JP4521277B2 - 3−メチルチオプロパナールの製造方法 - Google Patents

3−メチルチオプロパナールの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は3-メチルチオプロパールの製造方法、特に、N-アルキルモルホリンを基材とする触媒を使用する3-メチルチオプロパールの製造方法に関する。3-メチルチオプロパール(以下においては、MTPAと称する)はメチオニン及びメチオニンのヒドロキシ類似体である2-ヒドロキシ-4-(メチルチオ)酪酸(以下においては、HMTBNと称する)の製造における既知の中間体である。メチオニンは、特に、動物飼料組成物中で使用される必須アミノ酸である。メチオニンのヒドロキシ類似体はメチオニンの供給源であり、動物飼料補給剤(supplement)におけるメチオニン補給剤として広く使用されている。
MTPAは商業的規模においてはアクロレインとメチルメルカプタンとの接触反応により製造されている。慣用の商業的方法においては、液状又はガス状アクロレインと液状又はガス状メチルメルカプタンを、液相MTPAとオレフィン/メルカプタン付加反応触媒として作用する適当な有機塩基とを含有している反応器に導入する。反応は液相中で生起させる。アクロレインとメチルメルカプタンとの反応のための慣用の有機塩基触媒としては、ピリジン、ヘキサメチレンテトラミン、トリエチルアミン、N-メチルジフェンエチレン及びN-エチル-3,3’-ジフェニルジプロピルアミンのごときアミンが挙げられる。オレフィン/メルカプタン付加反応触媒は、通常、MTPAとアクロレインとの重合を抑制し、生成物収量を改善するために、酢酸のごとき有機酸と併用される。ついで、アクロレインとメチルメルカプタンとの反応を触媒するのに使用される有機塩基を包含し得る適当な付加反応触媒の存在下でのMTPAとシアン化水素との付加反応によりHMTBNを製造する。メチオニンの製造はHMTBNと過剰のアンモニアとを高圧下で反応させて2-アミノ-4-(メチルチオ)ブタンニトリルを製造しついで生成物を鉱酸を使用して加水分解してメチオニンを生成させることにより行い得る。別法として、メチオニンの製造はHMTBNと炭酸アンモニウムとを反応させてヒダントインを生成させついでヒダントインを塩基で加水分解してメチオニンを生成させることにより行い得る。メチオニンのヒドロキシ類似体はHMTBNを鉱酸を使用して加水分解して製造し得る。
アクロレインとメチルメルカプタンとの反応は連続方式又はバッチ方式で行い得る。
バッチ方式においては、アクロレインの蒸気又は液体を実質的に等モルの量でメチルメルカプタンに添加し得る。別法においては、アクロレインとメチルメルカプタンを実質的に化学量論的に均等な添加速度で、MTPAを含有する液状反応媒体に同時に導入し得る。所与のバッチについての反応媒体は、前のバッチから反応器内にMTPAの残留分(heel)を残量させることにより所与のバッチについて提供されることが好都合である。即ち、バッチ式反応器は半連続的方式で操作することができ、この方式においてはアクロレインとメチルメルカプタンをバッチサイクルの大部分に亘って実質的に一定の速度で導入し、反応生成物を、次のバッチのための残留分を残留させて反応器から取り出す。
完全に連続的な方法は米国特許4,225,516号、同5,352,837号、同5,744,647号及び同6,320,076号明細書に記載されている。連続法はアクロレイン蒸気とメチルメルカプタンを併流的又は向流的ガス/液体接触帯域で、流動MTPA反応媒体中に導入することにより行われる。別法として、最初の反応を反応混合物を循環させる外部冷却器を有する撹拌タンク反応器中で行い得る。反応が最初のガス/液体接触帯域に与えられている滞留時間内に完結しない場合には、未反応のアクロレインとメチルメルカプタンを含有するMTPA反応媒体を第2の反応器(例えばプラグ流動反応器又はバッチ保持タンク)に供給して反応を完結させる。この反応の反応温度は反応帯域のいずれにおいても約70℃を越えないことが好ましい。
