JP4524635B2 - 内燃機関用点火装置の下限速度域における点火動作制御方法と点火時点制御装置。 - Google Patents

内燃機関用点火装置の下限速度域における点火動作制御方法と点火時点制御装置。 Download PDF

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Description

本発明は、容量放電型の内燃機関用点火装置の、内燃機関の回転動作が不安定であるとされる下限速度域における点火動作制御方法と、この方法を実施する点火時点制御装置に関するものである。
内燃機関(エンジン)の安全で効率の良い運転、燃料消費率の低減、そして排気ガスの浄化を得るため、点火時点を所望する時点に正確に制御することが強く要求されるので、点火時点の制御をマイコン(マイクロコンピュータ)を用いて行うようにした技術が提案されている。
また、セルモータ等のスターターの付いていない汎用エンジンの起動の際、作業者はリコイルを引くことにより、エンジンを起動させることになるが、このため小さな力でリコイルしても、エンジンを起動させることが可能となれば、作業者にとって非常に取り扱い易いものとなり、大きなセールスポイントとなるため、エンジンメーカーでは、より低速で点火可能な点火装置の要求が強くある。
一方、より大きなエンジン出力を得るために、ガスの圧縮比は高く設定される傾向にあるが、軽量化のため、高圧磁石発電機を構成するフライホイールの重量はより軽くなる傾向にあり、慣性力が小さくなるため、低速域の動作は非常に不安定となる。
そのため、できるだけ瞬時のエンジンスピードを見るために、発電コイルの波形や信号コイルの波形をマイコンのA/Dコンバータ等を使って計測し、その電圧と測定ポイント間の時間から、瞬時のスピードを求め、それに見合った点火タイミングを算出して、点火信号を出力している。
しかしながら、A/Dコンバータを使用すると、マイコンの消費電流が大きくなり、それを駆動するための電源、すなわち高圧磁石発電機に、発電能力の大きなものを必要とし、その分、重量が増すと共に大形となり、製造原価が高くなると云う不都合があり、また高圧磁石発電機の発電能力を大きくすると、起動後、回転が上がると、コイル電圧も充分に出力されるため、電力が過剰になってしまい、それを熱として処理しなければならないと云う欠点があり、低速域からの動作の制御が難しかった。
この不都合を解消する従来技術として、発電コイル(エキサイタコイル)の出力電圧を直流電圧に変換する電源回路を設け、この電源回路をマイコンの電源とし、またマイコンを作動させることのできないエンジンの低速時には、信号コイル(パルサコイル)から与えられる低速時点火位置信号により点火信号を与えるように構成したものである。
この構成により、バッテリを用いずにマイコンを動作させることができると共に、マイコンを動作させ得る電圧が得られない機関の起動時等の低速時においても、点火動作を行わせることができる、と云う優れた機能を発揮する。
特公平7−26602号公報
しかしながら、上記した従来技術にあっては、マイコンを作動させる電力を得ることができない、起動時等の内燃機関の回転速度がきわめて低い時には、マイコンを介することなく、信号コイルの出力を点火信号として機能させるようにしているので、信号コイルの出力を、点火信号として使うことができるようにするための専用の整形回路が必要となり、その分、信号の処理が面倒となると共に、構成が複雑化する、と云う問題があった。
また、電源回路の充電電圧が、マイコンを駆動させることのできる電圧になったとしても、その充電電圧の値が低い状態では、電源回路の充電電圧がリップル波形であることから、マイコンを立ち上げた後、その電圧値がリセット電圧よりも低くなる場合があり、この場合は、マイコンの不動作により点火動作が行われない、と云う問題があった。
さらに、予め設定された下限速度以下の、内燃機関の回転動作が不安定であるとされる下限速度域でも、発電コイルの発生電圧が点火可能な値に達していれば、決められたタイミングで点火信号が出力されるので、点火タイミングが大きく進んでしまうと、点火タイミングがキックバックエリアに入ってしまい、内燃機関に逆転運転が発生してしまい、また反対に点火タイミングが大きく遅れると、生ガスが排出される、と云う問題があった。
そこで、本発明は、上記した従来技術における問題点を解消すべく創案されたもので、始動時を含む内燃機関の下限速度域において、大きな電力をマイコンで消費させることなく、信号コイルからの信号に従って、マイコンから点火信号を出力させることを技術的課題とし、もって内燃機関の低い回転速度での、マイコンを使用した始動を可能とすることを目的とする。
上記技術的課題を解決する本発明の内、請求項1記載の発明の手段は、
二次側に点火栓を接続した点火コイルと、内燃機関により駆動される高圧磁石発電機の、一方極性電圧分と他方極性電圧分との交流電圧を出現する出力電圧を出力する発電コイルおよび、出力電圧に対して半周期ずれた形で出現する信号電圧を出力する信号コイルと、点火コイルの一次側に設けられて、出力電圧の一方極性電圧分で充電される充電コンデンサと、点火信号の入力により導通して、充電コンデンサの電荷を点火コイルの一次コイルに放電させる放電用スイッチング素子と、を有する容量放電型内燃機関用点火回路に、信号電圧の一方極性電圧分により発生する周期信号を入力し、この周期信号により内燃機関の回転速度を算出すると共に、点火信号を出力するマイコン部を有する点火時点制御装置を組付けた内燃機関用点火装置の、予め設定された下限速度以下の、内燃機関の回転動作が不安定であるとされる下限速度域における点火動作制御方法であること、
