傾き剛性を確保できる場合は、前記第1の静圧面と前記第2の静圧面を備えた部材を小さくできるため、部品加工においては精度を高めやすくなり、従来よりも高精度な回転精度を得ることができる。
本発明の特徴を、支持装置に採用すると静圧回転軸の回転軸線の傾き剛性が顕著に増大するので、従来、高剛性の要求により油を圧力伝達媒体として使用する静圧回転軸を、油より供給しやすい高圧エアを圧力伝達媒体として用いる、より小型の静圧回転軸に置き換えることが出来、それによりオイルポンプ等の付帯設備や油の回収などの煩雑な構造が不要となって、工場等に一般的に備えられた高圧エアを用いて、簡便に所望の高剛性を確保できる静圧回転軸も得ることができる。
請求項4に記載の支持装置は、請求項2に記載の発明において、前記第1の静圧面と前記第2の静圧面は、円板状の部材上における表裏の関係にある面であることを特徴とするので、部材に対して同じ大きさの静圧が逆方向からかかるため、部材が静圧によって変形することが抑制され、それによりスキマを均一に保持することができることから、静圧面上における圧力伝達媒体の流れを一様に維持でき、それにより精度の高い回転精度と高い剛性を得ることができる。また、円板状の部材の軸線方向寸法を抑えることができ、小型の静圧回転軸を備えた支持装置を得ることができる。
請求項5に記載の支持装置は、請求項4に記載の発明において、前記第1の静圧面と前記第2の静圧面を有する前記円板状の部材を、前記静圧回転軸の軸線方向に沿って複数配置したことを特徴とするので、軸線方向に並んだ前記第1の静圧面と前記第2の静圧面を有する前記円板状の部材を複数設けることにより、前記静圧面の各対の支持力を足し合わせた力が全体の支持力となり、それにより前記静圧回転軸の剛性が高まる。又、前記第1の静圧面と前記第2の静圧面は、円板状の部材上における表裏の関係にある面としたことで、前記円板状の部材の軸線方向寸法を小さくできるので、これを積層したときに、その寸法を抑制する効果がほぼ積層した数の倍数だけ得られ、従って重ねれば重ねるほど、同じ剛性を有する従来構造の静圧回転軸を備えた支持装置よりも顕著に小型化できる。
請求項6に記載の支持装置は、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明において、前記静圧回転軸に付与される軸線方向力は、前記第1の静圧面とそれに対向する前記支持面との間、及び前記第2の静圧面とそれに対向する前記支持面との間における前記圧力伝達媒体により支持されることを特徴とするので、軸線の傾き補正のみならず軸線方向力も支持することができる。
請求項7に記載の支持装置は、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明において、前記圧力伝達媒体は、前記第1の静圧面と前記第1の支持面との間、及び前記第2の静圧面と前記第2の支持面との間において、前記静圧回転軸の軸線に近い側から遠い側へと、それぞれ移動するようになっていることを特徴とするので、前記静圧回転軸の回転を利用して前記圧力伝達媒体を、前記第1の静圧面と前記第1の支持面との間、及び前記第2の静圧面と前記第2の支持面との間に効率的に供給できる。
請求項8に記載の支持装置は、請求項1乃至7のいずれかに記載の発明において、前記第1の静圧面と前記第1の支持面との間隔を前記断面上で比較したときに、前記他端側で最小間隔が生じたときは、前記第2の静圧面と前記第2の支持面との間隔を前記断面上で比較したときに、前記一端側で最小間隔が生じるようになっていることを特徴とするので、それぞれ前記最小間隔に応じて、前記第1の静圧面と前記第1の支持面との間、及び前記第2の静圧面と前記第2の支持面との間に流れる前記圧力伝達媒体の圧力・流量が決定され、上述の作用効果を発揮できる。尚、「前記第2の静圧面と前記第2の支持面との間隔を前記断面上で比較したときに、前記一端側で最小間隔が生じる」とは、前記断面上で、前記第1の静圧面と前記第1の支持面との間における最小間隔が生じた前記第1の静圧面上の点から、前記静圧回転軸の回転軸に対して平行線を引いたとき、かかる平行線が前記第2の静圧面と交差する点よりも、前記第2の静圧面と前記第2の支持面との間における最小間隔が生じた前記第2の静圧面上の点が前記一端側にあることを意味する。
