JPH0828565A - 静圧気体軸受 - Google Patents

静圧気体軸受

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JPH0828565A
JPH0828565A JP18773094A JP18773094A JPH0828565A JP H0828565 A JPH0828565 A JP H0828565A JP 18773094 A JP18773094 A JP 18773094A JP 18773094 A JP18773094 A JP 18773094A JP H0828565 A JPH0828565 A JP H0828565A
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JP
Japan
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bearing
moving member
static pressure
pressure gas
gas bearing
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JP18773094A
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Inventor
Keiichi Kimura
景一 木村
Motohisa Haga
元久 羽賀
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構成により、高速運転時等の発熱が防
止されると共に、微小振動が確実に且つ迅速に減衰され
るようにした、静圧気体軸受を提供すること。 【構成】 直線運動または回転運動を行なう運動部材1
2を静圧気体によって浮上させて支持するための静圧気
体軸受10において、固定部材11側の案内面11a,
11bと運動部材12の軸受面12a,12bとの間に
画成される軸受隙間19,20を調整するために、上記
軸受面を垂直方向に変位させる駆動手段13,14,1
5,16と、この駆動手段を駆動制御する制御手段とを
備えるように、静圧気体軸受10を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超精密工作機械,超精
密測定機械等に使用される、直線運動または回転運動を
行なう運動部材を静圧気体によって浮上させて支持する
ための静圧気体軸受に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、このような静圧気体軸受は、例え
ば図4に示すように、構成されている。図において、静
圧気体軸受1は、固定部材2の対向する二面に形成され
た案内面2a,2b上に対して、直線運動または回転運
動を行なう運動部材3が嵌挿されている。これにより、
運動部材3は、その軸受面3a,3bが、それぞれ固定
部材2の上記案内面2a,2bに対向している。
【0003】そして、この運動部材3は、この運動部材
3を貫通するように設けられた給気管4を介して、この
案内面2a,2bと軸受面3a,3bとの間にそれぞれ
画成された軸受隙間5,6に圧力気体を供給することよ
り、上記運動部材3を浮上させるようにしている。
【0004】ここで、上記給気管4は、その開口部の周
囲に給気溝4aを有している。これによって、給気管4
から排出される圧力気体が周囲に分散されるようになっ
ている。この場合、軸受隙間5,6は、例えば数μm乃
至十数μm程度の寸法d1に設定されている。
【0005】このように構成された静圧気体軸受1は、
この運動部材3の上下二面に対して設けられることによ
り、所謂二面拘束による軸受構造になっている。これに
より、運動部材3は、固定部材2に対して、直接接触に
よる摩擦がないことから、極めて円滑に運動することが
できるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成の静圧気体軸受1においては、運動開始時及び
運動停止時の慣性力によって、運動部材3に、姿勢変化
による振動が発生すると共に、静止時においては、運動
部材3に、気体圧力の微小変動によって生ぜしめられる
微小振動が発生してしまう。しかも、運動部材3は、圧
力気体によって浮上しているために、微小振動が長時間
に亘って持続することになる。
【0007】このため、以下のような試みが行なわれて
いる。即ち、特開平2−95529号公報に開示された
移動体の静圧案内方式においては、振動発生時には、振
動をセンサにより検出して、切換え電磁弁を作動させる
ことにより、静圧流体(油)の圧力を低圧に切換える。
