JP4524637B2 - ピンミラーカッタの取付機構 - Google Patents

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Description

本発明は、レシプロエンジンに用いられるクランクシャフト等を加工するピンミラーカッタの取付機構、特に切刃が配列されたカッタ本体の、加工機の回転駆動するアダプタ部への着脱を自動化するのに好適なピンミラーカッタの取付機構に関する。
従来、レシプロエンジンのクランクシャフト等を加工する工具として、カッタ本体とアダプタ部を備えるピンミラーカッタが用いられており、これらカッタ本体とアダプタ部とがハンドリング装置により着脱自在に装着されるピンミラーカッタの取付機構が知られている(例えば特許文献1参照)。
この特許文献1に記載されているピンミラーカッタの取付機構においては、アダプタ部側段付き部の径方向内周側を向く壁面に、2つの固定キーと、駆動手段により壁面から出没自在に設けられる2つの可動キーが配設されており、これらのキーがカッタ本体に形成されたキー用凹部と嵌合可能とされることにより、カッタ本体の回転方向への移動が拘束されている。
また、このピンミラーカッタの取付機構においては、カッタ本体側段付き部と嵌合されるアダプタ部側段付き部の周囲に設けられ、カッタ本体に形成されたカッタ押え用凹部と嵌合可能とされた複数のカッタ押えとを備えている。
このカッタ押えは、アダプタ部側段付き部の径方向へ移動可能に取り付けられると共に、駆動手段によりアダプタ部側段付き部の壁面から出没自在とされており、このカッタ押えにより、カッタ本体の軸方向への移動が拘束されている。
更に、カッタ本体の側面には、カッタ本体の外周に開口する複数のクランプ用凹部が形成されており、アダプタ部に装着されているカッタ本体を取り外す場合には、駆動手段により、複数のカッタ押えをカッタ押え用凹部から退避させ、2つの可動キーをキー用凹部から退避させると共に、ハンドリング装置のクランプ爪をカッタ本体のクランプ用凹部と係合させてカッタ本体をアダプタ部側段付き部から引き抜くことができるようにされている。
この特許文献1に記載されているピンミラーカッタの取付機構は、かかる構成とすることでカッタ本体のアダプタ部への着脱の自動化を図っている。
特開平6−262423号公報
ところが、特許文献1に記載されているピンミラーカッタの取付機構にあっては、カッタ本体は、その中心軸線から延びるカッタ本体の半径線に関して平行にクランプされるため、カッタ本体の軸心と、アダプタ部との軸心を正確に一致させることが困難であり、カッタ本体のアダプタ部への取付誤差が生じ、ひいてはピンミラーカッタによる加工誤差が生じるおそれがあった。
この発明は、上記課題に鑑み、カッタ本体の軸心と、アダプタ部との軸心を正確に一致させることができ、取付誤差や加工誤差を生じないピンミラーカッタの取付機構を提供することを目的とする。
上記の課題を解決して、このような目的を達成するために、請求項1に記載のピンミラーカッタの取付機構は、円環状をなすと共に切刃が配列されたカッタ本体が、着脱手段によりハンドリング装置に着脱自在に装着されて搬送され、加工機の回転駆動させられるアダプタ部に取り付けられ、これらカッタ本体とアダプタ部とを前記カッタ本体のカッタ中心を通る第1の軸線回りに一体回転させることによって前記切刃で切削を行うピンミラーカッタの取付機構において、前記着脱手段が、前記カッタ本体の一方の側面に開口形成されて前記ハンドリング装置に設けられたクランプ爪と係合可能とされ、且つ、前記第1の軸線を挟んで対向して設けられた複数のクランプ用凹部を備えており、前記クランプ用凹部は、前記第1の軸線から延びる前記カッタ本体の半径線に関して対称で、この半径線側に向かうに従い互いに接近するように延在する一対のクランプ用凹部側壁面を備えており、前記カッタ本体と前記アダプタ部は、互いに相対するカッタ本体側段付き部とアダプタ部側段付き部とをそれぞれ有し、これらカッタ本体側段付き部とアダプタ部側段付き部とは、互いに係合して取り付けられており、前記カッタ本体側段付き部には、前記第1の軸線に平行な第2の軸線方向に進退可能、且つ、この第2の軸線回りに回転自在とされた取付ボルトが挿通されると共に、前記アダプタ部側段付き部には、前記取付ボルトに螺合される雌ネジと、この雌ネジの前記カッタ本体側段付き部の側の開口部に形成された座グリ部とを備え、これら取付ボルトと雌ネジと座グリ部とが、回転方向に間隔をおいて複数設けられており、前記カッタ本体を前記アダプタ部に係合させた状態で同軸に配置されることを特徴とするものである。
請求項1に係るピンミラーカッタの取付機構によれば、ハンドリング装置のクランプ爪は、クランプ用凹部に係合される際に、クランプ用凹部側壁面によって調心されるので、カッタ本体の径方向の位置決めが確実に為され、カッタ本体のアダプタ部への着脱の自動化を高精度に行うことができると共に、加工精度も向上させることができる。また、取付ボルトの抜け止めが為されると共に、ナットランナーによる取付ボルトの着脱を自動化することができる。
また、一対のクランプ用凹部側壁面は、カッタ本体の一方の側面から他方の側面に向けて形成され、前記第1の軸線方向に見た平面視に略V字状に開口されることにより(請求項2)、ハンドリング装置のクランプ爪をクランプ用凹部に容易に収容させることができると共に、これらクランプ爪とクランプ用凹部とを確実に係合させることができるので、カッタ本体の径方向の位置決めを一層精度良く行うことができる。
また、一対のクランプ用凹部側壁面は、前記一方の側面から他方の側面に向けて形成され、前記第1の軸線方向に見た平面視に略半月状に開口されることにより(請求項3)、クランプ用凹部の加工を容易に行うことができる。
