JP4522723B2 - ソーラーセル付時計 - Google Patents

ソーラーセル付時計 Download PDF

Info

Publication number
JP4522723B2
JP4522723B2 JP2004063928A JP2004063928A JP4522723B2 JP 4522723 B2 JP4522723 B2 JP 4522723B2 JP 2004063928 A JP2004063928 A JP 2004063928A JP 2004063928 A JP2004063928 A JP 2004063928A JP 4522723 B2 JP4522723 B2 JP 4522723B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solar cell
thin film
resin
metal thin
film layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004063928A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005249720A (ja
Inventor
山口  克行
戸塚  則行
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Citizen Holdings Co Ltd
Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Holdings Co Ltd
Citizen Watch Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Citizen Holdings Co Ltd, Citizen Watch Co Ltd filed Critical Citizen Holdings Co Ltd
Priority to JP2004063928A priority Critical patent/JP4522723B2/ja
Publication of JP2005249720A publication Critical patent/JP2005249720A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4522723B2 publication Critical patent/JP4522723B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electric Clocks (AREA)
  • Electromechanical Clocks (AREA)

Description

本発明は、光エネルギーを電気エネルギーに変換して時計を駆動するソーラーセル付時計に関するものである。
従来のソーラーセル付時計の一般的な構造は、多くの発電効率を得るために、文字板の裏面にソーラーセルを配置していた。文字板は太陽光を透過させるため、少なくとも半透過性であることが必要であり、材料が限定されると同時に、文字板を通してソーラーセル本来の濃紫色の色調が視認され、外観品質を損なうという問題があった。また、文字板の下に日板、曜板を配設するカレンダー時計においては、文字板と日板、曜板の間にソーラーセルを配設するために、曜、日の視認性も極めて悪く、発電効率への影響を考慮すると日窓、曜窓の位置に自由度がないものとなっていた。
しかし、これらの問題点に鑑みて成されたソーラーセル付時計の構造として、風防ガラスと文字板との間の隙間に、文字板の外周周縁に位置する見返しリングの外周部に直立したリング状のソーラーセルを配設した構造のものが既に下記の特許文献1に開示されている。
特開2001−305249号公報
上記の特許文献1に開示されたソーラーセル付時計を図17〜図19を用いて簡単に説明する。尚、特許文献1においては、ソーラーセル付時計を太陽電池付時計、ソーラーセルを太陽電池と表現されているが、ここでは、太陽電池付時計をソーラーセル付時計、太陽電池をソーラーセルと表現して背景技術を説明することにする。ここで、図17は上記の特許文献1に示されたソーラーセル付時計の平面図、図18は図17におけるソーラーセル付時計の要部断面図、図19は図18におけるA部の拡大断面図を示している。図17、図18において、1は透明な風防ガラス、2はリング状のソーラーセル、3は透光性の見返しリング、4は指針、5は文字板、5aは文字板5に設けられた時字、6は指針を駆動するムーブメント、7は時計ケースを示している。
これから、風防ガラス1と文字板5との間の隙間で、文字板5の外周周縁に位置する透光性の見返しリング3の外周部に、文字板1に対して直立したリング状のソーラーセル2を配設した構造を取っている。また、リング状のソーラーセル2はその受光面が時計中心側に向かって配設されている。また、リング状のソーラーセル2は、図19より、フレキシブルプリント基板10上にアルミニウム薄膜等からなる金属電極膜である第1の電極11、アモルファスシリコン薄膜からなる光電変換層12、ITOなどの透明導電膜である第2の電極13、透明な保護膜14を積層した構成になっている。
風防ガラス1を透過して見返しリング3を介して直接入射する光、文字板5の表面で反射を繰り返した光が見返しリング3を介して入射する光などをソーラーセル2に導き、そこで得た光を光電変換し電流としてムーブメント内に配した二次電池に供給するようになっている。
上記のような構成を取るソーラーセル付時計においては、文字板5は金属などを用いることができるので色々な装飾を施して外観的な装飾を高めることができる。しかしながら
、見返しリングは、材質が透光性材料で構成されるために、ソーラーセル本来の濃紫色の色調が透視され、外観品質がどうしても損なわれてしまう。また同時に、見返しリングが透光性を持たせる理由で金属が使用できず、金属色の持つ重厚さや、高級感の表現が極めて困難であった。また、入射効率を上げるため、見返しリングに切分などのデザインができなくなる等の問題があった。
本発明の目的は、上記の問題点を解決すると共に、従来から使用している金属材料からなる見返しリングと略同等の外観品質とバリエーションとが得られ、且つ、時計の駆動に必要な光をソーラーセルに導くことのできるソーラーセル付時計を提供することにある。
上記の課題を解決するための手段として、本発明のソーラーセル付時計は次のような構成を取る。時計ケースの内部に文字板とムーブメントを固定し、風防ガラスにより前記文字板と前記ムーブメントを封止するよう構成し、前記文字板の外周部に見返しリングを配設すると共に、該見返しリングの外周にソーラーセルを配設し、前記見返しリングは、透光性部材からなるブランクと金属薄膜層とよりなり該金属薄膜層は前記ブランクの内周面にドライメッキ処理にて形成することで、前記外部から前記ソーラーセルが視認されるのを防ぐと共に、前記ソーラーセルの発電を少なくとも生じせしめる光透過率を有するソーラーセル付時計において、 前記ソーラーセルは、可撓性部材で形成され、受光面が前記風防ガラスの方向を向くように前記見返しリングの外周側面に対してθの角度傾かせて配設されていることを特徴とするものである。
また、前記見返しリングのブランクの内周面には、凹凸による模様が少なくとも部分的に設けられていることを特徴とする。これにより、見返しリングに光沢の出現をなくし、文字板と近い装飾デザインにすることができる
また、見返しリングに設ける金属薄膜層は透過性を持たせるために150Å〜500Åの厚みに設定する。そして、この厚みの範囲内で単一層、或いは、2層以上の多層の金属薄膜層を設けるものである。また、この金属薄膜層に部分的に欠落した部分をも持たせて、デザインバリエーションを増やすものである。
そして、この金属薄膜層の材料として、Au、Ag、Al、Cu、Co、Cr、Fe、In、Ni、Pd、Pt、Rh、Sn、Tiの中のいずれか1種の元素または該元素の合金、或いは、これらの元素もしくは前記元素の合金の窒化膜、酸化膜、炭化膜のいずれか1種またはこれらの混合膜を好適に適用できるものとして選択する。
見返しリングのブランクは透明樹脂または有色樹脂を用いる。その樹脂の材料として、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリアセタール樹脂、ABS樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、またはポリエチレンテレフタレート樹脂少なくとも1種を好適なものとして選択する。更に、効果を高めるために、これらの樹脂の中に蛍光材、光分散材、光反射材の少なくとも1つを混合させるものである。
また、見返しリングの耐触性を良くするためや損傷防止のために、金属薄膜層の表面に表面保護層を設ける。この表面保護膜は合成樹脂からなる塗料やインキ、合成樹脂フィルムまたは金属酸化物などで形成する。そして、塗料またはインキを用いる場合は、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂またはこれらの混合樹脂などの樹脂を選択する。
また、前記見返しリングの外周側面に対して傾かせた角度θは、30度〜60度であることを特徴とする。
本発明の効果として、見返しリングのブランクは透光性部材からなるもので、ブランクの内周面には透過率を有する膜厚となるよう金属薄膜層をドライメッキ処理にて形成したので、この金属薄膜層が光を透過すると共にその金属色が視認できるものであり、この金属薄膜層によってソーラーセル独特の色調を消し去り、且つ、ソーラーセルに発電を生じさせるものである。また、受光面が風防ガラスの方向を向くように見返しリングの外周側面に対してθの角度傾かせて配設したので、多くの外光を直接受光することができ、発電効率を高める効果を得る。更に、ソーラーセルを傾斜配置とすることで、傾斜分量だけ時計の薄型化が可能となる効果を奏する。
また、見返しリングに微小な凹凸模様を施すことによって、金属薄膜層の金属光沢がなくなると共に一様な模様の下で落ち着きの感じる金属色が得られる。時計用文字板は、どちらかと云うと、光沢のある色調よりも光沢のない落ち着きのある色調が好まれる。微小な凹凸模様を施すことによって文字板と近い装飾が得られ、統一の取れたデザインが得られる。更にまた、微小な凹凸模様はソーラーセルからの反射光を分散させる。これによって、ソーラーセルの色調を目立たなくさせる効果も生む。
見返しリングに設ける金属薄膜層はドライメッキ法、即ち、真空蒸着法やスパッタリング法、イオンプレーティング法などで形成するが、その厚みは150Å〜500Åの厚みに設定する。この厚みの範囲が所要の透過率が得られて、且つ、ソーラーセルの色調が視認されずに金属色が視認される範囲となっている。これより厚いと所要の透過率が得られずソーラーセルの発電機能に支障が現れる。また、これより薄いとソーラーセルの色調が見えてくる。また、金属薄膜層は単一層、或いは2層以上の多層に設けることができる。単一層の場合は用いた金属の色調が現れ、2層に重ねた場合には2種類の金属の色調の混ざり合った色調が得られる。また、層に積み重ねることにより単独層では得られない色調を得ることができる。