マイコン部のマイコンを省エネルギーモードとすること、
このマイコンに対して、周期信号を外部割込み信号として入力させて点火信号を出力させること、
出力電圧が出力されている状態では信号電圧により周期信号の発生を不能とすること、
にある。
この請求項1記載の発明において、信号電圧の一方極性電圧分は、同時に出現する出力電圧の一方極性電圧分により、周期信号の発生を不能とされているのであるが、信号コイルが出力する信号電圧は、発電コイルが出力する出力電圧に対して半周期ずれた形で出現するので、内燃機関が正常に回転している状態では、必ず、信号電圧の一方極性電圧分の一つが単独で出現され、これにより下限速度域であっても、この信号電圧の一つの一方極性電圧分により、周期信号が発生されるので、マイコンによる、点火信号の発生および回転速度の算出が、確実に行われることになる。
また、予め設定された下限速度以下の、内燃機関の回転動作が不安定であるとされる下限速度域においては、内燃機関の起動に従って立ち上げられたマイコン部のマイコンを、電力消費の少ない省エネルギーモードにしておき、またこの省エネルギーモードとなっているマイコンに、信号コイルからの信号電圧の一方極性電圧分で得られる周期信号を、外部割込み信号として入力し、内燃機関の回転速度を算出すると共に、点火信号を出力するので、内燃機関の下限速度域におけるマイコンの消費電力は、きわめて小さい状態に維持される。
この場合、発電コイルの発電電力が、点火動作を得ることができるレベルまで達しているか否かに関わりなく、発電コイルの発電電圧が、マイコンのリセット電圧以上を維持できる状態であれば、マイコンは点火信号を発生することになる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に、正常回転動作状態で、出力電圧を、一つの一方極性電圧分である出力順電圧分と、二つの他方極性電圧分である出力逆電圧分とを交互に連続して出力する構成とし、信号電圧を、出力電圧に対して半周期遅れた形で出現する、二つの一方極性電圧分である信号順電圧分と、一つの他方極性電圧分である信号逆電圧分とから構成し、遅れ側信号順電圧分を、内燃機関の上死点に対してわずかに進角した位置で出力するものとした、ことを加えたものである。
この請求項2記載の発明にあっては、出力電圧に対して信号電圧が半周期遅れた形で出現するので、信号電圧の遅れ側信号順電圧分と同時に出現する出力順電圧分はなく、それゆえこの遅れ側信号順電圧分により周期信号が発生するのであるが、この周期信号を発生する遅れ側信号順電圧分は、内燃機関の上死点に対してわずかに進角した位置で出力するものであるので、マイコンから出力される点火信号も、上死点に対してわずかに進角した位置で出力されることになる。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の構成に、出力電圧の一方極性電圧分が、進み側出力逆電圧分に続いて出力する出力順電圧分と、内燃機関が逆転した時に発生する逆転出力順電圧分である、ことを加えたものである。
この請求項3記載の発明にあっては、内燃機関が逆転すると、信号電圧は、信号逆電圧分を略反転させた形態の、一方極性電圧分である逆転信号順電圧分を発生するが、出力電圧の逆転出力順電圧分は、信号逆電圧分と同時に出現される、遅れ側出力逆電圧分を略反転させた形態で発生するものであるので、逆転信号順電圧分は、逆転出力順電圧分と同時に発生することになり、このため周期信号を発生させることができない。
また、本発明の内、請求項4記載の発明の手段は、
二次側に点火栓を接続した点火コイルと、内燃機関により駆動される高圧磁石発電機の、コの字型をした鉄心コアの一方の脚部に巻装された発電コイルおよび、高圧磁石発電機の永久磁石の移動ラインに沿って、発電コイルが巻装された脚部よりも下流側の、上死点に対してわずかに進角した個所に位置する鉄心コアの他の脚部に巻装された信号コイルと、点火コイルの一次側に設けられて、出力電圧の出力順電圧分で充電される充電コンデンサと、点火信号の入力により導通して、充電コンデンサの電荷を点火コイルの一次コイルに放電させる放電用スイッチング素子と、を有する容量放電型内燃機関用点火回路に組付けられ、信号電圧の信号順電圧分により発生する周期信号を入力し、この周期信号により内燃機関の回転速度を算出すると共に、点火信号を出力するマイコン部を有する点火時点制御装置であること、
定電圧電源部と、マイコン部と、周期信号発生部と、周期信号制限部と、制限解除部とから構成されること、
定電圧電源部を、発電コイルの出力電圧の出力逆電圧分を充電して、一定範囲の電圧値の出力を、マイコン部と周期信号発生部とに供給するものとすること、
周期信号発生部を、信号電圧の信号順電圧分の入力で、周期信号を出力するものとすること、
周期信号制限部を、出力電圧の出力順電圧分で、周期信号発生部を不動作状態とするものとすること、
制限解除部を、作動により周期信号制限部を不動作状態とするものとすること、