また、前記クランプ用凹部側壁面が、前記一方の側面に鋭角に交差されることにより(請求項4)、ハンドリング装置のクランプ爪がクランプ用凹部に係合される際に、第1の軸線方向の位置決めも高精度に行うことができると共に、クランプ爪の抜け止めも適切に行うことができる。
また、前記第1の軸線に直交するクランプ用凹部底壁面を備え、前記一対のクランプ用凹部側壁面は、このクランプ用凹部底壁面から立ち上がり形成されることにより(請求項5)、ハンドリングの際に、クランプ用凹部底壁面とクランプ爪の底壁面とが当接され、カッタ本体の位置ずれを防止することができる。
また、前記カッタ本体には、前記カッタ本体の半径方向に突出される複数の位置決め凸部が回転方向に間隔をおいて形成され、前記クランプ用凹部は、少なくともその一部が前記位置決め凸部に形成されるされることにより(請求項6)、クランプ用凹部を設けることによるカッタ本体の剛性の低下を防止することができる。
以下、図1から図4に基づいて、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態を適用したピンミラーカッタ1の全体構成を示す平面図、図2は図1のA−A線視断面図、図3は図1のB−B線視断面図、図4は図1のC−C線視断面図である。
図1に示されるように、ピンミラーカッタ1は、カッタ本体の中心を通る第1の軸線Pを中心とした略円環状を為すカッタ本体2と、このカッタ本体2が嵌合され、図示しない加工機に固定されている略円環状を為すアダプタ部3とを備えている。
また、カッタ本体2の内周部には、切刃を有する複数のインサート4が、内周部の周面と両側面側とに回転方向に間隔を置いて千鳥状に配設されている。
カッタ本体2の外周部には、カッタ本体2の一方の側面2aに向けて他方の側面2bから一段後退する段付き部Jが環状に形成されている。
他方、アダプタ部3側には、段付き部Jとは逆にアダプタ部3の一方の側面3aから他方の側面3bに向けて一段後退する段付き部Kが環状に形成されており、これら段付き部Jと段付き部Kとは、嵌合可能且つ面接触により係合可能とされている。
また、カッタ本体2の外周部には、第1の実施形態においては、第1の軸線P回りに45°ずつ回転対称となる8箇所に、第1の軸線Pを中心とした円弧板状の位置決め凸部5が、前記段付き部Jの一方の側面2a側から外方に突出するように一体に形成されている。
他方、アダプタ部3の内周部には、前記段付き部Kの一方の側面3a側に、前記位置決め凸部5に対応して、やはり第1の実施形態においては45°回転対称で8箇所に、外方に向けて凹む位置決め凹部6が形成されており、この位置決め凹部6は、上述したカッタ本体2の位置決め凸部5と係合可能な形状とされている。
図2は図1のA−A線視断面図であり、カッタ本体2に形成された位置決め凸部5と、アダプタ部3に形成された位置決め凹部6とが係合している様子の詳細を示すものである。
カッタ本体2に形成された位置決め凸部5は、第1の軸線P(図2参照)に直交するように形成された位置決め凸部底面5aから立ち上がり形成される回転方向Rに対して後方側の第1の位置決め凸部側壁面5bと、回転方向Rに対して前方側の第2の位置決め凸部側壁面5cとを備えている。
第1の位置決め凸部側壁面5bは、第1の軸線Pに対して平行に形成されており、第2の位置決め凸部側壁面5cは、位置決め凸部底面5aからカッタ本体2の一方の側面2a側に向かうに従い回転方向Rの前方側に向けて傾斜して形成されている。
アダプタ部3に形成された位置決め凹部6は、上述した位置決め凸部5と係合可能に形成されており、第1の軸線Pに直交するように形成された位置決め凹部底面6aから、回転方向Rに対して後方側の第1の位置決め凹部側壁面6bと、回転方向Rに対して前方側の第2の位置決め凹部側壁面6cとを備えている。
第1の位置決め凹部側壁面6bは、第1の軸線Pに対して平行に形成されており、第2の位置決め凹部側壁面6cは、第2の位置決め凸部側壁面5cと等しい角度で位置決め凹部底面6aからアダプタ部3の一方の側面3a側に向かうに従い、回転方向Rの前方側に向けて傾斜して形成されている。
また、第1の位置決め凸部側壁面5bと第1の位置決め凹部側壁面6b、及び第2の位置決め凸部側壁面5cと第2の位置決め凹部側壁面6cとがそれぞれ密着して係合するように構成されている。
位置決め凸部5の外周縁近傍には、第1の実施形態においては、第1の軸線P回りに45°ずつ回転対称となるように間隔をおいて8箇所に、第1の軸線Pを中心とする一の円周上に位置するクランプ用凹部7が、カッタ本体2の一方の側面2aからクランプ用凹部底壁面7aまでの第1の軸線Pと平行な方向の深さがt1となるように凹設して形成されている(図3参照)。
このクランプ用凹部7の詳細について、図1から図3に基づいて説明すると、このクランプ用凹部7は、第1の実施形態においては、前述した段付き部Jの外周縁が為す円周上に位置して一部が位置決め凸部5内に配され、この位置決め凸部5から第1の軸線P方向に向けて延設されている。
また、クランプ用凹部7は、第1の軸線Pに垂直なクランプ用凹部底壁面7aと、このクランプ用凹部底壁面7aから立ち上がり形成されると共に、第1の軸線Pから延びるカッタ本体2の半径線に関して対称で、この半径線の第1の軸線P側に向かうに従い互いにV字状に接近して延在される一対の第1のクランプ用凹部側壁面7b,7bとを備えている。
また、第1の実施形態においては、第1のクランプ用凹部側壁面7b,7bの第1の軸線Pに関して反対側の終端部に連接して、クランプ用凹部底壁面7aから垂直に屹立する一対の第2のクランプ用凹部側壁面7c,7cが、カッタ本体2の半径線に関して互いに平行に延在して形成されている。
更に、図3に示されるように、第1のクランプ用凹部側壁面7b,7bは、クランプ用凹部底壁面7aに鋭角な角度θをもって交差されている。
