JP4528874B2 - 信号入力装置 - Google Patents

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本願発明は、たとえばビデオゲーム機などに備えられ、棒状のレバーを複数の方向に傾けて操作する、いわゆるジョイスティック装置である信号入力装置に関する。
従来より、ビデオゲーム機などでは、棒状のレバーを複数の方向に傾けて操作するジョイスティック装置が用いられている。このジョイスティック装置により、たとえばゲーム中のキャラクタの動きを決定することができる。また、最近では、家庭用ゲーム機やパーソナルコンピュータに接続して、ゲーム中の飛行機の動きなどを決定するジョイスティック装置も提案、販売されている。
ビデオゲーム機における格闘ゲームなどでは、キャラクタを通常より高くジャンプさせる場合、上記ジョイスティックのレバーを同方向に2回続けて傾ける、あるいは空いている方の手で別の操作ボタンを押しながらレバーを傾けるなどの操作を行なう必要がある。すなわち、ジョイスティック装置により、瞬時に連続して入力信号を入力するか、あるいはジョイスティック装置とは別の入力装置を用いて並列的に入力信号を入力する必要がある。
前者の操作は、瞬時にしかも確実にレバーを動かさなければならないため、操作ミスを起こしやすい。また、後者の操作は、一つの動作に左右両方の手を用いなければならないため、手間である。そのため、現存のジョイスティック装置では、プレイヤが所望する動きをキャラクタに行わせることが、スムーズにできずらいといったことがある。
特開平11−67017号公報
本願発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、煩雑な操作が必要であった複数の入力を容易な操作で行うことのできる信号入力装置を提供することを、その課題とする。
上記の課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
本願発明によれば、プレイヤが操作するためのレバーと、レバーを傾斜可能に支持する本体と、レバーの軸方向の互いに異なる位置において該レバーの周面に設けられた複数の突出片であって、少なくともいずれかの方向において突出方向が同一の複数の突出片と、複数の突出片の各々に対応し、前記軸方向に並んで配設された複数のスイッチ手段であって、突出方向または突出方向とは逆方向のレバーの傾斜量に応じて、対応する突出片によって押下される複数のスイッチ手段と、を備え、複数のスイッチ手段の押下に基づいて、突出方向または突出方向とは逆方向におけるレバーの傾きを段階的に検出することを特徴とする、信号入力装置が提供される。
好ましい実施の形態によれば、複数のスイッチ手段は、複数の突出片の各々に対して予め決められた複数の方向にそれぞれ配設されている
他の好ましい実施の形態によれば、レバーは、一方端にプレイヤが把持する把持部が形成され、その把持部と複数の突出片との間で本体によって傾斜可能に支持されている
他の好ましい実施の形態によれば、レバーは、一方端にプレイヤが把持する把持部が形成され、複数の突出片よりも他方端側で本体によって傾斜可能に支持されている
他の好ましい実施の形態によれば、複数の突出片は、突出の度合いが互いに異なる。例えば、複数の突出片の度合いは、本体によるレバーの支持点に近いほど大きくなるように設定されている
他の好ましい実施の形態によれば、複数の突出片は、レバーから着脱自在に設けられている
他の好ましい実施の形態によれば、複数の突出片は、レバーに外嵌する環状の突出リングである
本願発明によれば、少なくともいずれかの方向に対して、レバーの傾きが段階的に検出されるので、たとえば、プレイヤは、当該方向において、レバーの傾きを変えるだけで、複数の入力が可能となる。したがって、複数の入力を容易な操作で行うことができる。
本願発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
本願発明に係るジョイスティック装置の外観図である。 図1に示すジョイスティック装置の要部概略構成図である。 図1に示すジョイスティック装置の回路図である。 レバーを傾けたときの状態を示す図である。 変形例に係るジョイスティック装置の要部概略構成図である。 レバーとマイクロスイッチとの位置関係を示す図である。 レバーを傾けたときの状態を示す図である。 レバーを傾けたときの状態を示す図である。 レバーを傾けたときの状態を示す図である。 他の変形例に係るレバーを傾けたときの状態を示す図である。 レバーの傾き方向とマイクロスイッチのオン、オフ状態との関係を示す図である。
