JP4513575B2 - 保持解放機構 - Google Patents

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Description

この発明は、低衝撃な保持解放機構に関するものである。
宇宙用展開構造物の打ち上げ時の収納保持状態を、展開時に解放する保持解放機構の方式において、火工品を利用する技術が知られているが、その基本的な構造は次の二通りである。
一つの代表的構造は、被保持部を軸方向荷重により保持する保持ボルトと、保持ボルトの先端ネジ部を係合する分割ナットと、分割ナット外周を保持するケースと、分割ナットに分割力を作用させるセパレータと、セパレータおよびケースに動作ガス圧を導く導爆管と、外部からの電気信号により高圧の燃焼ガスを発生させる火工品と、から構成されるものである。また、中にはガス圧によりボルトに積極的に放出力を作用させるイジェクタピンを備えた構造のものもある。
もう一つの代表的構造は、被保持部を軸方向荷重により保持する保持ロッドと、保持ロッドを切断するカッターブレードおよびアンビルと、外部からの電気信号により高圧の燃焼ガスを発生させカッターブレードに保持ロッドの切断力を付与する火工品と、から構成されるものである。
その基本的な動作は次の通りである。まず外部からの電気信号入力により火工品の火薬を点火し、その化学変化により発生した高圧燃焼ガスがセパレータおよびケースもしくはカッターブレードを直接動作させる。
前者の方式では、セパレータ動作により分割ナットが分割され、分割ナットとネジとの係合が外れることにより保持ボルトの拘束が解除され、被保持部が解放される。
後者の方式では、カッターブレードが直接保持ロッドを切断することにより保持ロッドの拘束が解除され、被保持部が解放される。
前者の方式は、比較的保持荷重の高い保持解放機構に適用され、後者の方式は、部品点数を減らし中程度の保持荷重を必要とする保持解放機構に適用されている。
どちらの方式も、作動信頼性に優れ瞬時に非常に大きな動作力を発生する火工品を動作力発生源に用い、その動作力で直接保持ボルトや保持ロッドの拘束を解除して被保持部を解放することにより、少ない部品点数で動作信頼性の高い保持解放機構を実現するものである(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−213291(図6)
従来の保持解放機構は以上のように構成されているので、その動作信頼性には優れるが,瞬時に非常に大きな動作力を発生する火工品自身からの発生衝撃に加え、保持ボルトや保持ロッドの拘束解除時の軸方向荷重の急激な変化に起因する発生衝撃が大きく、保持解放機構の近くに衝撃に弱い電子機器等を配置できないという課題があった。
いずれも、極めて短時間での大きな荷重変動を伴う大きなエネルギー(前者は火工品の化学変化によるエネルギーであり、後者は保持解放機構全体に蓄えられた歪エネルギー)の放出がその原因であり、比較的保持荷重の高い保持解放機構においては、前者による発生衝撃よりも後者による発生衝撃のほうが機構全体の発生衝撃に占める比率が大きく問題であった。
すなわち、火工品からの高エネルギーの高圧燃焼ガスによる動作力を直接受けることにより、保持状態で保持ボルトや保持ロッドで支持している大きな軸方向荷重(数1,000Nから数10,000N程度)が極めて短時間(0.2ms程度)の間にゼロに変化すると共に歪エネルギーを放出するため、この急激な荷重変化が最大値の大きな短時間のインパルス加速度として保持解放機構全体に作用し、高周波領域の卓越した極めて大きな衝撃加速度(数100gから1,000g程度)が発生するためである。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、解放時に保持ロッドの支持する軸方向荷重の変化を緩やかに(歪エネルギーの解放を緩やかに)することにより解放動作時の発生衝撃を低く抑えると共に、発生衝撃のいっそうの低減のために火工品以外の小さな動作力による手段でも解放動作が可能となるようにし、機構内部の摩擦損失を極力低減することにより高い動作信頼性を維持した保持解放機構を得ることを目的とする。
本発明に係わる開放機構は、軸方向の荷重を支える保持ロッドを保持し、前記荷重方向に前記保持ロッドが移動したときに前記ロッドの保持を開放する係合保持部と、前記係合保持部に伝達される軸方向荷重を保持するボールネジ軸と、前記ボールネジ軸と嵌合し、前記ボールネジ軸に伝達されている軸方向荷重を回転方向の力に変換するボールネジナットと、を備え、前記ボールネジナットが回転したときに前記ボールネジ軸が荷重方向に移動することで前記係合保持部が分離して前記ロッドを開放するものである。
本発明によれば、低衝撃で宇宙用展開構造物の保持状態を運用状態に解放することができる。
実施の形態1.
