JP4523743B2 - 冷蔵庫、冷蔵庫の運転方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、圧縮機の運転時間を制御する少エネルギな冷蔵庫および冷蔵庫の運転方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の冷蔵庫の運転方法について、図20を用いて説明する。図20は従来の冷蔵庫の冷凍室温度と圧縮機および庫内ファンの運転制御の様子を示したタイムチャート図である。図において、横軸は時間を表し、縦軸は冷凍室温度の温度変化、圧縮機および庫内ファンのON/OFFを表している。冷凍室内に設けられ冷凍室内の温度を検出する冷凍室温度検出用サーミスタにより検出された冷凍室内の温度がA点まで上昇した場合、圧縮機および庫内ファンを同時にONし、冷凍室温度検出用サーミスタにより検出された冷凍室内の温度が必要な冷却温度の下限B点まで達した場合に圧縮機および庫内ファンをOFFして同時に運転を終了させる。このように圧縮機および庫内ファンのON/OFFにより冷凍室の温度を制御し、A点温度とB点温度との平均温度により冷凍室内を一定な目標温度に制御している。
【0003】
また、従来技術として特開平9−89432号公報や特開昭62−10574号公報などがある。特開平9−89432号公報や特開昭62−10574号公報に示される冷蔵庫の温度制御は、庫内の温度が必要な所定温度以下になった場合に圧縮機を停止させ、この圧縮機の停止よりも一定時間庫内ファンの停止を遅延させることが示されている。ここで遅延させる時間は冷却器の温度が冷凍室内の温度に上昇するまでの時間に設定されており、冷蔵庫の負荷に関わらず遅延時間はあらかじめ一定値に決められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように従来の冷蔵庫では、圧縮機の停止後も冷却器の中に残留する冷媒の熱交換や冷却器周辺と冷凍室との間の風路内の冷気の対流により、図20の時間Xで表される区間の冷凍室温度のように冷凍室の温度が必要な所定の下限温度(図中のB点)よりも低下していた(図中のC点)。ここで、冷凍室の温度は、所定の下限温度(図中のB点の温度)まで冷却すれば目標温度を得られるから、B−Cの温度差分(時間Xの分)だけ余分に冷却していることになり、余分な消費電力を使用していた。つまり、圧縮機は時間Xの分だけ余分な仕事をしていることになり、無駄に電力を消費していた。
【0005】
また、特開平9−89432号公報のように圧縮機停止後、一定時間後に庫内ファンを停止させると、庫内の温度が必要な温度よりも高くても、低くても把握できず、庫内の温度がわからないままに庫内ファンの運転が停止されるので、たとえば、庫内を冷却しすぎた場合は、無駄に庫内ファンを運転していることになり、電力を無駄に使用していた。また、庫内が冷却不足になっていた場合には、庫内が必要な温度まで低下していないので、食品が損傷しやすい状態になり、また、食品よりのにおいが発生しやすくなっていた。
【0006】
本発明の目的は、消費電力の小さい少エネルギな冷蔵庫を得ることを目的とする。また、圧縮機の運転時間を短くすることを目的とする。また、食品の損傷を防止する信頼性の高い冷蔵庫を得ることを目的とする。また、圧縮機停止後の冷却器内の残留冷媒を有効に使用することを目的とする。また、食品よりのいやなにおいのしない清潔感のある冷蔵庫を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る冷蔵庫は、食品を貯蔵する貯蔵室と、前記貯蔵室内に設けられ、前記貯蔵室内の温度を検出する庫内温度検出手段と、圧縮機とともに冷凍サイクルを構成し、前記貯蔵室内を冷却する冷気を生成する冷却器と、前記冷却器にて生成された冷気を記貯蔵室に供給する庫内ファンと、前記庫内温度検出手段により検出された前記貯蔵室内の温度が前記圧縮機及び前記庫内ファンを起動させる所定の第1温度よりも低い所定の第2温度まで低下した場合には前記圧縮機を停止させ、前記貯蔵室内の温度が前記所定の第2温度よりも低い所定の第3温度まで低下した場合には前記庫内ファンを停止させるように制御する制御手段と、を備えたものである。
【0008】
また、本発明の請求項2に係る冷蔵庫は、前記圧縮機が停止してから所定時間内に前記庫内温度検出手段により検出された前記貯蔵室の温度が前記所定の第3温度まで低下しない場合は、前記所定時間経過後に前記庫内ファンを停止させるようにしたものである。
【0009】
また、本発明の請求項3に係る冷蔵庫は、前記冷却器の温度を検出する冷却器温度検出手段を設け、前記圧縮機が停止してから所定時間内に前記冷却器温度検出手段により検出された前記冷却器の温度が所定温度以上になった場合は、前記庫内ファンを停止させるようにしたものである。
【0010】
また、本発明の請求項4に係る冷蔵庫は、食品を貯蔵する貯蔵室と、前記貯蔵室内に設けられ、前記貯蔵室内の温度を検出する庫内温度検出手段と、圧縮機とともに冷凍サイクルを構成し、前記貯蔵室内を冷却する冷気を生成する冷却器と、前記冷却器にて生成された冷気を前記貯蔵室に供給する庫内ファンと、前記庫内温度検出手段により検出された前記貯蔵室内の温度が前記圧縮機及び前記庫内ファンを起動させる所定の第1温度よりも低い所定の第2温度まで低下した場合には前記圧縮機を停止させ、前記圧縮機が停止してから所定時間経過後に前記圧縮機を再起動させるように制御する制御手段と、を備えたものである。
【0011】
また、本発明の請求項5に係る冷蔵庫は、前記冷却器の温度を検出する冷却器温度検出手段を設け、前記圧縮機の停止後、前記冷却器温度検出手段により検出された前記冷却器の温度が所定温度以上になった場合に前記圧縮機を起動させるようにしたものである。
【0012】
また、本発明の請求項6に係る冷蔵庫は、前記庫内温度検出手段により検出された前記貯蔵室内の温度が前記所定の第2温度よりも低い所定の第3温度以下になった場合に前記圧縮機および前記庫内ファンを停止させるようにしたものである。
【0013】
また、本発明の請求項7に係る冷蔵庫は、食品を貯蔵する貯蔵室と、前記貯蔵室内に設けられ、前記貯蔵室内の温度を検出する庫内温度検出手段と、圧縮機とともに冷凍サイクルを構成し、前記貯蔵室内を冷却する冷気を生成する冷却器と、前記冷却器にて生成された冷気を前記貯蔵室内に供給するための送風路内に設けられ、前記貯蔵室に供給される冷気量を調整するダンパと、前記冷却器と前記ダンパとの間の送風路内あるいは前記冷却器が設置されている冷却器室内に設けられ、前記ダンパを閉じることにより前記冷却器と前記ダンパとの間の送風路内あるいは前記冷却器が設置されている冷却器室内の冷気の脱臭を行う脱臭装置と、前記庫内温度検出手段により検出された前記貯蔵室内の温度が前記圧縮機の起動する所定の第1温度よりも低い所定の第2温度まで低下した場合に前記圧縮機を停止させ、前記貯蔵室内の温度が前記所定の第2温度よりも低い所定の第3温度まで低下した場合には前記ダンパを閉じるように制御する制御手段と、を備えたものである。
【0014】
また、本発明の請求項8に係る冷蔵庫は、前記冷却器にて生成された冷気を前記送風路を介して前記貯蔵室に供給する庫内ファンを備え、前記ダンパ遮断後から所定時間経過後に前記庫内ファンを停止させるようにしたものである。
【0015】
また、本発明の請求項9に係る冷蔵庫は、前記脱臭装置を、冷気の臭気成分を吸着する脱臭用フィルタと、前記脱臭用フィルタに吸着した臭気成分を酸化還元反応で分解して前記脱臭用フィルタの寿命延ばす作用を有するリフレッシュ手段と、によって構成したものである。
【0016】
また、本発明の請求項10に係る冷蔵庫は、前記貯蔵室を冷凍室や製氷室としたものである。
【0017】
また、本発明の請求項11に係る冷蔵庫は、前記所定の第1温度を前記貯蔵室の冷却に必要な上限温度とし、前記所定の第3温度を前記貯蔵室の冷却に必要な下限温度としたものである。
【0018】
また、本発明の請求項12に係る冷蔵庫の運転方法は、圧縮機とともに冷凍サイクルに接続された冷却器により生成される冷気を庫内ファンにより食品を冷却保存する貯蔵室に供給する冷蔵庫の前記貯蔵室内の温度が所定の第1温度以上になった場合に前記圧縮機および庫内ファンを起動させる圧縮機・庫内ファン起動ステップと、前記貯蔵室内の温度が前記所定の第1温度よりも低い所定の第2温度以下になった場合に前記圧縮機を停止させる圧縮機停止ステップと、前記貯蔵室内の温度が前記所定の第2温度よりも低い所定の第3温度以下になった場合に前記庫内ファンを停止させる庫内ファン停止ステップと、を備えたものである。
【0019】
また、本発明の請求項13に係る冷蔵庫の運転方法は、前記圧縮機が停止してから所定時間経過しても前記貯蔵室内の温度が前記所定の第3温度以下にならない場合、あるいは前記冷却器の温度を検出する冷却器温度検出手段により検出された前記冷却器の温度が所定温度以上になった場合に前記庫内ファンを停止させる庫内ファン停止ステップと、を備えたものである。
【0020】
また、本発明の請求項14に係る冷蔵庫の運転方法は、圧縮機とともに冷凍サイクルに接続された冷却器により生成される冷気を庫内ファンにより食品を冷却保存する貯蔵室に供給する冷蔵庫の前記貯蔵室内の温度が所定の第1温度以上になった場合に前記圧縮機および庫内ファンを起動させる圧縮機・庫内ファン起動ステップと、前記貯蔵室内の温度が前記所定の第1温度よりも低い所定の第2温度以下になった場合に前記圧縮機を停止させる圧縮機停止ステップと、前記圧縮機が停止してから所定時間が経過しても前記貯蔵室内の温度が前記所定の第2温度よりも低い所定の第3温度以下にならない場合、あるいは前記冷却器の温度が所定温度以上になった場合に前記圧縮機を再起動させる圧縮機再起動ステップと、を備えたものである。
【0021】
また、本発明の請求項15に係る冷蔵庫の運転方法は、前記貯蔵室内の温度が前記所定の第2温度よりも低い前記所定の第3温度以下になった場合に前記圧縮機および前記庫内ファンを停止させる圧縮機・庫内ファン停止ステップを備えたものである。
【0022】
また、本発明の請求項16に係る冷蔵庫の運転方法は、圧縮機とともに冷凍サイクルに接続された冷却器により生成される冷気を庫内ファンにより食品を冷却保存する貯蔵室に送風路を介して供給する冷蔵庫の前記貯蔵室内の温度が所定の第1温度以上になった場合に前記圧縮機および庫内ファンを起動させる圧縮機・庫内ファン起動ステップと、前記貯蔵室内の温度が前記所定の第1温度よりも低い所定の第2温度以下になった場合に前記圧縮機を停止させる圧縮機停止ステップと、前記貯蔵室内の温度が前記所定の第2温度よりも低い所定の第3温度以下になった場合に前記貯蔵室内に供給される冷気量を調整するダンパを閉塞させるダンパ閉塞ステップと、を備え、前記ダンパを閉じることにより前記冷却器が設置されている冷却器室内、あるいは前記冷却器と前記ダンパとの間の送風路内に設けられた脱臭装置に前記庫内ファンにより冷気を供給して前記冷気の脱臭を行なうようにしたものである。
【0023】
また、本発明の請求項17に係る冷蔵庫の運転方法は、前記ダンパが閉塞されてから所定時間経過後に前記庫内ファンを停止させる庫内ファン停止ステップと、を備えたものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下に、本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の実施の形態1を表す冷蔵庫の斜視図、図2、図3は本発明の実施の形態1を表す冷蔵庫の側断面図である。ここで、図1、図2は上から冷蔵室、切替室(並列に2つ配置されている。)、野菜室、冷凍室の順に配置された5ドアの冷蔵庫の斜視図および側断面図を表し、図3は上から冷蔵室、野菜室、冷凍室の順に配置された3ドアの冷蔵庫の側断面図を表している。
【0025】
図1、図2、図3において、1は冷蔵庫本体、2は断熱材で充填された断熱箱体である。7は冷蔵庫本体1の上部に設けられた冷蔵室、8は冷蔵室7の下に設けられ、野菜から冷凍食品までの広範囲の温度帯に切替可能な切替室で左右に2つ設けられ、貯氷室などに利用される(図3には切替室は設けられていない。)。また、9は切替室8の下に設けられ、野菜などを保存する野菜室(図3では野菜室9は冷蔵室7の下に設けられている。)。また、10は野菜室9の下に設けられ、冷凍食品などを保存する冷凍室である。
【0026】
