JP4528020B2 - 車両のサスペンションリンクの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車車両に用いられるサスペンションリンクに関し、詳しくは、車両の連結軸を介して、両端部が車体側と車輪側にそれぞれ連結されて車両の幅方向に伸びると共に、その長手方向中間部にはコイルスプリングからの入力を受ける入力受け入れ部が設けられる車両のサスペンションリンクに関する。
車両のサスペンションリンクは、図6に示すように、一端が車体側の連結軸3に、他端が車輪側の連結軸3’に連結され、車体の幅方向に延びるロアリンク本体1と、このロアリンクに設けられ、車体とロアリンク本体との間に取り付けられたコイルスプリング6の下端を支持するコイルスプリング受け部2とから構成されている。従来、車両のサスペンションリンクは、例えば、特許文献1や非特許文献1に示されるように、コイルスプリングから受ける荷重と車両幅方向から受ける荷重に対して車両幅方向の剛性を確保するために、プレス成形した2部材ないし3部材を接合して閉断面構造として構成されている。
例えば、非特許文献1には、図7に示すようにロアリンク本体1とコイルスプリング案内部材27を個別に成形し、これを溶接により接合して、閉断面構造としている。
また、特許文献1には、例えば、図8に示すように、ロアリンク本体をロアリンクの両端を結ぶ垂直面に対してほぼ対称形状に分割してプレス成形し、この成形した部材を分割線の溶接部28で溶接してロアリンク1とし、さらに、これと別個に成形したコイルスプリング受け部材2を、ロアリンクの上面に係合させて、サスペンションアームを製造している。このように、ロアリンク本体を閉断面構造とすることにより剛性を確保しているのが一般的である。
また、特許文献2には、ロアリンク本体の下方が長手方向に開断面構造であるサスペンションリンクが開示されている。このサスペンションリンクではロアアーム本体Lmの頂壁部Tから図9(a),(b)や図10(a),(b)に示すようにスプリング受け座部材50やスプリング受け座半体SLa(SRa)が下方に形成されている。
実用新案登録第2605811号公報 特開2002−316228号公報 自動車技術 第57巻第6号、2003、第57〜62頁
しかしながら、特許文献1にあるような閉断面構造とするためには、材料を所要の形状に成形するためのプレス工程のほかに溶接工程を加える必要があり、加工コストの増大、生産効率の低下を招くことは避けられない。
また、特許文献2にあるような開断面構造では、車体本体の低床化に際してスプリングのストロークを確保するようにスプリング受け座を低くすることが困難である。これを低くしようとすると、別工程でスプリング受け座部材を製作する場合は、そのスプリング受け座sの低位置化に合わせて、スプリング受け座部材50の側壁を高くする必要があり、サスペンションリンクの総重量が増す。
また、一体で成形する部材の場合でも、一対のスプリング受け座半体SLa(SRa)を上方で形成する彎曲部SLc(SRc)の側壁を高くする必要があるが、この場合は、彎曲部SLc(SRc)とスプリング受け座半体SLa(SRa)を包含する側壁部SL(SR)の下方が相互に連結されていないためリンク長手方向と直交した方向に開き易くなり、スプリングを安定して支持できなくなる。
本発明は、かかる事情に鑑み、上記問題を解決し,かつ車両の幅方向からの入力に対する剛性の高い車両のサスペンションリンク及びその製造方法を提供することを課題とする。
本発明の上記の課題を解決するためになされたものであり、その要旨とするところは以下のとおりである。
(1) 車両の連結軸を介して、両端部が車体側と車輪側にそれぞれ連結され、車両の幅方向に伸びるロアリンク本体部と、該ロアリンク本体部に下方に突出して設けられたコイルスプリング受け部とを有するサスペンションリンクの製造方法であって、
最終プレス完了時において、長手方向に対向して伸びる両側壁部とこの両側壁部間を連結する底面部を有し、対向する両側壁部の間隔が、長手方向両端部近傍では狭く、両端部近傍から長手方向中間部にかけては広く形成され、上方が長手方向に開放された開断面構造となるように第一の鋼板をプレスしてロアリンク本体部材を成形し、該ロアリンク本体部の底面部にはコイルスプリング受け部を挿入する円形開口部を形成すると共に、
