JP4517406B2 - 低シリカx型ゼオライトビーズ成形体及びその製造方法 - Google Patents

低シリカx型ゼオライトビーズ成形体及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はSiO2/Al23モル比が1.9〜2.1の低シリカX型ゼオライト(以下、「LSX型ゼオライト」という)ビーズ成形体及びその製造方法に関する。さらに詳しくは、吸着分離剤として広く用いられ、イオン交換法によってLSX型ゼオライト中のナトリウム、カリウムイオンを目的に応じて種々のイオンにイオン交換することにより、例えば窒素と酸素とを主成分とする混合ガスから吸着法によって選択的に窒素を吸着させ、酸素を分離濃縮するなどの吸着分離を目的とする分野において有用となる低シリカX型ゼオライトビーズ成形体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来よりゼオライト成形体は、ゼオライト粉末と粘土系バインダー、水を用い、また、目的によっては有機系の成形助剤を添加して柱状(ペレット)、球状(ビーズ)、顆粒状、細粒状等に成形されている。さらに特殊な例としてシリカゾル、アルミナゾル等をバインダーとしたものもある。
【0003】
ゼオライト結晶と大きさの異なるバインダーを用いて製造される吸着剤においては、優れた吸着性能を発揮させるためには得られる成形体中に細孔をいかに形成するかがポイントとなるが、一般的に成形体の物理的強度を高くするためにバインダー量を多く用いて成形されているのが実状である。
【0004】
しかしながら、通常使用されるバインダーはゼオライト結晶に比して極めて微細であることから、バインダー添加量が多くなるに比例して成形体の表面を被覆しやすく、また、成形体内部まで詰ったものになりやすく、細孔容積、特に直径1000オングストローム以下の小さい細孔(以下、「メソポアー」という)が形成され難いために、細孔容積及び細孔表面積が小さい成形体となってしまう。
【0005】
また、ビーズ状の成形体は遠心力を利用した転動造粒法で成形されるが、その形状は玉葱状となってしまっているのが一般的であり、メソポアーはほとんど存在していない。このような成形上の課題はバインダーとしてカオリン型あるいはベントナイト型粘土のような板状構造の粘土を用いた場合にはその傾向が強くなる。
【0006】
このように、メソポアーがないかあってもわずかな成形体を用いてガスの分離、濃縮などを行う場合には、そのガス拡散に難があり、吸着あるいは脱着速度が遅くなってしまうこととなる。例えば、短時間サイクルのPSA(プレッシャー・スイング・アドソープション)法によるガス分離・濃縮等では成形体内部まで有効に利用されない可能性がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記記載のゼオライト成形体における従来の課題を克服し、その目的は、細孔容積及び細孔表面積が大きく、そのために吸着容量が大きく、また、吸着速度が高いといった吸着性能に優れ、特に高性能のPSA用吸着剤として有用となるLSX型ゼオライトビーズ成形体を提供するものである。また、耐圧強度に代表される強度物性に優れたLSX型ゼオライトビーズ成形体を提供することも本発明の目的とするものである。さらに、このようなLSX型ゼオライトビーズ成形体を容易に得ることができる製造方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、SiO2/Al23モル比が1.9〜2.1の低シリカX型ゼオライト粉末と繊維状一次元構造の粘土バインダーとに水を無水基準で前記低シリカゼオライト粉末100重量部に対して60〜65重量部加え、これらを嵩密度が0.8〜1.0kg/リットルになるよう混練・捏和した後、羽根撹拌式の転動造粒によってビーズ状に成形することで、細孔容積及び細孔表面積が大きく、吸着性能が高く、さらに優れた強度物性を有したLSX型ゼオライトビーズ成形体が容易に得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0009】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】
本発明のLSX型ゼオライトビーズ成形体は、SiO2/Al23モル比が1.9〜2.1の低シリカX型ゼオライト粉末と繊維状一次元構造の粘土バインダーからなる成形体であって、その細孔容積が0.25cc/g以上であり、かつ細孔表面積が20m2/g以上である。