図1および図2は、本発明の実施の形態1を示す図である。
図1は低衝撃保持解放機構1が宇宙用展開構造物の被保持部101を保持している状態(保持状態)を示す側面図(断面図)であり、図2は被保持部101を解放した状態(解放状態)を示す側面図(断面図)である。
以下、図1について説明する。低衝撃保持解放機構1およびコニカルブッシュ102aは、固定部100に取り付けられており、保持ロッドのキャッチャー103およびコニカルブッシュ102bは被保持部101に取り付けられている。
被保持部101は、コニカルブッシュ102a、102bを介して保持荷重により固定部100に押し付けられて保持されている。保持荷重は、被保持部101に取り付けられたロッド支持部104を介して、保持ロッド2の一端(図1上方)をナット105およびばねホルダー106にて締結することにより、保持ロッド2の張力として付与される。解放時に保持ロッド2を引き抜くために、ばねホルダー106にはロッド引き抜きばね107、カバー108、緩衝材109が備えられている。
保持ロッド2のもう一端(図1下方)には、低衝撃保持解放機構1側で保持荷重を支持する係合部3が備えられ、係合部3は係合保持部4の例えば円錐状の係合溝5と係合することにより保持ロッド2の軸方向荷重(保持荷重)を支え拘束されている。
係合保持部4は、複数に分割された同一形状の扇形の係合保持部4から構成され、係合部3を半径方向から包み込むように保持している。複数の係合保持部4には、円錐状の係合溝5を介して軸方向荷重の分力が半径方向に作用するが、支持軸6の内円筒面により半径方向に支持拘束されているため、係合保持部4は一体形状に保持される。係合保持部4および支持軸6には、係合保持部4が被保持部101の方向(図1上方)に動作したとき、複数の係合保持部4の半径方向拘束を解くための解放溝7a、7bが備えられている。
一方、係合保持部4の受ける被保持部101の方向(図1上方)の軸方向荷重は、例えば円錐状支持面を備えた座面8により支持され、座面8に結合されたボールネジ軸9に伝達される。係合保持部4の被保持部101と反対方向(図1下方)の動作を係止するために、例えば円錐支持面を備えたシリンダ10が支持軸6の内側に備えられている。
ボールネジ軸9の被保持部101の方向(図1上方)の軸方向動作の範囲を制限しその動作を停止させるために、ストッパ11がハウジング12aに備えられている。
ボールネジ軸9は、ボールネジ溝13a、13b、およびボール14を介してボールネジナット15とボールネジ嵌合しており、ボールネジ軸9に作用する軸方向荷重はそのままボールネジナット15の軸方向荷重として伝達される。ボールネジナット15に作用する軸方向荷重は、ボールネジナット15の回転を支持するニードルスラストベアリング16a、16bを介してハウジング12a、12bにより支持される。
一方、軸方向荷重の分力としてボールネジ溝13のリードに応じた小さな回転トルクが、ボールネジ軸9およびボールネジナット15の双方に作用反作用の回転トルクとして作用する。
ボールネジ軸9に作用する回転トルクは、支持軸6の外表面およびボールネジ軸9の内表面に設けられたスプライン17a、17bを介してハウジング12bにより支持される。ボールネジナット15に作用する回転トルクは、ボールネジナット15の一部に一箇所もしくは複数箇所設けられた解除係合溝18とそれに係合する解除ピン19およびハウジング12bに設けられたピン穴20により支持拘束されている。
解除機21は、ハウジング12bに取り付けられたカバー22の中に解除ピン19、固定ヨーク23、可動子24、コイル25、および解除ピンばね26を備えている。可動子24は、解除ピン19と係合するピン係合溝27を備え、解除ピン19と併せて解除ピンばね26により、ボールネジナット15の回転を拘束する位置に付勢、保持されている。
