JP4527791B2 - 樹脂製燃料タンク構造 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂製燃料タンク構造に関するものである。
燃料タンク構造には、内部に繊維状の樹脂材料からなる消波部材を組み込んだものがある(例えば、特許文献1参照。)。
また、燃料タンク構造には、樹脂製タンク本体に、成形の際の吹きこみの開口を利用して、開口に傾転遮断弁などの機能部品が取付けられているものがある(例えば、特許文献2参照。)。
さらに、樹脂製タンクでは、タンク内に波消板を立設させるために、タンク上壁からタンク内方へ向け波消板を半分突出させ、タンク底壁からタンク内方へ向け残りの波消板を突出させているものが知られている(例えば、特許文献3参照。)。
特開平5−139169号公報(第3頁、図1) 特許第3893337号公報(第11頁、図1、図2) 実公昭57−32909号公報(第2頁、第1図)
しかし、特許文献1の消波部材では、燃料タンク本体が上下2分割であり、一体の燃料タンクには採用できない。具体的には、特許文献1は上のアッパシェルの縁と下のロアシェルの縁で、樹脂材料からなる消波部材を挟んで固定しているが、樹脂製タンクの場合には、一般的には、中空成形(ブロー成形)で生産するため、特許文献1の消波部材を樹脂製の燃料タンク本体内に配置することができないという問題がある。
仮に、樹脂製の燃料タンク本体に採用した場合、燃料タンク本体に挿入するのに伴い、消波部材の形状の制約、大きさの制約、設置場所の制約などの制約が大きくなるという問題がある。
また、特許文献1では、消波部材の固定構造が複雑になるという問題がある。
特許文献2の燃料タンクでは、機能部品がタンク壁部に穴を開けて溶着されているので、その部位のバリア層が失われ溶着部からの透過の虞があるという問題がある。
また、機能部品の取付け構造が複雑であるという問題がある。
特許文献3の燃料タンクでは、タンク内へ波消板を突出させているため、タンク容量が減少する虞があるという問題がある。
また、波消板の形状の自由度、設置場所の自由度が小さく、大きな効果を得難いという問題がある。
本発明は、燃料揺動音の低減を損なうことなく、緩衝部材の形状の自由度が大きく、緩衝部材を取付けるのに際して溶着を必要とせず、揺動音の発生源にのみ設置でき、緩衝部材の体積が小さく、必要最小限で燃料揺動音を抑制し、タンク容量の減少が少ない樹脂製燃料タンク構造を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、内部に燃料を貯留する主室と副室を有する樹脂タンク本体と、主室の開口部に配置され、エンジンに燃料を供給する燃料供給ポンプと、樹脂タンク本体内の燃料を副室から主室に移送するトランスファーチューブと、を備えた樹脂製燃料タンク構造において、トランスファーチューブに緩衝部材を設けたことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、緩衝部材は、円柱状であって、緩衝部材の外径は開口部を通過可能な大きさであることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、緩衝部材は、トランスファーチューブを通すための孔を有することを特徴とする。
請求項4に係る発明は、緩衝部材は、樹脂タンク本体の中央に設けられていることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、トランスファーチューブに緩衝部材が抜けるのを防ぐ抜け止め部材を設けたことを特徴とする。
請求項1に係る発明では、内部に燃料を貯留する主室と副室を有する樹脂タンク本体と、主室の開口部に配置され、エンジンに燃料を供給する燃料供給ポンプと、樹脂タンク本体内の燃料を副室から主室に移送するトランスファーチューブと、を備え、トランスファーチューブに緩衝部材を設けたので、トランスファーチューブに設けた緩衝部材に当たって波の力が分散されるので、燃料の揺動による燃料揺動音を低減することができるという利点がある。
また、緩衝部材は発泡性材料で且つトランスファーチューブに取付け可能な形状に形成したので、伸縮自在であり、緩衝部材の形状の自由度を大きくすることができる。
