JP4518039B2 - 着脱機構 - Google Patents

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Description

本発明は、カメラ等の各種機器、器具、工具類または家具の脚などの被支持体を、三脚、雲台、スタンド、家具などの支持体に着脱可能に固定するための着脱機構に関する。
着脱機構の一種として、カメラ等を三脚などの支持体に迅速に着脱固定するためのクイックシューを例にあげて説明する。
クイックシューは一般に、カメラ等の被支持体に予め取り付けられる板状の着脱部と、三脚等の支持体に予め取り付けられる本体とを有し、前記本体に設けられた固定手段により着脱部を本体に固定することによって、支持体に被支持体を固定する。
着脱部には、一般に下方に向けて外側へ張り出す傾斜面を有する被固定部が形成されている。本体には、前記被固定部と相補的なオーバーハングした傾斜面を有する固定部が形成され、前記固定手段としては、前記固定部と向かい合う位置に偏心カムが配置されている。偏心カムには、前記被固定部と相補的な母線角度を有するテーパ面が形成されている。
着脱部を本体に固定するには、前記本体の前記固定部と前記偏心カムの間に被固定部を収め、偏心カムを操作レバーで回して、偏心しているテーパ面を被固定部に向けて迫り出させ、前記着脱部の前記被固定部を偏心カムと固定部で挟んで支持する。
この種のクイックシューは、例えば以下の文献に記載されている。
特開平4−219591号公報(第3図) 特開平5−150352号公報(第2図)
しかし、前記のような着脱機搆では、着脱のたびに偏心カムと着脱部の被固定部が摩擦し合うために、長期使用の後には摺動面が磨耗してしまい、製品寿命が短くなる欠点があった。しかも、偏心カムと被固定部とは点接触または線接触に近い狭い当接面積で荷重を支えることになるから、耐荷重性能が不十分であり、重い被支持体には使用が難しく、応用範囲が限定される。寿命を長くしようとして摺動面に予め磨耗代を設けることも可能であるが、その場合には操作レバーの操作感が悪くなり、操作する指が痛くなるなどの欠点がある。
この点をさらに詳しく説明する。着脱部の被固定部と偏心カムが当接する部分は摺動しつつ大きな押圧力(例えばカメラのクイックシューでは約200N)を受ける。特開平4−219591号公報で開示されている着脱機構では、両者が当接する部分の面積は点といってもよい程小さいので、その箇所の磨耗は避けられない。しかも着脱部の固定力は、その磨耗が発生する部分で発生されるから、磨耗の進行により固定力は減少していき、ついには固定できなくなる。
特開平5−150352号公報で開示されている着脱機構では、着脱部が円形であるため被固定部は凸曲面となるから、偏心カムと当接する部分の面積はさらに小さくなり、磨耗はいっそう激しくなる。
当接する部分の面積が小さいから耐荷重性能も小さく、せいぜい3〜5Kgのカメラの固定にしか利用できない。例えば、家具の脚の着脱に用いることなどは不可能である。
寿命を長くしようとして予め磨耗代を設けた着脱機構では、製品が新しいうちは偏心カムの操作レバーを100パーセント回動させることができず、途中で止まることになる。しかし、使用者は100パーセント回動させようと操作レバーを操作するので、止まった操作レバーに力を入れて指が痛くなるなどの問題を生じ、操作感が悪いのである。
本発明に係る着脱機構は、支持体に被支持体を取り付けるための着脱機構であって、
前記被支持体に取り付けられる着脱部と、
前記支持体に取り付けられる本体とを有し、
前記着脱部には、傾斜面を有する被固定部が形成され、
前記本体には、前記着脱部を固定するためのカムが回動可能に設けられ、
前記カムの外周には、前記被固定部と対峙した時に前記被固定部から離れる逃げ部と、前記被固定部の前記傾斜面と対応する母線角度を有するテーパ面と、前記被固定部の前記傾斜面と一定面積に亘って面接触できる形状を有する当接面部とが順に形成されており、
前記カムの回動範囲の一端部では、前記逃げ部が前記被固定部と対峙して前記着脱部が前記本体から離脱可能となる一方、前記カムの回動範囲の他端部では、前記カムの前記当接面部が前記被固定部と対峙して前記傾斜面に対し面接触し、前記着脱部が前記本体に固定され、
