JP4528196B2 - ピリミジン誘導体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、特定の構造を有するピリミジン誘導体の製造方法や、中間体に関し、より詳しくは、ピリミジン誘導体の核異性体を短時間で得ることができるピリミジン誘導体の製造方法や、中間体に関する。
近年、核医学検査は、腫瘍検査等においてその形態に依存せず、早期に診断できる、治療方針の決定や予後推定ができるため、多用されている。核医学検査においては生体機能に関与する物質を放射性核異性体で標識した放射性検査薬剤を体内に投与し、放射性検査薬剤から放出される放射能を体外から測定し、コンピューターで処理した測定値から断層画像を作成する。得られた断層画像から放射性検査薬剤の動態に基づく局所の生理的、生化学的機能変化を捉えることができるため、近年核医学検査は診断における重要な位置を占めている。現在実用化されている核医学診断法は、用いられる放射線の性質に基づき、ポジトロン(陽電子)を放出する核異性体によるポジトロン断層撮影法(Positron Emission Tomography:PET) と、シングルフォトン(単光子)を放出する核異性体によるシングルフォトン断層撮影法(Single Photon Emission Computed Tomography:SPECT)の二つに分類され、これらのうちポジトロン断層撮影法は、ポジトロン放射性核異性体標識薬剤(以下、PET用薬剤という。)により生体の機能を画像化できる最先端の診断法であり、シングルフォトン断層撮影法に比し、感度、空間分解能、短寿命核種を用いることによる被曝の軽減、生体成分の標識による生理的動態の描画、定量性の点で優れている。かかるポジトロン断層撮影法の手順としては、短半減期ポジトロン放出核異性体 (11C、13N、16O、18F等) を病院内サイクロトロンで製造し、得られた放射性核種を用いて直ちにPET用薬剤の合成を行い、品質検定後、このPET用薬剤を体内に投与する。体内でポジトロン放射性核異性体から放出された陽電子がその近辺に存在する電子と結合して消滅するときに、放出する正反対方向の2個の消滅γ線を、人体の周りに配置した多数の検出器のうち、相対する2個の検出器で同時に検出し、体内の特定の部位に集積したPET用薬剤の位置を特定し、これに基づき生体機能の画像化、および定量化を行い病態の診断に用いる。
かかるPETにおいては、適切なPET用薬剤の供給が重要な役割を果たすため、専門的な知識をもった者によって合成・製剤化されるPET用薬剤は次のような特性を有することが要請される。半減期が短いポジトロン放出核種11C、13N、16O、18F等で生体構成物質やそれに近い物質が標識され、生化学・生理学的なinvivo情報の描画を行うことができること、生理的あるいは薬理的効果が発現しない量(pmol程度)の使用でトレース可能なこと、半減期が非常に短く(18F;110分、11C;20分、13N;10分、16O;2分)、患者の被曝が少ないこと(胃のX線検査は約4mSv等とされ、[18F]FDG−PET検査では約2.2mSv等とされている。)、また、作業者の被曝が少ないように、迅速簡便に合成でき、品質及び収率の安定等を可能とする自動合成装置による合成ができることが求められる。
PET用薬剤の合成においては、ポジトロン放射核異性体として、14 N(p、α)11 C等の核反応により得られる11 Cが用いられ、11 C核異性体と水素ガスとの反応により得られる[11C]Hを原料として、有機合成反応により核異性体を有する、以下に示すような[11C]ホスゲン等の化合物を作成し、これらの放射性核種を有する化合物を基に、有機合成反応を行い[11C]を有する標識化合物を合成し、標識化合物を極微含有するように調製されている。
超短半減期のポジトロン放出核異性体を含有する化合物からの標識化合物の合成は、核異性体の放射崩壊速度が速く、放射崩壊との競争になるため、高収率で迅速に進行し、生成物の精製も容易でなければならず、核異性体を製造後、分離・標識・精製・製剤・品質検定までの時間を半減期の3倍以内にとどめなければならない。したがって、半減期が20.4分の11Cの場合には60分以内に製剤・品質検定を行うことが必要である。
従来から、腫瘍診断用のPET用薬剤として[18F]フルオロデオキシグルコース([18F]FDG)が広く用いられているが、[18F]フルオロデオキシグルコースは糖代謝を評価するものであって、必ずしも腫瘍細胞の悪性度・増殖能を反映するものではなく、多くの良性病変にも集積することが明らかとなっている。腫瘍診断のPET用薬剤として細胞増殖能を直接評価することができるものの開発が強く望まれている。基礎実験において[H]チミジンが細胞増殖能を評価するトレーサーとして用いられている点からも、ポジトロン放出核異性体である[11C]で標識された2−[11C]チミジンの核医学診断への応用が期待され、その開発が急がれている。2−[11C]チミジンの合成方法として、下記式に示すように、[11C]シアニドあるいは[11C]ホスゲン(COCl)から[11C]尿素を合成し、この[11C]尿素とジエステルとの環化反応により2−[11C]チミンを合成し、酵素反応により2−[11C]チミジンへ導く方法が知られている(例えば、非特許文献1〜4参照)。
しかしながら、このような従来の[11C]メタンから[11C]チミジンへの合成では、2−[11C]チミンから2−[11C]チミジンへ導く方法は迅速簡便であり、問題はないが、2−[11C]チミンを合成する段階が長く、時間がかかること、反応が複雑で操作が煩雑であることなどの問題を生じていた。即ち、工程数が多く、[11C]メタンから[11C]チミンの合成に30分、[11C]チミンから[11C]チミジンの製剤化を含めると45〜50分を要し、[11C]の放射崩壊の半減期が20.4分であることを考えると合成の迅速化が必須であり、また、反応性の高いホスゲンから反応性が低い尿素へ導き、尿素による環化反応を行なうため、環化には過酷な条件が必要となり、自動合成装置への負担が問題となる。臨床応用に適する2−[11C]チミジンの合成法は未だ確立されておらず、簡便且つ迅速な合成法が求められている。
その他、PET用薬剤としては、標識アシル−L−カルチンと、疾患診断剤(例えば、特許文献1参照)、イミダゾールを含有しないアリールオキシピペリジン(例えば、特許文献2参照)、[3−11C]ピルビン酸(例えば、特許文献3参照)、17標識フルオロアルカン(例えば、特許文献4参照)等が知られている。
特開平9−194449号公報 特表2004−511438号公報 特開平10−304892号公報 特表2004−508343号公報 特開2002−308615号公報 Steel CJ.,Brady F.,Luthra SK.,Brown G.,Khan I.,Poole KG.,Sergis A.,Jones T.,Price PM.,Appl.Radiat.Isot.51,p.377-388 (1999) Link JM.,Grierson JR.,Krohn KA.,J.Label.Compd.Radiopharm.37,p.610-612 (1995) Chakraborty PK.,Mangner TJ.,Chugani HT.,Appl.Radiat.Isot.48,p.619-621 (1997). Labar D.,Vander Borght T.,J.Labeled.Compd.Radiopharm.30,p.423(1991) Marx JN.,Craig Argyle J.,Norman LR.,J.Amer.Chem.Soc.,p.2121-2129(1974) Cruickshank K.A.,Jiricny J.,Reese C.B.,Tetrahedron Lett.25,p.681-684 (1984). Eckert H.,Forster B.,Angew.Chem.Int.Ed.Engl.26,p.894-895 (1987)