これにより、完全浮上状態から固体接触を伴う半浮上滑
り案内に変更して、びびり振動を防止するようにしてい
る。この方式では、振動発生をセンサにより検出してい
るため、完全に振動発生を排除することが困難である。
さらに、静圧流体として高圧及び低圧の二種類の圧力の
静圧流体供給を行なう必要があるので、構造が複雑にな
ってしまう。また、半浮上状態にするための給気圧の設
定が困難である。
【0008】また、特開昭63−172988号公報に
開示された移動機構によれば、移動時には、静圧気体の
給気圧を高くして、固定部材と運動部材の摺動面とを互
いに非接触状態にし、また停止時には、静圧気体の給気
圧を低くして、固定部材と運動部材の摺動面とが互いに
接触状態にする。これにより、停止時には、振動減衰が
効率よく行なわれるようになっている。この機構によれ
ば、同様に静圧気体として高圧及び低圧の二種類の圧力
の静圧流体供給を行なう必要があるので、構造が複雑に
なってしまう。また、停止開始時には、接触状態になる
ため、固定部材と運動部材の摺動面が摩耗してしまうと
いう問題があった。
【0009】さらに、特開昭60−194626号公報
に開示された直線案内機構によれば、静圧気体軸受の一
部に滑り案内面を設けることにより、静圧気体軸受と滑
り案内面との複合案内面とすることにより、振動の減衰
特性を向上させるようになっている。この機構によれ
ば、運動部材は、常に部分的に滑り案内面により、固定
部材に対して接触しているので、移動時の運動特性が損
なわれることになってしまうという問題があった。
【0010】また、特開昭61−82125号公報に開
示されたスライドテーブル装置においては、移動テーブ
ル(運動部材)の下面に、球体を配置して、移動時に
は、この球体と運動部材との間で生ずるすべり抵抗によ
り、振動減衰効果を得るようになっている。この装置に
おいては、固定部材と運動部材との摺動面の間に、球体
が配設されているので、球体の回転による円滑な移動を
行なわれるためには、固定部材と運動部材の高精度の組
立が必要であるという問題があった。
【0011】さらに、特開平4−107321号公報に
開示された静圧空気軸受においては、固定部材と運動部
材との間に、非圧縮流体を介在させることにより、この
非圧縮流体の粘性に基づいて、振動減衰特性を得るよう
になっている。この軸受においては、固定部材と運動部
材の間に、非圧縮流体が介在しているので、この非圧縮
流体を保持するために、固定部材及び運動部材の間に、
液密的な空間を構成する必要があり、構造が複雑になっ
てしまうという問題があった。
【0012】これに対して、軸受隙間を十分小さく設定
して、静圧軸受部における静圧気体の粘性抵抗によっ
て、減衰作用を発生させることにより、安定性,剛性等
を向上させることも考えられるが、この場合、高速運転
時や長時間運転時等に、静圧気体のせん断発熱によっ
て、運動精度の低下を招いてしまうという問題があっ
た。
【0013】本発明は、以上の点に鑑み、簡単な構成に
より、高速運転時等の発熱が防止されると共に、微小振
動が確実に且つ迅速に減衰されるようにした、静圧気体
軸受を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明によ
れば、直線運動または回転運動を行なう運動部材を静圧
気体によって浮上させて支持するための静圧気体軸受に
おいて、固定部材側の案内面と運動部材の軸受面との間
に画成される軸受隙間を調整するために、前記案内面ま
たは軸受面を垂直方向に変位させる駆動手段と、この駆
動手段を駆動制御する制御手段とが備えられている、静
圧気体軸受により、達成される。
【0015】本発明による静圧気体軸受は、好ましく
は、前記案内面または軸受面が、固定部材または運動部
材に対して、連結部材を介して連結されている。
【0016】本発明による静圧気体軸受は、好ましく
は、前記駆動手段が、圧電素子から成る。
【0017】本発明による静圧気体軸受は、好ましく
は、前記駆動手段が、超磁歪合金から成る。
【0018】本発明による静圧気体軸受は、好ましく
は、前記制御手段が、運動部材の高速運動時には、軸受
隙間を大きく、また運動部材の低速運動時及び停止時に
は、軸受隙間を小さくするように、駆動手段を制御する
構成となっている。
【0019】本発明による静圧気体軸受は、好ましく
は、固定部材または運動部材に、前記軸受隙間を測定す
るための測定手段が備えられている。
【0020】本発明による静圧気体軸受は、好ましく
は、前記測定手段が、軸受隙間を直接に測定する距離セ
ンサから成る。
【0021】本発明による静圧気体軸受は、好ましく