請求項9に記載の支持装置は、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明において、前記第1の静圧面と前記第1の支持面との少なくとも一方には、前記圧力伝達媒体の少なくとも移動方向に沿って延在する溝が形成されており、及び/又は前記第2の静圧面と前記第2の支持面との少なくとも一方には、前記圧力伝達媒体の少なくとも移動方向に沿って延在する溝が形成されていることを特徴とする。
前記第1の静圧面と前記第1の支持面との少なくとも一方、及び/又は前記第2の静圧面と前記第2の支持面との少なくとも一方に前記溝を形成することで、前記溝を介して、前記圧力伝達媒体を高圧に維持しつつ、前記第1の静圧面及び前記第2の静圧面の供給側から排出側へと導くことができるので、前記圧力伝達媒体の流れ不良を抑制でき剛性が向上する。前記圧力伝達媒体が空気などの気体の場合は、この溝に表面絞り効果をもたせることができるよう、例えば10μm以下の浅い溝とすると、剛性がさらに向上するので好ましい。前記圧力伝達媒体が油や水のような液体の場合は、リセスの役目を果たすので深い溝であっても良い。
前記静圧回転軸が静止しており前記圧力伝達媒体に圧力が付与されていない初期状態において、例えば前記第2の静圧面とそれに対向する第2の支持面とが密着し、且つ前記第1の静圧面とそれに対向する第1の支持面とのスキマが正常時の2倍となっているときに、前記溝を介して、前記第2の静圧面と前記第2の支持面との間における前記圧力伝達媒体に圧力を伝達することで、前記第2の支持面から前記第2の静圧面を引き離して浮上を容易にさせる効果がある。前記溝を設けることで、高圧の前記圧力伝達媒体が前記溝を介して、例えば密着した前記第2の静圧面と前記第2の支持面との間に供給され、その間の圧力を高めることで浮上を容易にする。―旦浮上すると、前記溝の部分だけでなく前記静圧面と前記支持面の間全体に前記圧力伝達媒体が行き渡るので、本来の大きな浮上力が発生し、前記第1の静圧面と前記第1の支持面とのスキマと、前記第2の静圧面と前記第2の支持面とのスキマが略等しくなったときに、前記第1静圧面と前記第2静圧面に作用する力が拮抗して、大きな剛性を発生させることとなる。尚、前記溝は、前記静圧面と前記支持面の少なくとも一方に設けられていればよい。又、前記溝を前記静圧回転軸の軸線方向に見たときのパターンは、できるだけ前記静圧面全体に前記圧力伝達媒体が行き渡るようにするのが効果的であるが、パターン形状は本発明ではこだわらない。しかし、前記溝の底面積を大きくしすぎた場合、負荷変動に対するダンピング効果が薄れて、剛性が低下したり振動したりするので、前記溝の底面積は少なくとも前記静圧面又は前記支持面の面積の30%以内であると好ましい。圧力伝達媒体が、圧縮性がほとんどなく、粘度が高く大きな粘性抵抗を有して液体であると、ダンピング特性が非常に優れた高剛性、高安定性の静圧回転軸を備えた支持装置を得ることができる。
請求項10に記載の支持装置は、請求項1乃至9のいずれかに記載の発明において、前記第1の静圧面及び前記第2の静圧面の少なくとも一方を形成する部材がセラミックから形成されていることを特徴とする。
従来の静圧面を形成する部材の材料は、鋳鉄やステンレス材料が一般的である。これに対し、本発明のように前記静圧面を形成する部材にセラミック材料を用いると、ヤング率が高く変形がしにくいというセラミックの特性により、軸線方向の剛性や傾き剛性を発生するために必要な前記静圧面と前記支持面との間のスキマが外力で変わる恐れが少ないので、高負荷でも安定した高剛性を発揮できる。また、部品加工の際も加工歪みや内部応力などで変形することが殆ど無いので、部品形状精度を高く仕上げることが金属材料よりも容易であるから、結果として前記静圧面と前記支持面との間のスキマを精密に制御でき、高剛性の静圧回転軸の製作を容易に行える。さらに、セラミック材料は線膨張係数が鋼材よりも小さいので、温度変化においても部品寸法が安定しており、温度変化による前記静圧面と前記支持面との間のスキマ変化が小さいことから、環境に関わらず安定した性能を発揮できる。また、セラミック材料は比重が鋼材の半分以下と軽量であるので、回転駆動する場合にモーターの負荷が小さくて済み、従ってモーターの容量を小さくでき、コストと発熱を抑えることが出来る。また、サーボによる回転制御を行う際には、慣性力が小さく高速レスポンスが可能となるので制御特性が良く、より高精度な回転制御を行える。