MTPAの商業的製造のためのオレフィン/メルカプタン付加触媒は、MTPAの転換率及び収率、反応速度(reaction kinetics)及びMTPA反応中及びMTPA反応生成物のその後の貯蔵中に高分子量副生物を生成し、生成物の純度を低下させる望ましくない副反応を触媒する傾向を包含する種々の基準に基づいて評価することが好ましい。更に、かかる触媒はMTPAとシアン化水素の反応を触媒してHMTBNを生成させ、その結果、付加触媒を含有する反応生成物のMTPAを直接、シアン化水素で処理して中間での精製を行うことなしにHMTBNを製造することを可能にするのに有用であることが好ましい。従って、転換率及び収率、反応速度及び得られたMTPAの貯蔵についての安定性を改善することは工業的規模について常に興味の或ることである。MTPAを製造するのに使用される触媒は、更に、HMTBNを製造するためのMTPAとシアン化水素との反応も触媒することができるべきである。かかる改善により、特にMTPAを工業的規模で製造する場合には、時間と費用を節減することが可能である。
本発明者は、今般、従来、MTPAを製造するための活性な(viable)オレフィン/メルカプタン付加反応触媒としては認識されていなかったある種の有機塩基を使用することにより上記したごとき利点が提供され得ることを知見した。
従って、本発明によれば、メチルメルカプタンとアクロレインを含有する反応媒体を有機塩基からなる触媒の存在下で反応させることからなる 3-メチルチオプロパールの製造方法において、有機塩基がN-アルキルモルホリン化合物であることを特徴とする 3-メチルチオプロパールの製造方法が提供される。
特定の触媒を使用することにより、生成物の収率が99%を越える工業的方法が提供されるが、これは前記した従来の方法で得られる生成物の収率を顕著に改善するものである。更に、MTPAを製造するために本発明に従った触媒を使用することにより、反応速度及び得られたMTPAの貯蔵についての安定性も改善される。
本発明の方法はメチルメルカプタンとアクロレインを反応媒体中で触媒の存在下で反応させることからなる。本発明の方法で使用される触媒はN-アルキルモルホリン化合物からなる。モルホリン化合物はC1-C6アルキルモルホリン、好ましくはメチルモルホリンであることが適当である。
N-アルキルモルホリン化合物はメチルメルカプタンとアクロレインの反応を行わせるのに十分な量で存在させ得る。好ましくは、メチルメルカプタンに対するN-アルキルモルホリンのモル比は0.0001〜0.05、好ましくは、0.001〜0.01である。
メチルメルカプタンとアクロレインを含有する反応媒体を触媒と反応させる。アクロレインに対するメチルメルカプタンのモル比は0.9〜2、好ましくは1〜1.2である。2種の反応剤は別々に又は混合物として反応室に導入し得る。
本発明の方法で使用される触媒は単独で反応室に存在させるか又は少なくとも1種の追加の成分と組合せ得る。触媒に有機酸を添加することが好ましい。適当な有機酸としてはギ酸、酢酸、プロピオン酸及びブタン酸が挙げられる。好ましい酸は酢酸である。有機酸を存在させる場合、酸の量は、酸に対するN-アルキルモルホリンのモル比で表して、0.1〜2、好ましくは0.2〜1であることが適当である。
2種の反応剤の他に、反応媒体は反応生成物であるMTPAも少量、含有することができ、これを生成物流から分離し、再循環させ得る。MTPAが存在する場合、その濃度は5〜99重量であることが適当である。
本発明の方法は20〜70℃、好ましくは30〜50℃の温度で行い得る。反応は大気圧下又は高められた圧力下で行い得る。反応を大気圧下で行うことが好ましい。
本発明の方法は任意の適当な反応容器中で行うことができかつバッチ方式、連続式又は半連続式で行い得る。