さらに、トランスファーチューブは燃料を移送する汲上げポンプに燃料供給ポンプを連通しているもので、これらの汲上げポンプ及び燃料供給ポンプは、樹脂タンク本体に掛止やねじで取付けるものなので、緩衝部材を取付けるのに際して溶着を必要とせず、穴開け・溶着による透過の心配がない。
トランスファーチューブに取付け可能な形状に形成した緩衝部材を設けたので、燃料揺動音の発生源にのみ設置でき、必要最小限で燃料揺動音を抑制することができる。
発泡性材料の空孔に燃料が浸透し、且つ燃料揺動音の発生源にのみ設置できるので、緩衝部材の体積が小さくなり、タンク容量の減少を少なくすることができる。
請求項2に係る発明では、緩衝部材は、円柱状であって、緩衝部材の外径は開口部を通過可能な大きさである。その結果、緩衝部材、トランスファーチューブはともに、伸縮自在であり、開口部から、トランスファーチューブに設けた緩衝部材を樹脂タンク本体の内部まで入れて内部に配置することができることを含め、緩衝部材の形状の自由度をより大きくすることができるという利点がある
また、トランスファーチューブは、樹脂タンク本体内部で燃料を移送するポンプに両端を固定されているので、樹脂成形後に緩衝部材を取付けるのに際して溶着を必要とせず、溶着による透過の心配がない。
請求項3に係る発明では、緩衝部材は、トランスファーチューブを通すための孔を有するので、樹脂成形後に緩衝部材を取付けるのに際して溶着を必要とせず、溶着による透過の心配がない。
トランスファーチューブによって緩衝部材を燃料揺動音の発生源にのみ設置でき、必要最小限で燃料揺動音を抑制することができる。
請求項4に係る発明では、緩衝部材は、樹脂タンク本体の中央に設けられているので、燃料揺動音の発生源、例えば、タンク内中央にのみに設置でき、必要最小限で燃料揺動音を抑制することができるという利点がある。
請求項5に係る発明では、トランスファーチューブに緩衝部材が抜けるのを防ぐ抜け止め部材を設けたので、トランスファーチューブの柔軟性とトランスファーチューブで繋げている緩衝部材は発泡性材料であることによって、緩衝部材の形状の自由度を大きくすることができる。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
図1(a)、(b)は、本発明の樹脂製燃料タンク構造(第1実施の形態)の平面図である。(b)は発泡性材料による緩衝部材の平面図である。
図2は、図1の2−2線断面図である。
樹脂製燃料タンク構造(第1実施の形態)11は、樹脂で成形した樹脂タンク本体12と、樹脂タンク本体12の天板部13に接続している燃料供給管14と、樹脂タンク本体12内に設けたタンク内機能部品15と、緩衝部材16と、を備えている。
樹脂タンク本体12は、下方へ向け配置されている底板部21と、底板部21に連なっている側板部22と、側板部22に連なり底板部21に対向している天板部13と、からなる。側板部22は、車両の前方へ向け配置されている前側部24、前側部24に連なる左側部25、右側部26、これらの左側部25及び右側部26に連なる後側部27と、からなる。
また、樹脂タンク本体12は、樹脂の多層からなり、多層の中間にバリア層が配置されているので、バリア層で燃料のガスの透過を防止している。
バリア層は、例えば、EVHO(エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂)が用いられ、接着層で接着されている。
さらに、樹脂タンク本体12は、プロペラシャフト31との干渉を避けるように、車両の幅方向(X軸方向)の中央にアーチ状の連絡流路部32を形成している鞍型構造で、左(一方)に配置した主室34と、右(他方)に配置した副室35とが形成されている。
天板部13には、燃料供給管14を接続している供給管接続部36やタンク外配置部品(図に示していない)やタンク内機能部品15を取り付けるための第1開口部37、第2開口部38、その他の開口部39が複数形成されている。
タンク内機能部品15は、副室35から主室34に燃料を汲上げる汲上げポンプ41と、主室34からエンジンに燃料を供給する燃料供給ポンプ42と、汲上げポンプ41に燃料供給ポンプ42を連通している樹脂製管部材であるところのトランスファーチューブ44と、を備える。
トランスファーチューブ44は、樹脂製であり、第1開口部37又は第2開口部38から樹脂タンク本体12内に配置されているとともに、一端45が燃料供給ポンプ42の供給に接続され、他端46が汲上げポンプ41の吐出口に接続されている。トランスファーチューブ44には、緩衝部材16が取付けられている。