本発明の課題は、迅速且つ工程数を減らして簡便に合成できるピリミジン誘導体の製造方法やその中間体を提供し、特に、腫瘍の診断等に適用される核医学検査に用いる放射性検査薬剤として有用な放射性核異性体の[11C]で標識された[11C]チミジンの中間体である[11C]チミン等を、工程数を減らし、[11C]の放射崩壊の半減期に対応して短時間で、過酷な条件を必要とせずに合成することができ、自動合成装置への負担を軽減すると共に、操作者の被曝の問題を生じることがなく合成することができ、臨床に安定供給することが可能なピリミジン誘導体の製造方法やその中間体を提供することにある。
本発明者らは、既に[11C]ホスゲンの簡便且つ高効率の合成法を開発している(特許文献5)。標識化合物の合成において、この[11C]ホスゲンを[11C]尿素にすることなく、可能な限り最終工程の近くで反応させることが、過酷な条件を必要とせず、2−[11C]チミジンのワンポット(one pot)合成の開発につながるものと考えた。そのためにはホスゲンの基質、すなわちチミンの前駆体となりうるβ−アミノメタクリルアミド(AMAA)の合成が必須となる。合成したAMAAと[11C]ホスゲンとの環化反応による2−[11C]チミジンのワンポット迅速合成法を開発すべく、本研究を開始した。
AMAA(5)に含まれるビニローガスアミン骨格はイミンの互変異性体に相当するため、アルデヒドから合成することが可能であると考えた。すなわち、下記式に示すように、アルデヒド(9)に対してアンモニアを作用させシッフ塩基(10b)とし、その互変異性化によってアミノ体(10a)に導かれるものと考えた。そこでまず、AMAA(5)合成の出発物質のアルデヒドを得るため、NaH存在下、エタノール溶媒中で、プロピオン酸エチルとギ酸エチルの縮合反応を2.5日行い、エチルホルミルプロピオネート(9)を生成した(非特許文献5)(i)。得られたエチルホルミルプロピオネート(9)に対し過剰のアンモニアをメタノールと還流して2時間作用させることにより、容易にアミノ化が進行し、エチルアミノメタクリレート(10a)が定量的に得られた(ii)。このとき同時にエステルのアミドへの変換も起こるものと期待したが、アミド化反応は進行しなかった(iii)。このことは、エステル部分の活性がβ位のアミノ基の寄与によって著しく低下しているためと考えられた。これはこの系が反応性に乏しいカルバモイル基のビニローガスアナローグであると考えればもっともなことと思われる。
エチルアミノメタクリレート(10a)のエステル部分の反応性をアンモニアとの反応を引き起こすのに十分な程度に高めるためには、化合物(10a)のアミノ基からのカルボニルに対する電子の流れ込みを抑制する必要があるであろうと考え、化合物(10a)をN−アシル体に誘導した。
そこでまず下記式に示すように、化合物(10a)に対してアシル化試薬を作用させN−アシル化を行い、N−アシル体を得た。具体的には、炭酸カリウム存在下、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)を用い、無水トリフルオロ酢酸と化合物(10a)とを室温で15時間反応させエチル・β−アミノ−N−トリフルオロアセチルメタクリレート(11)を得(i)、炭酸カリウム存在下、DMFを用い、無水トリクロロ酢酸と化合物(10a)とを室温で16時間反応させエチル・β−アミノ−N−ジクロロアセチルメタクリレート(12)を得(ii)、炭酸カリウム存在下、DMFを用い、無水酢酸と化合物(10a)とを室温で36時間反応させエチル・β−アミノ−N−アセチルメタクリレート(13)を得た(iii)。また、ピリジンとトリクロロメタンの存在下、塩化ベンゾイルと化合物(10a)とを、0℃で2時間、その後室温で1晩反応させZ型のみのエチル・β−アミノ−N−ベンゾイルメタクリレート(14)を得(iv)、炭酸カリウム存在下、DMFを用い、無水安息香酸と化合物(10a)とを室温で15時間、50〜60℃で5時間反応させE型、Z型の混合物としてエチル・β−アミノ−N−ベンゾイルメタクリレート(14)を得た(v)。
次に、それぞれのアシル体にアンモニアを作用させ、エステル部のアミドへの変換を検討した。下記式に示すように、アシル体(11)あるいは(12)の反応では、アンモニアとの接触により脱アシル化が直ちに起こり、アミド生成は認められなかった。アセチル体(13)は同様の条件下、脱アセチルは起こらないが、アミド化の進行にも抵抗し目的物は生成しなかった。ベンゾイル体(14)とアンモニアとの反応ではベンゾイル基を保持したままアミド化が進行し、目的とするN−ベンゾイルアミノメタクリルアミド(BMAA)(15)が定量的に得られた。この条件下では、同時に脱ベンゾイル化が起こり、AMAA(5)を得ることも期待されたが、AMAA(5)の生成は全く認められなかった。
このようにして、シッフ塩基を経由する方法により、AMAA(5)のベンゾイル誘導体、すなわちN−ベンゾイルアミノメタクリルアミド(BMAA)(15)を合成することができた。BMAA(15)はAMAAのアミド体となっているので、AMAAよりも反応性は劣るが、反応性の非常に高いホスゲンとであれば環化反応が進行しうることが期待された。もし、環化反応が進行すればN−ベンゾイルチミンが生成するが、これは20秒以下という速さでチミンに加水分解されることが既に知られており(非特許文献6)、BMAA(15)が新規チミン前駆体となり得るものと期待し、非常に有毒なホスゲンとの閉環反応は厄介であるため、反応性は劣るであろうが、取扱が容易で毒性がより少なく、しかし反応挙動は類似していることが知られるトリホスゲン(CClO)CO(非特許文献7)を使用し、BMAA(15)との環化反応を検討した。BMAAとトリホスゲンとの環化反応をテトラヒドロフラン(THF)及びジクロロメタン中で実施したが、いずれの場合も反応はまったく進行せず、原料回収に終わった。AMAAのアミド体であるBMAAでは反応性が低すぎるものと考え、BMAAをアルカリ金属塩とすることにより活性化させ、トリホスゲンとの反応を検討した。
下記式に示すように、塩基としてNaH、(CHCOK、KCO及びn−BuLiを用い、それぞれBMAA−Na塩、BMAA−K塩、BMAA−Li塩(16)を調製し、溶媒にはDMF、1,2−ジメトキシエタン(DME)、テトラヒドロフラン、トルエン、t−ブタノール((CHCOH)を使用した。BMAA塩とトリホスゲンとの反応は迅速に進行し、目的のN−ベンゾイルチミン(17)を高収率で得た。生成したN−ベンゾイルチミンはアルカリ条件下において不安定で、直ちに加水分解されチミン(18)に導かれた。即ち、DMF中、NaHを用いBMAA−Na塩を生成し、トリホスゲンと反応させると、反応時間は室温約10分で定量的にチミンを得ることができた。(CHCOKを用いBMAA−K塩を生成した場合は、やや収率が劣り、BMAA−Li塩の場合は、低収率であった。種々の条件下の反応によって生成するN−ベンゾイルチミンを定量的に単離することは困難だったので、その収率をチミンの収率で表した(表1)。チミンの生成は各種機器データおよび標品との比較により確認された。