上記した方法の生成物流はMTPAと触媒を含有している。MTPAは、ついで、2-ヒドロキシ-4-(メチルチオ)ブタンニトリルを製造するのに使用し得る。本発明の方法の特別な利点は触媒組成物を分離するために生成物流を処理する必要がないことである。生成物流は前処理を行うことなしにシアン化水素と接触させることができる。
従って、本発明の別の要旨によれば、(a)メチルメルカプタンとアクロレインを含有する反応媒体を有機塩基(この有機塩基はN-アルキルモルホリン化合物である)からなる触媒の存在下で反応させることにより3-メチルチオプロパールと上記触媒からなる生成物流を生成させる第1工程;及び(b)上記生成物流を触媒の存在下でシアン化水素と反応させ、それによって、2-ヒドロキシ-4-(メチルチオ)ブタンニトリルを製造する第2工程からなる 2-ヒドロキシ-4-(メチルチオ)ブタンニトリルの製造方法が提供される。
この方法の第1工程の特徴は前記したものである。生成物流は、ついで、触媒を除去するための追加の処理を行うことなしに直接使用し得る。HMTBNを製造するためのMTPAとシアン化水素との触媒反応は周知であり、本発明を実施する際には、この反応は、使用される種々のプロセス条件に対する特別な制限を伴なうことなしに、任意の適当な方法で行い得る。生成物のMTPAは連続式又はバッチ式反応系でシアン化水素と反応させ得る。シアン化水素はMTPAに対して2%の僅かにモル過剰で存在させることが好ましい。反応は、好適には30〜70℃の温度、好ましくは50〜70℃の温度で行われる。第1工程と同様に、この方法の第2工程は高められた圧力下又は大気圧下で行い得る。第2工程は大気圧下で行うことが好ましい。
MTPAとシアン化水素は反応を効果的に促進するのに十分な量の触媒の存在下で反応させなければならない。この方法の第2工程に必要な触媒は第1工程で使用されるものと同一の触媒、即ち、N-アルキルモルホリンであり得る。実際に、第2工程で使用される触媒はこの方法の第1工程で使用されるものと同一の触媒であり得る。ある種の触媒系においては、アクロレインとメチルメルカプタンとの反応の際に存在させるより多い量の触媒を使用し得る。第1工程と第2工程で同一の触媒を使用する場合には、MTPAとシアン化水素との反応を効果的に促進するのに十分な量の触媒を中間反応生成物混合物中に存在させるために、過剰の触媒を反応の開始時に、即ち、第1工程において反応器に導入し得る。第2工程のための触媒は第2工程中に、即ち、シアン化(cyanidation)を更に促進するためにシアン化水素を導入する直前に導入することが好ましい。別法として、添加される触媒は慣用の有機塩基触媒(例えばピリジン、トリエチルアミン、ヘキサメチレンテトラミン等)からなり得る。
第1工程から得られる生成物流は0.001〜1重量%、好ましくは0.01〜0.7重量%の付加触媒を含有していることができ、追加の量の触媒を中間反応生成物混合物に導入した後では、中間反応生成物混合物は0.02〜1重量%、好ましくは0.05〜0.5重量%の付加触媒を含有し得る。
本発明の方法で製造されたHMTBNは米国特許第4,524,077号又は米国特許第4,912,257号明細書(これらの明細書の記載は参照として本明細書に包含される)に記載されるごとき慣用の方法によって、精製することなしに、直接、メチオニンのヒドロキシ類似体に転化し得る。米国特許第4,524,077号明細書の方法を使用する際には、HMTBNを硫酸中で加水分解することができ、生成物のヒドロキシ類似体を実質的に水と非混和性の溶剤を使用して加水分解から抽出しそして抽出物を水蒸気蒸留してメチオニンのヒドロキシ類似体の85〜90重量%水溶液を製造し得る。米国特許第4,912,257号明細書の方法においては、加水分解物をアンモニアで中和してこれを2相に分離し、有機相を蒸発させ、ろ過して、メチオニンのヒドロキシ類似体の85〜90重量%水溶液を製造し得る。
本発明を下記の実施例により例示する。
実施例1:動的性能の検討
以下の実施例においては、従来の触媒(触媒1A)と比較した、本発明に従ったオレフィン/メルカプタン触媒(1)の収率と動的性能(kinetic performance)を評価する。
