JP4521371B2 - トンネル内における汚染空気の回収方法及びこれを使用するトンネル内換気設備 - Google Patents

トンネル内における汚染空気の回収方法及びこれを使用するトンネル内換気設備 Download PDF

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Description

本発明は、トンネル内で発生した汚染空気の発生源に旋回流を生成し、人工竜巻を発生させて汚染空気を回収する汚染空気回収法方及び、これを用いるトンネル内換気設備に関するものである。
トンネル工事においては、吹付機や掘削機などを用いた作業に伴って切羽付近で有害な粉塵が発生して空気を汚染する。このような汚染空気を換気するために、中小断面のトンネル等では一般的に、換気用の風管の先端を切羽後方に設置する吸出し方式の換気設備が用いられている。そのため、切羽付近で発生した粉塵は後方に設置された風管の先端までの間を漂い、作業員が最も多く作業する切羽付近のエリアでは汚染空気が充満した状態となっている。
このような粉塵を含んだ汚染空気を切羽付近から効率良く回収する方法として、切羽近傍にトンネル断面を遮るようにエアーカーテンを設けて切羽側で発生する汚染空気を封じ込め、この遮断空間に新鮮な空気を送気すると共に汚染空気の排気を行う換気方法が知られている。
また、切羽付近の断面の略中央部に排気ダクトの吸気口を設置し、当該吸気口近傍に空気噴出ノズルを設けてトンネル内に旋回流を発生させ、吸気口付近に竜巻を発生させることにより汚染空気に含まれる粉塵などを効率良く除去する換気方法と、当該方法において、前記空気噴出ノズルをトンネル外周部に設けて旋回流を発生させる換気方法とが提案されている(特許文献1参照)。さらに、特許文献1に記載の方法と同様の方法で汚染空気を捕集する汚染空気捕集装置とこれに連設された汚染空気処理装置とからなる空気清浄装置及び空気清浄方法も提案されている(特許文献2参照)。
特開平4−272400号公報 特開平5−248198号公報
しかしながら、エアーカーテンを用いた換気方法では、エアーカーテンを構築する位置に作業機械や運搬車両などが設置されると、これが障害となってエアーカーテンを構築することができない。したがって坑内作業機械が設置されていない切羽から離れた後方の位置にエアーカーテンを構築しなければならず、汚染空気がエアーカーテンの後方へ漏洩することは防げても切羽付近の作業環境を改善することはできない。
また、特許文献1及び特許文献2に記載の汚染空気の換気方法については、空気噴出ノズルを吸気口近傍に設ける場合には、切羽で作業する作業機械が支障となるため、旋回流を発生させるための空気噴出ノズルを作業機械の後方に設置しなければならない。そのため旋回流が切羽まで到達しないまま竜巻となって吸気口に吸引されてしまい、依然として切羽付近の換気が不十分になることがある。
さらに、空気噴出ノズルをトンネル外周部に設ける場合においても、空気噴出ノズルを切羽付近に設けることが可能であれば、切羽付近の汚染空気を旋回させて速やかに吸引できるが、発破の前には設備が破損しないように一時的に後方へ退避させる必要があり、掘削の度に空気噴出ノズルを切羽側へ移動・設置するのは困難である。また移動作業中に汚染空気を吸込むことになりかねない。
本発明は、このような背景に鑑みなされたもので、発生した汚染空気を速やかに回収することにより汚染空気が切羽付近に漂うのを防止し、かつ汚染空気を拡散させることなく効率良く回収して切羽付近の作業環境を良好に保つことを目的とする。
上記課題を解決するための第1の手段として、本発明は、トンネル内で発生した汚染空気の換気に際し、空気を圧送する送風手段と前記汚染空気を吸引する排気ダクトとを搭載した移動台車を前記汚染空気の発生源後方に配置し、前記汚染空気の発生源近傍のトンネル内壁面に向けて前記送風手段から送気を行って旋回流を発生させ、当該旋回流とトンネル断面の中心付近に吸気口を配置した前記排気ダクトの吸引力との相乗効果で当該吸気口近傍に竜巻を発生させて汚染空気を回収し、前記排気ダクトを介して排出する染空気回収方法であって、前記トンネル断面中心に沿って前記移動台車の前方へ延在させたアームに複数のエアダクトを支持させると共に、前記複数のエアダクトを前記トンネル断面中心から同心円上に配置して前記送風手段とし、各エアダクトに設けた噴出用ノズルから前記トンネル内壁面に向けて圧縮空気を渦巻状に送風して前記旋回流を発生させることを特徴とする汚染空気回収方法を提供する。
