JP4516405B2 - ゴルフクラブヘッド - Google Patents

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本発明は、反発性能の低下を抑えつつ打球時の衝撃吸収性を高め優れた打球感を得ることが可能なゴルフクラブヘッドに関する。
近年、ボールを打撃するフェース部材と、このフェース部材とは別体をなすヘッド本体とを接合した例えばアイアン型のゴルフクラブヘッドが種々提案されている。この種のゴルフクラブヘッドは、通常、フェース部材に強度及び反発性に優れたチタン系やステンレス系の合金が、またヘッド本体にはフェース部材よりも比重が大きい金属材料がそれぞれ用いられる。これにより、反発性の向上や低重心化を図りつつ慣性モーメントの大きいゴルフクラブヘッドが作られる。また反発性能は、打球時におけるフェース部材の撓み量が大きいほど向上するため、前記ゴルフクラブヘッドのフェース部材は極力薄く構成される。
ところが、上述のようなゴルフクラブヘッドは、従来の鍛造型ゴルフクラブヘッドなどに比べると、打球時にプレーヤの手に伝わる衝撃が大きく、打球感が硬い印象をプレーヤに与える傾向がある。これは、フェース部材の金属材料が高強度化かつ薄肉化されたことにより、打球時にフェース部材の振動が大きく、かつ、これがシャフトを介してプレーヤの手に伝えられるためと考えられる。
打球感を向上させるために、前記ゴルフクラブヘッドにおいてフェース部材とヘッド本体との間に樹脂やゴム等の弾性材を配する技術が知られている(例えば下記特許文献1ないし2参照。)。しかしながら、前記文献記載のゴルフクラブヘッドを含め、従来のヘッドは弾性体の配設位置が適切ではない。例えば、弾性材が、フェース部材の、ボールと頻繁に打球する位置の背面側に設けられると、打球時のフェース部材の撓みが弾性材によって制限され、反発性能が低下するという欠点がある。特に、小さい領域に集中して衝撃吸収材を配置すると上述の傾向が顕著になるばかりか、該衝撃吸収体自体も振動するおそれがある。
特開2004−89434号公報 特許第2850315号公報
本発明は、以上のような実情に鑑み案出なされたもので、フェース部材とヘッド本体との間に、比較的広い領域に分散して衝撃吸収体を配するとともに、その体積を適切にコントロールすること等を基本として、反発性能の低下を抑えつつ打球時の衝撃吸収性を高めて優れた打球感が得られるゴルフクラブヘッドを提供することを目的としている。
本発明のうち請求項1記載の発明は、ボールを打撃するフェース面を有する金属材料からなるフェース部材と、前記フェース部材が接合されかつ金属材料からなるヘッド本体とを含むゴルフクラブヘッドであって、前記フェース部材は、前記フェース面と反対側の面であるフェース背面と、このフェース背面と前記フェース面との間を継ぐ側端面とを含む板状体からなり、前記ヘッド本体は、ヘッド重心からフェース面に下ろした垂線を囲むとともに打球時に前記フェース部材と接触することなく該フェース部材をヘッド後方に自由に撓ませる開口部を有し、かつこの開口部の周りに前記フェース部材が接合される環状のフェース取付部が設けられてなり、前記フェース取付部は、前記フェース部材の前記側端面を保持する内向き面と、前記フェース背面の周縁部と接触しこれを保持する支え面と、前記支え面から凹む凹部とを含み、かつ規定のライ角とロフト角に設定して水平面に接地させた基準状態において、前記垂線を含む垂直面と、前記垂線がフェース面と交差するスイートスポットを含む水平面とにより、ヘッドをトウ上部領域、トウ下部領域、ヒール上部領域及びヒール下部領域の4つに仮想区分したとき、少なくとも3つの領域において、フェース部材とフェース取付部との間かつ前記凹部内に前記フェース背面の周縁部と接触する弾性材料からなる衝撃吸収体が配されるとともに、前記衝撃吸収体のJIS−A硬度は、40゜以上90゜以下であり、該衝撃吸収体の全体積Vが300〜2000mm3 であり、かつ、前記少なくとも3つの領域に含まれる各々の衝撃吸収体の体積Vnは、下記式を満足することを特徴とする。
0.5≦Vn/(V/4)≦1.5
また請求項2記載の発明は、前記衝撃吸収体は、前記4つの領域に設けられることを特徴とする請求項1記載のゴルフクラブヘッドである。
また請求項3記載の発明は、前記衝撃吸収体は、前記4つの領域に設けられるとともに、各々の領域に含まれる衝撃吸収体の体積Vnは、下記式を満足することを特徴とする請求項1記載のゴルフクラブヘッドである。
0.5≦Vn/(V/4)≦1.5