以下、本願発明の好ましい実施の形態を、添付図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本願発明に係るジョイスティック装置の外形図であり、図2は、ジョイスティック装置の要部を示した概略構成図であり、(a) は平面図、(b) は(a) のB−B矢視図、(c) は(a) のC−C矢視図である。本ジョイスティック装置は、略直方形状のケース1と、ケース1に固定されている略平板状の支持体2と、支持体2に対して揺動自在に支持された本体3と、プレイヤが操作するための、本体3に対して複数の方向に傾斜可能に支持されたレバー4とを備えている。ケース1側面には、家庭用ゲーム機などの外部装置と接続するためのコネクタ5が設けられ、コネクタ5には接続ケーブル6が接続される。
なお、このジョイスティック装置をビデオゲーム機などに取り付ける場合は、ケース1を取り除いて、レバー4をビデオゲーム機の表面から突出させた形で内装する。
図2を参照して、支持体2には、両短辺近傍に断面略Z字状の2つのアングル11が立設され、各アングル11の上面12には2つの孔13がそれぞれ形成されている。
本体3の上面には、略平板状の押さえ板14が取り付けられ、押さえ板14の下面の面積は、本体3の上面より大とされている。押さえ板14には、その下面から4つのボス15が突設され、ボス15の直径は上記孔13の内径より小とされ、ボス15は上記孔13に遊挿されている。各ボス15の下端には、ボス15が孔13から抜脱するのを防止するためのナット17が締着されている。また、ボス15には、押さえ板14とアングル11との間にばね16が巻着されている。上記構成により、押さえ板14および本体3は、ばね16の弾性力により、支持体2に対して揺動自在に支持される。
棒状に形成されたレバー4は、周知のころがり軸受けの構造により、本体3に対して傾斜可能に支持され、通常時は鉛直方向に静止するよう付勢されている。レバー4の上端には、略球形の把持部18がレバー4と一体的に形成されている。また、レバー4には、本体3内の対向する周面に、図3に示すように、環状の接点21が設けられている。
一方、本体3内には、レバー4の環状接点21に対向し、前後左右および斜め方向の8方向に対応して、複数の接点22がそれぞれ内装されている。これにより、レバー4がいずれかの方向に傾けられると、環状接点21がいずれかの方向に位置する接点22に接触し、検出信号が外部に出力されることにより、レバー4の傾いた方向を検出することができる。
支持体2には、各辺中央近傍に断面略L字状のアングル23が立設され、各アングル23には、押ボタン25を有するマイクロスイッチ24がそれぞれ取り付けられている。すなわち、マイクロスイッチ24は、レバー4の前後および左右方向にそれぞれ位置し、図3に示すように、レバー4の前後左右方向にある接点22の延長線上に位置している。
また、マイクロスイッチ24は、押ボタン25が上側を向くように、かつ押ボタン25の上面が、通常状態で押さえ板14の下面と接触する、あるいはわずかに接触しないといった位置になるように取り付けられている。
この構成により、レバー4をいずれかの方向に傾けると、本体3側のいずれかの接点22と、レバー4側の環状接点21とが接触し、レバー4の傾き方向を検出することができる。検出した信号は、コネクタ5を介して外部に接続された、たとえば、家庭用ゲーム機に送られる。
なお、この場合、本体3は、ばね16の強度により水平方向に保持されたままである。すなわち、上記したレバー4の環状接点21と本体3の接点22とが接触する程度のレバー4の傾きでは、ばね16は伸縮せずその外形を維持している。
次いで、図4に示すように、プレイヤによってさらにレバー4が傾けられると(同図白矢印D参照)、レバー4の環状接点21と本体3の接点22とが接触したままで、本体3が押し付けられ、傾いた側のばね16が縮み、反対側のばね16が伸び、本体3が同方向に傾く。
そして、本体3に一体的に取り付けられた押さえ板14も同方向に傾き(同図白矢印E参照)、その方向にあるマイクロスイッチ24の押ボタン25を押し下げる。これにより、上記マイクロスイッチ24がオンされ、検出された信号は、コネクタ5を介して外部に送られる。
このように、レバー4を中心にして前後および左右方向では、本体3側の接点の接触による傾きの検出と、マイクロスイッチ24による傾きの検出とにより、同方向において2段階のレバー4の傾きを検出することができる。そのため、たとえば従来のビデオゲーム機の格闘ゲームにおいて、レバー4を2回連続して傾けるといった操作、つまり瞬時に複数の入力が必要な操作を、レバー4の傾きを同方向に大きくするといった容易な操作で実現することができる。
したがって、従来のような操作ミスを大幅に低減できる。また、レバー4を段階的に傾けるので、レバー4を戻すことなく、一連の動作でスムーズに行うことができる。そのため、プレイヤにとっては、従来のジョイスティック装置の操作と違和感なく行うことができる。