そしてマイコン部のマイコンを、周期信号の入力間隔から回転速度を算出し、この回転速度が予め設定した下限速度以下である場合には、省エネルギーモードとして、周期信号を外部割込み信号として入力して点火信号を出力すると共に、制限解除部を不動作状態として下限速度域における点火動作制御状態とし、回転速度が下限速度を越えたならば、省エネルギーモードを解除して、周期信号の入力と同時の点火信号の出力を停止すると共に、制限解除部を動作状態とするものとして下限速度を越えた速度範囲域における点火動作制御状態とすること、
にある。
この請求項4記載の発明にあっては、単一のコの字型をした鉄心コアの一方の脚部に発電コイルを、また高圧磁石発電機の永久磁石の移動ラインに沿って、発電コイルよりも下流側の、上死点に対してわずかに進角した個所に位置する鉄心コアの他の脚部に信号コイルを巻装したので、発電コイルには、二つの出力逆電圧分の間に出力順電圧分が出現する波形の出力電圧を発生し、信号コイルには、出力電圧に対して、半周期遅れた形で出現する、二つの一方極性電圧である信号順電圧分と、一つの他方極性電圧分である信号逆電圧分とから構成される信号電圧を発生する。
それゆえ、信号電圧の遅れ側信号順電圧分は、信号電圧が出力電圧に対して半周期遅れていることから、出力順電圧分と同時に出現することがない。
また、鉄心コアの下流側脚部は、上死点に対してわずかに進角した個所に位置しているので、信号電圧の遅れ側信号順電圧分は、上死点に対してわずかに進角した時点で出現することになり、このため得られる点火信号を、上死点に対してわずかに進角した時点に発生されることが可能となる。
回転速度が下限速度以下の下限速度域にある場合には、制限解除部が不動作状態となって、周期信号制限部が動作しているので、出力電圧の出力順電圧分により、同時に発生した信号電圧の進み側信号順電圧分による周期信号の発生は阻止されるものの、出力電圧の出力順電圧分は、信号電圧の遅れ側信号順電圧分とは同時には出現しないので、この遅れ側信号順電圧分により周期信号が発生し、上死点に対してわずかに進角した一定の位置で、点火信号が出力されることになる。
この回転速度が下限速度域にある場合は、マイコンが省エネルギーモードとなっているので、定電圧電源部の出力電圧値が、マイコンのリセット電圧以上の値を維持できるのであれば、マイコンの動作状態を維持することができ、発電コイルの発電電力が小さくても、点火信号を発生することになる。
回転速度が下限速度を越えると、マイコンにより、制限解除部が動作状態となるので、周期信号制限部が不動作状態となり、このため信号電圧の両信号順電圧分により周期信号が発生することになると同時に、マイコンは、省エネルギーモードが解除されて、アナログ処理が可能である通常の待機状態となる。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明の構成に、周期信号発生部を、ベースを信号コイルに接続し、定電圧電源部が接続されたコレクタをマイコン部への出力端子とし、エミッタ接地された信号発生トランジスタで構成した、ことを加えたものである。
この請求項5記載の発明にあっては、信号発生トランジスタのオン・オフを、信号コイルで直接制御するので、信号コイルによる、マイコンに対する周期信号の入力制御が、安定して確実に達成される。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明の構成に、周期信号制限部を、ベースを発電コイルの順方向端子に接続し、周期信号発生部の信号発生トランジスタのベースにコレクタを接続した、エミッタ接地されたリークトランジスタで構成した、ことを加えたものである。
この請求項6記載の発明にあっては、発電コイルによりオン・オフ制御されるリークトランジスタが、信号発生トランジスタのベースのリーク回路を形成するので、このリークトランジスタのオンにより、信号発生トランジスタを確実にオフ状態とする。
請求項7記載の発明は、請求項6記載の発明の構成に、制限解除部を、電位が、内燃機関の回転速度が下限速度以下でローレベルとなり、下限速度を越えるとハイレベルとなるマイコンの出力端子にベースを接続し、周期信号制限部のリークトランジスタのベースにコレクタを接続した、エミッタ接地された制限解除トランジスタで構成した、ことを加えたものである。
この請求項7記載の発明にあっては、内燃機関の回転速度に従って、マイコンによりオン・オフ制御される制限解除トランジスタが、リークトランジスタのベースのリーク回路を形成するので、内燃機関の回転速度が下限速度を越えた状態では、リークトランジスタを確実にオフ状態に維持する。
本発明は、上記した構成となっているので、以下に示す効果を奏する。
請求項1記載の発明にあっては、内燃機関の下限速度域において、発電コイルの発電電力が、点火動作を得ることができるレベルに達しているか否かに関わりなく、点火信号の発生を確実に行うことができるので、例え内燃機関の回転速度が低くても、発電コイルに、点火を得ることができる電力が発生しさえすれば、点火動作を得ることができるので、内燃機関を低い回転速度から始動させることができる。
また、信号コイルに発生した、信号電圧の一方極性電圧分により得られた周期信号を、外部割込み信号としてマイコンに入力して回転速度を算出するので、マイコンに大きな電力を消費させることなく、下限速度域における内燃機関の回転速度を、正確にかつ確実に算出することができる。
