JP4525141B2 - 半導体封止用エポキシ樹脂組成物の製造方法及びエリア実装型半導体封止用エポキシ樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

半導体封止用エポキシ樹脂組成物の製造方法及びエリア実装型半導体封止用エポキシ樹脂組成物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置に関するものであり、特に、プリント配線板や金属リードフレームの片面に半導体素子を搭載し、その搭載面側の実質的に片面のみが樹脂封止されたエリア実装型半導体装置に好適に用いられるものである。
近年の電子機器の高機能化、高速化に伴い、その発熱量が増大傾向にある。そのため封止用エポキシ樹脂組成物に対しても高熱放散性の要求が高まっており、それを構成する無機充填材においても様々な検討が進められている。これまで高熱伝導性の無機充填材としては窒化アルミニウム、窒化ケイ素及びアルミナが主として使用されているが、いずれもエポキシ樹脂組成物としての要求特性を満足させるレベルには至っていない。窒化アルミニウム、窒化ケイ素は、それ自体が100W/m・K以上の高い熱伝導率を有するが、エポキシ樹脂組成物の流動性が極端に低下する、成形時の金型磨耗性が著しいなどの問題が懸念され、本格的に普及するまでには至っていない。これに対し、アルミナは熱伝導率こそ窒化アルミニウム、窒化ケイ素に比べて劣るものの、球状化して用いることにより流動性と金型磨耗性の観点からは比較的良好である。流動性を向上させるために粒度分布に着目した方法が提案されており、0.4〜0.7μm、12〜18μm、30〜38μmに粒度分布の極大ピークをもたせる方法(たとえば、特許文献1参照)、ロジン・ラムラー線図の回帰式の回帰係数に着目する方法(たとえば、特許文献2参照)などがある。
近年の新たな動きとして、環境対応のため半導体装置を実装する際に従来よりも融点の高い無鉛半田の使用が高まってきている。この半田の適用により実装温度を従来に比べ約20℃高くする必要があり、実装後の半導体装置の耐熱性が現状に比べ著しく低下する問題が生じており、向上の必要性が加速的に強くなってきている。これを解決し得る半導体装置の低応力化、低吸水化を達成するためには、更なる無機充填材の高充填化が必要となっている。
また半導体素子の高集積化が進むにつれて増加傾向にあるエリア実装型半導体装置においては、無機充填材の高充填化が更に必要になってくる。エリア実装型半導体装置としては、BGA(ボールグリッドアレイ)、或いは更に小型化を追求したCSP(チップスケールパッケージ)等が代表的であり、これらは従来のQFP、SOPなどに代表される表面実装型半導体装置では限界に近づいている多ピン化・高速化への要求に対応するために開発されたものである。構造としては、BT樹脂/銅箔回路基板(ビスマレイミド・トリアジン樹脂/ガラスクロス基板)に代表される硬質回路基板、或いはポリイミド樹脂フィルム/銅箔回路基板に代表されるフレキシブル回路基板の片面上に半導体素子を搭載し、その半導体素子搭載面、即ち基板の片面のみがエポキシ樹脂組成物等で成形・封止されている。また、基板の半導体素子搭載面の反対面には半田ボールを2次元的に並列して形成し、回路基板と接合させる。この半導体装置を回路基板上に半田接合を行う場合、200℃以上の加熱工程を経るが、この際に半導体装置の反りが発生すると多数の半田ボールが平坦とならず、回路基板から浮き上がってしまうため電気的接合信頼性が低下する問題が起こる。
基板上の片面のみをエポキシ樹脂組成物で封止した半導体装置において反りを低減するには、基板の熱膨張係数とエポキシ樹脂組成物の硬化物の熱膨張係数とを近づけること、及びエポキシ樹脂組成物の成形硬化時の硬化収縮を小さくすることの二つの方法が重要である。基板としては、有機基板ではBT樹脂やポリイミド樹脂のような高いガラス転移温度(以下、Tgという)を有する樹脂が広く用いられており、これらはエポキシ樹脂組成物の成形温度である170℃近辺よりも高いTgを有する。従って、成形温度から室温までの冷却過程では有機基板のガラス領域、換言すると線膨張係数がα1の領域のみで収縮する。よってエポキシ樹脂組成物の硬化物も、Tgが成形温度より高く且つα1が有機基板と同じで、更に成形硬化時の硬化収縮がゼロとなれば、反りはほぼゼロとなると考えられる。このため、多官能型エポキシ樹脂と多官能型フェノール樹脂との組み合わせによりTgを高くし、無機充填材の配合量でα1を合わせる手法が既に提案されている。しかし多官能型樹脂は吸水性、粘度が高いことから金線変形、耐熱性の低下を引き起こし易いため、多官能型樹脂以外の低粘度樹脂を用い、無機充填材の高充填化によってエポキシ樹脂組成物の熱膨張係数を基板の熱膨張係数に近づけ、成形硬化時の硬化収縮を小さくする、といった手法が用いられている。