金属薄膜層の材料として、Au、Ag、Al、Cu、Co、Cr、Fe、In、Ni、Pd、Pt、Rh、Sn、Tiの中の元素または該元素の合金などを選択する。これらの金属は時計部品の表面処理には良く使われる金属で、これらの金属を使うことにより時計としての耐触性や外観装飾に良い結果が得られる。また、これらの金属は比較的反射率が高いので材料の金属色が視認され易い。また、これらの金属は上記で述べた見返しリングを形成する樹脂に対しても密着性などの点で良い効果が得られる。また、これらの金属の窒化膜、酸化膜、炭化膜またはこれらの混合膜なども同じ効果を得る。
見返しリングは透明な樹脂、或いは有色樹脂で形成する。透明な樹脂は高い透過率が得られる。また、有色樹脂は若干透過率は下がるもののその色調を使って装飾を高めたり、デザインバリエーションを増やすことができる。また、この使用する樹脂の種類として、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリアセタール樹脂、ABS樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、またはポリエチレンテレフタレート樹脂などを選択するが、これらは何れも耐熱性や耐触性、衝撃性に強く、長期に渡る品質保持ができる。
また、成形する樹脂の中に蛍光材、光分散材、光反射材などの粉末粒子を混ぜ合わせることによって、ソーラーセルの発電効率を高める。蛍光材の場合には外光の光を受けて自発光し、その発光した光がソーラーセルに入射する。外光と蛍光材の光の両方の光が得られる。また、光分散材は見返しリング内に入射した光がこの光分散材によって散乱する。この散乱を繰り返すことによってソーラーセルへの光入射量が増大する。光反射材も光分散材と同様な効果をもたらす。
金属薄膜層を選択する材料の中で比較的耐触性の低い材料も含まれる。例えば、Ag,Cuは比較的早く錆易い。耐触性を良くするために表面保護層を設ける。また、表面保護層は損傷防止の役割もなす。そうすると長期間に渡って初期品質が維持できる。表面保護層としては樹脂塗料やインク、或いは樹脂フィルム、金属酸化物などで金属薄膜層の表面
を覆うことによって形成する。比較的簡易な方法なので安いコストで形成できる。また、塗料やインクの樹脂材料としてはアクリル樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂またはこれらの混合樹脂などを用いる。これらの樹脂は耐水性、耐候性に優れているので長期間に渡って金属薄膜層を保護する。
ソーラーセルは樹脂フィルムやシートなどの上にアモルファスシリコン薄膜などを形成したものからなっており、その厚みは100〜150μmの厚みで可撓性を持っている。
従って、平板上に製作後θだけ傾斜を持たせて湾曲状に成形することも容易となる。特に30度〜60度傾かせることで、多くの外光を直接取り入れることができるので発電効率を高めることができること、更に傾斜させるので時計の薄型化が可能となる効果を得ることができる。
以上述べたように、本発明の構成の下では、ソーラーセル独特の濃紫色が見えなくなると共に見返しリングの無光沢のある金属色が見え、文字板の落ち着きのある装飾とマッチングした装飾が得られる。と同時に、ソーラーセルに必要とする所要の光をソーラーセルに与えて、十分な発電量を得ることができる。また、従来設けることのできなかった切分目盛り等も設けることも可能になり、デザインの向上も図れる。また、ソーラーセルを文字板の外周縁に配設することで、日・曜日付の時計にあっては文字板の直下に日板、曜日板を配設することができるので、その日・曜日表示の視認性が良くなる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図を用いながら説明する。図1は本発明のソーラーセル付時計の要部断面図を示したもので、この構造は背景技術で述べた構造とほぼ同じ様な構造を取っているものである。図2は図1におけるB部の拡大断面図を示したものである。尚、図1はソーラーセル付時計の構成が良く分かるようにするために風防ガラスと文字板との隙間を大きく取って少し誇張して描いてある。本発明の実施形態に係るソーラーセル付時計20は、図1に示すように、時計ケース27の内部に文字板25、ムーブメント26が中枠29を介して固定されている。また、文字板25の外周縁部には、内側に見返しリング32、その外側にソーラーセル31が設けられている。そして、これらの構成部品を封止するようにして時計ケース27に風防ガラス21と裏蓋28が、図示はしていないが、防水パッキン(樹脂)を介して取れ付けられた構成になっている。また、文字板25の上面側にはムーブメント26から突出した指針軸に時針や分針などの指針24が取り付いた構成になっている。
また、見返しリング32は、図2に示すように、ブランク33と、光の入射側に当たる上面33aと内周側の斜面33bとに設けられた金属薄膜層34と、この金属薄膜層34の表面に設けられた表面保護層35とから構成されている。そして、見返しリング32は、文字板25とリング状のソーラーセル31とが中枠29を介して時計ケース27の内部に固定されることによって文字板25と風防ガラス21とで挟持されて固定される構造を取っている。従って、この構造も背景技術で説明した従来の構造と同じ構造を取っている。ここで、見返しリングのブランク33は、光の入射側に当たる上面33aと内周側の斜面33bとに微小な凹凸のある凹凸模様が設けられている。そして、その凹凸模様の上に金属薄膜層34を設けている。なお、図示はしていないが、文字板25は金属などの材料から形成されていて、塗装やメッキなどの表面処理が施され、その上に時字やマークなどの指標を接着やカシメ、或いは印刷などの方法で設けた構成を取っている。また、本実施形態においては、見返しリング32の金属薄膜層34の上に表面保護層35を設けた構成を取っているが、これは、金属薄膜層34を用いた金属の種類によっては設けなくても良いものである。
見返しリング32のブランク33は透光性のある樹脂からなり、表側(光入射側)となる上面33aと斜面33bの表面には、少なくとも部分的に、数十nm程度から数百μm程度の微小な凹凸による模様が形成されている。これによって、文字板25と同様のデザイン表現が可能になって、高級感のある模様を形成することができる。なお、このような、凹凸模様としては、例えば、放射模様、砂地模様、天然貝模様、ホログラフなどがある。
このような模様を形成する方法としては、従来より知られている電気鋳造法(いわゆる「電鋳」)によって金型内面に、電鋳放射模様、電鋳砂地模様などの凹凸模様を形成した射出成形金型を作製して、この凹凸模様を射出成形によって見返しリング側に転写する方法がある。また、金属若しくは樹脂のブラシなどを用いて機械的に目付模様などの模様付けを行う機械的加工方法、液体中にアルミナなどの研磨剤を分散させ、空気圧によって液体を吹き付け金属表面をに凹凸をつけたり、光沢観を調整し質感を変えたりするいわゆる「液体ホーニング」などの物理的加工を施すこ物理的加工方法、エッチング液の中に浸漬してエッチングによって模様を付ける化学的エッチング方法、などがある。模様やデザインに応じて適宜形成方法を選択すると良い。
この微小な凹凸模様は入射光の透過率を極端に悪くするものではなく、15%前後僅かに低下させる程度であることが確認されている。しかし反面、ソーラーセル31からの反射光を著しく散乱させる作用を持つ。このソーラーセル31からの反射光を散乱させることによって、ソーラーセル31の色調を目立たなくさせる働きもする。
しかしながら、この微小な凹凸模様は必ずしも必要とするものではなく、求めるデザインによっては凹凸模様を付けなくとも良い。また、光沢性を求めるデザインには鏡面仕様にして用いても良いものである。この鏡面仕様は射出成形金型を鏡面仕上げを施すことによって、成形時に金型からの転写によって得られる。また成形品をラッピング加工を施すことによっても鏡面仕様が得られる。微小な凹凸模様を施した場合は、その上に形成した金属薄膜層が無光沢となり、どちらかと云うと落ち着きのある金属色が得られる。一方、光沢のある鏡面仕様にすると金属薄膜層に光沢が現れる。これらは何れもデザイン仕様に基づいて適宜に設定すれば良いものである。
また、見返しリング32のブランク33を形成する樹脂としては、特に限定されるものではないが、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリアセタール樹脂、ABS樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、又はポリエチレンテレフタレート樹脂などが選択できる。これらの樹脂は成形性、耐水性、耐候性、耐衝撃性に良い。また、時計の部品として効果的に作用する。また、ブランク33は射出成形方法によって成形する。量産可能で製作コストも安くできる。
更に、ブランク33には、他種類の樹脂をブレンドしたいわゆるポリマーアロイを用いても良い。例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリアセタール樹脂、ABS樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、又はポリエチレンテレフタレート樹脂から選択した少なくとも2種の樹脂を組み合わせてなるポリマーアロイを用いることができる。この場合、樹脂のブレンドの割合は、成形性、金属薄膜層34などの表面処理性、吸湿性などを考慮して適宜変更可能であって特に限定されるものではない。例えば、主成分樹脂として、ポリカーボネート樹脂を用い、副樹脂としてABS樹脂
用いた場合には、ABS樹脂の有する表面処理性、成形性などが発現することになるので、主樹脂に対して、一例を挙げれば、20重量%にするなど適宜変更することができる。このようなポリマーアロイとして、例えば、「ダイヤアロイ(商品名)」三菱レーヨン株式会社製などが使用可能である。このようなポリマーアロイを用いることによって、金属薄膜層34との密着性、表面処理性、成形性、吸湿性などを向上することが可能となる。
また、ブランク33のソーラーセル31側の外周側の側面33dは、見返しリング32を透過してソーラーセル31に向かう入射光が、見返しリング32とソーラーセル31との界面にて乱反射し拡散することによって、ソーラーセル31の発電力が低下するのを防止するために、鏡面仕上げを施しておくのが好ましい。この鏡面仕上げを施す方法としては、成形金型を鏡面仕上げしておくことによってブランク33の成形時の転写によって形成することができる。また、バフ研磨などで形成する機械的方法などもある。しかしながら、必ずしも鏡面である必要もなく、場合によっては、ソーラーセル31の発電に支障のない範囲で微小な凹凸模様を施しても良いものである。このことも、設計仕様に基づいて適宜に選択すると良い。
金属薄膜層34は、ドライメッキ処理にて見返しリング33の光が入射する面、即ち、上面33aと斜面33b上に形成する。ドライメッキ処理としては、真空蒸着法、イオンプレーティング法、又はスパッタリング法を用いることが可能である。真空蒸着で金属薄膜層34を形成する場合は、蒸着機のチャンバー内の蒸着時の圧力を1×10-6〜5×10-5torr(1.33×10-4〜6.65×10-3Pa)で行うのが好ましい。湿式メッキ等に比較して、非導電体である樹脂に対しての膜付け、特に片面のみへの処理が容易に実施可能であると同時に、膜厚をモニターしながらの成膜によって膜厚の精密な制御と、良好な再現性のある量産が可能となる。