請求項2記載の発明にあっては、内燃機関の下限速度域における点火信号を、上死点に対してわずかに進角した位置で出力するので、キックバックの起こり難い、比較的安定して確実な点火動作を得ることができる。
請求項3記載の発明にあっては、内燃機関に逆転が発生したとしても、周期信号の発生が阻止されて、点火信号が発生されないので、点火動作が行われることがなく、これにより内燃機関の逆転運転の発生を確実に防止することができる。
請求項4記載の発明にあっては、発電コイルと信号コイルとを、単一のコの字状鉄心コアの異なる脚部に巻装したので、高圧磁石発電機の構造を複雑化することがなく、かつ出力電圧に対する信号電圧の半周期遅れを、確実に得ることができ、これにより周期信号を得ることを可能とした高圧磁石発電機の製造価格を、低く抑えることができる。
また、信号電圧の信号順電圧分で周期信号を出力する周期信号発生部と、出力電圧の出力順電圧分で周期信号発生部を不動作状態とする周期信号制限部とを設けたので、入力された信号順電圧分による周期信号の発生を確実に得ることができると共に、出力順電圧分による、必要な周期信号発生阻止作用を確実に得ることができ、これにより内燃機関の下限速度域における点火時点を、上死点よりわずかに進角した位置に正確に設定し、もって内燃機関の比較的安定した点火動作を得ることができる。
さらに、内燃機関の回転速度が下限速度を越えたならば、周期信号制限部を不動作状態とする制限解除部を設けたので、周期信号制限部による周期信号発生部に対する制限動作を、下限速度域だけに制限することが無理なく確実に達成することができ、これにより下限速度を越えた速度範囲での円滑な点火動作を得ることが可能となる。
請求項5記載の発明にあっては、信号コイルによる、マイコンに対する周期信号の入力制御を、安定して確実に達成する信号発生トランジスタで、周期信号発生部を構成したので、確実な周期信号の発生を得ることができると共に、周期信号発生部の構成を簡単なものとすることができる。
請求項6記載の発明にあっては、信号発生トランジスタのベースのリーク回路を形成するリークトランジスタで周期信号制限部を構成したので、簡単な構成で、安定して確実な周期信号発生阻止動作を得ることができる。
請求項7記載の発明にあっては、リークトランジスタのベースのリーク回路を形成する制限解除トランジスタで制限解除部を構成したので、簡単な構成で、安定して確実に周期信号制限部を不動作状態とすることができ、これにより下限速度を越えた速度域での安定した点火動作を得ることを可能とし、また周期信号発生部と周期信号制限部と制限解除部との組合せの全体構造を簡単なものとすることができる。
以下、本発明の好ましい実施例を、図面を参照しながら説明する。
図1は、容量放電型点火回路と組合わさって内燃機関用点火装置を構成する、本発明による点火時点制御装置1の回路構成を示す回路図で、点火時点制御装置1は、定電圧電源部2とマイコン部3と周期信号発生部4と周期信号制限部5と制限解除部6とから構成され、さらに逆電圧検出部7が追加されている。
点火時点制御装置1が組付けられる容量放電型点火回路は、二次側に点火栓11を接続している点火コイル10と、内燃機関により駆動される高圧磁石発電機を構成する発電コイル8と、点火コイル10の一次側に設けられて、発電コイル8の出力電圧Eの出力順電圧分e1で充電される充電コンデンサc5と、この充電コンデンサc5の電荷を導通により点火コイル10の一次コイルに放電させる、放電用スイッチング素子9と、発電コイル8を一方の脚部に巻装したコの字状鉄心コア14(図2参照)の、他方の脚部に巻装された信号コイル12とを有して構成されている。
信号コイル12が巻装された鉄心コア14の脚部は、フライホイール15の周端部に埋設固定されて高圧磁石発電機を構成する永久磁石16の移動ラインに沿って、発電コイル8が巻装された脚部よりも下流側の、上死点Dからわずかに進角した位置(図2参照)に位置している。
発電コイル8に誘起した出力電圧Eの出力順電圧分e1は、充電ダイオードd5を通って充電コンデンサc5に充電され、この充電コンデンサc5に充電された電荷は、放電エネルギー回生ダイオードd9を逆並列接続し、ゲート安定化抵抗r12を接続したサイリスタである放電用スイッチング素子9のトリガにより点火コイル10の一次コイルに放電され、これにより点火コイル10の二次コイルに高電圧を誘起して点火栓11に火花放電を発生させて、内燃機関を点火動作させる。
なお、整流ダイオードd6、d7、d8は、発電コイル8の発生電力を整流するものであり、ストップスイッチ13は、緊急時に、発電コイル8の順電圧端子側をアースして、点火信号の発生を不能とし、これにより内燃機関の回転動作を、強制的に停止させるものである。
点火時点制御装置1の定電圧電源部2は、発電コイル8の出力電圧Eの出力逆電圧分e2(図3参照)を充電して、一定範囲の電圧値の出力を、マイコン部3、周期信号発生部4そして逆電圧検出部7に供給するもので、整流ダイオードd6で整流された発電コイル8の出力電圧Eの出力逆電圧分e2を、電流制限抵抗r1を通して、過電圧防止ツェナーダイオード22を並列接続している電源コンデンサc1に充電し、この充電電圧が予め設定された一定電圧値に達すると、ベースに電圧安定化ツェナーダイオード21とベース抵抗r2とを接続した電圧安定化トランジスタ20が導通して、一定範囲の電圧を出力する。