なお、プレイヤによってレバー4が傾けられた状態からレバー4が離されると、ばね16の復元力により、レバー4は直立状態に、また押さえ板14および本体3は通常の水平状態にそれぞれ戻る。
また、図4では、一方向のレバー4の傾いた状態のみしか示していないが、左右方向または奥行き方向にもプレイヤの操作によりレバー4が傾けられれば、その方向に対応したマイクロスイッチ24がオンされる。
なお、支持体2には、本体3および本体3から突設したレバー4の他端が当たらないように、中央に孔が形成されていてもよい。
また、マイクロスイッチ24は、上記実施形態では4つ設けられていたが、これ以下あるいはこれ以上の数のマイクロスイッチ24が設けられていてもよい。また、その設置位置も、レバー4に対して前後および左右方向の位置に設けられているが、これに限らず、たとえば支持体2の角にそれぞれ設けられていてもよい。
また、ばね16およびボス15は、ゴムなどの弾性体で一体的に形成されていてもよい。
図5は、本発明の変形例を示すジョイスティック装置の要部を示した側面図である。このジョイスティック装置では、本体31が図示しないケースに固着されている。本体31は、レバー4の傾きに応じてオン、オフする複数のマイクロスイッチを内装した2つのスイッチ部32,33を備えており、両スイッチ部32,33は、上下方向に連設されている。
図6は、レバーとスイッチ部32,33に内装されたマイクロスイッチとの位置関係を示す図である。各スイッチ部32,33には、レバー4に対して前後左右方向に配されたマイクロスイッチが設けられているが、同図では、右方向のあるマイクロスイッチのみを示している。すなわち、スイッチ部32は、上段のマイクロスイッチ34を内装し、スイッチ部33は、下段のマイクロスイッチ35を内装している。各スイッチ部32,33は、連設されているので、同方向におけるマイクロスイッチ34,35は、上下に並べて配される。
レバー4には、各マイクロスイッチ34,35に対向した周面に、略円筒形状の突出リング36,37がそれぞれ嵌め込まれて固着されている。上段の突出リング36は、下段の突出リング37より外径が大とされている。なお、レバー4が傾いたときの支点の位置は、突出リング36,37のやや上方の位置になるように、レバー4は本体31に支持されている。その他の構成は、上述した実施形態と同様であり、以下の説明において同機能の部品については同符号を示す。
この構成により、図6に示すように、レバー4が直立状態のとき、各マイクロスイッチ34,35は、突出リング36,37に当接しないので、ともにオフ状態にある。次いで、図7に示すように、プレイヤによってレバー4が傾けられると(白矢印F参照)、上段の突出リング36が上段のマイクロスイッチ34に当接し、上段のマイクロスイッチ34はオンする。このとき、下段の突出リング37は、上段のそれより外径が小とされているので、下段のマイクロスイッチ35はオンしない。
そして、プレイヤによってさらにレバー4が傾けられると(白矢印G参照)、下段の突出リング37が下段のマイクロスイッチ35に当接し、下段のマイクロスイッチ35はオンする。このとき、上段の突出リング36は、上段のマイクロスイッチ34に当接したままであるので、上段のマイクロスイッチ34はオンのままである。そのため、この状態では、両マイクロスイッチ34,35がオンとなる。
なお、プレイヤによってレバー4が傾けられた状態からレバー4が離されると、レバー4は直立状態に戻り、両マイクロスイッチ34,35はともにオフとなる。
このように、レバー4に外径の異なる突出リング36,37を設け、それらに対向させるようにマイクロスイッチ34,35を配すれば、レバー4の傾きの度合いに応じて、各マイクロスイッチ34,35のオン、オフの状態が異なるので、レバー4の段階的な傾きを検出することができる。そのため、上述した実施形態と同様の作用効果を奏する。
なお、突出リング36,37の大きさを変更すれば、マイクロスイッチ34,35のオン、オフ動作が、レバー4の傾きの度合いに応じて変更される。すなわち、上段の突出リング36の外径をより大きくして、下段の突出リング37の外径をより小さく、あるいは突出リング37をなくする。このようにすれば、レバー4を少し傾けたときに上段のマイクロスイッチ34がオンし、レバー4を大きく傾けたときに下段のマイクロスイッチ35がオンすることになる。そのため、プレイヤにとっては、1段目および2段目におけるレバー4の傾きの違いがより明確になるといった利点がある。