前記当接面部と前記傾斜面とが当接する時の両者の接触面積は、前記テーパ面と前記傾斜面とが当接する時の両者の接触面積よりも大きくされており、
前記当接面部と前記カムの回動軸線との距離は、前記テーパ面と前記当接面部との境のオーバーシュート部と前記カムの回動軸線との距離と、等しく設定されていることを特徴とする。
前記本体には、前記着脱部を前記本体に取り付けた際に、前記着脱部を挟んで前記カムと対向する位置に、前記着脱部の他端部を係止するための固定部が設けられ、さらに前記カムと前記固定部との離間距離を弾性的に変化させるための弾性支持構造が設けられていてもよい。
前記被支持体はカメラ等の各種機器、器具、工具類、または家具の脚などであってもよい。前期支持体は、三脚等のスタンドまたは家具本体などであってもよい。前記カムと、前記固定部との間隔を調整するための調整手段を設けてもよい。
本発明に係る着脱機構では、カムの外周に、着脱部の被固定部の傾斜面と対応する母線角度を有するテーパ面と、被固定部の傾斜面と一定面積に亘って面接触できる形状を有する当接面部とを分離して設けたことにより、当接面部には摺動にともなう磨耗が生じないようにした。したがって、長期に亘って被固定部の固定状態に劣化が生じにくく、摩耗による寿命の制限が生じにくい。
また、被固定部をカムで固定するとき、被固定部とカムが当接する当接面部は一定面積以上の面積を介して当接するため、当接箇所の圧力および応力が小さく、着脱機構としての耐荷重が増大する。さらに、当接圧力および応力が下がるから、被固定部やカムの材質も選択の自由度が増し、たとえば比較的強度の低いプラスチックや木材などを利用することも可能となる。
さらに、本発明により着脱機構の高寿命化が図れ、耐荷重性能も向上され、被固定部の材質も自由に選択できるようになることから、カメラなどの比較的軽量な機器の着脱に加えて、例えば重量のある家具の脚の着脱、器具、工具類の着脱などにも利用範囲を広げることができる。
また、前記本体には、前記着脱部を前記本体に取り付けた際に、前記着脱部を挟んで前記カムと対向する位置に、前記着脱部の他端部を係止するための固定部が設けられ、さらに前記カムと前記固定部との離間距離を弾性的に変化させるための弾性支持構造が設けられている場合には、弾性支持機構の適度な変形により手や指に柔らかな締め付け感覚を与えることができる。そのうえ、弾性体が各部の寸法公差を吸収するから、寸法公差を大きくとることができ、製作が容易となる。
また、カムと固定部との間隔の調整手段を設けた場合には、各部の寸法公差を調整できるから、寸法公差を大きくとることができ、製作が容易となる。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、周知の構成を以下の実施形態に適用してもよい。
[第1実施形態]
図1ないし図12は本発明の第1実施形態を示している。本実施形態は主にカメラを三脚(またはその雲台、以下同様)へ固定するために用いられる着脱機構を例示しているが、本発明は、カメラと三脚間の着脱機構に限られるものではなく、いかなる被支持体といかなる支持体の着脱にもすべて適用可能である。被支持体と支持体の区別は便宜上であって、相互に固定されるものの一方を支持体とし、他方を被支持体と定義し、これらを逆にすることも可能である。
着脱部1は、全体として矩形板状をなし、四隅の角は平面視して丸く面取りされている。本発明において着脱部1の平面形状は、機器によって適当なものが選択されるべきであり、この例では矩形状であるが、矩形状に限定されず、正方形、三角形や五角形や六角形などの多角形、円形、半円形、楕円形、瓢箪形などの異形状であってもよい。また、この着脱部1は被支持体に対して着脱可能とされているが、必要に応じては着脱部を被支持体と分離不可能な一体構造としてもよい。
着脱部1のほぼ中央部には、着脱部1の短辺方向に向けて延びる長穴11が形成され、この長穴11を貫通してカメラ取り付けネジ10が上向きに装着されている。このカメラ取り付けネジ10の上端を、図示しないカメラの底面に形成されているねじ穴に締め込むことにより、カメラに着脱部1が固定される。カメラ取り付けネジ10は、長穴11に沿って着脱部1の短辺方向に平行移動できる。