これらの背景により、前述の様なアルミナを高充填した樹脂成形材料の流動性を向上させる様々な手法、換言するとアルミナをより多く充填できる手法が提案されているが、アルミナ以外のエポキシ樹脂組成物の構成原料には着目していないために十分な性能が得られず、市場の要求を満足させるレベルには至っていない。
特開平7−278415号公報(第2〜9頁) 特開平7−118506号公報(第2〜6頁)
本発明は、従来の背景技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは硬化性及び他の諸特性を劣化させることなく流動性、成形後や実装時の半導体装置の反り、耐半田性を向上させた半導体封止用に適したエポキシ樹脂組成物、及びこれを用いた半導体装置を提供することにある。
本発明は、
[1] エポキシ樹脂(A)、フェノール樹脂(B)、一般式(1)で示される硬化促進剤(C)、一般式(2)で示されるシランカップリング剤(D)、及び球状アルミナ(E)を含むことを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物の製造方法であって、前記球状アルミナ(E)が、0.5〜1μmに極大点粒径を有する球状アルミナ、3〜8μmに極大点粒径を有する球状アルミナ、及び36〜50μmに極大点粒径を有する球状アルミナを混合する工程を含む半導体封止用エポキシ樹脂組成物の製造方法、
Figure 0004525141
(Xは水素又は炭素数1〜3のアルキル基、Yは水素又はヒドロキシル基を表す。m、nは1〜3の整数。)
Figure 0004525141
(R1は炭素数1〜12の有機基。R2、R3、R4は炭素数1〜12のアルキル基。nは1〜3の整数。)
[2] 更に0.05〜0.5重量%のシリコーンオイル(F)を混合する工程を含む第[1]項記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物の製造方法
] 基板の片面に半導体素子が搭載され、この半導体素子が搭載された基板面側の実質的に片面のみの封止に用いるものであって、エポキシ樹脂(A)、フェノール樹脂(B)、一般式(1)で示される硬化促進剤(C)、一般式(2)で示されるシランカップリング剤(D)、球状アルミナ(E)を含むことを特徴とするエリア実装型半導体封止用エポキシ樹脂組成物の製造方法であって、前記球状アルミナ(E)が、0.5〜1μmに極大点粒径を有する球状アルミナ、3〜8μmに極大点粒径を有する球状アルミナ、及び36〜50μmに極大点粒径を有する球状アルミナを混合する工程を含むエリア実装型半導体封止用エポキシ樹脂組成物の製造方法、
Figure 0004525141
(Xは水素又は炭素数1〜3のアルキル基、Yは水素又はヒドロキシル基を表す。m、nは1〜3の整数。)
Figure 0004525141
(R1は炭素数1〜12の有機基。R2、R3、R4は炭素数1〜12のアルキル基。nは1〜3の整数。)
] 更に0.05〜0.5重量%のシリコーンオイル(F)を混合する工程を含む第]項記載のエリア実装型半導体封止用エポキシ樹脂組成物の製造方法
である。
本発明に従うと、従来の技術では得られなかった流動性、反り、耐半田性における性能を向上させることが出来るので、特にエリア実装型半導体封止用エポキシ樹脂組成物及びこれを用いた半導体装置として好適である。
本発明は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、特定構造の硬化促進剤、特定構造のシランカップリング剤、球状アルミナを含むエポキシ樹脂組成物を用いることにより、エポキシ樹脂組成物の低粘度化が可能となるため、無機充填材をより多く充填できるようになる。これによって流動性、反り、耐半田性の性能を向上できるという効果が得られるものである。更に前記手法により反りを低減できるため、低反り化のために多量添加を必要としていたシリコーンオイルの添加量を抑制することが可能となる。その結果、耐湿性低下を防止できるという効果も得られるものである。