また、図8に示したレバー4の傾き状態からさらにプレイヤによってレバー4が傾けられると、図9に示すように、上段の突出リング36が上段のマイクロスイッチ34から離れて、上段のマイクロスイッチ34がオフになる場合がある。このオフの状態も外部装置で認識するようにすれば、各マイクロスイッチ34,35は、図7の状態においてオン、オフ、図8の状態においてオン、オン、図9の状態においてオフ、オンと変化するので、アナログ的な入力を行うことができる。
また、上記実施形態では、レバー4の傾きを検出するマイクロスイッチ34,35は、レバー4の傾く方向と逆の方向に設けられているが、図10に示すように、レバー4の傾く方向と同じ方向に設けられていてもよい。この場合、上段の突出リング36は、下段の突出リング37より外径が小とされる。また、レバー4が傾いたときの支点の位置は、突出リング36,37のやや下方の位置になるように、レバー4は本体31に支持される。この構成により、レバー4が傾けられると、1段目の傾きを下段のマイクロスイッチ35のオンで検出し、2段目の傾きを両マイクロスイッチ34,35のオンで検出する。
図11は、各方向におけるマイクロスイッチ34,35のオン、オフ状態を示した模式図である。同図によれば、把持部18の周囲に記載されたものが、レバー4を1段階傾けたときの各方向におけるマイクロスイッチ34,35のオン、オフ状態を示す。また、外側に記載されたものが、レバー4を2段階傾けたときのマイクロスイッチ34,35のオン、オフ状態を示す。同図に示すように、従来のようにレバー4の傾きを1段階しか検出できない場合は、8方向の検出しかできないが、本実施形態のように、レバー4の傾きを2段階検出することができれば、さらに16方向の検出が可能となる。
もちろん、この発明の範囲は上述した実施の形態に限定されるものではない。たとえば、一方向における傾きの検出は、2段に限らず、3段以上であってもよい。
また、本ジョイスティック装置は、アナログ式のジョイスティック装置であってもよい。
また、本実施形態によれば、レバーを段階的に傾けて複数の入力が可能であるので、ソフトウェアによってそれに応じた使用方法が可能である。たとえば、上述したように、格闘ゲームにおいて、キャラクタを通常より高くジャンプさせるような場合の他、キャラクタと分身されたキャラクタとが登場する場合、1段目のレバー4の傾きで本キャラクタを動作させ、2段目のレバー4の傾きで本キャラクタと分身キャラクタとを同時に動作させるといったことも可能である。
また、上述したジョイスティック装置の構成は、格闘ゲームに限らず、シューティングゲーム、パズルゲーム、あるいはアクションゲームなどにも適用することができる。
2 支持体
3 本体
4 レバー
11 アングル
14 押さえ板
16 ばね
24,34,35 マイクロスイッチ
25 押しボタン
36,37 突出リング

Claims (8)

  1. プレイヤが操作するためのレバーと、
    前記レバーを傾斜可能に支持する本体と、
    前記レバーの軸方向の互いに異なる位置において該レバーの周面に設けられた複数の突出片であって、少なくともいずれかの方向において突出方向が同一の複数の突出片と、
    前記複数の突出片の各々に対応し、前記軸方向に並んで配設された複数のスイッチ手段であって、前記突出方向または前記突出方向とは逆方向の前記レバーの傾斜量に応じて、対応する突出片によって押下される複数のスイッチ手段と、を備え、
    前記複数のスイッチ手段の押下に基づいて、前記突出方向または前記突出方向とは逆方向における前記レバーの傾きを段階的に検出することを特徴とする、信号入力装置。
  2. 前記複数のスイッチ手段は、前記複数の突出片の各々に対して予め決められた複数の方向にそれぞれ配設されている、請求項1に記載の信号入力装置。
  3. 前記レバーは、一方端に前記プレイヤが把持する把持部が形成され、その把持部と前記複数の突出片との間で前記本体によって傾斜可能に支持されている、請求項1または2に記載の信号入力装置。
  4. 前記レバーは、一方端に前記プレイヤが把持する把持部が形成され、前記複数の突出片よりも他方端側で前記本体によって傾斜可能に支持されている、請求項1または2に記載の信号入力装置。
  5. 前記複数の突出片は、突出の度合いが互いに異なる、請求項1ないし4のいずれかに記載の信号入力装置。
  6. 前記複数の突出片の突出の度合いは、前記本体による前記レバーの支持点に近いほど大きくなるように設定されている、請求項に記載の信号入力装置。
  7. 前記複数の突出片は、前記レバーから着脱自在に設けられている、請求項1ないし6のいずれかに記載の信号入力装置。
  8. 前記複数の突出片は、前記レバーに外嵌する環状の突出リングである、請求項1ないし7のいずれかに記載の信号入力装置。
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