ロアリンク本体部のコイルスプリング受け部に設けられたコイルプリングを係止するための座面を含めて少なくとも底面を形成する円形の底面形成部と、この円形の底面形成部の外周から円周方向の間隔を置いて放射状に伸び側面を形成する複数の側面形成部と、成形した際にその相隣る同士が周方向に接して環状フランジ部となる、側面形成部の先端部に形成された環状フランジ形成部とを有するように、第二の鋼板を切断し、この切断した第二の鋼板をプレス加工して、複数の開口部を形成した側面と、底面及び側面の上端部に設けられた環状フランジ部とを有する円筒状のコイルスプリング受け部材を成形し、前記成形したロアリンク本体部材の円形開口部に前記成形したコイルスプリング受け部材を挿入し、コイルスプリング受け部材の環状フランジ部をロアリンク本体部の円形開口部周縁の底面部に係止させることを特徴とする車両のサスペンションリンクの製造方法。
本発明によれば、車両の連結軸を介して両端部が車体側及び車輪側にそれぞれ連結されて車両の幅方向に延びるロアリンク本体部と、車体に連なるコイルスプリングの下端を受けるコイルスプリング受け部とを備えたサスペンションリンクは、車体幅方向の入力に対する剛性が高く、かつ上方に開放された開断面構造であるため、重量を増やすことなくマイルスプリング受け部を低くすることが可能であり、溶接による結合工程を省くことができるため、加工コストの低減が可能となる。
本発明を、一実施形態の図面を参照しながら、詳細に説明する。
まず、本発明の車両のサスペンションリンクは、図6に示すように、後輪である車輪と車体との間に設けられるリアサスペンションであり、本発明に従って構成されるサスペンションリンクとしてのロアリンクの一端は、車両の前後方向(図6の紙面に垂直な方向)に延びる軸線を有する連結軸3を介して車体Bに連結され、他端は、車輪Wを支承するアクスルハウジング4に前記連結軸3と平行な連結軸3’を介して連結されている。
アクスルハウジングの上部には、ダンパユニット5の下端部が固定的に連結され、ダンパユニット5の上端部は、車体に取り付けられる。
図1は、本発明の車両のサスペンションリンクの斜視図であり、図2(a)〜(c)は、その構造を示す概要図であり(a)は側面図、(b)は車輪側から見た正面図、(c)は平面図である。
本発明のサスペンションリンクは、ロアリンク本体部1と、車体のロアリンク本体部との間に設けられるコイルスプリングの下端を支持するコイルスプリング受け部2とから構成される。ロアリンク本体部1は、その長手方向が車体の幅方向であり、これと直交する方向が深さ方向(上下方向)である。
本発明のサスペンションリンクは、前記連結軸間の上方を長手方向に開放した開断面構造であり、後述するように、1枚の鋼板をプレス成形して、このロアリンク本体部1とコイルスプリング受け部2を一体に成形して製造しても良いし、或いは、2枚の鋼板をそれぞれプレス成形してロアリンク本体部1とコイルスプリング受け部2を個々の部材として製作し、コイルスプリング受け部材をロアリンク本体部材の円形開口部に挿入、係止させて製造しても良く、本発明の車両のサスペンションリンクはその両者を含むものである。
ロアリンク本体部は、ロアリンクの両端を結ぶ垂直面に対してほぼ対称形状であり、その長手方向に対向して伸びるように形成された両側壁部7、7と両側壁部の下端から連続し、両側壁部を連結するように形成されたほぼ水平な底面部8とから構成され、長手方向に上方が開放された構造となっている。対向する両側壁部7,7の間隔は、ロアリンクの両端部近傍では狭く、両端部近傍からから長手方向中間部9にかけては広くなっており、この長手方向中間部9に後述するコイルスプリング受け部2が設けられる。両側壁部の車体側及び車輪側の端部には、ロアリンクを車体側及び車輪側と連結する連結軸を挿通するための挿通孔10、10’がそれぞれ同軸状に設けられている。