PET用薬剤合成条件を考慮し、チミン(18)のグリコシル化には、時間がかかる化学合成を避け既知の酵素反応を用いた(非特許文献1)。下記式に示すように、ビス(シクロヘキシルアミン)−2−デオキシ−α−D−リボシル−1−ホスフェート(19)存在下、チミジンホスホラーゼを用いて室温で5分間反応させると、チミンはほぼ定量的にチミジン(20)に変換された。
更に、本発明者らは、これらの知見を基に鋭意研究を進め、前駆体BMAAと核異性体を有する[11C]ホスゲンとの反応により、標識化合物2−[11C]チミンを合成する方法を検討した。ここで使用する[11C]ホスゲンはpmolレベルと非常に低濃度である。 [11C]ホスゲンは固体トリホスゲンの場合と異なり、ガスとして反応液に導入し、コンピュータ制御による自動合成装置を用い、2−[11C]チミンの合成を実施した。[11C]ホスゲンはトリホスゲンより反応性が高いと考えられるので、まず最初にBMAAそのものを用いて、[11C]ホスゲンとの反応を実施した。BMAA溶液に[11C]ホスゲンを導入し反応させたが、[11C]標識成績体を殆ど得ることができなかった。この結果から活性の強いホスゲンを用いてもBMAAの反応性を高めなければ環化反応は進行しないと考えられた。このため、非標識チミンの合成と同様に、BMAAをアルカリ金属塩とすることで活性化し、 [11C]ホスゲンとの反応を実施した。生成する2−[11C]N−ベンゾイルチミン(21)はアルカリ条件下では不安定で直ちに水解されてしまうので、2−[11C]チミン(22)とし、HPLCで定量・確認した。
HPLCにおける確認は、図1に示すように、2−[11C]チミンの放射能(a)と標品チミンの吸光度(254nm)(b)と重ね合わせることにより行った。表2に示すように、BMAA−Na塩とBMAA−K塩は、ともに1,2−ジメトキシエタン中の反応により、比較的良好な収量で2−[11C]チミンを生成した。表中、収率は合成の終了時における収率を示す。[11C]CHから2−[11C]チミンまでの合成時間は約16分であり、30分の合成時間を要した従来の方法と比較して大幅に合成時間を短縮することができることを見出し、本発明を完成するに至った。