3は冷蔵室7の前面に設けられた開閉式の冷蔵室用扉、4は切替室8の前面に設けられた引出式の切替室用扉であり、4a、4bは左右に2つ設けられた切替室8にそれぞれ設けられた切替室用扉である。5は野菜室9の前面に設けられた引出式の野菜室用扉、6は冷凍室10の前面に設けられた引出式の冷凍室用扉である。また、11は、冷蔵庫本体1の後方下側に設けられた機械室11aに設置された圧縮機、13は冷蔵庫本体1の後方に設けられた冷却器室13aに配置された冷却器、12は冷却器13に着霜した霜を溶かすための除霜用ヒータである。
【0027】
14は冷却器室13aに設けられ、冷却器13によって冷却された冷気を強制的に冷蔵庫本体1内の冷蔵室7や冷凍室10などの各貯蔵室に送風するための庫内ファンである。19Aは冷蔵室7への冷気の送風路である冷蔵室用送風路、20Aは冷凍室10への冷気の送風路である冷凍室用送風路である。15Aは冷蔵室用送風路19A内に設けられ、冷蔵室7へ供給される冷気の量を調整する冷蔵室用ダンパ、15Bは切替室用送風路内に設けられ、切替室8へ供給される冷気の量を調整する切替室用ダンパ、15Cは冷凍室用風路20A内に設けられ、冷凍室10へ供給される冷気の量を調整する冷凍室用ダンパである。
【0028】
16は冷蔵室用送風路19Aより冷蔵室7内に冷気を供給するための冷蔵室用吹き出し口、17は切替室用送風路より切替室8内に冷気を供給するための切替室用吹出し口、18は冷凍室用送風路20Aより冷凍室10内に冷気を供給するための冷凍室用吹出し口である。21は冷蔵庫本体1内の各貯蔵室へ導かれる冷気の通り道である送風路内に設けられたバイパス流路であり、バイパス流路21内には脱臭装置22が設けられている。
【0029】
このバイパス流路21は各貯蔵室(冷蔵室7や冷凍室10など)に供給される冷気量を調整するダンパ(冷蔵室用ダンパ15Aや冷凍室用ダンパ15Cなど)と冷却器13との間に設けた方がよく、各貯蔵室へ導かれる冷気の通り道である各送風路に分岐する前の冷却器室内に設けた方がよい。ここで、各ダンパ(15a、15b、15c)を閉じることによって冷気は各貯蔵室へ供給されなくなるので、冷気は冷却器13よりバイパス流路21を通って冷却器13に戻るようになりショートサイクルが発生する。
【0030】
このショートサイクルは冷却器13を上流として循環する冷気が冷蔵庫本体1内のいずれの貯蔵室へも供給されずに冷却器13に戻る風路のことであり、このショートサイクルを発生させることにより冷気がバイパス流路21内に設けられた脱臭装置22を通過するようになり、冷却器室13a内および冷却器13と各ダンパ(15a、15b、15c)との間の送風路内の冷気の脱臭を行わせることができる。ここで、全てのダンパを閉じた方が全ての貯蔵室へのダンパまでの送風路内および冷却器室内の脱臭が行えるため脱臭効果が大きいが、全てのダンパを閉じなくても冷気の脱臭は行なえる。
【0031】
また、31aは冷却器13の入口温度を検出する冷却器入口温度検出手段、31bは冷却器13の出口温度を検出する冷却器出口温度検出手段、32は冷凍室10内の温度を検出する冷凍室温度検出手段、33は冷蔵室7内の温度を検出する冷蔵室温度検出手段、34は冷蔵庫本体1外の外気温度検出する外気温度検出手段である。
【0032】
50は制御手段であり、機械室11a内に設置された圧縮機11のON/OFFや冷却器室13a内に設置された庫内ファン14のON/OFFを制御して貯蔵室(庫内)の温度制御を行ったり、減圧装置(図示せず)の流路面積変更や毛細管の切り替えなどを行って流量を制御したりする。ここで、圧縮機11、凝縮器(図示せず)、減圧装置(図示せず)、冷却器13は順に接続されて冷凍サイクルを構成しており、冷媒としてオゾン層を破壊しにくいHFC系冷媒(たとえばHFC134aなど)や地球温暖化係数の小さい自然冷媒(たとえば炭化水素(HC冷媒)など)を用いるようにしており、地球環境にやさしい冷蔵庫を提供するようにしている。
【0033】
冷蔵庫本体1外の温度を検出する外気温度検出手段34や貯蔵室内の温度を検出する庫内温度検出手段(冷蔵室温度検出手段33や冷凍室温度検出手段32など)により検出された外気温度や貯蔵室内(庫内)温度に基づいて、制御手段50は、その時点で最も適した冷媒流量が冷却器13に供給されるように減圧装置(図示せず)の冷媒流路を調整する。ここで、減圧装置は、流路面積可変式の切替弁と複数の毛細管によって構成され、必要な流量が得られるように切替弁の流路面積の変更や毛細管の切替を行うことにより木目細かな流量制御が行われる。
【0034】
次に、本発明の冷蔵庫の制御手段50による貯蔵室内の温度制御について説明する。図4は本発明の実施の形態1を表す冷蔵庫の冷凍室温度の変化および圧縮機、庫内ファンの運転状態を示すタイムチャート図である。また、図5は制御動作を表すフローチャート図である。図4において、横軸は時間を表し、縦軸は冷凍室温度の温度変化、圧縮機11および庫内ファン14のON/OFF状態を表している。図において、冷凍室温度を示す縦軸のA、B、C、Eは冷凍室10内の温度を表しており、A>E>B>Cである。
【0035】
冷凍室10内に設けられ、冷凍室10内の温度を検出する冷凍室温度検出手段32により検出された冷凍室10内の温度がA点(冷却開始温度であり、圧縮機11をONする温度)まで上昇した場合、圧縮機11および庫内ファン14を同時にONする。この時同時に、冷凍室用ダンパ15cを開放する。そして、従来は冷凍室温度検出手段32より検出された冷凍室10内の温度が、従来の圧縮機OFF温度であり冷却に必要な下限温度であるB点に到達した時点で圧縮機11と庫内ファン14を同時に停止させていたが、本実施の形態では、冷凍室10内の温度が冷却に必要な下限温度であるB点よりも所定温度Kだけ高いE点温度まで冷却された場合に、圧縮機11を停止させるようにしている。ここで、所定温度Kは、圧縮機容量、冷却器容量、風路構成、貯蔵室の容量などによって異なるので、実験などにより予め冷却不足とならない温度に設定される。本実施の形態では所定温度Kは0.5〜5deg程度に設定している。
【0036】
そして、冷却器14内の残留冷媒の熱交換により冷凍室10内の温度が低下して、冷凍室温度検出手段32より検出された冷凍室10内の温度が従来の圧縮機11のOFF温度であるB点(冷却下限温度)に達した時点で各ダンパ(15a、15b、15c)を閉じて庫内ファン14を停止させる。
【0037】
したがって、本実施の形態では、庫内温度検出手段(本実施の形態では冷凍室温度検出手段32)により検出された貯蔵室(本実施の形態では冷凍室10)内の温度が所定の第1温度(A点温度)以上の場合は圧縮機11及び庫内ファン14を起動させ、貯蔵室(本実施の形態では冷凍室10)内の温度が所定の第1温度(A点温度)よりも低い所定の第2温度(E点温度)まで低下した場合には圧縮機11を停止させ、貯蔵室(本実施の形態では冷凍室10)内の温度が所定の第2温度(E点温度)よりも低い所定の第3温度(B点温度)まで低下した場合には庫内ファン14を停止させるように制御手段50が制御するので、圧縮機11の運転時間が従来に比べてX1時間だけ短縮でき、少エネルギな冷蔵庫を得ることができる。また、冷却器13内の残留冷媒の熱容量を有効に活用して冷却できるので、エネルギを有効活用して効率的に冷却できる冷蔵庫を得ることができる。
【0038】
また、本実施の形態では冷凍室10内を冷却に必要な下限温度である所定の第3温度(B点温度)までしか冷却しないので、従来のようにB点温度よりも低いC点温度まで冷却するような冷却過多がなくなり、冷却器内の残留冷媒の熱容量も有効に活用できる。さらに貯蔵室(本実施の形態では冷凍室10)内の温度は従来と同等に冷却に必要な下限温度(B点温度)まで確保できる。
【0039】
よって、消費電力が少なく、食品の損傷も起こらないので、食品の鮮度保持が長時間可能で信頼性が高く少エネルギな冷蔵庫が得られる。また、従来のようにB点温度にて圧縮機11を停止させ、一定時間後に庫内ファン14を停止させる場合よりも、庫内ファン14の運転時間も短縮でき、消費電力の少ない少エネルギな冷蔵庫が得られる。
【0040】
ここで、圧縮機11は従来の冷凍室内温度Bよりも高い温度Eで停止するが、冷凍室10内の温度は庫内ファン14の運転により、従来の冷却下限温度B(従来の圧縮機OFF温度)まで冷却できるので、冷凍室10内の温度は従来と同様に必要なレベルの冷却温度B点まで冷却でき、食品が損傷することがなく信頼性の高い冷蔵庫を得ることができる。
【0041】
次に図5を用いて本実施の形態を表す冷蔵庫の制御動作について説明する。図において、ST11は冷凍室10内の温度が所定温度A以上かどうかを判断する冷凍室温度第1判断ステップ、ST12は圧縮機11と庫内ファン14を運転開始させる圧縮機・庫内ファン運転開始ステップ、ST13は冷凍室10内の温度が所定温度E以下かどうかを判断する冷凍室温度第2判断ステップ、ST14は圧縮機11の運転を停止させる圧縮機運転停止ステップ、ST15は冷凍室10内の温度が所定温度B以下かどうかを判断する冷凍室温度第3判断ステップ、ST16は庫内ファン14の運転を停止させる庫内ファン停止ステップである。
【0042】
ST11にて冷凍室温度検出手段32により検出された冷凍室10内の温度が所定温度A(冷却開始温度であり、圧縮機をONする温度)以上かどうかを判断し、所定温度A以上の場合には、ST12にて圧縮機11および庫内ファン14をONする。そして、ST13にて、検出された冷凍室10内の温度が所定温度E以下かどうかを判断し、冷凍室10内の温度が所定温度E以下の場合には、ST14にて圧縮機11をOFFする。もしもST13にて冷凍室10内の温度が所定温度E以下でない場合には圧縮機11をOFFせず運転を継続し、ST13に戻って再度冷凍室10内の温度が所定温度E以下かどうか判定を行う。
【0043】
ここで、ST14にて圧縮機11をOFFした後は、ST15にて冷凍室10内の温度が所定温度B以下どうかを判断し、冷凍室10内の温度が所定温度B以下の場合にはST16にて庫内ファン14をOFFする。もしもST15にて冷凍室10内の温度が所定温度B以下でない場合は庫内ファン14をOFFせず運転を継続し、ST15に戻って再度冷凍室10内の温度が所定温度B以下かどうか判定する。ST16にて庫内ファン14を停止すると冷凍室10内の温度が上昇してくるので、ST11に戻って、再度冷凍室10の温度が所定温度A以上かどうかを判断するようにして、運転を継続する。
【0044】
以上より、本実施の形態では、圧縮機11および庫内ファン14を所定の第1温度(A点温度)で起動する圧縮機・庫内ファン起動ステップと、貯蔵室内(本実施の形態では冷凍室10内)の温度が所定の第1温度(A点温度)よりも低い所定の第2温度(E点温度)に到達した場合に圧縮機11を停止させる圧縮機停止ステップと、貯蔵室内(本実施の形態では冷凍室10内)の温度が所定の第2温度(E点温度)よりもKdegだけ低い所定の第3温度(B点温度)に到達した場合に庫内ファン14を停止させる庫内ファン停止ステップと、を備えている。
【0045】
したがって、本実施の形態では圧縮機11のみを所定の第3温度(B点温度)よりもKdegだけ高い所定の第2温度(E点温度)で停止させる圧縮機停止ステップを備えるようにしたので、従来のように所定の第3温度(B点温度)で圧縮機11と庫内ファン14を停止させる場合に比べて簡単な制御にて圧縮機11の運転時間をX1時間だけ短縮でき、消費電力の少ない冷蔵庫の運転方法を得ることができる。また、所定の第2温度(E点温度)から所定の第3温度(B点温度)までは庫内ファン14を運転させるだけの簡単な制御にて冷却器13内の残留冷媒の熱容量を利用して貯蔵室内を冷却するようにしているので、冷却器13内の残留冷媒の熱容量も有効に活用でき、効率的にエネルギを有効活用する冷蔵庫の運転方法を得ることができる。
【0046】
本発明の制御を実際に冷蔵庫に適用した場合、従来に比べて約3%〜5%程度の消費電力低減が実現できており、しかも、冷蔵庫内の温度は従来と変ることはないので、冷蔵庫の冷却性能(食品の鮮度や保存状態)も問題ない。また、冷蔵庫の運転状態によって生じる悪影響(冷凍室内負荷の変動による冷凍室内の温度変化)にもきちんと対応できるので、ユーザーが安心して使用できる。また、制御手段50はマイコンにて簡単に対応できるため、コンパクトで低コストな冷蔵庫および冷蔵庫の運転方法を得ることができる。
【0047】
実施の形態2.