また請求項4記載の発明は、前記衝撃吸収体は、前記ヒール上部領域に配された体積V1と、前記ヒール下部領域に配された衝撃吸収体の体積V2と、前記トウ上部領域に配された体積V3と、前記トウ下部領域に配された体積V4とが下記式を満足することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のゴルフクラブヘッドである。
V4>V3>V2>V1
また請求項5記載の発明は、前記フェース取付部は、前記内向き面と前記支え面との間に衝撃吸収体が設けられることにより、凹部の外周側には支え面が存在せず、しかも前記衝撃吸収体が前記フェース背面の前記周縁部の最外周部分と接触する請求項1乃至4のいずれかに記載のゴルフクラブヘッドである。また、請求項6記載の発明は、前記衝撃吸収体は、前記フェース部材の接合前の状態において、前記凹部の断面積よりも大きな断面積を有し、前記支え面から突出して配されるとともに、フェース部材をフェース取付部に接合することにより、前記衝撃吸収体は、フェース背面と凹部とがなす密閉された空間に圧縮状態で保持される請求項1乃至5のいずれかに記載のゴルフクラブヘッドである。また、請求項7記載の発明は、前記凹部は、その一部が前記内向き面に掘り下げられ、前記衝撃吸収体は前記フェース部材の前記フェース背面と前記側端面とに跨ってフェース部材と接触する請求項1乃至6のいずれかに記載のゴルフクラブヘッドである。また、請求項8記載の発明は、前記衝撃吸収体は、加硫ゴム、ミラブル型シリコーンゴム、又は熱可塑性エラストマーである請求項1乃至7のいずれかに記載のゴルフクラブヘッドである。
本発明では、フェース部材とヘッド本体のフェース取付部との間に弾性材料からなる衝撃吸収体が配される。従って、この衝撃吸収体が打球時のフェース部材の振動を吸収することにより、プレーヤの手に伝えられる衝撃が緩和されて打球感が向上する。
また衝撃吸収体は、ヘッド重心からフェース面に下ろした垂線と交わらない位置に設けられる。一般に、フェース部材は、前記垂線がフェース面と交わる点であるスイートスポットで最も撓みが大きくなり、反発性能を向上するためにはこのスイートスポットでの撓みを制限することなく最大限に確保することが必要である。本発明のゴルフクラブヘッドは、打球時におけるスイートスポットの変位方向である前記垂線と交わらない位置に衝撃吸収体が設けられているため、該スイートスポットの撓みが何ら拘束されることが無い。したがって、本発明のゴルフクラブヘッドは、反発性能の低下を最小限に抑えることができる。
また本発明のヘッドは、基準状態において、前記垂線を含む垂直面と、前記垂線がフェース面と交差するスイートスポットを含む水平面とにより、ヘッドをトウ上部領域、トウ下部領域、ヒール上部領域及びヒール下部領域の4つに仮想区分したときに、少なくとも3つの領域において、前記衝撃吸収体が配されるとともに、その全体積V及び前記少なくとも3つの領域に含まれる衝撃吸収体の体積Vnが一定の範囲に限定される。これにより、衝撃吸収体は、スイートスポットの廻りにバランス良くかつ広く分散配置され、より一層打球感を向上させうる。特にスイートスポットを外して打球した場合であっても、広いエリアで打球感の向上が期待できる。
以下、本発明の実施の一形態を図面に基づき説明する。
図1は本発明の一実施形態としてアイアン型ゴルフクラブヘッドの基準状態の正面図、図2はその背面図、図3は図1のA−A拡大端面図、図4はヘッドの分解斜視図をそれぞれ示す。前記基準状態とは、ヘッド1を、当該ヘッドに定められた規定のライ角αとロフト角β(リアルロフト角)に設定して水平面HPに接地させた状態とする。
本実施形態のアイアン型ゴルフクラブヘッド(以下、単に「ヘッド」ということがある。)1は、ボールを打撃するフェース面2Aを有する金属材料からなるフェース部材2と、該フェース部材2が接合された金属材料からなるヘッド本体3とを含んで構成されたものが例示される。
本実施形態のフェース部材2は、フェースライン12等の細い凹溝を除いて実質的に平坦面をなす前記フェース面2Aと、その反対側の面であるフェース背面2Bと、フェース背面2Bとフェース面2Aとの間を継ぐ側端面2Cとを含む板状体で構成され、この例では基準状態の正面視において、ヒール側からトウ側に向かって高さが徐々に大きくなっている。フェース部材2は、高強度かつ反発性に優れた金属材料、例えばチタン、チタン合金、アルミニウム合金又はSUS450(マレージング銅)等の金属材料により構成されるのが望ましい。ただし、これら例示の金属材料に限定される訳ではない。