緩衝部材16は、一般にスポンジと呼ばれる発泡されたゴムや樹脂等を用いた発泡材本体47を複数、トランスファーチューブ44で繋げて配置したもので、底板部21並びに天板部13にも略沿って配置されている。トランスファーチューブ44に10個の発泡材本体47を通し、一端45の第1抜け止め部材51と他端46の第2抜け止め部材52で止めている。
発泡材本体47は、一般にスポンジと呼ばれる発泡されたゴムや樹脂等を用いた発泡性材料を円柱状に成形したもので、トランスファーチューブ44を通すための孔53を開けている。外径D、長さL、外径と長さの比(L/D)は、約1である。外径Dは第1開口部37又は第2開口部38の内径を通過可能な大きさである。
発泡材本体47は、外径と長さの比(L/D)を約1にすることで、複雑な形状の鞍型構造に発泡材本体47を潰すことなく配置することができ、結果的に、燃料揺動音を低減することができ、且つ、緩衝部材16の形状の自由度を大きくすることができる。
また、トランスファーチューブ44で繋げたときの柔軟性が向上し、樹脂タンク本体12内への組み付け作業が容易になる。
次に、緩衝部材16の組み付け要領の一例を簡単に説明する。
図3(a)、(b)は、本発明の樹脂製燃料タンク構造が備えている緩衝部材の組み付け要領説明図である。(a)は緩衝部材のタンク内配設工程説明図、(b)は緩衝部材固定工程説明図である。
まず、(a)に示しているように、樹脂タンク本体12の外で、トランスファーチューブ44の一端45に第1抜け止め部材51を取付け、他端46から発泡材本体47を10個通して他端46に第2抜け止め部材52を取付け、緩衝部材16を完成させる。続けて、一端45に燃料供給ポンプ42を接続する。
その次に、第2開口部38から手Hを通し、第1開口部37から他端46を挿入して手Hで把持し、他端46を引っ張り、第2開口部38から手Hとともに引き出す。
引き続き、(b)に示しているように、他端46を汲上げポンプ41に接続し、他端46を第2開口部38からタンク内に戻すとともに、第2開口部38に汲上げポンプ41を取付ける。また、第1開口部37に燃料供給ポンプ42を取付ける。これで緩衝部材16の組み付けは完了する。
なお、発泡材本体47を10個繋げたが、樹脂タンク本体12の幅など条件により、発泡材本体47の数は任意である。
発泡材本体47同士の間に第1抜け止め部材51と同様の止め部材(図に示していない)を配置することも可能である。
次に、本発明の樹脂製燃料タンク構造(第1実施の形態)の作用を説明する。
樹脂製燃料タンク構造(第1実施の形態)11では、樹脂タンク本体12内の燃料が揺れると、緩衝部材16に当たって波の力が分散されるので、燃料の揺動による燃料揺動音を低減することができる。
トランスファーチューブ44は、樹脂製で柔軟性があり、トランスファーチューブ44で繋げている緩衝部材16は発泡性材料で且つ長さLが短いので、緩衝部材16は伸縮自在であり、緩衝部材16の形状の自由度を大きくすることができる。
トランスファーチューブ44は、樹脂タンク本体12内部で両端を固定するものなので、緩衝部材16を溶着で固定する必要が無く、溶着による透過の心配がない。樹脂タンク本体12は、成形後の外部からの溶着の熱影響でバリア層のバリア性能が低下するおそれがあるが、溶着を採用していないので、成形後のバリア層の厚さやバリア層の接着力を維持することができ、透過を防止することができる。
緩衝部材16は、トランスファーチューブ44の接続によって取付けられるので、溶着を必要とせず、溶着工程を省くことができる。
タンク内機能部品15に取付け可能な形状に形成した発泡性材料による緩衝部材16を設けたので、燃料揺動音の発生源(例えば、前側部24やタンク内中央)にのみ設置でき、必要最小限で燃料揺動音を抑制することができる。
発泡性材料の空孔に燃料が浸透し、且つ燃料揺動音の発生源にのみ設置できるので、緩衝部材16の体積が小さくなり、タンク容量の減少を少なくすることができる。
次に、別の実施の形態を説明する。
図4は、第2実施の形態の平面図である。
図5は、図4の5−5線断面図である。上記図1、図2に示す実施の形態と同様の構成については、同一符号を付し説明を省略する。
第2実施の形態の樹脂製燃料タンク構造11Bは、緩衝部材16Bを備えていることを特徴とする。
緩衝部材16Bは、樹脂タンク本体12の中央に形成したアーチ状の連絡流路部32にのみトランスファーチューブ44を用いて配置されている。