セラミック材料の中でも、アルミナや窒化珪素、サイアロンは破壊じん性が高く、割れたり欠けたりしにくいのでより好ましいが、特に窒化珪素やサイアロンの破壊じん性値は6.0と高く、しかも室温における線膨張係数がアルミナの数分の1、従来の鋼材との比較においては約1/10である1.3×10−6と著しく小さいので、温度変化による材料の膨縮がほとんどなく、従って静圧面のスキマの変化や回転テーブル上に固定した工具やワークなどの位置の変動もないので、高い回転精度と工具やワークの高い位置精度を実現でき、セラミック材料の中でも特に好ましい。また、窒化珪素やサイアロンの比重は3.3であり、アルミナの3.6に対して10%近く小さいので、それだけ軽い部品を作ることができ、その材料を用いた本発明にかかる静圧回転軸は、サーボ回転駆動における駆動エネルギーの削減とレスポンスの高速化による高精度化が、より達成できて有利である。
請求項11に記載の支持装置は、請求項1乃至10のいずれかに記載の発明において、前記圧力伝達媒体は、油や水などの液体であることを特徴とする。
本発明の加工機は、請求項1乃至11のいずれかに記載の支持装置を有することを特徴とする。
本発明によれば、コンパクトな構成ながら静圧回転軸の軸線傾きを抑制できる支持装置及びそれを用いた加工機を提供できる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。図4は、本実施の形態にかかる支持装置を備えた5軸加工機10の斜視図である。かかる支持装置は加工機のみならず、例えば対象物の表面を触針でなぞることにより形状を求めて形状測定を行うような計測器等において、触針や対象物を高精度に回転移動させるために用いることもできる。図1において、床F上に4本(3本のみ図示)の脚11aで支持されたアクティブエアマウント11は、振動の伝達を抑制する抑制手段であり、床の振動をベース12に伝達しない機能を有する。
アクティブエアマウント11上に支持されたベース12には、支持面を有する部材である一対のスライドレール13が形成され、スライドレール13の対向する支持面13aの間には、Z軸方向に移動可能に静圧スライド20が設けられ、静圧スライド20上に回転可能に旋回テーブルの支持装置30が設けられている。尚、静圧スライド20はスライドレール13に対し、旋回テーブルは静圧スライド20に対し、それぞれ油を圧力伝達媒体として静圧で支持されている。
更に、ベース12上において、一対のサポートブロック15上に掛け渡されたレール15aには、X軸方向に移動可能にスライドテーブル16が設けられ、スライドテーブル16上のレール16aには、Y軸方向に移動可能にスライドテーブル17が設けられ、スライドテーブル17上に回転可能に旋回テーブル18が設けられている。尚、スライドテーブル16はレール15aに対し、スライドテーブル17はレール16aに対し、旋回テーブル18はスライドテーブル17に対し、それぞれ油を圧力伝達媒体として静圧で支持されている。
図5は、第1の実施の形態にかかる旋回テーブルの支持装置30の軸線方向断面図である。図5において、円盤状のベース31が、図5では不図示の静圧スライド20の上面に取り付けられている。ベース31の上面に、略同外径の外スリーブ32が配置され、不図示のボルトにより固定されている。外スリーブ32の内側には、上端に旋回テーブルTを取り付けた内スリーブ33が若干のスキマ(例えば10μm程度、但し後述するリセスの部位を除く)を介して、外スリーブ32に対して嵌合配置されている。尚、旋回テーブルTと、外スリーブ32の上端との間には、油の流出を防止するシールSが配置されている。