取り付けるべき機器によっては、着脱部1の長辺方向に延びる長穴11が形成されていてもよいし、長辺方向および短辺方向の両方へ延びる十字型の長穴11が形成されていてもよいし、長穴11の代わりにカメラ取り付けネジ10が着脱部1の適当な一ケ所に回転可能に貫通されていてもよい。着脱部1とカメラ取り付けネジ10が一体的に形成され、着脱部1の全体を回してカメラ取り付けネジ10をカメラにねじ込む構成であってもよい。カメラ取り付けネジ10の個数も1個に限定されず、2個以上あってもよい。
カメラ取り付けネジ10の下端にはフランジ状の頭部が形成され、図6に示すようにマイナス溝が形成されている。着脱部1の下面中央には、長円形のネジ収容凹部18が形成されており、カメラ取り付けネジ10の頭部はこのネジ収容凹部18に収められ、カメラ取り付けネジ10の頭部は着脱部1の底面から突出しないようになっている。カメラ取り付けネジ10は硬貨などで回すことができる。
着脱部1の上面は、カメラを取り付けるカメラ台12とされている。カメラ台12の上面には、カメラの滑り止めをするための弾性的な摩擦体(弾性支持層)13が貼付又は一体形成されている。摩擦体13の材質としては、ゴム、コルク、プラスチック、スポンジ、なめし皮、エラストマー、コルクラバーなどが例示できるが、これらに限定されない。摩擦体13は無くてもよい。
図5のように着脱部1を正面から見た状態で、カメラ台12の両端部は左右へ水平に張り出しており、それら張出部の下には、下方へ向かうほど外側へ張り出す傾斜面を有する被固定部5がそれぞれ形成されている。これら被固定部5は、後述する本体2のカム3によって着脱部1を固定するために使用される。
本実施形態では、被固定部5は着脱部1の左右両側に形成されているが、本体2のカム3と係合する側にのみ被固定部5が形成されていてもよい。その場合、被固定部5の反対側の他端部には、図示しない係合突起などが形成されていてもよいし、場合によっては垂直面にされていてもよい。いずれの場合も、後述する固定部15はこの他端部と相補的な形状をしていればよい。被固定物が家具の脚などの場合では、蝶番などを用いて本体2と着脱部1が揺動可能に結合され、脚が家具に対して折りたたみ可能とされていてもよい。
カメラ台12の形状は被支持体の形状によって任意に変更してよく、カメラ台12の両端部は必ずしも張り出していなくてもよい。カメラ台12の上面は平面でなくてもよく、カメラが取り付けネジ10を軸として回転しないように、カメラ台12の上面の一部に、カメラの側面に係合する背当て突起などを形成してもよいし、機器の底面形状に合わせた凹凸を有する形状とすることもできる。
本実施形態の着脱部1の底面は平面とされているが、着脱部1の底面全体が丸みをおびていてもよい。その場合には、着脱部1の底面形状に合わせて、本体2の上面を適切な形状に形成すればよい。着脱部1の長手方向に延びる一対の側縁部には、丸みを帯びた面取り部4が形成されている。面取り部4を形成することにより、着脱部1のみを取り付けた状態でのカメラを把持しやすくなる。
本体2は着脱部1よりも平面視して大きい矩形状をなし、その上面には、図4に示すように、着脱部1を収容するための矩形状の着脱部収容部2aが形成されている。本体2の上面にはまた、着脱部収容部2aの2つの長辺に沿って側壁2bが形成されている。着脱部収容部2aの一方の短辺に沿って、着脱部1を固定するためのカム3(固定手段)が設けられ、他方の短辺に沿って、カム3と対向して着脱部1を固定するための固定部15を持つスライダ6が取り付けられている。
スライダ6は、図3に示すように、スライダネジ7(調整手段)によって本体2の側面に取り付けられている。スライダネジ7は本体2の長手方向に締め込まれており、スライダネジ7を回転させることにより、カム3と固定部15の間隔を調整することができる。スライダ6の外側面には、スライダネジ7と同軸をなして、円形の凹みである弾性体収容凹部8が形成されており、弾性体として円盤形のさらばね9(弾性支持構造の一部)が複数枚(この例では3枚)収容されている。さらばね9は、スライダネジ7の頭部7aと弾性体収容凹部8の底面との間に挟まれ、互いに離れる方向へ両者を付勢している。