は、前記測定手段が、静圧気体の圧力を測定する圧力セ
ンサから成り、測定圧力に基づいて、軸受隙間を演算す
るようになっている。
【0022】また、上記目的は、本発明によれば、互い
に背反するように形成された平面または曲面から成る少
なくとも二つの案内面を有する固定部材と、各案内面に
対向した対応する平面または曲面から成る軸受面を有す
る運動部材と、前記案内面と軸受面により形成される間
隙内に圧力気体を供給する手段とを含んでいる、静圧気
体軸受において、固定部材側の案内面と運動部材の軸受
面との間に画成される軸受隙間を調整するために、前記
案内面または軸受面を垂直方向に変位させる駆動手段
と、この駆動手段を駆動制御する制御手段とが備えられ
ており、前記制御手段が、運動部材の高速運動時には、
軸受隙間を大きく、また運動部材の低速運動時及び停止
時には、軸受隙間を小さくするように、駆動手段を制御
する構成とした、静圧気体軸受により、達成される。
【0023】
【作用】上記構成によれば、制御手段によって、例えば
圧電素子または超磁歪合金から成る駆動手段が駆動制御
されることにより、軸受隙間が、適宜に調整される。従
って、軸受隙間が小さく設定されたときには、圧力気体
の粘性抵抗によって、運動部材の微小振動は、減衰され
ると共に、剛性が向上される。また、軸受隙間が大きく
設定されたときには、圧力気体のせん断発熱が低減され
ることになる。
【0024】前記案内面または軸受面が、固定部材また
は運動部材に対して、連結部材を介して連結されている
場合には、駆動手段による変位の際に、前記案内面また
は軸受面が、平行移動することになる。
【0025】前記制御手段が、運動部材の高速運動時に
は、軸受隙間を大きく、また運動部材の低速運動時及び
停止時には、軸受隙間を小さくするように、駆動手段を
制御する構成になっている場合には、高速運動時には、
静圧気体のせん断発熱が低減され、運動精度の低下が防
止されることになり、また低速運動時及び停止時には、
振動減衰性が向上して、微小振動が低減され、静止安定
性が向上することになる。
【0026】固定部材または運動部材に、前記軸受隙間
を測定するための測定手段が備えられている場合には、
制御手段による軸受隙間の調整の際に、前記測定手段に
より測定された軸受隙間が制御手段にフィードバックさ
れることにより、正確な軸受隙間の調整が行われること
になる。
【0027】さらに、固定部材の相対する対の軸受隙間
を個別に調整することにより、固定部材に形成された案
内面を運動基準とすることなく、運動精度の向上が得ら
れることになる。
【0028】
【実施例】以下、この発明の好適な実施例を図1乃至図
3を参照しながら、詳細に説明する。尚、以下に述べる
実施例は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に
好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲
は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載
がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0029】図1は、本発明による静圧気体軸受の第一
の実施例を示している。図1において、静圧気体軸受1
0は、固定部材11の対向する二面に形成された高精度
に仕上げられた案内面11a,11bに対して、直線運
動を行なう運動部材12が嵌挿されている。これによ
り、運動部材12は、その高精度に仕上げられた軸受面
12a,12bが、それぞれ固定部材11の上記案内面
11a,11bに対向している。
【0030】ここで、上記運動部材12の軸受面12
a,12bは、この運動部材12の内側面にて、それぞ
れ駆動手段13,14によって固定部材の案内面11
a,11bに向かって進退可能に支持された軸受部材1
5,16の内側面に形成されている。
【0031】上記駆動手段13,14は、例えば圧電素
子または超磁歪合金によって、構成されている。ここ
で、圧電素子は、電圧を印加すると歪を生ずる圧電効果
を利用した素子であり、この場合には、駆動手段13,
14に電圧を印加することによって、軸受部材15,1
6が、固定部材の案内面11a,11bに向かって進退
される。また、超磁歪合金は、磁界をかけると歪を生ず
るものであり、この場合には、駆動手段13,14に電
圧を印加することによって、軸受部材15,16が、固
定部材の案内面11a,11bに向かって進退される。
【0032】さらに、この軸受部材15,16及び運動
部材12を貫通するように設けられた給気管17,18
を介して、この案内面11a,11bと軸受面12a,