低衝撃保持解放機構1は以上のように構成されているので、ボールネジナット15の回転を解除機21で拘束することにより、結果として保持ロッド2の軸方向荷重を支持し、被保持部101は固定部100に保持される。
ここで、ボールネジナット15に作用する回転トルクは比較的小さなトルクであるため、その回転を拘束あるいは解除する手段も比較的小さな保持力および動作力を有するものでよい。この結果、従来方式のように大きな動作力を発生する火工品を用いる必要がなくなり、解放時の発生衝撃が低減できる。
一例として、ボールネジ溝13のリードが2mmで、保持ロッド2の軸方向荷重が10,000Nの場合、ボールネジナット15に作用する回転トルクは約3.2Nm程度であり、解除ピン19が半径28mmのところに設けられているとすると、解除ピン19で保持すべきボールネジナット15の接線方向荷重の合計は、約114N程度である。すなわち、10,000Nの保持荷重を高々114N程度の荷重で支持できることになる。
約114N程度を保持する解除ピン19を動作させるには、摺動部の摩擦係数や動作余裕マージンを考慮しても、約100N程度の動作力があれば十分であり、10,000N以上の動作力が得られるが発生衝撃の大きな火工品を用いる必要はなくなる。
次に、以下で解除機21が動作し、保持ロッド2の拘束が解除され、被保持部101が固定部100から解放されるまでの動作の詳細について、図1および図2を用いて説明する。
解除機21は、外部装置(図示しない)からコイル25への電圧/電流印加により、固定ヨーク23および可動子24の内部に磁気回路を生成し、可動子24を(図1下方へ)動作させる磁気吸引力を発生させる。可動子24は、解除ピン19の接触各部に生ずる摩擦力や解除ピンばね26の力に打ち勝って、ピン係合溝27を介して解除ピン19をピン穴20に沿って(図1下方へ)動作させる。解除ピン19の引き抜き動作により、解除係合溝18との係合が外れ、ボールネジナット15の回転拘束が解除される。
ボールネジナット15には、保持力として保持ロッド2が支持する軸方向荷重の一部が変換された回転トルクが作用しているため、回転拘束の解除とともに回転動作を開始する。この回転動作は、ボールネジ溝13、ボール14、およびニードルスラストベアリング16により支持され、ボールネジナット15の回転慣性質量と回転トルクによって定まる回転加速度で加速される。
ボールネジナット15の回転動作に伴い、ボールネジ溝13とボール14を介したボールネジ軸9の軸方向拘束が徐々に解除され、ボールネジ軸9は軸方向(図1上方)に移動する。これにより、座面8を介した係合保持部4の軸方向拘束が徐々に解除され、係合保持部4はボールネジ軸9とともに軸方向(図1上方)に移動する。
この係合保持部4の軸方向移動に伴い、保持荷重により軸方向に弾性変形している保持ロッド2の軸方向荷重は、徐々に除荷されていく。
さらに係合保持部4の軸方向移動が進むと、解放溝7a、7bが互いに嵌合を始め、係合保持部4の半径方向拘束を解除し始める。半径方向拘束の解除に伴い、保持ロッド2に作用するロッド引き抜きばね107の力もしくは残存する保持荷重が、係合溝5および座面8の例えば円錐状接触面からの半径方向荷重として複数の係合保持部4に作用し、それを半径方向に分割する。
保持ロッド2に作用する保持力は、この係合保持部4の軸方向移動および分割過程の中でゼロになり、解放溝7a、7bが互いに嵌合すると、保持ロッド2の先端の係合部3の拘束は完全に解除される。
係合部3の拘束が解除されると、ナット105およびばねホルダー106を介してロッド引き抜きばね107の力により、保持ロッド2はキャッチャー103の方向に引き抜かれる。引き抜かれた保持ロッド2は、緩衝材109により衝撃吸収されカバー108に押し付けられて保持される。
一方、ボールネジ軸9の移動およびボールネジナット15の回転は、ストッパ11により停止されるため、ボールネジ溝13とボール14のボールネジ嵌合は外れない。