内スリーブ33の下端から半径方向内方に突出したフランジ部33aに支持されるようにして、第1ロータ部材34Aが配置されている。第1ロータ部材34Aの上面には第1ロータ間座35Aが配置され、第1ロータ間座35Aの上面には第2ロータ部材34Bが配置されている。第2ロータ部材34Bの上面には第2ロータ間座35Bが配置され、第2ロータ間座35Bの上面には第3ロータ部材34Cが配置されている。第1ロータ部材34A、第1ロータ間座35A、第2ロータ部材34B、第2ロータ間座35B、第3ロータ部材34Cは、不図示のボルトで内スリーブ33に固定されており、一体的に静圧回転軸SRSを形成している。
一方、ベース31の上面に、第1ステータ部材36Aが配置されている。第1ステータ部材36Aの上面には第1ステータ間座37Aが配置され、第1ステータ間座37Aの上面には、第1ステータ部材36Aとの間に第1ロータ部材34Aの内周側を挟む形で、第2ステータ部材36Bが配置されている。第2ステータ部材36Bの上面には第2ステータ間座37Bが配置され、第2ステータ間座37Bの上面には、第2ステータ部材36Bとの間に第2ロータ部材34Bの内周側を挟む形で、第3ステータ部材36Cが配置されている。第3ステータ部材36Cの上面には第3ステータ間座37Cが配置され、第3ステータ間座37Cの上面には、第3ステータ部材36Cとの間に第3ロータ部材34Cの内周側を挟む形で、第4ステータ部材36Dが配置されている。
第1ステータ間座37Aの軸線方向厚さは、第1ロータ部材34Aの厚さより厚く、その差が、後述する第1ロータ部材34Aにおける第1の静圧面SP1と第1の支持面HP1とのスキマ及び第2の静圧面SP2と第2の支持面HP2とのスキマの和に等しくなる。又、第2ステータ間座37Bの軸線方向厚さは、第2ロータ部材34Bの厚さより厚く、その差が、同様に第2ロータ部材34Bにおける第1の静圧面SP1と第1の支持面HP1とのスキマ及び第2の静圧面SP2と第2の支持面HP2とのスキマの和に等しくなる。更に、第3ステータ間座37Cの軸線方向厚さは、第3ロータ部材34Cの厚さより厚く、その差が、同様に第3ロータ部材34Cにおける第1の静圧面SP1と第1の支持面HP1とのスキマ及び第2の静圧面SP2と第2の支持面HP2とのスキマの和に等しくなる。第1ステータ部材36A、第1ステータ間座37A、第2ステータ部材36B、第2ステータ間座37B、第3ステータ部材36C、第3ステータ間座37C、第4ステータ部材36Dは、不図示のボルトでベース31に固定されている。
第1ステータ部材36A、第1ステータ間座37A、第2ステータ部材36B、第2ステータ間座37B、第3ステータ部材36C、第3ステータ間座37C、第4ステータ部材36Dは、それぞれ上面に周溝を形成し、ここにO−リングOGを配置することで、相互の接触面からの油の漏れだしを防止している。
又、第1ステータ部材36A、第2ステータ部材36B、第3ステータ部材36Cは、中央開口を有するそれぞれ同一形状の円盤状であって、第1ステータ間座37A、第2ステータ間座37B、第3ステータ間座37Cの外径より外側であって、且つ第1ロータ部材34A、第2ロータ部材34B、第3ロータ部材34Cの内径より内側の位置に、油の供給孔36a、36b、36cをそれぞれ形成しているが、第4ステータ部材36Dには、油の供給孔は形成されていない。各供給孔36a、36b、36cは、周方向に等間隔で複数本形成されており、油の供給孔36aは、O−リングOGによって油の漏れだしを防止された形で、ベース31の上面の周溝31cにより互いに連結され、且つベース31に形成された油路31aに連通している。尚、第1ステータ部材36A、第1ステータ間座37A、第2ステータ部材36B、第2ステータ間座37B、第3ステータ部材36C、第3ステータ間座37C、第4ステータ部材36D、ベース31,外スリーブ32により固定部材FMを構成する。
一方、第1ロータ部材34A、第2ロータ部材34B、第3ロータ部材34Cは、中央開口を有するそれぞれ同一形状の円盤状であって、第1ロータ間座35A、第2ロータ間座35Bの内径より内側であって、且つ第1ステータ部材36A、第2ステータ部材36B、第3ステータ部材36C、第4ステータ部材36Dの外径より外側の位置に、油の排出孔34a、34b、34cをそれぞれ形成している。油の排出孔34aから排出された油は、内スリーブ33の下方の空間に収集され、ベース31に形成された排出路31bを介して外部へと排出される。