この定電圧電源部2の一定範囲に規制された電圧の最大値は、マイコン部3のマイコン30の動作可能電圧の上限値に近い値、具体的には5Vに設定されており、これにより定電圧出力信号中にサージノイズが侵入したとしても、このサージノイズの影響を受けないようにしている。
マイコン部3は、リセットICおよびクロック発生部を内蔵したマイコン30を主体として構成されていて、定電圧電源部2の出力端子が接続されるマイコン30の電源端子とアースとの間には、ノイズ除去コンデンサc2が挿入接続されており、また点火信号s3が出力される出力ポートは、点火信号供給抵抗r3を介して放電用スイッチング素子9のゲートに接続されている。
周期信号発生部4は、定電圧電源部2から電圧信号を、波形整形抵抗r6を介して、ベース・エミッタ間にベース抵抗r5を接続し、エミッタ接地された信号発生トランジスタ40のコレクタに与えておき、信号発生トランジスタ40のベースに、信号発生抵抗r4と整流ダイオードd1との直列回路を介して、信号コイル12の信号電圧Fの信号順電圧分f1が入力されたならば、信号発生トランジスタ40をオンさせ、信号発生トランジスタ40のコレクタと波形整形抵抗r6との接続点の電位を、周期信号s1としてマイコン30の割込み入力端子に入力させる。
なお、信号発生トランジスタ40と波形整形抵抗r6との直列回路には、ノイズ除去ダイオードd2とノイズ除去コンデンサc3との直列回路が並列接続されている。
周期信号制限部5は、コレクタを信号発生トランジスタ40のベースに接続し、ベース・エミッタ間にベース抵抗r8を接続してエミッタ接地されたリークトランジスタ50のベースを、電流制限抵抗r7と整流ダイオードd3との直列回路を介して、発電コイル8の順電圧端子側に接続して構成されており、出力電圧Eの出力順電圧分e1の入力によりオンするリークトランジスタ50により、周期信号発生部4の信号発生トランジスタ40のベース電流をリークして、この信号発生トランジスタ40のオンを不能とする。
制限解除部6は、コレクタをリークトランジスタ50のベースに接続し、エミッタ接地された制限解除トランジスタ60のベースを、ベース抵抗r9を介して、マイコン30の出力端子に接続して構成され、マイコン30の制限解除部6を動かすための出力端子は、内燃機関の回転速度が、予め設定された下限速度x以下の下限速度域では、その端子電位信号s2はローレベルとなるので、制限解除トランジスタ60はオンせず、反対に、内燃機関の回転速度が、下限速度xを越えた速度域では、その端子電位信号s2がハイレベルとなるので、制限解除トランジスタ60はオンして、リークトランジスタ50をオフ状態に保持する。
逆電圧検出部7は、発電コイル8の出力電圧Eの出力逆電圧分e2を、電圧設定分圧抵抗r10とr11との直列回路に加え、両電圧設定分圧抵抗r10、r11の分圧点の電圧を、マイコン30のA/Dコンバータ入力端子に出力する。なお、両電圧設定分圧抵抗r10、r11の分圧点とアースとの間には、ノイズ除去コンデンサc4を接続し、同じく分圧点と定電圧電源部2の出力端との間にはノイズ除去ダイオードd4が接続されている。また、マイコン30のA/Dコンバータ入力端子は、マイコン30が省エネルギーモードとなっている時には、閉じた状態となっている。
コの字状をして、一方の脚部に発電コイル8を巻装し、他方の脚部に信号コイル12を巻装した鉄心コア14は、高圧磁石発電機のフライホイール15に装着された永久磁石16の移動ラインに沿って、発電コイル8を巻装した脚部に対して、信号コイル12を巻装した脚部を下流に位置(図2参照)させ、かつ信号コイル12が発生する信号電圧Fの遅れ側信号順電圧分f1が、上死点Dに対してわずかに進角(5°程度)して出力される位置に配置されている。
これにより、フライホイール15の回転動作に従って、発電コイル8の出力電圧Eおよび信号コイル12の信号電圧Fは、図2(a)の位置では、図3の(a)に示す、図2(b)の位置では、図3の(b)に示す、図2(c)の位置では、図3の(c)に示す、そして図2(d)の位置では、図3の(d)に示す波形で出力され、信号電圧Fは出力電圧Eに対し、二つの順電圧分の間に一つの逆電圧分を位置させた波形で、半周期遅れた形で出力されるものとなる。
それゆえ、信号電圧Fの進み側信号順電圧分f1は、出力電圧Eの出力順電圧分e1と同時に出力されるものの、信号電圧Fの遅れ側信号順電圧分f1は、出力電圧Eの出力順電圧分e1と同時に出力されることはなく、単独で出力される。
このため、始動時を含めた下限速度域では、周期信号発生部4は、周期信号制限部5の作用により、遅れ側信号順電圧分f1に従った周期信号s1だけを出力することになる。
図4は、従来、600rpmを始動回転速度として製造された高圧磁石発電機の発電コイル8により、400rpmの回転速度で充電した定電圧電源部2の電源部電圧Gを示すもので、低速のため、定電圧電源部2の定格充電電圧5Vには全く到達しておらず、電圧リップルの谷が約2Vになっており、1.3mA程度の負荷を取ることができるものとなっている。
しかしながら、マイコン30を、A/Dコンバータを使用して連続動作させると、5mA以上の電流が流れてしまうため、電源部電圧Gの電圧リップルの谷の電圧が、マイコン30のリセット電圧(2V弱)以下となってしまい、マイコン30はリセット状態となり、点火動作は不能となる。