実施の形態1では、庫内ファン14を冷凍室10内の温度が所定温度に到達した場合に停止させるようにしたが、本実施の形態では、実施の1に加えて庫内ファン14の停止制御に時間制限を設けるようにしている。以下に本実施の形態の冷蔵庫の冷凍室10内の温度制御について説明する。本実施の形態では、実施の形態1と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。
【0048】
図6は本発明の実施の形態2を表す冷蔵庫の冷凍室温度の変化、圧縮機および庫内ファンの運転状態を示すタイムチャート図である。また、図7は本実施の形態を表す冷蔵庫の制御動作を表すフローチャート図である。図7において、横軸は時間を表し、縦軸は冷凍室温度の温度変化、圧縮機11および庫内ファン14のON/OFF、庫内ファンの停止時期を把握するためのタイマによる運転時間測定のON/OFFをそれぞれ表している。図において、冷凍室温度を示す縦軸のA、B、C、E、Fは冷凍室10内の温度であり、A>E>F>B>Cである。
【0049】
冷凍室10内に設けられ、冷凍室10内の温度を検出する冷凍室温度検出手段32により検出された冷凍室10内の温度がA点(冷却開始温度であり、圧縮機をONする温度)まで上昇した場合、圧縮機11および庫内ファン14を同時にONする。そして、冷凍室温度検出手段32よりの検出温度が、従来の圧縮機OFF温度であるB点よりも所定温度Kだけ高い温度E点以下に冷却された場合、圧縮機11を停止させる。ここで、所定温度Kは実施の形態1で説明したように実験などにより予め冷却不足とならない温度に設定され、0.5〜5deg程度に設定される。
【0050】
その後、冷却器14内の残留冷媒の熱交換のため冷凍室10内の温度は低下するので、本実施の形態では冷凍室温度検出手段32の温度が従来の圧縮機のOFF温度であるB点に達した場合、あるいは圧縮機11が停止してから所定時間Yが経過した場合のどちらかの場合に、庫内ファン14を停止させるようにしている。すなわち、図6において、Z1で表されたポイントが圧縮機11の停止後から測定された所定時間である時間Tが経過するポイントであり、本実施の形態では、所定時間Tが経過した時点で冷凍室10内の温度が庫内ファン14の停止温度であるB点に達していない場合でも強制的に庫内ファン14を停止するようにしている。ここで、所定時間Tはマイコンなどに内蔵されたタイマなどにより圧縮機11の停止後に測定が開始され、T時間経過後に測定が終了される。そして、制御手段50は所定時間Tが経過した時点で庫内ファン14を停止させるように制御する。
【0051】
ただし、Z2で表されるポイントのように、圧縮機停止後所定時間Tが経過する前に冷凍室10内の温度が庫内ファン14の停止温度であるB点に達した場合は、所定時間Tが経過する前に庫内ファン14はが停止するように制御手段50により制御される。
【0052】
したがって、庫内温度検出手段(本実施の形態では冷凍室温度検出手段32)により検出された貯蔵室(本実施の形態では冷凍室10)内の温度が所定の第1温度(A点温度)以上の場合は圧縮機11及び庫内ファン14を起動させ、貯蔵室(本実施の形態では冷凍室10)内の温度が所定の第1温度(A点温度)よりも低い所定の第2温度(E点温度)まで低下した場合には圧縮機11を停止させ、圧縮機11の停止後から所定時間Tが経過しても貯蔵室(本実施の形態では冷凍室10)内の温度が所定の第2温度(E点温度)よりも低い所定の第3温度(B点温度)まで低下しない場合には所定時間Tが経過した後に庫内ファン14を停止させるように制御手段50が制御するので、庫内ファン14を運転させることによる冷却器13の温度上昇の影響を受けて冷凍室10内が急激に温度上昇するのを抑制でき、冷却不足の状態が発生するのを抑制でき、食品の損傷を防止できる。
【0053】
また、実施の形態1でも説明したように、圧縮機11および庫内ファン14の運転時間が従来に比べて短縮でき、さらに貯蔵室(本実施の形態では冷凍室10)内の温度は従来と同等に冷却に必要な温度が確保できる。したがって、消費電力が少なく、食品の損傷も起こらないので、食品の鮮度保持が長時間可能で信頼性が高く少エネルギな冷蔵庫が得られる。
【0054】
次に図7を用いて本実施の形態を表す冷蔵庫の制御動作について説明する。図において、ST31は冷凍室温度が所定温度A以上かどうかを判断する冷凍室温度第1判断ステップ、ST32は圧縮機11と庫内ファン14を運転開始する圧縮機・庫内ファン運転開始ステップ、ST33は冷凍室温度が所定温度E以下かどうかを判断する冷凍室温度第2判断ステップ、ST34は圧縮機の運転を停止させる圧縮機運転停止ステップ、ST35は冷凍室温度が所定温度B以下かどうかを判断する冷凍室温度第3判断ステップ、ST36は庫内ファン14の運転を停止させる庫内ファン停止ステップ、ST37は圧縮機11の停止後所定時間経過したかどうかを判断する所定時間判断ステップである。
【0055】
ST31にて冷凍室温度検出手段32により検出された冷凍室10内の温度が所定温度A(冷却開始温度であり、圧縮機ON温度)以上かどうかを判断し、もしも所定温度A以上の場合には、ST32にて圧縮機11および庫内ファン14をONする。そして、ST33にて、検出された冷凍室10内の温度が所定温度E以下かどうかを判断し、もし、冷凍室10内の温度が所定温度E以下の場合には、ST34にて圧縮機11をOFFする。もしもST33にて冷凍室10内の温度が所定温度E以下でない場合はST33に戻って圧縮機11をOFFせず運転を継続する。
【0056】
ここで、ST34にて圧縮機11をOFFした後は、ST35にて冷凍室10内の温度が所定温度B以下どうかを判断し、冷凍室10内の温度が所定温度B以下の場合にはST36にて庫内ファン14をOFFする。もしも、ST35にて冷凍室10内の温度が所定温度B以下でない場合は、ST37にて圧縮機11が停止してからタイマなどにより測定された所定時間Tが経過したかどうかを判断し、所定時間Tを経過していた場合には、ST36にて庫内ファン14を停止させる。ここで、ST37にて所定時間Tを経過していない場合には、ST35に戻り、庫内ファン14をOFFせず再度冷凍室10内の温度が所定温度B以下かどうか判断しながら運転を継続する。
【0057】
ST36にて庫内ファン14が停止すると冷凍室10内の温度が上昇してくるので、再度ST31に戻って、冷凍室10内の温度が所定温度A以上かどうかを判断し、運転を継続する。
【0058】
ここで、例えば冷凍室10内の温度が圧縮機OFF温度であるE点に達して圧縮機11が停止したあとに、冷凍室10内に温度の高い食品が入れられたり、冷蔵庫の扉(冷凍室用扉6)が少しだけ開いていたりして冷凍室10の負荷が上昇した場合には、冷却器13内の残留冷媒の熱容量では、これ以上の冷却は不可であり、このまま庫内ファン14の運転のみを継続しても、庫内ファン14のOFF温度(従来の圧縮機OFF温度であり冷却必要下限温度)であるB点まで達しない場合が考えられる。この場合は、このまま庫内ファン14を運転しつづけても、冷却器13の温度が上昇するため、冷凍室10内温度も上昇していき、冷却不足の状態が発生する。しかし圧縮機11は停止したままの状態が維持されるので、冷却不足の状態が改善されることはない。
【0059】
しかしながら、本実施の形態では、圧縮機11の停止後から所定時間Tが経過しても貯蔵室(本実施の形態では冷凍室10)内の温度が所定の第2温度(E点温度)よりも低い所定の第3温度(B点温度)まで低下しない場合には所定時間Tが経過した後に庫内ファン14を停止させる庫内ファン停止ステップを備えたので、所定時間Tが経過しても冷凍室10内の温度が所定の第3温度(B点温度)まで低下しない場合に庫内ファン14を停止させるだけの簡単な制御を行なうだけで庫内ファン14の運転による冷却器13の温度上昇の影響を受けて冷凍室10内が温度上昇して冷却不足の状態が発生するのを抑制できる。
【0060】
また、所定時間Tが経過して庫内ファン14を停止させた後は、ST31に戻るように制御しているので、冷却不足の状態が発生しても冷凍室10内の温度が所定の第1温度(A点温度)以上に上昇すれば、圧縮機11が起動されて冷却が開始されるため、冷却不足の状態が発生せず、食品の損傷を防止できる。
【0061】
また、実施の形態1でも説明したように圧縮機11は従来の冷凍室10内の温度Bよりも高い温度Eで停止させるので、圧縮機の運転時間が短縮できる。また、冷凍室10内の負荷が小さい場合で冷凍室10内の負荷が急激に増加したりしない場合は、冷凍室10内の温度は、圧縮機11の停止後、従来の冷却終了温度B(圧縮機OFF温度)まで庫内ファン14の運転により冷却されるため、冷凍室10内の温度は従来と同様に必要なレベルの温度Bまで冷却でき、鮮度も維持できる。したがって、消費電力が少なく、食品の損傷も起こらないので、食品の鮮度保持が長時間可能で信頼性の高い冷蔵庫が得られる。また、冷却器14内の残留冷媒の熱容量も有効に活用でき、少エネルギで効率的に冷却できる冷蔵庫および冷蔵庫の運転方法を得ることができる。
【0062】
実施の形態3.
実施の形態1、実施の形態2においては冷凍室10内の温度を検出して圧縮機11と庫内ファン14の運転制御を行う例を説明したが、本実施の形態では、冷却器13の温度も検出して冷凍室内温度を制御する例について説明する。本実施の形態では、実施の形態1および実施の形態2と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。
【0063】
図8は本発明の実施の形態3を表す冷蔵庫の冷凍室温度変化、冷却器温度の変化、圧縮機および庫内ファンの運転状態を示すタイムチャート図である。また、図9は本実施の形態を表す冷蔵庫の制御動作を表すフローチャート図である。図8において、横軸は時間を表し、縦軸は冷凍室温度の温度変化、冷却器温度の変化、圧縮機および庫内ファンの運転状態(ON/OFF)、庫内ファンの停止時期を把握するためのタイマによる運転時間測定のON/OFFをそれぞれ表している。図において、冷凍室温度を示す縦軸のA、B、C、E、Fは冷凍室10内の温度を表しており、A>E>F>B>Cである。また、冷却器温度を示す縦軸のH、J、Kは冷却器13の出口温度あるいは入口温度のいずれかを表しており、H>J>Kである。
【0064】
冷凍室10内に設けられ、冷凍室10内の温度を検出する冷凍室温度検出手段32により検出された冷凍室10内の温度がA点(冷却開始温度、圧縮機ON温度)まで上昇した場合、圧縮機11および庫内ファン14を同時にONする。そして、冷凍室温度検出手段32よりの検出温度が、従来の圧縮機OFF温度であり、冷却必要温度であるB点よりも所定温度Kだけ高い温度E点まで冷却された場合、圧縮機11を停止させる。ここで、所定温度Kは実施の形態1で説明したように実験などにより予め冷却不足とならない温度に設定され、0.5〜5deg程度に設定される。
【0065】
その後、冷却器14内の残留冷媒の熱交換により冷凍室10内の温度は低下するので、本実施の形態では、冷凍室温度検出手段32の温度が従来の圧縮機のOFF温度であるB点に達した場合、あるいは圧縮機11が停止してから所定時間Tが経過した場合、あるいは冷却器13の温度が所定温度Jまで上昇した場合のいずれかの場合に、庫内ファン14を停止させるようにしている。
【0066】
すなわち、図8において、圧縮機11および庫内ファン14のONにより冷凍室10内の温度が低下していき、冷凍室10内の温度がE点に達した時点(Z3のポイント)で圧縮機11がOFFされる。ここで、圧縮機11がOFFされた後に例えば冷蔵庫内に温度の高い食品を入れられたり、冷蔵庫の扉が少しだけ開いていたりして冷凍室10内の負荷が急に増加した場合は、冷却器13内の残留冷媒の熱交換だけでは冷凍室内の温度をB点まで低下させることができず、F点温度まで低下した時点(Z4のポイント)より冷凍室10内の温度が上昇し始める。
【0067】
この場合、冷凍室10内の温度が庫内ファン14の停止温度であるB点までは低下していないが、圧縮機11の停止後から所定時間Tが経過している場合には、実施の形態2で説明したのと同様に制御手段50は庫内ファン14を停止させて冷凍室内の急激な温度上昇を抑制する。しかし、冷凍室10内の温度が庫内ファン14の停止温度であるB点まで低下せず、かつ圧縮機11の停止後から所定時間Tも経過していない場合には、実施の形態1や実施の形態2で説明したような制御のみでは、庫内ファン14は運転しつづけるため、冷却器13の温度上昇に伴って冷凍室10内の温度も急激に上昇する。
【0068】
しかし、本実施の形態では、圧縮機11が停止(Z3のポイント)して庫内ファン14のみによる冷却運転が開始されてから所定時間Tが経過していない場合でも、冷却器入口温度検出手段31aあるいは冷却器出口温度検出手段31bなどにより検出された冷却器13の温度が冷却器13の冷却可能な限界温度である所定温度J点まで上昇した場合(Z5のポイント)には制御手段50が庫内ファン14を停止させるように制御している。
【0069】
したがって、冷却器13の温度を検出する冷却器温度検出手段(冷却器入口温度検出手段31aあるいは冷却器出口温度検出手段31bなど)を設け、圧縮機11が停止してから所定時間T内に冷却器温度検出手段により検出された冷却器13の温度が所定温度J以上になった場合は、庫内ファン14を停止させるように制御手段50が制御するので、冷却器13の温度上昇に伴って必要な温度まで冷却できなくなった冷気を庫内ファン14にて冷凍室10内に供給することによる冷凍室10内の温度の急激な上昇を抑制でき、食品などの損傷を抑制でき、信頼性の高い冷蔵庫を提供できる。
【0070】
ここで、冷凍室10内の温度が庫内ファン14の停止温度であるB点まで到達した場合(Z7のポイント)や圧縮機11の停止後から所定時間Tが経過した場合には、実施の形態1や実施の形態2で説明したように冷却器13の温度に関係なく制御手段50は庫内ファン14を停止させるので、実施の形態1や実施の形態2と同等の効果を得ることができる。
【0071】
次に図9を用いて本実施の形態を表す冷蔵庫の制御動作について説明する。図において、ST41は冷凍室温度が所定温度A以上かどうかを判断する冷凍室温度第1判断ステップ、ST42は圧縮機11と庫内ファン14を運転開始する圧縮機・庫内ファン運転開始ステップ、ST43は冷凍室温度が所定温度E以下かどうかを判断する冷凍室温度第2判断ステップ、ST44は圧縮機の運転を停止させる圧縮機運転停止ステップ、ST45は冷凍室温度が所定温度B以下かどうかを判断する冷凍室温度第3判断ステップ、ST46は庫内ファン14の運転を停止させる庫内ファン停止ステップ、ST47は圧縮機11の停止後所定時間経過したかどうかを判断する所定時間判断ステップ、ST48は冷却器13の温度が所定温度J以上かどうかを判断する冷却器温度判断ステップである。
【0072】
ST41にて冷凍室温度検出手段32により検出された冷凍室10内の温度が所定温度A(冷却開始温度であり、圧縮機ON温度)以上かどうかを判断し、もしも所定温度A以上の場合には、ST42にて圧縮機11および庫内ファン14をONする。そして、ST43にて、検出された冷凍室10内の温度が所定温度E以下かどうかを判断し、冷凍室10内の温度が所定温度E以下の場合には、ST44にて圧縮機11をOFFする。もしもST43にて冷凍室10内の温度が所定温度E以下でない場合はST43に戻って圧縮機11をOFFせず運転を継続する。
【0073】
ここで、ST44にて圧縮機11をOFFした後はST45にて冷凍室10内の温度が所定温度B以下どうかを判断し、冷凍室10内の温度が所定温度B以下の場合にはST46にて庫内ファン14をOFFする。ST45にて冷凍室10内の温度が所定温度B以下でない場合は、ST47にて圧縮機11が停止してから所定時間Tが経過したかどうかを判断し、所定時間Tを経過していた場合には、ST46にて庫内ファン14を停止させる。ここで、ST47にて所定時間Tを経過していない場合には、ST48にて冷却器13の温度が所定温度J以上かどうかを判断し、所定温度J以上の場合にはST46にて庫内ファン14を停止させる。もしも、ST48にて冷却器13の温度が所定温度J以上でない場合には庫内ファン14をOFFせずにST45に戻り、再度冷凍室10内の温度が所定温度B以下かどうか判断しながら運転を継続する。
【0074】
ST46にて庫内ファン14が停止すると冷凍室10内の温度が上昇してくるので、再度ST41に戻って、冷凍室10内の温度が所定温度A以上かどうかを判断するようにして、運転を継続する。ここで、冷却器13の温度は冷却器入口温度検出手段31aや冷却器出口温度検出手段31bなどによって検出される。
【0075】
ここで、例えば実施の形態2でも説明したように冷凍室内温度がE点に達して圧縮機11をOFFしたあとに冷凍室10内に温度の高い食品を入れられたり、冷凍室用扉6が少しだけ開いていたりした場合には、冷凍室10内の負荷が急上昇するため、庫内ファン14の運転のみをこのまま継続しても、冷却器13の温度が冷却可能温度J以上に上昇してしまい、冷凍室10内の温度が庫内ファン14のOFF温度(従来の圧縮機OFF温度であり冷却必要下限温度)であるB点まで達しない場合が考えられる。
【0076】
この場合は、冷却器13内の残留冷媒の熱容量では、これ以上の冷却は不可であり、このまま庫内ファン14を運転しつづけても、冷却器13の温度上昇に伴って冷凍室10内温度も上昇していき、冷却不足の状態が発生する。しかし、圧縮機11が停止しているので、冷却不足の状態が改善されることはない。
【0077】
しかしながら、本実施の形態では、冷凍室10内の温度が所定の第2温度(E点温度)に到達してから冷却器13の温度を検出する冷却器温度検出手段(冷却器入口温度検出手段31aや冷却器出口温度検出手段31bなど)により検出された冷却器13の温度が所定温度J以上になった場合に庫内ファン14を停止させる庫内ファン停止ステップと、を備えているので、冷却器13の温度に応じて必要なときだけ圧縮機11を起動させるだけの簡単な制御にて、圧縮機11の運転時間を短くでき、消費電力も低減できる。また、必要な時だけ圧縮機11が起動するので、冷却不足が発生せず食品の損傷を抑制できる。
【0078】
そして、ST46にて冷凍室内10内の温度が所定の第3温度(B点温度)に到達したら圧縮機11と庫内ファン14を停止させるが、再度ST41に戻るように制御しているので、冷凍室10内の温度が所定の第1温度(A点温度)以上に上昇した場合には、ST42にて圧縮機11が起動されて冷却が開始されるため、簡単な制御でありながら冷却不足の状態が発生せず、食品の損傷を防止できるため、少エネルギで信頼性の高い冷蔵庫および冷蔵庫の運転方法を得ることができる。
【0079】
また、実施の形態1でも説明したように圧縮機11は従来の冷凍室内温度Bよりも高い温度Eで停止するが、冷凍室10内の温度は庫内ファン14の運転により、従来の冷却終了温度B(圧縮機OFF温度であり冷却必要下限温度)まで冷却できるので、冷凍室10の温度は従来と同様に必要なレベルの温度B点まで冷却でき、鮮度も維持できる。また、冷却器13内の残留冷媒の熱容量も有効に活用でき、少エネルギで効率的に冷却できる冷蔵庫を得ることができる。
【0080】
実施の形態4.