図6は、第1ロータ部材34Aの斜視図である。第2ロータ部材34B、第3ロータ部材34Cは同様な形状を有するので図示を省略する。図6において、第1ロータ部材34Aの上面が第1の静圧面SP1となり、ここに内周側から延在し且つその中間位置と外端位置で周方向両方向に延在する溝UGが形成されている。更に、第1ロータ部材34Aの下面が第2の静圧面SP2となり、ここに内周側から延在し且つその中間位置と外端位置で周方向両方向に延在する溝LGが形成されている。第1ロータ部材34Aの外周近傍には、排出孔34aと固定用ねじ孔SAとが交互に並んで配置されている。
更に、図5において、第2ロータ部材34Bの上面が第1の静圧面SP1となり、ここに内周側から延在し且つその中間位置と外端位置で周方向両方向に延在する溝UGが形成されている。更に、第2ロータ部材34Bの下面が第2の静圧面SP2となり、ここに内周側から延在し且つその中間位置と外端位置で周方向両方向に延在する溝LGが形成されている(図6参照)。
又、第3ロータ部材34Cの上面が第1の静圧面SP1となり、ここに内周側から延在し且つその中間位置と外端位置で周方向両方向に延在する溝UGが形成されている。更に、第3ロータ部材34Cの下面が第2の静圧面SP2となり、ここに内周側から延在し且つその中間位置と外端位置で周方向両方向に延在する溝LGが形成されている(図6参照)。
一方、第1ロータ部材34Aの下面である第2の静圧面SP2に対応する、第1ステータ部材36Aの上面が第2の支持面HP2を形成し、第1ロータ部材34Aの上面である第1の静圧面SP1に対応する、第2ステータ部材36Bの下面が第1の支持面HP1を形成する。又、第2ロータ部材34Bの下面である第2の静圧面SP2に対応する、第2ステータ部材36Bの上面が第2の支持面HP2を形成し、第2ロータ部材34Bの上面である第1の静圧面SP1に対応する、第3ステータ部材36Cの下面が第1の支持面HP1を形成する。更に、第3ロータ部材34Cの下面である第2の静圧面SP2に対応する、第3ステータ部材36Cの上面が第2の支持面HP2を形成し、第3ロータ部材34Cの上面である第1の静圧面SP1に対応する、第4ステータ部材36Dの下面が第1の支持面HP1を形成する。尚、静圧面SP1,SP2及び支持面HP1,HP2は、それぞれ静圧回転軸SRSの回転軸線に直交する方向に延在している。
外スリーブ32の中間部には、半径方向に貫通する貫通孔32aが複数個形成されており、ここにオリフィス部材38が嵌合固定されている。又、貫通孔32aが露出する外スリーブ32の内周面は、拡径されたリセス(凹部)32bを形成している。リセスは内スリーブ33の外周面に設けても良い。貫通孔32aは、外スリーブ32に形成された軸線方向孔32cを介し、O−リングOGによって油の漏れだしを防止された形で、ベース31に形成された油路31aに連通している。従って、外部の供給源(不図示)より油路31a、軸線方向孔32c、貫通孔32aを通って供給された油が、オリフィス部材38に形成されたオリフィス孔38aを介して、流量を調整された態様で、リセス32b内へと供給されることとなる。ここで、内スリーブ33の外周面が、半径方向の静圧面となり、外スリーブ32の内周面が、半径方向の支持面となっている。
本実施の形態によれば、ベース31の油路31aに対して外部の供給源より、圧力伝達媒体として油を供給すると、かかる油は供給孔36a〜36cを通り、図2,3を参照して上述したように、第1の静圧面SP1と第1の支持面HP1との間、及び第2の静圧面SP2と第2の支持面HP2との間でそれぞれ所定の油圧を発生させ、その油圧により固定部材FMに対して静圧回転軸SRSを非接触で支持し、もって軸線方向力を支持すると共に静圧回転軸SRSの軸線の傾きに対する抗力(復元力ともいう)を与えることができる。特に、溝UG、LGを介して、油が静圧面と支持面との間に均一に分散するので、圧力分布の偏りを抑制できる。第1の静圧面SP1と第1の支持面HP1との間、及び第2の静圧面SP2と第2の支持面HP2との間を通過した油は、排出孔34c〜34aを通って、ベース31に形成された排出路31bを介して外部へと排出されることとなる。