また、金属薄膜層34は、その膜厚は、光透過率などを考慮して適宜設定できるものであるが、膜厚としては150Å〜500Åであるのが好ましい。この範囲の膜厚は、見返しリング32の側面側にあるソーラーセル31が透けて見えることがなく、しかもある程度光を透過して、ソーラーセルの所要の発電量が得られる透過光量が得られる。そして、ソーラーセル付時計自体の機能を阻害することがない。すなわち、膜厚が150Åより小さければソーラーセルなどが透けてソーラーセル独特の濃紫色が見え、逆に、500Åより大きければ、光透過率が低く、ソーラーセルを駆動する必要限度の発電が得られなくなる。そして、このような範囲で、金属薄膜の膜厚を変化させることによって、同一金属薄膜であっても種々の金属色を得ることが可能で、光透過率も変化させることができる。例えば、金の場合、膜厚が増加するに従い赤味のある金色から黄金色へと変化する。
なお、この場合、下記の表1および表2に示したように、金属薄膜層34の膜厚と光透過率とは、いずれの金属においても指数関数の関係にて増減する。すなわち、膜厚が薄くなれば透過率が大きくなり、膜厚が厚くなれば透過率が小さくなる。また、同じ膜厚でも透過率は、金属の種類によって特性があり、例えば、下記の表1および表2では、金(Au)と銀(Ag)の透過率が拮抗しているが、実際には、図3に示す波長と吸収率の関係を示すグラフから分かるように、ソーラーセルの駆動に有効な波長域のうち、350nm〜500nmの範囲では、銀の方が金よりも吸収率が小さい、すなわち、透過率が大きいため銀の表面反射の大きい点を補うものとなっている。
下記の表1及び表2は、透明なポリカーボネイト樹脂で成形した見返しリングの表面に砂地模様と放射模様の2種類の模様を形成したものを用意し、それぞれに金の薄膜層と銀の薄膜層を真空蒸着法で厚みを変えて形成し、その透過率を測定して、その透過率によって見返しリングを介してソーラーセルを見たときのソーラーセルの色合いの見えや外観状態を評価した表である。
Figure 0004522723
Figure 0004522723
なお、表1、表2中の×印、△印、○印、◎印は次の判定基準に基づいている。
×・・・・下のソーラーセルの分割線が透けて見える。使用できない。
△・・・・分割線は見えない。ほとんどの模様で使用できる。
特定の模様ではセルが角度によって透けて見え、使用できない。
○・・・・ソーラーセルは目立たない。あらゆる模様に使用できる。
◎・・・・ソーラーセルは見えない。金属そのものの色調が出せる。
表1及び表2の結果を基に、更にまた、他の金属の場合なども考慮して、金属薄膜層の厚みを150〜500Åが好適な範囲と設定している。
また、金属薄膜層34を構成する金属としは、Au、Ag、Al、Cu、Co、Cr、Fe、In、Ni、Pd、Pt、Rh、Sn、Tiからなるグループから選択した1種の金属若しくは2種以上の合金金属から構成することが可能である。例えば、二元系合金としては、Au−Ag、Au−Cu、Au−Ni、Ag−Pd、Au−Al、Cu−Al、Au−Cr、Au−Co、Au−In、Pd−Niなどが使用可能であり、三元系合金としては、Au−Cu−Pd、Au−Ag−Cu、Au−In−Coなどが使用可能である。このように、二元系合金、三元系合金を用いることによって、単一金属にはない種々の金属色とすることが可能となり、デザインバリエーションが拡大する。例えば、Au−Agの場合には、イエローゴールド色を、Au−Cu合金の場合には、レッドゴールド色となる。この場合、特に、見返しリング32のブランク33に形成した金属薄膜層34が、Ag薄膜層またはCu薄膜層である場合には、この金属薄膜層34の表面に表面保護層が存在しないと、変色、錆などが発生してしまうため、表面保護層を形成する必要がある。なお、AuやPt金属などの変色や錆などが発生しない金属を用いた場合は特に表面保護層を設ける必要もないが、表面保護層は損傷防止の効果も出るので、その意味では、設けるのが好ましいことではある。
図2に示すものは、金属薄膜層34の上に表面保護層35を設けた構成を取っている。このような表面保護層35としては、透明な合成樹脂からなる塗料またはインキで形成すればよく、このような塗料またはインキとして、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂またはこれらの混合樹脂からなる塗料またはインキによって形成することができる。この場合、このような塗料またはインキによって表面保護層35を形成するには、スクリーン印刷、パッド印刷、塗装などで形成すればよく、その膜厚としては、金属薄膜層34に対する表面保護機能ならびに光透過率などを考慮すれば、5〜15μm、好ましくは10μmとするのが望ましい。
また、表面保護層35として、ポリエチレンフィルム、ポリエステルフィルムなどの合成樹脂フィルムで形成しても良い。この場合には、フィルム膜層を金属薄膜層34の上面に形成する方法としては、アクリル樹脂などの接着剤を介して金属薄膜層34の上面にフィルム膜層を貼着するか、又はポリエチレン、ポリエステルなどの樹脂を金属薄膜層34の上面に溶融押し出ししてラミネートするなどの方法が使用可能である。また、フィルム膜厚としては、金属薄膜層34に対する表面保護機能ならびに光透過率などを考慮すれば、10〜200μm、好ましくは30〜60μmとするのが望ましい。
また、表面保護層35として、金属酸化物被膜で形成しても良く、このような金属酸化物として、例えば、MgO、TiO2、SiO2、SiO、ZrO2、Al23などの金属酸化物を真空蒸着などによって形成することができる。この場合、蒸着機のチャンバー内の蒸着時の圧力は、1×10-6〜5×10-5torr(1.33×10-4〜6.65×10-3Pa)で行うのが好ましい。金属酸化物被膜の膜厚としては、光透過率および保護膜としての保護機能、機械的強度などを考慮すれば、500〜10000Å、好ましくは、1000〜5000Åとするのが望ましい。すなわち、膜厚が500Åより薄ければ、保護膜としての保護機能が良好でなく、10000Åより厚ければ、膜が脆くなり機械的強度が良好でないからである。なお、金属薄膜層34の表面に金属酸化物被膜を形成する方法としては、このような真空蒸着の他、ドライメッキとして、イオンプレーティング法、又はスパッタリング法を用いることが可能である。
このように構成される見返しリング32は、その光透過率は10%〜50%の範囲のも
のが得られ、ソーラーセルの発電を阻害することなく所要の発電量が得られる。また、ソーラーセル独特の色調が見えなくなると共に見返しリングの無光沢のある金属色が見え、文字板の落ち着きのある装飾とマッチングした装飾を得ることができる。尚、ソーラーセル31は、図示していないがムーブメント26と導通が取られている。
次に、本発明の見返しリングの実施例について図を用いて説明する。
(実施例1)
図4は本発明の第1実施例の見返しリングを示したもので、(a)図は見返しリングの要部拡大断面図、(b)図は(a)図の丸で囲ったC部の拡大図を示している。本実施例1の見返しリング42はそのブランク43とそのブランク43の受光面側に当たる上面43aと斜面43bの表面に設けた金属薄膜層44とから構成されている。以下、図4に示す実施例1の見返しリングを具体的に製作する方法について説明する。
ブランク43は、その上面43aと内周側の斜面43bとが光沢のある鏡面になっている。この鏡面仕様は光沢性を求める設計仕様に基づいて設定している。この鏡面のあるブランク43は次のようにして製作する。ブランク43の上面43aと斜面43bに当たる金型部分を鏡面に仕上げた射出成形金型を作製して、この射出成形金型を用いてポリカーボネートの樹脂を用いて射出成形する。このようにすると、射出成形して得られたブランク43に金型の鏡面部分が転写されて上面43aと斜面43bに鏡面が得られる。この鏡面を形成する他の方法としては研磨剤を用いて機械的な研磨を行うことによっても得ることができる。
射出成形して得たブランク43は、その後、金属薄膜層44と素地であるブランク43との密着性ならびに金属薄膜の外観品質ならびに耐候信頼性を向上するために、ブランク43の表面を清浄化する清浄化処理を行う。このような清浄化処理としては、ブランク43を脱脂したり、パーティクルや塵埃を除去するために、例えば、中性洗剤による清浄化処理を行う。また、必要に応じて、不活性ガスのイオンによる衝撃によって、ブランク43表面の水分やCO2、CO、H2等の残存ガス分子を除去するいわゆるイオンボンバード(イオン衝撃法)を行うことが可能である。このイオンボンバードを行う場合には、例えば、ブランク43をカソードにして、適当な対極とともに、チャンバー内に配置して、チャンバー内を10-3torr〜10-1torrの真空として、数百から数千ボルトの電圧を印加して、空気又はArガスなどを導入して行えばよい。なお、同様な目的で、水分や残存ガス分子などを除去するために、樹脂基板を加熱する加熱処理を行うのが望ましく、この加熱処理は、減圧下、好ましくは真空下で行うのが望ましい。この場合、加熱温度としては、樹脂基板の樹脂にもよるが、ポリカーボネートの耐熱限界温度130℃近傍、好ましくは80〜100℃、10-3torr〜10-5torrの真空下で行うのが望ましい。
次に、見返しリングのブランク43の上面43aと斜面43bに金属薄膜層44を形成するために、蒸着機にブランク43を取り付けて、ドライメッキの一種である真空蒸着を行う。蒸着機のチャンバー内の蒸着時の圧力は、1×10-6〜5×10-5torr(1.33×10-4〜6.65×10-3Pa)で行うのが好ましい。金属薄膜層44の膜厚としては、150Å〜500Åの範囲で、デザイン上必要な金属色と、ソーラーセルの駆動に必要な透過光量とを考慮して、この範囲で任意に設定する。
本実施例では、金の蒸着膜からなる金属薄膜層44を形成して見返しリング42を製作している。真空機のチャンバー内の蒸着時の圧力を5×10-6torrの圧力下で加熱して、金を真空蒸着を行っている。蒸着膜の膜厚は500Åに形成し、透過率としては略25%の透過率を得ている。鏡面仕様を施した面上に金属薄膜層を設けると、砂地仕様のも
のより15%前後透過率がアップする。
このようにして製作した見返しリング42をソーラーセル付時計に用いたところ、ソーラーセルの濃紫色の色調や絶縁体の分割線も全く見えず、最良の外観を得た。また、見返しリングも光沢のある金色が得られ貴金属感を感じさせる時計外観を得た。
また、本実施例1においては、金属薄膜層44にAu金属を用いた。Auの場合腐蝕する心配はないので表面保護層は設けていない。しかしながら、金属薄膜層44の損傷防止のために表面保護層を設けても支障はない。
(実施例2)
図5は本発明の第2実施例の見返しリングを示したもので、(a)図は見返しリングの要部拡大断面図、(b)図は(a)図の丸で囲ったC部の拡大図を示している。この実施例2の見返しリング52は、そのブランク53とブランク53の上面53a及び斜面53bに設けた金属薄膜層54とから構成されている。ブランク53の上面53aと斜面53bには、微小の凹凸のある砂地模様が金型から転写されて形成されている。本実施例の見返しリング52は、その射出成形して形成したブランク53の樹脂材料が2種類の樹脂をブレンドしたいわゆるポリマーアロイを用いている。