また、第の手段として本発明は、前記第の手段の汚染空気回収方法において、前記汚染空気の発生源は、前記アームの先端に装着した回転投射式の吹付機による吹付け作業であることを特徴とする汚染空気回収方法を提供する。
また、第の手段として本発明は、前記第又は第の手段の汚染空気回収方法において、前記圧縮空気の送風は、前記アームから前記エアダクトへの半径距離及び傾斜角度の少なくとも一方を可変して行うことを可能にしたことを特徴とする汚染空気回収方法を提供する。
また、第の手段として本発明は、前記第〜第の手段のいずれかの汚染空気回収方法において、前記圧縮空気の送風は、前記アーム又は前記各エアダクトを前記汚染空気の発生源側へ伸長して行うことを可能にしたことを特徴とする汚染空気回収方法を提供する。
また、第の手段として本発明は、トンネル内に発生した汚染空気を、送気による旋回流と吸気による吸引力との相乗効果で竜巻を発生させて回収する換気設備であって、前記汚染空気の発生源の後方に配置された移動台車と、前記移動台車に搭載され、前記トンネル断面中心付近に吸気口が設置されて前記汚染空気を吸引する排気ダクトと、前記移動台車に搭載され、前記汚染空気の発生源近傍のトンネル内壁面に向けて送気を行って旋回流を発生させる送風手段と、前記移動台車に搭載され、前記トンネル断面中心に沿って前方へ延在して前記送風手段を支持するアームとを有し、前記送風手段は、前記トンネル断面中心から同心円上に配置された複数のエアダクトと、当該各エアダクトに設けられて前記トンネル内壁面に向けて圧縮空気を渦巻状に送風する噴出用ノズルとを備えたことを特徴とするトンネル内換気設備を提供する。
また、第の手段として本発明は、前記第の手段のトンネル内換気設備において、前記アームの先端に取付けられた回転投射式の吹付機をさらに有し、前記汚染空気の発生源は、前記吹付機による吹付け作業であることを特徴とするトンネル内換気設備を提供する。
また、第の手段として本発明は、前記第又は第の手段のトンネル内換気設備において、前記複数のエアダクトは、前記アームからの半径距離及び傾斜角度の少なくとも一方を可変に配置する展開手段により支持されたことを特徴とするトンネル内換気設備を提供する。
また、第の手段として本発明は、前記第〜第のいずれかの手段のトンネル内換気設備において、前記各エアダクトは伸縮機構を備え、前記汚染空気の発生源側へ伸長可能とされたことを特徴とするトンネル内換気設備を提供する。
第1の手段によると、移動台車を汚染空気の発生源後方に配置した状態で汚染空気発生源に旋回流を発生させて、旋回流から吸気口付近へ形成された竜巻で吸引するように汚染空気を回収することにより、汚染空気が発生源付近に漂うのを防止し、かつ汚染空気を拡散させることなく効率良く回収することができる。したがって、作業員が最も多く作業する汚染空気の発生場所の作業環境を改善することができる。
また、第及び第の手段によると、同心円上に配置した複数のエアダクトによってトンネル断面全体に効率的に旋回流を発生させ、アームの先端が汚染空気の発生源となって汚染空気の発生源近傍に旋回流を発生させることができる。したがって、発生した汚染空気を直ちに回収することができる。
また、第の手段によると、トンネル断面の大きさに合わせて或いは旋回流の発生状況に合わせてエアダクトの半径や角度を調節し、また換気設備を使用しない時にはエアダクトを小さく格納することができる。また第の手段によると、移動台車を移動させることなく吹付け作業位置を変更し、かつ旋回流を発生させる位置も吹付機の位置変更に合わせて速やかに変更することができる。