又、ベース31の油路31aに対して外部の供給源より供給された油は、外スリーブ32の内周面と、内スリーブ33の外周面との間に送られて、その間で油圧を発生することで半径方向の力を支持することができ、それにより固定部材FMに対する静圧回転軸SRSの軸線ズレを防止できる。かかる静圧面と支持面との間を通過した油は、同様に内スリーブ33の下方の空間に収集され、排出路31bを介して外部へと排出されることとなる。
図7は、ロータ部材の変形例を切断して示す斜視図である。図7に示すように、ロータ部材34の上面である第1の静圧面SP1に、軸線方向に見てU字状の溝UGを形成しており、またロータ部材34の下面である第2の静圧面SP2に、同様に軸線方向に見てU字状の溝LGを形成している。図6,7に示す溝は、支持面のみに、又は静圧面と支持面の双方に形成しても良く、形状は以上の例に限られない。
図8は、第2の実施の形態にかかる旋回テーブルの支持装置30’の軸線方向断面図である。本実施の形態が、図5に示す実施の形態と異なるのは、第3ロータ部材、第3ステータ間座、第4ステータ部材を省略し、その代わりにモータをビルトインしている点である。又、溝UG、LGはステータ部材の支持面側に形成されている。それ以外の点については、上述の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
より具体的に異なる点を説明する。内スリーブ33に対し、ホルダHDを介して、永久磁石MGとエンコーダスケールESを取り付けている。一方、第3ステータ部材36Cの上面において、永久磁石MGに対向する位置にコイルCLを配置すると共に、エンコーダスケールESに対向して、読み取りヘッドRHを配置している。外部からコイルCLに交流電流を供給すると、コイルCLと永久磁石MGとの間に磁力が生じ、静圧回転軸SRSは固定部材FMに対して回転する。このとき、エンコーダスケールESを、読み取りヘッドRHで読みとることで回転角度が検出されるため、その信号を用いることでフィードバック回転制御を行うことができる。
(実施例)
図5に示す支持装置30について、本発明者らが検討した結果、支持装置30の直径を42cm、高さを20.5cmとしたときに、それぞれ内径14cm、外径24cmである3対の静圧面SP1,SP2を得た。かかる場合の静圧面SP1、SP2の総面積は約1790cmとなり、十分な軸線方向の剛性を有することが確認された。即ち、ロータ部材34A〜34Cを3枚用いることで、それが1枚の場合に比べ、3倍の静圧面の面積を稼げるため、コンパクトな構成ながら、高い軸線方向の剛性を確保できることがわかる。更に、ロータ部材34A〜34Cが傾くと、3対の静圧面で差圧が発生するので、極めて大きな復元力が発生することもわかった。
尚、オリフィス孔38aを介して吐出された油がリセス32bに溜まり大きな保持力を発生させ、更に内スリーブ33の外周である静圧面と、10μm程度の外スリーブ32の内周である支持面との間に供給され、ここで大きなダンピング効果を発生させる。かかる静圧面は、内スリーブ33の最外周部となっているので、直径35cm、高さ14cmと大きな寸法を確保でき、それにより静圧面の面積は約1540cmと大きくなるので、複数の静圧面を有していないにもかかわらず、大きな半径方向の剛性を得ることができる。
また、第1ロータ部材34A、第1ロータ間座35A、第2ロータ部材34B、第2ロータ間座35B、第3ロータ部材34C、及び旋回テーブルTを全て、窒化珪素のセラミック部材とし、それ以外の部品は、窒化珪素の線膨張係数に合わせたステンレスインバー材を用いることで、支持装置30全体が室温付近で1.3×10−6という非常に小さな熱膨縮量を実現できる。そのため、旋回テーブルT上に設置する工具やワークなどの位置が、温度膨縮によりほとんど変動しないという効果を得られる。また、ロータ部材34A〜34Cにおいて、静圧面SP1,SP2が受ける圧力は、それぞれ全面で均等に加わるため、その撓みがほとんどないという効果も得られる。