カッタ本体2は、第1の実施形態では8本の取付ボルト8によりアダプタ部3に螺着されており、これら取付ボルト8は、カッタ本体2側の段付き部Jとアダプタ部3側の段付き部Kとの間に設けられた螺着部Tにより、抜け止めが為されている。
なお、第1の実施形態においては、この螺着部Tも、第1の軸線P回りに45°ずつ回転対称となるように間隔をおいて8箇所設けられている。
この螺着部Tの詳細について、図4に基づいて説明すると、この螺着部Tは、取付ボルト8と、ボルトヘッド用座グリ穴21と、カッタ本体側雌ネジ部22と、アダプタ部側座グリ穴31と、アダプタ部側雌ネジ部32とが、カッタ本体2をアダプタ部3に係合させた状態で同軸に配置され、取付ボルト8が第1の軸線Pと平行な第2の軸線Q方向に進退可能、且つ、この第2の軸線Q回りに回転自在とされることにより構成される。
ボルトヘッド用座グリ穴21は、カッタ本体2側の段付き部Jの一方の側面2aから凹設して形成されており、このボルトヘッド用座グリ穴21の座面から、第2の軸線Qを中心としてアダプタ部3側の段付き部Kに向けて貫通されるカッタ本体側雌ネジ部22が形成されている。
また、アダプタ部側座グリ穴31は、アダプタ部3側の段付き部Kのカッタ本体側雌ネジ部22に対向する側面から凹設して形成されており、このアダプタ部側座グリ穴31の座面から、第2の軸線Qを中心としてアダプタ部3の他方の側面3bに向けて貫通されるアダプタ部側雌ネジ部32が形成されている。
このアダプタ部側雌ネジ部32は、カッタ本体側雌ネジ部22と同じネジ径とされている。
取付ボルト8は、ボルトヘッド8aと雄ネジ部8bを備えると共に、雄ネジ部8bの山径より小径で、カッタ本体側雌ネジ部22に嵌挿される、カッタ本体側雌ネジ部22の長さL1とアダプタ部側座グリ穴31の長さL2との和に略等しい長さを有する軸部8cを備えている。
また、アダプタ部側座グリ穴31の長さL2は、取付ボルト8の雄ネジ部8bの長さL3よりも長くされている。
図3において点線で示された第1の実施形態におけるハンドリング装置H1は、その装置軸線(図示せず)を挟んだ位置に設けられた複数(図3では1つのみ記載)のクランプ爪41を備えており、このクランプ爪41は、後端がハンドリング装置H1の図示しない本体側に進退可能に支持されている。
複数のクランプ爪41の中心は、それぞれカッタ本体2のクランプ用凹部7が位置する第1の軸線Pを中心とする前記一の円周上に、第1の軸線P回りに45°またはその整数倍ずつの間隔で位置されている。
複数のクランプ爪41のそれぞれは、第1の軸線Pと平行な方向に延在されており、これらクランプ爪41の先端部41aは、上述した一対の第1のクランプ用凹部側壁面7b,7bに等しいV字形状と角度θとを備えると共に、第1のクランプ用凹部側壁面7b,7bと係合可能に形成されており、また、このクランプ爪41の底壁面41bと前記クランプ用凹部底壁面7aとが当接可能に形成されている。
また、各クランプ爪41の前記角度θが立ち上がる基端部側の終端には、ハンドリング装置H1の装置軸線方向に向けて突設部41cが形成されており、この突設部41cの各クランプ爪41の先端側の対向壁面41dは、前記底壁面41bと平行とされている。
また、この対向壁面41dから底壁面41bまでの前記軸線と平行な方向の高さt2は、クランプ用凹部7の前記深さt1とほぼ同じとされている。
次に、前記ピンミラーカッタ1において、カッタ本体2をアダプタ部3に自動装着する場合の動作について説明する。
図示しない載置台上に載置されたカッタ本体2には、8本の取付ボルト8の雄ネジ部8bが、予め、カッタ本体側雌ネジ部22を挿通し、他方の側面2b側に抜き出されることにより、取付ボルト8の軸部8cが、カッタ本体側雌ネジ部22内に位置させられると共に、雄ネジ部8bは、段付き部Jから突出するように取り付けられる。
カッタ本体2をアダプタ部3に自動装着する場合、まずカッタ本体2の一方の側面2a側からハンドリング装置H1のクランプ爪41の先端部41aが、カッタ本体2に形成されたクランプ用凹部7内に挿入される。
次に、クランプ爪41を第1の軸線P側に移動させるクランプ動作により、クランプ爪41の先端部41aのV字形状部分と、第1のクランプ用凹部側壁面7b,7bのV字形状部分とが係合して密着され、双方のV字形状部分の第1の軸線Pを通る二等分線が一致されるので、クランプ爪41の位置を検出することにより、カッタ本体2の半径方向の位置出しが精度良く行われる。
また、クランプの際にクランプ用凹部底壁面7aとクランプ爪41の底壁面41bとが当接されるので、カッタ本体2は、第1の軸線P方向にも精度良く位置決めされる。
更に、上述したように、対向壁面41dから底壁面41bまでの装置軸線と平行な方向の高さt2は、クランプ用凹部7の前記深さt1とほぼ同じとされているので、各クランプ爪41の対向壁面41dとカッタ本体2の一方の側面2aとが当接され、カッタ本体2の位置ずれを生じることはない。
次に、クランプされたカッタ本体2側の段付き部Jが、アダプタ部3側の段付き部Kと相対するように配置され、カッタ本体2の第1の軸線Pとアダプタ部3の加工機による回転軸線を一致させると共に、位置決め凸部5の回転方向Rの位置を、図示しないインデックス手段により、係合される位置決め凹部6に相対させる。
その後、クランプされたカッタ本体2は、ハンドリング装置H1によりアダプタ部3に向けて前進され、カッタ本体2側の段付き部Jと、アダプタ部3側に傾斜して形成された段付き部Kとは、嵌合且つ面接触により係合される。
また、カッタ本体2側の第2の位置決め凸部側壁面5cの傾斜面と、アダプタ部3側の第2の位置決め凹部側壁面6cの傾斜面とが係合されることにより、カッタ本体2側の第1の位置決め凸部側壁面5bと、アダプタ部3側の第1の位置決め凹部側壁面6bとが当接され、カッタ本体2は、回転方向Rの方向にも精度良く位置決めされる。