さらばね9により、着脱部1を挟み込むカム3と固定部15との距離が弾性的に変化可能となっている。さらばね9としては、必要に応じて適当なばねレートを持つものを、適当な枚数使用すればよい。弾性体はさらばね9に限定されず、スプリングや板ばねなど他の形状のばねでもよいし、ゴムやエラストマーなどを使用してもよい。カメラのクイックシューの場合には、カメラ固定時に約200Nの力が必要であるから、弾性体の縮小可能寸法の50パーセント程度まで縮小した際に、200Nの力を生じるような弾性を持ったものが好ましいが、この範囲に限定はされない。
固定部15は、上方へ向かうにつれ着脱部収容部2aの中央側へ近づくいわゆるオーバーハングした傾斜面にされており、着脱部1の被固定部5と相補形状をなしている。
スライダ6の下端には、図3および図6に示すように、全長に亘って水平に張り出す凸部6aが形成されている。一方、本体2の下部には、スライダ6の凸部6aと係合する凹部2cが形成されており、スライダ6が上方に向けて本体2から離脱しないようにされている。
本体2の中央部には、図3に示すように、本体2を垂直に貫通する雌ネジ穴14が形成され、この雌ネジ穴14に、図示しない三脚や雲台等(支持体)のカメラネジが締め込まれることにより、本体2が三脚等へ固定される。雌ネジ穴14は2個以上有ってもよいし、位置も任意である。本体2は、三脚等(支持体)と一体に、または三脚の雲台(支持体の着脱可能な一部)と一体に形成されていてもよい。本体2の適当な位置に水準器を設け、カメラの水平出しを容易にしてもよい。
着脱部1は、本体2の着脱部収容部2a内に収められた後、固定手段であるカム3を操作することにより、スライダ6の固定部15と、カム3とに挟まれて固定される。すなわち、着脱部1の一方の被固定部5は、スライダ6の固定部15と係合して上方への移動が阻止され、反対側の被固定部5は、カム3の当接面部3aと係合することにより上方への移動が阻止される。
カム3は、その中央を貫通する軸ネジ16により回動可能に本体2に取り付けられている。本実施形態のカム3には、カム3を操作するレバー3eが水平方向に延びるように一体的に形成されている。ただし、カム3の回動操作さえ可能であれば、カム3にレバー3eを必ずしも一体形成しなくてもよく、例えば、カム3に、本体2を貫通するシャフトを固定し、このシャフトの下端にレバー状やダイヤル状の操作部を形成してもよい。
カム3の外周の一部には、図4に示すように、直線的な切欠である逃げ部3bが形成されている。これにより、図4に示す離脱位置ではカム3の逃げ部3bが着脱部収容部2a側を向き、着脱部1が離脱される。逃げ部3bの端面は、カム3の上面に対して垂直な面とされている。ただし、逃げ部3bは着脱部1が離脱しうる形状であれば前記の形状に限定されない。
一方、カム3の外周のうち、逃げ部3bを除く周面には、着脱部1の被固定部5と相補的な母線角度を有するテーパ面3c、および被固定部5の前記傾斜面と一定面積に亘って面接触できる形状を有する当接面部3aが形成されている。テーパ面3cとカム3の軸心Oとの距離は、図に示すように、逃げ部3bに近い側から、遠い側(この例では逃げ部3bに対して180°を隔てた当接面部3a側)へ向けて、基本的に徐々に拡大するようになっている。なお、逃げ部3bと当接面部3aとがなす角度は180°に限定されず、90°程度から240°程度であればよい。
本実施形態の主特徴は、図8ないし図10に拡大して示すように、テーパ面3cの逃げ部3b側から当接面部3aへ至るカム曲線の形状にある。従来の着脱機構では、テーパ面とカムの軸心との距離(カム曲線)は、逃げ部側から所定角度隔てた終点(着脱部を最終的に固定する箇所)へ向けて単純に拡大していくように設定されていた。すなわち、カムが着脱部を固定する箇所を超えた位置に至っても、テーパ面とカム軸心との距離がなお拡大を続けるようなカム曲線とされていた。このため、カムのテーパ面と、着脱部の被固定部の当接は、点接触または線接触と呼べるほど小さい面積で行なわれていた。このため、当接点にはカムから大きな力がかかり、かつ着脱の際には摺動するから、当然激しく磨耗することが避けられなかった。さらに、一定以上の摩耗が生じると、着脱部の固定ができなくなり、寿命が短く制限された。着脱部の固定が小さい面積を介して行なわれるから、耐荷重性能も低かった。