また、図5に示す支持装置に対して、比較的低粘度の油を5気圧で供給したところ、3580N/μmの軸線方向の剛性と、1600N/μmの半径方向の剛性とを得た。このとき傾き剛性は、12.5Nm/arc秒であった。これに対し、図1に示す比較例の支持装置では、静圧回転軸に同じセラミックを用い、略同じ外形寸法とした場合、軸線方向の剛性が1020N/μmで、半径方向の剛性が400N/μmで、傾き剛性が3.5Nm/arc秒程度であるため、それぞれ図5に示す静圧回転軸の方が3〜4倍の高い剛性を有することがわかった。特に、比較例の静圧回転軸は、静圧面が円板の片方にしか存在しないため、片側からのみ大きな圧力を受けること、更にステンレス材料を用いた場合には、非常にたわみやすく、回転精度やテーブル面の平面度を悪くすることとなる。これに対し、図5に示す静圧回転軸では、第1ロータ部材34A、第1ロータ間座35A、第2ロータ部材34B、第2ロータ間座35B、第3ロータ部材34C、及び旋回テーブルTがセラミックから形成され、且つ第1ロータ部材34A、第2ロータ部材34B、第3ロータ部材34Cの両側に静圧面を設けていることから、撓みのない高精度な静圧回転軸を得られることがわかった。
比較例にかかる静圧回転軸を備えた支持装置の断面図である。 本発明にかかる静圧回転軸を備えた支持装置の一例を示す断面図である。 図2の矢印IIIで示す部位を拡大して示す図である。 本実施の形態にかかる支持装置を備えた5軸加工機10の斜視図である。 第1の実施の形態にかかる旋回テーブルの支持装置30の軸線方向断面図である。 第1ロータ部材34Aの斜視図である。 ロータ部材の変形例を切断して示す斜視図である。 第2の実施の形態にかかる旋回テーブルの支持装置30’の軸線方向断面図である。
符号の説明
10 5軸加工機
11 アクティブエアマウント
12 ベース
13 スライドレール
15 サポートブロック
16 スライドテーブル
17 スライドテーブル
18 旋回テーブル
20 静圧スライド
30 支持装置
31 ベース
31a 油路
31b 排出路
31c 周溝
32 外スリーブ
32a 貫通孔
32b リセス
32c 軸線方向孔
33 内スリーブ
33a フランジ部
34A〜34C ロータ部材
34a 排出孔
35A、35B ロータ間座
36A〜36D ステータ部材
36a 供給孔
37A〜37C ステータ間座
37a 排出孔
38 オリフィス部材
38a オリフィス孔
CA 中央開口
CL コイル
CS 円盤状空間
DP 配管
ES エンコーダスケール
FC 固定円板
FM 固定部材
HD ホルダ
HP1 第1の支持面
HP2 第2の支持面
LC 下部円板部
LG 溝
LS 大径シャフト
MG 永久磁石
OG リング
OR オリフィス
RH ヘッド
S シール
SA 供給孔
SP1 第1の静圧面
SP2 第2の静圧面
SRS 静圧回転軸
T 旋回テーブル
UC 上部円板部
UG 溝

Claims (12)

  1. 第1の支持面と第2の支持面とを備える固定部材と、
    前記第1の支持面に対向する第1の静圧面と、前記第2の支持面に対向する第2の静圧面とを備え、前記固定部材に対して圧力伝達媒体により回転可能に支持される静圧回転軸と、を有し、
    前記第1の静圧面と前記第2の静圧面とは、前記静圧回転軸の回転軸線の方向において異なる位置で、表裏の関係で設けられ、
    前記圧力伝達媒体が、供給側から排出側に移動する間に分けられて、分けられた前記圧力伝達媒体が、前記第1の静圧面と前記第1の支持面との間、及び前記第2の静圧面と前記第2の支持面との間を、それぞれ移動するように構成されており、
    前記静圧回転軸の回転軸線を通る装置全体の断面形状を、前記静圧回転軸の回転軸線を境界として2分割し、その片方の断面形状を見たときに、