図5には、フェース部材2をフェース背面2Bから見た斜視図が示される。本実施形態のフェース部材2は、フェース背面2Bに、前記側端面2Cに沿って環状に連続してのびる凹溝9が設けられる。これにより、フェース部材2は、該凹溝9で囲まれた中央厚肉部10と、前記凹溝9と前記側端面2Cとで挟まれた周縁厚肉部11とが区画される。凹溝9は、フェース部材2の周辺部分において、その適度に剛性を低下させる。これにより、打球時、フェース部材2はより大きく撓むことができ、反発係数の向上に役立つ。なお凹溝9は、例えば鍛造、鋳造又はNC加工等によって形成できる。
前記中央厚肉部10は、図3に示されるように、ヘッド重心Gからフェース面2Aに下ろした垂線Nが該フェース面2Aと交わる点であるスイートスポットSSを含む一定の領域を形成する。スイートスポットSSは、ボールが最も良く飛ぶ打点の一つであるため、中央厚肉部10のフェース面側はボールとの頻繁な打撃が予定され、十分な強度を必要とする。このため、中央厚肉部10の厚さ3が小さすぎると、強度が不足して耐久性が悪化する傾向があり、逆に大きすぎてもフェース部材2の全体的な剛性が過度に高められ、打球時にフェース部材2が撓み難くなって反発性能が悪化する傾向がある。このような観点より、前記厚さ3は、特に限定はされないが、好ましくは2.5mm以上、より好ましくは2.7mm以上が望ましく、また上限については、前記下限のいずれかとの組み合わせにおいて3.5mm以下、より好ましくは3.3mm以下が望ましい。
また本実施形態のフェース部材2は、図3に示されるように、前記周縁厚肉部11がヘッド本体3に接合される。このため、該周縁厚肉部11の厚さ4が小さすぎると、接合強度が不足しやすくなってヘッドの耐久性を低下させる傾向があり、逆に大きすぎてもヘッドの反発性能を低下させる傾向がある。このような観点より、周縁厚肉部11の厚さ4は、前記中央厚肉部6の厚さ3と同等とするのが望ましい。また、凹溝9の外縁9oは、前記側端面2Cと一定の距離を隔てて設けられており、これにより周縁厚肉部11は実質的に一定幅で形成されている。
またフェース部材2は、凹溝9の溝底での厚さt3が小さすぎると、フェース部材2の耐久性を悪化させる傾向があり、逆に大きすぎても、フェース部材2の剛性を適度に低下させ反発性能を高めるのが困難になる。このような観点より、前記厚さt3は、好ましくは1.6mm以上、より好ましくは1.8mm以上とするのが望ましく、上限については、好ましくは2.5mm以下、より好ましくは2.3mm以下が望ましい。同様の観点より、凹溝4の溝幅GWについては特に制限はないが、例えば2.5mm以上、より好ましくは4.0mm以上が望ましく、同上限については好ましくは15.0mm以下、より好ましくは10.0mm以下が望ましい。
またこの実施形態では、フェース部材2の前記側端面2Cには、そのフェース面2A側に、予めステップ状で凹む段差部2Eがその全周に亘って設けられる。これについては後で述べる。
前記ヘッド本体3は、例えばヘッド上部をなしかつトウ、ヒール方向にのびるトップ部枠3aと、ヘッド下部をなしかつトウ、ヒール方向にのびるソール部枠3bと、ヘッドのトウ側でこれらの間を継ぐトウ部枠3cと、ヘッドのヒール側でトップ部枠3aとソール部枠3bとを継ぐネック部3dと、このネック部3dから上方にのび図示しないシャフトが差し込まれるシャフト差込孔3fが設けられたホーゼル部3eとを含む。またヘッド本体3も金属材料で構成されている。なおヘッド1を基準状態とする際、シャフト軸線の代わりに前記シャフト差込孔3fの軸中心線CLが用いられる。
また本実施形態のヘッド本体3は、図2ないし図3に示されるように、前記ソール部枠3bの後端側に、小高さでトップ部枠3a側に立ち上がる背壁部3gが設けられる。この背壁部3gとフェース部材2のフェース背面2Bとの間には、ポケット状のキャビティCが形成される。
ヘッド本体3を構成する金属材料は特に限定はされないが、例えばSUS630、SUS255、SUS450等のステンレス鋼、その他比較的比重が大きい材料が好ましい。またこの金属材料は、フェース部材2と同じでも良いし、また異なるものでも良い。好ましくはヘッド本体3の金属材料は、フェース部材2の金属材料よりも比重が大きいものが好ましい。これにより、フェース部材2の周辺により多くの重量を配分でき、慣性モーメントやスイートエリアの大きいヘッド1を提供するのに役立つ。ヘッド本体3の製造方法は、特に限定はされないが、好ましくは鋳造等により前記各部が一体に成形されるのが望ましい。
またヘッド本体3は、前記トップ部枠3a、トウ部枠3c、ソール部枠3b及びネック部3dで囲まれた一つの開口部Oが形成され、かつ、その周りにフェース部材2が接合される環状のフェース取付部4が設けられている。