すなわち本発明は、式(Ia)
[式中、Rは、水素原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルカノイル基又はハロゲン原子、ニトロ基若しくはアルキル基で置換されていてもよいロイル基を示し、Rは、ハロゲン原子、ニトロ基若しくはアルキル基で置換されていてもよいロイル基を示し、Rは、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、ハロゲン化アルキル基又はホルミル基を示し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基又はカルボキシル基を示し、R及びRは、一体となってハロゲン原子、ニトロ基若しくはアルキル基で置換されていてもよいベンゼン環又はハロゲン原子、ニトロ基若しくはアルキル基で置換されていてもよいヘテロ環を示していてもよい。]で表されるアミノアクリルアミド化合物はその互変異性体である式(Ib)[式中、R、R、R及びRは、前記とそれぞれ同じ基を示す。]で表されるイミノプロピオン酸アミド化合物[以下、式(Ia)及び式(Ib)を総称して式(I)という。他の式番号についても同様である。]で表される化合物のアルカリ金属塩と、ホスゲン又はトリホスゲンとを、溶媒中で反応させることを特徴とする式(II)
[式中、R、R、R及びRは、前記とそれぞれ同じ基を示す。]で表されるピリミジン誘導体の製造方法(請求項1)に関し、好ましくは、溶媒が、N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エーテル、ベンゼン、ジメチルアセトアミド及びt−ブタノールから選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1記載のピリミジン誘導体の製造方法(請求項2)や、式(I)で表される化合物のアルカリ金属塩が、式(I)で表される化合物に、溶媒存在下、水素化アルカリ金属化合物、アルカリ金属アルコキシド、アルカリ金属アミド、アルキルアルカリ金属化合物、アリールアルカリ金属化合物、炭酸アルカリ及び水酸化アルカリから選ばれる1種又は2種以上を添加したものであることを特徴とする請求項1記載のピリミジン誘導体の製造方法(請求項3)や、式(II)で表されるピリミジン誘導体が、ウラシル類であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載のピリミジン誘導体の製造方法(請求項4)や、式(II)で表されるピリミジン誘導体が、式(III)
[式中、R及びRは、前記とそれぞれ同じ基を示し、Rは、水素原子又はアルキル基を示す。]で表されるキサンチン類であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載のピリミジン誘導体の製造方法(請求項5)や、ホスゲンが、11Cで標識された[11C]ホスゲンであり、式(II)で表されるピリミジン誘導体が、式(IV)
[式中、R、R、R及びRは、前記とそれぞれ同じ基を示す。]で表されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載のピリミジン誘導体の製造方法(請求項6)や、溶媒が、不純物としてアミン及び/又は水を含有しないものであることを特徴とする請求項6記載のピリミジン誘導体の製造方法(請求項7)や、式(VI−
[式中、 3a は、前記R の定義におけるホルミル基以外の基を示し、R はアルキル基を示し、 及びR 、前記とそれぞれ同じ基を示す。]で表されるアミノアクリル化合物と、R1a−NH(式中、R1aは、前記Rの定義におけるアルカノイル基及びアロイル基以外の基を示す。)で表わされる化合物とを反応させ式(I−1)
[式中、R1a、R、R3a及びRは、前記とそれぞれ同じ基を示す。]で表されるアミノアクリルアミド化合物製造し、次いで該化合物のアルカリ金属塩と、ホスゲン又はトリホスゲンとを、溶媒中で反応させることを特徴とする請求項1記載のピリミジン誘導体の製造方法(請求項8)や、(VI−1)
(式中、R 3a 、R 及びR は、前記とそれぞれ同じ基を示す。)
で表されるアミノアクリル化合物と、 −X(式中、 は、前記と同じ基を示し、Xは、ハロゲン原子を示す。)で表わされる化合物とを、溶媒中で反応させ請求項8記載の式(VI−2)で表わされる化合物を製造し、次いで請求項8記載の方法に従って製造することを特徴とする請求項1記載のピリミジン誘導体の製造方法(請求項9)や、 −X化合物がベンゾイルハライドであり、塩基の存在下で反応させることを特徴とする請求項9記載のピリミジン誘導体の製造方法(請求項10)や、塩基が、ピリジン又はトリアルキルアミンであることを特徴とする請求項10記載のピリミジン誘導体の製造方法(請求項11)や、式(V)
[式中、R 3a 及び前記とそれぞれ同じ基を示す。]で表されるアルデヒド又はケトンと、アンモニアとを反応させ請求項9記載の式(VI−1)で表わされる化合物を製造し、次いで請求項9記載の方法、更に請求項8記載の方法に従って製造することを特徴とする請求項1記載のピリミジン誘導体の製造方法に関する。
また、本発明は、式(I−2)
[式中、 前記と同じ基を示し、R3bは、水素原子、アルキル基又はハロゲン原子を示す。]で表されるアシル化アミノアクリル化合物又はこれらのアルカリ金属塩(請求項13)や、 ベンゾイル基を示し、R3bが水素原子又はメチル基である請求項13記載のベンゾイル化アミノアクリル化合物若しくはその互変異性体であるベンゾイル化イミノプロピオン酸アミド化合物又はこれらのアルカリ金属塩(請求項14)に関する。
本発明のピリミジン誘導体の製造方法によれば、特定の構造を有するピリミジン誘導体を迅速且つ簡便に合成することができ、特に、アンモニアとのシッフ塩基を経由する合成経路により、アシル化アミノアクリルアミド化合物の環化に適したZ型のみを選択的に得ることができ、アシル化アミノアクリルアミド化合物をアルカリ金属塩として活性化することによりトリホスゲンやホスゲンとの環化反応が進行し、定量的に非標識チミンを合成することができ、これにより酵素反応によりチミジンへと導くことができる。更に、本発明によれば、アシル化アミノアクリルアミド化合物のアルカリ金属塩と、放射性核異性体の[11C]で標識された[11C]ホスゲンとの1工程の反応により、腫瘍の診断等に適用される放射性検査薬剤として有用な放射性核異性体で標識された [11C]チミンを、[11C]の放射崩壊の半減期に対応した短時間で合成することができ、過酷な条件を必要とせず自動合成装置への負担を軽減し、操作者の被曝の問題を生じることがなく、自動合成装置により合成することができ、[11C]チミジンへ容易に変換し腫瘍の診断や、治療効果判定等を極めて有利に行うことができ、このため、臨床に安定供給することができる。更に、チミン自身が、血管新生因子として注目されるチミジンホスホリラーゼ阻害活性を有していることから、腫瘍イメージング剤や、標識核酸誘導体の製造の可能性を拓き、生理活性を有するピリミジン誘導体を過酷な条件を必要とせず、穏和に、より安全に、容易に製造することができる。また、キサンチン誘導体は有用な医薬品となっており、薬物代謝酵素活性の測定等に[11C]標識体の合成が有用であると期待される。
本発明の原料として用いられる式(I)で表される化合物は、通常、式(Ia)で表されるアミノアクリルアミド化合物と、その互変異性体である式(Ib)で表されるイミノプロピオン酸アミドとの混合物として存在するが、置換基の種類或いは溶媒等によりアミノ体(Ia)或いはイミノ体(Ib)単独として存在する場合もある。以下、アミノ体(Ia)及びイミノ体(Ib)を特に区別する必要がない場合の総称として、式(I)と称し、化合物名は、アミノ体の名称でいう。以下の式番号化合物についても同様である。
本発明のピリミジン誘導体の製造方法は、式(I)
[式中、Rは、水素原子、置換若しくは非置換のアルキル基又は置換若しくは非置換のアシル基を示し、Rは、置換若しくは非置換のアロイル基を示し、Rは、水素原子、置換若しくは非置換のアルキル基、ハロゲン原子、ハロゲン化アルキル基又はホルミル基を示し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、置換若しくは非置換のアルキル基又はカルボキシル基を示し、R及びRは、一体となって置換若しくは非置換のベンゼン環又は置換若しくは非置換のヘテロ環を示していてもよい。]で表されるアミノアクリルアミド化合物のアルカリ金属塩と、ホスゲン又はトリホスゲンとを、塩基の存在下、溶媒中で反応させることを特徴とする式(II)