12bとの間に画成された軸受隙間19,20に圧力気
体が供給されることより、上記運動部材12が、固定部
材に対して浮上支持されるようになっている。ここで、
上記給気管17,18は、その開口部の周囲に給気溝1
7a,18aを有している。これによって、給気管1
7,18から排出される圧力気体が周囲に分散されるよ
うになっている。
【0033】これに対して、上記駆動手段13,14が
それぞれ図示しない制御手段によって駆動制御されるこ
とにより、軸受部材15,16が固定部材の案内面11
a,11bに向かって進退され、上記軸受隙間19,2
0が適宜に(図示の場合には、それぞれd2,d3に)
調整されるようになっている。
【0034】具体的には、運動部材12の高速運動時に
は、駆動手段13,14は、図示しない制御手段によっ
て駆動制御されることにより、軸受部材15,16を固
定部材11の案内面11a,11bから離反させる。こ
れによって、固定部材11の案内面11a,11bと運
動部材12の軸受面12a,12bとの間の軸受隙間1
9,20は、比較的大きくされる。
【0035】従って、高速運動による静圧気体のせん断
発熱が低減され、静圧気体軸受10全体が熱変形してし
まうようなことがなく、運動精度の低下が防止されるこ
とになる。
【0036】また、運動部材12の低速運動時及び静止
時には、駆動手段13,14は、図示しない制御手段に
よって駆動制御されることにより、軸受部材15,16
を固定部材11の案内面11a,11bに対して接近さ
せる。これによって、固定部材11の案内面11a,1
1bと運動部材12の軸受面12a,12bとの間の軸
受隙間19,20は、比較的小さくされる。
【0037】従って、軸受隙間19,20内の圧力気体
が粘性抵抗を有することになり、運動部材12が微小振
動を生じた場合には、この微小振動に対して、圧力気体
の粘性抵抗が作用して、この微小振動を減衰させること
になる。
【0038】また、駆動手段13,14が図示しない制
御手段によって駆動制御されることにより、軸受部材1
5,16を固定部材11の案内面11a,11bに対し
てそれぞれ個別に制御することによって、運動部材12
の運動基準は、固定部材11の案内面11a,11bを
基準とせずに、任意に設定される。従って、固定部材1
1の案内面11a,11bの面精度によらずに、運動部
材12の運動精度が向上される。
【0039】図3は、本発明による静圧気体軸受の第二
の実施例を示している。図3において、静圧気体軸受3
0は、固定部材31の対向する二面に形成された高精度
に仕上げられた案内面31a,31bに対して、直線運
動を行なう運動部材32が嵌挿されている。これによ
り、運動部材32は、その高精度に仕上げられた軸受面
32a,32bが、それぞれ固定部材31の上記案内面
31a,31bに対向している。
【0040】ここで、上記運動部材32の軸受面32
a,32bは、この運動部材32の内側面にて、それぞ
れ駆動手段33,34によって固定部材の案内面31
a,31bに向かって進退可能に支持された軸受部材3
5,36の内側面に形成されている。
【0041】上記駆動手段33,34は、例えば圧電素
子または超磁歪合金によって、構成されている。ここ
で、圧電素子は、電圧を印加すると歪を生ずる圧電効果
を利用した素子であり、この場合には、駆動手段33,
34に電圧を印加することによって、軸受部材35,3
6が、固定部材の案内面31a,31bに向かって進退
される。また、超磁歪合金は、磁界をかけると歪を生ず
るものであり、この場合には、駆動手段33,34に磁
界をかけることによって、軸受部材35,36が、固定
部材の案内面31a,31bに向かって進退される。
【0042】さらに、この軸受部材35,36及び運動
部材32を貫通するように設けられた給気管37,38
を介して、この案内面31a,31bと軸受面32a,
32bとの間に画成された軸受隙間39,40に圧力気
体が供給されることより、上記運動部材32が、固定部
材に対して浮上支持されるようになっている。ここで、
上記給気管37,38は、その開口部の周囲に給気溝3
7a,38aを有している。この場合、上記給気溝37
a,38aは、例えば深さ10乃至20μm,幅1乃至
2mmに形成されている。これによって、給気管37,
38から排出される圧力気体が周囲に分散されるように
なっている。
【0043】これに対して、上記駆動手段33,34が
それぞれ図示しない制御手段によって駆動制御されるこ
とにより、軸受部材35,36が固定部材の案内面31
a,31bに向かって進退され、上記軸受隙間39,4
0が適宜に(図示の場合には、それぞれd2,d3に)