第2実施の形態の樹脂製燃料タンク構造11Bは、第1実施の形態の樹脂製燃料タンク構造11と同様の作用、効果を発揮する。
次に、第3実施の形態を説明する。
図6は、第3実施の形態の断面図である。上記図1、図2に示す実施の形態と同様の構成については、同一符号を付し説明を省略する。
第3実施の形態の樹脂製燃料タンク構造11Cは、タンク内機能部品15に含まれている燃料供給ポンプ42及び汲上げポンプ41に緩衝部材16Cを取付けていることを特徴とする。
燃料供給ポンプ42は、第1開口部37から内部に入る大きさで、第1開口部37に取付けられている。
汲上げポンプ41は、第2開口部38から内部に入る大きさで、第2開口部38に取付けられている。
緩衝部材16Cは、厚さtの発泡性材料で燃料供給ポンプ42と汲上げポンプ41をそれぞれ覆ったものである。2個のポンプに取付けたが、1個のみでも可能である。
第3実施の形態の樹脂製燃料タンク構造11Cは、第1実施の形態の樹脂製燃料タンク構造11と同様の作用、効果を発揮する。
次に、第4実施の形態を説明する。
図7(a)、(b)は、第4実施の形態の説明図である。(a)は斜視図、(b)は(a)のb−b線断面図である。上記図1、図2に示す実施の形態と同様の構成については、同一符号を付し説明を省略する。
第4実施の形態の樹脂製燃料タンク構造11Dは、樹脂タンク本体12Dの上下溶着部61に発泡性材料による緩衝部材16Dを設けたことを特徴とする。
樹脂タンク本体12Dは、下方へ向け配置されている底板部21Dと、底板部21Dに連なっている側板部22Dと、側板部22Dに連なり底板部21Dに対向している天板部13Dと、からなる。側板部22Dは、車両の前方へ向け配置されている前側部24D、前側部24Dに連なる左側部25D、右側部26D、これらの左側部25D及び右側部26Dに連なる後側部27Dと、からなる。
上下溶着部61は、天板部13Dの中央に形成した2個の第1緩衝部62の先端63に、底板部21Dの中央に形成した2個の第2緩衝部64の先端65を接合したものである。
第1緩衝部62は、天板部13Dから樹脂タンク本体12Dの内方へ向け略円柱状に膨出させた部位である。
第2緩衝部64は、底板部21Dから樹脂タンク本体12Dの内方へ向け略円柱状に膨出させた部位である。
なお、上下溶着部61は略円柱状に形成したが、略円柱状以外の形態でもよい。2個の第1緩衝部62を繋げることも可能である。
緩衝部材16Dは、平板で、樹脂タンク本体12D内の中央に天板部13Dに略平行に配置されている。そして、第1緩衝部62の先端63と第2緩衝部64の先端65とで挟まれて溶着されている。
なお、緩衝部材16Dは、挟まれているが、挟むに限らず、緩衝部材16Dに貫通穴を開け、この貫通穴に第1緩衝部62の先端63と第2緩衝部64の先端65を通して、先端63に先端65を溶着することで、その場に固定してもよい。
第4実施の形態の樹脂製燃料タンク構造11Dの成形要領の一例を簡単に説明する。
まず、金型を開いた状態にして、開いた中央の所定位置に緩衝部材16Dを吹きこみ管を兼ねる保持治具で立てる。引き続き、既存の要領でパリソンを形成しつつ、パリソンで緩衝部材16Dを覆う。続けて、型閉を開始して、金型でパリソンを挟み込み、型によって2個の第1緩衝部62を形成するとともに2個の第2緩衝部64を形成して緩衝部材16Dを挟み込み、溶着する。引き続き、吹きこみ管からエアーを吹きこみ、型に密着させる。以降は既存の要領と同様である。
第4実施の形態の樹脂製燃料タンク構造11Dでは、樹脂タンク本体12D内の燃料が揺れると、緩衝部材16Dに当たって波の力が分散されるので、燃料の揺動による燃料揺動音を低減することができる。
樹脂製燃料タンク構造11Dでは、緩衝部材16Dを成形後の溶着で固定する必要が無く、溶着による透過の心配がない。
緩衝部材16Dは、上下溶着部61によって取付けられるので、成形後に溶着を必要とせず、溶着工程を省くことができる。
第4実施の形態の樹脂製燃料タンク構造11Dでは、緩衝部材16Dは、平板で、樹脂タンク本体12D内の中央に天板部13Dに略平行に配置されているので、燃料が揺動した際に燃料の上がり下がりの波の抵抗となり、上下の揺れに起因する燃料揺動音を低減することができる。
また、第4実施の形態の樹脂製燃料タンク構造11Dでは、樹脂タンク本体12内の燃料が揺れると、第1緩衝部62及び第2緩衝部64に当たって波の力が分散されるので、燃料の揺動による燃料揺動音を低減することができる。