このとき、取付ボルト8とアダプタ部側雌ネジ部32とは、共に第2の軸線Q上に同軸に配置されると共に、雄ネジ部8bは、アダプタ部側座グリ穴31に収容される。
そして、8本の取付ボルト8を図示しないナットランナーで締め付けることにより、取付ボルト8が回転しつつ前進して雄ネジ部8bとアダプタ部側雌ネジ部32とが螺着され、カッタ本体2のアダプタ部3への装着が完了する。
他方、アダプタ部3からカッタ本体2を取り外す場合には、ハンドリング装置H1のクランプ爪41をクランプ用凹部7と係合させた上で、8本の取付ボルト8を前記ナットランナーで緩め、カッタ本体2をアダプタ部3から後退させる。
このとき、位置決め凹部6の幅は後退方向に広く形成されているので、カッタ本体2を、スムーズにアダプタ部3から取り外すことができる。
また、アダプタ部3側の段付き部Kには、アダプタ部側座グリ穴31と、アダプタ部側雌ネジ部32が形成されているので、緩められた取付ボルト8の雄ネジ部8bは、カッタ本体側雌ネジ部22により抜け止めされる。
この第1の実施形態によれば、ハンドリング装置H1のクランプ爪41をクランプ用凹部7に係合させる際に、クランプ爪41は、カッタ本体2に形成された複数のクランプ用凹部7の、一対の第1のクランプ用凹部側壁面7b,7bによって調心され、クランプ爪41の位置を検出することにより、カッタ本体2の径方向の位置決めを確実に行うことができる。
従って、カッタ本体2のアダプタ部3への着脱の自動化を高精度に行うことができると共に、加工精度も向上させることができる。
また、第1の実施形態によれば、第1のクランプ用凹部側壁面7b,7bが、クランプ用凹部底壁面7aに鋭角な角度θをもって交差されていることにより、クランプの際にクランプ用凹部底壁面7aとクランプ爪41の底壁面41bとが当接され、カッタ本体2の第1の軸線P方向の位置決めも確実に行うことができると共に、クランプ爪41の抜け止めも適切に行うことができる。
また、対向壁面41dから底壁面41bまでの前記軸線と平行な方向の高さt2を、クランプ用凹部7の前記深さt1とほぼ同じとしたので、クランプの際に、クランプ用凹部底壁面7aとクランプ爪41の底壁面41b、または、クランプ爪41の対向壁面41dとカッタ本体2の一方の側面2aのいずれかが当接され、カッタ本体2の位置ずれを生じることはない。
このため、段付き部Jと段付き部Kとを正確に面接触させてカッタ本体2を装着することができ、一層確実にカッタ本体2のアダプタ部3への着脱の自動化を高精度に行うことができると共に、加工精度も向上させることができる。
また、第1の実施形態によれば、カッタ本体2側の第2の位置決め凸部側壁面5cの傾斜面と、アダプタ部3側の第2の位置決め凹部側壁面6cの傾斜面とが係合されることにより、カッタ本体2側の第1の位置決め凸部側壁面5bと、アダプタ部3側の第1の位置決め凹部側壁面6bとが当接されるので、カッタ本体2は、回転方向Rの方向にも精度良く位置決めされる。
従って、カッタ本体2とアダプタ部3の、各凹凸部と、各段付き部と、ネジ部の位置とを正確に一致させるように取り付けることが可能となり、カッタ本体2のアダプタ部3への着脱の自動化を更に高精度に行うことができると共に、加工精度も向上させることができる。
また、第1の実施形態によれば、クランプ用凹部7は、少なくともその一部が位置決め凸部5に形成されることにより、クランプ用凹部7を設けることによるカッタ本体2の剛性の低下を防止することができる。
更に、カッタ本体2とアダプタ部3との間に螺着部Tを構成することにより、カッタ本体2とアダプタ部3とは、取付ボルト8により強固に螺着されると共に、取付ボルト8の抜け止めが為されると共に、ナットランナーによる取付ボルトの着脱を自動化することができる。
従って、ピンミラーカッタの取付を人手によらず高精度で完全に自動化することができる。
なお、第1の実施形態においては突設部41cを設けたが、前述したように、クランプの際にクランプ用凹部底壁面7aとクランプ爪41の底壁面41bとが当接されることにより、カッタ本体2を、第1の軸線P方向にも精度良く位置決めできるため、この突設部41cを省略することも可能である。
また、上述した第1の実施形態においては、クランプ用凹部7の第1のクランプ用凹部側壁面7b,7bは、カッタ本体2の半径線の第1の軸線P側に向かうに従い互いにV字状に接近して延在されているが、カッタ本体2の外周に向かうに従い互いにV字状に接近して延在されるものであっても構わない。
図5から図7は、本発明の第1の参考例を示すものであり、図5は第1の参考例により取り付けられたピンミラーカッタ51の一部を示す平面図、図6は図5のD−D線視断面図、及び図7は図5のE−E線視断面図である。
この第1の参考例では、第1の実施形態においてカッタ本体2側の段付き部Jとアダプタ部3側の段付き部Kとの間に設けられた螺着部Tに代えて、円周方向に間隔を置いて複数箇所(図5では1つのみ記載)に設けられたクランパ52が取付ボルト53によりアダプタ部3に取り付けられており、カッタ本体2は、これらクランパ52を介してアダプタ部3に固定されている点が異なっているが、他の点は、第1の実施形態と同様であるので、以下、第1の実施形態と共通する部分には同一の符号を配して説明を省略する。
クランパ52は、図5に示されるように、平面視において円板の周縁部を直線状に切り欠いた切欠部52aを有する略半月状に形成されたフランジ部52bを備えており、このフランジ部52bは、カッタ本体2の外周側に一方の側面2aから凹設して形成された凹部2cと、アダプタ部3の内周側に一方の側面3aから凹設して形成された凹部3cとにより画成される円状凹部54内に配設されている。