また、サーキュレータ式の送風機を送風手段とすれば、汚染空気の発生源後方に送風機を配置しても、エアーサーキュレータ式送風機の送風到達距離が長いために、汚染空気発生源に旋回流を発生させることができる。さらにエアーサーキュレータ式の送風機を汚染空気の発生源から離れた位置に設置するため、送風機がトンネル内作業と干渉することなく旋回流を発生させて、効率的に汚染空気を回収することができる。
第1〜第の手段は汚染空気回収方法に係りものであり、第〜第の手段はトンネル内換気設備に係るものであるが、第〜第の手段により第1〜第の手段による効果と同様の効果を得ることができる。すなわち、第の手段によると、移動台車を汚染空気の発生源後方に配置した状態で汚染空気発生源に旋回流を発生させて、汚染空気を速やかに効率良く回収することができ、第及び第の手段によると、同心円上に配置した複数のエアダクトによってトンネル断面全体に効率的に旋回流を発生させることができ、第及び第の手段によると、エアダクトを自在に位置変更することによりトンネル内における作業を速やかに行うことができ、エアーサーキュレータ式の送風機を送風手段とすれば、トンネル内作業に干渉することなく効率的に汚染空気を回収することができる。
本発明の汚染空気回収方法の最良の形態としては、トンネル内の吹付け作業で発生した汚染空気の換気に際し、トンネル断面中心に沿って延在させたアームが複数のエアダクトを支持すると共に、前記複数のエアダクトを前記トンネル断面中心から同心円上に配置して空気を圧送する送風手段と、前記汚染空気を吸引する排気ダクトとを搭載した移動台車を前記汚染空気の発生源後方に配置し、前記アームから前記エアダクトへの半径距離及び傾斜角度を可変とし、かつ前記アーム又は前記各エアダクトを前記汚染空気の発生源側へ伸長可能として、各エアダクトに設けた噴出用ノズルから前記汚染空気の発生源近傍の前記トンネル内壁面に向けて圧縮空気を渦巻状に送風して旋回流を発生させ、当該旋回流とトンネル断面の中心付近に吸気口を配置した前記排気ダクトの吸引力との相乗効果で当該吸気口近傍に竜巻を発生させて汚染空気を回収し、前記排気ダクトを介して排出するようにする。
また、本発明のトンネル内換気設備の最良の形態としては、トンネル内の吹付け作業で発生した汚染空気を、送気による旋回流と吸気による吸引力との相乗効果で竜巻を発生させて回収する換気設備であって、前記汚染空気の発生源の後方に配置された移動台車と、前記移動台車に搭載され、前記トンネル断面の中心付近に吸気口が設置されて前記汚染空気を吸引する排気ダクトと、前記移動台車に搭載され、前記汚染空気の発生源近傍のトンネル内壁面に向けて送気を行って旋回流を発生させる送風手段であって、トンネル断面中心から同心円上に配置され、前記トンネル内壁面に向けて圧縮空気を渦巻状に送風する噴出用ノズルが設けられた複数のエアダクトと、前記移動台車に搭載され、前記トンネル断面中心に沿って前方へ延在して前記送風手段を支持するアームと、前記アームの先端に取付けられた回転投射式の吹付機とを有し、前記複数のエアダクトは、前記アームからの半径距離及び傾斜角度を可変に配置する展開手段により支持され、かつ伸縮機構を備えて汚染空気の発生源側へ伸長可能とされたトンネル内換気設備とする。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1は第1実施例によるエアダクトが短縮された状態のトンネル内換気設備を示す縦断面図であり、図2は第1実施例によるエアダクトが伸長された状態のトンネル内換気設備を示す縦断面図であり、図3は図1のIII矢視図である。また、図4は第2実施例によるトンネル内換気設備を示す縦断図であり、図5は図4中のV矢視図である。また、図6は第3実施例によるトンネル内換気設備を示す縦断図であり、図7は図6中のVII矢視図である。なお、図1,2,4,6において、図面左側をトンネルの前方と呼び、図面右側をトンネルの後方と呼んで説明する。また、実施例1〜3の各実施形態における機能が共通する同じ名称の部材については、同じ符号を用いて説明する。