これに対し、本実施形態では、カム3のテーパ面3cと着脱部1の被固定部5との当接状態に注目し、カム3の周面の一部に当接面部3aを設け、カム3により着脱部1を固定する状態では、大面積を介して着脱部1の被固定部5と当接面部3aとが当接するようなカム曲線とした点を最大の特徴としている。
本実施形態では、図に示すように、テーパ面3cとカム3の軸心Oとの距離が、逃げ部3bとの境界でr1とされ、逃げ部3bから遠ざかるにつれて増大していき、逃げ部3bとほぼ反対側にあるオーバーシュート部3dで最大値r2に達した後に、平面をなす当接面部3aに至るようになっている。当接面部3aは、カム周方向に幅を有し、着脱部1の被固定部5と相補的な傾斜角度を有する平面とされている。オーバーシュート部3dは実際にはある程度の面取りがなされていることが好ましい。
軸心Oからの距離が極大となるオーバーシュート部3dは、例えば図8に示すように、逃げ部3bから180°隔てた位置で距離r2に達するようにし、その後に幅Wを有する当接面部3aが形成されている。この場合、当接面部3aと軸心Oとの距離もr2となり、ピークとなる極大値が存在しない。
本実施形態では、着脱部1の被固定部5は平面とされているが、平面に限定されない。例えば凸円弧状や凹円弧状であってもよい。この場合、カム3の当接面部3aは被固定部5と相補的な形状となるようにすればよい。
本実施形態では、テーパ面3cと被固定部5とが接触している間は、両者の当接面積は従来の着脱機構と同様に点接触に近いものであり、テーパ面3cと被固定部5とが摺動する。しかし、オーバーシュート部3dを超えるところまでカム3を回動させると、被固定部5と当接面部3aが大面積を介して面接触するうえ、面接触に至る直前または面接触が解除された直後において、被固定部5と当接面部3aは互いに離れており、被固定部5と当接面部3aが互いに摩擦することがない。したがって、摩擦による当接面部3aの摩耗が生じず、摩耗による寿命の制限が生じにくい。テーパ面3cと被固定部5とが摺動することにより、テーパ面3cには磨耗が生じたとしても、当接面部3aによる被固定部5の固定には全く影響を及ぼさない。
また、被固定部5とカム3の当接面部3aは、大きな面積を以て当接するのであるから、その当接面に生じる圧力および応力は小さい。したがって、着脱機構の耐荷重性能が大幅に向上できる。
なお、カム3の当接面部3aを、レバー3e側に向けて延長して幅Wを拡大してもよい。この場合、当接面部3aの面積は図の例に比してさらに大きくなる。
ひとつの着脱機構において、カム3を二つ以上用いてもよい。この場合、着脱機構の耐荷重性能はさらに増大する。
本実施形態では、図4および図5に示すように、着脱部収容部2a内にダボ17が埋設されており、本体2の内部に設けられた図示しない押しバネによって上方へ付勢されている。このダボ17は、逃げ部3bが着脱部収容部2aに向けられた際に、押しバネにより上昇して逃げ部3bと係合し、カム3を離脱位置で固定する。一方、着脱部1が着脱部収容部2a内に押し込まれると、着脱部1によってダボ17が押し下げられ、逃げ部3bとの係合が解かれる。すると、カム3は、図1ないし図3に示す固定位置へ回動可能となる。
カム3を固定方向に回転するように付勢するバネを、本体2とカム3の間に設けてもよい。この場合、着脱部1が着脱部収容部2a内に押し込まれると、着脱部1によってダボ17が押し下げられ、逃げ部3bとの係合が解かれたときに、カム3が前記バネにより固定方向に自動的に回転することになり、着脱部1をワンタッチで本体2に固定できる。
固定状態の被固定物に力や振動が加わった時に、カム3が緩む方向に回転することのないように、カム3に、手動でロックを解除しない限り固定状態からのカム3の回転を阻止するロック機構を追加してもよい。ロック機構としては、例えば、ピン、ダボ、鉤などでレバー3eを係止させ、ロック解除時には、これらピン、ダボ、鉤などを変位させ、ロックを解除するようにしてもよい。