2種類の樹脂をブレンドしたいわゆるポリマーアロイとして、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリアセタール樹脂、ABS樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、又はポリエチレンテレフタレート樹脂から選択した少なくとも2種の樹脂を組み合わせてなるポリマーアロイを用いることができるが、この場合、樹脂のブレンドの割合は成形性、金属メッキなどの表面処理性、吸湿性などを考慮して適宜変更可能であって特に限定されるものではない。例えば、主成分樹脂として、ポリカーボネート樹脂を用い、副樹脂としてABS樹脂を用いた場合には、ABS樹脂の有する表面処理性、成形性などが発現することになるので、主樹脂に対して、一例を挙げれば、20重量%にするなど適宜変更することができる。このようなポリマーアロイとして、例えば、「ダイヤアロイ(商品名)」三菱レーヨン株式会社製などが使用可能である。ABS樹脂はブタジエンゴム成分を含んでおり、このブタジエンが金属と反応して金属との密着性を非常に強いものにする。ブランク53にABS樹脂が含有していることから、その表面に設ける金属薄膜層54との密着性に非常に強いものが得られる。
本実施例においては、ポリカーボネート樹脂とABS樹脂とを、重量%比で1:1となるようにブレンドしてペレットを作製し、前述したポリマーアロイの電鋳砂地模様を施した金型を用いて射出成形方法でブランク53を製作した。そして、ブランク53の透過率は70%であった。その後、このブランク53表面を洗浄処理した後、ブランク53の上面53aと斜面53bの表面に、前述の実施例1と同様に蒸着方法によって、Auを250Åの膜厚に施して金属薄膜層54を形成して見返しリング52を製作した。そして、全体の透過率として21.5%の見返しリング52を得た。
この見返しリング52をソーラーセル付時計に用いたところ、やや赤みがかった色調でしかも砂地模様があり、高級感に溢れていた。また、ソーラーセルの濃紫色の色調や絶縁帯の分割線が透けて見えず、しかも、見返しリングの光透過率は20%あり、ソーラーセルを駆動するに十分な透過率を得た。
(実施例3)
図6は本発明の第3実施例の見返しリングを示したもので、(a)図は見返しリングの要部拡大断面図、(b)図は(a)図の丸で囲ったC部の拡大図を示している。この実施例3の見返しリング62は、そのブランク63と、ブランク63の上面63a及び斜面6
3bに設けた金属薄膜層64と、この金属薄膜層64の上に設けた表面保護層65とから構成されている。ブランク63の上面63aと斜面63bには、前述の実施例2と同様に、微小な凹凸のある砂地模様が金型から転写されて形成されている。
本実施例のブランク63は、透明な樹脂の中に顔料又は染料などの着色材料を添加して着色された有色のブランクとなっている。着色材料としては各種の色を持った顔料、染料などが使用できるが、例えば、白色色調の顔料成分としては酸化チタン、酸化亜鉛など、赤色色調成分としてはベンガラ(酸化第二鉄)、緑色色調成分としては酸化クロムを含む顔料又は染料などがある。その他、青、赤、オレンジ色、黄色、緑、紫、茶色、グレーなどの無機、有機の顔料、染料から適宜選択して使用すれば良い。前述したブランクの樹脂材料、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート(ポリ炭酸エステル)樹脂などの透明樹脂の中に染料あるいは顔料を混入してペレットを作製し、射出成形方法で成形することによって着色のブランク63が得られる。
この場合、染料あるいは顔料の配合割合としては、色調、光の透過率によって適宜決定すればよいが、染料あるいは顔料が多くなると光の透過率が悪くなるので、透明樹脂に対して、染料あるいは顔料を0.001〜1.0重量%、好ましくは0.005〜0.5重量%、より好ましくは0.01〜0.1重量%の量で用いればよい。また、用いる顔料あるいは染料の種類については、所望とする色調から適宜選択すれば良い。ブランクに含有させる顔料又は染料の種類を選択するとともに、金属薄膜層の金属の種類を選択して、これらを種々組み合わせることによって、色調のバリエーションの拡大を図ることができる。
本実施例のブランク63は、透明なポリカーボネイト樹脂に酸化チタンからなる白色顔料を0.05重量%を混入してペレット化し、射出成形方法により成形している。また、このブランク63の光透過率は70%であった。その後、このブランク63の表面を洗浄処理した後、上面63aと斜面63bに、前述の実施例1と同様な方法で、Agを250Åの膜厚となるように蒸着して金属薄膜層64を形成している。
また、Agの金属薄膜層64は腐蝕(変色を含む)し易いことから、その表面に透明な表面保護層65を設けている。この表面保護層65を形成する方法として、前述したように、透明な合成樹脂からなる塗料またはインキを用いて塗装方法や印刷方法で形成する方法、ポリエチレンフィルム,ポリエステルフィルムなどの合成樹脂フィルムを用いて金属薄膜層を被覆する方法、金属酸化物被膜を設ける方法などがあるが、本実施例では透明なウレタン樹脂塗料を用い、吹付け塗装方法で約10μmの厚みに形成している。塗料やインクを用いる場合は、使用する樹脂としてアクリル樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂などが選択できる。その膜厚としては、金属薄膜層64に対する表面保護機能ならびに光透過率などを考慮すれば、5〜15μm、好ましくは10μmとするのが望ましい。
以上述べた構成で見返しリング62を製作している。そして、全体の光透過率は約20%位になっている。この見返しリング62を組み込んでソーラーセル付時計に用いたところ、銀特有の銀色よりも白色に近い銀白色の色調のある見返しリングが得られた。これは、見返しリング62のブランク63を白色に着色し、その上にAgの金属薄膜層64を形成したことによる。そして、砂地模様があって白い銀白色を呈することから高級感に溢れた見返しリングが得られた。また、ソーラーセルの濃紫色や絶縁帯の分割線が透けて見えず、しかも、ソーラーセルを駆動するためには十分であった。
(実施例4)
図7は本発明の第4実施例の見返しリングを示したもので、(a)図は見返しリングの
要部拡大断面図、(b)図は(a)図の丸で囲ったC部の拡大図を示している。この実施例4の見返しリング72は、そのブランク73と、ブランク73の上面73a及び斜面73bに設けた第1の金属薄膜層74aと、更にその第1の金属薄膜層74aの上に設けた第2の金属薄膜層74bとから構成されている。即ち、金属薄膜層が第1の金属薄膜層74aと第2の金属薄膜層74bとの2層に積層されたものからなっている。ここで、ブランク73は、前述の実施例2のブランクと同じ仕様のものを用いている。即ち、透明なポリカーボネイト樹脂からなり、上面73aと斜面73bに微小な凹凸のある砂地模様が形成されている。この砂地模様は射出成形金型から転写によって形成している。
本実施例での第1の金属薄膜層74aはAg金属でもって115Å(透過率:50%)の膜厚に真空蒸着方法で形成し、その後、この第1の金属薄膜層74aの上面に、蒸着によってAu金属で90Å(透過率:60%)の膜厚で第2の金属薄膜層74bを形成している。Auは、100Å〜150Åの様な膜厚の薄い膜では、赤味がかったゴールド色となるが、下地に白色系色調を持つAgの薄膜層があると、赤味がかったゴールド色が薄められて薄い金色と云うか淡い金色の色調が出現する。このように、2種類の金属薄膜層を積層することによって、AgやAuの単一色では出せなかった色調を得ることができる。
金属薄膜層を形成する金属として、前述したように、Au、Ag、Al、Cu、Co、Cr、Fe、In、Ni、Pd、Pt、Rh、Sn、Tiなどを選択することができる。これらの金属を2種、或いは3種を用いて積層した金属薄膜層を形成すれば種々の色調のものが得られる。これは、上記の金属を2種、或いは3種を混ぜ合わせて作った二元合金や三元合金で金属薄膜層を形成しても同じような色調が得られる。例えば、二元系合金としては、Au−Ag、Au−Cu、Au−Ni、Ag−Pd、Au−Al、Cu−Al、Au−Cr、Au−Co、Au−In、Pd−Niなどが使用可能であり、三元系合金としては、Au−Cu−Pd、Au−Ag−Cu、Au−In−Coなどが使用可能である。なお、これにより大幅に色調のバリエーションを増やすことが可能となる。更にまた、先の実施例3で見返しリングのブランク形成に用いた顔料や染料による有色樹脂と組み合わせると更に一層のバリエーションを拡大することができる。
本実施例の見返しリング72をソーラーセル付時計に用いたところ、淡い金色を呈する見返しリングが見え、ソーラーセルの濃紫色や絶縁帯の分割線が透けて見えなかった。また、光透過率も30%あり、ソーラーセルを駆動するためには十分であった。
(実施例5)
図8は本発明の第5実施例の見返しリングを示したもので、(a)図は見返しリングの要部拡大断面図、(b)図は(a)図の丸で囲ったC部の拡大図を示している。この実施例5の見返しリング82は、そのブランク83と、ブランク83の上面83a及び斜面83bに設けた金属薄膜層84と、この金属薄膜層84の上に設けた表面保護層85とから構成されている。ここで、ブランク83は、前述の実施例1と同じ仕様のもの、即ち、透明なポリカーボネイト樹脂からなり、その上面83aと斜面83bは光沢のある鏡面になっている。この鏡面は、鏡面仕上げをした射出成形金型から転写によって形成している。
本実施例の金属薄膜層84はAu金属を用いて、真空蒸着にて300Åの厚みに形成している。本実施例での見返しリング82のブランク83の光入射側に当たる上面83aと斜面83bは鏡面になっている。従って、光透過率も良く、Auの金属薄膜層84を300Åの厚みに設けた状態でその透過率は40%位になっている。今までに、砂地模様を施した場合に光透過率が15%前後ダウンすることが確認されている。また、光沢のある鏡面の上に設けたAuの金属薄膜層84は赤味がかった光沢のある金色を呈する。
また、本実施例の表面保護層85は青色の顔料で薄く青色に着色した表面保護層になっ
ている。Au金属は耐触性に強いのでそれ自体で保護層を設ける必要はないが、本実施例では、上記のAu金属薄膜層84の損傷などの防止と赤味がかった光沢のある金色色調を少し変える目的で薄く青色に着色した表面保護層85を設けている。赤味がかった光沢のある金色色調を呈する金属薄膜層84の上に薄い青色色調の表面保護層85を設けると僅かに青味を帯びた金色色調が得られる。一般的に、金色にも赤金とか青金と呼ばれる色調があり、赤金とは赤味の帯びた色調を指しており、青金とは青味を帯びた色調を指している。本実施例は、薄い青色着色を施した表面保護層85を設けて赤味を帯びた金色色調を青味の帯びた金色色調に変えたものである。また、この表面保護層85によって光沢性も僅かに薄れたものになっている。
この表面保護膜層85は、ウレタン樹脂に青色顔料を0.05重量%配合して塗料化し、吹き付け塗装方法で約10μmの厚みに形成している。厚みが薄いために透過率も極端に下がることなく全体の透過率としては30%になっている。
この見返しリング82をソーラーセル付時計に用いたところ、金特有のゴールド色よりもやや青色がかった光沢を帯びたゴールド色が得られ、貴金属色感の現れた高級感を感じさせる時計が得られた。また、ソーラーセルの濃紫色や絶縁帯の分割線が透けて見えず、しかも、光透過率は30%あり、ソーラーセルを駆動するためには十分であった。
(実施例6)
図9は本発明の第6実施例の見返しリングを示したもので、(a)図は見返しリングの要部拡大断面図、(b)図は(a)図の丸で囲ったC部の拡大図を示している。この実施例6の見返しリング92は、そのブランク93と、ブランク93の上面93a及び斜面93bに設けた金属薄膜層94と、この金属薄膜層94の上に設けた表面保護層95とから構成されている。ここで、ブランク93は前述の実施例4で用いたブランクと同じ仕様のものを用いている。即ち、ブランク93は、透明なポリカーボネイト樹脂からなり、その上面93aと斜面93bは微小の凹凸のある砂地模様が形成されている。これらの砂地模様は砂地仕様を形成した射出成形金型から転写して形成している。