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明に用いるエポキシ樹脂は、1分子内にエポキシ基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般であり、その分子量、分子構造は特に限定するものではないが、例えば、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビフェニレン骨格含有フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、ジシクロベンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂、テルペン変性フェノール型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂などが挙げられる。またこれらは単独でも混合して用いてもよい。なお無機充填材を高充填化する、という観点では、常温で固形、かつ成形時の溶融粘度が非常に低い結晶性エポキシ樹脂を用いることが好ましい。
本発明に用いるフェノール樹脂は、1分子内にフェノール性水酸基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般であり、その分子量、分子構造を特に限定するものではないが、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ジシクロベンタジエン変性フェノール樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、トリフェノールメタン型樹脂などが挙げられる。またこれらは単独でも混合して用いてもよい。なお無機充填材を高充填化する、という観点では、エポキシ樹脂と同様に低粘度のものが好ましい。
本発明に用いる全エポキシ樹脂のエポキシ基数と全フェノール樹脂のフェノール性水酸基数の当量比としては、好ましくは0.5〜2であり、特に0.7〜1.5がより好ましい。上記範囲を外れると、耐湿性、硬化性などが低下する恐れがあるので好ましくない。
本発明に用いる一般式(1)で示される硬化促進剤を使用すると、従来の硬化促進剤よりもエポキシ樹脂組成物の低粘度化が可能となるため、無機充填材をより多く充填させ易くなり、その結果半導体装置の反り及び耐半田性を向上させることができる。一般式(1)で示される硬化促進剤は、例えば第三ホスフィンであるトリ芳香族置換ホスフィンとジアゾニウム塩とを接触させ、前記トリ芳香族置換ホスフィンと前記ジアゾニウム塩が有するジアゾニウム基とを置換させる工程を経て得られる。しかしこれに限定されるものではない。一般式(1)に示す化合物としては、好ましくはXが水素又はメチル基であり、かつYが水素又はヒドロキシル基であるものが好ましい。しかしこれらに限定されるものではなく、また単独で用いても併用してもよい。本発明に用いる硬化促進剤の配合量は、全エポキシ樹脂組成物中に0.05〜0.3重量%が好ましく、下限値未満だと目的とする硬化性が得られず、上限値を越えると流動性が損なわれるおそれがあり好ましくない。
Figure 0004525141
(Xは水素又は炭素数1〜3のアルキル基、Yは水素又はヒドロキシル基を表す。m、nは1〜3の整数。)
本発明に用いられる一般式(2)で示されるシランカップリング剤を使用すると、従来のシランカップリング剤よりもエポキシ樹脂組成物の低粘度化が可能となるため、無機充填材をより多く充填させ易くなり、その結果半導体装置の反り及び耐半田性を向上させることができる。本発明に用いる一般式(2)で示されるシランカップリング剤は、好ましくはR1がフェニル基であり、R2が炭素数1〜3のアルキル基、かつR3、R4はメチル基もしくはエチル基であることが好ましい。しかしこれらに限定されるものではなく、また単独で用いても併用してもよい。本発明に用いるシランカップリング剤の配合量は、全エポキシ樹脂組成物中に0.05〜0.5重量%が好ましく、下限値未満だと目的とする流動性が得られず、上限値を超えると硬化性が損なわれるおそれがあり好ましくない。また、一般式(2)で示されるシランカップリング剤を用いることによる効果を損なわない範囲であれば、その他のカップリング剤を併用しても差し支えない。併用できるカップリング剤としては、例えば、エポキシシラン、メルカプトシラン、アミノシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、ビニルシラン等のシランカップリング剤や、チタネートカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、アルミニウム/ジルコニウムカップリング剤等が挙げられる。