図1〜図3に示すように、本発明の第1実施形態によるトンネル内換気設備11は、中小断面のトンネル1内で発生した汚染空気2を、送気による旋回流と吸気による吸引力との相乗効果で竜巻を発生させることによって、拡散させることなく回収する換気設備である。
トンネル掘削作業の後、アジテータカー33によりトンネル1の切羽付近まで運搬されたライニング材は、コンクリートポンプ32に供給されて圧送ホースを介して回転投射式の吹付機31へ運搬される。回転投射式の吹付機31は油圧ポンプにより回転駆動され、ライニング材と急結剤とを混練りした吹付け材を回転投射してトンネル1の内壁を覆工する。この際に粉塵が生じて汚染空気2が発生する。
汚染空気2を回収するトンネル内換気設備11は、汚染空気2の発生源の後方に配置された移動台車12と、移動台車12に搭載され、トンネル1断面の中心P付近に吸気口16が設置されて汚染空気2を吸引する排気ダクト15と、移動台車12に搭載されて汚染空気2の発生源近傍のトンネル1内壁面に向けて送気を行って汚染空気2発生源に旋回流を発生させる送風手段とを有している。
送風手段としては、トンネル1断面中心Pから同心円上の4方向に配置されたエアダクト22が用いられており、各エアダクト22にはトンネル1内壁面に向けて圧縮空気を渦巻状に送風する噴出用ノズル23が設けられている。図3に示すように、噴出用ノズル23はトンネル1断面中心Pを中心とする同心円Cの接線方向に向けて配置されている。各エアダクト22はエアーホースを介して移動台車12に搭載されたエアーコンプレッサ21に接続されており、エアーコンプレッサ21の駆動によって圧縮空気が各エアダクト22に送気され、噴出用ノズル23から噴出されて旋回流が形成される。
排気ダクト15は、移動台車12に搭載された排気用ファン14の吸気側に接続されており、排気用ファン14の駆動によって排気ダクト15内が負圧となって吸気口16から空気を回収する。前述の旋回流と吸気口16に生じる吸引力との相乗効果によって汚染空気2発生源から吸気口16へとつながる竜巻が発生し、汚染空気2を拡散させることなく収束させて回収することができる。回収された汚染空気2は、トンネル1の延長に沿って設置された風管を経て抗外へ排出される。なお、竜巻状に空気を回収することにより吸気口16への流路抵抗が減少し、排気用ファン14の性能(送風量)が向上される。
移動台車12にはさらに、4つのエアダクト22を支持してトンネル1断面中心Pに沿って前方へ延在する伸縮自在のアーム13が搭載されている。アーム13の先端には回転投射式の吹付機31が備えられており、前述の通りこの吹付機を用いた吹付け作業が汚染空気2の発生源となっている。一般的に吹付け作業を行うときには、移動台車12はストッパによって移動しないように固定されているが、アーム13が伸縮自在とされていることによって、移動台車12を移動させることなく回転投射式の吹付機31の作業位置を変更することができる。
回転投射式の吹付機31は、吹付けヘッドを回転させてライニング材を投射する。そのため、圧縮空気を用いてライニング材を吹き付ける吹付機よりも発生する粉塵が少なく、圧縮空気により粉塵が拡散されることもないため、汚染空気2の発生量も小さく処理が比較的容易である。したがって、本発明による汚染空気回収方法及びトンネル内換気設備11に、回転投射式の吹付機31を用いることによって、より確実に汚染空気2を回収することができる。このような回転投射式の吹付機として、本出願人による、発明の名称「回転投射式の吹付け工法」の特許出願(特開2004−249197号公報)に記載の吹付機を用いることにより、本発明の効果をより有利なものとすることができる。
図2に示すように、各エアダクト22はアーム13からの半径距離と傾斜角度とを変更可能に配置する油圧アクチュエータ24(展開手段)により支持されており、トンネル断面の大きさに合わせてエアダクト22の半径を変更し、或いは旋回流の発生状況に合わせてエアダクト22の角度を調節することが可能とされている。また、換気設備の不使用時にはエアダクト22を小さく格納することも可能である。各エアダクト22は2つのエアダクト構成部材22a,22bから構成されており、その延長を伸縮自在とするスライド機構によって連結されて、汚染空気2の発生源側へ伸長可能とされている。本実施形態においては、エアダクト構成部材22a,22bの伸縮は、アーム13の伸縮に伴って行われる。したがって、汚染空気2の発生源となる回転投射式の吹付機31の位置が移動しても、エアダクト22を常に汚染空気2の発生源近傍に配置することが可能であり、汚染空気2発生源に旋回流を発生させて汚染空気2が発生源で漂うことを避けるることができる。