40g(7.09ミリモル)のMTPAと0.41gのアクロレイン(純度97%)を40℃に加熱した密閉反応器に導入した。ついで、反応器の温度を40℃に調節した。ついで、0.4ml(7.10ミリモル)の液状メチルメルカプタン(以下においては、MSHと称する)をシリンジにより反応器に添加した。0.1mlのアリコートを2分毎に60分間に亘って取出し、アクロレインの重量%を測定するために分析した。残留アクロレインの濃度を液体クロマトグラフィー(HPLC)を使用して監視した。2種の触媒を異なる濃度で検討した:
Figure 0004521277
結果は図1及び2に示されている。
図1は反応触媒としてN-メチルモリホリン−酢酸(触媒1)をMSHの重量の0.015%の量で使用することにより、反応触媒としてピリジン−酢酸(触媒1A)をMSHに対して上記と同一の量で使用した場合と比較して、アクロレインの消費と反応速度が著しく増大することを示している。
図2は反応触媒としてN-メチルモリホリンと酢酸をMSHの重量の0.015%の量で使用した場合においても、反応触媒としてピリジン−酢酸をMSHの重量の0.5%の量で使用した場合と比較して、動力学的観点からみてより効果的であることを示している。これらの結果は本発明に従った触媒を使用した場合、従来から既知の触媒を使用した場合に比較して、MTPAを製造するための時間が著しく減少し、従って、反応器の大きさを減少させることができることを示している。更に、本発明に従った触媒を使用した場合、触媒をより低い量で使用した場合でも反応剤の転化率が改善されることも示している。
実施例2:反応剤の転化率及び得られる生成物の量
反応剤の転化率と得られる生成物の量を有機酸の不存在下(触媒2.1及び2.3)及び存在下(触媒2.2及び2.4)で2種の異なるアルキルモルホリンを使用して測定した。ピラジン及びイミダゾールを使用して、同様に有機酸の不存在下(触媒2A及び2C)及び存在下(触媒2B及び2D)で比較試験を行った。
試験すべき触媒を、アルキルメルカプタンに対する有機塩基のモル比を0.00342として、0.41g(純度97%)のアクロレイン及び40g(7.09ミリモル)のMTPAと混合した。この混合物を隔膜キャップを有する10ml反応ビン中で過剰のメチルメルカプタン(アクロレインに対して5〜10重量%)と混合した。メチルメルカプタンはメルカプタン収容ビンと反応ビンの両者のドライアイス冷却を行って移送した。
反応は40℃の温度で行った。約30分後、反応ビンを取出し、残留アクロレインの濃度をHPLCを使用して測定した。反応ビンに含有されている反応混合物の試料をガスクロマトグラフィーにより分析して、混合物中に存在する高分子量オリゴマー(不純物)の量を測定した。
得られた結果を表1に示す。
Figure 0004521277
これらの結果は、本発明に従った触媒(触媒2.1〜2.4)を使用して製造されたMTPA反応混合物は、従来の触媒(触媒2A〜2D)を使用して製造されたMTPA反応混合物と比較して、アクロレインをより低い濃度で含有していること(MTPAへの転化率が高いことを示す)及び高分子量オリゴマーの量が低いこと(副反応が最小であり、従って、より品質の生成物が得られることを示す)を示している。
実施例3:得られたMTPAの安定性
本発明に従った触媒(触媒3)を使用して製造されたMTPAの安定性を、従来から既知の触媒(触媒3.A及び3.B)を使用して製造されたMTPAの安定性と比較した。
前記実施例1に従って製造されたMTPAを50℃での貯蔵安定性について試験した。比較のため、ピリジン及びトリエチルアミンを酢酸と併用して製造されたMTPAも50℃で貯蔵して貯蔵安定性を評価した。貯蔵中のMTPAの安定性を試験するために、30gのアルデヒド生成物をガラスビン中に装入し、このビンを50℃に保持されたオーブン中に装入した。生成物の試料を42日及び60日後に容器から取出し、ガスクロマトグラフィーにより分析して評価した。結果は表2に要約されている。