Figure 0004525141
(R1は炭素数1〜12の有機基。R2、R3、R4は炭素数1〜12のアルキル基。nは1〜3の整数。)
本発明においては、高熱伝導性を付与する目的で、充填材として球状アルミナを用いる。本発明に用いる球状アルミナの粒度分布は特に規定しないが、粒度分布の極大点を0.5〜1μm(以下微粒子と記載する。)、3〜8μm(以下中粒子と記載する。)、36〜50μm(以下粗粒子と記載する。)に有することが好ましい。微粒子の極大点が0.5μm未満もしくは1μmを超えると流動性を損なう場合があり、また中粒子の極大点が3μm未満もしくは8μmを超えると、同様に流動性を損なう場合がある。なお粗粒子については、極大点が50μmを超えると、狭い充填領域が存在する小型半導体装置において未充填を引き起こす、及び金線間隔の狭い半導体装置において流動を阻害し、金線変形を引き起こす懸念が生じる。なお、本発明では、充填材として球状アルミナを単独で用いる必要はなく、例えば、溶融球状シリカ、溶融破砕シリカ、結晶シリカ、タルク、チタンホワイト、窒化珪素等と併用してもよい。本発明に用いる球状アルミナの配合量は、全エポキシ樹脂組成物中に85〜93重量%が好ましく、下限値未満だと目的とする熱伝導性が得られず、上限値を超えると流動性が損なわれるおそれがあり好ましくない。
ここでの球状アルミナの粒度分布は、JIS M8100粉塊混合物−サンプリング方法通則に準じて無機充填材を採取し、JIS R 1622−1995 ファインセラミック原料粒子径分布測定のための試料調整通則に準じて、無機充填材を測定用試料として調整し、JIS R 1629−1997ファインセラミック原料のレーザー回折・散乱法による粒子径分布測定方法に準じて(株)島津製作所製のレーザー回折式粒度分布測定装置SALD−7000(レーザー波長:405nm)を用いて、溶媒に水を用い無機充填材の屈折率が実数部1.80、虚数部1.00の条件のもと測定した値である。
また比表面積は、JIS R 1626−1996 ファインセラミックス粉体の気体吸着BET法による比表面積の測定方法に準じて、窒素を吸着質として用い、BET1点法によって測定した値である。
本発明においては、上記成分に加え、更にシリコーンオイルを全エポキシ樹脂組成物に対し0.05〜0.5重量%添加することができる。本発明に用いるシリコーンオイルは、特に平均重合度に制約は無く、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、無機充填材との親和性を付与するために、メチル基、フェニル基の他にC、O、N、S原子などを含む有機基を有していても構わない。またシリコーンオイルは単独で用いても2種類以上を混合して用いてもよい。シリコーンオイルを添加することにより、成形時の金型離型性が付与され、シリコーンオイルの種類、添加量によっては低弾性化が可能となるため、半導体装置の反りを低減し、温度サイクル試験時に発生する応力を緩和する効果が得られる。しかしシリコーンオイルの配合量が、上記上限値を超えると、シリコーンオイルの種類によってはガラス転移温度の低下、半導体装置内の部材との界面密着力低下による耐湿性の低下を招きやすくなるので好ましくない。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、(A)〜(F)成分の他、必要に応じてカルナバワックス等の天然ワックス、ポリエチレンワックス等の合成ワックス、ステアリン酸やステアリン酸亜鉛等の高級脂肪酸及びその金属塩類若しくはパラフィン等の離型剤、カーボンブラック、ベンガラ等の着色剤、臭素化エポキシ樹脂、三酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硼酸亜鉛、モリブデン酸亜鉛、フォスファゼン等の難燃剤、酸化ビスマス水和物等の無機イオン交換体、酸化防止剤等の各種添加剤が適宜配合可能である。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、(A)〜(F)成分、及びその他の添加剤等を、ミキサー等を用いて常温混合し、ロール、ニーダー、押出機等の混練機で加熱混練、冷却後粉砕して得られる。