実施の形態1〜実施の形態3では、圧縮機11の停止後に庫内ファン14を運転しても、庫内ファンのOFF点に達しない場合に、冷却器13の温度上昇によりかえって冷凍室10内の温度が上昇するような不具合を防止するために、庫内ファン14の運転を終了させる例を示したが、本実施の形態では、冷凍室内の温度上昇に対し圧縮機11を再起動させて積極的に冷却を行うように制御するものである。
【0081】
本実施の形態では、実施の形態1〜実施の形態3と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。図10は本発明の実施の形態5を表す冷蔵庫の冷凍室温度の変化、圧縮機および庫内ファンの運転状態を示すタイムチャート図である。また、図11は制御動作を表すフローチャート図である。図10において、横軸は時間を表し、縦軸は冷凍室温度の温度変化、圧縮機11および庫内ファン14のON/OFF、圧縮機11の再起動時期を把握するためのタイマによる運転時間測定のON/OFFをそれぞれ表している。図において、冷凍室温度を示す縦軸のA、B、C、E、Fは冷凍室10内の温度を表しており、A>E>F>B>Cである。
【0082】
冷凍室10内に設けられ、冷凍室10内の温度を検出する冷凍室温度検出手段32により検出された冷凍室10内の温度がA点(冷却開始温度であり、圧縮機をONする温度)まで上昇した場合、圧縮機11および庫内ファン14を同時にONする(Z11ポイント)。そして、冷凍室温度検出手段32よりの検出温度が、従来の圧縮機OFF温度であるB点よりも所定温度Kだけ高い温度E点まで冷却された場合に、圧縮機11を停止させる(Z12ポイント)。
【0083】
その後、冷却器13内の残留冷媒の熱交換により冷凍室10内の温度は低下すので、本実施の形態では冷凍室温度検出手段32の温度が従来の圧縮機のOFF温度であるB点に達した場合に、庫内ファン14を停止させるようにしている。しかし、実施の形態2で説明したように冷凍室内の温度がB点温度まで低下しない場合が考えられるので、本実施の形態では、圧縮機11が停止してから所定時間Yが経過しても、冷凍室10内の温度がB点に達しない場合(Z13ポイント)には庫内ファン14は停止させずに圧縮機11をONして再起動させて冷却するようにしている。
【0084】
そして、冷凍室10内の温度がB点に達したところで圧縮機11および庫内ファン14を停止させる(Z14ポイント)ようにしている。もちろん、冷凍室10内の温度が所定時間Y内に庫内ファン14の停止温度であるB点まで低下した場合(Z15ポイント)には、庫内ファン14は停止される。
【0085】
ここで、冷凍室10内の温度が圧縮機11のOFF温度であるE点に達して圧縮機11は停止した後に冷凍室10内に温度の高い食品が入れられたり、冷凍室用扉6が少しだけ開いていたりして冷蔵庫の負荷が上昇した場合は、庫内ファン14の運転をこのまま継続しても、冷却器13内の残留冷媒の熱交換だけでは冷却器13の温度が上昇してしまい庫内ファン14のOFF温度であるB点に達しない場合が考えられる。
【0086】
このような場合、実施の形態2や実施の形態3では庫内ファン14を停止させて冷凍室10内の温度が急上昇するのを抑制するようにしたが、本実施の形態では、制御手段50が冷蔵庫の負荷量が過大であると判断して、圧縮機11が停止してから所定時間Y経過後に圧縮機11を再起動し、圧縮機11と庫内ファン14による冷却運転を再開して、冷凍室10の温度が庫内ファン14のOFF温度であるB点に達するまで運転を継続するように制御する。
【0087】
すなわち、本実施の形態では、庫内温度検出手段である冷凍室温度検出手段32により検出された冷凍室10内の温度が所定の第1温度(A点温度)以上の場合は圧縮機11及び庫内ファン14を起動させ、冷凍室10内の温度が所定の第1温度(A点温度)よりも低い所定の第2温度(E点温度)まで低下した場合には圧縮機11を停止させ、圧縮機11が停止してから所定時間Y経過後に圧縮機11を再起動させるように制御手段50が制御する。
【0088】
したがって、圧縮機11が停止してから所定時間Y経過後に圧縮機11を再起動させて冷却するようにしているので、貯蔵室(本実施の形態では冷凍室10)内温度が上昇しても、所定時間Y後に圧縮機11が起動して冷却されるため、冷却不足の状態が発生せず、食品の損傷を防止できる。また、必要なときだけ圧縮機を起動するようにしたので、圧縮機の運転時間を短くでき、消費電力も低減できる。
【0089】
また、ユーザーの使用状況や、周囲環境の変化による冷蔵庫の負荷量の変動にも柔軟に対応でき、冷却不足が発生せず食品の損傷が発生しない信頼性の高い冷蔵庫を得ることができる。また、負荷量が少ない場合には、実施の形態1で示したように圧縮機11を再度運転しなくても冷凍室10内の温度が所定の第3温度(B点温度)まで低下するので、庫内ファン14を停止させることができ、圧縮機11や庫内ファン14を余分に運転する必要がなく、圧縮機11の運転時間の短縮による消費電力の低減も実現できる。
【0090】
次に図11を用いて本実施の形態を表す冷蔵庫の制御動作について説明する。図において、ST51は冷凍室温度が所定温度A以上かどうかを判断する冷凍室温度第1判断ステップ、ST52は圧縮機11と庫内ファン14を運転開始する圧縮機・庫内ファン運転開始ステップ、ST53は冷凍室温度が所定温度E以下かどうかを判断する冷凍室温度第2判断ステップ、ST54は圧縮機の運転を停止させる圧縮機運転停止ステップ、ST55は冷凍室温度が所定温度B以下かどうかを判断する冷凍室温度第3判断ステップである。
【0091】
ST56は冷凍室10内の温度が所定温度E以下になってから所定時間経過したかどうかを判断する所定時間判断ステップ、ST57は圧縮機11をONする圧縮機ONステップ、ST58は冷凍室10内の温度が所定温度B以下かどうかを判断する冷凍室温度第4判断ステップ、ST59は圧縮機11と庫内ファン14の両方をOFFする圧縮機・庫内ファンOFFステップである。
【0092】
ST51にて冷凍室温度検出手段32により検出された冷凍室10内の温度が所定温度A(冷却開始温度であり圧縮機をONする温度)以上かどうかを判断し、もしも所定温度A以上の場合には、ST52にて圧縮機11および庫内ファン14をONする。そして、ST53にて、検出された冷凍室10内の温度が所定温度E以下かどうかを判断し、もしも、冷凍室10内の温度が所定温度E以下の場合には、ST54にて圧縮機11をOFFする。もしも、ST53にて冷凍室10内の温度が所定温度E以下でない場合は圧縮機11をOFFせずにST53に戻って運転を継続する。
【0093】
ここで、ST54にて圧縮機11をOFFした後は、ST55にて冷凍室10内の温度が所定温度B以下どうかを判断し、冷凍室10内の温度が所定温度B以下の場合にはST60にて庫内ファン14をOFFしてからST51に戻り運転を継続する。ST55にて冷凍室10内の温度が所定温度B以下でない場合は、ST56にて圧縮機11が停止してから所定時間Yが経過したかどうかを判断し、所定時間Yを経過していた場合には、ST57にて圧縮機11をON(再起動)させる。ここで、ST56にて所定時間Yを経過していない場合には、ST55に戻り、運転を継続する。
【0094】
ST57にて圧縮機11が再起動すると冷凍室10内が冷却されて冷凍室10内の温度が低下してくるので、ST58にて再度冷凍室10内の温度が所定温度B以下かどうか判断し、もしも所定温度B以下の場合にはST59にて圧縮機11と庫内ファン14の両方をOFFして再度ST51に戻って、運転を継続する。ここで、ST58にて冷凍室10内の温度が所定温度B以下でないと判断された場合は、ST58に戻って運転を継続する。
【0095】
したがって、本実施の形態では、貯蔵室である冷凍室10内の温度が所定の第1温度(A点温度)以上になった場合に圧縮機11および庫内ファン14を起動する圧縮機・庫内ファン起動ステップと、冷凍室10内の温度が所定の第1温度(A点温度)よりも低い所定の第2温度(E点温度)以下になった場合に圧縮機11を停止させる圧縮機停止ステップと、圧縮機11の停止後から所定時間Yが経過しても冷凍室10内の温度が所定の第3温度(B点温度)まで低下しない場合に所定時間Y経過後に圧縮機11を再起動させる圧縮機再起動ステップと、を備えたので、所定時間Y経過後に圧縮機11を再起動させる圧縮機再起動ステップを追加するだけの簡単な制御を行なうだけで貯蔵室内が冷却不足の状態に陥らず、食品の損傷を防止できる。また、必要なときだけ圧縮機を起動するように制御できるので、圧縮機の運転時間を短くでき、消費電力も低減できる。
【0096】
また、貯蔵室である冷凍室10内の温度が所定の第2温度(E点温度)よりも低い所定の第3温度(B点温度)以下になった場合に圧縮機11および庫内ファン14を停止させる圧縮機・庫内ファン停止ステップを備え、冷却に必要な最小限の時間だけ圧縮機11と庫内ファン14を運転するようにしたので、圧縮機11および庫内ファン14の運転時間を短くでき、消費電力の低減が行なえる少エネルギな冷蔵庫を得ることができる。また、貯蔵室(冷凍室10)内の温度を庫内ファン14の運転だけで冷却に必要な下限温度まで冷却することができない場合でも、圧縮機11を再起動して冷却に必要な下限温度まで冷却するようにしているので、食品の損傷も起こらない信頼性の高い冷蔵庫を得ることができる。
【0097】
また、実施の形態1でも説明したように圧縮機11は従来の冷凍室10内の温度Bよりも高い温度Eで停止するが、冷凍室10内の負荷が小さい場合で冷凍室10内の負荷が急激に上昇したりしない場合は、冷凍室10内の温度は、圧縮機11の停止後、従来の冷却終了温度B(圧縮機OFF温度)まで庫内ファン14が運転されて冷却されるため、冷凍室10内の温度は従来と同様に必要なレベルの温度Bまで冷却でき、鮮度も維持できる。また、冷却器14内の残留冷媒の熱容量も有効に活用でき、少エネルギで効率的に冷却できる冷蔵庫を得ることができる。
【0098】
実施の形態5.