【0011】
ここで、本発明のLSX型ゼオライトビーズ成形体の特性としては、圧力30000psiの水銀圧入法による細孔容積が0.25cc/g以上であり、かつ細孔表面積が20m2/g以上であることが好ましく、さらに細孔容積については0.30cc/g以上であることが好ましい。この範囲であれば吸着速度も高いものとなり、また、細孔直径60〜2000000オングストロームの範囲において成形体の細孔容積中の30%以上がメソポアーとなり、優れた吸着性能を発揮することができる。一般的に分離・濃縮に用いられるゼオライト吸着剤の性能は、吸着される物質がいかに速く成形体内を拡散するかが決め手になる。従って、細孔容積が大きく、特に成形体中にメソポアーを均一に分散させ、また、その数をなるだけ多くするように巧く形成させることで、細孔表面積を増大させて拡散速度を向上させることができ、吸着速度の点においても優れた吸着剤となるのである。
【0012】
本発明のLSX型ゼオライトビーズ成形体の形状としては、ビーズ状であればよく、球状、楕円状など本発明のLSX型ゼオライトビーズ成形体の特徴を有しておればなんら限定されることはない。さらに、その大きさとしては、成形のしやすさや操作性などを考慮し、使用の目的に応じた大きさであればよく、0.5〜5mm程度の直径を有した成形体が用いられる。
【0013】
本発明のLSX型ゼオライトビーズ成形体に用いられるLSX型ゼオライト粉末としては、SiO2/Al23モル比が1.9〜2.1のX型ゼオライトである。なお、Na/K型のLSX型ゼオライトのSiO2/Al23モル比は理論的には2.0であるが、化学組成分析の測定上のバラツキ等を考慮すれば1.9〜2.1の範囲となることは明らかである。また、純度を考慮すれば合成品であることが好ましい。
【0014】
本発明のLSX型ゼオライトビーズ成形体に用いられる繊維状一次元構造の粘土バインダーとしては、セピオライト型粘土、アタパルジャイト型粘土を含み、バインダーとして成形体中のゼオライト粒子間に存在するものであり、特に成形体の細孔表面積を増大させるために針状晶のものが好ましい。また、これらの粘土は1種単独のみならず2種以上が混合されていてもよい。
【0015】
本発明のLSX型ゼオライトビーズ成形体におけるLSX型ゼオライトと粘土バインダーとの構成比率としては、粘土バインダー量が多いと細孔表面積が大きく強度も強くなり、逆に粘土バインダー量が少ないと細孔容積が大きくなることを考慮し、通常LSX型ゼオライト分の15〜25重量%程度の比率のものが好ましく用いられる。
【0016】
次に、本発明のLSX型ゼオライトビーズ成形体の製造方法について説明する。
【0017】
その製造法としては、SiO2/Al23モル比が1.9〜2.1のLSX型ゼオライト粉末と、無水基準で前記LSX型ゼオライト粉末100重量部に対して15〜25重量部のセピオライト型あるいはアタパルジャイト型粘土などの繊維状一次元構造の粘土バインダーとに水を加えて嵩密度が0.8〜1.0kg/リットルになるよう混練・捏和した後、羽根撹拌式の転動造粒によってビーズ状に成形するものである。
【0018】
ここで、添加する粘土バインダーであるセピオライト型粘土とアタパルジャイト型粘土とではSi、Al、Mg、Feの含有量が多少異なるだけであり、基本的には繊維状一次構造を有する類似の含水マグネシウムケイ酸塩であって、いずれの粘土においても造粒成形性、成形体の物理的性質は同等である。従って、以下の説明では特に限定することはなく粘土バインダーと記述する。
【0019】
本発明のLSX型ゼオライトビーズ成形体の製造方法は、合成LSX型ゼオライト粉末と粘土バインダーおよび水とを混合混練する工程、混練物をビーズ状に成形する工程、成形体を乾燥し、焼成する工程、用途に応じてリチウム、カルシウム、ストロンチウム等のそれぞれの塩水溶液と接触させイオン交換する工程、成形体を焼成して活性化する工程から構成されており、以下に順に説明する。
【0020】
<混合混練工程>
本発明のゼオライトビーズ成形体に用いられる合成LSX型ゼオライト粉末は、アルミン酸ナトリウムとケイ酸ナトリウム及び水酸化カリウムとから合成されたNa/K型のLSX型ゼオライトを出発原料とする。
【0021】
この合成LSX型ゼオライト粉末と粘土バインダーとを水分の調整をしながらすべてが均一となるよう混練混合した後、嵩密度が0.8〜1.0kg/リットルになるよう十分捏和する。混練混合した際の混合物の嵩密度が0.8kg/リットルよりも小さい場合は圧密が十分ではなく混合物粒子間に気泡の孔が存在して造粒性が低下することがある。
【0022】
添加される粘土バインダーの量としては、成形体の物理的強度を高く、さらに高い吸着容量を維持し、かつ細孔容積及び細孔表面積を形成するために15〜25重量部の範囲が好ましい。25重量部を超えるとゼオライト分が相対的に減少して得られる成形体の吸着容量が低下し、また、15重量部以下になると物理的強度が著しく低下し、吸着剤としての使用に耐え難いものになるため好ましくない。
【0023】
ゼオライト粉末と粘土バインダーとを混合混練する際に調整のために添加される水分の量としては、原料であるゼオライト粉末、粘土バインダーの性状、これらの量比によって左右されるが、最終的に加えられる量としては、ゼオライト粉末100重量部に対して60〜65重量部の範囲の量である
【0024】
<成形工程>
このようにして、十分捏和して嵩密度を0.8〜1.0kg/リットルにされた混合物を羽根撹拌式の撹拌造粒によりビーズ状に成形される。通常の転動造粒に比して羽根撹拌することで強い剪断力が与えられ、添加された粘土バインダーが均一に分散されゼオライト粒子に付着し、ゼオライト粒子間に存在することで細孔を形成することになる。成形物の形状については本発明のLSX型ゼオライトビーズ成形体の特徴を具備しておればなんら限定されるものではなく、球状、楕円状等に成形されたものでよく、例えば9〜14メッシュの大きさのビーズ成形体とすることができる。さらに、吸着剤としての用途において物理的強度、特に摩耗強度を要求される場合、真球度の高いビーズ成形体であることが望ましく、成形した球状品を公知の方法、例えばマルメライザー成形器を用いて整粒し、成形体表面を滑らかにしてもよい。
【0025】
成形、整粒されるビーズの径は用途によって大きさをかえることもでき、篩いなどによる分級で大きさを揃えればよい。
【0026】
<焼成工程>
このようにして成形された成形体を乾燥、焼成して添加された粘土バインダーは焼結される。乾燥、焼成の方法としては、公知の方法を用い実施することができ、例えば、熱風乾燥機、マッフル炉、管状炉等を用いればよい。焼成の温度としては、得られる成形体の形状を安定に保持するために粘土バインダーの焼結温度である600℃以上の温度で実施すればよく、さらに600〜650℃の温度条件が好ましい。
【0027】
さらに、焼成された成形体を冷却し、水分が25%程度になるように加湿することもできる。加湿操作は必須の条件ではないが、次の工程であるイオン交換処理の際にイオン交換液との接触で水分吸着による急激な発熱により成形体のヒビ割れ、剥離等の破損を防止するのに有効であり、また、成形体内部から吸着された窒素等のガスを追い出し、イオン交換液との拡散を効率化するために有効な手段である。
【0028】
<イオン交換工程>以上の工程により成形、焼成したビーズ成形体をL、Ca、Srなど所望のイオン含むイオン交換液と所定の温度にて接触させイオン交換する。各々のイオンとの交換に用いる化合物としては水溶液として容易に提供できるものであれば特に制限はないが、通常、塩化物水溶液が好ましく用いられる。
【0029】
交換の方法としては、回分接触法やカラム流通法等が通常用いられ、接触する交換イオンの比率を上げて効率よくイオン交換したり、交換液量を少なくするためにはカラム流通法で流通速度を調整して行なうのが好ましく、また、全体を一様にイオン交換するには回分接触法が適している。殊にリチウムイオンを含む溶液のように交換が非常に困難な場合にはカラム流通法が好ましく用いられる。
【0030】
これらイオン交換を実施する場合の交換温度はイオン交換平衡到達速度を考慮して決められるが、通常60℃程度が好ましく用いられる。しかしながら、例えばリチウムイオン等のように交換が非常に困難な場合には交換温度を高めることで交換効率を向上させることができる。このようにしてイオン交換した後、成形体をイオン交換水溶液から取り出し、水あるいは温水で十分洗浄し、通常、温度80〜100℃程度で乾燥される。
【0031】
<活性化工程>
以上のようにして得られた成形体をさらに焼成して活性化することで、吸着性能に優れた吸着分離剤が得られる。焼成の条件としては、その目的が成形体中の水分を脱着することにあり、それにより成形体が活性化される条件であればどのような条件をも用いることができる。ゼオライトの耐熱性を考慮すればできるだけ低温で素速く水分を脱着させることが好ましく、通常600℃以下の温度条件、例えば、500℃で1時間程度焼成することによって達成できる。
【0032】
本発明の方法により得られるLSX型ゼオライトビーズ成形体は、混合ガス、例えば、空気中の主成分である窒素を吸着法によって選択的に吸着させて酸素を分離濃縮するなどの吸着分離剤分野の用途に有用である。
【0033】
本発明のLSX型ゼオライトビーズ成形体が吸着分離剤に必須の細孔構造を損なわずして得られる理由は、粘土バインダーとして繊維状一次元構造のセピオライト型粘土あるいはアタパルジャイト型粘土を用いる点、および羽根撹拌造粒機を用いて造粒することによって強い剪断力を与えてこれら粘土バインダーを均一に分散する点にある。すなわち、成形時にゼオライト表面に1μm以下の微細な粘土粒子が付着することによってゼオライト粒子間に無数の細孔が形成できるものと考えられる。従って、吸着されるガス等の拡散が早められ、例えば一定短時間サイクルで吸着、再生を繰り返すPSA法によるガス分離・濃縮等では成形体内部まで有効に利用される優れた吸着剤となる。
【0034】
さらに耐圧強度あるいは耐摩耗性に優れる点は、均一に混合混練された粘土バインダーが焼成により強く焼結することに起因するものと考えられる。
【0035】
しかしながら、このような推測はなんら本発明を拘束するものではない。
【0036】
【実施例】
以下、本発明を実施例を用いてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、各評価は以下に示した方法によって実施した
1)細孔容積、表面積
焼成活性化したビーズ成形体を水銀圧入式ポロシメーター(マイクロメリティクス社製、型式:ポアサイザー 9310)を用い1〜30,000psiの圧力範囲で測定した。
【0037】
2)耐圧強度
焼成活性化したビーズ成形体25個を硬度計(木屋製作所製、型式:KHT−20)で測定した。
【0038】
測定は、直径5mmの圧子によって一定速度で成形体に加重を加える方式によるもので、成形体が破砕された時の加重量を耐圧強度(kgf)とした。
【0039】
3)摩耗率
摩耗率はJIS−K−1464(1962年版)に記載の粒子強度の測定法に準じて算出した。即ち、試料である焼成活性化したビーズ成形体を予め温度25℃、相対湿度80%のデシケーター中で平衡になるまで16時間以上放置した。ついで、試料約70gを850μm、355μmおよび受け皿をセットした篩い(東京スクリーン社製、型式:JIS Z−8801)を用いて3分間篩い分けし、ついで付着物等を取り除いた前記の篩いに3分間篩い分けして残った試料50gを正確に秤り取り、同時に5個の10円銅貨をセットし、15分間振動する。受け皿に落ちた試料をXgとして次の(1)式で摩耗率を算出した。
【0040】
摩耗率(重量%)=(X/50)×100 (1)
4)窒素吸着量
カーン式電子天秤を用いて測定した。前処理条件として10-3torr以下の真空度で350℃、2時間活性化を行なった。吸着温度は−10℃に保ち、窒素ガス導入後十分平衡に達した後の重量変化から吸着容量(単位:Ncc/g)を算出した。以下に示される実施例及び比較例における窒素吸着量は平衡圧700torrでの測定値を示す。
【0041】
5)嵩密度
JIS−K−3362の見かけ密度測定器を用いた方法に準じ、混練後の混合物をVmlのポリエチレン製のカップ(W1)に受け、山盛りになったところで直線状のヘラですり落とした後、混合物の入ったカップの重量(W2)を0.1g単位まで読みとり、次の(2)式により嵩密度を算出した。
【0042】
嵩密度(kg/リットル)=(W2−W1)/V (2)
実施例1
合成LSX型ゼオライト粉末(東ソー株式会社製、SiO2/Al23=2.0)100重量部に対してセピオライト型粘土15重量部をミックスマーラー造粒機(新東工業社製、型式:MSG−05S)で混合混練し、水を適宜加えながら最終的にLSX型ゼオライト粉末100重量部に対して65重量部の水を加えて調整した後、十分に捏和した。得られた捏和物の嵩密度を前記の方法により測定したところ、0.85kg/リットルであった。
【0043】