[式中、R、R、R及びRは、とそれぞれ同じ基を示す。]で表されるピリミジン誘導体の製造方法であれば、特に制限されるものではない。
本発明のピリミジン誘導体の製造方法に用いられるアミノアクリルアミド化合物(AMAA)等を表す式(I)における各基の定義において、R、R、R 及びR が示すアルキル基としては、直鎖又は分岐状の炭素数1〜6のアルキル基であって、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基等を挙げることができ、これらのうちメチル基、エチル基が好ましく、また、置換アルキル基の置換基は、置換数1〜4からなる、例えば、ハロゲン原子等の置換基を示す。
及びRにおけるアシル基としては、直鎖又は分岐状の炭素数1〜6の、例えば、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ヘキサノイル基等のアルカノイル基の他、ベンゾイル基、ナフトイル基等のアロイル基を挙げることができ、これらのうちベンゾイル基が好ましい。これらアシル基も、前記したアルキル基と同様の置換基を有していてもよく、アロイル基においては、ハロゲン原子、ニトロ基の他、前記したと同様のアルキル基を置換基として有していてもよい。
、R及び前記置換基におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等を挙げることができる。
におけるハロゲン化アルキル基としては、前記ハロゲン原子の1又は2以上を置換基として有する前記アルキル基と同様のアルキル基を挙げることができ、具体的には、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、フルオロメチル基、トリクロロメチル基、ジクロロメチル基、クロロメチル基、パーフルオロエチル基、フルオロエチル基、パークロロメチル基、クロロエチル基等を挙げることができる。
また、R及びRが一体となってヘテロ環を示すときのヘテロ環としては、例えば、イミダゾール環、ピリミジン環等を挙げることができ、これらのうちイミダゾール環が好ましく、該へテロ環及びベンゼン環は、前記アロイル基と同様の置換基を有していてもよい。
かかる式(I)で表されるアミノアクリルアミド化合物のアルカリ金属塩としては、式(I)で表されるアミノアクリルアミド化合物のリチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属の塩を挙げることができ、アルカリ金属塩とすることで式(1)で表されるアミノアクリルアミド化合物の反応性を高めることができ、これにより過酷な条件を必要とせずに、トリホスゲンや、ホスゲンとの反応を容易にする。式(I)で表されるアミノアクリルアミド化合物のアルカリ金属塩は、DMF、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ベンゼン、DME、t−ブタノール等の溶媒存在下、式(I)で表されるアミノアクリルアミド化合物に、水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化アルカリ金属化合物や、ナトリウムt−ブトキシド、カリウムブトキシド、リチウムブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド、リチウムアミド、ナトリウムアミド等のアルカリ金属アミド、ブチルリチウム、フェニルリチウム等のアルキルあるいはアリールアルカリ金属化合物、炭酸アルカリ、水酸化アルカリの1種又は2種以上を、例えば、1〜5当量添加して得ることができ、これら式(I)で表されるアミノアクリルアミド化合物のアルカリ金属塩を含む溶媒をそのまま、ホスゲン等との反応系とすることができる。
また、式(I)におけるRが水素原子の場合は、式(I)で表されるアミノアクリルアミド化合物を必ずしもアルカリ金属塩としなくとも、ホスゲンやトリホスゲンと反応させることも可能である。
本発明のピリミジン誘導体の製造方法に用いられるホスゲンは極めて反応性が高く、式(I)で表されるアミノメタクリルアミド化合物と結合し閉環させる。本発明の製造方法の目的物である式(II)で表されるピリミジン誘導体を核医学検査に用いる放射性検査薬剤として用いる場合は、11C核異性体を有する標識化合物が用いられる。11C核異性体を有するホスゲンは、特許文献5に記載される方法により製造することができる。即ち、超小型サイクロトロンで加速された(例えば、14.0MeV)陽子を、5%Hを添加したNをターゲットとして照射し14N(p, α)11Cの核反応により[11C]とし、[11C]CHとして得られる。得られた[11C]CHはホットセル内の自動合成装置へ移送され、液体窒素により冷却された銅カラムに捕集される。[11C]CHにClガスが混合され、560℃に加熱されラジカル反応により[11C]CClとされる。[11C]CClは320℃に加熱した鉄−酸化鉄カラムへ移送され、320℃に加熱した鉄−酸化鉄に接触されることにより[11C] ホスゲンが得られる。[11C] ホスゲンを含むガスは、アンチモンカラムにより残存する塩素が除去され精製される。
本発明に用いるトリホスゲンはホスゲンの3量体の固体であり、有毒のホスゲンと類似の行動をとることが多いが、ホスゲンに比較して毒性が低く、活性も低い。トリホスゲンは公知の方法により得ることができる。
ホスゲンや、トリホスゲンの使用量はアミノアクリルアミド化合物に対して0.5〜3当量とすることができ、好ましくは0.5〜1当量である。[11C] ホスゲンの場合は10−8〜10−7当量とすることができ、好ましくは10−7当量前後である。
本発明のピリミジン誘導体の製造方法に用いられる溶媒としては、DMF、トルエン、テトラヒドロフラン、DME、t−ブタノール等を挙げることができ、[11C]ホスゲンとの反応の場合は、溶媒中にジメチルアミン等のアミンや、水等が不純物として存在すると、これらの不純物との反応に微量の[11C]ホスゲンが消費されてしまうため、これらの不純物を含有しない溶媒が好ましく、DMEやトルエン等を挙げることができる。溶媒の使用量としては、例えば、0.5mL程度である。
本発明のピリミジン誘導体の製造方法は、過酷な条件を必要とせず、アミノアクリルアミド化合物と[11C]ホスゲンとの環化反応を有機溶媒中で行うことができ、例えば、温度は0〜50℃、好ましくは30℃前後で、1分間で行なうことができる。[11C]メタンから[11C]ホスゲンを経て、[11C]チミンを得るまでの反応合計時間は20分以下、好ましくは16分前後とすることができる。
本発明のピリミジン誘導体の製造方法により得られるピリミジン誘導体は、式(II)
[式中、R、R、R及びRは、前記とそれぞれ同じ基を示す。]で表され、かかるピリミジン誘導体として、ウラシル類を挙げることができる。具体的には、例えば、式(II)におけるR、R、R及びRが水素原子を示す場合のウラシルや、R、R及びRが水素原子を示し、Rがメチル基を示す場合のチミンや、これらの化合物において、Rがベンゾイル基を示す場合の前駆体や、更に、これらの化合物におけるRがフッ素原子等のハロゲン原子を示す場合の置換体や、トリフルオロメチル等を示す場合の置換体を挙げることができる。
また、式(II)で表されるピリジン誘導体として、式(II)におけるR及びRが一体となってヘテロ環を示す場合の式(III)で表されるキサンチン類を挙げることができる。かかるキサンチン類の具体的例として、式(III)におけるR、R及びRが水素原子を示す場合のキサンチンや、R及びRがメチル基を示し、Rが水素原子を示す場合のテオフィリンや、Rが水素原子を示し、R及びRがメチル基を示す場合のカフェインや、R、R及びRがメチル基を示す場合のテオブロミン、更に、これらの化合物のハロゲン置換体等を挙げることができる。また、上記に例示した化合物の2−[11C]標識化合物を挙げることができる。
本発明のピリミジン誘導体の製造方法に用いられる式(I)で表されるアミノアクリルアミド化合物の製造方法を以下に説明する。
式(V)
[式中、R3aは、前記Rの定義におけるホルミル基以外の基を示し、Rは、前記と同じ基を示し、Rはアルキル基を示す。]で表されるアルデヒド又はケトンと、アンモニアとを反応させ、式(VI−1)