そこで、本発明は、発電コイル8の出力電圧Eの出力逆電圧分e2の値が大きくならない、下限速度x(例えば、1500rpm)以下の、始動時を含む下限速度域では、マイコン30を、A/Dコンバータを使用せず、省エネルギーモードにしておき、周期信号s1を外部割込み信号として処理することにより、消費電流を大幅に削減し、これにより例え400rpmと云う低速であっても、マイコン30の動作状態を維持して、周期信号s1の入力に従った点火信号s3の出力を可能としている。
次に、点火装置の動作を、始動時から順に説明する。
内燃機関を回転させて、定電圧電源部2から、マイコン30のリセット電圧2V以上の電源部電圧Gが出力されるようになると、マイコン30は立ち上がって、初期設定を行ってから省エネルギーモードで、A/Dコンバータ入力端子を閉じ、制限解除部6の出力端子の端子電位信号s2の電位がローレベルである待機状態に入る。
この状態、すなわち図5の(d)の端子電位信号s2がローレベルである状態で、図5の(a)の出力信号Eおよび図5の(b)の信号電圧Fが発生すると、周期信号制限部5の動作により、周期信号発生部4は、周期信号s1として、信号電圧Fの遅れ側信号順電圧分f1に対応した、図5の(c)の第一周期信号s1aだけを出力し、マイコン30は、周期信号s1の入力と同時に、すなわち第一周期検出信号出力時点t1と同時点となる点火信号出力時点t4で、図5の(e)の点火信号s3を出力し、また隣合った第一周期検出信号出力時点t1の間隔から、回転速度を算出する。
このように、点火信号s3は、省エネルギーモードで待機しているマイコン30に、第一周期信号s1aを、外部割り込み信号として入力させて得られるものであるので、マイコン30を、内燃機関の低い回転速度で動作させることができ、これにより内燃機関の始動回転速度を下げることができる。
例えば、図4に電源部電圧特性線図を示した高圧磁石発電機を使用した場合には、従来、600rpmであった始動回転速度を、400rpmまでと、200rpm分も下げることができ、リコイルによる内燃機関の始動がきわめて容易となる。
点火動作が行われる状態で、点火信号出力時点t4、すなわち点火動作発生時点は、内燃機関の上死点Dに対してわずかに進角(5°程度)(図5参照)して位置しており、この位置は、回転速度が下限速度域にある限り保持される。
内燃機関の上死点Dに対してわずかに進角(5°程度)した位置は、比較的安定して点火動作を得ることのできる位置であるので、この位置に点火信号出力時点t4を設定することにより、充分なフライホイール効果を得ることができないために、回転動作が不安定であるとされる下限速度域であっても、点火動作をある程度安定化させることができる。
この内燃機関の下限速度域において、瞬時速度の変化等によりキックバックが発生して、内燃機関が逆転した場合、逆転発生時点t5(図6参照)の直前では、図6の(a)に示すように、出力電圧Eは、遅れ側出力逆電圧分e2を間延びした状態で出力するものの、一つの出力順電圧分e1と二つの出力逆電圧分e2を出現するのに対し、図6の(b)に示すように、信号電圧Fの遅れ側信号順電圧分f1は、フライホイール15が、図2の(c)から(d)に移動することができないので、出力されない。
このため、図6の(c)に示すように、周期信号s1、および図6の(e)に示すように,点火信号s3は出力されない。なお、下限速度域であるので、ポート電位信号s2は、ローレベルのままである。
逆転発生時点t5の後、フライホイール15は、図2の(c)、(b)、(a)の順で逆転回動するので、出力電圧Eは、図6の(a)に示すように、遅れ側出力逆電圧分e2が逆さとなった進み側逆転出力順電圧分-e1と、出力順電圧分e1が逆さとなった逆転出力逆電圧分-e2と、進み側出力逆電圧分e2が逆さとなった遅れ側逆転出力順電圧分-e1とを順に出現させる。
これに対して、信号電圧Fは、図6の(b)に示すように、信号逆電圧分f2が逆さとなって、進み側逆転出力順電圧分-e1と同時に出現する逆転信号順電圧分-f1と、信号順電圧分f1が逆さとなった逆転信号逆電圧分-f2とを順に出現させる。
このように、内燃機関が逆転しても、この逆転により発生する信号電圧Fの逆転信号順電圧分-f1に対し、出力電圧Eの進み側逆転出力順電圧分-e1が同時に出現し、かつ図6の(d)に示すように、端子電位信号s2がローレベルのままであるので、周期信号制限部5は作動状態であり、このため図6の(e)に示すように、点火信号s3は出力されず、点火動作は行われない。
図7は、内燃機関の回転速度が下限速度xを越えた速度範囲時における、動作例を説明する動作線図で、マイコン30は、省エネルギーモードを解消して、図7の(d)に示すように、端子電位信号s2をハイレベルとするので、制限解除部6が作動して、周期信号制限部5を不動作状態とし、これにより図7の(a)に示した、出力電圧Eの出力順電圧分e1による、図7の(b)に示した、信号電圧Fの信号順電圧分f1に対する、周期信号s1発生阻止力は消滅する。
このため、周期信号発生部4は、図7の(c)に示すように、信号電圧Fの進み側信号順電圧分f1により第二周期信号s1bを、また信号電圧Fの遅れ側信号順電圧分f1により第一周期信号s1aを発生する。