本発明のエポキシ樹脂組成物を用いて、半導体素子等の電子部品を封止し、半導体装置を製造するには、トランスファーモールド、コンプレッションモールド、インジェクションモールド等の従来からの成形方法で硬化成形すればよい。その他の半導体装置の製造方法は、公知の方法を用いることができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を説明するが、これらの実施例に限定されるものではない。配合割合は重量部とする。
実施例1
ビフェニル型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製、YX4000K、融点105℃、エポキシ当量185) 4.46重量部
フェノールノボラック樹脂(軟化点80℃、水酸基当量105) 1.67重量部
ビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂(明和化成(株)製、MEH−7851SS、軟化点65℃、水酸基当量203) 1.67重量部
式(3)で示される硬化促進剤 0.20重量部
Figure 0004525141
式(4)で示されるシランカップリング剤 0.20重量部
Figure 0004525141
アルミナB(平均粒径38μm、比表面積0.1m2/g、極大点粒径38μm)
55.00重量部
アルミナF(平均粒径3μm、比表面積0.8m2/g、極大点粒径3μm)
22.50重量部
アルミナI(平均粒径0.7μm、比表面積6.3m2/g、極大点粒径0.7μm)
10.00重量部
シリカA(平均粒径0.5μm、比表面積6.5m2/g) 3.00重量部
シリカB(一次粒子12nm、比表面積200m2/g) 0.50重量部
式(5)で示されるシリコーンオイル 0.30重量部
Figure 0004525141
カルナバワックス 0.20重量部
カーボンブラック 0.30重量部
をミキサーで混合した後、表面温度が90℃と45℃の2本ロールを用いて混練し、冷却後粉砕してエポキシ樹脂組成物とした。得られたエポキシ樹脂組成物を以下の方法で評価した。結果を表1に示す。
評価方法
スパイラルフロー:EMMI−1−66に準じたスパイラルフロー測定用の金型を用い、金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間2分で測定した。単位はcm。
パッケージ反り量:トランスファー成形機を用い、金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間2分で352ピンBGA(基板は厚さ0.56mmのビスマレイミド・トリアジン樹脂/ガラスクロス基板、半導体装置のサイズは30mm×30mm、厚さ1.17mm、半導体素子のサイズ10mm×10mm、厚さ0.35mm、半導体素子と回路基板のボンディングパッドを25μm径の金線でボンディングしている。)を成形し、175℃、2時間で後硬化してサンプルを得た。得られた半導体装置各10個を室温に冷却後、パッケージのゲートから対角線方向に、表面粗さ計を用いて高さ方向の変位を測定し、変異差の最も大きい値を反り量とした。単位はμm。
金線変形率:パッケージ反り量の評価で成形した352ピンBGAパッケージを軟X線透視装置で観察し、金線の変形率を(流れ量)/(金線長)の比率で表した。単位は%。
バリ長さ:パッケージ反り量の評価で成形した352ピンBGAパッケージの約30μm厚のベント部から漏れる樹脂バリの長さを測定した。単位はmm。
耐半田性:パッケージ反り量の評価で成形した352ピンBGAパッケージを175℃、2時間で後硬化し、得られた半導体装置各10個を、60℃、相対湿度60%の環境下で168時間、又は85℃、相対湿度60%の環境下で168時間処理した後、ピーク温度260℃のIRリフロー処理(255℃以上が10秒)を行った。処理後の内部の剥離及びクラックの有無を超音波探傷機で観察し、不良半導体装置の個数を数えた。不良半導体装置の個数がn個であるとき、n/10と表示した。