[式中、R3a、R及びRは、前記とそれぞれ同じ基を示す。]で表されるアミノアクリル化合物を得ることができる。
反応はメタノール、プロパノール等の溶媒中で、過剰なアンモニアを加え、温度0〜60℃、好ましくは60℃前後で、30分〜2時間行うことができる。
なお、原料の式(V)で表されるアルデヒド又はケトン類は、非特許文献5に記載の方法、或いはこれに準じて入手可能である。
得られた式(VI−1)で表されるアミノアクリル化合物と、R2a−X(式中、R2aは、前記Rの定義における水素原子以外の基を示し、Xは、ハロゲン原子を示す)とを、溶媒中で反応させ、式(VI−2)
[式中、R2a、R3a、R及びRは、前記と同じ基を示す。]で表されるアミノアクリル化合物を得ることができる。この反応は塩基の存在下で行なってもよい。
この反応に用いるR2a−Xとしては、式(VI−1)で表されるアミノアクリル化合物や、使用する塩基、溶媒との組合せにより適宜選択することができるが、アミノアクリル化合物としてエチルアミノメタクリレートを使用する場合は、塩化ベンゾイル等を好適に使用することができる。使用する塩基としては、ピリジン、トリエチルアミン、炭酸カリウム等のアルカリ金属塩を挙げることができ、使用量としては、アミノアクリル化合物に対して、1当量〜5当量とすることができる。反応に使用する溶媒としては、トリクロルメタン、エチルエーテル、DMF等を挙げることができ、反応温度は0〜60℃、好ましくは室温で、反応時間は30分〜50時間等とすることができる。特に、ベンゾイル化合物を用いて、アシル化を行った場合は、Z型が選択的に得られ、その後の閉環反応を優位に行うことができる。塩化ベンゾイルを用いて反応を行った場合のアシル化アミノアクリル化合物の収率は、表3に示すようになっている。