また、両側壁部の高さ(垂直方向の長さ)は、図2(a),(b)から判るように、長手方向にほぼ同じであり、また、底面部の面および、側壁の上端部で形成される面は、上記両端部の挿通孔10、10’の中心を結んで形成される面とほぼ平行になっている。
これにより、車体の幅方向の入力に対する剛性を向上させることができる。
ロアリンク本体部1の側壁部には、エンボス部11を設けることが好ましく、また、側壁部の上面にフランジ部12を設けることが好ましい。これにより、ロアリンク本体部の長手方向(車両の幅方向)の剛性を一層向上させることができる。
なお、ロアリンク本体部1の底面部8の一部に切欠き開口部13,13’を設けても良く、これにより、ロアリンク本体部の軽量化を図ることができる。
次に、ロアリンク本体部の長手方向中間部9の底面部8は、コイルスプリング受け部2が設けられている。コイルスプリング受け部は、側面16と底面15を備えた円筒状であり、ロアリンク本体部の長手方向中間部の底面部8から下方に突出するように設けられている。なお、コイルスプリング受け部2の底面15にはコイルスプリングの下端を位置決め、係止するための突起を有する座面14が設けられている。
なお、コイルスプリング受け部2の側面には、複数の開口部17を設けることが好ましい。これにより、サスペンションアームの軽量化を図ることができる。
このように、本発明のサスペンションリンクは、長手方向(車両の幅方向)の全長に渡って上方に開放された開断面構造であるが、ロアリンク本体部の両側壁部の高さ(垂直方向の長さ)は長手方向にほぼ同じであり、底面部の面および、側壁の上端部で形成される面は、上記両端部の挿通孔の中心を結んで形成される面とほぼ平行としていること、好ましくは、ロアリンク本体部の側壁部にエンボス部を設け、或いは側壁部の上面にフランジ部を設けること、などにより車両の幅方向の剛性を一層向上させることができる。
従って従来のように、ロアリンクの両側壁部の長手方向の一部を溶接部28で接合したり、両側壁の上端にコイルスプリング案内部材27を溶接したりして閉断面構造とすることなく、車両幅方向の剛性を十分に確保することできる。
次に、本発明の車両のサスペンションリンクの製造方法について説明する。
上述のように、本発明のサスペンションリンクは、ロアリンク本体部1と、車体とロアリンク本体部との間に設けられるコイルスプリングの下端を支持するコイルスプリング受け部2とから構成される上方に開放された開断面構造である。
まず、鋼板をプレス成形してロアリンク本体部1とコイルスプリング受け部2を個々の部材として製作し、コイルスプリング受け部材をロアリンク本体部材に挿入、係止させて製造する方法について説明する。
この方法においては、ロアリンク本体部材1は、ロアリンクの両端を結ぶ垂直面に対してほぼ対称形状であり、長手方向に対向して伸びるように形成された両側壁部7,7と両側壁部の下端から連続し、両側壁部を連結するように形成されたほぼ水平な底面部8とから構成されている。両側壁部7、7の間隔は、両端部近傍では狭く、両端部近傍からから長手方向中間部9にかけては広くなっており、この長手方向中間部の底面部に後述するコイルスプリング受け部材2を係止する円形開口部18が形成されている。
図3は、本発明のサスペンションリンクのプレス加工による製造方法を示す概要図であり、(a)は、ロアリンク本体部、(b)は、スプリング受け部の製造工程を示す。まず、ロアリンク本体部の製造工程について説明する。
なお、本発明においては、プレス加工とは、ドロー加工、トリム加工、エンボス加工、ベンド加工、バーリング加工、孔抜き(パンチング)加工などの加工の少なくともいずれかを含むものであり、それらの総称とする。
図3(a)に示すように、最終プレス工程の完了時点において、上記両側壁部7,7、未開放の開口部を含む底面部を含む形状が得られる展開形態に概ね対応するように切断された鋼板(ブランク材)20を、垂直方向(以後、これを主プレス方向とする)にドロー加工し、ロアリンク本体部の両側壁部7、7、底面部8を成形する。この時、両側壁部の7、7の間隔は、両端部近傍では狭く、両端部近傍からから長手方向中間部9にかけては広くなるように成形する(図3(a)(i)〜(ii))。