汚染空気回収方法の手順としては、汚染空気2の発生源後方に移動台車12を配置し、4つのエアダクト22を支持すると共に4つのエアダクト22をトンネル1断面中心Pから同心円上に配置するアーム13を、トンネル1断面中心Pに沿って前方に延在させて移動台車12に搭載し、汚染空気2を吸引する排気ダクト15を移動台車12に搭載する。ここで、アーム13からエアダクト22への半径距離及び傾斜角度は可変とされ、かつアーム13又は各エアダクト22は汚染空気2の発生源側へ伸長可能とされ、各エアダクト22に設けられた噴出用ノズル23から汚染空気2の発生源近傍のトンネル1内壁面に向けて圧縮空気を渦巻状に送風して旋回流を発生させる。排気ダクト15を吸気口16がトンネル1断面の中心P付近に来るように配置して、噴出用ノズル23による旋回流と吸気口16の吸引力との相乗効果で吸気口16近傍に竜巻を発生させて汚染空気2を回収し、排気ダクト15を介して外部へ排出する。
図4,図5に示すように、本発明の第2実施形態によるトンネル内換気設備11は、第1実施形態と同様に、中小断面のトンネル1内で発生した汚染空気2を、送気による旋回流と吸気による吸引力との相乗効果で竜巻を発生させることによって、拡散させることなく回収する換気設備であって、第1実施形態と重複する構成要素を多く含んでいる。したがって、明細書内では重複する構成要素の説明は簡略化し、第1実施形態と異なる構成要素について主に説明をする。
汚染空気2を回収するトンネル内換気設備11は、汚染空気2の発生源の後方に配置された移動台車12と、移動台車12に搭載され、トンネル1断面の中心P付近に吸気口16が設置されて汚染空気2を吸引する排気ダクト15と、移動台車12に搭載されて汚染空気2の発生源近傍のトンネル1内壁面に向けて送気を行って汚染空気2発生源に旋回流を発生させる送風手段とを有している。移動台車12にはさらに、4つのエアダクト22を支持する伸縮自在のアーム13が搭載されており、アーム13の先端には回転投射式の吹付機31が備えられている。各エアダクト22はアーム13からの半径距離と傾斜角度とを変更可能に配置する油圧アクチュエータ24(展開手段)により支持されている。
ただし、第1実施例とは異なり、各エアダクト22は1つの部材からなり、回転投射式の吹付機31が前方に伸長された場合にそれに伴って移動する機能も備えていないため、アーム13を伸長させた場合には、各エアダクト22の位置と汚染空気2が発生する位置が離隔することとなる。このような場合、各エアダクト22のアーム13からの傾斜角度を変更することにより汚染空気2発生源近傍に旋回流が発生するように調整すればよい。アーム13の伸長を前提としない場合、若しくはアーム13を伸長させて使用することが少ない場合には、本実施形態を採用することにより、送風手段の構造を簡単にすることができ、取扱い性や操作性に優れたトンネル内換気設備11を提供することができる。
図6,図7に示すように、本発明の第3実施形態によるトンネル内換気設備11は、第1実施例と同様に、中小断面のトンネル1内で発生した汚染空気2を、送気による旋回流と吸気による吸引力との相乗効果で竜巻を発生させることによって、拡散させることなく回収する換気設備である。第2実施形態と同様に、第1実施形態と重複する構成要素を多く含んでいるため、明細書内では重複する構成要素の説明は簡略化し、第1実施形態と異なる構成要素について主に説明をする。
汚染空気2を回収するトンネル内換気設備11は、汚染空気2の発生源の後方に配置された移動台車12と、移動台車12に搭載され、トンネル1断面の中心P付近に吸気口16が設置されて汚染空気2を吸引する排気ダクト15と、移動台車12に搭載されて汚染空気2の発生源近傍のトンネル1内壁面に向けて送気を行って汚染空気2発生源に旋回流を発生させる送風手段とを有している。