この捏和物を羽根撹拌式造粒機ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製、型式:FM/I−750)で直径1.2mm〜2.0mmのビーズ状に撹拌造粒成形し、マルメライザー成形機(不二パウダル社製、型式:Q−1000)を用いて整粒した後、乾燥した。ついでマッフル炉(アドバンテック社製、型式:KM−600)を用いて空気流通下において600℃雰囲気中2時間焼成してセピオライト型粘土を焼結させた後、大気中で冷却して水分が25%程度になるように加湿した。
【0044】
この成形体を70mmφ×700mm(長さ))のカラムに充填し、予め塩化リチウムを1モル/リットルの濃度になるように調整した水溶液を80℃で流通接触させてリチウムイオン交換し、カラムに充填したまま水で十分洗浄した後、80℃で16時間乾燥した。この後、管状炉(アドバンテック社製)で空気流通下において500℃、1時間活性化処理した。得られたLSX型ゼオライトビーズ成形体の細孔容積、表面積、耐圧強度、摩耗率、窒素吸着量を前記の方法で測定した。その結果を表1に示す。
【0045】
【表1】
Figure 0004517406
【0046】
実施例2〜9
表1に示した粘土の種類及びその添加量以外は実施例1と同様な操作によってLSX型ゼオライトビーズ成形体を調製した。用いた合成LSX型ゼオライト粉末のSiO2/Al23モル比はすべて2.0であり、得られた捏和物の嵩密度を前記の方法により測定したところ、0.81〜0.86kg/リットルの範囲であった。得られたLSX型ゼオライトビーズ成形体の細孔容積、表面積、耐圧強度、摩耗率、窒素吸着量について前記の方法で測定した結果を表1に示す。
【0047】
比較例1〜6
表2に示した粘土の種類および添加量以外は、実施例1と同様な操作によってLSX型ゼオライトビーズ成形体を調製した。用いた合成LSX型ゼオライト粉末のSiO2/Al23モル比はすべて2.0であり、得られた捏和物の嵩密度を前記の方法により測定したところ、0.84〜0.90kg/リットルの範囲であった。得られたLSX型ゼオライトビーズ成形体の細孔容積、細孔表面積、窒素吸着量について前記の方法で測定した結果を表2に示す。
【0048】
【表2】
Figure 0004517406
【0049】
以上の実施例及び比較例を比較すると、実施例の方が得られたLSX型ゼオライトビーズ成形体の細孔容積、細孔表面積が高く、そのために窒素吸着量としても優れていることが分かる。
【0050】
【発明の効果】
以上から明らかなように、本発明のLSX型ゼオライトビーズ成形体は、細孔容積及び細孔表面積が大きいことで吸着容量、吸着速度などの吸着性能が高く、また、優れた強度物性を有した成形体である。さらに本発明の製造方法によれば、LSX型ゼオライトビーズ成形体を容易に得ることができる。

Claims (5)

  1. SiO2/Al23モル比が1.9〜2.1の低シリカX型ゼオライト粉末と低シリカゼオライト粉末100重量部に対して15〜25重量部の繊維状一次元構造の粘土バインダーからなる成形体の細孔容積が0.25cc/g以上であり、かつ細孔表面積が20m2/g以上である低シリカX型ゼオライトビーズ成形体。
  2. 繊維状一次元構造の粘土がセピオライト型粘土及び/又はアタパルジャイト型粘土であることを特徴とする請求項1に記載の低シリカX型ゼオライトビーズ成形体。
  3. SiO2/Al23モル比が1.9〜2.1の低シリカX型ゼオライト粉末と、無水基準で前記低シリカゼオライト粉末100重量部に対して15〜25重量部の繊維状一次元構造の粘土バインダーとに水を無水基準で前記低シリカゼオライト粉末100重量部に対して60〜65重量部加えて嵩密度が0.8〜1.0kg/リットルになるよう混練・捏和した後、羽根撹拌式の転動造粒によってビーズ状に成形し、その後600℃以上の温度で焼成し、イオン交換し、活性化することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の低シリカX型ゼオライトビーズ成形体の製造方法。
  4. 繊維状一次元構造の粘土がセピオライト型粘土及び/又はアタパルジャイト型粘土であることを特徴とする請求項3に記載の低シリカX型ゼオライトビーズ成形体の製造方法。
  5. 焼成された成形体をカラムに充填し、これにリチウムイオンを含む溶液を通液してイオン交換することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の低シリカX型ゼオライトビーズ成形体の製造方法。
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