また、図6に示されるように、クランパ52のアダプタ部3に対向される側には、フランジ部52bと同軸にボス部52cが突設して形成されており、このボス部52cは、アダプタ部3側の凹部3cに形成された座グリ部3d内に収容されている。
更に、クランパ52には、上面52dからボス部52cに向けて座グリ穴52eが凹設されると共に、この座グリ穴52eの中心からボス部52cの中心を貫通する貫通孔52fが形成されている。
また、アダプタ部3の他方の側面3b側には、クランパ52を円状凹部54内に配設した状態で、ボス部52c及び貫通孔52fと同軸に雌ネジ3eが形成されており、取付ボルト53の頭部53aが座グリ穴52eに収容されると共に、取付ボルト53のネジ部53bが貫通孔52fを通って雌ネジ3eに螺着され、これにより、クランパ52は円状凹部54内で回動可能に支持される。
なお、取付ボルト53には、止め輪55が、取付ボルト53がクランパ52から抜けないようにするために、クランパ52とアダプタ部3との間に配置されている。
フランジ部52bの下面52gの外周端近傍には、クランパ52の軸線を中心とする所定角度に亘って平面視円弧状の溝部52hが形成されている。
アダプタ部3の他方の側面3bからは、先端部56aが前記凹部3cに突出するようにストッパ部材56がねじ込まれて取り付けられ、このストッパ部材56の先端部56aは溝部52hに収容されており、これによりクランパ52は、クランパ52の軸線を中心とする所定角度内に回動範囲を規制され、切欠部52aがアダプタ部3の径方向内側に向けられることにより、フランジ部52bをアダプタ部3の径方向内側に突出させない位置から、アダプタ部3の回転方向と逆方向(矢印S方向)に回転されてフランジ部52bをアダプタ部3の径方向内側に突出させた位置(図5に実線で示す位置)まで回転可能とされている。
また、図7に示されるように、クランパ52のフランジ部52bの外周から、座グリ穴52eの中心に向かって所定長のネジ穴52kが形成されると共に、このネジ穴52kと同軸に、下穴52mが座グリ穴52eまで貫通して形成されている。
下穴52mの座グリ穴52e側の開口端側には円柱状の付勢部材57が嵌挿されている。
また、バネ58が、付勢部材57とネジ穴52kに螺合されたスクリュー59との間に圧縮して介装されており、付勢部材57を取付ボルト53の頭部53aに付勢している。
ピンミラーカッタ51において、カッタ本体2をアダプタ部3に自動装着する場合の動作について説明すると、まず、図示しない自動機により、クランパ52の取付ボルト53を予め緩め、ストッパ部材56の先端部56aを溝部52hの他端に当接させる。
これにより、クランパ52の切欠部52aは、アダプタ部3の径方向内側に向けられ、フランジ部52bは、付勢部材57の付勢力を受けてアダプタ部3の径方向内側から突出させない位置で停止される。
次に、第1の実施形態と同様に、ハンドリング装置H1のクランプ爪41により、カッタ本体2が位置決めされてクランプされ、カッタ本体2側の段付き部Jが、アダプタ部3側の段付き部Kと相対するように配置され、カッタ本体2の第1の軸線Pとアダプタ部3の加工機による回転軸線を一致させると共に、位置決め凸部5の回転方向Rの位置を、図示しないインデックス手段により、係合される位置決め凹部6に相対させる。
その後、クランプされたカッタ本体2は、ハンドリング装置H1によりアダプタ部3に向けて前進され、カッタ本体2側の段付き部Jと、アダプタ部3側に傾斜して形成された段付き部Kとは、嵌合且つ面接触により係合される。
次に、図示しない自動機により、クランパ52の取付ボルト53が締め付けられる。
前述したように、取付ボルト53が緩められた状態にあるときは、ストッパ部材56の先端部56aは溝部52hの他端に当接されており、切欠部52aがアダプタ部3の径方向内側に向けられており、フランジ部52bは、付勢部材57の付勢力を受けてアダプタ部3の径方向内側から突出させない位置で停止されている。
取付ボルト53を締め付けるときは、取付ボルト53は、矢印Sの方向(図5参照)に回転され、ストッパ部材56の先端部56aが溝部52hの一端に当接されるまでは、バネ58によって付勢部材57の先端が取付ボルト53の頭部53aに付勢されているため、クランパ52は、取付ボルト53と共に矢印Sの方向に回動される。
ストッパ部材56の先端部56aが溝部52hの一端に当接されると、取付ボルト53が更に矢印Sの方向に回転されても、クランパ52は、それ以上は回動されず、また、付勢部材57の付勢力により、矢印Sの方向とは逆の方向に戻されることもない。
これにより、クランパ52は、付勢部材57の付勢力を受けながら、フランジ部52bをアダプタ部3の径方向内側に突出させた位置(図5に実線で示す位置)で停止されると共に、更に取付ボルト53を締め付けることにより、カッタ本体2は、クランパ52を介して押圧されてアダプタ部3に確実に固定され、取り付けられる。
一方、アダプタ部3に取り付けられたカッタ本体2をハンドリング装置H1により、自動的に取り外す場合、ハンドリング装置H1のクランプ爪41をクランプ用凹部7と係合させ、ハンドリング装置H1の図示しない自動機により、クランパ52の取付ボルト53が緩められる。
取付ボルト53が締め付け状態にあるときは、ストッパ部材56の先端部56aが溝部52hの一端に当接されている状態(図5に点線で示された状態)となっている。
取付ボルト53が緩められるときは、取付ボルト53は、矢印Sの方向(図5参照)と逆方向に回転され、ストッパ部材56の先端部56aが溝部52hの他端に当接されるまでは、バネ58によって、付勢部材57の先端が取付ボルト53の頭部53aに付勢されているため、クランパ52は、取付ボルト53と共に矢印Sの方向と逆方向に回動される。
そして、ストッパ部材56の先端部56aが溝部52hの他端に当接されると、取付ボルト53が更に矢印Sの方向と逆方向に回転されても、クランパ52は、それ以上は回動されず、また、付勢部材57の付勢力により、矢印Sの方向の方向に戻されることもない。