実施の形態4では、冷凍室内温度が上昇するのを防止するために、圧縮機11停止後所定時間経過した場合に圧縮機11を再起動させる制御の例を示したが、本実施の形態では、圧縮機11停止後所定時間経過した場合だけでなく、冷却器13の温度が所定温度以上に達した場合にも圧縮機11を再起動させるように制御する例を示す。
【0099】
本実施の形態において、実施の形態1〜実施の形態4と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。図12は本発明の実施の形態5を表す冷蔵庫の冷凍室温度の変化、冷却器の温度変化、圧縮機および庫内ファンの運転状態を示すタイムチャート図である。また、図13は本実施の形態を表す冷蔵庫の制御動作を表すフローチャート図である。
【0100】
図12において、横軸は時間を表し、縦軸は冷凍室温度の温度変化、冷却器の温度変化、圧縮機11および庫内ファン14のON/OFF、圧縮機11の再起動時期を把握するためのタイマによる運転時間測定のON/OFFをそれぞれ表している。図において、冷凍室温度を示す縦軸のA、B、C、E、Fは冷凍室10内の温度を表しており、A>E>F>B>Cである。また、冷却器温度を示す縦軸のH、J、Kは冷却器13の出口温度あるいは入口温度のいずれかを表しており、H>J>Kである。
【0101】
冷凍室10内に設けられ、冷凍室10内の温度を検出する冷凍室温度検出手段32により検出された冷凍室10内の温度がA点(冷却開始温度であり、圧縮機をONする温度)まで上昇した場合、圧縮機11および庫内ファン14を同時にONする(Z21ポイント)。そして、冷凍室温度検出手段32よりの検出温度が、従来の圧縮機OFF温度であるB点よりも所定温度Kだけ高い温度E点まで冷却された場合、圧縮機11を停止させる(Z22ポイント)。
【0102】
その後、冷却器14内の残留冷媒の熱交換により冷凍室10内の温度は低下していくので、冷凍室10内の温度が所定温度Bまで到達した場合には、実施の形態1で説明したように庫内ファン14を停止させる。しかし、冷凍室10内の負荷が増加した場合など、冷凍室10内の温度が所定温度B点まで低下せずF点温度までしか低下しない場合(Z23ポイント)が考えられるため、本実施の形態では、実施の形態4で説明した圧縮機11が停止してから所定時間Yが経過した場合に圧縮機11を再起動させる制御に加えて、冷却器13の温度を検出して冷却器13の温度が所定温度以上に達した場合にも、制御手段50により圧縮機11を再起動させるようにしている。
【0103】
すなわち、圧縮機11が停止してから所定時間Yが経過する前に、冷却器13の温度が所定温度Jまで上昇した場合には庫内ファン14は停止させずに圧縮機11をONして再起動させて(Z24ポイント)冷却し、冷凍室10内の温度がB点まで低下した時点で圧縮機11および庫内ファン14を停止させる(Z25ポイント)ようにしている。もちろん、冷凍室10内の温度が所定時間Y内に庫内ファン14の停止温度であるB点まで低下した場合(Z26ポイント)には、庫内ファン14は停止される。
【0104】
本実施の形態では、庫内温度検出手段32により検出された貯蔵室である冷凍室10内の温度が所定の第1温度(A点温度)以上の場合は圧縮機11及び庫内ファン14を起動させ、冷凍室10内の温度が所定の第1温度(A点温度)よりも低い所定の第2温度(E点温度)まで低下した場合には圧縮機11を停止させ、圧縮機11の停止後、冷却器13の温度を検出する冷却器温度検出手段(冷却器入口温度検出手段31aや冷却器出口温度検出手段31bなど)により検出された冷却器13の温度が所定温度J以上になった場合に圧縮機11を起動させて冷凍室10内を冷却するように制御手段50が制御を行なう。
【0105】
すなわち、本実施の形態では、冷却器入口温度検出手段31aや冷却器出口温度検出手段31bなどによって冷却器13の温度を検出して冷却器13内の残留冷媒の熱交換のみによる冷却だけでは冷却不足となる所定温度Jまで冷却器13の温度が上昇した場合には、圧縮機11を再起動させて、圧縮機11と庫内ファン14の両方による冷却運転を再開して、庫内ファン14のOFF温度であるB点に達した時点で圧縮機11と庫内ファン14の両方を停止させるようにしている。
【0106】
したがって、冷却器13の温度が所定温度J以上まで上昇した場合には圧縮機11を再起動させて冷凍室10内を冷却するようにしているので、冷却器13内の残留冷媒の熱容量だけでは、これ以上の冷却が不可であるような温度J以上まで冷却器13の温度が上昇して、このまま庫内ファン14の運転をつづけても冷凍室10内の温度が上昇して食品などの損傷が発生するような場合でも、冷却器13の温度を検出して圧縮機11を再起動させるため、貯蔵室内の冷却不足の状態を回避でき、信頼性の高い少エネルギな冷蔵庫を得ることができる。また、ユーザーの使用状況や、周囲環境の変化による冷蔵庫の負荷量の変動にも柔軟に対応して冷却不足を回避することができる。また、庫内ファン14のOFF温度であるB点に達した時点で圧縮機11と庫内ファン14の両方を停止させるようにしているので、冷却に必要な時間だけ圧縮機11および庫内ファン14を運転させることができるため、圧縮機11および庫内ファン14の運転時間を短くでき、消費電力の少ない少エネルギな冷蔵庫が得られる。
【0107】
次に図13を用いて制御動作について説明する。図において、ST61は冷凍室温度が所定温度A以上かどうかを判断する冷凍室温度第1判断ステップ、ST62は圧縮機11と庫内ファン14を運転開始する圧縮機・庫内ファン運転開始ステップ、ST63は冷凍室温度が所定温度E以下かどうかを判断する冷凍室温度第2判断ステップ、ST64は圧縮機の運転を停止させる圧縮機運転停止ステップ、ST65は冷凍室温度が所定温度B以下かどうかを判断する冷凍室温度第3判断ステップである。
【0108】
ST66は冷凍室温度10内が所定温度E以下になってから所定時間経過したかどうかを判断する所定時間判断ステップ、ST67は圧縮機11をONする圧縮機ONステップ、ST68は冷凍室10内の温度が所定温度B以下かどうかを判断する冷凍室温度第4判断ステップ、ST69は圧縮機11と庫内ファン14の両方をOFFする圧縮機・庫内ファンOFFステップ、ST70は冷却器13の温度が所定温度J以上かどうかを判断する冷却器温度判断ステップである。
【0109】
ST61にて冷凍室温度検出手段32により検出された冷凍室10内の温度が所定温度A(冷却開始温度であり圧縮機ON温度)以上かどうかを判断し、もしも所定温度A以上の場合には、ST62にて圧縮機11および庫内ファン14をONする。そして、ST63にて、検出された冷凍室10内の温度が所定温度E以下かどうかを判断し、もし、冷凍室10内の温度が所定温度E以下の場合には、ST64にて圧縮機11をOFFする。もしも、ST63にて冷凍室10内の温度が所定温度E以下でない場合は圧縮機11をOFFせず運転を継続する。
【0110】
ここで、ST64にて圧縮機11をOFFした後は、ST65にて冷凍室10内の温度が所定温度B以下どうかを判断し、冷凍室10内の温度が所定温度B以下の場合には庫内ファン14を停止させてST61に戻り運転を継続する。ST65にて冷凍室10内の温度が所定温度B以下でない場合は、ST66にて圧縮機11が停止してから所定時間Yが経過したかどうかを判断し、所定時間Yを経過していた場合には、ST67にて圧縮機11をONさせる。ここで、ST66にて所定時間Yを経過していない場合には、ST70にて冷却器13の温度が所定温度J以上かどうかを判断し、もし所定温度J以上でない場合はST65に戻り、再度冷凍室10内の温度が所定温度B以下かどうか判断しながら運転を継続する。
【0111】
ここで、ST70にて冷却器13の温度が所定温度J以上の場合には、ST67にて圧縮機11をONする。圧縮機11が再起動されると冷凍室10内の温度が低下してくるので、ST68にて再度冷凍室10内の温度が所定温度B以下かどうか判断し、所定温度B以下の場合にはST69にて圧縮機11と庫内ファン14の両方をOFFして再度ST61に戻って運転を継続する。ここで、ST68にて冷凍室10内の温度が所定温度B以下でないと判断された場合は、冷凍室10内の温度が所定温度B以下になるまで運転を継続する。
【0112】
したがって、貯蔵室である冷凍室10内の温度が所定の第1温度(A点温度)以上になった場合に圧縮機11および庫内ファン14を起動する圧縮機・庫内ファン起動ステップと、冷凍室10内の温度が所定の第1温度(A点温度)よりも低い所定の第2温度(E点温度)以下になった場合に圧縮機11を停止させる圧縮機停止ステップと、冷却器14の温度が所定温度J以上になった場合に圧縮機11を再起動させる圧縮機再起動ステップと、を備えたので、冷却器13内の残留冷媒の熱容量だけでは冷凍室10内の温度が上昇して冷却不足が発生するような場合でも、冷却器13の温度が所定温度Jまで上昇した場合に圧縮機11を再起動させるだけの簡単な制御を行なうだけで、冷凍室10内を冷却に必要な下限温度(B点温度)まで冷却でき、冷却不足の状態が回避できる。
【0113】
また、貯蔵室である冷凍室10内の温度が所定の第2温度(E点温度)よりも低い所定の第3温度(B点温度)以下になった場合に圧縮機11および庫内ファン14を停止させる圧縮機・庫内ファン停止ステップを備え、冷却に必要な温度になるまで圧縮機と庫内ファンを運転するようにしたので、簡単な制御にて圧縮機および庫内ファンの運転時間を短くでき、消費電力の低減が行なえる少エネルギな冷蔵庫の運転方法を得ることができる。
【0114】
また、貯蔵室(冷凍室10)内の温度を庫内ファン14の運転だけで冷却に必要な下限温度まで冷却することができない場合でも、圧縮機11を再起動して冷却に必要な下限温度まで冷却するようにしているので、食品の損傷も起こらない信頼性の高い冷蔵庫を得ることができる。
【0115】
また、実施の形態1でも説明したように圧縮機11は従来の冷凍室10内の温度Bよりも高い温度Eで停止させるので、圧縮機11の運転時間を低減できる。また、冷凍室10内の負荷が小さい場合で冷凍室10内の負荷が急激に上昇したりしない場合は、冷凍室10内の温度は、圧縮機11の停止後、従来の冷却終了温度B(圧縮機OFF温度)まで庫内ファン14が運転されて冷却されるため、冷凍室10内の温度は従来と同様に必要なレベルの温度Bまで冷却でき、鮮度も維持できる。また、冷却器14内の残留冷媒の熱容量も有効に活用でき、少エネルギで効率的に冷却できる冷蔵庫および冷蔵庫の運転方法を得ることができる。
【0116】
また、本実施の形態では、実施の形態4でも説明したように、圧縮機11が停止してから所定時間Yが経過した場合でも、圧縮機11を再起動させて冷凍室10内を冷却するように制御するので、冷凍室10内の温度は従来と同様に必要なレベルの温度Bまで冷却でき、冷却不足の状態が発生しないため、食品の損傷を防止でき鮮度を維持できる。また、必要なときだけ圧縮機を起動するようにしたので、圧縮機の運転時間を短縮でき、消費電力も低減できる。
【0117】
実施の形態6.