ヘッド本体3は、前記開口部Oが囲む空所においてフェース部材2と接触しない。言い換えれば、開口部Oは、打球時に該開口部Oに面したフェース部材2がヘッド後方に自由に撓み得る空間を提供する。これにより、フェース部材2の大きな撓みが確保される。また開口部Oは、打球時におけるスイートスポットSSの撓み方向である前記垂線Nを囲む所定の大きさを持っている。このため、開口部Oは、スイートスポットSSの後方への変位を何ら拘束せず、ひいてはヘッド1の反発性能を最大限に発揮させる。開口部Oは、上述の作用を発揮できれば良いため、本実施形態のようにヘッド本体3を前後方向で貫通する形状に限定されるわけではない。例えば、打球時に変形したフェース部材2のフェース背面2Bと接触しない位置に背壁部(図示せず)などを設け開口部Oを閉じても良い。
また、特に限定はされないが、開口部Oをフェース面2Aに投影した開口投影面積Soと、前記フェース面2Aの面積(フェースライン12を埋めたときの平坦面の面積で測定する)Sとの比(So/S)は、好ましくは60%以上、より好ましくは70%以上とすることにより、さらに効果的にフェース部材2の大きな撓みを確保できる。ただし、開口投影面積Soが大きすぎると、フェース部材2とヘッド本体3との接合面積が減少し、接合強度や耐久性を悪化させる傾向がある。このような観点より、前記比(So/S)は、好ましくは85%以下、より好ましくは80%以下が望ましい。
前記フェース取付部4は、図4及び図6(A)、(B)に拡大して示されるように、フェース部材2の側端面2Cを保持する内向き面7と、フェース背面2Bの周縁部13(この例では前記周縁厚肉部11の背面になる)と接触しこれを保持する支え面8と、前記支え面8から凹むとともに弾性材料からなる衝撃吸収体6が配された凹部5とを含む。
本実施形態では、フェース部材2とヘッド本体3とはカシメと接着剤とを併用して接合される。カシメは、例えば図6に仮想線で示されるように、ヘッド本体3に予め形成された被圧縮部3Tをプレス等により押圧して塑性変形させ、フェース部材2の前記段差部2Eを把持するように満たすことで行われる。このため、本実施形態の内向き面7は、前記段差部2Eに接触した段差面7aを含んでいる。なお、フェース部材2とヘッド本体3とは、かしめ以外にも、種々の方法、例えば接着剤、ネジ止め、圧入、可能の場合には溶接などの1ないし複数の方法を組み合わせて接合しうる。
またフェース取付部4の支え面8は、本実施形態では、フェース面2Aと実質的に平行な単一の平面によって形成される。支え面8は、開口部Oの周りで途切れることなく連続した無端環状のものが示されるが、一部が途切れた有端環状でも良い。支え面8の幅W1は、小さすぎるとフェース部材2と十分な接合面積を確保することができず、ひいては接合部の耐久性が悪化しやすい傾向があり、逆に大きすぎるとフェース部材2の反発性能を低下させる傾向がある。このような観点より、特に限定はされないが、支え面8の幅W1は、好ましくは2mm以上、より好ましくは3mm以上が望ましく、上限については好ましくは15mm以下、より好ましくは12mm以下、さらに好ましくは10mm以下が望ましい。なお支え面8の幅W1は、各部において実質的に一定でも良いしまた変化させても良い。
前記凹部5は、フェース部材2とフェース取付部4との間に衝撃吸収体6を配設する空間を提供する。これにより、開口部Oの周りに設けられたフェース取付部4とフェース部材2との間に衝撃吸収体6が配される。本実施形態の凹部5及びそこに配された衝撃吸収体6は、図7に示されるように、フェース取付部4に沿ってのびる長尺状をなし、この例では長手方向と直角方向の断面積が実質的に一定に形成されたものが例示される。
衝撃吸収体6は、フェース部材2の周縁部13と接触し、該フェース部材2の打球時の振動を吸収する。これにより、ヘッド本体3からプレーヤの手に伝えられる衝撃が緩和され、打球感が向上する。また一般に、フェース部材2は、前記垂線Nの方向にスイートスポットSSでの振幅の幅が最大となるような振動モードを持つ。このため、反発性を損ねずにフェース部材2の打球時の振動エネルギーを吸収するためには、本実施形態のように、衝撃吸収体6は前記垂線Nと交わらない位置に設けられるのが良く、特に好ましくはスイートスポットSSでの撓みを制限しないよう前記垂線Nからできるだけ離れた位置に衝撃吸収体6が設けられるのが望ましい。特に好ましくは、内向き面7と支え面8との間に衝撃吸収体6を設けること(言い換えれば、本例のように凹部6の外周側には支え面8が存在しないこと)により、該衝撃吸収体6がフェース背面2Bの前記周縁部13の最外周部分と接触することが望ましい。