次に、両側壁部の上方端部、長手方向の端部を所定の形状にトリミング加工すると共に、エンボス加工を施し、両側壁部にエンボス部11を形成する(図3(a)(ii)〜(iii ))。
なお、上記所定の形状とは、所要の高さ及び長さの側壁部7を確保できる形状であり、ベンド加工により両側壁部の上面に所要のフランジ部12を形成する場合は、所要のフランジ部の形状を確保し得る形状とするものである。
次いで、両側壁部7,7の上端部にベンド加工を施し、フランジ部12を形成する(図3(a)(iii )〜(iv))。
次に、両側壁部の長手方向の両端部に孔抜き(パンチング)加工を施し、連結軸を挿通するために挿通孔10,10’を同軸状に形成する(図3(a)(iv)〜(v))。
次いで、ロアリンク本体部の底面部8の長手方向中間部9にバーリング加工を施し、円形開口部18を形成する(図3(a)(v)〜(vi))。
これによりロアリンク本体を形成することができる。
なお、上記の説明においては、エンボス加工或いはベント加工により側壁部7,7にエンボス部11及び/或いは側壁部の上方にフランジ部12を好適に形成しているが、これらの形成を省略することもできる。
一方、コイルスプリング受け部材2は、円筒状部材であり、側面16と底面15を備え、側面の上端部には円筒の径方向外側に伸びる環状フランジ部19を有している。なお、底面には座面14が形成されている。
図3(b)に示すように、最終プレス工程の完了時点において、側面16、座面14を含む底面15、及び環状フランジ部19を少なくとも含む形状が得られる展開形態に概ね対応するように切断された鋼板(ブランク材)21に、垂直方向(主プレス方向)にドロー加工を施し、座面14を含む底面15と側面16および環状フランジ部19を有する円筒形状を形成する(図3(b)(i)〜(ii))。
次いで、好ましくは、側面16に、主プレス方向に直交する方向に孔抜き(パンチング)加工を施し、複数の開口部17を形成する(図3(b)(ii)〜(iii ))。
このようにして形成したコイルスプリング受け部材2を、ロアリンク本体部1の円形開口部18に、図3に示すように挿入し、コイルスプリング受け材の環状フランジ部19を円形開口部18周縁の底面部8に係止させることによって、これを固定し、サスペンションリンクとする。
なお、円形開口部18の内径は、コイルスプリング受け部材の円筒部の外径以上とすることは言うまでもない。また、コイルスプリング受け部材の環状フランジ部の径方向外側に伸びるフランジ部の幅は、コイルスプリングからの荷重に耐え得る強度を勘案して決めることが好ましい。
なお、ロアリンクの底面部8の円形開口部18の周縁に、上記コイルスプリング受け部材の環状フランジ部19が係止する環状の凹部(図示しない)を設ければ、コイルスプリング受け部材の係止がより容易となる。
ここで、側面に複数の開口部を有する上記コイルスプリング受け部材2を、さらに効率的に製造するための他の方法を説明する。図4はその製造工程を示したものである。
最終成形において、座面14を含めて底面15と、複数の開口部17を有する側面16と、環状フランジ部19とを備えたコイルスプリング受け部材が得られる展開形態に概ね対応するように鋼板を切断または打ち抜いてブランク22を製作する。
すなわち、図4に示すように、このブランク22は、座面を含めて底面を形成するほぼ円形の底面形成部24と、この底面を形成する円形の底面形成部24の外周から円周方向の間隔を置いて放射状に伸びる複数の側面形成部25と、この側面形成部の先端部に形成された環状フランジ形成部26を有しており、このブランクは、成形した際にこの環状フランジ形成部26の相隣る形成部同士は周方向に互い接することにより環状フランジ部19を形成するように製作されている。(図4(i))。
ブランクの側面形成部の幅wsは、環状フランジ形成部の幅wfより小さくなるように切断されており、これによって、環状フランジ形成部により環状フランジが形成された際に、側面には開口部17が形成される。
次いで、このブランクの底部形成部に垂直方向にドロー加工を施し、座面を有する底面を形成する。この時、底面形成部の外周部近傍の一部は側面の一部を形成するようにすることが好ましい(図4(i)〜(ii))。