次に、第5実施の形態を説明する。
図8(a)、(b)は、第5実施の形態の説明図である。(a)は平面図、(b)は発泡材本体の断面図である。上記図1、図2に示す実施の形態と同様の構成については、同一符号を付し説明を省略する。
第5実施の形態の樹脂製燃料タンク構造11Eは、第2の緩衝部材16Eを備えていることを特徴とする。
第2の緩衝部材16Eは、発泡性材料を用いた発泡材本体47Eを固定線であるところの金属線82に所定の間隔e1やe2で一列に固定することで、複数を一列に並べて輪にしたもので、タンク内機能部品15(汲上げポンプ41、燃料供給ポンプ42)を取付けるための第1開口部37又は第2開口部38から樹脂タンク本体12内に組み入れられている。
ここでは、第2の緩衝部材16Eは、緩衝部材が発泡材本体47Eであり、単数の発泡材本体47E又は複数の発泡材本体47Eからなる。そして、固定線(金属線)82で樹脂タンク本体12内に固定されている。
また、第2の緩衝部材16Eは、発泡材本体47Eを前側部24及び後側部27に沿って配置している。
発泡材本体47Eは、円柱形であり、中央に金属線82を通す通し孔83が開けられ、両端84が金属線82に締結した両端締結部材85で移動(発泡材本体47Eの軸線方向)しないよう固定されている。
なお、発泡材本体47Eを7個一列に並べたが、樹脂タンク本体12の幅など条件により、発泡材本体47Eの数は任意である。
金属線82は、平面視(図8(a)の視点)で、樹脂タンク本体12の側板部22(前側部24、左側部25、右側部26、後側部27)に沿って形成されている。
金属線82の長さは、第2の緩衝部材16Eの発泡材本体47Eが金属線82の弾性力によって側板部22(前側部24、左側部25、右側部26、後側部27)を押圧する長さに設定するのが望ましい。
金属線82の材質は任意であるが、例えば、鋼線を用いた細いロープやピアノ線(単数又は複数)である。なお、金属以外に樹脂で製造した線材を採用することも可能である。
固定線(金属線)82は、輪に形成されているが、樹脂タンク本体12の形状など条件によっては、両端を接続しないで、直線状態や曲線状態で樹脂タンク本体12内に配置することも可能である。例えば、固定線(金属線)82の端を樹脂タンク本体12内に係止する構成でもよい。
また、固定線(金属線)82は、輪に形成された後、樹脂タンク本体12の内部に配置されているが、樹脂タンク本体12の内部に配置後、最後に両端を接続して輪を形成することも可能である。
図9は、第5実施の形態が備える第2の緩衝部材の組み付け要領の一例を説明する図である。ここでは、第1開口部37及び第2開口部38の2箇所の開口部を使用しているが、第1開口部37又は第2開口部38の1個でもよい。
まず、樹脂タンク本体12の外で、第2の緩衝部材16E(金属線82)を輪にし、第2開口部38から手Hを通し、第1開口部37から第2の緩衝部材16Eを挿入して手Hで把持し、第2の緩衝部材16Eを引っ張り、第2開口部38の近傍まで引き寄せて、第2の緩衝部材16Eを樹脂タンク本体12内に全て入れる。
続けて、側板部22(前側部24、左側部25、右側部26、後側部27)に第2の緩衝部材16Eを金属線82の弾性力によって沿わせる。これで第2の緩衝部材16Eの組み付けは完了する。以降の工程で汲上げポンプ41や燃料供給ポンプ42を取付ける。
第5実施の形態の樹脂製燃料タンク構造11Eは、樹脂タンク本体12の多層の中間のバリア層に貫通した穴を開ける必要がないなど第1実施の形態の樹脂製燃料タンク構造11と同様の作用、効果を発揮する。
また、第5実施の形態の樹脂製燃料タンク構造11Eでは、1個の開口部(第1開口部37又は第2開口部38)から樹脂タンク本体12内に第2の緩衝部材16Eを配設することできる。その結果、少なくとも1個の開口部(第1開口部37又は第2開口部38)があれば、樹脂製燃料タンクの形状をほとんど問わずに第2の緩衝部材16Eを設置できるという利点がある。
さらに、第2の緩衝部材16Eの輪の形状又は/及び発泡材本体47Eの固定位置(間隔)を調整することで、第2の緩衝部材16Eの配置位置を樹脂タンク本体12の側板部22(前側部24、左側部25、右側部26、後側部27)に規定することができ、より確実に揺動音の発生源にのみ設置することができる。