また定量的に述べると、衝撃吸収体6は、前記垂線Nからの最短距離Vが、好ましくは5mm以上、より好ましくは6mm以上、さらに好ましくは7mm以上が望ましい。この最短距離Vの上限は特に定めないが、例えば15mm以下程度が望ましい。このように、本実施形態のヘッド1は、反発性能の低下をも抑制しつつ、フェース部材2の周縁部から振動吸収を効果的に行い得るため、打球感と反発性能とを高い次元で両立しうる。
前記衝撃吸収体6は、フェース部材2と接触しその衝撃を吸収する弾性材料であれば特に限定はされないが、例えばNBRやIRを架橋剤により加硫している加硫ゴム、ミラブル型シリコーンゴムスチレン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー等のソフトセグメントとハードセグメントとからなる熱可塑性エラストマー又はナイロン等の熱可塑性エラストマーが望ましい。とりわけ、2種以上のポリマーを混合または化学結合させて得られたポリマーアロイやミラブル型シリコーンゴムが好適である。ポリマーアロイは、一方のポリマーが他方のポリマー中に適当に分散して、巨視的には均一相を呈している多成分系高分子である。微視的には均一な場合もあるが、一方のポリマー相が他方のポリマー相に分散して不均一な構造を形成する場合もある。このような状態になった高分子多成分系は成分ポリマーの単なる平均的性質に加えて、新たな物性が生じるので樹脂やゴム等の改質に広く利用されている。
このようなポリマーアロイとしては、例えば三菱化学(株)から商品名「ラバロン」(例えば、「ラバロンSJ4400N」、「ラバロンSJ5400N」、「ラバロンSJ6400N」、「ラバロンSJ7400N」、「ラバロンSJ8400N」、「ラバロンSJ9400N」、「ラバロンSR04」等)で市販されているスチレン系熱可塑性エラストマーが好適である。またミラブル型シリコーンゴムは、硬化剤である加硫剤を配合して加熱硬化されるシリコーンゴムである。このミラブル型シリコーンゴムは耐寒性に優れており、これにより低温時の使用においても良好な衝撃吸収性が得られ、また低温から高温の広い温度領域で圧縮や変形に対して優れた復元性を有し、さらに耐オゾン性にも優れており、これにより長時間にわたって衝撃吸収性等の諸性能が維持される。なお、硬化剤である加硫剤は、これら特性を高めうるという理由で、有機化酸化物又は白金系触媒を用いるのがよい。このようなミラブル型シリコーンとしては、例えば、GE東芝シリコーン社製のTSE221−5Uを採用しうる。
また衝撃吸収体6の硬度は、大きすぎると、十分な衝撃吸収能力を発揮できない傾向があり、逆に小さすぎても耐久性が悪化する傾向がある。このような観点より前記衝撃吸収体6の硬度(JIS−A硬度)は、好ましくは40゜以上、より好ましくは50゜以上が望ましく、上限については90゜以下、より好ましくは80゜以下が望ましい。
図7には、図1の基準状態からフェース部材2が取り外されたヘッド本体3の正面図が示されている。本発明のヘッド1は、図1及び図7に示されるように、基準状態において、前記垂線Nを含む垂直面P1と、前記スイートスポットSSを含む水平面P2とにより、ヒール上部領域A1、ヒール下部領域A2、トウ上部領域A3及びトウ下部領域A4の4つに仮想区分したときに、少なくとも3つ、本実施形態では4つの全ての領域に前記衝撃吸収体6が配されている。
打球感を向上させるために、例えばソール部側の一カ所に集中して比較的大きな衝撃吸収体6を配する技術が提案されてはいる。しかし、このようなヘッドは、打球感を向上させることはできるがボールへの運動エネルギーの伝達が損なわ、反発性能が大きく低下する。また、例えばスイートスポットSSからトップ部側にそれた位置でボールを打撃した場合、衝撃吸収体の効果が十分に期待できず、打球感の向上効果はあまり期待できない。言い換えると、従来のヘッドでは、打球感を向上しうるフェース面の打球エリアは非常に狭い。
これに対して、本発明のヘッド1のように、前記仮想区分された少なくとも3つの領域、より好ましくは4つの全ての領域に衝撃吸収体6を配置することで、スイートスポットSSの周りに衝撃吸収体6を配置できる。打球時のフェース部材2の振動は、その全体で生じるから、前記領域の少なくとも3つの領域に衝撃吸収体6が配されるのが特に好ましい。
本実施形態の衝撃吸収体6は、ヘッド本体3のトップ部3aをのびるトップ側の吸収体6Aと、ソール部3bをのびるソール側の吸収体6Bと、トウ部3cをのびるトウ側の吸収体6Cと、ヒール部3dをのびるヒール側の吸収体6Dの4つに分割して配されたものが例示される。ただし、図8に示されるように、環状で連続するように衝撃吸収体6を配しても良い。また衝撃吸収体6の具体的な配置構成については、適宜変更することができるのは言うまでもない。つまり、衝撃吸収体6は、図7のように各々の領域に含まれるフェース取付部の全長さの一部にあれば足りるが、図8のように全長さに亘って設けられても良い。