Figure 0004521277
表2は本発明に従った触媒を使用して製造されたMTPAは、従来から既知の触媒を使用して製造されたMTPAより安定であることを示している。
実施例4:HMTBNの合成
アルデヒド反応を触媒するために、N-メチルモルホリンと酢酸(モル比 2/1)を使用して実施例1で得られた生成物を、生成物流とシアン化水素とを反応させることによりHMTBNに転化した。40.5g(0.338モル)のMTPAと26.4gの水を、撹拌しながら、150mlのジャケット付きガラス製反応器に導入した。
反応媒体は不均質であった。温度を20℃に上昇させ、この温度に保持した。pHは4.7〜5.5であった。30重量%のシアン化水素水溶液36.60gを滴下ろ斗を使用して可能な限り迅速に添加した。反応媒体の温度は瞬間的に68℃に上昇した。ジャケットに熱流体を循環させることにより反応混合物の温度水準を5分間保持した。反応中、pHは約5であった。冷却したニトリル反応生成物の試料を液体及びガスクロマトグラフィーにより分析して、MTPAに対するHMTBNの収率及び反応混合物中に存在する高分子量オリゴマーの量を測定した。この試料は0.02%のMTPAと0.4%の高分子量オリゴマーしか含有していなかった。本発明に従って製造したHMTBNの収率は99%以上であった。
図1はオレフィン/メルカプタン触媒の動的性能を示すグラフである。 図2はオレフィン/メルカプタン触媒の動的性能を示すグラフである。

Claims (16)

  1. メチルメルカプタンとアクロレインを含有する反応媒体を有機塩基からなる触媒の存在下で反応させることからなる 3-メチルチオプロパールの製造方法において、有機塩基がN-アルキルモルホリン化合物であることを特徴とする 3-メチルチオプロパールの製造方法。
  2. 触媒がC1-C6アルキルモルホリンである、請求項1に記載の方法。
  3. 触媒がメチルモルホリン又はエチルモルホリンである、請求項2に記載の方法。
  4. メチルメルカプタンに対する有機塩基のモル比が0.0001〜0.05である、前記請求項のいずれか一つに記載の方法。
  5. メチルメルカプタンに対する有機塩基のモル比が0.001〜0.01である、請求項4に記載の方法。
  6. アクロレインに対するメチルメルカプタンのモル比が0.9〜2である、前記請求項のいずれか一つに記載の方法。
  7. アクロレインに対するメチルメルカプタンのモル比が1〜1.2である、請求項6に記載の方法。
  8. 触媒が更に有機酸を含有している、前記請求項のいずれか一つに記載の方法。
  9. 有機酸はギ酸、酢酸、プロパン酸及びブタン酸から選ばれる、請求項8に記載の方法。
  10. 有機酸は酢酸である、請求項9に記載の方法。
  11. 有機酸に対する触媒のモル比は0.1〜2である請求項8〜10のいずれか一つに記載の方法
  12. 有機酸に対する触媒のモル比は0.2〜1である請求項11に記載の方法。
  13. 20〜70℃の温度で行われる、前記請求項のいずれか一つに記載の方法。
  14. 30〜50℃の温度で行われる、請求項13に記載の方法。
  15. 大気圧下で行われる、前記請求項のいずれか一つに記載の方法。
  16. (a)メチルメルカプタンとアクロレインを含有する反応媒体を有機塩基(この有機塩基はN-アルキルモルホリン化合物である)からなる触媒の存在下で反応させることにより3-メチルチオプロパールと上記触媒とを含有する生成物流を生成させる第1工程;及び(b)上記生成物流を触媒の存在下でシアン化水素と反応させ、それによって、2-ヒドロキシ-4-(メチルチオ)ブタンニトリルを製造する第2工程からなる、2-ヒドロキシ-4-(メチルチオ)ブタンニトリルの製造方法。
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