耐湿性:トランスファー成形機を用い、金型温度175℃、注入圧9.8MPa、硬化時間2分で16pSOP(モールドサイズ11mm×7mm、厚さ1.95mm、半導体素子サイズ3.5mm×3.0mm、厚さ0.48mm、半導体素子のボンディングパッドと42アロイフレームを25μm径の金線で12箇所ボンディングしている。半導体素子はアルミ配線幅10μm、配線間距離10μm、アルミ蒸着厚み1μm。)を成形し、175℃、2時間で後硬化してサンプルを得た。得られた半導体装置15個を室温に冷却後、140℃、相対湿度85%の環境下で20V印加(ボンディングした12箇所のうち6箇所を陽極、6箇所を陰極)、500Hr処理してからパッケージを取り出し、各々の端子にテスターを当てて回路の抵抗値を測定した。抵抗値が初期値の200%を超えたものを不良とし、不良箇所がn箇所であるときn/15と表示した(陽極:3箇所×5個、陰極:3箇所×5個)。
実施例〜16、参考例10〜15、比較例1〜3
表1、表2の配合に従い、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物を得、同様に評価した。これらの評価結果を表1、表2に示す。
実施例1以外で用いたアルミナ、シリコーンオイルを以下に示す。
アルミナA(平均粒径33μm、比表面積0.3m/g、極大点粒径33μm)
アルミナC(平均粒径49μm、比表面積0.1m/g、極大点粒径49μm)
アルミナD(平均粒径55μm、比表面積0.1m/g、極大点粒径55μm)
アルミナE(平均粒径1.5μm、比表面積5.0m/g、極大点粒径1.5μm)
アルミナG(平均粒径7μm、比表面積0.4m/g、極大点粒径7μm)
アルミナH(平均粒径10μm、比表面積0.4m/g、極大点粒径10μm)
式(6)で示されるシリコーンオイル
Figure 0004525141
Figure 0004525141
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、流動性、反り、耐半田性、耐湿性に優れたものであり、これらの特性が要求される分野、例えばエリア実装型半導体装置等への適用が有用である。

Claims (4)

  1. エポキシ樹脂(A)、フェノール樹脂(B)、一般式(1)で示される硬化促進剤(C)、一般式(2)で示されるシランカップリング剤(D)、及び球状アルミナ(E)を含むことを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物の製造方法であって、前記球状アルミナ(E)が、0.5〜1μmに極大点粒径を有する球状アルミナ、3〜8μmに極大点粒径を有する球状アルミナ、及び36〜50μmに極大点粒径を有する球状アルミナを混合する工程を含む半導体封止用エポキシ樹脂組成物の製造方法
    Figure 0004525141
    (Xは水素又は炭素数1〜3のアルキル基、Yは水素又はヒドロキシル基を表す。m、nは1〜3の整数。)
    Figure 0004525141
    (R1は炭素数1〜12の有機基。R2、R3、R4は炭素数1〜12のアルキル基。nは1〜3の整数。)
  2. 更に0.05〜0.5重量%のシリコーンオイル(F)を混合する工程を含む請求項1記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物の製造方法
  3. 基板の片面に半導体素子が搭載され、この半導体素子が搭載された基板面側の実質的に片面のみの封止に用いるものであって、エポキシ樹脂(A)、フェノール樹脂(B)、一般式(1)で示される硬化促進剤(C)、一般式(2)で示されるシランカップリング剤(D)、球状アルミナ(E)を含むことを特徴とするエリア実装型半導体封止用エポキシ樹脂組成物の製造方法であって、前記球状アルミナ(E)が、0.5〜1μmに極大点粒径を有する球状アルミナ、3〜8μmに極大点粒径を有する球状アルミナ、及び36〜50μmに極大点粒径を有する球状アルミナを混合する工程を含むエリア実装型半導体封止用エポキシ樹脂組成物の製造方法
    Figure 0004525141
    (Xは水素又は炭素数1〜3のアルキル基、Yは水素又はヒドロキシル基を表す。m、nは1〜3の整数。)
    Figure 0004525141
    (R1は炭素数1〜12の有機基。R2、R3、R4は炭素数1〜12のアルキル基。nは1〜3の整数。)
  4. 更に0.05〜0.5重量%のシリコーンオイル(F)を混合する工程を含む請求項記載のエリア実装型半導体封止用エポキシ樹脂組成物の製造方法
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