また図9に示されるように、衝撃吸収体6は、フェース部材2の接合前の状態において、凹部5の断面積よりも大きな断面積を有し、前記支え面8から突出して配される(言い換えると、衝撃吸収体6は、フェース部材2の接合前の状態において、凹部5の体積よりも大きな体積を有する。)。そして、フェース部材2をフェース取付部4に接合することにより、衝撃吸収体6は、フェース背面2Bと凹部5とがなす密閉された空間に圧縮状態で保持される。このような状態の衝撃吸収体6は、フェース背面2Bに強く密着でき、衝撃吸収効果をより一層効率の良いものとする。
上述の観点より、衝撃吸収体6の圧縮率(衝撃吸収体6の体積を、自由状態における衝撃吸収体単体の体積で除した値の百分率)は、好ましくは10%以上、より好ましくは20%以上が望ましく、上限については50%以下、より好ましくは35%以下が望ましい。なお前記衝撃吸収体6の体積は、最終的にヘッド1に組み込まれた状態で特定されるものとする。
本発明のヘッド1は、衝撃吸収体6の全体積Vが300〜2000mm3 に設定される。この全体積は、例えば図7に示したように、衝撃吸収体6が分割して配置されている場合、それら各々の体積の合計値である。衝撃吸収体6の体積は、振動吸収能力と相関を持つ。即ち、発明者らの種々の実験の結果、衝撃吸収体6の全体積Vが300mm3 未満であると、前記少なくとも3つの領域に衝撃吸収体6が配置されていても、打球時の振動を十分に吸収できず、ひいては打球感の向上が期待できない。逆に前記衝撃吸収体6の全体積が2000mm3 を超えると、打球感を向上しうるもののヘッドの反発性能が大幅に低下する。このような観点より、衝撃吸収体6の全体積Vは、特に好ましくは330mm3 以上、より好ましくは400mm3 以上、さらに好ましくは800mm3 以上が望ましく、上限については1600mm3 以下、さらに好ましくは1500mm3 以下が望ましい。
また、本発明のヘッド1は、前記少なくとも3つの領域に含まれる各々の衝撃吸収体の体積Vnは下記式を満足する。
0.5≦Vn/(V/4)≦1.5
本発明のヘッド1は、前記少なくとも3つの領域に配されている衝撃吸収体6の各々の体積(より好ましくは4つの領域に配されている全ての各々の衝撃吸収体6の体積)Vnは、いずれも衝撃吸収体6の全体積を四等分した平均体積に対して±50%の範囲内の体積に定められる。これにより、衝撃吸収体6は、よりバランス良くスイートスポットSSの周りに分散配置され、反発性能を大きく損ねることなく打球感を向上できる。また、スイートスポットから外れた位置で打球した場合でも打球感の大きな低下が防止される。言い換えると、本発明のヘッド1は、フェース面2Aのより広いエリアで良好な打球感を得ることができる。
なお前記比{Vn/(V/4)}が0.5よりも小又は1.5を超える場合、いずれも衝撃吸収体6の配置バランスが悪化し、フェース面2Aのより広い範囲で打球感を向上させる効果が期待できない。特に好ましくは、比{Vn/(V/4)}は、0.6以上、さらに好ましくは0.7以上が望ましく、上限については、特に好ましくは1.4以下、さらに好ましくは1.3以下が望ましい。
また特に限定されるわけではないが、衝撃吸収体6の長手方向と直角な断面積(凹部5の断面積)は、2.5〜24.0mm2 が望ましい。前記断面積が2.5mm2 未満の場合、衝撃吸収効果が十分に得られない傾向があり、逆に24.0mm2 を超える場合、トップ領域などに設けるのが困難になる。またヘッド本体3の強度を低下させる傾向があり好ましくない。特に好ましくは、衝撃吸収体6の前記断面積は、3.0mm2 以上、さらに好ましくは4.0mm2 以上が望ましく、上限については好ましくは24.0mm2 以下、さらに好ましくは20.0mm2 以下が望ましい。
また、発明者らはアイアン型のクラブについて種々の分析を行ったところ、第一に、アベレージゴルファはスイートスポットSSよりもトウ側の位置でボールを打つことが多いこと、第二に、トップ部3a側よりもソール部2b側で打球することが多いことが判明した。前者の理由は、例えばインパクト時のトウダウン現象等が考えられ、また後者の理由にはアイアン型のクラブは芝生上に直接置かれたゴルフボールを打球する機会が多いという点が考えられる。そして、さらに打点位置について数多くのデータを採取したところ、フェース面2Aにおける打点位置は、トウ側下部領域A4に最も集中しており、以下順番に、トウ側上部領域A3、ヒール側下部領域A2及びヒール側上部領域A1となっていることが判明した。