金属薄膜層94はAgの蒸着薄膜になっていて、その厚みは250Åの膜厚になっている。Agは腐蝕し易いことから、下記に示す表面保護層95を設けている。
表面保護層95は、本実施例では、SiOの金属酸化物被膜を蒸着により、1500Åの膜厚で形成している。表面保護層95として、他の金属酸化物被膜で形成しても良く、このような金属酸化物としては、例えば、MgO、TiO、SiO、SiO、ZrO、Alなどの金属酸化物を真空蒸着することによって形成するのが望ましい。この場合、蒸着機のチャンバー内の蒸着時の圧力は、1×10−6〜5×10−5tor
r(1.33×10−4〜6.65×10−3Pa)で行うのが好ましい。金属酸化物被膜の膜厚としては、光透過率および保護膜としての保護機能、機械的強度などを考慮すれば、500〜10000Å、好ましくは、1000〜5000Åとするのが望ましい。すなわち、膜厚が500Åより薄ければ、保護膜としての保護機能が良好でなく、10000Åより厚ければ、膜が脆くなり機械的強度が良好でないからである。なお、金属薄膜層94の表面に金属酸化物被膜を形成する方法としては、このような真空蒸着の他、ドライメッキとして、イオンプレーティング法、又はスパッタリング法を用いることが可能である。
この見返しリング92をソーラーセル付時計に用いたところ、ソーラーセルの濃紫色や絶縁の分割線が透けて見えず、しかも、見返しリングの光透過率は30%あり、ソーラーセルを駆動するためには十分であった。また、砂地模様により光沢のない落ち着いた感じの銀色が得られ、砂地模様と相まって高級感を感じさせる時計が得られた。
(実施例7)
図10は本発明の第7実施例の見返しリングを示したもので、(a)図は見返しリングの要部拡大断面図、(b)図は(a)図の丸で囲ったC部の拡大図を示している。この実施例7の見返しリング102は、そのブランク103と、ブランク103の上面103a及び斜面103bに設けた金属薄膜層104とから構成されている。更に、ブランク103の外周側面103dにリング状のソーラーセル31が接着剤を介して接着固定されている構成を取っている。ここでのブランク103は前述の実施例4と同じ仕様のもの、即ち、透明なポリカーボネイト樹脂からなり、その上面103aと斜面103bは微小の凹凸模様が形成されている。これらの凹凸模様は凹凸仕様を形成した射出成形金型から転写して形成している。
金属薄膜層104は窒化金属から形成している。窒化金属としては、Au、Ag、Al、Cu、Co、Cr、Fe、Ni、Pd、Rh、Ti、又はTi合金が使用可能であり、ブランク103の上面103a、斜面103bの表面に金属薄膜層104を形成する方法としては、ドライメッキ法の1種であるイオンプレーティング法を用いればよい。イオンプレーティングの条件としては、チャンバー内を5×10-5torr〜5×10-1torrの真空として、数百から数千ボルトの電圧を印加して、酸素と二酸化炭素を含む窒素ガスとArガスの混合ガスを導入して行えばよい。このように構成することによって、この金属薄膜層104の黒色色調によって貴石のような高級感を醸し出すことができ、見返しリングのデザインの多様化が図れる。
なお、本実施例の見返しリング102の具体的な製作方法は次の通りである。ブランク103を射出成形方法で成形し、表面を洗浄処理し、その後に、このブランク103を基体ホルダーに取り付け、3容積%の酸素と2容積%の二酸化炭素を含む窒素とアルゴンの混合ガスを、チャンバー内に導入して、排気と給気の量を調整することによりチャンバー内の圧力を5×10-3torrに保持する。次に、加速電圧10kV、電流0.3Aの電子ビームで金属チタンをボンバードして加熱して1600℃に昇温してチタンを気化させる。ついで、陽極である金属チタンの蒸発源と陰極である基体との間に、直流電圧50V、10Aのイオン電流を5分間流して、ブランク103に約450Åの膜厚の窒化チタンの薄膜を形成する。
次に、リング状のソーラーセル31をエポキシ樹脂などの接着剤を用いて接着固定する。接着剤は特に限定するものではないが熱硬化型の接着剤を用いる。ソーラーセル31と接着固定することによって発電効率が10%近くアップすることが今までの各種実験で確認されている。固定することにより、時計に振動が生じてもそれぞれ動くことがなく、絶えず一定の発電量が得られる。この接着固定は部分的な固定でも機能的には支障は生じない。
このようにして形成した見返しリング102をソーラーセル付時計に用いたところ、黒色色調で貴石のような光沢を有し、しかも凹凸模様があり、高級感に溢れていた。また、ソーラーセルの濃紫色や絶縁帯の分割線が透けて見えず、しかも、見返しリングの光透過率は10%あり、ソーラーセルを駆動して所定の発電量を得ることができた。
(実施例8)
本発明の第8実施例の見返しリングを図11、図12を用いて説明する。図11は本発明の第8実施例の見返しリングを示したもので、(a)図は見返しリングの要部拡大断面図、(b)図は(a)図の丸で囲ったC部の拡大図を示している。また、図12は図11における見返しリングの製造方法を示す工程説明図である。この実施例8の見返しリング112は、そのブランク113と、ブランク113の上面113a及び斜面113bに設
けた第1の金属薄膜層114aと、更に、この第1の金属薄膜層114aの上に設けられた第2の金属薄膜層114bと、その上に設けられた表面保護層115とから構成されている。ここで、ブランク113は前述の実施例4と同じ仕様のもの、即ち、透明なポリカーボネイト樹脂からなり、その上面113aと斜面113bは微小な凹凸のある砂地模様が形成されている。これらの砂地模様は砂地仕様を形成した射出成形金型から転写して形成している。 また、第1の金属薄膜層114aと第2の金属薄膜層114bは別な金属からなって積層されている。また、第2の金属薄膜層114bには部分的に欠落部分114cがある。即ち、第2の金属薄膜層114bが設けられている部分と設けられていない部分がある。
本実施例の第1の金属薄膜層114aはCrを150Å(透過率:40%)の膜厚となるように蒸着して形成した蒸着膜層である。また、第2の金属薄膜層114bはAuを150Åの膜厚(透明な樹脂基板の表面に蒸着した場合の透過率:47%)となるように蒸着して形成した蒸着膜層である。ここでの見返しリング112は、2種類の金属色が現れて見えるようにするために、Auで形成した第2の金属薄膜層114bに欠落部分(図中では114cを指している)を設けている。即ち、第2の金属薄膜層114bを設けている部分と設けていない部分がある。このような構成を取ることによって、第2の金属薄膜層114bが設けられていない部分には第1の金属薄膜層114aであるCrによるのメタリックグレー色が見え、第2の金属薄膜層114bが設けられている部分はAuのゴールド色が視認される。このように、メタリックグレー色とゴールド色の2種類の色調が混在した見返しリングが得られる。
次に、第1の金属薄膜層114aの上に欠落部分のある第2の金属薄膜層114bを形成する形成方法を図12を用いて説明する。最初に、蒸着で形成した第1の金属薄膜層114aの上面に、第2の金属薄膜層114bの欠落部分114cに相当する部分に、溶剤等による溶解が可能なフォトレジストによってリフトオフ材としてマスキング117を形成し((a)図)、次に、蒸着によって全面に第2の金属薄膜層114bする((b)図)。その後、溶剤可溶のマスキング材料であるレジストを専用の有機溶媒、例えば、キシレン、トルエン又はアセトン等を用いて溶解処理によって、マスキング117を除去する((c)図)。このような形成方法を取ることによって、第1の金属薄膜層114aの上に第2の金属薄膜層114bが設けられた部分と、設けてない部分の構成が得られる。
本実施例では2層の金属薄膜層114a、114bを積層したが、3層以上の金属薄膜層を多層に積層することも勿論可能である。この場合、金属薄膜層の膜厚は、光透過率を考慮すれば、金属薄膜層の合計の膜厚で150Å〜500Åの範囲となるようにする必要がある。従って、これらの金属を種々組み合わせて、多層に層状に積層することによって、単独の金属薄膜層では実現できなかった様々な金属色の見返しリングを作製することが可能となる。また、金属薄膜層の欠落部分によって、最上層の金属薄膜層と、中間の金属薄膜層、下層の金属薄膜層の金属の色調の相違が織りなす模様によって、大幅にデザインバリエーションを増やすことができる。更にまた、見返しリングのブランクに顔料又は染料などの着色材料を添加して着色することによって色調のバリエーションの拡大を図ることも勿論可能である。
なお、本実施例はCr金属とAu金属との組み合わせで行ったものであるが、選択する金属は、Au、Ag、Al、Cu、Co、Cr、Fe、In、Ni、Pd、Pt、Rh、Sn、Tiなどの中からデザインなどに基づいて適宜に選択して用いると良い。
見返しリング112を構成する表面保護層115は、Cr蒸着からなる第1の金属薄膜層114aとAu蒸着からなる第2の金属薄膜層114bの耐触性向上と損傷防止のために設けている。本実施例においては、ウレタン樹脂塗料を約10μmの厚みに塗装して形
成している。
この見返しリング112をソーラーセル付時計に用いたところ、第2の金属薄膜層114bの欠落部分では、下層のCrからなる第1の金属薄膜層114aのメタリックグレー色の模様があり、それ以外の部分では、金特有のゴールド色であり、2つの色が混在した意匠デザイン的にも特徴有るデザインの時計が得られた。また、ソーラーセルの濃紫色や絶縁帯の分割線が透けて見えず、しかも、光透過率が23%(欠落部分を含む全体の透過率で、欠落部分の面積は20%)にてソーラーセルを駆動するためには十分であった。
(実施例9)
次に、本発明の第9実施例の見返しリングを図13を用いて説明する。図13は本発明の第9実施例の見返しリングの要部断面図を示したもので、(a)図は見返しリングの要部拡大断面図、(b)図は(a)図の丸で囲ったC部の拡大図を示している。この実施例9の見返しリング122は、そのブランク123と、ブランク123の上面123a及び内周側の斜面123bに設けた金属薄膜層124とから構成されている。ここでのブランク123は、酸化チタンからなる白色顔料を分散したポリカーボネイト樹脂からなり、その上面123aと斜面123bに微小な凹凸によるペーパー目模様が設けられている。また、ペーパー目模様の上に設けた金属薄膜層124は部分的に欠落部分124cを持っている。即ち、金属薄膜層124が設けられている部分と設けられていない部分がある。
ブランク123は、ポリカーボネートの透明樹脂の中に酸化チタンからなる白色顔料を、ポリカーボネート樹脂に対して0.05重量%を混入してペレット化し、ペーパー目模様を施した射出成形型を用いて、射出成形によって形成する。ペーパー目模様は金型から転写されてブランク123に形成される。
本実施例の金属薄膜層124は次のような方法で形成している。ブランク123の表面を洗浄処理した後、ペーパー目模様が形成されている表面に蒸着によって、Auを200Å(透明な樹脂基板の表面に蒸着した場合の透過率:37.5%)の膜厚となるように蒸着して金属薄膜層を形成した。次に、この金属薄膜層の上面、欠落部分に相当する部分以外の部分に、エポキシ樹脂からなるマスキングインキを印刷、筆塗りなどの方法でマスキングを施し、その後、王水を用いてエッチング処理によって、金属薄膜層の欠落部分に相当する部分の金属薄膜層を取り除いて欠落部分124cを形成し、その後、MEK(メチルエチルケトン)にギ酸等の強酸を添加した剥離剤によってマスキングを除去して金属薄膜層124を表面に出現させる。