実施の形態1では、庫内ファン14を冷凍室10内の温度が所定温度に到達した場合に停止させるようにしたが、本実施の形態では、冷凍室10内の温度が所定温度に達した場合に庫内ファン14を停止させずに冷気送風用のダンパのみを閉じて冷却室13a内と冷却室13aからダンパまでの送風路内の脱臭を行なうようにしている。本実施の形態では、実施の形態1と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。
【0118】
図14は本発明の実施の形態6を表す冷蔵庫の冷凍室温度の変化および圧縮機、庫内ファンの運転状態を示すタイムチャート図である。また、図15は制御動作を表すフローチャート図である。図14において、横軸は時間を表し、縦軸は冷凍室温度の温度変化、圧縮機11および庫内ファン14のON/OFF状態を表している。図において、冷凍室温度を示す縦軸のA、B、C、Eは冷凍室10内の温度を表しており、A>E>B>Cである。
【0119】
冷凍室10内に設けられ、冷凍室10内の温度を検出する冷凍室温度検出手段32により検出された冷凍室10内の温度がA点(冷却開始温度であり、圧縮機11をONする温度)まで上昇した場合、圧縮機11および庫内ファン14を同時にONする(Z51ポイント)。このとき、冷凍室用ダンパ15cも開放する。そして、従来は冷凍室温度検出手段32よりの検出温度が、必要な冷却下限温度であるB点よりも所定温度Kだけ高い温度であるE点まで冷却された場合に、圧縮機11を停止させる(Z52ポイント)。ここで、所定温度Kは、圧縮機容量、冷却器容量、風路構成、貯蔵室の容量などによって異なるので、実験などにより予め冷却不足とならない温度に設定される。本実施の形態では所定温度Kは0.5〜5deg程度に設定している。
【0120】
そして、冷却器14内の残留冷媒の熱交換により冷凍室10内の温度が低下して、冷凍室温度検出手段32の温度が従来の圧縮機11のOFF温度であるB点(冷却下限温度)に達した時点(Z53ポイント)で各ダンパ(15a、15b、15c)を閉じて冷凍室10内の冷却を終了させる。このとき脱臭運転モードであれば、脱臭運転を行なうため庫内ファン14の運転を継続させて、所定の時間X2が経過した時点で庫内ファン14を停止させて脱臭運転を終了させる。もしも脱臭運転モードでなければ実施の形態1と同様に庫内ファン14を停止させるようにしている。
【0121】
ここで、脱臭装置22に用いられる脱臭用フィルタについて図15を用いて説明する。図15は本発明の実施の形態6を表すフィルタの構成について説明するための図である。図において、23は脱臭装置22の内部に組み込まれた脱臭用フィルタであり、23bで示したようにゼオライト115や酸化マンガン116、活性炭117、酸化銅119などを繊維状のパルプ118に添着し、その後、紙状にしたものを23aで示すようにダンボールのように構成したものや、23cで示したように上述した各材料の粒子を焼結して構成したものなどが用いられる。
【0122】
このような成分で構成した脱臭用フィルタ23を有する脱臭装置22を冷蔵庫本体1内の各貯蔵室内へ冷気を送風する送風路内に配置することにより、冷蔵庫本体1内の各室に貯蔵されている食品などから発生する臭気成分(いやなにおいの成分)であるメチルメルカプタンやトリメチルアミンなどを脱臭用フィルタ23が吸着するので、冷蔵庫本体1の各貯蔵室から発生したいやなにおいが脱臭される。特に脱臭装置22は図16のようにバイパス流路21を塞ぐように設けた方がよい。
【0123】
図16は本発明の実施の形態6を表す脱臭装置22の取付状態を表した図である。図において、21はバイパス流路、23は脱臭用フィルタ、24は脱臭用フィルタ23をリフレッシュするためのリフレッシュ手段である。図において、脱臭用フィルタ23はバイパス流路21を塞ぐように取りつけられているので、バイパス流路21内を通過する冷気が全て脱臭用フィルタ23を通過するようになり、脱臭効率が向上する。
【0124】
ここで、脱臭用フィルタ23としては、光触媒である酸化チタンを担持するようにしてもよい。脱臭用フィルタ23に酸化チタンを使用し、リフレッシュ手段に発光ダイオードを使用する構成にすると、構成が簡単で、信頼性の高い低コストな脱臭装置が得られるため、信頼性が高く、低コストでいやな臭いのしない冷蔵庫を提供できる。また、ブラックライトなどの他のリフレッシュ手段を用いるよりも小型化できる。
【0125】
また、脱臭装置22を、冷気の臭気成分を吸着する脱臭用フィルタ23と、脱臭用フィルタ23に吸着した臭気成分を酸化還元反応で分解してフィルタの寿命延ばす作用を有する紫外線を発生するLED発光装置などのリフレッシュ手段24と、によって構成すれば、脱臭用フィルタ23の寿命が延びるので、脱臭用フィルタ23の交換の手間が少なく低コストで、いやな臭いのしない信頼性の高い冷蔵庫を提供できる。また、リフレッシュ手段24により脱臭用フィルタ23がリフレッシュされるため、脱臭用フィルタ23を小さくすることができるので、バイパス流路21を小型化でき、さらに脱臭運転時に効率良く脱臭装置22の脱臭用フィルタ23に冷気を通過させることができ、脱臭効率の大きな小型でコンパクトな冷蔵庫を得ることができる。
【0126】
次に、脱臭運転モードについて、図2を用いて説明する。ユーザーが脱臭運転スイッチをONして脱臭運転を要求した場合、あるいは制御手段50などが脱臭運転を要求した場合に、脱臭運転モードに入るようにしている。たとえば、冷蔵庫本体1の前面や側面などに脱臭運転用スイッチを設けた場合は、このスイッチをONにすることで脱臭運転モードに入るようにすればよい。また、制御手段50内のマイコンに予め脱臭運転を行なう時間を設定している場合は、設定時間が来ると脱臭運転モードに入るようにすればよい。ここで、脱臭運転スイッチは、冷蔵庫の正面などに設置された液晶などによる表示パネル上に設けてもよい。
【0127】
そして、脱臭運転モードに入っていれば、各貯蔵室へ冷気を供給する送風路(冷凍室用送風路20A、冷蔵室用送風路19A、切替室用送風路や野菜室用送風路など)に設けられている各ダンパ(冷凍室用ダンパ15C、冷蔵室用ダンパ15A、切替室用ダンパ15Bなど)を全て閉にして、庫内ファン14を運転することにより冷却器室13a内及び各ダンパまでの送風路内の冷気を脱臭装置22が設けられているバイパス流路21内に供給して冷却器室13a内及び冷却器室13aから各ダンパまでの送風路内の冷気の脱臭を行なう。
【0128】
すなわち、本実施の形態では、庫内温度検出手段32により検出された貯蔵室である冷凍室10内の温度が所定の第1温度(A点温度)以上の場合は圧縮機11および庫内ファン14を起動させ、冷凍室10内の温度が所定の第1温度(A点温度)よりも低い所定の第2温度(E点温度)まで低下した場合には圧縮機11を停止させ、冷凍室10内の温度が所定の第2温度(E点温度)よりも低い所定の第3温度(B点温度)まで低下した場合にはダンパを閉じるように制御手段50が制御を行なうので、ダンパを閉じることにより冷却器13とダンパとの間の送風路内あるいは冷却器室13a内の冷気をバイパス流路21内の脱臭装置22に供給することができ冷気の脱臭が行なわれる。
【0129】
したがって、本実施の形態では、各ダンパを閉じて庫内ファン14を運転させることにより、冷却器13より送風された冷気がバイパス流路21内の脱臭装置22を通過して冷却器13に戻るようなショートサイクルが起こるようにバイパス流路21を配置しているので、冷蔵庫の各貯蔵室内で発生した異臭が蓄積されやすい冷却器13や冷却器室13a内の脱臭が効率よく行え、悪臭のしない清潔感のある冷蔵庫を提供できる。また、バイパス流路21を冷却器室13aや送風路とは独立に設ければ、バイパス流路21が冷却器室13aや送風路の大きさや長さなどの影響を受けなくなるので、脱臭装置22やバイパス流路21の設置の自由度が大きくなり、低コストな冷蔵庫が得られる。
【0130】
また、ダンパ遮断後から所定時間X2経過後に庫内ファン14を停止させるようにして脱臭運転を終了させるようにしたので、冷却器13や冷却器室13aの大きさや容積、あるいは冷却器室13aからダンパまでの送風路内の容積などに合わせて脱臭運転を行なわせる所定時間Yを実験などにより必要最小限に設定することができ、庫内ファン14の運転時間も必要最小限に抑えることが可能な、少エネルギーでいやな臭いのしない冷蔵庫を得ることができる。
【0131】
ここで、脱臭運転は、除霜用ヒータ12をONして冷却器13に着霜した霜を溶かす除霜運転と併用して行なうと脱臭効果が大きい。除霜運転中は、冷却器13内に霜とともに閉じ込められたにおい成分が溶け出して冷却器室13a内に充満してくるので、除霜運転と併用して脱臭運転を行なうと、この霜とともに溶け出してきたいやなにおいの成分を脱臭装置22の脱臭用フィルタ23により吸着させることができ、いやなにおいの発生しない清潔感のある冷蔵庫を得ることができる。
【0132】
次に図17を用いて本実施の形態を表す冷蔵庫の制御動作について説明する。図において、ST111は冷凍室10内の温度が所定温度A以上かどうかを判断する冷凍室温度第1判断ステップ、ST112は圧縮機11と庫内ファン14を運転開始させ、冷凍室用ダンパ15Cを開放する圧縮機・庫内ファン運転開始ステップ、ST113は冷凍室10内の温度が所定温度E以下かどうかを判断する冷凍室温度第2判断ステップ、ST114は圧縮機11の運転を停止させる圧縮機運転停止ステップである。
【0133】
ST115は冷凍室10内の温度が所定温度B以下かどうかを判断する冷凍室温度第3判断ステップ、ST116は脱臭運転モードかどうかを判断する脱臭運転モード判断ステップ、ST117は各貯蔵室(冷凍室10、冷蔵室7、切替室8など)に冷気を供給する全てのダンパを閉塞するダンパ閉塞ステップ、ST118はダンパが閉塞されてから所定時間X2が経過したかどうかを判断するダンパ所定時間判断ステップ、ST119は庫内ファン14の運転を停止させる庫内ファン停止ステップである。
【0134】
ST111にて冷凍室温度検出手段32により検出された冷凍室10内の温度が所定温度A(冷却開始温度であり、圧縮機をONする温度)以上かどうかを判断し、所定温度A以上の場合には、ST112にて圧縮機11および庫内ファン14をONにし、冷凍室10内に冷気を供給する冷凍室用送風路20A内に設けられ、冷凍室10内に冷気量を調整する冷凍室用ダンパ15Cを開放する。そして、ST113にて、検出された冷凍室10内の温度が所定温度E以下かどうかを判断し、冷凍室10内の温度が所定温度E以下の場合には、ST114にて圧縮機11をOFFする。もしもST113にて冷凍室10内の温度が所定温度E以下でない場合には圧縮機11をOFFせずST113に戻って運転を継続する。
【0135】
ここで、ST114にて圧縮機11をOFFした後は、ST115にて冷凍室10内の温度が所定温度B以下どうかを判断し、冷凍室10内の温度が所定温度B以下の場合にはST116にて脱臭運転モードかどうかを判断する。ST116にて脱臭運転モードに入っている場合には、ST117にて各貯蔵室に冷気を供給する全てのダンパ(冷凍室用ダンパ15C、冷蔵室用ダンパ15Aなど)を閉塞させる。その後、ST118にてダンパが閉塞してからの時間を制御手段50内のマイコンなどにより測定し、制御手段50はダンパが閉塞されてから所定時間X2が経過したかどうかを判断する。
【0136】
ST118にて所定時間X2が経過していると判断された場合はST119にて庫内ファン14を停止させる。もしも、ST118にて所定時間X2が経過していないと判断した場合には、庫内ファン14を停止させずにST118に戻って運転を継続する。ここで、ST116にて脱臭運転モードでない場合には、実施の形態1と同様にST119にて庫内ファン14を停止させる。ST119にて庫内ファン14を停止させると冷凍室10内の温度が上昇してくるので、ST111に戻って運転を継続する。
【0137】
したがって、ST116にて脱臭運転モードに入っている場合には、庫内ファン14の運転を継続した状態で各貯蔵室に冷気を供給する送風路内に設けられた全てのダンパを閉塞するため、冷却器室13a内及び冷却器室13aから各ダンパまでの送風路内に設けられているバイパス流路21内に冷気を供給することができるので、バイパス流路21内に設けられた脱臭装置22により冷却器室13a内及び冷却器室13aから各ダンパまでの送風路内の冷気の脱臭が行なえる。
【0138】
すなわち、貯蔵室である冷凍室10内の温度が所定の第1温度(A点温度)以上になった場合に圧縮機11および庫内ファン14を起動する圧縮機・庫内ファン起動ステップと、冷凍室10内の温度が所定の第1温度(A点温度)よりも低い所定の第2温度(E点温度)以下になった場合に圧縮機11を停止させる圧縮機停止ステップと、冷凍室10内の温度が所定の第2温度(E点温度)よりも低い所定の第3温度(B点温度)以下になった場合に冷却器13により生成される冷気を各貯蔵室に供給する送風路内に設けられて各貯蔵室内に供給される冷気量を調整する全てのダンパを閉塞させるダンパ閉塞ステップと、を備え、脱臭モードの場合に全てのダンパを閉じることにより冷却器13が設置されている冷却器室内13aあるいは冷却器13とダンパとの間の送風路内に設けられた脱臭装置に冷気を通過させて冷気の脱臭を行なうようにしたので、貯蔵室である冷凍室10内の温度が所定の第3温度に達した時点で全てのダンパを閉じるようにするだけの簡単な制御にていやなにおいのしない清潔感のある冷蔵庫の運転方法が得られる。
【0139】
また、実施の形態1でも説明したように、圧縮機11を従来のOFF温度であるB点よりもKだけ高いE点温度で停止するようにしているので、圧縮機11の運転時間を従来に比べてX1時間だけ短縮でき、少エネルギな冷蔵庫および冷蔵庫の運転方法を得ることができる。また、冷却器14内の残留冷媒の熱容量も有効に活用できるので、エネルギを有効活用して冷却できる冷蔵庫および冷蔵庫の運転方法を得ることができる。また、冷凍室10内の温度は従来と同等な必要温度B点まで冷却できるので、食品の損傷などが発生せず、信頼性の高い冷蔵庫を得ることができる。
【0140】
また、本実施の形態では、ダンパを閉塞してから所定時間X2が経過した時点で庫内ファン14の運転を停止させる庫内ファン停止ステップを備え、脱臭運転を終了させるようにしているので、簡単な制御にて脱臭運転を行なう所定時間X2を必要最小限に設定することができるため、庫内ファン14の運転時間を必要最小限に抑えることが可能な少エネルギーでいやな臭いのしない清潔感のある冷蔵庫の運転方法を得ることができる。
【0141】
ここで、実施の形態1〜実施の形態6にて説明した所定の第1温度であるA点温度は温度制御を行ないたい貯蔵室の冷却に必要な冷却上限温度であり、また、所定の第3温度であるB点温度は温度制御を行ないたい貯蔵室の冷却に必要な冷却下限温度であり、貯蔵室内の温度は、所定の第1温度と所定の第3温度の間に入るように制御手段50により制御されるので、冷却不足による食品の損傷や冷却過多による無駄な冷却が行なわれず、最適な貯蔵室内温度が得られ、しかも無駄に電力を消費しない少エネルギで食品損傷の起こらない信頼性の高い冷蔵庫を得ることができる。
【0142】
また、実施の形態1〜実施の形態6では、貯蔵室として冷凍室10を例にして説明してきたが、冷凍室10は他の温度帯の貯蔵室よりも温度帯が低いため、外気温度の影響を受けやすく庫内の温度上昇がはやいので、保存している冷凍食品などが損傷しやすい。したがって、本発明の貯蔵室内の温度制御を温度帯の低い冷凍室10や製氷室などに木目細かな庫内温度の制御が行なえる本制御を適用した方が効果が大きく、貯蔵室内の温度上昇を最小限に抑える事ができ、食品の鮮度や信頼性を確保できる。また、−9℃〜−5℃レベルの温度範囲で制御される新温度帯の貯蔵室でも、貯蔵室内の温度が−5℃よりも高くなると保存食品の損傷が著しく早くなるため、木目細かな庫内温度の制御が行なえる本制御を適用した方がその効果は大きい。
【0143】
実施の形態7.