調整されるようになっている。
【0044】以上の構成は、図1及び図2に示した静圧
気体軸受10と同様の構成であるが、本実施例による静
圧気体軸受30においては、さらに、上記軸受部材35
は、運動部材32に対して、板バネ41,42を介して
連結部材43により、連結されている。同様に、上記軸
受部材36は、運動部材32に対して、板バネ44,4
5を介して連結部材46により、連結されている。これ
により、軸受部材35,36は、駆動手段33,34に
より変位されるとき、平行に保持されるようになってい
る。
【0045】本実施例による静圧気体軸受30は、以上
のように構成されており、運動部材32の高速運動時に
は、駆動手段33,34は、図示しない制御手段によっ
て駆動制御されることにより、軸受部材35,36を固
定部材31の案内面31a,31bから離反させる。こ
れによって、固定部材31の案内面31a,31bと運
動部材32の軸受面32a,32bとの間の軸受隙間3
9,40は、比較的大きくされる。
【0046】従って、高速運動による静圧気体のせん断
発熱が低減され、静圧気体軸受30全体が熱変形してし
まうようなことがない。従って、運動精度の低下が防止
されることになる。
【0047】また、運動部材32の低速運動時及び静止
時には、駆動手段33,34は、図示しない制御手段に
よって駆動制御されることにより、軸受部材35,36
を固定部材31の案内面31a,31bに対して接近さ
せる。これによって、固定部材31の案内面31a,3
1bと運動部材32の軸受面32a,32bとの間の軸
受隙間39,40は、比較的小さくされる。
【0048】従って、軸受隙間39,40内の圧力気体
が粘性抵抗を有することになり、運動部材32が微小振
動を生じた場合には、この微小振動に対して、圧力気体
の粘性抵抗が作用して、この微小振動を減衰させること
になる。
【0049】この場合、軸受部材35,36は、それぞ
れ板バネ41,42,44,45を介して連結部材4
3,46により運動部材32に連結されているので、駆
動手段33,34による変位の際、軸受部材35,36
が傾斜することがない。従って、軸受面32a,32b
は、常に固定部材31の案内面31a,31bに対して
平行に保持されることになる。
【0050】また、駆動手段33,34が図示しない制
御手段によって駆動制御されることにより、軸受部材3
5,36を固定部材31の案内面31a,31bに対し
てそれぞれ個別に制御することによって、運動部材32
の運動基準は、固定部材31の案内面31a,31bを
基準とせずに、任意に設定される。従って、固定部材3
1の案内面31a,31bの面精度によらずに、運動部
材32の運動精度が向上される。
【0051】このように、上述の実施例では、制御手段
によって駆動手段が駆動制御されることにより、軸受隙
間が、適宜に調整される。これにより、静圧気体軸受の
減衰性能が任意に制御される。従って、運動部材の高速
運動時には、軸受隙間を大きく設定することによって、
静圧気体のせん断発熱が低減され、運動精度が向上され
ることになる。
【0052】また、低速運動時または静止時には、軸受
隙間を小さく設定することによって、圧力気体の粘性抵
抗によって、運動部材の微小振動は、減衰されると共
に、静止安定性が向上される。さらに、固定部材の相対
する対の軸受隙間を個別に調整することにより、固定部
材に形成された案内面を運動基準とすることなく、運動
精度の向上が得られることになる。
【0053】尚、上述した実施例においては、給気溝1
5aを備えた、所謂表面絞り型静圧気体軸受の場合につ
いて説明したが、これに限らず、例えばオリフィス絞り
型,自成絞り型,多孔質絞り型等の種々の形式の静圧気
体軸受に対して、本発明を適用することが可能であるこ
とは、明らかである。
【0054】また、上述した実施例においては、固定部
材11,31の案内面11a,11b,31a,31b
は、何れも平面であり、これに対応して、運動部材1
2,32の軸受面12a,12b,32a,32bも平
面であるが、これらの案内面及び軸受面は、運動部材の
運動方向に沿って同一断面を有するような対応する曲面
であってもよいことは明らかである。
【0055】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、簡
単な構成により、高速運転時等の発熱が防止されると共
に、微小振動が確実に且つ迅速に減衰されるようにし
た、静圧気体軸受を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による静圧気体軸受の第一の実施例を示
す運動部材の運動方向に垂直な方向の断面図である。