従って、取付ボルト53が緩められている状態では、クランパ52は、切欠部52aがアダプタ部3の径方向内側に向けられて、フランジ部52bをアダプタ部3の径方向内側に突出させない位置で停止される。
これにより、カッタ本体2が取り外し可能な状態とされる。
そして、クランプ用凹部7と係合されたクランプ爪41を後退させることにより、カッタ本体2はアダプタ部3から取り外され、ハンドリング装置H1の図示しない載置台上に載置されて一連の取り付け・取り外し手順が完了する。
この第1の参考例によれば、螺着部Tに代えて、円周方向に間隔を置いて複数箇所に設けられたクランパ52を取付ボルト53によりアダプタ部3に取り付け、カッタ本体2は、これらクランパ52を介してアダプタ部3に固定されており、クランパ52のフランジ部52bに、バネ58により取付ボルト53の方向へ付勢された付勢部材57を設けているので、クランパ52の自由な回動が規制され、カッタ本体2とアダプタ部3との着脱の自動化に好適である。
図8から図10は、本発明の第2の参考例を示すものであり、図8は第2の参考例により取り付けられたピンミラーカッタ71の一部を示す平面図、図9は図8のF−F線視断面図、及び図10は図8のG−G線視断面図である。
この第2の参考例でも、第1の参考例と同様に、円周方向に間隔を置いて複数箇所(図8では1つのみ記載)に設けられたクランパ52が取付ボルト53によりアダプタ部3に取り付けられており、カッタ本体2は、これらクランパ52を介してアダプタ部3に固定されているが、従前の参考例の位置決め凸部5内に配されたクランプ用凹部7に代えて、カッタ本体2の位置決め凸部5の半径方向外側を向く面に第1の軸線P側を谷底とする平面視略V字状に開口されたクランプ用凹部72が形成されていると共に、アダプタ部3の位置決め凹部6に開口して連設される案内凹部73が形成されている点が、従前の参考例と異なっている。
以下、従前の参考例と共通する部分には同一の符号を配して説明を省略する。
カッタ本体2に形成されたクランプ用凹部72の詳細について図8から図10を参照しつつ説明すると、このクランプ用凹部72は、この第3の実施形態においては、第1の軸線P回りに45°ずつ回転対称となるように間隔をおいて8箇所(図8では1箇所のみ記載)に、位置決め凸部5の外周方向のほぼ全体に亘って幅広に、且つ、位置決め凸部5の厚さt3の全体に亘って形成されている。
このクランプ用凹部72は、第1の軸線Pから延びるカッタ本体2の半径線に関して対称で、この半径線の第1の軸線P側に向かうに従い互いにV字状に接近して延在される一対のクランプ用凹部側壁面72b,72bを備えており、これら一対のクランプ用凹部側壁面72b,72bは、図10に示されるように、位置決め凸部底面5a(カッタ本体2の前記一方の側面2a)に鋭角な角度θをもって交差されている。
アダプタ部3に形成された案内凹部73は、図8に示されるように、周方向の幅が前記位置決め凹部6よりも若干大きく形成された平面視略矩形状を為し、一端が位置決め凹部6に開口するように連設されると共に、この案内凹部73の底面は、前記位置決め凹部底面6aと面一とされている。
図10において点線で示された第3の実施形態におけるハンドリング装置H2は、その装置軸線(図示せず)を挟んだ位置に設けられた複数(図10では1つのみ記載)のクランプ爪81を備えており、このクランプ爪81は、後端がハンドリング装置H2の図示しない本体側に進退可能に支持されている。
複数のクランプ爪81の中心は、それぞれカッタ本体2のクランプ用凹部72が位置する第1の軸線Pを中心とする前記一の円周上に、第1の軸線P回りに45°またはその整数倍ずつの間隔で位置されている。
複数のクランプ爪81のそれぞれは、第1の軸線Pと平行な方向に延在されており、これらクランプ爪81の先端部81aは、上述した一対のクランプ用凹部側壁面72b,72bに等しいV字形状と角度θとを備えると共にクランプ用凹部側壁面72b,72bと係合可能に形成されている。
また、各クランプ爪81の前記角度θが立ち上がる基端部側の終端には、ハンドリング装置H2の装置軸線方向に向けて突設部81cが形成されており、この突設部81cの各クランプ爪81の先端側の対向壁面81dは、クランプ爪81の底壁面81bと平行とされている。
また、この対向壁面81dから底壁面81bまでの前記装置軸線と平行な方向の高さt4は、位置決め凸部5の厚さt3以下とされている。
次に、前記ピンミラーカッタ71において、カッタ本体2をアダプタ部3に自動装着する場合の動作について説明すると、まず、第2の実施形態と同様にして、クランパ52の取付ボルト53を予め緩め、ストッパ部材56の先端部56aを溝部52hの他端に当接させる。
次に、ハンドリング装置H2のクランプ爪81により、カッタ本体2が位置決めされてクランプされ、カッタ本体2側の段付き部Jが、アダプタ部3側の段付き部Kと相対するように配置され、カッタ本体2の第1の軸線Pとアダプタ部3の加工機による回転軸線を一致させると共に、位置決め凸部5の回転方向Rの位置を、図示しないインデックス手段により、係合される位置決め凹部6に相対させる。
その後、クランプされたカッタ本体2は、ハンドリング装置H2によりアダプタ部3に向けて前進され、カッタ本体2側の段付き部Jと、アダプタ部3側に傾斜して形成された段付き部Kとは、嵌合且つ面接触により係合される。
そして、第2の実施形態と同様にして、クランパ52の取付ボルト53が締め付けられることにより、カッタ本体2がアダプタ部3へ取り付けられる。