従って、限られた体積の衝撃吸収体6を用いて打球時の衝撃力を効果的に吸収するためには、前記衝撃吸収体6は、前記ヒール上部領域A1に配された体積V1と、前記ヒール下部領域A2に配された体積V2と、前記トウ上部領域A3に配された体積V3と、前記トウ下部領域A4に配された体積V4とが下記式を満足することが望ましい。これによって、打球機会が多い領域の衝撃吸収能力を相対的に高め、より実用的な打球感の向上を図り得る。
V4>V3>V2>V1
また衝撃吸収体6による衝撃吸収効果は、フェース部材2との接触面積に一定の相関が見られる。即ち、衝撃吸収体6とフェース部材2との接触面積が小さすぎると、衝撃吸収効果が低下して打球感の改善が期待できない傾向があり、逆に大きすぎるとヘッドの耐久性を悪化させる傾向がある。このような観点より、前記接触面積は、好ましくは100mm2 以上、より好ましくは150mm2 以上、さらに好ましくは200mm2 以上が望ましく、上限については600mm2 以下、より好ましくは500mm2 以下、さらに好ましくは450mm2 以下が望ましい。
さらに衝撃吸収体6の厚さd(図6に示す)は、特に限定されないが、小さすぎると衝撃吸収性が低下しやすく、逆に大きすぎると反発性能が低下しやすい。このような観点より、前記厚さdは、好ましくは2mm以上、より好ましくは3mm以上が望ましく、上限については好ましくは6mm以下、より好ましくは5mm以下が望ましい。
図10には、本発明の他の実施形態が示されている。
この実施形態では、凹部5の一部が内向き面7に掘り下げられており、衝撃吸収体6が前記フェース部材2のフェース背面2Bと側端面2Cとに跨ってフェース部材2と接触する態様が例示される。この実施形態では、ミスショット時に生じがちなフェース面2Aに沿った方向の衝撃を吸収するのに効果がある。
以上、本発明の実施形態について、アイアン型ゴルフクラブヘッドを例示したが、フェース部材とヘッド本体3とかからなるゴルフクラブヘッドであれば、アイアン型のみならず、ウッド型、パター型、ユーティリティー型等種々のタイプのヘッドに適用できる。
表1に基づき、ロフト角24゜のアイアン型ゴルフクラブヘッドが試作された。各ヘッドは、いずれもSUS630をロストワックス精密鋳造法により成形された鋳造品からなるヘッド本体と、6Al−4V−Tiの板材を打ち抜き後、NC加工により仕上げられたフェース部材とを接着剤を併用して圧入しかつ図3のようにカシメることにより形成された。なおフェース部材の背面に設けられた凹溝は、幅4mmとしNC機械を用いてミーリング加工により形成した。また衝撃吸収体には、GE東芝シリコーン(株)製のαミラブル型シリコーンゴムである商品名「TSE221−5U」を用いて所定形状に加硫硬化成形したものが用いられた。そのJIS−A硬度は50度である。また夫々のヘッド本体は図11〜16に示されている。テスト方法は、次の通りである。
<反発性能>
U.S.G.A.の Procedure for Measureing the Velocity Ratio of a Club Head for Conformance to Rule 4-1e, Revision 2 (February 8, 1999) に基づき、各供試ヘッドの反発係数を測定した。なお測定は、各ヘッドについてそれぞれ10回行われ、その平均値を計算した。評価は、衝撃吸収体の無いヘッド(比較例1)の反発係数を100とする指数で表示した。数値が大きいほど良好である。
<打球感>
各供試ヘッドに、同一の繊維強化樹脂シャフト(SRIスポーツ社製のMP−200フレックスR)を装着してクラブ長38インチのアイアン型ゴルフクラブを試作した。そして、ハンディキャップ10〜20の5名のアベレージゴルファが、天然芝上に置かれたゴルフボール(SRIスポーツ社製のソリッドゴルフボール「HI−BRID」エブリオ)を各供試クラブで5球づつ打撃し、打球時に手に伝わる衝撃力を各評価者のフィーリングにより5点法で評価した。評価は、衝撃吸収体が配置されていない供試クラブのフィーリングを1点として、衝撃力が小さく打球感が最高に良いものを5点とする相対評価である。評価には、5名の平均値が示されている。
テストの結果などを表1などに示す。
Figure 0004516405
Figure 0004516405
テストの結果、実施例のヘッドは、反発性能の低下を最小限に抑えつつ打球感を向上していることが確認できる。