本実施例においては、ブランク123は白色を呈する。この白色のブランク123上に形成したAuの金属薄膜層124は薄い金色を呈するようになる。従って、白色と薄い金色が混在した色調模様が得られる。見返しリングのブランクに含有させる顔料又は染料の種類と、金属薄膜層の金属の種類を適宜に選択して、それらを組み合わせることによって種々の色調を混在させた見返しリングが得られる。そして、色調のバリエーションの拡大が図ることができる。
本実施例の見返しリング122をソーラーセル付時計に用いたところ、ソーラーセルの濃紫色や絶縁体の分割線が透けて見えず、しかも、見返しリング122の光透過率が約30%(欠落部分の面積は10%)あり、ソーラ−セルを駆動するためには十分であった。また、見返しリング122自体に薄い金色と白色が混在した色調模様が視認され、特徴有る時計デザインが得られた。
(実施例10)
次に、本発明の第10実施例の見返しリングを図14を用いて説明する。図14は本発
明の第10実施例の見返しリングの要部断面図を示したもので、(a)図は見返しリングの要部拡大断面図、(b)図は(a)図の丸で囲ったC部の拡大図を示している。実施例10の見返しリング132は、そのブランク133と、ブランク133の光受光側となる上面133aと斜面133bの表面に設けた金属薄膜層134とで構成される。ここでのブランク133は、蛍光材139を分散した透明なポリカーボネイト樹脂からなり、その上面133aと斜面133bに微小な凹凸のある砂地模様が設けられている。この砂地模様は金型から転写して形成される。
ブランク133は、ポリカーボネートの透明樹脂の中に蛍光材139を、ポリカーボネート樹脂に対して0.05重量%を混入してペレット化し、微小な凹凸のある砂地模様を施した射出成形型を用いて、射出成形によって形成する。砂地模様は金型から転写されてブランク133に形成される。蛍光材としてはブルー色、グリーン色、オレンジ色、ピンク色などの発色を示す染料が用いられる。そして、このブランク133の光透過率は70%になっている。
また、金属薄膜層134はAu蒸着による蒸着膜からなり、200Å(透明な見返しリングの表面に蒸着した場合の透過率:37.5%)の膜厚に形成している。
この構成の見返しリング132をソーラーセル付時計に用いたところ、ソーラーセルの濃紫色や絶縁帯の分割線が透けて見えず、しかも、見返しリング132の光透過率が約25%あり、ソーラ−セルを駆動するためには十分であった。また、この構成は、外光を受けて蛍光材が発光する。この発光した光がソーラーセルに入射するので、なお一層多くの光量をソーラーセルに与えることができ、発電効率を高めることができる。また、蛍光材の発光によって見返しリング、及びその周辺が明るくなる。従って、金属薄膜層の色調も鮮やかに視認されてくると共に、切分目盛り表示などを設けた見返しリングではその表示が鮮明に視認できるようになる。また、文字板の見返しリング周辺領域の表示も明るく鮮明に視認できるようになる。
ソーラーセルへの光入射量を増やすものとして、蛍光材の他に光分散材や光反射材なども上げることができる。今までの実施例で用いてきた微小な凹凸のある砂地模様やペーパー目模様なども光を分散・散乱させて、より多くの光量をソーラーセルに入射させる働きをなすが、それに加えて、粉末粒子からなる光分散材や光反射材を見返しリングのブランクに分散させることによって更なる効果を生む。この光分散材としては、ケイ酸粉末、炭酸カルシウム粉末、燐酸カルシウム粉末などが選択できる。また、光反射材としては、代表的には酸化チタン粉末などが用いられるが、これは、本実施例にも用いたように白色顔料の素材として用いられているものである。
(実施例11)
次に、本発明の第11実施例を図15、図16を用いて説明する。図15は本発明実施例11の見返しリングとソーラーセルとの配置構造を示した要部断面図を示していて、図16の(a)図は図15における見返しリングの拡大断面図、(b)図は(a)図におけるC部の拡大図である。本実施例の構成で、今までの実施例の構成と大きく異なるところは、ソーラーセルが、図15に示すように、θの傾斜(傾き)を持って配設されていることである。今までの実施例でのリング状のソーラーセルは文字板に対して直立になって、即ち、見返しリングの外周の側面に沿って、或いは側面に当接して配設されていた。本実施例では、ソーラーセル41が見返しリング142の外周の側面143dに対してθ傾斜して、ソーラーセル41の受光面41aが風防ガラス21の方向に向いて配置されている。このような配置構造を取ると、外光が見返しリング142を介して直接ソーラーセル41の受光面41aに入射し易い。直接光をできるだけ多く採光する構造の方が多くの光量を採光することができ、発電効率を高める。本実施例では、このθの角度は30°に設定
しているが、θの角度は0〜90°の範囲で傾斜させることができるが、好ましくは30°〜60°位である。ソーラーセル41を傾けることによって、その分時計ケースの内側の径寸法を大きく取る必要があるが、反面、ソーラーセルを傾けることによって、それだけソーラーセルの配置高さが低くなるので、その分時計の薄型化が可能になる。
ソーラーセル41は、背景技術で説明した構成を取っているが、その厚みは100〜150μm範囲での厚みである。従って、可撓性を持っており、平板状に形成したソーラーセルを湾曲状に曲げることも可能で、図15に示すような形状に成形することも容易である。そして、このような形状に成形されたソーラーセル41は中枠を介して時計ケース27内に固定される。
本実施例における見返しリング142は、図16に示すように、見返しリング142のブランク143と、ブランク143の採光面となる上面143aと内周側の斜面143bとに設けた金属薄膜層144とで構成される。ブランク143は、ポリカーボネートの透明樹脂の中に酸化チタンからなる白色顔料を、ポリカーボネート樹脂に対して0.05重量%を混入してペレット化し、微小な凹凸のある砂地模様を施した射出成形型を用いて、射出成形によって形成する。従って、ブランク143の上面143aと斜面143bには砂地模様は金型から転写されて形成される。そして、このブランク143の光透過率は70%になっている。
金属薄膜層144は、砂地模様が施されたブランク143の上面143aと斜面143bに、Au蒸着によって200Å(透明な見返しリングの表面に蒸着した場合の透過率:37.5%)の膜厚に形成したAu蒸着膜からなる。このAu蒸着膜からなる金属薄膜層144の形成方法は実施例1で行った方法と同じ方法を取っているので、ここでの説明は省略する。
このような構成を取る見返しリング142をソーラーセル付時計に用いたところ、茶褐色または暗青色のソーラーセルおよび絶縁帯の分割線が透けて見えず、しかも、見返しリング122の光透過率も約25%あり、ソーラ−セルを駆動するためには十分であった。また、この構成は、ソーラーセルが風防ガラス側を向いて傾いているので外光を直接取り入れ易い構造を取っていることから、ソーラーセルへの入射光量を多くすることができ、発電効率を高める効果を生む。また、前述したように時計の薄型化も可能になる。
以上、本発明のソーラーセル付時計、特に見返しリングに係る構成について、11の実施例を上げて詳細に説明した。本発明の構成を取ることにより、ソーラーセルの濃紫色や絶縁体の分割線が透けて見えず、また、ソーラーセルに十分な入射光量を与えて発電機能に支障は起きない。また、見返しリングに貴金属的な色調が視認され、文字板と同じくする落ち着きのある装飾も得られることから高級感を感じさせる時計外観が得られる。更にまた、見返しリングに切分目盛り表示なども施すことができ、時計としての機能を充実させることができる。また、ソーラーセルを文字板の外周縁に配設する構造であることから、日・曜日付時計にあっては、日板や曜日板を文字板の直下に配設することができ、その表示の視認性を向上させることができる。必要に応じて耐蝕向上や損傷防止の保護膜を設けているので長期に渡って良好な品質が維持できる。
本発明のソーラーセル付時計の要部断面図である。 図1におけるB部の拡大断面図である。 波長と吸収率の関係を示すグラフである。 本発明の第1実施例の見返しリングの要部断面図で、(a)図は見返しリングの要部拡大断面図、(b)図は(a)図の丸で囲ったC部の拡大図である。 本発明の第2実施例の見返しリングの要部断面図で、(a)図は見返しリングの要部拡大断面図、(b)図は(a)図の丸で囲ったC部の拡大図である。 本発明の第3実施例の見返しリングの要部断面図で、(a)図は見返しリングの要部拡大断面図、(b)図は(a)図の丸で囲ったC部の拡大図である。 本発明の第4実施例の見返しリングの要部断面図で、(a)図は見返しリングの要部拡大断面図、(b)図は(a)図の丸で囲ったC部の拡大図である。 本発明の第5実施例の見返しリングの要部断面図で、(a)図は見返しリングの要部拡大断面図、(b)図は(a)図の丸で囲ったC部の拡大図である。 本発明の第6実施例の見返しリングの要部断面図で、(a)図は見返しリングの要部拡大断面図、(b)図は(a)図の丸で囲ったC部の拡大図である。 本発明の第7実施例の見返しリングの要部断面図で、(a)図は見返しリングの要部拡大断面図、(b)図は(a)図の丸で囲ったC部の拡大図である。 本発明の第8実施例の見返しリングの要部断面図で、(a)図は見返しリングの要部拡大断面図、(b)図は(a)図の丸で囲ったC部の拡大図である。 図11における見返しリングの製造方法を示す工程説明図である。 本発明の第9実施例の見返しリングの要部断面図で、(a)図は見返しリングの要部拡大断面図、(b)図は(a)図の丸で囲ったC部の拡大図である。 本発明の第10実施例の見返しリングの要部断面図で、(a)図は見返しリングの要部拡大断面図、(b)図は(a)図の丸で囲ったC部の拡大図である。 本発明実施例11の見返しリングとソーラーセルとの配置構造を示した要部断面図である。 図15における見返しリングの要部断面図で、(a)図は見返しリングの要部拡大断面図、(b)図は(a)図におけるC部の拡大図である。 特許文献1に示されたところのソーラーセル付時計の平面図である。 図17におけるソーラーセル付時計の要部断面図である。 図18におけるA部の拡大断面図である。
符号の説明
20 ソーラーセル付時計
21 風防ガラス
24 指針
25 文字板
26 ムーブメント
27 時計ケース
28 裏蓋
29 中枠
31、41 ソーラーセル
31a、41a 受光面
32、42、52、62、72、82、92、102、112、122、132、142 見返しリング
33、43、53、63、73、83、93、103、113、123、133、143 ブランク
33a、43a、53a、63a、73a、83a、93a、103a、113a、123a、133a、143a 上面
33b、43b、53b、63b、73b、83b、93b、103b、113b、123b、133b、143b 斜面
33d、43d、53d、63d、73d、83d、93d、103d、113d、143d 側面
34、44、54、64、84、94、104、124、134、144 金属薄膜層
74a、114a 第1の金属薄膜層
74b、114b 第2の金属薄膜層
35、65、85、95、115、 表面保護層
114c、124c 欠落部分