第2の緩衝部材16Eは、発泡材本体47Eを前側部24及び後側部27に沿って配置しているので、前側部24付近及び後側部27付近で発生する音をより抑制することができる。
次に、第6実施の形態を説明する。
図10は、第6実施の形態の説明図であり、平面図である。上記図1、図2、図8に示す実施の形態と同様の構成については、同一符号を付し説明を省略する。
第6実施の形態の樹脂製燃料タンク構造11Fは、第2の緩衝部材16Fを備えていることを特徴とする。
第2の緩衝部材16Fは、固定線であるところの金属線82Fに複数の発泡材本体47Fを通して輪にし、樹脂タンク本体12の前側部24に沿って発泡材本体47Fを配置し、樹脂タンク本体12の中央86の狭い範囲(二点鎖線で示した範囲)に発泡材本体47Fを配置し、後側部27の一部にのみ発泡材本体47Fを配置している。つまり、任意の位置に発泡材本体47Fを配置している。
金属線82Fは、平面視(図10の視点)で、樹脂タンク本体12の側板部22の前側部24、左側部25、右側部26、後側部27の両角87側に沿って形成され、両角87側に沿っている後曲線部88に連ね樹脂タンク本体12の中央86に配置されている中央曲線部91を形成している。
金属線82Fの材質は、金属線82と同様である。
発泡材本体47Fは、発泡材本体47Eと同様である。
第6実施の形態が備える第2の緩衝部材16Fの組み付け要領は第5実施の形態と同様である。
第6実施の形態の樹脂製燃料タンク構造11Fは、第1実施の形態の樹脂製燃料タンク構造11及び第5実施の形態の樹脂製燃料タンク構造11Eと同様の作用、効果を発揮する。
また、第6実施の形態の樹脂製燃料タンク構造11Fでは、任意の位置に第2の緩衝部材16Fを配置することができる。つまり、任意の位置、例えば、前側部24や樹脂タンク本体12の中央86の狭い範囲に発泡材本体47Fを配置することができる。
尚、本発明の樹脂製燃料タンク構造は、実施の形態では車両の燃料タンクに採用したが、車両以外の液体のタンクにも採用可能である。
本発明の樹脂製燃料タンク構造は、車両の燃料タンクに好適である。
本発明の樹脂製燃料タンク構造(第1実施の形態)の平面図である。 図1の2−2線断面図である。 本発明の樹脂製燃料タンク構造が備えている緩衝部材の組み付け要領説明図である。 第2実施の形態の平面図である。 図4の5−5線断面図である。 第3実施の形態の断面図である。 第4実施の形態の説明図である。 第5実施の形態の説明図である。 第5実施の形態が備える第2の緩衝部材の組み付け要領の一例を説明する図である。 第6実施の形態の説明図である。
符号の説明
11…樹脂製燃料タンク構造、12…樹脂タンク本体、13…天板部、15…タンク内機能部品、16…緩衝部材、16D…緩衝部材、16E…第2の緩衝部材、21…底板部、42…燃料供給ポンプ、44…樹脂製管部材(トランスファーチューブ)、61…上下溶着部、62…第1緩衝部、64…第2緩衝部、82…固定線(金属線)。

Claims (5)

  1. 内部に燃料を貯留する主室と副室を有する樹脂タンク本体と、
    前記主室の開口部に配置され、エンジンに前記燃料を供給する燃料供給ポンプと、
    前記樹脂タンク本体内の前記燃料を前記副室から前記主室に移送するトランスファーチューブと、を備えた樹脂製燃料タンク構造において、
    前記トランスファーチューブに緩衝部材を設けたことを特徴とする樹脂製燃料タンク構造。
  2. 前記緩衝部材は、円柱状であって、前記緩衝部材の外径は前記開口部を通過可能な大きさであることを特徴とする請求項1記載の樹脂製燃料タンク構造。
  3. 前記緩衝部材は、前記トランスファーチューブを通すための孔を有することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の樹脂製燃料タンク構造。
  4. 前記緩衝部材は、前記樹脂タンク本体の中央に設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂製燃料タンク構造。
  5. 前記トランスファーチューブに前記緩衝部材が抜けるのを防ぐ抜け止め部材を設けたことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の樹脂製燃料タンク構造。
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