ここで、実施の形態1〜実施の形態6では、冷蔵庫の貯蔵室として冷凍室10に適用した例について説明してきたが、別に貯蔵室は冷凍室でなくてもよく、冷蔵室7、切替室8、野菜室9、製氷室、チルド室など全ての温度帯の貯蔵室であっても適用できる。以下、一例として実施の形態1で説明した冷凍室10内の庫内温度の制御を冷蔵室7に適用した場合について説明する。
【0144】
実施の形態1では、圧縮機11および庫内ファン14の運転制御を冷凍室10内の温度を検出する冷凍室温度検出手段32の検出温度に基づいて制御する例を示したが、本実施の形態では、圧縮機11および庫内ファン14の運転制御を冷凍室用温度検出手段32以外の温度検出手段である冷蔵室用温度検出手段33の検出温度に基づいて制御する場合について説明する。すなわち、本実施の形態では、実施の形態1での冷凍室10内の温度制御を冷蔵室7内の温度制御に適用したものであり、制御に使用する温度検出手段および制御する温度帯が異なるだけで、制御方法は実施の形態1と同等である。
【0145】
図18は本発明の実施の形態7を表す冷蔵庫の冷蔵室温度の変化および圧縮機、庫内ファンの運転状態を示すタイムチャート図である。また、図19は本実施の形態を表す冷蔵庫の制御動作を表すフローチャート図である。図において、実施の形態1と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。図18において、横軸は時間を表し、縦軸は冷蔵室温度の温度変化、圧縮機11および庫内ファン14のON/OFFを表している。図において、冷蔵室温度を示す縦軸のA1、B1、C1、E1は冷蔵室7内の温度を表しており、A1>E1>B1>C1である。
【0146】
冷蔵室7内に設けられ、冷蔵室7内の温度を検出する冷蔵室温度検出手段33により検出された冷蔵室7内の温度がA1点(冷却開始温度であり、圧縮機をONする温度)まで上昇した場合、圧縮機11および庫内ファン14を同時にONする。そして、従来は冷蔵室温度検出手段33よりの検出温度が、従来の圧縮機OFF温度であり、冷却に必要な下限温度であるB1点で圧縮機11と庫内ファン14を同時に停止させていたが、本実施の形態では、冷却に必要な下限温度であるB1点よりも所定温度K1だけ高い温度E1点まで冷却された場合に、圧縮機11を停止させる。
【0147】
そして、冷却器14内の残留冷媒の熱交換により冷蔵室7内の温度が低下して、冷蔵室温度検出手段33の温度が従来の圧縮機のOFF温度であり冷却下限温度であるB1点まで達すると庫内ファン14を停止させる。ここで、所定温度K1は、実施の形態1で説明した所定温度Kと同様に決定され、本実施の形態では、所定温度K1は0.5〜5deg程度に設定されている。
【0148】
次に図19を用いて本実施の形態の冷蔵庫の制御動作について説明する。図において、ST21は冷蔵室温度が所定温度A1以上かどうかを判断する冷蔵室温度第1判断ステップ、ST22は圧縮機11と庫内ファン14を運転開始する圧縮機・庫内ファン運転開始ステップ、ST23は冷蔵室温度が所定温度E1以下かどうかを判断する冷蔵室温度第2判断ステップ、ST24は圧縮機の運転を停止させる圧縮機運転停止ステップ、ST25は冷蔵室温度が所定温度B1以下かどうかを判断する冷蔵室温度第3判断ステップ、ST26は庫内ファン14の運転を停止させる庫内ファン停止ステップである。
【0149】
ST21にて冷蔵室温度検出手段33により検出された冷蔵室7の温度が所定温度A1(冷却開始温度であり、圧縮機をONする温度)以上かどうかを判断し、所定温度A1以上の場合には、ST22にて圧縮機11および庫内ファン14をONする。そして、ST23にて、検出された冷蔵室7内の温度が所定温度E1以下かどうかを判断し、冷蔵室7内の温度が所定温度E1以下の場合には、ST24にて圧縮機11をOFFする。もしもST23にて冷蔵室7内の温度が所定温度E1以下でないと判断された場合には圧縮機11をOFFせず、ST23に戻って再度冷蔵室7内の温度が所定温度E1以下かどうかを判断して運転を継続する。
【0150】
ここで、ST24にて圧縮機11をOFFした後は、ST25にて冷蔵室7内の温度が所定温度B1以下どうかを判断し、もしも冷蔵室7内の温度が所定温度B1以下の場合にはST26にて庫内ファン14をOFFする。もしもST25にて冷蔵室7内の温度が所定温度B1以下でない場合には庫内ファン14をOFFせずST25に戻って再度冷蔵室7内の温度が所定温度B1以下どうかを判断して運転を継続する。ST26にて庫内ファン14を停止すると冷蔵室7内の温度が上昇してくるので、ST21に戻って、再度冷蔵室7の温度が所定温度A1以上かどうかを判断するようにして運転を継続する。
【0151】
したがって、圧縮機11は従来の冷蔵室内温度B1よりも高い温度E1で停止するが、冷蔵室7内の温度は庫内ファン14の運転により、従来の冷却終了温度であり、圧縮機OFF温度であるB1点まで冷却できるので、冷蔵室7の温度は従来と同様に必要な温度レベルである温度B1まで冷却でき、食品の損傷の起こらない信頼性の高い冷蔵庫を得ることができる。また、圧縮機11が従来の庫内温度B1よりも高い温度E1で停止するため、従来に比べて圧縮機11の運転時間がX1だけ短縮でき、冷却器14内の残留冷媒の熱容量も有効に活用できるので、少エネルギで効率的に冷却できる冷蔵庫を得ることができる。
【0152】
このように、冷凍室10内の温度制御だけでなく、本実施の形態のように冷蔵室7内の温度制御にも適用でき、信頼性が高く少エネルギな冷蔵庫を得ることができる。ここで、冷蔵室7や冷凍室10以外のその他の貯蔵室(たとえば、切替室8、野菜室9や貯氷室など)の温度を利用して貯蔵室内温度の制御を行っても同様な効果が得られるのはいうまでもない。特に各貯蔵室(たとえば、切替室8、野菜室9や貯氷室など)を独立させて温度制御を行えば木目細かな温度制御が行なえるので、更なる少エネルギで信頼性の高い冷蔵庫が得られる。
【0153】
【発明の効果】
本発明の請求項1に係る冷蔵庫は、食品を貯蔵する貯蔵室と、前記貯蔵室内に設けられ、前記貯蔵室内の温度を検出する庫内温度検出手段と、圧縮機とともに冷凍サイクルを構成し、前記貯蔵室内を冷却する冷気を生成する冷却器と、前記冷却器にて生成された冷気を記貯蔵室に供給する庫内ファンと、前記庫内温度検出手段により検出された前記貯蔵室内の温度が前記圧縮機及び前記庫内ファンを起動させる所定の第1温度よりも低い所定の第2温度まで低下した場合には前記圧縮機を停止させ、前記貯蔵室内の温度が前記所定の第2温度よりも低い所定の第3温度まで低下した場合には前記庫内ファンを停止させるように制御する制御手段と、を備えたので、従来に比べて圧縮機の運転時間が短縮でき、冷却器内の残留冷媒の熱容量も有効に活用でき、少エネルギで効率的に冷却できる冷蔵庫を得ることができる。
【0154】
また、本発明の請求項2に係る冷蔵庫は、前記圧縮機が停止してから所定時間内に前記庫内温度検出手段により検出された前記貯蔵室の温度が前記所定の第3温度まで低下しない場合は、前記所定時間経過後に前記庫内ファンを停止させるようにしたので、庫内ファンを運転させることによる冷却器の温度上昇の影響を受けて貯蔵室内が急激に温度上昇するのを抑制でき、冷却不足の状態が発生せず、食品の損傷を防止できる。
【0155】
また、本発明の請求項3に係る冷蔵庫は、前記冷却器の温度を検出する冷却器温度検出手段を設け、前記圧縮機が停止してから所定時間内に前記冷却器温度検出手段により検出された前記冷却器の温度が所定温度以上になった場合は、前記庫内ファンを停止させるようにしたので、冷却器の温度上昇に伴って必要な温度まで冷却できなくなった冷気を庫内ファンにて貯蔵室内に供給することによる貯蔵室内の温度の急激な上昇を抑制でき、食品などの損傷を抑制でき、信頼性の高い冷蔵庫を提供できる。
【0156】
また、本発明の請求項4に係る冷蔵庫は、食品を貯蔵する貯蔵室と、前記貯蔵室内に設けられ、前記貯蔵室内の温度を検出する庫内温度検出手段と、圧縮機とともに冷凍サイクルを構成し、前記貯蔵室内を冷却する冷気を生成する冷却器と、前記冷却器にて生成された冷気を前記貯蔵室に供給する庫内ファンと、前記庫内温度検出手段により検出された前記貯蔵室内の温度が前記圧縮機及び前記庫内ファンを起動させる所定の第1温度よりも低い所定の第2温度まで低下した場合には前記圧縮機を停止させ、前記圧縮機が停止してから所定時間経過後に前記圧縮機を再起動させるように制御する制御手段と、を備えたので、貯蔵室内温度が上昇しても、所定時間後に圧縮機が起動して冷却されるため、冷却不足の状態が発生せず、食品の損傷を防止できる。また、必要なときだけ圧縮機を起動するようにしたので、圧縮機の運転時間を短くでき、消費電力も低減できる。
【0157】
また、本発明の請求項5に係る冷蔵庫は、前記冷却器の温度を検出する冷却器温度検出手段を設け、前記圧縮機の停止後、前記冷却器温度検出手段により検出された前記冷却器の温度が所定温度以上になった場合に前記圧縮機を起動させるようにしたので、貯蔵室内温度が上昇しても、冷却器の温度を検出して圧縮機11を再起動させるため、貯蔵室内の冷却不足の状態を回避でき、信頼性の高い少エネルギな冷蔵庫を得ることができる。また、必要なときだけ圧縮機を起動するようにしたので、圧縮機の運転時間を短くでき、消費電力も低減できる。
【0158】
また、本発明の請求項6に係る冷蔵庫は、前記庫内温度検出手段により検出された前記貯蔵室内の温度が前記所定の第2温度よりも低い所定の第3温度以下になった場合に前記圧縮機および前記庫内ファンを停止させるようにしたので、冷却に必要な時間だけ圧縮機および庫内ファンを運転させることができるため、圧縮機および庫内ファンの運転時間を短くでき、消費電力の少ない少エネルギな冷蔵庫が得られる。圧縮機および庫内ファンの運転時間を短くでき、消費電力の少ない少エネルギな冷蔵庫を得ることができる。
【0159】
また、本発明の請求項7に係る冷蔵庫は、食品を貯蔵する貯蔵室と、前記貯蔵室内に設けられ、前記貯蔵室内の温度を検出する庫内温度検出手段と、圧縮機とともに冷凍サイクルを構成し、前記貯蔵室内を冷却する冷気を生成する冷却器と、前記冷却器にて生成された冷気を前記貯蔵室内に供給するための送風路内に設けられ、前記貯蔵室に供給される冷気量を調整するダンパと、前記冷却器と前記ダンパとの間の送風路内あるいは前記冷却器が設置されている冷却器室内に設けられ、前記ダンパを閉じることにより前記冷却器と前記ダンパとの間の送風路内あるいは前記冷却器が設置されている冷却器室内の冷気の脱臭を行う脱臭装置と、前記庫内温度検出手段により検出された前記貯蔵室内の温度が前記圧縮機の起動する所定の第1温度よりも低い所定の第2温度まで低下した場合に前記圧縮機を停止させ、前記貯蔵室内の温度が前記所定の第2温度よりも低い所定の第3温度まで低下した場合には前記ダンパを閉じるように制御する制御手段と、を備えたので、冷蔵庫の各貯蔵室内で発生した異臭が蓄積されやすい冷却器や冷却器室内の脱臭が効率よく行え、悪臭のしない清潔感のある冷蔵庫を提供できる。また、圧縮機の運転時間を従来に比べて大幅に短縮でき、少エネルギな冷蔵庫を得ることができる。
【0160】
また、本発明の請求項8に係る冷蔵庫は、前記冷却器にて生成された冷気を前記送風路を介して前記貯蔵室に供給する庫内ファンを備え、前記ダンパ遮断後から所定時間経過後に前記庫内ファンを停止させるようにしたので、冷却器の大きさや冷却器室の容積や冷却器室からダンパまでの送風路内の容積などに合わせて脱臭運転を行なう所定時間を必要最小限に設定することができ、庫内ファンの運転時間も必要最小限に抑えることが可能な、少エネルギーでいやな臭いのしない冷蔵庫を得ることができる。
【0161】
また、本発明の請求項9に係る冷蔵庫は、前記脱臭装置を、冷気の臭気成分を吸着する脱臭用フィルタと、前記脱臭用フィルタに吸着した臭気成分を酸化還元反応で分解して前記脱臭用フィルタの寿命延ばす作用を有するリフレッシュ手段と、によって構成したので、脱臭用フィルタの寿命を延ばすことができ、脱臭用フィルタの交換の手間が少なく低コストで、いやな臭いのしない信頼性の高い冷蔵庫を提供できる。
【0162】
また、本発明の請求項10に係る冷蔵庫は、前記貯蔵室を冷凍室や製氷室としたので、他の温度帯の貯蔵室よりも温度帯が低く、外気温度の影響を受けやすい冷凍室や製氷室であっても貯蔵室内の温度上昇を最小限に抑える事ができ、食品の鮮度や信頼性を確保できる。
【0163】
また、本発明の請求項11に係る冷蔵庫は、前記所定の第1温度を前記貯蔵室の冷却に必要な上限温度とし、前記所定の第3温度を前記貯蔵室の冷却に必要な下限温度としたので、冷却不足による食品の損傷や冷却過多による無駄な冷却が行なわれず、最適な貯蔵室内温度が得られ、しかも無駄に電力を消費しない少エネルギで食品損傷の起こらない信頼性の高い冷蔵庫を得ることができる。
【0164】