送風手段としては、トンネル1断面中心Pから同心円上の4方向に配置されたエアーサーキュレータ式送風機25が用いられており、各エアーサーキュレータ式送風機25はトンネル1内壁面に向けて渦巻状に送風するようにトンネル1の前方側内壁方向に向けられている。より具体的には、トンネル1断面中心Pと平行する方向から同心円Cの接線方向に傾斜させた方向に向けて配置されている。竜巻状の風をつくることにより送風到達距離が長くされたエアーサーキュレータを用いることにより、旋回流を発生させる送風手段を汚染空気2発生源の後方に配置しても汚染空気2発生源に旋回流を形成することができ、汚染空気2を効率良く回収することが可能となる。エアーサーキュレータ式の送風機としては、Vornade社やTWINBIRD社等から市販されているファンサーキュレータがあるが、同様の構造をした大型のサーキュレータを用いるのが望ましい。
移動台車12にはさらに、トンネル1断面中心Pに沿って前方へ延在する伸縮自在のアーム13が搭載されている。アーム13の先端には回転投射式の吹付機31が備えられており、この吹付機を用いた吹付け作業が汚染空気2の発生源となっている。吹付け作業を行うときには、移動台車12はストッパによって移動しないように固定されているが、アーム13を伸長して回転投射式の吹付機31の作業位置が移動する場合にはエアーサーキュレータ式送風機25の出力及び送風方向を変更することによって、移動台車12を移動させなくても、旋回流を発生させる位置を汚染空気2発生源に合わせて変更することができる。
汚染空気回収方法の手順としては、汚染空気2の発生源後方に移動台車12を配置し、アーム13をトンネル1断面中心Pに沿って前方に延在させて移動台車12に搭載し、汚染空気2を吸引する排気ダクト15を移動台車12に搭載し、4つのエアーサーキュレータ式送風機25をトンネル1断面中心Pから同心円上に配置する。そして、エアーサーキュレータ式送風機25から汚染空気2の発生源近傍のトンネル1内壁面に向けて渦巻状に送風して旋回流を発生させる。排気ダクト15を吸気口16がトンネル1断面の中心P付近に来るように配置して、エアーサーキュレータ式送風機25による旋回流と吸気口16の吸引力との相乗効果で吸気口16近傍に竜巻を発生させて汚染空気2を回収し、排気ダクト15を介して外部へ排出する。
以上で具体的実施形態についての説明を終えるが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。例えば、前記3つの実施例においては、より大きな効果が発揮される中小断面のトンネルにおける例を示しているが、これ以外のトンネル(大断面トンネル)において実施することも当然に可能である。また、排気用ファンには排気ダクトが接続されているが、排気用ファンの吸気側から直接汚染空気2を吸引してもよい。また、排気用ファンとしては、プロペラファンを用いた軸流送風機や、多翼ファン、ターボファンを用いた遠心送風機など様々な種類の送風機を用いてよい。また、送風手段として4つのエアダクト又はエアーサーキュレータ式送風機が設けられているが、その数は限定されるものではなく幾つ設けてもよい。ただし、旋回流を効率良く生成するには2つ以上のエアダクト又はエアーサーキュレータ式送風機を設けることが望ましい。また、回収した汚染空気2は排気ダクトによりトンネル1外部に排出されているが、トンネル1内に設置した処理設備において粉塵を除去した清浄空気をトンネル1内に放出して再利用しても良い。
さらに、実施例1,2においては、エアダクトの展開手段として油圧アクチュエータを用いているが、電動式のアクチュエータや空気圧式のアクチュエータ等を用いてもよい。また、実施例2においては、アームは伸縮自在で、エアダクトはトンネルの長手方向については固定される側のアームに取付けられているが、吹付機が搭載され伸縮される側のアームにエアダクトを取付けてもよい。このような形態とすることにより、エアダクトの機構は簡単でありながら、旋回流を常に汚染空気の発生源近傍に発生させることができる。