次いで、ベンド加工を施し、この底面もしくは、底面近傍の側面から放射状に伸びる複数の側面形成部25と、環状フランジ形成部26とを折り曲げることにより、開口部17有する側面16を形成すると共に、環状フランジ部19を形成することができる(図4(ii)〜(iii ))。
このようにして形成したコイルスプリング受け部2は、上記の場合と同様に形成されたロアリンク本体の円形開口部18に、図4に示すように挿入し、コイルスプリング受け材の環状フランジ部19を円形開口部の周縁の底面部8に係止させることによってこれを固定し、サスペンションリンクとすることができる。
これらの製造方法では、上方に開放された開断面構造のサスペンションリンクが、ロアリンク本体部とコイルスプリング受け部材との二つ部材から構成されるが、コイルスプリング受け部材は、ロアリンク本体部材と溶接することなく係止されるので、溶接工程を省くことができ、コスト、生産効率の面で優れている。
次に、ロアリンク本体1とコイルスプリング受け部2とを一体に成形しサスペンションリンクを製造する方法について説明する。
図5は、ロアリンク本体1とコイルスプリング受け部2とを一体に成形してサスペンションリンクを製造する工程を示す概要図である。
サスペンションリンクは、ロアリンクの両端を結ぶ垂直面に対してほぼ対称形状であり、長手方向に対向して伸びるように形成された両側壁部7,7と両側壁部の下端から連続し、側壁部を連結するように形成されたほぼ水平な底面部8を有し、両側壁部7,7の間隔は、両端部近傍では狭く、両端部近傍からから長手方向中間部9にかけては広くなっているロアリンク本体部と、この長手方向中間部の底面部に下方に突出するように形成された、側面16と座面14を含む底面15を備えた円筒状のコイルスプリング受け部2とから形成されている。
図5に示すように、最終プレス工程の完了時点において、ロアリンク本体部の上記両側壁部7,7、底面部8及び、底面部から下方に突出するように形成されるコイルスプリング受け部の側面16、座面14を含む底面15を少なくとも含む形状が得られる展開形態に概ね対応するように切断された鋼板(ブランク材)23を、まず、垂直方向(以後、これを主プレス方向とする)のプレスによりドロー加工を施し、座面14を含む底面15と側面16を形成、すなわちコイルスプリング受け部2を形成する(図5(i)〜(ii)。
引き続いて、更に、主プレス方向のプレスによりドロー加工を施し、ロアリンク本体部の両側壁部7,7、底面部8を形成する。この時、両側壁部7,7の間隔は、両端部近傍では狭く、両端部近傍からから長手方向中間部9にかけては広くなるように成形する(図5(ii)〜(iii ))。
次に、両側壁部の上方端部、長手方向の端部を所定の形状にトリミング加工を施すと共に、エンボス加工を施し、両側壁部にエンボス部11を形成する。
なお、上記所定の形状とは、所要の高さ及び長さの側壁部を確保できる形状であり、ベンド加工により両側壁部の上面に所要のフランジ部を形成する場合は、所要のフランジ部の形状を確保し得る形状とするものである(図5(iii )〜(iv))。また、エンボス部の形成は省略することもできる。
次いで、好ましくは、コイルスプリング受け部2の側面に、孔抜き加工(パンチング)を施し、複数の開口部17を形成する((図5(iv)〜(v))。
次いで、好ましくは、両側壁部7,7の上端部にベンド加工を施し、フランジ部12を形成する(図5 (v)〜(vi))。
次に、両側壁部の長手方向の両端部に穴抜き加工を施し、連結軸を挿通するために挿通孔10,10’を同軸状に形成する(図5(a)(vi)〜(vii ))。
この方法では、ロアリンク本体部とコイルスプリング受け部とからなる上方に開放された開断面構造のサスペンションリンクが、プレスにより一体に成形されるので、溶接工程は省くことができるのみならず、コスト、生産効率の面で極めて優れたものとなる。
ここで、最終プレス工程としたのは、プレス完成品の精度,形状を所定のものとするために、単一のプレス工程に限定されず、多段階のプレス工程により成形することを含むためであり、少なくとも最終プレス完了時点で、所要の形状が得られれば良いためである。