【図2】図1の静圧気体軸受の運動部材の運動方向に沿
った断面図である。
【図3】本発明による静圧気体軸受の第二の実施例を示
す運動部材の運動方向に垂直な方向の断面図である。
【図4】従来の静圧気体軸受の一例を示す運動部材の運
動方向に垂直な方向の断面図である。
【符号の説明】
10 静圧気体軸受 11 固定部材 12 運動部材 13 駆動手段 14 駆動手段 15 軸受部材 16 軸受部材 17 給気管 18 給気管 19 軸受隙間 20 軸受隙間 30 静圧気体軸受 31 固定部材 32 運動部材 33 駆動手段 34 駆動手段 35 軸受部材 36 軸受部材 37 給気管 38 給気管 39 軸受隙間 40 軸受隙間 41 板バネ 42 板バネ 43 連結部材 44 板バネ 45 板バネ 46 連結部材

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直線運動または回転運動を行なう運動部
    材を静圧気体によって浮上させて支持するための静圧気
    体軸受において、 固定部材側の案内面と運動部材の軸受面との間に画成さ
    れる軸受隙間を調整するために、前記案内面または軸受
    面を垂直方向に変位させる駆動手段と、 この駆動手段を駆動制御する制御手段とが備えられてい
    ることを特徴とする静圧気体軸受。
  2. 【請求項2】 前記案内面または軸受面が、固定部材ま
    たは運動部材に対して、連結部材を介して連結されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の静圧気体軸受。
  3. 【請求項3】 前記駆動手段が、圧電素子から成ること
    を特徴とする請求項1または2に記載の静圧気体軸受。
  4. 【請求項4】 前記駆動手段が、超磁歪合金から成るこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の静圧気体軸
    受。
  5. 【請求項5】 前記制御手段が、運動部材の高速運動時
    には、軸受隙間を大きく、また運動部材の低速運動時及
    び停止時には、軸受隙間を小さくするように、駆動手段
    を制御する構成としたことを特徴とする請求項1から3
    の何れかに記載の静圧気体軸受。
  6. 【請求項6】 固定部材または運動部材に、前記軸受隙
    間を測定するための測定手段が備えられていることを特
    徴とする請求項1から4の何れかに記載の静圧気体軸
    受。
  7. 【請求項7】 前記測定手段が、軸受隙間を直接に測定
    する距離センサから成ることを特徴とする請求項5に記
    載の静圧気体軸受。
  8. 【請求項8】 前記測定手段が、静圧気体の圧力を測定
    する圧力センサから成り、測定圧力に基づいて、軸受隙
    間を演算することを特徴とする請求項5に記載の静圧気
    体軸受。
  9. 【請求項9】 互いに背反するように形成された平面ま
    たは曲面から成る少なくとも二つの案内面を有する固定
    部材と、各案内面に対向した対応する平面または曲面か
    ら成る軸受面を有する運動部材と、前記案内面と軸受面
    により形成される間隙内に圧力気体を供給する手段とを
    含んでいる静圧気体軸受において、 固定部材側の案内面と運動部材の軸受面との間に画成さ
    れる軸受隙間を調整するために、前記案内面または軸受
    面を垂直方向に変位させる駆動手段と、 この駆動手段を駆動制御する制御手段とが備えられてお
    り、 前記制御手段が、運動部材の高速運動時には、軸受隙間
    を大きく、また運動部材の低速運動時及び停止時には、
    軸受隙間を小さくするように、駆動手段を制御する構成
    としたことを特徴とする静圧気体軸受。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7651272B2 (en) 2006-01-04 2010-01-26 Fanuc Ltd Method of assembling air bearing, air bearing and linear drive unit equipped with the same
JP2011073118A (ja) * 2009-10-01 2011-04-14 Jtekt Corp 流体保持装置
CN113833765A (zh) * 2021-10-14 2021-12-24 江苏集萃精凯高端装备技术有限公司 一种刚度可调的气浮导轨

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