一方、アダプタ部3に取り付けられたカッタ本体2をハンドリング装置H2により、自動的に取り外す場合、まず、ハンドリング装置H2のクランプ爪81をアダプタ部3の案内凹部73内に収容させた後、このクランプ爪81を第1の軸線P方向に前進させてクランプ用凹部72と係合させると共に、第2の実施形態と同様にして、ハンドリング装置H2の図示しない自動機により、クランパ52の取付ボルト53を緩めることにより、カッタ本体2が取り外し可能な状態とされる。
そして、クランプ用凹部72と係合されたクランプ爪81を後退させることにより、カッタ本体2はアダプタ部3から取り外され、ハンドリング装置H2の図示しない載置台上に載置されて一連の取り付け・取り外し手順が完了する。
この第2の参考例によれば、カッタ本体2の位置決め凸部5の外周方向のほぼ全体に亘って幅広の平面視略V字状のクランプ用凹部72が形成されているので、このクランプ用凹部72とハンドリング装置H2のクランプ爪81とを確実にクランプすることができると共に、クランプ用凹部72の加工を容易とできるので、カッタ本体2とアダプタ部3との着脱の自動化に好適である。
また、この第2の参考例によれば、アダプタ部3に案内凹部73を形成したので、クランプ爪81の先端部81aの突き出し量を多くしても、この先端部81aとカッタ本体2の一方の側面2aとが干渉することなくクランプ爪81をクランプ用凹部72と係合させることが可能となり、カッタ本体2とアダプタ部3との着脱の自動化に一層好適である。
図11から図13は、本発明の第3の参考例を示すものであり、図11は第3の参考例により取り付けられたピンミラーカッタ91の一部を示す平面図、図12は図11のL−L線視断面図、及び図13は図11のM−M線視断面図である。
この第3の参考例においても、第2の参考例と同様に、アダプタ部3の位置決め凹部6に開口して連設される案内凹部73が形成されているが、第2の参考例のクランプ用凹部72に代えて、カッタ本体2の位置決め凸部5の半径方向外側を向いて第1の軸線P側に凹となるような平面視略半月状に開口されたクランプ用凹部92が形成されている点が、第2の参考例と異なっている。
以下、従前の参考例と共通する部分には同一の符号を配して説明を省略する。
カッタ本体2に形成されたクランプ用凹部92の詳細について図11から図13を参照しつつ説明すると、このクランプ用凹部92は、この第4の実施形態においても、第1の軸線P回りに45°ずつ回転対称となるように間隔をおいて8箇所(図8では1箇所のみ記載)に、位置決め凸部5の外周面から第1の軸線P方向に向かう略円弧状に形成されている。
このクランプ用凹部92は、第1の軸線Pから延びる位置決め凸部5の平面視における二等分線上に前記半月状の谷底が位置する断面円弧状のクランプ用凹部側壁面92bを備えており、これらクランプ用凹部側壁面92bは、図13に示されるように、位置決め凸部底面5a(カッタ本体2の前記一方の側面2a)に鋭角な角度θをもって交差されている。
図13において点線で示された第4の実施形態におけるハンドリング装置H3は、その装置軸線(図示せず)を挟んだ位置に設けられた複数(図13では1つのみ記載)のクランプ爪101を備えており、このクランプ爪101は、装置軸線から遠ざかる方向に傾斜された後端に連設されており、この後端は、ハンドリング装置H3の図示しない本体側に進退可能に支持されている。
複数のクランプ爪101の中心は、それぞれカッタ本体2のクランプ用凹部92が位置する第1の軸線Pを中心とする前記一の円周上に、第1の軸線P回りに45°またはその整数倍ずつの間隔で位置されている。
複数のクランプ爪101のそれぞれの先端部101aは、この第3の参考例では、上述したクランプ用凹部側壁面92bに等しい円弧形状と角度θとを備える先端が斜面とされた略円柱状とされて、クランプ用凹部側壁面92bと係合可能に形成されている。
また、クランプ爪101の底壁面101bから前記装置軸線に沿って高さt5の位置に、前記底壁面101bと平行な対向壁面101dを備える突設部101cが、ハンドリング装置H3の装置軸線方向に向けて形成されている。
また、前記t5は、位置決め凸部5の厚さt3以下とされている。
次に、前記ピンミラーカッタ91において、カッタ本体2をアダプタ部3に自動装着する場合の動作について説明すると、まず、第2及び第3の実施形態と同様にして、クランパ52の取付ボルト53を予め緩め、ストッパ部材56の先端部56aを溝部52hの他端に当接させる。
次に、ハンドリング装置H3のクランプ爪101により、カッタ本体2が位置決めされてクランプされ、カッタ本体2側の段付き部Jが、アダプタ部3側の段付き部Kと相対するように配置され、カッタ本体2の第1の軸線Pとアダプタ部3の加工機による回転軸線を一致させると共に、位置決め凸部5の回転方向Rの位置を、図示しないインデックス手段により、係合される位置決め凹部6に相対させる。
その後、クランプされたカッタ本体2は、ハンドリング装置H3によりアダプタ部3に向けて前進され、カッタ本体2側の段付き部Jと、アダプタ部3側に傾斜して形成された段付き部Kとは、嵌合且つ面接触により係合される。
そして、第2及び第3の実施形態と同様にして、クランパ52の取付ボルト53が締め付けられることにより、カッタ本体2がアダプタ部3へ取り付けられる。
一方、アダプタ部3に取り付けられたカッタ本体2をハンドリング装置H3により、自動的に取り外す場合、まず、ハンドリング装置H3のクランプ爪101をアダプタ部3の案内凹部73内に収容させた後、このクランプ爪101を第1の軸線P方向に前進させてクランプ用凹部92と係合させると共に、第2及び第3の実施形態と同様にして、ハンドリング装置H3の図示しない自動機により、クランパ52の取付ボルト53を緩めることにより、カッタ本体2が取り外し可能な状態とされる。
そして、クランプ用凹部92と係合されたクランプ爪101をハンドリング装置H3の装置軸線と平行な方向に後退させることにより、カッタ本体2はアダプタ部3から取り外され、ハンドリング装置H3の図示しない載置台上に載置されて一連の取り付け・取り外し手順が完了する。