Claims (14)

  1. 時計ケースの内部に文字板とムーブメントを固定し、風防ガラスにより前記文字板と前記ムーブメントを封止するよう構成し、前記文字板の外周部に見返しリングを配設すると共に、該見返しリングの外周にソーラーセルを配設し、前記見返しリング透光性部材からなるブランクと金属薄膜層とよりなり該金属薄膜層は前記ブランクの内周面にドライメッキ処理にて形成することで、前記外部から前記ソーラーセルが視認されるのを防ぐと共に、前記ソーラーセルの発電を少なくとも生じせしめる光透過率を有するソーラーセル付時計において、
    前記ソーラーセルは、可撓性部材で形成され、受光面が前記風防ガラスの方向を向くように前記見返しリングの外周側面に対してθの角度傾かせて配設されていることを特徴とするソーラーセル付時計。
  2. 前記見返しリングのブランクの内周面には、凹凸による模様が少なくとも部分的に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のソーラーセル付時計。
  3. 前記金属薄膜層の膜厚が、150Å〜500Åであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のソーラーセル付時計。
  4. 前記金属薄膜層が、単一層の金属箔膜層であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のソーラーセル付時計。
  5. 前記金属薄膜層が、少なくとも2層以上の多層の金属箔膜層よりなることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のソーラーセル付時計。
  6. 前記金属薄膜層が、部分的に欠落した部分を有することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のソーラーセル付時計。
  7. 前記金属薄膜層が、Au、Ag、Al、Cu、Co、Cr、Fe、In、Ni、Pd、Pt、Rh、Sn、Tiの中のいずれか1種の元素または該元素の合金からなることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のソーラーセル付時計。
  8. 前記金属薄膜層が、前記元素もしくは前記元素の合金の窒化膜、酸化膜、炭化膜のいずれか1種またはこれらの混合膜からなることを特徴とする請求項7に記載のソーラーセル
    付時計。
  9. 前記見返しリングのブランクが、透明樹脂または有色樹脂からなることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載のソーラーセル付時計。
  10. 前記見返しリングのブランクが、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリアセタール樹脂、ABS樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、またはポリエチレンテレフタレート樹脂少なくとも1種からなることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載のソーラーセル付時計。
  11. 前記見返しリングのブランクに、蛍光材、光分散材、光反射材の少なくとも1つが混合されていることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載のソーラーセル付時計。
  12. 前記金属薄膜層の表面に表面保護層が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載のソーラーセル付時計。
  13. 前記表面保護層が、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂の少なくとも1種またはこれらの混合樹脂からなる合成樹脂製の塗料またはインキ、及び合成樹脂フィルムまたは金属酸化物でできていることを特徴とする請求項12に記載のソーラーセル付時計。
  14. 前記見返しリングの外周側面に対して傾かせた角度θは、30度〜60度であることを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載のソーラーセル付時計。
JP2004063928A 2004-03-08 2004-03-08 ソーラーセル付時計 Expired - Fee Related JP4522723B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004063928A JP4522723B2 (ja) 2004-03-08 2004-03-08 ソーラーセル付時計