得られた式(VI−1)又は式(VI−2)で表されるアミノアクリル化合物と、R1a−NH(式中、R1aは、前記Rの定義におけるアシル基以外の基を示す。)とを溶媒中で反応させることにより、式(I-1)
[式中、R1a、R、R3a及びRは、前記とそれぞれ同じ基を示す。]で表されるアミノアクリルアミド化合物を得ることができる。反応に使用する溶媒としては、メタノール、プロパノール等を挙げることができ、過剰なR1a−NHを加え、温度は0〜50℃、好ましくは室温で、反応時間は1〜10日等とすることができる。
がホルミルである化合物は、式(V)で表される化合物でR3aがブロモメチルである化合物を加水分解しヒドロキシメチル体とし、次いで、対応する式(VI−1)、(VI−2)及び(I−1)で表される化合物を経た後、ヒドロキシメチル基を酸化することにより得ることができる。
また、Rがアシル基である化合物は、式(I)でRが水素で表される化合物とアシルハライド類とを塩基の存在下、反応することにより得ることができる。
このようにして得られた式(I)で表される化合物がアシル化アミノアクリルアミド化合物の場合は、ホスゲン又はトリホスゲンや、核異性体で標識された[11C]ホスゲンとの反応に付されることにより、金属塩とされた後、閉環反応によりN−アシル化されたピリミジン誘導体へ導かれる。このN−アシル化ピリミジン誘導体が、例えば、N−ベンゾイルチミンの場合は、20秒以下という速さで加水分解され、脱アシル化される。得られたチミンは、チミジンホスフォラーゼを用いてビス(シクロヘキシルアミン)2−デオキシ−α―D−リボシル−1−ホスフェートによりグルコシド化され、室温で5分間の反応によりチミジンへ変換することができる。
かかるチミンを含むウラシル類は、抗癌剤、抗ウイルス剤等の医薬品となっており、テオフィリン等のキサンチン類は有用な医薬品となっているばかりか、プリンヌクレオシドはキサンチンオキシダーゼによってキサンチンさらに尿酸へと代謝されるため、痛風等の病態や活性酸素産生と関連して、キサンチン類の [11C]標識体となり、これらの化合物の短時間且つ簡便な合成に有用であり、医薬品開発に資することができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
エチル・α−ホルミルプロピオネート(9)の合成
既知の合成法を参考に、油性NaH2.5g(62.5−75mmol、60−72%)に、ギ酸エチル10.4mL(130mmol、d0.918−0.926)、プロピオン酸エチル7.5mL(65mmol、d0.889−0.894)の無水エーテル溶液80mLを0℃で加え2時間撹拌、室温で2.5日撹拌した。氷水を加え、中和後、抽出溶媒を留去し、標記化合物3.1gを得た。収率は37%であった。
エチル・β−アミノメタクリレート(10,10´)の合成
実施例1で得られたエチル・ホルミルプロピオネート(9)3.1g(24mmol)をエーテル5mLに溶解し、7Mアンモニアメタノール溶液9mL(63mmol)を加え、2時間還流した。溶媒を減圧留去し、10、10´3.0g(98%)を得た。10、10´は時間が経過するに従い10:10´=1:1となり、分離はできなかった。
(Z)エチル・β−アミノメタクリレート(10)
1H-NMR (CDCl3) δ:1.25 (3H, t, J =6.9 Hz), 1.68 (3H, s), 4.03 (2H, br s), 4.14 (2H, q, J =7.1 Hz), 7.43 (1H, t, J =10.3 Hz).
EI-MS m/z : 129 [M]+.
(E)エチル・β−アミノメタクリレート(10´)
1H-NMR (CDCl3) δ:1.25 (3H, t, J =6.9 Hz), 1.70 (3H, s), 4.03 (2H, br s), 4.13 (2H, q, J =6.9 Hz), 6.64 (1H, t, J =11.2 Hz).
エチル・β−(N−ベンゾイルアミノ)メタクリレート(14)の合成
クロロホルム20mL、ピリジン320μL(4mmol)、塩化ベンゾイル235μL(2mmol)を0℃に氷冷しながら5分間撹拌し、クロロホルム10mLに溶解した実施例2で得たエチル・アミノメタクリレート(10)260mg(2mmol)を加え、0℃で2時間、室温で一晩撹拌した。溶媒を減圧留去し、エーテル、氷水を加え、10%HClを加えて中和した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(10%酢酸エチル−ヘキサン)に、約35%の収率で(Z)エチル・β−(N−ベンゾイルアミノ)メタクリレート(14)を得た。
(Z)エチル・β−(N−ベンゾイルアミノ)メタクリレート(14)
Colorless crystals, mp 61-62 ℃ (recrystallized from AcOEt ).
1H-NMR (CDCl3) δ:1.34 (3H, t, J =6.9 Hz), 1.90 (3H, d, J =1.2), 4.26 (2H, q, J =7.0 Hz), 7.48 (2H, t, J =7.4 Hz), 7.55 (1H, t, J =7.5 Hz), 7.62 (1H, dd, J =1.1, 10.9 Hz), 7.93 (2H, d, J =6.9 Hz), 11.4 (1H, d, J =9.8 Hz).
EI-MS m/z : 233 [M]+.
(Z)β−(N−ベンゾイルアミノ)メタクリルアミド(15)の合成
実施例3で得られた(Z)エチル・β−(N−ベンゾイルアミノ)メタクリレート(14)をメタノールに溶解し、過剰の液体アンモニアへ加え、室温で1週間反応を行った。アルミナカラムクロマトグラフィー(40%酢酸エチル−ヘキサン)で精製し、標記化合物(15)を得た。このアミド化反応はNMRから定量的に進行することが確認された。
(Z)β−(N−ベンゾイルアミノ)メタクリルアミド(15)
Colorless crystals, mp 182-184 ℃ (recrystallized from CHCl3 ).
1H-NMR (CDCl3) δ:1.95 (3H, d, J =1.2 Hz), 5.40-5.80 (2H, br d, NH2), 7.46 (2H, t, J=7.2 Hz), 7.54 (1H, t, J =7.5 Hz), 7.54 (1H, d, J =7.5 Hz), 7.93 (2H, d, J =6.9 Hz), 12.3 (1H, br s).
EI-LRMS m/z : 204 [M]+.
EI-HRMS m/z : 204.0895 (Calcd for C11H12N2O2: 204.0899).
Anal. Calcd for C11H12N2O2: C, 64.69; H, 5.92; N, 13.72. Found: C, 64.50; H, 6.05; N, 13.60.
N−ベンゾイルイミノプロピオン酸アミドの合成
エチル・β−アミノアクリレートをピリジン存在下、ベンゾイルクロライドを用いることにより、N−ベンゾイル化し、エチル・β−(N−ベンゾイルアミノ)アクリレートを得た。これにアンモニアを作用させ、N−ベンゾイルイミノプロピオン酸アミドを得た。
1H-NMR (CDOD) d: 2.66 (2H, d, J=5.7 Hz), 5.15 (1H, bs or t, J =5.7 Hz), 7.45 (2H, t, J =7.5 Hz), 7.52 (1H, t, J =7.5 Hz), 7.80 (1H, d, J = 7.5 Hz),.
EI-MS m/z: 190 [M]+.
EI-HRMS m/z : 190.0745 (Calcd for C10H10N2O2: 190.0742).
2−[11C]チミン(22)の合成
(1)[11C]ホスゲンの合成
サイクロトロン(CYPRISHM−18、住友重機械工業社製)を用いて10μA、10分間の照射を行い、[11C]四塩化炭素を製造し、特開2002−3081652号公報記載の方法に準じて[11C]ホスゲンを合成した。
(2)2−[11C]チミン(22)の合成
実施例4で得られた(Z)β−(N−ベンゾイルアミノ)メタクリルアミド(15)5mgのDME溶液0.5mLに、塩基として1当量の(CHCOKを加え、BMAAのカリウム塩(16)を調製した後、この溶液に[11C]ホスゲンを含むHeガス50mLを約2分間かけて吹き込み、30℃で、1分間反応させた。溶媒除去後、0.2MNaOH0.5mLを加え、生成した2−[11C]ベンゾイルチミン(21)を加水分解し(20秒)、0.2MHCl(0.5mL)で中和後、2−[11C]チミン(22)を得た。この反応は生成物を取り出すことなく、ワンポットで遂行した。サイクロトロンにおける照射終了から16分後に2−[11C]チミンが410MBq得られた。
実施例4で得られた(Z)β−(N−ベンゾイルアミノ)メタクリルアミドの100mgのDMF溶液に、塩基としてNaHを加え、(Z)β−(N−ベンゾイルアミノ)メタクリルアミドのナトリウム塩を調製した。この溶液に、トリホスゲン25mgを加え、室温で撹拌した。実施例6と同様にして、2−チミン32mgを得た。
(a)本発明の2−[11C]チミンの放射能を検出したHPLCクロマトグラムを示す図である。 (b)UV254nmで検出した標品チミンのHPLCクロマトグラムを示す図である。