低衝撃保持解放機構1は以上のように解放動作を行うので、被保持部101はコニカルブッシュ102aと102bの接触面で分離し、固定部100から解放される。
ここで、ボールネジナット15に作用する回転トルクは前述したように小さなトルクであるため、ボールネジナット15の回転慣性質量の回転加速も比較的緩やかに行われる。 この結果、従来方式のように大きな動作力を発生する火工品で保持ロッドの保持力を直接的に短時間で除荷する場合と比較して、保持ロッド2の軸方向荷重の除荷過程は緩やかとなり、解放時の発生衝撃が低減できる。
一例として、火工品で保持ロッドを直接切断する従来方式の場合、保持荷重は約0.2ms程度の時間で除荷されるが、本発明の場合、約10msから30ms程度と十分長い時間をかけて保持荷重を除荷することができる。
また場合により、解放動作をより確実にするために解放付勢ばね28を備えても良い。解放付勢ばね28はシリンダ10の内部に備えられ、保持係合部4およびボールネジ軸9に軸方向動作力を付与するとともに、ボールネジナット15に回転動作力を付与する。これにより、仮に保持荷重やロッド引き抜きばね107による保持ロッド2に作用する軸方向荷重が、軌道上熱変形等何らかの理由により極端に低下しゼロになった場合でも、上記一連の解放動作を可能にする。
この場合、解除機21によりボールネジナット15の回転拘束が解除された後、解放付勢ばね28の力だけでゆっくりではあるがボールネジナット15を回転動作させ、ボールネジ軸9を軸方向動作させる。同時に座面8およびシリンダ10の円錐状接触面を介して保持係合部4を分割し、保持ロッド2を解放する。
また場合により、解放時の発生衝撃をより確実に低減するために、ストッパ11にストッパ緩衝機29を備えても良い。
上記の解放動作過程において、保持ロッド2を始めとする低衝撃保持解放機構1の各部に蓄えられていた歪エネルギーは、各部の接触摺動による摩擦で熱に散逸するエネルギーを除いて、その大半がボールネジナット15の回転運動エネルギーに変換される。機構の動作信頼性を確保するためには、動作時の内部摩擦損失をできるだけ小さくする必要があるため、摩擦熱で散逸するエネルギーは比較的少ない。
このため、保持ロッド2を解放した後もボールネジナット15の回転運動エネルギーの多くは保存されており、ストッパ11によりボールネジ軸9およびボールネジナット15の動作が減速、停止(場合により反転)された場合、その変化速度によっては衝撃が発生する可能性がある。
ストッパ11にストッパ緩衝機29を備え、ボールネジナット15の回転動作の変化を緩やかにするとともに、回転運動エネルギーを吸収し熱に散逸することにより、さらに発生衝撃を低減することが可能になる。
また場合により、解放時の発生衝撃をさらに低減するために、ボールネジ溝13やニードルスラストベアリング16の内部に粘性を有するグリスを充填する等、粘性減衰機能を付与しても良い。
これにより、低温時動作には注意が必要であるが、機構の動作信頼性を損なうことなく、ボールネジナット15の回転加速はより抑制され、また回転運動エネルギーはより効率的に吸収される。結果として、保持ロッド2の軸方向荷重をより緩やかに変化させ、解放時発生衝撃をさらに低減することができる。
また場合により、保持ロッド2の装着性を向上するため、保持ロッド2と係合部3をネジ結合する構成としても良い。
低衝撃保持解放機構1単体であらかじめ係合部3を保持係合部4に係合させ、ボールネジナット15に解除機21をセットした後に、被保持部101とともに保持ロッド2を係合部3にネジ締結し、ナット105により保持荷重を付加することにより、保持ロッド2の装着性が向上する。
また場合により、保持ロッド2の装着性を向上するため、保持ロッド2先端の係合部3をネジとし、保持係合部4を分割ナットとする構成としてもよい。