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004063928A JP4522723B2 (ja) 2004-03-08 2004-03-08 ソーラーセル付時計

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005249720A JP2005249720A (ja) 2005-09-15
JP4522723B2 true JP4522723B2 (ja) 2010-08-11

Family

ID=35030312

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004063928A Expired - Fee Related JP4522723B2 (ja) 2004-03-08 2004-03-08 ソーラーセル付時計

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4522723B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112596363A (zh) * 2019-10-02 2021-04-02 尼瓦洛克斯-法尔股份有限公司 调节件的枢转心轴

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4746445B2 (ja) * 2006-03-02 2011-08-10 シチズンホールディングス株式会社 リング状太陽電池付電子時計
JP5653266B2 (ja) * 2011-03-18 2015-01-14 シチズンホールディングス株式会社 太陽電池付き電子腕時計
CN105917278B (zh) * 2014-06-24 2017-10-17 西铁城时计株式会社 带太阳能电池的电子钟表
FR3061956A1 (fr) * 2017-01-17 2018-07-20 L'air Liquide, Societe Anonyme Pour L'etude Et L'exploitation Des Procedes Georges Claude Dispositif d'indication d'une grandeur physique et bouteille comprenant un tel dispositif
JP2021012118A (ja) 2019-07-08 2021-02-04 セイコーエプソン株式会社 時計用部品および時計

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998053373A1 (fr) * 1997-05-22 1998-11-26 Citizen Watch Co., Ltd. Cadran de dispositifs d'horlogerie et procede de fabrication
JP2001305249A (ja) * 2000-04-24 2001-10-31 Citizen Watch Co Ltd 太陽電池時計

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5826696U (ja) * 1981-08-11 1983-02-21 セイコーエプソン株式会社 太陽電池付腕時計の構造

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998053373A1 (fr) * 1997-05-22 1998-11-26 Citizen Watch Co., Ltd. Cadran de dispositifs d'horlogerie et procede de fabrication
JP2001305249A (ja) * 2000-04-24 2001-10-31 Citizen Watch Co Ltd 太陽電池時計

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112596363A (zh) * 2019-10-02 2021-04-02 尼瓦洛克斯-法尔股份有限公司 调节件的枢转心轴
CN112596363B (zh) * 2019-10-02 2021-11-23 尼瓦洛克斯-法尔股份有限公司 调节件的枢转心轴

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005249720A (ja) 2005-09-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4137187B2 (ja) 時計用表示板及びその製造方法
US8758884B2 (en) Instrument display board and process for producing instrument display board
EP0895141B1 (en) Solar watch with an indicating plate structure for a solar watch, comprising a solar cell housed in said watch
JP4636892B2 (ja) 時計用表示板構造
JPH10289633A (ja) 加飾透光性キートップおよびその製造方法
JP4522723B2 (ja) ソーラーセル付時計
JP2002148359A (ja) 時計用表示装置及びその製造方法
JPH11176273A (ja) 加飾透光性キートップの製造方法
JP2002298681A (ja) キートップ部材及びスイッチ用部材
US20180217558A1 (en) Timepiece part and timepiece
CN112445117B (zh) 钟表用部件以及钟表
JP2018124268A (ja) 時計用部品および時計
JP2002148360A (ja) 太陽電池用表示装置およびその製造方法
JP2002148358A (ja) ソーラーセル用文字板およびその製造方法
JP4420274B2 (ja) 時計用表示板
JP4685435B2 (ja) 太陽電池付時計
JP2004279382A (ja) 装飾軽量指針およびその製造方法
JP3039861B2 (ja) 加飾透光性キートップ
JP2010101712A (ja) 時計用文字板および時計
JP4992608B2 (ja) 時計用文字板および時計
JP2010072347A (ja) 光学干渉薄膜
JP2008249497A (ja) 窓枠開口部を有する基板を備えた表示板
JP2008164552A (ja) 時計用文字板、時計用文字板の製造方法および時計
JP2009079942A (ja) 時計用文字板、時計用文字板の製造方法、および、時計
TW490862B (en) Dial formed of a solar cell, in particular for a timepiece

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091215

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100129

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20100129

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100518

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100526

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4522723

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130604

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150604

Year of fee payment: 5

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees