JP4517432B2 - 課金処理装置、並びに、プログラム記憶媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、サーバが提供したサービスに対する対価をサービスの利用者に課金するための自動課金技術に係り、特に、インターネットのようなコンピュータ・ネットワーク上で構築・提供されるサービスの利用者に対して対価を課金する自動課金技術に関する。
【0002】
更に詳しくは、本発明は、特に、インターネットのようなコンピュータ・ネットワーク上で構築・提供されるチャット・システムや仮想会議システムなどのような複数のログイン・ユーザ間のやり取りで実現されるコミュニティ系のサービスの利用に対する対価を課金する自動課金技術に係り、特に、このようなコミュニティ系サービスの利用者に対して利用状況に応じた対価を課金する自動課金技術に関する。
【0003】
【従来の技術】
昨今、情報処理や情報通信などのコンピューティング技術が飛躍的に向上し、コンピュータ・システムが広汎に普及してきている。さらに、コンピュータ同士を相互接続するネットワーク・コンピューティング技術に対する要望も高まってきている。ネットワーク上では、各コンピュータのユーザ同士で、コンピュータ資源の共有や、情報の共有・流通・配布・交換などの作業を円滑に行うことができる。また、ネットワーク経由で接続された各ユーザのコンピュータ間で共同作業を行うこともできる。
【0004】
コンピュータ同士を相互接続するネットワークの形態は様々である。例えば、EthernetやBluetoothのような局所に敷設されたLAN(Local Area Network)や、LAN同士を専用線などで相互接続して構成されるWAN(Wide Area Network)、さらには、ネットワーク同士の相互接続を繰り返し行った結果として文字通り世界規模のネットワークへ成長を遂げた「インターネット」(The Internet)など様々である。
【0005】
「インターネット」は、米国防総省が構築したARPANET(Advanced Research Projects Agency Network)を原形としたネットワークであり、その後、全米科学財団のNSFNET(National Science Foundation Network)に包括された。さらに、1995年にバックボーンが民間に移管されることにより、現在における本格的な拡大がスタートすることとなった。インターネットは、各大学や研究機関等に設置されたサーバ(主にUNIXワークステーション)が自主的に相互接続を繰り返した結果、現在の巨大ネットワークへと成長するに至った。インターネット上のサーバ同士は、通常、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)ベースで相互接続されている。現在、インターネット上には無数のサーバが接続されており、各サーバは、各種の資源オブジェクトを無数のクライアントに公開している。
【0006】
インターネット上では、WWW(World Wide Web)、News、TELNET(TELetypewriter NETwork)、FTP(File Transfer Protocol)、Gopherなど、多数のサービスが公開されている。このうち、WWWは、ハイパーリンク構造の情報空間を提供する広域情報検索システムであり、インターネットの爆発的な成長や急速な普及を遂げる最大の要因ともなっている。
【0007】
WWWは、スイスのCERN(European Center for Nuclear Research:欧州核物理学研究所)のTim Bernes−Lee氏等の提案によるものであり、テキスト、画像、音声などの各種メディアをハイテキスト形式で閲覧することができる広域情報検索システムである。WWW上で扱われるハイパーテキスト情報は、HTML(Hyper Text Markup Language)と呼ばれるハイパーテキスト形式の記述言語で記述される。HTMLによるハイパーテキストの記述によれば、基本的に"<"及び">"からなるタグで区切られる書式設定によって、文書の論理的な構造を表現することができる。TCP/IPネットワーク上でHTML形式のファイルを転送するプロトコルは、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)プロトコルと呼ばれる。
【0008】
インターネット上には無数のHTMLドキュメントすなわち情報資源が、有償又は無償で公開されている。TCP/IPに従えば、これらHTMLドキュメントを始めとする各種の情報資源は、URL(Uniform Resource Locator)という形式の識別子によって特定される。URLとは、情報資源にアクセスする手段とその情報資源の名前とを指定した文字列のことであり、「スキーム名(プロトコル名)://ホスト名(ドメイン名):ポート番号/パス名(ファイル名)」という形式で記述される。HTMLドキュメントは、他の情報資源とのリンク関係を含むことができるが、リンク情報もURL形式で指定される。
【0009】
WWWは、クライアント−サーバ型で構築されるシステムである。WWWサーバは、HTTPデーモンと呼ばれるサーバ・ソフトウェアを稼動し、HTML形式で記述された情報資源を格納し、及び/又は、該資源を提供するコンピュータ・システムである。(「デーモン」とは、UNIX上で作業を行うとき、バックグラウンドでシステムの管理や処理を実行するプログラムの総称である。)
【0010】
他方のWWWクライアントは、「WWWブラウザ」又は「HTMLブラウザ」と呼ばれるユーザ・エージェントを用いて動作するコンピュータである。米Netscape Communications社の"Netscape Navigator"や、米Microsoft社の"Internet Explorer"がWWWブラウザの代表例である。
【0011】
WWWクライアント・ユーザは、ブラウザ画面上の場所ボックスに資源識別子としてのURL文字列を記入することによって、所望の情報資源を指定することができる。WWWブラウザは、通常、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)プロトコルに従ってWWWサーバ上の情報資源へのアクセスすなわち情報資源の取り出しを行う。さらに、WWWブラウザは、取得したHTMLドキュメントを解析して、ブラウザ・ウィンドウ画面上で、その内容を表示する(すなわちホームページをブラウザ画面上で組み立てる)。ブラウザ画面に表示されたWWWページ上では、リンク情報は「アンカー」として表示される。ユーザはアンカーをクリックすることで、次の参照先である情報資源を順次指定することができる。すなわち、ユーザは、WWWブラウザ画面を介して、インターネット上でハイパーリンクが張り巡らされたWWW情報資源空間を探索し、多様な情報資源に次々とアクセスすることができる訳である。
【0012】
さらに、WWW以外にも、BBS(Bulletin Board System:電子掲示板)やチャット(chat)などの各種のアプリケーションが、インターネット上で利用に供されている。
【0013】
また、チャットとは、ネットワーク上でキーボード入力文字を使ってリアルタイムに会話を行う"on-line-talk"である。通常、複数のユーザがチャットにログインして、同時に会話することができるし、1人の発言が参加者全員のモニタ画面上に提示されるようになっている。チャットによれば、遠隔地に散在するユーザ間でリアルタイムの会話若しくは議論を、インターネット上に構築された仮想世界において享受することができる。言い換えれば、チャット・システムは、ネットワーク上に仮想的に構築された「コミュニティ」であり、複数のユーザがログインして擬似的な社会活動すなわちコミュニケーションを行うことによってコミュニティが成立し且つ維持される。
【0014】
また、チャットとは、ネットワーク上でキーボード入力文字を使ってリアルタイムに会話を行う"on-line-talk"である。通常、複数のユーザがチャットにログインして、同時に会話することができるし、1人の発言が参加者全員のモニタ画面上に提示されるようになっている。チャットによれば、遠隔地に散在するユーザ間でリアルタイムの会話若しくは議論を、インタネット上に構築された仮想世界において享受することができる。言い換えれば、チャット・システムは、ネットワーク上に仮想的に構築された「コミュニティ」であり、複数のユーザがログインして擬似的な社会活動すなわちコミュニケーションを行うことによってコミュニティが成立し且つ維持される。
【0015】
チャット・システムが提供する仮想世界にログインしさえすれば即座に会話への参加資格が随時得られ、各ユーザが現実世界上で顔見知りである必要がないという気軽さも、チャットの大きな魅力であろう。BBSによるインタラクションが非同期的であるのに対して、チャットの対話は同期的であり、相手の反応を確認しながら発言することができるので、ユーザにとって刺激的である。
【0016】
例えば、パソコン通信サービス分野において知られる"Habitat"(商標)は、いわゆるサイバー・スペース上でチャットを行うことができるサービスである。Habitatは、米国LucasFilm社によって1985年から開発が始められ、米国商業ネットワークの1つであるQuantumLink社での約3年間の運用を経て、1990年2月に富士通Habitat(商標)としてNifty−Serveでそのサービスが開始されるに至った。
【0017】
Habitatにおいては、2次元グラフィックスで描画された「ポピュロポリス(Populopolis)」と呼ばれる仮想の都市に、「アバタ」(avatar:インド神話に登場する「神の化身」という意味)と呼ばれるユーザの分身を送り込み、ログインしたユーザ同士は各自のアバタを介してチャットを行うことができる。なお、Habitatの詳細については、例えば、「サイバースペース」(マイケル・ベネディクト編,1994年3月20日初版発行,NTT出版,ISBN4−87188−265−9C0010(原著:Cyberspace: First Steps, Michael Bebedikt, ed. 1991, MIT PressCambridge, MA ISBN0-262-02327-X) 第282頁乃至第307頁)に記述されている。
【0018】
ところで、WWWをさらに拡張して、3次元情報を記述したり、3次元グラフィックスで描画されたオブジェクトに対してハイパーテキストのリンクの設定を可能にする言語として、VRML(Virtual Reality Modeling Language)が開発された。VRMLによれば、3次元オブジェクトの見た目(appearance:例えば照明の具合など)と形(geometry)をデータとして扱うことができる。さらに、オブジェクトに名前を付与し、名前の動作をJavaプログラミング言語で記述することが可能である。
【0019】
VRML1.0では、主に、ユーザのマウス操作に応答して3次元オブジェクトが変化する、静的なオブジェクトの表現が可能である。また、VRML2.0では、"Moving World"をベースとした仕様が公開され、VRML1.0の機能に加えて、3次オブジェクトの自律的なBehavior(動作)やアニメーションのマッピング、音声データの取り扱い、インタラクティブな表現などが可能となっている。
【0020】
上述したチャット・システムすなわち仮想的なコミュニティを、VRML2.0を用いて3次元的に構築しようとする場合、以下の事柄を含んだVRMLファイルを作成すればよい。
(1)仮想空間内の物体(モデル)の形や動き、位置などを示す図形データを作成する(モデル作成)。
(2)画面表示された仮想空間内のモデルをマウスでクリックするなどのユーザ操作に対してイベントを発生させるスイッチ(センサ)をモデルに付加する(センサ付加)。
(3)センサへのユーザ操作に応答してイベントを実現するスクリプトをプログラミングする(スクリプト作成)。
(4)センサへの操作とスクリプトの起動、及び、図形データとスクリプトの間の対応付けを行う(ルーティング)。
【0021】
VRMLコンテンツは、VRMLブラウザを用いて閲覧することができる。すなわち、VRMLブラウザ画面を通して、インターネットのWWW資源空間上から所望のVRMLコンテンツが読み出され、且つ表示される。そして、ユーザは、マウス等のポインティング・デバイスを用いて3次元空間を自由に移動することができる。3次元空間上を移動することに伴なって、表示画面も移動した場所から見える情景にリアルタイムに変化していく。狭い範囲での移動は、クライアント側で3次元データに基づいて再計算され、表示される。また、3次元グラフィックスを用いて描画されたオブジェクト(例えば直方体や円柱など)に対して、ハイパーテキスト形式のリンクを設定することもできる。すなわち、ユーザは、3次元表示画面上をマウス・カーソルで探索し、3次元オブジェクトとして表示されているアンカーをクリックすることで、別のVRMLコンテンツ又はHTMLコンテンツに辿りつくことができる。
【0022】
また、VRMLを用いてチャット・システムを記述すれば、原初的には各参加者のキーボード入力文章からなる会話を単に逐次記録する形式のチャット(前述)を、3次元状の仮想空間内での会話として楽しむことが可能となる。3次元チャットは、インターネット上で構築・提供される、リアリティに富んだ共有仮想社会におけるコミュニケーションの場となる。
【0023】
このような3次元共有仮想空間は、VRMLで記述され、例えばWWWサーバからインターネット経由でダウンロードすることができる。共有仮想空間にログインした各参加者には、自分の分身に相当するアバタ(avatar)が与えられる。このアバタは、アプリケーションによって生成されるアプリケーション・オブジェクトの一種である。共有仮想空間上の各アバタに関する情報(例えば、現在位置や着ている衣装、名前、性別など)は、各ログイン・ユーザ間で共有されるので、各ユーザのモニタ画面上には自分や他人のユーザのアバタが出現する。各ユーザは、マウス操作などによって、あたかも自分が実世界上を探索するような感覚で、アバタに共有仮想空間上を探索させることができる。ある1人のユーザがキー入力した発言は、アバタからポップアップする吹き出しという形式で各ユーザのモニタ画面にも表示される。
【0024】
このような3次元共有仮想世界は、発言内容を時系列的に文字表示するだけの旧態依然のチャット・システムに比し、ユーザを視覚的に惹きつけることができる。また、会話相手の反応を3次元的な画像表示を通してリアルタイムで確認することができるので、会話を行う刺激はさらに増すであろう。各ユーザ同士は、共有仮想世界上で起きた出来事などの仮想体験又は擬似体験を共有することができる。また、会話の入力に加えて、3次元空間上での他のアバタを探索したり、特定のアバタから逃げ出すように、ゲーム感覚のインタラクティブ操作が加わる。さらに、昼夜や季節など時間のメカニズムを始めとして実世界に近い変化を導入することによって仮想現実感をさらに増し、ユーザがより溶け込み易い又は親しみ易い環境を共有仮想空間上に提供することも可能である。
【0025】
勿論、3次元共有仮想世界上で、各ログイン・ユーザ同士でロールプレイング・ゲームや対戦式のゲームなどのコラボレーションを行うことも可能である。
【0026】
例えば、本出願人に既に譲渡されている特開平9−81781号公報には、3次元グラフィックスによって仮想空間を表示し、ユーザがアバタの視点で自由に歩き回ることができる3次元仮想現実空間について開示されている。同公報に記載される3次元の共有仮想空間は、VRML記述言語を利用して記述することができる。
【0027】
この他、日経エレクトロニクス1996.9.9(No.670)の第151頁乃至第159頁にはユーザの分身であるアバタを用いてチャットを行う種々のサイバースペースに関する考察が掲載されている。
【0028】
ところで、インターネットのような広域ネットワーク上で公開される資源サービスの中には既に有料化されたものもある。このような場合、サービスの利用者には、例えば月額固定制あるいは従量制で利用料金が課される。
【0029】
有料制又は会員制のサイトでは、例えば、各ユーザがサーバにログイン時(あるいは有料の資源にアクセスしたとき)、ユーザに対してユーザ名(又は、アカウント名やログイン名)とパスワードの入力が促される。この手続きは、一般には、ユーザ側のブラウザ上にユーザ名やパスワード入力を行うダイアログ・ボックスがポップアップされる形式で行われる。これに対し、サーバ側では、入力されたユーザ名及びパスワードの組を基にして、参加資格に関する所定の認証処理を行い、ログインの可否を判断する。また、利用料金の支払方法は、クレジット・カードやデビット・カードによる決済、銀行など指定金融機関からの口座引き落とし、請求書の郵送など様々である。
【0030】
サーバすなわちサービス提供者側にとっては、利用者から回収した利用料は、これまでに提供したサービスの対価として、あるいは将来的な製品開発等のための資金として活用されることになる。その意味において、サービスの有料化は資本主義経済の理念にも合致すると言えよう。
【0031】
しかしながら、利用者側から見れば、サービスの有料化はサービス利用及び利用の継続を考慮する上で大きな経済的・精神的な負担又は障壁となることも否めない。このような障壁は、サービス提供者側がより優れた製品やサービスを開発し提供することによって必ずしも取り除かれるようなものではない。今まで無料であったサービスを有料化に切り替えることによって、ユーザ数が激減する危惧さえある。
【0032】
例えば、ネットワーク上での単純な情報提供サービスや、商品の物流を省略・節約することを目的としたネット販売サービスの場合、ユーザ数の減少に比例して売上高が減少する。
【0033】
これに対し、上述したチャット・システムのようなコミュニティ系のサービスの場合、ユーザ数の減少はさらに深刻である。何故ならば、コミュニティというものは、複数のユーザがログインすなわち参加して擬似的な社会活動すなわちコミュニケーションを行うことで成立し且つ維持されるものであり、コミュニティ空間上で他のユーザが見当たらない、すなわち話し相手が居ないことには、サービスの対象であるコミュニティそのものが形成されない。同様に、ロールプレイングや対戦式のゲームの場合においても、他のログイン・ユーザが居ないときには、当然、ゲームが成り立たない。
【0034】
言い換えれば、多数の参加者によって形成されるコミュニティ系のサービスの場合、サービス有料化は、サービスの存在意義や存亡論に関わる極めて重大な問題なのである。
【0035】
なお、従来より、サーバによる「ディスク貸し」というサービスがある。このサービスでは、ディスク容量のような物理的な単位(MB、GBなど)に相応してその利用料金が決められる。しかしながら、このようなサービスの価値を理解するには、コンピュータやネットワークに関するある程度以上の知識が必要であり、初心者にはこのようなサービスの存在意義の理解に苦しむこともあるであろう。また、サービス提供者側にとっても、ディスク貸しは言い換えればデータの単純な保存サービスに相当するので、同業他社との間でサービス品質の差別化を行うことが難しい。
【0036】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、インターネットのようなコンピュータ・ネットワーク上においてサービスを構築し提供する際、該サービスの利用者に対して対価を好適に課金することができる、優れた自動課金技術を提供することにある。
【0037】
本発明の更なる目的は、インターネットのようなコンピュータ・ネットワーク上においてチャット・システムや仮想会議システムなど複数のログイン・ユーザ間のやり取りで実現されるコミュニティ系のサービスを構築し提供する際、該サービスの利用に対する対価を好適に課金することができる、優れた自動課金技術を提供することにある。
【0038】
本発明の更なる目的は、チャット・システムや仮想会議システムなど複数のログイン・ユーザ間のやり取りで実現されるコミュニティ系サービスの利用者に対して利用状況に応じた対価を課金することができる、優れた自動課金技術を提供することにある。
【0039】
本発明の更なる目的は、無料・有料を問わず多くのユーザを吸引してコミュニティ内の活動を維持しつつ、有料ユーザに対しては利用状況に応じた対価を課金することができる、優れた自動課金技術を提供することにある。
【0040】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を参酌してなされたものであり、その第1の側面は、複数のユーザがログインすることによって形成されるコミュニティ・システムにおいて各ユーザ毎に利用料を課金するための課金処理装置又は方法であって、
前記コミュニティ・システム上で使用可能な1以上のアイテムを提供するアイテム提供手段又はステップと、
各ユーザが取得中のアイテムの種類を管理する課金情報管理手段又はステップと、
各ユーザに対して利用中のアイテムの種類に応じた料金を課金する課金手段又はステップと、
を具備することを特徴とする課金処理装置又は方法である。
【0041】
前記コミュニティ・システムは、例えば「チャット」のような、分散ネットワーク環境下で構築された共有仮想空間上で複数のユーザが参加可能な仮想会話システムである。
【0042】
前記課金手段又はステップは、ユーザに対して利用中のアイテムの保管を希望するか否かという形式で料金を課金するようにしてもよい。この保管料という考え方は、現実世界におけるトランク・ルームやコイン・ロッカーなどの時間貸しの保管庫というメタファを有する。
【0043】
また、前記課金手段又はステップは、保管を希望するアイテムが所定数未満のユーザに対しては課金しないようにしてもよい。したがって、あまり多くのアイテムを使用しないユーザは、コミュニティ・システムの無料会員としてコミュニティに参加し続けることができる。
【0044】
また、前記課金手段又はステップは、ユーザが前記コミュニティ・システムにログインする際に料金を課金するようにしてもよい。通常、コミュニティ・システムにログインする際、参加資格の是非などの認証処理のために、ユーザに対してユーザIDやログイン・パスワードの入力が要求される。この認証処理と並行して保管アイテム数をチェックすることにより、ユーザに対する課金処理を円滑に行うことができる。
【0045】
また、前記課金手段又はステップは、ユーザが前記コミュニティ・システムからログアウトする際に料金を課金するようにしてもよい。一般に、コミュニティ・システムのクライアント及びサーバの双方では、ログイン・ユーザに関する使用アイテムなどの現在情報は作業データとして揮発的に保持されている。かかる揮発データは、ログアウト時に、課金情報を管理するデータベースなどに不揮発的に記録又は登録しておく必要がある。ログアウト時に課金する場合、データベース登録処理と課金処理を並行して行うことができる。
【0046】
また、前記課金手段又はステップは、ユーザが前記コミュニティ・システム上でアイテムを新規取得したことに応答して、逐次的に料金を課金するようにしてもよい。このように逐次的に課金処理を行うことにより、コミュニティ・システムの提供業者は、利益を確実に得ることができる。
【0047】
また、本発明の第2の側面は、複数のユーザがログインすることによって形成されるコミュニティ・システムにおいて各ユーザ毎に利用料を課金する課金処理をコンピュータ・システム上で実行するためのコンピュータ・プログラムをコンピュータ可読形式で格納するプログラム記憶媒体であって、前記コンピュータ・プログラムは、
前記コミュニティ・システム上で使用可能な1以上のアイテムを提供するアイテム提供ステップと、
各ユーザが取得中のアイテムの種類を管理する課金情報管理ステップと、
各ユーザに対して利用中のアイテムの種類に応じた料金を課金する課金ステップと、
を具備することを特徴とするプログラム記憶媒体である。
【0048】
本発明の第2の側面に係るコンピュータ可読記憶媒体は、例えば、様々なプログラム・コードを実行可能な汎用コンピュータ・システムに対して、コンピュータ・プログラムをコンピュータ可読な形式で提供する媒体である。このような媒体は、例えば、CD(Compact Disc)やFD(Floppy Disc)、MO(Magneto-Optical disc)などの着脱自在で可搬性の記憶媒体である。あるいは、ネットワーク(ネットワークは無線、有線の区別を問わない)などの伝送媒体などを経由してコンピュータ・プログラムを特定のコンピュータ・システムに提供することも技術的に可能である。
【0049】
このようなプログラム記憶媒体は、コンピュータ・システム上で所定のコンピュータ・プログラムの機能を実現するための、コンピュータ・プログラムと記憶媒体との構造上又は機能上の協働的関係を定義したものである。換言すれば、本発明の第2の側面に係るプログラム記憶媒体を介して所定のコンピュータ・プログラムをコンピュータ・システムにインストールすることによって、コンピュータ・システム上では協働的作用が発揮され、本発明の第1の側面と同様の作用効果を得ることができる。
【0050】
【作用】
本発明は、コミュニティを形成できるだけのユーザ数を取り込むために、ある程度の無料ユーザを容認しつつ、サービスの提供・維持・改善に必要な資金を調達するために一部のユーザに対しては料金を課金するものであり、なお且つ、無料及び有料ユーザの双方が納得することができる課金システムを提供するものである。
【0051】
本発明に係るコミュニティ・システムでは、アクセスすなわちコミュニティへのログイン自体には課金しない。その代わりに、コミュニティ・サービスの中でユーザに差別的要因を提供するアイテムや機能に対して課金するようにした。
【0052】
ここで言う「アイテム」とは、例えば、3次元コミュニティ・システムすなわち仮想空間上で、ログイン・ユーザを化体するアバタ(前述)が身に付ける「お金」、「団体用バッチ」、「スーパー骨」、「ランプ」や、帽子その他の装飾品である。アイテムは、仮想空間内において店舗内の棚に陳列したり道端に落ちていたりいる。各ログイン・ユーザは、分身であるアバタにアイテムを購入させたり拾わせたりすることで、自らの意思でアイテムを入手することができる。また、ここで言う「機能」とは、「手紙(又は仮想空間内でのメール機能)」、「PHS(携帯電話:又は仮想空間内での遠隔通信機能)」、「地図(仮想空間内でのオブジェクト探索機能)」など、仮想空間内でアバタに与えられる、差別的な要因を提供する機能や能力のことを意味する。
【0053】
コミュニティ・システムへのログイン自体を無料に維持することによって、今までの無料ユーザは、躊躇することなくコミュニティに参加することができる。コミュニティの参加者数を維持又は増大させることにより、まず、コミュニティそのものが成立する。別の見方をすれば、無料ユーザであっても、ログインすなわちコミュニティに参加するという行為によって利用料相当を支払っていることにもなるので、参加資格という形式で利益の還元を受けて相当であろう。
【0054】
また、上述したようなアイテムや機能は、仮想空間上における通常のコミュニケーション操作のために必須ではない。すなわち、これらはアバタが標準的に装備する道具というよりも、むしろ各ユーザが任意に取り揃えるべきものという差別的要因としての性質が強い。したがって、アイテムや機能の有料化に関して、ほとんどのユーザにとって異論や違和感はないであろう。
【0055】
例えば、オプション的な機能もアイテムという形で抽象化して、アイテムの保管料という名目でユーザから料金を徴収することができる。
【0056】
この保管料という考え方は、現実世界におけるトランク・ルームやコイン・ロッカーなどの時間貸しの保管庫というメタファを有する。したがって、コンピュータやネットワークの知識に習熟していないようなネットワーク・サービス利用者にとっても、その概念や有料化の意義を理解し納得することは、「ディスク貸し」(前述)の場合に比しはるかに容易であろう。
【0057】
アイテムの保管料を徴収するということは、例えば、保管時すなわちユーザがコミュニティにログイン又はログアウトするタイミングで課金することを意味する。これは、アイテムを利用する毎に逐次的に課金する場合に比し、お金の出入りの回数が少なくて済み簡易である。したがって、当該課金方式は子供向けサービスにも適用し易いであろう。また、サービス提供者側においても、課金管理する回数が少なければ、その分だけサーバ負荷を削減することができる。
【0058】
また、アバタに与えられたアイテムや機能を保管することは、言い換えれば、機能の有用性やコンテンツの優秀性に対して課金することに等しい。例えば、データ・サイズは非常に小さいが優秀な機能や、小さいが優れたデザインを持つビットマップに対しては、大きな利用料金を課すようにしてもよいであろう。これは、現実世界における冷凍保存や宝石の保管などのメタファを持つことができるので、プレミアムを付けても、一般ユーザが容易に理解し、広く受け容れられ易いであろう。
【0059】
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施例や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
【0060】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施例を詳解する。
【0061】
1.コミュニティ・システムの構成
図1には、本発明を実現するのに適した共有仮想世界を構築・提供することができるネットワーク・コンピューティング・システム1の構成を模式的に示している。ネットワーク・コンピューティング・システム1は、例えば分散ネットワークであってもよい。分散ネットワーク環境下では、各ユーザはプログラムやデータなど資源オブジェクトの所在を特に認識する必要がなくなる。また、コンピュータにおいて実行される手続きやメソッドも、ネットワーク上で分散して保持され、管理されている。例えば、ネットワーク上のある1つのコンピュータ上で動作しているプロセスが、他のコンピュータ上で動作するプロセスの手続きを呼び出して実行させることができる。
【0062】
後述するように、このネットワーク・コンピューティング・システム1上では、3次元の共有仮想世界に展開されるコミュニティ・システムが構築・提供される。このコミュニティ・システムは、仮想空間を表示しナビゲーションするブラウザ(CPブラウザ)と、仮想空間を管理する共有仮想世界サーバ(CPサーバ)と、共有アプリケーション開発環境であるAO(Application Object)という3つの要素で構成される。
【0063】
ネットワーク・コンピューティング・システム1には、無数のコンピュータ・システムが接続されている。これらコンピュータ・システムは、世界中に散在しており、一部のコンピュータは各種の資源サービスを有償又は無償で提供する「サーバ」として稼動し、他の一部はサーバに対して資源サービスを要求する「クライアント」として稼動している。
【0064】
また、図1に示すように、ネットワーク・コンピューティング・システム1は、通信媒体として、インターネット10や、その他の小規模ネットワークとしてのLAN(Local Area Network)20A,20B…、各国の電話会社が構築・提供する公衆電話網30などを含んでいる。勿論、それぞれのLAN20A,20B…の実体は、単一のネットワーク・セグメントであっても、あるいは複数のセグメントがルータで接続された構成であってもよい。
【0065】
インターネット10やそれぞれの小規模ネットワーク20A…は、ルータ21A…等を経由して相互接続されている。また、インターネット10の実体は、小規模ネットワーク20A…のサーバ同士が相互接続を繰り返した結果として世界規模に成長し巨大ネットワークである(前述)。これらインターネット10や小規模ネットワーク20A,20B…上のサーバ同士は、例えばTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)などの所定の通信プロトコルに従って相互アクセスが可能となっている。
【0066】
また、インターネット10やLAN20A,20B…などのネットワークと、公衆電話網30とは、ゲートウェイ・システム40によって相互接続されている。公衆電話網30には、例えばPSTN(Public Switched Telephone Network)やISDN(Integrated Service Digital Network)が含まれる。
【0067】
公衆電話網30は、さらに無数の交換局及び端局(図示しない)を擁し、末端には一般家庭内の設置電話が接続されている。また、公衆電話網30とともに、携帯電話サービス・プロバイダ、PHS(Personal Handyphone System)サービス・プロバイダ、ポケットベル(ページャ)・サービス・プロバイダなど、無線通信サービスを提供する多数のキャリアによって、多数の無線電話網(いずれも図示しない)が敷設されていてもよい。
【0068】
インターネット10上のコンピュータ・システム(LAN経由でインターネット接続されているコンピュータを含む)は、インターネット10上で識別可能なIPアドレスを取得している。言い換えれば、IPアドレスが、各コンピュータとインターネット10との論理的な接続点となる。
【0069】
また、インターネット10上には、専用線によるIP接続を行うことができない一般ユーザのために、インターネットへの接続サービスを提供する通信事業者、すなわち「インターネット・サービス・プロバイダ」(ISP)が存在する。営利のインターネット・サービス・プロバイダは、第2種電気通信事業者の登録・届出が必要である。ISPの一例は、「So−net」である。一般ユーザは、サービス・プロバイダが設置するサーバすなわち「アクセス・ポイント」(AP)にダイヤルアップすることで、インターネットへのIP接続が行われるので(「ダイヤルアップIP接続)とも言う)、自分専用のIPアドレス取得という経済的負荷から解放される。
【0070】
任意のサービス・プロバイダ(ISP)経由でIP接続された一般ユーザのコンピュータ(PC)100は、インターネット10上では主としてクライアントとして稼動し、WWW(World Wide Web)サーバその他の各種のサーバに対してサービス提供を要求することができる。
【0071】
インターネット・サービス・プロバイダは、一般に、ダイヤルアップIP接続以外にも、チャットやBBS(Bulletin Board System:電子掲示板システム)、電子メールなどの各種アプリケーションをインターネット10上で提供している。
【0072】
勿論、インターネット・サービス・プロバイダ以外の各種の運営母体がチャットやBBS、電子メール等のインターネット・アプリケーションを提供することも可能である。
【0073】
図1に示す例では、LAN20Aを運営するインターネット・サービス・プロバイダが、本実施例に係る「チャット」すなわちコミュニティ・システムを提供しているものとする。コミュニティ・システムは、ネットワーク上にコミュニティすなわち仮想世界を構築する。各ログイン・ユーザは、アバタを介してチャットなどの擬似コミュニケーションを楽しむことができる。
【0074】
「チャット」(chat)とは、インターネット10を介して遠隔ユーザ間でリアルタイムのコミュニケーションを行うサービスのことであり、特に、本実施例に係る3次元チャットは、3次元グラフィックスを用いて描画された3次元共有仮想世界上で各ログイン・ユーザが自分の分身である「アバタ」を送り込んで、リアルタイムのコミュニケーションを行う環境を提供するサービスである。WWWシステム上の3次元共有仮想世界すなわちコミュニティ・システムは、例えばISO(International Organization for Standardization)標準のVRML(Virtual Reality Modeling Language)97[1]で記述することができ、また、Javaを用いて動作記述を行うことができる。また、かかる3次元共有仮想世界は、VRMLブラウザを用いて表示しナビゲーションすることができる。
【0075】
LAN20A上には、共有仮想世界をインターネット10上に構築するとともに、この共有仮想世界上での各種の社会活動を行う環境を提供して、同共有仮想世界を管理するための共有仮想世界(Community Place:CP)サーバ22や、1以上のアプリケーション・オブジェクト(AO)・サーバ23−1,23−2…が配設されている。
【0076】
また、LAN20A上には、HTML(Hyper Text Markup Language)コンテンツなどのHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)資源オブジェクトを提供する1以上のWWWサーバ25や、各ユーザ・アカウントに対する電子メールの送受信サービスを提供するメール・サーバ26などが複数存在していてもよい。LAN20A上の各サーバ22,23−1,23−2,25,26に対しては、ルータ21A経由でインターネット・アクセスすることができる。
【0077】
本実施例では、WWWサーバ25は、通常のHTMLコンテンツの他に、3次元仮想世界を記述したVRMLファイルを提供しているものとする。また、このVRMLファイルには、仮想世界と共有アプリケーション(shared application)の記述、共有仮想世界(CP)サーバ22のアドレス(URL:Uniform Resource Locator)又はそのリンク参照が含まれている。
【0078】
本実施例に係る3次元共有仮想世界にログインするユーザのコンピュータ(PC)100は、WWWサーバ25が提供するHTMLコンテンツをブラウズするHTMLブラウザと、VRMLファイルを扱うことができるVRMLブラウザの双方を備えている。本実施例で使用されるVRMLブラウザは、特に、共有仮想世界(Community Place:CP)を表示しナビゲーションすることから、以下では「CPブラウザ」と呼ぶことにする。また、HTMLブラウザとCPブラウザは、例えば米Microsoft社のオペレーティング・システム"Windows95/98/NT"などによって提供される同一のプラットフォーム上で動作することができる。
【0079】
VRMLを用いて構築される3次元共有仮想世界では、該仮想世界内に配置された各オブジェクトは、ユーザ操作に応答して発生するイベントや、あらかじめ設定された時間の経過に伴なって発生するタイマー・イベントに応答した、自律的な動きすなわち"Behavior"を実現することができる。
【0080】
Behaviorのメカニズムは、「センサ」、「ルーティング」、「スクリプト」という3つの要素の連携動作によって実現される。すなわち、
【0081】
(1)3次元仮想世界に配置されたオブジェクトなどのノードに対してあらかじめ関連付けられ、VRMLファイルとして記述されたセンサ・ノードが、そのフィールドの変化に基づいて外部イベントを感知して、VRMLシーン内にイベントを発生させる。
(2)発生したイベントは、VRMLファイルとして記述されたルーティングに基づいて、オブジェクトの挙動を規定するプログラムである外部スクリプトにルーティングすなわち伝達される。
(3)外部スクリプトには、イベントが到来した時点で呼び出されるメソッドがあらかじめ記述されている。ルーティングによって伝達されたイベントを受け取った外部スクリプトは、その記述に基づく処理を実行した後、その処理結果とルーティングの記述に基づいてVRMLシーン内の該当するノードのフィールド値を変更する。
【0082】
VRMLでは、センサ・ノードとして、例えば、指定されたオブジェクト上をマウス・カーソルが通過したりクリックしたときにイベントを発生する"TouchSensor"や、指定された領域内にユーザの視点(ViewPoint)が侵入した場合にイベントを発生する"ProximittySensor"、所定時刻の到来又は所定時間間隔が経過する毎に発生する"TimerSensor"などが定義されている。
【0083】
なお、図1において、サーバ又はクライアントと呼ばれるホスト端末は、通常、ワークステーション又はパーソナル・コンピュータと呼ばれるコンピュータ・システム上で、サーバ・アプリケーション又はクライアント・アプリケーションを稼動することによって実現される。図17には、この種のコンピュータ・システム500のハードウェア構成例を模式的に示している。以下、各部について説明する。
【0084】
システム500のメイン・コントローラであるプロセッサ511は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と呼ばれるLSI(Large Scale Integration)チップで構成され、オペレーティング・システムOSの制御下で、各種のアプリケーションを実行するようになっている。OSは、より好ましくはGUI(Graphical User Interferface)環境を提供するが例えば、UNIX、又は、米Microsoft社のWindows98/NTでよい。
【0085】
図示の通り、プロセッサ511は、バス517によって他の機器類(後述)と相互接続されている。バス517上の各機器にはそれぞれ固有のメモリ・アドレス又はI/Oアドレスが付与されており、プロセッサ11はこれらアドレスによって機器アクセスが可能となっている。バス17の一例はPCI(Peripheral Component Interconnect)バスである。
【0086】
メモリ512は、プロセッサ511において実行されるプログラム・コードを格納したり、実行中の作業データを一時保管するために使用される記憶装置である。同図に示すメモリ512は、不揮発及び揮発メモリ双方を含むものと理解されたい。
【0087】
ディスプレイ・コントローラ513は、プロセッサ511が発行する描画命令を実際に処理するための専用コントローラであり、例えばSVGA(Super Video Graphic Array)又はXGA(eXtended Graphic Array)相当のビットマップ描画機能をサポートする。ディスプレイ・コントローラ513において処理された描画データは、例えばフレーム・バッファ(図示しない)に一旦書き込まれた後、表示装置521に画面出力される。表示装置521は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイや、液晶表示ディスプレイ(Liquid Crystal Display)などである。
【0088】
ネットワーク・インターフェース515は、Ethernet(登録商標)などの所定の通信プロトコルに従って、システム500をLAN(Local Area Network)などのネットワークに接続することができる。ネットワーク・インターフェース515は、一般に、LANアダプタ・カードの形態で提供され、マザーボード(図示しない)上のPCIバス・スロットに装着して用いられる。但し、ネットワーク・インターフェースではなく、モデム(図示しない)経由で外部ネットワークに接続することもできる。
【0089】
ネットワーク・インターフェース515は、Ethernetなどの所定の通信プロトコルに従って、システム500をLAN(Local Area Network)などのネットワークに接続することができる。ネットワーク・インターフェース515は、一般に、LANアダプタ・カードの形態で提供され、マザーボード(図示しない)上のPCIバス・スロットの装着して用いられる。但し、ネットワーク・インターフェースではなく、モデム(図示しない)経由で外部ネットワークに接続することもできる。
【0090】
LAN上では、複数のホスト(コンピュータ)がトランスペアレントな状態で接続され、分散コンピューティング環境が構築されている。また、ホストの一部はルータとして稼動し、さらに他のLANやインターネットなどの外部ネットワークに接続されている。インターネット上では、ソフトウェア・プログラムやデータ・コンテンツなどのディストリビューションが行われる(周知)。
【0091】
外部機器インターフェース516は、ハード・ディスク・ドライブ(HDD)524やメディア・ドライブ525などの外部装置をシステム500に接続するための装置である。外部機器インターフェース516は、例えば、IDE(Integrated Drive Electronics)やSCSI(Small Computer System Interface)などのインターフェース規格に準拠する。
【0092】
HDD524は、記憶担体としての磁気ディスクを固定的に搭載した外部記憶装置であり(周知)、記憶容量やデータ転送速度などの点で他の外部記憶装置よりも優れている。ソフトウェア・プログラムを実行可能な状態でHDD526上に置くことをプログラムのシステムへの「インストール」と呼ぶ。通常、HDD524には、プロセッサ511が実行すべきオペレーティング・システムのプログラム・コードや、アプリケーション・プログラム、デバイス・ドライバなどが不揮発的に格納されている。
【0093】
また、メディア・ドライブ525は、CD(Compact Disc)やMO(Magneto-Optical disc)、DVD(Digital Versatile Disc)などの可搬型メディアを装填して、データ記録面にアクセスするための装置である。可搬型メディアは、主として、ソフトウェア・プログラムやデータ・ファイルなどをコンピュータ可読形式のデータとしてバックアップすることや、これらをシステム間で移動(販売・流通・配布を含む)する目的で使用される。
【0094】
なお、このようなコンピュータ・システム500の一例は、米IBM社のパーソナル・コンピュータPC/AT(Personal Computer/Advanced Technology)の互換機又は後継機である。
【0095】
2.コミュニティ・システムの動作アーキテクチャ
図2には、本実施例に係る共有仮想世界すなわちコミュニティ・システムにログインしたユーザのコンピュータ100上で、共有仮想世界を表示し且つナビゲーションするための動作アーキテクチャを模式的に示している。上述したように、各ユーザA及びBのコンピュータ100上では、HTMLブラウザとともに、VRMLコンテンツを解釈可能なCPブラウザが稼動している。HTMLブラウザは、米Netscape Communications社の"Netscape Navigator"や、米Microsoft社の"Internet Explorer"のようなものでよい。
【0096】
ユーザ・コンピュータ100は、例えば、最寄のアクセス・ポイント(AP)へのダイヤルアップIP接続などの所定の手続を経てインターネット10に接続される。さらに、ユーザ・コンピュータ100は、HTMLブラウザによってHTTPプロトコルに従ってWWWサーバ25にアクセスする。そして、WWWサーバ25から共有仮想世界を記述するVRMLファイルを取得すると、これをCPブラウザに渡す。
【0097】
CPブラウザは、渡されたVRMLファイルを解析してブラウザ画面上に表示する。また、VRMLファイルにCPサーバ22のアドレスが指定されている場合には、其処への接続を試みる。同一のVRMLファイルを取得したCPブラウザは、同一のCPサーバ22への接続を果たす(すなわちログインする)ことになり、VRMLファイルが記述するVRMLシーンすなわち同じ3次元仮想世界を共有することができる。
【0098】
CPサーバ22への接続、すなわち共有仮想世界へのログインに成功すると、それ以後の通信は、CPサーバ22とCPブラウザ間の通信は所定のサーバ−クライアント間プロトコル(本明細書中では、VSCP(Virtual Society Server Client Protocol)[3]と呼ぶ)を用いて行われる。このVSCPプロトコルには、ユーザがCPブラウザを通して行った変更(例えば、アバタによるアイテムの取得や廃棄など)をCPサーバ22に通知する機能や、通知された情報をCPサーバ22からさらに他のCPブラウザに通知する機能が含まれているものとする。
【0099】
CPサーバ22は、各CPブラウザが知る必要がある情報(すなわちCPブラウザに送信すべき情報)の配信を、オーラ・アルゴリズム[2]を用いて制限することができる。オーラとは、アバタの周辺の領域、すなわちユーザが興味を持つと想定される領域のことを意味し(前述)、オーラの外側にある事物は興味を持たないとみなして情報を送らない。オーラ・アルゴリズムを適用することで、配信すべき情報量を制限して、各ログイン・ユーザへのネットワーク・トラフィックが規定の通信容量を越えないようにしている。
【0100】
CPサーバ22によって提供される共有仮想世界上には、各ユーザの分身であるアバタや、アバタが飼育するペット(仮想生物)など、さまざまな物体が存在する。これらの物体や物体の動作、その他仮想世界上のアプリケーションは、共有仮想世界に存在する(すなわちログインしている)各ユーザ間で共有され、本明細書中では「共有アプリケーション」と呼ばれる。
【0101】
AOサーバ23上のAO(Application Object)は、共有アプリケーション(shared application)を管理する。AOの開発環境は、主にJava言語やC++言語などである。AOは、CPサーバ22の内部情報へのアクセスやタイマーなどのイベント・ハンドラ、AOが管理する共有物体を制御するAPI(Application Programming Interface)を提供する。ここで言う共有物体には、各ユーザ・コンピュータのブラウザ上に出現する(すなわち共有される)オブジェクトであり、ログイン・ユーザの分身であるアバタや、アバタが飼育する仮想生物(ペット)、さらには、ログイン・ユーザが取得し保管するアイテムや機能などが含まれる。また、ログイン・ユーザによるアイテムや機能の取得や廃棄は、例えば自分の分身であるアバタや、アバタのペットである仮想生物が、所望のアイテムを道端で「拾う」、あるいは仮想店舗の陳列棚から購入するという行為によって化体される(後述)。
【0102】
なお、例えば本出願人に既に譲渡されている特願平9−154471号明細書(特開平10−328416号公報)には、共有仮想空間上でアバタや仮想ペットなどの仮想生命オブジェクトの成長パラメータを管理することで、ユーザによる遠隔制御に基づいてこれら仮想生命オブジェクトの自律的な挙動を実現した共有仮想空間提供装置及び方法について開示されている。
【0103】
AOサーバ23は、CPサーバ22に対して所定のアプリケーション・プロトコルを用いて通信することができる。したがって、CPサーバ22とAOサーバ23は、単一のサーバ・マシン上で動作する必要はなく、図1に示すようにそれぞれ独立したコンピュータ・システムとして存在するスケーラブルなアーキテクチャであってもよい。
【0104】
図3には、本実施例に係るAOの動作メカニズムを例示している。同図に示す例では、共有仮想世界にログインしたある1人のユーザが、自分の分身であるアバタのペット(共有アプリケーション)をクリックしたときの動作例であり、クリック操作に応答してペットが鳴くという動作が各ログイン・ユーザ間で共有される。
【0105】
AOサーバ23がCPサーバ22に接続すると、AOサーバ23が管理する共有物体を共有仮想空間に追加するように、CPサーバ22に対して要求を発行する(S1)。
【0106】
CPサーバ22は、自分に接続している全てのCPブラウザに対して、この要求を転送する。この結果、CPブラウザ、すなわち現在ログイン中のユーザのモニタ画面には共有物体が出現する(S2)。但し、各ログイン・ユーザのCPブラウザに与えられる共有物体の情報は、その分身であるアバタ又は仮想ペットのオーラ(前述)の範囲内に限定してもよい。
【0107】
また、あるユーザがCPブラウザ上で共有物体を選択(すなわちクリック)すると(S3)、対応するスクリプトがCPブラウザ上で起動する(S4)。このスクリプトは、CPサーバ22に対してVSCPプロトコルに従ったメッセージを送信する(S5)。
【0108】
CPサーバ22は、選択された共有物体を管理するAOサーバ23にこのメッセージを送信する(S6)。AOサーバ23は、メッセージの処理を行い、CPサーバ22経由(すなわちVSCPプロトコルに従って)で他の全てのCPブラウザに対して同じメッセージを送り返す(S7)。この結果、メッセージは、各CPブラウザ上の対応する共有物体に渡されて、同じ処理が行われる(S8)。但し、各CPブラウザに返信するメッセージを、オーラ・アルゴリズムに従って限定してもよい。
【0109】
また、図3には示していないが、アバタやその仮想ペットがアイテムや機能を取得したり廃棄したりする場合も同様の処理により実現される。
【0110】
すなわち、ログイン・ユーザがCPブラウザ上でアイテムの取得又は廃棄という動作を行うと、対応するスクリプトがCPブラウザ上で起動する。このスクリプトは、CPサーバ22に対してVSCPプロトコルに従ったメッセージを送信する。
【0111】
CPサーバ22は、選択された共有物体を管理するAOサーバ23にこのメッセージを送信する。これに対し、AOサーバ23は、該メッセージの処理を行い、CPサーバ22経由(すなわちVSCPプロトコルに従って)で他の全てのCPブラウザに対して同じメッセージを送り返す。この結果、メッセージは、各CPブラウザ上の対応する共有物体に渡されて、同じ処理が行われる。但し、各CPブラウザに返信するメッセージを、オーラ・アルゴリズムに従って限定してもよい。
【0112】
なお、ログイン・ユーザが取得したアイテムの種類は、課金処理に必須の情報である。ログイン期間中、かかる取得アイテム情報は、CPブラウザ及びCPサーバの各々において作業データの一部として揮発的に保持されている。例えば、ユーザがコミュニティからログアウトするとき、CPサーバは課金サーバ(後述)に対してユーザの最新の取得アイテム情報を転送し、課金サーバは課金情報データベースを更新すればよい。
【0113】
3.ログイン・ユーザに対する課金管理
次いで、本実施例に係るコミュニティ・システムにおける各ログイン・ユーザに対する課金管理の手順について説明する。
【0114】
当該コミュニティ・システムでは、コミュニティを形成できるだけのユーザ数を取り込むために、ある程度の無料ユーザを容認しつつ、サービスの提供・維持・改善に必要な資金を調達することを運営の基本形態としている。
【0115】
このため、コミュニティ・システムへのアクセスすなわちログイン自体には課金しない。その代わりに、コミュニティ・サービスの中でユーザに差別的要因を提供するアイテムや機能に対して課金するようにした。
【0116】
ここで言う「アイテム」とは、例えば、3次元コミュニティ・システムすなわち仮想空間上で、ログイン・ユーザの分身であるアバタ(前述)やアバタの仮想ペットが身に付ける「お金」、「団体用バッチ」、「スーパー骨」、「ランプ」や、帽子その他の装飾品である。アイテムは、コミュニティすなわち共有仮想空間内において、店舗内の棚に陳列したり道端に落ちていたりいる。各ログイン・ユーザは、アバタや仮想ペットにアイテムを購入させたり拾わせたりすることで、自らの意思でアイテムを入手することができる。また、ここで言う「機能」とは、「手紙(又は仮想空間内でのメール機能)」、「PHS(携帯電話:又は仮想空間内での遠隔通信機能)」、「地図(仮想空間内でのオブジェクト探索機能)」など、仮想空間内でアバタに与えられる、差別的な要因を提供する機能や能力のことを意味する(3次元共有仮想世界におけるPHS機能に関しては、例えば本出願人に既に譲渡されている特願平11−337105号明細書に開示されている)。
【0117】
コミュニティ・システムへのログイン自体を無料に維持することによって、今までのユーザは、躊躇することなくコミュニティに参加することができる。参加者数を維持又は増大させることにより、まず、コミュニティそのものが成立する。別の見方をすれば、無料ユーザであっても、ログインすなわちコミュニティに参加するという行為によって、コミュニティを存続させ他の有料ユーザや新規ユーザを吸引することができる。すなわち、無料ユーザはコミュニティへの参加という行為によって利用料相当を支払っていることにもなり、ログインの許可という利益の還元を受けても妥当と解される。
【0118】
これに対し、上述したようなアイテムや機能は、仮想空間上における通常のコミュニケーション操作のために必須ではない。すなわち、これらはアバタが標準的に装備するべき道具というよりも、むしろ各ユーザが任意に取り揃えるべきものという差別的要因としての性質が強い。したがって、アイテムや機能の有料化に関して、ほとんどのユーザにとって異論や違和感はないものと思料する。
【0119】
例えば、オプション的な機能もアイテムという形で抽象化して、アイテムの保管料という名目でユーザから料金を徴収することができる。
【0120】
この保管料という考え方は、現実世界におけるトランク・ルームやコイン・ロッカーなどの時間貸しなどの保管庫というメタファを有する。したがって、コンピュータやネットワークの知識に習熟していないようなネットワーク・サービス利用者にとっても、その概念や有料化の意義を理解し納得することは、「ディスク貸し」(前述)の場合に比しはるかに容易であると思料する。
【0121】
アイテムの保管料の課金手続きは、ユーザがコミュニティ・システムにログインするとき、または、コミュニティ・システムからログアウトするときに行うことができる。勿論、コミュニティ内で活動中に新たにアイテムや機能を取得したとき(逆に、アイテムを廃棄したとき)に随時行ってもよい。前者による課金方法の場合、アイテムを利用する毎に逐次的に課金する場合に比し、お金の出入りの回数が少なくて済み簡易である。したがって、当該課金方式は子供向けサービスにも適用しやすいであろう。また、サービス提供者側においても、課金管理する回数が少なければ、その分だけサーバ負荷を削減することができる。但し、以下では、便宜上、ログイン時にユーザのアイテム保管料をチェックするものとして説明することにする。
【0122】
図1に示したネットワーク・コンピューティング・システム1において、例えばコミュニティ・システムをサービスするサービス提供業者が運営するLAN20A上には、コミュニティの各ログイン・ユーザ毎の課金管理を行うための課金サーバが存在する。この課金サーバは、独立したホスト装置(図示しない)であっても、あるいは、AOサーバ23やCPサーバのような他のサーバ機能を実現するホスト装置上で稼動してもよい。
【0123】
コミュニティ・システム内では、各ユーザ(より具体的には、ユーザを化体するアバタ)が持つ(又は保管する)ことができるアイテム数の上限や、利用可能な機能の種別が制限されている。ユーザ毎に許容されるアイテム数や機能の制約条件のことを、本明細書中ではユーザの「権限」と呼ぶことにする。課金サーバは、ユーザ毎の権限情報を管理するために、権限情報データベースを備えている。
【0124】
ユーザに与えられる権限は一定ではない。例えば、無料ユーザであればアイテム数の上限はゼロ又は低い値でよいし、オプション機能の追加を全く許可しないか著しい制限を課してもよい。また、無料ユーザであっても、有料化を検討する「お試し」期間中であれば、アイテム数の上限値を大きく設定したり、幾つかのオプション機能を提供してもよい(この結果、無料ユーザは、コミュニティ・システムのオペレーションを充分に検討する機械が与えられることになり、有料化への切り替えを円滑に行うことができるであろう)。さらに、有料ユーザ間であっても、権限が均一である必要はまったくない。例えば、月額利用料など課金額を段階的に設定して、利用料に相応した権限、すなわちアイテム数の上限や機能を設定してもよい。
【0125】
図4には、権限情報データベースの構成例を示している。
【0126】
同図に示すように、権限情報データベースは、各ユーザ毎に1つずつレコードを用意する。各レコードは、ユーザ名に相当するユーザIDと、パスワードと、上限アイテム数と、機能の使用の可否を記述するための各フィールドを備えている(同図の例では、各機能の使用の可否は1又は0で表現される)。
【0127】
また、課金サーバは、各ユーザに対してアイテム保管料を課金するための課金情報データベースを供えている。図5には、課金情報データベースの構成例を示している。
【0128】
同図に示すように、課金情報データベースは、各ユーザ毎に1つずつレコードを用意する。各レコードは、ユーザ名に相当するユーザIDと、現在保管中のアイテム数と、機能の使用の可否を記述するための各フィールドを備えている(同図の例では、機能の使用の可否は1又は0で表現される)。
【0129】
権限情報データベースの各レコードはユーザIDとパスワードを含んでいるので、例えばコミュニティへのログイン時を利用してアイテム保管料を課金処理することができる。何故ならば、ログイン時には、ユーザ認証のためユーザIDとパスワードの入力を求めるので、これら入力データを基に権限情報データベースから該当する権限情報レコードを検索することができるからである。
【0130】
図6には、ユーザがコミュニティにログインするときに行う認証処理及び課金処理の手順をフローチャートの形式で図解している。
【0131】
該フローチャートで記述された処理手順を行う前提として、コミュニティ・システムの無料ユーザ及び有料ユーザの各々に対して、以下に示すような権限が定義されているものとする。
【0132】
【数1】
無料ユーザ:コミュニティ利用料金を未だ支払っていないユーザ
(お試し期間中のユーザを含む)
無料ユーザは、
(1)30日以内ならアイテム/機能を100種類まで持つことができる。
(2)31日目以降は、アイテム/機能を5種類まで持つことができる。
【0133】
【数2】
有料ユーザ:既にコミュニティ利用料を既に支払ったユーザ
有料ユーザは、支払った利用料の金額に応じて以下のように細分される。
(1)500円ユーザ …アイテム/機能を100種類まで持つことが許容される。
(2)1000円ユーザ…アイテム/機能を1000種類まで持つことが許容される
【0134】
有料ユーザに対して、支払った料金に応じてアイテム数を制限するのは、消費したサービスの質や量に応じた対価を課すという市場原理に適うものであり、ユーザに広く受け容れられるであろう。
【0135】
無料ユーザであっても、30日以内のユーザに対してアイテム数に高い上限値を設定するのは、いわゆる「お試し期間」を与えることにより顧客吸引力を増すためである。また、30日を徒過した無料ユーザに対しても敢えて5個までのアイテム保管を許容するのは、コミュニティ参加ユーザ数を確保してコミュニティとして成立させるためである。別の視点から言えば、無料ユーザであっても、コミュニティに参加することによってコミュニティ維持に貢献し、実質的にアイテム5個相当の利用料金を支払ったことになるからである。
【0136】
以下、図6に示すフローチャートに従いながら説明することにする(但し、同図中で、ユーザが現在取得しているアイテム数をKとし、アイテム数の上限をKmaxとする)。
【0137】
ユーザのコンピュータ100上では、HTMLブラウザとともに、VRMLコンテンツを解釈可能なCPブラウザが稼動している。ユーザ・コンピュータ100は、例えば、最寄のアクセス・ポイント(AP)へのダイヤルアップIP接続などの所定の手続を経てインターネット10に接続される。
【0138】
さらに、ユーザ・コンピュータ100は、HTMLブラウザによってHTTPプロトコルに従ってWWWサーバ25にアクセスする。そして、WWWサーバ25から共有仮想世界すなわちコミュニティを記述するVRMLファイルを取得すると、これをCPブラウザに渡す(図2を参照のこと)。CPブラウザは、渡されたVRMLファイルを解析してブラウザ画面上に表示する。また、VRMLファイルにCPサーバ22のアドレスが指定されており、其処への接続を試みる。
【0139】
CPサーバ22は、コミュニティへのログインを許可する前に、ユーザの認証を行う。このため、ユーザのブラウザ画面上には、ユーザIDとパスワードの入力を促すダイアログ・ボックスが出現する(ステップS11)。
【0140】
かかるユーザ入力に対して、課金サーバ(前述)が呼び出され、図4に示すような権限情報データベースを検索して、該当する登録ユーザが存在するか否か認証処理を行う(ステップS12)。課金サーバは、CPサーバなど他のサーバと同じホスト上で稼動していても、あるいは専用のサーバ・マシン上に構築されていてもよい。
【0141】
認証処理に失敗した場合には(ステップS17)、ステップS11に復帰して、再度ユーザIDとパスワードの入力をユーザに促す。なお、登録ユーザのログインではなく、当該コミュニティに新規加入する場合には、ユーザは、ダイアログ・ボックス上の[新規登録]ボタンをクリックすればよい(但し、新規登録の手続き自体は本発明の要旨とは直接関連しないので、本明細書ではこれ以上説明しない)。
【0142】
有料ユーザである場合、課金サーバは、このユーザに関する権限情報エントリと課金情報エントリをそれぞれ権限情報データベース(図4を参照のこと)及び課金情報データベース(図5を参照のこと)から取得する。そして、このユーザが現在保管しているアイテムの種類Kが、権限で規定された上限Kmaxを越えていないかどうかを判別する(ステップS14)。
【0143】
有料ユーザである場合、課金サーバは、このユーザに関する権限情報エントリと課金情報エントリをそれぞれ権限情報データベース(図4を参照のこと)及び課金情報データベース(図5を参照のこと)から取得する。そして、個のユーザが現在保管しているアイテムの種類Kが、権限で規定された上限Kmaxを越えていないかどうかを判別する(ステップS14)。
【0144】
保管中のアイテムの種類Kが上限値Kmax以内であれば、判断ブロックS14の分岐Yesに進み、当該ユーザのログインが許可される。
【0145】
他方、保管中のアイテムの種類Kが上限値Kmaxを越えている場合には、ユーザのブラウザ画面上には「保管手続き」、「詳しく」、「捨てる」のいずれかのユーザ・アクションを求めるダイアログ・ボックス「アイテムを保管できません」が出現する(ステップS15)。
【0146】
ユーザが「保管手続き」を選択した場合には、現在保管中のアイテムを保管できるに足る料金支払いを行うための課金処理を行う。なお、料金の支払い手続きは、クレジット・カードやデビット・カードによる決済、銀行など指定金融機関からの口座引き落とし、請求書の郵送など、何でもよい。また、課金処理ダイアログを出現させて、ユーザに支払い方法の選択や所定事項(口座番号などの個人情報の入力)を行うための課金処理ダイアログ(図示しない)を出現させてもよい。
【0147】
また、ユーザは、ログインが許可されない理由を理解できないような場合には、[詳しく]ボタンをクリックすればよい。この場合、ユーザのCPブラウザは、課金情報などを詳細に記述したホームページ画面(後述)に立ち下がる(ステップS21)。
【0148】
また、ユーザが[捨てる]ボタンをクリックした場合、次ステップS16に進み、ユーザのブラウザ画面上には、捨てるアイテムを指定するためのダイアログ・ボックス「アイテムを捨ててください」が表示される。ユーザが該ダイアログ・ボックス上で捨てたいアイテムを指定して保管内容を更新した結果、自己の権限を満たすようになった場合には、コミュニティへのログインが許可される。
【0149】
他方、ステップS13において、ユーザが無料ユーザであると判定された場合には、当該ユーザが最初のログイン時から30日すなわち「お試し期間」を経過したか否かを判断する(ステップS18)。
【0150】
無料ユーザがお試し期間内であれば、保管中のアイテムの種類がお試し期間中の上限値である100個以内か否かを判断する(ステップS19)。
【0151】
保管中のアイテムの種類Kが該上限値を越えている場合には、ステップS15に進み、該ユーザのブラウザ画面上には「保管手続き」、「詳しく」、「捨てる」のいずれかのユーザ・アクションを求めるダイアログ・ボックス「アイテムを保管できません」が出現する。
【0152】
無料ユーザが「保管手続き」を選択した場合には、現在保管中のアイテムを保管できるに足る料金支払いを行うための課金処理を行う。この課金処理は、実質上、無料ユーザから有料ユーザへの切り替え手続きに相当する。
【0153】
また、無料ユーザは、ログインが許可されない理由を充分に理解できないような場合には、[詳しく]ボタンをクリックすればよい。この場合、ユーザの該ブラウザは、課金情報などを詳細に記述したホームページ画面(後述)に立ち下がる(ステップS21)。
【0154】
また、無料ユーザが[捨てる]ボタンをクリックした場合、次ステップS16に進み、ユーザのブラウザ画面上には、捨てるアイテムを指定するためのダイアログ・ボックス「アイテムを捨ててください」が表示される。ユーザが該ダイアログ・ボックス上で捨てたいアイテムを指定して保管内容を更新した結果、自己の権限を満たすようになった場合には、無料ユーザのままの状態で、コミュニティへのログインが許可される。
【0155】
他方、無料ユーザが保管するアイテムの種類がお試し期間中の上限値以下である場合には、ログイン処理を行う前に、ステップS20に進み、保管手続きを促すためのダイアログ・ボックス「アイテム保管料のお知らせ」をブラウザ画面上に出現させる。該ダイアログ・ボックスには、「保管手続きを行う」、「詳しく」、「後で」という各ボタンが用意されている。但し、ダイアログ・ボックス「アイテム保管料のお知らせ」は、お試し期間中は常に出現させるのではなく、お試し期間の終了間近(例えば終了1週間前)に突入してからのみ出現させるようにしてもよい。
【0156】
無料ユーザが「保管手続きを行う」ボタンをクリックした場合、有料ユーザとして現在保管中のアイテムを保管できるに足る料金支払いを行うための課金処理を行う。この課金処理は、実質上、無料ユーザから有料ユーザへの切り替え手続きに相当する。
【0157】
また、無料ユーザは、アイテムの保管手続きの趣旨や内容をよく理解できないような場合には、[詳しく]ボタンをクリックすればよい。この場合、ユーザの該ブラウザは、課金情報などを詳細に記述したホームページ画面(後述)に立ち下がる(ステップS21)。
【0158】
また、無料ユーザは、保管手続きを後回しにして直ぐにコミュニティにログインしたい場合、あるいは無料ユーザのままコミュニティへの参加継続を希望する場合などには、「後で」ボタンをクリックすればよい。この結果、無料ユーザは即座にログインが認められる。
【0159】
判断ブロックS18において無料ユーザがお試し期間を徒過していると判定された場合には、保管中のアイテムの種類がお試し期間外(すなわち一般無料ユーザとして)の上限値である5個以内か否かを判断する(ステップS22)。
【0160】
保管中のアイテムの種類が一般ユーザとしての上限である5個以内であれば、当該無料ユーザのログインが許可される。
【0161】
他方、無料ユーザが保管するアイテムの種類が一般無料ユーザとしての上限値5個を越えている場合には、ステップS15に進み、該ユーザのブラウザ画面上には「保管手続き」、「詳しく」、「捨てる」のいずれかのユーザ・アクションを求めるダイアログ・ボックス「アイテムを保管できません」が出現する。
【0162】
無料ユーザが「保管手続き」を選択した場合には、現在保管中のアイテムを保管できるに足る料金支払いを行うための課金処理を行う。この課金処理は、実質上、無料ユーザから有料ユーザへの切り替え手続きに相当する。
【0163】
また、無料ユーザは、ログインが許可されない理由を充分に理解できないような場合には、[詳しく]ボタンをクリックすればよい。この場合、ユーザの該ブラウザは、課金情報などを詳細に記述したホームページ画面(後述)に立ち下がる(ステップS21)。
【0164】
また、無料ユーザが[捨てる]ボタンをクリックした場合、次ステップS16に進み、ユーザのブラウザ画面上には、捨てるアイテムを指定するためのダイアログ・ボックス「アイテムを捨ててください」が表示される。ユーザが該ダイアログ・ボックス上で捨てたいアイテムを指定して保管内容を更新した結果、自己の権限を満たすようになった場合には、無料ユーザのままの状態で、コミュニティへのログインが許可される。
【0165】
次いで、具体的なケースを例にとって、コミュニティへのログイン時に行われる課金処理手続きについて説明する。
【0166】
(1)50種類のアイテムを保管する10日目の無料ユーザ:
この無料ユーザは、まだお試し期間中であり、且つ、アイテムは当該期間中の上限値未満なので、ユーザのブラウザ画面上に出現したダイアログ・ボックス上で正しいユーザID及びパスワードを入力すれば、警告なしでコミュニティへのログインが許可される(図7を参照のこと)。
【0167】
なお、ログインする前に、ダイアログ・ボックス「アイテム保管料のお知らせ」(前述)を開いて、有料ユーザへの切り替えを促すようにしてもよい。
【0168】
(2)50種類のアイテムを保管する25日目の無料ユーザ:
この無料ユーザは、まだお試し期間中であり、且つ、アイテムは当該期間中の上限値未満である。
【0169】
但し、お試し期間が終了間近であり、且つ、該期間が満了すると保管アイテム数は上限を超過してしまう。そこで、正しくユーザID及びパスワードを入力して認証手続きに成功した場合であっても、ログインする前に、ダイアログ・ボックス「アイテム保管料のお知らせ」(前述)を開いて、有料ユーザへの切り替えを促す(図8を参照のこと)。
【0170】
無料ユーザが「保管手続きを行う」ボタンをクリックした場合、有料ユーザとして現在保管中のアイテムを保管できるに足る料金支払いを行うための課金処理を行う。この課金処理は、実質上、無料ユーザから有料ユーザへの切り替え手続きに相当する。
【0171】
また、無料ユーザは、アイテムの保管手続きの趣旨や内容をよく理解できないような場合には、[詳しく]ボタンをクリックすればよい。この場合、ユーザの該ブラウザは、課金情報などを詳細に記述したホームページ画面(図示)に立ち下がる。
【0172】
また、無料ユーザは、保管手続きを後回しにして直ぐにコミュニティにログインしたい場合、あるいは無料ユーザのままコミュニティへの参加継続を希望する場合などには、「後で」ボタンをクリックすればよい。この結果、無料ユーザは即座にログインが認められる。
【0173】
(3)3種類のアイテムを保管する25日目の無料ユーザ:
この無料ユーザは、未だお試し期間中であり、且つ、アイテムは当該期間中の上限値未満である。また、お試し期間が経過した後も、アイテム数は上限値を越えることはない。
【0174】
但し、お試し期間が終了間近であり、有料ユーザへの切り替えを検討するに充分な時期と思料される。そこで、正しくユーザID及びパスワードを入力して認証手続きに成功した場合であっても、ログインする前に、ダイアログ・ボックス「アイテム保管料のお知らせ」(前述)を開いて、有料ユーザへの切り替えを促す(図8を参照のこと)。
【0175】
(4)100種類のアイテムを保管する10日目の無料ユーザ:
この無料ユーザは、まだお試し期間中であるが、アイテムは既に当該期間中の上限値を超過している。
【0176】
そこで、正しくユーザID及びパスワードを入力して認証手続きに成功した場合には、ユーザのブラウザ画面上にダイアログ・ボックス「アイテムを保管できません」(前述)を出現させて、有料ユーザへの切り替えを促す(図9を参照のこと)。該ダイアログ・ボックス内には、「保管手続き」、「詳しく」、「捨てる」の各ボタンが用意されている。
【0177】
ユーザが「保管手続き」を選択した場合には、現在保管中のアイテムを保管できるに足る料金支払いを行うための課金処理を行う。この課金処理は、実質上、無料ユーザから有料ユーザへの切り替え手続きに相当する。
【0178】
また、無料ユーザは、アイテムの保管手続きの趣旨や内容をよく理解できないような場合には、[詳しく]ボタンをクリックすればよい。この場合、ユーザの該ブラウザは、課金情報などを詳細に記述したホームページ画面(図示)に立ち下がる。
【0179】
また、無料ユーザが[捨てる]ボタンをクリックした場合、ユーザのブラウザ画面上には、捨てるアイテムを指定するためのダイアログ・ボックス「アイテムを捨ててください」が表示される。ユーザが該ダイアログ・ボックス上で捨てたいアイテムを指定して保管内容を更新した結果、自己の権限を満たすようになった場合には、無料ユーザのままの状態で、コミュニティへのログインが許可される。
【0180】
(5)150種類のアイテムを保管する25日目の無料ユーザ:
この無料ユーザは、お試し期間の終了間近であるとともに、アイテムは既に当該期間中の上限値を超過している。
【0181】
そこで、正しくユーザID及びパスワードを入力して認証手続きに成功した場合には、ユーザのブラウザ画面上にダイアログ・ボックス「アイテムを保管できません」(前述)を出現させて、有料ユーザへの切り替えを促す(図9を参照のこと)。
【0182】
ユーザが「保管手続き」を選択した場合には、現在保管中のアイテムを保管できるに足る料金支払いを行うための課金処理を行う。この課金処理は、実質上、無料ユーザから有料ユーザへの切り替え手続きに相当する。
【0183】
また、無料ユーザは、アイテムの保管手続きの趣旨や内容をよく理解できないような場合には、[詳しく]ボタンをクリックすればよい。この場合、ユーザの該ブラウザは、課金情報などを詳細に記述したホームページ画面(図示)に立ち下がる。
【0184】
また、無料ユーザが[捨てる]ボタンをクリックした場合、ユーザのブラウザ画面上には、捨てるアイテムを指定するためのダイアログ・ボックス「アイテムを捨ててください」が表示される。ユーザが該ダイアログ・ボックス上で捨てたいアイテムを指定して保管内容を更新した結果、自己の権限を満たすようになった場合には、無料ユーザのままの状態で、コミュニティへのログインが許可される。但し、ログイン前に、ユーザのブラウザ画面を課金情報などを詳細に記述したホームページ画面(図示)にたち下げて、有料ユーザへの切り替えを促すようにしてもよい。
【0185】
(6)3種類のアイテムを保管する3ヶ月目の無料ユーザ:
この無料ユーザは、お試し期間を徒過しているものの、アイテム数は当該期間経過後の上限値未満なので、ユーザのブラウザ画面上に出現したダイアログ・ボックス上で正しいユーザID及びパスワードを入力すれば、警告なしでコミュニティへのログインが許可される(図7を参照のこと)。
【0186】
この種のユーザは、ログインすなわちコミュニティに参加するという行為によって、コミュニティを存続させ他の有料ユーザや新規ユーザを吸引することができる。したがって、コミュニティへの参加という行為によって利用料相当を支払っていることにもなり、ログインの許可という利益の還元を受けても妥当と解される。
【0187】
(7)7種類のアイテムを保管する3ヶ月目の無料ユーザ:
この無料ユーザは、お試し期間を既に徒過しているとともに、アイテムは当該期間経過後の上限値を超過している。
【0188】
そこで、正しくユーザID及びパスワードを入力して認証手続きに成功した場合には、ユーザのブラウザ画面上にダイアログ・ボックス「アイテムを保管できません」(前述)を出現させて、有料ユーザへの切り替えを促す(図9を参照のこと)。
【0189】
ユーザが「保管手続き」を選択した場合には、現在保管中のアイテムを保管できるに足る料金支払いを行うための課金処理を行う。この課金処理は、無料ユーザから有料ユーザへの切り替え手続きに相当する。
【0190】
また、無料ユーザは、アイテムの保管手続きの趣旨や内容をよく理解できないような場合には、[詳しく]ボタンをクリックすればよい。この場合、ユーザの該ブラウザは、課金情報などを詳細に記述したホームページ画面(図示)に立ち下がる。
【0191】
また、無料ユーザが[捨てる]ボタンをクリックした場合、ユーザのブラウザ画面上には、捨てるアイテムを指定するためのダイアログ・ボックス「アイテムを捨ててください」が表示される。ユーザが該ダイアログ・ボックス上で捨てたいアイテムを指定して保管内容を更新した結果、自己の権限を満たすようになった場合には、無料ユーザのままの状態で、コミュニティへのログインが許可される。但し、ログイン前に、ユーザのブラウザ画面を課金情報などを詳細に記述したホームページ画面(図示)に立ち下げて、有料ユーザへの切り替えを促すようにしてもよい。
【0192】
(8)50種類のアイテムを保管する500円有料ユーザ:
この有料ユーザは、アイテム数が規定(すなわち課金額相当)の上限値未満なので、ユーザのブラウザ画面上に出現したダイアログ・ボックス上で正しいユーザID及びパスワードを入力すれば、警告なしでコミュニティへのログインが許可される(図7を参照のこと)。
【0193】
(9)150種類のアイテムを保管する500円有料ユーザ:
この有料ユーザは、アイテム数が規定(すなわち課金額相当)の上限値(=100)を既に越えているので、さらに上位の1000円ユーザに切り替えるか、又はアイテム数を減らす(すなわち捨てる)かしなければ、コミュニティへのログインが許可されない。
【0194】
そこで、正しくユーザID及びパスワードを入力して認証手続きに成功した場合には、ユーザのブラウザ画面上にダイアログ・ボックス「アイテムを保管できません」(前述)を出現させて、1000円ユーザへの切り替えを促す(図9を参照のこと)。
【0195】
ユーザが「保管手続き」を選択した場合には、現在保管中のアイテムを保管できるに足る料金支払いを行うための課金処理を行う。この課金処理は、500円ユーザから1000円ユーザへの切り替え手続きに相当する。
【0196】
また、有料ユーザは、アイテムの保管手続きの趣旨や内容をよく理解できないような場合には、[詳しく]ボタンをクリックすればよい。この場合、ユーザの該ブラウザは、課金情報などを詳細に記述したホームページ画面(図示)に立ち下がる。
【0197】
また、有料ユーザが[捨てる]ボタンをクリックした場合、ユーザのブラウザ画面上には、捨てるアイテムを指定するためのダイアログ・ボックス「アイテムを捨ててください」が表示される。ユーザが該ダイアログ・ボックス上で捨てたいアイテムを指定して保管内容を更新した結果、自己の権限を満たすようになった場合には、500円ユーザのままの状態で、コミュニティへのログインが許可される。
【0198】
4.アイテムの取得・廃棄
本実施例に係るコミュニティ・システムでは、各ユーザはコミュニティ内で保有するアイテム及び機能の個数に応じた利用料が課されることは既に説明した通りである。
【0199】
次いで、ログイン中のユーザが、コミュニティすなわち3次元共有仮想世界上でアイテムを取得したり廃棄したりするオペレーションについて、図10〜図16を参照しながら説明する。
【0200】
ここで言う「アイテム」とは、例えば、3次元コミュニティ・システムすなわち仮想空間上で、ログイン・ユーザの分身であるアバタ(前述)やアバタの仮想ペットが身に付ける「お金」、「団体用バッチ」、「スーパー骨」、「ランプ」や、帽子その他の装飾品である。アイテムは、コミュニティすなわち共有仮想空間内において、店舗内の棚に陳列したり道端に落ちていたりいる。各ログイン・ユーザは、アバタや仮想ペットにアイテムを購入させたり拾わせたりすることで、自らの意思でアイテムを入手することができる。
【0201】
図10には、本実施例に係るコミュニティ・システムにログインしたユーザのコンピュータ100上で提供されるGUI(Graphical User Interface)画面を例示している。
【0202】
このGUI画面は、VRMLを解釈するCPブラウザによって提供される。図示の通り、CPブラウザ・フレーム内には、共有仮想世界において、ユーザの分身であるアバタが所在する場所周辺の光景(又は、アバタの視界にある光景)が表示される。同図に示すように、アバタが所有するペット(仮想生物)を表示してもよい。また、アバタやペットの発言内容は、吹き出しとして表出される。ユーザは、ブラウザ・フレーム内でマウス・カーソルを操作することによって、アバタを共有仮想空間内で散策させることができる。また、表示している風景のズーム・イン/アウト、回転、他の場所への瞬間移動(ジャンプ)などを備えていてもよい。但し、同図に示す例では、アバタの視線で共有仮想世界が観察された画面であり、アバタのペットである「イヌ」は映っているが、アバタ自体は映っていないと理解されたい。
【0203】
本実施例に係るGUI画面上では、さらに、「コミュニケーション・ツール」ウィンドウが用意される。コミュニケーション・ツール内には「チャット」や「てがみ」、「PHS」、さらには共有仮想世界の「地図」など、他のアバタ(若しくはその実体であるユーザ)とのコミュニケーションその他仮想世界上の活動を成立させるために必要な各種機能を呼び出すための機能ボタンが配設されている。
【0204】
コミュニケーション・ツール内に用意されたこれら機能は、無料又は有料の区別を問わず、すべてのユーザに対してアバタの基本機能として提供してもよい。あるいは、オプション機能として定義して、アバタが所有する機能の種類/個数に応じた課金対象としてもよい。
【0205】
ここで、アバタが仮想ペットを引き連れて、共有仮想空間上を探索している最中に、道端で「ひよこ」の玩具を発見したとする(図11を参照のこと)。ひよこの玩具は、コミュニティ・システムにおいてユーザに提供されるアイテムの1つであると理解されたい。
【0206】
このような場合、仮想ペットに「おや、ひよこだ!」のようなセリフを与えることで、ユーザに対して注意を喚起してもよい。同図にしめすような形態でのアイテムの提供は、例えば、アイテムなどの仮想オブジェクトを管理するAOサーバと、仮想空間上の社会的活動を管理するCPサーバとの連携により実現される。CPサーバは、例えばVSCPプロトコルを用いて、アイテム出現と言うイベントを各CPブラウザに通知することができる。
【0207】
アイテムとしてのひよこを取得するか否かは、ユーザの判断に委ねられる。ユーザがアイテムを取得したい場合には、例えば、CPブラウザ画面上でアイテムをクリックすればよい。
【0208】
例えば、コミュニティすなわち共有仮想世界をVRML2.0で記述した場合、画面表示された仮想空間内のモデルをマウスでクリックするなどのユーザ操作に対してイベントを発生させるスイッチ(センサ)をモデルに付加するとともに、センサへのユーザ操作に応答してイベントを実現するスクリプトをプログラミングすることができる。
【0209】
この例の場合には、アイテムすなわちひよこがクリックされたことに応答して、CPブラウザ画面上には、当該ユーザが保管するアイテムを管理するための「ワールド・ツール」ウィンドウが出現する(図12を参照のこと)。
【0210】
このワールド・ツール・ウィンドウ内には、現在保管されているアイテムを表示するためのリスト・ボックスと、各アイテムに対して適用すべき処理を指示するための「投げる」、「置く」、「見せる」、「手渡す」、「使う」、「付ける」などのツール・ボタンが配設されている。このうち「投げる」や「置く」は、現実世界において物を手放すようなメタファを有し、ここではアイテムを捨てることに相当する。また、「付ける」は身に付けるメタファを有し、アイテムを取得することに相当する。
【0211】
図12に示す例では、「付ける」ボタンをクリックすることにより、ユーザ(又はその化身であるアバタ)がひよこの玩具というアイテムを取得したことになり、リスト・ボックス上に追加される(図13を参照のこと)。また、アイテムの新規取得は、例えばVSCPプロトコルを用いて、CPブラウザからCPサーバに通知される。CPサーバは、さらにAOサーバや他の各CPブラウザに通知してもよい。
【0212】
取得したアイテムは、概念的若しくは論理的にはユーザのために保管され、他のログイン・ユーザが重複して取得しないように、共有仮想空間すなわちCPブラウザ画面上から消滅する。ユーザが、ワールド・ツール上で投げる、置く、見せる、手渡す、使うなどのアイテムの使用を指示したときには、再び共有仮想世界及びCPブラウザ画面上にアイテムが出現することになる(図示しない)。
【0213】
勿論、各ユーザは、コミュニティ・システム内でアイテムを取得するだけに限定する必要はない。コミュニティ・システムは、ログアウト期間中のユーザに対しても、アイテムをオンライン又はオフラインで取得できるような手続きを提供してもよい。
【0214】
次いで、ユーザが一旦保持したアイテムを処分すなわち廃棄する場合のオペレーションについて説明する。
【0215】
ユーザは、まず、ワールド・ツール・ウィンドウ内のリスト・ボックス上で、捨てたいアイテムを選択する。図14に示す例では、ユーザが風船を選択したものとする。この結果、図示の通り、リスト・ボックス上で風船に下線が付されるとともに(又はハイライト表示でもよい)、CPブラウザ上にはアバタの仮想ペットが手に持つ形態で風船が出現する。但し、仮想ペットではなくアバタ自身が風船を手に持つように実装してもよい。
【0216】
さらに、ユーザが、ワールド・ツール・ウィンドウ内で、「投げる」ボタンをクリックすると、風船は仮想ペットの手から離れて上空に飛んでいってしまう(図15を参照のこと)。
【0217】
この結果、ユーザは保管するアイテムを失うことになる。このようなCPブラウザ上の動作と連動して、図15に示すように、保管する風船の数は3個から2個に減じる。また、このようなアイテムの廃棄は、例えばVSCPプロトコルを用いて、CPブラウザからCPサーバに通知され、さらに他のCPブラウザに通知される。
【0218】
図16には、ユーザの課金情報を管理する手順を模式的に図解している。本実施例では、ユーザによるアイテムの取得及び廃棄などのイベントは、例えばVSCPプロトコルを用いることで、CPブラウザからCPサーバに通知される。そして、CPサーバは他のログイン・ユーザのCPブラウザに対してVSCPプロトコルを用いてアイテムに関する情報を通知する(S31)。
【0219】
各ユーザが保有するアイテムに関する情報すなわち課金情報は、ログイン期間中は、CPブラウザ及びCPサーバの作業データとして各ホスト上で揮発的に保持されている。
【0220】
ユーザがコミュニティからログアウトすると、CPサーバはユーザに関する課金情報を課金サーバの課金情報データベースに書き込む(S32)。課金サーバは、CPサーバと同じホスト・システム上で稼動しても、あるいは独立したサーバ・マシン上で稼動してもよい。
【0221】
勿論、ユーザのログアウト時に課金情報データベースを更新するのではなく、アイテムを取得又は廃棄するときに逐次的に課金情報データベースを更新してもよい。
【0222】
《参考文献》
[1]:http://www.vrml.org/Specifications/VRML97/
[2]:Beford, S., and Fahlen, L., "A spacial model of interaction in large virtual environments", Proc. Of G. DeMichelis et al (Eds.) Third European Conference on Computer Supported Cooperative Work, Kluwer Academic Publishers, pp. 109-124, 1993.