この第3の参考例によれば、カッタ本体2の位置決め凸部5の半径方向外側に向けて第1の軸線P側に凸となるような平面視略半月状に開口されたクランプ用凹部92を形成したので、このクランプ用凹部92とハンドリング装置H3のクランプ爪101とをクランプする際に第1の軸線P方向に向かうクランプ力を生じさせることにより、このクランプ用凹部92とハンドリング装置H3のクランプ爪101とを確実にクランプすることができ、カッタ本体2とアダプタ部3との着脱の自動化に好適である。
また、この第3の参考例の形態によれば、クランプ用凹部92の加工を一層容易とできるので、取付機構全体を一層簡素化することができる。
なお、上述した実施の形態は、カッタ本体2の内周面にインサート4を備える、いわゆるインターナル型のピンミラーカッタの取付機構に関するものであるが、本発明はこれに限定されることはなく、いわゆるエクスターナル型のピンミラーカッタにも適用可能である。
更に、本発明は、上述の実施形態に限らず、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
カッタ本体の軸心と、アダプタ部との軸心を正確に一致させることができ、取付誤差や加工誤差を生じないピンミラーカッタの取付機構を提供できる。
本発明の第1の実施形態を適用したピンミラーカッタ1の全体構成を示す平面図である。 図1のA−A線視断面図である。 図1のB−B線視断面図である。 図1のC−C線視断面図である。 本発明の第1の参考例のピンミラーカッタ51の全体構成を示す平面図である。 図5のD−D線視断面図である。 図5のE−E線視断面図である。 本発明の第2の参考例のピンミラーカッタ71の全体構成を示す平面図である。 図8のF−F線視断面図である。 図8のG−G線視断面図である。 本発明の第3の参考例のピンミラーカッタ91の全体構成を示す平面図である。 図11のL−L線視断面図である。 図11のM−M線視断面図である。
符号の説明
1,51,71,91 ピンミラーカッタ 2 カッタ本体 3 アダプタ部 5 位置決め凸部 6 位置決め凹部 7,72,92 クランプ用凹部 7b 第1のクランプ用凹部側壁面 7c 第2のクランプ用凹部側壁面 8 取付ボルト 41,81,101 クランプ爪 52 クランパ 53 取付ボルト 72b,92b クランプ用凹部側壁面 73 案内凹部 H1,H2,H3 ハンドリング装置 J カッタ本体2側の段付き部 K アダプタ部3側の段付き部 T 螺着部

Claims (6)

  1. 円環状をなすと共に切刃が配列されたカッタ本体が、着脱手段によりハンドリング装置に着脱自在に装着されて搬送され、加工機の回転駆動させられるアダプタ部に取り付けられ、これらカッタ本体とアダプタ部とを前記カッタ本体のカッタ中心を通る第1の軸線回りに一体回転させることによって前記切刃で切削を行うピンミラーカッタの取付機構において、
    前記着脱手段が、前記カッタ本体の一方の側面に開口形成されて前記ハンドリング装置に設けられたクランプ爪と係合可能とされ、且つ、前記第1の軸線を挟んで対向して設けられた複数のクランプ用凹部を備えており、
    前記クランプ用凹部は、前記第1の軸線から延びる前記カッタ本体の半径線に関して対称で、この半径線側に向かうに従い互いに接近するように延在する一対のクランプ用凹部側壁面を備えており、
    前記カッタ本体と前記アダプタ部は、互いに相対するカッタ本体側段付き部とアダプタ部側段付き部とをそれぞれ有し、これらカッタ本体側段付き部とアダプタ部側段付き部とは、互いに係合して取り付けられており、
    前記カッタ本体側段付き部には、前記第1の軸線に平行な第2の軸線方向に進退可能、且つ、この第2の軸線回りに回転自在とされた取付ボルトが挿通されると共に、前記アダプタ部側段付き部には、前記取付ボルトに螺合される雌ネジと、この雌ネジの前記カッタ本体側段付き部の側の開口部に形成された座グリ部とを備え、
    これら取付ボルトと雌ネジと座グリ部とが、回転方向に間隔をおいて複数設けられており、前記カッタ本体を前記アダプタ部に係合させた状態で同軸に配置されることを特徴とするピンミラーカッタの取付機構。
  2. 前記一対のクランプ用凹部側壁面は、前記一方の側面から他方の側面に向けて形成され、前記第1の軸線方向に見た平面視に略V字状に開口されることを特徴とする請求項1記載のピンミラーカッタの取付機構。
  3. 前記一対のクランプ用凹部側壁面は、前記一方の側面から他方の側面に向けて形成され、前記第1の軸線方向に見た平面視に略半月状に開口されることを特徴とする請求項1記載のピンミラーカッタの取付機構。
  4. 前記クランプ用凹部側壁面が、前記一方の側面に鋭角に交差されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のピンミラーカッタの取付機構。
  5. 前記クランプ用凹部が、前記第1の軸線に直交するクランプ用凹部底壁面を備え、前記一対のクランプ用凹部側壁面は、このクランプ用凹部底壁面から立ち上がり形成されることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のピンミラーカッタの取付機構。
  6. 前記カッタ本体には、前記カッタ本体の半径方向に突出される複数の位置決め凸部が回転方向に間隔をおいて形成され、前記クランプ用凹部は、少なくともその一部が前記位置決め凸部に形成されることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のピンミラーカッタの取付機構。
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