    前記第1の静圧面と前記第1の支持面との間において前記圧力伝達媒体が移動する方向と、前記第2の静圧面と前記第2の支持面との間において前記圧力伝達媒体が移動する方向とは、共に前記静圧回転軸の回転軸線に近い側から遠ざかる側への方向であり、前記固定部材と前記静圧回転軸の少なくとも一方は、前記遠ざかる側に排出孔を有し、前記第1の静圧面と前記第1の支持面との間において、前記圧力伝達媒体が前記第1の静圧面と前記第1の支持面とが対向する一端側から他端側へ移動して前記排出孔を介して外部へと排出され、また前記第2の静圧面と前記第2の支持面との間において、前記圧力伝達媒体が前記第2の静圧面と前記第2の支持面とが対向する一端側から他端側に移動して前記排出孔を介して外部へと排出されるように構成されており、
    前記固定部材に対し、前記静圧回転軸の回転軸線が傾いた場合に、
    前記第1の静圧面と前記第1の支持面とが対向する前記一端側よりも前記他端側において、前記第1の静圧面と前記第1の支持面との間隔が小さくなることにより、前記第1の静圧面と前記第1の支持面との間を通過する前記圧力媒体の流速が速くなり、前記第1の静圧面が前記圧力伝達媒体によって受ける圧力が大きくなり、
    更に、前記第2の静圧面と前記第2の支持面とが対向する前記一端側よりも前記他端側において、前記第2の静圧面と前記第2の支持面との間隔が大きくなることにより、前記第2の静圧面と前記第2の支持面との間を通過する前記圧力媒体の流速が遅くなり、前記第2の静圧面が前記圧力伝達媒体によって受ける圧力が小さくなるよう構成されたことを特徴とする支持装置。
  2. 前記第1の静圧面と前記第2の静圧面は、前記静圧回転軸の回転軸線に対して直交する方向に延在していることを特徴とする請求項1に記載の支持装置。
  3. 前記第1の静圧面と前記第2の静圧面は、複数対設けられていることを特徴とする請求項2に記載の支持装置。
  4. 前記第1の静圧面と前記第2の静圧面は、円板状の部材上における表裏の関係にある面であることを特徴とする請求項2に記載の支持装置。
  5. 前記第1の静圧面と前記第2の静圧面を有する前記円板状の部材を、前記静圧回転軸の軸線方向に沿って複数配置したことを特徴とする請求項4に記載の支持装置。
  6. 前記静圧回転軸に付与される軸線方向力は、前記第1の静圧面と前記第1の支持面との間、及び前記第2の静圧面と前記第2の支持面との間における前記圧力伝達媒体により支持されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の支持装置。
  7. 前記圧力伝達媒体は、前記第1の静圧面と前記第1の支持面との間、及び前記第2の静圧面と前記第2の支持面との間において、前記静圧回転軸の軸線に近い側から遠い側へと、それぞれ移動するようになっていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の支持装置。
  8. 前記第1の静圧面と前記第1の支持面との間隔を前記断面上で比較したときに、前記他端側で最小間隔が生じたときは、前記第2の静圧面と前記第2の支持面との間隔を前記断面上で比較したときに、前記一端側で最小間隔が生じるようになっていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の支持装置。
  9. 前記第1の静圧面と前記第1の支持面との少なくとも一方には、前記圧力伝達媒体の少なくとも移動方向に沿って延在する溝が形成されており、及び/又は前記第2の静圧面と前記第2の支持面との少なくとも一方には、前記圧力伝達媒体の少なくとも移動方向に沿って延在する溝が形成されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の支持装置。
  10. 前記第1の静圧面及び前記第2の静圧面の少なくとも一方を形成する部材がセラミックから形成されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の支持装置。
  11. 前記圧力伝達媒体は、液体であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の支持装置。
  12. 請求項1乃至11のいずれかに記載の支持装置を有することを特徴とする加工機。
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