Claims (14)

  1. 式(Ia)

    [式中、Rは、水素原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルカノイル基又はハロゲン原子、ニトロ基若しくはアルキル基で置換されていてもよいアロイル基を示し、Rは、ハロゲン原子、ニトロ基若しくはアルキル基で置換されていてもよいアロイル基を示し、Rは、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、ハロゲン化アルキル基又はホルミル基を示し、Rは、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基又はカルボキシル基を示し、R及びRは、一体となってハロゲン原子、ニトロ基若しくはアルキル基で置換されていてもよいベンゼン環又はハロゲン原子、ニトロ基若しくはアルキル基で置換されていてもよいヘテロ環を示していてもよい。]で表されるアミノアクリルアミド化合物又はその互変異性体である式(Ib)[式中、R、R、R及びRは、前記とそれぞれ同じ基を示す。]で表されるイミノプロピオン酸アミド化合物[以下、式(Ia)及び式(Ib)を総称して式(I)という。他の式番号についても同様である。]で表される化合物のアルカリ金属塩と、ホスゲン又はトリホスゲンとを、溶媒中で反応させることを特徴とする式(II)

    [式中、R、R、R及びRは、前記とそれぞれ同じ基を示す。]で表されるピリミジン誘導体の製造方法。
  2. 溶媒が、N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エーテル、ベンゼン、ジメチルアセトアミド及びt−ブタノールから選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1記載のピリミジン誘導体の製造方法。
  3. 式(I)で表される化合物のアルカリ金属塩が、式(I)で表される化合物に、溶媒存在下、水素化アルカリ金属化合物、アルカリ金属アルコキシド、アルカリ金属アミド、アルキルアルカリ金属化合物、アリールアルカリ金属化合物、炭酸アルカリ及び水酸化アルカリから選ばれる1種又は2種以上を添加したものであることを特徴とする請求項1記載のピリミジン誘導体の製造方法。
  4. 式(II)で表されるピリミジン誘導体が、ウラシル類であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載のピリミジン誘導体の製造方法。
  5. 式(II)で表されるピリミジン誘導体が、式(III)

    [式中、R及びRは、前記とそれぞれ同じ基を示し、Rは、水素原子又はアルキル基を示す。]で表されるキサンチン類であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載のピリミジン誘導体の製造方法。
  6. ホスゲンが、11Cで標識された[11C]ホスゲンであり、式(II)で表されるピリミジン誘導体が、式(IV)

    [式中、R、R、R及びRは、前記とそれぞれ同じ基を示す。]で表されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載のピリミジン誘導体の製造方法。
  7. 溶媒が、不純物としてアミン及び/又は水を含有しないものであることを特徴とする請求項6記載のピリミジン誘導体の製造方法。
  8. 式(VI−2)

    [式中、R3aは、前記Rの定義におけるホルミル基以外の基を示し、Rはアルキル基を示し、R及びRは、前記とそれぞれ同じ基を示す。]で表されるアミノアクリル化合物と、R1a−NH(式中、R1aは、前記Rの定義におけるアルカノイル基及びアロイル基以外の基を示す。)で表わされる化合物とを反応させ式(I−1)

    [式中、R1a、R、R3a及びRは、前記とそれぞれ同じ基を示す。]で表されるア
    ミノアクリルアミド化合物を製造し、次いで該化合物のアルカリ金属塩と、ホスゲン又はトリホスゲンとを、溶媒中で反応させることを特徴とする請求項1記載のピリミジン誘導体の製造方法。
  9. 式(VI−1)

    (式中、R3a、R及びRは、前記とそれぞれ同じ基を示す。)
    で表されるアミノアクリル化合物と、R−X(式中、Rは、前記と同じ基を示し、Xは、ハロゲン原子を示す。)で表わされる化合物とを、溶媒中で反応させ請求項8記載の式(VI−2)で表わされる化合物を製造し、次いで請求項8記載の方法に従って製造することを特徴とする請求項1記載のピリミジン誘導体の製造方法。
  10. −X化合物がベンゾイルハライドであり、塩基の存在下で反応させることを特徴とする請求項9記載のピリミジン誘導体の製造方法。
  11. 塩基が、ピリジン又はトリアルキルアミンであることを特徴とする請求項10記載のピリミジン誘導体の製造方法。
  12. 式(V)

    [式中、R3a、R及びRは前記とそれぞれ同じ基を示す。]で表されるアルデヒド又はケトンと、アンモニアとを反応させ請求項9記載の式(VI−1)で表わされる化合物を製造し、次いで請求項9記載の方法、更に請求項8記載の方法に従って製造することを特徴とする請求項1記載のピリミジン誘導体の製造方法。
  13. 式(I−2)

    [式中、Rは、ハロゲン原子、ニトロ基若しくはアルキル基で置換されていてもよいアロイル基を示し、R3bは、水素原子、アルキル基又はハロゲン原子を示す。]で表されるアシル化アミノアクリル化合物又はこれらのアルカリ金属塩。
  14. がベンゾイル基を示し、R3bが水素原子又はメチル基である請求項13記載のベンゾイル化アミノアクリル化合物若しくはその互変異性体であるベンゾイル化イミノプロピオン酸アミド化合物又はこれらのアルカリ金属塩。
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