この回転速度が下限速度xを越える領域では、早い時点で発生する第二周期信号s1bの発生時点である、第二周期検出信号出力時点t2の間隔から回転速度を算出し、必要とする進角動作を都合良く得るために、第二周期検出信号出力時点t2から、回転速度に従って設定されたタイマー時間をカウントした時点を、点火信号出力時点t4として、図7の(e)に示す点火信号s3を発生させる。
これは、発電コイル8の発生エネルギーが最も大きい、出力順電圧分e1のピーク時点よりも前の時点である第二周期検出信号出力時点t2で、内燃機関の回転速度の算出を完了させておくことにより、発電コイル8に発生した大きなエネルギーを点火動作に効果的に使用することができるようにするためである。
また、回転速度が下限速度xを越える領域での点火信号出力時点t4の別の設定手法としては、逆電圧検出部7を設け、この逆電圧検出部7により、出力電圧Eの遅れ側出力逆電圧分e2のピーク電位を検出し、このピーク電位を検出したピーク電位検出時点t3から、回転速度に従って設定されたタイマー時間をカウントし点火信号s3を出力する。
この遅れ側出力逆電圧分e2のピーク電位を検出して行う点火時点設定方法は、遅れ側出力逆電圧分e2のピーク電位が、上死点Dの手前側の近い位置で、最も安定して確実に検出することのできる信号であることから、内燃機関の上死点D直前の瞬時速度を、より正確に検出することができ、これにより点火時点の設定が適正なものとなる。
また、下限速度域では、回転速度を、隣合った第一周期検出信号出力時点t1の間隔から算出していたが、回転速度が下限速度xを越えた速度域では、第一周期検出信号出力時点t1から次の第二周期検出信号出力時点t2までの時間T2が、第二周期検出信号出力時点t2から次の第一周期検出信号出力時点t1までの時間T1よりも充分に長く(例えば、2倍程度以上)なったならば、隣合った第二周期検出信号出力時点t2の間隔から、回転速度を算出する。
これは、時間T2が時間T1よりも充分に長いと云うことは、内燃機関の回転速度が、フライホイール効果が充分に発揮される速度域に入ったことを意味しているからである。
本発明による点火時点制御装置の回路構成の一例を示す、電気回路である。 本発明の高圧磁石発電機の動作を説明する、簡略構造図である。 本発明の出力電圧と信号電圧の基本的関係を示す、動作線図である。 本発明実施例の定電圧電源部の起動時における、電源部電圧の一例を示す動作線図である。 本発明の下限速度域における、動作線図である。 本発明の逆転発生時における、動作線図である。 本発明の下限速度を越えた速度域における、動作線図である。
符号の説明
1 ; 点火時点制御装置
2 ; 定電圧電源部
20 ; 電圧安定化トランジスタ
21 ; 電圧安定化ツェナーダイオード
22 ; 過電圧防止用ツェナーダイオード
c1 ; 電源コンデンサ
r1 ; 電流制限抵抗
r2 ; ベース抵抗
3 ; マイコン部
30 ; マイコン
r3 ; 点火信号供給抵抗
c2 ; ノイズ除去コンデンサ
4 ; 周期信号発生部
40 ; 信号発生トランジスタ
d1 ; 整流ダイオード
d2 ; ノイズ除去ダイオード
r4 ; 信号発生抵抗
r5 ; ベース抵抗
r6 ; 波形整形抵抗
c3 ; ノイズ除去コンデンサ
5 ; 周期信号制限部
50 ; リークトランジスタ
d3 ; 整流ダイオード
r7 ; 電流制限抵抗
r8 ; ベース抵抗
6 ; 制限解除部
60 ; 制限解除トランジスタ
r9 ; ベース抵抗
7 ; 逆電圧検出部
r10 ; 電圧設定分圧抵抗
r11 ; 電圧設定分圧抵抗
d4 ; ノイズ除去ダイオード
c4 ; ノイズ除去コンデンサ
8 ; 発電コイル
9 ; 放電用スイッチング素子
10 ; 点火コイル
11 ; 点火栓
12 ; 信号コイル
c5 ; 充電コンデンサ
d5 ; 充電ダイオード
d6 ; 整流ダイオード
d7 ; 整流ダイオード
d8 ; 整流ダイオード
d9 ; 放電エネルギー回生ダイオード
r12 ; ゲート安定化抵抗
13 ; ストップスイッチ
14 ; 鉄心コア
15 ; フライホイール
16 ; 永久磁石
E ; 出力電圧
e1 ; 出力順電圧分
e2 ; 出力逆電圧分
-e1 ; 逆転出力順電圧分
-e2 ; 逆転出力逆電圧分
F ; 信号電圧
f1 ; 信号順電圧分
f2 ; 信号逆電圧分
-f1 ; 逆転信号順電圧分
-f2 ; 逆転信号逆電圧分
s1 ; 周期信号
s1a : 第一周期信号
s1b ; 第二周期信号
s2 ; 端子電位信号
s3 ; 点火信号
t1 ; 第一周期検出信号出力時点
t2 ; 第二周期検出信号出力時点
t3 ; ピーク電位検出時点
t4 ; 点火信号出力時点
t5 ; 逆転発生時点
T1 ; 時間
T2 ; 時間
x ; 下限速度
D ; 上死点
G ; 電源部電圧

Claims (7)