以上実施形態を説明したが、本発明は本実施形態に限定されず、特許請求の範囲内でいかなる変形も可能である。例えば、他の周知な構成と置換したり加えたりしてもよい。
本発明に係る着脱機構では、カムの外周に、着脱部の被固定部の傾斜面と対応する母線角度を有するテーパ面と、被固定部の傾斜面と一定面積に亘って面接触できる形状を有する当接面部とを分離して設けたことにより、当接面部には摺動にともなう磨耗が生じない。したがって、長期に亘って被固定部の固定状態に劣化が生じにくく、摩耗による寿命の制限が生じにくい。
また、被固定部をカムで固定するとき、被固定部とカムが当接する当接面部は一定面積以上の面積を介して当接するため、当接箇所の圧力および応力が小さく、着脱機構としての耐荷重が増大する。さらに、当接圧力および応力が下がるから、被固定部やカムの材質も選択の自由度が増し、たとえば比較的強度の低いプラスチックや木材などを利用することも可能となり、産業上の利用可能性に優れる。
本発明に係る着脱機構の第1実施形態において、本体に着脱部を固定した状態を示す斜視図である。 第1実施形態において、本体に着脱部を固定した状態を示す平面図である。 第1実施形態において、本体に着脱部を固定した状態を示す図2中A−A線視断面図である。 第1実施形態において、着脱部を本体から離脱させた状態を示す斜視図である。 第1実施形態において、着脱部を本体から離脱させた状態を示す正面図である。 第1実施形態において、着脱部を本体から離脱させた状態を斜め下方から見た斜視図である。 第1実施形態において、着脱部を本体から離脱させた状態の右側面図である。 第1実施形態のカムの平面図である。 第1実施形態のカムの左側面図である。 第1実施形態のカムを斜め上方から見た斜視図である。
符号の説明
1 着脱部
2 本体
2a 着脱部収容部
2b 側壁
2c 凹部
3 カム
3a 当接面部
3b 逃げ部
3c テーパ面
3d オーバーシュート部
3e レバー
4 面取り部
5 被固定部
6 スライダ
6a 凸部
7 スライダネジ
7a スライダネジ頭部
8 弾性体収容凹部
9 さらばね
10 カメラ取り付けネジ
11 長穴
12 カメラ台
13 摩擦体
14 雌ネジ穴
15 固定部
16 軸ネジ
17 ダボ
18 ネジ収容凹部
O 軸心

Claims (3)

  1. 支持体に被支持体を取り付けるための着脱機構であって、
    前記被支持体に取り付けられる着脱部と、
    前記支持体に取り付けられる本体とを有し、
    前記着脱部には、傾斜面を有する被固定部が形成され、
    前記本体には、前記着脱部を固定するためのカムが回動可能に設けられ、
    前記カムの外周には、前記被固定部と対峙した時に前記被固定部から離れる逃げ部と、前記被固定部の前記傾斜面と対応する母線角度を有するテーパ面と、前記被固定部の前記傾斜面と一定面積に亘って面接触できる形状を有する当接面部とが順に形成されており、
    前記カムの回動範囲の一端部では、前記逃げ部が前記被固定部と対峙して前記着脱部が前記本体から離脱可能となる一方、前記カムの回動範囲の他端部では、前記カムの前記当接面部が前記被固定部と対峙して前記傾斜面に対し面接触し、前記着脱部が前記本体に固定され、
    前記当接面部と前記傾斜面とが当接する時の両者の接触面積は、前記テーパ面と前記傾斜面とが当接する時の両者の接触面積よりも大きくされており、
    前記当接面部と前記カムの回動軸線との距離は、前記テーパ面と前記当接面部との境のオーバーシュート部と前記カムの回動軸線との距離と、等しく設定されていることを特徴とする着脱機構。
  2. 前記本体には、前記着脱部を前記本体に取り付けた際に、前記着脱部を挟んで前記カムと対向する位置に、前記着脱部の他端部を係止するための固定部が設けられ、さらに前記カムと前記固定部との離間距離を弾性的に変化させるための弾性支持構造が設けられていることを特徴とする請求項1記載の着脱機構。
  3. 前記カムは、プラスチックまたは木材で形成されていることを特徴とする請求項1記載の着脱機構。
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