JP4515336B2 - フェライト膜の製造装置 - Google Patents

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本発明は、磁気記録媒体、光磁気記録媒体、磁気ヘッド、磁気光学素子、マイクロ波素子、磁歪素子、磁気音響素子、および高周波領域において不要電磁波の干渉によって生じる電磁障害を抑制する電磁干渉抑制体などに広く応用されているスピネル型フェライト膜の作製に適したフェライト膜の製造装置に関する。
フェライトめっきとは、例えば特許文献1に示されているように、固体表面に、金属イオンとして少なくとも第1鉄イオンを含む水溶液を接触させ、固体表面にFe2+またはこれと他の金属イオンを吸着させ、続いて吸着したFe2+を酸化させることによりFe3+を得、これが水溶液中の水酸化金属イオンとの間でフェライト結晶化反応を起こし、これによって固体表面にフェライト膜を形成することをいう。
従来、この技術を基にフェライト膜の均質化、反応速度の向上を図ったもの(特許文献2)、固体表面に界面活性を付与して種々の固体にフェライト膜を形成しようとするもの(特許文献3)、フェライト膜の形成速度の向上に関するもの(特許文献4、特許文献5、および特許文献6)がある。
フェライトめっきは、膜を形成しようとする固体が前述した水溶液に対して耐性があれば何でも良い。更に、水溶液を介した反応であるため、温度が比較的低温(常温〜水溶液の沸点以下)でスピネル型フェライト膜を形成できるという特徴がある。そのため、他のフェライト膜作製技術に比べて、固体の限定範囲が小さい。
特許第1475891号公報 特許第1868730号公報 特開昭61−30674号公報 特許第1774864号公報 特許第1979295号公報 特開平2−116631号公報
フェライトめっきによって形成されたフェライト膜を磁気記録媒体、光磁気記録媒体、磁気ヘッド、磁気光学素子、マイクロ波素子、磁歪素子、磁気音響素子、および電磁干渉抑制体に用いる場合には、膜の均質性が重要なポイントとなる。膜の均質性が、各用途におけるフェライト膜の特性に大きく影響を与えるためである。
フェライトめっきによるフェライト膜は、前述のように固体表面を基点とした結晶成長によって形成される。その際、膜の生成速度は基体の温度により影響を受ける。つまり基体の温度が不均一だと膜の均質性が劣化することになる。しかしながら、従来のフェライトめっき装置では基体は発熱体に接し、発熱体が発生する熱により直接加熱されていた。したがって前記発熱体の大部分を覆うような基体にフェライト膜を生成する場合には雰囲気の温度が基体温度よりも低く、かつ基体温度が不均一になるため、均質な膜を得ることが困難であった。
そこで本発明における目的は、フェライトめっき法によって形成されるフェライト膜について、懸かる従来の欠点を解消して、均質な膜を得ることができるフェライト膜の製造装置を提供することにある。
本発明者等は、種々検討の結果、少なくとも第一鉄イオンを含む反応液および少なくとも酸化剤を含んだ酸化液を加熱された基体に供給する機構、および、それらの液体を除去する機構を有するフェライト膜の製造装置において、前記基体の加熱方法は少なくとも製造装置内の雰囲気を加熱することによることを特徴とするフェライト膜の製造装置を用いると均質なフェライト膜が得られることを見出した。
(作用)少なくとも第一鉄イオンを含む反応液および少なくとも酸化剤を含んだ酸化液を加熱された基体に供給する機構、および、それらの液体を除去する機構を有するフェライト膜の製造装置であり、前記基体の加熱方法は少なくとも製造装置内の雰囲気を加熱することによるフェライト膜の製造装置を用いると均質なフェライト膜が得られる理由は以下のように考える。
フェライトめっき反応によって得られる膜の性質および膜厚は温度によって大きく影響される。つまり、ある大きさの基体表面に均質な膜を形成するためには基体の温度分布を極力少なくすることが有効である。本発明では基体温度が均一に保たれるので、均質な膜が得られると考える。
このように、本発明のフェライト膜の製造装置は、少なくとも第一鉄イオンを含む反応液および少なくとも酸化剤を含む酸化液を加熱された基体に供給する機構と、前記反応液および酸化液を前記基体から除去する機構とを有するフェライト膜の製造装置であって、加熱気体供給用ノズルから加熱した気体を前記基体の周りに供給して、内部の雰囲気及び前記基体を加熱する手段を備えることを特徴とする。
そして、前記加熱した気体は水を含む液体を発熱体に接触させ発生させた蒸気であるとよい。
以上説明したように、本発明によれば、少なくとも第一鉄イオンを含む反応液および少なくとも酸化剤を含んだ酸化液を加熱された基体に供給する機構、および、それらの液体を除去する機構を有するフェライト膜の製造装置であり、前記基体の加熱方法は少なくとも製造装置内の雰囲気を加熱することによるフェライト膜の製造装置を用いて均質なフェライト膜が得られる。よって本発明の工業的な利用価値は大である。
以下、本発明のフェライトめっき膜の製造装置の一実施の形態について図を用いて説明する。