本発明の一実施形態を示す基準状態のアイアン型ゴルフクラブヘッドの正面図である。 その背面図である。 図1のA−A断面図である。 ヘッドの分解斜視図である。 フェース部材を背面側から見た斜視図である。 (A)は図3のトップ側、(B)はソール側のそれぞれの部分拡大図である。 図1からフェース部材を外したヘッド本体の正面図である。 図1からフェース部材を外したヘッド本体の正面図である。 フェース部材と接合前のヘッド本体の部分拡大断面図である。 他の実施形態を示すヘッドの部分拡大断面図である。 比較例1のヘッド本体の正面図である。 比較例2のヘッド本体の正面図である。 比較例3のヘッド本体の正面図である。 実施例のヘッド本体の正面図である。 実施例のヘッド本体の正面図である。 実施例他のヘッド本体の正面図である。
符号の説明
1 アイアン型ゴルフクラブヘッド
2 フェース部材
2A フェース面
2B フェース背面
2C 側端面
3 ヘッド本体
4 フェース取付部
5 凹部
6 衝撃吸収体
7 内向き面
8 支え面
N 垂線
G ヘッド重心

Claims (8)

  1. ボールを打撃するフェース面を有する金属材料からなるフェース部材と、前記フェース部材が接合されかつ金属材料からなるヘッド本体とを含むゴルフクラブヘッドであって、
    前記フェース部材は、前記フェース面と反対側の面であるフェース背面と、このフェース背面と前記フェース面との間を継ぐ側端面とを含む板状体からなり、
    前記ヘッド本体は、ヘッド重心からフェース面に下ろした垂線を囲むとともに打球時に前記フェース部材と接触することなく該フェース部材をヘッド後方に自由に撓ませる開口部を有し、かつこの開口部の周りに前記フェース部材が接合される環状のフェース取付部が設けられてなり、
    前記フェース取付部は、前記フェース部材の前記側端面を保持する内向き面と、前記フェース背面の周縁部と接触しこれを保持する支え面と、前記支え面から凹む凹部とを含み、
    かつ規定のライ角とロフト角に設定して水平面に接地させた基準状態において、前記垂線を含む垂直面と、前記垂線がフェース面と交差するスイートスポットを含む水平面とにより、ヘッドをトウ上部領域、トウ下部領域、ヒール上部領域及びヒール下部領域の4つに仮想区分したとき、
    少なくとも3つの領域において、フェース部材とフェース取付部との間かつ前記凹部内に前記フェース背面の周縁部と接触する弾性材料からなる衝撃吸収体が配されるとともに、
    前記衝撃吸収体のJIS−A硬度は、40゜以上90゜以下であり、
    該衝撃吸収体の全体積Vが300〜2000mm3 であり、かつ、前記少なくとも3つの領域に含まれる各々の衝撃吸収体の体積Vnは、下記式を満足することを特徴とするゴルフクラブヘッド。
    0.5≦Vn/(V/4)≦1.5
  2. 前記衝撃吸収体は、前記4つの領域に設けられることを特徴とする請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
  3. 前記衝撃吸収体は、前記4つの領域に設けられるとともに、各々の領域に含まれる衝撃吸収体の体積Vnは、下記式を満足することを特徴とする請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
    0.5≦Vn/(V/4)≦1.5
  4. 前記衝撃吸収体は、前記ヒール上部領域に配された体積V1と、前記ヒール下部領域に配された衝撃吸収体の体積V2と、前記トウ上部領域に配された体積V3と、前記トウ下部領域に配された体積V4とが下記式を満足することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のゴルフクラブヘッド。
    V4>V3>V2>V1
  5. 前記フェース取付部は、前記内向き面と前記支え面との間に衝撃吸収体が設けられることにより、凹部の外周側には支え面が存在せず、しかも前記衝撃吸収体が前記フェース背面の前記周縁部の最外周部分と接触する請求項1乃至4のいずれかに記載のゴルフクラブヘッド。
  6. 前記衝撃吸収体は、前記フェース部材の接合前の状態において、前記凹部の断面積よりも大きな断面積を有し、前記支え面から突出して配されるとともに、フェース部材をフェース取付部に接合することにより、前記衝撃吸収体は、フェース背面と凹部とがなす密閉された空間に圧縮状態で保持される請求項1乃至5のいずれかに記載のゴルフクラブヘッド。
  7. 前記凹部は、その一部が前記内向き面に掘り下げられ、前記衝撃吸収体は前記フェース部材の前記フェース背面と前記側端面とに跨ってフェース部材と接触する請求項1乃至6のいずれかに記載のゴルフクラブヘッド。
  8. 前記衝撃吸収体は、加硫ゴム、ミラブル型シリコーンゴム、又は熱可塑性エラストマーである請求項1乃至7のいずれかに記載のゴルフクラブヘッド。
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