第1実施例によるトンネル内換気設備を示す縦断面図である。 第1実施例によるトンネル内換気設備を示す縦断面図である。 図1のIII矢視図である。 第2実施例によるトンネル内換気設備を示す縦断図である。 図4中のV矢視図である。 第3実施例によるトンネル内換気設備を示す縦断図である。 図6中のVII矢視図である。
符号の説明
1 トンネル
2 汚染空気
11 トンネル内換気設備
12 移動台車
13 アーム
14 排気用ファン
15 排気ダクト
16 吸気口
21 エアーコンプレッサ
22 エアダクト
22a,22b エアダクト構成部材
23 噴出用ノズル
24 油圧アクチュエータ
25 エアーサーキュレータ式送風機
31 回転投射式の吹付機
32 コンクリートポンプ
33 アジテータカー
P トンネル断面中心
C 同心円

Claims (8)

  1. トンネル内で発生した汚染空気の換気に際し、空気を圧送する送風手段と前記汚染空気を吸引する排気ダクトとを搭載した移動台車を前記汚染空気の発生源後方に配置し、前記汚染空気の発生源近傍のトンネル内壁面に向けて前記送風手段から送気を行って旋回流を発生させ、当該旋回流とトンネル断面の中心付近に吸気口を配置した前記排気ダクトの吸引力との相乗効果で当該吸気口近傍に竜巻を発生させて汚染空気を回収し、前記排気ダクトを介して排出する染空気回収方法であって、前記トンネル断面中心に沿って前記移動台車の前方へ延在させたアーム複数のエアダクトを支持させると共に、前記複数のエアダクトを前記トンネル断面中心から同心円上に配置して前記送風手段とし、各エアダクトに設けた噴出用ノズルから前記トンネル内壁面に向けて圧縮空気を渦巻状に送風して前記旋回流を発生させることを特徴とする汚染空気回収方法。
  2. 前記汚染空気の発生源は、前記アームの先端に装着した回転投射式の吹付機による吹付け作業であることを特徴とする請求項に記載の方法。
  3. 前記圧縮空気の送風は、前記アームから前記エアダクトへの半径距離及び傾斜角度の少なくとも一方を可変して行うことを可能にしたことを特徴とする請求項又は請求項に記載の汚染空気回収方法。
  4. 前記圧縮空気の送風は、前記アーム又は前記各エアダクトを前記汚染空気の発生源側へ伸長して行うことを可能にしたことを特徴とする請求項〜請求項のいずれか一項に記載の汚染空気回収方法。
  5. トンネル内に発生した汚染空気を、送気による旋回流と吸気による吸引力との相乗効果で竜巻を発生させて回収する換気設備であって、
    前記汚染空気の発生源の後方に配置された移動台車と、
    前記移動台車に搭載され、前記トンネル断面中心付近に吸気口が設置されて前記汚染空気を吸引する排気ダクトと、
    前記移動台車に搭載され、前記汚染空気の発生源近傍のトンネル内壁面に向けて送気を行って旋回流を発生させる送風手段と
    前記移動台車に搭載され、前記トンネル断面中心に沿って前方へ延在して前記送風手段を支持するアームとを有し、
    前記送風手段は、前記トンネル断面中心から同心円上に配置された複数のエアダクト、当該各エアダクトに設けられて前記トンネル内壁面に向けて圧縮空気を渦巻状に送風する噴出用ノズルとを備えたことを特徴とするトンネル内換気設備。
  6. 前記アームの先端に取付けられた回転投射式の吹付機をさらに有し、
    前記汚染空気の発生源は、前記吹付機による吹付け作業であることを特徴とする請求項に記載のトンネル内換気設備。
  7. 前記複数のエアダクトは、前記アームからの半径距離及び傾斜角度の少なくとも一方を可変に配置する展開手段により支持されたことを特徴とする請求項又は請求項に記載のトンネル内換気設備。
  8. 前記各エアダクトは伸縮機構を備え、前記汚染空気の発生源側へ伸長可能とされたことを特徴とする請求項〜請求項のいずれか一項に記載のトンネル内換気設備。
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