低衝撃保持解放機構1単体であらかじめ分割ナットで構成された保持係合部4の分割を拘束する状態にし、ボールネジナット15に解除機21をセットした後に、被保持部101とともに保持ロッド2の先端の係合部3を分割ナットで構成された保持係合部4にネジ締結して保持荷重を付加することにより、保持ロッド2の装着性が向上する。
また場合により、解除機21動作時に発生する衝撃をいっそう低減するために、固定ヨーク23、可動子24、コイル25からなる電磁石式アクチュエータを、形状記憶合金式アクチュエータに置き換えても良い。
応答動作速度は遅くなるものの、外部からの電圧/電流印加によるヒータ加熱または形状記憶合金の直接通電過熱により、解除ピン19の解除動作を比較的緩やかに行うため、解除機21での発生衝撃がいっそう低減可能となる。
また場合により、解除機21の動作信頼性をいっそう向上するために、固定ヨーク23、可動子24、コイル25からなる電磁石式アクチュエータを、火工品に置き換えても良い。
解除動作時に発生する衝撃は一部高くなるが、解除機21での火工品の動作は直接の保持荷重経路に関わるものではないため、解除機21内での十分な緩衝処置が原理的に可能であり、本発明の解放動作時発生衝撃の低減という本来の目的を損なうことなく、動作信頼性の向上が可能となる。
本発明によれば、内部摩擦損失が少なくて効率が良く、大きな荷重負荷能力のある小さなリードのボールネジ軸とボールネジナットを用いて、ボールネジ軸に作用する軸方向荷重側からボールネジナットをバックドライブすることによって、荷重方向を軸方向から回転方向に変換するとともに、増速機能によりボールネジナットに作用する回転トルクを小さく変換することができる。
このため、ボールネジナットの回転拘束を解除した後は、ボールネジナットは大きな軸方向荷重から変換された小さな回転トルクにより緩やかに回転され、保持ロッドの軸方向荷重は従来方式に比較して緩やかに時間をかけて低減し、結果として解放動作時の発生衝撃を低く抑えられるという効果がある。
さらに、ボールネジナットに作用する回転トルクが小さく、その回転拘束および拘束解除に必要な力も小さくてすむため、大きな動作力を発生する火工品を使用しなくても解放動作が可能となり、更に発生衝撃の低減が可能となるという効果がある。
また、従来方式に比較して部品点数は増えるものの、内部摩擦損失の少ない高効率のボールネジを使用するため、保持解放機構の動作信頼性を維持できるという効果もある。
低衝撃保持解放機構が宇宙用展開構造物の被保持部を保持している状態(保持状態)を示す側面図(断面図)である。 被保持部を解放した状態(解放状態)を示す側面図(断面図)である。
符号の説明
1 低衝撃保持解放機構、2 保持ロッド、3 係合部、4 係合保持部、5 係合溝、6 支持軸、7 解放溝、8 座面、9 ボールネジ軸、 10 シリンダ、11 ストッパ、12 ハウジング、13 ボールネジ溝、14 ボール、15 ボールネジナット、16 ニードルスラストベアリング、17 スプライン、18 解除係合溝、19 解除ピン、20 ピン穴、21 解除機、22 カバー、23 固定ヨーク、24 可動子、25 コイル、26 解除ピンばね、27 ピン係合溝、28 解放付勢ばね、29 ストッパ緩衝機、100 固定部、101 被保持部、102 コニカルブッシュ、103 キャッチャー、104 ロッド支持部、105 ナット、106 ばねホルダー、107 ロッド引き抜きばね、108 カバー、109 緩衝材。

Claims (11)

  1. 軸方向の荷重を支える保持ロッドを保持し、前記荷重方向に前記保持ロッドが移動したときに前記保持ロッドの保持を解放する係合保持部と、
    前記係合保持部に伝達される軸方向荷重を保持するボールネジ軸と、
    前記ボールネジ軸と嵌合し、前記ボールネジ軸に伝達されている軸方向荷重を回転方向の力に変換するボールネジナットと、を備え、