以上、本発明のサスペンションリンクの製造方法を説明したが、これらの製造方法は、鋼板の例えば深絞り性などの成形性なども勘案して適宜選択できることは言うまでもない。
本発明の車両のサスペンションリンクの斜視図である。 本発明の車両のサスペンションリンクの構造を示す概要図であり、(a)は側面図、(b)は車輪側から見た正面図、(c)は平面図である。 本発明の車両のサスペンションリンクを、個別に成形したロアリンク本体部とコイルスプリング受け部とで製造する方法を説明する概要図である。 本発明の車両のサスペンションリンクのコイルスプリング受け部材を成形する他の方法を説明する概要図である。 本発明の車両のサスペンションリンクをロアリンク本体部とコイルスプリング受け部とを一体に成形して製造する方法を説明する概要図である。 自動車のサスペンションリンクの取り付け状況を示す概要図である。 従来の車両のサスペンションリンクの構成を示す斜視図である。 従来の車両のサスペンションリンクの他の構成を示す平面図である。 従来の車両のサスペンションリンクの他の構成を示す概要図であり、(a)は側面図、(b)は(a)のX−X断面図である。 従来の車両のサスペンションリンクの他の構成を示す概要図であり、(a)は側面図、(b)は正面図である。
符号の説明
1…ロアリンク本体部
2…コイルスプリング受け部
3、3’…連結軸
4…アクスルハウジング
5…ダンパユニット
6…コイルスプリング
7…側壁部
8…底面部
9…長手方向間部
10,10’…挿通孔
11…エンボス部
12…フランジ部
13、13’…切欠き開口部
14…座面
15…底面
16…側面
17…開口部(側面)
18…円形開口部(底面部)
19…環状フランジ部
20…ブランク材(鋼板)
21…ブランク材(鋼板)
22…ブランク材(鋼板)
23…ブランク材(鋼板)
24…底面形成部
25…側面形成部
26…環状フランジ形成部
27…コイルスプリング案内部材
28…溶接部
50…スプリング受け座部材
51,52…アーム半体
Lm…ロアアーム本体
s…スプリング受け座
SL,SR…側壁部
SLa,SRa…スプリング受け座半体
SLc,SRc…彎曲部
T…頂壁部
W…車輪
B…車体
ws…側面形成部の幅
wf…環状フランジ形成部の幅

Claims (1)

  1. 車両の連結軸を介して、両端部が車体側と車輪側にそれぞれ連結され、車両の幅方向に伸びるロアリンク本体部と、該ロアリンク本体部に下方に突出して設けられたコイルスプリング受け部とを有するサスペンションリンクの製造方法であって、
    最終プレス完了時において、長手方向に対向して伸びる両側壁部とこの両側壁部間を連結する底面部を有し、対向する両側壁部の間隔が、長手方向両端部近傍では狭く、両端部近傍から長手方向中間部にかけては広く形成され、上方が長手方向に開放された開断面構造となるように第一の鋼板をプレスしてロアリンク本体部材を成形し、該ロアリンク本体部の底面部にはコイルスプリング受け部を挿入する円形開口部を形成すると共に、
    ロアリンク本体部のコイルスプリング受け部に設けられたコイルプリングを係止するための座面を含めて少なくとも底面を形成する円形の底面形成部と、この円形の底面形成部の外周から円周方向の間隔を置いて放射状に伸び側面を形成する複数の側面形成部と、成形した際にその相隣る同士が周方向に接して環状フランジ部となる、側面形成部の先端部に形成された環状フランジ形成部とを有するように、第二の鋼板を切断し、この切断した第二の鋼板をプレス加工して、複数の開口部を形成した側面と、底面及び側面の上端部に設けられた環状フランジ部とを有する円筒状のコイルスプリング受け部材を成形し、前記成形したロアリンク本体部材の円形開口部に前記成形したコイルスプリング受け部材を挿入し、コイルスプリング受け部材の環状フランジ部をロアリンク本体部の円形開口部周縁の底面部に係止させることを特徴とする車両のサスペンションリンクの製造方法。
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