[3]:Honda, Y, Matsuda, K., Rekimoto, J and Lea, R. "Virtual society". Proc. of VRML'95, San Diego. USA. ACM press, pp. 109-116, 1995.
【0223】
[追補]
以上、特定の実施例を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施例の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈されるべきではない。本発明の要旨を判断するためには、冒頭に記載した特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
【0224】
【発明の効果】
以上詳記したように、本発明によれば、インターネットのようなコンピュータ・ネットワーク上においテサービスを構築し提供する際、該サービスの利用者に対して対価を好適に課金することができる、優れた自動課金技術を提供することができる。
【0225】
また、本発明によれば、インターネットのようなコンピュータ・ネットワーク上においてチャット・システムや仮想会議システムなど複数のログイン・ユーザ間のやり取りで実現されるコミュニティ系のサービスを構築し提供する際、該サービスの利用に対する対価を好適に課金することができる、優れた自動課金技術を提供することができる。
【0226】
また、本発明によれば、チャット・システムや仮想会議システムなど複数のログイン・ユーザ間のやり取りで実現されるコミュニティ系サービスの利用者に対して利用状況に応じた対価を課金することができる、優れた自動課金技術を提供することができる。
【0227】
また、本発明によれば、無料・有料を問わず多くのユーザを吸引してコミュニティ内の活動を維持しつつ、有料ユーザに対しては利用状況に応じた対価を課金することができる、優れた自動課金技術を提供することができる。
【0228】
また、本発明によれば、コミュニティを形成できるだけのユーザ数を取り込むためにある程度の無料ユーザを容認しつつ、サービスの提供・維持・改善に必要な資金を調達するために一部のユーザに対しては料金を課金することができ、なお且つ、無料及び有料ユーザの双方が納得することができるシステムを提供することができる。
【0229】
本発明に係るコミュニティ・システムでは、アクセスすなわちコミュニティへのログイン自体には課金しない。その代わりに、コミュニティ・サービスの中でユーザに差別的要因を提供するアイテムや機能に対して課金するようにした。
【0230】
コミュニティ・システムへのログイン自体を無料に維持することによって、今までのユーザは躊躇することなくコミュニティに参加することができる。参加者数を維持することにより、コミュニティそのものが成立する。また、アイテムや機能は、各ユーザが任意に取り揃えるべきものという差別的要因としての性質が強いので、ほとんどのユーザにとって有料化に異論はない。
【0231】
本発明に係る自動課金方式によれば、コンピュータやネットワークに関して充分な知識のない一般ユーザであっても、課金の仕組みを理解し且つ納得することができるであろう。この結果、コミュニティ系サービスを有料化に切り替えても、参加者数が激減することなく、サービスを存続させることができる。また、分散コンピューティング環境下で論理的な課金方式を採用することにより、サービス提供者はプレミアムを付加することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実現するのに適した共有仮想世界を構築・提供することができるネットワーク・コンピューティング・システム1の構成を模式的に示した図である。
【図2】本実施例に係る共有仮想世界にログインしたユーザのコンピュータ上で、共有仮想世界を表示し且つナビゲーションする動作アーキテクチャを模式的に示した図である。
【図3】本実施例に係るAOの動作メカニズムを示した図であり、より具体的には、共有仮想世界にログインしたある1人のユーザが、自分の分身であるアバタのペット(共有アプリケーション)をクリックしたときの動作例である。
【図4】権限情報データベースの構成例を示した図である。
【図5】課金情報データベースの構成例を示した図である。
【図6】ユーザがコミュニティにログインするときに行う認証処理及び課金処理の手順を示したフローチャートである。
【図7】ユーザがコミュニティにログインするときに行うオペレーションを示した図である。
【図8】ユーザがコミュニティにログインするときに行うオペレーションを示した図である。
【図9】ユーザがコミュニティにログインするときに行うオペレーションを示した図である。
【図10】本実施例に係るコミュニティ・システムにログインしたユーザのコンピュータ100上で提供されるGUI画面(CPブラウザ・ウィンドウ)を示した図である。
【図11】本実施例に係るコミュニティ・システムにログインしたユーザのコンピュータ100上で提供されるGUI画面(CPブラウザ・ウィンドウ)を示した図である。
【図12】本実施例に係るコミュニティ・システムにログインしたユーザのコンピュータ100上で提供されるGUI画面(CPブラウザ・ウィンドウ)を示した図である。
【図13】本実施例に係るコミュニティ・システムにログインしたユーザのコンピュータ100上で提供されるGUI画面(CPブラウザ・ウィンドウ)を示した図である。
【図14】本実施例に係るコミュニティ・システムにログインしたユーザのコンピュータ100上で提供されるGUI画面(CPブラウザ・ウィンドウ)を示した図である。
【図15】本実施例に係るコミュニティ・システムにログインしたユーザのコンピュータ100上で提供されるGUI画面(CPブラウザ・ウィンドウ)を示した図である。
【図16】ユーザの課金情報を管理する手順を示した図である。
【図17】サーバ又はクライアントとして稼動するコンピュータ・システム500のハードウェア構成例を示した図である。
【符号の説明】
1 ネットワーク・コンピューティング・システム
10 インターネット
20 小規模ネットワーク(LAN)
21 ルータ
22 共有仮想世界(CP)サーバ
23 アプリケーション・オブジェクト(AO)サーバ
25 WWWサーバ
26 メール・サーバ
30 公衆電話網
40 ゲートウェイ・システム
100 ユーザ・コンピュータ(クライアント)
Claims (12)
- 複数のユーザがログインすることによって形成される、コンピュータ・ネットワーク上のコミュニティ・システムにおいて、ユーザ毎に利用料を課金するための課金処理装置であって、
前記コミュニティ・システムにログインした各ユーザにアバタをそれぞれ与えるアバタ割当手段と、
ユーザ操作に応じて該当するアバタを前記コミュニティ・システム上で動作させるアバタ動作手段と、
前記コミュニティ・システム上でアバタが使用可能な1以上のアイテムを提供するアイテム提供手段と、
各ユーザが自分のアバタを通じて取得したアイテムの種類を管理する課金情報管理手段と、
各ユーザに対して自分のアバタを通じて取得したアイテムの保管を希望するか否かを問い合わせ、保管を希望することに応じてアイテムの保管手続を実行する保管手続手段と、
各ユーザに対して、保管するアイテムの種類に応じた料金をそれぞれ課金する課金手段と、
を具備することを特徴とする課金処理装置。 - 前記課金手段は、保管を希望するアイテムが所定数未満のユーザに対しては課金しないことを特徴とする請求項1に記載の課金処理装置。
- 前記課金手段は、ユーザが前記コミュニティ・システムにログインする際に料金を課金することを特徴とする請求項1に記載の課金処理装置。
- 前記課金手段は、ユーザが前記コミュニティ・システムにログインする時の認証処理に連動して料金を課金することを特徴とする請求項1に記載の課金処理装置。
- 前記課金手段は、ユーザが前記コミュニティ・システムからログアウトする際に料金を課金することを特徴とする請求項1に記載の課金処理装置。
- 前記課金手段は、ユーザが前記コミュニティ・システム上でアイテムを新規取得したことに応答して料金を課金することを特徴とする請求項1に記載の課金処理装置。
- 複数のユーザがログインすることによって形成される、コンピュータ・ネットワーク上のコミュニティ・システムにおいてユーザ毎に利用料を課金する課金処理をコンピュータ上で実行するためのコンピュータ・プログラムをコンピュータ可読形式で格納するプログラム記憶媒体であって、前記コンピュータ・プログラムは、前記コンピュータを、
前記コミュニティ・システムにログインした各ユーザにアバタをそれぞれ与えるアバタ割当手段、
ユーザ操作に応じて該当するアバタを前記コミュニティ・システム上で動作させるアバタ動作手段、
前記コミュニティ・システム上でアバタが使用可能な1以上のアイテムを提供するアイテム提供手段、
各ユーザが自分のアバタを通じて取得したアイテムの種類を管理する課金情報管理手段、
各ユーザに対して自分のアバタを通じて取得したアイテムの保管を希望するか否かを問い合わせ、保管を希望することに応じてアイテムの保管手続を実行する保管手続手段、
各ユーザに対して、保管するアイテムの種類に応じた料金をそれぞれ課金する課金手段、
として機能させるためのプログラム記憶媒体。 - 前記課金手段は、保管を希望するアイテムが所定数未満のユーザに対しては課金しない、
ことを特徴とする請求項7に記載のプログラム記憶媒体。 - 前記課金手段は、ユーザが前記コミュニティ・システムにログインする際に料金を課金する、
ことを特徴とする請求項7に記載のプログラム記憶媒体。 - 前記課金手段は、ユーザが前記コミュニティ・システムにログインする時の認証処理に連動して料金を課金する、
ことを特徴とする請求項7に記載のプログラム記憶媒体。 - 前記課金手段は、ユーザが前記コミュニティ・システムからログアウトする際に料金を課金する、
ことを特徴とする請求項7に記載のプログラム記憶媒体。 - 前記課金手段は、ユーザが前記コミュニティ・システム上でアイテムを新規取得したことに応答して料金を課金する、
ことを特徴とする請求項7に記載のプログラム記憶媒体。
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