    回転拘束が解放され、前記軸方向荷重が回転方向の力に変換されて前記ボールネジナットが回転したときに、前記ボールネジ軸が荷重方向に移動することで前記係合保持部に保持された保持ロッドが前記荷重方向に移動し、前記係合保持部が分離して前記保持ロッドを解放し、宇宙用展開構造物の保持状態を運用状態に解放する保持解放機構。
  2. 宇宙用展開構造物の被保持部を保持し、先端に係合部を備えた保持ロッドと、
    前記係合部と係合し、前記保持ロッドが移動したときに前記保持ロッドの保持を解放する係合保持部と、
    前記係合保持部に伝達される軸方向荷重を保持するボールネジ軸と、
    前記ボールネジ軸と嵌合し、前記ボールネジ軸に伝達されている軸方向荷重を回転方向の力に変換するボールネジナットと、を備え、
    回転拘束が解放され、前記軸方向荷重が回転方向の力に変換されて前記ボールネジナットが回転したときに、前記ボールネジ軸が荷重方向に移動することで前記係合保持部に保持された保持ロッドが前記荷重方向に移動し、前記係合保持部が分離して前記保持ロッドが解放されるとともに、前記宇宙用展開構造物の被保持部の保持が解放される保持解放機構。
  3. 係合部を有する保持ロッドと、
    支持軸と、
    複数の分割ボディからなり、当該分割ボディの外周が前記支持軸により拘束された状態で前記保持ロッドの係合部を保持し、前記保持ロッドの軸方向への移動により前記支持軸による拘束が解除された状態で分割ボディが分離して、当該係合部の保持を解放する係合保持部と、
    前記係合保持部により保持された前記保持ロッドの受ける軸方向荷重により、前記係合保持部に付勢されるボールネジ軸と、
    前記ボールネジ軸と係合し、回転拘束が解除された状態で、前記ボールネジ軸に伝達されている軸方向荷重が回転方向の力に変換されて回転するボールネジナットと、
    を備え、
    前記係合保持部により前記保持ロッドの係合部が保持され、前記保持ロッドが軸方向荷重を受け、前記保持ロッドの係合部が前記係合保持部により拘束を受けた状態で、前記ボールネジナットの回転拘束が解除されると、前記軸方向荷重が回転方向の力に変換されて前記ボールネジナットが回転し、前記ボールネジ軸が軸方向に移動することによって前記係合保持部が軸方向に移動し、前記係合保持部の分割ボディが分離して前記保持ロッドが解放され、宇宙用展開構造物の保持状態を運用状態に解放する保持解放機構。
  4. 前記保持ロッドは、被保持部を保持するナットと係合部との締結力、及びばねによる与圧力により、軸方向荷重を受ける請求項2または請求項3に記載の保持解放機構。
  5. 前記ボールネジナットの回転方向の力を停止させるストッパと、
    前記ボールネジナットの回転を拘束し外部からの指示に従い回転拘束を解除する解除機と、を備える請求項1から請求項3のいずれかに記載の保持解放機構。
  6. 前記係合保持部を荷重方向に押し出すと共に、その係合の解放動作を付勢する解放付勢ばねを備える請求項5に記載の保持解放機構。
  7. 前記ストッパに緩衝機能を備える請求項5または請求項6に記載の保持解放機構。
  8. 前記ボールネジ軸と前記ボールネジナットとはボールを介してネジ溝により嵌合しており、前記ネジ溝に塗布されているグリースの粘性により前記ボールネジナットの回転方向の動きを制御する請求項1から請求項7のいずれかに記載の保持解放機構。
  9. 前記解除機は電磁石アクチュエータである請求項5から請求項8のいずれかに記載の保持解放機構。
  10. 前記解除機は形状記憶合金アクチュエータである請求項5から請求項8のいずれかに記載の保持解放機構。
  11. 前記解除機は火工品である請求項5から請求項8のいずれかに記載の保持解放機構。
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