本発明の一実施の形態でのフェライトめっき膜の製造装置を模式的に図1に示す。1はフェライト膜を形成する基体であり、2は非接触に近い状態で基体を支持する基体支持台である。3は少なくとも第一鉄イオンを含む反応液を基体に供給するためのノズルであり、4は少なくとも酸化剤を含んだ酸化液を基体に供給するためのノズルである。5は少なくとも酸化剤を含んだ酸化液を基体に供給するためのタンクであり、6は少なくとも第一鉄イオンを含む反応液を基体に供給するためのタンクである。7は成膜装置内部に加熱した気体を供給するための加熱気体供給用ノズルである。8は成膜装置の筐体である。
このような加熱気体供給用ノズル7を用い、製造装置内の雰囲気を加熱する手段を備えることにより、基体1を均一に加熱する。また、図1で基体1は傾いており、噴霧された反応液と酸化液は重力により基体1から除去される。ただし、反応液と酸化液を除去する方法は、重力のみならず、例えば基体の回転による遠心力によっても構わない。
次に実施例によってフェライト膜の生成法について説明する。
(実施例)純水1l(リットル)に対してFeCl2・4H2Oを3.3g、NiCl2・6H2Oを1.25g、ZnCl2を0.025gそれぞれ溶解した反応液を作製した。別の溶液として、純水1lに対してNaNOを0.3g、CHCOONH4を5g溶解した酸化液を作製した。
これらの溶液を用いて、図1に示したような装置によりフェライト膜を作製した。その作製は、以下の手順で行った。
加熱気体供給用ノズル7から95〜100℃の蒸気を基体1の周りに供給する。その蒸気には約130℃に保たれたヒーターに水を接触させることにより発生させた蒸気を用いた。このとき筐体8に囲まれた成膜装置内の雰囲気の温度および基体1は85℃〜95℃に保たれた。次に反応液、酸化液の流量を30ml/minに調整し、ノズル3,4に窒素ガスを同時に1.5l/minで供給し、基体支持台2とはほぼ非接触に配置された25cm角、厚さ25μmのポリイミド製の基体1に対して反応液、酸化液を噴霧した。膜の生成時間は0.5、1.5、および3.0時間とした。
その結果、基体1の表面には黒色鏡面膜が形成され、X線回折およびSEM−EDSよりNi−Znフェライト単相であることが確認された。
次に比較例について説明する。
(比較例)純水1lに対してFeCl2・4HOを3.3g、NiCl2・6H2Oを1.25g、ZnCl2を0.025gそれぞれ溶解した反応液を作製した。別の溶液として、純水1lに対してNaNO2を0.3g、CH3COONH4を5g溶解した酸化液を作製した。
これらの溶液を用いて、図2に模式的に示したような装置によりフェライト膜を作製した。その作製は、以下の手順で行った。
30cm角のヒーター付き台9に25cm角、厚さ25μmのポリイミド製の基体1を直接設置し、ヒーター付き台9を約130℃に保持した。次に反応液、酸化液の流量を30ml/minに調整し、ノズル3,4に窒素ガスを同時に1.5l/minで供給し基体1に対して反応液、酸化液を噴霧した。このとき筐体8に囲まれた成膜装置内の雰囲気の温度は約70℃であり、基体1の温度は場所によるばらつきがあり、75℃〜99℃の範囲に保たれた。膜の生成時間は0.5、1.5、および3.0時間とした。
基体1の表面には黒色膜と赤茶色の膜が混在し、X線回折およびSEM−EDSよりNi−Znフェライトおよびそれ以外の異相が混在していることが確認された。
表1に、本発明の実施例および比較例において作製した膜の厚さをそれぞれ30点測定した値を示す。
Figure 0004515336
実施例では、製膜時間に関わらず、フェライト膜厚のばらつきが少ないことが分かる。
以上より、本発明によって得られるフェライト膜は、均質な単相であり、その膜厚のばらつきが少ないことが分かる。
ところで、上記実施例では水を発熱体に接触させ発生させた蒸気を加熱気体供給用ノズル7(図1参照)から基体1の周りに導入して雰囲気の加熱を行ったが、水を含む液体を発熱体に接触させ発生させた蒸気を基体加熱用の気体とすることができる。さらには、一般の加熱した気体を筐体8内の基体1の周りへ導入することによって雰囲気の加熱を行うことができる。また、ほぼ非接触で基体1を支持する基体支持台2をヒーターによって加熱することで、本発明の雰囲気加熱による基板加熱手段の補助手段とすることができる。
本発明の一実施の形態でのフェライトめっき膜の製造装置の模式図。 比較例のフェライトめっき膜の製造装置の模式図。
符号の説明
1 基体
2 基体支持台
3,4 ノズル
5,6 タンク
7 加熱気体供給用ノズル
8 筐体
9 ヒーター付き台

Claims (2)

  1. 少なくとも第一鉄イオンを含む反応液および少なくとも酸化剤を含む酸化液を加熱された基体に供給する機構と、前記反応液および酸化液を前記基体から除去する機構とを有するフェライト膜の製造装置であって、加熱気体供給用ノズルから加熱した気体を前記基体の周りに供給して、内部の雰囲気及び前記基体を加熱する手段を備えることを特徴とするフェライト膜の製造装置。
  2. 請求項に記載のフェライト膜の製造装置であって、前記加熱した気体は水を含む液体を発熱体に接触させ発生させた蒸気であることを特徴とするフェライト膜の製造装置。
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