また、本発明の請求項12に係る冷蔵庫の運転方法は、圧縮機とともに冷凍サイクルに接続された冷却器により生成される冷気を庫内ファンにより食品を冷却保存する貯蔵室に供給する冷蔵庫の前記貯蔵室内の温度が所定の第1温度以上になった場合に前記圧縮機および庫内ファンを起動させる圧縮機・庫内ファン起動ステップと、前記貯蔵室内の温度が前記所定の第1温度よりも低い所定の第2温度以下になった場合に前記圧縮機を停止させる圧縮機停止ステップと、前記貯蔵室内の温度が前記所定の第2温度よりも低い所定の第3温度以下になった場合に前記庫内ファンを停止させる庫内ファン停止ステップと、を備えたので、従来のように所定の第3温度で圧縮機と庫内ファンを停止させる場合に比べて簡単な制御を追加するだけで圧縮機の運転時間を大幅に短縮でき、消費電力の少ない冷蔵庫の運転方法を得ることができる。
【0165】
また、本発明の請求項13に係る冷蔵庫の運転方法は、前記圧縮機が停止してから所定時間経過しても前記貯蔵室内の温度が前記所定の第3温度以下にならない場合、あるいは前記冷却器の温度を検出する冷却器温度検出手段により検出された前記冷却器の温度が所定温度以上になった場合に前記庫内ファンを停止させる庫内ファン停止ステップと、を備えたので、貯蔵室内の温度が所定の第3温度まで低下しない場合に庫内ファンを停止させるだけの簡単な制御を行なうだけで庫内ファンの運転による冷却器の温度上昇の影響を受けて貯蔵室内が温度上昇して冷却不足の状態が発生するのを抑制できる。
【0166】
また、本発明の請求項14に係る冷蔵庫の運転方法は、圧縮機とともに冷凍サイクルに接続された冷却器により生成される冷気を庫内ファンにより食品を冷却保存する貯蔵室に供給する冷蔵庫の前記貯蔵室内の温度が所定の第1温度以上になった場合に前記圧縮機および庫内ファンを起動させる圧縮機・庫内ファン起動ステップと、前記貯蔵室内の温度が前記所定の第1温度よりも低い所定の第2温度以下になった場合に前記圧縮機を停止させる圧縮機停止ステップと、前記圧縮機が停止してから所定時間が経過しても前記貯蔵室内の温度が前記所定の第2温度よりも低い所定の第3温度以下にならない場合、あるいは前記冷却器の温度が所定温度以上になった場合に前記圧縮機を再起動させる圧縮機再起動ステップと、を備えたので、所定時間経過後に圧縮機を再起動させる圧縮機再起動ステップを追加するだけの簡単な制御を行なうだけで貯蔵室内が冷却不足の状態に陥らず、食品の損傷を防止できる。また、必要なときだけ圧縮機を起動するように制御できるので、圧縮機の運転時間を短くでき、消費電力も低減できる。
【0167】
また、本発明の請求項15に係る冷蔵庫の運転方法は、前記貯蔵室内の温度が前記所定の第2温度よりも低い前記所定の第3温度以下になった場合に前記圧縮機および前記庫内ファンを停止させる圧縮機・庫内ファン停止ステップを備えたので、冷却に必要な時間だけ圧縮機と庫内ファンを運転するようにしたので、冷却に必要な最小限の時間だけ圧縮機と庫内ファンを運転するようにでき、圧縮機および庫内ファンの運転時間を短くでき、消費電力の低減が行なえる少エネルギな冷蔵庫を得ることができる。
【0168】
また、本発明の請求項16に係る冷蔵庫の運転方法は、圧縮機とともに冷凍サイクルに接続された冷却器により生成される冷気を庫内ファンにより食品を冷却保存する貯蔵室に送風路を介して供給する冷蔵庫の前記貯蔵室内の温度が所定の第1温度以上になった場合に前記圧縮機および庫内ファンを起動させる圧縮機・庫内ファン起動ステップと、前記貯蔵室内の温度が前記所定の第1温度よりも低い所定の第2温度以下になった場合に前記圧縮機を停止させる圧縮機停止ステップと、前記貯蔵室内の温度が前記所定の第2温度よりも低い所定の第3温度以下になった場合に前記貯蔵室内に供給される冷気量を調整するダンパを閉塞させるダンパ閉塞ステップと、を備え、前記ダンパを閉じることにより前記冷却器が設置されている冷却器室内、あるいは前記冷却器と前記ダンパとの間の送風路内に設けられた脱臭装置に前記庫内ファンにより冷気を供給して前記冷気の脱臭を行なうようにしたので、貯蔵室内の温度が所定の第3温度に達した時点で全てのダンパを閉じるようにするだけの簡単な制御にていやなにおいのしない清潔感のある冷蔵庫の運転方法が得られる。
【0169】
また、本発明の請求項17に係る冷蔵庫の運転方法は、前記ダンパが閉塞されてから所定時間経過後に前記庫内ファンを停止させる庫内ファン停止ステップと、を備えたので、簡単な制御にて脱臭運転を行なう所定時間X2を必要最小限に設定することができるため、庫内ファン14の運転時間を必要最小限に抑えることが可能な少エネルギーでいやな臭いのしない清潔感のある冷蔵庫の運転方法を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1を表す冷蔵庫の斜視図である。
【図2】 本発明の実施の形態1を表す冷蔵庫の側断面図である。
【図3】 本発明の実施の形態1を表す冷蔵庫の側断面図である。
【図4】 本発明の実施の形態1を表す冷蔵庫の冷凍室温度の変化、圧縮機および庫内ファンの運転状態を示すタイムチャート図である。
【図5】 本発明の実施の形態1を表す冷蔵庫の制御動作を表すフローチャート図である。
【図6】 本発明の実施の形態2を表す冷蔵庫の冷凍室温度の変化、圧縮機および庫内ファンの運転状態を示すタイムチャート図である。
【図7】 本発明の実施の形態2を表す冷蔵庫の制御動作を表すフローチャート図である。
【図8】 本発明の実施の形態3を表す冷蔵庫の冷凍室温度の変化および冷却器の温度変化、圧縮機および庫内ファンの運転状態を示すタイムチャート図である。
【図9】 本発明の実施の形態3を表す冷蔵庫の制御動作を表すフローチャート図である。
【図10】 本発明の実施の形態4を表す冷蔵庫の冷凍室、圧縮機および庫内ファンの運転状態を示すタイムチャート図である。
【図11】 本発明の実施の形態4を表す冷蔵庫の制御動作を表すフローチャート図である。
【図12】 本発明の実施の形態5を表す冷蔵庫の冷凍室温度の変化および冷却器の温度変化、圧縮機および庫内ファンの運転状態を示すタイムチャート図である。
【図13】 本発明の実施の形態5を表す冷蔵庫の制御動作を表すフローチャート図である。
【図14】 本発明の実施の形態6を表す冷蔵庫の冷凍室温度の変化、圧縮機および庫内ファンの運転状態を示すタイムチャート図である。
【図15】 本発明の実施の形態6を表す冷蔵庫のフィルタの構成について説明するための図である。
【図16】 本発明の実施の形態6を表す冷蔵庫の脱臭装置22の取付状態を表した図である。
【図17】 本発明の実施の形態6を表す冷蔵庫の制御動作を表すフローチャート図である。
【図18】 本発明の実施の形態7を表す冷蔵庫の冷蔵室温度の変化、圧縮機および庫内ファンの運転状態を示すタイムチャート図である。
【図19】 本発明の実施の形態7を表す冷蔵庫の制御動作を表すフローチャート図である。
【図20】 従来の冷蔵庫の冷凍室温度と圧縮機および庫内ファンの運転制御の様子を示したタイムチャート図である。
【符号の説明】
1 冷蔵庫本体、2 断熱箱体、3 冷蔵室用扉、4 切替室用扉、5 野菜室用扉、6 冷凍室用扉、7 冷蔵室、8 切替室、9 野菜室、10 冷凍室、11 圧縮機、11a 機械室、12 除霜用ヒータ、13 冷却器、13a冷却器室、14 庫内ファン、15A 冷蔵室用冷気量調整ダンパ、15B 切替室用冷気量調整ダンパ、15C 冷凍室用冷気量調整ダンパ、16 冷蔵室吹出し口、17 切替室用吹出し口、18 冷凍室用吹出し口、19A 冷蔵室用風路、20A 冷凍室用風路、21 バイパス流路、22 脱臭装置、23 脱臭用フィルタ、31a 冷却器入口温度検出手段、31b 冷却器出口温度検出手段、32 冷凍室温度検出手段、33 冷蔵室温度検出手段、34 外気温度検出手段、50 制御手段、115 ゼオライト、116 銅マンガン、117 活性炭、118 繊維状のパルプ、酸化銅119。

Claims (13)

  1. 食品を貯蔵する貯蔵室と、
    前記貯蔵室内に設けられ、前記貯蔵室内の温度を検出する庫内温度検出手段と、
    圧縮機とともに冷凍サイクルを構成し、前記貯蔵室内を冷却する冷気を生成する冷却器と、
    前記冷却器にて生成された冷気を前記貯蔵室に供給する庫内ファンと、
    前記庫内温度検出手段により検出された前記貯蔵室内の温度が前記圧縮機及び前記庫内ファンを起動させる所定の第1温度よりも低い所定の第2温度まで低下した場合には前記圧縮機を停止させるとともに前記庫内ファンにより冷気を前記貯蔵室に供給し、前記圧縮機が停止してから所定時間経過しても前記貯蔵室内の温度が前記所定の第2温度よりも低い所定の第3温度まで低下しない場合に前記圧縮機を再起動させるように制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 前記冷蔵庫は、さらに、
    前記冷却器の温度を検出する冷却器温度検出手段を備え
    前記制御手段は、さらに、前記圧縮機停止してから前記所定時間が経過する前に、前記冷却器温度検出手段により検出された前記冷却器の温度が所定温度以上になった場合に前記圧縮機を起動させ
    とを特徴とする請求項に記載の冷蔵庫。
  3. 前記制御手段は、前記圧縮機を再起動させた後、前記庫内温度検出手段により検出された前記貯蔵室内の温度が前記所定の第3温度以下になった場合に前記圧縮機および前記庫内ファンを停止させ
    とを特徴とする請求項または請求項に記載の冷蔵庫。
  4. 前記冷蔵庫は、さらに、
    前記冷却器にて生成された冷気を前記貯蔵室内に供給するための送風路内に設けられ、前記貯蔵室に供給される冷気量を調整するダンパと、
    前記冷却器と前記ダンパとの間の送風路内あるいは前記冷却器が設置されている冷却器室内に設けられ、前記ダンパを閉じることにより前記冷却器と前記ダンパとの間の送風路内あるいは前記冷却器が設置されている冷却器室内の冷気の脱臭を行う脱臭装置とを備え
    前記制御手段は、さらに、前記貯蔵室内の温度が前記所定の第3温度まで低下した場合には前記ダンパを閉じるように制御す
    とを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の冷蔵庫。
  5. 前記制御手段は、前記ダンパを閉じてから所定時間経過した後に前記庫内ファンを停止させる
    ことを特徴とする請求項に記載の冷蔵庫。
  6. 前記脱臭装置を、
    冷気の臭気成分を吸着する脱臭用フィルタと、
    前記脱臭用フィルタに吸着した臭気成分を酸化還元反応で分解して前記脱臭用フィルタの寿命延ばす作用を有するリフレッシュ手段と、
    によって構成したことを特徴とする請求項または請求項に記載の冷蔵庫。
  7. 前記貯蔵室を冷凍室や製氷室としたことを特徴とする請求項1乃至請求項のうちのいずれか1項に記載の冷蔵庫。
  8. 前記所定の第1温度を前記貯蔵室の冷却に必要な上限温度とし、前記所定の第3温度を前記貯蔵室の冷却に必要な下限温度としたことを特徴とする請求項1乃至請求項のうちのいずれか1項に記載の冷蔵庫。
  9. 圧縮機とともに冷凍サイクルに接続された冷却器により生成される冷気を庫内ファンにより食品を冷却保存する貯蔵室に供給する冷蔵庫の前記貯蔵室内の温度が所定の第1温度以上になった場合に前記圧縮機および庫内ファンを起動させる圧縮機・庫内ファン起動ステップと、
    前記貯蔵室内の温度が前記所定の第1温度よりも低い所定の第2温度以下になった場合に前記圧縮機を停止させるとともに前記庫内ファンにより冷気を前記貯蔵室に供給する圧縮機停止ステップと、
    前記圧縮機が停止してから所定時間が経過しても前記貯蔵室内の温度が前記所定の第2温度よりも低い所定の第3温度以下にならない場合、前記圧縮機を再起動させる圧縮機再起動ステップと、
    を備えたことを特徴とする冷蔵庫の運転方法。
  10. 前記圧縮機再起動ステップでは、さらに、前記圧縮機が停止してから前記所定時間が経過する前に、前記冷却器の温度が所定温度以上になった場合に、前記圧縮機を再起動させる
    ことを特徴とする請求項9に記載の冷蔵庫の運転方法。
  11. 前記冷蔵庫の運転方法は、さらに、
    前記圧縮機再起動ステップで前記圧縮機を再起動させた場合において、前記貯蔵室内の温度が前記所定の第3温度以下になった場合に前記圧縮機および前記庫内ファンを停止させる圧縮機・庫内ファン停止ステップ
    を備えたことを特徴とする請求項又は請求項10に記載の冷蔵庫の運転方法。
  12. 前記冷蔵庫の運転方法は、さらに、
    前記貯蔵室内の温度が前記所定の第3温度以下になった場合に前記貯蔵室内に供給される冷気量を調整するダンパを閉塞させるダンパ閉塞ステッ
    備え、
    前記ダンパを閉じることにより前記冷却器が設置されている冷却器室内、あるいは前記冷却器と前記ダンパとの間の送風路内に設けられた脱臭装置に前記庫内ファンにより冷気を供給して前記冷気の脱臭を行なうようにした
    ことを特徴とする請求項9又は請求項10に冷蔵庫の運転方法。
  13. 前記冷蔵庫の運転方法は、さらに、
    前記ダンパが閉塞されてから所定時間経過後に前記庫内ファンを停止させる庫内ファン停止ステッ
    備えたことを特徴とする請求項12に記載の冷蔵庫の運転方法。
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