  1. 二次側に点火栓(11)を接続した点火コイル(10)と、内燃機関により駆動される高圧磁石発電機の、一方極性電圧分と他方極性電圧分との交流電圧を出現する出力電圧(E)を出力する発電コイル(8)および、前記出力電圧(E)に対して半周期ずれた形で出現する信号電圧(F)を出力する信号コイル(12)と、前記点火コイル(10)の一次側に設けられて、前記出力電圧(E)の一方極性電圧分で充電される充電コンデンサ(c5)と、点火信号(s3)の入力により導通して、前記充電コンデンサ(c5)の電荷を点火コイル(10)の一次コイルに放電させる放電用スイッチング素子(9)と、を有する容量放電型内燃機関用点火回路に、前記信号電圧(F)の一方極性電圧分により発生する周期信号(s1)を入力し、該周期信号(s1)により内燃機関の回転速度を算出すると共に、点火信号(s3)を出力するマイコン部(3)を有する点火時点制御装置(1)を組付けた内燃機関用点火装置において、予め設定された下限速度(x)以下の、内燃機関の回転動作が不安定であるとされる下限速度域で、前記マイコン部(3)のマイコン(30)を省エネルギーモードとし、該マイコン(30)に対して、前記周期信号(s1)を外部割込み信号として入力させて点火信号(s3)を出力させ、前記出力電圧(E)が出力されている状態では、前記信号電圧(F)による周期信号(s1)の発生を不能とする内燃機関用点火装置の下限速度域における点火動作制御方法。
  2. 正常回転動作状態で、出力電圧(E)を、一つの一方極性電圧分である出力順電圧分(e1)と、二つの他方極性電圧分である出力逆電圧分(e2)とを交互に連続して出力する構成とし、信号電圧(F)を、前記出力電圧(E)に対して半周期遅れた形で出現する、二つの一方極性電圧分である信号順電圧分(f1)と、一つの他方極性電圧分である信号逆電圧分(f2)とから構成し、前記遅れ側信号順電圧分(f1)を、内燃機関の上死点(D)に対してわずかに進角した位置で出力するものとした請求項1記載の内燃機関用点火装置の下限速度域における点火動作制御方法。
  3. 出力電圧(E)の一方極性電圧分が、進み側出力逆電圧分(e2)に続いて出力する出力順電圧分(e1)と、内燃機関が逆転した時に発生する逆転出力順電圧分(−e1)である請求項2記載の内燃機関用点火装置の下限速度域における点火動作制御方法。
  4. 二次側に点火栓(11)を接続した点火コイル(10)と、内燃機関により駆動される高圧磁石発電機の、コの字型をした鉄心コア(14)の一方の脚部に巻装された発電コイル(8)および、前記高圧磁石発電機の永久磁石(16)の移動ラインに沿って、前記発電コイル(8)が巻装された脚部よりも下流側の、上死点(D)に対してわずかに進角した個所に位置する鉄心コア(14)の他の脚部に巻装された信号コイル(12)と、前記点火コイル(10)の一次側に設けられて、前記出力電圧(E)の出力順電圧分(e1)で充電される充電コンデンサ(c5)と、点火信号(s3)の入力により導通して、前記充電コンデンサ(c5)の電荷を点火コイル(10)の一次コイルに放電させる放電用スイッチング素子(9)と、を有する容量放電型内燃機関用点火回路に組付けられ、前記信号電圧(F)の信号順電圧分(f1)により発生する周期信号(s1)を入力し、該周期信号(s1)により内燃機関の回転速度を算出すると共に、点火信号(s3)を出力するマイコン部(3)を有する点火時点制御装置(1)であって、定電圧電源部(2)と、マイコン部(3)と、周期信号発生部(4)と、周期信号制限部(5)と、制限解除部(6)とから構成し、前記定電圧電源部(2)を、前記発電コイル(6)の出力電圧(E)の出力逆電圧分(e2)を充電して、一定範囲の電圧値の出力を、前記マイコン部(3)と周期信号発生部(4)とに供給するものとし、前記周期信号発生部(4)を、前記信号電圧(F)の信号順電圧分(f1)の入力で、周期信号(s1)を出力するものとし、前記周期信号制限部(5)を、前記出力電圧(E)の出力順電圧分(e1)で、前記周期信号発生部(4)を不動作状態とするものとし、前記制限解除部(6)を、作動により前記周期信号制限部(5)を不動作状態とするものとし、さらに前記マイコン部(3)のマイコン(30)を、周期信号(s1)の入力間隔から回転速度を算出し、該回転速度が予め設定した下限速度(x)以下である場合には、省エネルギーモードとして、前記周期信号(s1)を外部割込み信号として入力して点火信号(s3)を出力すると共に、前記制限解除部(6)を不動作状態として下限速度域にける点火動作制御状態とし、回転速度が下限速度(x)を越えたならば、省エネルギーモードを解除して、前記周期信号(s1)の入力と同時の点火信号(s3)の出力を停止すると共に、前記制限解除部(6)を動作状態とするものとして下限速度を越えた速度範囲域における点火動作制御状態とした、内燃機関用点火装置の点火時点制御装置。
  5. 周期信号発生部(4)を、ベースを信号コイル(12)に接続し、定電圧電源部(2)が接続されたコレクタをマイコン部(3)への出力端子とし、エミッタ接地された信号発生トランジスタ(40)で構成した請求項4記載の内燃機関用点火装置の点火時点制御装置。
  6. 周期信号制限部(5)を、ベースを発電コイル(8)の順方向端子に接続し、周期信号発生部(4)の信号発生トランジスタ(40)のベースにコレクタを接続した、エミッタ接地されたリークトランジスタ(50)で構成した請求項5記載の内燃機関用点火装置の点火時点制御装置。
  7. 制限解除部(6)を、電位が、内燃機関の回転速度が下限速度(x)以下でローレベルとなり、下限速度(x)を越えるとハイレベルとなるマイコン(30)の出力端子にベースを接続し、周期信号制限部(5)のリークトランジスタ(50)のベースにコレクタを接続した、エミッタ接地された制限解除トランジスタ(60)で構成した請求項6記載の内燃機関用点火装置の点火時点制御装置。
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